JP2020006490A - 多関節ロボット用エンドエフェクタ装置および多関節ロボット - Google Patents

多関節ロボット用エンドエフェクタ装置および多関節ロボット Download PDF

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【課題】汎用の多関節ロボットを用いて第2ワークの中空部を第1ワークの棒状部へ挿入することができる多関節ロボット用エンドエフェクタ装置を提供する。【解決手段】磁力により第1ワークを保持する第1保持部材と、把持力により該第1ワークを直立姿勢で保持する第2保持部材と、平行に延在する複数の保持片を有する第3保持部材と、押圧部材と、制御装置とを備える。制御装置は、第1保持部材に第1ワークが保持された状態で第2保持部材に第1ワークを保持させ、第1ワークを第1保持部材から第2保持部材へ受け渡して直立姿勢で所定位置に載置する第1制御と、閉動作中の複数の保持片を第2ワークの中空部に挿入させた後、複数の保持片の開動作により摩擦力で複数の保持片に第2ワークの内周部を保持させ、第1ワークの上方において押圧部材に第2ワークの上面を押圧させて第2ワークの中空部を第1ワークの棒状部へ挿入する第2制御とを実行する。【選択図】図18

Description

本明細書は、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置および多関節ロボットについて開示する。
従来より、ボルトにワッシャを挿入して組み付ける組付装置が知られている。例えば、特許文献1には、ボルトを吊り下げ、下方からワッシャをボルトに挿入する仮組部(ボルト受け部,ワッシャ挿入シリンダおよびワッシャ台)と、ワッシャを挿入したボルトを支えてボルトの姿勢を保つボルト支持部と、ボルトをボルト支持部で支えたまま前方に押し出してボルトに挿入されたワッシャが押出方向前方に位置する山形乗り上げ面を通過することによりワッシャをボルトの首下まで押し上げる押上部(押出シリンダおよび乗り上げ部)とを備える組付装置が開示されている。
特開2008−142819号公報
しかしながら、上述した組付装置は、ボルトにワッシャを組み付けるための専用の装置が必要であり、工場のスペース効率が悪く、コスト的にも不利である。
本開示は、汎用の多関節ロボットを用いて第2ワークの中空部を第1ワークの棒状部へ挿入することができる多関節ロボット用エンドエフェクタ装置を提供することを主目的とする。
本開示は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、
棒状部を有する磁性体としての第1ワークを直立姿勢で所定位置に載置し、中空部を有する第2ワークを把持して該第2ワークの中空部を前記第1ワークの棒状部へ挿入する多関節ロボット用エンドエフェクタ装置であって、
磁力により前記第1ワークを保持する第1保持部材と、
把持力により該第1ワークを直立姿勢で保持する第2保持部材と、
前記第1保持部材と前記第2保持部材の少なくとも一方を昇降させる第1昇降装置と、
平行に延在する複数の保持片を有する第3保持部材と、
前記複数の保持片を互いに近接および離間させることで開閉する開閉装置と、
押圧部材と、
前記押圧部材を昇降させる第2昇降装置と、
前記第1保持部材に前記第1ワークが保持された状態で前記第2保持部材に該第1ワークを保持させ、前記第1ワークを前記第1保持部材から前記第2保持部材へ受け渡して直立姿勢で前記所定位置に載置する第1制御と、閉動作中の前記複数の保持片を前記第2ワークの中空部に挿入させた後、前記複数の保持片の開動作により摩擦力で該複数の保持片に前記第2ワークの内周部を保持させ、前記第1ワークの上方において前記押圧部材に前記第2ワークの上面を押圧させて該第2ワークの中空部を前記第1ワークの棒状部へ挿入する第2制御とを実行する制御装置と、
を備えることを要旨とする。
この本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、棒状部を有する磁性体としての第1ワークを所定位置に載置し、中空部を有する第2ワークを把持して第2ワークの中空部を第1ワークの棒状部へ挿入するためのものである。この多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、磁力により第1ワークを保持する第1保持部材と、把持力により第1ワークを保持する第2保持部材と、第1保持部材と第2保持部材の少なくとも一方を昇降させる第1昇降装置とを備える。これにより、本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置が装着された多関節ロボットは、第1保持部材で第1ワークをピックアップし、第1ワークを第1保持部材から第2保持部材へ受け渡して直立姿勢で所定位置に載置することができる。更に、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、平行に延在する複数の保持片を有する第3保持部材と、複数の保持片を開閉する開閉装置と、押圧部材と、押圧部材を昇降させる第2昇降装置とを備える。これにより、本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置が装着された多関節ロボットは、第2ワークを複数の保持片で保持し、第1ワークの上方において、押圧部材により第2ワークの上面を押圧して第2ワークの保持を解除することで、第1ワークの棒状部に第2ワークの中空部を挿入することができる。このように、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、汎用の多関節ロボットを用いて、第2ワークの中空部を第1ワークの棒状部へ挿入することができる。
作業装置1の概略構成図である。 作業ロボット10の概略構成図である。 エンドエフェクタ装置28をピッキングツール30側から見た外観斜視図である。 エンドエフェクタ装置28をインサートツール50側から見た外観斜視図である。 ピッキングツール30の正面図および側面図である。 ピッキングツール30の正面図および側面図である。 ピッキングツール30の正面図および側面図である。 ピッキングツール30の正面図および側面図である。 ピッキングツール30の正面図および側面図である。 インサートツール50の正面図および側面図である。 インサートツール50の正面図および側面図である。 インサートツール50の正面図および側面図である。 インサートツール50の正面図および側面図である。 インサートツール50の正面図および側面図である。 ピッキングツール30の各シリンダを駆動するためのエア回路を示す回路図である。 インサートツール50の各シリンダを駆動するためのエア回路を示す回路図である。 作業装置1の電気的な接続関係を示すブロック図である。 ピッキング処理の一例を示すフローチャートである。 インサート処理の一例を示すフローチャートである。 ピッキング動作の様子を示す説明図である。 ピッキング動作の様子を示す説明図である。 ピッキング動作の様子を示す説明図である。 ピッキング動作の様子を示す説明図である。 ピッキング動作の様子を示す説明図である。 ピッキング動作の様子を示す説明図である。 インサート動作の様子を示す説明図である。 インサート動作の様子を示す説明図である。 インサート動作の様子を示す説明図である。 インサート動作の様子を示す説明図である。 インサート動作の様子を示す説明図である。 インサート動作の様子を示す説明図である。 各シリンダの動作の時間変化の様子を示すタイムチャートである。
本開示を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、作業装置1の概略構成図である。図2は、作業ロボット10の概略構成図である。図3は、エンドエフェクタ装置28をピッキングツール30側から見た外観斜視図である。図4は、エンドエフェクタ装置28をインサートツール50側から見た外観斜視図である。図5〜図9は、ピッキングツール30の正面図および側面図である。図10〜図14は、インサートツール50の正面図および側面図である。図15は、ピッキングツール30の各シリンダを駆動するためのエア回路を示す回路図である。図16は、インサートツール50の各シリンダを駆動するためのエア回路を示す回路図である。図17は、作業装置1の電気的な接続関係を示すブロック図である。なお、図1〜図4中、左右方向がX方向であり、前後方向がY方向であり、上下方向がZ方向である。
作業装置1は、垂直多関節ロボットを用いてワークに対して所定の作業を行なうものである。本実施形態では、作業装置1は、バラ置きされた多数のボルトB(第1ワーク)から1つのボルトBをピックアップして頭部を下にして直立姿勢でトレイTに載置し、ワッシャW(第2ワーク)の中空部をピックアップしてトレイT上のボルトBのねじ部(棒状部)に挿入するものである。作業装置1は、図1に示すように、台座2と、ボルト供給装置3と、ワッシャ供給装置4と、トレイ搬送装置5と、作業ロボット10と、全体を制御する制御装置80(図17参照)とを備える。
ボルト供給装置3は、例えば、バラ置きされた多数のボルトBを搬送するベルトコンベア装置である。ワッシャ供給装置4は、例えば、ホッパに収容された多数のワッシャWを1つずつ取り出して供給するものである。トレイ搬送装置5は、トレイTをX方向に搬送するベルトコンベア装置である。トレイ搬送装置5は、台座2のY方向における中央部にX方向に延在するように設置される。また、ボルト供給装置3とワッシャ供給装置4は、台座2におけるトレイ搬送装置5の前方に、互いに並んで設置される。
作業ロボット10は、垂直多関節ロボットである。作業ロボット10は、台座2におけるトレイ搬送装置5を挟んでボルト供給装置3やワッシャ供給装置4とは反対側に設置される。作業ロボット10は、図2に示すように、直列に連結される複数のアーム(先端アーム11,中間アーム12,13,基端アーム14)と、基台15と、複数の関節21〜25と、各関節21〜25を駆動するモータ21a〜25a(図17参照)と、各関節21〜25の回転角度を検出するエンコーダ21b〜25b(図17参照)とを備える。基端アーム14は、関節25を介して基台15に水平旋回可能に取り付けられている。先端アーム11と中間アーム12,13と基端アーム14とは、それぞれ対応する関節22〜24を介して垂直旋回可能に連結されている。先端アーム11は、長手方向先端部に長手方向に沿った軸回りに回転可能な関節(手首とも称する)21を有する。
先端アーム11の手首21には、図3および図4に示すように、エンドエフェクタ装置28が取り付けられている。エンドエフェクタ装置は、手首21にボルト等により固定される固定部材29と、固定部材29に支持される2つのツール(ピッキングツール30およびインサートツール50)とを備える。
ピッキングツール30は、図3に示すように、ピッキングピン31と、ピッキングピン昇降用シリンダ35と、ボルトクランパ41と、ボルトクランパ開閉用シリンダ44と、ボルトクランパ昇降用シリンダ45とを有する。
ピッキングピン31は、磁力によりボルトB(磁性体)を吊り上げるものである。ピッキングピン31は、図3に示すように、Z方向に延在するピッキングロッド311と、ピッキングロッド311に挿通された円筒状の永久磁石312と、ピッキングロッド311の先端部に取り付けられた吸着部材313とを有する。吸着部材313は、磁性体であり、永久磁石312に基づいて磁気吸引力を発生させてボルトBを吸着(保持)する。ピッキングロッド311は、外周面に螺旋状の溝を有する。ピッキングロッド311の螺旋状の溝には、2つのナット314が螺合されている。永久磁石312は、2つのナット314の間に配置され、当該2つのナット314によってピッキングロッド311に固定される。したがって、2つのナット314を回転させて永久磁石312の位置を調整することにより、吸着部材313と永久磁石312との間隔、すなわち吸着部材313で発生させる磁気吸引力を調整することができる。
ピッキングピン昇降用シリンダ35は、固定部材29に支持されている。ピッキングピン昇降用シリンダ35は、シリンダ本体と、シリンダ本体内を摺動するピストンと、ピストンに連結されるピストンロッド351(図5および図6参照)と、シリンダ本体とピストンとで区画される2つの作動室にそれぞれエア圧を給排可能な2つのポートとを有する。ピッキングピン昇降用シリンダ35のピストンロッド351の先端部には、ピッキングロッド311の基端部が同軸に連結されている。ピッキングピン昇降用シリンダ35は、図5および図6に示すように、2つの作動室に給排するエア圧を制御してピストンロッド351を進退させることで、ピッキングピン31をZ方向(上下方向)に昇降させる。
ボルトクランパ41は、一対の爪411でボルトBの外周部を挟んで保持するものである。一対の爪411は、図3に示すように、Z方向に延びると共に先端部(図中、下端部)において互いに向かい合う方向に屈曲されて構成される。一対の爪411の基端部(図中、上端部)には、一対のスライダ42が固定されている。一対のスライダ42は、ボルトクランパ開閉用シリンダ44により互いに近接・離間させられる。一対の爪411は、一対のスライダ42が互いに近接・離間することに伴って、互いに近接・離間、すなわち開閉する。
ボルトクランパ開閉用シリンダ44は、平行エアチャックとして構成される。ボルトクランパ開閉用シリンダ44は、図示しないが、シリンダ本体と、シリンダ本体内を互いに平行に摺動する2つのピストンと、2つのピストンのうち対応するピストンにそれぞれ固定されると共に一対のスライダ42のうち対応するスライダ42にそれぞれ連結された2つのラックと、2つのラックの双方に噛合するピニオンギヤと、シリンダ本体と2つのピストンとでそれぞれ区画される2つの作動室にエア圧を給排可能な2つのポートとを有する。ボルトクランパ開閉用シリンダ44は、エア圧により2つのラックのうち一方のラックが一方向に移動すると、ピニオンギヤが一方向に回転すると共に、他方のラックが一方のラックとは反対側に移動させられる。また、ボルトクランパ開閉用シリンダ44は、エア圧により他方のラックが一方向に移動すると、ピニオンギヤが逆方向に回転すると共に、一方のラックが他方のラックとは反対側に移動させられる。これにより、一対のスライダ42は、図5および図6,図8および図9に示すように、ボルトクランパ開閉用シリンダ44により互いに近接・離間させられる。
ボルトクランパ昇降用シリンダ45は、固定部材29に支持されている。ボルトクランパ昇降用シリンダ45は、ピッキングピン昇降用シリンダ35と同様に、シリンダ本体やピストン、ピストンロッド451(図7および図8参照)、2つのポートを備える。ボルトクランパ昇降用シリンダ45のピストンロッド451の先端部(図中、下端部)には、ボルトクランパ開閉シリンダ44のシリンダ本体が固定されている。これにより、ボルトクランパ41(一対の爪411)は、図7および図8に示すように、ボルトクランパ昇降用シリンダ45によりピストンロッド451が進退させられることで、ボルトクランパ開閉用シリンダ44と共に昇降させられる。
ここで、ピッキングピン昇降用シリンダ35,ボルトクランパ開閉用シリンダ44およびボルトクランパ昇降用シリンダ45は、図10に示すエア回路により駆動される。図示するように、ピッキングピン昇降用シリンダ35,ボルトクランパ開閉用シリンダ44,ボルトクランパ昇降用シリンダ45は、いずれも、2つのポートを有する復動シリンダであり、それぞれスピードコントローラSC1,SC2を介してピッキングピン昇降用バルブ35a,ボルトクランパ開閉用バルブ44a,ボルトクランパ昇降用バルブ45aに接続されている。ピッキングピン昇降用バルブ35a,ボルトクランパ開閉用バルブ44aおよびボルトクランパ昇降用バルブ45aは、いずれも、対応するシリンダの2つのポートのうち一方のポート(第1ポート)へエア圧を供給すると共に他方のポート(第2ポート)からエア圧を排出する第1状態と、第2ポートへエア圧を供給すると共に第1ポートからエア圧を排出する第2状態とに変化可能な2ポジションソレノイドバルブとして構成されている。
インサートツール50は、図4に示すように、ワッシャクランパ51と、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54と、ボルトクランパ61と、ボルトクランパ開閉用シリンダ64と、ボルトクランパ昇降用シリンダ65と、プッシャ71と、プッシャ昇降用シリンダ75とを備える。
ワッシャクランパ51は、摩擦力によりワッシャWの内周部を保持するものである。ワッシャクランパ51は、互いに平行に延びる一対のピン511を有する。一対のピン511は、一対のスライダ52に固定され、一対のスライダ52が互いに近接・離間することで、互いに近接・離間、すなわち開閉する。
ワッシャクランパ開閉用シリンダ54は、ボルトクランパ開閉用シリンダ44と同様に、平行エアチャックとして構成される。すなわち、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54は、シリンダ本体や2つのピストン、2つのラック、ピニオンギヤ、2つのポートを有する。ワッシャクランパ開閉用シリンダ54の2つのラックには、図10および図11に示すように、それぞれスライダ52が固定されている。一対のスライダ52は、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54により互いに近接・離間させられる。ワッシャクランパ51は、一対のピン511を近接させた状態(閉状態)でワッシャWの中空部に挿入し、その後、当該一対のピン511を離間させた状態(開状態)とすることで、ワッシャWの内周部を摩擦力によって保持する。
ボルトクランパ61は、上述したボルトクランパ41と同様に、一対の爪611でボルトBの外周部を挟んで保持するものである。ボルトクランパ61は、図4に示すように、Z方向に延びると共に先端部(図中、下端部)において互いに向かい合う方向に屈曲された一対の爪611と、一対の爪611のうち対応する爪611の基端部(図中、上端部)に固定されると共にZ方向に平行に延びる一対の爪軸612とを有する。一対の爪軸612は、図11および図12に示すように、一対のスライダ62に対してZ方向(上下方向)に摺動可能に支持されている。一対の爪611は、図12および図13に示すように、一対のスライダ62が互いに近接・離間することに伴って、一対の爪軸612と共に互いに近接・離間、すなわち開閉する。
ボルトクランパ開閉用シリンダ64は、固定部材29に支持されている。ボルトクランパ開閉用シリンダ64は、上述したボルトクランパ開閉用シリンダ44と同様に、平行エアチャックとして構成され、2つのピストンや2つのラック、ピニオンギヤ、2つのポートを有する。ボルトクランパ開閉用シリンダ64の2つのラックには、それぞれスライダ62が固定されている。ボルトクランパ61は、ボルトクランパ開閉用シリンダ64により一対の爪611でボルトBを両側から把持することによりボルトBを保持する。
ボルトクランパ昇降用シリンダ65は、固定部材29に支持されている。ボルトクランパ昇降用シリンダ65は、ボルトクランパ昇降用シリンダ45と同様に、シリンダ本体やピストン、ピストンロッド651(図10および図11参照)、2つのポートを備える。ボルトクランパ昇降用シリンダ65のピストンロッド651は、上方に延びている。ピストンロッド651の先端部には、支持部材66が固定されている。支持部材66は、Y方向に延在する長尺部材である。支持部材66の両端部には、それぞれY方向に長い長孔661が形成されている。支持部材66と一対の爪軸612とはそれぞれ連結部材68により連結されている。連結部材68は、X方向に延在する部材であり、一端部には爪軸612が連結され、他端部には支持部材66の長孔661にY方向に摺動自在に係合されている。上述したように、一対の爪軸612は、一対のスライダ62に対してZ方向に摺動自在に支持されているから、ボルトクランパ昇降シリンダ45により支持部材66を昇降させることで、連結部材68と共にZ方向に昇降させられる。これにより、一対の爪611は、図11および図12に示すように、一対の爪軸612と共にZ方向に昇降させられる。また、爪軸612は連結部材68を介して支持部材66(長孔661)に対してY方向に移動自在に支持されているから、ボルトクランパ開閉用シリンダ64により一対のスライダ62を近接・離間させることで、近接・離間させられる。これにより、一対の爪611は、図12および図13に示すように、一対の爪軸612と共に近接・離間、すなわち開閉する。
プッシャ71は、一対のピン511に保持されたワッシャWの上面を押圧して当該一対のピン511によるワッシャWの保持を解除するものである。プッシャ71は、一対の押圧部材711と、各押圧部材711の上端からX方向に屈曲された屈曲部712とを有する。一対の押圧部材711は、一対のピン511の向かい合う内面とは反対側の外面に、当該一対のピン511に対してZ方向(上下方向)に相対移動可能にカシメ等を用いて係合されている。屈曲部712は、スライダ72に対してY方向に摺動自在に支持されている。このため、一対の押圧部材711は、図10および図11に示すように、一対のピン511の近接・離間に追従して近接・離間させられる。
プッシャ昇降用シリンダ75は、固定部材29に支持されている。プッシャ昇降用シリンダ75は、ピッキングピン昇降用シリンダ35と同様に、シリンダ本体やピストン、ピストンロッド751(図14参照)、2つのポートを備える。プッシャ昇降用シリンダ75のピストンロッド751の先端部(図中、下端部)には、スライダ72が固定されている。プッシャ71は、図13および図14に示すように、プッシャ昇降用シリンダ75によりピストンロッド751を進退させられることで、スライダ72と共に昇降させられる。
ここで、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54,ボルトクランパ開閉用シリンダ64,ボルトクランパ昇降用シリンダ65およびプッシャ昇降用シリンダ75は、図16に示すエア回路により駆動される。図示するように、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54,ボルトクランパ開閉用シリンダ64,ボルトクランパ昇降用シリンダ65,プッシャ昇降用シリンダ75は、2ポートを有する復動シリンダであり、それぞれスピードコントローラSC1,SC2を介してワッシャクランパ開閉用バルブ54a,ボルトクランパ開閉用バルブ64a,ボルトクランパ昇降用バルブ65a,プッシャ昇降用バルブ75aに接続されている。ボルトクランパ開閉用バルブ64a,ボルトクランパ昇降用バルブ65a,プッシャ昇降用バルブ75aは、いずれも、対応するシリンダの2つのポートのうち一方のポート(第1ポート)へエア圧を供給すると共に他方のポート(第2ポート)からエア圧を排出する第1状態と、第2ポートへエア圧を供給すると共に第1ポートからエア圧を排出する第2状態とに変化可能な2ポジションソレノイドバルブとして構成されている。一方、ワッシャクランパ開閉用バルブ54aは、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54の2つのポートのうち一方のポート(第1ポート)へエア圧を供給すると共に他方のポート(第2ポート)からエア圧を排出する第1状態と、第2ポートへエア圧を供給すると共に第1ポートからエア圧を排出する第2状態と、第1ポートおよび第2ポートからエア圧を排出する第3状態とに変化可能な3ポジションソレノイドバルブとして構成されている。
制御装置80は、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやワークメモリとしてのRAM、入出力ポート等を備える。図17に示すように、制御装置80には、作業ロボット10のエンコーダ21b〜25bからの検出信号や先端アーム11に取り付けられたカメラ26からの撮像信号などが入力ポートを介して入力されている。制御装置80からは、ボルト供給装置3やワッシャ供給装置4、作業ロボット10のモータ21a〜25a,カメラ26への駆動信号が出力ポートを介して出力されている。また、制御装置80からは、ピックアップピン昇降用バルブ35aやボルトクランパ開閉用バルブ44a、ボルトクランパ昇降用バルブ45a、ワッシャクランパ開閉用バルブ54a、ボルトクランパ開閉用バルブ64a、ボルトクランパ昇降用バルブ65a、プッシャ昇降用バルブ75aへの駆動信号も出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された作業装置1の動作について説明する。特に、作業ロボット10がピッキングツール30を用いて行なうピッキング処理とインサートツール50を用いて行なうインサート処理について説明する。図18は、制御装置80により実行されるピッキング処理の一例を示すフローチャートである。図19は、制御装置80により実行されるインサート処理の一例を示すフローチャートである。以下、ピッキング処理とインサート処理とを、図20〜図32を参照しながら説明する。なお、ピッキングピン31とボルトクランパ41は、ピッキング処理が開始される際には、初期状態とされている。すなわち、ピッキングピン31は、ピッキングピン昇降用シリンダ35により上昇位置に制御されている。また、ボルトクランパ41は、ボルトクランパ開閉用シリンダ44により開状態に制御され、且つ、ボルトクランパ昇降用シリンダ45により上昇位置に制御されている。また、ワッシャクランパ51とボルトクランパ61とプッシャ71は、インサート処理が開始される際には、初期状態とされている。すなわち、ワッシャクランパ51は、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54により閉状態に制御されている。また、ボルトクランパ61は、ボルトクランパ開閉用シリンダ64により開状態に制御され、且つ、ボルトクランパ昇降用シリンダ65により上昇位置に制御されている。更に、プッシャ71は、プッシャ昇降用シリンダ75により上昇位置に制御されている。
ピッキング処理が実行されると、制御装置80は、まず、先端アーム11に取り付けられたカメラ26がボルト供給装置3の上方に移動するようにモータ21a〜25aを制御すると共に、ボルト供給装置3にバラ置きされた多数のボルトBが撮像されるようカメラ26を制御する(ステップS100)。続いて、制御装置80は、撮像により得られた画像に基づいてピッキング対象のボルトB(対象ボルト)を決定し、ピッキングピン31が対象ボルトのねじ部先端の上方に移動するようにモータ21a〜25aを制御する(ステップS110,図20参照)。そして、制御装置80は、ピッキングピン31が下降して対象ボルトのねじ部先端が吸着部材313に吸着されるようピッキングピン昇降用シリンダ35を制御した後(図21,図32の時刻t1参照)、ピッキングピン31が上昇して対象ボルトが頭部を下にして吊り上げられるようにピッキングピン昇降用シリンダ35を制御する(ステップS120,図22,図32の時刻t2参照)。
制御装置80は、こうして対象ボルトを吊り上げると、吊り上げた対象ボルトがボルトクランパ41の一対の爪411により両側から把持されるようボルトクランパ開閉用シリンダ44を制御する(ステップS130,図23,図32の時刻t3参照)。続いて、制御装置80は、ボルトクランパ41で対象ボルトをクランプした状態でボルトクランパ41が下降してピッキングピン31から対象ボルトが引き剥がされるようにボルトクランパ昇降用シリンダ45を制御する(ステップS140,図24,図32の時刻t4参照)。すなわち、ピッキングピン31からボルトクランパ41への対象ボルトの受け渡しは、ピッキングピン31で磁力により対象ボルトを保持した状態でボルトクランパ41で対象ボルトをクランプし、上記磁力よりも強い力でピッキングピン31とボルトクランパ41とを互いに離間させることで行なわれる。次に、制御装置80は、対象ボルトがトレイTの目標位置の上方へ移動するようモータ21a〜25aを制御する(ステップS150)。次に、制御装置80は、ボルトクランパ41が下降するようボルトクランパ昇降用シリンダ45を制御する(ステップS160)。そして、制御装置80は、対象ボルトがアンクランプされるようボルトクランパ開閉用シリンダ44を制御し(ステップS170,図25,図32の時刻t5参照)、ボルトクランパ41を初期状態に戻して(ステップS180、図32の時刻t6参照)、ピッキング処理を終了する。
インサート処理は、ピッキング処理の実行後に実行される。インサート処理が実行されると、制御装置80は、まず、ワッシャ供給装置4により供給されたワッシャWの上方へワッシャクランパ51が移動するよう作業ロボット10のモータ21a〜25aを制御する(ステップS200、図26参照)。続いて、制御装置80は、一対のピン511が閉状態でワッシャWの中空部に挿入されるようモータ21a〜25aとワッシャクランパ開閉用シリンダ54とを制御する(ステップS210,図27参照)。そして、制御装置80は、一対のピン511を開状態としてワッシャWの内周部がクランプされるようワッシャクランパ開閉用シリンダ54を制御する(ステップS220,図32の時刻t7参照)。
制御装置80は、こうしてワッシャWをクランプすると、クランプしたワッシャWが対象ボルトの上方へ移動するよう作業ロボット10のモータ21a〜25aを制御する(ステップS230)。続いて、制御装置80は、ボルトクランパ61が下降して当該ボルトクランパ61により対象ボルトを把持して当該対象ボルトがセンタリング(位置決め)されるようボルトクランパ昇降用シリンダ65とボルトクランパ開閉用シリンダ64とを制御する(ステップS240,図28,図29,図32の時刻t8,t9参照)。次に、制御装置80は、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54の2つのポートのいずれからもエア圧が排出される状態(第3状態)として一対のピン511によるワッシャWのクランプ力を除去する(ステップS250)。これにより、一対のピン511は、ワッシャWの内周部との摩擦力により当該ワッシャWの保持状態を引き続き維持するものの、その保持力は殆どない状態となる。そして、制御装置80は、一対の押圧部材711(プッシャ71)が下降して当該一対の押圧部材711でワッシャWの上面を押圧してワッシャWがアンクランプされるようプッシャ昇降用シリンダ75を制御する(ステップS260,図30,図32の時刻t10参照)。ワッシャWのアンクランプは一対のピン511によるワッシャWの保持力が殆どない状態で行なわれるため、ワッシャWは、スムーズにアンクランプされ、予期しない方向に飛び出すことなく、ボルトBのねじ部に正常に挿入される。制御装置80は、こうしてワッシャWをボルトBに挿入すると、ワッシャクランパ51やボルトクランパ61、プッシャ71を初期状態に戻して(ステップS270,図31,図32の時刻t11〜t13参照)、インサート処理を終了する。
ここで、実施形態の主要な要素と請求の範囲に記載した本開示の主要な要素との対応関係について説明する。即ち、ボルトBが第1ワークに相当し、ワッシャWが第2ワークに相当し、ピッキングピン31が第1保持部材に相当し、ボルトクランパ41が第2保持部材に相当し、ピッキングピン昇降用シリンダ35とピッキングピン昇降用バルブ35aとボルトクランパ昇降用シリンダ45とボルトクランパ昇降用バルブ45aとが第1昇降装置に相当し、一対のピン511が複数の保持片に相当し、ワッシャクランパ51が保持部材に相当し、ワッシャクランパ開閉用シリンダ54とワッシャクランパ開閉用バルブ54aとが開閉装置に相当し、一対の押圧部材711が押圧部材に相当し、プッシャ昇降用シリンダ75とプッシャ昇降用バルブ75aとが第2昇降装置に相当し、制御装置80が制御装置に相当する。また、永久磁石312が永久磁石に相当する。また、ピッキングロッド311とナット314とが間隔調整機構に相当する。また、プッシャ昇降用バルブ75aが3ポジションバルブに相当し、プッシャ昇降用シリンダ75がシリンダに相当する。また、ボルトクランパ61が第4保持部材に相当し、ボルトクランパ昇降用シリンダ65とボルトクランパ昇降用バルブ65aとが第3昇降装置に相当する。
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、ピッキングツール30は、ピッキングピン31を昇降させるピッキングピン昇降用シリンダ35と、ボルトクランパ41を昇降させるボルトクランパ昇降用シリンダ45とを備えるものとしたが、いずれか一方を省略してもよい。この場合、ピッキングピン31とボルトクランパ41とのうちシリンダを備えない方は、作業ロボット10のアームの旋回によって昇降されるものとすればよい。
上述した実施形態では、ピッキングピン31は、吸着部材313と永久磁石312との間隔を調整可能に構成されたが、吸着部材313と永久磁石312と間隔を調整不能に構成されてもよい。また、ピッキングピン31は、ピッキングロッド311の先端に吸着部材313(磁性体)が設けられると共に吸着部材313の近傍に永久磁石312が配置されたが、吸着部材313が永久磁石により構成されてもよい。また、ピッキングピン31は、永久磁石を用いてワークをピックアップするものとしたが、電磁石を用いてワークをピックアップしてもよい。
上述した実施形態では、作業ロボット10は、ピッキング処理として、ピッキングピン31で対象ボルトを吊り上げ、ボルトクランパ41で対象ボルトをクランプし、ピッキングピン31からボルトクランパ41へ対象ボルトを受け渡した後、対象ボルトをトレイTの目標位置の上方に移動させるものとした。しかし、これに限定されるものではなく、作業ロボット10は、ピッキングピン31で対象ボルトを吊り上げた後、対象ボルトをトレイTの目標位置の上方へ移動させてから、ボルトクランパ41で対象ボルトをクランプし、ピッキングピン31からボルトクランパ41へ対象ボルトを受け渡してもよい。また、作業ロボット10は、ピッキングピン31で対象ボルトを吊り上げ、ボルトクランパ41で対象ボルトをクランプした後、対象ボルトをトレイTの目標位置の上方へ移動させてから、ピッキングピン31からボルトクランパ41へ対象ボルトを受け渡してもよい。
上述した実施形態では、インサートツール50は、ボルトBをセンタリング(位置決め)するためのボルトクランパ61を備えるものとしたが、ボルトクランパ61を備えないものとしてもよい。この場合、ボルトBは、別の装置によって位置決めされてもよい。
以上説明したように、本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、棒状部を有する磁性体としての第1ワーク(ボルトB)を直立姿勢で所定位置に載置し、中空部を有する第2ワーク(ワッシャW)を把持して該第2ワークの中空部を前記第1ワークの棒状部へ挿入する多関節ロボット用エンドエフェクタ装置であって、磁力により前記第1ワークを保持する第1保持部材(ピッキングピン31)と、把持力により該第1ワークを直立姿勢で保持する第2保持部材(ボルトクランパ41)と、前記第1保持部材と前記第2保持部材の少なくとも一方を昇降させる第1昇降装置(ピッキングピン昇降用シリンダ35,ピッキングピン昇降用バルブ35a,ボルトクランパ昇降用シリンダ45,ボルトクランパ昇降用バルブ45a)と、平行に延在する複数の保持片(一対のピン511)を有する第3保持部材(ワッシャクランパ51)と、前記複数の保持片を互いに近接および離間させることで開閉する開閉装置(ワッシャクランパ開閉用シリンダ54,ワッシャクランパ開閉用バルブ54a)と、押圧部材(一対の押圧部材711)と、前記押圧部材を昇降させる第2昇降装置(プッシャ昇降用シリンダ75,プッシャ昇降用バルブ75a)と、前記第1保持部材に前記第1ワークが保持された状態で前記第2保持部材に該第1ワークを保持させ、前記第1ワークを前記第1保持部材から前記第2保持部材へ受け渡して直立姿勢で前記所定位置に載置する第1制御(ピッキング処理)と、閉動作中の前記複数の保持片を前記第2ワークの中空部に挿入させた後、前記複数の保持片の開動作により摩擦力で該複数の保持片に前記第2ワークの内周部を保持させ、前記第1ワークの上方において前記押圧部材に前記第2ワークの上面を押圧させて該第2ワークの中空部を前記第1ワークの棒状部へ挿入する第2制御(インサート処理)とを実行する制御装置(80)と、を備えることを要旨とする。
本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置が装着された多関節ロボット(作業ロボット10)は、第1保持部材(ピッキングピン31)で第1ワーク(ボルトB)をピックアップし、第1ワークを第1保持部材から第2保持部材(ボルトクランパ41)へ受け渡して直立姿勢で所定位置に載置することができる。また、本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置が装着された多関節ロボットは、第2ワーク(ワッシャW)を複数の保持片(一対のピン511)で保持し、第1ワークの上方において、押圧部材(一対の押圧部材711)により第2ワークの上面を押圧して第2ワークの保持を解除することで、第1ワークの棒状部に第2ワークの中空部を挿入することができる。このように、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、汎用の多関節ロボットを用いて、第2ワークの中空部を第1ワークの棒状部へ挿入することができる。また、多関節ロボットが例えばボルトBにワッシャWを挿入した状態でトレイTに載置することで、作業者は、ワッシャWを収納ボックスから取り出してボルトBに挿入する作業が不要となり、ねじ締め作業をより容易に行なうことができるようになる。
こうした本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置において、前記第1保持部材(ピッキングピン31)は、前記第1ワーク(ボルトB)を吸着する吸着面に磁気吸引力を作用させる永久磁石(312)を有し、前記制御装置(80)は、前記第1制御(ピッキング処理)として、前記第1保持部材と前記第2保持部材(ボルトクランパ41)とに前記第1ワークを保持させた状態で前記第1保持部材と前記第2保持部材とが互いに離間するように前記第1昇降装置(ピッキングピン昇降用シリンダ35,ピッキングピン昇降用バルブ35a,ボルトクランパ昇降用シリンダ45,ボルトクランパ昇降用バルブ45a)を制御することで前記第1ワークを前記第1保持部材から引き剥がして前記第2保持部材へ受け渡すものとしてもよい。こうすれば、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、電磁石を用いることなく、第1ワークを第1保持部材から第2保持部材へとスムーズに受け渡すことができる。この場合、前記第1保持部材は、前記吸着面と前記永久磁石との間隔を調整する間隔調整機構を有するものとしてもよい。こうすれば、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、第1ワークの種類に拘わらず適切に第1ワークをピッキングすることができる。
また、本開示の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置において、前記開閉装置は、前記複数の保持片(一対のピン511)を開動作させる方向にエア圧を作用させる第1状態と前記複数の保持片を閉動作させる方向にエア圧を作用させる第2状態と開動作および閉動作のいずれの方向にもエア圧が作用しないようエア圧を排出する第3状態とに変化可能な3ポジションバルブ(ワッシャクランパ開閉用バルブ54a)と、前記3ポジションバルブを介して供給されるエア圧によって前記複数の保持片を開閉するエアシリンダ(ワッシャクランパ開閉用シリンダ54)と、を有し、前記制御装置(80)は、前記第2制御(インサート処理)として、前記複数の保持片が閉動作されるように前記3ポジションバルブを前記第2状態に制御して該複数の保持片を前記第2ワーク(ワッシャW)の中空部に挿入させた後、前記複数の保持片が開動作されるように前記3ポジションバルブを前記第1状態に制御して該複数の保持片に前記第2ワークの内周部を保持させ、前記3ポジションバルブを前記第3状態に制御してから前記押圧部材により前記第2ワークの上面が押圧されるように前記第2昇降装置(プッシャ昇降用シリンダ75,プッシャ昇降用バルブ75a)を制御するものとしてもよい。こうすれば、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、第2ワークをアンクランプする際に、第2ワークが予期しない方向に飛び出したりすることなく、第2ワークの中空部を第1ワークの棒状部へ挿入することができる。この場合、把持力により前記第1ワークを直立姿勢で保持する第4保持部材(ボルトクランパ61)と、前記第4保持部材を昇降させる第3昇降装置(ボルトクランパ昇降用シリンダ65,ボルトクランパ昇降用バルブ65a)と、を備え、前記制御装置は、前記第2制御として、前記第1ワークの上方において、前記第3保持部材に前記第2ワークを保持させた状態で前記第1ワークが位置決めされるように前記第3昇降装置を制御して前記第4保持部材に該第1ワークを保持させるものとしてもよい。これにより、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置は、より確実に第1ワークの中空部を第2ワークの棒状部に挿入することができる。
なお、本開示は、多関節ロボット用エンドエフェクタ装置の形態に限られず、エンドエフェクタ装置を備える多関節ロボットの形態とすることもできる。
本開示は、多関節ロボットの製造産業などに利用可能である。
1 作業装置、2 台座、3 ボルト供給装置、4 ワッシャ供給装置、5 トレイ搬送装置、10 作業ロボット(多関節ロボット)、11 先端アーム、12,13 中間アーム、14 基端アーム、15 基台、21〜25 関節、21a〜25a モータ、21b〜25b エンコーダ、26 カメラ、28 エンドエフェクタ装置、29 固定部材、30 ピッキングツール、31 ピッキングピン、311 ピッキングロッド、312 永久磁石、313 吸着部材、314 ナット、35 ピッキングピン昇降用シリンダ、35a ピッキングピン昇降用バルブ、351 ピストンロッド、41 ボルトクランパ、411 爪、42 スライダ、44 ボルトクランパ開閉用シリンダ、44a ボルトクランパ開閉用バルブ、45 ボルトクランパ昇降用シリンダ、45a ボルトクランパ昇降用バルブ、451 ピストンロッド、50 インサートツール、51 ワッシャクランパ、511 ピン、52 スライダ、54 ワッシャクランパ開閉用シリンダ、54a ワッシャクランパ開閉用バルブ、61 ボルトクランパ、611 爪、612 爪軸、62 スライダ、64 ボルトクランパ開閉用シリンダ、64a ボルトクランパ開閉用バルブ、65 ボルトクランパ昇降用シリンダ、65a ボルトクランパ昇降用バルブ、651 ピストンロッド、66 支持部材、661 長孔、68 連結部材、71 プッシャ、711 押圧部材、712 屈曲部、72 スライダ、75 プッシャ昇降用シリンダ、75a プッシャ昇降用バルブ、751 ピストンロッド、80 制御装置、B ボルト(第1ワーク)、W ワッシャ(第2ワーク)。

Claims (6)

  1. 棒状部を有する磁性体としての第1ワークを直立姿勢で所定位置に載置し、中空部を有する第2ワークを把持して該第2ワークの中空部を前記第1ワークの棒状部へ挿入する多関節ロボット用エンドエフェクタ装置であって、
    磁力により前記第1ワークを保持する第1保持部材と、
    把持力により該第1ワークを直立姿勢で保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材の少なくとも一方を昇降させる第1昇降装置と、
    平行に延在する複数の保持片を有する第3保持部材と、
    前記複数の保持片を互いに近接および離間させることで開閉する開閉装置と、
    押圧部材と、
    前記押圧部材を昇降させる第2昇降装置と、
    前記第1保持部材に前記第1ワークが保持された状態で前記第2保持部材に該第1ワークを保持させ、前記第1ワークを前記第1保持部材から前記第2保持部材へ受け渡して直立姿勢で前記所定位置に載置する第1制御と、閉動作中の前記複数の保持片を前記第2ワークの中空部に挿入させた後、前記複数の保持片の開動作により摩擦力で該複数の保持片に前記第2ワークの内周部を保持させ、前記第1ワークの上方において前記押圧部材に前記第2ワークの上面を押圧させて該第2ワークの中空部を前記第1ワークの棒状部へ挿入する第2制御とを実行する制御装置と、
    を備える多関節ロボット用エンドエフェクタ装置。
  2. 請求項1に記載の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置であって、
    前記第1保持部材は、前記第1ワークを吸着する吸着面に磁気吸引力を作用させる永久磁石を有し、
    前記制御装置は、前記第1制御として、前記第1保持部材と前記第2保持部材とに前記第1ワークを保持させた状態で前記第1保持部材と前記第2保持部材とが互いに離間するように前記第1昇降装置を制御することで前記第1ワークを前記第1保持部材から引き剥がして前記第2保持部材へ受け渡す、
    多関節ロボット用エンドエフェクタ装置。
  3. 請求項2に記載の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置であって、
    前記第1保持部材は、前記吸着面と前記永久磁石との間隔を調整する間隔調整機構を有する、
    多関節ロボット用エンドエフェクタ装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置であって、
    前記開閉装置は、前記複数の保持片を開動作させる方向にエア圧を作用させる第1状態と前記複数の保持片を閉動作させる方向にエア圧を作用させる第2状態と開動作および閉動作のいずれの方向にもエア圧が作用しないようエア圧を排出する第3状態とに変化可能な3ポジションバルブと、前記3ポジションバルブを介して供給されるエア圧によって前記複数の保持片を開閉するエアシリンダと、を有し、
    前記制御装置は、前記第2制御として、前記複数の保持片が閉動作されるように前記3ポジションバルブを前記第2状態に制御して該複数の保持片を前記第2ワークの中空部に挿入させた後、前記複数の保持片が開動作されるように前記3ポジションバルブを前記第1状態に制御して該複数の保持片に前記第2ワークの内周部を保持させ、前記3ポジションバルブを前記第3状態に制御してから前記押圧部材により前記第2ワークの上面が押圧されるように前記第2昇降装置を制御する、
    多関節ロボット用エンドエフェクタ装置。
  5. 請求項4に記載の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置であって、
    把持力により前記第1ワークを直立姿勢で保持する第4保持部材と、
    前記第4保持部材を昇降させる第3昇降装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記第2制御として、前記第1ワークの上方において、前記第3保持部材に前記第2ワークを保持させた状態で前記第1ワークが位置決めされるように前記第3昇降装置を制御して前記第4保持部材に該第1ワークを保持させる、
    多関節ロボット用エンドエフェクタ装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項に記載の多関節ロボット用エンドエフェクタ装置を先端アームに備える多関節ロボット。
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