JP2020009695A - 情報処理装置、制御システム、画像処理システム及び情報処理方法 - Google Patents

情報処理装置、制御システム、画像処理システム及び情報処理方法 Download PDF

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慧 吉沢
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Abstract

【課題】 従来、印刷物の展示において撮影シーンの明るさを再現することについて考慮されていない。【解決手段】 印刷物に標準照明よりも高い照度の光を照射するための照明条件を、撮影時の露出条件情報から算出する。【選択図】 図7

Description

本発明は、画像が出力された印刷物に照射するための照明条件を決定するための情報処理装置、制御システム、画像処理システム及び情報処理方法に関する。
従来、インクジェット、電子写真、熱転写などの様々な印刷方式を用いたデジタル複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像処理装置が普及している。これらの画像処理装置では、装置内部に備えられた画像処理部、或いは装置に付随したソフトウェア(プリンタであれば一般的にプリンタドライバと呼ばれる)を用いて入力画像データに対して画像処理を行った上で、被記録媒体に画像を印刷し、印刷物を生成する。この際に行われる画像処理は、印刷物が所定の環境下で観察されることを前提として実行されている。従って、前提とされた環境とは異なる環境下においては、観察者にとって望ましい色に見えない場合がある。
ここで、インクジェットプリンタの場合について具体例を説明する。プリンタで出力するカラー画像は、ディスプレイであるCRTや液晶モニタで、一般的に国際規格で定められたsRGBなどの色域に合致させるように色設計が行われている。sRGBの色域は、CRTなどでは輝度80cd/m、色温度5000Kで規定されている。本明細書では、そのsRGBの色域に合致させてインクジェットプリンタで印刷された印刷物は、輝度80cd/m相当の光の環境下で観察されることが望ましいと仮定する。以下、輝度80cd/m、色温度5000Kの光を「標準照明」と呼ぶこととする。
こうした理由から、標準照明とは大きくかけ離れた輝度、或いは、色温度を持つ照明環境下で印刷物を観察すると、先に説明した通り、設計された所望の色とは異なる色として観察されてしまう場合がある。このような課題に対し、上述した標準照明とは異なる観察環境下においても、標準照明下と同様の明るさ及び色として観察され得る印刷物を生成するための技術が提案されている。
特許文献1には、観察位置から正対する壁の明るさ(反射率)により画像における黒色の領域が浮いてしまうため、壁の輝度に応じて、黒色付近のルックアップテーブルを切り替える技術が提案されている。また、特許文献2には、印刷モード毎に、拡散反射、鏡面反射成分を独立に測定及び保持しておき、壁の輝度に応じて、黒濃度や彩度の変化を予測し、上記予測に基づいて濃度や彩度を高めるための印刷モードを選択することが開示されている。
特開2012−044475号公報 特開2016−054356号公報
上述のように、特許文献1及び2には、標準照明下以外であっても標準照明下と同様の色や明るさで印刷物を観察可能となるように印刷を行うための画像処理技術が記載されている。
一方、限られた所定の明るさで印刷物を観察するのではなく、入力画像データが撮影されたシーンに近い明るさで印刷物を観察することが求められる場合がある。例えば、建築物内部に照明装置を設置した際に、その建築物に赴いてその明るさを直接確認するのではなく、他の場所において建築物内部を撮影した印刷物を用いてその明るさを確認する場合や、商業施設等の建物内の壁面に印刷物を展示した際に、あたかもそこに窓があって屋外からの光が取り込まれているように演出したい場合などである。
特許文献1及び2のいずれにおいても、所定の明るさで規定された色空間に対して忠実度の高い観察結果をもたらすことは期待できるが、印刷物を観察する環境において、入力画像データが撮影されたシーンの明るさを再現することについては考慮されていない。
上記課題を鑑み、本発明の画像処理装置は、撮影により得た画像データに基づいて被記録媒体に画像が印刷された印刷物の展示において、前記印刷物に標準照明よりも高い照度の光を照射するための照明条件を決定する情報処理装置であって、前記画像データの撮影時の露出条件情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記撮影時の露出条件情報に基づいて、前記照明条件を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の画像処理装置により、照明を用いて印刷物を展示する際の照明条件を算出することで、画像データを撮影したシーンの明るさを再現することが可能となる。
画像処理装置及び画像出力装置の構成を示すブロック図 画像処理装置及び画像出力装置の処理構成例を示す図 画像処理フローを示す図 印刷物と照明との位置関係を示す概念図 入力輝度レンジと出力輝度レンジの関係を示す図 入力輝度レンジと出力輝度レンジの関係を示す図 撮影シーンの明るさを算出するための概念図 第1の実施形態の処理を示すフローチャートと表示部 画像データに対する変換処理を説明するための図 印刷物の輝度階調特性を示したグラフ 第2の実施形態における撮影シーンの明るさを算出するための概念図 第2の実施形態の処理を示すフローチャート 第3の実施形態における撮影シーンの明るさを算出するための概念図 第3の実施形態の処理を示すフローチャート 第4の実施形態の処理を示すフローチャート 第5の実施形態における制御システムを示す概念図
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。尚、光の強さの単位にカンデラ(cd/m)を用いているが、これに限らず、ルーメン(lm)やルクス(lx)を用いてもよい。
図4を用いて、本実施形態における印刷物の観察環境について説明する。本実施形態では、画像が撮影されたシーンの明るさを再現した環境で観察者が印刷物を観察できるようにするため、印刷物に光を照射する補助照明を用いている。本図は、部屋500を断面で見た概念図である。天井501には、部屋の照明502が設置され、壁503には、画像出力装置であるインクジェットプリンタで出力した印刷物504が飾られている。図中の破線は、補助照明505が印刷物504を照射するイメージを表している。尚、画像が撮影されたシーンの明るさを再現する方法は上記方法に限られるものではなく、補助照明を用いずに部屋の照明を調整する方法であってもよい。
次に、本実施形態における画像処理及び情報処理を実施するための構成について説明する。
図1(a)は、本実施形態において画像処理装置100として機能する情報処理装置の構成例を示す。CPU104は、RAM106をワークメモリとして、ROM105や記憶部103に格納されたOSや各種プログラムを実行し、システムバス109を介して後述する構成を制御する。
入力部101は、USBなどのシリアルバスインタフェイスであり、キーボードやマウスの入力デバイス、メモリカードリーダ、デジタルカメラやスキャナなどの画像入力デバイスが接続される。CPU104は、入力部101を介してユーザ指示や画像データなどを入力し、モニタである表示部102にグラフィックユーザインタフェイス(GUI)、画像、処理経過や結果などを表示する。
記憶部103は、各種プログラムや様々なデータが格納されるハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などの記録媒体である。記憶部103が格納するプログラムには、後述する画像処理を実現するためのプログラムが含まれる。
通信部107は、Ethernet(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi、P2Pなどの有線または無線のネットワーク110に接続するためのネットワークインタフェイスである。出力部108は、USBなどのシリアルバスインタフェイスであり、シリアルバスに接続された画像出力装置111やメモリカードライタに画像データなどを出力する。
CPU104は、通信部107を経由してネットワーク110上のサーバ装置や他のコンピュータ機器と通信を行う。CPU104は、ネットワーク110上のサーバ装置や他のコンピュータ機器などから様々なプログラムやデータを受け取って処理を実行したり、処理結果のデータをネットワーク110上のサーバ装置や他のコンピュータ機器に提供したりすることができる。なお、CPU104が通信部107を介して通信可能なコンピュータ機器には画像出力装置111も含まれ、画像出力装置111に画像データを出力することもできる。
画像処理装置100は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどのコンピュータ機器に、後述する画像処理を実現するためのプログラムを供給することで実現される。画像処理装置100としてタブレットやスマートフォンが利用される場合、入力部101と表示部102は積層されてタッチパネルとして構成される場合がある。
図1(b)は、画像出力装置111として、インクジェットプリンタを想定した場合の構成例を示すブロック図である。制御部120は、マイクロプロセッサ等のCPU120a、RAM120b及びROM120c等をメモリとして備える。RAM120bは、CPU120aのワークエリアとして使用されると共に、画像処理装置100から受信した画像データや生成した記録データなどの各種データの一時保管等を行う。ROM120cは、CPU120aの制御プログラムや記録動作に必要なパラメータなどの各種データを格納する。
制御部120は、インターフェース121を介して画像処理装置100との間で画像データ等の記録に用いられるデータ、パラメータを入出力する処理を行う。また、操作パネル122から各種情報、例えば文字ピッチや文字種類等の入力を受け付ける処理を行う。また、制御部120は、インターフェース121を介して、キャリッジモータ123及び搬送モータ124を駆動させるためのON信号またはOFF信号をドライバ126から出力する。さらに、吐出信号等をドライバ127に出力し、記録ヘッド125からインクを吐出するための駆動を制御する。以上の各処理は、制御部120がRAM120bに記憶されたプログラムを読み出すことによって実行される。
尚、図1(a)及び(b)には、画像処理装置100及び画像出力装置111が別体に構成された画像処理システムの例を示したが、上記形態に限るものではない。画像処理装置100と画像出力装置111を一体に構成した画像形成装置であってもよい。例えば、画像出力装置の処理の一部を、画像処理装置において所謂プリンタドライバーソフトとして実行する形態であっても構わない。さらに、画像読取装置を備える画像複写装置等に適用することも可能である。
図2は、図1(a)及び(b)に示した、画像処理装置100及び画像出力装置111の処理構成例を示すブロック図である。本図に示す処理構成は、当該処理構成やその機能を実現するためのプログラムを画像処理装置100及び画像出力装置111に供給し、当該プログラムを実行することで実現される。
デジタルカメラ等から、画像データ入力部201を介して画像データが入力され、それと同時に、画像データ情報入力部202を介して露出条件情報などの撮影時の情報や輝度ダイナミックレンジ情報等の画像データ情報が入力される。プリント輝度決定部203は、入力された画像データと画像データ情報から、印刷するためのプリントデータ(出力輝度データ)を生成する。このプリント輝度決定部203における具体的な生成方法については、後に詳しく説明する。生成されたプリントデータは、画像出力装置111内のプリント処理部204に送られる。そして、画像出力装置111において各処理が施された後、印刷物が出力される。
そして、照明条件決定部206において、入力された撮影時の情報から、画像が撮影されたシーンの明るさを再現するために必要な照明条件が算出される。算出された照明条件は、照明条件提示部207により表示部102に表示される。この照明条件の算出方法については後に詳しく説明する。
図3(a)は、画像出力装置111をインクジェットプリンタと想定した場合の、カラー入力画像データを被記録媒体に印刷するための画像処理構成を示している。ここでは、画像出力装置111のプリント処理部204が、JPEG等の一般的な画像ファイルが持つ、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色8ビット、それぞれ256階調の画像データ(輝度データ)を受け取る。複数の処理が施された後、最終的に、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)それぞれの、インク滴の吐出の有無を示す1ビットのビットイメージデータ(記録データ)を出力する。以下に、これらの処理について説明する。
まず、画像処理装置100は、デジタルカメラ等から、R、G、B各色8ビットの輝度信号で表現される入力画像データを受け取る。そして、受け取ったR、G、Bの輝度信号データに対して、色空間変換前処理301を行う。ここでは、3次元のLUT(Look Up Table)を用いて、各色8ビットまたは各色10ビットのR’、G’、B’のデータに変換する。この色空間変換前処理301は、入力されたR、G、Bの画像データが表わす色空間と画像出力装置111で再現可能な色空間との間の差を補正するために行われる。具体的には、色域(Gamut)マッピング処理と言われ、色空間変換であるRGB→XYZ変換の後、XYZ→R’G’B’変換が行われ、入力データの持つ色域がプリンタで表現可能な色域に変換される。ここで、入力データが持つ輝度レンジ、すなわち、XYZデータにおけるY成分は、画像出力装置が表現できる輝度レンジに変換される。この結果、画像出力装置が表現できる輝度レンジは、標準照明下における印刷物の輝度レンジに対応する。この輝度レンジについては、後に詳しく説明する。
次に、色空間変換前処理301と、それと同時に輝度変換処理が施されたR’、G’、B’各色のデータが、画像処理装置100から画像出力装置111に送られる。画像出力装置111では、色空間変換前処理301が施されたR’、G’、B’各色のデータに対し、3次元LUTを用いて、K、C、M、Yの各色10ビットのデータに変換する色変換処理302を行う。色変換処理302では、輝度信号で表現される入力系のRGB系画像データが、画像出力装置111で用いるK、C、M、Yの各インクに対応するインク色データに色変換される。
次に、色変換処理302が施されたK、C、M、Yの各色10ビットのインク色データに対し、それぞれの色に対応した1次元LUTを用いて、出力γ処理303が施される。図3(b)は、出力γ処理303で使用されるガンマカーブ(S次γ)の一例を示したものである。通常、被記録媒体の単位面積当たりに付与されるインク滴(ドット)の数と、記録された画像を測定して得られる反射濃度などの記録特性との関係は、線形関係にはならない。そのため、K、C、M、Yの各色10ビットの入力階調レベルと、それによって記録される画像の濃度レベルが線形関係となるように、4色それぞれの入力階調レベルを補正する必要がある。すなわち、γ処理の目的は、画像出力装置で印刷物を出力する場合に、入力画像データをより忠実に再現することにある。一般的に、画像出力装置において、入力画像データにリニア変換処理を行ってそのまま出力したとしても、被記録媒体の特性によって印刷物の結果が入力画像と線形の関係にはならない。そのため、事前に使用する被記録媒体の特性を測定し、入力と出力がより線形な関係になるガンマカーブの設計が必要となる。
図3(a)に戻り、出力γ処理303が施されたインク色データに対し、ディザもしくはED(誤差拡散処理)等の量子化処理304が行われる。具体的には、K、C、M、Y各色10ビットのデータから、インク滴の吐出または非吐出を示す各色1ビットの2値データに変換される。変換された2値データに基づいて、記録ヘッド125からインク滴が吐出され、被記録媒体に画像が印刷される。
次に、図5(a)を用いて、色空間変換前処理301と同時に行われる輝度変換処理における、入力輝度レンジと出力輝度レンジの関係について説明する。本図は、入力輝度レンジが出力輝度レンジにリニアに変換された場合を示している。印刷物の出力輝度レンジが入力データの輝度レンジを十分表現できる場合には、本図の実線1001に示すように、入力に対してリニアな出力となるような変換を行えばよい。しかしながら、紙等の非発光物に印刷された印刷物が標準照明下で表現できる輝度レンジは、入力輝度レンジよりも狭くなるのが一般的である。紙上での出力輝度、すなわち紙白での最大輝度は、それを観察する環境において、印刷物に照射される照明の強度によって決まる。一般に、インクジェットプリンタにおける色設計がsRGB色空間である場合、輝度ダイナミックレンジは、0〜80cd/mを想定して行われている。従って、入力された画像データの輝度レンジが0〜80cd/mの範囲内であれば、輝度レンジが変わらないような処理が施される。しかし、それを超えた輝度レンジの入力画像データに対しては、出力側、すなわち被記録媒体上で表現できる輝度ダイナミックレンジの範囲内に収まるように、変換処理を施す必要がある。
図5(b)は、紙等の被記録媒体に印刷された印刷物が標準照明下で観察されることを想定しておこなわれる、通常の変換処理を示す図である。本図は、輝度ダイナミックレンジが0〜200%である入力画像データをインクジェットプリンタによって出力するための輝度変換(ガンマカーブ)を示す一例である。ここでは、破線1002のようなリニアな変換ではなく、実線1003のようにカーブした変換処理が施される。
非発光体である紙などの被記録媒体に画像を出力する場合、反射率の最大値は100%である。ここでは、光沢紙の白地(以下、紙白領域と呼ぶ)の輝度を反射率100%としており、先に説明したsRGBの場合は輝度80cd/mと規定している。従って、光沢紙の紙白領域の輝度80cd/mが、反射率100%に相当する。標準照明下で観察されることを想定した通常処理において、0〜200%のダイナミックレンジを持った入力画像データは、実線1003のように変換される。尚、人間の肌色の反射率に近い、いわゆる18%グレーの反射率は、入力画像データの輝度と同様の出力輝度を維持するのが一般的である。このため、一般的には、本図のように0〜18%の範囲においては実線1003が破線1002と重なるようなガンマカーブが用いられる。また、カーブの形状は設計者の意図によって変えることが可能である。
(プリントデータ生成処理)
次に、図2の画像処理装置100のプリント輝度決定部203におけるプリントデータである、出力輝度データの生成方法について説明する。前述したように、本発明は、観察者が印刷物を観察する際に撮影シーンの明るさを再現するため、照明条件を積極的に制御する。従って、本発明では、撮影シーンの明るさが、輝度80cd/mの標準光源を印刷物に照射した場合の輝度よりも高いことを想定している。すなわち、この撮影シーンの明るさを再現するためには、標準照明よりも高い照度の光を印刷物に照射することが必要である。
本実施形態において、画像処理装置100の画像データ入力部201に入力される画像データは、最近のデジタルカメラ等で扱われるRAWデータをリニア階調処理したRGB画像データである。RAWデータは、カメラ内部で様々な処理が施されてJPEGデータに変換される前の、未処理状態の画像データである。RAWデータの輝度ダイナミックレンジは、JPEGデータの輝度ダイナミックレンジよりも広いことが一般的である。画像データ入力部201にRAWデータが入力されると共に、画像データ情報入力部202に露出条件などのRAWデータの撮影情報が入力される。これは、デジタルカメラのExif(Exchangeable image file format)データとして受け取ることができる。Exifデータには、画像データのダイナミックレンジと、撮影時の露出設定である露出補正値(EV値)とが含まれる。
前述したように、プリント輝度決定部203において、入力画像データであるRGB輝度データをRGB→XYZ変換し、さらに、XYZ→R’G’B’変換が行われ、各画素の画素値が決定する。
図6(a)及び(b)は、本実施形態の輝度変換処理における入力輝度ダイナミックレンジと出力輝度ダイナミックレンジの関係を示す図である。まず、画像データ情報入力部202に入力された情報が、例えば、0〜200%のダイナミックレンジを持ったRAW画像データであり、且つ、露出補正値=−1、すなわち1段アンダーを意味する情報である場合について説明する。ここで、露出補正値が−1で撮影された場合、デジタルカメラ側で、適正露出の場合(すなわち露出補正値が0である場合)の入力輝度の1/2となるように出力輝度が変換される。そして、変換されたデータがプリンタに入力される。ここで入力されるデータは、図6(a)の破線1004で示すように、入力輝度ダイナミックレンジ200%の輝度値が1/2となるように変換されたデータである。すなわち、出力輝度ダイナミックレンジが100%に収まっている。同様に、0〜400%のダイナミックレンジを持ったRAW画像データであり、且つ、露出補正値が−2で撮影された場合、デジタルカメラ側で、入力輝度の1/4となるように出力輝度が変換される。そして変換されたデータがプリンタに入力される。ここで入力されるデータは、図6(a)の破線1005で示すように、入力輝度ダイナミックレンジ400%の輝度値が1/4となるように変換されたデータである。この場合も、出力輝度ダイナミックレンジが100%に収まっている。従って、上記2例のいずれの場合も、出力輝度は0〜100%の範囲内に収まるように変換されており、プリンタ側で再現可能な輝度であるため、これ以上輝度値を狭める必要がない。
一方、入力画像データが0〜400%の輝度ダイナミックレンジを持つRAW画像データであり、且つ、露出補正値=−1、すなわち1段アンダーを示す情報である場合には、入力されるデータは、400%の輝度値が1/2に変換されたデータである。この場合、プリンタ側で再現可能な輝度値の範囲を超えている。このため、出力輝度をプリンタで再現可能な0〜100%に収まるように変換を行う必要がある。図6(b)の破線1007は、プリンタ側で変換後のデータを示している。
尚、本実施形態では、補助照明を用いる、もしくは、固定照明の照度を調整することによって、輝度80cd/mを想定した標準照明よりも高い照度の光が印刷物に照射される。これにより、図6(a)の破線1004及び破線1005の輝度を実線1006に示す輝度に持ち上げ、図6(b)の破線1007の輝度を実線1008に示す輝度に持ち上げる。従って、破線1004、破線1005及び破線1007の何れの場合においても、標準照明下で被記録媒体に出力された印刷物を観察すると、図5(b)に示した通常処理で出力された印刷物に比べて、非常に暗い画像に見える。
尚、本実施形態においてRAWデータ用いた理由は、RAWデータはリニア処理が可能であり、さらに、印刷物に補助照明を照射しても18%グレーの画像が保持されるため、撮影シーンの適正露出での画像が再現できるからである。また、RAWデータは、1画素の階調数が12bit〜16bitと高いため、画像処理を行っても滑らかな階調の画像が得られ、画質の劣化が少ないという利点がある。
(撮影時の明るさ算出処理)
次に、本発明の特徴構成である、撮影シーンの明るさを解析する方法について説明する。図2の画像データ入力部201を通して、画像データとともに、画像を撮影した際の設定に関する情報が入力される。本実施形態において、撮影シーンの明るさを再現するために必要となるのは撮影時の露出設定の情報である。
一般に、露出設定値は、EV(Exposure Value)値と呼ばれ、絞りAV(Aperture Value)値、及び、露出時間TV(Time Value)値から、以下の式1によって定まる値である。
EV=AV+TV・・・(式1)
尚、上記AV値及びTV値は、以下の式2、式3により、カメラの撮影時の設定パラメータである絞り値A及び露光時間Tから求められる。
AV=log(A)・・・(式2)
TV=log(1/T)・・・(式3)
撮影シーンの明るさと露出設定の関係は、標準露出という考え方で一般的に扱われており、カメラが自動で行う露出設定や、撮影時の露出条件をシーンの明るさから導き出す露出計などで広く用いられている。標準露出の考え方に従うと、シーンの明るさを示すBV(Brightness Value)値と、撮影媒体の感度を示すSV(Sensitivity Value)値は、EV値との間に、以下の式4に示す関係がある。
BV+SV=EV・・・(式4)
ここで、BV及びSVは、撮影シーンの輝度(B[cd/m])、及び、撮影媒体感度ISO(Sx)により、以下の式5及び式6のように表わすことができる。
BV=log(B/NK)・・・(式5)
SV=log(N・Sx)・・・(式6)
尚、ここでは、K=12.5、N=0.32とする。
従って、撮影シーンの輝度Bを求めるためには、EV値とSV値があればよいことがわかる。これらの情報は、デジタルカメラで撮影された画像データに伴ってExif情報の中に格納されて画像入力装置と出力装置の間でやり取りされるのが一般的であり、絞り値を示すA、露光時間を示すT、撮影媒体感度ISOを示すSxとして取得することができる。上記の関係式に基づき、撮影シーンの輝度B[cd/m]は、以下の式7に示す演算によって算出することができる。
B=2(EV-SV)・N・K・・・(式7)
尚、標準露出の考え方によれば、被写体としてファインダーが捉えたシーンを18%の反射率を持つものとして扱い、18%の反射率のシーンが記録画像出力時に所定の明るさで表現できるように撮影時の露出設定を行っている。従って、撮影シーンの輝度Bを求めることにより、撮影時に18%の反射率としてカメラが捉えた被写体の輝度を求めることができる。
一方で、カメラが捉えることができるダイナミックレンジ(Dレンジとも呼ぶ)の広さは、撮像媒体の感度で決まっており、一般的に、概ね10〜11段程度と言われている。1段とは、カメラが捉える光量が2倍になることを意味する。従って、カメラの持つDレンジは210〜211倍程度である。
ここで、図7(a)及び(b)を用いて、カメラの捉えるDレンジについて説明する。仮に11段分のDレンジを持つカメラがあり、最大で反射率200%までを捉えることができる場合、捉えることができる最小の反射率は、おおよそ2000分の1の0.1%である。撮影時に、明るさ14.4cd/mの被写体に露出設定を合わせて撮影したとすると、これを反射率18%と解釈して画像データが形成される。この場合、Dレンジが最大となる反射率200%は、160cd/mに相当し、Dレンジが最小となる反射率0.1%は、0.08cd/mに相当する。すなわち、この画像データは、最大160cd/mの明るさが記録されていると言える。従って、この画像データを被記録媒体に印刷した印刷物を展示する場合には、印刷物の白地部分が最大160cd/mの明るさとなるように照明を設定することにより、撮影シーンの明るさを再現することができる。
以上のように、撮影シーンの明るさを求めるには、図7(b)に示すように、撮影時に反射率18%として、撮影時の露出設定をもとに式7を用いて撮影シーンの輝度Bを求め、この算出結果をaとする。更に、カメラの捉えることのできる最大Dレンジの反射率であるbを求める。本実施形態において、最大Dレンジの反射率は200%として計算する。これは、おおよそ一般的なカメラの最大Dレンジの反射率に相当する。bは、以下の式8により算出することができる。
b=a・200/18・・・(式8)
このような方法で、画像が撮影されたシーンでカメラが捉えた最大輝度bを算出することができる。
図8(a)は、ここまで説明した処理の流れ示したフローチャートである。ステップS101において、入力された画像データ(RAWデータ)の情報を解析する。ここでは、後の処理に必要な情報として、撮影時の露出設定情報を取得する。本実施形態では、絞り値A、露光時間T及び撮影媒体の感度を示すSV値を取得する。ステップS102において、入力された画像データの輝度値をプリント輝度値に変換し、リニア現像された画像を反射率0〜100%の輝度レンジ内に収めるような階調処理を行う。ここで、図9(a)は、ステップS102で行う変換処理の階調特性を示したグラフであり、従来の画像処理を施した場合の階調特性を点線、本実施形態における画像処理を施した場合の階調特性を実線で表している。尚、図9(b)は、標準照明下において従来の画像処理を施した場合と本実施形態における画像処理を施した場合の輝度を比較したグラフである。本実施形態における画像処理を表す実線のグラフは、従来の画像処理を表す点線のグラフに対して、階調全体に渡って暗い画像となっていることがわかる。
図8(a)に戻り、ステップS103において、上述の式を用いて輝度bを算出し、ユーザに提示する。これは、ステップS102で変換した輝度レンジを、もともと入力画像データが持っていた輝度レンジに戻すのに必要な照明条件である。図8(b)は、図1の表示部102に表示されるUIを示した図である。そして、前述の方法で算出した輝度bを、この印刷物を鑑賞する上で撮影シーンの明るさを再現するための照明条件としてオペレータに提示する。
最後に、ステップS104において、ステップS102において処理した画像データを被記録媒体に印刷し、印刷物を生成する。ここで、図10(a)は、ステップS103で提示した照明条件下における、ステップS105で印刷した印刷物の輝度階調特性を示したグラフである。このグラフにおいて、実線は、本実施形態における画像処理を施した画像データを印刷した場合であり、点線は、比較例として従来の画像処理を施した画像データを印刷した場合である。さらに、図10(b)において、実線は、算出した輝度bの照明条件下における、本実施形態の画像処理を施した画像データの印刷物の輝度階調特性を表している。一方、点線は、標準照明下における、従来の画像処理を施した画像データの印刷物の輝度階調特性を表している。この2つの階調特性を比較すると、本実施形態の画像処理を施した画像データの印刷物の輝度階調特性はリニアな階調特性を示しており、且つ、印刷物の輝度が撮影シーンの明るさを再現したものとなっている。従って、従来の画像処理を施した印刷物に比べて、撮影シーンをより忠実に再現できていると言える。
(第2の実施形態)
前述の第1の実施形態では、画像データ入力部201を通して撮影時の露出設定を取得し、撮影シーンの明るさを解析する際に用いた。これは、図7(b)に示す輝度bを規定値として扱う場合には問題ないが、実際は撮影に使用するカメラの撮像素子の性能等によって変わりうる。また、同一のカメラを使用する場合でも、撮影シーンによって取得できる最大の明るさの範囲が変わりうる。そのため、本実施形態では、それぞれの画像データに伴ってExif情報の中に格納される最大反射率を用いて解析する場合について説明する。
撮影シーンの明るさを算出するためには、図11に示すように、撮影時に反射率18%として捉えたシーン輝度Bを、撮影時の露出設定に基づいて上述の式7を用いて求め、これをaとする。さらに、Exif情報に含まれる最大反射率Cを用いて、以下の式9の比率計算によりbを求めることができる。
b=a・C/18・・・(式9)
図12は、本実施形態におけるデータ処理を示すフローチャートである。ステップS201において、入力された画像データ(RAWデータ)の情報を解析する。後の処理に必要な情報は撮影時の露出設定である。ステップS202において、入力画像データのもつDレンジの最大反射率を解析し、取得する。ステップS203において、入力データの輝度値をプリント輝度値に変換し、リニア現像されたアンダー露出画像を反射率0〜100%の輝度レンジ内に収めるような階調処理を行う。ステップS204において、上述の式9を用いて輝度bを算出し、ユーザに提示する。これは、ステップS203で変換した輝度レンジを、もともと入力データが持っていた輝度レンジに戻すのに必要な照明条件である。最後に、ステップS205において、ステップS203で処理した画像データを被記録媒体に印刷し、印刷物を生成する。
以上の方法により、撮影に用いるカメラの撮像素子の性能等によって取得できる最大の明るさが変わる場合や、同一のカメラを使用するが撮影シーンによって取得できる最大の明るさの範囲が変わる場合においても、撮影シーンの明るさを求めることが可能となる。
(第3の実施形態)
前述の第1及び第2の実施形態では、照明条件をユーザに展示する際に、被記録媒体の白地の反射輝度値[cd/m]を提示した。これに対し、本実施形態では、被記録媒体の展示面の照度[lx]を提示する。この方法により、照明の明るさを調整する際に反射輝度を測定する機器を持ち合わせない場合であっても、入射する光の照度を測定する機器があれば、撮影シーンの明るさの再現が可能となる。
被記録媒体の種類により被記録媒体の反射率が異なる。例えば、写真用紙と普通紙を比較すると、一般的には普通紙の方が白地の輝度が低い。そのため、照度で照明条件を提示する際には、被記録媒体の種類に応じた反射率を反映させる必要がある。被記録媒体展示面の照度E[lx]とその反射面の輝度L[cd/m]の間には次の式のような関係がある。
E=π/ρ・L・・・(式10)
πは円周率、ρは被記録媒体の白地の反射率である。従って、第2の実施形態において図11に示すカメラが捉えた最大反射輝度bに対して式10を用いることにより、被記録媒体の展示面の照度Eは、以下の式11にて求めることができる。
E=π/ρ・b・・・(式11)
ここで、ある被記録媒体の白地の反射率が80%であり、カメラが捉えた最大反射輝度bが160cd/mであるとすると、式11を用いて、被記録媒体展示面の最大照度は628lxと算出される。カメラのDレンジを輝度から照度に変換すると、図7(a)に示す輝度のDレンジは、図13に示す照度のDレンジに相当する。それ以外の部分については前述の実施形態と同様である。
図14(a)に、本実施形態におけるデータ処理の流れを示す。ステップS301、ステップS302については、第1の実施形態のステップS101、ステップS102と同様である。次に、ステップS303では印刷に使用する被記録媒体の特性を取得する。これは、既に前もって測定し、記憶媒体に保存されているデータを選択する。後の処理に必要なデータとしては被記録媒体の白地の反射率である。被記録媒体の種類毎の反射率は、事前に測定したデータを装置のROMなどの記憶部に保存しておき、ステップS303で使用する被記録媒体が選択された段階で取得する。ステップS304において、入力画像データの輝度値をプリント輝度値に変換し、リニア現像された画像を反射率0〜100%の輝度レンジ内に収めるような階調処理を行う。ステップS305において、ステップS304で変換した輝度レンジをもともと入力データが持っていた輝度レンジに戻すのに必要な照明条件を図13におけるbと式11を用いて算出し、ユーザに提示する。図14(b)は、ユーザに提示する一例であり、表示部102に表示される。最後に、ステップS306において、ステップS304にて処理された画像データを被記録媒体に印刷し、印刷物を生成する。
以上のように本実施形態では、撮影シーンの明るさを照度[lx]で算出する。これにより、照明の明るさを調整する際に反射輝度を測定する機器を持ち合わせていない場合であっても、入射する光の照度を測定する機器があれば、撮影シーンの明るさを再現することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、照明を使用して撮影シーンの明るさを再現する場合と、標準照明を用いた通常の画像処理を切り換える例について説明する。
図15は、本実施形態の処理を示したフローチャートである。ステップS401において、入力された画像データ(RAWデータ)の情報を解析する。後の処理に必要な情報は撮影時の露出設定である。ステップS402において、入力画像データのもつDレンジの最大反射率を解析し取得する。次に、ステップS403において、印刷に使用する被記録媒体の特性を取得する。これは、既に前もって測定し、被記憶媒体に保存されているデータを選択する。後の処理に必要なデータとしては被記録媒体の白地の反射率である。被記録媒体の種類毎の反射率は、事前に測定したデータを装置のROMなどの記憶部に保存しておき、ステップS403で使用する被記録媒体が選択された段階で取得する。ステップS404において、照明を用いて入力画像データの撮影シーンの明るさを再現するかどうかの情報を取得する。ここでは、ユーザからの指示情報を取得する。再現する(YES)が選択された場合には、ステップS406において、第3の実施形態と同様の画像処理(画像処理Aとする)を実施する。一方、再現しない(NO)が選択された場合には、ステップS405において図5(b)を用いて説明した従来の画像処理(画像処理Bとする)を実施する。ステップS404において、再現する(YES)が選択された場合には、ステップS406に続くステップS407において、第3の実施形態と同様に表示部102に撮影シーンを再現するための照明条件を提示する。最後に、ステップS408において、ステップS405もしくはステップS406にて処理された画像データを被記録媒体に印刷し、印刷物を生成する。
以上のように、照明を用いて撮影シーンの明るさを再現する場合としない場合とをユーザが選択した情報を取得し、撮影シーンの明るさを再現する場合には本発明の画像処理を施し、再現しない場合には標準照明を用いた場合を想定した従来の画像処理を施す。これにより、ユーザが印刷物を展示する際の展示方法の選択が可能となる。
(第5の実施形態)
前述の第4の実施形態までは、撮影シーンの明るさを再現するための照明条件をユーザに提示したが、本実施形態では、算出した照明条件に基づいて自動的に照明装置を制御する制御装置を含む制御システムについて説明する。照明条件を算出する方法については、上述した実施形態と同様であるため、ここでは省略する。
図16(a)〜(c)は、本実施形態の照明装置を説明するための概念図である。図16(a)において、照明装置400の本体の所定の位置に印刷物401が配置されている。制御PC403から、最適な照明条件が照明装置400に送られ、送られた照明条件で設定された照明光が照明402から印刷物401に照射されるように制御する仕組みである。図中の破線は、照明402から印刷物401に光が当たっているイメージを表している。本実施形態では、制御PC403を用いて照明条件を調整しているが、例えば、SDカードなどの携帯メモリに照明条件を書き込み、それを読み取る機能を照明装置400側に持たせても良い。
その他の展示照明システムとしては、図16(b)に示すように、複数台の照明装置を中央の制御PC410とWiFi等の無線で繋ぎ、展示された印刷物に必要な照明条件を制御PC410が各照明装置に送るシステムが考えられる。また、図16(c)に示すように、印刷物そのものに照明条件を表す暗号化コード420(所謂、バーコードのような記号)を印刷しておく方法であってもよい。この場合には、印刷物を照明装置に取り付けると、装置に内蔵された読み取り装置が暗号化コードを読み取って自動的に最適な照明条件で光を照射する。この暗号化コードの印刷には透明インクなどを用い、印刷物中の暗号化コードが目立たないようにする印刷方法が好ましい。
以上のような構成により、前述の実施形態に記載の手法で算出した照明条件による照明を、自動的に設定可能な照明装置を提供することができる。
尚、上記実施形態において、入力画像データがRAW画像データである例について説明したが、それ以外のフォーマットの画像データでもよい。ただし、RAW画像データはデータの階調数が高く、ダイナミックレンジの広いデータであることから入力画像データとしてより好ましい。また、入力画像データにリニアな階調処理を施す例について説明したが、厳密なリニアな階調処理ではなくとも多少の見映えを調整する程度の概略リニアな階調処理であってもよい。また、算出した撮影シーンの明るさに対して、用意できる展示照明の明るさが足りない場合には、画像処理にその差分をフィードバックし、リニアな階調処理ではなく高輝度側ほど階調カーブの勾配を寝かせた階調処理とする方法であってもよい。この方法では、撮影シーンの明るさの再現性は下がるものの、従来の限定された明るさの照明環境下での観察よりも忠実度の高い再現が期待できる。また、画像処理装置100の入力部101に対して、カメラ等の撮影手段から入力画像データや撮影条件に関する情報が直接入力される例について説明したが、本発明はこの形態に限定されない。例えば、メモリーカードなどの記憶媒体から入力画像データや撮影条件に関する情報を受け付ける形態であっても構わない。
100 画像処理装置
101 入力部
102 表示部
104 CPU
111 画像出力装置
203 プリント輝度決定部
206 照明条件決定部
207 照明条件提示部

Claims (13)

  1. 撮影により得た画像データに基づいて被記録媒体に画像が印刷された印刷物の展示において、前記印刷物に標準照明よりも高い照度の光を照射するための照明条件を決定する情報処理装置であって、
    前記画像データの撮影時の露出条件情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記撮影時の露出条件情報に基づいて、前記照明条件を算出する算出手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記露出条件情報は、露出設定に関する値と、撮影媒体の感度に関する値と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記露出設定に関する値は、絞りに関する値及び露出時間に関する値であることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記取得手段は、前記画像データのExif情報に含まれる最大反射率をさらに取得し、
    前記算出手段は、前記最大反射率にさらに基づいて前記照明条件を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記算出手段は、被記録媒体の白地の反射輝度値として前記照明条件を算出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記取得手段は、前記被記録媒体の白地の反射率をさらに取得し、
    前記算出手段は、前記反射率に基づいて、前記被記録媒体の展示面の照度として前記照明条件を算出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記算出手段により算出された前記照明条件を表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
    前記算出手段により算出された前記照明条件に基づいて、前記印刷物に光を照射する照明を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする制御システム。
  9. 前記制御装置は、前記情報処理装置と無線で繋がれていることを特徴とする請求項8に記載の制御システム。
  10. 請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
    出力輝度データに基づいて前記印刷物を印刷する画像出力装置と、
    を備える画像処理システムであって、
    前記出力輝度データは前記画像データに基づいて生成され、且つ、前記出力輝度データの輝度ダイナミックレンジは前記画像データの輝度ダイナミックレンジよりも狭いことを特徴とする画像処理システム。
  11. 前記出力輝度データは、前記画像データをリニア変換することにより生成されることを特徴とする請求項10に記載の画像処理システム。
  12. 前記画像データは、RAW画像データであることを特徴とする請求項10または11に記載の画像処理システム。
  13. 撮影により得た画像データに基づいて被記録媒体に画像が印刷された印刷物の展示において、前記印刷物に標準照明よりも高い照度の光を照射するための照明条件を決定する情報処理方法であって、
    前記画像データの撮影時の露出条件情報を取得する取得工程と、
    前記取得工程において取得された前記撮影時の露出条件情報に基づいて、前記照明条件を算出する算出工程と、
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
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