JP2020002783A - エンジン - Google Patents
エンジン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020002783A JP2020002783A JP2018119510A JP2018119510A JP2020002783A JP 2020002783 A JP2020002783 A JP 2020002783A JP 2018119510 A JP2018119510 A JP 2018119510A JP 2018119510 A JP2018119510 A JP 2018119510A JP 2020002783 A JP2020002783 A JP 2020002783A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust gas
- flow path
- valve
- engine
- bypass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Exhaust Silencers (AREA)
- Supercharger (AREA)
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
Abstract
Description
このような三元触媒は、所定の活性温度まで昇温しなければ十分な排ガス処理性能を得ることが困難であることから、エンジンの冷間始動後に迅速に触媒を昇温するため、触媒をターボチャージャのタービン直後に配置したり、始動直後に点火時期をリタード(遅延)させて排ガスの温度を高める等、触媒暖機の迅速化を図る各種の手法が導入されている。
特許文献2には、迂回排気通路路に設けられたプリ触媒の昇温を迅速化するため、迂回排気通路の内径が主排気通路の内径の1/3から1/2の大きさに絞られ、流速を速めることが記載されている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、簡単な構成により触媒の昇温を迅速化したエンジンを提供することである。
請求項1に係る発明は、排ガスにより駆動されるターボチャージャと、排ガスを浄化処理する触媒コンバータと、燃焼室から出た排ガスを前記ターボチャージャのタービンに導入する第1の排ガス流路と、前記タービンを通過した排ガスを前記触媒コンバータに導入する第2の排ガス流路とを備えるエンジンであって、排ガスを前記触媒コンバータの上流側の端部における中央部を指向する噴流として前記第2の排ガス流路内に噴出させるノズルと、前記第1の排ガス流路から分岐して設けられ前記ノズルに排ガスを導入するバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられたバイパスバルブと、前記触媒コンバータが所定の低温状態にあるときに前記バイパスバルブを開状態とする触媒昇温制御を実行する制御部とを備えることを特徴とするエンジンである。
これによれば、熱容量が大きいため冷間時に排ガスの温度を低下させやすいターボチャージャを通過する前の高温の排ガスを、触媒コンバータの上流側の端部における中央部を指向する噴流として噴出させることにより、触媒の中央部を早期に昇温させ、活性温度に到達させることができる。
また、触媒の中央部に排ガスを噴射することにより、壁面からの放熱が抑制され、触媒暖機に利用される熱量が増加して触媒暖機を促進することができる。
これによれば、噴出される排ガスの噴流の直進性を向上させ、触媒コンバータの中央部により多くの排ガスを当てることができ、上述した効果を促進することができる。
これによれば、ウェイストゲートバルブを閉状態とすることによって、バイパス流路からノズルに供給される排ガス流量を増加させ、上述した効果を促進することができる。
これによれば、排ガスの流量が所定値未満の領域ではウェイストゲートバルブを閉状態とすることによって、排ガスの全量をバイパス流路からノズルに供給することができ、上述した効果を促進することができる。
一方、排ガスの流量が所定値以上の領域ではウェイストゲートバルブを開状態とすることによって、排ガスの一部をウェイストゲート流路に導入し、バイパス流路のキャパシティを超えた排ガスを通過させて排気圧力の過度な上昇を抑制することができる。
これによれば、触媒暖機促進効果と排気圧力の抑制とのバランスをとることができる。
これによれば、エンジンの目標出力が所定値以上の領域においてはウェイストゲートバルブを閉状態とすることにより、排ガスをタービンに導入して過給圧を発生させ、エンジンの出力を向上させることができる。
これによれば、バイパス流路は小負荷時の排ガスを通流させるキャパシティ(通流可能な流量)があれば足りることから、バイパス流路を小径化して表面積を小さくし、放熱を抑制して高温の排ガスを触媒コンバータに噴射することができる。
実施形態のエンジンは、例えば、乗用車等の自動車に走行用動力源として搭載される水平対向4気筒のガソリン直噴ターボ過給エンジンである。
エンジン1は、クランクシャフト10、シリンダブロック20、シリンダヘッド30、ターボチャージャ40、インテークシステム50、エキゾーストシステム60、触媒暖機システム70、エンジン制御ユニット(ECU)100等を有して構成されている。
クランクシャフト10の一方の端部には、図示しない変速機等の動力伝達機構が接続されている。
クランクシャフト10には、図示しないコネクティングロッド(コンロッド)を介して、ピストンが連結されている。
クランクシャフト10の端部には、クランクシャフトの角度位置を検出するクランク角センサ11が設けられている。
クランク角センサ11は、クランクシャフト10の回転に応じてパルス信号を出力する。
クランク角センサ11の出力は、ECU100に伝達される。
シリンダブロック20の中央部には、クランクシャフト10を収容するとともに、クランクシャフト10を回転可能に支持するメインベアリングを有するクランクケース部が設けられている。
クランクケース部を挟んで左右に配置されるシリンダブロック20の左右バンクの内部には、ピストンが挿入され内部で往復するシリンダが例えば一対ずつ(4気筒の場合)形成されている。
シリンダヘッド30は、燃焼室31、点火プラグ32、吸気ポート33、排気ポート34、吸気バルブ35、排気バルブ36、吸気カムシャフト37、排気カムシャフト38、インジェクタ39等を備えて構成されている。
燃焼室31は、シリンダヘッド30のピストン冠面と対向する箇所を、例えばペントルーフ状に凹ませて形成されている。
点火プラグ32は、燃焼室31の中央に設けられ、ECU100からの点火信号に応じてスパークを発生し、混合気に点火するものである。
排気ポート34は、燃焼室31から既燃ガス(排ガス)を排出し、エキゾーストマニホールド61に導入する流路である。
吸気バルブ35、排気バルブ36は、吸気ポート33、排気バルブ34を所定のバルブタイミングで開閉するものである。
吸気バルブ35、排気バルブ36は、各気筒に例えば2本ずつ設けられる。
吸気バルブ35、排気バルブ36は、クランクシャフト10の1/2の回転数で回転する吸気カムシャフト37、排気カムシャフト38によって開閉される。
吸気カムシャフト37、排気カムシャフト38のカムスプロケット部には、各カムシャフトの位相を進角・遅角させて各バルブの開弁時期、閉弁時期を変化させる図示しないバルブタイミング可変機構が設けられている。
インジェクタ39は、ECU100が発する開弁信号に応じて、燃焼室31内に燃料を噴射して混合気を形成するものである。
ターボチャージャ40は、タービン41、コンプレッサ42、エアバイパス流路43、エアバイパスバルブ44、ウェイストゲート流路45、ウェイストゲートバルブ46等を備えている。
タービン41は、エンジン1の排ガスによって回転駆動される。
コンプレッサ42は、タービン41に同軸に取り付けられ、タービン41によって回転駆動され空気を圧縮する。
エアバイパスバルブ44は、エアバイパス流路43に設けられ、ECU100からの指令に応じてエアバイパス流路43を閉塞する閉状態と、エアバイパス流路43を空気が通過可能な開状態とを、二段階に切換えるものである。
エアバイパスバルブ44は、電動アクチュエータによって開閉駆動される弁体を有する電動バルブとなっている。
エアバイパスバルブ44は、例えば、スロットルバルブ56を急激に閉じた場合等に、ターボチャージャ40のサージング防止やブレードの保護等を図るため開状態とされ、コンプレッサ42よりも下流側の吸気管内の空気をコンプレッサ42の上流側に還流させ、余剰圧力を低減させる。
ウェイストゲート流路45は、タービン41のハウジングに一体に形成されている。
ウェイストゲートバルブ46は、ウェイストゲート流路45に設けられ流路を開閉する弁体を有し、ウェイストゲート流路45を通過する排ガスの流量を制御するものである。
ウェイストゲートバルブ46は、ECU100からの指令に応じて弁体を開閉駆動する電動アクチュエータを有する電動ウェイストゲートバルブである。
ウェイストゲートバルブ46には、その開度位置を検出する位置エンコーダである位置センサ46aが設けられる。
位置センサ46aの出力は、ECU100に伝達される。
電動アクチュエータは、ECU100によって、位置センサ46aにより検出される位置が所定の目標位置になるようフィードバック制御される。
ウェイストゲートバルブ46は、全開状態と全閉状態とを切換可能であるとともに、これらの中間位置においても任意の開度設定が可能となっている。
インテークシステム50は、インテークダクト51、チャンバ52、エアクリーナ53、エアフローメータ54、インタークーラ55、スロットルバルブ56、インテークマニホールド57、吸気圧センサ58等を備えて構成されている。
チャンバ52は、インテークダクト51の入口部近傍に連通して設けられた空間部である。
エアクリーナ53は、インテークダクト51におけるチャンバ52との連通箇所の下流側に設けられ、空気を濾過してダスト等を取り除くものである。
エアフローメータ54は、エアクリーナ53の出口近傍に設けられ、インテークダクト51内を通過する空気流量を計測するものである。
エアフローメータ54の出力は、ECU100に伝達される。
ターボチャージャ40のコンプレッサ42は、エアフローメータ54の下流側に設けられている。
スロットルバルブ56は、インテークダクト51におけるインタークーラ55の下流側に設けられ、空気の流量を調節してエンジン1の出力を制御するバタフライバルブである。
スロットルバルブ56は、ドライバによる図示しないアクセルペダル操作等に応じて、図示しないスロットルアクチュエータによって開閉駆動される。
また、スロットルバルブ56には、その開度を検出するスロットルセンサが設けられ、その出力はECU100に伝達される。
吸気圧センサ58は、インテークマニホールド57内の空気の圧力(吸気圧力)を検出するものである。
吸気圧センサ58の出力は、ECU100に伝達される。
エキゾーストシステム60は、エキゾーストマニホールド61、エキゾーストパイプ62、フロント触媒63、リア触媒64、サイレンサ65等を有して構成されている。
エキゾーストマニホールド61は、各気筒の排気ポート34から出た排ガスを集合させる集合管である。
エキゾーストマニホールド61は、本発明にいう第1の排ガス流路として機能する。
ターボチャージャ40のタービン41は、エキゾーストマニホールド61の下流側に配置されている。
エキゾーストパイプ62は、タービン41から出た排ガスを外部に排出する管路である。
エキゾーストパイプ62におけるフロント触媒63よりもタービン41側の領域は、本発明にいう第2の排ガス流路として機能する。
フロント触媒63は、タービン41の出口に近接して設けられ、リア触媒64はフロント触媒の出口側に設けられている。
三元触媒Cは、例えばアルミナ等によって形成された担体に、プラチナ、ロジウム、パラジウム等の貴金属を担持させて構成された触媒コンバータである。
担体の外形は円筒状に形成され、エキゾーストパイプ62に対して拡径されたハウジングの内部に収容されている。
触媒暖機システム70は、バイパス流路71、ノズル72、バイパスバルブ73等を有して構成されている。
バイパス流路71の上流側の端部は、エキゾーストマニホールド61の中間部から分岐した状態でエキゾーストマニホールド61と接続され、エキゾーストマニホールド61の内部と連通している。
バイパス流路71の流路断面積は、例えば、冷間始動後における排ガスの全量を、ポンプ損失増加による燃費悪化等を発生させない程度の排気圧力で通流可能な程度に設定され、ウェイストゲート流路45の流路断面積に対して小さく設定されている。
図2は、図1のII部拡大図である。
バイパス流路71の下流側(フロント触媒63側)の端部は、エキゾーストパイプ62におけるフロント触媒63の入口に近接した領域に、ノズル72を介して接続されている。
ノズル72は、その噴出方向(軸方向)を、エキゾーストパイプ62の径方向に対して、噴流の進行方向がフロント触媒63側に指向するように傾斜して配置されている。
ノズル72は、その噴出孔と、フロント触媒63の三元触媒Cの入側(上流側)の端面における中央部CCとを結んだ直線Lを回転中心軸として旋回しながら進行する旋回流Tを形成する。
ノズル72は、円筒部721、中心軸722、スクリュ部723等を有する。
円筒部721は、円筒状に形成された部材であって、一方の端部にバイパス流路71が接続され、排ガスが導入される。
円筒部721の他方の端部は、エキゾーストパイプ62に接続され、その内部に排ガスを噴出する。
中心軸722は、円筒部721の内径側に設けられた円柱状の部材であって、円筒部721と同心に配置されている。
スクリュ部723は、円筒部721の内周面と中心軸722の外周面との間にわたして配置された板状の部材であって、中心軸722の周囲にらせん状に巻き回されている。
円筒部721の一方の端部から導入された排ガスは、円筒部721と中心軸722との間隔を、スクリュ部723に沿ったらせん状に旋回しながら進行することによって、円筒部721の他方の端部から旋回流Tとして噴出する。
バイパスバルブ73は、ECU100からの指令に応じて、エキゾーストマニホールド61とノズル72とを連通させる開状態と、遮断する閉状態とを切り換えられる。
ECU100は、CPU等の情報処理手段、RAMやROM等の記憶手段、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を備えて構成されている。
また、ECU100には、ドライバによる図示しないアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ101が設けられている。
ECU100は、アクセルペダルセンサ101の出力等に基づいて、ドライバ要求トルクを設定する機能を備えている。
ECU100は、エンジン1が実際に発生するトルクが、設定されたドライバ要求トルクとなるよう、スロットルバルブ開度、過給圧、燃料噴射量、点火時期、バルブタイミング等を制御する。
この触媒暖機制御は、例えば点火時期をリタード(遅延)させることによって排ガス温度を向上させるとともに、ターボチャージャ40のウェイストゲートバルブ46、及び、触媒暖機システム70のバイパスバルブ73の状態を以下説明するように制御することにより行われる。
図4は、実施形態のエンジンのバイパスバルブ及びウェイストゲートバルブの制御概略を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
ECU100は、エンジン1の運転が停止されたイグニッションオフ状態から、エンジン1の運転が許可されたイグニッションオン状態への推移があったか否かを検出する。
イグニッションオン状態への推移があった場合にはステップS02に進み、その他の場合には一連の処理を終了する。
ECU100は、フロント触媒63が暖機(昇温)を必要とする所定の低温状態であるか(活性温度に到達しているか)否かを判別する。
ECU100は、例えば、エンジン1の冷却水温や、前回運転時以来のソーク時間、外気温などに基づいて、触媒暖機の要否を判定する。
触媒暖機が必要であると判定された場合はステップS03に進み、触媒暖機が不要であると判定された場合はステップS05に進む。
ECU100は、ウェイストゲートバルブ46を全閉状態とするとともに、バイパスバルブ73を開状態とする。
その後、ステップS04に進む。
ECU100は、クランキング、燃料噴射、点火を開始してエンジン1を始動する。
例えばクランクシャフト10の回転速度が所定値以上となり、完爆(始動完了)判定が成立した後、ステップS07に進む。
ECU100は、ウェイストゲートバルブ46を全開あるいは中間開度の開状態とするとともに、バイパスバルブ73を閉状態とする。
その後、ステップS06に進む。
ECU100は、ステップS04と同様にエンジン1を始動する。
完爆判定が成立した後、ステップS13に進む。
ECU100は、エンジン1から排出される排ガスの流量を推定する。
排ガスの流量は、例えば、吸入空気量、吸気管圧力、EGR率、燃料噴射量、点火時期などから推定することができる。
ECU100は、推定された排ガスの流量を予め設定された閾値である所定値と比較する。
この所定値は、ウェイストゲートバルブ46を全閉のままで、バイパス流路71のみによって全量の排ガスを通流可能な程度の排ガス流量を考慮して設定されている。
排ガス流量が所定値以上である場合は、ステップS08に進み、所定値未満である場合は、ステップS09に進む。
ECU100は、現在のエンジン1のドライバ要求トルクが比較的大きく、出力トルクをドライバ要求トルクと一致させるために、ターボチャージャ40による過給を必要とする過給域であるか、過給を行わなくてもドライバ要求トルクとなる出力トルクが発生可能なNA領域であるか否かを判別する。
ドライバ要求トルクが過給域である場合は、ステップS11に進み、NA領域である場合はステップS10に進む。
ECU100は、ウェイストゲートバルブ46を全閉状態とし、バイパスバルブ73を開状態とする。
これによって、排ガスは、全量がバイパス流路71を流れ、ノズル72からフロント触媒63の三元触媒Cに噴射される。
その後、ステップS12に進む。
ECU100は、バイパスバルブ73及びウェイストゲートバルブ46をともに開状態とする。
ウェイストゲートバルブ46は、その開度を、排ガスの流量増加に応じて増加させる制御が行われる。
ウェイストゲートバルブ46の開度は、バイパス流路71のみでは通流させることが難しい排ガス流量を、ウェイストゲート流路45に通流させることを考慮して設定される。
その後、ステップS12に進む。
ECU100は、バイパスバルブ73を閉状態とする。
ウェイストゲートバルブ46は、ターボチャージャ40による過給圧が、ドライバ要求トルクに応じて設定される目標過給圧となるよう過給圧フィードバック制御が行われる。
ウェイストゲートバルブ46は、目標過給圧に対して実過給圧が低い場合には全閉とされる。
また、実過給圧が目標過給圧に達した場合には、オーバーシュートを防ぐために開状態とされ、ウェイストゲートバルブ46の開度は、実過給圧の目標過給圧からの乖離(超過)度合に応じて適宜設定される。
その後、ステップS12に進む。
ECU100は、フロント触媒63の暖機が完了したか否かを判別する。
暖機が完了したか否かは、例えば、エンジン始動後における経過時間や、エンジン始動後の排ガス流量の累積値に基づいて判別することができる。
触媒暖機が未了である場合は、ステップS07に戻り以降の処理を繰り返す。
触媒暖機が完了している場合は、ステップS13に進む。
ECU100は、バイパスバルブ73を閉状態とし、ウェイストゲートバルブ46は、通常の過給圧フィードバック制御を行う。
すなわち、ドライバ要求トルクがNA領域である場合には、ウェイストゲートバルブ46は全開状態とされ、過給領域である場合には、目標過給圧が実過給圧に達するように開度制御が行われる。
その後、一連の処理を終了する。
図5において、縦軸は車速を表し、横軸は時間を表している。
図5に示すように、エンジン始動後から触媒暖機終了までは、過給域を用いる高負荷状態の場合を除き、バイパスバルブ73を開状態とすることによって、ノズル72からフロント触媒62の三元触媒Cに高温の排ガスを噴射して触媒暖機の促進を図っている。
なお、厳密には排ガスはタービン41を通過することも可能であるが、タービン41は流路抵抗、圧力損失が大きいことから、排ガスの全量はバイパス流路71に流入する。
このとき、ウェイストゲートバルブ46の開度及びウェイストゲート流路45の排ガス流量は、エンジン1が発生する排ガスの流量増加に応じて増加するようになっている。
以上のように、本実施形態においては、触媒の暖機状態、排ガスの流量、ドライバ要求トルク(目標過給圧)に応じて、ウェイストゲートバルブ46及びバイパスバルブ73を制御することによって、触媒の暖機促進とエンジン性能(出力及びドライバビリティ)とを両立することができる。
(1)触媒暖機が必要である場合に、熱容量が大きいため冷間時に排ガス温度を低下させやすいターボチャージャ40を通過する前の高温の排ガスを、バイパス流路71によって抽出し、ノズル72からフロント触媒63三元触媒Cの上流側の端部における中央部CCを指向する噴流として噴出させることにより、三元触媒Cの中央部CCを早期に昇温させ、活性温度に到達させることができる。
また、三元触媒Cの中央部CCに排ガスを噴射することにより、フロント触媒63のハウジングの壁面からの放熱が抑制され、触媒暖機に利用される熱量が増加して触媒暖機を促進することができる。
(2)ノズル72が排ガスを旋回流Tとして噴出することにより、噴流の直進性を向上させ、三元触媒Cの中央部CCにより多くの排ガスを当てることができ、上述した効果を促進することができる。
(3)エンジン1の始動後、排ガスの流量が所定値未満の領域ではウェイストゲートバルブ46を閉状態とすることによって、排ガスの全量をバイパス流路71からノズルに供給することができ、上述した効果を促進することができる。
一方、排ガスの流量が所定値以上の領域ではウェイストゲートバルブ46を開状態とすることによって、排ガスの一部をウェイストゲート流路45に導入し、バイパス流路71のキャパシティを超えた排ガスを通過させ、排気圧力の過度な上昇を抑制することができる。
(4)ウェイストゲートバルブ46を開状態とした際の開度を、排ガスの流量増加に応じて増加させることにより、触媒暖機促進効果と排気圧力の抑制とのバランスをとることができる。
(5)ドライバ要求トルクが過給域である場合に、ウェイストゲートバルブ46を閉状態とすることにより、排ガスをタービン41に導入して過給圧を発生させ、エンジン1の吸入空気量を増大させ出力を向上させることができる。
(6)バイパス流路71の流路断面積を、ウェイストゲート流路45の流路断面積に対して小さくしたことによって、バイパス流路71を小径化して表面積を小さくし、放熱を抑制して、高温の排ガスをフロント触媒63に噴射して触媒暖機促進効果を高めることができる。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)エンジンや触媒暖機システムの構成は、上述した実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、エンジンの気筒数、シリンダレイアウト、燃料噴射方式や補器類の構成などは、実施形態に限定されず、適宜変更することが可能である。
また、実施形態においては、エンジンは火花点火式のガソリンエンジンであったが、ガソリン以外の燃料を用いる火花点火式エンジンや、予混合圧縮着火を行うエンジンにも本発明は適用することができる。
(2)実施形態は、ガソリンエンジンの三元触媒の暖機を行うものであったが、本発明は、例えばディーゼルエンジンの酸化触媒(DOC)など、他種の触媒コンバータの昇温にも利用することが可能である。
(3)ノズルが旋回流を形成するための構成は、実施形態の構成に限定されず適宜変更することが可能である。
例えば、ノズルの少なくとも一部が、複数の管路をらせん状(ツイスト状)に撚りあわせて構成されるようにしてもよい。
また、触媒コンバータに対するノズルの配置や噴出方向も特に限定されない。
(4)実施形態において、バイパス流路はエキゾーストマニホールドから分岐して設けられる構成であったが、これに限らず、例えばシリンダヘッド内に形成される排ガス流路である排気ポートから排ガスを抽出する構成としてもよい。
11 クランク角センサ 20 シリンダブロック
30 シリンダヘッド 31 燃焼室
32 点火プラグ 33 吸気ポート
34 排気ポート 35 吸気バルブ
36 排気バルブ 37 吸気カムシャフト
38 排気カムシャフト 39 インジェクタ
40 ターボチャージャ
41 タービン 42 コンプレッサ
43 エアバイパス流路 44 エアバイパスバルブ
45 ウェイストゲート流路 46 ウェイストゲートバルブ
46a 位置センサ
50 インテークシステム 51 インテークダクト
52 チャンバ 53 エアクリーナ
54 エアフローメータ 55 インタークーラ
56 スロットルバルブ 57 インテークマニホールド
58 吸気圧センサ
60 エキゾーストシステム 61 エキゾーストマニホールド
62 エキゾーストパイプ 63 フロント触媒
64 リア触媒 65 サイレンサ
C 三元触媒 CC 中央部
T 旋回流
70 触媒暖機システム 71 バイパス流路
72 ノズル 721 円筒部
722 中心軸 723 スクリュ部
73 バイパスバルブ
100 エンジン制御ユニット(ECU)
101 アクセルペダルセンサ
Claims (7)
- 排ガスにより駆動されるターボチャージャと、
排ガスを浄化処理する触媒コンバータと、
燃焼室から出た排ガスを前記ターボチャージャのタービンに導入する第1の排ガス流路と、
前記タービンを通過した排ガスを前記触媒コンバータに導入する第2の排ガス流路と
を備えるエンジンであって、
排ガスを前記触媒コンバータの上流側の端部における中央部を指向する噴流として前記第2の排ガス流路内に噴出させるノズルと、
前記第1の排ガス流路から分岐して設けられ前記ノズルに排ガスを導入するバイパス流路と、
前記バイパス流路に設けられたバイパスバルブと、
前記触媒コンバータが所定の低温状態にあるときに前記バイパスバルブを開状態とする触媒昇温制御を実行する制御部と
を備えることを特徴とするエンジン。 - 前記ノズルは、前記排ガスを前記触媒コンバータの上流側の端部における前記中央部を指向する旋回流として噴出すること
を特徴とする請求項1に記載のエンジン。 - 前記タービンの上流側から下流側へ排ガスをバイパスさせるウェイストゲート流路と、
前記ウェイストゲート流路に設けられたウェイストゲートバルブと
を備え、
前記制御部は、前記触媒昇温制御の実行時に、前記ウェイストゲートバルブを閉状態とすること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン。 - 前記タービンの上流側から下流側へ排ガスをバイパスさせるウェイストゲート流路と、
前記ウェイストゲート流路に設けられたウェイストゲートバルブと
を備え、
前記制御部は、前記触媒昇温制御の実行時に、排ガスの流量が所定値未満の領域では前記ウェイストゲートバルブを閉状態とし、排ガスの流量が所定値以上の領域では前記ウェイストゲートバルブを開状態とすること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン。 - 前記制御部は、前記ウェイストゲートバルブが開状態であるときに、前記燃焼室から出る排ガスの流量の増加に応じて前記ウェイストゲートバルブの開度を増加させること
を特徴とする請求項4に記載のエンジン。 - 前記制御部は、エンジンの目標出力が所定値以上の領域においては、排ガスの流量に関わらず前記ウェイストゲートバルブを閉状態とすること
を特徴とする請求項4又は請求項5に記載のエンジン。 - 前記バイパス流路の流路断面積が前記ウェイストゲート流路の流路断面積よりも小さいこと
を特徴とする請求項3から請求項7までのいずれか1項に記載のエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018119510A JP7116604B2 (ja) | 2018-06-25 | 2018-06-25 | エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018119510A JP7116604B2 (ja) | 2018-06-25 | 2018-06-25 | エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020002783A true JP2020002783A (ja) | 2020-01-09 |
JP7116604B2 JP7116604B2 (ja) | 2022-08-10 |
Family
ID=69099114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018119510A Active JP7116604B2 (ja) | 2018-06-25 | 2018-06-25 | エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7116604B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114294093A (zh) * | 2021-11-19 | 2022-04-08 | 东风商用车有限公司 | 带排气热交换功能的发动机空气动态补偿与排温管理系统 |
CN114294099A (zh) * | 2021-11-19 | 2022-04-08 | 东风商用车有限公司 | 发动机进气流量及温度补偿管理系统 |
CN115126596A (zh) * | 2022-06-23 | 2022-09-30 | 宁波吉利罗佑发动机零部件有限公司 | 一种涡轮增压装置和车辆 |
CN114294094B (zh) * | 2021-11-19 | 2023-05-12 | 东风商用车有限公司 | 发动机用带旁通换热功能的动态空气补偿系统 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05321643A (ja) * | 1992-05-26 | 1993-12-07 | Mazda Motor Corp | ターボ過給機付エンジンの排気装置 |
JP2004044509A (ja) * | 2002-07-12 | 2004-02-12 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の排気浄化装置 |
JP2007285265A (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Toyota Motor Corp | 排気系の排気構造 |
JP2009047091A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の排気システム |
JP2010019103A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Toyota Motor Corp | エンジンの排気構造 |
JP2013024205A (ja) * | 2011-07-25 | 2013-02-04 | Toyota Motor Corp | 排気タービン過給機及び内燃機関 |
JP2014092111A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-05-19 | Mitsubishi Motors Corp | ターボチャージャのウェストゲート構造 |
JP2015537157A (ja) * | 2012-12-05 | 2015-12-24 | ボーグワーナー インコーポレーテッド | 排気ガスターボチャージャ |
US20170152793A1 (en) * | 2014-07-09 | 2017-06-01 | Jaguar Land Rover Limited | Wastegate valve |
JP2018087555A (ja) * | 2016-11-30 | 2018-06-07 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関 |
-
2018
- 2018-06-25 JP JP2018119510A patent/JP7116604B2/ja active Active
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05321643A (ja) * | 1992-05-26 | 1993-12-07 | Mazda Motor Corp | ターボ過給機付エンジンの排気装置 |
JP2004044509A (ja) * | 2002-07-12 | 2004-02-12 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の排気浄化装置 |
JP2007285265A (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Toyota Motor Corp | 排気系の排気構造 |
JP2009047091A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の排気システム |
JP2010019103A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Toyota Motor Corp | エンジンの排気構造 |
JP2013024205A (ja) * | 2011-07-25 | 2013-02-04 | Toyota Motor Corp | 排気タービン過給機及び内燃機関 |
JP2014092111A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-05-19 | Mitsubishi Motors Corp | ターボチャージャのウェストゲート構造 |
JP2015537157A (ja) * | 2012-12-05 | 2015-12-24 | ボーグワーナー インコーポレーテッド | 排気ガスターボチャージャ |
US20170152793A1 (en) * | 2014-07-09 | 2017-06-01 | Jaguar Land Rover Limited | Wastegate valve |
JP2018087555A (ja) * | 2016-11-30 | 2018-06-07 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114294093A (zh) * | 2021-11-19 | 2022-04-08 | 东风商用车有限公司 | 带排气热交换功能的发动机空气动态补偿与排温管理系统 |
CN114294099A (zh) * | 2021-11-19 | 2022-04-08 | 东风商用车有限公司 | 发动机进气流量及温度补偿管理系统 |
CN114294099B (zh) * | 2021-11-19 | 2023-05-12 | 东风商用车有限公司 | 发动机进气流量及温度补偿管理系统 |
CN114294094B (zh) * | 2021-11-19 | 2023-05-12 | 东风商用车有限公司 | 发动机用带旁通换热功能的动态空气补偿系统 |
CN114294093B (zh) * | 2021-11-19 | 2023-05-12 | 东风商用车有限公司 | 带排气热交换功能的发动机空气动态补偿与排温管理系统 |
CN115126596A (zh) * | 2022-06-23 | 2022-09-30 | 宁波吉利罗佑发动机零部件有限公司 | 一种涡轮增压装置和车辆 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7116604B2 (ja) | 2022-08-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU112724U1 (ru) | Турбокомпрессор с двойной улиткой и отводами системы рециркуляции выхлопных газов | |
US6941755B2 (en) | Integrated bypass and variable geometry configuration for an exhaust gas turbocharger | |
RU140186U1 (ru) | Система двигателя с двойным независимым наддувом цилиндров | |
US9255508B2 (en) | Internal combustion engine with exhaust-gas aftertreatment arrangement and method for operating an internal combustion engine of said type | |
JP7116604B2 (ja) | エンジン | |
JP5370243B2 (ja) | ターボ過給機付きディーゼルエンジンの制御装置 | |
RU2719118C2 (ru) | Способ (варианты) и система вывода отработавших газов | |
RU2709150C2 (ru) | Способ управления устройством торможения двигателем и устройство торможения двигателем | |
US10190544B2 (en) | Supercharger with exhaust gas recirculation | |
JP6484314B1 (ja) | エンジン制御装置 | |
JP2019090378A (ja) | 過給機付エンジン | |
JP2011179324A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP6641206B2 (ja) | エンジン制御装置 | |
JPH08135457A (ja) | ターボ過給機付エンジン | |
JP6535246B2 (ja) | エンジン制御装置 | |
KR101807020B1 (ko) | 엔진 제어 장치 및 엔진의 제어 방법 | |
JP2012167562A (ja) | ディーゼルエンジン | |
JP5948864B2 (ja) | 自動車用エンジンの制御装置 | |
JP5397291B2 (ja) | ターボ過給機付きエンジンの始動制御装置 | |
US10465598B2 (en) | Internal combustion engine with exhaust-gas turbocharging arrangement | |
JP6677585B2 (ja) | 燃料供給装置 | |
JP6406158B2 (ja) | エンジンの制御装置 | |
WO2023007530A1 (ja) | 内燃機関の触媒暖機制御方法および装置 | |
JP6982449B2 (ja) | エンジン制御装置 | |
JP2014234808A (ja) | 過給機付内燃機関の排気還流装置および排気還流方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210326 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220315 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220418 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220705 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220729 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7116604 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |