JP2020009797A - 有機薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャリア移動度が高い薄膜トランジスタの製造方法を提供する。【解決手段】有機薄膜トランジスタの製造方法であって、ゲート絶縁層を形成する溶液を基板に塗布してゲート絶縁層を得る工程(a)と、有機半導体層を形成する溶液をゲート絶縁層に塗布して有機半導体層を得る工程(b)と、保護層を形成する溶液を有機半導体層に塗布して保護層を得る工程(c) と、を含み、前記有機半導体層が、式(1)で表される繰り返し単位を含有する高分子化合物を含み、前記保護層を形成する溶液が、高分子化合物と溶媒とを有し、該溶媒の分散ハンセン溶解度パラメータD(MPa0.5)が15.3≦D≦17であり、極性ハンセン溶解度パラメータP(MPa0.5)が4.1≦P≦9.2であり、水素結合ハンセン溶解度パラメータH(MPa0.5)が6.8≦H≦14である、有機薄膜トランジスタの製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、有機薄膜トランジスタの製造方法に関する。
有機薄膜トランジスタに用いられる有機半導体は、湿度、酸素等の影響を受けやすく、そのトランジスタ特性が、これらに起因する経時劣化を起こしやすい。そのため、有機半導体トランジスタでは、有機半導体を有する有機半導体層上に保護層を形成し、有機半導体層を保護することが検討されている。
例えば、特許文献1において、有機半導体層上に保護層を備えた薄膜トランジスタが開示されており、高分子化合物とシクロペンタノンとを含む組成物を用いて当該保護層を形成することが知られている。
しかしながら、上記組成物を用いて形成した保護層を有する有機薄膜トランジスタのキャリア移動度については更なる向上が求められていた。
本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであって、有機半導体層上に保護層を有する有機薄膜トランジスタにおいて、キャリア移動度が高い薄膜トランジスタの製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、下記[1]〜[3]を提供する。
[1] 基板、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、ゲート絶縁層、有機半導体層および保護層を有する有機薄膜トランジスタの製造方法であって、
ゲート絶縁層を形成する溶液を基板上に塗布してゲート絶縁層を得る工程(a)と、
有機半導体層を形成する溶液をゲート絶縁層上に塗布して有機半導体層を得る工程(b)と、
保護層を形成する溶液を有機半導体層上に塗布して保護層を得る工程(c) と、を含み、
前記有機半導体層が、式(1)で表される繰り返し単位を含有する高分子化合物を含み、
前記保護層を形成する溶液が、高分子化合物と溶媒とを有し、該溶媒の分散ハンセン溶解度パラメータD(MPa0.5)が15.3≦D≦17であり、極性ハンセン溶解度パラメータP(MPa0.5)が4.1≦P≦9.2であり、水素結合ハンセン溶解度パラメータH(MPa0.5)が6.8≦H≦14である、有機薄膜トランジスタの製造方法。
〔式(1)中、
R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルキル基を置換基として有するアリール基または炭素原子数1〜20のアルコキシ基を置換基として有するアリール基を表す。該炭素原子数1〜20のアルキル基は、フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数6〜20のアリール基を置換基として有していてもよい。
環Aは、ベンゼン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環またはチエノチオフェン環を表し、2つの環Aは同一であっても相異なっていてもよい。
環Bは、芳香環、芳香族複素環、または芳香環および芳香族複素環からなる群より選ばれる2〜4個の環が縮合した縮合環を表し、これらの環は、フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数6〜20のアリール基を置換基として有していてもよい。〕
[2] 前記溶媒が脂肪酸エステルである[1]の有機薄膜トランジスタの製造方法。
[3] 前記溶媒が3つもしくは4つの酸素原子を有する酢酸エステルである[1]又は[2]に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
[1] 基板、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、ゲート絶縁層、有機半導体層および保護層を有する有機薄膜トランジスタの製造方法であって、
ゲート絶縁層を形成する溶液を基板上に塗布してゲート絶縁層を得る工程(a)と、
有機半導体層を形成する溶液をゲート絶縁層上に塗布して有機半導体層を得る工程(b)と、
保護層を形成する溶液を有機半導体層上に塗布して保護層を得る工程(c) と、を含み、
前記有機半導体層が、式(1)で表される繰り返し単位を含有する高分子化合物を含み、
前記保護層を形成する溶液が、高分子化合物と溶媒とを有し、該溶媒の分散ハンセン溶解度パラメータD(MPa0.5)が15.3≦D≦17であり、極性ハンセン溶解度パラメータP(MPa0.5)が4.1≦P≦9.2であり、水素結合ハンセン溶解度パラメータH(MPa0.5)が6.8≦H≦14である、有機薄膜トランジスタの製造方法。
〔式(1)中、
R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルキル基を置換基として有するアリール基または炭素原子数1〜20のアルコキシ基を置換基として有するアリール基を表す。該炭素原子数1〜20のアルキル基は、フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数6〜20のアリール基を置換基として有していてもよい。
環Aは、ベンゼン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環またはチエノチオフェン環を表し、2つの環Aは同一であっても相異なっていてもよい。
環Bは、芳香環、芳香族複素環、または芳香環および芳香族複素環からなる群より選ばれる2〜4個の環が縮合した縮合環を表し、これらの環は、フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数6〜20のアリール基を置換基として有していてもよい。〕
[2] 前記溶媒が脂肪酸エステルである[1]の有機薄膜トランジスタの製造方法。
[3] 前記溶媒が3つもしくは4つの酸素原子を有する酢酸エステルである[1]又は[2]に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
本発明によれば、キャリア移動度が高い有機薄膜トランジスタの製造方法を提供することができる。
次に、本発明の実施形態についてさらに詳細に説明する。なお、参照される各図面は、発明が理解できる程度に、構成要素の形状、大きさ及び配置が概略的に示されているに過ぎない。本発明は以下の記述によって限定されるものではなく、各構成要素は本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。説明に用いられる図面において、同様の構成要素については同一の符号を付して示し、重複する説明については省略する場合がある。また、本発明の実施形態にかかる構成は、必ずしも図面に示された配置で、製造されたり、使用されたりするわけではない。
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
「繰返し単位」とは、高分子化合物中に2個以上存在する単位構造を意味する。
「複素環式化合物」とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素、ヒ素等のヘテロ原子を環内に含むものをいう。
「共役」とは、不飽和結合−単結合−不飽和結合の順に連鎖し、π軌道の2個のπ結合が隣り合い、それぞれのπ電子が平行に配置し、不飽和結合上にπ電子が局在するのではなく、隣の単結合上にπ電子が広がってπ電子が非局在化している状態のことを意味する。ここで不飽和結合とは、二重結合や三重結合を意味する。
「高分子化合物」は、ポリスチレン換算の数平均分子量が1000以上である化合物を表す。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1000未満の化合物を意味する。
「ハンセン溶解度パラメータ」は、Charles M. Hansenが1967年に博士論文で発表した、物質の溶解性の予測に用いられる値である。ハンセン溶解度パラメータ(Hansen solubility parameter, HSP)は「分子間の相互作用が似ている2つの物質は、互いに溶解しやすい」との考えに基づき、分散ハンセン溶解度パラメータD(MPa0.5)、極性溶解度パラメータP(MPa0.5)および水素結合ハンセンパラメータH(MPa0.5)の3つのパラメータで構成されている。
本発明で用いる分散ハンセン溶解度パラメータD(MPa0.5)、極性溶解度パラメータP(MPa0.5)および水素結合ハンセンパラメータH(MPa0.5)は、「Hansen solubility parameters in practice 4th edition」の値を使用する。
<有機薄膜トランジスタ>
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法により得られる有機薄膜トランジスタは、基板、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、ゲート絶縁層、有機半導体層および保護層を有し、基板に対し、ゲート絶縁層、有機半導体層および保護層がこの順に積層された有機薄膜トランジスタである。
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法により得られる有機薄膜トランジスタは、基板、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、ゲート絶縁層、有機半導体層および保護層を有し、基板に対し、ゲート絶縁層、有機半導体層および保護層がこの順に積層された有機薄膜トランジスタである。
<基板>
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法において、該有機薄膜トランジスタが有する基板としては、プラスチックフィルム、ガラス板、シリコン板等が挙げられる。
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法において、該有機薄膜トランジスタが有する基板としては、プラスチックフィルム、ガラス板、シリコン板等が挙げられる。
<ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極>
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法において、該有機薄膜トランジスタが有するゲート電極を構成する材料、ソース電極を構成する材料およびドレイン電極を構成する材料としては、クロム、金、銀、アルミニウム等が挙げられる。
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法において、該有機薄膜トランジスタが有するゲート電極を構成する材料、ソース電極を構成する材料およびドレイン電極を構成する材料としては、クロム、金、銀、アルミニウム等が挙げられる。
<ゲート絶縁層>
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法において、該有機薄膜トランジスタが有するゲート絶縁層を形成する材料としては、SiO2またはAl2O3等の無機化合物、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリ(メタ)アクリル酸エステルまたはポリオルガノシロキサン等の有機化合物、もしくは無機材料と有機材料の複合材料等が挙げられる。
本発明に係る有機薄膜トランジスタにおいて、熱硬化性高分子化合物または熱硬化性高分子化合物を含む組成物を、ゲート絶縁層を形成する材料として用いることが好ましい。
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法において、該有機薄膜トランジスタが有するゲート絶縁層を形成する材料としては、SiO2またはAl2O3等の無機化合物、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリ(メタ)アクリル酸エステルまたはポリオルガノシロキサン等の有機化合物、もしくは無機材料と有機材料の複合材料等が挙げられる。
本発明に係る有機薄膜トランジスタにおいて、熱硬化性高分子化合物または熱硬化性高分子化合物を含む組成物を、ゲート絶縁層を形成する材料として用いることが好ましい。
前記熱硬化性高分子化合物としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド酸等が挙げられる。
前記熱硬化性高分子化合物としては、熱架橋性高分子化合物であることが好ましい。
熱架橋性高分子化合物は、熱架橋性基を有する。本明細書において、熱架橋性基とは、ラジカル、酸、熱、水、酸素等の作用により、架橋構造を形成しうる基を意味する。例えば、熱硬化性高分子化合物が有する熱架橋性基同士が架橋反応することにより、および/または、熱硬化性高分子化合物が有する熱架橋性基と、熱硬化性高分子化合物以外の化合物であって熱架橋性基と反応可能な官能基(反応性基ともいう)を有する化合物の反応性基とが架橋反応することにより、架橋構造が形成される。
熱架橋性高分子化合物は、熱架橋性基を有する。本明細書において、熱架橋性基とは、ラジカル、酸、熱、水、酸素等の作用により、架橋構造を形成しうる基を意味する。例えば、熱硬化性高分子化合物が有する熱架橋性基同士が架橋反応することにより、および/または、熱硬化性高分子化合物が有する熱架橋性基と、熱硬化性高分子化合物以外の化合物であって熱架橋性基と反応可能な官能基(反応性基ともいう)を有する化合物の反応性基とが架橋反応することにより、架橋構造が形成される。
前記熱架橋性基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、イソシアナト基、イソチオシアナト基、ブロック化剤でブロックされたブロック化イソシアナト基、ブロック化剤でブロックされたブロック化イソチオシアナト基、ビニル基、エチニル基、プロパギル基、アジド基、アリル基、メルカプト基、エポキシ基、オキセタニル基、アルコキシシリル基、オキサゾリン基、アクリル基、メタクリル基、およびカルボン酸無水物が挙げられる。これらの中でも、低温かつ短時間で熱硬化膜を形成するという点から、ヒドロキシ基、カルボキシ基、イソシアナト基、ブロック化剤でブロックされたブロック化イソシアナト基、ブロック化剤でブロックされたブロック化イソチオシアナト基、アルコキシシリル基、およびエポキシ基が好ましく、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ブロック化剤でブロックされたブロック化イソシアナト基、およびブロック化剤でブロックされたブロック化イソチオシアナト基がより好ましい。
前記ブロック化剤でブロックされたブロック化イソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたブロック化イソチアシアナト基としては、下記式(3)で表される基又は下記式(4)で表される基であることが好ましい。
式(3)及び(4)中、Xbは、酸素原子又は硫黄原子を表し、酸素原子であることが好ましい。
式(3)及び(4)中、Xbは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
R7〜R11は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基、アルキル基を置換基として有する炭素原子数7〜20の1価の芳香族炭化水素基、アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数7〜20の1価の芳香族炭化水素基、アルキル基を置換基として有する炭素原子数3〜20の1価の複素環基、アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数3〜20の1価の複素環基、炭素原子数2〜22のアルキニル基または炭素原子数2〜22のアルケニル基を表す。
R7〜R11は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基、アルキル基を置換基として有する炭素原子数7〜20の1価の芳香族炭化水素基、アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数7〜20の1価の芳香族炭化水素基、アルキル基を置換基として有する炭素原子数3〜20の1価の複素環基、アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数3〜20の1価の複素環基、炭素原子数2〜22のアルキニル基または炭素原子数2〜22のアルケニル基を表す。
(置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基としては、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。該アルキル基が有する炭素原子数は、式(3)及び(4)で表される基を有する熱架橋性高分子化合物の溶媒溶解性がより優れるという観点から、6〜20であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
直鎖アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基等が挙げられる。分岐アルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、2−エチルヘキシル基、2−ブチルオクチル基、2−オクチルドデシル等が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらのアルキル基は、置換基を有していてもよい。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基としては、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。該アルキル基が有する炭素原子数は、式(3)及び(4)で表される基を有する熱架橋性高分子化合物の溶媒溶解性がより優れるという観点から、6〜20であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
直鎖アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基等が挙げられる。分岐アルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、2−エチルヘキシル基、2−ブチルオクチル基、2−オクチルドデシル等が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらのアルキル基は、置換基を有していてもよい。
(置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基と酸素原子とが結合した基が挙げられる。炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、直鎖アルコキシ基、分岐アルコキシ基、シクロアルコキシ基が挙げられる。
直鎖アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基等が挙げられる。分岐アルコキシ基としては、イソプロポキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、2−ブチルオクチルオキシ基、2−ヘキシルデシルオキシ基、2−オクチルドデシルオキシ基等が挙げられる。シクロアルコキシ基としては、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。これらのアルコキシ基は、置換基を有していてもよい。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基と酸素原子とが結合した基が挙げられる。炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、直鎖アルコキシ基、分岐アルコキシ基、シクロアルコキシ基が挙げられる。
直鎖アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基等が挙げられる。分岐アルコキシ基としては、イソプロポキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、2−ブチルオクチルオキシ基、2−ヘキシルデシルオキシ基、2−オクチルドデシルオキシ基等が挙げられる。シクロアルコキシ基としては、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。これらのアルコキシ基は、置換基を有していてもよい。
(置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基と硫黄原子とが結合した基が挙げられる。炭素原子数1〜20のアルキルチオ基としては、直鎖アルキルチオ基、分岐アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基が挙げられる。
直鎖アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ドデシルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。分岐アルキルチオ基としては、イソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、2−ブチルオクチルチオ基、2−ヘキシルデシルチオ基、2−オクチルドデシルチオ基等が挙げられる。シクロアルキルチオ基としては、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等が挙げられる。これらのアルキルチオ基は、置換基を有していてもよい。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基と硫黄原子とが結合した基が挙げられる。炭素原子数1〜20のアルキルチオ基としては、直鎖アルキルチオ基、分岐アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基が挙げられる。
直鎖アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ドデシルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。分岐アルキルチオ基としては、イソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、2−ブチルオクチルチオ基、2−ヘキシルデシルチオ基、2−オクチルドデシルチオ基等が挙げられる。シクロアルキルチオ基としては、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等が挙げられる。これらのアルキルチオ基は、置換基を有していてもよい。
(置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基とカルボニル基とが結合した基が挙げられる。炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基としては、直鎖アシル基、分岐アシル基、シクロアルキルカルボニル基が挙げられる。
直鎖アシル基としては、アセチル基、n−プロパノイル基、n−ブタイル基、n−ペンタロイル基、n−ヘキサノイル基、n−ヘプタノイル基、n−オクタノイル基、n−ドデカノイル基、n−ヘキサデカノイル基等が挙げられる。分岐アシル基としては、イソブタノイル基、sec−ブタノイル基、tert−ブトキシカルボニル基、2−エチルヘキサノイル基、2−ブチルオクタノイル基、2−ヘキシルデカノイル基、2−オクチルドデカノイル基等が挙げられる。シクロアルキルカルボニル基としては、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基等が挙げられる。これらのアルキルカルボニル基は、置換基を有していてもよい。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基とカルボニル基とが結合した基が挙げられる。炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基としては、直鎖アシル基、分岐アシル基、シクロアルキルカルボニル基が挙げられる。
直鎖アシル基としては、アセチル基、n−プロパノイル基、n−ブタイル基、n−ペンタロイル基、n−ヘキサノイル基、n−ヘプタノイル基、n−オクタノイル基、n−ドデカノイル基、n−ヘキサデカノイル基等が挙げられる。分岐アシル基としては、イソブタノイル基、sec−ブタノイル基、tert−ブトキシカルボニル基、2−エチルヘキサノイル基、2−ブチルオクタノイル基、2−ヘキシルデカノイル基、2−オクチルドデカノイル基等が挙げられる。シクロアルキルカルボニル基としては、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基等が挙げられる。これらのアルキルカルボニル基は、置換基を有していてもよい。
(置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基とカルボニル基とが結合した基が挙げられる。炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基としては、直鎖アルコキシカルボニル基、分岐アルコキシカルボニル基、シクロアルコキシカルボニル基が挙げられる。
直鎖アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基、n−ヘキサデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。分岐アルコキシカルボニル基としては、イソプロポキシカルボニル基、イソプチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、2−ブチルオクチルオキシカルボニル基、2−ヘキシルデシルオキシカルボニル基、2−オクチルドデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。シクロアルコキシカルボニル基としては、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。これらのアルコキシカルボニル基は、置換基を有していてもよい。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基とカルボニル基とが結合した基が挙げられる。炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基としては、直鎖アルコキシカルボニル基、分岐アルコキシカルボニル基、シクロアルコキシカルボニル基が挙げられる。
直鎖アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基、n−ヘキサデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。分岐アルコキシカルボニル基としては、イソプロポキシカルボニル基、イソプチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、2−ブチルオクチルオキシカルボニル基、2−ヘキシルデシルオキシカルボニル基、2−オクチルドデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。シクロアルコキシカルボニル基としては、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。これらのアルコキシカルボニル基は、置換基を有していてもよい。
(置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20ジアルキルアミノ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基2つと窒素原子とが結合した基が挙げられる。
炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジオクチルアミノ基およびジドデシルアミノ基等の直鎖アルキル基で置換されたジアルキルアミノ基、ビス(2−エチルヘキシル)アミノ基およびビス(2−ヘキシルデシル)アミノ基等の分岐アルキル基で置換されたジアルキルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基等のシクロアルキル基で置換されたアミノ基が挙げられる。これらのジアルキルアミノ基は、置換基を有していてもよい。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20ジアルキルアミノ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基2つと窒素原子とが結合した基が挙げられる。
炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジオクチルアミノ基およびジドデシルアミノ基等の直鎖アルキル基で置換されたジアルキルアミノ基、ビス(2−エチルヘキシル)アミノ基およびビス(2−ヘキシルデシル)アミノ基等の分岐アルキル基で置換されたジアルキルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基等のシクロアルキル基で置換されたアミノ基が挙げられる。これらのジアルキルアミノ基は、置換基を有していてもよい。
(アルキル基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、アルキル基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、直鎖アルキル基を置換基として有する芳香族炭化水素基、分岐アルキル基を置換基として有する芳香族炭化水素基、およびシクロアルキル基を置換基として有する芳香族炭化水素基が挙げられる。芳香族炭化水素基が有するアルキル基の炭素原子数は、1〜20である。炭素原子数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基は、芳香族炭化水素から芳香環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団である。該芳香族炭化水素基は、ベンゼン環を有する基、2以上の芳香環が縮合した縮合環を有する基、独立したベンゼン環および2以上の芳香環が縮合した縮合環から選ばれる2個以上が直接結合した基を含む。芳香族炭化水素基の炭素原子数は、6〜14であることが好ましい。
炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基の具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基等が挙げられ、フェニル基が好ましい。
置換基を含めた芳香族炭化水素基の全体の炭素原子数は、7〜40である。炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基は、複数の炭素原子数1〜20のアルキル基で置換されていてもよい。複数ある炭素原子数1〜20のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、アルキル基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、直鎖アルキル基を置換基として有する芳香族炭化水素基、分岐アルキル基を置換基として有する芳香族炭化水素基、およびシクロアルキル基を置換基として有する芳香族炭化水素基が挙げられる。芳香族炭化水素基が有するアルキル基の炭素原子数は、1〜20である。炭素原子数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基は、芳香族炭化水素から芳香環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団である。該芳香族炭化水素基は、ベンゼン環を有する基、2以上の芳香環が縮合した縮合環を有する基、独立したベンゼン環および2以上の芳香環が縮合した縮合環から選ばれる2個以上が直接結合した基を含む。芳香族炭化水素基の炭素原子数は、6〜14であることが好ましい。
炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基の具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基等が挙げられ、フェニル基が好ましい。
置換基を含めた芳香族炭化水素基の全体の炭素原子数は、7〜40である。炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基は、複数の炭素原子数1〜20のアルキル基で置換されていてもよい。複数ある炭素原子数1〜20のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。
(アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、直鎖アルコキシ基を置換基として有する芳香族炭化水素基、分岐アルコキシ基を置換基として有する芳香族炭化水素基、およびシクロアルコキシ基を置換基として有する芳香族炭化水素基が挙げられる。芳香族炭化水素基が有するアルキル基の炭素原子数は1〜20である。炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。
アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基の置換基を含めた全体の炭素原子数は、7〜40である。炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基は、複数の炭素原子数1〜20のアルコキシ基で置換されていてもよい。複数ある炭素原子数1〜20のアルコキシ基は、同一でも異なっていてもよい。
1価の芳香族炭化水素基についての説明および例示は上述と同様である。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、直鎖アルコキシ基を置換基として有する芳香族炭化水素基、分岐アルコキシ基を置換基として有する芳香族炭化水素基、およびシクロアルコキシ基を置換基として有する芳香族炭化水素基が挙げられる。芳香族炭化水素基が有するアルキル基の炭素原子数は1〜20である。炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。
アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基の置換基を含めた全体の炭素原子数は、7〜40である。炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基は、複数の炭素原子数1〜20のアルコキシ基で置換されていてもよい。複数ある炭素原子数1〜20のアルコキシ基は、同一でも異なっていてもよい。
1価の芳香族炭化水素基についての説明および例示は上述と同様である。
(アルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、アルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、直鎖アルキル基を置換基として有する複素環基、分岐アルキル基を置換基として有する複素環基、シクロアルキル基を置換基として有する複素環基が挙げられる。1価の複素環基が有するアルキル基の炭素原子数は1〜20である。炭素原子数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基が挙げられる。
1価の複素環基は、複素環式化合物から、複素環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団である。1価の複素環基は、複素環と、複素環および芳香環からなる群より選ばれる1以上の環とが縮合した縮合環を有する基、独立した複素環と、芳香環、複素環または芳香環および複素環からなる群より選ばれる2以上が縮合した縮合環とが直接結合した基を含む。1価の複素環基の炭素原子数は、3〜14であることが好ましい。また、1価の複素環基としては、1価の芳香族複素環基であることが好ましい。
炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−イミダゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−チエノチエニル基等が挙げられ、2−チエニル基が好ましい。
アルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基の置換基を含めた全体の炭素原子数は3〜40である。炭素原子数2〜20の1価の複素環基は、複数の炭素原子数1〜20のアルキル基で置換されていてもよい。複数ある炭素原子数1〜20のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、アルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、直鎖アルキル基を置換基として有する複素環基、分岐アルキル基を置換基として有する複素環基、シクロアルキル基を置換基として有する複素環基が挙げられる。1価の複素環基が有するアルキル基の炭素原子数は1〜20である。炭素原子数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基が挙げられる。
1価の複素環基は、複素環式化合物から、複素環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団である。1価の複素環基は、複素環と、複素環および芳香環からなる群より選ばれる1以上の環とが縮合した縮合環を有する基、独立した複素環と、芳香環、複素環または芳香環および複素環からなる群より選ばれる2以上が縮合した縮合環とが直接結合した基を含む。1価の複素環基の炭素原子数は、3〜14であることが好ましい。また、1価の複素環基としては、1価の芳香族複素環基であることが好ましい。
炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−イミダゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−チエノチエニル基等が挙げられ、2−チエニル基が好ましい。
アルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基の置換基を含めた全体の炭素原子数は3〜40である。炭素原子数2〜20の1価の複素環基は、複数の炭素原子数1〜20のアルキル基で置換されていてもよい。複数ある炭素原子数1〜20のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。
(アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、直鎖アルコキシ基を置換基として有する複素環基、分岐アルコキシ基を置換基として有する複素環基、シクロアルコキシ基を置換基として有する複素環基が挙げられる。1価の複素環基が有するアルコキシ基の炭素原子数は1〜20である。炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。
1価の複素環基についての説明および例示は上述と同様である。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、直鎖アルコキシ基を置換基として有する複素環基、分岐アルコキシ基を置換基として有する複素環基、シクロアルコキシ基を置換基として有する複素環基が挙げられる。1価の複素環基が有するアルコキシ基の炭素原子数は1〜20である。炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、上記置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。
1価の複素環基についての説明および例示は上述と同様である。
(炭素原子数2〜22のアルキニル基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、炭素原子数2〜22のアルキニル基としては、直鎖アルキニル基、分岐アルキニル基、およびシクロアルキニル基が挙げられる。アルキニル基の炭素原子数は、式(5)で表される構造単位を有する高分子化合物の溶媒溶解性がより優れるという観点から、6〜20であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
炭素原子数2〜22のアルキニル基の具体例としては、プロピニル基、n−ブチニル基、n−ペンチニル基、n−ヘキシニル基、n−オクチニル基、n−ドデシニル基、n−ヘキサデシニル基、sec−ブチニル基、イソブチニル基、シクロヘキシルエチニル基等が挙げられる。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、炭素原子数2〜22のアルキニル基としては、直鎖アルキニル基、分岐アルキニル基、およびシクロアルキニル基が挙げられる。アルキニル基の炭素原子数は、式(5)で表される構造単位を有する高分子化合物の溶媒溶解性がより優れるという観点から、6〜20であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
炭素原子数2〜22のアルキニル基の具体例としては、プロピニル基、n−ブチニル基、n−ペンチニル基、n−ヘキシニル基、n−オクチニル基、n−ドデシニル基、n−ヘキサデシニル基、sec−ブチニル基、イソブチニル基、シクロヘキシルエチニル基等が挙げられる。
(炭素原子数2〜22のアルケニル基)
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、炭素原子数2〜22のアルケニル基としては、直鎖アルケニル基、分岐アルケニル基、およびシクロアルケニル基が挙げられる。アルケニル基の炭素原子数は、式(5)で表される構造単位を有する高分子化合物の溶媒溶解性がより優れるという観点から、6〜20であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
炭素原子数2〜22のアルケニル基の具体例としては、プロペニル基、n−ブテニル基、n−ペンテニル基、n−ヘキセニル基、n−オクテニル基、n−ドデセニル基、n−ヘキサデセニル基、sec−ブテニル基、イソブテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
式(3)及び(4)中、R7〜R11で表される、炭素原子数2〜22のアルケニル基としては、直鎖アルケニル基、分岐アルケニル基、およびシクロアルケニル基が挙げられる。アルケニル基の炭素原子数は、式(5)で表される構造単位を有する高分子化合物の溶媒溶解性がより優れるという観点から、6〜20であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
炭素原子数2〜22のアルケニル基の具体例としては、プロペニル基、n−ブテニル基、n−ペンテニル基、n−ヘキセニル基、n−オクテニル基、n−ドデセニル基、n−ヘキサデセニル基、sec−ブテニル基、イソブテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
(置換基)
前記炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基および炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基が有していていてもよい置換基は、
フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基、炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、炭素原子数2〜20の1価の複素環基、炭素原子数2〜22のアルケニル基、炭素原子数2〜22のアルキニル基または炭素原子数3〜20の置換シリル基である。
該炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基は、置換基を有していないこと以外は、それぞれ既に説明した
置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基および置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基と同義である。
炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、炭素原子数2〜20の1価の複素環基、炭素原子数2〜22のアルケニル基、炭素原子数2〜22のアルキニル基は既に述べたとおりである。
前記炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基および炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基が有していていてもよい置換基は、
フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基、炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、炭素原子数2〜20の1価の複素環基、炭素原子数2〜22のアルケニル基、炭素原子数2〜22のアルキニル基または炭素原子数3〜20の置換シリル基である。
該炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基は、置換基を有していないこと以外は、それぞれ既に説明した
置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基および置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基と同義である。
炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、炭素原子数2〜20の1価の複素環基、炭素原子数2〜22のアルケニル基、炭素原子数2〜22のアルキニル基は既に述べたとおりである。
炭素原子数3〜20の置換シリル基としては、炭素原子数1〜20のアルキル基および炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基からなる群より選ばれる1以上の基を有するシリル基が挙げられる。
置換シリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基等が挙げられる。
炭素原子数1〜20のアルキル基は、置換基を有していないこと以外は、既に説明した置換基を有していてもよいアルキル基と同義であり、炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基は既に述べたとおりである。
置換シリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基等が挙げられる。
炭素原子数1〜20のアルキル基は、置換基を有していないこと以外は、既に説明した置換基を有していてもよいアルキル基と同義であり、炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基は既に述べたとおりである。
式(3)及び(4)中、R7〜R11としては、より高いキャリア移動度を発現するという点から、炭素原子数6〜20のアルキル基が好ましく、炭素原子数6〜20の直鎖アルキル基がより好ましい。
本発明の一実施形態では、前記式(3)中のR7及びR8は、それぞれ独立に、メチル基及びエチル基からなる群から選択される基であることが好ましい。また、他の実施形態では、前記式(4)中のR9及びR11はメチル基であり、R10は水素原子であることが好ましい。
ブロック化イソシアナト基としては、例えば、O−(メチリデンアミノ)カルボキシアミノ基、O−(1−エチリデンアミノ)カルボキシアミノ基、O−(1−メチルエチリデンアミノ)カルボキシアミノ基、O−[1−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ基、(N−3,5−ジメチルピラゾリルカルボニル)アミノ基、(N−3−エチル−5−メチルピラゾリルカルボニル)アミノ基、(N−3,5−ジエチルピラゾリルカルボニル)アミノ基、(N−3−プロピル−5−メチルピラゾリルカルボニル)アミノ基、(N−3−エチル−5−プロピルピラゾリルカルボニル)アミノ基等が挙げられる。
ブロック化イソチオシアナト基としては、例えば、O−(メチリデンアミノ)チオカルボキシアミノ基、O−(1−エチリデンアミノ)チオカルボキシアミノ基、O−(1−メチルエチリデンアミノ)チオカルボキシアミノ基、O−[1−メチルプロピリデンアミノ]チオカルボキシアミノ基、(N−3,5−ジメチルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基、(N−3−エチル−5−メチルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基、(N−3,5−ジエチルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基、(N−3−プロピル−5−メチルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基、(N−3−エチル−5−プロピルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基等が挙げられる。
前記熱架橋性高分子化合物は、2種類以上の熱架橋性基を有する高分子化合物であることが好ましく、求核性を有する熱架橋性基と求電子性を有する熱架橋性基との組み合わせがより好ましい。このような熱架橋性高分子化合物を有機薄膜トランジスタの保護層の材料とすることで、短時間かつ低温で硬化膜を得ることができる。
求核性を有する熱架橋性基としてはヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、メルカプト基、ビニル基、アルコキシシリル基などが挙げられる。求電子性を有する熱架橋性基としてはイソシアナト基またはイソチオシアナト基、ブロック化イソシアナト基またはブロック化イソチオシアナト基、アクリル基またはメタクリル基、エポキシ基またはオキセタニル基、オキサゾリン基、カルボン酸無水物構造を有する基、などが挙げられる。
なかでも求核性を有する熱架橋性基として、ヒドロキシ基、カルボキシ基またはアミノ基と、求電子性を有する熱架橋性基として、イソシアナト基、イソチオシアナト基、ブロック化イソシアナト基またはブロック化イソチオシアナト基とを組み合わせて用いることが好ましい。
さらに、求核性を有する熱架橋性基としてヒドロキシ基またはカルボキシ基と求電子性を有する熱架橋性基としてブロック化イソシアナト基またはブロック化イソチオシアナト基とを組み合わせて用いることが好ましい。
このような熱架橋性基を有する熱架橋性高分子化合物及びその組成物をゲート絶縁層の材料とすることで、耐溶剤性と密着性とを両立したゲート絶縁層を形成できる。
求核性を有する熱架橋性基としてはヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、メルカプト基、ビニル基、アルコキシシリル基などが挙げられる。求電子性を有する熱架橋性基としてはイソシアナト基またはイソチオシアナト基、ブロック化イソシアナト基またはブロック化イソチオシアナト基、アクリル基またはメタクリル基、エポキシ基またはオキセタニル基、オキサゾリン基、カルボン酸無水物構造を有する基、などが挙げられる。
なかでも求核性を有する熱架橋性基として、ヒドロキシ基、カルボキシ基またはアミノ基と、求電子性を有する熱架橋性基として、イソシアナト基、イソチオシアナト基、ブロック化イソシアナト基またはブロック化イソチオシアナト基とを組み合わせて用いることが好ましい。
さらに、求核性を有する熱架橋性基としてヒドロキシ基またはカルボキシ基と求電子性を有する熱架橋性基としてブロック化イソシアナト基またはブロック化イソチオシアナト基とを組み合わせて用いることが好ましい。
このような熱架橋性基を有する熱架橋性高分子化合物及びその組成物をゲート絶縁層の材料とすることで、耐溶剤性と密着性とを両立したゲート絶縁層を形成できる。
ヒドロキシ基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。本明細書中の高分子化合物の例示において、*印(アスタリスクマーク)は繰り返し単位同士の結合部位を表す。
Rr1〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
カルボキシ基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
アミノ基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3、およびRr12〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
イソシアナト基またはイソチオシアナト基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3、およびRr12〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
ブロック化イソシアナト基またはブロック化イソチオシアナト基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3、およびRr4〜Rr6は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
ビニル基またはアリル基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3、およびRr12〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
メルカプト基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3、およびRr12〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
アクリル基またはメタクリル基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3、およびRr12〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
エポキシ基またはオキセタニル基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3、およびRr12〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
アルコキシシリル基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3、およびRr12〜Rr14は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
オキサゾリン基を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
カルボン酸無水物を有する繰り返し単位を有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr3は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
前記熱硬化性高分子化合物は、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位とヒドロキシ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位とを含む高分子化合物である。
前記ブロック化剤でブロックされたブロック化イソシアナト基またはブロック化剤でブロックされたブロック化イソチオシアナト基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位と、ヒドロキシ基およびカルボキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位とを有する高分子化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
Rr1〜Rr12は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
前記熱硬化性高分子化合物に含まれる全ての繰り返し単位の合計含有量を100モル%として、熱硬化性高分子化合物中の熱架橋性基を有する繰り返し単位の含有量は、5〜50モル%であることが好ましく、10〜40モル%であることがより好ましい。このような熱硬化性高分子化合物を材料とするゲート絶縁層を備えることで、本発明の有機薄膜トランジスタの移動度は向上する。
熱硬化性高分子化合物に含まれる前記熱架橋性基を有する繰り返し単位の含有量は、熱硬化性高分子化合物の製造時に使用される該繰り返し単位に対応する原料モノマーの使用量から求められる。
熱硬化性高分子化合物に含まれる前記熱架橋性基を有する繰り返し単位の含有量は、熱硬化性高分子化合物の製造時に使用される該繰り返し単位に対応する原料モノマーの使用量から求められる。
前記熱硬化性高分子化合物に含まれる全ての繰り返し単位の合計含有量を100モル%として、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位の含有量は、3〜30モル%であることが好ましく、5〜20モル%であることがより好ましい。 このような熱硬化性高分子化合物を材料とするゲート絶縁層を備えることで、本発明の有機薄膜トランジスタの移動度は向上する。
熱硬化性高分子化合物に含まれる前記ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位の含有量は、熱硬化性高分子化合物の製造時に使用される該繰り返し単位に対応する原料モノマーの使用量から求められる。
熱硬化性高分子化合物に含まれる前記ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位の含有量は、熱硬化性高分子化合物の製造時に使用される該繰り返し単位に対応する原料モノマーの使用量から求められる。
前記熱硬化性高分子化合物に含まれる全ての繰り返し単位の合計含有量を100モル%として、ヒドロキシ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位の含有量は、3〜30モル%であることが好ましく、5〜20モル%であることがより好ましい。このような熱硬化性高分子化合物を材料とするゲート絶縁層を備えることで、本発明の有機薄膜トランジスタの移動度は向上する。
熱硬化性高分子化合物に含まれる前記ヒドロキシ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位の含有量は、熱硬化性高分子化合物の製造時に使用される該繰り返し単位に対応する原料モノマーの使用量から求められる。
熱硬化性高分子化合物に含まれる前記ヒドロキシ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する繰り返し単位の含有量は、熱硬化性高分子化合物の製造時に使用される該繰り返し単位に対応する原料モノマーの使用量から求められる。
前記熱硬化性高分子化合物は、非ハロゲン溶媒に可溶であることが好ましく、非ハロゲン溶媒としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、アニソール、ベンジルエチルエーテル、エチルフェニルエーテル、ジフェニルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアテート、エチレングリコールジアセテート等のエステル系溶媒、エタノール、2−エトキシエタノール、カルビトール、シクロペンタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。前記熱硬化性高分子化合物が非ハロゲン溶媒に可溶であることにより、ハロゲン溶媒排出による環境負荷の少ない条件で有機トランジスタを製造することができる。
熱硬化性高分子化合物の硬化温度は250℃以下であることが好ましく、200℃以下であることがより好ましく、180℃以下であることが特に好ましい。硬化温度がこの範囲である熱硬化性高分子化合物を用いることで、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの耐熱性の低い汎用性プラスチックでも基板として用いることができるようになり、柔軟性の高い有機薄膜トランジスタを得ることができる。
熱硬化性高分子化合物は、ポリスチレン換算で重量平均分子量が3,000〜1,000,000であることが好ましく、5,000〜500,000であることがより好ましく、9,000〜300,000であることがさらに好ましい。
<有機半導体層>
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、キャリア移動度が向上することから、有機半導体層は式(1)で表される構造を有する化合物を含有する。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、キャリア移動度が向上することから、有機半導体層は式(1)で表される構造を有する化合物を含有する。
R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルキル基を置換基として有するアリール基または炭素原子数1〜20のアルコキシ基を置換基として有するアリール基を表す。該炭素原子数1〜20のアルキル基は、フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数6〜20のアリール基を置換基として有していてもよい。
環Aは、ベンゼン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環またはチエノチオフェン環を表し、2つの環Aは同一であっても相異なっていてもよい。
環Bは、芳香環、芳香族複素環、または芳香環および芳香族複素環からなる群より選ばれる2〜4個の環が縮合した縮合環を表し、これらの環は、フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数6〜20のアリール基を置換基として有していてもよい。〕
(置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基と同様である。
(置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基と同様である。
(置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキルチオ基と同様である。
(置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基と同様である。
(置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基と同様である。
(置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20ジアルキルアミノ基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20ジアルキルアミノ基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20ジアルキルアミノ基としては、すでに説明した上述の置換基を有していてもよい炭素原子数2〜20ジアルキルアミノ基と同様である。
(アルキル基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表されるアルキル基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、すでに説明した上述のアルキル基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表されるアルキル基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、すでに説明した上述のアルキル基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基と同様である。
(アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表されるアルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、すでに説明した上述のアルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表されるアルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、すでに説明した上述のアルコキシ基を置換基として有する炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基と同様である。
(アルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表されるアルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、すでに説明した上述のアルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表されるアルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、すでに説明した上述のアルキル基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基と同様である。
(アルコキシ基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表されるアルコキシ基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、すでに説明した上述のアルコキシ基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表されるアルコキシ基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基としては、すでに説明した上述のアルコキシ基を置換基として有する炭素原子数2〜20の1価の複素環基と同様である。
(炭素原子数2〜22のアルキニル基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される炭素原子数2〜22のアルキニル基としては、すでに説明した上述の炭素原子数2〜22のアルキニル基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される炭素原子数2〜22のアルキニル基としては、すでに説明した上述の炭素原子数2〜22のアルキニル基と同様である。
(炭素原子数2〜22のアルケニル基)
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される炭素原子数2〜22のアルケニル基としては、すでに説明した上述の炭素原子数2〜22のアルケニル基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4で表される炭素原子数2〜22のアルケニル基としては、すでに説明した上述の炭素原子数2〜22のアルケニル基と同様である。
(置換基)
前記炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基および炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基が有していていてもよい置換基は、すでに説明した上述の素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基および炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基と同様である。
前記炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基および炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基が有していていてもよい置換基は、すでに説明した上述の素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基および炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基と同様である。
炭素原子数3〜20の置換シリル基としては、すでに説明した上述の炭素原子数3〜20の置換シリル基と同様である。
式(1)中、RS1、RS2、RS3およびRS4としては、より高いキャリア移動度を発現するという点から、炭素原子数6〜20のアルキル基が好ましく、炭素原子数6〜20の直鎖アルキル基がより好ましい。
式(1)中、環Aは、ベンゼン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環またはチエノチオフェン環を表し、2つの環Aは同一であっても相異なっていてもよい。
式(1)中、環Bは、芳香環であってもよく、芳香族複素環であってもよく、芳香環および芳香族複素環からなる群より選ばれる2〜4個の環が縮合した縮合環であってもよい。なかでも、有機薄膜トランジスタのキャリア移動度が向上することから、2個の環が縮合した縮合環が好ましい。
芳香環および芳香族複素環からなる群より選ばれる2〜4個の環が縮合した縮合環としては、ナフタレン環、アントラセン環、ナフタセン環、チエノチオフェン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾジチオフェン環、ナフトジチオフェン環、ベンゾチエノベンゾチオフェン環が挙げられる。
これらの環は置換基を有していてもよく、フッ素原子、すでに説明した上述の炭素原子数1〜20のアルキル基、すでに説明した上述の炭素原子数1〜20のアルコキシ基、 すでに説明した上述の炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、すでに説明した上述の炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基、 すでに説明した上述の炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、すでに説明した上述の炭素原子数2〜20の1価の複素環基、すでに説明した上述の炭素原子数2〜22のアルケニル基、およびすでに説明した上述の炭素原子数2〜22のアルキニル基が挙げられる。
これらの環は置換基を有していてもよく、フッ素原子、すでに説明した上述の炭素原子数1〜20のアルキル基、すでに説明した上述の炭素原子数1〜20のアルコキシ基、 すでに説明した上述の炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、すでに説明した上述の炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基、 すでに説明した上述の炭素原子数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、すでに説明した上述の炭素原子数2〜20の1価の複素環基、すでに説明した上述の炭素原子数2〜22のアルケニル基、およびすでに説明した上述の炭素原子数2〜22のアルキニル基が挙げられる。
式(1)中、環Bで表される芳香環としては、有機薄膜トランジスタのキャリア移動度が向上することから、ベンゼン環が好ましく、芳香族複素環としては、チオフェン環が好ましい。
有機半導体層は、高分子半導体化合物を含有することが好ましく、より高い移動度が得られるという点から、式(1)で表される構造を有する高分子半導体化合物を含有することがより好ましい。
式(1)で表される構造は、化合物中に一種のみ含まれていてもよく、二種以上含まれていてもよい。式(1)で表される構造を有する高分子半導体化合物は、共役高分子半導体化合物であることがさらに好ましい。
以下に、式(1)で表される構造を有する化合物の具体例を例示する。
有機半導体層に含有される高分子半導体化合物は、例えばWO2015/025981やWO2010/020329に記載の方法によって製造することができる。
<保護層>
保護層は、パッシベーション層、オーバーコート層、層間絶縁層や中間層ともいう。
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法において、該有機薄膜トランジスタが有する保護層は、有機半導体層に接するように配置されており、該保護層は有機半導体層を挟んで基板とは反対側に配置されている。
保護層は、パッシベーション層、オーバーコート層、層間絶縁層や中間層ともいう。
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法において、該有機薄膜トランジスタが有する保護層は、有機半導体層に接するように配置されており、該保護層は有機半導体層を挟んで基板とは反対側に配置されている。
前記保護層を形成する材料としては、特に制限はないが、式(5)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物、式(6)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物、又は式(7)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物などが挙げられる。これらの高分子化合物は単独重合体であっても共重合体であってもよく、すでに説明した上述のゲート絶縁層を形成する熱硬化性高分子化合物であってもよい。中でも、式(7)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物が好ましい。このような高分子化化合物を材料とする保護層を備えた有機薄膜トランジスタは、外部環境(湿度、酸素等)の影響を受けにくく、トランジスタ特性が安定する。
式(5)〜(7)中、Rr1〜Rr12は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
式(7)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物としては、(メタ)アクリル系モノマーの単独重合体及び共重合体を挙げることができる。(メタ)アクリル系モノマーとしては、アクリル酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル等のエステル化物類、アクリル酸又はメタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリルアミド、メタクリルアミド及びN−メチロールアクリルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
またポリ(メタ)アクリレート系の高分子化合物としては、(メタ)アクリル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体を挙げることができる。上記共重合体に使用可能なアクリル系モノマーとしては、アクリル酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル等のエステル化物類、アクリル酸又はメタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリルアミド、メタクリルアミド及びN−メチロールアクリルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル等がある。これらと共重合可能な上記他のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニル等がある。
これらのポリ(メタ)アクリレート系の高分子化合物の中でも水分子の侵入を抑制しやすい点からアクリル酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジルのエステル化物の単独重合体及び共重合体がより好ましく、ポリメチルメタクリレートが特に好ましい。
保護層を形成する材料としては、有機薄膜トランジスタにおいて、保護層と有機半導体層との密着性が向上する観点から、すでに説明した上述のゲート絶縁層を形成する材料である熱硬化性高分子化合物であることが好ましい。
前記保護層の厚さは、1nm〜10μmであることが好ましく、10nm〜5μmであることがさらに好ましく、100nm〜2μmであることが特に好ましい。
<その他の層>
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、ソース電極およびドレイン電極と、有機半導体層との間には、電子輸送性を有する低分子化合物、ホール輸送性を有する低分子化合物、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、これらの金属と有機化合物との錯体、ヨウ素、臭素、塩素、塩化ヨウ素等のハロゲン、硫酸、無水硫酸、二酸化硫黄、硫酸塩等の酸化硫黄化合物、硝酸、二酸化窒素、硝酸塩等の酸化窒素化合物、過塩素酸、次亜塩素酸等のハロゲン化化合物、アルキルチオール化合物、芳香族チオール類およびフッ素化アルキル芳香族チオール類等の芳香族チオール化合物等からなる群より選ばれる1種以上を含む層が設けられていてもよい。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、ソース電極およびドレイン電極と、有機半導体層との間には、電子輸送性を有する低分子化合物、ホール輸送性を有する低分子化合物、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、これらの金属と有機化合物との錯体、ヨウ素、臭素、塩素、塩化ヨウ素等のハロゲン、硫酸、無水硫酸、二酸化硫黄、硫酸塩等の酸化硫黄化合物、硝酸、二酸化窒素、硝酸塩等の酸化窒素化合物、過塩素酸、次亜塩素酸等のハロゲン化化合物、アルキルチオール化合物、芳香族チオール類およびフッ素化アルキル芳香族チオール類等の芳香族チオール化合物等からなる群より選ばれる1種以上を含む層が設けられていてもよい。
<有機薄膜トランジスタの製造方法>
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法は、
ゲート絶縁層を形成する溶液を基板に塗布してゲート絶縁層を得る工程(a)と、
有機半導体層を形成する溶液をゲート絶縁層上に塗布して有機半導体層を得る工程(b)と、
保護層を形成する溶液を有機半導体層上に塗布して保護層を得る工程(c) と、を含むことを特徴とする。
本発明の有機薄膜トランジスタの製造方法は、
ゲート絶縁層を形成する溶液を基板に塗布してゲート絶縁層を得る工程(a)と、
有機半導体層を形成する溶液をゲート絶縁層上に塗布して有機半導体層を得る工程(b)と、
保護層を形成する溶液を有機半導体層上に塗布して保護層を得る工程(c) と、を含むことを特徴とする。
<ゲート絶縁層を得る工程(a)>
ゲート絶縁層は、前記熱硬化性高分子化合物および有機溶媒を含むインクを用いて製造することができる。
ゲート絶縁層の製造方法としては、
前記熱硬化性高分子化合物と有機溶媒とを混合しインクを得る工程と、
該インクを基板に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を乾燥させる工程とを含む製造方法であってもよく、
前記熱硬化性高分子化合物と、有機溶媒とを混合しインクを得る工程と、
該インクを基板に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を硬化させる工程とを含む製造方法であってもよく、
前記熱硬化性高分子化合物と有機溶媒とを混合しインクを得る工程と、
該インクを基板に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を乾燥させる工程と、
該乾燥した塗布層を硬化させる工程とを含む製造方法であってもよい。
前記熱硬化性高分子化合物および有機溶媒を含むインクは、基板の上方に塗布すればよく、基板の表面に塗布してもよく、基板に積層されたゲート電極上に塗布してもよく、基板に積層された密着層等の他の層上に塗布してもよい。前記熱硬化性高分子化合物および有機溶媒を含むインクを塗布する基板は、すでに説明した上述の基板を目的の有機薄膜トランジスタの構造に応じて適宜選択することができる。
ゲート絶縁層は、前記熱硬化性高分子化合物および有機溶媒を含むインクを用いて製造することができる。
ゲート絶縁層の製造方法としては、
前記熱硬化性高分子化合物と有機溶媒とを混合しインクを得る工程と、
該インクを基板に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を乾燥させる工程とを含む製造方法であってもよく、
前記熱硬化性高分子化合物と、有機溶媒とを混合しインクを得る工程と、
該インクを基板に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を硬化させる工程とを含む製造方法であってもよく、
前記熱硬化性高分子化合物と有機溶媒とを混合しインクを得る工程と、
該インクを基板に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を乾燥させる工程と、
該乾燥した塗布層を硬化させる工程とを含む製造方法であってもよい。
前記熱硬化性高分子化合物および有機溶媒を含むインクは、基板の上方に塗布すればよく、基板の表面に塗布してもよく、基板に積層されたゲート電極上に塗布してもよく、基板に積層された密着層等の他の層上に塗布してもよい。前記熱硬化性高分子化合物および有機溶媒を含むインクを塗布する基板は、すでに説明した上述の基板を目的の有機薄膜トランジスタの構造に応じて適宜選択することができる。
インクは、前記熱硬化性高分子化合物を硬化させる際に通常用いられる添加剤などを含んでいてもよい。
インクは、前記熱硬化性高分子化合物を2種以上含んでもよい。インクは、前記熱硬化性高分子化合物とは異なる高分子化合物を含んでもよい。
当該有機溶媒としては、当該ゲート絶縁層を構成する材料を溶解させるものであれば特に制限はないが、テトラヒドロフランやジエチルエーテルなどのエーテル溶媒、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素溶媒、ペンテン等の不飽和炭化水素溶媒、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、アセトンなどのケトン溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートブチルアセテートなどのアセテート溶媒、2−エトキシエタノールなどのアルコール溶媒、クロロホルムなどのハロゲン化物溶媒およびこれらの混合溶媒が挙げられる。均一な塗布膜を形成しやすいという観点からは、常圧での沸点が100℃〜200℃である有機溶媒が好ましく、具体的には2−ヘプタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロペンタノン、2−エトキシエタノール等が挙げられる。積層時に他の層を溶解しにくいという観点からは、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、アセトンなどのケトン溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートブチルアセテートなどのアセテート溶媒、2−エトキシエタノールなどのアルコール溶媒が好ましい。
添加剤としては、架橋反応を促進するための触媒、レベリング剤、粘度調節剤、界面活性剤などが挙げられる。
添加剤としては、架橋反応を促進するための触媒、レベリング剤、粘度調節剤、界面活性剤などが挙げられる。
前記熱硬化性高分子化合物は、インク全体に対し1質量%以上90質量%以下であることが好ましく、5質量%以上70質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上60質量%以下であることがさらに好ましい。10質量%以上40質量%以下であることが特に好ましい。
インクを後述の硬化した膜の作製に用いる場合、該インクの総質量を100質量%として、該インクに含まれる有機溶媒の含有量は、30質量%〜95質量%であることが好ましい。
インクを後述の硬化した膜の作製に用いる場合、該インクの総質量を100質量%として、該インクに含まれる有機溶媒の含有量は、30質量%〜95質量%であることが好ましい。
塗布する方法としては、スピンコート法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、インクジェット法等が挙げられる。インクは、必要に応じてレベリング剤、界面活性剤、硬化触媒等を含んでいてもよい。
乾燥させる方法としては、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなどで加熱する方法が挙げられる。加熱条件としては、溶媒の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよいが、好ましくは50℃〜220℃で1分間〜180分間の範囲である。
硬化させる方法としては、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなどで加熱する方法が挙げられる。加熱条件は、樹脂組成物中の樹脂成分の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよいが、好ましくは100℃〜220℃で20分間〜180分間の範囲、より好ましくは160℃〜200℃で30分間〜120分間の範囲で選択される。
乾燥させる方法としては、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなどで加熱する方法が挙げられる。加熱条件としては、溶媒の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよいが、好ましくは50℃〜220℃で1分間〜180分間の範囲である。
硬化させる方法としては、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなどで加熱する方法が挙げられる。加熱条件は、樹脂組成物中の樹脂成分の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよいが、好ましくは100℃〜220℃で20分間〜180分間の範囲、より好ましくは160℃〜200℃で30分間〜120分間の範囲で選択される。
<有機半導体層を得る工程(b)>
有機半導体層は、前記式(1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物および有機溶媒を含むインクを、スピンコート法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、インクジェット法等により、ゲート絶縁層上に塗布し、該塗布層を乾燥することによって形成することができる。
当該有機溶媒としては、前記式(1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物を溶解させるものであれば特に制限はないが、好ましくは、常圧での沸点が50℃〜200℃のものである。当該有機溶媒としては、クロロホルム、トルエン、アニソール、キシレン、メシチレン、テトラリン、シクロヘキシルベンゼン等が挙げられる。
有機半導体層は、前記式(1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物および有機溶媒を含むインクを、スピンコート法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、インクジェット法等により、ゲート絶縁層上に塗布し、該塗布層を乾燥することによって形成することができる。
当該有機溶媒としては、前記式(1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物を溶解させるものであれば特に制限はないが、好ましくは、常圧での沸点が50℃〜200℃のものである。当該有機溶媒としては、クロロホルム、トルエン、アニソール、キシレン、メシチレン、テトラリン、シクロヘキシルベンゼン等が挙げられる。
<保護層を得る工程(c)>
保護層の製造方法としては、
前記保護層を形成する材料と有機溶媒とを混合しインクを得る工程と、
該インクを前記有機半導体層上に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を乾燥させる工程とを含む製造方法であってもよく、
前記保護層を形成する材料と、有機溶媒とを混合し塗布液を得る工程と、
該インクを前記有機半導体層上に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を硬化させる工程とを含む製造方法であってもよく、
前記保護層を形成する材料と有機溶媒とを混合し塗布液を得る工程と、
該インクを前記有機半導体層上に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を乾燥させる工程と、
該乾燥した塗布層を硬化させる工程とを含む製造方法であってもよい。
保護層の製造方法としては、
前記保護層を形成する材料と有機溶媒とを混合しインクを得る工程と、
該インクを前記有機半導体層上に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を乾燥させる工程とを含む製造方法であってもよく、
前記保護層を形成する材料と、有機溶媒とを混合し塗布液を得る工程と、
該インクを前記有機半導体層上に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を硬化させる工程とを含む製造方法であってもよく、
前記保護層を形成する材料と有機溶媒とを混合し塗布液を得る工程と、
該インクを前記有機半導体層上に塗布し、塗布層を形成する工程と、
該塗布層を乾燥させる工程と、
該乾燥した塗布層を硬化させる工程とを含む製造方法であってもよい。
前記保護層を形成する材料は、インク全体に対し3質量%以上90質量%以下であることが好ましく、5質量%以上70質量%以下であることがより好ましく、7質量%以上50質量%以下であることがさらに好ましい。10質量%以上40質量%以下であることが特に好ましい。この範囲にあることでインクの粘度が好適なものとなり、保護層を形成する際の操作性を確保することができる。
インクを後述の硬化した膜の作製に用いる場合、該インクの総質量を100質量%として、該インクに含まれる有機溶媒の含有量は、30質量%〜95質量%であることが好ましい。
塗布する方法、乾燥させる方法および硬化させる方法は、ゲート絶縁層の製造方法において説明した方法と同様である。
前記保護層を形成するインクに含まれる有機溶媒としては、均質な保護膜が得られるという観点から、常圧での沸点が、100℃〜250℃であることが好ましく、120〜230℃であることがより好ましく、130〜220℃であることが更に好ましい。
前記保護層を形成するインクに含まれる有機溶媒としては、分散ハンセン溶解度パラメータD(MPa0.5)、極性ハンセン溶解度パラメータP(MPa0.5)及び水素結合ハンセン溶解度パラメータH(MPa0.5)がそれぞれ、15.3≦D≦17であり、4.1≦P≦9.2であり、6.8≦H≦14であり、15.6≦D≦17であり、4.7≦P≦9.2であり、8.3≦H≦14であることがより好ましく、15.6≦D≦17であり、5.4≦P≦9.2であり、8.3≦H≦12であることが更に好ましい。このような有機溶媒としては、脂肪酸エステルが好ましく、保護層を形成するインクの均一性が高いという観点から、3つもしくは4つの酸素原子を有する酢酸エステルがより好ましい。
前記脂肪酸エステルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(D:15.6MPa0.5;P:5.6MPa0.5;H:9.8MPa0.5)、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(D:15.3MPa0.5;P:7.5MPa0.5;H:6.8MPa0.5)、エチレングリコールジアセタート(D:16.2MPa0.5;P:4.7MPa0.5;H:9.8MPa0.5)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート(D:16.2MPa0.5;P:5.1MPa0.5;H:9.2MPa0.5)、酢酸2−メトキシエチル(D:15.9MPa0.5;P:5.5MPa0.5;H:11.6MPa0.5)等が挙げられる。中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(D:15.6MPa0.5;P:5.6MPa0.5;H:9.8MPa0.5)が好ましい。
<ゲート電極の製造方法>
ゲート電極は、基板の上に、例えば蒸着法、スパッタリング法、印刷法、インクジェット法等の公知の方法により、導電性材料を堆積させることによって形成できる。基板としてはガラス板、樹脂やプラスチックの板やフィルム、シリコン板などが用いられる。導電性材料としては、クロム、金、銀、アルミニウム等が挙げられる。
ゲート電極は、基板の上に、例えば蒸着法、スパッタリング法、印刷法、インクジェット法等の公知の方法により、導電性材料を堆積させることによって形成できる。基板としてはガラス板、樹脂やプラスチックの板やフィルム、シリコン板などが用いられる。導電性材料としては、クロム、金、銀、アルミニウム等が挙げられる。
<ソース電極、ドレイン電極の製造方法>
ソース電極、ドレイン電極は、上記ゲート電極と同様に、蒸着法、スパッタリング法、印刷法、インクジェット法等の公知の方法により、導電性材料を堆積されることによって形成できる。導電性材料としては、金、銀又は酸化インジウムスズ(ITO)等が挙げられる。
ソース電極、ドレイン電極は、上記ゲート電極と同様に、蒸着法、スパッタリング法、印刷法、インクジェット法等の公知の方法により、導電性材料を堆積されることによって形成できる。導電性材料としては、金、銀又は酸化インジウムスズ(ITO)等が挙げられる。
<その他の層>
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、ソース電極およびドレイン電極と、有機半導体層との間には、電子輸送性を有する低分子化合物、ホール輸送性を有する低分子化合物、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、これらの金属と有機化合物との錯体、ヨウ素、臭素、塩素、塩化ヨウ素等のハロゲン、硫酸、無水硫酸、二酸化硫黄、硫酸塩等の酸化硫黄化合物、硝酸、二酸化窒素、硝酸塩等の酸化窒素化合物、過塩素酸、次亜塩素酸等のハロゲン化化合物、アルキルチオール化合物、芳香族チオール類およびフッ素化アルキル芳香族チオール類等の芳香族チオール化合物等からなる群より選ばれる1種以上を含む層が設けられていてもよい。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、ソース電極およびドレイン電極と、有機半導体層との間には、電子輸送性を有する低分子化合物、ホール輸送性を有する低分子化合物、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、これらの金属と有機化合物との錯体、ヨウ素、臭素、塩素、塩化ヨウ素等のハロゲン、硫酸、無水硫酸、二酸化硫黄、硫酸塩等の酸化硫黄化合物、硝酸、二酸化窒素、硝酸塩等の酸化窒素化合物、過塩素酸、次亜塩素酸等のハロゲン化化合物、アルキルチオール化合物、芳香族チオール類およびフッ素化アルキル芳香族チオール類等の芳香族チオール化合物等からなる群より選ばれる1種以上を含む層が設けられていてもよい。
基板とゲート電極との間に、密着層を形成していてもよい。密着層の材料としては、前記熱硬化性高分子化合物を含む組成物を含むものが挙げられる。密着層を形成することで、基板および電極との密着性を向上させることができる。
<ボトムゲートボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタの製造方法>
本発明の一実施態様であるボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタは、例えば以下の工程(I)〜工程(V)を含む方法により製造することができる。
(I)基板の主表面にゲート電極を形成する工程、
(II)ゲート電極を覆うように、ゲート電極が設けられた基板の表面に塗布によりゲート絶縁層を形成する工程、
(III)ゲート絶縁層上にソース電極およびドレイン電極を形成する工程、
(IV)ソース電極およびドレイン電極にまたがり、ソース電極、ドレイン電極およびチャネル領域を含むゲート絶縁層を覆うように、有機半導体層を形成する工程、
(V)有機半導体層を覆うよう保護層形成する工程。
これらの内、有機半導体層、保護層は塗布によって形成されることが好ましい。
本発明の一実施態様であるボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタは、例えば以下の工程(I)〜工程(V)を含む方法により製造することができる。
(I)基板の主表面にゲート電極を形成する工程、
(II)ゲート電極を覆うように、ゲート電極が設けられた基板の表面に塗布によりゲート絶縁層を形成する工程、
(III)ゲート絶縁層上にソース電極およびドレイン電極を形成する工程、
(IV)ソース電極およびドレイン電極にまたがり、ソース電極、ドレイン電極およびチャネル領域を含むゲート絶縁層を覆うように、有機半導体層を形成する工程、
(V)有機半導体層を覆うよう保護層形成する工程。
これらの内、有機半導体層、保護層は塗布によって形成されることが好ましい。
<ボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタの製造方法>
本発明の一実施態様であるボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタは、例えば以下の工程(I)〜工程(V)を含む方法により製造することができる。
(I)基板の主表面にゲート電極を形成する工程、
(II)ゲート電極を覆うように、ゲート電極が設けられた基板の表面に塗布によりゲート絶縁層を形成する工程、
(III)ゲート絶縁層上に、有機半導体層を形成する工程、
(IV)有機半導体層上にソース電極およびドレイン電極を形成する工程、
(V)有機半導体層を覆うよう保護層形成する工程。
これらの内、有機半導体層、保護層は塗布によって形成されることが好ましい。
本発明の一実施態様であるボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタは、例えば以下の工程(I)〜工程(V)を含む方法により製造することができる。
(I)基板の主表面にゲート電極を形成する工程、
(II)ゲート電極を覆うように、ゲート電極が設けられた基板の表面に塗布によりゲート絶縁層を形成する工程、
(III)ゲート絶縁層上に、有機半導体層を形成する工程、
(IV)有機半導体層上にソース電極およびドレイン電極を形成する工程、
(V)有機半導体層を覆うよう保護層形成する工程。
これらの内、有機半導体層、保護層は塗布によって形成されることが好ましい。
<有機薄膜トランジスタの構造>
図1は、本発明の一実施形態であるボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタの構造を示す模式断面図である。この有機薄膜トランジスタには、基板1と、基板上に形成されたゲート電極2と、ゲート電極2上に形成されたゲート絶縁層3と、ゲート絶縁層3上に形成された有機半導体層4と、有機半導体層4上にチャネル部を挟んで形成されたソース電極5およびドレイン電極6と、素子全体を覆う保護層7とが、備えられている。
図1は、本発明の一実施形態であるボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタの構造を示す模式断面図である。この有機薄膜トランジスタには、基板1と、基板上に形成されたゲート電極2と、ゲート電極2上に形成されたゲート絶縁層3と、ゲート絶縁層3上に形成された有機半導体層4と、有機半導体層4上にチャネル部を挟んで形成されたソース電極5およびドレイン電極6と、素子全体を覆う保護層7とが、備えられている。
図2は、本発明の一実施形態であるボトムゲートボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタの構造を示す模式断面図である。この有機薄膜トランジスタには、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極2と、ゲート電極2上に形成されたゲート絶縁層3と、ゲート絶縁層3上にチャネル部を挟んで形成されたソース電極5およびドレイン電極6と、ソース電極5およびドレイン電極6上に形成された有機半導体層4と、素子全体を覆う保護層7とが、備えられている。
ボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタ及び、ボトムゲートボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタは、ゲート絶縁層3とゲート電極との間に、ゲート絶縁層3とは異なるゲート絶縁層をさらに設けてもよい。
以下、本発明を更に詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(分子量分析)
後述する有機半導体材料(合成例5 高分子化合物C)の数平均分子量および重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC、Waters社製、商品名:Alliance GPC 2000)を用いて求めた。測定する高分子化合物は、オルトジクロロベンゼンに溶解させ、GPCに注入した。GPCの移動相にはオルトジクロロベンゼンを用いた。カラムは、TSKgel GMHHR−H(S)HT(2本連結、東ソー製)を用いた。検出器にはUV検出器を用いた。
後述する有機半導体材料(合成例5 高分子化合物C)の数平均分子量および重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC、Waters社製、商品名:Alliance GPC 2000)を用いて求めた。測定する高分子化合物は、オルトジクロロベンゼンに溶解させ、GPCに注入した。GPCの移動相にはオルトジクロロベンゼンを用いた。カラムは、TSKgel GMHHR−H(S)HT(2本連結、東ソー製)を用いた。検出器にはUV検出器を用いた。
合成例1〜4及び合成例6〜9の数平均分子量および重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC、東ソー社製)を用いて求めた。GPCの移動相にはTHFを用いた。カラムは、「PLgel 10μm MIXED−B(1本、アジレント・テクノロジー社製)」を用いた。検出器にはUV検出器を用いた。
<合成例1 高分子化合物Aの合成>
2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン(アルドリッチ製)24.4g(125.70mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工製、商品名:カレンズMOI−BM)7.54g(31.12mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.16g、2−ヘプタノン(和光純薬製)48.15gを、125ml耐圧容器(エース製)に入れ、窒素をバブリングした後、密栓し、60℃のオイルバス中で16時間重合させて、下記式(viii)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Aが溶解している粘稠な2−ヘプタノン溶液を得た。ポリスチレン換算の数平均分子量は7.8×104であり、重量平均分子量は1.6×105であった。粘稠な2−ヘプタノン溶液を得た。モノマー仕込みモル比から算出できる共重合モル比は(viii):(ii)=80.2:19.8であった。
2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン(アルドリッチ製)24.4g(125.70mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工製、商品名:カレンズMOI−BM)7.54g(31.12mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.16g、2−ヘプタノン(和光純薬製)48.15gを、125ml耐圧容器(エース製)に入れ、窒素をバブリングした後、密栓し、60℃のオイルバス中で16時間重合させて、下記式(viii)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Aが溶解している粘稠な2−ヘプタノン溶液を得た。ポリスチレン換算の数平均分子量は7.8×104であり、重量平均分子量は1.6×105であった。粘稠な2−ヘプタノン溶液を得た。モノマー仕込みモル比から算出できる共重合モル比は(viii):(ii)=80.2:19.8であった。
<合成例2 高分子化合物Bの合成>
4−アミノスチレン(アルドリッチ製)3.75g(31.47mmol)、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン(アルドリッチ製)55.0g(283.36mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.29g、2−ヘプタノン(和光純薬製)88.56gを、250ml耐圧容器(エース製)に入れ、窒素をバブリングした後、密栓し、60℃のオイルバス中で16時間重合させて、下記式(viii)で表される繰り返し単位、下記式(ix)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Bが溶解している粘稠な2−ヘプタノン溶液を得た。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(viii):(ix)=90.0:10.0であった。
4−アミノスチレン(アルドリッチ製)3.75g(31.47mmol)、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン(アルドリッチ製)55.0g(283.36mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.29g、2−ヘプタノン(和光純薬製)88.56gを、250ml耐圧容器(エース製)に入れ、窒素をバブリングした後、密栓し、60℃のオイルバス中で16時間重合させて、下記式(viii)で表される繰り返し単位、下記式(ix)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Bが溶解している粘稠な2−ヘプタノン溶液を得た。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(viii):(ix)=90.0:10.0であった。
<合成例3 塗布溶液1の調製>
合成例1で得た高分子化合物Aの2−ヘプタノン溶液80.26g、合成例2で得た高分子化合物Bの2−ヘプタノン溶液147.34g、2−ヘプタノン168.23gをサンプル瓶に入れ、撹拌溶解して均一な塗布溶液1を調製した。
合成例1で得た高分子化合物Aの2−ヘプタノン溶液80.26g、合成例2で得た高分子化合物Bの2−ヘプタノン溶液147.34g、2−ヘプタノン168.23gをサンプル瓶に入れ、撹拌溶解して均一な塗布溶液1を調製した。
<合成例4 高分子化合物Dの合成>
2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジルメタクリレート(シンクエスト・ラボラトリーズ社製)8.52g(33.79mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)0.97g(4.00mmol)、4−ビニル安息香酸(東京化成社製)0.59g(3.98mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.053g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(東京化成社製)22.6gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で18時間重合させて、下記式(v)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(x)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Dが溶解している粘稠なPGMEA溶液を得た。得られた高分子化合物Dのポリスチレン換算の数平均分子量は4.4×104であり、重量平均分子量は1.1×105であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(v):(ii):(x)= 80.9:9.6:9.5であった。
2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジルメタクリレート(シンクエスト・ラボラトリーズ社製)8.52g(33.79mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)0.97g(4.00mmol)、4−ビニル安息香酸(東京化成社製)0.59g(3.98mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.053g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(東京化成社製)22.6gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で18時間重合させて、下記式(v)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(x)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Dが溶解している粘稠なPGMEA溶液を得た。得られた高分子化合物Dのポリスチレン換算の数平均分子量は4.4×104であり、重量平均分子量は1.1×105であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(v):(ii):(x)= 80.9:9.6:9.5であった。
<合成例5 高分子化合物Cの合成>
下記のスキームに沿って、高分子化合物Cを合成した。
反応容器内の気体を窒素ガスで置換した後に、下記式B−1で表される化合物B−1(286.8mg、0.2mmol)、下記式B−2で表される化合物B−2(77.6mg、0.2mmol)、テトラヒドロフランを19mL、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを7.3mg、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレートを9.3mg加えて、撹拌した。得られた反応溶液に、3.0mol/Lのリン酸カリウム水溶液を1.0mL滴下し、3時間還流させた。得られた反応溶液に、フェニルボロン酸を24.4mg加えて、1時間還流させた。得られた反応溶液に、N,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物を0.10g加えて、3時間還流させた。得られた反応溶液を水に注ぎ、トルエンを加え、トルエン層を抽出した。得られたトルエン溶液を、酢酸水溶液及び水で洗浄した後、シリカゲルカラムを用いて精製した。得られたトルエン溶液をアセトンに滴下したところ、析出物が得られた。得られた析出物を、アセトンを溶媒として用いてソックスレー洗浄し、下記式で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Cを得た。高分子化合物Cの得量は244mgであり、ポリスチレン換算の数平均分子量は3.1×104であり、重量平均分子量は6.5×104であった。
下記のスキームに沿って、高分子化合物Cを合成した。
反応容器内の気体を窒素ガスで置換した後に、下記式B−1で表される化合物B−1(286.8mg、0.2mmol)、下記式B−2で表される化合物B−2(77.6mg、0.2mmol)、テトラヒドロフランを19mL、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを7.3mg、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレートを9.3mg加えて、撹拌した。得られた反応溶液に、3.0mol/Lのリン酸カリウム水溶液を1.0mL滴下し、3時間還流させた。得られた反応溶液に、フェニルボロン酸を24.4mg加えて、1時間還流させた。得られた反応溶液に、N,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物を0.10g加えて、3時間還流させた。得られた反応溶液を水に注ぎ、トルエンを加え、トルエン層を抽出した。得られたトルエン溶液を、酢酸水溶液及び水で洗浄した後、シリカゲルカラムを用いて精製した。得られたトルエン溶液をアセトンに滴下したところ、析出物が得られた。得られた析出物を、アセトンを溶媒として用いてソックスレー洗浄し、下記式で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Cを得た。高分子化合物Cの得量は244mgであり、ポリスチレン換算の数平均分子量は3.1×104であり、重量平均分子量は6.5×104であった。
<合成例6 高分子化合物Eの合成>
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(東京化成社製)5.41g(32.16mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)1.67g(6.89mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製社製)0.90g(6.92mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.06g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(東京化成社製)18.77gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で17時間重合させて、下記式(i)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(iii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Eが溶解している粘稠なPGMEA溶液を得た。得られた溶液にPGMEA(13.41g)を加えて希釈し、塗布溶液とした。得られた高分子化合物Eのポリスチレン換算の数平均分子量は3.3×104であり、重量平均分子量は1.0×105であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(i):(ii):(iii)=70.0:15.0:15.0であった。
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(東京化成社製)5.41g(32.16mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)1.67g(6.89mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製社製)0.90g(6.92mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.06g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(東京化成社製)18.77gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で17時間重合させて、下記式(i)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(iii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Eが溶解している粘稠なPGMEA溶液を得た。得られた溶液にPGMEA(13.41g)を加えて希釈し、塗布溶液とした。得られた高分子化合物Eのポリスチレン換算の数平均分子量は3.3×104であり、重量平均分子量は1.0×105であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(i):(ii):(iii)=70.0:15.0:15.0であった。
<合成例7 高分子化合物Fの合成>
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(東京化成製社製)7.06g(41.99mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)2.18g(9.00mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製社製)1.17g(0.61mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.079g、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(東京化成社製)24.48gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で19時間重合させて、下記式(i)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(iii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Fが溶解している粘稠なエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート溶液を得た。得られた高分子化合物Fのポリスチレン換算の数平均分子量は3.1×104であり、重量平均分子量は9.7×104であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(i):(ii):(iii)=81.4:17.4:1.2であった。
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(東京化成製社製)7.06g(41.99mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)2.18g(9.00mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製社製)1.17g(0.61mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.079g、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(東京化成社製)24.48gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で19時間重合させて、下記式(i)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(iii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Fが溶解している粘稠なエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート溶液を得た。得られた高分子化合物Fのポリスチレン換算の数平均分子量は3.1×104であり、重量平均分子量は9.7×104であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(i):(ii):(iii)=81.4:17.4:1.2であった。
<合成例8 高分子化合物Gの合成>
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(東京化成製社製)7.06g(41.99mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)2.18g(9.00mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製社製)1.17g(0.61mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.079g、エチレングリコールジアセテート(東京化成社製)24.48gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で19時間重合させて、下記式(i)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(iii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Gが溶解している粘稠なエチレングリコールジアセテート溶液を得た。得られた高分子化合物Gのポリスチレン換算の数平均分子量は3.9×104であり、重量平均分子量は1.6×105であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(i):(ii):(iii)=81.4:17.4:1.2であった。
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(東京化成製社製)7.06g(41.99mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)2.18g(9.00mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製社製)1.17g(0.61mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.079g、エチレングリコールジアセテート(東京化成社製)24.48gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で19時間重合させて、下記式(i)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(iii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Gが溶解している粘稠なエチレングリコールジアセテート溶液を得た。得られた高分子化合物Gのポリスチレン換算の数平均分子量は3.9×104であり、重量平均分子量は1.6×105であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(i):(ii):(iii)=81.4:17.4:1.2であった。
<合成例9 高分子化合物Hの合成>
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(東京化成社製)7.06g(41.99mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)2.18g(9.00mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製社製)1.17g(0.61mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.079g、ジエチレングリコールモノエチルエテールアセテート(東京化成社製)24.48gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で19時間重合させて、下記式(i)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(iii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Hが溶解している粘稠なジエチレングリコールモノエチルエテールアセテート溶液を得た。得られた高分子化合物Hのポリスチレン換算の数平均分子量は3.4×104であり、重量平均分子量は1.6×105であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(i):(ii):(iii)=81.4:17.4:1.2であった。
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(東京化成社製)7.06g(41.99mmol)、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート(昭和電工社製、商品名「カレンズMOI−BM」)2.18g(9.00mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(東京化成製社製)1.17g(0.61mmol)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.079g、ジエチレングリコールモノエチルエテールアセテート(東京化成社製)24.48gを、50mL耐圧容器(ACE GLASS社製)に入れ、窒素ガスでバブリングした後、密栓し、70℃のオイルバス中で19時間重合させて、下記式(i)で表される繰り返し単位、下記式(ii)で表される繰り返し単位、下記式(iii)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物Hが溶解している粘稠なジエチレングリコールモノエチルエテールアセテート溶液を得た。得られた高分子化合物Hのポリスチレン換算の数平均分子量は3.4×104であり、重量平均分子量は1.6×105であった。モノマー仕込み量から算出できる共重合モル比は(i):(ii):(iii)=81.4:17.4:1.2であった。
<合成例10 高分子化合物Iの合成>
高分子化合物Iは、モノマーである9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(ジメチルボレート)とN,N−ビス(4−ブロモフェニル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)とを、50:50の割合で混合し、特許第4375820号に記載されている方法によって合成した。得られた高分子化合物Iは下記式で表される繰り返し単位を有し、ポリスチレン換算の重量平均分子量は351,000であり、数平均分子量は85,000であった。
高分子化合物Iは、モノマーである9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(ジメチルボレート)とN,N−ビス(4−ブロモフェニル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)とを、50:50の割合で混合し、特許第4375820号に記載されている方法によって合成した。得られた高分子化合物Iは下記式で表される繰り返し単位を有し、ポリスチレン換算の重量平均分子量は351,000であり、数平均分子量は85,000であった。
<調製例1>
合成例5で得られた高分子化合物Cとトルエンとを混合し、有機半導体材料の濃度が0.5重量%である溶液を調製した。
合成例5で得られた高分子化合物Cとトルエンとを混合し、有機半導体材料の濃度が0.5重量%である溶液を調製した。
<調製例2>
ポリメタクリル酸メチル(PMMA、住友化学製、スミペックスMH)とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとを混合し、PMMAの濃度が15重量%である溶液を調製した。
ポリメタクリル酸メチル(PMMA、住友化学製、スミペックスMH)とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとを混合し、PMMAの濃度が15重量%である溶液を調製した。
<調製例3>
PGMEAに代えて酢酸2−メトキシエチルを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
PGMEAに代えて酢酸2−メトキシエチルを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
<調製例4>
PGMEAに代えてシクロペンタノンを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
PGMEAに代えてシクロペンタノンを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
<調製例5>
PGMEAに代えて炭酸ジエチルを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
PGMEAに代えて炭酸ジエチルを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
<調製例6>
PGMEAに代えてN−メチルピロリドンを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
PGMEAに代えてN−メチルピロリドンを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
<調製例7>
PGMEAに代えてアセトンを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
PGMEAに代えてアセトンを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
<調製例8>
PGMEAに代えて1,2−ジメトキシエタンを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
PGMEAに代えて1,2−ジメトキシエタンを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
<調製例9>
PGMEAに代えてN,N―ジメチルアセトアミドを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
PGMEAに代えてN,N―ジメチルアセトアミドを使用した以外は、調製例2と同様に溶液を調製した。
調製例3〜9に使用した溶媒について表1にまとめて示す。
<調製例10>
合成例10にて得られた高分子化合物Iとトルエンとを混合し、有機半導体材料の濃度が0.5重量%である溶液を調製した。
合成例10にて得られた高分子化合物Iとトルエンとを混合し、有機半導体材料の濃度が0.5重量%である溶液を調製した。
<調製例11>
市販のPDPP2T−TT−OD(アルドリッチ社製、製品番号:791989−100MG、重量平均分子量:40000−60000)とトルエンとを混合し、PDPP2T−TT−ODの濃度が0.5重量%である溶液を調製した。PDPP2T−TT−ODの構造式は下記式で表される。
市販のPDPP2T−TT−OD(アルドリッチ社製、製品番号:791989−100MG、重量平均分子量:40000−60000)とトルエンとを混合し、PDPP2T−TT−ODの濃度が0.5重量%である溶液を調製した。PDPP2T−TT−ODの構造式は下記式で表される。
<実施例1>
(有機薄膜トランジスタの製造方法)
本実施例で用いた薄膜トランジスタを図1に示し、以下順に製造方法を説明する。厚さ0.7mmのガラス基板上に、スパッタリング法にて厚さ50nmとなるようにアルミニウム膜を製膜し、フォトリソグラフィによりパターニングすることで、ゲート電極を形成した。次に、合成例3に得られた塗布溶液1をスピンコート塗布し、180℃のホットプレートで乾燥し、厚さ1000nmの熱硬化膜を得て、それをゲート絶縁層とした。ナノAg(バンドー化学製)を用いて反転印刷法でソース電極、及びドレイン電極を形成した。その後、2,3,5,6―テトラフルオロ―4―(トリフルオロメチル)ベンゼンチオールのイソプロピルアルコール希釈液に、基板を2分間浸漬することにより、基板上に形成したソース電極及びドレイン電極の表面を修飾した。
次に有機半導体組成物(調製例1)を基板上にスピンコート法により塗布し、大気中150℃7分間焼成して、約40nmの厚さを有する有機半導体層を形成した。
次いで、得られた有機半導体層上に、合成例6で得られた溶液をスピンコート法により塗布し、大気中150℃で30分間焼成して約2μmの厚さを有する保護層を形成し、電界効果型有機薄膜トランジスタを製造した。
(有機薄膜トランジスタの製造方法)
本実施例で用いた薄膜トランジスタを図1に示し、以下順に製造方法を説明する。厚さ0.7mmのガラス基板上に、スパッタリング法にて厚さ50nmとなるようにアルミニウム膜を製膜し、フォトリソグラフィによりパターニングすることで、ゲート電極を形成した。次に、合成例3に得られた塗布溶液1をスピンコート塗布し、180℃のホットプレートで乾燥し、厚さ1000nmの熱硬化膜を得て、それをゲート絶縁層とした。ナノAg(バンドー化学製)を用いて反転印刷法でソース電極、及びドレイン電極を形成した。その後、2,3,5,6―テトラフルオロ―4―(トリフルオロメチル)ベンゼンチオールのイソプロピルアルコール希釈液に、基板を2分間浸漬することにより、基板上に形成したソース電極及びドレイン電極の表面を修飾した。
次に有機半導体組成物(調製例1)を基板上にスピンコート法により塗布し、大気中150℃7分間焼成して、約40nmの厚さを有する有機半導体層を形成した。
次いで、得られた有機半導体層上に、合成例6で得られた溶液をスピンコート法により塗布し、大気中150℃で30分間焼成して約2μmの厚さを有する保護層を形成し、電界効果型有機薄膜トランジスタを製造した。
(薄膜トランジスタ特性の評価)
製造した薄膜トランジスタの特性を大気中で測定した。ゲート電圧Vgを20〜−40Vに、ソース・ドレイン間電圧Vsdを−15Vに設定させた条件で、半導体パラメータアナライザー(Keithley 4200−PA)を用いて、伝達特性を測定し、キャリア移動度を計算した。キャリア移動度は、0.51cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
製造した薄膜トランジスタの特性を大気中で測定した。ゲート電圧Vgを20〜−40Vに、ソース・ドレイン間電圧Vsdを−15Vに設定させた条件で、半導体パラメータアナライザー(Keithley 4200−PA)を用いて、伝達特性を測定し、キャリア移動度を計算した。キャリア移動度は、0.51cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<実施例2>
合成例6で得られた溶液に代えて合成例7で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.41cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて合成例7で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.41cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<実施例3>
合成例6で得られた溶液に代えて合成例8で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.49cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて合成例8で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.49cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<実施例4>
合成例6で得られた溶液に代えて合成例9で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.43cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて合成例9で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.43cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<実施例5>
合成例6で得られた溶液に代えて調製例2で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.65cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて調製例2で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.65cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<実施例6>
合成例6で得られた溶液に代えて調製例3で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.44cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて調製例3で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.44cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<実施例7>
合成例3で得られた塗布溶液1に代えて合成例4で得られた溶液を用いたこと以外は実施例5と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.67cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例3で得られた塗布溶液1に代えて合成例4で得られた溶液を用いたこと以外は実施例5と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.67cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<比較例1>
合成例6で得られた溶液に代えて調製例4で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.35cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて調製例4で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.35cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<比較例2>
合成例6で得られた溶液に代えて調製例5で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.33cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて調製例5で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.33cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<比較例3>
合成例6で得られた溶液に代えて調製例6で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.09cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて調製例6で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.09cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<比較例4>
合成例6で得られた溶液に代えて調製例7で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.32cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて調製例7で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.32cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<比較例5>
合成例6で得られた溶液に代えて調製例8で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.39cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて調製例8で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.39cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<比較例6>
合成例6で得られた溶液に代えて調製例9で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.19cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
合成例6で得られた溶液に代えて調製例9で得られた溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.19cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<比較例7>
調製例1で得られた溶液に代えて調製例10で得られた溶液を用いたこと以外は実施例5と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.01cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
調製例1で得られた溶液に代えて調製例10で得られた溶液を用いたこと以外は実施例5と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.01cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
<比較例8>
調製例1で得られた溶液に代えて調製例11で得られた溶液を用いたこと以外は実施例5と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.11cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
調製例1で得られた溶液に代えて調製例11で得られた溶液を用いたこと以外は実施例5と同様にして、有機薄膜トランジスタを作製し、測定した。キャリア移動度は0.11cm2/Vsであった。結果を表2に示す。
本実施例と比較例で保護層を形成する溶液に使用した溶媒の分散ハンセンパラメータD(MPa0.5)、極性ハンセンパラメータP(MPa0.5)、水素結合ハンセンパラメータH(MPa0.5)、及びそれぞれキャリア移動度は下表のとおりである。
1…基板、
2…ゲート電極、
3…ゲート絶縁層、
4…有機半導体層、
5…ソース電極、
6…ドレイン電極、
7…保護層。
2…ゲート電極、
3…ゲート絶縁層、
4…有機半導体層、
5…ソース電極、
6…ドレイン電極、
7…保護層。
Claims (3)
- 基板、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、ゲート絶縁層、有機半導体層および保護層を有する有機薄膜トランジスタの製造方法であって、
ゲート絶縁層を形成する溶液を基板上に塗布してゲート絶縁層を得る工程(a)と、
有機半導体層を形成する溶液をゲート絶縁層上に塗布して有機半導体層を得る工程(b)と、
保護層を形成する溶液を有機半導体層上に塗布して保護層を得る工程(c) と、を含み、
前記有機半導体層が、式(1)で表される繰り返し単位を含有する高分子化合物を含み、
前記保護層を形成する溶液が、高分子化合物と溶媒とを有し、該溶媒の分散ハンセン溶解度パラメータD(MPa0.5)が15.3≦D≦17であり、極性ハンセン溶解度パラメータP(MPa0.5)が4.1≦P≦9.2であり、水素結合ハンセン溶解度パラメータH(MPa0.5)が6.8≦H≦14である、有機薄膜トランジスタの製造方法。
〔式(1)中、
R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルキル基を置換基として有するアリール基または炭素原子数1〜20のアルコキシ基を置換基として有するアリール基を表す。該炭素原子数1〜20のアルキル基は、フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数6〜20のアリール基を置換基として有していてもよい。
環Aは、ベンゼン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環またはチエノチオフェン環を表し、2つの環Aは同一であっても相異なっていてもよい。
環Bは、芳香環、芳香族複素環、または芳香環および芳香族複素環からなる群より選ばれる2〜4個の環が縮合した縮合環を表し、これらの環は、フッ素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数6〜20のアリール基を置換基として有していてもよい。〕 - 前記溶媒が脂肪酸エステルである請求項1に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
- 前記溶媒が3つもしくは4つの酸素原子を有する酢酸エステルである請求項1又は2に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
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JP2018126564A JP2020009797A (ja) | 2018-07-03 | 2018-07-03 | 有機薄膜トランジスタの製造方法 |
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EP3971249A1 (en) * | 2020-09-22 | 2022-03-23 | Samsung Display Co., Ltd. | Ink containing light-emitting elements and method of fabricating display device using the same |
-
2018
- 2018-07-03 JP JP2018126564A patent/JP2020009797A/ja active Pending
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