JP2020011856A - オゾン発生装置およびオゾン発生装置を備える処理システム - Google Patents

オゾン発生装置およびオゾン発生装置を備える処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】 紫外線ランプに良好な点灯始動性が得られ、かつ、強力な空気の浄化作用が得られるオゾン発生装置および当該オゾン発生装置を備える処理システムの提供。【解決手段】 オゾン発生装置は、放電空間内に発光ガスが封入されてなる紫外線ランプを備えるオゾン発生装置において、前記紫外線ランプは、200nm以下に発光ピーク波長を有するものであり、前記紫外線ランプの放電空間および前記紫外線ランプによるオゾン発生領域に対して紫外線を照射する補助光源を備えており、前記補助光源は、340nm以下に発光ピーク波長を有するものであることを特徴とする。前記紫外線ランプは、直管状の発光管を有し、当該発光管の長手方向の一端部および他端部にそれぞれ電極が形成されている構成とすることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、オゾン発生装置および当該オゾン発生装置を備える処理システムに関し、更に詳しくは、紫外線ランプを用いたオゾン発生装置および当該オゾン発生装置を備える処理システムに関する。
従来、強い酸化力を有するオゾン(O3 )は、例えば殺菌、脱臭、脱色、有機物除去、有害物質除去、化学物質合成などを目的として様々な分野で使用されている。
紫外線ランプを用いたオゾン発生装置として、例えば、特許文献1には、酸素(O2 )を含有する原料ガスに対して波長200nm以下の真空紫外光を照射することにより、原料ガス中の酸素に紫外線を吸収させてオゾン生成反応を生じさせ、オゾンを発生させるものが開示されている。
特許6070794号公報
ある種のオゾン発生装置は、オゾンの強い酸化力を利用して空気の殺菌、脱臭、有機物除去、有害物質除去などへの適用が期待されている。例えば、室内空間や、エアコンの内部などの空調機器の内部、処理設備内の空気の流通路中にオゾン発生装置を設置することによって、流通路中を流れる空気の浄化を行うことが可能であると考えられる。
然るに、空調機器の内部や処理設備内は暗い環境下にあることが通常であり、また、室内空間であっても閉め切られた下駄箱や消灯されたトイレの個室など、常時明るい環境下にはない場合は、紫外線ランプの点灯始動性が低く、その結果、オゾンの発生が要求された時に迅速にオゾンを発生させることができないことがある、という問題がある。
一方、例えば特開2017−068944号公報には、オゾンを発生させるための紫外線ランプの点灯始動性を改善するために、ランプ放電空間内に波長390nm付近の紫外線を照射するエキシマランプ装置が記載されている。
しかしながら、オゾンにこのような波長の紫外線が照射されると、生成したオゾンの分解反応が促進されてしまう。例えば、波長390nmの紫外光を照射した場合、下記反応式(1)の反応過程を経てオゾンが分解される。
反応式(1):O3 +hν→O2 +O(3P)
ここで生成されるO(3P)は基底状態の酸素原子である。紫外線ランプを用いたオゾン発生装置について上記のような方法で紫外線ランプの点灯始動性を改善すると、オゾンが分解されてしまい、オゾンの生成量が低下してしまう。そして空気の浄化作用が向上されることがない、という問題がある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、紫外線ランプに良好な点灯始動性が得られ、かつ、強力な空気の浄化作用が得られるオゾン発生装置および当該オゾン発生装置を備える処理システムを提供することにある。
本発明のオゾン発生装置は、放電空間内に発光ガスが封入されてなる紫外線ランプを備えるオゾン発生装置において、
前記紫外線ランプは、200nm以下に発光ピーク波長を有するものであり、
前記紫外線ランプの放電空間および前記紫外線ランプによるオゾン発生領域に対して紫外線を照射する補助光源を備えており、
前記補助光源は、340nm以下に発光ピーク波長を有するものであることを特徴とする。
本発明のオゾン発生装置においては、前記紫外線ランプは、直管状の発光管を有し、当該発光管の長手方向の一端部および他端部にそれぞれ電極が形成されている構成とすることができる。
本発明のオゾン発生装置においては、前記紫外線ランプは、一方向に長尺な形状を有し、
前記補助光源は、前記紫外線ランプの長手方向の一端部および他端部の少なくとも一方の近傍に設けられ、前記紫外線ランプの管軸方向に沿って紫外線を照射する構成とすることができる。
本発明のオゾン発生装置においては、少なくとも一方向に開放された凹所よりなる流路を有する筐体を有し、前記紫外線ランプが、流路が伸びる方向と交わる方向に伸びる状態で前記筐体に支持され、前記補助光源が前記筐体内に配置される構成とすることができる。
本発明のオゾン発生装置においては、前記紫外線ランプは、一方向に長尺な形状を有し、
前記補助光源は、前記紫外線ランプによるオゾン発生領域を介して、前記紫外線ランプの管軸方向に垂直な方向に沿って紫外線を照射する構成とすることができる。
本発明のオゾン発生装置においては、前記補助光源は、前記紫外線ランプから離間して配置されていることが好ましい。
本発明のオゾン発生装置においては、少なくとも一方向に開放された凹所よりなる流路を有する筐体を有し、前記紫外線ランプが、流路が伸びる方向と交わる方向に伸びる状態で前記筐体に支持され、前記補助光源が、前記流路の底部に配置される構成とすることができる。
本発明のオゾン発生装置においては、少なくとも一方向に開放された凹所よりなる流路を有する筐体を有し、前記紫外線ランプが、流路が伸びる方向と交わる方向に伸びる状態で前記筐体に支持され、前記補助光源が、前記筐体とは別個の筐体に設置される構成とすることができる。
本発明のオゾン発生装置は、遮光された空間内において使用することができる。
本発明のオゾン発生装置を備える処理システムは、放電空間内に発光ガスが封入されてなる紫外線ランプを備えるオゾン発生装置を備える処理システムにおいて、
前記紫外線ランプは、200nm以下に発光ピーク波長を有するものであり、
前記処理システムは、前記オゾン発生装置の外方から前記紫外線ランプの放電空間および前記紫外線ランプによるオゾン発生領域に対して紫外線を照射する補助光源部を備えており、
前記補助光源部は、340nm以下に発光ピーク波長を有する補助光源を備えることを特徴とする。
本発明のオゾン発生装置によれば、200nm以下に発光ピーク波長を有する紫外線ランプを備えることから、酸素を含有する原料ガス(空気)に対して200nm以下に発光ピーク波長を有する紫外線が照射されるので基本的にオゾンを発生させることができる。しかも、紫外線ランプの放電空間および紫外線ランプによるオゾン発生領域に対して紫外線を照射する補助光源を備えることから、放電空間内においては発光ガスのイオン化が促進されるので紫外線ランプの点灯始動性が向上されると共に、オゾン発生領域においては補助光源から放射される紫外線が340nm以下に発光ピーク波長を有する紫外線であることから、発生されたオゾンの分解反応過程において、活性の低い基底状態の酸素原子(O(3P))ではなく極めて活性の高い励起状態の酸素原子(O(1D))を生成させることができ、この励起状態の酸素原子(O(1D))は空気中の水分子と反応することでオゾンよりも酸化力の強いOHラジカルを生成させることができるので、結局、強力な空気の浄化作用を得ることができる。
また、紫外線ランプの放電空間内における発光ガスのイオン化は自然光が照射されることによっても促進されるため、紫外線ランプが自然光の環境下にあればある程度の点灯始動性が得られるところ、本発明のオゾン発生装置によれば、当該オゾン発生装置が遮光された空間内に設置された場合にも補助光源により紫外線が照射されて放電空間内における発光ガスのイオン化が積極的に促進される。従って、本発明のオゾン発生装置によれば、設置された空間の光環境によらず、高い点灯始動性が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係るオゾン発生装置の構成の概略を示す説明用断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るオゾン発生装置の構成の概略を示す説明用断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るオゾン発生装置の構成の概略を示す説明用断面図である。
以下、本発明のオゾン発生装置の実施の形態について説明する。
〔第1の実施の形態に係るオゾン発生装置〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るオゾン発生装置の構成の概略を示す説明用断面図である。
この第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10は、放電空間内に発光ガスが封入されてなる紫外線ランプ20を備え、酸素ガスを含有する原料ガスに当該紫外線ランプ20からの200nm以下に発光ピーク波長を有する紫外線(以下、「特定の真空紫外線」ともいう。)を照射することによって当該原料ガス中の酸素に紫外線を吸収させてオゾンを発生させるものである。
原料ガスは、酸素を含有するものである。この原料ガスは、オゾン発生装置10の外部雰囲気を構成するガス、すなわち空気などとされる。
オゾン発生装置10は、上部側に上方向(図1において上方向)および厚み方向(図1において紙面と垂直な方向)の両方向に開放された凹所よりなる流路12が形成されると共に、内部に紫外線ランプ用電装部19および補助光源用制御部17が配置されるための配置空間を有する筐体11と、流路12内の空間(以下、「流路空間」ともいう。)に特定の真空紫外線が照射されるよう、その発光領域が少なくとも当該流路空間内に位置される状態に配置された棒状の紫外線ランプ20と、この紫外線ランプ20に対向する状態に筐体11と連続するよう配置された補助光源25と、筐体11内に配置されて紫外線ランプ20に電力を供給する紫外線ランプ用電装部19と、筐体11内に配置されて補助光源25の動作を制御する補助光源用制御部17とを備える。
筐体11は、全体として扁平な略矩形箱状を有するものであって、その上部側に、上面(図1において上面)および厚み方向(図1において紙面と垂直な方向)の両側面が外部に開放された矩形空間よりなる凹所が形成されており、この凹所により流路12が構成されている。すなわち、流路12は、凹所の底壁16および互いに対向する幅方向(図1において左右方向)の両側壁14,15によって断面が凹の字状となるよう囲まれている。
筐体11の両側壁14,15には、それぞれ底壁16から離間した位置に紫外線ランプ20を挿通して支持するための貫通孔14H,15Hが形成されている。
筐体11においては、流路12の内周面(筐体11の両側壁14,15の外表面および底壁16の外表面)、すなわち紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線が原料ガスに照射されて発生されるオゾンが接触する領域は、オゾンに対する耐性を有していることが好ましい。
例えば、筐体11全体を形成する材料としてステアタイト、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、塩化ビニル樹脂等の部材を採用することにより、流路12の内周面の全面がオゾンに対する耐性を有するものとされる。
また、流路12の内周面は、紫外線反射能を有するものであることが好ましい。
流路12の内周面が紫外線反射能を有するものであることにより、紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線を有効に利用することができるため、高い効率でオゾンを発生させることができる。
紫外線ランプ20は、直管状の発光管21を備えて一方向に長尺な形状を有する棒状のものであり、流路12の幅(図1において左右方向の幅)よりも短い発光長(発光領域の長さ)を有する。
紫外線ランプ20の発光管21は、筐体11の両側壁14,15にそれぞれ形成された貫通孔14H,15Hの内径よりも小さい外径を有する。そして、紫外線ランプ20の管軸(ランプ中心軸)が筐体11の底壁16の表面と平行に伸び、かつ、その発光領域の全域が流路12による流路空間内に位置する状態で、発光管21の両端部がそれぞれ筐体11の両側壁14,15の貫通孔14H,15Hに挿通されて支持されている。すなわち、紫外線ランプ20は、発光管21の発光空間が底壁16の表面から離間した状態で、流路空間内に配置されている。
そして、流路12による流路空間には、紫外線ランプ20の発光領域が配置される領域およびその近傍領域により、原料ガスに紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線が照射されてオゾンが発生されるオゾン発生領域が形成されている。
紫外線ランプ20は、200nm以下に発光ピーク波長を有する紫外線(以下、「特定の真空紫外線」ともいう。)を放射するものである。オゾン生成波長は200nm以下であることから、200nmより短い波長域で大きな放射を有するものであることが好ましい。
紫外線ランプ20が特定の真空紫外線を放射するものであることにより、原料ガス(空気)に対して、オゾン分解波長の紫外線(具体的には、波長254nmの光)が照射されることが抑制される。そのため、紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線が照射されることに起因してオゾンが分解されることを抑制することができる。
紫外線ランプ20は、放電空間内に発光ガスが封入されてなるものであって、具体的には、波長200nm以下の光を放射するもの、具体的には、エキシマランプなどが用いられ、特に、発光ピーク波長が172nmの真空紫外線を放射するキセノンエキシマランプを用いることができる。
ここに、本発明において、「エキシマランプ」とは、Kogelschatz,Pure&Appl.Chem.Vol.62,No.9,1990,p1667−1674に示されているように、誘電体を介して50Hz〜数MHzの高周波電圧が印加されることによって生じる放電(誘電体バリア放電)を利用するランプである。例えば放電空間内に封入される発光ガスがキセノン(Xe)ガスである場合には発光ピーク波長が172nmの紫外線が放射され、アルゴン(Ar)ガスである場合には発光ピーク波長が126nmの紫外線が放射され、クリプトン(Kr)ガスである場合には発光ピーク波長が146nmの紫外線が放射され、臭化アルゴン(ArBr)ガスである場合には発光ピーク波長が165nmの紫外線が放射され、フッ化アルゴン(ArF)ガスである場合には発光ピーク波長が193nmの紫外線が放射される。
紫外線ランプ20が例えばエキシマランプである場合、紫外線ランプ20は、石英ガラスなどの誘電材料からなり、断面が円形である管の両端部を溶融封止して成形した直管状の発光管21を備える。この発光管21の内部には、キセノンガスなどの希ガスが発光ガスとして封入されていると共に、発光管21の外周面の一端部および他端部(図1において左端部および右端部)に、電極22,23が当該発光管21を支持する状態にそれぞれ形成されている。この電極22,23は、筐体11内に配設されている。そして、電極22と電極23とが、発光管21の内部空間および発光管21の管壁を介して対向する領域において、発光領域が形成されている。このようにして、発光管21の内部に放電空間が形成されている。そして、紫外線ランプ20においては、電極22,23がそれぞれ紫外線ランプ用電装部19に備えられた高周波電源(図示せず)に電気的に接続されている。
電極22,23が筐体11内に配設されていることにより、オゾン発生装置10に人間が触れたときにも感電することが防止される。
紫外線ランプ20の発光管21における発光ガスの封入圧は、例えば5〜150kPaとされる。
流路12による流路空間は、オゾン発生装置10の外部に空間的に開放されており、流路12には、原料ガス(空気)をオゾン発生装置10の外部から流路空間に吸い込む吸気ファンが設けられていてもよい。
補助光源25は、紫外線ランプ20の放電空間および紫外線ランプ20によるオゾン発生領域に対して340nm以下に発光ピーク波長を有する紫外線(以下、「特定の深紫外線」ともいう。)を照射するものである。
この第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10においては、補助光源25は、紫外線ランプ20によるオゾン発生領域を介して、紫外線ランプ20の管軸方向に垂直な方向に沿って特定の深紫外線を照射するものとされる。この第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10においては、補助光源25が紫外線ランプ20の発光管21の長手方向の中央部の近傍に設けられている。
補助光源25は、底壁16に埋設されて配置されており、具体的には、底壁16の中央部に形成された埋設用貫通穴16H内に、上方に向かって特定の深紫外線が放射される状態に、接着剤26によって固定されて保持されている。図1において、符号18は、補助光源25が実装された基板である。
補助光源25が紫外線ランプ20の管軸方向の垂直な方向に沿って特定の深紫外線を照射する状態に配置されていることにより、紫外線ランプ20の発光管21に対して補助光源25からの光が直接的に照射されるので、発光管21の表面に付着した汚れなどが視認されやすくなる。従って、清掃時に補助光源25を点灯することによって清掃作業者が汚れを識別しやすくなり、高い利便性が得られる。
また、流路空間に、紫外線ランプ20の発光管21に反射された補助光源25からの光を検知するセンサが取り付けられていてもよい。このようなセンサを備えることによって、補助光源25からの光が紫外線ランプ20の発光管21に照射され、反射または透過した光の光量を検知することで紫外線ランプ20の発光管21の表面の汚れの程度を検知することができる。
また、補助光源25が底壁16に埋設されていることにより、底壁16の下部、具体的には筐体11の内部には直接的に補助光源25からの特定の深紫外線が底壁16に遮蔽されて照射されず、また、紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線もその大部分が底壁16によって遮蔽されて照射されず、従って、これらの紫外線が筐体11内に照射されることが抑止され、また、流路12による流路空間のオゾン発生領域において生成されたガス(オゾンなど)が筐体11内に流入されることを抑止することもできる。
補助光源25は、340nm以下に発光ピーク波長を有する特定の深紫外線を放射するものであって、具体的には、例えばLED素子よりなるものなどを用いることができ、例えば複数のLED素子が放熱基板上に適宜に配列されてなる構成を有するものを用いてもよい。
補助光源25が特定の深紫外線を放射するものであることにより、オゾン発生領域において発生したオゾンに対してオゾンが分解されて活性が低い基底状態の酸素原子(O(3P))が生成されてしまう波長の紫外線(例えば波長390nm付近の紫外線)が照射されることが抑制される。そのため、補助光源25からの特定の深紫外線が照射されることに起因してオゾンが分解されて活性が低い基底状態の酸素原子(O(3P))が生成されることを抑制することができる。さらに、オゾンに特定の深紫外線が照射されると、下記反応式(2)の反応過程を経てオゾンが分解されて極めて活性の高い励起状態の酸素原子(O(1D))が生成され、この励起状態の酸素原子(O(1D))は下記反応式(3)に示すように空気中の水分子と反応することでオゾンよりも酸化力の強いOHラジカルを生成させることができる。その結果、高い空気の洗浄作用を得ることができる。
反応式(2):O3 +hν(340nm以下)→O2 +O(1D)
反応式(3):O(1D)+H2 O→2OH・
補助光源25は、補助光源25から放射される特定の深紫外線が紫外線ランプ20の放電空間および紫外線ランプ20によるオゾン発生領域に照射される位置に設けられることが必要とされるが、このような条件を満たす位置のうち、紫外線ランプ20から離間する位置に配置されていることが好ましい。補助光源25が紫外線ランプ20から離間して配設されていることにより、紫外線ランプ20から放射される特定の真空紫外線が補助光源25に照射されにくい(到達しにくい)ので、特定の真空紫外線による補助光源25の早期の劣化を抑止することができる。具体的には、補助光源25がLED素子よりなるものである場合には、LED素子に用いられた樹脂材料の早期の劣化を抑止することができる。
このオゾン発生装置10においては、紫外線ランプ20と補助光源25との距離は、10mm以上であることが好ましく、より好ましくは15mm以上である。なお、波長180nm以下の紫外線は、10mm離間した距離でおよそ80%減衰する。
補助光源25は、点灯始動性の観点からは、紫外線ランプ20に電圧を印加する前から例えば1秒間点灯すればよく、オゾンの分解によりOHラジカルを生成させる観点からは、紫外線ランプ20の点灯時間と同じ時間にわたって点灯させることが好ましい。また、補助光源25は、常時点灯させる構成とされていてもよい。
また、本発明のオゾン発生装置10においては、補助光源25を点灯させることによりオゾンからのOHラジカルの生成を促進することができるが、このオゾン発生装置10による空気の浄化は、OHラジカルを主体的に利用して行う構成であってもよく、オゾンを主体的に利用して行う構成であってもよい。例えば、点灯環境によってオゾンの分解量やOHラジカルの生成量が異なるため、これらの構成の切り替えは、補助光源25の点灯時間や出力を変えることによって調整できることが好ましい。
第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10においては、補助光源用制御部17によって補助光源25が点灯され、紫外線ランプ20の発光管21の中央部の管壁を介して放電空間に特定の深紫外線が照射される。紫外線ランプ20の放電空間においては、放電空間内に封入された発光ガスに特定の深紫外線が照射されることにより当該発光ガスのイオン化が促進される。この状態において紫外線ランプ用電装部19により紫外線ランプ20の電極22,23間に電圧が印加されると、絶縁破壊が生じて紫外線ランプ20が点灯される。
一方、オゾン発生装置10の流路12による流路空間においては、外部雰囲気である原料ガス(空気)が流入される。このとき、オゾン発生装置10が設置される空間の空気の流れの方向や、オゾン発生装置10の設置の向きによって、流路12による流路空間への原料ガス(空気)の流入方向および排出方向は異なる。流路空間内に流入された原料ガス(空気)には、紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線が照射される。これにより、オゾン発生領域において原料ガス中の酸素が紫外線を吸収することによってオゾン生成反応が生じてオゾンが発生される。そして、紫外線ランプ20によるオゾン発生領域においては、このようにして原料ガスに特定の真空紫外線が照射されることによって発生されたオゾンを含有するオゾン含有ガスに、補助光源25からの特定の深紫外線が照射される。これにより、オゾン含有ガス中のオゾンが特定の深紫外線を吸収することによって励起状態の酸素原子(O(1D))が生成され、この励起状態の酸素原子(O(1D))がオゾン含有ガス中の水分子と反応することでOHラジカルが生成される。これらのオゾン、OHラジカルおよび励起状態の酸素原子(O(1D))による酸化反応によって、流路12による流路空間を流通する外部雰囲気を構成する空気中の殺菌、脱臭、有機物除去、有害物質除去などが行われて空気の浄化が行われ、浄化された空気が流路12から排出される。
このようなオゾン発生装置10は、遮光された空間内において使用することができる。
遮光された空間とは、エアコンなどの空調機器の内部や処理設備内などの自然光やその他の光源からの紫外線が全く照射されないか、照射されたとしてもごく僅かである空間をいう。また、遮光された空間とは、閉め切られた下駄箱や消灯されたトイレの個室、夜間の室内空間や室外空間など、自然光やその他の光源からの紫外線が照射されずに暗い環境下とされる場合がある空間も含む。
紫外線ランプ20から原料ガスへの特定の真空紫外線の照射条件は、例えば放射強度が0.1〜50[mW/cm2 ]とされる。
補助光源25から紫外線ランプ20の放電空間および紫外線ランプ20よりのオゾン発生領域への特定の深紫外線の照射条件は、例えば放射強度が0.1〜20[mW/cm2 ]とされる。
オゾン発生装置10の寸法の一例を挙げると、縦方向長さ(図1における上下方向長さ)が50mm、横方向長さ(図1における左右方向長さ)が50mm、厚み(図1における紙面と垂直な方向の長さ)が20mmであり、重量が55gである。紫外線ランプ20の発光管21の全長が20mm、外径が10mm、肉厚が1mmである。発光管21から補助光源15までの距離は10mmである。
また、オゾン発生装置10の消費電力は5Wとされ、オゾン生成量は13mg/hとされる。オゾン生成量は、原料ガスが温度20℃、相対湿度50%の空気であり、その風量が0.03m3 /minとなる条件下で測定した参考値である。
この第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10によれば、200nm以下に発光ピーク波長を有する紫外線ランプ20を備えることから、酸素を含有する原料ガス(空気)に対して200nm以下に発光ピーク波長を有する特定の真空紫外線が照射されるので基本的にオゾンを発生させることができる。しかも、紫外線ランプ20の放電空間および紫外線ランプ20によるオゾン発生領域に対して特定の深紫外線を照射する補助光源25を備えることから、放電空間内においては発光ガスのイオン化が促進されるので紫外線ランプ20の点灯始動性が向上され、しかも、オゾン発生領域においては補助光源25から放射される紫外線が340nm以下に発光ピーク波長を有する紫外線であることから、発生されたオゾンの分解反応過程において、活性の低い基底状態の酸素原子(O(3P))ではなく極めて活性の高い励起状態の酸素原子(O(1D))を生成させることができ、この励起状態の酸素原子(O(1D))は空気中の水分子と反応することでオゾンよりも酸化力の強いOHラジカルを生成させることができるので、結局、強力な空気の浄化作用を得ることができる。
また、紫外線ランプ20の放電空間内における発光ガスのイオン化は自然光が照射されることによっても促進されるため、紫外線ランプ20が自然光の環境下にあればある程度の点灯始動性が得られるところ、このようなオゾン発生装置10によれば、当該オゾン発生装置10が遮光された空間内に設置された場合にも補助光源25により特定の深紫外線が照射されて放電空間内における発光ガスのイオン化が積極的に促進される。従って、このようなオゾン発生装置10によれば、設置された空間の光環境によらず、高い点灯始動性が得られる。
以上、本発明の第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10について具体的に説明したが、第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10は以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、棒状の紫外線ランプが複数本備えられた構成であってもよい。この場合、複数本の紫外線ランプが互いに平行に伸びるよう配置されることが好ましい。また、複数本の紫外線ランプが備えられたオゾン発生装置においては、その全ての紫外線ランプの放電空間および全ての紫外線ランプに係るオゾン発生領域に特定の深紫外線が照射されるよう、補助光源も複数設けられることが好ましい。
また例えば、紫外線ランプは、棒状のエキシマランプであることに限定されず、例えば扁平な形状の発光管を有するエキシマランプなどを用いてもよい。
〔第2の実施の形態に係るオゾン発生装置〕
図2は、本発明の第2の実施の形態に係るオゾン発生装置の構成の概略を示す説明用断面図である。
第2の実施の形態に係るオゾン発生装置30は、補助光源35が、紫外線ランプ20の長手方向の一端部および他端部の少なくとも一方の近傍に設けられ、紫外線ランプ20の管軸方向に沿って紫外線を照射するものであること以外は第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10と同様の構成を有する。第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10と同様の構成を有するものを同じ符号で示す。
補助光源35は、具体的には、紫外線ランプ20の発光管21の一端部(図2において左端部)から紫外線ランプ20のランプ中心軸に沿って離間した位置に配設されており、紫外線ランプ20の管軸方向に沿って発光管21の一端部に向かって特定の深紫外線を放射する。図2において、符号38は、補助光源35が実装された基板である。
第2の実施の形態に係るオゾン発生装置30においては、補助光源用制御部(図示せず)によって補助光源35が点灯され、紫外線ランプ20の発光管21の端部の管壁を介して放電空間に特定の深紫外線が照射される。紫外線ランプ20の放電空間においては、放電空間内に封入された発光ガスに特定の深紫外線が照射されることにより当該発光ガスのイオン化が促進される。この状態において紫外線ランプ用電装部19により紫外線ランプ20の電極22,23間に電圧が印加されると、絶縁破壊が生じて紫外線ランプ20が点灯される。
一方、オゾン発生装置30の流路12による流路空間においては、外部雰囲気である原料ガス(空気)が流入される。このとき、オゾン発生装置30が設置される空間の空気の流れの方向や、オゾン発生装置30の設置の向きによって、流路12による流路空間への原料ガス(空気)の流入方向および排出方向は異なる。流路空間内に流入された原料ガス(空気)には、紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線が照射される。これにより、オゾン発生領域において原料ガス中の酸素が紫外線を吸収することによってオゾン生成反応が生じてオゾンが発生される。そして、紫外線ランプ20によるオゾン発生領域においては、このようにして原料ガスに特定の真空紫外線が照射されることによって発生されたオゾンを含有するオゾン含有ガスに、補助光源35からの特定の深紫外線が、紫外線ランプ20を介して伝搬し照射される。これにより、オゾン含有ガス中のオゾンが特定の深紫外線を吸収することによって励起状態の酸素原子(O(1D))が生成され、この励起状態の酸素原子(O(1D))がオゾン含有ガス中の水分子と反応することでOHラジカルが生成される。これらのオゾン、OHラジカルおよび励起状態の酸素原子(O(1D))による酸化反応によって、流路12による流路空間を流通する外部雰囲気を構成する空気中の殺菌、脱臭、有機物除去、有害物質除去などなどが行われて空気の浄化が行われ、浄化された空気が流路12から排出される。
以上のような第2の実施の形態に係るオゾン発生装置30によれば、第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10における効果と同様の効果を得ることができ、さらに、補助光源35が電極22と電極23との間に形成される紫外線ランプ20の発光領域から相当に離間して、かつ、紫外線ランプ20の発光領域に対して筐体11を介在して設置されていることから、紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線に当該補助光源35が直接的に曝露されることが抑制され、その結果、補助光源35の早期の劣化を防止することができる。
以上、本発明の第2の実施の形態に係るオゾン発生装置30について具体的に説明したが、第2の実施の形態に係るオゾン発生装置30は以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
〔第3の実施の形態に係るオゾン発生装置〕
図3は、本発明の第3の実施の形態に係るオゾン発生装置の構成の概略を示す説明用断面図である。
第3の実施の形態に係るオゾン発生装置40は、補助光源45が、紫外線ランプ20が配置される筐体11とは別個の筐体41に設置されること以外は第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10と同様の構成を有する。第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10と同様の構成を有するものを同じ符号で示す。
このオゾン発生装置40においては、具体的には、紫外線ランプ20が配設された筐体11の上方に、紫外線ランプ20が配置された流路12の流路空間と対向する筐体41が、離間して設けられている。そして、補助光源45が、この筐体41の筐体11の流路12の流路空間と対向する底壁41Aに埋設されて配置されている。具体的には、底壁41Aの中央部に形成された埋設用貫通穴41H内に、下方の紫外線ランプ20の発光管21の長手方向の中央部に向かって特定の深紫外線が放射される状態に接着剤46によって固定されて保持されている。すなわち、補助光源45は、紫外線ランプ20によるオゾン発生領域を介して、紫外線ランプ20の管軸方向に垂直な方向に沿って特定の深紫外線を照射するものとされる。図3において、符号48は、補助光源45が実装された基板であり、符号47は、筐体41内に配置されて補助光源45の動作を制御する補助光源用制御部である。
補助光源45が紫外線ランプ20の管軸方向の垂直な方向に沿って特定の深紫外線を照射する状態に配置されていることにより、紫外線ランプ20の発光管21に対して補助光源45からの光が直接的に照射されるので、発光管21の表面に付着した汚れなどが視認されやすくなる。従って、清掃時に補助光源25を点灯することによって清掃作業者が汚れを識別しやすくなり、高い利便性が得られる。
補助光源45は、紫外線ランプ20から離間する位置に配置されていることが好ましい。補助光源45が紫外線ランプ20から離間して配設されていることにより、紫外線ランプ20から放射される特定の真空紫外線が補助光源45に照射されにくい(到達しにくい)ので、特定の真空紫外線による補助光源45の早期の劣化を抑止することができる。具体的には、補助光源45がLED素子よりなるものである場合には、LED素子に用いられた樹脂材料の早期の劣化を抑止することができる。
このオゾン発生装置40においては、紫外線ランプ20と補助光源45との距離は、10mm以上であることが好ましく、より好ましくは15mm以上である。
補助光源45は、オゾン発生装置40の紫外線ランプ20の点灯条件情報を検知可能な構成とされていることが好ましい。例えば、オゾン発生装置40の点灯状況を検知可能な検知部を備えていてもよく、また、オゾン発生装置40と補助光源45とを制御する共通の制御部(図示せず)が設けられていてもよい。
第3の実施の形態に係るオゾン発生装置40においては、補助光源用制御部47によって補助光源45が点灯され、紫外線ランプ20の発光管21の中央部の管壁を介して放電空間に特定の深紫外線が照射される。紫外線ランプ20の放電空間においては、放電空間内に封入された発光ガスに特定の深紫外線が照射されることにより当該発光ガスのイオン化が促進される。この状態において紫外線ランプ用電装部19により紫外線ランプ20の電極22,23間に電圧が印加されると、絶縁破壊が生じて紫外線ランプ20が点灯される。
一方、オゾン発生装置40の流路12による流路空間においては、外部雰囲気である原料ガス(空気)が流入される。このとき、オゾン発生装置40が設置される空間の空気の流れの方向や、オゾン発生装置40の設置の向きによって、流路12による流路空間への原料ガス(空気)の流入方向および排出方向は異なる。流路空間内に流入された原料ガス(空気)には、紫外線ランプ20からの特定の真空紫外線が照射される。これにより、オゾン発生領域において原料ガス中の酸素が紫外線を吸収することによってオゾン生成反応が生じてオゾンが発生される。そして、紫外線ランプ20によるオゾン発生領域においては、このようにして原料ガスに特定の真空紫外線が照射されることによって発生されたオゾンを含有するオゾン含有ガスに、補助光源45からの特定の深紫外線が照射される。これにより、オゾン含有ガス中のオゾンが特定の深紫外線を吸収することによって励起状態の酸素原子(O(1D))が生成され、この励起状態の酸素原子(O(1D))がオゾン含有ガス中の水分子と反応することでOHラジカルが生成される。これらのオゾン、OHラジカルおよび励起状態の酸素原子(O(1D))による酸化反応によって、流路12による流路空間を流通する外部雰囲気を構成する空気中の殺菌、脱臭、有機物除去、有害物質除去などが行われて空気の浄化が行われ、浄化された空気が流路12から排出される。
以上のような第3の実施の形態に係るオゾン発生装置40によれば、第1の実施の形態に係るオゾン発生装置10における効果と同様の効果を得ることができる。また、補助光源45からの特定の深紫外線の照射範囲を、オゾン発生装置40の筐体41の形状等に制限されることなく適宜自由に設定することが可能となる。
以上、本発明の第3の実施の形態に係るオゾン発生装置40について具体的に説明したが、第3の実施の形態に係るオゾン発生装置40は以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
〔オゾン発生装置を備える処理システム〕
本発明のオゾン発生装置を備える処理システムは、放電空間内に発光ガスが封入されてなる紫外線ランプを備えるオゾン発生装置を備え、オゾン発生装置の外方から紫外線ランプの放電空間および紫外線ランプによるオゾン発生領域に対して紫外線を照射する補助光源部を備えるものである。この処理システムにおけるオゾン発生装置と補助光源部は、互いに独立した装置とされ、互いに独立して制御される。
この処理システムにおけるオゾン発生装置は、上述の第3の実施の形態に係るオゾン発生装置40と同様の構成を有するものとすることができ、また、この処理システムにおける補助光源部は、上述の第3の実施の形態に係る補助光源45を備える筐体41と同様の構成を有するものとすることができる。
補助光源部に備えられる補助光源は、オゾン発生装置の紫外線ランプの点灯条件情報を検知可能な構成とされていることが好ましい。例えば、オゾン発生装置の点灯状況を検知可能な検知部を備えていてもよく、また、オゾン発生装置と補助光源とを制御する共通の制御部(図示せず)が設けられていてもよい。
処理システムにおいては、補助光源が点灯されて、紫外線ランプの発光管の管壁を介して放電空間に特定の深紫外線が照射される。紫外線ランプの放電空間においては、放電空間内に封入された発光ガスに特定の深紫外線が照射されることにより当該発光ガスのイオン化が促進される。この状態において紫外線ランプの両電極間に電圧が印加されると、絶縁破壊が生じて紫外線ランプが点灯される。
一方、オゾン発生装置の流路による流路空間においては、外部雰囲気である原料ガス(空気)が流入される。このとき、オゾン発生装置が設置される空間の空気の流れの方向や、オゾン発生装置の設置の向きによって、流路による流路空間への原料ガス(空気)の流入方向および排出方向は異なる。流路空間内に流入された原料ガス(空気)には、紫外線ランプからの特定の真空紫外線が照射される。これにより、オゾン発生領域において原料ガス中の酸素が紫外線を吸収することによってオゾン生成反応が生じてオゾンが発生される。そして、紫外線ランプによるオゾン発生領域においては、このようにして原料ガスに特定の真空紫外線が照射されることによって発生されたオゾンを含有するオゾン含有ガスに、補助光源からの特定の深紫外線が照射される。これにより、オゾン含有ガス中のオゾンが特定の深紫外線を吸収することによって励起状態の酸素原子(O(1D))が生成され、この励起状態の酸素原子(O(1D))がオゾン含有ガス中の水分子と反応することでOHラジカルが生成される。これらのオゾン、OHラジカルおよび励起状態の酸素原子(O(1D))による酸化反応によって、流路による流路空間を流通する外部雰囲気を構成する空気中の殺菌、脱臭、有機物除去、有害物質除去などが行われて空気の浄化が行われ、浄化された空気が流路から排出される。
以上のようなオゾン発生装置を備える処理システムによれば、第3の実施の形態に係るオゾン発生装置40における効果と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明のオゾン発生装置を備える処理システムについて具体的に説明したが、処理システムは以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
本発明のオゾン発生装置は、エアコンなどの空調機器の内部や処理設備内、閉め切られた下駄箱や消灯されたトイレの個室、室内空間や室外空間などに好適に適用することができる。
10 オゾン発生装置
11 筐体
12 流路
14,15 両側壁
14H,15H 貫通孔
16 底壁
16H 埋設用貫通穴
17 補助光源用制御部
18 基板
19 紫外線ランプ用電装部
20 紫外線ランプ
21 発光管
22,23 電極
25 補助光源
26 接着剤
30 オゾン発生装置
35 補助光源
38 基板
40 オゾン発生装置
41 筐体
41A 底壁
41H 埋設用貫通穴
45 補助光源
46 接着剤
47 補助光源用制御部
48 基板

Claims (10)

  1. 放電空間内に発光ガスが封入されてなる紫外線ランプを備えるオゾン発生装置において、
    前記紫外線ランプは、200nm以下に発光ピーク波長を有するものであり、
    前記紫外線ランプの放電空間および前記紫外線ランプによるオゾン発生領域に対して紫外線を照射する補助光源を備えており、
    前記補助光源は、340nm以下に発光ピーク波長を有するものであることを特徴とするオゾン発生装置。
  2. 前記紫外線ランプは、直管状の発光管を有し、当該発光管の長手方向の一端部および他端部にそれぞれ電極が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生装置。
  3. 前記紫外線ランプは、一方向に長尺な形状を有し、
    前記補助光源は、前記紫外線ランプの長手方向の一端部および他端部の少なくとも一方の近傍に設けられ、前記紫外線ランプの管軸方向に沿って紫外線を照射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のオゾン発生装置。
  4. 少なくとも一方向に開放された凹所よりなる流路を有する筐体を有し、前記紫外線ランプが、流路が伸びる方向と交わる方向に伸びる状態で前記筐体に支持され、前記補助光源が前記筐体内に配置されることを特徴とする請求項3に記載のオゾン発生装置。
  5. 前記紫外線ランプは、一方向に長尺な形状を有し、
    前記補助光源は、前記紫外線ランプによるオゾン発生領域を介して、前記紫外線ランプの管軸方向に垂直な方向に沿って紫外線を照射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のオゾン発生装置。
  6. 前記補助光源は、前記紫外線ランプから離間して配置されていることを特徴とする請求項5に記載のオゾン発生装置。
  7. 少なくとも一方向に開放された凹所よりなる流路を有する筐体を有し、前記紫外線ランプが、流路が伸びる方向と交わる方向に伸びる状態で前記筐体に支持され、前記補助光源が、前記流路の底部に配置されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のオゾン発生装置。
  8. 少なくとも一方向に開放された凹所よりなる流路を有する筐体を有し、前記紫外線ランプが、流路が伸びる方向と交わる方向に伸びる状態で前記筐体に支持され、前記補助光源が、前記筐体とは別個の筐体に設置されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のオゾン発生装置。
  9. 遮光された空間内において使用されることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のオゾン発生装置。
  10. 放電空間内に発光ガスが封入されてなる紫外線ランプを備えるオゾン発生装置を備える処理システムにおいて、
    前記紫外線ランプは、200nm以下に発光ピーク波長を有するものであり、
    前記処理システムは、前記オゾン発生装置の外方から前記紫外線ランプの放電空間および前記紫外線ランプによるオゾン発生領域に対して紫外線を照射する補助光源部を備えており、
    前記補助光源部は、340nm以下に発光ピーク波長を有する補助光源を備えることを特徴とするオゾン発生装置を備える処理システム。
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