JP2020015794A - 画像表示装置用粘着シート - Google Patents
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Abstract
Description
項1. (a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体と、(b)架橋剤と、を含有する粘着剤組成物の架橋物を含む粘着層を備える、画像表示装置用粘着シートであって、
前記粘着層は、温度95℃及び周波数1Hzでの貯蔵弾性率が、4.0×104以上であり、
前記粘着層は、ゲル分率が70%以上90%以下であり、
前記粘着層は、25℃での損失正接tanδ(25℃)に対する、95℃での損失正接tanδ(95℃)の比(tanδ(95℃)/tanδ(25℃))が、0.7以上0.9以下である、画像表示装置用粘着シート。
項2. 前記(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体は、重量平均分子量が70万以上120万以下である、項1に記載の画像表示装置用粘着シート。
項3. 前記粘着層の厚みが、10μm以上250μm以下である、項1又は2に記載の画像表示装置用粘着シート。
項4. 剥離用基材シートをさらに備える、項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置用粘着シート。
項5. 項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置用粘着シートを備える、タッチパネル。
項6. 項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置用粘着シートを備える、画像表示装置。
本発明の画像表示装置用粘着シート(以下、単に「粘着シート」と表記することがある)は、画像表示装置に使用される粘着シートである。本発明の粘着シートは、画像表示装置のカバーフィルムとタッチセンサとの間や、カバーフィルムと表示素子(液晶デバイスなど)との間など、画像表示装置に含まれる部材(例えば少なくとも1つが透明部材)間を密着させるために好適に使用される。本発明の粘着シートの好適な使用態様については、後述の通りである。
本発明のタッチパネルは、本発明の画像表示装置用粘着シートを備えることを特徴としている。また、本発明の画像表示装置についても、本発明の画像表示装置用粘着シートを備えることを特徴としている。本発明のタッチパネル及び画像表示装置(例えばタッチパネルを内蔵した画像表示装置なども含む)においては、それぞれ、例えばカバーフィルム、タッチセンサ、表示素子(液晶デバイス)など、画像表示装置に含まれる各種部材(特に透明部材)の少なくとも一部が、本発明の画像表示装置用粘着シートによって密着されているため、高温環境に晒された場合にも、部材からのアウトガスに起因する気泡が、部材と粘着シートとの界面に発生することや、部材と粘着シートとの剥がれが効果的に抑制されている。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量70万、水酸基価20〜30であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分35質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本カーバイド社製 型番「CK−121」)を0.13質量部添加し、撹拌して塗工液1を作製した。
A4サイズの第1の剥離用基材シート(ニッパ社製、型番:PET 38×1−V0、38μm)上に、アプリケーターを用いて乾燥後の膜厚が50μm(すなわち、粘着層の厚みが50μm)になるように、上記塗工液1(粘着剤組成物)を塗工した。次に、乾燥炉内(アドバンテック社製 型番:DRD620DA)で90℃、5分間の条件で加熱・乾燥し、塗工液の層を硬化させて粘着層を形成した。次に、第2の剥離用基材シート(東洋紡績社製 型番:E7006−38μm)を、粘着層に貼り合わせて、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量100万、水酸基価40〜50であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分20質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本カーバイド社製 型番「CK−121」)を0.03質量部添加し、撹拌して塗工液2を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量70万、水酸基価20〜30であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分35質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本カーバイド社製 型番「CK−121」)を0.23質量部添加し、撹拌して塗工液3を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量80万、水酸基価20〜30であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分32質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ社製 型番「BXX6460」)を0.2質量部、エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学社製 型番「TETRAD−C」)を0.5質量部添加し、撹拌して塗工液4を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量80万、水酸基価1〜10であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分32質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ社製 型番「BHS8515」)を2質量部、金属キレート系架橋剤(東洋インキ社製 型番「BXX4805」)を2質量部添加し、撹拌して塗工液5を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液5を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量80万、水酸基価1〜10であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分32質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ社製 型番「BHS8515」)を2質量部、金属キレート系架橋剤(東洋インキ社製 型番「BXX4805」)を0.5質量部添加し、撹拌して塗工液6を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液6を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量40万、水酸基価80〜90であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分40質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本カーバイド社製 型番「CK−121」)を0.13質量部添加し、撹拌して塗工液7を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液7を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量60万、水酸基価20〜30であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分37質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本カーバイド社製 型番「CK−121」)を0.13質量部添加し、撹拌して塗工液8を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液8を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量70万、水酸基価20〜30であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分35質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本カーバイド社製 型番「CK−121」)を0.33質量部添加し、撹拌して塗工液9を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液9を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量70万、水酸基価20〜30であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分35質量%に希釈し、(b)架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本カーバイド社製 型番「CK−121」)を0.05質量部添加し、撹拌して塗工液10を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液10を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
(塗工液の作製)
(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体として、重量平均分子量100万、水酸基価40〜50であるアクリル酸エステル共重合体100質量部を、溶剤にて固形分20質量%に希釈し、多官能水酸基を有するオリゴマーとして、KING INDUSTRIES社製 型番「Flexorez188」を2質量部、(b)架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(日本カーバイド社製 型番「CK−121」)を0.1質量部添加し、撹拌して塗工液11を作製した。
塗工液1の代わりに塗工液11を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
測定装置として、ティー・エイ・インスツルメント社製 「Discovery HR−3」を用いて測定した。測定条件については以下の通りである。なお、貯蔵弾性率の測定において、ガラス転移温度Tg、粘着層の25℃での損失正接tanδ(25℃)と、95℃での損失正接tanδ(95℃)が測定され、これらの比(tanδ(95℃)/tanδ(25℃))を算出した。
(測定条件)
測定モード:せん断モード
歪み:0.1%
測定周波数:1Hz
測定温度:25℃、95℃
測定サンプル:各粘着シートの粘着層を20枚重ねあわせ、総厚約1mmにして測定した。
各粘着シートを50mm×50mmのサイズに裁断した。両面の剥離シートを剥離して、粘着層をステンレス製メッシュ(メッシュサイズ200)で包み込んだ。その質量を精密天秤にて秤量し、上記メッシュ単独の質量を差し引くことにより、粘着層の質量を算出した。このときの粘着層の質量をM1とする。次に、上記ステンレス製メッシュに包まれた粘着層を、室温下(23℃)で酢酸エチルに24時間浸漬させた。次に、粘着層を取り出し、80℃のオーブン中にて12時間乾燥させた。乾燥後、その質量を精密天秤にて秤量し、上記メッシュ単独の質量を差し引くことにより、粘着層のみの質量を算出した。このときの粘着層の質量をM2とする。ゲル分率(%)は、(M2/M1)×100で算出した。
各粘着シート(粘着層の厚さは50μm)から第1の剥離用基材シートを剥離し、露出した粘着層を、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ:25μm)に貼合し、第2の剥離用基材シート/粘着層/PETフィルムの積層体を得た。得られた積層体を25mm幅、120mm長に裁断し、これをサンプルとした。次に、温度23℃、相対湿度50%RHの環境にて、上記サンプルから第2の剥離用基材シートを剥離し、露出した粘着層をポリカーボネート板(三菱ガス化学社製 NF−2000)に2Kgのローラで一往復して貼り付けたのち、温度23℃、相対湿度50%RHの条件下で30分放置した。次に、引張試験機を用い、ポリカーボネート板と粘着層との界面を、剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で剥離させ、粘着力(N/25mm)を測定することで、粘着シートの密着力を評価した。なお、その他の条件は、JIS Z 0237:2009に準拠して、測定を行った。
各粘着シートから第1の剥離用基材シートを剥離して粘着層を露出させた。次に、事前に温度95℃の環境で3時間に静置したポリカーボネート板(三菱ガス化学社製 NF−2000 サイズ 50mm×150mm、厚み1.5mm)を用意し、ハンドローラーを用いて粘着シートの粘着層とポリカーボネート板とを貼り合わせて積層体を得た。得られた積層体から第2の剥離用基材シートを剥離して粘着層を露出させ、ハンドローラーを用いて粘着層と素ガラス(サイズ50mm×150mm、厚み0.7mm)とを貼り合わせてサンプルを作製した。得られたサンプルをオートクレーブ処理(温度50℃、圧力0.5MPaの条件下で20分間)した後、温度95℃の環境で240時間静置した。その後、粘着シートとポリカーボネート板との界面を目視で確認し、以下の基準で気泡や剥がれの発生を評価した。
◎:気泡及び浮き・剥がれが全くない。
○:サイズφ<0.2mmの気泡のみが確認され、実用上問題ない。
×:サイズφ≧0.2mmの気泡、または浮き・剥がれが確認された、実用上問題がある。
Claims (6)
- (a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体と、(b)架橋剤と、を含有する粘着剤組成物の架橋物を含む粘着層を備える、画像表示装置用粘着シートであって、
前記粘着層は、温度95℃及び周波数1Hzでの貯蔵弾性率が、4.0×104以上であり、
前記粘着層は、ゲル分率が70%以上90%以下であり、
前記粘着層は、25℃での損失正接tanδ(25℃)に対する、95℃での損失正接tanδ(95℃)の比(tanδ(95℃)/tanδ(25℃))が、0.7以上0.9以下である、画像表示装置用粘着シート。 - 前記(a)カルボキシル基を有しないアクリル酸エステル共重合体は、重量平均分子量が70万以上120万以下である、請求項1に記載の画像表示装置用粘着シート。
- 前記粘着層の厚みが、10μm以上250μm以下である、請求項1又は2に記載の画像表示装置用粘着シート。
- 剥離用基材シートをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置用粘着シート。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置用粘着シートを備える、タッチパネル。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置用粘着シートを備える、画像表示装置。
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