JP2020005402A - 電力変換装置およびパワー半導体モジュール - Google Patents

電力変換装置およびパワー半導体モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】高さ方向に余分なスペースを必要とすることなく、端子間に必要な沿面距離および空間距離を確保することが可能な電力変換装置およびパワー半導体モジュールを提供する。【解決手段】電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、互いに隣接するようにモジュール部2から露出されて配置されるN端子30、P端子31、および、U端子32と、を備える。また、N端子30(P端子31、U端子32)において、隣接する端子に対向する側面30a(側面31a、側面32a)および側面30c(側面31c、側面32c)を覆う絶縁部分40a(絶縁部分41a、絶縁部分42a)と、N端子30(P端子31、U端子32)の上面30b(上面31b、上面32b)の略全面を覆う絶縁部分40b(絶縁部分41b、絶縁部分42b)とを含むN端子用絶縁スペーサ40(P端子用絶縁スペーサ41、U端子用絶縁スペーサ42)を備える。【選択図】図2

Description

この発明は、電力変換装置およびパワー半導体モジュールに関し、特に、露出されて配置される複数の端子を備える電力変換装置およびパワー半導体モジュールに関する。
従来、露出されて配置される複数の端子を備える電力変換装置およびパワー半導体モジュールが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1のパワー半導体装置は、モジュールの内部に複数の半導体素子を収容している。また、モジュールの表面には、複数(3つ)の端子が隣接して配置されている。複数の端子の各々は、表面が露出されるように配置されている。また、隣接する端子間には、端子間の絶縁沿面距離を大きくするために、凸壁および凹部が設けられている。凸壁は、モジュールの表面に対して略垂直に延びており、端子の上端よりも高く突出している。また、凹部は、凸壁に隣接して配置され、端子の下端よりも低く窪んでいる。
特開2003−303939号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されているパワー半導体装置では、凸壁および凹部により隣接する端子間の絶縁沿面距離(絶縁物の表面に沿った導体同士の間の最短距離)が大きくされているが、高さ方向に凸壁の高さ分の余分なスペースが必要になるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、高さ方向に余分なスペースを必要とすることなく、端子間に必要な沿面距離および空間距離を確保することが可能な電力変換装置およびパワー半導体モジュールを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による電力変換装置は、複数の半導体素子を覆う樹脂部と、複数の半導体素子の少なくともいずれかと電気的に接続され、互いに隣接するように樹脂部から露出されて配置される複数の端子と、複数の端子のうちの少なくとも1つの端子に配置され、隣接する端子に対向する第1側面の少なくとも一方を覆う第1絶縁部分と、第1絶縁部分と連続的に形成されて端子上面の少なくとも一部を覆うように設けられる第2絶縁部分とを含む絶縁部材と、を備える。
この発明の第1の局面による電力変換装置では、上記のように、端子上面を少なくとも部分的に覆うように第2絶縁部分を配置することによって、第2絶縁部分が高さ方向(端子上面に対して直交する方向)に延びている場合に比べて、絶縁部材の高さ方向の大きさが大きくなるのを抑制することができる。その結果、高さ方向に余分なスペースを必要とすることなく、端子間に必要な沿面距離(絶縁物の表面に沿った導体同士の間の最短距離)および空間距離を確保することができる。
上記第1の局面による電力変換装置において、好ましくは、第1絶縁部分は、端子の両方側の第1側面を覆うように設けられている。このように構成すれば、端子の両方側に他の端子が配置されている場合に、両側の端子との間の空間距離および沿面距離を容易に大きくすることができる。また、片側の第1側面にのみ第1絶縁部分が配置されている場合に比べて、第1絶縁部分が配置されていない方の第1側面を介して、他の端子と短絡するのを容易に抑制することができる。
上記第1の局面による電力変換装置において、好ましくは、複数の端子は、互いに隣接して設けられる、第1入力端子と、第2入力端子と、出力端子とを含み、絶縁部材は、第1入力端子、第2入力端子、および、出力端子のうちの少なくとも2つに配置されている。このように構成すれば、絶縁部材が1つだけ配置されている場合に比べて、空間距離および沿面距離が絶縁部材により大きくされる端子間の数をより多くすることができる。
上記第1の局面による電力変換装置において、好ましくは、端子に積層されるバスバーと、バスバーに設けられた第1貫通孔、および、第2絶縁部分に設けられた第2貫通孔を介して、バスバーと絶縁部材が配置されている端子とを締結するとともに電気的に接続する導電性締結部材と、をさらに備える。このように構成すれば、隣接する端子間の絶縁性を絶縁部材により確保しながら、バスバーと端子とを電気的に接続することができる。
上記第1の局面による電力変換装置において、好ましくは、絶縁部材が配置されていない端子に配置されるとともに電気的に接続される導電性スペーサ部材をさらに備える。このように構成すれば、導電性スペーサ部材により、絶縁部材が配置されている端子と、絶縁部材が配置されていない端子との高さの差を小さくすることができる。その結果、絶縁部材が配置されている端子と絶縁部材が配置されていない端子とに跨るように部材を配置する場合に、上記部材を安定的に配置することができる。
また、端子およびバスバーなどを電気的に接続する部材と、絶縁部材が配置されている端子と絶縁部材が配置されていない端子との高さの差を小さくする部材とを共通化することができるので、部品点数の増加を抑制することができる。
この場合、好ましくは、導電性スペーサ部材は、第2絶縁部分の厚みと略等しい厚みを有する。このように構成すれば、絶縁部材が配置されている端子の絶縁部材(の上面)と導電性スペーサ部材(の上面)とが略等しい高さ位置になるので、絶縁部材が配置されている端子と絶縁部材が配置されていない端子とに跨るように部材を配置する場合に、上記部材をより安定的に配置することができる。
上記第1の局面による電力変換装置において、好ましくは、複数の端子が隣接する方向における絶縁部材の断面形状は、逆L字形状または逆U字形状を有する。このように構成すれば、端子の上面に配置される絶縁部材(第2絶縁部分)は平坦(突起物がない状態)になるので、容易に絶縁部材の上部にバスバーを配置する(ラミネート構造にする)ことができる。その結果、端子とバスバーとの間のインダクタンスを小さくすることができるので、サージ電圧の発生に起因して電力変換装置の動作が異常になるのを抑制することができる。
また、絶縁部材は平坦であり突起物がないので、絶縁部材の高さ方向(端子上面に対して直交する方向)の大きさが大きくなるのを、より効果的に抑制することができる。また、絶縁部材に突起物がある場合に比べて、絶縁部材が壊れるのを抑制することができる。
上記第1の局面による電力変換装置において、好ましくは、複数の端子が露出されている樹脂部の面に対して垂直な方向から見て、複数の端子の各々は、略矩形形状を有しており、絶縁部材は、第1絶縁部分および第2絶縁部分と連続するとともに端子の第1側面および上面の各々に直交する方向に延びる端子の第2側面を覆うように設けられる第3絶縁部分を含む。このように構成すれば、隣接する端子が、第2側面を介して短絡するのを抑制することができる。
この発明の第2の局面によるパワー半導体モジュールは、電力変換装置に用いられるパワー半導体モジュールであって、複数の半導体素子を覆う樹脂部と、複数の半導体素子の少なくともいずれかと電気的に接続され、互いに隣接するように樹脂部から露出されて配置される複数の端子と、複数の端子のうちの少なくとも1つの端子に配置され、隣接する端子に対向する第1側面の少なくとも一方を覆う第1絶縁部分と、第1絶縁部分と連続的に形成されて端子上面の少なくとも一部を覆うように設けられる第2絶縁部分とを含む絶縁部材と、を備える。
この発明の第2の局面によるパワー半導体モジュールでは、上記のように、端子の上面を少なくとも部分的に覆うように第2絶縁部分を配置することによって、隣接する端子が、端子の上面を介して短絡するのを抑制することができる。その結果、パワー半導体モジュール内において、高さ方向(端子上面に対して直交する方向)に余分なスペースを必要とすることなく、端子間に必要な沿面距離および空間距離を確保することができる。その結果、パワー半導体モジュールの高さ方向の大きさが大きくなるのを抑制しながら、端子間に必要な沿面距離および空間距離を確保することができる。
本発明によれば、上記のように、高さ方向に余分なスペースを必要とすることなく、端子間に必要な沿面距離および空間距離を確保することができる。
第1および第2実施形態による電力変換装置の回路構成を示した図である。 第1実施形態による電力変換装置(パワー半導体モジュール)の構成を示した概略断面図である。 第1実施形態による電力変換装置(パワー半導体モジュール)の絶縁部材を配置した場合の空間距離を説明するための図である。 第1実施形態による電力変換装置(パワー半導体モジュール)の構成を示した概略平面図である。 第1実施形態による電力変換装置(パワー半導体モジュール)のバスバーを配置した状態の概略断面図である。 第1実施形態による電力変換装置(パワー半導体モジュール)の製造工程を示した概略平面図である。 第2実施形態による電力変換装置(パワー半導体モジュール)のバスバーを配置した状態の概略断面図である。 第2実施形態による電力変換装置(パワー半導体モジュール)の製造工程を示した概略平面図である。 第1実施形態の変形例による電力変換装置(パワー半導体モジュール)の出力端子の近傍の構成を示した概略拡大平面図である。 第1実施形態の変形例による第1バスバーと第2バスバーとが積層されている場合の電力変換装置(パワー半導体モジュール)の構成を説明するための図である。 第1実施形態の変形例による第1バスバーと第2バスバーとが積層されていない場合の電力変換装置(パワー半導体モジュール)の構成を説明するための図である。 第1および第2実施形態の変形例による絶縁部材を接着剤により樹脂部に固定する方法を説明するための図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図6を参照して、第1実施形態による電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)の構成について説明する。
(電力変換装置(パワー半導体モジュール)の構成)
まず、図1を参照して、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)の構成について説明する。パワー半導体モジュール200は、電力変換装置100に用いられる。
図1に示すように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)には、第1半導体素子1aと第2半導体素子1bとを含む、1相分の回路が設けられている。また、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)には、第1半導体素子1aおよび第2半導体素子1bのそれぞれに対して並列に接続されるダイオード素子1cが設けられている。なお、第1半導体素子1a、第2半導体素子1b、および、ダイオード素子1cは、それぞれ、特許請求の範囲の「半導体素子」の一例である。
電力変換装置100には、電解コンデンサ101が設けられている。電解コンデンサ101の正電極側は、第1半導体素子1aに接続されている。また、電解コンデンサ101の負電極側は、第2半導体素子1bに接続されている。第1半導体素子1aおよび第2半導体素子1bは、互いに直列に接続されている。
また、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、N端子30と、P端子31と、U端子32とを備える。N端子30は、第2半導体素子1b、および、第2半導体素子1bに並列に接続されているダイオード素子1cに電気的に接続されている。また、P端子31は、第1半導体素子1a、および、第1半導体素子1aに並列に接続されているダイオード素子1cに電気的に接続されている。また、U端子32は、第1半導体素子1aと第2半導体素子1bとに(第1半導体素子1aと第2半導体素子1bとの接続点Aに)電気的に接続されている。なお、N端子30、P端子31、および、U端子32は、それぞれ、特許請求の範囲の「端子」の一例である。また、N端子30およびP端子31は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1入力端子」および「第2入力端子」の一例である。また、U端子32は、特許請求の範囲の「出力端子」の一例である。
N端子30には、電解コンデンサ101の負電極側が接続され、P端子31には、電解コンデンサ101の正電極側が接続されている。U端子32は、図示しない負荷回路等に接続されている。
図2に示すように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、第1半導体素子1a、第2半導体素子1b、および、ダイオード素子1cを覆う樹脂製のモジュール部2を備える。なお、モジュール部2は、特許請求の範囲の「樹脂部」の一例である。
N端子30、P端子31、および、U端子32は、互いにX方向に隣接するようにモジュール部2から露出されて配置されている。第1実施形態では一例として、N端子30は、P端子31とU端子32とに挟まれるように配置されている場合を示すが、各端子(30、31、32)のX方向の配置順はこれに限られるものではない。P端子31は、N端子30のX1方向側に配置されている。U端子32は、N端子30のX2方向側に配置されている。なお、X方向は、特許請求の範囲の「複数の端子が隣接する方向」の一例である。
また、各端子(30、31、32)間において、N端子30、P端子31、および、U端子32が配置されているモジュール部2の面2aは、平坦面形状を有している。これにより、凹部などに粉塵等が蓄積されることにより沿面距離が小さくなるのを抑制することが可能である。
N端子30は、N端子用電極台300と、N端子用電極台300の上部(Z1方向側)に配置されるN端子用電極301とを含む。また、P端子31は、P端子用電極台310と、P端子用電極台310の上部(Z1方向側)に配置されるP端子用電極311とを含む。U端子32は、U端子用電極台320と、U端子用電極台320の上部(Z1方向側)に配置されるU端子用電極321とを含む。
ここで、第1実施形態では、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、N端子30に配置されるN端子用絶縁スペーサ40と、P端子31に配置されるP端子用絶縁スペーサ41と、U端子32に配置されるU端子用絶縁スペーサ42とを備える。N端子用絶縁スペーサ40、P端子用絶縁スペーサ41、および、U端子用絶縁スペーサ42の各々は、たとえばプラスチック製である。なお、N端子用絶縁スペーサ40、P端子用絶縁スペーサ41、および、U端子用絶縁スペーサ42は、それぞれ、特許請求の範囲の「絶縁部材」の一例である。
また、第1実施形態では、N端子用絶縁スペーサ40、P端子用絶縁スペーサ41、および、U端子用絶縁スペーサ42の各々は、N端子30とP端子31とU端子32とが隣接する方向(X方向)における断面形状が逆U字形状を有している。
具体的には、N端子用絶縁スペーサ40は、U端子32に対向するN端子30の側面30aを覆うように設けられる絶縁部分40aを含む。また、N端子用絶縁スペーサ40は、絶縁部分40aと連続的に形成され、N端子30の上面30bの略全面を覆うように設けられる絶縁部分40bを含む。また、絶縁部分40aは、N端子30の側面30a、および、P端子31に対向するN端子30の側面30cの両方を覆うように設けられている。なお、側面30aおよび側面30cは、それぞれ、特許請求の範囲の「第1側面」の一例である。また、絶縁部分40aおよび絶縁部分40bは、それぞれ、特許請求の範囲の「第1絶縁部分」および「第2絶縁部分」の一例である。また、上面30bは、特許請求の範囲の「端子上面」の一例である。
P端子用絶縁スペーサ41は、N端子30に対向するP端子31の側面31aを覆うように設けられる絶縁部分41aを含む。また、P端子用絶縁スペーサ41は、絶縁部分41aと連続的に形成され、P端子31の上面31bの略全面を覆うように設けられる絶縁部分41bを含む。また、絶縁部分41aは、P端子31の側面31a、および、P端子31のX1方向側の側面31cの両方を覆うように設けられている。なお、側面31aおよび側面31cは、それぞれ、特許請求の範囲の「第1側面」の一例である。また、絶縁部分41aおよび絶縁部分41bは、それぞれ、特許請求の範囲の「第1絶縁部分」および「第2絶縁部分」の一例である。また、上面31bは、特許請求の範囲の「端子上面」の一例である。
U端子用絶縁スペーサ42は、N端子30に対向するU端子32の側面32aを覆うように設けられる絶縁部分42aを含む。また、U端子用絶縁スペーサ42は、絶縁部分42aと連続的に形成され、N端子30の上面32bの略全面を覆うように設けられる絶縁部分42bを含む。また、絶縁部分42aは、U端子32の側面32a、および、U端子32のX2方向側の側面32cの両方を覆うように設けられている。なお、側面32aおよび側面32cは、それそれ、特許請求の範囲の「第1側面」の一例である。また、絶縁部分42aおよび絶縁部分42bは、それぞれ、特許請求の範囲の「第1絶縁部分」および「第2絶縁部分」の一例である。また、上面32bは、特許請求の範囲の「端子上面」の一例である。
この場合、隣接する端子(図3参照、図3ではN端子30とP端子31)間の離間距離がl(図3参照)、N端子用電極台300の(Z方向の)高さおよびP端子用電極台310の(Z方向の)高さの各々がh(図3参照)である場合の空間距離について説明する。まず比較例として、N端子用絶縁スペーサ40およびP端子用絶縁スペーサ41が配置されていない場合は、空間距離D1(図3参照)=lとなる。一方、N端子用絶縁スペーサ40およびP端子用絶縁スペーサ41が配置されている場合は、空間距離D2(図3参照)=l+2hとなる。また、詳細な図示は省略するが、隣接する端子(図3参照、図3ではN端子30とP端子31)間の沿面距離(絶縁物の表面に沿った導体同士の間の最短距離)は、互いの端子の上面(図3では30bおよび31b)が絶縁部分(図3では40bおよび41b)により覆われている分、比較例の構成に比べて長くなる。なお、Z方向は、特許請求の範囲の「樹脂部の面に対して垂直な方向」の一例である。
また、N端子30の絶縁部分40bには、貫通孔40cが設けられている。N端子30には、挿入孔30dが設けられている。貫通孔40cと挿入孔30dとは、N端子30、P端子31、および、U端子32が露出されているモジュール部2の面2aに対して垂直な方向(Z1方向側)から見て(以下、平面視において)、略重なる位置に設けられている。なお、貫通孔40cは、特許請求の範囲の「第2貫通孔」の一例である。
また、P端子31の絶縁部分41bには、貫通孔41cが設けられている。P端子31には、挿入孔31dが設けられている。貫通孔41cと挿入孔31dとは、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に設けられている。なお、貫通孔41cは、特許請求の範囲の「第2貫通孔」の一例である。
また、U端子32の絶縁部分42bには、貫通孔42cが設けられている。U端子32には、挿入孔32dが設けられている。貫通孔42cと挿入孔32dとは、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に設けられている。なお、貫通孔42cは、特許請求の範囲の「第2貫通孔」の一例である。
また、第1実施形態では、N端子用絶縁スペーサ40、P端子用絶縁スペーサ41、および、U端子用絶縁スペーサ42の各々は、モジュール部2とは別個に設けられている。すなわち、N端子用絶縁スペーサ40、P端子用絶縁スペーサ41、および、U端子用絶縁スペーサ42の各々は、モジュール部2に対して着脱可能に構成されている。
図4に示すように、平面視において(Z1方向側から見て)、N端子30、P端子31、および、U端子32の各々は、略矩形形状を有している。
N端子用絶縁スペーサ40は、絶縁部分40aおよび絶縁部分40b(図2参照)と連続するとともにN端子30の側面30a(30c)および上面30b(図2参照)の各々に直交する方向に延びるN端子30の側面30e(Y1方向側の面)および側面30f(Y2方向側の面)を覆うように設けられる絶縁部分40dを含む。すなわち、平面視において(Z1方向側から見て)、N端子30は、絶縁部分40aおよび絶縁部分40dにより取り囲まれるように配置されている。なお、絶縁部分40dは、特許請求の範囲の「第3絶縁部分」の一例である。また、側面30eおよび側面30fは、それぞれ、特許請求の範囲の「第2側面」の一例である。
P端子用絶縁スペーサ41は、絶縁部分41aおよび絶縁部分41b(図2参照)と連続するとともにP端子31の側面31a(31c)および上面31b(図2参照)の各々に直交する方向に延びるP端子31の側面31e(Y1方向側の面)および側面31f(Y2方向側の面)を覆うように設けられる絶縁部分41dを含む。すなわち、平面視において(Z1方向側から見て)、P端子31は、絶縁部分41aおよび絶縁部分41dにより取り囲まれるように配置されている。なお、絶縁部分41dは、特許請求の範囲の「第3絶縁部分」の一例である。また、側面31eおよび側面31fは、それぞれ、特許請求の範囲の「第2側面」の一例である。
U端子用絶縁スペーサ42は、絶縁部分42aおよび絶縁部分42b(図2参照)と連続するとともにP端子31の側面32a(32c)および上面32b(図2参照)の各々に直交する方向に延びるU端子32の側面32e(Y1方向側の面)および側面32f(Y2方向側の面)を覆うように設けられる絶縁部分42dを含む。すなわち、平面視において(Z1方向側から見て)、U端子32は、絶縁部分42aおよび絶縁部分42dにより取り囲まれるように配置されている。なお、絶縁部分42dは、特許請求の範囲の「第3絶縁部分」の一例である。また、側面32eおよび側面32fは、それぞれ、特許請求の範囲の「第2側面」の一例である。
図5に示すように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、N端子30に積層されるN端子用バスバー50を備える。具体的には、N端子用バスバー50のX2方向側の部分は、N端子用絶縁スペーサ40の上部(Z1方向側)に載置されている。N端子用バスバー50は、たとえば銅製である。なお、図5および図6では、N端子用バスバー50、後述するP端子用バスバー51、および、後述するU端子用バスバー52は、簡略化のため、概略的に図示されている。なお、N端子用バスバー50および後述するP端子用バスバー51の各々は、X方向における断面形状がL字形状を有している。なお、N端子用バスバー50、P端子用バスバー51、および、U端子用バスバー52は、それぞれ、特許請求の範囲の「バスバー」の一例である。
また、N端子用バスバー50は、N端子30およびP端子31に跨るように、N端子30およびP端子31に積層されている。具体的には、N端子用バスバー50のX1方向側の部分は、P端子用絶縁スペーサ41の上部(Z1方向側)に載置されている。
また、N端子用バスバー50には、貫通孔50aが設けられている。貫通孔50aは、N端子用絶縁スペーサ40の貫通孔40cおよびN端子30の挿入孔30dと、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に設けられている。なお、貫通孔50aは、特許請求の範囲の「第1貫通孔」の一例である。
ここで、第1実施形態では、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、N端子用バスバー50に設けられた貫通孔50aと、N端子30の絶縁部分40b(図2参照)に設けられた貫通孔40cとを介して、互いに積層されるN端子用バスバー50とN端子30とに接触し、N端子用バスバー50とN端子30とを締結するとともに電気的に接続するN端子用ネジ部材60を備える。すなわち、N端子用ネジ部材60は、貫通孔50aおよび貫通孔40cを貫通して、N端子30の挿入孔30dに挿入されている。そして、N端子用ネジ部材60は、挿入孔30dに設けられた図示しないナットにネジ締結されている。N端子用ネジ部材60は、たとえばステンレス製である。なお、N端子用ネジ部材60は、特許請求の範囲の「導電性締結部材」の一例である。
具体的には、N端子用バスバー50は、N端子用バスバー50の貫通孔50a内においてN端子用ネジ部材60のネジ部分60aと接触しているとともに、N端子用バスバー50の表面50b(Z1方向側の面)においてN端子用ネジ部材60の頭部60bと接触している。また、N端子30(N端子用電極301(図2参照))は、挿入孔30d内においてN端子用ネジ部材60のネジ部分60aと接触している。
また、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、N端子用バスバー50に積層されるP端子用バスバー51を備える。P端子用バスバー51は、N端子30およびP端子31に跨るように、N端子30およびP端子31に積層されている。また、P端子用バスバー51は、N端子用バスバー50の上部(Z1方向側)に載置されている。
また、N端子用バスバー50とP端子用バスバー51との間には、絶縁紙70が挟まれている。また、絶縁紙70には、後述するP端子用ネジ部材61が貫通する貫通孔70a(図6(d)参照)が設けられている。また、絶縁紙70には、N端子用ネジ部材60が貫通する貫通孔70b(図6(d)参照)が設けられている。そして、P端子用バスバー51は、絶縁紙70の上部(Z1方向側)に載置されている。P端子用バスバー51は、たとえば銅製である。なお、P端子用ネジ部材61は、特許請求の範囲の「導電性締結部材」の一例である。
また、P端子用バスバー51には、貫通孔51aが設けられている。また、N端子用バスバー50には、貫通孔50cが設けられている。貫通孔51aは、P端子用絶縁スペーサ41の貫通孔41c、P端子31の挿入孔31d、N端子用バスバー50の貫通孔50c、および、絶縁紙70の貫通孔70aと、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に設けられている。また、P端子用バスバー51には、N端子用ネジ部材60が貫通する貫通孔51dが設けられている。なお、貫通孔51aは、特許請求の範囲の「第1貫通孔」の一例である。
ここで、第1実施形態では、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、P端子用バスバー51に設けられた貫通孔51aと、P端子31の絶縁部分41b(図2参照)に設けられた貫通孔41cと、N端子用バスバー50に設けられた貫通孔50cとを介して、P端子用バスバー51とP端子31とに接触し、P端子用バスバー51とP端子31とを締結するとともに電気的に接続するP端子用ネジ部材61を備える。P端子用ネジ部材61は、N端子用バスバー50には接触していない。すなわち、P端子用ネジ部材61は、貫通孔51a、貫通孔41c、貫通孔50c、および、貫通孔70aを貫通して、P端子31の挿入孔31dに挿入されている。そして、P端子用ネジ部材61は、挿入孔31dに設けられた図示しないナットにネジ締結されている。P端子用ネジ部材61は、たとえばステンレス製である。
具体的には、P端子用バスバー51は、P端子用バスバー51の貫通孔51a内においてP端子用ネジ部材61のネジ部分61aと接触しているとともに、P端子用バスバー51の表面51b(Z1方向側の面)においてP端子用ネジ部材61の頭部61bと接触している。また、P端子31(P端子用電極311(図2参照))は、挿入孔31d内においてP端子用ネジ部材61のネジ部分61aと接触している。
また、N端子用バスバー50の貫通孔50cの直径L1(図6(c)参照)は、貫通孔51a、貫通孔41c、および、挿入孔31dの各々の直径L2(図6(a)参照)よりも大きい。また、貫通孔50cの直径L1は、P端子用ネジ部材61の頭部61bの直径L3(図5参照)よりも大きい。なお、貫通孔51a、貫通孔41c、および、挿入孔31dの各々の直径は、互いに異なっていてもよい。また、貫通孔51dの直径L4(図6(e)参照)は、N端子用ネジ部材60の頭部60bの直径L5(図5参照)よりも大きい。なお、直径L1と直径L4とは、略同じ大きさである。また、直径L3と直径L5とは、略同じ大きさである。なお、直径L1は、直径L3以下でもよい。
また、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)には、U端子32に積層されるU端子用バスバー52が設けられている。U端子用バスバー52は、たとえば銅製である。U端子用バスバー52は、U端子用絶縁スペーサ42の上部(Z1方向側)に載置されている。
また、U端子用バスバー52には、貫通孔52aが設けられている。貫通孔52aは、U端子用絶縁スペーサ42の貫通孔42cおよびU端子32の挿入孔32dと、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に設けられている。なお、貫通孔52aは、特許請求の範囲の「第1貫通孔」の一例である。
また、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)には、U端子用ネジ部材62が設けられている。U端子用ネジ部材62は、U端子用バスバー52に設けられた貫通孔52aと、U端子32の絶縁部分42b(図2参照)に設けられた貫通孔42cとを介して、互いに積層されるU端子用バスバー52とU端子32とに接触し、U端子用バスバー52とU端子32とを締結するとともに電気的に接続する。すなわち、U端子用ネジ部材62は、貫通孔52aおよび貫通孔42cを貫通して、U端子32の挿入孔32dに挿入されている。そして、U端子用ネジ部材62は、挿入孔32dに設けられた図示しないナットにネジ締結されている。U端子用ネジ部材62は、たとえばステンレス製である。なお、U端子用ネジ部材62は、特許請求の範囲の「導電性締結部材」の一例である。
具体的には、U端子用バスバー52は、U端子用バスバー52の貫通孔52a内においてU端子用ネジ部材62のネジ部分62aと接触しているとともに、U端子用バスバー52の表面52b(Z1方向側の面)においてU端子用ネジ部材62の頭部62bと接触している。また、U端子32(U端子用電極321(図2参照))は、挿入孔32d内においてU端子用ネジ部材62のネジ部分62aと接触している。
次に、図6を参照して、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)の製造工程について説明する。なお、図6では、簡略化のために、U端子用絶縁スペーサ42およびU端子用バスバー52の図示および説明を省略する。また、図6では、N端子用バスバー50およびP端子用バスバー51の各々を、簡略化のために、平板形状として図示する。
まず、図6(a)に示すように、モジュール部2が形成される。次に、図6(b)に示すように、N端子用絶縁スペーサ40およびP端子用絶縁スペーサ41が配置される。次に、図6(c)に示すように、N端子用バスバー50が配置される。そして、N端子用バスバー50が配置された状態で、N端子用ネジ部材60が、挿入孔30d、貫通孔40c、および、貫通孔50a(図5参照)に挿入される。
次に、図6(d)に示すように、絶縁紙70が配置される。次に、図6(e)に示すように、P端子用バスバー51が配置される。そして、P端子用バスバー51が配置された状態で、P端子用ネジ部材61が、挿入孔31d、貫通孔41c、貫通孔50c、貫通孔70a、および、貫通孔51a(図5参照)に挿入される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。なお、以下では、N端子30、P端子31、U端子32の全てに共通する効果は、簡略化のために、N端子30についてのみ記載する。
第1実施形態では、上記のように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、モジュール部2において互いに隣接するように露出されて配置されるN端子30、P端子31、および、U端子32を備える。そして、N端子30において、隣接するP端子31(またはU端子32)に対向する側面30a(または側面30c)を覆うように設けられる絶縁部分40aと、絶縁部分40aと連続的に形成され、上面30bの略全面を覆うように設けられる絶縁部分40bとを含むN端子用絶縁スペーサ40を備えるように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)を構成する。これにより、絶縁部分40bがZ方向に延びている場合に比べて、N端子用絶縁スペーサ40のZ方向の大きさが大きくなるのを抑制することができる。その結果、Z方向に余分なスペースを必要とすることなく、端子間に必要な沿面距離および空間距離を確保することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、N端子用絶縁スペーサ40が、モジュール部2とは別個に設けられるように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)を構成する。これにより、N端子用絶縁スペーサ40がモジュール部2と一体的に形成されている場合と異なり、N端子用絶縁スペーサ40を着脱することができる。その結果、P端子31との間、および、U端子32との間の絶縁性を容易に制御することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、絶縁部分40aが、P端子31およびU端子32との隣接方向(X方向)の両方側の側面30aおよび30cを覆うように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)を構成する。これにより、P端子31との間、および、U端子32との間の各々の空間距離および沿面距離を容易に大きくすることができる。また、側面30aまたは30cの一方にのみ絶縁部分40aが配置されている場合に比べて、絶縁部分40aが配置されていない方の側面(側面30aまたは30cの他方)を介して、他の端子(P端子31またはU端子32)と短絡するのを容易に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、N端子用絶縁スペーサ40がN端子30に配置され、P端子用絶縁スペーサ41がP端子31に配置され、U端子用絶縁スペーサ42がU端子32に配置されるように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)を構成する。これにより、N端子用絶縁スペーサ40、P端子用絶縁スペーサ41、および、U端子用絶縁スペーサ42のうちのいずれか1つまたは2つが配置されている場合に比べて、空間距離および沿面距離が絶縁部材(N端子用絶縁スペーサ40、P端子用絶縁スペーサ41、U端子用絶縁スペーサ42)により大きくされる端子間の数をより多くすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、N端子30に積層されるN端子用バスバー50を備える。そして、N端子用バスバー50に設けられた貫通孔50aと、N端子30の絶縁部分40bに設けられた貫通孔40cとを介して、互いに積層されるN端子用バスバー50とN端子30とに接触し、N端子用バスバー50とN端子30とを締結するとともに電気的に接続するN端子用ネジ部材60を備えるように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)を構成する。これにより、N端子30と、N端子30に隣接する他の端子(P端子31およびU端子32)との間の絶縁性をN端子用絶縁スペーサ40により確保しながら、N端子用バスバー50とN端子30とを電気的に接続することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)は、N端子用バスバー50に積層されるP端子用バスバー51を備える。そして、P端子用バスバー51に設けられた貫通孔51aと、P端子31の絶縁部分41bに設けられた貫通孔41cと、N端子用バスバー50に設けられた貫通孔50cとを介して、P端子用バスバー51とP端子31とに接触するとともにN端子用バスバー50に接触せず、P端子用バスバー51とP端子31とを締結するとともに電気的に接続するP端子用ネジ部材61を備えるように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)を構成する。これにより、N端子用バスバー50とP端子用バスバー51とを積層させる構造(ラミネート構造)において、P端子31と、P端子31に隣接する他の端子(N端子30)との間の絶縁性をP端子用絶縁スペーサ41により確保しながら、P端子用バスバー51とP端子31とを電気的に接続することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数の端子(N端子30、P端子31、および、U端子32)が隣接する方向(X方向)におけるN端子用絶縁スペーサ40の断面形状が逆U字形状を有するように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)を構成する。これにより、N端子30の上面30bに配置されるN端子用絶縁スペーサ40(絶縁部分40b)は平坦(突起物がない状態)になるので、容易にN端子用絶縁スペーサ40の上部(Z1方向側)にN端子用バスバー50を配置する(ラミネート構造にする)ことができる。その結果、N端子30とN端子用バスバー50との間のインダクタンスを小さくすることができるので、サージ電圧の発生に起因して電力変換装置100の動作が異常になるのを抑制することができる。
また、N端子用絶縁スペーサ40は平坦であり突起物がないので、電力変換装置100の(Z方向の)高さが大きくなるのを抑制することができる。また、N端子用絶縁スペーサ40に突起物がある場合に比べて、N端子用絶縁スペーサ40が壊れるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、N端子用絶縁スペーサ40が、絶縁部分40aおよび絶縁部分40bと連続するとともにN端子30の側面30a(30c)および上面30bの各々に直交する方向に延びるN端子30の側面30e(30f)を覆うように設けられる絶縁部分40dを含むように、電力変換装置100(パワー半導体モジュール200)を構成する。これにより、隣接するP端子31およびU端子32と、側面30e(30f)を介して短絡するのを抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図7および図8を参照して、第2実施形態による電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)の構成について説明する。この第2実施形態における電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)では、第1実施形態とは異なり、P端子31には絶縁部材は配置されておらず、P端子31の上部には導電性スペーサ部材80が設けられている。なお、上記第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付して図示するとともに説明を省略する。
(電力変換装置(パワー半導体モジュール)の構成)
まず、図7を参照して、電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)の構成について説明する。
図7に示すように、電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)は、P端子31の上面31bに接触するように配置された導電性スペーサ部材80を備える。導電性スペーサ部材80は、N端子30とP端子31とU端子32とが隣接する方向(X方向)に沿って、略矩形形状の断面形状を有している。なお、導電性スペーサ部材80は、たとえば銅製である。なお、図7および図8では、N端子用バスバー150(後述)、P端子用バスバー151(後述)、および、U端子用バスバー52は、簡略化のため、概略的に図示されている。なお、N端子用バスバー150およびP端子用バスバー151は、それぞれ、特許請求の範囲の「バスバー」の一例である。
導電性スペーサ部材80は、貫通孔80aを有する。貫通孔80aは、挿入孔31dと、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に配置されている。
また、電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)は、N端子30に積層されるN端子用バスバー150と、P端子31に積層されるP端子用バスバー151とを備える。N端子用バスバー150およびP端子用バスバー151の各々は、X方向における断面形状がL字形状を有する。
N端子用バスバー150およびP端子用バスバー151の各々は、N端子30およびP端子31に跨るように、N端子30およびP端子31に積層されている。具体的には、P端子用バスバー151のX1方向側の部分は、導電性スペーサ部材80の上部(Z1方向側)に載置されている。また、P端子用バスバー151のX2方向側の部分は、N端子用絶縁スペーサ40の上部(Z1方向側)に載置されている。N端子用バスバー150は、P端子用バスバー151の上部(Z1方向側)に載置されている。
ここで、第2実施形態では、P端子31は、導電性スペーサ部材80を介して、P端子用バスバー151と電気的に接続されている。具体的には、導電性スペーサ部材80は、P端子31のP端子用電極311とP端子用バスバー151とによって挟まれるように配置されており、P端子31とP端子用バスバー151とは電気的に接続されている。
また、第2実施形態では、導電性スペーサ部材80は、N端子30のN端子用絶縁スペーサ40の絶縁部分40bの(Z方向の)厚みT1と略等しい(Z方向の)厚みT2を有する。すなわち、N端子用絶縁スペーサ40の絶縁部分40bの上面(Z1方向側の面)と、導電性スペーサ部材80の上面(Z1方向側の面)とは、略面一になるように構成されている。
P端子用バスバー151は、貫通孔151aと、貫通孔151bとを有する。貫通孔151aは、導電性スペーサ部材80の貫通孔80aおよびP端子31の挿入孔31dと、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に配置されている。貫通孔151bは、N端子30の挿入孔30dおよびN端子用絶縁スペーサ40の貫通孔40cと、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に配置されている。
N端子用バスバー150は、絶縁紙170を介してP端子用バスバー151の上部(Z1方向側)に載置されている。N端子用バスバー150は、貫通孔150aを有している。絶縁紙170は、N端子用バスバー150とP端子用バスバー151との間に挟まれるように配置されている。また、絶縁紙170は、貫通孔170a(図8(d)参照)を有している。貫通孔150aおよび貫通孔170aは、P端子用バスバー151の貫通孔151b、N端子用絶縁スペーサ40の貫通孔40c、および、N端子30の挿入孔30dと、平面視において(Z1方向側から見て)、略重なる位置に配置されている。なお、貫通孔150aは、特許請求の範囲の「第1貫通孔」の一例である。
また、絶縁紙170には、後述するP端子用ネジ部材161が貫通する貫通孔170b(図8(d)参照)が設けられている。
電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)は、貫通孔150a、貫通孔151b、および、貫通孔40cを貫通して、挿入孔30dに挿入されるN端子用ネジ部材160を備える。N端子用ネジ部材160は、N端子用バスバー150とN端子30とに接触し、N端子用バスバー150とN端子30とを締結するとともに電気的に接続する。そして、N端子用ネジ部材160は、挿入孔30dに設けられた図示しないナットにネジ締結されている。N端子用ネジ部材160は、たとえばステンレス製である。なお、N端子用ネジ部材160は、特許請求の範囲の「導電性締結部材」の一例である。
具体的には、N端子用バスバー150は、N端子用バスバー150の貫通孔150a内においてN端子用ネジ部材160のネジ部分160aと接触しているとともに、N端子用バスバー150の表面150b(Z1方向側の面)においてN端子用ネジ部材160の頭部160bと接触している。また、N端子30(N端子用電極301)は、挿入孔30d内においてN端子用ネジ部材160のネジ部分160aと接触している。
また、電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)には、貫通孔151aおよび貫通孔80aを貫通して、挿入孔31dに挿入されるP端子用ネジ部材161が設けられている。そして、P端子用ネジ部材161は、挿入孔31dに設けられた図示しないナットにネジ締結されている。P端子用ネジ部材161は、たとえばステンレス製である。なお、P端子用ネジ部材161は、ステンレス以外の部材(たとえば樹脂)であってもよい。
具体的には、P端子用バスバー151は、P端子用バスバー151の貫通孔151a内においてP端子用ネジ部材161のネジ部分161aと接触しているとともに、P端子用バスバー151の表面151c(Z1方向側の面)においてP端子用ネジ部材161の頭部161bと接触している。また、P端子31(P端子用電極311)は、挿入孔31d内においてP端子用ネジ部材161のネジ部分161aと接触している。
また、N端子用バスバー150には、P端子用ネジ部材161が貫通する貫通孔150cが設けられている。
また、P端子用バスバー151の貫通孔151bの直径L6(図8(c)参照)は、貫通孔40c、貫通孔150a、および、挿入孔30dの各々の直径L7(図8(a)参照)よりも大きい。また、貫通孔151bの直径L6は、N端子用ネジ部材160の頭部160bの直径L8(図8(e)参照)よりも大きい。なお、貫通孔40c、貫通孔150aおよび、挿入孔30dの各々の直径は、互いに異なっていてもよい。また、貫通孔150cの直径L9(図8(e)参照)は、P端子用ネジ部材161の頭部161bの直径L10(図8(c)参照)よりも大きい。なお、直径L6と直径L9とは、略同じ大きさである。また、直径L8と直径L10とは、略同じ大きさである。なお、直径L6は、直径L8以下でもよい。
次に、図8を参照して、電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)の製造工程について説明する。なお、図8では、簡略化のために、U端子用絶縁スペーサ42およびU端子用バスバー52の図示および説明を省略する。また、図8では、N端子用バスバー150およびP端子用バスバー151の各々を、簡略化のために、平板形状として図示する。
まず、図8(a)に示すように、モジュール部2が形成される。次に、図8(b)に示すように、N端子用絶縁スペーサ40および導電性スペーサ部材80が配置される。次に、図8(c)に示すように、P端子用バスバー151が配置される。そして、P端子用バスバー151が配置された状態で、P端子用ネジ部材161が、挿入孔31d、貫通孔80a、および、貫通孔151a(図7参照)に挿入される。
次に、図8(d)に示すように、絶縁紙170が配置される。次に、図8(e)に示すように、N端子用バスバー150が配置される。そして、N端子用バスバー150が配置された状態で、N端子用ネジ部材160が、挿入孔30d、貫通孔40c、貫通孔151b、貫通孔170a、および、貫通孔150a(図7参照)に挿入される。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)は、P端子31に積層されるP端子用バスバー151と、P端子31の上面31bに接触するように配置された導電性スペーサ部材80とを備える。そして、P端子31が、導電性スペーサ部材80を介して、P端子用バスバー151と電気的に接続されるように、電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)を構成する。これにより、導電性スペーサ部材80により、P端子31とP端子用バスバー151とを電気的に接続しながら、N端子用絶縁スペーサ40が配置されているN端子30と絶縁部材が配置されていないP端子31との高さの差を小さくすることができる。その結果、容易にP端子用バスバー151とN端子用バスバー150とのラミネート構造とすることができ、N端子30とN端子用バスバー150との間のインダクタンスを小さくすることができるので、サージ電圧の発生に起因して電力変換装置400の動作が異常になるのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、導電性スペーサ部材80が、N端子30のN端子用絶縁スペーサ40の絶縁部分40bの厚みと略等しい厚みを有するように、電力変換装置400(パワー半導体モジュール500)を構成する。これにより、N端子30のN端子用絶縁スペーサ40(の上面、Z1方向側の面)と導電性スペーサ部材80(の上面、Z1方向側の面)とが略等しい高さ位置になるので、容易にP端子用バスバー151とN端子用バスバー150とのラミネート構造を実現することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、出力端子(U端子32)に用いられるバスバー(U端子用バスバー52)が、出力端子(U端子32)用の絶縁部材(U端子用絶縁スペーサ42)の上部に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、出力端子(U端子32)に用いられるバスバーが、出力端子(U端子32)用の絶縁部材の下部に配置されていてもよい。
具体的には、図9に示すように、電力変換装置600(パワー半導体モジュール700)は、U端子32とU端子用絶縁スペーサ142とにより挟まれるように配置されるU端子用バスバー152(たとえば銅製)を備える。この場合、U端子用絶縁スペーサ142は、X方向に沿って、逆L字形状の断面形状を有している。すなわち、U端子32のX1方向側の側面32aは、U端子用絶縁スペーサ142の絶縁部分142aにより覆われている。また、U端子32の上面32bの略全面は、U端子用絶縁スペーサ142の絶縁部分142bにより覆われている。なお、絶縁部分142bは、上面32bを部分的に覆うように設けられていてもよい。また、U端子32のX2方向側の側面32cは、U端子用絶縁スペーサ142により覆われていない。なお、絶縁部分142aおよび絶縁部分142bは、それぞれ、特許請求の範囲の「第1絶縁部分」および「第2絶縁部分」の一例である。また、U端子用絶縁スペーサ142およびU端子用バスバー152は、それぞれ、特許請求の範囲の「絶縁部材」および「バスバー」の一例である。
これにより、U端子用バスバー152の露出される部分の面積がU端子用絶縁スペーサ142により小さくなるので、U端子用バスバー152と、N端子用バスバー50およびP端子用バスバー51との間の絶縁性を高くすることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、絶縁部材(たとえばN端子用絶縁スペーサ40)は、複数の端子(N端子30、P端子31、および、U端子32)が隣接する方向(X方向)における断面形状が逆U字形状を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、上記絶縁部材は、隣接方向(X方向)における断面形状が逆L字形状の断面形状(図9参照)を有していてもよい。なお、複数の端子(N端子30、P端子31、および、U端子32)のうちの一部に逆U字形状の絶縁部材が設けられ、他の端子に逆L字形状の絶縁部材が設けられていてもよい。
ここで、図9を参照して、U端子32を例に、逆L字形状の断面形状を有する絶縁部材(U端子用絶縁スペーサ142)を用いる場合の、絶縁部材(U端子用絶縁スペーサ142)の厚みtの最適値の算出方法について説明する。なお、上記の算出方法は、U端子32に限らず、N端子30およびP端子31においても同様である。
図9に示すように、隣接する端子(図9ではU端子32とN端子30)間の離間距離をl、U端子用電極321が配置されるU端子用電極台320の(Z方向の)高さをh、規格に基づく空間距離をLとすると、U端子用絶縁スペーサ142(絶縁部分142a)の(X方向の)厚みtの最適値は、t=(L−l−2Lh)/2(L−l−h)となる。なお、U端子用絶縁スペーサ142(絶縁部分142a)の(X方向の)厚みtは、算出されたtの値と、絶縁スペーサ(図9ではU端子用絶縁スペーサ142)の機械的強度が確保可能な基準値とに基づいて決定される。すなわち、厚みtは上記式により算出されたtより大きく、かつ機械的強度が確保可能な厚さとする。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の端子に絶縁部材が配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、上記絶縁部材は、いずれか1つの端子に配置されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、出力端子(U端子32)に絶縁部材(U端子用絶縁スペーサ42)が配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、出力端子(U端子32)に絶縁部材(U端子用絶縁スペーサ42)が配置されていなくてもよい。
また、上記第2実施形態では、第2入力端子(P端子31)に導電性スペーサ部材が配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1入力端子(N端子30)に絶縁部材が配置されておらず、導電性スペーサ部材が配置されていてもよい。なお、この場合、第1入力端子(N端子30)の上部にP端子用バスバーが配置される場合、第1入力端子(N端子30)とP端子用バスバーとの間に絶縁紙が配置される。
また、上記第2実施形態では、P端子用バスバー151がN端子用バスバー150よりも下部(Z2方向側)に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、P端子用バスバー151がN端子用バスバー150よりも上部(Z1方向側)に配置されていてもよい。なお、この場合、第2入力端子(P端子31)の上部にN端子用バスバー150が配置される場合、第2入力端子(P端子31)とN端子用バスバー150との間に絶縁紙が配置される。
また、上記第1実施形態では、N端子用バスバー50およびP端子用バスバー51の両方が、第1入力端子(N端子30)および第2入力端子(P端子31)の上部に跨るように積層されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図10(a)および(b)に示すように、電力変換装置(800a、800b)(パワー半導体モジュール(900a、900b))では、第1入力端子(N端子30)の上部においてのみ、N端子用バスバー(250a、250b)とP端子用バスバー(251a、251b)とが積層されている。なお、図10(a)では、N端子用バスバー250aの上部にP端子用バスバー251aが積層されている。また、図10(b)では、P端子用バスバー251bの上部にN端子用バスバー250bが積層されている。なお、N端子用バスバー250a、N端子用バスバー250b、P端子用バスバー251a、および、P端子用バスバー251bは、それぞれ、特許請求の範囲の「バスバー」の一例である。
また、図10(c)および10(d)に示すように、電力変換装置(800c、800d)(パワー半導体モジュール(900c、900d))では、第2入力端子(P端子31)の上部においてのみ、N端子用バスバー(250c、250d)とP端子用バスバー(251a、251b)とが積層されている。なお、図10(c)では、N端子用バスバー250cの上部にP端子用バスバー251cが積層されている。また、図10(d)では、P端子用バスバー251dの上部にN端子用バスバー250dが積層されている。なお、N端子用バスバー250c、N端子用バスバー250d、P端子用バスバー251c、および、P端子用バスバー251dは、それぞれ、特許請求の範囲の「バスバー」の一例である。なお、図10(a)〜(d)は、概略的な図であり、図示を簡略化しているとともに、不要な部分は図示を省略している。
また、上記第1実施形態では、N端子用バスバー50と、P端子用バスバー51とが積層されている例を示したが、本発明はこれに限られない。図11(a)および図11(b)に示すように、電力変換装置(800e、800f)(パワー半導体モジュール(900e、900f))では、第1入力端子(N端子30)の上部にはN端子用バスバー(250e、250f)のみが配置され、第2入力端子(P端子31)の上部にはP端子用バスバー(251e、251f)のみが配置されている。なお、図11(a)では、N端子用バスバー250eと、P端子用バスバー251eとは、互いに対向するように設けられている部分(部分Bおよび部分C)においてラミネートされている。また、部分Bおよび部分Cとの間には、絶縁紙270が配置されている。図11(b)では、N端子用バスバー250fとP端子用バスバー251fとはラミネートされていない。なお、N端子用バスバー250e、N端子用バスバー250f、P端子用バスバー251e、および、P端子用バスバー251fは、それぞれ、特許請求の範囲の「バスバー」の一例である。また、図11(a)および(b)は、概略的な図であり、図示を簡略化しているとともに、不要な部分は図示を省略している。
また、上記第1および第2実施形態では、絶縁部材(たとえばN端子用絶縁スペーサ40)は、樹脂部(モジュール部2)とは別個である例を示したが、本発明はこれに限られない。絶縁部材(たとえばN端子用絶縁スペーサ40)が、樹脂部(モジュール部2)と一体的に形成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の端子(N端子30、P端子31、および、U端子32)の各々は、樹脂部(モジュール部2)の面(2a)に対して垂直な方向から見て,略矩形形状を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の端子(N端子30、P端子31、および、U端子32)の各々は、樹脂部(モジュール部2)の面(2a)に対して垂直な方向から見て,円形形状を有していてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、絶縁部材(たとえばN端子用絶縁スペーサ40)は、プラスチック製である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、絶縁部材(たとえばN端子用絶縁スペーサ40)は、ゴム、エポキシ樹脂、または、ベークライトなどでもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、N端子用バスバー(50、150)、P端子用バスバー(51、151)、および、U端子用バスバー52の各々は、銅製である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、N端子用バスバー(50、150)、P端子用バスバー(51、151)、および、U端子用バスバー52の各々は、アルミニウム製であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、電力変換装置を構成する1相分の回路の例を示したが、たとえば、図1の第1半導体素子1aと第2半導体素子1bの直列回路を2つ並列接続した単相回路や、第1半導体素子1aと第2半導体素子1bの直列回路を3つ以上並列接続した3相以上の多相回路、または、半導体素子および端子が4個以上存在する3レベル以上のマルチレベル回路にも適用可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、絶縁部材(たとえばN端子用絶縁スペーサ40)は、ネジ部材(N端子用ネジ部材60(160))によってのみ、モジュール部2の面2aに固定される例を示したが、本発明はこれに限られない。図12に示すように、絶縁部材(たとえばN端子用絶縁スペーサ40)は、ネジ部材による固定に加えて、接着剤102によりモジュール部2の面2aに固定されていてもよい。接着剤102は、N端子用絶縁スペーサ40とモジュール部2の面2aとの間に設けられている。なお、図12では、例としてN端子30のみについて図示したが、P端子31およびU端子32においても接着剤102を用いてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の半導体素子(第1半導体素子1a、第2半導体素子1b)が共通の樹脂部(モジュール部2)に収容されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の半導体素子(第1半導体素子1a、第2半導体素子1b)はそれぞれ、ディスクリート素子(個別半導体素子)であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第2絶縁部分(たとえば絶縁部分40b)が、端子(たとえばN端子30)の上面の略全面を覆うように設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第2絶縁部分(たとえば絶縁部分40b)が、端子(たとえばN端子30)の上面を部分的に覆うように設けられていてもよい。
1a 第1半導体素子(半導体素子)
1b 第2半導体素子(半導体素子)
1c ダイオード素子(半導体素子)
2 モジュール部(樹脂部)
2a 面
30 N端子(端子)(第1入力端子)
30a、30c、31a、31c、32a、32c 側面(第1側面)
30b、31b、32b 上面(端子上面)
30e、30f、31e、31f、32e、32f 側面(第2側面)
31 P端子(端子)(第2入力端子)
32 U端子(端子)(出力端子)
40 N端子用絶縁スペーサ(絶縁部材)
40a、41a、42a、142a 絶縁部分(第1絶縁部分)
40b、41b、42b、142b 絶縁部分(第2絶縁部分)
40c、41c、42c 貫通孔(第2貫通孔)
40d、41d、42d 絶縁部分(第3絶縁部分)
41 P端子用絶縁スペーサ(絶縁部材)
42、142 U端子用絶縁スペーサ(絶縁部材)
50、150、250a、250b、250c、250d、250e、250f N端子用バスバー(バスバー)
50a、51a、52a、150a 貫通孔(第1貫通孔)
51、151、251a、251b、251c、251d、251e、251f P端子用バスバー(バスバー)
52、152 U端子用バスバー(バスバー)
60、160 N端子用ネジ部材(導電性締結部材)
61 P端子用ネジ部材(導電性締結部材)
62 U端子用ネジ部材(導電性締結部材)
80 導電性スペーサ部材
100、400、600、800a、800b、800c、800d、800e、800f 電力変換装置
200、500、700、900a、900b、900c、900d、900e、900f パワー半導体モジュール

Claims (9)

  1. 複数の半導体素子を覆う樹脂部と、
    前記複数の半導体素子の少なくともいずれかと電気的に接続され、互いに隣接するように前記樹脂部から露出されて配置される複数の端子と、
    前記複数の端子のうちの少なくとも1つの端子に配置され、隣接する端子に対向する第1側面の少なくとも一方を覆う第1絶縁部分と、前記第1絶縁部分と連続的に形成されて端子上面の少なくとも一部を覆う第2絶縁部分とを含む絶縁部材と、を備える、電力変換装置。
  2. 前記第1絶縁部分は、前記端子の両方側の前記第1側面を覆うように設けられている、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記複数の端子は、互いに隣接して設けられる、第1入力端子と、第2入力端子と、出力端子とを含み、
    前記絶縁部材は、前記第1入力端子、前記第2入力端子、および、前記出力端子のうちの少なくとも2つに配置されている、請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記端子に積層されるバスバーと、
    前記バスバーに設けられた第1貫通孔、および、前記第2絶縁部分に設けられた第2貫通孔を介して、前記バスバーと前記絶縁部材が配置されている端子とを締結するとともに電気的に接続する導電性締結部材と、をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 前記絶縁部材が配置されていない前記端子に配置されるとともに電気的に接続される導電性スペーサ部材をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記導電性スペーサ部材は、前記第2絶縁部分の厚みと略等しい厚みを有する、請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記複数の端子が隣接する方向における前記絶縁部材の断面形状は、逆L字形状または逆U字形状を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 前記複数の端子が露出されている前記樹脂部の面に対して垂直な方向から見て、前記複数の端子の各々は、略矩形形状を有しており、 前記絶縁部材は、前記第1絶縁部分および前記第2絶縁部分と連続するとともに前記端子の前記第1側面および前記端子上面の各々に直交する方向に延びる前記端子の第2側面を覆うように設けられる第3絶縁部分を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 電力変換装置に用いられるパワー半導体モジュールであって、
    複数の半導体素子を覆う樹脂部と、
    前記複数の半導体素子の少なくともいずれかと電気的に接続され、互いに隣接するように前記樹脂部から露出されて配置される複数の端子と、 前記複数の端子のうちの少なくとも1つの端子に配置され、隣接する端子に対向する第1側面の少なくとも一方を覆う第1絶縁部分と、前記第1絶縁部分と連続的に形成されて端子上面の少なくとも一部を覆う第2絶縁部分とを含む絶縁部材と、を備える、パワー半導体モジュール。
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