JP2020012522A - 電磁弁 - Google Patents

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忠志 杉浦
Tadashi Sugiura
忠志 杉浦
木船 仁志
Hitoshi Kibune
仁志 木船
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Abstract

【課題】電磁弁の吸引力を効果的に増加させることのできる電磁弁を提供する。【解決手段】コイル装置9におけるボビン90と電磁弁本体5におけるSUSパイプ20との間に形成された隙間における基端側(吸引子21側)及び先端側(プランジャ23側)に、間に空隙を挟んで磁性材である上端側磁極80及び下端側磁極85が配在される。また、プランジャ23の上端部に対する上端側磁極80の下端部の軸方向の距離(a)やコイル装置9(のボビン90)の下端部に対する下端側磁極85の上端部の軸方向の距離(b)を適正に規定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁弁に係り、特に、吸引力増大と放熱性確保を実現し得る電磁弁に関する。
一般に、電磁弁は、下記特許文献1にも見られるように、円筒状のガイドパイプ内をプランジャが軸方向に移動可能となっており、プランジャの一端に、流路を開閉する弁体が設けられた電磁弁本体と、円筒状のボビンの外周にコイルが巻かれたコイル装置とを備える。また、電磁弁本体には、プランジャを弁体側に向けて付勢する付勢ばね(プランジャばね)や、コイルへの通電時に弁体とは反対側からプランジャを引き付ける吸引子などが備えられ、電磁弁本体のガイドパイプの外側にコイル装置のボビンが装着(外挿)されて構成されている。
通常、電磁弁の吸引力を増加させるためには、内部の磁性材であるプランジャ(可動鉄芯ともいう)及び吸引子(固定鉄芯ともいう)の外径を大きくする方法が一般的である(例えば、特許文献1等参照)。しかし、それらの外径を大きくすると、電磁弁本体や該電磁弁本体に取り付けられるコイル装置が全体的に大きくなり、材料費が高騰したり、場合によっては電磁弁の継手等も大型化し、ユニット配管の変更も余儀なくされることになる。
また、通常、電磁弁本体に合わせたコイル装置が予め用意され、電磁弁本体の外径を大きくすれば、コイル装置の本体挿入径(つまり、ガイドパイプを挿入するための本体挿入穴の内径)もそれに合わせて大きくしている。そのため、電磁弁本体の外径を大きくせずに、コイル装置だけを大きくすると、既存のコイル装置は使用できず、樹脂部品であるボビンやモールド樹脂(コイルモールドともいう)のための金型が新たに必要になる。
吸引力を増加させる別法として、体格を維持したまま、コイルの巻線仕様を変更する方法があるが、この方法では、コイル通電時に電磁弁の発熱量が増大して温度が高くなってしまい、各部品の耐熱温度を超える場合も出てくるため、一般的ではない。
これらの点を勘案すると、電磁弁本体を変更せずに、既存のものより大きいコイル装置を組み合わせて吸引力を増加させる方法が有効である。
特開2017−57935号公報
ところで、前述したように、電磁弁本体を変更せずに、既存のものより大きいタイプのコイル装置を組み合わせて使用すると、電磁弁本体とコイル装置との間に、径方向及び縦方向の空隙が生じることになるが、このような空隙があると、磁路を通る磁束が減少するため、吸引力が低下してしまう。また、例えば、前記空隙を全て磁性材で埋めても、吸引子とプランジャ以外の場所に磁束が逃げてしまい、逆に吸引力が低下する。そのため、電磁弁の吸引力を効率的に増加させるためには、前記空隙を如何に磁性材で埋めるかが重要である。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、電磁弁の吸引力を効果的に増加させることのできる電磁弁を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電磁弁は、基本的に、筒状部材、前記筒状部材の基端側に固定された吸引子、前記筒状部材の先端側に軸方向に移動可能に内挿されるとともに弁体が設けられたプランジャ、及び前記プランジャを前記吸引子から引き離す方向に付勢するプランジャばねを有する電磁弁本体と、筒状のボビンの外周にコイルが配在されたコイル装置とを備え、前記電磁弁本体における前記筒状部材の外側に、前記コイル装置における前記ボビンが隙間をあけて配在され、前記ボビンと前記筒状部材との間に形成された隙間における基端側及び先端側に、間に空隙もしくは非磁性材を挟んで基端側磁極及び先端側磁極が配在されていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記基端側磁極は、前記コイル装置における前記ボビン及び前記コイルの外周並びに上側を覆うハウジングに当接した状態で前記隙間の基端側に配在され、前記先端側磁極は、前記コイル装置における前記ボビン及び前記コイルの下側を覆う下部プレートに当接した状態で前記隙間の先端側に配在される。
更に好ましい態様では、前記ハウジングと前記下部プレートとで、前記ボビンが挟持される。
更に好ましい態様では、前記先端側磁極は、その外周に設けられた外鍔状部が前記ボビンと前記下部プレートとで挟持される。
他の好ましい態様では、前記基端側磁極は、前記ボビンの内側における前記吸引子の基端側に内挿される上部厚肉部と、該上部厚肉部の外周部から突設して前記隙間の基端側に内挿される下部薄肉部とで構成される。
別の好ましい態様では、前記コイル装置の非通電時に、前記プランジャばねによって前記プランジャが前記吸引子から引き離されている位置において、前記プランジャの基端部に対する前記基端側磁極の先端部の軸方向の距離をa、前記プランジャの外径をφdとしたとき、−0.04≦a/d≦0.04である。
別の好ましい態様では、前記コイル装置の先端部に対する前記先端側磁極の基端部の軸方向の距離をb、前記プランジャの外径をφdとしたとき、0.6≦b/d≦1.1である。
更に好ましい態様では、0.9≦b/d≦1.1である。
本発明によれば、コイル装置におけるボビンと電磁弁本体における筒状部材との間に形成された隙間における基端側(吸引子側)及び先端側(プランジャ側)に、間に空隙もしくは非磁性材を挟んで磁性材である基端側磁極及び先端側磁極が配在されるので、放熱性を確保してコイル通電時の電磁弁の温度上昇を抑えつつ、適正な磁路を構成し、電磁弁の吸引力を効果的に増大させることができる。
また、プランジャの基端部に対する基端側磁極の先端部の軸方向の距離(a)やコイル装置の先端部に対する先端側磁極の基端部の軸方向の距離(b)を適正に規定することで、電磁弁の吸引力をより効果的に増大させることができる。
本発明に係る電磁弁の一実施形態(非通電時、閉弁状態)を示す縦断面図。 a/dと吸引力との関係を示す図。 b/dと吸引力との関係を示す図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
なお、本明細書において、上下、左右等の位置、方向を表わす記述は、説明が煩瑣になるのを避けるために図面に従って便宜上付けたものであり、実際の使用状態での位置、方向を指すとは限らない。
また、各図において、部材間に形成される隙間や部材間の離隔距離等は、発明の理解を容易にするため、また、作図上の便宜を図るため、各構成部材の寸法に比べて大きくあるいは小さく描かれている場合がある。
図1は、本発明に係る電磁弁の一実施形態を示す縦断面図である。
図示実施形態の電磁弁1は、例えばエアコンの冷凍サイクル等に使用されるもので、基本的に、電磁弁本体5と、コイル装置9とから構成されている。
前記電磁弁本体5は、内部に弁室13が画成された底部付き短円筒状の弁本体10を有し、該弁本体10の底部に、前記弁室13に開口する弁座14a付きの弁口14が開設されている。弁本体10(弁室13)の一側部には横向きの導管(継手)11が、また、弁本体10(弁室13)の底部(における弁口14の下側)には縦向きの導管(継手)12が、それぞれろう付け等により連結固定されている。
また、前記電磁弁本体5は、円筒状のストレートパイプからなる筒状部材(SUS製のガイドパイプ、以下ではSUSパイプという)20を有し、このSUSパイプ20に、上端側(基端側)から順次、吸引子21、プランジャばね22、プランジャ23が直列的に配在されている。
詳しくは、SUSパイプ20の上端部(基端部)は、固定鉄芯である略円柱状の吸引子21の上部外周に形成された鍔状部(外周段差部)に溶接等により密封接合されており、SUSパイプ20の下端部(先端部)は、前記弁本体10(詳細には、その上部内周に形成された段差部)に圧入やロウ付け等により内挿固定されている。吸引子21の下側に対向配置された可動鉄芯であるプランジャ23は、基本的には軸方向(上下方向)に長い円柱状とされており、SUSパイプ20内(吸引子21より先端側)を軸方向に摺動可能に配在(内挿)されている。プランジャ23の下端部(吸引子21側とは反対側の端部)には、弁座14aに接離して弁口14を開閉するボールからなる弁体15が固着(図示例では、プランジャ23の下端部に形成された凹穴に嵌め込まれてかしめ固定)されている。
吸引子21とプランジャ23との間には、円筒状の圧縮コイルばねからなるプランジャばね22が介装(縮装)されており、このプランジャばね22は、プランジャ23を常時下方(閉弁方向、かつ、吸引子21から引き離す方向)に付勢している。
一方、コイル装置9は、前記電磁弁本体5における弁本体10の上方かつSUSパイプ20の外周(外側)に配置され、主に、略円筒状ないし断面コの字状のボビン90、ボビン90の外周に配在される通電励磁用のコイル91、ボビン90及びコイル91の外周及び上部を覆うように配在されたハウジング92、ボビン90及びコイル91の下部を覆うように配在された下部プレート93を備えている。コイル91の外周は、モールド樹脂94で封止されている。
ハウジング92及び下部プレート93は、磁性材から作製され、ハウジング92の外周部92aの下端部に、下部プレート93の外端が固着(例えば、かしめ固定)されて一体とされており、ハウジング92の天井部92bと下部プレート93とで、ボビン90を上下方向の両側から挟持している。
ここで、通常は、コイル装置9におけるボビン90の内径と電磁弁本体5におけるSUSパイプ20の外径とが略同じに設定されているが、本実施形態では、電磁弁本体5とコイル装置9とが異なるタイプのもの(詳細には、コイル装置9が通常より大きいタイプのもの)が使用されており、コイル装置9におけるボビン90の内径が電磁弁本体5におけるSUSパイプ20の外径より大きく形成されるとともに、ボビン90の上下長(軸方向の長さ)がSUSパイプ20の上下長(より詳しくは、SUSパイプ20において弁本体10から上側に突出した部分の上下長)より長く形成されている。
そのため、コイル装置9を電磁弁本体5に装着し、電磁弁本体5におけるSUSパイプ20にコイル装置9におけるボビン90を外挿すると、ボビン90の内側における吸引子21の上側に円柱状の隙間G1が形成されるとともに、SUSパイプ20の外周とボビン90の内周との間に円筒状の隙間G2が形成されることになる。
前記隙間G1、G2があると、磁路を通過する磁束が減少して、電磁弁1の吸引力が低下するとともに、電磁弁1の放熱性も低下する。
そこで、本実施形態では、前記した隙間G1、G2を磁性材で適正に埋めて吸引力及び放熱性(放熱量)を増大させるべく、次のような対策が講じられている。
すなわち、前記隙間G1を埋める(換言すれば、前記隙間G1と略同形状に形成される)とともに、後述するボルト89を通す挿通穴81aが中央部に(上下方向に向けて)形成された上部厚肉部81と、上部厚肉部81の下面外周部から(下向きに)突設して前記隙間G2の上部(詳細には、前記隙間G2の上側から約1/3の部分)を埋める下部薄肉部82とで構成される段付き円筒状の上端側(基端側)磁極80が配備されるとともに、前記隙間G2の下部(詳細には、前記隙間G2の下側から約1/3の部分)を埋める略円筒状の下端側(先端側)磁極85が配備されている。
前記段付き円筒状の上端側磁極80は、SUM材(快削鋼)等の磁性材から作製されており、ボビン90に(下側から)内挿されるとともに、上面における挿通穴81a周りがハウジング92の天井部92bの中央に形成された通し穴92cに固着(図示例では、上面がハウジング92の天井部92bに当接した状態で外向きにかしめ固定)されて、ボビン90の内側上部に配置固定されている。
一方、前記略円筒状の下端側磁極85は、SUM材(快削鋼)等の磁性材から作製されており、ボビン90に(下側から)内挿されるとともに、その下部外周に(外向きに)突設された外鍔状部86がボビン90(の下面内端部分)と下部プレート93(の上面内端部分)とで挟持され、その下端部87が下部プレート93の内端に固着(図示例では、下端部87が下部プレート93に当接した状態で外向きにかしめ固定)されて、ボビン90の内側下部に配置固定されている。
上端側磁極80(の下部薄肉部82)の下端部と下端側磁極85の上端部との間には、上下方向で所定長さの隙間(本例では、前記隙間G2の上下長の約1/3の長さの隙間)が設けられている。換言すれば、上端側磁極80(の下部薄肉部82)の下端部と下端側磁極85の上端部とは、上下方向で所定寸法の空隙(空気層)を介して配在されている。
上端側磁極80及び下端側磁極85がハウジング92及び下部プレート93等に組み付けられたコイル装置9を電磁弁本体5に装着(外挿)するとともに、押さえ板88及びカラー88Aを介して、ボルト89をハウジング92の天井部92bの通し穴92c及び上端側磁極80の上部厚肉部81の挿通穴81aに挿通して螺着することにより、ボビン90の内側における吸引子21の上側の隙間G1とSUSパイプ20の外周とボビン90の内周との間の隙間G2の上部に上端側磁極80(の上部厚肉部81と下部薄肉部82)が挿入・設置され、SUSパイプ20の外周とボビン90の内周との間の隙間G2の下部に下端側磁極85が挿入・設置されるとともに、電磁弁本体5における吸引子21は、(上端側磁極80の上部厚肉部81を介して)コイル装置9におけるボビン90及びコイル91の外周を覆うハウジング92に締結固定される。
これにより、前記したボビン90の内側における吸引子21の上側の隙間G1と、SUSパイプ20の外周とボビン90の内周との間の隙間G2、特に、前記隙間G2の上下部分が、間に空隙(空気層)を挟んで磁性材である上端側磁極80と下端側磁極85で埋められるので、放熱性を確保してコイル91通電時の電磁弁1の温度上昇を抑えつつ、適正な磁路(図1の点線P参照)を構成し、電磁弁1の吸引力を効果的に増大させることができる。
かかる構成を有する電磁弁1において、コイル91に通電がなされない状態にあっては(非通電時)、図1に示される如くに、プランジャばね22の付勢力によって、プランジャ23が下方に付勢され(吸引子21から引き離され)、プランジャ23の下端部に設けられた弁体15が弁座14aに押し付けられて(圧接されて)弁口14が閉じられている。
図1に示される状態から、コイル91に通電されると(通電時)、コイル91から発せられる磁界により吸引子21及びプランジャ23が磁化され、プランジャ23はプランジャばね22の付勢力に抗して吸引子21側(上方)に引き寄せられ、これによって、プランジャ23の下端部に設けられた弁体15が弁座14aから離れて弁口14が開かれ、流体(冷媒)が弁口14を通して流れるようになる。
[上端側磁極80及び下端側磁極85の適正設計範囲の解析]
上記した構造・構成に加えて、本発明者等は、電磁弁1の吸引力をより効果的に高めるべく、前記上端側磁極80及び下端側磁極85の適正設計範囲を、数値解析等を用いて解析した。
本発明者等による数値解析等の結果、コイル装置9(のコイル91)の非通電時に、プランジャばね22によってプランジャ23が吸引子21から引き離されている位置において、上端側磁極80の下端部がプランジャ23の上端部と一致するとき、電磁弁1の吸引力が最も高くなることが分かった。
詳細には、プランジャ23の外径をφd、上端側磁極80の下端部とプランジャ23の上端部との上下方向(軸方向)の距離をa(ただし、上端側磁極80の下端部がプランジャ23の上端部より上側の場合を正とする)としたとき、前述したように、a/d=0において(上端側磁極80の下端部がプランジャ23の上端部と一致するとき)、電磁弁1の吸引力が最も高くなるとともに、a/d<−0.04や0.04<a/dでは、そのとき(a/d=0のとき)の吸引力の約90%未満となってしまうため、−0.04≦a/d≦0.04の範囲内に設定することで、比較的高い吸引力(詳しくは、a/d=0のときの吸引力の約90%以上)を確保できることが分かった(図2参照)。
また、より良い放熱効果(冷却効果)を得るためには、前記隙間G2の全体を上端側磁極80(の下部薄肉部82)や下端側磁極85で埋めた方がよく、また、上端側磁極80の下端部と下端側磁極85の上端部との隙間が少ない方がよい。つまり、前述したように設計した上端側磁極80の下端部に下端側磁極85の上端部を近づけて、上端側磁極80の下端部と下端側磁極85の上端部との隙間が狭くなる(小さくなる)に従って、放熱性が高くなる(図3の一点鎖線参照)。しかしながら、本発明者等による数値解析等の結果、下端側磁極85の上端部を上端側磁極80の下端部に近づけすぎると、電磁弁1の吸引力が低下することが分かった。
詳細には、プランジャ23の外径をφd、下端側磁極85の上端部とコイル装置9におけるボビン90の下端部との上下方向(軸方向)の距離をbとしたとき、b/d<0.6や1.1<b/dでは、電磁弁1の吸引力が急激に低下してしまうため、0.6≦b/d≦1.1の範囲内に設定することで、電磁弁1の放熱性を確保しつつ、電磁弁1の吸引力を高い状態で維持できることが分かった(図3参照)。
また、電磁弁1の放熱性をより良くするためには、b/dを1.0付近、例えば0.9≦b/d≦1.1の範囲内に設定するのが良いことが分かった(図3参照)。
したがって、本発明者等による数値解析等の結果、−0.04≦a/d≦0.04、かつ、0.6≦b/d≦1.1(より好ましくは、0.9≦b/d≦1.1)に設定することで、放熱性を確保してコイル91通電時の電磁弁1の温度上昇を抑えつつ、電磁弁1の吸引力を効果的に増大できることが分かった。
以上で説明したように、本実施形態の電磁弁1では、コイル装置9におけるボビン90と電磁弁本体5におけるSUSパイプ20との間に形成された隙間における基端側(吸引子21側)及び先端側(プランジャ23側)に、間に空隙を挟んで磁性材である上端側磁極80及び下端側磁極85が配在されるので、放熱性を確保してコイル91通電時の電磁弁1の温度上昇を抑えつつ、適正な磁路を構成し、電磁弁1の吸引力を効果的に増大させることができる。
また、プランジャ23の上端部に対する上端側磁極80の下端部の軸方向の距離(a)やコイル装置9(のボビン90)の下端部に対する下端側磁極85の上端部の軸方向の距離(b)を適正に規定することで、電磁弁1の吸引力をより効果的に増大させることができる。
なお、上記実施形態では、部品点数を抑えるために、上端側磁極80(の下端部)及び下端側磁極85(の上端部)が、間に空隙(空気層)を挟んで配在される形態を例示して説明したが、上端側磁極80(の下端部)及び下端側磁極85(の上端部)の間に非磁性材を介在させてもよい。例えば、上端側磁極80(の下端部)及び下端側磁極85(の上端部)の間に金属製の非磁性材を介在させれば、吸引力を高めつつ、放熱性(放熱量)を更に良くすることができる。
また、上記実施形態では、ボビン90の上下長(軸方向の長さ)がSUSパイプ20の上下長(より詳しくは、SUSパイプ20において弁本体10から上側に突出した部分の上下長)より長く形成されているが、ボビン90の上下長が短いコイルを用いてもよい。例えば、軸方向において、ボビン90の上端と吸引子21の上端とが面一になる寸法のコイルを用いると、コイルの下端側構造が上記実施形態と同様であれば、隙間G1はなくなり、隙間G2のみとなる。この場合、上端側磁極80は下部薄肉部82のみの構成となり、吸引子21に圧入される。
また、上記実施形態では、通電開形(ノーマルクローズタイプ)の電磁弁を例示して説明したが、本発明は、通電閉形(ノーマルオープンタイプ)のものにも適用できることは勿論である。
1 電磁弁
5 電磁弁本体
9 コイル装置
10 弁本体
11、12 導管(継手)
13 弁室
14 弁口
14a 弁座
15 弁体
20 筒状部材(SUSパイプ)
21 吸引子
22 プランジャばね
23 プランジャ
80 上端側(基端側)磁極
81 上部厚肉部
81a 挿通穴
82 下部薄肉部
85 下端側(先端側)磁極
86 外鍔状部
87 下端部
88 押さえ板
88A カラー
89 ボルト
90 ボビン
91 コイル
92 ハウジング
92a 外周部
92b 天井部
92c 通し穴
93 下部プレート
94 モールド樹脂
G1、G2 隙間

Claims (8)

  1. 筒状部材、前記筒状部材の基端側に固定された吸引子、前記筒状部材の先端側に軸方向に移動可能に内挿されるとともに弁体が設けられたプランジャ、及び前記プランジャを前記吸引子から引き離す方向に付勢するプランジャばねを有する電磁弁本体と、
    筒状のボビンの外周にコイルが配在されたコイル装置とを備え、
    前記電磁弁本体における前記筒状部材の外側に、前記コイル装置における前記ボビンが隙間をあけて配在され、
    前記ボビンと前記筒状部材との間に形成された隙間における基端側及び先端側に、間に空隙もしくは非磁性材を挟んで基端側磁極及び先端側磁極が配在されていることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記基端側磁極は、前記コイル装置における前記ボビン及び前記コイルの外周並びに上側を覆うハウジングに当接した状態で前記隙間の基端側に配在され、
    前記先端側磁極は、前記コイル装置における前記ボビン及び前記コイルの下側を覆う下部プレートに当接した状態で前記隙間の先端側に配在されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記ハウジングと前記下部プレートとで、前記ボビンが挟持されていることを特徴とする請求項2に記載の電磁弁。
  4. 前記先端側磁極は、その外周に設けられた外鍔状部が前記ボビンと前記下部プレートとで挟持されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の電磁弁。
  5. 前記基端側磁極は、前記ボビンの内側における前記吸引子の基端側に内挿される上部厚肉部と、該上部厚肉部の外周部から突設して前記隙間の基端側に内挿される下部薄肉部とで構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電磁弁。
  6. 前記コイル装置の非通電時に、前記プランジャばねによって前記プランジャが前記吸引子から引き離されている位置において、
    前記プランジャの基端部に対する前記基端側磁極の先端部の軸方向の距離をa、前記プランジャの外径をφdとしたとき、−0.04≦a/d≦0.04であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電磁弁。
  7. 前記コイル装置の先端部に対する前記先端側磁極の基端部の軸方向の距離をb、前記プランジャの外径をφdとしたとき、0.6≦b/d≦1.1であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電磁弁。
  8. 0.9≦b/d≦1.1であることを特徴とする請求項7に記載の電磁弁。
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