JP2020014272A - コンバータ装置、制御信号特定方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、関連する技術として、同期整流制御に関する技術が記載されている。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
本発明の一実施形態によるモータ駆動装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるモータ駆動装置1の構成を示す図である。モータ駆動装置1は、図1に示すように、コンバータ装置2、インバータ装置3、を備える。
コンバータ装置2の第1端子は、交流電源4の第1端子に接続される。コンバータ装置2の第2端子は、交流電源4の第2端子に接続される。コンバータ装置2の第3端子は、インバータ装置3の第1端子に接続される。コンバータ装置2の第4端子は、インバータ装置3の第2端子に接続される。インバータ装置3の第3端子は、モータ5の第1端子に接続される。インバータ装置3の第4端子は、モータ5の第2端子に接続される。インバータ装置3の第5端子は、モータ5の第3端子に接続される。モータ駆動装置1は、交流電源4からの交流電力をコンバータ装置2によって直流電力に変換し、その直流電力をインバータ装置3によって三相交流電力に変換してモータ5に出力する装置である。
モータ5は、インバータ装置3から供給される三相交流電力に応じて回転する。モータ5は、例えば、空気調和機に用いられる圧縮機モータである。
コンバータ装置2は、交流電源4から供給される入力電流の流れる第1期間と、その第1期間の直前及び直後の少なくとも一方へ延びた期間との総和である第2期間において、スイッチング素子214または215に電流を流すこと(すなわち、同期整流制御を行うこと)により、交流電源4からの交流電力を効率よく直流電力に変換する装置である。コンバータ装置2は、その直流電力をインバータ装置3に出力する。
なお、ダイオード212a、コンデンサ212b、抵抗212cから成る回路を第1回路212と呼ぶ。また、ダイオード213a、コンデンサ213b、抵抗213cから成る回路を第2回路213と呼ぶ。
整流回路21の第1端子は、コンバータ装置2の第1端子に接続される。整流回路21の第2端子は、コンバータ装置2の第2端子に接続される。整流回路21の第3端子は、コンバータ装置2の第3端子に接続される。整流回路21の第4端子は、コンバータ装置2の第4端子に接続される。
ブリッジ回路200は、コンバータ制御部24による制御に基づいて、交流電力を直流電力に整流する。スイッチング素子214、215それぞれは、例えば、スーパージャンクションMOSFET(Metal−Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等である。図1は、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETである場合の例を示している。スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETである場合、スイッチング素子214、215それぞれにおいて、第1端子はドレインであり、第2端子はソースであり、第3端子はゲートである。スイッチング素子214は、図1に示すように、トランジスタ部214a、ソース−ドレイン間の寄生ダイオード214bを有する。また、スイッチング素子215は、図1に示すように、トランジスタ部215a、ソース−ドレイン間の寄生ダイオード215bを有する。
入力電流特定部22は、検出した入力電流の電流値をコンバータ制御部24に与える。
スイッチング素子214、215の両方を同時にオン状態にすることはなく、スイッチング素子214、215の両方をオフ状態にし、または、スイッチング素子214をオフ状態かつスイッチング素子215をオン状態にする。また、コンバータ制御部24は、交流電源4の第1端子の電位が第2端子の電位よりも低い場合、スイッチング素子214、215の両方を同時にオン状態にすることはなく、スイッチング素子214、215の両方をオフ状態にし、または、スイッチング素子214をオン状態かつスイッチング素子215をオフ状態にする。
また、例えば、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETであり、交流電源4の第1端子の電位が第2端子の電位よりも高く、スイッチング素子214がオフ状態かつスイッチング素子215がオン状態である場合(条件2の場合)、交流電源4の第1端子からリアクタ211、第1回路212、コンデンサ216、トランジスタ部215a、交流電源4の第2端子へと電流が流れて、コンデンサ216が充電される。
なお、条件2の場合においてトランジスタ部215aのソース−ドレイン間電圧はほぼゼロであるのに対して、条件1の場合における寄生ダイオード215bでは順方向電圧分の電圧降下が生じる。そのため、コンバータ制御部24は、交流電源4の第1端子からコンバータ装置2に電流を供給する場合には、スイッチング素子215をオフ状態にして寄生ダイオード215bに電流を流すよりも、スイッチング素子215をオン状態にしてトランジスタ部215aに電流を流した方が寄生ダイオード215bによる順方向電圧の分だけ交流電力から直流電力への変換効率をよくすることができる。
また、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETであり、交流電源4の第1端子の電位が第2端子の電位よりも低く、スイッチング素子214がオン状態かつスイッチング素子215がオフ状態である場合(条件4の場合)、交流電源4の第2端子から第2回路213、コンデンサ216、トランジスタ部214a、リアクタ211、交流電源4の第1端子へと電流が流れて、コンデンサ216が充電される。
なお、条件4の場合においてトランジスタ部214aのソース−ドレイン間電圧はほぼゼロであるのに対して、条件3の場合における寄生ダイオード214bでは順方向電圧分の電圧降下が生じる。そのため、コンバータ制御部24は、交流電源4の第2端子からコンバータ装置2に電流を供給する場合には、スイッチング素子214をオフ状態にして寄生ダイオード214bに電流を流すよりも、スイッチング素子214をオン状態にしてトランジスタ部214aに電流を流した方が寄生ダイオード214bによる順方向電圧の分だけ交流電力から直流電力への変換効率をよくすることができる。
基準特定部241は、基準となるタイミングを特定する。例えば、基準特定部241は、ゼロクロス検出部23からゼロクロス信号を取得する。基準特定部241は、取得したゼロクロス信号の示す基準のタイミングを特定する。基準特定部241は、特定した基準のタイミングを制御信号生成部243に出力する。
例えば、制御信号生成部243は、入力電流の電流値がゼロである場合のノイズを入力電流として誤検出しないように、ノイズよりも大きい値の電流しきい値(例えば、図4に示す電流しきい値3アンペア)を予め設定する。制御信号生成部243は、入力電流特定部22から入力電流の電流値を取得する度に、取得した入力電流の電流値とその電流しきい値とを比較する。
制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、入力電流の電流値が電流しきい値を超えている期間(例えば、図4に示す期間β1)を特定する。入力電流の電流値が電流しきい値を超えている期間β1の値(期間β1の始まりの位相と終わりの位相との位相差)ごとに、入力電流が流れ始めてから流れ終わるまでの期間(例えば、図4に示す期間β2)を特定するため、すなわち第1期間を特定するための位相の補正値であるθ1、θ2を関連付けて、例えば、記憶部244が予め記憶する。補正値θ1は、期間を直前へ延長する補正値である。補正値θ2は、期間を直後へ延長する補正値である。制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、入力電流の電流値が電流しきい値を超えている期間β1があると判定した場合、その期間β1を直前へθ1延長し直後へθ2延長した期間β2に対して、さらに、直前及び直後の少なくとも一方へαだけ延長した期間(図4に示す例では、期間β2に対して、直前及び直後の両方にそれぞれαを延長した期間)を、スイッチング素子をオン状態にする第2期間と特定する。そして、制御信号生成部243は、特定した期間にスイッチング素子をオン状態にする信号を特定する。
制御信号生成部243は、特定した信号の位相を180度遅延させて、次の半周期(制御信号を適用する半周期の一例)の制御信号である第1制御信号としてスイッチング素子(スイッチング素子214または215)に出力する。また、制御信号生成部243は、位相0度から180度までの間にオン状態に制御されたスイッチング素子を次の半周期の間オフ状態にする第2制御信号を、その位相0度から180度までの間に特定する。そして、制御信号生成部243は、次の半周期に特定した第2制御信号を、第1制御信号を出力するスイッチング素子とは別のスイッチング素子(スイッチング素子215または214)に出力する。
なお、入力電流の検出された第1期間を含む第2期間への延長は、その半周期の期間の始まりが限界となる。また、入力電流の検出された第1期間を含む第2期間への延長は、その半周期の期間の終わりが限界となる。
制御信号生成部243は、第1期間特定部の一例、第2期間特定部の一例、制御信号特定部の一例、制御信号出力部の一例である。すなわち、制御信号生成部243は、図5に示すように、第1期間特定部、第2期間特定部、制御信号特定部、制御信号出力部を含む。
第2期間特定部は、第1タイミングの直前及び第2タイミングの直後の少なくとも一方に延長したときの延長した期間と、第1期間との総和である第2期間を特定する。
制御信号特定部は、第2期間に基づいて、スイッチング素子(例えば、スイッチング素子214、215)をオン状態にする制御信号を特定する。
制御信号出力部は、制御信号を適用する半周期において、2つのスイッチング素子の一方へ制御信号を出力する。
IPM31は、インバータ制御部32による制御に基づいて、直流電力から三相交流電力を生成する。IPM31は、生成した三相交流電力をモータに供給する。IPM31は、例えば、6つのスイッチング素子から成るブリッジ回路である。
ここでは、図6に示すコンバータ制御部24の処理について説明する。
入力電流特定部22は、交流電源4からコンバータ装置2へ供給される入力電流を、交流電源4が出力する交流電圧の周期よりも充分に短い周期ごとに検出する。入力電流特定部22は、検出した入力電流の電流値をコンバータ制御部24に与える。
具体的には、制御信号生成部243は、入力電流の電流値がゼロである場合のノイズを入力電流として誤検出しないように、ノイズよりも大きい値の電流しきい値(例えば、図4に示す電流しきい値3アンペア)を予め設定する。制御信号生成部243は、入力電流特定部22から入力電流の電流値を取得する度に、取得した入力電流の電流値とその電流しきい値とを比較する。制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、入力電流の電流値が電流しきい値を超えている期間(例えば、図4に示す期間β1)を特定する。入力電流の電流値が電流しきい値を超えている期間β1の長さごとに、入力電流が流れ始めてから流れ終わるまでの期間(例えば、図4において期間β2)、すなわち第1期間を特定するための位相の補正値であるθ1、θ2が関連付けられている。補正値θ1は、期間を直前へ延長する補正値である。補正値θ2は、期間を直後へ延長する補正値である。制御信号生成部243は、入力電流の電流値が電流しきい値を超えている期間β1を直前へθ1延長し、直後へθ2延長した期間β2に対して、さらに、直前及び直後の少なくとも一方へαだけ延長した期間(図4に示す例では、期間β2に対して、直前及び直後の両方にそれぞれαを延長した期間)を、スイッチング素子をオン状態にする第2期間と特定する。
制御信号生成部243は、次の半周期に、特定した第1制御信号をスイッチング素子(スイッチング素子214または215)に出力する(ステップS6)。また、制御信号生成部243は、位相0度から180度までの間にオン状態に制御されたスイッチング素子を次の半周期の間オフ状態にする第2制御信号を、位相0度から180度までの間に特定する(ステップS7)。制御信号生成部243は、特定した第2制御信号を次の半周期の間にスイッチング素子(スイッチング素子215または214)に出力する(ステップS8)。制御信号生成部243は、ステップS1に処理を戻す。
本発明の一実施形態によるコンバータ装置2において、入力電流取得部242は、交流電源4からコンバータ装置2へ入力される入力電流の電流値を取得する。制御信号生成部243(第1期間特定部の一例)は、入力電流の電流値に基づいて、交流電源4から出力される交流電圧の半周期について、入力電流が流れ始める第1タイミングから流れなくなる第2タイミングまでの第1期間を特定する。制御信号生成部243(第2期間特定部の一例)は、第1タイミングの直前及び第2タイミングの直後の少なくとも一方に延長したときの延長した期間と、第1期間との総和である第2期間を特定する。制御信号生成部243(制御信号特定部の一例)は、第2期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定する。
こうすることで、モータ駆動装置1のコンバータ装置2は、入力電流の流れる第1期間を含む第2期間に、スイッチング素子214または215に確実に電流を流す制御(同期整流制御)を行うことができる。そのため、コンバータ装置2は、ダイオードブリッジによって構成された整流回路を用いる場合に比べてダイオードの順方向電圧による電圧降下の分だけ確実に交流電力から直流電力への変換効率をよくすることができる。
また、本発明の別の実施形態では、制御信号生成部243は、過去の複数の半周期における入力電流の平均電流値に基づいて、制御信号を特定するものであってもよい。
図8は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ50は、図8に示すように、CPU60、メインメモリ70、ストレージ80、インターフェース90を備える。
例えば、上述のコンバータ制御部24、インバータ制御部32、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ50に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ80に記憶されている。CPU60は、プログラムをストレージ80から読み出してメインメモリ70に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU60は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ70に確保する。
2・・・コンバータ装置
3・・・インバータ装置
4・・・交流電源
5・・・モータ
21・・・整流回路
22・・・入力電流特定部
23・・・ゼロクロス検出部
24・・・コンバータ制御部
31・・・IPM
32・・・インバータ制御部
50・・・コンピュータ
60・・・CPU
70・・・メインメモリ
80・・・ストレージ
90・・・インターフェース
200・・・ブリッジ回路
211・・・リアクタ
212・・・第1回路
212a、213a・・・ダイオード
212b、213b、216・・・コンデンサ
212c、213c・・・抵抗
213・・・第2回路
214、215・・・スイッチング素子
241・・・基準特定部
242・・・入力電流取得部
243・・・制御信号生成部
Claims (10)
- 交流電源から入力される入力電流の電流値を取得する入力電流取得部と、
前記入力電流の電流値に基づいて、前記交流電源から出力される交流電圧の半周期について、前記入力電流が流れ始める第1タイミングから流れなくなる第2タイミングまでの第1期間を特定する第1期間特定部と、
前記第1タイミングの直前及び前記第2タイミングの直後の少なくとも一方に延長したときの延長した期間と、前記第1期間との総和である第2期間を特定する第2期間特定部と、
前記第2期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定する制御信号特定部と、
を備えるコンバータ装置。 - 2つのスイッチング素子を有し、前記交流電源の出力する電力を整流するブリッジ回路と、
前記制御信号を適用する前記半周期において、前記2つのスイッチング素子の一方へ前記制御信号を出力する制御信号出力部と、
を備える請求項1に記載のコンバータ装置。 - 前記第2期間は、
前記半周期内にある、
請求項1または請求項2に記載のコンバータ装置。 - 前記入力電流の電流値は、
前記制御信号が適用される半周期より前の半周期における入力電流の電流値である、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載のコンバータ装置。 - 前記入力電流の電流値は、
前記制御信号が適用される半周期の直前の半周期における入力電流の電流値である、
請求項4に記載のコンバータ装置。 - 前記入力電流の電流値は、
過去の複数の半周期における入力電流の電流値の平均値である、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載のコンバータ装置。 - 前記交流電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部と、
前記ゼロクロス点に基づいて前記半周期の基準となるタイミングを特定する基準特定部と、
を備える請求項1から請求項6の何れか一項に記載のコンバータ装置。 - 前記入力電流に係る物理量に基づいて前記入力電流の電流値を特定する入力電流特定部、
を備え、
前記入力電流取得部は、
前記入力電流特定部が特定した前記電流値を取得する、
請求項1から請求項7の何れか一項に記載のコンバータ装置。 - 交流電源から入力される入力電流の電流値を取得することと、
前記入力電流の電流値に基づいて、前記交流電源から出力される交流電圧の半周期について、前記入力電流が流れ始める第1タイミングから流れなくなる第2タイミングまでの第1期間を特定することと、
前記第1タイミングの直前及び前記第2タイミングの直後の少なくとも一方に延長したときの延長した期間と、前記第1期間との総和である第2期間を特定することと、
前記第2期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定することと、
を含む制御信号特定方法。 - コンピュータに、
交流電源から入力される入力電流の電流値を取得することと、
前記入力電流の電流値に基づいて、前記交流電源から出力される交流電圧の半周期について、前記入力電流が流れ始める第1タイミングから流れなくなる第2タイミングまでの第1期間を特定することと、
前記第1タイミングの直前及び前記第2タイミングの直後の少なくとも一方に延長したときの延長した期間と、前記第1期間との総和である第2期間を特定することと、
前記第2期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定することと、
を実行させるプログラム。
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JP2020150766A (ja) | 制御装置、モータシステム、制御方法及びプログラム |
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