JP2020017341A - 点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】副室を有する点火装置において、着火性の向上と製造コストの低減が図られる点火装置を提供する。【解決手段】点火装置1は、副室11を形成する副室形成部10に点火プラグ20を備える。点火プラグ20は、中心電極14に電圧を印加することによって、中心電極14の先端141とハウジング12の先端121との間に絶縁碍子13の先端外表面132に沿って火花放電を発生させるように構成されている。そして、火花放電は、絶縁碍子13の先端外表面132において、少なくとも副室形成部10の軸心10aに対向する対向領域Rに形成されるように構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、点火装置に関する。
従来、内燃機関等の点火装置として、中心電極に高周波電圧を印加して、接地電極との間の絶縁碍子の先端に沿って火花放電を生じされる沿面放電プラグを備えたものがある。例えば、特許文献1には、筒状の接地電極内に筒状の絶縁碍子を同軸状に設け、絶縁碍子の内側に中心電極を保持させて中心電極の先端を突出させた沿面放電プラグの構成が開示されている。そして、かかる構成では、接地電極の先端に一部を突出させるなどの加工を施して、当該加工部に放電起点が形成されるようにしている。これにより、燃焼室内の気流によって火花放電を絶縁碍子から引き離しやすくして、着火性の向上を図っている。
特開2016−58196号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成を、副室を有する点火装置に適用した場合には、火花放電の沿面放電経路が副室の壁面に近い向きである場合、放電により燃料混合気に着火し形成した火炎核の拡大時に副室の壁面との接触時間が長くなり、火炎核から熱エネルギが副室壁面へと損失してしまう為、着火性が低下してしまうおそれがある。また、特許文献1に開示の構成では、接地電極の端部に加工を施す必要があるため、製造コストが増大する。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、副室を有する点火装置において、着火性の向上と製造コストの低減が図られる点火装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、内燃機関(100)の主燃焼室(108)に隣接する副室(11)を形成するともに火炎を噴出させる貫通孔(15)を有する有底筒状の副室形成部(10)と、上記副室形成部の軸心(10a)からずれた位置に設けられるとともに上記副室内に火花放電を生じさせる点火プラグ(20)と、を有する点火装置(1)であって、
上記点火プラグは、電気的に接地された筒状のハウジング(12)と、該ハウジングの内側に保持されるとともに先端が上記ハウジングから上記副室内に突出した筒状の絶縁碍子(13)と、該絶縁碍子の内側に保持されるとともに先端が上記絶縁碍子の先端から上記副室内に突出した中心電極(14)とを備え、上記中心電極に電圧を印加することによって、上記中心電極の先端と上記ハウジングの先端との間に上記絶縁碍子の先端外表面(132)に沿って火花放電を発生させるように構成されており、
上記火花放電は、上記絶縁碍子の先端外表面において、少なくとも上記副室形成部の軸心(10a)に対向する対向領域(R)に形成されるように構成されている、点火装置にある。
上記点火装置においては、火花放電が絶縁碍子の先端外表面において、少なくとも副室形成部の軸心に対向する対向領域に形成されるように構成されているため、火花放電が副室を形成する副室形成部の内壁から離れた位置に生じやすくなっている。これにより、火花放電により生じる火炎核が副室形成部の内壁から離れた位置に形成されやすくなるため、火炎核から副室形成部の内壁への熱エネルギの損失が防止され、着火性が向上する。また、上記対向領域に火花放電が形成されるように構成されていることから、接地電極やハウジングに加工を施す必要がないため、製造コストを低減できる。
以上のごとく、本発明によれば、副室を有する点火装置において、着火性の向上と製造コストの低減が図られる点火装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、点火装置が設けられた内燃機関の概念図。 実施形態1における、点火装置の断面概念図。 実施形態1における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 図2における、IV-IV線位置断面図。 実施形態1における、着火性に関する試験結果を示す図。 実施形態1における、着火性に関する他の試験結果を示す図。 変形形態1における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 図7における、VIII-VIII線位置断面図。 変形形態2における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態3における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態4における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態5における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態6における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態7における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態8における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態9における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態10における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態11における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態12における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態13における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態14における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態15における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 変形形態16における、点火プラグ周辺の断面拡大概念図。 図23における、XXIV-XXIV線位置断面図。
(実施形態1)
上記点火装置の実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態の点火装置1は、図1に示すように、副室形成部10、点火プラグ20を備える。
副室形成部10は、有底筒状であって、内燃機関100の主燃焼室108に隣接する副室11を形成するともに火炎を噴出させる貫通孔15を有する。
図2に示すように、点火プラグ20は、副室形成部10の軸心10aからずれた位置に設けられているとともに副室11内に火花放電を生じさせる。そして、点火プラグ20は、ハウジング12、絶縁碍子13、中心電極14を備える。ハウジング12は筒状をなしており、電気的に接地されている。絶縁碍子13は、筒状をなしておりハウジング12の内側に保持されているとともに、先端131がハウジング12から副室11内に突出している。中心電極14は、該絶縁碍子13の内側に保持されるとともに、先端141が絶縁碍子13から副室11内に突出している。
図3に示すように、点火プラグ20は、中心電極14に電圧を印加することによって、中心電極14の先端141とハウジング12の先端121との間に絶縁碍子13の先端外表面132に沿って火花放電Sを発生させるように構成されている。
そして、図3、図4に示すように、火花放電Sは、絶縁碍子13の先端外表面132において、少なくとも副室形成部10の軸心10aに対向する対向領域Rに形成されるように構成されている。
以下、本実施形態の点火装置1について、詳述する。
図1に示すように、内燃機関100において、シリンダブロック101とシリンダヘッド102とに囲まれて主燃焼室108が形成されている。主燃焼室108には、クランク103に接続されたピストン104が備えられている。シリンダヘッド102には、吸気ポート105と排気ポート106が形成されており、それぞれにバルブ107が取り付けられている。そして、シリンダヘッド102には副室11が主燃焼室108に隣接するように点火装置1が取り付けられている。また、インジェクタ30が吸気ポート105に燃料を吐出するように設けられている。
図2に示すように、点火プラグ20の先端は副室11内に位置している。点火プラグ20のハウジング12は、副室形成部10と一体的に形成されている。絶縁碍子13の側周面には径方向外側に膨出した膨出部139が形成されている。絶縁碍子13は、膨出部139を介してかしめ部材16によってハウジング12にかしめ固定されている。本実施形態では、点火プラグ20は副室形成部10の軸心10aからずれた位置にあり、中心電極14の先端141が副室形成部10の軸心10aに近づくように傾斜した状態となっている。
図3に示すように、中心電極14への電圧の印加により、中心電極14の先端141とハウジング12の先端121との間における絶縁碍子13の先端外表面132に沿って火花放電Sが形成される。図4に示すように先端外表面132のうち少なくとも副室形成部10の軸心10aに対向する対向領域Rに形成されるように構成されている。対向領域Rは、中心電極14の軸方向から見て、中心電極14の軸心14aを中心とし、中心電極14の軸心14aと副室形成部10の軸心10aとを結ぶ線分を基準とした所定の中心角を有する扇形となっている。
そして、本実施形態では、対向領域Rは、図3に示すように、絶縁碍子13の先端の一部を切り欠いて薄肉に形成された薄肉部135に形成されている。なお、薄肉部135を形成する方法はこれに限らず、予め絶縁碍子13の先端の一部の肉厚を小さくして形成することとしてもよい。
また、図3に示すように、絶縁碍子13の先端131には角が丸められてなる丸角部136a、136bが形成されており、対向領域Rには、中心電極14の軸心14aを含む断面において、丸角部136a、136bのうち最も曲率半径の大きい最大丸角部136aが設けられている。
そして、火花放電Sは絶縁抵抗の低い経路に発生しやすくなっており、本実施形態では、火花放電Sは先端外表面132において、中心電極14の先端141とハウジング12の先端121との間の絶縁抵抗が最小となる最小絶縁抵抗経路Mに最も発生しやすい。本実施形態では、最小絶縁抵抗経路Mとして、先端外表面132上の沿面経路のうち最も沿面距離の短い最短沿面経路L1が形成されている。本実施形態では、図4に示すように、最短沿面経路L1は、対向領域Rに形成されるように構成されている。最短沿面経路L1は、図3に示すように、絶縁碍子13の先端外表面132の対向領域Rにおいて、絶縁碍子13の先端の開口縁部133aからハウジング12の先端121との当接部134aまでの長さが最短となる経路となっている。なお、本実施形態では、最も長い最長沿面経路L2は、図3、4に示すように、中心電極14の軸心14aを挟んで最短沿面経路L1と反対側の先端外表面132において、絶縁碍子13の先端の開口縁部133bからハウジング12の先端121との当接部134bまでの経路となっている。そして、最長沿面経路L2上には火花放電Sが生じにくくなっている。なお、最長沿面経路L2は、ハウジング12の先端121に絶縁体を配置して絶縁体を迂回させる経路として形成してもよい。
最短沿面経路L1が形成される対向領域Rの範囲と着火性について確認試験を行った。試験条件は、放電時雰囲気圧を0.8MPaとし、燃料をCHと空気との均質混合気とし、温度を室温とし、流速をなしとした。対向領域Rの形成範囲は、中心電極14の軸方向から見て先端外表面132において中心電極14の軸心14aと副室形成部10の軸心10aとを結ぶ線分を基準線として、当該基準線から軸心14aを中心とする中心角θの扇型の範囲とし、当該中心角θを変更したときの燃料混合希薄着火限界を比較するものとした。複数サイクルの着火試験を実施し、その平均値を着火限界A/Fとし、着火限界A/Fと中心角θとの関係を図5に示した。なお、中心角θが正の場合は基準線から時計回りに進めた範囲を示し、中心角θが負の場合は基準線から反時計回りに進めた範囲を示すものとする。
図5に示すように、対向領域Rの範囲が、中心角θが−π/2≦θ≦π/2の範囲内であるときに着火限界A/Fが高くなっており、当該範囲で着火性の向上効果が奏されることを確認した。さらに中心角θが−π/4≦θ≦π/4であるときに着火限界A/Fが一層高くなっており、当該範囲で着火性の向上効果が一層奏されることを確認した。中心角θが−π/2≦θ≦π/2の範囲以外では、火花放電Sの形成位置が副室形成部10の内壁に近くなるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失が生じて着火限界A/Fが低下し、着火性が低下したものと推察される。
従って、最短沿面経路L1の形成範囲となる対向領域Rにおける上記中心角θは、図5において矢印Aで示す−π/2≦θ≦π/2であることが好ましく、矢印Bで示す−π/4≦θ≦π/4であることがより好ましい。
本実施形態では、最短沿面経路L1は、図4に示すように、中心電極14の軸方向先端側から見て副室11の中心11aと中心電極14の軸心14aとをつなぐ線分上に位置している。なお、中心電極14の軸方向から見たときの副室11の中心11aは、中心電極14の軸心14aに直交する断面において副室11の内壁に対する内接円の中心である。そして、本実施形態では、副室11の中心11aは副室形成部10の軸心10a上に位置している。
本実施形態の点火装置1について、最短沿面経路L1と最長沿面経路L2との長さ比L1/L2について、着火性に関する確認試験を行った。試験条件は、放電時雰囲気圧を0.8MPaとし、燃料をCHと空気との均質混合気とし、温度を室温とし、流速をなしとして、燃料混合希薄着火限界を比較するものとした。複数サイクルの着火試験を実施し、その平均値を着火限界A/Fとし、着火限界A/Fと長さ比L1/L2との関係を図6に示した。
図5に示すように、長さ比L1/L2が0.55以上0.95以下である場合に着火限界A/Fが高くなっており、当該範囲で着火性向上効果が得られることが確認できた。そして、長さ比L1/L2が0.60以上0.90以下である場合に着火限界A/Fがより高くなっており、当該範囲で高い着火性向上効果が得られることが確認できた。一方、長さ比L1/L2が0.55未満では着火限界A/Fが低くなっており、十分な着火性の向上効果が確認できなかった。これは、最短沿面経路L1が短くなりすぎて、火花放電Sと副室11内の混合気との接触面積あるいは接触体積が小さくなりすぎ、混合気への着火性の向上効果が得られなかったものと推察される。また、長さ比L1/L2が0.95より大きい場合も着火限界A/Fが低くなっており、十分な着火性の向上効果が確認できなかった。これは、最短沿面経路L1が長くなりすぎて火花放電Sの進行方向が定まりにくくなり、着火が不安定となったために着火性の向上効果が得られなかったものと推察される。
従って、最短沿面経路L1と最長沿面経路L2との長さ比L1/L2は、図6において矢印Aで示す0.55以上0.95以下とすることが好ましく、矢印Bで示す0.60以上0.90以下とすることがより好ましく、矢印Cで示す0.70以上0.85以下とすることが最も好ましい。
次に、本実施形態の点火装置1における作用効果について、詳述する。
点火装置1によれば、火花放電Sが絶縁碍子13の先端外表面132において、少なくとも副室形成部10の軸心10aに対向する対向領域Rに形成されるように構成されているため、火花放電Sが副室11を形成する副室形成部10の内壁から離れた位置に生じやすくなっている。これにより、火花放電Sにより生じる火炎核が副室形成部10の内壁から離れた位置に形成されやすくなるため、火炎核から副室形成部10の内壁への熱エネルギの損失が防止され、着火性が向上する。また、対向領域Rに火花放電Sが形成されるように構成されていることから、接地電極やハウジングに加工を施す必要がないため、製造コストを低減できる。
また、本実施形態では、対向領域Rは、中心電極14の軸方向から見て、中心電極14の軸心14aを中心とし、中心電極14の軸心14aと副室形成部10の軸心10aと結ぶ線分を基準として中心角θが−π/2≦θ≦π/2を満たす扇形をなしている。これにより、火花放電Sにより生じる火炎核が副室形成部10の内壁から離れやすくなるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失を低減することができ、着火性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、対向領域Rには、先端外表面132における中心電極14の先端141とハウジング12の先端121との間の絶縁抵抗が最小となる最小絶縁抵抗経路Mが含まれている。これにより、対向領域Rにおいて確実に沿面放電が生じることとなり、火花放電Sにより生じる火炎核が副室形成部10の内壁から一層離れやすくなるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失を低減することができ、着火性を一層向上することができる。
また、本実施形態では、対向領域Rには、絶縁碍子13の先端131の一部を切り欠いて薄肉に形成してなる薄肉部136が設けられている。これにより、対向領域Rに最短沿面経路L1を容易にかつ確実に形成することができ、着火性の向上が図られる。
また、本実施形態では、絶縁碍子13の先端131には角が丸められてなる丸角部136a、136bが形成されており、対向領域Rには、中心電極14の軸心14aを含む断面において、丸角部136a、136bのうち最も曲率半径の大きい最大丸角部136aが設けられている。これにより、対向領域Rに最短沿面経路L1を容易にかつ確実に形成することができ、着火性の向上が図られる。
また、本実施形態では、対向領域Rには、中心電極14の先端141とハウジング12の先端121とをつなぐ沿面距離が最短となる最短沿面経路L1が形成されている。これにより、最短沿面経路L1が副室形成部10の内壁から離れた位置に形成されやすくなるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失を抑制することができる。
また、本実施形態では、最短沿面経路L1は、中心電極14の軸方向先端側から見て、副室11の中心11aと中心電極14の軸心14aとをつなぐ線分上に形成されている。これにより、最短沿面経路L1が副室11の中央に近い位置に形成されることから火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失を抑制できるため、着火性の向上が図られる。
また、本実施形態では、絶縁碍子13の先端外表面132には、中心電極14を基準に最短沿面経路L1と反対側の位置に、中心電極14の先端141とハウジング12の先端121とをつなぐ沿面距離が最長となる最長沿面経路L2が形成されている。これにより、副室形成部10の内壁から離れた位置に火花放電Sを生じさせることができるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失が抑制されて、着火性の向上が図られる。
また、本実施形態では、最長沿面経路L2に対する最短沿面経路L1の長さ比L1/L2は、0.55〜0.95の範囲内となっている。これにより、火花放電Sと副室11内の混合気との接触面積あるいは接触体積を十分確保しつつ、火花放電Sの進行方向を定まりやすくして着火の安定性を高めることができ、高い着火性向上効果が奏される。
また、本実施形態では、副室形成部10の一部がハウジング12を形成している。これにより、別部材としてハウジングを用いる場合に比べて、点火プラグ20の設置スペースを小さくすることができるため、点火装置1の小型化を図ることができる。
以上のごとく、本実施形態によれば、副室11を有する点火装置1において、着火性の向上と製造コストの低減が図られる点火装置1を提供することができる。
なお、本実施形態では、図1、図2に示すように、インジェクタ30を吸気ポート105に燃料を吐出するように設けたが、これに替えて、図7、図8に示す変形形態1のように、インジェクタ30を副室11内に燃料を吐出するように設けてもよい。本実施形態では、インジェクタ30を保持するインジェクタ保持部31が副室形成部10と一体的に形成されている。これにより、点火プラグ20とインジェクタ30とが互いに隣り合った状態で、両先端が副室11内に位置している。そして、図8に示すように、対向領域Rはインジェクタ30に面している。なお、本変形形態1において実施形態1と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図7、図8に示す変形形態1によれば、実施形態1と同等の作用効果を奏する。その結果、副室11内での着火性が向上されて副室11の貫通孔15から主燃焼室108に火炎を高速に噴出することができるため、主燃焼室108での燃焼速度を向上することができ、燃費の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、対向領域Rに絶縁碍子13の先端131に薄肉部135を形成したが、これに替えて、図4に示す対向領域Rに、図9に示す変形形態2のように、絶縁抵抗低下部17を設けてもよい。絶縁抵抗低下部17は、先端外表面132に金属粉を塗布して形成した薄い金属層や、半導体材料からなる薄い半導体層により構成することができる。これにより、対向領域Rにおける先端外表面132の絶縁抵抗を下げることにより、対向領域Rに確実に沿面放電が生じるようにしている。この場合も、実施形態1の場合と同等の作用効果を奏する。
また、本実施形態では、絶縁碍子13の先端131に薄肉部135を形成したが、これに替えて、図10に示す変形形態3のように、絶縁碍子13の先端131における中心電極14よりも副室形成部10の軸心10aから離れた位置に軸方向先端側Y1に膨出した膨出部137aが形成されている。これにより、膨出部137aが形成された部分は沿面距離が長くなって、最長沿面経路L2が形成されることとなる。そして、この変形形態1では、中心電極14を挟んで当該最長沿面経路L2と反対側に最短沿面経路L1が形成されている。この場合も、実施形態1の場合と同等の作用効果を奏する。
また、図11に示す変形形態4のように、図10に示す変形形態1の膨出部137aに替えて、絶縁碍子13の側周面における中心電極14よりも副室形成部10の軸心10aから離れた位置に副室形成部10の軸心10aから離れる方向に膨出した膨出部137bが形成されていてもよい。
また、図12に示す変形形態5のように、図10に示す変形形態1の膨出部137aに替えて、絶縁碍子13の側周面における中心電極14よりも副室形成部10の軸心10aから離れた位置に副室形成部10の軸心10aから離れる方向に突出した突出部137cが形成されていてもよい。
また、図13に示す変形形態6のように、図10に示す変形形態1の膨出部137aに替えて、絶縁碍子13の側周面における中心電極14よりも副室形成部10の軸心10aから離れた位置に複数の凹凸面が連なってなるコルゲート部137dが形成されていてもよい。
これらの変形形態4〜6においても、膨出部137b、突出部137c、コルゲート部137dが形成された部分は沿面距離が長くなって、最長沿面経路L2が形成されることとなる。そして、この変形形態4〜6でも、中心電極14を挟んで当該最長沿面経路L2と反対側に最短沿面経路L1が形成されている。これらの場合も、実施形態1の場合と同等の作用効果を奏する。
また、図14に示す変形形態7のように、中心電極14から副室形成部10の軸心10aに向けて径方向に突出して絶縁碍子13を貫通してなる補助中心電極142が設けられていてもよい。そして、この変形形態7では、最短沿面経路L1は補助中心電極142が貫通した被貫通部133cからハウジング12の先端121との当接部134aまでの経路となっている。これにより、最短沿面経路L1が絶縁碍子13における副室形成部10の軸心10a側に確実に形成されるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失の発生が抑制される。
また、図15に示す変形形態8のように、中心電極14の先端141が副室形成部10の軸心10aに向けて径方向に突出して絶縁碍子13の先端131を径方向に貫通していてもよい。そして、この変形形態8では、最短沿面経路L1は先端141が貫通した被貫通部133cからハウジング12の先端121との当接部134aまでの経路となっている。これにより、最短沿面経路L1が絶縁碍子13の副室形成部10の軸心10a側に確実に形成されるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失の発生が抑制される。
また、図16に示す変形形態9のように、中心電極14の先端141が絶縁碍子13の先端131から軸方向先端側Y1に突出するとともに、副室形成部10の軸心10aに向けて径方向に屈曲していてもよい。また、図17に示す変形形態10のように、中心電極14の先端141が絶縁碍子13の先端131から軸方向先端側Y1に突出するとともに、副室形成部10の軸心10aに向けて径方向に屈曲しており、さらに中心電極14の先端141が軸方向基端側Y2に向けて屈曲していてもよい。そして、これらの変形形態9、8では、絶縁碍子13の先端131の外表面133dからハウジング12の先端121との当接部134aまでの経路となっている。これにより、最短沿面経路L1が絶縁碍子13の副室形成部10の軸心10a側に確実に形成されるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失の発生が抑制される。
また、図18に示す変形形態11のように、絶縁碍子13の先端131及び中心電極14の先端141が副室形成部10の軸心10aに近づく方向に、中心電極14の軸心14aをハウジング12の先端121に対して傾斜させてもよい。この場合にも、最短沿面経路L1が副室形成部10の軸心10a側に形成されるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失の発生が抑制される。
また、図19に示す変形形態12のように、中心電極14が絶縁碍子13において、副室形成部10の軸心10aに近づくようにオフセットしていてもよい。そして、この場合にも、最短沿面経路L1が副室形成部10の軸心10a側に形成されるため、火花放電Sにより生じる火炎核からのエネルギ損失の発生が抑制される。
また、実施形態1では、図1に示すようにかしめ部材16により絶縁碍子13をハウジング12にかしめ固定したが、これに替えて、図20に示す変形形態13のように、リング状の抑え部材161を膨出部139に係合させてネジ162により、抑え部材161をハウジング12に固定して、絶縁碍子13をハウジング12に固定してもよい。
また、図21に示す変形形態14のように、ハウジング12において、絶縁碍子13の膨出部139に対向する位置に係合用のリブ122を設けて、ネジ162により両者を接合することにより、絶縁碍子13をハウジング12に固定してもよい。
また、図22に示す変形形態15のように、絶縁碍子13の基端に抑え部材163を設け、ステー163aを抑え部材163に取り付けるとともにハウジング12に螺入することにより、抑え部材163を介して絶縁碍子13をハウジング12に押し付けて固定してもよい。
また、図23、図24に示す変形形態16のように、固定部材164を介して絶縁碍子13をハウジング12に固定してもよい。図24に示すように、固定部材164は、一対の半割状の第1固定部材164aと第2固定部材164bとからなり、絶縁碍子13の膨出部139を覆うように絶縁碍子13に取り付けられる。第1固定部材164aと第2固定部材164bとは互いに一対のネジ165で固定されるとともに、図23、図24に示すように第1固定部材164aはネジ166によりハウジング12に固定されている。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 点火装置
10 副室形成部
10a 軸心
11 副室
12 ハウジング
13 絶縁碍子
14 中心電極
20 点火プラグ
30 インジェクタ
L1 最短沿面経路
L2 最長沿面経路

Claims (12)

  1. 内燃機関(100)の主燃焼室(108)に隣接する副室(11)を形成するともに火炎を噴出させる貫通孔(15)を有する有底筒状の副室形成部(10)と、上記副室形成部の軸心(10a)からずれた位置に設けられるとともに上記副室内に火花放電を生じさせる点火プラグ(20)と、を有する点火装置(1)であって、
    上記点火プラグは、電気的に接地された筒状のハウジング(12)と、該ハウジングの内側に保持されるとともに先端が上記ハウジングから上記副室内に突出した筒状の絶縁碍子(13)と、該絶縁碍子の内側に保持されるとともに先端が上記絶縁碍子の先端から上記副室内に突出した中心電極(14)とを備え、上記中心電極に電圧を印加することによって、上記中心電極の先端と上記ハウジングの先端との間に上記絶縁碍子の先端外表面(132)に沿って火花放電を発生させるように構成されており、
    上記火花放電は、上記絶縁碍子の先端外表面において、少なくとも上記副室形成部の軸心(10a)に対向する対向領域(R)に形成されるように構成されている、点火装置。
  2. 上記対向領域は、上記中心電極の軸方向から見て、上記中心電極の軸心(14a)を中心とし、上記中心電極の軸心と上記副室形成部の軸心と結ぶ線分を基準として中心角θが−π/2≦θ≦π/2を満たす扇形をなしている、請求項1に記載の点火装置。
  3. 上記対向領域には、上記先端外表面における上記中心電極の先端(141)と上記ハウジングの先端(121)との間の絶縁抵抗が最小となる最小絶縁抵抗経路(M)が含まれている、請求項1又は2に記載の点火装置。
  4. 上記対向領域には、上記絶縁碍子の先端の一部を薄肉に形成してなる薄肉部(135)が設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の点火装置。
  5. 上記対向領域には、上記先端外表面において上記中心電極の先端(141)と上記ハウジングの先端(121)との間の絶縁抵抗を低下させる絶縁抵抗低下部(17)が設けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の点火装置。
  6. 上記絶縁碍子の先端には角が丸められてなる丸角部(136a、136b)が形成されており、
    上記対向領域には、上記中心電極の軸心を含む断面において、上記丸角部のうち最も曲率半径の大きい最大丸角部(136a)が設けられている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の点火装置。
  7. 上記対向領域には、上記中心電極の先端(141)と上記ハウジングの先端(121)とをつなぐ沿面距離が最短となる最短沿面経路(L1)が形成されるように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の点火装置。
  8. 上記最短沿面経路は、上記中心電極の軸方向先端側から見て、上記副室の中心と上記中心電極の軸心とをつなぐ線分上に形成される、請求項7に記載の点火装置。
  9. 上記絶縁碍子の先端外表面には、上記中心電極を基準に上記最短沿面経路と反対側の位置に、上記中心電極の先端と上記ハウジングの先端とをつなぐ沿面距離が最長となる最長沿面経路(L2)が形成されるように構成されている、請求項8に記載の点火装置。
  10. 上記最長沿面経路(L2)に対する上記最短沿面経路(L1)の長さ比(L1/L2)は、0.55〜0.95の範囲内である、請求項9に記載の点火装置。
  11. 上記副室形成部の一部が上記ハウジングを形成している、請求項1〜10のいずれか一項に記載の点火装置。
  12. 上記副室内に燃料を吐出するインジェクタ(30)が設けられている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の点火装置。
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