JP2020007507A - シート状接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、生体に対する安全性やハンドリング性、優れた接着強度を有するシート状接着剤を提供することにある。【解決手段】ポリカルボン酸、アミノ酸および生体由来高分子からなる架橋体を含み、ポリカルボン酸、アミノ酸および生体由来高分子の順に結合して架橋体を形成しているシート状接着剤であり、該ポリカルボン酸は、分子内に2個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸であり、ポリグルタミン酸またはポリアスパラギン酸であり、該アミノ酸は、生体のタンパク質を構成するアミノ酸であり、グリシンであり、該生体由来高分子は、血漿アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチンからなる群から選ばれる1種以上である。また、生分解性材料からなるシート状物の少なくとも片面の一部に前記架橋体が被覆され、組織接着用または組織閉鎖用である、シート状接着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、分子内に2個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸のカルボキシル基にプロパルギルアミノ酸が付加されたポリカルボン酸誘導体と生体由来高分子との架橋体を含むシート状接着剤に関する。
医療用接着剤は、外科手術又は物理的損傷で組織が破壊された部位を接合する際に、組織の再接合を補助するために使用されている。医療用接着剤は、筋肉、血管、臓器等の軟組織、皮膚、骨、歯の接合に使用されており、軟組織では、傷口、血管を塞ぐためのシーリング剤として使用されている。
上記の軟組織用の接着剤は、「液状接着剤」と「シート状接着剤」の2種類がある。「液状接着剤」としては、フィブリン系接着剤、ゼラチン系接着剤、シアノアクリレート系接着剤の3種類がある。また、「シート状接着剤」としては、フィブリン系接着剤がある。「シート状組着剤」は、包装から取り出して傷口に押し当てる(3〜5分)だけで済むので便利だが、フィブリン系接着剤は、血液製剤を使用しているため、HIVやC型肝炎等のウイルス感染症のリスクが懸念される。
シート状のフィブリン糊(製品名:タココンブ(登録商標)/CSLベーリング社)は、支持体であるコラーゲンは厚みがあり、また乾燥状態で臓器閉鎖部位に適用するには支持体自身が硬く、柔軟性を欠くため、閉鎖すべき創傷部位での密着性が低く、効果的な閉鎖は困難である。また、タココンブ(登録商標)においては、同一シート内にフィブリノゲンとトロンビンが共存しており、使用直前に溶液に浸すと同時にフィブリノゲンとトロンビンが溶解し反応が開始するが、その反応はシート内部で起こる。そのため、たとえフィブリンが溶出したとしても組織接着部位へ十分浸透する前に凝固反応が進み、組織表面のみの接着となるため、十分な組織接着効果を示さない。したがって、これらの現行製剤により、全ての組織接着、止血が可能となるものではなく、現行製剤では要求される接着力、閉鎖力を示さない場合がある。そのため、医療現場ではより簡易的に使用でき、更に強力な接着力をも持った組織接着剤が求められている。
このような問題点を解決するために、生体吸収性材料からなるシート状フィブリン糊接着剤の検討がなされている(特許文献1)。しかしながら、フィブリノゲン固定化シートに非イオン性界面活性剤が必要であること、また、担持させる際に、シートの網目が大きいために、タンパク質溶液のロスが大きいこと、凍結乾燥後のシートは担持させたフィブリノゲンがシートから剥がれ落ちてしまうという問題点を抱えている。このように、タンパク質の担持性に優れ、さらに担持させたフィブリノゲンが基材から剥がれることがなく、現場でより簡易的に使用でき、柔軟性が高く患部に密着し、強力な接着力を発揮する特性を兼ね備えた止血材は存在しない。
一方、フィブリン系接着剤が有する課題を解決するものとして、特許文献2には、高分子型N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)架橋剤とゼラチンを用いた接着性ヒドロゲルが開示されている。この接着性ヒドロゲルは、ポリ−α−(L−グルタミン酸)にNHSを水溶性カルボジイミドで導入後、ゼラチンと架橋したヒドロゲルであり、良好な止血効果が得られている。
しかしながら、特許文献2に記載の通り、ポリグルタミン酸等の高分子型NHS架橋剤は、アルカリ溶液として調製する必要がある。また、一般的に、NHS基で活性化したカルボン酸は、反応を加速するため、アルカリ条件を必要とする。NHS架橋剤とゼラチンを混合すると、架橋反応によってヒドロゲルが得られるものの、アルカリにより未反応のNHS基が加水分解する可能性がある。
例えば、非特許文献1には、ポリ−γ−グルタミン酸(γ−PGA)のNHS体とアミン化合物との架橋反応において、γ−PGAのNHS体は、アルカリ存在下ではアルカリ加水分解が進行するとの記載がある。具体的には、スクシンイミドエステル化γPGA(60:40)の炭酸水素ナトリウム水溶液について、経時的にH−NMR測定を行いスクシンイミドエステルの残存量を調べると、30分後にはスクシンイミドエステル残存量は50%まで低下したことが記載されている。そのため、γ−PGAのNHS体は、アルカリ溶液を調製後、直ちにアミン化合物と混合して使用する必要がある。接着剤等の医療用材料への使用を想定した場合には、組織と結合可能な官能基であるNHS体の加水分解が同時に進行するため、接着後、接着強度の低下が起こる可能性がある。したがって、γ−PGA等の高分子型NHS体は、臨床でのハンドリング性に課題がある。
特開2010−69031号公報 特開平09−103479号公報
ネットワークポリマー,Vol.36,No.6(2015),p.282−287.
本発明は、生体に対する安全性やハンドリング性、優れた接着強度を有するシート状接着剤を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、以下に示す手段により上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下の構成からなる。
(1) ポリカルボン酸、アミノ酸および生体由来高分子からなる架橋体を含む、シート状接着剤。
(2) ポリカルボン酸、アミノ酸および生体由来高分子の順に結合して架橋体を形成している、(1)に記載のシート状接着剤。
(3) 前記ポリカルボン酸は、分子内に2個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸である、(1)または(2)に記載のシート状接着剤。
(4) 前記ポリカルボン酸は、ポリグルタミン酸またはポリアスパラギン酸である、(1)〜(3)のいずれかに記載のシート状接着剤。
(5) 前記アミノ酸は、生体のタンパク質を構成するアミノ酸である、(1)〜(4)のいずれかに記載のシート状接着剤。
(6) 前記アミノ酸は、グリシンである、(1)〜(5)のいずれかに記載のシート状接着剤。
(7) 前記生体由来高分子は、血漿アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチンからなる群から選ばれる1種以上である、(1)〜(6)のいずれかに記載のシート状接着剤。
(8) 生分解性材料からなるシート状物の少なくとも片面の一部に前記架橋体が被覆された、(1)〜(7)のいずれかに記載のシート状接着剤。
(9) 組織接着用または組織閉鎖用である、(1)〜(8)のいずれかに記載のシート状接着剤。
本発明のシート状接着剤は、安全性の高い材料を用いており、吸水してゲル化する特性を有し、また前記接着剤中の架橋(化学的共有結合)と生体組織と前記接着剤との結合(水素結合)とのバランスが適正化されているので接着強度が高く、医療用接着剤としての有用性が高い。
引張せん断接着強度を測定するための試験片の一例を示す図である。 シート状接着剤を用いて接着した試験片の状態を示す図である。 シート状接着剤中の架橋剤の修飾率および主剤と架橋剤の混合比と接着強度の関係を示す図である。
本発明は、生体由来高分子とポリカルボン酸誘導体との架橋体を含む、シート状接着剤である。前記生体由来高分子としては、アミノ基を有する生体高分子であればよく、血漿アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン等のタンパク質が挙げられ、単独で使用しても混合して使用しても構わない。これらの中で、易水溶性であり、組織用接着剤としての実績や入手が容易である点でゼラチンを用いるのが好ましい。
本発明において、ポリカルボン酸誘導体は、分子内に2個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸に対し、少なくとも1個以上のプロパルギルアミノ酸を修飾した誘導体である。分子内に2個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、クエン酸、酒石酸等の低分子型カルボン酸、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸等の高分子型合成ポリマー、ペクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース等の天然物型多糖類、ポリ−γ−グルタミン酸、ポリ−α−グルタミン酸、ポリアスパラギン酸等のポリプチドが挙げられる。これらの中で、分子内に複数の架橋点を有し、安全性が高いことから、ポリ−γ−グルタミン酸、ポリアクリル酸、アルギン酸、ポリアスパラギン酸およびそれらの塩好ましく、ポリ−γ−グルタミン酸(塩)およびポリアスパラギン酸(塩)がより好ましい。
本発明において、プロパルギルアミノ酸とは、一般式(1)で表されるアミノ酸誘導体である。式中のRは、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基である。また、前記炭化水素基において、複数の水素原子が窒素原子、酸素原子、硫黄原子に置換されたものであってもよい。また、式中のRは、それぞれ同じものであっても異なったものであってもよい。また、式中のnは、炭素数1〜3の整数を示す。
上記一般式(1)のプロパルギルアミノ酸を構成するアミノ酸は、いずれを使用しても、制限はなく、市販されているものがあればそれを用いればよいが、生体適合性の観点から生体タンパク質を構成するアミノ酸を用いるのが好ましい。生体のタンパク質を構成するアミノ酸としては、アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、システイン・シスチン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、チロシン、イソロイシン、ロイシン、バリン、ヒスチジン、リジン(リシン)、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン(トレオニン)、トリプトファンが挙げられ、いずれもL体を用いるのが好ましい。これらの中でも、入手が容易であり、安全性が高く、最も構造が単純な材料であるグリシンを用いるのが好ましい。
前記一般式(1)のプロパルギルアミノ酸は、下記反応式(2)に示されるように前記アミノ酸とプロパルギルアルコール又はプロパルギルハロゲン化物等を縮合して得ることができる。より具体的には、アミノ酸とプロパルギルアルコール等を混合溶解し、塩化チオニル等の縮合剤を添加して反応させることにより、プロパルギルアミノ酸を容易に製造することができる。なお、式中のXは、水酸基またはハロゲン基を示す。また、式中のRは、水素原子または、炭素数1〜8の炭化水素基を示す。また、前記炭化水素基において、複数の水素原子が窒素原子、酸素原子、硫黄原子に置換されたものであってもよい。また、式中のRは、それぞれ同じものであっても異なったものであってもよい。また、式中のnは、炭素数1〜3の整数を示す。
本発明において、ポリカルボン酸誘導体は、下記反応式(3)に示されるように前記ポリカルボン酸のカルボキシル基に、一般式(1)のプロパルギルアミノ酸を縮合して得ることができる。前記ポリカルボン酸とプロパルギルアミノ酸を縮合する方法としては、ポリカルボン酸とプロパルギルアミノ酸を、室温(1〜30℃)、脱水縮合剤存在下にて反応させることにより調製することができる。より具体的には、ポリカルボン酸を溶媒に溶解した後、前記調製したプロパルギルアミノ酸を添加し、縮合剤、必要に応じて反応促進剤を添加して反応させることにより調製することができる。このとき、カルボン酸活性基であるプロパルギルアミノ酸は、ポリカルボン酸を構成するカルボン酸単位に対して0.25〜1.0当量とするのが好ましい。前記カルボン酸単位に対してプロパルギルアミノ酸のモル比が小さすぎると、反応が不足し、修飾率が低下することがある。一方、前記カルボン酸単位に対してプロパルギルアミノ酸のモル比が大きすぎると、未反応原料及び副生成物の量が多くなることがある。
本発明において、脱水縮合剤は、N,N´−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N´,N´−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸(HBTU)等が挙げられる。前記脱水縮合剤は、ポリカルボン酸を構成するカルボン酸単位に対して0.25〜1.0当量添加するのが好ましい。
本発明において、縮合反応の反応溶媒は、ポリカルボン酸を溶解する溶媒であれば特に制限されず、例えば、水、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)等が挙げられる。
本発明において、縮合反応を促進する場合には、反応促進剤として、塩基、触媒、活性エステル体を反応液に添加するのが好ましい。塩基は、トリエチルアミン(EtN)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等のアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩等が挙げられる。また、触媒は、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)等が挙げられる。また、活性エステル体は、反応中間体のエステルとして、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)が挙げられる。塩基を添加する場合は、ポリカルボン酸を構成するカルボン酸単位に対して、0.5〜1.8当量添加するのが好ましい。また、活性エステル体を添加する場合は、ポリカルボン酸を構成するカルボン酸単位に対して0.25〜1.0当量添加するのが好ましい。
前記縮合反応において、プロパルギルアミノ酸及び脱水縮合剤等の各原料の仕込量を変えることにより、ポリカルボン酸に対するプロパルギルアミノ酸の修飾率を変えることができる。ポリカルボン酸を用いる場合、プロパルギルアミノ酸の修飾率は、カルボン酸単位あたり1〜55%が好ましく、5〜50%がより好ましく、10〜50%がさらに好ましい。55%を超えると、溶媒に対する溶解性が悪くなる。ポリカルボン酸に対するプロパルギルアミノ酸の修飾率を前記範囲に調整することにより、後述するようなシート型接着剤として使用した際に、架橋体中の架橋点(化学的共有結合)と生体組織等の被着体との水素結合とのバランスが適正化され、接着強度を高めることができる。
本発明において、ポリカルボン酸誘導体は、アミノ基を有する生体由来高分子と混合して架橋体を形成することができ、医療用接着剤として好ましく使用することができる。
本発明において、反応後のポリカルボン酸誘導体を回収するには、反応液に対し、ポリカルボン酸誘導体が不溶な有機溶媒(貧溶媒)を添加して沈殿させる。貧溶媒は、ポリカルボン酸誘導体が不溶であり、分散性が良い溶媒であれば、特に制限はないが、例えば、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エステル等が挙げられる。貧溶媒は、反応溶媒に対し、3〜10倍量が好ましい。貧溶媒の添加量が少なすぎると、ポリカルボン酸誘導体が十分に析出しないことがある。また、貧溶媒の添加量が多すぎると、洗浄のコストが増大する。
本発明において、ポリカルボン酸誘導体を回収後、不純物の除去を行う場合、ポリカルボン酸誘導体を水などの良溶媒に溶解した後、室温にて撹拌しながら貧溶媒を添加して前記ポリカルボン酸誘導体を再沈殿させる、いわゆる溶解再沈殿法を用いて精製する方法が挙げられる。これを必要により1〜3回繰返せば、不純物を検出限界以下にまで低減することができる。なお、良溶媒は、ポリカルボン酸誘導体が溶解する溶媒であれば、特に制限はないが、安全と環境の面からは水が好ましい。また、貧溶媒は、ポリカルボン酸誘導体が溶けにくい溶媒であれば特に制限はなく、好例として、アセトン、メタノール、エタノール等が挙げられる。
本発明において、シート状接着剤は、生体由来高分子とポリカルボン酸誘導体を1:0.01〜1:1の重量比で含むのが好ましい。生体由来高分子に対してポリカルボン酸誘導体の比率が小さすぎると、シート強度が低下するなど取扱い性の問題が生じやすくなる。一方、前記比率が大きすぎると、シートの柔軟性が失われるなど取扱い性の問題が生じやすくなる。前記比率は、より好ましくは、1:0.1〜1:1であり、さらに好ましくは1:0.25〜1:1である。
本発明において、シート状接着剤の製造方法としては、生体由来高分子を溶解した溶液1及びポリカルボン酸誘導体を溶解した溶液2を調製した後、両溶液を均一に混ぜ合わせ、シート状に成型して乾燥させればよい。前記両溶液を混合すると、反応式(4)に示されるような反応を経て、生体由来高分子とポリカルボン酸誘導体との架橋体が速やかに生成される。ここで、溶液1中の生体由来高分子の濃度は、0.1〜30重量%が好ましく、0.5〜20重量%の範囲がより好ましい。一方、溶液2中のポリカルボン酸誘導体の濃度は、0.001〜20重量%の範囲が好ましく、0.005〜20重量%の範囲がより好ましい。生体由来高分子およびポリカルボン酸誘導体を溶解する溶媒は、安全性の観点から、水、生理食塩水、低濃度エタノール等が好ましい。なお、前記架橋体は、濃度や混合比にもよるが、室温付近でゲル化するため、両溶液を混合する工程およびシート状に成型する工程は、室温(1〜30℃)で実施するのが好ましい。
本発明において、前記得られたシート状接着剤は、組織と接着(結合)可能な官能基(アミノ基、カルボキシル基)を多数有しているため、患部が濡れた状態であっても、容易に接着する。それ故、組織間同士または組織と医療材料の間を接合できる材料として、例えば、サージカルテープ、フィルムドレッシング、創傷被覆材、穿刺部保護材、皮膚接合材等の医療用途に適用することができる。
なお、本発明において、シート状接着剤は、前記したように架橋体溶液を用いてシート状に成型加工したものであってよいが、生分解性材料からなるシート状物に前記架橋体溶液を被覆または含浸させた態様であってもよい。前記生分解性材料としては、脂肪族ポリエステル、ポリビニルアルコールおよび生体由来高分子などが挙げられる。脂肪族ポリエステルとしては、ポリグリコール酸、ポリ乳酸およびラクチド−グリコリド共重合体が挙げられる。生体由来高分子としては、コラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、キチン、キトサンなどが挙げられる。これらの材料を加工して調製された不織布やスポンジなどのシート状物を前記架橋体溶液に浸漬またはシート状物に前記架橋体溶液を塗布するなどした後、乾燥することによって、シート状物の少なくとも片面の一部が架橋体で被覆されたシート状接着剤を製造することができる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(グリシン,2−プロピン−1−イル,エステル(GPE)の調製)
グリシン(ナカライテスク)2.1gと2−プロピン−1−オール(ナカライテスク)30mLの混合液を調製し、室温で塩化チオニル(ナカライテスク)2.4mLを添加した。反応液を室温で2時間撹拌し、更に50℃で2時間撹拌した。反応液を5℃まで冷却し、酢酸エチル90mLを添加することにより、沈殿物を得た。沈殿物をろ過により分離し、更に酢酸エチル30mLで3回洗浄し、乾燥(50℃、12時間)することにより、グリシン,2−プロピン−1−イル,エステル(アミノエタン酸2−プロピニル)(GPE)を得た。
(プロパルギルアミノ酸修飾率の測定)
ポリカルボン酸誘導体を構成するカルボキシル基に対するプロパルギルアミノ酸の修飾率は、DMSO−d中のH−NMRスペクトル(BRUKER、MR400)を測定することにより決定した。修飾率の算出は、プロパルギルアミノ酸が修飾されたカルボキシル基と修飾されていないカルボキシル基のα水素の積分強度比を測定し、下記の式により求めた。
修飾率(%)=[修飾されたカルボキシル基のα水素]/[(未修飾のカルボキシル基のα水素)+(修飾されたカルボキシル基のα水素)]×100
(溶解性試験)
製造例1−10において得られた各ポリカルボン酸誘導体について、水への溶解性を調べた結果を表1に示す。水への溶解性試験は、純水に各ポリカルボン酸誘導体を20wt%になるように添加し、25℃で350rpm、1時間撹拌した後に、目視にて溶解具合を確認した。液中のポリカルボン酸誘導体が完全に溶解した場合を「溶」とし、少なくとも一部溶け残りがある場合を「不溶」とした。
(引張せん断接着強度の測定)
各実施例において得られた試験片をテンシロン万能材料試験機(エー・アンド・エー、RTG−1310)を用いて、引張せん断接着強度(JIS K6850)を測定した。なお、測定時の温度は23℃、湿度は50%Rh、引張速度は10mm/minとした。得られた歪み−応力曲線より引張せん断接着強度を求めた。具体的には、接着層が破断した時の最大応力を引張せん断接着強度とした。なお、引張せん断接着強度は、4回の測定の平均値とした。
(製造例1)GPE化γ−PGA(10)の調製
ポリ−γ−グルタミン酸(γ−PGA、東洋紡)0.5gにDMSO(ナカライテスク)8mLを加え、60℃で1時間撹拌し溶解させた。当該溶液を室温まで冷却し、γ−PGAを構成するカルボン酸単位に対して0.15当量のグリシン,2−プロピン−1−イル,エステル(GPE)および同0.15当量のO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N´,N´−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸(HBTU、東京化成工業)を添加した。さらに、同0.3当量のトリエチルアミン(EtN、ナカライテスク)を添加し、室温で24時間撹拌し反応させた。反応後、アセトン(ナカライテスク)35mLを添加し、ポリマーを析出させた。得られたポリマーをアセトン30mLで洗浄し、乾燥させた。乾燥後、粗ポリマーを水5.5mLに溶解し、アセトン60mLを添加して、再び沈殿させ、ろ過により分取した。60℃で12時間真空乾燥し、目的のGPE化γ−PGAを得た。H−NMR(DMSO−D)より、γ−PGAのカルボン酸単位に対するGPEの修飾率は、10%であることを確認した。本製造例により得られたポリカルボン酸誘導体をGPE化γ−PGA(10)とした。
(製造例2)GPE化γ−PGA(15)の調製
原料の仕込量として、γ−PGAを構成するカルボン酸単位に対して0.25当量のGPE、同0.25当量のHBTUおよび同0.5当量のEtNを用いた以外は、製造例1記載の方法によりポリカルボン酸誘導体を調製した。H−NMR(DMSO−D)より、γ−PGAのカルボン酸単位に対するGPEの修飾率は、15%であることを確認した。本製造例により得られたポリカルボン酸誘導体をGPE化γ−PGA(15)とした。
(製造例3)GPE化γ−PGA(25)の調製
原料の仕込量として、γ−PGAを構成するカルボン酸単位に対して0.5当量のGPE、同0.5当量のHBTUおよび同1.0当量のEtNを用いた以外は、製造例1記載の方法によりポリカルボン酸誘導体を調製した。H−NMR(DMSO−D)より、γ−PGAのカルボン酸単位に対するGPEの修飾率は、25%であることを確認した。本製造例により得られたポリカルボン酸誘導体をGPE化γ−PGA(25)とした。
(製造例4)GPE化γ−PGA(45)の調製
原料の仕込量として、γ−PGAを構成するカルボン酸単位に対して0.75当量のGPE、同0.75当量のHBTUおよび同1.5当量のEtNを用いた以外は、製造例1記載の方法によりポリカルボン酸誘導体を調製した。H−NMR(DMSO−D)より、γ−PGAのカルボン酸単位に対するGPEの修飾率は、45%であることを確認した。本製造例により得られたポリカルボン酸誘導体をGPE化γ−PGA(45)とした。
(製造例5)GPE化γ−PGA(50)の調製
原料の仕込量として、γ−PGAを構成するカルボン酸単位に対して0.9当量のGPE及び同0.9当量のHBTUおよび同1.8当量のEtNを用いた以外は、製造例1記載の方法によりポリカルボン酸誘導体を調製した。H−NMR(DMSO−D)より、γ−PGAのカルボン酸単位に対するGPEの修飾率は、50%であることを確認した。本製造例により得られたポリカルボン酸誘導体をGPE化γ−PGA(50)とした。
(製造例6)GPE化γ−PGA(56)の調製
原料の仕込量として、γ−PGAを構成するカルボン酸単位に対して1.0当量のGPE及び同1.0当量のHBTUおよび同2.0当量のEtNを用いた以外は、製造例1記載の方法によりポリカルボン酸誘導体を調製した。しかし、水に対する溶解性が悪く、水を用いた精製は断念した。H−NMR(DMSO−D)より、γ−PGAのカルボン酸単位に対するGPEの修飾率は、56%であることを確認した。本製造例により得られたポリカルボン酸誘導体をGPE化γ−PGA(56)とした。
(製造例7)GPE化PAA(25)の調製
γ−PGAの代わりに、ポリアスパラギン酸(PAA、シグマアルドリッチ)、原料の仕込量として、PAAを構成するカルボン酸単位に対して0.15当量のGPE及び同0.15当量のHBTUおよび同0.3当量のEtNを用いた以外は、製造例1記載の方法によりポリカルボン酸誘導体を調製した。H−NMR(DMSO−D)より、PAAのカルボン酸単位に対するGPEの修飾率は、25%であることを確認した。本製造例により得られたポリカルボン酸誘導体をGPE化PAA(25)とした。
(製造例8)NHS化γ−PGA(7)の調製
NHS(N−ヒドロキシスクシンイミジル)化γ−PGAの調製は、ネットワークポリマー,Vol.36,No.6(2015),p.282−287.の記載の方法に従い行った。H−NMR(DMSO−D)より、γ−PGAのカルボン酸単位に対するNHSの修飾率は、7%であることを確認した。本製造例8により得られたポリカルボン酸誘導体をNHS化γ−PGA(7)とした。
(製造例9)NHS化γ−PGA(25)の調製
製造例8と同様にして、γ−PGAのカルボン酸単位に対するNHSの修飾率が25%であるNHS化γ−PGA(25)を調製した。
(製造例10)NHS化γ−PGA(50)の調製
製造例8と同様にして、γ−PGAのカルボン酸単位に対するNHSの修飾率が50%であるNHS化γ−PGA(50)を調製した。
前記製造例1−10で得られた各ポリカルボン酸誘導体について、純水への溶解性を調べた結果、製造例1−5および製造例7のポリカルボン酸誘導体は、純水への溶解性が良好であった。また、製造例6のポリカルボン酸誘導体は、純水に完全に溶解しなかった(溶け残りがみられた)。また、製造例8−10のポリカルボン酸誘導体は、純水には溶解しなかった。これらの結果を表1に示す。
(シート状接着剤の調製)
製造例1−5および7において得られた各ポリカルボン酸誘導体を水に溶解し、2.5〜10wt%の水溶液を作製した。一方、製造例8−10のNHS化γ−PGAは、水に溶解し難いため、代わりに7%炭酸水素ナトリウム水溶液を用いた。また別に、和光純薬製ウシ骨由来のゼラチンを温水(50℃)に溶解し、10wt%水溶液を作製した。得られた各ゼラチン水溶液に、前記ポリカルボン酸誘導体水溶液を混合し、1分間撹拌した後、東洋紡製PETフィルム上にチャージし、アプリケーターにてキャストした。室温にて6時間真空乾燥した後、PETフィルムを剥離し、膜厚が約50μmのシート状接着剤を得た。得られたシート状接着剤(実施例1−15、比較例3−8)を用いて以下の試験を行った。なお、ゼラチン水溶液のみを用いて調製したシート状接着剤を参考例1とした。
なお、比較例3−8で調製したシート状接着剤は、反応式(5)に示されるような反応を経て、ポリカルボン酸と生体由来高分子との架橋体が形成される。
(引張せん断接着強度測定用試験片の調製)
幅1cm、長さ5cm、厚み188μmの東洋紡製PETフィルムの端部(幅1cm×長さ1cm)に幅1cm×長さ1cm×厚み5mmの豚皮(豚足非加熱部位)をシアノアクリレート系接着剤(アロンアルファ(登録商標)、東亞合成社、型番201)で接着固定した試験片を2枚準備した(図1)。前記試験片の1枚の豚皮部分に、各実施例で調製したシート状接着剤を豚皮と同サイズにカットしたものを重ね、25μLの水を滴下し、接着部位を湿潤させた。その後、他の試験片を豚皮同士が重なるように貼り合わせた(図2)。試験片同士がずれないように、クロスピンで挟んで室温で1時間置いた。得られた試験片を用いて引張せん断接着強度を測定した。これらの結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、実施例1−15で用いたポリカルボン酸誘導体は、純水への溶解性が良好であった。また、前記ポリカルボン酸誘導体の水溶液を架橋剤として、ゼラチン水溶液を主剤として用いた場合に、それらを混合するのみで容易に架橋体を形成してシート状接着剤を調製することが可能であった。そして、得られたシート状接着剤は、ゼラチン単独で調製したシート状接着剤に比較して高い引張せん断接着強度を有していた。一方、比較例においては、修飾率56%のポリカルボン酸誘導体は純水に完全に溶解しなかったため、水溶液の状態では架橋体を形成せず、シート状接着剤を調製することができなかった(比較例1、2)。また、比較例3−8のポリカルボン酸誘導体は、水に溶解しない問題があったことに加え、ポリカルボン酸誘導体のアルカリ溶液を用いて調製したシート状接着剤は、十分な接着強度を有していなかった。
本発明のシート状接着剤は、生体に対する安全性の高い材料を用いており、また生体組織との接着強度が高いので、特に医療用接着用途および組織閉鎖用途に有用である。
1 PETフィルム
2 豚皮
3 シート状接着剤

Claims (9)

  1. ポリカルボン酸、アミノ酸および生体由来高分子からなる架橋体を含む、シート状接着剤。
  2. ポリカルボン酸、アミノ酸および生体由来高分子の順に結合して架橋体を形成している、請求項1に記載のシート状接着剤。
  3. 前記ポリカルボン酸は、分子内に2個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸である、請求項1または2に記載のシート状接着剤。
  4. 前記ポリカルボン酸は、ポリグルタミン酸またはポリアスパラギン酸である、請求項1〜3のいずれかに記載のシート状接着剤。
  5. 前記アミノ酸は、生体のタンパク質を構成するアミノ酸である、請求項1〜4のいずれかに記載のシート状接着剤。
  6. 前記アミノ酸は、グリシンである、請求項1〜5のいずれかに記載のシート状接着剤。
  7. 前記生体由来高分子は、血漿アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチンからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のシート状接着剤。
  8. 生分解性材料からなるシート状物の少なくとも片面の一部に前記架橋体が被覆された、請求項1〜7のいずれかに記載のシート状接着剤。
  9. 組織接着用または組織閉鎖用である、請求項1〜8のいずれかに記載のシート状接着剤。
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