JP2020011836A - 残糸検知装置及び給糸ボビン処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】給糸ボビンに付着している残糸を精度良く検知することができる残糸検知装置を提供する。【解決手段】残糸検知装置31は、第1ブラシ64と、第1レバー63と、第2ブラシ74と、第2レバー73と、を備える。第1ブラシ64は、給糸ボビンの芯管9の長手方向の一部である第1部分A1に巻かれた残糸に対し、移動しながら接触可能である。第1レバー63には、第1ブラシ64が固定される。第2ブラシ74は、芯管9の長手方向の一部であって第1部分A1とは異なる第2部分A2に巻かれた残糸に対し、移動しながら接触可能である。第2レバー73には、第2ブラシ74が固定される。第1ブラシ64の移動経路と、第2ブラシ74の移動経路と、が異なる。【選択図】図4
Description
本発明は、主として、給糸ボビンの芯管に巻かれた残糸を検知する残糸検知装置に関する。
従来から、給糸ボビンの残糸の有無を判断することができる残糸検知装置が知られている。特許文献1及び2は、この種の残糸検知装置を開示する。
特許文献1は、ボビンの表面に投光し残糸から反射する反射光を検出して残糸の有無を検出する光センサを備えるボビンの残糸検出装置を開示する。ボビンの残糸検出装置は、残糸がある場合とない場合で受光部によって検出される光の量の差をもとにして、残糸の有無を判断する。
特許文献2は、回転可能に支持されたブラシと、ブラシを回転させる回転装置と、を備える糸量検知装置を開示する。糸量検知装置は、所定の位置に給糸ボビンが搬送されたことをセンサによって検知すると、回転装置により、ブラシを給糸ボビンの外周面に沿うように縦方向に回転させ、当該ブラシの位置を回転センサによって検出する。そして、ブラシに糸が引っ掛からなかった場合、当該給糸ボビンを空ボビンと判定し、ブラシに糸が引っ掛かった場合、当該給糸ボビンを残糸ボビンと判定する。
しかし、上記特許文献1の構成は、ボビンの色と残糸の色が略同色となっている場合、ボビンの残糸の有無を光センサが正確に判断することができない場合があった。従って、上記特許文献1の構成は、残糸の検知精度の観点から改善の余地があった。
また、上記特許文献2の構成は、ブラシを微調整しても、ボビンに付着している残糸を検知することができない場合があり、残糸の検知精度の改善が望まれていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、給糸ボビンに付着している残糸を精度良く検知することができる残糸検知装置を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の残糸検知装置が提供される。即ち、残糸検知装置は、第1ブラシと、第1レバーと、第2ブラシと、第2レバーと、を備える。前記第1ブラシは、給糸ボビンの芯管の長手方向の一部である第1部分に巻かれた残糸に対し、移動しながら接触可能である。前記第1レバーは、前記第1ブラシが固定される。前記第2ブラシは、前記芯管の長手方向の一部であって前記第1部分とは異なる第2部分に巻かれた残糸に対し、移動しながら接触可能である。前記第2レバーは、前記第2ブラシが固定される。前記第1ブラシの移動経路と、前記第2ブラシの移動経路と、が異なる。
これにより、複数のブラシを用いて、残糸の有無を精度良く検知することができる。
前記の残糸検知装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記第1レバーは回転可能に支持されている。前記第1ブラシは、前記第1レバーの回転に伴って、円弧状の経路に沿って移動する。前記第2レバーは回転可能に支持されている。前記第2ブラシは、前記第2レバーの回転に伴って、円弧状の経路に沿って移動する。
これにより、簡素な構成で、複数のブラシによって残糸の有無を検知することができる。
前記の残糸検知装置においては、前記第1レバー及び前記第2レバーは、前記残糸を検知するために同じ向きで回転することが好ましい。
これにより、残糸検知装置をコンパクトに構成することができる。
前記の残糸検知装置においては、前記第1ブラシ及び前記第2ブラシは、前記残糸を検知するために同時に移動することが好ましい。
これにより、残糸の検知を短時間で行うことができる。
前記の残糸検知装置においては、前記第1レバー及び前記第2レバーは、互いに高さを異ならせて配置されることが好ましい。
これにより、起立した姿勢の芯管の互いに異なる部分について、複数のブラシによって残糸を検知することができる。
前記の残糸検知装置においては、前記第1ブラシの移動経路、前記第1ブラシが前記第1レバーから突出する向き、及び、前記第1ブラシが前記残糸を検知するときに前記移動経路に沿って移動する速度、のうち少なくとも何れかを調整可能な第1調整機構を備えることが好ましい。
これにより、第1ブラシが残糸を検知するときの動作を、芯管の形状等を考慮して調整することができる。
前記の残糸検知装置においては、前記第2ブラシの移動経路、前記第2ブラシが前記第2レバーから突出する向き、及び、前記第2ブラシが前記残糸を検知するときに前記移動経路に沿って移動する速度、のうち少なくとも何れかを調整可能な第2調整機構を備えることが好ましい。
これにより、第2ブラシが残糸を検知するときの動作を、芯管の形状等を考慮して調整することができる。
前記の残糸検知装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、残糸検知装置は、第1調整機構と、第2調整機構と、を備える。前記第1調整機構は、前記第1ブラシの移動経路、前記第1ブラシが前記第1レバーから突出する向き、及び、前記第1ブラシが前記残糸を検知するときに前記移動経路に沿って移動する速度、のうち少なくとも何れかを調整可能である。前記第2調整機構は、前記第2ブラシの移動経路、前記第2ブラシが前記第2レバーから突出する向き、及び、前記第2ブラシが前記残糸を検知するときに前記移動経路に沿って移動する速度、のうち少なくとも何れかを調整可能である。前記第1調整機構及び前記第2調整機構は、互いに独立して調整が可能である。
これにより、複数のブラシのそれぞれが残糸を検知するときの動作を、様々な形状の芯管に対応して柔軟に調整することができる。従って、例えば複雑な形状の芯管を用いる場合でも、残糸の検知精度が良好である。
前記の残糸検知装置においては、2段テーパ形状の芯管を有している給糸ボビンの残糸を検知することが好ましい。
これにより、芯管においてテーパ角が異なっている部分のそれぞれについて、ブラシによって残糸を良好に検知することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の給糸ボビン処理装置が提供される。即ち、この給糸ボビン処理装置は、搬送経路と、前記の残糸検知装置と、ボビン抜取装置と、を備える。前記搬送経路には、給糸ボビンがセットされたトレイが搬送される。前記残糸検知装置は、前記トレイにセットされた給糸ボビンの芯管に巻かれた残糸を検知する。前記ボビン抜取装置は、前記トレイから給糸ボビンを抜き取る。前記残糸検知装置は、前記搬送経路において前記ボビン抜取装置の上流側に配置されている。
これにより、残糸検知装置による残糸の検知結果に基づいてボビン抜取装置の動作を変更し、利便性を高めることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る残糸検知装置31を備えるボビン供給装置1の全体的な構成を模式的に示す平面図である。
図1に示すボビン供給装置(給糸ボビン処理装置)1は、自動ワインダシステムの一部を構成する。自動ワインダシステムは、ボビン供給装置1と、自動ワインダ2と、を備える。
ボビン供給装置1は、芯管9に紡績糸が巻き付けられた給糸ボビン7を自動ワインダ2に供給する。芯管9は細長い筒状に形成されており、その長手方向両端に開口が形成されている。更に、ボビン供給装置1は、自動ワインダ2で紡績糸が解舒された給糸ボビン7を回収する。
自動ワインダ2は、供給された給糸ボビン7から紡績糸を解舒し、当該紡績糸の品質を監視しながら所定の長さだけ巻いてパッケージを形成する。パッケージを形成するにあたって、自動ワインダ2は、複数の給糸ボビン7の紡績糸を繋ぎながら巻く。また、自動ワインダ2は、紡績糸の品質が所定の基準を満たさない場合、当該部分の紡績糸を切除して、パッケージに含まれないようにする。
ボビン供給装置1は、ボビン搬送部11と、ボビン抜取装置21と、残糸検知装置31と、を備える。
ボビン搬送部11は、図略のモータによって駆動され、複数のトレイ8を搬送可能なコンベアを備える。トレイ8は、円板の中心に、上方に凸となる突起を形成した構成となっている。この突起に芯管9の下端部の開口を上から差し込むことで、トレイ8に給糸ボビン7を起立姿勢でセットすることができる。以下の説明では、ボビン搬送部11がトレイ8(給糸ボビン7)を搬送する搬送方向の上流を単に「上流」と呼び、搬送方向の下流を単に「下流」と呼ぶことがある。
ボビン搬送部11は、ボビン導入路12と、給糸ボビン口出し装置13と、ボビン供給路14と、ボビン取込路15と、戻しボビン搬送路16と、を備える。
ボビン導入路12の上流側には、ボビンシュート17が設けられている。ボビン導入路12の下流側には、給糸ボビン口出し装置13が設けられている。ボビンシュート17は、所定の長さの紡績糸が芯管9に巻き付けられた給糸ボビン7を、トレイ8にセットして供給する。ボビン導入路12は、ボビンシュート17から投入された給糸ボビン7を、給糸ボビン口出し装置13に搬送する。
以下の説明では、紡績糸がある程度の長さ以上巻かれた給糸ボビン7を実ボビンと呼ぶことがある。実ボビンは、殆どの場合、ボビンシュート17から供給される給糸ボビン7である。ただし、自動ワインダ2において紡績糸の解舒が何らかの理由により途中で中止され、ボビン搬送部11に戻された給糸ボビン7も、実ボビンに含まれる。
給糸ボビン口出し装置13は、ボビン導入路12から搬送された給糸ボビン7(実ボビン)に対して口出し処理を行うことができる。給糸ボビン口出し装置13は、給糸ボビン7の糸層から紡績糸を少し解舒して、解舒された糸端を芯管9の上端の開口に挿入する。これにより、自動ワインダ2において給糸ボビン7から紡績糸を解舒し易くすることができる。
ボビン供給路14の上流側には、給糸ボビン口出し装置13が設けられており、下流側には、自動ワインダ2が設けられている。ボビン供給路14は、給糸ボビン口出し装置13によって口出し処理された給糸ボビン7(実ボビン)を自動ワインダ2に搬送する。
ボビン取込路15の上流側には、自動ワインダ2が設けられており、下流側には、ボビン抜取装置21が設けられている。ボビン取込路15は、自動ワインダ2によって紡績糸が解舒された給糸ボビン7をボビン抜取装置21に搬送する。
殆どの場合、ボビン取込路15には、巻かれていた紡績糸が自動ワインダ2において全て解舒されて芯管9だけになった給糸ボビン7が搬送される。以下の説明では、このように紡績糸が完全に無くなった給糸ボビン7を空ボビンと呼ぶことがある。しかし、上述したように、ボビン取込路15には、自動ワインダ2において紡績糸が途中までしか解舒されず、ある程度の長さの紡績糸が芯管9に巻かれている実ボビンも搬送される。
また、ボビン取込路15において搬送される給糸ボビン7の中には、僅かな長さの紡績糸が芯管9に巻かれただけで、もはや自動ワインダ2において解舒することが困難な給糸ボビン7も存在する。以下の説明では、このような給糸ボビン7を極少残糸付きボビンと呼ぶことがある。
戻しボビン搬送路16の上流端は、ボビン供給路14に接続されている。そして、戻しボビン搬送路16の下流端は、ボビン抜取装置21よりも上流側の位置で、ボビン取込路15に接続されている。戻しボビン搬送路16は、口出し処理に失敗したと図略の判定装置が判定した給糸ボビン7を、ボビン取込路15に搬送する。
ボビン抜取装置21は、給糸ボビン7のうち実ボビンについてはそのまま通過させる一方、空ボビン及び極少残糸付きボビンについてはトレイ8から抜き取って回収する。ボビン抜取装置21の構成は公知であるので簡単に説明すると、ボビン抜取装置21は、上下方向に配置された無端状の抜取ベルトを備える。この抜取ベルトを給糸ボビン7に接触させた状態で駆動することにより、給糸ボビン7をトレイ8から上方に引き抜くように抜き取ることができる。
ボビン抜取装置21は、抜き取った給糸ボビン7を排出する経路を切り換える図略の排出切換装置を備える。この排出切換装置は、例えば、シリンダにより構成することができる。ボビン抜取装置21は、残糸検知装置31が残糸を検知した結果に基づいて排出切換装置を動作させることにより、空ボビンと極少残糸付きボビンとを区別して、それぞれ異なる排出口から排出する。これにより、極少残糸を除去するためにボビンを仕分ける作業が不要になり、利便性が高められている。
残糸検知装置31について詳細に説明する。残糸検知装置31は、ボビン取込路15において、ボビン抜取装置21のすぐ上流の位置に配置される。残糸検知装置31は、ボビン取込路15を介してボビン抜取装置21に搬送される給糸ボビン7の残糸の有無を検知する。
図2に示すように、残糸検知装置31は、フレーム部材35と、第1検知部36と、第2検知部37と、昇降装置41と、を備える。
フレーム部材35は、上下方向に細長い断面L字状の部材として構成されている。フレーム部材35には、第1検知部36と、第2検知部37と、が取り付けられる。第1検知部36と第2検知部37は、実質的に同一の構成である。第2検知部37は、第1検知部36よりも低い位置に配置されている。
第1検知部36は、第1回転軸61と、第1レバー支持部材62と、第1レバー63と、第1ブラシ64と、第1回転板65と、第1センサ66と、を備える。
第1回転軸61は、丸棒状の軸として構成されている。第1回転軸61は、その長手方向を水平に向けて、フレーム部材35に回転可能に支持される。
第1レバー支持部材62は、直方体のブロック状に形成されている。第1レバー支持部材62は、第1回転軸61に固定されている。従って、第1レバー支持部材62は、第1回転軸61を介して、フレーム部材35に回転可能に支持される。第1レバー支持部材62には、図略の差込孔が形成されている。この差込孔には、第1レバー63の長手方向中途部を差し込んで固定することができる。
第1レバー63は、断面が円形である細長い棒状に形成されている。第1レバー63において、第1レバー支持部材62に固定される側と反対側の端部には、第1ブラシ64が設けられている。
上述のとおり、第1レバー63は第1レバー支持部材62に固定されている。従って、第1レバー63は、第1レバー支持部材62と一体的に回転して、その姿勢を、少し傾斜しているものの直立に近い姿勢である起立姿勢と、図3に示すようにほぼ水平に近い姿勢である倒伏姿勢と、の間で変化させることができる。なお、図2には、起立姿勢と倒伏姿勢との中間の状態が示されている。
第1ブラシ64は、合成樹脂等からなる複数の細いブラシ毛を並べて第1レバー63に固定することで形成される。第1ブラシ64は、第1レバー63が図3の倒伏姿勢となったときにブラシ毛が概ね下向きとなるように、第1レバー63に配置される。ただし、第1ブラシ64のブラシ毛の向きは、その先端に近づくに従って、検知対象となる給糸ボビン7の芯管9の中心に近づくように傾けられている。
給糸ボビン7をフレーム部材35の近傍に位置させた状態で、第1レバー63を回転させると、第1ブラシ64は、その先端が給糸ボビン7の芯管9の表面を撫でるように円弧状の軌跡を描いて移動する。仮に芯管9の外周面に残糸が巻かれていれば、芯管9の表面に沿って第1ブラシ64を上から下へ移動させたときに、第1ブラシ64の先端が残糸に引っ掛かることになる。
第1回転板65は、第1回転軸61に固定され、第1回転軸61と一体的に回転する。図2に示すように、第1回転板65には、回転伝達ピン67及びマグネット68がそれぞれ適宜の位置に固定される。回転伝達ピン67及びマグネット68は、第1レバー支持部材62と一体的に回転する。
回転伝達ピン67は、フレーム部材35に貫通状に形成されている細長い第1ガイド溝51を通過して、フレーム部材35の反対側へ突出する。第1ガイド溝51は、第1回転軸61を中心とする円弧状に形成されている。第1ガイド溝51は、第1回転板65の回転角度範囲を規制することで、第1回転軸61の回転ストロークを規定している。これにより、第1レバー支持部材62、第1レバー63及び第1ブラシ64の回転が、所定の角度範囲内に制限される。
第1センサ66は、フレーム部材35に固定されている。第1センサ66は公知の磁気センサとして構成されている。第1センサ66は、第1レバー63が前記回転角度範囲のうち下限近傍となった状態で、マグネット68と対面する位置に配置されている。従って、第1センサ66は、第1レバー63が回転角度範囲の実質的な端部まで下降したことを検出し、所定の信号(下限到達信号)を出力することができる。
第2検知部37は、第2回転軸71と、第2レバー支持部材72と、第2レバー73と、第2ブラシ74と、第2回転板75と、第2センサ76と、を備える。
第2回転軸71、第2レバー支持部材72、第2レバー73、第2ブラシ74、第2回転板75、及び第2センサ76の構成は、第1検知部36の第1回転軸61、第1レバー支持部材62、第1レバー63、第1ブラシ64、第1回転板65、及び第1センサ66と同一であるため、説明を省略する。
第2回転板75には、第1検知部36の第1回転板65と同様に、回転伝達ピン77と、マグネット78と、が固定されている。回転伝達ピン77は、第1ガイド溝51と同様にフレーム部材35に形成されている円弧状の第2ガイド溝52を通過して、フレーム部材35の反対側へ突出する。
第1検知部36において第1ブラシ64は円弧状の経路に沿って移動し、第2検知部37において第2ブラシ74は円弧状の経路に沿って移動する。第1検知部36と第2検知部37は互いに高さを異ならせて配置されているので、第1ブラシ64と第2ブラシ74は、それぞれ異なる経路で移動する。
昇降装置41は、図3に示すように、シリンダ42と、押圧部材43と、を備える。
シリンダ42は、公知のエアシリンダとして構成されている。シリンダ42のハウジングは、フレーム部材35に固定されている。シリンダ42に支持されるシリンダロッドは、上下方向に向けられており、その下端がハウジングから突出している。
押圧部材43は、上下方向に細長い断面L字状の部材として構成されている。押圧部材43は、フレーム部材35に対し、上下方向にスライド可能に支持されている。押圧部材43にはシリンダロッドが固定されており、押圧部材43はシリンダ42の伸縮に応じて昇降する。押圧部材43には貫通状の開口部が形成されており、この開口部を第1検知部36の回転伝達ピン67が通過している。また、押圧部材43の下方の位置を、第2検知部37の回転伝達ピン77が通過している。
この構成で、圧縮空気をシリンダ42に供給してシリンダ42を伸ばすと、下側に変位する押圧部材43が2つの回転伝達ピン67,77を下側に押す。この結果、第1回転板65と第2回転板75とが回転するので、第1レバー63及び第2レバー73をそれぞれ起立姿勢とすることができる。
残糸の検知対象である給糸ボビン7を所定の検査位置で静止させて、シリンダ42を縮めると、押圧部材43が上側に変位する。回転伝達ピン67,77の押下げが解除されるので、第1レバー63及び第2レバー73は自重により、倒伏姿勢に向かって同時に下降を開始する。
上述した第1ブラシ64及び第2ブラシ74の残糸への引っ掛かりがなければ、第1レバー63及び第2レバー73はそれぞれ倒伏姿勢に到達する。第1センサ66及び第2センサ76は、第1レバー63及び第2レバー73が倒伏姿勢となったことを検出して、上述の下限到達信号を出力する。第1センサ66及び第2センサ76は、シリンダ42の制御等を行う図略の制御部に電気的に接続される。この制御部は、CPU、ROM、RAM等を備える公知のコンピュータとして構成することができる。制御部は、第1センサ66及び第2センサ76の両方から下限到達信号が入力された場合、残糸なし信号を出力する。
第1ブラシ64が残糸に引っ掛かった場合、第1レバー63は倒伏姿勢に到達しないので、第1センサ66は下限到達信号を出力しない。第2ブラシ74が残糸に引っ掛かった場合、第2レバー73は倒伏姿勢に到達しないので、第2センサ76は下限到達信号を出力しない。制御部は、シリンダ42を縮めるように圧縮空気の電磁弁を切り換えてから所定時間が経過しても、第1センサ66及び第2センサ76のうち少なくとも何れかから下限到達信号が入力されなかった場合、残糸あり信号を出力する。
このように、残糸を検知するための第1ブラシ64及び第2ブラシ74の移動は同時並行的に行われる。これにより、検知に必要なサイクルタイムを短くすることができる。
制御部は、検知結果の信号(残糸なし信号又は残糸あり信号)を、ボビン抜取装置21に出力する。
次に、第1検知部36及び第2検知部37による残糸の検知に関する調整について、主に図3を参照して説明する。なお、第1検知部36と第2検知部37とで調整のための構成は全く同一であるため、以下では、代表して第1検知部36に関する調整機構について説明する。
第1レバー支持部材62において、第1回転軸61を差し込むために第1レバー支持部材62に形成された差込孔には、第1回転軸61の長手方向に沿う向きの細長い溝が形成されている。この溝に、第1回転軸61に固定されたキーが差し込まれている。このキーを介して、第1レバー支持部材62は、第1回転軸61に対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に取り付けられている。
第1レバー支持部材62にはスリット81が形成され、このスリット81は、第1回転軸61が差し込まれる差込孔に繋がっている。スリット81により分割された部分に跨るように、第1レバー支持部材62に割締ボルト82が取り付けられている。
この構成で、割締ボルト82を緩めることで差込孔の締付けが解除されるので、第1レバー支持部材62が第1回転軸61に沿って移動可能な状態になる。これにより、第1回転軸61の方向における第1レバー63及び第1ブラシ64の位置を調整することができる。調整作業後に割締ボルト82を締めることで、差込孔を締め付けて、第1レバー支持部材62を第1回転軸61に軸方向移動不能に固定することができる。
第1レバー支持部材62には、円筒状のカラー部材83が、圧入等の適宜の方法で固定される。このカラー部材83の円形の筒孔には、第1レバー63の丸棒状の部分が、相対回転可能かつ長手方向移動可能に差し込まれている。
カラー部材83には、締付ボルト84が取り付けられている。具体的に説明すると、カラー部材83には、その径方向に貫通するようにネジ孔が形成されている。締付ボルト84は、このネジ孔に外側から差し込まれ、ネジ結合している。締付ボルト84を回転させることで、その先端をカラー部材83の筒孔から内側へ突出させて、第1レバー63の丸棒状の部分を押すことができる。
この構成で、締付ボルト84を緩めることで、第1レバー63がカラー部材83に対して回転可能、かつ、その長手方向に沿って移動可能な状態になる。これにより、第1ブラシ64の向きと、第1レバー支持部材62から第1ブラシ64までの距離と、を調整することができる。調整作業後に締付ボルト84を締めることで、第1レバー63をカラー部材83に固定することができる。
第1レバー63には、ウェイト部材85が取り付けられている。ウェイト部材85は円筒状に形成されており、その筒孔には第1レバー63の丸棒状の部分が差し込まれている。ウェイト部材85には締付ボルト86が取り付けられている。締付ボルト86の構成は、カラー部材83の締付ボルト84と全く同様であるので、説明を省略する。
この構成で、締付ボルト86を緩めることで、ウェイト部材85が第1レバー63の長手方向に沿って移動可能な状態になる。ウェイト部材85が第1回転軸61に近い位置にあるときは、前述のシリンダ42が縮んだときに第1レバー63が自重でゆっくり下降し、ウェイト部材85が第1回転軸61から遠い位置にあるときは、第1レバー63が自重で急速に下降する。このように、ウェイト部材85の位置を変更することで、第1レバー63の回転速度(言い換えれば、第1ブラシ64の下降速度)を調整することができる。調整作業後に締付ボルト86を締めることで、ウェイト部材85を第1レバー63に固定することができる。
スリット81、割締ボルト82、カラー部材83、締付ボルト84、ウェイト部材85、及び締付ボルト86により、第1ブラシ64が残糸を検知する動作を調整する第1調整機構69が構成される。
第1調整機構69は第1検知部36に関する調整機構であるが、第2検知部37についても全く同様の構成の第2調整機構79が設けられている。第1調整機構69と第2調整機構79は、第1ブラシ64及び第2ブラシ74の動作に関する調整を互いに独立して行うことができる。これにより、柔軟できめ細かい調整を行うことができ、残糸の検知精度を高めることができる。
次に、図4を参照して、残糸検知装置31によって残糸の有無を判断することが好適な給糸ボビン7の芯管9の一例について説明する。
この芯管9は、図4に示すように、第1テーパ部91と、第2テーパ部92と、を有している。芯管9がトレイ8に起立姿勢でセットされた状態で、第1テーパ部91も第2テーパ部92も、上に近づくに従って径が小さくなる向きのテーパとなっている。第2テーパ部92は、第1テーパ部91の下側に配置されている。
図4に示すように、第1テーパ部91と第2テーパ部92との境界93で、テーパ角が変化している。第2テーパ部92のテーパは、第1テーパ部91のテーパよりも急となっている。
このような2段テーパ形状の芯管9を有している給糸ボビン7の残糸を検知する場合、仮に1つのレバー(1つのブラシ)で残糸を検知しようとすると、残糸が巻かれている場所にかかわらず当該残糸を良好に検知することが難しい。例えば、第2テーパ部92に巻かれた僅かな残糸95を良好に検知できるようにブラシを調整すると、第1テーパ部91では残糸がないのに、当該ブラシが第1テーパ部91の表面の傷等に引っ掛かって誤検知になってしまうことがある。一方、第1テーパ部91で傷にブラシが引っ掛からないように調整すると、第2テーパ部92に残糸95があってもブラシが引っ掛からず、誤検知になってしまう。
この点、本実施形態の残糸検知装置31は、第1レバー63及び第2レバー73(第1ブラシ64及び第2ブラシ74)を備える。従って、トレイ8にセットした状態での芯管9の上半部である第1部分A1の残糸と、芯管9の下半部である第2部分A2の残糸と、をそれぞれ個別のブラシで検知することができる。
本実施形態において、第1部分A1は、2段テーパ形状の芯管9の第1テーパ部91をある程度カバーするように定められ、第2部分A2は、第2テーパ部92を主にカバーするように定められる。そして、残糸検知装置31は、第1ブラシ64に関する調整を行う第1調整機構69と、第2ブラシ74に関する調整を行う第2調整機構79と、を個別に備えるので、互いに独立して、例えば第1テーパ部91及び第2テーパ部92のテーパ角に応じた動作調整を行うことができる。この結果、給糸ボビン7の残糸を総合的に精度良く検知することができる。
ところで、芯管9の残糸を検知するとき、第1レバー63の回転により第1ブラシ64は円弧軌跡を描いて移動し、第2レバー73の回転により第2ブラシ74は円弧軌跡を描いて移動する。この移動の過程で、第1レバー63及び第2レバー73の角度が変化するので、第1ブラシ64と第2ブラシ74は、ブラシ毛の向きを変化させる。これに関し、本実施形態では、芯管9において残糸を検知する対象となる部分が、第1レバー63により検知される第1部分A1と、第2レバー73により検知される第2部分A2と、に分かれている。従って、第1ブラシ64及び第2ブラシ74のそれぞれは、円弧軌跡に沿って上から下へ移動する過程のうち下限に近い部分、言い換えれば、芯管9に巻かれた残糸に対してブラシ毛の先端がほぼ垂直に突き当たる部分で、残糸の検知を行うことができる。この結果、ブラシ毛が残糸に良好に引っ掛かるので、残糸の検知精度を実質的に高めることができる。
本実施形態では、図4の鎖線で示すように、第1検知部36による残糸の検知範囲(第1部分A1)と、第2検知部37による残糸の検知範囲(第2部分A2)と、が一部重複するように、第1ブラシ64及び第2ブラシ74の軌跡が定められている。これにより、芯管9の長手方向一端から他端までの全部の領域において、残糸の検知を確実に行うことができる。言い換えれば、当該重複部分がマージンとなって、2つの検知部の何れによっても検知されない部分が発生するのを確実に防止することができる。
以上に説明したように、本実施形態の残糸検知装置31は、第1ブラシ64と、第1レバー63と、第2ブラシ74と、第2レバー73と、を備える。第1ブラシ64は、給糸ボビン7の芯管9の長手方向の一部である第1部分A1に巻かれた残糸に対し、移動しながら接触可能である。第1レバー63には、第1ブラシ64が固定される。第2ブラシ74は、芯管9の長手方向の一部であって第1部分A1とは異なる第2部分A2に巻かれた残糸に対し、移動しながら接触可能である。第2レバー73には、第2ブラシ74が固定される。第1ブラシ64の移動経路と、第2ブラシ74の移動経路と、が異なる。
これにより、複数のブラシ(第1ブラシ64及び第2ブラシ74)を用いて、残糸の有無を精度良く検知することができる。
また、本実施形態の残糸検知装置31において、第1レバー63は回転可能に支持されている。第1ブラシ64は、第1レバー63の回転に伴って、円弧状の経路に沿って移動する。第2レバー73は回転可能に支持されている。第2ブラシ74は、第2レバー73の回転に伴って、円弧状の経路に沿って移動する。
これにより、簡素な構成で、2つのブラシ(第1ブラシ64及び第2ブラシ74)によって残糸の有無を検知することができる。
また、本実施形態の残糸検知装置31において、第1ブラシ64及び第2ブラシ74によって残糸を検知するときに、第1レバー63及び第2レバー73は、図4の太線矢印に示すように、同じ向きで回転する。
これにより、残糸検知装置31をコンパクトに構成することができる。
また、本実施形態の残糸検知装置31において、第1ブラシ64及び第2ブラシ74は、残糸を検知するために同時に移動する。
これにより、残糸の検知を短時間で行うことができる。
また、本実施形態の残糸検知装置31において、第1レバー63及び第2レバー73は、互いに高さを異ならせて配置される。
これにより、起立した姿勢の芯管9の互いに異なる部分(第1部分A1及び第2部分A2)について、第1ブラシ64及び第2ブラシ74によって残糸を検知することができる。
また、本実施形態の残糸検知装置31は、第1ブラシ64の移動経路、第1ブラシ64が第1レバー63から突出する向き、及び、第1ブラシ64が残糸を検知するときに移動経路に沿って移動する速度を調整可能な第1調整機構69を備える。
これにより、第1ブラシ64が残糸を検知するときの動作を、芯管9の第1テーパ部91の形状等を考慮して調整することができる。
また、本実施形態の残糸検知装置31において、第2ブラシ74の移動経路、第2ブラシ74が第2レバー73から突出する向き、及び、第2ブラシ74が残糸を検知するときに移動経路に沿って移動する速度を調整可能な第2調整機構79を備える。
これにより、第2ブラシ74が残糸を検知するときの動作を、芯管9の第2テーパ部92の形状等を考慮して調整することができる。
また、本実施形態の残糸検知装置31において、第1調整機構69と第2調整機構79は、互いに独立して調整が可能である。
これにより、第1ブラシ64及び第2ブラシ74が残糸を検知するときの動作を、様々な形状の芯管9に対応して柔軟に調整することができる。従って、例えば複雑な形状の芯管9を用いる場合でも、残糸の検知精度が良好である。
また、本実施形態の残糸検知装置31は、2段テーパ形状の芯管9を有している給糸ボビン7の残糸を検知する。
これにより、芯管9においてテーパ角が異なっている第1テーパ部91と第2テーパ部92のそれぞれについて、第1ブラシ64及び第2ブラシ74によって残糸を検知することができる。
また、本実施形態のボビン供給装置1は、ボビン取込路15と、残糸検知装置31と、ボビン抜取装置21と、を備える。ボビン取込路15では、給糸ボビン7がセットされたトレイ8が搬送される。残糸検知装置31は、トレイ8にセットされた給糸ボビン7の芯管9に巻かれた残糸を検知する。ボビン抜取装置21は、トレイ8から給糸ボビン7を抜き取る。残糸検知装置31は、ボビン取込路15においてボビン抜取装置21の上流側に配置されている。
これにより、残糸検知装置31による残糸の検知結果に基づいてボビン抜取装置21の動作を変更し、利便性を高めることができる。
次に、第2実施形態を説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るボビン供給装置1xの全体的な構成を示す図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図5に示す本実施形態のボビン供給装置1xは、精紡ワインダの一部を構成する。精紡ワインダは、自動ワインダ2と、精紡機6と、ボビン供給装置1xと、を備える。
ボビン供給装置1xにおいては、前述の第1実施形態におけるボビンシュート17が省略されている。ボビン供給装置1xは、自動ワインダ2と、精紡機6と、を相互に接続するように設けられており、実ボビンは精紡機6からボビン供給装置1xに直接供給される。
精紡機6は、粗糸を引き延ばして細い繊維束にして、当該繊維束に撚りをかけることによって、紡績糸を生成する。そして、精紡機6は、生成した紡績糸を空ボビンの芯管9に所定の長さだけ巻き付け、実ボビンを生成する。
ボビン導入路12の上流側には、精紡機6が設けられており、下流側には、給糸ボビン口出し装置13が設けられている。
ボビン供給路14の上流側には、給糸ボビン口出し装置13が設けられており、下流側には、自動ワインダ2が設けられている。
ボビン取込路15の上流側には、自動ワインダ2が設けられており、下流側には、精紡機6が設けられている。
残糸ボビン搬送路18は、ボビン取込路15の中途部とボビン導入路12の中途部とを繋ぐように形成されている。
残糸ボビン搬送路18には、ボビンストリッパー22が設けられている。ボビンストリッパー22は、給糸ボビン7の残糸量を検知する。そして、検知した残糸量が所定量よりも少ない場合、ボビンストリッパー22は、当該給糸ボビン7の残糸を全て取り除く処理を行う。残糸の除去は、例えば、ボビンストリッパー22が備える図略の爪を、芯管9に巻かれた残糸に引っ掛けて、芯管9から上方に抜き取ることで実現することができる。一方、検知した残糸量が所定量以上である場合、ボビンストリッパー22は、残糸を取り除く処理を行わない。ボビンストリッパー22で残糸が全て除去されて芯管9だけになった給糸ボビン7(空ボビン)は、戻しボビン搬送路16及びボビン取込路15を介して精紡機6に戻される。
ボビン取込路15から残糸ボビン搬送路18に分岐する箇所には、給糸ボビン7の進行方向を切り換える切換装置19が配置されている。残糸検知装置31は、ボビン取込路15において、切換装置19のすぐ上流側に配置されている。残糸検知装置31は給糸ボビン7の残糸の有無を検知して、切換装置19に検知結果を出力する。
切換装置19は、残糸検知装置31の検知結果に基づいて、給糸ボビン7の搬送路の切換えを行う。これにより、残糸検知装置31により残糸が検知された給糸ボビン7は、残糸ボビン搬送路18からボビンストリッパー22に搬送される。残糸検知装置31により残糸が検知されなかった給糸ボビン7は、精紡機6に搬送される。
本実施形態のボビン供給装置1xは、精紡機6と自動ワインダ2との間で給糸ボビン7を循環させながら、紡績糸が巻き付けられている給糸ボビン7を自動ワインダ2に供給することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
第1レバー63及び第2レバー73を回転させる構成に代えて、例えば、上下方向のレールに沿って第1レバー63及び第2レバー73をスライド移動させることで、第1ブラシ64及び第2ブラシ74による残糸の検知が行われても良い。レバーを上下にスライド移動させる構成は、第1検知部36及び第2検知部37のうち一方だけに適用されても良い。
第1レバー63と第2レバー73とが、残糸の検知対象である給糸ボビン7を挟んで互いに反対側に配置されても良い。この場合、第1レバー63と第2レバー73のそれぞれが、互いに反対向きに回転することになる。
第1調整機構69は、第1ブラシ64の移動経路を調整する機能、第1ブラシ64が第1レバー63から突出する向きを調整する機能、及び、第1ブラシ64が残糸を検知するときに移動経路に沿って移動する速度を調整する機能、のうち何れかを省略した構成とすることができる。第2調整機構79も同様に、一部の機能を省略することができる。
第1ブラシ64の移動経路等は、第1調整機構69によるものに限定されず、様々な方法で調整することができる。例えば、柔らかい金属により第1レバー63を構成し、第1レバー63を自由に曲げることにより第1ブラシ64の位置及び向きを調整しても良い。また、ウェイト部材85の代わりに、第1レバー63を下方へ引っ張るバネを設け、バネのバネ力を変更することで第1ブラシ64の移動速度を調整することもできる。第2ブラシ74の移動経路等についても、上記と同様に様々に変更することができる。
第1調整機構69及び第2調整機構79のうち一方又は両方が省略されても良い。
残糸検知装置31が、ブラシ及びレバーを3つ以上備えても良い。
図4に示す芯管9の代わりに、テーパ角が変化しない形状の芯管が用いられても良い。
残糸検知装置31に、第1ブラシ64及び第2ブラシ74に対して例えば圧縮空気を吹き付けて清掃する構成が備えられても良い。この場合、第1ブラシ64に空気を噴出する噴出口と、第2ブラシ74に空気を噴出する噴出口とが、個別に配置されていると、第1ブラシ64と第2ブラシ74をそれぞれ良好に清掃することができる。
図4に示すように、残糸検知装置31が残糸を検知する検査位置に給糸ボビン7を位置させたときに、トレイ8の円板の上面に接触して振れを抑制する突起11aが、ボビン搬送部11においてトレイ8の搬送経路を形成する溝板の下面に形成されても良い。この場合、残糸検知装置31が残糸を検知するときの芯管9の位置を安定させることができるので、残糸の検知精度を向上させることができる。
1 ボビン供給装置(給糸ボビン処理装置)
7 給糸ボビン
8 トレイ
9 芯管
21 ボビン抜取装置
31 残糸検知装置
63 第1レバー
64 第1ブラシ
73 第2レバー
74 第2ブラシ
A1 第1部分
A2 第2部分
91 第1テーパ部
92 第2テーパ部
7 給糸ボビン
8 トレイ
9 芯管
21 ボビン抜取装置
31 残糸検知装置
63 第1レバー
64 第1ブラシ
73 第2レバー
74 第2ブラシ
A1 第1部分
A2 第2部分
91 第1テーパ部
92 第2テーパ部
Claims (10)
- 給糸ボビンの芯管の長手方向の一部である第1部分に巻かれた残糸に対し、移動しながら接触可能な第1ブラシと、
前記第1ブラシが固定される第1レバーと、
前記芯管の長手方向の一部であって前記第1部分とは異なる第2部分に巻かれた残糸に対し、移動しながら接触可能な第2ブラシと、
前記第2ブラシが固定される第2レバーと、
を備え、
前記第1ブラシの移動経路と、前記第2ブラシの移動経路と、が異なることを特徴とする残糸検知装置。 - 請求項1に記載の残糸検知装置であって、
前記第1レバーは回転可能に支持されており、
前記第1ブラシは、前記第1レバーの回転に伴って、円弧状の経路に沿って移動し、
前記第2レバーは回転可能に支持されており、
前記第2ブラシは、前記第2レバーの回転に伴って、円弧状の経路に沿って移動することを特徴とする残糸検知装置。 - 請求項2に記載の残糸検知装置であって、
前記第1レバー及び前記第2レバーは、前記残糸を検知するために同じ向きで回転することを特徴とする残糸検知装置。 - 請求項1から3までの何れか一項に記載の残糸検知装置であって、
前記第1ブラシ及び前記第2ブラシは、前記残糸を検知するために同時に移動することを特徴とする残糸検知装置。 - 請求項1から4までの何れか一項に記載の残糸検知装置であって、
前記第1レバー及び前記第2レバーは、互いに高さを異ならせて配置されることを特徴とする残糸検知装置。 - 請求項1から5までの何れか一項に記載の残糸検知装置であって、
前記第1ブラシの移動経路、前記第1ブラシが前記第1レバーから突出する向き、及び、前記第1ブラシが前記残糸を検知するときに前記移動経路に沿って移動する速度、のうち少なくとも何れかを調整可能な第1調整機構を備えることを特徴とする残糸検知装置。 - 請求項1から6までの何れか一項に記載の残糸検知装置であって、
前記第2ブラシの移動経路、前記第2ブラシが前記第2レバーから突出する向き、及び、前記第2ブラシが前記残糸を検知するときに前記移動経路に沿って移動する速度、のうち少なくとも何れかを調整可能な第2調整機構を備えることを特徴とする残糸検知装置。 - 請求項1から5までの何れか一項に記載の残糸検知装置であって、
前記第1ブラシの移動経路、前記第1ブラシが前記第1レバーから突出する向き、及び、前記第1ブラシが前記残糸を検知するときに前記移動経路に沿って移動する速度、のうち少なくとも何れかを調整可能な第1調整機構と、
前記第2ブラシの移動経路、前記第2ブラシが前記第2レバーから突出する向き、及び、前記第2ブラシが前記残糸を検知するときに前記移動経路に沿って移動する速度、のうち少なくとも何れかを調整可能な第2調整機構と、
を備え、
前記第1調整機構及び前記第2調整機構は、互いに独立して調整が可能であることを特徴とする残糸検知装置。 - 請求項1から8までの何れか一項に記載の残糸検知装置であって、
2段テーパ形状の芯管を有している給糸ボビンの残糸を検知することを特徴とする残糸検知装置。 - 給糸ボビンがセットされたトレイが搬送される搬送経路と、
前記トレイにセットされた給糸ボビンの芯管に巻かれた残糸を検知する、請求項1から9までの何れか一項に記載の残糸検知装置と、
前記トレイから給糸ボビンを抜き取るボビン抜取装置と、
を備え、
前記残糸検知装置は、前記搬送経路において前記ボビン抜取装置の上流側に配置されていることを特徴とする給糸ボビン処理装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018136252A JP2020011836A (ja) | 2018-07-19 | 2018-07-19 | 残糸検知装置及び給糸ボビン処理装置 |
CN201921028743.4U CN210480404U (zh) | 2018-07-19 | 2019-07-02 | 残纱检测装置及喂纱纱管处理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018136252A JP2020011836A (ja) | 2018-07-19 | 2018-07-19 | 残糸検知装置及び給糸ボビン処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020011836A true JP2020011836A (ja) | 2020-01-23 |
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ID=69170195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018136252A Pending JP2020011836A (ja) | 2018-07-19 | 2018-07-19 | 残糸検知装置及び給糸ボビン処理装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020011836A (ja) |
CN (1) | CN210480404U (ja) |
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2018
- 2018-07-19 JP JP2018136252A patent/JP2020011836A/ja active Pending
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2019
- 2019-07-02 CN CN201921028743.4U patent/CN210480404U/zh active Active
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