JP6102283B2 - 高分子化合物、及び該高分子化合物を含む絶縁層材料 - Google Patents

高分子化合物、及び該高分子化合物を含む絶縁層材料 Download PDF

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Description

本発明は、高分子化合物、及び該高分子化合物を含む絶縁層材料に関する。
近年、有機薄膜トランジスタの製造方法について様々な検討が行われており、中でも、回路基板の配線パターンや有機半導体層のパターンをインクジェット法によって形成する検討が行なわれている。
インクジェット法で基板等に着弾させた液滴の拡がり及び分離を抑制し、所望する配線パターンや有機半導体層のパターンを形成する方法として、パターンを形成する領域の外側の領域に液体材料に対して撥液性(撥水性)を付与する方法、パターンを形成する領域を液体材料に対して親液性(親水性)を有するように基板表面を改質する方法、及びパターンを形成する領域の境界付近に液体材料の流出を抑える土手状のバンクを形成し、パターンを形成する領域内に液滴を吐出して配線パターン等を形成する方法が提案されている。
しかしながら、回路基板の高集積化に伴い、配線パターンや有機半導体層のパターンの微細化が求められおり、上記の方法では微細な配線パターンや有機半導体層のパターンを形成することが困難である。
微細なパターンを形成する方法としては、例えば、基板上に撥水性の光触媒含有層を形成し、マスクを介して光触媒含有層を露光することで露光部分のみを親水化し、親水化されたパターン上に様々な機能性層を形成する方法が開示されている(特許文献1)。
特開平11−344804号公報
しかしながら、上記パターン形成方法を用いて形成した有機薄膜トランジスタは、金属酸化物などの光触媒を含有する層を含むため、光触媒により有機薄膜トランジスタの特性が低下するという問題がある。
本発明の目的は、光触媒を含有しなくとも親液パターン及び撥液パターンを形成することができる絶縁層を製造しうる高分子化合物を提供することにある。
即ち、本発明は第一に、式(1)で表される繰り返し単位及び式(8)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含む高分子化合物を提供する。
Figure 0006102283
(1)
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。A及びAは、それぞれ独立に、二価の基を表す。Bは、−O−又は−COO−を表す。Zは、炭素数1〜60の一価の有機基を表す。nは、1〜4の整数を表す。Rが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。複数個あるZは、同一であっても異なってもよい。Aが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。Bが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。aは、0又は1を表す。〕

Figure 0006102283
(8)
〔式中、R18は、水素原子又はメチル基を表す。R19及びR20は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。A及びAは、それぞれ独立に、二価の基を表す。Z’は、炭素数1〜60の一価の有機基を表す。複数個あるZ’は、同一であっても異なってもよい。aは、0又は1を表す。〕
本発明は第二に、Zが式(9)で表される基である前記高分子化合物を提供する。
Figure 0006102283
(9)
〔式中、R15、R16、及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
本発明は第三に、Z’が式(10)で表される基である前記高分子化合物を提供する。
Figure 0006102283
(10)
〔式中、R21、R22、及びR23は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
本発明は第四に、更に、環状エーテル構造を含有する繰り返し単位及び以下の第1の官能基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含む前記高分子化合物を提供する。

第1の官能基:活性水素と反応しうる第2の官能基を、電磁波の照射もしくは熱の作用により生成しうる官能基。
本発明は第五に、環状エーテル構造を含有する繰り返し単位が、式(2)で表される繰り返し単位、又は、式(3)で表される繰り返し単位である前記高分子化合物を提供する。
Figure 0006102283
(2)
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。Rは、二価の基を表す。tは、0又は1を表す。〕
Figure 0006102283
(3)
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R、R、R10、R11、及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。Rは、二価の基を表す。wは、0又は1を表す。〕
本発明は第六に、第1の官能基が、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基又はブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基である前記高分子化合物を提供する。
本発明は第七に、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基が、式(4)で表される基である前記高分子化合物を提供する。
Figure 0006102283
(4)
〔式中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、R24及びR25は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
本発明は第八に、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基が、式(5)で表される基である前記高分子化合物を提供する。
Figure 0006102283
(5)
〔式中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、R26、R27、及びR28は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
本発明は第九に、更に、式(6)で表される繰り返し単位を含む前記高分子化合物を提供する。
Figure 0006102283
(6)
〔式中、R13は、水素原子又はメチル基を表す。Rは、二価の基を表す。R14は、酸により脱離しうる有機基を表す。R’は、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。Aは、−O−又は−COO−を表す。uは、0又は1を表し、mは、1〜5の整数を表す。Aが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。R14が複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。R’が複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。〕
本発明は第十に、式(7)で表される化合物を提供する。
Figure 0006102283
(7)
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。A及びAは、それぞれ独立に、二価の基を表す。Bは、−O−又は−COO−を表す。Zは、炭素数1〜60の一価の有機基を表す。nは、1〜4の整数を表す。Rが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。Bが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。Aが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。複数個あるZは、同一であっても異なってもよい。aは、0又は1を表す。〕
本発明は第十一に、Zが式(9)で表される基である前記化合物を提供する。
Figure 0006102283
(9)
〔式中、R15、R16、及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
本発明は第十二に、前記高分子化合物を含む絶縁層材料を提供する。
本発明は第十三に、前記絶縁層材料を含む液を基材に塗布し、次いで、乾燥させて該基材上に塗布層を形成する工程;
該塗布層に熱を印加して硬化させる工程;及び
マスクを介して該硬化させた塗布層の一部分に電磁波又は電子線を照射して親液パターン及び撥液パターンを形成する工程;
を包含する絶縁層の形成方法を提供する。
本発明は第十四に、電磁波が紫外線である前記絶縁層の形成方法を提供する。
本発明の高分子化合物は、光触媒を含有せずに親液パターン及び撥液パターンを形成可能な絶縁層を製造しうるため、本発明は極めて有用である。
本発明の一実施形態であるボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタの構造を示す模式断面図である。 本発明の他の実施形態であるボトムゲートボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタの構造を示す模式断面図である。
次に、本発明をさらに詳細に説明する。
本明細書において、「高分子化合物」とは、分子中に同じ構造単位が複数繰り返された構造を含む化合物をいい、いわゆる2量体もこれに含まれる。
<高分子化合物>
本発明の高分子化合物は、式(1)で表される繰り返し単位及び式(8)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含む。
式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。ある一形態では、Rはメチル基である。
式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。
R及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20の直鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の分岐状炭化水素基、炭素数3〜20の環状炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、及び炭素数6〜20のアリールオキシ基が挙げられ、炭素数1〜6の直鎖状炭化水素基、炭素数3〜6の分岐状炭化水素基、炭素数3〜6の環状炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、及び炭素数6〜20のアリールオキシ基が好ましい。
R及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基は、フッ素原子を含有してもよい。
アルコキシ基のアルキル部分は、直鎖状でも分岐状でもよく、環状であってもよい。
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基は、基中の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などで置換されていてもよく、アルキル基を含有していてもよい。
アリールオキシ基とは、芳香族炭素環に酸素原子が結合した基を意味する。アリールオキシ基は、基中の水素原子が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などで置換されていてもよく、アルキル基を含有していてもよい。
炭素数1〜20の一価の有機基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチニル基、シクロヘキシニル基、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、トリエチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、メチルナフチル基、ジメチルナフチル基、トリメチルナフチル基、ビニルナフチル基、エテニルナフチル基、メチルアンスリル基、エチルアンスリル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロペンチニルオキシ基、シクロヘキシニルオキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基、アンスリルオキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、トリメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジエチルフェノキシ基、トリエチルフェノキシ基、プロピルフェノキシ基、ブチルフェノキシ基、メチルナフトキシ基、ジメチルナフトキシ基、トリメチルナフトキシ基、メチルアンスリルオキシ基、エチルアンスリルオキシ基、クロロフェノキシ基及びブロモフェノキシ基が挙げられる。
炭素数1〜20の一価の有機基としては、アルキル基、及びアルコキシ基が好ましい。
ある一形態では、Rはメトキシ基であり、Rはメチル基である。
式(1)中、A及びAは、それぞれ独立に、二価の基を表す。該二価の基は、本発明の高分子化合物を架橋させる環境条件の下で反応性を示さない構造を有する二価の基が好ましい。該二価の基としては、例えば、炭素数1〜20の二価の有機基、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NHCOO−、−OCONH−及びこれらの基が組み合わされた基が挙げられる。
ある一形態では、A及びAは、炭素数1〜20の二価の有機基である。
及びAで表される炭素数1〜20の二価の有機基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素基であってもよい。該炭素数1〜20の二価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の二価の分岐状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の二価の環状炭化水素基及び置換されていてもよい炭素数6〜20の二価の芳香族炭化水素基が挙げられる。中でも、炭素数1〜6の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜6の二価の分岐状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜6の二価の環状炭化水素基及びで置換されていてもよい二価の炭素数6〜20の芳香族炭化水素基が好ましい。
二価の直鎖状脂肪族炭化水素基、二価の分岐状脂肪族炭化水素基及び二価の環状炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、イソプロピレン基、イソブチレン基、ジメチルプロピレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基及びシクロヘキシレン基が挙げられる。
置換されていてもよい炭素数6〜20の二価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アンスリレン基、ジメチルフェニレン基、トリメチルフェニレン基、エチレンフェニレン基、ジエチレンフェニレン基、トリエチレンフェニレン基、プロピレンフェニレン基、ブチレンフェニレン基、メチルナフチレン基、ジメチルナフチレン基、トリメチルナフチレン基、ビニルナフチレン基、エテニルナフチレン基、メチルアンスリレン基及びエチルアンスリレン基が挙げられる。
式(1)中、aは、0又は1である。ある一形態では、aは0である。
式(1)中、Bは、−O−又は−COO−を表す。ある一形態では、Bは−O−である。
式(1)中、Zは、炭素数1〜60の一価の有機基を表す。Zで表される炭素数1〜60の一価の有機基の具体例としては、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の具体例、及び式(9)で表される基が挙げられる。Zは、式(9)で表される基が好ましい。
式(9)中、R15、R16、及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。R15、R16、及びR17で表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例は、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例と同じである。
ある一形態では、Zは、トリメチルシロキシ基である。
式(1)中、nは、1〜4の整数である。ある一形態では、nは1である。
式(8)中、R18は、水素原子又はメチル基を表す。ある一形態では、R18はメチル基である。
式(8)中、A及びAは、それぞれ独立に、二価の基を表す。A及びAで表される二価の基の定義及び具体例は、前述のA及びAで表される二価の基の定義及び具体例と同じである。
ある一形態では、Aは炭素数1〜20の二価の有機基であり、Aはプロピル基である。
式(8)中、aは、0又は1である。ある一形態では、aは0である。
式(8)中、R19及びR20は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。R19及びR20で表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例は、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例と同じである。
ある一形態では、R19及びR20はメチル基である。
式(8)中、Z’は、炭素数1〜60の一価の有機基を表す。Z’で表される炭素数1〜60の一価の有機基の具体例としては、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の具体例、及び式(10)で表される基が挙げられる。Z’は、式(10)で表される基が好ましい。
式(10)中、R21、R22、及びR23は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。R21、R22、及びR23で表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例は、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例と同じである。
ある一形態では、Z’はトリメチルシロキシ基である。
本発明の高分子化合物は、更に、環状エーテル構造を含有する繰り返し単位及び以下の第1の官能基を含有する繰り返し単位とからなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含むことが好ましい。

第1の官能基:活性水素と反応しうる第2の官能基を、電磁波の照射もしくは熱の作用により生成しうる官能基。
環状エーテル構造を含有する繰り返し単位としては、例えば、式(2)で表される繰り返し単位、及び式(3)で表される繰り返し単位が挙げられる。
式(2)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。ある一形態では、Rはメチル基である。
式(2)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。R、R、及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例は、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例と同じである。
ある一形態では、R、R及びRは水素原子である。
式(2)中Rは、2価の基を表す。Rで表される2価の基の定義及び具体例は、前述のA及びAで表される2価の基の定義及び具体例と同じである。
は、−COO−、及び−OCO−が好ましい。
式(2)中、tは、0又は1を表す。ある一形態では、tは1である。
式(3)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。ある一形態では、Rはメチル基である。
式(3)中、R、R、R10、R11、及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。R、R、R10、R11、及びR12で表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例は、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例と同じである。
ある一形態では、R、R、R10、R11、及びR12は、水素原子である。
式(3)中、Rは、2価の基を表す。Rで表される2価の基の定義及び具体例は、前述のA及びAで表される2価の基の定義及び具体例と同じである。
は、−COO−、及び−OCO−が好ましい。
式(3)中、wは、0又は1を表す。ある一形態では、wは1である。
本発明の高分子化合物は、第1の官能基を含有する繰り返し単位を有していてもよい。第1の官能基としては、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基が好ましい。
ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基は、イソシアナト基と反応しうる活性水素を1分子中に1個だけ有するブロック化剤とイソシアナト基とを反応させることにより製造することができる。
ブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基は、イソチオシアナト基と反応しうる活性水素を1分子中に1個だけ有するブロック化剤とイソチオシアナト基とを反応させることにより製造することができる。
ブロック化剤は、イソシアナト基又はイソチオシアナト基と反応した後に、170℃以下の温度で解離するブロック化剤が好ましい。ブロック化剤としては、例えば、アルコ−ル系化合物、フェノ−ル系化合物、活性メチレン系化合物、メルカプタン系化合物、酸アミド系化合物、酸イミド系化合物、イミダゾール系化合物、尿素系化合物、オキシム系化合物、アミン系化合物、イミン系化合物、重亜硫酸塩、ピリジン系化合物及びピラゾール系化合物が挙げられる。ブロック化剤は、単独使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。好ましいブロック化剤としては、オキシム系化合物及びピラゾール系化合物が挙げられる。
以下に、具体的なブロック化剤を例示する。アルコ−ル系化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ベンジルアルコール、及び、シクロヘキサノールが挙げられる。フェノール系化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、スチレン化フェノール、及び、ヒドロキシ安息香酸エステルが挙げられる。活性メチレン系化合物としては、例えば、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、及び、アセチルアセトンが挙げられる。メルカプタン系化合物としては、例えば、ブチルメルカプタン、及び、ドデシルメルカプタンが挙げられる。酸アミド系化合物としては、例えば、アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、及び、γ−ブチロラクタムが挙げられる。酸イミド系化合物としては、例えば、コハク酸イミド、及び、マレイン酸イミドが挙げられる。イミダゾール系化合物としては、例えば、イミダゾール、及び、2−メチルイミダゾールが挙げられる。尿素系化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、及び、エチレン尿素が挙げられる。オキシム系化合物としては、例えば、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、及び、シクロヘキサノンオキシムが挙げられる。アミン系化合物としては、例えば、ジフェニルアミン、アニリン、及び、カルバゾールが挙げられる。イミン系化合物としては、例えば、エチレンイミン、及び、ポリエチレンイミンが挙げられる。重亜硫酸塩としては、例えば、重亜硫酸ソーダが挙げられる。ピリジン系化合物としては、例えば、2−ヒドロキシピリジン、及び、2−ヒドロキシキノリンが挙げられる。ピラゾール系化合物としては、例えば、3,5−ジメチルピラゾール、及び、3,5−ジエチルピラゾールが挙げられる。
本発明に用いてもよいブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチアシアナト基としては、式(4)で表される基及び式(5)で表される基が好ましい。
式(4)及び式(5)中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、R24、R25、R26、R27、及びR28は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。
24、R25、R26、R27、及びR28で表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例は、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例と同じである。
24、R25、R26、R27、及びR28で表される炭素数1〜20の一価の有機基としては、アルキル基が好ましい。
ある一形態では、R24はメチル基であり、R25はエチル基であり、R26、R27、及びR28は水素原子である。
ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基としては、例えば、O−(メチリデンアミノ)カルボキシアミノ基、O−(1−エチリデンアミノ)カルボキシアミノ基、O−(1−メチルエチリデンアミノ)カルボキシアミノ基、O−[1−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ基、(N−3,5−ジメチルピラゾリルカルボニル)アミノ基、(N−3−エチル−5−メチルピラゾリルカルボニル)アミノ基、(N−3,5−ジエチルピラゾリルカルボニル)アミノ基、(N−3−プロピル−5−メチルピラゾリルカルボニル)アミノ基、及び、(N−3−エチル−5−プロピルピラゾリルカルボニル)アミノ基が挙げられる。
ブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基としては、例えば、O−(メチリデンアミノ)チオカルボキシアミノ基、O−(1−エチリデンアミノ)チオカルボキシアミノ基、O−(1−メチルエチリデンアミノ)チオカルボキシアミノ基、O−[1−メチルプロピリデンアミノ]チオカルボキシアミノ基、(N−3,5−ジメチルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基、(N−3−エチル−5−メチルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基、(N−3,5−ジエチルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基、(N−3−プロピル−5−メチルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基、及び、(N−3−エチル−5−プロピルピラゾリルチオカルボニル)アミノ基が挙げられる。
第1の官能基としては、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基が好ましい。
第1の官能基は活性水素と反応しないが、該第1の官能基に電磁波を照射する又は熱を作用させると第2の官能基が生成し、該第2の官能基が活性水素と反応する。つまり、前記第1の官能基は電磁波の照射又は熱の作用により脱保護されて、活性水素と反応しうる第2の官能基を生成する。
本明細書において活性水素とは、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子のような炭素原子以外の原子に結合した水素原子をいう。
前記第2の官能基は、絶縁層の形成工程において、電磁波が照射されるまで又は熱が加えられるまで保護(ブロック)されており、前記第1の官能基の形態で絶縁層材料中に存在する。その結果、高分子化合物の貯蔵安定性が向上する。
本発明の高分子化合物は、更に、式(6)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
式(6)中、R13は、水素原子又はメチル基を表す。ある一形態では、R13はメチル基である。
式(6)中、R’は、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。R’で表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例は、前述のR及びRで表される炭素数1〜20の一価の有機基の定義及び具体例と同じである。
式(6)中、R14は、酸により脱離しうる有機基を表す。酸により脱離しうる有機基としては、例えば、分岐構造又は環状炭化水素構造を有する炭素数4〜20の炭化水素基、置換されていてもよいヒドロフラニル基、及び置換されていてもよいヒドロピラニル基が挙げられる。
分岐構造を有する炭素数4〜20の炭化水素基としては、例えば、tert−ブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、及び、2、3、3−トリメチル−2−ブチル基が挙げられる。
環状炭化水素構造を有する炭素数4〜20の炭化水素基としては、例えば、2−シクロプロピル−2−プロピル基、1−メチル−1−シクロペンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシル基、1−メチル−1−シクロヘプタニル基、2−メチル−2−アダマンチル基及び2−アダマンチル−2−プロピル基が挙げられる。
ヒドロフラニル基及びヒドロピラニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基及びアルキル基が挙げられる。
ヒドロフラニル基とは、ジヒドロフラン又はテトラヒドロフランから水素原子1個を除いた基を意味し、置換されていてもよいヒドロフラニル基としては、例えば、テトラヒドロフラニル基が挙げられる。
ヒドロピラニル基とは、ジヒドロピラン又はテトラヒドロピランから水素原子1個を除いた基を意味し、置換されていてもよいヒドロピラニル基としては、例えば、テトラヒドロピラニル基及び4−メトキシテトラヒドロピラニル基が挙げられる。
式(6)中、Aは、−O−又は−COO−を表す。ある一形態では、Aは−O−である。
式(6)中、mは、1〜5の整数を表す。ある一形態では、mは1である。
式(6)中、Rは、二価の基を表す。Rで表される2価の基の定義及び具体例は、前述のA及びAで表される2価の基の定義及び具体例と同じである。
式(6)中、uは、0又は1を表す。ある一形態では、uは0である。
式(1)で表される繰り返し単位及び式(8)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含む高分子化合物(A)は、例えば、式(1)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーを熱重合開始剤を用いて重合させる方法、及び、式(8)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーを光重合開始剤もしくは熱重合開始剤を用いて重合させる方法により製造することが出来る。
式(1)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとしては、例えば、式(7)で表される化合物が挙げられる。式(7)で表される化合物としては、例えば、α−メチル−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(3−トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ]ベンジルアクリレート、及び、α−メチル−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(3−トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ]ベンジルメタクリレートが挙げられる。
前記熱重合開始剤としては、ラジカル重合の開始剤となる化合物であればよく、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)、1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩等のアゾ系化合物、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、アセチルアセトンパーオキシド等のケトンパーオキシド類、イソブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、o−メチルベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、2,4,4−トリメチルペンチル−2−ヒドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、tert−ブチルヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド、ジtert−ブチルパーオキシド、トリス(tert−ブチルパーオキシ)トリアジン等のジアルキルパーオキシド類、1,1−ジtert−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、ジtert−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジtert−ブチルパーオキシアゼレート、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジtert−ブチルパーオキシトリメチルアジペート等のアルキルパーエステル類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーオキシカーボネート類が挙げられる。
前記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾフェノン、メチル(o−ベンゾイル)ベンゾエート、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインオクチルエーテル、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ジアセチル等のカルボニル化合物、メチルアントラキノン、クロロアントラキノン、クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のアントラキノン誘導体又はチオキサントン誘導体、ジフェニルジスルフィド、ジチオカーバメート等の硫黄化合物が挙げられる。
重合を開始させるエネルギーとして光エネルギーを用いる場合、重合性モノマーに照射する光の波長は、370nm以上が好ましく、370〜450nmがより好ましい。
式(1)で表される繰り返し単位及び式(8)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位と、環状エーテル構造を含有する繰り返し単位及び以下の第1の官能基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位とを含む高分子化合物(A−1)は、例えば、式(1)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び式(8)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性モノマーと、環状エーテル構造を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び前記第1の官能基を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとからなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性モノマーとを含む重合性モノマー混合物を用い、前記高分子化合物(A)の製造と同様の方法により製造することが出来る。環状エーテル構造を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとしては、式(2)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー、及び、式(3)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーが挙げられる。
環状エーテル構造を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマーは、例えば、活性水素と環状エーテル構造とを有する化合物と、活性水素と反応しうる官能基と二重結合とを有する化合物とを反応させることにより製造することが出来る。
活性水素と環状エーテル構造とを有する化合物としては、例えば、グリシジルアルコール、及び、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタンが挙げられる。
活性水素と反応しうる官能基と二重結合とを有する化合物としては、例えば、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、2−イソシアナトエチルアクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレート、及び、ビニルベンゾイルクロライドが挙げられる。
式(2)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとしては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、2−グリシジルエチルアクリレート、及び、2−グリシジルエチルメタクリレートが挙げられる。
式(3)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとしては、例えば、3−アクリロイルオキシメチル−3−エチルオキセタン、及び、3−メタクリロイルオキシメチル−3−エチルオキセタンが挙げられる。
第1の官能基を含有する重合性モノマーとしては、例えば、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基とブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基のいずれかと不飽和結合とを有するモノマーが挙げられる。該ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基とブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基のいずれかと不飽和結合とを有するモノマーは、イソシアナト基とイソチオシアナト基のいずれかと不飽和結合とを有する化合物と、ブロック化剤とを反応させることにより製造することが出来る。不飽和結合としては、二重結合が好ましい。
二重結合とイソシアナト基とを有する化合物としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、及び、2−(2’−メタクリロイルオキシエチル)オキシエチルイソシアネートが挙げられる。
二重結合とイソチオシアナト基とを有する化合物としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルイソチオシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソチオシアネート、及び、2−(2’−メタクリロイルオキシエチル)オキシエチルイソチオシアネートが挙げられる。
第1の官能基を含有する重合性モノマーの製造には、前記ブロック化剤を好適に用いることが出来る。イソシアナト基又はイソチオシアナト基と不飽和結合とを有する化合物と、ブロック化剤とを反応させて、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基又はブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基と不飽和結合とを有するモノマーの製造する反応においては、必要に応じて有機溶媒、触媒等を添加することが出来る。
ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基と二重結合とを有するモノマーとしては、例えば、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート、及び、2−〔N−[1’,3’−ジメチルピラゾリル]カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレートが挙げられる。
ブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基と二重結合とを有するモノマーとしては、例えば、2−〔O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]チオカルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート、及び、2−〔N−[1’,3’−ジメチルピラゾリル]チオカルボニルアミノ〕エチル−メタクリレートが挙げられる。
式(1)で表される繰り返し単位及び式(8)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位と式(6)で表される繰り返し単位とを含む高分子化合物(A−2)は、例えば、式(1)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び式(8)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性モノマーと、式(6)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとを含む重合性モノマー混合物を用い、前記高分子化合物(A)の製造と同様の方法により製造することが出来る。
式(1)で表される繰り返し単位及び式(8)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位と、環状エーテル構造を含有する繰り返し単位及び以下の第1の官能基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位と、式(6)で表される繰り返し単位とを含む高分子化合物(A−3)は、例えば、式(1)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び式(8)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性モノマーと、式(2)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び式(3)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び第1の官能基を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとからなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性モノマーと、式(6)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとを含む重合性モノマー混合物を用い、前記高分子化合物(A)の製造と同様の方法により製造することが出来る。
式(6)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーとしては、例えば、tert−ブチル−4−ビニルベンゾエート、(2−メチル−2−アダマンチル)−4−ビニルベンゾエート、(テトラヒドロ−2−ピラニル]−4−ビニルベンゾエート、4−(メトキシメトキシ)スチレン、4−(メトキシエトキシメトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン、4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)スチレン、4−(シクロプロピルメトキシ)スチレン、及び、4−(シクロヘキシルオキシ)スチレンが挙げられる。
本発明の高分子化合物は、式(1)で表される繰り返し単位との原料となる重合性モノマー、式(8)で表される繰り返し単位との原料となる重合性モノマー、環状エーテル構造を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマー、第1の官能基を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマー、式(6)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー以外の重合性モノマーを重合時に添加して製造してもよい。
追加して使用される重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル及びその誘導体、メタアクリル酸エステル及びその誘導体、スチレン及びその誘導体、酢酸ビニル及びその誘導体、メタアクリロニトリル及びその誘導体、アクリロニトリル及びその誘導体、有機カルボン酸のビニルエステル及びその誘導体、有機カルボン酸のアリルエステル及びその誘導体、フマル酸のジアルキルエステル及びその誘導体、マレイン酸のジアルキルエステル及びその誘導体、イタコン酸のジアルキルエステル及びその誘導体、有機カルボン酸のN−ビニルアミド誘導体、末端不飽和炭化水素及びその誘導体、不飽和炭化水素基を含む有機ゲルマニウム誘導体、ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン及びその誘導体、アクリルアミド及びその誘導体が挙げられる。
追加して使用される重合性モノマーの種類は、絶縁層に要求される特性など本発明の高分子化合物の用途に応じて適宜選択される。溶媒に対する優れた耐久性や有機薄膜トランジスタのヒステリシスを小さくする観点からは、スチレンやスチレン誘導体のように、これらの化合物を含む膜において、分子の密度が高く、硬い膜を形成するモノマーが選択される。また、ゲート電極や基板の表面等の絶縁層の隣接面に対する密着性の観点からは、メタアクリル酸エステル及びその誘導体、アクリル酸エステル及びその誘導体のように、本発明の高分子化合物に可塑性を付与するモノマーが選択される。
アクリル酸エステル及びその誘導体は、単官能のアクリレートであっても、使用量に制約は出てくるものの、多官能のアクリレートであってもよい。アクリル酸エステル及びその誘導体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−sec−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシフェニルエチル、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、及び、N−アクリロイルモルフォリンが挙げられる。
メタアクリル酸エステル及びその誘導体は、単官能のメタアクリレートであってもよく、使用量に制約は出てくるものの、多官能のメタアクリレートであってもよい。メタアクリル酸エステル及びその誘導体としては、例えば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸−sec−ブチル、メタアクリル酸ヘキシル、メタアクリル酸オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシフェニルエチル、エチレングリコールジメタアクリレート、プロピレングリコールジメタアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタアクリレート、ジエチレングリコールジメタアクリレート、トリエチレングリコールジメタアクリレート、トリメチロールプロパンジメタアクリレート、トリメチロールプロパントリメタアクリレート、ペンタエリスリトールペンタメタアクリレート、N,N−ジメチルメタアクリルアミド、N,N−ジエチルメタアクリルアミド、及び、N−アクリロイルモルフォリンが挙げられる。
スチレン及びその誘導体としては、例えば、スチレン、2,4−ジメチル−α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、2,4,5−トリメチルスチレン、ペンタメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−ビニルビフェニル、3−ビニルビフェニル、4−ビニルビフェニル、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、4−ビニル−p−ターフェニル、1−ビニルアントラセン、α−メチルスチレン、o−イソプロペニルトルエン、m−イソプロペニルトルエン、p−イソプロペニルトルエン、2,4−ジメチル−α−メチルスチレン、2,3−ジメチル−α−メチルスチレン、3,5−ジメチル−α−メチルスチレン、p−イソプロピル−α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロピルベンゼン及び、4−アミノスチレンが挙げられる。
酢酸ビニル及びその誘導体としては、例えば、酢酸ビニルが挙げられる。
メタアクリロニトリル及びその誘導体としては、例えば、メタアクリロニトリルが挙げられる。
アクリロニトリル及びその誘導体としては、例えば、アクリロニトリルが挙げられる。
有機カルボン酸のビニルエステル及びその誘導体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル及びアジピン酸ジビニルが挙げられる。
有機カルボン酸のアリルエステル及びその誘導体としては、例えば、酢酸アリル、安息香酸アリル、アジピン酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル及びフタル酸ジアリルが挙げられる。
フマル酸のジアルキルエステル及びその誘導体としては、例えば、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイソプロピル、フマル酸ジ−sec−ブチル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジ−n−ブチル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシル及びフマル酸ジベンジルが挙げられる。
マレイン酸のジアルキルエステル及びその誘導体としては、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジ−sec−ブチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸ジ−n−ブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル及びマレイン酸ジベンジルが挙げられる。
イタコン酸のジアルキルエステル及びその誘導体としては、例えば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジイソプロピル、イタコン酸ジ−sec−ブチル、イタコン酸ジイソブチル、イタコン酸ジ−n−ブチル、イタコン酸ジ−2−エチルヘキシル及びイタコン酸ジベンジルが挙げられる。
有機カルボン酸のN−ビニルアミド誘導体としては、例えば、N−メチル−N−ビニルアセトアミドが挙げられる。
末端不飽和炭化水素及びその誘導体としては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、ビニルシクロヘキサン、塩化ビニル及びアリルアルコールが挙げられる。
不飽和炭化水素基を含む有機ゲルマニウム誘導体としては、例えば、アリルトリメチルゲルマニウム、アリルトリエチルゲルマニウム、アリルトリブチルゲルマニウム、トリメチルビニルゲルマニウム及びトリエチルビニルゲルマニウムが挙げられる。
ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン及びその誘導体としては、例えば、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、及び5−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンが挙げられる。
アクリルアミド及びその誘導体としては、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(3−(N’,N’−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミドが挙げられる。
追加して使用される重合性モノマーとしては、アクリル酸アルキルエステル、メタアクリル酸アルキルエステル、スチレン、4−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アリルトリメチルゲルマニウム、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、及びN,N−ジエチルアクリルアミドが好ましい。
本発明の高分子化合物の製造における式(1)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び式(8)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーからなる群から選ばれる1種以上の重合性モノマーの仕込みモル量は、重合に関与する全ての重合性モノマー中、好ましくは1モル%以上50モル%以下であり、より好ましくは5モル%以上40モル%以下である。式(1)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び式(8)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーからなる群から選ばれる1種以上の重合性モノマーの仕込みモル量が1モル%未満では撥液性が不十分となり、パターン形成ができない場合がある。式(1)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマー及び式(8)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーからなる群から選ばれる1種以上の重合性モノマーの仕込みモル量が50モル%を超えると、製造した高分子化合物を含む層に親液パターン及び撥液パターンを形成するのに必要な電磁波もしくは電子線の照射量が多くなる場合がある。
本発明の高分子化合物が環状エーテル構造を含有する繰り返し単位を含む場合、該高分子化合物の製造における環状エーテル構造を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマーの仕込みモル量は、重合に関与する全ての重合性モノマー中、好ましくは5モル%以上50モル%以下であり、より好ましくは5モル%以上40モル%以下である。環状エーテル構造を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマーの仕込みモル量が5モル%未満では架橋構造の形成が不十分となり、耐溶剤性が低下する場合がある。環状エーテル構造を含有する繰り返し単位の原料となる重合性モノマーの仕込みモル量が50モル%を超えると撥液性が不十分となり、パターン形成ができない場合がある。
本発明の高分子化合物が第1の官能基を含有する繰り返し単位を含む場合、該高分子化合物の製造における第1の官能基を含有する重合性モノマーの仕込みモル量は、重合に関与する全ての重合性モノマー中、好ましくは5モル%以上50モル%以下であり、より好ましくは5モル%以上40モル%以下である。第1の官能基を含有する重合性モノマーの仕込みモル量をこの範囲に調節することにより、絶縁層の内部に架橋構造が十分形成され、耐溶剤性が高くなる。
高分子化合物(A−2)又は高分子化合物(A−3)の製造における式(6)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーの仕込みモル量は、重合に関与する全ての重合性モノマー中、好ましくは5モル%以上50モル%以下であり、より好ましくは5モル%以上40モル%以下である。式(6)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーの仕込みモル量が5モル%未満では架橋構造の形成が不十分となり、耐溶剤性が低下する場合がある。式(6)で表される繰り返し単位の原料となる重合性モノマーの仕込みモル量が50モル%を超えると撥液性が不十分となり、パターン形成ができない場合がある。
本発明の高分子化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量は、3000〜1000000が好ましく、5000〜500000がより好ましい。本発明の高分子化合物は、直鎖状でも分岐状でもよく、環状であってもよい。
高分子化合物(A)としては、例えば、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−イソシアナトエチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−(メタクリロイルオキシエチル)メタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−イソシアナトエチルメタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド)、及び、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−(メタクリロイルオキシエチル)メタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド)が挙げられる。
高分子化合物(A−1)としては、例えば、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート])、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート])、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−メチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−メチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−メチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート] −コ−メチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート)、及び、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート)が挙げられる。
高分子化合物(A−2)としては、例えば、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−イソシアナトエチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−(メタクリロイルオキシエチル)メタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−イソシアナトエチルメタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−(メタクリロイルオキシエチル)メタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−イソシアナトエチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−(メタクリロイルオキシエチル)メタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−イソシアナトエチルメタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、及び、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−2−(メタクリロイルオキシエチル)メタクリレート−コ−N,N,−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)が挙げられる。
高分子化合物(A−3)としては、例えば、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート−コ−4−(1-エトキシエトキシ)スチレン)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−
(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−N,N−ジエチルアクリルアミド−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−グリシジルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)、及び、ポリ(α−メチル−(4−(3-トリストリメチルシロキシシリルプロピル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロ)ベンジルメタクリレート−コ−[2−〔1’−(3’,5’−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ〕エチル−メタクリレート]−コ−アクリロニトリル−コ−メチルメタクリレート−コ−(2−テトラヒドロピラニル)−4−ビニルベンゾエート)が挙げられる。
<絶縁層材料>
本発明の絶縁層材料は、式(1)で表される繰り返し単位及び式(8)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含む高分子化合物を含む。さらに、混合や粘度調節のための溶媒、添加剤などを含有していてもよい。該溶媒としては、例えば、テトラヒドロフランやジブチルエーテルなどのエーテル溶媒、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素溶媒、ペンテンなどの不飽和炭化水素溶媒、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、アセトンなどのケトン溶媒、ブチルアセテートなどのアセテート溶媒、イソプロピルアルコールなどのアルコール溶媒、クロロホルムなどのハロゲン溶媒、これらの溶媒の混合溶媒が挙げられる。溶媒としては、常圧での沸点が100℃〜200℃の有機溶媒が好ましい。常圧での沸点が100℃〜200℃の有機溶媒の例としては、2−ヘプタノン(沸点151℃)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)が挙げられる。また、添加剤としては、例えば、増感剤、レべリング剤、粘度調節剤、光カチオン重合開始剤、熱カチオン重合開始剤、光酸発生剤、熱酸発生剤、及び、硬化促進剤が挙げられる。
本発明の絶縁層の形成方法の一態様は、
絶縁層材料を含む液を基材に塗布し、次いで、乾燥させて該基材上に塗布層を形成する工程;
該塗布層に熱を印加する工程;及び、
マスクを介して該熱を印加した塗布層の一部分に電磁波又は電子線を照射して親液パターン及び撥液パターンを形成する工程;
を包含する絶縁層の形成方法である。
ここで、「基材」とは、その上に絶縁層が配置されることになる構成部材をいう。
電磁波は紫外線が好ましい。
塗布層の形成は、例えば、絶縁層材料を含有する液(絶縁層塗布液)を調製し、絶縁層塗布液を基材に塗布することにより行う。塗布方法としては、例えば、スピンコート法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、及び、インクジェット法が挙げられる。塗布後、乾燥させて塗布層を形成する。ここでいう乾燥は、塗布された絶縁層材料に含まれる溶媒を除去することを意味する。
次いで、熱の印加により、塗布層を硬化させる。本発明の高分子化合物が環状エーテル構造を含有する繰り返し単位を含み、かつ、絶縁層材料中に加熱により酸を発生する化合物を含む場合、加熱により発生した酸により環状エーテルの部位が反応し、高分子化合物がカチオン重合して架橋構造が形成され、絶縁層が形成される。
本発明の高分子化合物が第1の官能基を含有する繰り返し単位を含む場合、加熱により第2の官能基が形成され、大気中の水分と第2の官能基の部位が反応し、高分子化合物が架橋構造を形成し、絶縁層が形成される。
本発明の高分子化合物が環状エーテル構造を含有する繰り返し単位及び第1の官能基を含有する繰り返し単位を含み、かつ、絶縁層材料中に加熱により酸を発生する化合物を含む場合、加熱により発生した酸により環状エーテルの部位が反応し、高分子化合物がカチオン重合して生成した水酸基と、第1の官能基から生成した第2の官能基とが反応して架橋構造が形成され、絶縁層が形成される。
次いで、形成された絶縁層にマスクを通して選択的に電磁波又は電子線を照射させる。電磁波又は電子線の照射により、本発明の高分子化合物から式(1)で表される繰り返し単位中の式(Y)の部位が脱離して酸を生成し、又は、式(8)で表される繰り返し単位中の式(Y’)の部分が脱離して酸を生成し、電磁波又は電子線が照射された部分が親水化される。電磁波又は電子線を照射した絶縁層の部分は親液性を有し、電磁波又は電子線をマスクにより遮蔽した絶縁層の部分は撥液性を有し、マスクの形状に依存する親液パターン及び撥液パターンが形成される。
Figure 0006102283
(Y) (Y’)
電磁波を照射する場合、電磁波の波長は450nm以下が好ましく、150〜410nmがより好ましい。照射する電磁波の波長が450nmを越えると式(Y)の部位の脱離及び式(Y’)の部位の脱離が不十分となり、親水化が不十分になり、パターン形成が出来なくなる場合がある。電磁波としては、紫外線が好ましい。
紫外線の照射は、例えば、半導体の製造のために使用されている露光装置やUV硬化性樹脂を硬化させるために使用されているUVランプを用いて行うことができる。電子線の照射は、例えば、超小型電子線照射管を用いて行うことができる。
マスクを通して選択的に電磁波又は電子線を照射させた後、絶縁層を有機溶媒で洗浄することが好ましい。有機溶媒としては、絶縁層を溶解しない有機溶媒であれば特に制限はないが、沸点が50℃〜200℃の有機溶媒が好ましい。該有機溶媒としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、トルエン、2−ヘプタノン、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。洗浄後、加熱して乾燥させてもよい。加熱はヒーター及びオーブンなどを用いて行うことができる。
本発明の絶縁層は、他の有機絶縁層上に積層して使用することが出来る。
該他の有機絶縁層上に積層する絶縁層の形成方法の一態様は、
絶縁層材料を含む液を有機絶縁層からなる基材に塗布し、次いで、乾燥させて該基材上に塗布層を形成する工程;
マスクを介して該熱を印加した塗布層の一部分に電磁波又は電子線を照射して親液パターン及び撥液パターンを形成する工程;及び
該親液パターン及び撥液パターンが形成された塗布層に熱を印加する工程;
を包含する絶縁層の形成方法である。
更に、親液パターン上に金属層を形成した後、撥液パターン部分の絶縁層を有機溶媒に溶解させて除去してもよい。
本発明の絶縁層材料は、例えば、有機薄膜トランジスタ、有機薄膜太陽電池、有機EL等の電子デバイスに含まれる絶縁層の形成に用いられる。有機薄膜トランジスタの絶縁層中でも、ゲート絶縁層の形成に用いられることが好ましい。
<有機薄膜トランジスタ>
図1は、本発明の一実施形態であるボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタの構造を示す模式断面図である。この有機薄膜トランジスタには、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極2と、ゲート電極2上に形成されたゲート絶縁層3と、ゲート絶縁層3上に形成された有機半導体層4と、有機半導体層4上にチャネル部を挟んで形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、素子全体を覆うオーバーコート7とが、備えられている。
ボトムゲートトップコンタクト型有機薄膜トランジスタは、例えば、基板上にゲート電極を形成し、ゲート電極上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に有機半導体層を形成し、有機半導体層上にソース電極及びドレイン電極を形成し、オーバーコート層を形成することで製造することができる。本発明の有機薄膜トランジスタ絶縁層材料は、有機薄膜トランジスタゲート絶縁層材料として、ゲート絶縁層を形成するのに好適に用いられる。
図2は、本発明の一実施形態であるボトムゲートボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタの構造を示す模式断面図である。この有機薄膜トランジスタには、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極2と、ゲート電極2上に形成されたゲート絶縁層3と、ゲート絶縁層3上にチャネル部を挟んで形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6上に形成された有機半導体層4と、素子全体を覆うオーバーコート7とが、備えられている。
ボトムゲートボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタは、例えば、基板上にゲート電極を形成し、ゲート電極上にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上にソース電極及びドレイン電極を形成し、ソース電極及びドレイン電極上に有機半導体層を形成し、オーバーコート層を形成することで製造することができる。本発明の有機薄膜トランジスタ絶縁層材料は、有機薄膜トランジスタゲート絶縁層材料として、ゲート絶縁層を形成するのに好適に用いられる。
本発明の絶縁層材料を用いた有機薄膜トランジスタ絶縁層の形成方法の一態様は、
絶縁層材料を含む液を基材に塗布して該基材上に塗布層を形成する工程;
該塗布層に熱を印加する工程;
マスクを介して該熱を印加した塗布層の一部分に電磁波又は電子線を照射して親液パターン及び撥液パターンを形成する工程;並びに、
該親液パターン及び撥液パターンを形成した絶縁層上に、インクジェット法、又は印刷法により有機半導体層、及び、要すれば配線層を形成する工程;
を包含する有機薄膜トランジスタ絶縁層の形成方法である。
絶縁層はゲート絶縁層が好ましい。ゲート絶縁層の形成は、例えば、絶縁層材料を含有する液(絶縁層塗布液)を調製し、絶縁層塗布液を基材に塗布し、乾燥し、焼成し、マスクを通して選択的に電磁波又は電子線を照射し、照射部を親水化させることにより行う。
絶縁層塗布液の塗布方法等は、前記絶縁層の形成方法において説明した方法等と同じである。
有機半導体層は、例えば、有機トランジスタ有機半導体材料からなるインクをインクジェット法又は印刷法により該マスクパターンが転写された絶縁層上に塗布することで形成される。有機半導体層を形成することで、有機薄膜トランジスタを製造することが出来る。
絶縁層上には、配線層を形成してもよい。配線層は、例えば、配線材料からなるインクをインクジェット法又は印刷法により該マスクパターンが転写された絶縁層上に塗布することで形成される。
本発明の絶縁層材料から形成された絶縁層上には、自己組織化単分子膜層を形成してもよい。該自己組織化単分子膜層は、例えば、有機溶媒中にアルキルクロロシラン化合物もしくはアルキルアルコキシシラン化合物を1〜10重量%溶解した溶液でゲート絶縁層を処理することにより形成することが出来る。
アルキルクロロシラン化合物の例としては、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、デシルトリクロロシラン、及びオクタデシルトリクロロシランが挙げられる。
アルキルアルコキシシラン化合物の例としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、及びオクタデシルトリメトキシシランが挙げられる。
基板1、ゲート電極2、ソース電極5、ドレイン電極6及び有機半導体層4は、通常使用される材料及び方法で構成すればよい。基板の材料には樹脂やプラスチックの板やフィルム、ガラス板、シリコン板などが用いられる。電極の材料には、クロム、金、銀、アルミニウム、モリブデン等を用い、蒸着法、スパッタ法、印刷法、インクジェット法等の公知の方法で電極を形成する。
有機半導体層4を形成するための有機半導体としてはπ共役ポリマーが用いられ、例えば、ポリピロール及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリアリルアミン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、ポリカルバゾール及びその誘導体、ポリインドール及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体を用いることができる。また、有機溶媒に溶解する低分子物質、例えば、ペンタセンなどの多環芳香族の誘導体、フタロシアニン誘導体、ペリレン誘導体、テトラチアフルバレン誘導体、テトラシアノキノジメタン誘導体、フラーレン及びその誘導体、カーボンナノチューブ及びその誘導体を用いることができる。具体的には、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4,7−ジ(エチレンボロネート)と、2,6−ジブロモ−(4,4−ビス−ヘキサデカニル−4H−シクロペンタ[2,1−b;3,4−b’]−ジチオフェンとの縮合物、9,9−ジ−n−オクチルフルオレン−2,7−ジ(エチレンボロネート)と、5,5’−ジブロモ−2,2’−バイチオフェンとの縮合物等があげられる。
有機半導体層の形成は、例えば、有機半導体に溶媒を添加して有機半導体塗布液を調製し、該有機半導体塗布液をゲート絶縁層上に塗布し、該有機半導体塗布液を乾燥させることにより行う。本発明の高分子化合物が式(1)で表される繰り返し単位を含む場合、ゲート絶縁層を構成する樹脂がベンゼン環を有し、有機半導体と親和性がある。それゆえ、上記塗布乾燥法によって、有機半導体層とゲート絶縁層との間に均一で平坦な界面が形成される。
有機半導体塗布液に使用される溶媒としては、有機半導体を溶解又は分散させる溶媒であれば特に制限は無いが、好ましくは、常圧での沸点が50℃〜200℃の溶媒である。該溶媒の例としては、クロロホルム、トルエン、アニソール、2−ヘプタノン、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。該有機半導体塗布液は、前記絶縁層塗布液と同様にスピンコート、ダイコーター、スクリーン印刷、インクジェット等の公知の方法によりゲート絶縁層上に塗布することができる。
本発明の絶縁層材料を用いて製造した有機薄膜トランジスタは、有機薄膜トランジスタを保護し、また、表面の平滑性を高める目的で、オーバーコート材でコートしてもよい。
本発明の絶縁層材料を用いて製造した絶縁層は、その上に平坦な膜等を積層することができ、積層構造を容易に形成することができる。また、該絶縁層上に有機エレクトロルミネッセンス素子を好適に搭載することができる。
本発明の絶縁層材料を用いて、好適に有機薄膜トランジスタを有するディスプレイ用部材を作製できる。該有機薄膜トランジスタを有するディスプレイ用部材を用いて、ディスプレイ用部材を備えるディスプレイを作製できる。
本発明の絶縁層材料は、ゲート絶縁層以外のトランジスタに含まれる層、有機エレクトロルミネッセンス素子に含まれる層を形成する用途にも用いることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明が実施例により限定されるものではないことは言うまでもない。
H NMR測定は、300MHz NMR装置(装置名:INOVA、VARIAN社製)を用いて行った。
合成例1
(化合物1の合成)
三方コックを上部に付けたジムロートを500mlの三つ口フラスコに取り付け、該三つ口フラスコ中に、3’−ヒドロキシ−4’−メトキシアセトフェノン(東京化成工業株式会社製)を9.84g、3−アイオドプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(信越化学工業株式会社製)を25.00g、炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製)を11.47g、N,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業株式会社製)を200ml及び攪拌子を入れ、マグネティックスターラーで攪拌子を攪拌させながら室温で24時間反応させた。反応終了後、反応混合物を500mlのイオン交換水が入った1Lビーカーに入れた。析出物をジエチルエーテルで抽出し、更に、イオン交換水でジエチルエーテル層を十分に水洗し、ジエチルエーテル層を分液した後、ジエチルエーテル層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。ジエチルエーテル層中の塩を濾別後、ロータリーエバポレーターで濃縮して淡黄色透明液体である化合物1を得た。化合物1の得量は26.51gであり、収率は98%であった。
H NMR(アセトン−d6、δppm TMS基準):7.64−7.60(d、1H)、7.52(s、1H)、7.03−7.01(d、1H)、4.08(t、2H)、3.87(s、3H)、2.52(s、3H)、1.94−1.84(m、2H)、0.71−0.66(m、2H),0.17−0.11(m、27H)。
Figure 0006102283
化合物1
合成例2
(化合物2の合成)
200mlのナスフラスコに、化合物1を5.00g、及び攪拌子を入れた。該ナスフラスコを氷浴中に浸け、冷却しながら、氷浴中で冷却した濃硝酸(d=1.42g/cm)7.50gをナスフラスコ内にゆっくり滴下した。滴下終了後、氷浴中で更に1時間攪拌し、更に、水浴中で3時間反応させた。反応終了後、100mlのイオン交換水を反応混合物に加え、炭酸カリウム水溶液で中和した。中和後、水層を500ml分液ロートに移し、更に、フラスコ内に残った沈殿物を酢酸エチル100mlに溶解させた溶液を500mlの分液ロートに移し、有機層を分液した。水層を更に酢酸エチル50mlで3回抽出し、すべての有機層を合わせてイオン交換水200mlで水洗、及び分液を3回繰り返した。有機層を分液し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、不溶物を濾別した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮して化合物2を淡黄色で粘稠な液体として得た。化合物2の収量は4.64gであり、収率は85%であった。
H NMR(アセトン−d6、δppm):7.62(s、1H)、7.14(s、1H)、4.19−4.15(m、2H)、4.00(s、3H)、2.49(s、3H)、1.98−1.87(m、2H)、0.80−0.67(m、2H)、0.18−0.07(m、27H)。
Figure 0006102283
化合物2
合成例3
(化合物3の合成)
200mlのナスフラスコに、化合物2を4.64g、エタノール(和光純薬工業株式会社製)を100ml、及び攪拌子を入れ、マグネティックスターラーで攪拌子を攪拌させながら均一な溶液を調製した。得られた溶液に水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.32gを添加した。添加終了後、室温で4時間反応させた。反応終了後、反応液をロータリーエバポレーターで容積が10分の1程度になるまで濃縮し、酢酸エチルを200ml加えて析出物を再度溶解させた後、500mlの分液ロートに移した。酢酸エチル層をイオン交換水50mlで3回水洗した後、分液し、酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。不溶物を濾別した後、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、濃黄色透明で粘稠な液体である化合物3を得た。化合物3の得量は、4.12gであり、収率は88%であった。
H NMR(アセトン−d6、δppm):7.54(s、1H)、7.48(s、1H)、5.47−5.43(m、1H)、4.11−4.07(m、2H)、3.96(s、3H)、2.02−1.84(m、2H)、1.46−1.42(d、3H)、0.79−0.66(m、2H)、0.22−0.09(m、27H)。
Figure 0006102283
化合物3
実施例1
(化合物4の合成)
三方コックを上部に付けたジムロートを200mlの三つ口フラスコに取り付け、該三つ口フラスコ中に、化合物3を4.12g、トリエチルアミン(和光純薬工業株式会社製)を1.59g、脱水テトラヒドロフラン(和光純薬工業株式会社製)を100ml、及び攪拌子を入れ、フラスコ内部の空気を窒素で置換し、マグネティックスターラーで攪拌子を攪拌させて均一な溶液を調製した。得られた溶液に、ガスタイトシリンジでメタクリロイルクロライド(東京化成工業株式会社製)を1.57g滴下した。滴下終了後、室温で18時間反応させ、その後、メタノール(和光純薬工業株式会社製)を40ml加え、更に、室温で3時間反応させた。反応終了後、反応混合物を200mlのナスフラスコに移し、ロータリーエバポレーターで体積が10分の1程度になるまで濃縮した。得られた粘稠物を酢酸エチル200mlに再溶解させ、500mlの分液ロートに移した。イオン交換水100mlで有機層を水洗し、水層を分液後、有機層に希塩酸を加え、水層が酸性になるまで有機層を洗浄した。その後、有機層にイオン交換水を加え、水層が中性になるまで有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、不溶物を濾過した後、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、更に、ロータリーポンプで溶媒を除去して淡黄色で粘稠な液体である化合物4を得た。化合物4の収量は3.90gであり、収率は84%であった。
H NMR(アセトン−d6、δppm):7.58(s、1H)、7.25(s、1H)、6.42−6.40(q、1H)、6.18(s、1H)、5.78(s、1H)、4.14−4.10(m、2H)、3.97(s、3H)、1.98−1.89(m、2H)、1.67−1.64(d、3H)、0.72−0.66(m、2H)、0.17−0.11(m、27H)。
Figure 0006102283
化合物4
合成例4
(化合物5の合成)
三方コック及びセプタムを取り付けた300mlの三つ口フラスコに、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成株式会社製、商品名:OXT−101)を33.29g、トリエチルアミン(和光純薬工業株式会社製)を48.31g、脱水テトラヒドロフラン(和光純薬工業株式会社製)を200ml、及び攪拌子を入れ、フラスコ内部の空気を窒素で置換した。フラスコを氷浴中に浸け、マグネティックスターラーで攪拌子を攪拌させることにより反応混合物を攪拌させながら、ガスタイトシリンジを用いてメタクリロイルクロライド25.00gをゆっくり滴下した。滴下終了後、氷浴中で更に2時間攪拌を続け、その後、室温で一晩攪拌を続けて反応させた。反応終了後、生成したトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、濾液を500mlの分液ロートに移し、濾液にジエチルエーテル200mlを加えた後、100mlのイオン交換水で有機層を水洗し、有機層を分液した。有機層の水洗を3回繰り返した後、有機層を分液し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、濾液をロータリーエバポレーターを用いて濃縮し、化合物5を淡褐色の液体として得た。化合物5の得量は29.3gであり、収率は61.3%であった。
Figure 0006102283
化合物5
実施例2
(高分子化合物1の合成)
50ml耐圧容器(ACE GLASS社製)に、化合物4を2.00g、化合物5を1.79g、スチレン(和光純工業株式会社薬製)を1.01g、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(日本化成株式会社製)を2.06g、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を0.03g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(東京化成工業株式会社製)を8.82g入れ、溶存酸素をパージするためアルゴンガスでバブリングした後、密栓した。80℃のオイルバス中で8時間重合させ、高分子化合物1が溶解している粘稠なプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。高分子化合物1は、下記繰り返し単位を有している。括弧の添え数字は繰り返し単位のモル分率を示している。
Figure 0006102283
高分子化合物1
得られた高分子化合物1の標準ポリスチレンから求めた重量平均分子量は、9000であった(島津製GPC、Tskgel super HM−H 1本+Tskgel super H2000 1本、移動相=THF)。
実施例3
(絶縁層の形成及び接触角の測定)
20mlのサンプル瓶に、実施例2で得た高分子化合物1のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を0.57g、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(YDCN−704、東都化成株式会社製)を1.13g、熱酸発生剤であるTA−100(サンアプロ株式会社製)を0.041g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを6.20g入れ、攪拌しながら溶解させ、絶縁層材料である均一な塗布溶液1を調製した。
得られた塗布溶液1を孔径0.45μmのメンブレンフィルターを用いて濾過し、シリコン基板上にスピンコートした後、ホットプレート上で100℃で1分間乾燥させ、塗布層を形成した。その後、更に、120℃で5分間焼成した。次いで、アライナー(PLA−521、キャノン株式会社製)を用いて800mJ/cmのUV光(波長365nm)を塗布層に照射し、イソプロピルアルコール中に2分間浸漬した。浸漬後のシリコン基板をイオン交換水で水洗し、スピンドライヤーで乾燥させた後、大気中、ホットプレート上で100℃で1分間乾燥させ、絶縁層を形成した。
作製した絶縁層について、接触角測定装置(CA−A、協和界面科学株式会社製)を用いてイオン交換水の接触角を測定した。結果を表1に示す。UV光の照射した絶縁層は親液性を有していた。
実施例4
(絶縁層の形成及び接触角の測定)
アライナー(PLA−521、キャノン株式会社製)を用いて1600mJ/cmのUV光(波長365nm)を塗布層に照射した以外は、実施例3と同様にして絶縁層を形成し、イオン交換水の接触角を測定した。結果を表1に示す。UV光の照射した絶縁層は親液性を有していた。
実施例5
(絶縁層の形成及び接触角の測定)
アライナー(PLA−521、キャノン株式会社製)を用いて2400mJ/cmのUV光(波長365nm)を塗布層に照射した以外は、実施例3と同様にして絶縁層を形成し、イオン交換水の接触角を測定した。結果を表1に示す。UV光の照射した絶縁層は親液性を有していた。
実施例6
(絶縁層の形成及び接触角の測定)
アライナー(PLA−521、キャノン株式会社製)でUV光(波長365nm)を塗布層に照射しなかった以外は、実施例3と同様にして絶縁層を形成し、イオン交換水の接触角を測定した。結果を表1に示す。UV光の照射を行わなかったため、絶縁層は撥液性を有していた。
Figure 0006102283
1…基板、
2…ゲート電極、
3…ゲート絶縁層、
4…有機半導体層、
5…ソース電極、
6…ドレイン電極、
7…オーバーコート。

Claims (12)

  1. 式(1)で表される繰り返し単位及び式(8)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位と、
    式(2)で表される繰り返し単位、式(3)で表される繰り返し単位及び以下の第1の官能基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位と
    を含む高分子化合物。
    Figure 0006102283
    (1)
    〔式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。A は、炭素数1〜20の二価の有機基を表す。、炭素数1〜20の二価の有機基、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NHCOO−または−OCONH−を表す。Bは、−O−又は−COO−を表す。Zは、炭素数1〜60の一価の有機基を表す。nは、1〜4の整数を表す。Rが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。複数個あるZは、同一であっても異なってもよい。Aが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。Bが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。aは、0又は1を表す。〕
    Figure 0006102283
    (8)
    〔式中、R18は、水素原子又はメチル基を表す。R19及びR20は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。A は、炭素数1〜20の二価の有機基を表す。は、炭素数1〜20の二価の有機基、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NHCOO−または−OCONH−を表す。Z’は、炭素数1〜60の一価の有機基を表す。複数個あるZ’は、同一であっても異なってもよい。aは、0又は1を表す。〕

    Figure 0006102283
    (2)
    〔式中、R は、水素原子又はメチル基を表す。R 、R 及びR は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。R は、炭素数1〜20の二価の有機基、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NHCOO−または−OCONH−を表す。tは、0又は1を表す。〕
    Figure 0006102283
    (3)
    〔式中、R は、水素原子又はメチル基を表す。R 、R 、R 10 、R 11 、及びR 12 は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。R は、炭素数1〜20の二価の有機基、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NHCOO−または−OCONH−を表す。wは、0又は1を表す。〕

    第1の官能基:活性水素と反応しうる第2の官能基を、電磁波の照射もしくは熱の作用により生成しうる官能基。
  2. Zが式(9)で表される基である請求項1に記載の高分子化合物。
    Figure 0006102283
    (9)
    〔式中、R15、R16、及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
  3. Z’が式(10)で表される基である請求項1に記載の高分子化合物。
    Figure 0006102283
    (10)
    〔式中、R21、R22、及びR23は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
  4. 第1の官能基が、ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基又はブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基である請求項1〜3のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  5. ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基が、式(4)で表される基である請求項に記載の高分子化合物。
    Figure 0006102283
    (4)
    〔式中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、R24及びR25は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
  6. ブロック化剤でブロックされたイソシアナト基及びブロック化剤でブロックされたイソチオシアナト基が、式(5)で表される基である請求項に記載の高分子化合物。
    Figure 0006102283
    (5)
    〔式中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、R26、R27、及びR28は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
  7. 更に、式(6)で表される繰り返し単位を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物。
    Figure 0006102283
    (6)
    〔式中、R13は、水素原子又はメチル基を表す。Rは、炭素数1〜20の二価の有機基、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NHCOO−または−OCONH−を表す。R14は、酸により脱離しうる有機基を表す。R’は、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。Aは、−O−又は−COO−を表す。uは、0又は1を表し、mは、1〜5の整数を表す。Aが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。R14が複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。R’が複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。〕
  8. 式(7)で表される化合物。
    Figure 0006102283
    (7)
    〔式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。A は、炭素数1〜20の二価の有機基を表す。、炭素数1〜20の二価の有機基、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NHCOO−または−OCONH−を表す。Bは、−O−又は−COO−を表す。Zは、炭素数1〜60の一価の有機基を表す。nは、1〜4の整数を表す。Rが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。Bが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。Aが複数個ある場合、それらは同一であっても異なってもよい。複数個あるZは、同一であっても異なってもよい。aは、0又は1を表す。〕
  9. Zが式(9)で表される基である請求項に記載の化合物。
    Figure 0006102283
    (9)
    〔式中、R15、R16、及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基を表す。〕
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む絶縁層材料。
  11. 請求項10に記載の絶縁層材料を含む液を基材に塗布し、次いで、乾燥させて該基材上に塗布層を形成する工程;
    該塗布層に熱を印加して硬化させる工程;及び
    マスクを介して該硬化させた塗布層の一部分に電磁波又は電子線を照射して親液パターン及び撥液パターンを形成する工程;
    を包含する絶縁層の形成方法。
  12. 電磁波が紫外線である請求項11に記載の絶縁層の形成方法。
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