JP2020015590A - 粉粒体材料の捕集装置及び粉粒体材料の捕集方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、下記特許文献1には、粉体発生装置において発生した粉体を、フィルターを介して吸引して捕集する捕集器が開示されている。この捕集器は、粉体を捕集する際の吸引方向とは逆側に向けてガス供給源からのガスをフィルターに対して噴射する管路をフィルターの上方側に設けた構成とされている。
なお、以下の実施形態では、本実施形態に係る粉粒体材料の捕集装置を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。また、各図では、各例のフィルターの貫通孔の図示を省略または簡略化して示している。
図1〜図7は、本実施形態に係る粉粒体材料の捕集装置の一例及び変形例並びに同捕集装置を用いて実行される粉粒体材料の捕集方法の一例を模式的に示す図である。
ここに、上記粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。
また、上記材料としては、樹脂ペレットや樹脂繊維片等の合成樹脂材料、金属材料、半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのようなものでもよい。
また、粉粒体材料としては、例えば、合成樹脂成形品を成形する場合には、ナチュラル材(バージン材)や粉砕材、マスターバッチ材、各種添加材等が挙げられる。また、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維を含んだ構成としてもよい。
吸引源2としては、空気吸引管3を介して接続される吸引ブロワー等の空気吸引源であってもよい。このような吸引源2としては、当該捕集装置1専用のものに限られず、例えば、当該捕集装置1への輸送と他の装置への輸送とが切替弁等によって切り替えられる態様とされたものとしてもよい。また、このような吸引源2の上流側には、バグフィルターやサイクロンフィルター等の適宜のフィルターを備えた集塵装置が設けられている。
本実施形態では、捕集器本体10は、上部側部位が略筒形状とされ、下部側部位が略逆錐形状とされたホッパー部11と、このホッパー部11の上端開口を開閉自在に覆う蓋体20と、を備えている。この捕集器本体10は、略角筒状とされたものでもよいが、本実施形態では、略円筒状とされたものとしている。なお、捕集器本体10としては、ホッパー状とされたものに限られず、タンク状やドラム状とされたものでもよい。また、捕集器本体10としては、上端部に設けられた捕集部よりも大容量の本体部を捕集部の下方側に設けたような構成とされたものでもよい。
この排出管14の下端の排出口17を開閉する弁体18は、支持部材19によって揺動自在に支持されている。この弁体18は、本実施形態では、吸引源2による吸引力の作用によって排出口17を閉鎖する一方、落下(流下)する粉粒体材料の荷重によって開放される構成とされている。また、図例では、吸引源2による吸引力及び粉粒体材料の荷重が弁体18に作用していない待機位置において、排出管14の傾斜面とされた下端面との間に隙間が形成される構成としている。なお、図例では、支持部材19を、一端部が弁体18の上端側に接続され、他端部が捕集器本体10に対して回転自在に保持されたアーム状とした例を示しているが、紐状(ワイヤー状)やチェーン状とされたものや、リンク状とされたものでもよい。
また、本実施形態では、この蓋体20に、吸引接続管22を接続した構成としている。吸引接続管22は、蓋体20の側周部に接続されており、蓋体20の内周側において吸引口23を開口させた構成とされている。この吸引接続管22は、蓋体20の側周部に対して略直交状に接続されたものに限られず、蓋体20の内周面に対して概ね接線方向に吸引口23が開口するように接続されたものでもよい。また、図例では、略水平状に吸引接続管22を設けた例を示しているが、上記同様、上り勾配状または下り勾配状に設けた態様等としてもよい。また、吸引接続管22を、蓋体20の側周部に接続した態様に代えて、底部を構成する上端部に接続した態様としてもよい。
このフィルター30には、図2及び図4に示すように、第1面31側を輸送空気の通過方向上流側に向かせた第1姿勢と第1面31側を輸送空気の通過方向下流側に向かせた第2姿勢との各姿勢において捕集器本体10の保持部25に保持される被保持部33が設けられている。つまり、フィルター30は、図4(a)に示すように、第1面31側を輸送空気の通過方向上流側となる下方側に向かせ、かつ第2面32側を輸送空気の通過方向下流側となる上方側に向かせた第1姿勢と、図4(b)に示すように、第1面31側を上方側に向かせ、かつ第2面32側を下方側に向かせた第2姿勢と、の各姿勢において捕集器本体10に保持される構成とされている。
また、本実施形態では、このフィルター30の被保持部33を、外周縁部に設けている。また、被保持部33を、フィルター30の外周縁部に全周に亘って設けた構成としている。この被保持部33は、本実施形態では、輸送空気の通過方向(上下方向)に厚さ方向を沿わせて配される円環板状とされている。この被保持部33は、空気の流通不能な構成とされたものでもよい。
また、被保持部33から第2筒状部36の先端部までの輸送空気の通過方向(上下方向)に沿う寸法は、図4(b)に示すように、第2筒状部36の先端部を上方側に向けてフィルター30が設置された状態(第2姿勢)で、第2筒状部36の先端部が蓋体20に干渉しないように適宜の寸法とされている。図例では、上記同様、第2筒状部36の先端部を上方側に向けてフィルター30が設置された状態で、この第2筒状部36の先端部と蓋体20の下方側に向く内天面との間に隙間が形成される構成としている。
また、本実施形態では、図4に示すように、被保持部33から第1筒状部34の先端部までの輸送空気の通過方向(上下方向)に沿う寸法と、被保持部33から第2筒状部36の先端部までの同方向に沿う寸法と、を略同寸法としている。また、被保持部33から第1筒状部34の先端部までの同方向に沿う寸法と被保持部33から第3筒状部38の先端部までの同方向に沿う寸法とを略同寸法としている。つまりは、フィルター30が設置された状態で、第1筒状部34の先端部と第3筒状部38の先端部とは、略同高さに位置する構成とされている。
これら第1筒状部34、第2筒状部36及び第3筒状部38の傾斜角度は、ろ過面積を大きくする観点や粉粒体材料の接触効率を向上させる観点、清掃性の観点等から適宜の角度としてもよい。例えば、側面視(縦断面視)した状態で、これら第1筒状部34、第2筒状部36及び第3筒状部38のそれぞれの対向する周壁部同士のなす角を、5度〜45度程度としてもよく、図例では、25度程度とした例を示している。
また、最内周側となる第3筒状部38の先端部に、輸送空気の通過方向(上下方向)に厚さ方向を沿わせて配される円板状部39を設けた構成としている。また、この円板状部39を、空気の流通を阻止する封止部としている。
また、パッキン24に設けられた保持部25は、径方向内側及び上方側に向けて開口するように凹段部状とされている。この保持部25は、フィルター30の被保持部33が載置される上方側に向く平坦面状とされた載置部25aと、径方向内側に向く段壁部25bと、によって区画されている。段壁部25bは、フィルター30の被保持部33の外周端面に当接または近接して配される構成とされている。つまり、段壁部25bの内径は、フィルター30の被保持部33の外径に応じた径とされている。このような構成とすれば、フィルター30の水平方向への位置ずれを抑制することができる。
なお、捕集器本体10に設けられる保持部25としては、このようなホッパー部11と蓋体20との間に設けられたものに限られない。例えば、ホッパー部11の内周面に、径方向内側に突出し、フィルター30の被保持部33を保持する突片部や内向き鍔状部を保持部25として設けたような態様としてもよい。この場合は、被保持部33の上側を押える押え部を設けた態様としてもよい。また、ホッパー部11側に保持部25を設けた態様に代えて、蓋体20側に保持部25を設けた態様としてもよい。
この報知部13は、本実施形態では、捕集器本体10に設けられた窓部12に設けられた目盛とされている。窓部12は、上下方向に長尺状に形成され、捕集器本体10内に捕集される粉粒体材料の貯留レベルの視認が可能とされている。報知部13は、この窓部12の比較的に低い位置を指すように設けられている。この報知部13の指す位置は、例えば、捕集器本体10の容量(貯留可能容量)の1/2以下の位置でもよく、図例では、捕集器本体10の容量の1/3程度の箇所を指すように設けた例を示している。
つまり、当該捕集装置1を稼働させ、吸引源2を所定の輸送時間が経過するまで駆動すれば、弁体18が閉鎖されて捕集器本体10内が負圧となり、吸引作用によって輸送元4から粉粒体材料が空気輸送(一バッチ輸送)される。空気輸送された粉粒体材料は、フィルター30において輸送空気と分離されて捕集器本体10内に捕集される。このような輸送が繰り返されれば、フィルター30が徐々に目詰まりし、輸送効率、つまり、一バッチ輸送毎の粉粒体材料の輸送量が徐々に少なくなる。このように一バッチ輸送における粉粒体材料の輸送量が低下し、報知部13において示す位置に低下すれば、フィルター30の反転時期となる。このように反転時期となれば、蓋体20を開放させ、フィルター30を第1姿勢から第2姿勢に、または第2姿勢から第1姿勢に反転させればよい。
つまり、フィルター30に、第1面31側を輸送空気の通過方向上流側に向かせた第1姿勢と第1面31側を輸送空気の通過方向下流側に向かせた第2姿勢との各姿勢において捕集器本体10の保持部25に保持される被保持部33を設けた構成としている。従って、第1姿勢において使用されて第1面31側に微粉や粉体が付着や目詰まりしたフィルター30を反転させて第2姿勢とすれば、第1面31側に付着や目詰まりした微粉や粉体を輸送空気によって除去することができる。これにより、逆噴射機構等を設ける必要がなく、また、フィルター30を定期的に取り外して清掃する必要性を低減させることができ、簡易な構造でありながらも、フィルター30のメンテナンス性を向上させることができる。つまりは、フィルター30を反転させれば、フィルター30の機能を回復させることができる。また、このように除去された微粉や粉体は、輸送空気の通過方向下流側を介して捕集器本体10外に排出させることができるので、再付着するようなことを抑制することができる。
また、本実施形態では、第2筒状部36の先端部の内周側から第1方向に向けて延びる第3筒状部38を更に設けた構成としている。従って、フィルター30のろ過面積をより大きくすることができ、メンテナンス頻度をより低減することができる。なお、このように3つの筒状部34,36,38を上下に折り返し状に設けた態様に加えて、4つ以上の筒状部を上下に折り返し状に設けた態様としてもよい。
また、本実施形態では、最内周側となる第3筒状部38の先端部に、空気の流通を阻止する封止部を構成する円板状部39を設けた構成としている。従って、3つ以上の筒状部34,36,38を上下に折り返し状に設けて最内周側の先端部を構成する円板状部39が小径状となり、清掃し難くなる場合にも、当該部位における微粉や粉体の付着や目詰まりを抑制することができ、清掃性を向上させることができる。
なお、上記した例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、上記した例と同様の動作や作用等についても説明を省略または簡略に説明する。
つまり、本変形例では、フィルター30Aは、第1筒状部34と第2筒状部36とを備えた構成とされている。また、本変形例では、最内周側となる第2筒状部36の先端部の円板状部37Aを、空気の流通可能なフィルター部としている。このような構成とすれば、上下に折り返し状に2つの筒状部34,36を有した簡易な構造とすることが可能でありながらも、上記したものと比べて大径状になる傾向がある最内周側の先端部を構成する円板状部37Aもフィルター部として機能させることができる。
また、このようなフィルター30Aを備えた捕集装置1においても、上記した例と同様の効果を奏する。
また、上記した例では、各筒状部34,36,38を、略円錐台状とした例を示しているが、捕集器本体10の内周形状に応じた形状とすればよく、略角錐台状とされたものでもよい。また、上記した例では、各筒状部34,36,38同士の間に円環板状部35,37を設けた例を示しているが、このような円環板状部35,37を設けずに折り返し状に形成されたものでもよい。また、上記した例では、最内周側の先端部に円板状部39,37Aを設けた例を示しているが、このような円板状部39,37Aを設けずに、尖頭状とした態様としてもよい。
なお、上記した例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、上記した例と同様の動作や作用等についても説明を省略または簡略に説明する。また、以下では、上記したフィルター30を備えた捕集装置1Aについて説明するが、変形例に係るフィルター30Aを用いることも可能である。
このような制御部27は、CPU等から構成されており、当該捕集装置1Aの適所や離間した箇所に設置された制御盤26に設けられたものでもよい。この制御盤26には、制御部27に信号線等を介して接続され、後記する各動作等を実行するための制御プログラムなどの各種プログラム、予め設定された各種動作条件、各種データテーブル等が格納され、各種メモリ等から構成された記憶部28が設けられている。なお、制御盤26に、制御部27に信号線等を介して接続され、各種設定などを設定、入力したり、表示したりするための表示部及び操作部を構成する表示操作部を更に設けた構成としてもよい。
報知部13Aとしては、上記のような貯留レベルの低下の判別が可能な目盛ではなく、点灯や表示、鳴動等によって報知する構成とされたランプや、表示部、音響出力部等であってもよい。
また、反転時期検知部29としては、捕集器本体10において捕集された一バッチ輸送量が所定レベルに低下したことを検出するレベル計としてもよい。つまり、上記同様、輸送が繰り返されれば、フィルター30が徐々に目詰まりし、一バッチ輸送における粉粒体材料の輸送量が低下する。このような一バッチ輸送によって輸送された粉粒体材料の貯留レベルが予め定められた所定レベルに低下すれば、制御部27において反転時期と判断し、報知部13Aに報知させる態様としてもよい。
また、上記のように一バッチ輸送毎の輸送時間が予め定められて一定とされた空気輸送態様に代えて、捕集器本体10に満レベルを検出する上限レベル計を設けた構成とし、反転時期検知部29を、満レベルとなるまでに要する輸送時間を計時する計時部(クロック部)としてもよい。つまり、上記と概ね同様、輸送が繰り返されれば、フィルター30が徐々に目詰まりするため、一バッチ輸送において満レベルになるまでに要する時間が長期化する。この一バッチ輸送毎に要する所要時間が予め定められた所定時間を超えれば、制御部27において反転時期と判断し、報知部13Aに報知させる態様としてもよい。
また、反転時期検知部29としては、捕集器本体10への輸送回数を計数する計数部(カウンター部)としてもよい。つまりは、捕集器本体10への輸送回数が予め定められた所定回数を超えれば、制御部27において反転時期と判断し、報知部13Aに報知させる態様としてもよい。なお、これらの場合、報知部13Aに報知させた後、所定時間が経過すれば、または適宜のリセット操作がなされれば、計時した総稼働時間や計数した輸送回数をリセットするようにしてもよい。
また、上記した例では、吸引源2による吸引作用によって空気輸送する態様とした例を示しているが、このような態様に代えて、輸送元4側に高圧の輸送空気を導入する圧縮空気源を設けて圧送する態様としてもよい。この場合は、捕集器本体10のフィルター30,30Aの下流側に、排気管や、塵埃等を補足する集塵部等を設けた構成等としてもよい。また、この場合は、弁体18や弁体18を開閉する開閉機構等を適宜、必要に応じて変形するようにしてもよい。本実施形態に係る捕集装置1,1Aが備える各部材の具体的構成及びこれを用いて実行される捕集方法としては、上記した構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
10 捕集器本体
13,13A 報知部
25 保持部
30,30A フィルター
31 第1面
33 被保持部
34 第1筒状部
35 円環板状部(封止部)
36 第2筒状部
Claims (7)
- 空気輸送される粉粒体材料を捕集する捕集器本体と、この捕集器本体内に設けられ、輸送空気から粉粒体材料を分離させるフィルターと、を備えており、
前記フィルターには、第1面側を前記輸送空気の通過方向上流側に向かせた第1姿勢と該第1面側を前記輸送空気の通過方向下流側に向かせた第2姿勢との各姿勢において前記捕集器本体の保持部に保持される被保持部が設けられていることを特徴とする粉粒体材料の捕集装置。 - 請求項1において、
前記フィルターは、外周縁部に設けられた前記被保持部の内周側から前記輸送空気の通過方向に沿う第1方向に向けて延びるように設けられた第1筒状部と、該第1筒状部の先端部の内周側から前記第1方向とは逆側に向けて延びるように設けられた第2筒状部と、を備えていることを特徴とする粉粒体材料の捕集装置。 - 請求項2において、
前記被保持部から前記第1筒状部の先端部までの前記輸送空気の通過方向に沿う寸法と、前記被保持部から前記第2筒状部の先端部までの同方向に沿う寸法と、を略同寸法としたことを特徴とする粉粒体材料の捕集装置。 - 請求項2または3において、
前記第1筒状部及び前記第2筒状部は、先端側に向かうに従い縮径状に形成されていることを特徴とする粉粒体材料の捕集装置。 - 請求項2乃至4のいずれか1項において、
前記第1筒状部の先端部と前記第2筒状部の基端部との間には、空気の流通を阻止する封止部が環状に設けられていることを特徴とする粉粒体材料の捕集装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記フィルターの反転時期を報知する報知部を備えていることを特徴とする粉粒体材料の捕集装置。 - 請求項6に記載の粉粒体材料の捕集装置を用いた粉粒体材料の捕集方法であって、
前記フィルターを反転させる反転時期となれば報知することを特徴とする粉粒体材料の捕集方法。
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- 2018-07-26 JP JP2018139872A patent/JP7236128B2/ja active Active
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