次に図面を詳細に参照するが、示されている詳細は、例示のためであり、本発明の好ましい実施形態の例証的な記述の目的のみのためであり、最も有益であり、容易に理解される、本発明の原理的及び概念的な態様の説明であると考えられるものを提供するために示されることが強調される。この点において、本発明の基本的な理解のために必要である以上に、本発明の構造的な詳細をさらに詳細に示すための試みはされず、図面に伴う説明によって、本発明のいくつかの形式がどのように実際に具現化されるかが当業者には明らかになる。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明はその適用を、下記の説明に記述される、または図面に例証される、構成要素の構築及び配置の詳細に限定しないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態または様々な方法で実施または実行されるものに、適用可能である。また、本明細書において利用される語法及び用語は、説明の目的であり、限定として見做されるべきではないことが理解されるべきである。
集束超音波治療を単純化する、デバイス、システム、キット、及び方法が提供される。デバイスは、支持構造と、支持構造に固定された中心軸を有する集束超音波(FUS)トランスデューサを備える。デバイスは、FUSトランスデューサの中心軸に沿って支持構造に取り付けられてもよい、撮像超音波トランスデューサ及び/またはx線照準器をさらに備えてもよい。FUSトランスデューサは、トランスデューサによる集束超音波の適用を制御するように構成された制御装置に接続され、超音波及び/またはx線画像データを使用する治療領域を撮像するための撮像装置と関連付けられてもよい。デバイスは、手持ち式であり、連結部材(複数可)ならびに同時に撮像された治療領域からのフィードバックを利用して、操作及び正確な照準が容易である。
図1A及び図1Bは、本発明のいくつかの実施形態による、デバイス100の高次元の概略的例証である。デバイス100は、支持構造115(手持ち式フレームなど)と、支持構造115に固定された中心軸112を有する集束超音波(FUS)トランスデューサ110と、FUSトランスデューサ110の中心軸112に沿って支持構造115に取り付けられた撮像超音波トランスデューサ90とを備える。FUSトランスデューサ110は、FUSトランスデューサ110による集束超音波の適用を制御するように構成された制御装置160に接続されてもよく、撮像トランスデューサ90は、撮像トランスデューサ90から撮像データを引き出すように構成された撮像装置180に接続されてもよい。例えば、FUSトランスデューサ110は、治療結果を作りだすために適用されてもよい。
特定の実施形態では、支持構造115は、標準的な撮像トランスデューサ90の使用を可能にするように、及び/または撮像トランスデューサ90の交換を可能にするように構成されてもよい。支持構造115は、ハンドル116(ハンドグリップなど、中心軸112に垂直であり得る)を備えてもよく、トランスデューサ110、90の単純な直観的操作を提供し、超音波撮像に基づく集束超音波によって効果的で柔軟な治療を可能にするように構成されてもよい。
FUSエネルギープロジェクタなどの集束超音波(FUS)トランスデューサ110は、超音波治療エネルギー光線を、対象の患者の治療位置に伝達する手持ち式のフレームなどの支持構造115に取り付けられてもよい。FUSトランスデューサ110は、中心軸112に沿って、及び超音波撮像トランスデューサ90の視点の中心において、FUSトランスデューサ110の焦点位置を設定する方法で、支持構造115に機械的に接続されてもよい。支持構造115は、トランスデューサを中心軸112(傾斜されている)に沿って中心にあるように維持する一方で、ディスプレイ120と、FUSトランスデューサ110と、撮像トランスデューサ90との同時の傾きを、例えば片手の操作によって、可能にし、したがって、デバイス100の直観的な操作を提供するように構成されてもよい。デバイス100は、片手による集束超音波適用を可能にするように構成されてもよい。
支持構造115は、撮像装置180に接続され、撮像装置180からの撮像データを表示するように構成されたディスプレイ120をさらに備えてもよい。ディスプレイ120は、撮像超音波トランスデューサ90によって撮像された、対象への集束超音波の照準を単純化する方法で、支持構造115上に装着されてもよく、かつ/または支持構造115から分離され、より高い倍率を達成するため、及びさらなる処理を可能にするために、操作者によって使用されてもよい、例えば画面またはコンピュータディスプレイを備えてもよいことが留意される。装着されたディスプレイ120と分離されたディスプレイ120の組み合わせは、本発明の実施形態で同様である。
特定の実施形態では、デバイス100は、撮像トランスデューサ90の前部で支持構造115に取り付けられ、FUSトランスデューサ110の動作中に撮像トランスデューサ90を保護するように構成されたメカニカルシャッター117(図1Bにおいて破線で概略的に例証される)をさらに備えてもよい。代替的に、または補足的に、FUSトランスデューサ110の動作中の撮像トランスデューサ90の保護は、電気的に実行されてもよい。
特定の実施形態では、FUSトランスデューサ110は、フェーズドアレイ技術において操作されてもよく、治療位置は、中心軸112に沿って調整されてもよい。特定の実施形態では、FUSトランスデューサ110は、単一の要素のトランスデューサ、または、自然の焦点を備えた高い強度のトランスデューサを備えてもよい。FUSトランスデューサ110は、環状(輪の形状)であってもよく、中心軸112に沿った焦点位置を有してもよい。環状のFUSトランスデューサ110は、治療中に調整されるために1つの自由度(中心軸112に沿った深さ)を残して、単一の要素のトランスデューサの単純性及び限定を伴って、フェーズドアレイトランスデューサのコンフィギュアビリティ及び複雑性のバランスをとるように選択されてもよい。
図2は、本発明のいくつかの実施形態による、デバイス適用の高次元の概略的例証である。患者の組織80は、患者の皮膚83の下の脊椎を含むものとして例証され、詳細には、棘突起81、横突起85、上下関節突起82(これらの各突起間のスライディング関節は、椎間関節と称され、それは通常、2つの各神経に関連付けられる)、ならびに脊髄86の、脊椎部分が概略的に例証される。特定の実施形態では、デバイス100は、中心軸112に対して指定された角度αで、患者の身体部などの対象とトランスデューサ110、90とを連結するように構成された連結部材130をさらに備えるキット102の部分であってもよい。連結部材130は、例えば楔角αの楔形であってもよく、または角度αの修正及び調製を可能にするために変形可能であってもよい。特定の実施形態では、連結部材130は、トランスデューサへの連結の質を向上させるために、トランスデューサ110及び/または90の内部形状を模倣するように設計されてもよい。特定の実施形態では、連結部材130は、変形可能なゲルパッドであってもよい。連結部材130は、FUSトランスデューサ110から治療位置141への、超音波治療エネルギー光線の角度が付けられた伝達を導くように構成された超音波エネルギー導波管として構成されてもよい。特定の実施形態では、連結部材130は、任意の種類の取り付け(例えば、クリップ、リング、弾性バンド、シートなどによって機械的に、空気圧で、接着で、形状誘導など)によってデバイス100の前部で取り付けられてもよい。特定の実施形態では、連結部材130は、5〜120mmの厚みであってもよく、0〜80°の範囲、または30〜60°の範囲の角度αの楔形であってもよい。連結部材130は、可撓性であってもよく(少なくとも2つの角度及び/または厚みの構成を可能にする)、図2に概略的に例証されるように、各患者の組織80の患者の皮膚83によって支持された連結部材130に対する、押圧デバイス100による角度調整を可能にするように構成されてもよい。連結部材130は、エネルギー光線140が、患者の生体構造及び姿勢との指定された空間関係で、面関節神経などの治療位置141に達するための音響経路を画定し、脊椎組織による吸収を介してエネルギーを塞ぐことによって神経根及び/または脊髄などの非対象の組織への損傷の危険性を減少させるように構成されてもよい。
連結部材130は、特に周囲の骨(例えば、脊椎及び脊椎突起)からの超音波反射に対して、治療位置の位置を修正するために使用されてもよい。角度αは、対象の神経に隣接する骨組織によるエネルギー光線吸収を増加させる、ならびに、神経根及び/または脊髄などの敏感な非対象組織への損傷の可能性を減少させるように選択されてもよい。例えば、角度αは、椎骨によって(例えば、特定の脊髄突起及び椎弓板によって)神経根及び脊髄を遮蔽することによって、エネルギー光線による偶発的な損傷から神経根及び脊髄の保護を提供するように選択されてもよい。非限定的な例証的な例において、脊椎突起は、皮膚への垂直から治療位置への40°のアクセス角度を可能にし、治療位置への深さは、5cmであってもよい。連結部材130は、そこから超音波エネルギーが定義された治療位置に収束されてもよい、対応するエネルギー伝送位置で配置デバイス100へ選択または調整されてもよい。特定の実施形態では、キット102は、例えば5〜120mmの範囲などの異なる一定の厚みを有し、1つ以上の異なる角度を有する、複数のゲルパッドを備えてもよい。特定の実施形態では、キット102は、ゲルが満たされた異なる寸法のバルーン、冷たい脱気された水が満たされたバルーン、水または他の液体が満たされた可撓性の膜、ゲルまたは液体が満たされたパッドなど、1つ以上の可撓性の連結部材130を備えてもよい。連結部材130は、集束超音波光線140を屈折させる、または広げるために、さらに収束させるように構成されてもよい。連結部材130は、使い捨て可能な要素として構成されてもよい。
図3Aは、本発明のいくつかの実施形態による、デバイス装置の高次元の概略的例証である。図3Bは、本発明のいくつかの実施形態による、デバイス100を備えるシステム101の高次元の概略的例証である。
図3Aは、連結部材130を介して組織80に連結された、中心に撮像トランスデューサ90を有するFUSトランスデューサ110を含む、デバイス100の概念的な構成を概略的に例証する。撮像トランスデューサ90は、治療前、治療中及び/または治療後に、治療位置141を含む、組織80の範囲91を撮像するように構成されてもよい。超音波撮像は、治療位置141を含んでもよい、固定の、または調整可能な撮像平面で、実行されてもよい。FUSトランスデューサ110は、超音波エネルギー140を、患者の皮膚83に配置された連結部材130によって画定される角度αで、治療位置141に収束させ、伝送するように、構成されてもよい。FUSトランスデューサ110は、治療位置141上に、集束点位置として、収束された方式で、隣接する骨構造を利用して隣接する軟組織への損傷を防ぐ可能性がある、音響エネルギー140を投影するように構成される。
例えば、デバイス100及び角度αは、FUSトランスデューサ110の中心軸112に沿って、及び撮像トランスデューサ90の撮像面の中心で、治療位置141の空間的位置を作り出すために構成されてもよい。特定の実施形態では、FUSトランスデューサ110は、円形または環状であってもよく、伝送された超音波光線140は、円錐であってもよい。角度αは、エネルギー光線140が脊椎上の対象領域内へ伝達され、脊椎突起及び椎弓板を貫通しないように選択されてもよい。角度αは、骨面に対する入射角が反射角よりも大きくなることを可能にするように選択されてもよく、その結果、エネルギーの大半が骨によって吸収され、反射されない。任意で、デバイス100の角度及び投影されたエネルギー140は、骨に対する音響エネルギーの入射角を最適化して、骨によるエネルギーの吸収を最大化するために使用されてもよい。
支持構造115は、トランスデューサ110、90を相対的位置に保つように、及び場合によってはトランスデューサ110、90間の位置調整及び場合によってはトランスデューサ90の交換を可能にするように、構成されてもよい。支持構造115は、ハンドル116を備えてもよく、トリガ119、ディスプレイ120、及び制御装置160及び/または撮像装置180などの処理要素などの追加の要素を支持してもよい。1つ以上の制御装置160及び/または180は、撮像トランスデューサ90からの画像データを処理して、それをディスプレイ120に提供するように、及び、例えばトリガ119によって、FUSトランスデューサ110を制御することを可能にするように、構成されてもよい。
特定の実施形態では、超音波撮像プローブの位置は、治療の前に較正されてもよく、例えばFUSトランスデューサ110を使用して、幻影を超音波処理し、泡を生成し、泡の位置を撮像し、したがって治療画像上の表示された焦点位置141を調整することによって、治療位置が検証されてもよい。詳細には、中心軸112の画像面に対する位置合わせ(例えば、超音波撮像プローブの撮像面が、音響焦点の中間を通り受けるように、中心軸112を備えた位置合わせデバイス100)は、治療の適用の前に較正されてもよい。例えば、デバイス100は、ゲルパッドを超音波処理し、それによってゲル内に小さな泡を生成するために使用されてもよく、泡の位置の画像が、撮像装置180によって撮られ、超音波撮像面における焦点の位置の算出を可能にする。代替的に、または補足的に、低レベルのエネルギー光線の伝送が、治療の開始時に、FUSトランスデューサ110によって適用され、焦点における組織の対象温度を非破壊的なレベルまで上げることによって治療の対象化を検証し、患者のフィードバックを監視する、かつ/または撮像における組織の変化を検出してもよい。結果として得られる低い温度の上昇は、治療位置を検証するために使用されてもよい、患者からの神経反応を引き起こし得、または、反応の欠如は、誤った焦点を示し得る。組織の加熱は、超音波及び/または他の撮像上で可視であってもよく、治療の開始の直前に光線140の焦点を示すために使用されてもよい。較正及び/または低エネルギー伝送は、治療中のいずれの時にも実行されてもよいことが留意される。
図3Bは、システム101の概念的な構成を概略的に例証する。デバイス100における支持構造115は、撮像トランスデューサ90を受け、位置的な調整及び/またはその交換を可能にするように構成された凹みまたはソケット118を備えてもよい。凹みまたはソケット118は、撮像トランスデューサ90を定位置に囲んで保持するための寸法及び形状であってもよい。凹みまたはソケット118は、従来技術の撮像トランスデューサ90の1つ以上の種類を受けるように選択された特定の対称性を有してもよい。例えば、凹みまたはソケット118は、円形または方形であってもよく、撮像トランスデューサ90を受け、保つように構成された縁を有してもよい。
支持構造115及び/またはデバイス100は、FUSトランスデューサ110の動作中に撮像トランスデューサ90を保護するように構成された、シャッター117をさらに備えてもよい。例えば、シャッター117は、超音波閉塞(機械的半透明または超音波減衰)材料から作られてもよい。特定の実施形態では、シャッター117は、例えば、水が満たされ、撮像プローブ90と連結部材130及び/または患者の皮膚83との間に配置された、コイン型のディスクのような、音響的に半透明の媒体に配置されたリーフタイプのシャッターであってもよい。
制御装置160は、外部モジュールと通信して動作パラメータ及び制御を提供する、コンピュータインターフェース124に接続されてもよい。例えば、コンピュータ161は、デバイス100上でコンピュータインターフェース124と通信するデバイスインターフェース164と、処理装置162と、ディスプレイ185と任意で通信するユーザインターフェース163と、例えばネットワークインターフェース181を介して、撮像装置180と通信するネットワークインターフェース165とを備えてもよい。
撮像トランスデューサ90は、画像処理を提供する外部モジュールに接続されてもよい。撮像装置180は、プローブインターフェース182を介して撮像トランスデューサ90と通信して、撮像トランスデューサから画像データを受信してもよく、場合によってはユーザインターフェース183を介してユーザと通信する。特定の実施形態では、処理装置162は、画像受信モジュール171(例えば、撮像装置180との通信)と、ディスプレイモジュール172(例えば、ユーザインターフェース163との通信)と、例えば、集束超音波適用を画像データと関係付け、場合によっては集束超音波エネルギーの伝送を提案及び/または制御するように構成された誘導モジュール173とを備えてもよい。撮像装置180は、例えば、角度αで撮られた画像上の皮膚83及び他の生体構造の位置を識別するために、撮像トランスデューサ90から受信した画像を処理するように構成されてもよい。皮膚83上のマーカは、表示された画像を較正し、位置合わせするために使用されてもよい。
撮像装置180は、急速な組織の加熱が沸騰レベルに達する場合、または急激な圧力の変化が音響エネルギー焦点で泡を作る(キャビテーション)場合に生じる、組織の加熱及びキャビテーションに関連付けられた高エコー信号を検出するように構成されてもよい。高エコー信号、及び/またはその高調波は、組織上のエネルギー伝送の効果に関するフィードバックをユーザに提供する役割をしてもよい。撮像装置180は、画像処理アルゴリズムを実行して、異なる撮像面及び/または3次元モデルにおいて、それ自体による、及び/または脊椎突起に対する、神経枝生体構造を検出し、可視化するように構成されてもよい。
処理装置162は、治療画像によって、焦点、エネルギー光線位置、及び関係するエネルギー伝送パラメータを算出するように、及びデバイス100の配置及び操作を示す、及び誘導して、算出されたパラメータに従う、集束超音波伝送を可能にするように構成されてもよい。処理装置162は、治療中に撮られる断続的な画像によって、位置の正確さを算出し、治療の進行に関するフィードバックを提供するように構成されてもよい。処理装置162は、二次元画像上で様々な三次元撮像データを表示して、効果的な配置及び治療の適用を可能にするように構成されてもよい。処理装置162及び/または制御装置160は、三次元撮像を提供するように、及び/または三次元画像または組織80のモデルを備えた複数の位置141で集束超音波の複数の適用に従うように構成されてもよい。制御装置160は、ユーザに、例えば、視覚的な指示、聴覚的な指示、及び/または触覚的なフィードバック指示(例えば、ハンドル116を介する)などの、フィードバックを提供するようにさらに構成されてもよい。視覚的な指示は、例えば、表示された画像における異なる領域に関係する色付けされた指示として表示されてもよい。特定の実施形態では、処理装置162及び/または制御装置160は、例えば、FUSトランスデューサ110が、誤った位置に収束される(例えば、操作者または患者の予測されない動作によって)、または誤った強度で適用される場合、FUSトランスデューサ110の操作者のアクティブ化をオーバーライドするように構成されてもよい。
処理装置162は、コンピュータ化された処理装置上で実行し、撮像トランスデューサ90から治療画像を受信するように構成され、治療画像をコンピュータ化されたディスプレイ120(及び/またはディスプレイ185)に送信するように構成され、コンピュータ化されたディスプレイ上で、治療画像上に超音波治療光線の焦点位置をマーキングするように構成されたソフトウェアモジュールを備えてもよい。コンピュータ161のあらゆる要素は、特定の実施形態において、制御装置160に組み込まれ、場合によってはデバイス100から動作する。
システム101は、測定及び予め定義された閾値によって、監視し、必要であれば、超音波エネルギー伝送を制限するための安全サブシステム170をさらに備えてもよい。安全サブシステム170は、生成された電力をリアルタイムで監視して(例えば、電気的に)、多すぎる電力の投影を防ぐように構成されてもよく、かつ/または安全サブシステム170は、音響反映レベルを監視し(例えば、撮像トランスデューサ90を使用して)、不適当な音響連結によって引き起こされ得る皮膚の火傷の危険性を減少させるように構成されてもよい。安全サブシステム170は、エネルギー出力の合計、不適当な音響連結及び/または対象のエコー輝度の変化を監視するように構成されてもよい。安全サブシステム170は、トリガ119の作業者のアクティブ化をオーバーライドするように構成されてもよい。
図4A及び図4Bは、本発明のいくつかの実施形態による、超音波画像70及び治療適用の概略的な例である。図4A及び図4Bは、ディスプレイ120上に実際の複合画像を表してもよく、かつ/または制御装置160及び/または処理装置162によって計算段階を表してもよい、集束超音波光線140及び治療位置141の指定が重ねられた、画像70を例証する。
図5A〜5Dは、本発明のいくつかの実施形態による、x線誘導を備えたデバイス100の概略的例証である。図5A及び図5Bは、集束超音波のx線照準を概略的に例証し、図5C及び図5Dは、デバイス100によって治療適用を概略的に例示する。デバイス100は、支持構造115と、支持構造115に固定された中心軸112を有する集束超音波(FUS)トランスデューサ110と、例えば、FUSトランスデューサ110の中心軸112に沿って中心を有する十字型の部材(基準ワイヤなど)などの、少なくとも2つの並行で合同な部材151、152を備えるx線照準器150とを備えてもよい。支持構造115は図5A〜5Dに示されないが、超音波撮像トランスデューサ90の代わりになるx線照準器150を備えて、図1A、図1B及び図2のうちのいずれかに例証された支持構造115と同様に任意で構成されてもよいことが、留意される。x線照準器150は
、支持構造115に取り付けられてもよく、かつ/またはその中心軸112に沿ってFUSトランスデューサ110に直接取り付けられてもよい。例えば、図1B及び/または図3Bに例証されるような凹みまたはソケット118は、定位置にx線照準器150を囲み、保持するための寸法及び形状であってもよい。FUSトランスデューサ110は、トランスデューサ110による集束超音波の適用を制御するように構成された、制御装置160に接続されてもよい。FUSトランスデューサ110は、FUSトランスデューサ110の焦点位置を中心軸112に沿って、及びx線照準器150の中心に設定する方法で、支持構造115に機械的に接続されてもよい。例証された実施形態における撮像装置180は、図5Bに概略的に例証されるようなx線撮像システムを備えてもよい。特定の実施形態では、アーム114が、支持構造115に接続され、x線撮像装置180におけるデバイス100の取り扱い及び操作を可能にしてもよい。重なり位置(図5B〜5Dにおいて例証されるような)への位置合わせ部材151、152は、中心軸112の方向を示し、軸112と共に配置デバイス100が治療位置141を通り抜けることを可能にする。x線照準器150は、x線照準器150の配置において、及び図5Dのx線画像71において例証されるような、部材151、152の適当な位置合わせの識別において、補助するためのフレーミング要素154をさらに備えてもよい。x線画像71及びx線照準器150は、x線マーカ(図示せず)を使用して較正されてもよい。FUSトランスデューサ110の焦点位置は、超音波処理された参照撮像幻影(基準マーカ151、152との位置合わせを視認するためにFUSトランスデューサを使用して超音波処理された)を備えた画像などに対して、1つ以上の参照画像に対して、例えば、ソフトウェア補正によって、ハードウェア補正によってなど、様々な方法によって、x線照準器150の中心に対して較正されてもよい。連結部材130は、上記で説明された方法と同様の方法で、デバイス100を配置するために使用されてもよい。連結部材130は、x線撮像に干渉しないように、x線に対して透明であってもよい。
特定の実施形態では、支持構造115は、ハンドル116(図示せず、図1A及び図1Bと同様)を備えてもよく、患者の組織上のx線照準器150のx線画像71を生成するように構成された撮像装置120と関連付けられてもよい。支持構造115は、x線照準器150を受け、その位置的調整を可能にするように構成された、凹みまたはソケット118を備えてもよい。凹みまたはソケット118は、定位置にx線照準器150を囲み、保持するための寸法及び形状であってもよい。照準器部材151、152は、治療領域のx線画像上で可視であるx線半透明材料から作られてもよく、部材151、152が位置合わせされていること、したがって、治療位置141が中心軸112上にあることの検証を可能にする。特定の実施形態では、キット102は、例えば、異なる寸法の基準、照準器150の異なる寸法などの、異なる種類の部材151、152を有する、及び、例えば、図6A(下記を参照)に例証されるような、中心軸112に平行である面を有する、x線照準器150の複数のセットを備えてもよい。支持構造115は、治療テーブルに取り付けられ、x線誘導下のトランスデューサ110の安定した配置を可能にし、したがって、治療する外科医がx線放射に晒されることを防ぐ。代替的に、または補足的に、アーム114は、支持構造115及び/またはデバイス100を操作するように使用されてもよい。
制御装置160は、x線画像71上の少なくとも2つの平行で合同な部材151、152の一致時に、集束超音波を適用するように、構成されてもよい。したがって、x線照準器150は、FUSトランスデューサ110を治療線に沿って位置合わせし、治療位置上の集束超音波を適用することを可能にするための幾何平均を提供する。
x線撮像を利用する(超音波撮像デバイスにおけるような)デバイス100において、支持構造115は、撮像装置180に接続され、撮像装置180からの撮像データを表示するように構成されたディスプレイ120をさらに備えてもよい。ディスプレイ120は、超音波トランスデューサ90を撮像することによって撮像される、対象上の集束超音波の照準を単純化する方法で、支持構造115上に装着されてもよいこと、及び/または支持構造115から分離され、例えば、さらに高い倍率を達成するため、及びさらなる処理を可能にするために、操作者によって使用されてもよい、画面またはコンピュータディスプレイを備えてもよいことが留意される。装着されたディスプレイ120と分離されたディスプレイ120の組み合わせは、本発明の実施形態と同様である。特定の実施形態では、デバイス100は、撮像トランスデューサ90の前部で支持構造115に取り付けられた、及びFUSトランスデューサ110の動作中に撮像トランスデューサ90を保護するように構成された、メカニカルシャッター117(図1B及び図3Bにおいて破線によって概略的に例証される)をさらに備えてもよい。代替的に、または補足的に、FUSトランスデューサ110の動作中に撮像トランスデューサ90の保護は、電気的に実行されてもよい。
特定の実施形態では、超音波撮像及びx線撮像は、組み合わせられ、同時に、または連続的に使用されてもよく、デバイス100は、超音波トランスデューサ90とx線照準器150との両方を備えてもよい。例えば、x線撮像は、治療領域の超音波画像における詳細を明確にするために、及びユーザにさらなる情報を提供するために、利用されてもよい。特定の実施形態では、超音波画像は、治療FUSトランスデューサ110からの対象141の深さを評価するために使用されてもよい。x線照準器150は、トランスデューサ110、90の両方と位置合わせされ、超音波画像70及びx線画像71の登録及び/または画像70、71からのデータの登録を可能にしてもよい。追加の情報源は、CT(計算されたトモグラフィー)画像、MRI(磁気共鳴撮像)画像、蛍光板透視画像または任意の他の画像などの、画像70、71のうちのいずれかと組み合わせられてもよい(例えば、重ねられてもよい)。特定の実施形態では、集束超音波治療を監視することは、デバイスから分離し、患者の組織80に、または患者の組織80内に配置された、診断要素で実行されてもよい。
図6A〜6Dは、本発明のいくつかの実施形態による、x線照準器150の高次元の概略的例証である。図6A及び図6Bは、斜視図であり、図6Cは、斜視断面図であり、図6Dは、照準器150及びトランスデューサ110の写真である。x線照準器150は、中心軸112に沿って直接撮られた画像において線として現れるが、中心軸112に角度が付けられて(斜めに)撮られた画像において面として現れる、中心軸112に沿った面を有する部材153を備えてもよい。部材153は、画像平面に垂直な線その傾斜の小さな角度に対して高い感応性を達成するために設計されてもよい。図7A及び図7Bは、本発明のいくつかの実施形態による、異なる位置におけるx線照準器150のx線画像である。図7Aにおいて、x線照準器150及び中心軸112は、画像156Aの画像平面に正確に垂直であり、結果として、部材153の面の線状の外見(即ち、投影の最少の幅)
をもたらす。逆に、図7Bにおいて、x線照準器150及び中心軸112は、画像156Bの画像面に対する法線に対してわずかに傾斜し、したがって、部材153の面はいくらか不鮮明になり、図7Aにおける線状の外見の最少の幅よりも広くなる。図6A〜6Dに戻ると、部材153が、中心線112に平行な中央円筒153A、及び中心線112に平行な、外部へ突出する面153Bとして例証される。突出する面153Bは、画像面での配向(図7A及び図7Bにおける画像156A、156Bを参照)を単純化するために、中心軸112に垂直な寸法が互いに異なってもよいことが、留意される。代替的に、または補足的に、1つ以上のマーキング要素(図示せず)が、x線照準器150に取り付けられ、画像面におけるx線照準器150の配向を示してもよい。
特定の実施形態では、x線照準器150は、画像面において非対称であってもよく(例えば、画像面において、面153Bは異なる長さ、または異なる形状を有してもよい)、画像面におけるx線照準器150の配向を示してもよい。特定の実施形態では、x線照準器150は、場合によっては異なる直径を有する同心円筒である、複数の円筒153A(中心軸112に垂直な画像面において輪状として現れる)を備えてもよい。x線照準器150及び/または部材153の任意の部分は、中心軸に対するx線画像における深さの情報を提供するように構成されてもよい。例えば、面153Bは、中心軸112に沿って異なる深さまで延びてもよく(傾めの図において)、及び/またはそこから画像面へと突出する要素を備えてもよい。
支持構造115は、FUSトランスデューサ110及び撮像超音波トランスデューサ90を共通の中心軸112に沿って固定し、後者の交換を可能にするように構成されてもよく、かつ/または支持構造115は、共通の中心軸112に沿ってFUSトランスデューサ110及びx線照準器150を固定し、そのx線撮像中に支持構造115を操作することを可能にするように構成されたアーム114を備えるように構成されてもよい。
図8Aは、本発明のいくつかの実施形態による、治療位置141の高次元の概略的例証である。治療位置141は、非限定的な例として脊椎椎間関節突起神経根切断に関係する。図8Bは、従来技術の治療の高次元の概略的例証である。図8Bは、電極79を治療位置141に挿入して、電磁放射(例、無線周波数(RF)放射またはレーザ)を使用して、各神経枝を切断またはサーバする、従来技術の侵襲的方法を例証する。逆に、図8Aに例証されるような集束超音波治療は、対応する効果を引き起こすために、単に、非侵襲的方法で、治療位置141に光線140の照準を合わせる。さらに、FUSトランスデューサ110に位置合わせされた、超音波撮像及びx線撮像のいずれかまたは両方を使用する、本明細書において開示される照準手順は、光線140の正確な照準を可能にし、内科外科の手順を避け、周辺の組織への損傷を防ぐ。さらに、撮像装置180は、デバイス100の、及び/または患者の動作を自動的に検出し、そのために意図されない損傷を防ぐように構成されてもよい。例えば、動作検出は、画像処理から結果として得られ得る、図8Aに例証されるような脊椎骨表面の描写に基づいてもよい。代替的に、または補足的に、制御装置160は、特定の動作に対して自動的に補償し、光線140の焦点を調整して、検出された動作中及び動作後に治療位置141に維持するように構成されてもよい。
図9は、本発明のいくつかの実施形態による、方法200を例証する高次元のフローチャートである。 特定の実施形態では、方法200は、支持構造によって、集束超音波(FUS)トランスデューサの中心軸に沿って、撮像超音波トランスデューサを固定する(段階210)ことを含んでもよい。方法200は、撮像トランスデューサの交換(段階212)を可能にするように支持構造を構成することをさらに含んでもよく、例えば、方法200は、FUSトランスデューサにおいてソケットが撮像トランスデューサを受ける(段階213)ように設計することを含んでもよい。方法200は、撮像超音波トランスデューサからの画像を表示する(段階214)こと、超音波撮像プローブの撮像面がFUSトランスデューサの音響焦点を通り抜ける(段階215)ように装置を位置合わせすること、及び場合によってはFUSトランスデューサの動作中に撮像超音波トランスデューサを機械的及び/または電気的に保護すること(段階216)をさらに含んでもよい。
特定の実施形態では、方法200は、構造を支持することによって、及び集束超音波(FUS)トランスデューサの中心軸に沿って、x線照準器を固定すること(段階220)を含んでもよい。撮像トランスデューサを使用すること及びx線照準器を使用することは、代替的な方法のステップであり、他の段階は、適用可能である場合、各代替に適用されることが、留意される。
方法200は、中心軸に対するx線画像の傾きを、x線画像上で視覚的に示す(段階225)ようにx線照準器を構成することを含んでもよい。視覚的指示は、画像面に対するx線照準器の傾きを示し得る任意の画像特徴に、特に、x線照準器(及びデバイス)の画像面に対する垂直位置の指示に関係してもよい。例えば、画像におけるx線照準器の鮮鋭度、寸法、及び/または形状が、視覚的指示として使用されてもよい。
特定の実施形態では、方法200は、場合によっては中心軸に沿って異なる長さを有する、例えば、少なくとも2つの互いに垂直な面、1つ以上の同心円筒などの、FUSトランスデューサの中心軸に平行な1つ以上の面及び/もしくは1つ以上の円筒(段階230)、ならびに/または取得されたx線画像(複数可)に従ってx線照準器及びデバイスを調整することを容易にするためにx線照準器の任意の部分に取り付けられたマーキング要素(複数可)を備えるように、x線照準器を設計することを含んでもよい。
x線照準器は、少なくとも2つの平行で合同な部材を備えるように設計されてもよく(段階232)、方法200は、対応するx線画像上の平行で合同な部材の一致時のみに、FUSトランスデューサによって集束超音波の適用を可能にすることをさらに含んでもよい。
方法200は、支持構造及びx線照準器と共に対象をx線撮像すること(段階235)、及び任意でx線画像を表示すること(段階237)を、さらに含んでもよい。特定の実施形態では、方法200は、x線画像が中心軸に垂直であることを示すときのみに集束超音波の適用を可能にすること(段階238)を含んでもよい。
特定の実施形態では、方法200は、対象の上方の患者の皮膚に対する中心軸の指定された角度で、FUSトランスデューサを対象と連結することを含んでもよい(段階240)。
方法200は、表示された画像に従って、FUSトランスデューサによる集束超音波の適用を制御すること(段階250)、それを撮像超音波画像及び/またはx線画像にすることをさらに含んでもよい。
超音波及び/またはx線画像(複数可)のうちのいずれも、例えば、(i)画像上で骨の輪郭を描くことによって、(ii)解剖図解書、及び/または患者のCT、MRI、蛍光板透視画像、もしくは任意の他の画像に従って骨を位置合わせすることによって、ならびに/あるいは(iii)治療位置及び/または進入角度αを提案して、操作者の方向付けを容易にし、集束超音波による治療の適用を改善することによって、処理され、向上されてもよい。方法200は、生体構造及び治療に関する情報で、画像のうちのいずれかを向上させる(段階252)ことを含んでもよい。
特定の実施形態では、内側枝神経を治療するために、デバイス100、システム101、キット102、及び方法200が、脊椎椎間関節突起神経根切断において使用されてもよい。例えば、デバイス100は、上述のように、同時の超音波及び/またはx線撮像に従って、非侵襲的な集束超音波エネルギーを治療位置に投影する(例えば、各神経の熱切断を引き起こすために)ための、携帯式、手持ち式、低費用デバイスとして、構成されてもよい。集束超音波の適用は、非侵襲的な方式で、加熱、組織の熱破壊、機械的影響、キャビテーションなど、多数の効果のうちのいずれかを達成するために実行されてもよい。治療位置141に対する熱の効果は、直接加熱することによって、または、各神経を損傷するレベルまで加熱された隣接する骨材料に照準が当てられた光線140で間接的に加熱することによって、達成され得ることが留意される。集束超音波での治療は、様々な痛みの治療、血栓または他の特定の組織の治療、腫瘍の切除、薬物伝達の向上など、さらなる目的を達成してもよく、音響組織吸収を修正する液体が挿入されることによって向上されてもよい。同時の撮像は、治療位置への進入を容易にし得、集束超音波エネルギーの正確な照準を確実にし、治療中に画像内の治療位置を視認することを可能にする。複数の治療位置が、断続的な撮像を利用して治療の進入を制御し、連続的に集束超音波で治療されてもよい。特定の実施形態では、デバイス100は、汎用の組織切除デバイスとして使用されてもよい。
上記の説明において、実施形態は本発明の一例または実施である。「1つの実施形態」、「一実施形態」、「特定の実施形態」、または「いくつかの実施形態」の様々な記載は、必ずしも同じ実施形態を示さない。
本発明の様々な特徴が単一の実施形態の文脈において説明され得るが、特徴は、別々に、または任意の適切な組み合わせで提供されてもよい。逆に、本発明は、明確性のために別々の実施形態の文脈において本明細書で説明され得るが、本発明は単一の実施形態で実施されてもよい。
本発明の特定の実施形態は、上記で開示された異なる実施形態からの特徴を含んでもよく、特定の実施形態は、上記で開示された他の実施形態からの要素を組み込んでもよい。特定の実施形態の文脈における本発明の要素の開示は、特定の実施形態だけでの使用に限定すると見做されるべきでない。
さらに、本発明が、様々な方法で、実行される、または実施されることができること、及び本発明が上記の説明において概要が述べられた実施形態以外の特定の実施形態で実施されることができることが理解されるべきである。
本発明は、それらの図面または対応する説明に限定されない。例えば、フローは各例証された箱または状態中を移動する必要はなく、または例証され、説明される順序と全く同じ順序である必要はない。
本明細書で使用された技術的及び科学的な用語の意味は、別に定義されない限り、本発明が属する技術の当業者によって一般的に理解されるものである。 本発明は、限られた数の実施形態について説明されたが、これらは、本発明の範囲の限定として解釈されるべきではなく、むしろ、好ましい実施形態のいくつかの例示である。他の、可能性がある変形、修正、適用も、本発明の範囲内である。したがって、本発明の範囲は、説明されたものによって限定されるべきでないが、添付の特許請求の範囲及びその法的な均等物によって限定される。