以下、本発明の容器を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施例1)
実施例1の容器1の構成を、「容器の全体構成」、「第1容器の詳細構成」、「第2容器の詳細構成」、「ヒンジの詳細構成」に分けて説明する。
以下、実施例1の容器1の全体構成を説明する。実施例1の容器1は、図1に示すように、中空俵形状の容器本体2を備えている。この容器本体2は、図2に示すように、第1容器10と第2容器20とに二分割可能であり、第1容器10の開口部11と、第2容器20の開口部21とを開閉可能に嵌合して形成されている。また、第1容器10と第2容器20とは、図2に示すように、ヒンジ30を介して開口部11,21の一部が連結されている。
この容器1は、一般的に、ポリプロピレン等の軟質プラスチック材により、鶏卵大の大きさ程度から野球ボール大の大きさ程度に形成される。なお、軟質プラスチック材によって容器1を形成することで、破損した際に砕けて飛び散りにくい。そして、この容器1は、玩具や菓子等を内部に入れて自動販売機で販売される自動販売機用の容器として使用される。また、中に入れた玩具等を取り出した後には、容器1を玉入れゲームの玉として用いたり、ボールのように容器1を投げて遊んだりすることもできる。
以下、実施例1の第1容器10の詳細構成を説明する。実施例1の第1容器10は、開口部11と、第1接触面12と、第1傾斜面13と、凹部14と、を有している。
開口部11は、第1容器10を容器本体2の軸方向Lに沿って開放する開口である。この開口部11の周縁には、図2に示すように、開口外側に段差面11bを有する第1インロー部11aが設けられている。第1インロー部11aの外周面には、この外周面から突出すると共に周方向に延びる複数の突条11cが形成されている。なお、図2では一つの突条11cのみを示す。
第1接触面12は、開口部11に対向する第1容器10の頂部10aの外表面に形成され、容器本体2の軸方向Lに直交する平坦な領域である。この第1接触面12は、第1容器10の頂点10bを中心とした環状の周縁12aに囲まれ、円形に形成されている。なお、「頂点10b」は、頂部10aのうち、容器本体2の軸方向Lが通る位置である。また、第1接触面12には、第1容器10を貫通する複数(ここでは四個)の貫通孔12bと、第1容器10の表面をへこませることで頂点10bの位置を示すへこみ部12cが形成されている。
第1傾斜面13は、開口部11及び第1接触面12を取り囲み、第1接触面12に対して傾斜して湾曲した領域である。この第1傾斜面13には、容器本体2の周方向に等間隔をあけて複数(実施例1では六ヶ所)の平坦領域13aが形成されている。また、この第1傾斜面13の表面には、平坦領域13aと第1接触面12との間の位置に、サイコロの目を模した複数の刻印13bが形成されている。さらに、この第1傾斜面13には、硬貨が通過可能なスリット13cが形成されている。
平坦領域13aは、開口部11の周縁から頂部10aに向かって延びる平坦な領域である。各平坦領域13aは、それぞれ正面視で半楕円形状を呈している。また、各平坦領域13aは、容器本体2の軸方向Lに対して平行に設定されている。
凹部14は、第1容器10の表面に形成されるへこみであり、ここでは、第1容器10の表面から多数の突起14aを突出させ、隣り合う一対の突起14aの間に生じる空間によって形成されている。この凹部14は、図3Aに示すように、一対のメイン凹部14b,14cと、一対のサブ凹部14d,14eと、一対の第1補助凹部14f,14gと、一対の第2補助凹部14h,14jと、一対の第3補助凹部14k,14mと、一対の第4補助凹部14n,14pと、一対の第5補助凹部14q,14rと、一対の第6補助凹部14s,14tと、を有している。
なお、一対のメイン凹部14b,14cや一対のサブ凹部14d,14e等は、それぞれ同じ幅の溝形状を呈しているが、一部が重なりあうことで分断される。また、多数の突起14aは、いずれも先端が第1接触面12と平行な平坦な面に形成され、この先端面によって、容器本体2の軸方向Lに直交する一つの面を形成している。さらに、各突起14aは、第1容器10の表面から起立した側面が先細りとなるように傾斜している。
一対のメイン凹部14b,14cは、それぞれ第1接触面12を横切ると共に、頂点10bで直交する。また、各メイン凹部14b,14cは、両端部が第1傾斜面13に至るまで延びている。すなわち、一対のメイン凹部14b,14cは、いずれも両端部が第1接触面12と第1傾斜面13とに跨って形成されている。一方、他の凹部(サブ凹部14d,14e等)は、後述するようにいずれも全長が第1接触面12内に形成されている。そのため、第1接触面12と第1傾斜面13とに跨って形成された凹部14は、四カ所(一対のメイン凹部14b,14cの両端部)になる。
一対のサブ凹部14d,14eは、一対のメイン凹部14b,14cに対して頂点10bを中心に45°回転した位置に形成され、頂点10bで直交する。また、各サブ凹部14d,14eは、全長が第1接触面12内に形成されている。
一対の第1補助凹部14f,14gは、一方のメイン凹部14bを中心にしてその両側にそれぞれ形成され、この一方のメイン凹部14bに対して平行に延びている。そして、各第1補助凹部14f,14gは、いずれも全長にわたって第1接触面12内に形成されている。そのため、一対の第1補助凹部14f,14gは、それぞれ他方のメイン凹部14cと交差する。また、一方のメイン凹部14bから各第1補助凹部14f,14gまでの長さは、同じ長さに設定されている。
一対の第2補助凹部14h,14jは、他方のメイン凹部14cを中心にしてその両側にそれぞれ形成され、この他方のメイン凹部14cに対して平行に延びている。そして、各第2補助凹部14h,14jは、いずれも全長にわたって第1接触面12内に形成されている。そのため、一対の第2補助凹部14h,14jは、それぞれ一方のメイン凹部14bと交差する。また、他方のメイン凹部14cから各第2補助凹部14h,14jまでの長さは、同じ長さに設定されている。
一対の第3補助凹部14k,14mは、一方のサブ凹部14dを中心にしてその両側にそれぞれ形成され、この一方のサブ凹部14dに対して平行に延びている。そして、各第3補助凹部14k,14mは、いずれも全長にわたって第1接触面12内に形成されている。そのため、一対の第3補助凹部14k,14mは、それぞれ他方のサブ凹部14eと交差する。また、一方のサブ凹部14dから各第3補助凹部14k,14mまでの長さは、同じ長さに設定されている。
一対の第4補助凹部14n,14pは、他方のサブ凹部14eを中心にしてその両側にそれぞれ形成され、この他方のサブ凹部14eに対して平行に延びている。そして、各第4補助凹部14n,14pは、いずれも全長にわたって第1接触面12内に形成されている。そのため、一対の第4補助凹部14n,14pは、それぞれ一方のサブ凹部14d及び一対の第3補助凹部14k,14mと交差する。また、他方のサブ凹部14eから各第4補助凹部14n,14pまでの長さは、同じ長さに設定されている。
一対の第5補助凹部14q,14rは、それぞれ一対の第1補助凹部14f,14gと第1接触面12の周縁12aとの間に形成され、一対の第1補助凹部14f,14gに対して平行に延びている。そして、各第5補助凹部14q,14rは、いずれも全長にわたって第1接触面12内に形成されると共に、第1接触面12の周縁12aにほぼ沿った直線状に形成されている。そのため、一対の第5補助凹部14q,14rは、それぞれ他方のメイン凹部14cと交差する。また、一方の第1補助凹部14fから一方の第5補助凹部14qまでの長さと、他方の第1補助凹部14gから他方の第5補助凹部14rまでの長さは、同じ長さに設定されている。
一対の第6補助凹部14s,14tは、それぞれ一対の第2補助凹部14h,14jと第1接触面12の周縁12aとの間に形成され、一対の第2補助凹部14h,14jに対して平行に延びている。そして、各第6補助凹部14s,14tは、いずれも全長にわたって第1接触面12内に形成されると共に、第1接触面12の周縁12aにほぼ沿った直線状に形成されている。そのため、一対の第6補助凹部14s,14tは、それぞれ一方のメイン凹部14bと交差する。また、一方の第2補助凹部14hから一方の第6補助凹部14sまでの長さと、他方の第2補助凹部14jから他方の第6補助凹部14tまでの長さは、同じ長さに設定されている。
そして、図3Bに示すように、一方のメイン凹部14bの幅方向中心から各第1補助凹部14f,14gの幅方向中心までの長さと、他方のメイン凹部14cの幅方向中心から各第2補助凹部14h,14jの幅方向中心までの長さを、同一の長さ「W」に設定する。また、一方のサブ凹部14dの幅方向中心から各第3補助凹部14k,14mの幅方向中心までの長さと、他方のサブ凹部14eの幅方向中心から各第4補助凹部14n,14pの幅方向中心までの長さを、いずれも「W/√2」に設定する。さらに、一方の第1補助凹部14fの幅方向中心から一方の第5補助凹部14qの幅方向中心までの長さ、他方の第1補助凹部14gの幅方向中心から他方の第5補助凹部14rの幅方向中心までの長さ、一方の第2補助凹部14hの幅方向中心から一方の第6補助凹部14sの幅方向中心までの長さ、他方の第2補助凹部14jの幅方向中心から他方の第6補助凹部14tの幅方向中心までの長さは、それぞれ「W/2」に設定する。
そのため、一方のメイン凹部14bと一方の第2補助凹部14hの交点は、一方の第3補助凹部14kと一方の第4補助凹部14nの交点に一致する。また、一方のメイン凹部14bと他方の第2補助凹部14jの交点は、他方の第3補助凹部14mと他方の第4補助凹部14pの交点に一致する。また、他方のメイン凹部14cと一方の第1補助凹部14fの交点は、他方の第3補助凹部14mと一方の第4補助凹部14nの交点に一致する。また、他方のメイン凹部14cと他方の第1補助凹部14gの交点は、一方の第3補助凹部14kと他方の第4補助凹部14pの交点に一致する。
さらに、図3Cに示すように、平坦領域13aから、第1傾斜面13が内接する頂点10bを中心とする円R1までの最大寸法Xと、第1接触面12の周縁12aに沿った円R2から一対のメイン凹部14b,14cのそれぞれの端部までの距離Yが、同じ長さに設定されている。
以下、実施例1の第2容器20の詳細構成を説明する。実施例1の第2容器20は、第1容器10とほぼ同じ外観形状に形成され、図2及び図4に示すように、開口部21と、第2接触面22と、第2傾斜面23と、凸部24と、を有している。
開口部21は、第2容器20を容器本体2の軸方向Lに沿って開放する開口である。この開口部21の周縁には、開口内側に段差面21bを有する第2インロー部21aが設けられている。この第2インロー部21aの内側には、第1インロー部11aが嵌合する。第2インロー部21aの内周面には、この内周面をへこませると共に周方向に延びる複数の溝21cが形成されている。なお、図2では一つの溝21cのみを示す。第1容器10と第2容器20を嵌合した状態で、この溝21cには、第1容器10の第1インロー部11aに形成された突条11cが嵌合する。
第2接触面22は、開口部21に対向する第2容器20の頂部20aの外表面に形成され、容器本体2の軸方向Lに直交する平坦な領域である。この第2接触面22は、第2容器20の頂点20bを中心とした環状の周縁22aに囲まれ、第1接触面12と同じ大きさの円形に形成されている。なお、「頂点20b」は、頂部20aのうち、容器本体2の軸方向Lが通る位置である。また、第2接触面22には、第2容器20を貫通する複数(ここでは四個)の貫通孔22bが形成されている。
第2傾斜面23は、開口部21及び第2接触面22を取り囲み、第2接触面22に対して傾斜して湾曲した領域である。なお、この第2傾斜面23の曲率は、第1容器10の第1傾斜面13と同じ大きさに設定されている。この第2傾斜面23には、容器本体2の周方向に等間隔をあけて複数(実施例1では六ヶ所)の平坦領域23aが形成されている。また、この第2傾斜面23の表面には、平坦領域23aと第2接触面22との間の位置に、サイコロの目を模した複数の刻印23bが形成されている。
平坦領域23aは、開口部21の周縁から頂部20aに向かって延びる平坦な領域である。各平坦領域23aは、それぞれ正面視で半楕円形状を呈している。また、各平坦領域23aは、容器本体2の軸方向Lに対して平行に設定されている。
そして、第1容器10の平坦領域13aと第2容器20の平坦領域23aは、第1容器10と第2容器20を嵌合した状態で、容器本体2の軸方向Lに沿って第1容器10から第2容器20に向かって連続する位置に形成されている。そのため、第1容器10と第2容器20を嵌合すると、第1容器10の平坦領域13aと第2容器20の平坦領域23aによって、容器本体2の周面には、周方向に等間隔で並ぶ楕円形の平坦な面が六面形成される(図1参照)。なお、容器本体2は、第1,第2接触面12,22及び平坦領域13a,23a以外の表面が湾曲している。これにより、容器本体2の閉じた状態の外観は、角が丸くなった六角柱形状を呈する。
凸部24は、第2容器20の表面から突出するでっぱりである。ここで、凸部24の高さは、第1容器10に形成された凹部14の深さとほぼ同じ大きさに設定されている。この凸部24は、図5に示すように、一対のメイン凸部24b,24cと、一対の第1補助凸部24f,24gと、一対の第2補助凸部24h,24jと、を有している。
なお、一対のメイン凸部24b,24cと、一対の第1補助凸部24f,24gと、一対の第2補助凸部24h,24jは、それぞれ凹部14の幅とほぼ同じ幅の帯形状を呈している。また、各凸部24b,24c,24f,24g,24h,24jは、いずれも先端が第2接触面22と平行な平坦な面に形成され、この先端面によって容器本体2の軸方向Lに直交する一つの面を形成している。さらに、一対の第1補助凸部24f,24g及び一対の第2補助凸部24h,24jは、頂点20bに臨む側面が先細りとなるように傾斜している。この傾斜角度は、凹部14を形成する突起14aの側面の傾斜角度をほぼ同じ角度に設定されている。
一対のメイン凸部24b,24cは、それぞれ第2接触面22を横切ると共に、頂点20bで直交する。また、各メイン凸部24b,24cは、両端部が第2傾斜面23に至るまで延びている。すなわち、一対のメイン凸部24b,24cは、いずれも両端部が第2接触面22と第2傾斜面23とに跨って形成されている。一方、他の凸部(第1補助凸部24f,24g等)は、後述するようにいずれも全長が第2接触面22内に形成されている。そのため、第2接触面22と第2傾斜面23とに跨って形成された凸部24は、四カ所(一対のメイン凸部24b,24cの両端部)になる。
一対の第1補助凸部24f,24gは、一方のメイン凸部24bを中心にしてその両側にそれぞれ形成され、この一方のメイン凸部24bに対して平行に延びている。そして、各第1補助凸部24f,24gは、いずれも全長にわたって第2接触面22内に形成されている。そのため、一対の第1補助凸部24f,24gは、それぞれ他方のメイン凸部24cと交差する。また、一方のメイン凸部24bの幅方向中心から各第1補助凸部24f,24gの幅方向中心までの長さは、同じ長さに設定されている。なお、ここでは、一方のメイン凹部14bの幅方向中心から各第1補助凹部14f,14gの幅方向中心までの長さと同じ長さ(W)に設定されている。
一対の第2補助凸部24h,24jは、他方のメイン凸部24cを中心にしてその両側にそれぞれ形成され、この他方のメイン凸部24cに対して平行に延びている。そして、各第2補助凸部24h,24jは、いずれも全長にわたって第2接触面22内に形成されている。そのため、一対の第2補助凸部24h,24jは、それぞれ一方のメイン凸部24bと交差する。また、他方のメイン凸部24cの幅方向中心から各第2補助凸部24h,24jの幅方向中心までの長さは、同じ長さに設定されている。なお、ここでは、一方のメイン凹部14bの幅方向中心から各第2補助凹部14h,14jの幅方向中心までの長さと同じ長さ(W)に設定されている。
そして、一対の第1補助凸部24f,24gと、一対の第2補助凸部24h,24jは、互いに両端が交差し、頂点20bを中心とした格子形状を呈している。ここで、一対の第1補助凸部24f,24g及び一対の第2補助凸部24h,24jは、それぞれの交点までの長さに設定されている。
さらに、平坦領域23aから第2傾斜面23が内接する頂点20bを中心とする円R3までの最大寸法Z(図5参照)と、第1接触面12の周縁12aに沿った円R2から一対のメイン凹部14b,14cのそれぞれの端部までの距離Y(図3C参照)が、同じ長さに設定されている。
以下、実施例1のヒンジ30の詳細構成を説明する。実施例1のヒンジ30は、図2に示すように、第1容器10の開口部11の一部と第2容器20の開口部21の一部を連結し、第1容器10と第2容器20とを連結したまま開閉可能にするものである。このヒンジ30は、連結帯31と、ヒンジ突部32と、ヒンジへこみ部33と、を有している。
連結帯31は、撓み変形が可能な帯状部材である。ここで、第1容器10の開口縁のうち、平坦領域13aが形成されたことで直線状になっている部分に第1切欠部31aが形成され、第2容器20の開口縁のうち、平坦領域23aが形成されたことで直線状になっている部分に第2切欠部31bが形成されている。そして、第1切欠部31aは、第1インロー部11aの段差部11bを軸方向Lに沿って切り欠き、連結帯31の一端から長さ方向の半分までの領域を収容可能矩形のへこみ部分である。第2切欠部31bは、第2インロー部21aの先端を軸方向Lに沿って切り欠き、連結帯31の他端から長さ方向の半分までの領域を収容可能な矩形のへこみ部分である。一方、連結帯31は、一端が第1切欠部31aの内側に連結され、他端が第2切欠部31bの内側に連結された矩形状の帯片である。
ヒンジ突部32は、第1インロー部11aの先端のうち、連結帯31に隣接する部分を軸方向Lに突出することで形成されている。すなわち、このヒンジ突部32により、第1容器10の開口部11は、周縁の一部が軸方向Lに沿って突出している。
ヒンジへこみ部33は、第2インロー部21aの開口内側の段差面21bのうち、連結帯31に隣接する部分を軸方向Lにへこませることで形成されている。このヒンジへこみ部33には、第1容器10の開口部11と、第2容器20の開口部21とを嵌合した状態で、ヒンジ突部32が嵌合する。
実施例1の容器1の作用を「物品収納ケース作用」と、「積み木玩具作用」と、「その他の玩具作用」に分けて説明する
以下、実施例1の容器1における物品収納ケース作用を説明する。実施例1の容器1は、図1に示すように、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とを嵌合することで、互いの開口部11,21が閉鎖し、容器本体2が閉じ状態になる。また、図2に示すように、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とを離間させ、第1容器10と第2容器20とに二分割することで、互いの開口部11,21が開放し、容器本体2が開き状態になる。
これにより、容器本体2の内部に玩具等の物品を収納したり、容器本体2の内部に収納した物品を適宜取り出すことができ、この容器1を、物品を収納するケースとして使用することができる。
そして、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とを嵌合したときには、第2容器20の第2インロー部21aの内側に、第1容器10の第1インロー部11aが嵌合する。このため、開口部11,21の間に隙間が生じにくくなる。さらに、ここでは、第1インロー部11aの外周面に複数の突条11cが形成され、第2インロー部21aの内周面に複数の溝21cが形成されている。そして、開口部11,21を嵌合させた際、突条11cが溝21cに嵌まり込む。これにより、開口部11,21が互いに離間しようとすると突条11cが溝21cと干渉するので、容器本体2が不要に開いてしまうことを防止できる。
そして、容器本体2を開くときには、指等で第1容器10の第1傾斜面13の一部を押圧し、開口部11を容器本体2の内側に撓ませる。これにより、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21との間に隙間が生じ、第2インロー部21aから第1インロー部11aを抜き出すことができる。この結果、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とが離間し、容器本体2を開くことができる。
なお、容器本体2を開くときには、第1容器10と第2容器20はヒンジ30を中心にして離れていくが、この第1,第2容器10,20はヒンジ30の連結帯31によって連結されている。そのため、容器本体2を開いても第1,第2容器10,20が分かれない。
一方、容器本体2を閉じるときには、ヒンジ30を中心にして第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とを近接させ、第2インロー部21aの内側に第1インロー部11aを差し込む。ここで、ヒンジ30では、第1インロー部11aの先端からヒンジ突部32が突出している。このため、第1インロー部11aの先端が第2インロー部21aの内側に入る前に、ヒンジ突部32が第2インロー部21aの内側に入り込むことになる。すなわち、開口部21に対する開口部11の差し込み方向が案内される。これにより、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とが近づいていくことで連結帯31が撓んでも、開口部11と開口部21との位置ずれを抑制して、円滑に嵌合させることができる。
さらに、この容器1では、第1,第2容器10,20がヒンジ30の連結帯31によって連結されているため、容器本体2を閉じるときには、第1,第2容器10,20の周方向の位置関係が規定され、第1,第2容器10,20の周方向の位置ずれが生じることを防止できる。
しかも、連結帯31は、第1,第2容器10,20の開口縁のうち、平坦領域13a,23aが形成されて直線状になっている部分に連結されている。これにより、図6に拡大して示すように、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とを嵌合したことで連結帯31の両端が引っ張られた際、この連結帯31は、第1,第2切欠部31a,31bによって形成された空間の内部で平面状になる。よって、連結帯31は、直線状になった第1,第2容器10,20の開口縁に沿って起立し、容器本体2の外周面から突出することがない。
以下、実施例1の容器1における積み木玩具作用を説明する。実施例1の容器1は、容器本体2を閉じた状態において、一方の頂部10aに第1接触面12が形成され、他方の頂部20aに第2接触面22が形成されている。また、第1接触面12から突出する多数の突起14aによって凹部14が形成され、第2接触面22から突出する凸部24が形成されている。これにより、玩具等の物品を容器本体2から取り出した後は、この容器1を積み木玩具として使用することができる。
すなわち、容器1は、軸方向Lを鉛直方向に向け、第1接触面12又は第2接触面22を下方に向けた状態で容器本体2を起立させることができる。そして、図7に示すように、一方の容器1αの容器本体2を例えば第1接触面12を上方に向けて起立させたとき、この一方の容器1αの上に、第2接触面22を下方に向けた他方の容器1βの容器本体2を積み上げていくことができる。
このとき、一方の容器1αの第1接触面12と、他方の容器1βの第2接触面22とが対向し、一方の容器1αの凹部14に他方の容器1βの凸部24が入り込んで、凹部14と凸部24が噛み合う。これにより、積み上げた他方の容器1βの位置決めがなされ、容器1βを安定的に積み上げていくことができる。よって、これらの容器1α,1βを積み木玩具として使用することが可能になる。
また、一方の容器1αの上に他方の容器1βを積み上げたときには、一方の容器1αの第1接触面12と、他方の容器1βの第2接触面22とが重なり合う。これに対し、各容器1α,1βでは、凹部14のうち、一対のメイン凹部14b,14cの両端部が、第1接触面12と第1傾斜面13とに跨って形成されている。また、凸部24のうち、一対のメイン凸部24b,24cの両端部が、第2接触面22と第2傾斜面23とに跨って形成されている。
そのため、二つの容器1α,1βを積み上げたことで一方の容器1αの第1接触面12と、他方の容器1βの第2接触面22とが重なり合っても、一方の容器1αの一対のメイン凹部14b,14cのうち、第1傾斜面13に形成された部分は、他方の容器1βに重ならない。また、他方の容器1βの一対のメイン凸部24b,24cのうち、第2傾斜面23に形成された部分も、一方の容器1αには重ならない。これにより、周囲から一対のメイン凹部14b,14cの両端部及び一対のメイン凸部24b,24cの両端部を目視することができる。つまり、二つの容器1α,1βを積み上げた状態でメイン凹部14b,14c及び一対のメイン凸部24b,24cの位置を把握することができる。よって、二つの容器1α,1βを積み上げて凹部14と凸部24を噛み合わせる際、この凹部14と凸部24の位置関係を容易に把握することができる。これにより、二つの容器1α,1βの周方向の位置を容易に認識しながら積み上げていくことが可能になる。
なお、この容器1では、互いの軸方向Lの位置が一致していても、一対のメイン凹部14b,14cに対して一対のメイン凸部24b,24cが対向していなければ、凹部14と凸部24を噛み合わせることができない(図8参照)。これに対し、この容器1では、積み上げ状態で凹部14と凸部24の位置関係を容易に把握することができる。このため、一対のメイン凹部14b,14cに対する一対のメイン凸部24b,24cの位置を適切に認識することができて、二つの容器1α,1βを容易に積み上げていくことが可能になる。
そして、この容器1では、凹部14が、一対のメイン凹部14b,14cと、一対のサブ凹部14d,14eと、一対の第1補助凹部14f,14gと、一対の第2補助凹部14h,14jと、一対の第3補助凹部14k,14mと、一対の第4補助凹部14n,14pと、一対の第5補助凹部14q,14rと、一対の第6補助凹部14s,14tと、を有している。一方、凸部24は、一対のメイン凸部24b,24cと、一対の第1補助凸部24f,24gと、一対の第2補助凸部24h,24jと、を有している。
そのため、二つの容器1α,1βを、図7,図8に示すように、軸方向Lを一致させた状態で積み上げるだけでなく、互いの軸方向Lの位置を水平にずらした状態であっても積み上げていくことが可能になる。
つまり、図8に示すように、積み上げ状態で軸方向Lが一致しているときには、一対のメイン凹部14b,14cに一対のメイン凸部24b,24cが噛み合う。また、一対の第1補助凹部14f,14gに一対の第1補助凸部24f,24gがそれぞれ噛み合う。そして、一対の第2補助凹部14h,14jに一対の第2補助凸部24h,24jがそれぞれ噛み合う。
これに対し、図8に示す積み上げ状態から二つの容器1α,1βの軸方向Lを相対的に水平方向にずらした場合には、例えば、図9に示す積み上げ状態のように、一方のメイン凸部24bが一方の第1補助凹部14fに噛み合う。また、他方のメイン凸部24cが他方の第1補助凹部14fに噛み合い、他方の第1補助凸部24gが一方のメイン凹部14bに噛み合う。さらに、一対の第2補助凹部14h,14jに一対の第2補助凸部24h,24jがそれぞれ噛み合う。よって、二つの容器1α,1βの互いの軸方向Lの位置を水平にずらしても、二つの容器1α,1βを安定的に積み上げていくことができる。
また、容器本体2は、第1容器10の第1傾斜面13に周方向に等間隔をあけて複数(六ヶ所)の平坦領域13aが形成されている。また、第2容器20の第2傾斜面23にも、周方向に等間隔をあけて複数(六ヶ所)の平坦領域13aが形成されている。そして、第1傾斜面13に形成された複数の平坦領域13aは、それぞれ第1容器10の開口部11の周縁から第1容器10の頂部10aに向かって延びている。また、第2傾斜面23に形成された複数の平坦領域23aは、それぞれ第2容器20の開口部21の周縁から第2容器20の頂部20aに向かって延びている。さらに、第1傾斜面13に形成された平坦領域13aと、第2傾斜面23に形成された平坦領域23aとは、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とを嵌合した状態で容器本体2の軸方向Lに沿って連続する。
これにより、容器本体2の周面には、閉じた状態において、第1傾斜面13に形成された平坦領域13aと、第2傾斜面23に形成された平坦領域23aとにより、周方向に等間隔で並んだ六ヶ所の楕円形の平坦な面が形成される。これにより、この容器本体2は、角が丸くなった六角柱形状を呈することになる。そのため、図11及び図12に示すように、軸方向Lを鉛直方向に向け、周面に形成された平坦な面を接触させた状態で複数の容器本体2を水平方向に並べることができる。しかも、各容器本体2に平坦な面が六面形成されていることから、一つの容器1に接触する二つの容器1,1同士も互いに接触させることができ、三つの容器1(以下、「第1の容器1A、第2の容器1B、第3の容器1C」という)を相互に接触させることが可能になる(図12参照)。
さらに、図12に示すように、第2の容器1B及び第3の容器1Cを互いのメイン凹部14bが同一直線に沿うように並べると共に、第1の容器1Aをメイン凹部14bが第2,第3の容器1B,1Cのメイン凹部14bに対して平行になるように並べ、これらの三つの容器1A〜1Cを接触させる。この場合には、その三つの容器1A〜1Cの中心位置に、別の容器1(以下、「第4の容器1D」という)の軸方向Lを一致させて積み上げることができる。なお、このとき、第4の容器1Dは、他方のメイン凸部24cの一方の端部が、第1の容器1Aの他方のメイン凹部14cに噛み合うことで、位置決めがなされる。また、この第4の容器1Dは、一方のメイン凸部24bの一端及び、他方の第1補助凸部24gと他方の第2補助凸部24jの交点が、それぞれ第2の容器1Bの第1接触面12によって支持される。さらに、一方のメイン凸部24bの他端及び、他方の第1補助凸部24gと一方の第2補助凸部24hの交点が、それぞれ第3の容器1Cの第1接触面12によって支持される。つまり、相互に接触した三つの容器(第1の容器1A、第2の容器1B、第3の容器1C)の中心位置に第4の容器1Dを積み上げると、この第4の容器1Dは、五点で支持される。そのため、安定的に積み上げることが可能となる。
また、ここで、一対の第1補助凸部24f,24g及び一対の第2補助凸部24h,24jの長さが、それぞれの交点までの長さに設定されている。そのため、これらの補助凸部24f,24g,24h,24jが、第2の容器1Bや第3の容器1Cの突起14aに干渉することがない。よって、相互に接触した三つの容器1の中心に第4の容器1Dを安定した状態で積み上げることができる。
さらに、容器本体2は、図3C及び図5に示すように、平坦領域13aから円R1までの最大寸法X及び平坦領域23aから円R3までの最大寸法Zと、第1接触面12の周縁12aに沿った円R2から一対のメイン凹部14b,14cのそれぞれの端部までの距離Yが、同じ長さに設定されている。また、一対の第5補助凹部14q,14r及び一対の第6補助凹部14s,14tが第1接触面12の周縁12aにほぼ沿った直線状に形成されている。そのため、図13A及び図13Bに示すように、二つの容器1(以下、「第1の容器1A、第2の容器1B」という)を互いのメイン凹部14bが同一直線に沿った状態で接触させて並べた上に、別の容器1(以下、「第3の容器1C」という)を乗せたとき、第1の容器1Aと第2の容器1Bの中心位置に第3の容器1Cの軸方向Lを一致させることができる。
また、このとき、図13Bに示すように、第3の容器1Cのメイン突部24bの両端部は、第1の容器1Aのメイン凹部14bと、第2の容器1Bのメイン凹部14bにそれぞれ噛み合う。また、第1の容器1Aの一方の第6補助凹部14sに第3の容器1Cの他方の第2補助凸部24jが噛み合い、第2の容器1Bの他方の第6補助凹部14tに第3の容器1Cの一方の第2補助凸部24hが噛み合う。これにより、三つの容器1A〜1Cを安定的に積み上げることが可能となる。
しかも、この容器1は、第1容器10と第2容器20を開放したときの開放角度が180°となる。そのため、図14Aに示すように、第1,第2容器10,20を開放した状態で、二つの容器1(以下、「第1の容器1A、第2の容器1B」という)を嵌合することができる。つまり、第1の容器1Aの第1容器10を、第2の容器1Bの第2容器20に嵌合する。そして、これと同時に第1の容器1Aの第2容器20に対し、第2の容器1Bの第1容器10を嵌合する。これにより、図14Bに示すように、二つの容器(第1の容器1A、第2の容器1B)を連結した状態で並べることが可能になる。
以下、実施例1の容器1におけるその他の玩具作用について説明する。実施例1の容器1では、容器本体2が角の丸くなった六角柱形状を呈している。そのため、容器本体2の軸方向Lを水平方向に向け、容器本体2を倒した状態のときには、平坦領域13a,23aを底にして起立することができ、容器本体2を転がりにくくすることができる。
そして、ここでは、第1容器10の第1傾斜面13の表面のうち、平坦領域13aと第1接触面12との間の位置に、サイコロの目を模した複数の刻印13bが形成されている。また、第2容器20の第2傾斜面23の表面のうち、平坦領域23aと第2接触面22との間の位置に、サイコロの目を模した複数の刻印23bが形成されている。これにより、軸方向Lを水平に倒した状態で容器1を回転させることで、容器本体2をサイコロとして用いることが可能になる。
しかも、第1容器10には、硬貨が通過可能なスリット13cが形成されている。そのため、容器1の容器本体2を貯金箱として使用することも可能となる。
以上の如く、実施例1では、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とを嵌合して形成される容器本体2を備えた容器1であって、第1容器10は、頂部10aに形成された第1接触面12と、第1接触面12を取り囲むと共に第1接触面12に対して傾斜した第1傾斜面13と、第1接触面12と第1傾斜面13とに跨って形成された凹部14と、を有し、第2容器20は、頂部20aに形成されると共に第1接触面12に重ね合わせることが可能な第2接触面22と、第2接触面22を取り囲むと共に第2接触面22に対して傾斜した第2傾斜面23と、第2接触面22と第2傾斜面23とに跨って形成されると共に凹部14に挿入可能な凸部24と、を有する。これにより、凹部14と凸部24を噛み合わせる際、これらの位置関係を容易に把握することができる。
実施例1の容器1にあっては、第1傾斜面13及び第2傾斜面23は、それぞれ周方向に等間隔をあけて形成された複数の平坦な平坦領域13a,23aを有し、第1傾斜面13に形成された複数の平坦領域13aは、それぞれ第1容器10の開口部11の周縁から第1容器10の頂部10aに向かって延び、第2傾斜面23に形成された複数の平坦領域23aは、それぞれ第2容器20の開口部21の周縁から第2容器20の頂部20aに向かって延び、第1容器10の開口部11と第2容器20の開口部21とを嵌合した状態で、第1傾斜面13に形成された平坦領域13aと、第2傾斜面23に形成された平坦領域23aが軸方向Lに沿って連続する。これにより、容器本体2の周面に、周方向に等間隔で並ぶ複数の平坦な面を形成することができる。この結果、例えば図11に示すように、この平坦な面を接触させた状態で複数の容器本体2(容器1A〜1C)を水平方向に並べることができる。
実施例1の容器1にあっては、第1容器10と第2容器20とがヒンジ30を介して連結され、ヒンジ30は、第1容器10と第2容器20を連結する連結帯31と、第1容器10の開口部11の周縁から容器本体2の軸方向Lに突出したヒンジ突部32と、第2容器20の開口部21の周縁が容器本体2の軸方向Lに沿ってへこみ、第1容器10と第2容器20を嵌合したときにヒンジ突部32が嵌合するヒンジへこみ部33と、を有する。これにより、容器本体2を開いたときに第1容器10と第2容器20が分かれず、容器本体2を閉じるときに第1容器10と第2容器20の周方向の位置関係が規定できる。また、容器本体2を閉じる際、連結帯31が撓んでも、ヒンジ突部32によって第2容器20に対する第1容器10の差し込み方向を案内でき、第1,第2容器を容易に嵌合させることができる。
実施例1の容器1にあっては、第1容器10の開口縁に、連結帯31を収容可能な第1切欠部31aが形成され、第2容器20の開口縁に、連結帯31を収容可能な第2切欠部31bが形成され、連結帯31は、一端が第1切欠部31aの内側に連結され、他端が第2切欠部31bの内側に連結されている。これにより、第1容器10の開口部と第2容器20の開口部を嵌合した状態で、連結帯31が容器本体2の外表面から突出することを防止できる。
以上、本発明の容器を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1の容器1では、容器本体2の周面に六か所の平坦な平坦領域13a,23aを形成し、容器本体2の閉じた状態の外観を角が丸くなった六角柱形状とする例を示した。しかしながらこれに限らない。図15に示すように、平坦領域13a,23aを容器本体2の周面に四か所ずつ形成してもよいし、任意の数に設定することができる。また、複数の平坦領域13a,23aの間隔は等間隔でなくてもよい。さらに、各平坦領域13a,23aは、開口部11,21の周縁から頂部10a,20aに向かって延びていなくてもよく、第1,第2傾斜面13,23の任意の位置に形成されていてもよい。
なお、第1傾斜面13,第2傾斜面23には、必ずしも平坦領域13a,23aを形成しなくてもよい。この場合、容器本体2の外観は、図16に示すように、一方の頂部10aに第1接触面12が形成され、他方の頂部20aに第2接触面22が形成された球体を呈したり、或いは楕円体を呈することになる。
実施例1では、第1,第2傾斜面13,23にサイコロの目を模した刻印13b,23bを形成した例を示した。しかしながら、刻印13b,23bの形状はこれに限らず、例えばジャンケンの手の形を示す図柄や、数字、その他任意の形状であってもよい。また、第1傾斜面13に形成した刻印13bと、第2傾斜面23に形成した刻印23bとを異なる形状としてもよい。また、刻印13a,23aを形成しなくてもよい。
実施例1では、凹部14や凸部24を、溝形状や帯形状とする例を示したが、これに限らない。凹部14や凸部24は、互いに噛み合うことが可能であれば、その外観形状については任意に設定することができる。また、凹部14のうちの一部が第1接触面12と第1傾斜面13に跨って形成され、凸部24のうちの一部が第2接触面22と第2傾斜面23に跨って形成されていればよい。
つまり、実施例1では、凹部14の一対のメイン凹部14b,14cの両端部を第1接触面12と第1傾斜面13に跨って形成し、凸部24の一対のメイン凸部24b,24cの両端部を第2接触面22と第2接触面に跨って形成する。そして、容器本体2の周方向の四か所で凹部14と凸部24の位置関係を把握することができる例を示した。しかしながら、容器本体2を積み上げたときに、周囲から凹部14や凸部24の一部を目視できればよい。そのため、第1接触面12と第1傾斜面13に跨って形成する凹部14の位置や数、第2接触面22と第2傾斜面23に跨って形成する凸部24の位置や数は任意に設定することができる。
実施例1では、凹部14を形成する突起14aの側面と凸部24の側面は、いずれも先細りとなるように傾斜している例を示した。これにより、容器本体2を積み重ねて凹部14と凸部24が噛み合ったときに、凹部14に対して凸部24が嵌合することを防止できる。このため、積み重ねた容器本体2同士の位置決めを行うことができる一方、積み重ねた状態を簡単に崩すことが可能となる。なお、凹部14と凸部24が噛み合った際、凹部14に対して凸部24が嵌合するようにしてもよい。
そして、実施例1では、凹部14が第1容器10の表面から突出した多数の突起14aによって形成される例を示したが、これに限らない。例えば、第1容器10の表面をへこませることで凹部14を形成してもよい。
実施例1では、第1容器10と第2容器20がヒンジ30を介して連結している例を示した。しかしながら、これに限らず、容器本体2を開いたときに第1,第2容器10,20が完全に分離するものであってもよい。さらに、開口部11,21にロック機構を設け、第1,第2容器10,20を嵌合した状態で簡単に開かないようにしてもよい。また、開口部11,21を円形にして互いの接触面にねじ溝を形成し、このねじ溝を螺合することで第1,第2容器10,20を嵌合するものであってもよい。
実施例1では、第1容器10の開口部11に第1インロー部11aを形成し、第2容器20の開口部21に第2インロー部21aを形成し、第2インロー部21aに第1インロー部11aが嵌合することで、第1,第2容器10,20が嵌合する例を示したが、これに限らない。第1容器10の開口部11に第2インロー部を形成し、第2容器20の開口部21に、第2インロー部に入り込む第1インロー部を形成してもよい。さらに、第1容器10の開口部11の先端と第2容器20の開口部21の先端を突き合わせた状態で、第1容器10と第2容器20を連結してもよい。つまり、開口部11と開口部21とが接触し、これによって第1,第2容器10,20が連結して容器本体2が形成されればよい。