JP2004044509A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に配設された前段酸化触媒19と、その下流に配設された後段排気浄化触媒20と、該前段酸化触媒19上流における排気の一部を、該前段酸化触媒19を介さずに該後段排気浄化触媒20へと流入させる排気迂回手段と、を備える。排気温度が所定の値を越える場合には排気迂回手段を実行させることにより、前段酸化触媒19への高温排気の流入を防止でき、前段酸化触媒19における酸化反応の低下や前段酸化触媒19の熱劣化を防止できる。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
【従来の技術】
自動車に搭載される内燃機関、特にディーゼルエンジンから排出される排気中には、粒子状物質(パティキュレート・マター:以下、PMという)が含まれている。PMは、煤と未燃焼炭化化合物といった可燃性の物質である。そこで、自動車では、PMを酸化処理する排気浄化装置を用いて、エンジンから排出される排気中のPMを取り除く研究が進められている。
【0002】
多くは、排気浄化装置として、エンジンの排気が排出される排気通路に、排気浄化触媒が担持された排気浄化装置を配設する構造が提案されている。同装置は、自動車の走行中、エンジンから排出されるPMを捕集する。そして、PMの燃焼に必要な十分な排気温度が確保される高負荷時などにおいて過給空気の一部を排気浄化装置へ供給し、吸入空気の酸素と排気等の熱を利用して、捕集したPMを燃焼させて、排気浄化装置を再生させるものである。
【0003】
ところで、エンジンから排出される排気の温度は、自動車の運転状況により、低温から高温までの幅広い領域で変わるので、排気浄化装置は、できるだけ低温の領域からPMの酸化除去が行えることが求められる。ところが、上記排気浄化装置は、担持された触媒により、比較的低温の領域でPMの酸化除去が可能であるが、それでもPMの酸化温度が450℃以上でないと十分な排気浄化装置の再生が得られず、思うような低温域でのPM燃焼ができない。そこで、特開平1−31875号公報において、酸素(O2)によりPMを酸化するのではなく、二酸化窒素(NO2)によりPMを酸化除去するようにした排気浄化装置が提案されている。
【0004】
これは、上記排気浄化装置の前段に排気中の一酸化窒素(以下、NOという)を二酸化窒素(以下、NO2という)に酸化させる酸化触媒を配置し、後段にPMを捕集する後段排気浄化触媒を配置した2段式の排気浄化装置である。同装置は、前段酸化触媒により、排気ガス中のNOをNO2まで酸化反応させ(NO+1/2O2 →NO2)、このNO2を利用して、後段の排気浄化装置で捕集されたPMを燃焼反応(酸化反応:C+2NO2→CO2+2NO)させて、PMを酸化除去するものである。これにより、250〜300℃程度の低温域から、連続的にPMの酸化除去が可能となる。
【0005】
また、ディーゼルエンジンにおいては、その排気熱は比較的に低い。そのため、排気浄化触媒において排気の浄化を行うときにも、触媒の床温が触媒の活性温度まで上昇しにくい場合がある。そこで、内燃機関から排出される排気を酸化・燃焼させて排気温度を上昇させるため、前記排気浄化触媒の上流に酸化触媒を設置することによって、排気浄化触媒に供給される排気温度を上昇させ、排気浄化触媒を活性させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、NOをNO2に酸化させる前段酸化触媒は、触媒の特性上、現在、300℃以上の温度領域になると、NOをNO2にする酸化反応の低下が表れる。しかも、それ以上の温度域では、前段酸化触媒での酸化反応により得たNO2が分解反応(2NO2→2NO+O2)を起し、NOに戻ってしまう。これでは、高温領域になると、一部のNO2が分解してNOに戻り、PMの酸化除去に必要なNO2が不足する。つまり、連続再生式の排気浄化装置には、後段排気浄化触媒の連続再生が可能な温度領域は狭いという問題がある。
【0007】
このため、同排気浄化装置のPM浄化率は、限られた連続再生可能な温度領域の中では良い値を示すがそれ以外の温度領域では低く、自動車に見られるような運転状態に応じて排ガスの温度が低温から高温まで幅広く変化する温度領域では、後段排気浄化触媒の再生は非常に難しい。
【0008】
更に、前段酸化触媒によっては約500℃で触媒の熱劣化が始まるものもあり、高温排気に暴露されることによる耐久性の低下を十分に考慮しなければならない。
【0009】
更に、内燃機関の排気を利用して吸気を圧縮する遠心式過給機を備える内燃機関においては、一般に過給圧の過剰な上昇を抑制するために、ウェストゲートバルブを備える。このウェストゲートバルブは、排気をこのウェストゲートバルブを介して過給機の排気タービンを迂回させて排気通路へ流入させることにより、過給圧の過剰な上昇を抑制するためのものである。従って、ウェストゲートバルブにより回避させられた排気は過給機における吸気の圧縮仕事を行っていないため、その排気温度は高い状態を維持している。この高い排気温度を維持している排気が前記前段酸化触媒へ流れ込むことにより、前段酸化触媒における酸化反応の低下や前段酸化触媒の熱劣化が引き起こされる虞がある。
【0010】
また、高負荷時においては、特に内燃機関から排出される排気量は増加するため、同調するように過給圧も上昇する。そこで、過給圧を一定以下に抑えるためにウェストゲートバルブを開き、過給機の排気タービンへ供給される排気量を制限する必要がある。このような場合において、高負荷時おける排気温度は比較的高く、排気量も多い。そこで、排気タービンに供給されず、迂回させられた排気を前段酸化触媒へ供給すると、前段酸化触媒の熱劣化等を促進する虞がある。
【0011】
また、特開2001−234732において、前記前段酸化触媒の上流部に外部からの空気導入部を設け、その空気導入部からの流量を調整し、前段酸化触媒に流れ込む排気温度を制御することで、低温から高温までの幅広い排ガス温度域において、前段酸化触媒の熱劣化や熱による破損を回避しつつ、連続再生による十分な浄化ができる排気浄化装置が提案されている。しかし、この排気浄化装置においては、内燃機関より排出される全排気量が前段酸化触媒を通過することになり、更に排気の温度を調整するために加えられた空気により、その量は増加することとなる。従って、前段酸化触媒を通過する排気の流速が上昇し、触媒による酸化反応が低下する。
【0012】
本発明は、上記の実情に鑑みなされたものであり、その目的は、低温から高温までの幅広い排気温度域で、排気浄化装置における前段酸化触媒での酸化反応の適正化と前段酸化触媒の熱劣化を回避しつつ、更には前段酸化触媒における酸化反応を適度なものとするために前段酸化触媒への排気流量を制限することにより、前段酸化触媒に流れ込む排気の流速を抑制することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、内燃機関から排出される排気を、一定の場合に前段酸化触媒を介さずに後段排気浄化触媒へと供給することで、前段酸化触媒を熱劣化から保護するとともに、前段酸化触媒への排気流速を抑制することで前段酸化触媒における酸化反応の低下を防止する。ここで、前記一定の場合とは、前段酸化触媒の性能維持のためには排気温度が高すぎる場合をいう。
具体的には、内燃機関の排気通路に配設され、該内燃機関から排出される排気に含まれる特定の物質を酸化させる機能を有する前段酸化触媒と、
該内燃機関の排気通路であって前記前段酸化触媒の下流に配設され、該内燃機関から排出される排気を浄化する少なくとも一つの後段排気浄化触媒と、
前記前段酸化触媒上流における排気の少なくとも一部を、前記前段酸化触媒を介さずに前記後段排気浄化触媒へと流入させる排気迂回手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
即ち、前段酸化触媒の上流における排気量の少なくとも一部を、前段酸化触媒を迂回させて後段排気浄化触媒へと供給することにより、前段酸化触媒に高温の排気が大量に流れ込まないようにするものである。ここで、前段酸化触媒の触媒効果を享受することができる排気温度の値を所定の値とし、排気温度が所定の値以下の場合は、排気全量を前段酸化触媒に供給することにより前段酸化触媒の効果を享受することができ、排気温度が所定の値を越える場合は、前段酸化触媒を迂回させて後段排気浄化触媒へ供給する。これにより所定の値を越える温度の排気の前段酸化触媒への流入が低減することとなる。例えば、先述の前段酸化触媒においては、その熱劣化開始温度が約500℃である場合、前段酸化触媒の熱劣化を防止する観点からでは、排気迂回手段の作動温度を約500℃と設定すればよい。また、先述のように一酸化窒素を二酸化窒素に酸化する触媒においては、約300℃以上で前段酸化触媒により得た酸化物の分解反応が促進されるため、この分解反応を回避するという観点では、排気迂回手段の作動温度を約300℃と設定すればよい。
【0015】
一方で、前段酸化触媒の触媒効果を享受することができる排気流速の値を所定の値とし、排気流速が所定の値以下の場合は、排気全量を前段酸化触媒に供給することにより前段酸化触媒の効果を享受することができ、排気流速が所定の値を越える場合は、前段酸化触媒を迂回させて後段排気浄化触媒へ供給することも可能である。これにより前段酸化触媒における排気流速を所定の値以下に抑えることができ、結果として前段酸化触媒における酸化反応の低下を防止することが可能となる。例えば、前段酸化触媒における酸化反応と排気流速との関係を予め実験等で測定し、該酸化反応の低下が発生していると判断しうる排気流速値を求めておき、その排気流速を排気迂回手段が作動する所定の値として設定すればよい。
【0016】
ここで、前段酸化触媒には、排気中に含まれる一酸化窒素(NO)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)等を酸化させる機能を有する触媒が考えられる。具体的には、NOをNO2へ酸化させて下流の排気触媒に供給し、該排気触媒においてNO2を利用したPMの燃焼を行う酸化触媒や、HCとCOの酸化機能を有する三元触媒等が考えられる。また、後段排気浄化触媒には、吸蔵還元型NOx触媒を担持したパティキュレート後段排気浄化触媒の他にも選択還元型NOx触媒、酸化触媒、更には尿素やHCに対する選択還元型触媒等が考えられる。
【0017】
ここで、吸気を圧縮する過給機を有する内燃機関においても、上記の解決手段は有用であるが、特に該過給機が内燃機関からの排気を利用して吸気を圧縮する遠心式過給機である場合にも有用である。
【0018】
一般に、遠心式過給機においては、過給圧の過剰な上昇を抑制するために、過給圧が一定の値を越えると排気をバイパスを経由させることで、過給機の排気タービンを迂回させる。この際、排気タービンを迂回した排気は、過給機において圧縮動作を行っていないため、排気温度は内燃機関から排出された状態を維持しており、運転条件によっては前段酸化触媒の熱劣化等が開始する温度を越えている場合がある。また過給機において圧縮動作を行っていないことから、排気流速も損なわれておらず、前段酸化触媒に流入する排気の流速は高い状態である場合がある。そのため、この状態で前段酸化触媒に排気が流れ込むと、触媒機能が低下する。そこで、過給圧の過剰な上昇を回避するために、排気をバイパスに流し排気タービンを迂回させるときは、その迂回させられた排気が前段酸化触媒へ流入しないように排気を迂回させることで、前段酸化触媒における酸化反応の低下や前段酸化触媒の熱劣化を防止し、更には前段酸化触媒への排気流速を抑制することで前段酸化触媒における酸化反応の低下を防止する。
【0019】
具体的には、更に、内燃機関から排出される排気によって吸気を圧縮する過給機を有し、
前記排気迂回手段は、前記過給機による過給圧が所定の値を越えるときに、前記過給機の上流における排気の少なくとも一部を、前記前段酸化触媒を介さずに前記後段排気浄化触媒へと流入させることを特徴とする。
【0020】
一般に、遠心式過給機においては、過給圧の過剰な上昇を回避するために、排気をバイパスに流し排気タービンを迂回させるためにウェストゲートバルブを備えている。従って、ウェストゲートバルブを利用する場合は、ウェストゲートバルブを介して排気タービンを迂回した排気が排気通路へと流入する部位より上流の部位に前段酸化触媒を配設することにより、前段酸化触媒への排気の流入を回避することができる。
【0021】
ここで、排気の前段酸化触媒への流入を迂回させることにより、前段酸化触媒の過剰な温度上昇を抑制して、前段酸化触媒の熱劣化を防止し、更には前段酸化触媒へ流入する排気の流速を抑制することで酸化反応の低下を防止することができる。しかし、前段酸化触媒への流入が抑制されることにより、前段酸化触媒の過剰な温度上昇は防止できる一方で、前段酸化触媒の平均触媒床温が低下する虞がある。そこで、前段酸化触媒の周囲をいわゆる断熱構造とすることで、前段酸化触媒からの放熱を防止し、その平均触媒床温の低下を防止することができる。具体的には、前記前段酸化触媒は、該前段酸化触媒の周囲に該前段酸化触媒からの放熱を抑制する放熱抑制手段を有することを特徴とする。更には、前記放熱抑制手段は、前記前段酸化触媒の周囲に一定の空隙を設けることにより構成されることを特徴とする。
【0022】
この放熱抑制手段は、いわゆる断熱構造をとることによって、前段酸化触媒からの放熱を抑制する。その態様として、先ず、前段酸化触媒の周囲に一定の空隙を設けることにより、空気断熱効果を得ることが可能となる。即ち、前段酸化触媒の周囲が、内燃機関の排気管等に接触するのを回避する態様で、前段酸化触媒を排気通路に配設することで、その周囲に一定の空気層を作り、その空気層によって前段酸化触媒からの放熱を防止することができる。尚、前段酸化触媒と排気管等との接触は、必要な構造上の支持等を除き、断熱効果を考慮すると可能な限りその接触を低減させるのが好ましいと考えられる。
【0023】
また、断熱効果を得る構造として、先述のような酸化触媒の周囲に一定の空隙を設ける構造の他に、前段酸化触媒をアルミナ断熱材やジルコニア断熱材等の耐熱断熱材を素材とした前段酸化触媒ハウジングに包容する構造も考えられる。更に、前段酸化触媒ハウジング自身に空隙を含む構造とすることでも、前段酸化触媒からの放熱を抑制することが可能となる。
尚、以上までの課題の解決手段を構成する各構成要素は、可能な限り組み合わせることができるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
<実施例1>
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係る内燃機関1とその吸排気系の概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関である。
内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁3は、燃料を所定圧まで蓄圧する蓄圧室(コモンレール)4と接続されている。
前記コモンレール4は、燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通している。この燃料ポンプ6は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転トルクを駆動源として作動するポンプであり、該燃料ポンプ6の入力軸に取り付けられたポンププーリ6aが内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられたクランクプーリ1aとベルト7を介して連結されている。
このように構成された燃料噴射系では、クランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ6の入力軸へ伝達されると、燃料ポンプ6は、クランクシャフトから該燃料ポンプ6の入力軸へ伝達された回転トルクに応じた圧力で燃料を吐出する。
【0025】
前記燃料ポンプ6から吐出された燃料は、燃料供給管5を介してコモンレール4へ供給され、コモンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴射弁3へ分配される。そして、燃料噴射弁3に駆動電流が印加されると、燃料噴射弁3が開弁し、その結果、燃料噴射弁3から気筒2内へ燃料が噴射される。
【0026】
次に、内燃機関1には、吸気枝管8が接続されており、吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃焼室と吸気ポート(図示省略)を介して連通している。
前記吸気枝管8は吸気管9に接続されている。吸気管9には、該吸気管9内を流通する吸気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ11が取り付けられている。
前記吸気管9における吸気枝管8の直上流に位置する部位には、該吸気管9内を流通する吸気の流量を調節する吸気絞り弁13が設けられている。この吸気絞り弁13には、ステップモータ等で構成されて該吸気絞り弁13を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ14が取り付けられている。
【0027】
ここで、エアフローメータ11と吸気絞り弁13との間に位置する吸気管9には、排気のエネルギーを駆動源として作動する遠心過給機(ターボチャージャ)21のコンプレッサハウジング21aが設けられ、コンプレッサハウジング21aより下流の吸気管9には、前記コンプレッサハウジング21a内で圧縮されて高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ22が設けられている。
このように構成された吸気系では、吸気は、吸気管9を介してコンプレッサハウジング21aに流入する。
コンプレッサハウジング21aに流入した吸気は、該コンプレッサハウジング21aに内装されたコンプレッサホイールの回転によって圧縮される。前記コンプレッサハウジング21a内で圧縮されて高温となった吸気は、インタークーラ22にて冷却された後、必要に応じて吸気絞り弁13によって流量を調節されて吸気枝管8に流入する。吸気枝管8に流入した吸気は、各枝管を介して各気筒2の燃焼室へ分配され、各気筒2の燃料噴射弁3から噴射された燃料を着火源として燃焼される。
【0028】
一方、内燃機関1には、排気枝管17が接続され、排気枝管17の各枝管が排気ポート(図示省略)を介して各気筒2の燃焼室と連通している。
前記排気枝管17は、前記遠心過給機21の排気タービンハウジング21bと接続されている。前記排気タービンハウジング21bは、排気管18と接続され、この排気管18は、下流にてマフラー(図示省略)に接続されている。
このように構成された排気系では、内燃機関1の各気筒2で燃焼された混合気(既燃ガス)が排気ポートを介して排気枝管17へ排出され、次いで排気枝管17から遠心過給機21の排気タービンハウジング21bへ流入する。排気タービンハウジング21bに流入した排気は、排気が持つエネルギーを利用して排気タービンハウジング21b内に回転自在に支持されたタービンホイールを回転させる。その際、タービンホイールの回転トルクは、前述したコンプレッサハウジング21aのコンプレッサホイールへ伝達される。
【0029】
前記排気管18の途中には、吸蔵還元型NOx触媒を担持したパティキュレートフィルタ(以下、後段排気浄化触媒という。)20が設けられている。後段排気浄化触媒20の直上流に位置する排気管18には、該排気管18内を流通する排気の温度に対応した電気信号を出力する排気温度センサ12が取り付けられている。また、後段排気浄化触媒20の上流には排気を導入する上流側導入管10aの一端が接続され、後段排気浄化触媒20の下流には下流側導入管10bの一端が接続される。上流側導入管10a及び下流側導入管10bの他端は差圧センサ10に接続されている。差圧センサ10は、上流側導入管10a及び下流側導入管10bから導入された排気の差圧に対応した電気信号を出力する。
前記した後段排気浄化触媒20の下流に位置する排気管18には、該排気管18内を流通する排気の流量を調節する排気絞り弁15が設けられている。この排気絞り弁15には、ステップモータ等で構成されて該排気絞り弁15を開閉駆動する排気絞り用アクチュエータ16が取り付けられている。
【0030】
尚、本実施例においては、先述の通り後段排気浄化触媒20(吸蔵還元型NOx触媒を担持したパティキュレートフィルタ)を配置しているが、吸蔵還元型NOx触媒を担持したパティキュレートフィルタに代えて選択還元型NOx触媒、酸化触媒や、尿素や炭化水素(HC)に対する選択還元型触媒等も本発明において配置することができる。
【0031】
更に、前記遠心過給機の排気タービン出口の下流であって且つ前記後段排気浄化触媒20の上流に排気中の特定物質を酸化する機能を有する前段酸化触媒19が設けられている。前段酸化触媒19には、NOをNO2へ酸化させて下流の排気触媒に供給し、該排気触媒においてNO2を利用したPMの燃焼を行う酸化触媒や、HCとCOの酸化機能を有する三元触媒等が考えられる。
【0032】
次に、前記遠心過給機21の排気タービンハウジング21bの上流の排気枝管17に、排気を遠心過給機21の排気タービンへ供給せずに排気管18へと迂回させるための排気取入口となるウェストゲートバルブ23が設けられている。更に、ウェストゲートバルブ23から前記前段酸化触媒19の下流であって前記後段排気浄化触媒20の上流となる排気管18の部位へと排気迂回通路24が連通する。
【0033】
このウェストゲートバルブ23は、遠心過給機21による過給圧の過剰な上昇を防止するためのものである。即ち、遠心過給機21による過給圧が一定の値に至ることによってウェストゲートバルブ23が開き、内燃機関1から排気枝管17を通って排出される排気の少なくとも一部が排気迂回通路24に流れ込む。これにより、排気タービンへ流入する排気の排気量を制限し、以って過給圧の上昇を抑えるものである。
ここで、ウェストゲートバルブ23の開閉においては、過給圧に応じて機械的にバルブの開度を調整してもよい。またセンサにより過給圧を検出し、その値に応じてウェストゲートバルブ23をアクチュエータ等で開いてもよい。更には、過給圧に応じてバルブ開度を調整するのではなく、一定の過給圧を越えた場合にはウェストゲートバルブ23を全開としてもよい。
尚、本実施例においては、ウェストゲートバルブ23は排気タービンハウジングの上流に配置されているが、それに代わり排気タービンハウジング21bの内部であって且つ過給機の排気タービンの上流に配置されても差し支えない。即ち、ウェストゲートバルブが遠心過給機と一体に構成されている場合であっても、その排気タービンに排気が流入する直前の部位までにウェストゲートバルブ23が設置されていれば差し支えない。
【0034】
このような内燃機関の排気系においては、ウェストゲートバルブ23が閉じている場合は、前記排気タービンハウジング21bから排出された排気は、排気管18を介して前段酸化触媒19を通り、更に後段排気浄化触媒20へ流入し、排気中のPMが捕集され且つ有害ガス成分が除去又は浄化される。後段排気浄化触媒20にてPMを捕集され且つ有害ガス成分を除去又は浄化された排気は、必要に応じて排気絞り弁15によって流量を調節された後にマフラーを介して大気中に放出される。
また、ウェストゲートバルブ23が開いている場合は、内燃機関1から排出された排気の少なくとも一部がウェストゲートバルブ23を通り、排気迂回通路24を経由して後段排気浄化触媒20の上流へと流入する。即ち、前段酸化触媒19を経由することなく後段排気浄化触媒20へと流入することとなる。後段排気浄化触媒20へと流入した後は、先述の場合と同様である。尚、ウェストゲートバルブ23を通らない排気についても、先述の場合と同様である。
【0035】
ここで遠心式過給機21による過給圧が上昇し、一定の値を越えるとき、ウェストゲートバルブ23が開く。遠心式過給機21の排気タービンに流入することなく排気迂回通路24へと迂回させられる排気は、遠心式過給機21において圧縮仕事を行っておらず、運転状況によっては非常に高温となり、更にはその流速が高い場合も考えられる。本実施例においては、そのような高温であって、更に流速が高い排気を、排気迂回通路24を経由して迂回させることで、前段酸化触媒19への流入を回避することができる。以って、前段酸化触媒における酸化反応の低下や前段酸化触媒の熱劣化を防止し、更には流速の抑制により前段酸化触媒による酸化反応の低下をも防止することとなる。
【0036】
次に、図2は前段酸化触媒19及び後段排気浄化触媒20の近傍における内燃機関の排気系を示す図である。図2において、前段酸化触媒19は、排気が流入する排気流入部19aと、流入した排気が前段酸化触媒19の外部へと流出する排気流出部19cと、更に排気流入部19aから排気流出部19cにかかる前段酸化触媒ハウジング19bとを有している。また、図2の実施例においては、排気迂回通路24と排気通路18が、排気境界壁18bを挟んで一体で構成されているが、図1に示されるように、排気迂回通路24と排気通路18とを明確に別構成としてもよい。尚、図2における矢印は、排気の流れを概念的に示すものである。
【0037】
このように構成される内燃機関の排気系においては、ウェストゲートバルブ23が開くことにより、内燃機関より排出される排気の少なくとも一部が排気迂回通路24へと流入する。一方、その残りの排気が遠心過給機21の排気タービンを経由して排気流入部19aから前段酸化触媒19へと流入する。更に前段酸化触媒19へと流入した排気は排気流出部19cから排出され、後段排気浄化触媒20の上流の部位において、排気迂回通路24へと流入した排気と合流した後、後段排気浄化触媒20へと流入する。従って、排気迂回通路24へ流入した排気が、前段酸化触媒19へと流入することはない。
【0038】
ここで、図2において、前段酸化触媒19は、前段酸化触媒ハウジング19bが排気管18及び排気境界壁18bに接することなく、そこに空隙が存在するように配置されている。このように前段酸化触媒19を配置することによって、この空隙が空気断熱の効果を奏することとなる。この空隙における空気層の存在により、前段酸化触媒の有する熱が前段酸化触媒ハウジング19bを介して、排気管18や排気境界壁18bへと流出することを防止することとなる。即ち、ウェストゲートバルブ23が開くことによって、前段酸化触媒19へ流入する排気量が減るため、結果として前段酸化触媒19の平均触媒床温の低下が考えられるが、先述の空気層の断熱効果によって、平均触媒床温の低下を防止することが可能となる。従って、ウェストゲートバルブ23が開いている場合であって、前段酸化触媒19へ流れ込む排気量が少量であっても、平均触媒床温の低下を防止することで、前段酸化触媒における酸化反応の低下を抑えることが可能となる。
【0039】
尚、前段酸化触媒ハウジング19bの材質を、アルミナ断熱材やジルコニア断熱材等で構成することによって、前段酸化触媒19の触媒床温の低下をより効果的に抑制することが可能となる。ここで、前段酸化触媒ハウジング19bの周囲に、図2に示すような一様な空隙が存在する必要はなく、前段酸化触媒ハウジング19bの固定・支持等のために排気管18や排気境界壁18bと前段酸化触媒ハウジング19bが接していてもよい。即ち、空気層による断熱効果が得られる程度に、空隙が存在すればよい。
【0040】
また図3に示すように、前段酸化触媒ハウジング19bが、その内部において空隙19dを包含する構造であることによっても、図2に示される場合とほぼ同様の断熱効果を得ることが可能となる。この場合において、更に前段酸化触媒ハウジング19bと排気管18及び排気境界壁18bとの間に空隙が存在すれば、断熱効果をより高めることが可能となる。
【0041】
<第2の実施例>
図4は、図1における配管の態様を一部変更したものである。図1と図4とに共通する部位については、共通の参照番号を付してその説明を省略する。以下に、相違する部位について説明をする。
ここで図4において、遠心過給機21の上流であって排気枝管17上に排気温度を検出する排気温度検出装置27が設けられている。更に、遠心過給機21の排気タービンの上流であって排気枝管17のある部位から、排気迂回通路24とは別構成となる排気迂回通路25が、途中で開閉バルブ26を介して、後段排気浄化触媒20の上流であって排気管18のある部位へ連通している。
【0042】
このように構成される内燃機関の排気系においては、排気温度検出装置27によって検出された排気温度が所定の温度以上となる場合、排気の少なくとも一部を、開閉バルブ26を開くことによって、排気迂回通路25を介して前段酸化触媒19を経由せずに排気管18へと供給することができる。この所定の温度とは、前段酸化触媒19の熱劣化・破損を考慮した上で決定される値であるが、本実施例のように遠心過給機を備える内燃機関においては、排気が遠心過給機で圧縮仕事をすることによりその熱エネルギーが損失され、排気温度が低下することを踏まえて設定することもできる。
一方で、遠心過給機21による過給圧が一定の値を越えるときは、ウェストゲートバルブ23が開き、前段酸化触媒19を迂回して、排気を排気管18へと流入させる。即ち、過給圧の過剰な上昇を回避するために遠心過給機21を迂回した高温である排気と、過給圧が所定の圧力以上にならないまでも、前段酸化触媒19の熱劣化等に影響を与える程度に高温である排気とから、前段酸化触媒19を保護することが可能となる。また、前段酸化触媒19に流入する排気の流速を抑制することにもなり、触媒における酸化反応の低下を防止することができる。
【0043】
また、本実施例では、排気温度検出装置27を設置し、それによって検出された排気温度に基づいて開閉バルブ26の開閉を行うが、排気温度検出装置27に代わって、排気の流速を測定する排気流速計を設置し、それによって検出された排気流速に基づいて開閉バルブ26の開閉を行うこともできる。この場合、高い流速をもつ排気の前段酸化触媒への流入を直接に防止できる。尚、実施例の図示においては、図4における排気温度検出装置27を排気流速計に置き換えればよい。
【0044】
<第3の実施例>
図5は、図1における配管の態様を一部変更したものである。図1と図5とに共通する部位については、共通の参照番号を付してその説明を省略する。以下に、相違する部位について説明をする。
ここで図5において、遠心過給機21の上流であって排気枝管17上に排気温度を検出する排気温度検出装置27が設けられている。
【0045】
ここで、このように構成される内燃機関においては、ウェストゲートバルブ23は遠心過給機21による過給圧が所定の値を越える場合に開くとともに、排気温度検出装置27によって検出される排気温度が所定の値を越える場合にも開く。このような構成にすることで、前段酸化触媒19を迂回するための排気通路を排気迂回通路24にまとめることができ、内燃機関の排気系の構成が簡素化される。この内燃機関の構成においても、第2の実施例と同様に、過給圧の過剰な上昇を回避するために遠心過給機21を迂回した高温である排気と、過給圧が所定の圧力以上にならないまでも、前段酸化触媒19の熱劣化等に影響を与える程度に高温である排気とから、前段酸化触媒19を保護することが可能となる。また、前段酸化触媒19に流入する排気の流速を抑制することにもなり、触媒における酸化反応の低下を防止することができる。
【0046】
また、本実施例では、排気温度検出装置27を設置し、それによって検出された排気温度に基づいてウェストゲートバルブ23の開閉を行うが、排気温度検出装置27に代わって、排気の流速を測定する排気流速計を設置し、それによって検出された排気流速に基づいてウェストゲートバルブ23の開閉を行うこともできる。この場合、高い流速をもつ排気の前段酸化触媒への流入を直接に防止できる。尚、実施例の図示においては、図5における排気温度検出装置27を排気流速計に置き換えればよい。
【0047】
<第4の実施例>
図6は、図1における配管の態様を一部変更したものである。図1と図5とに共通する部位については、共通の参照番号を付してその説明を省略する。以下に、相違する部位について説明をする。
ここで図6における内燃機関は、遠心過給機21を備えない内燃機関である。この内燃機関において、前段酸化触媒19の上流であって、排気枝管17において排気温度検出装置27が設けられている。更に、前段酸化触媒19の上流であって排気枝管17のある部位から、前段酸化触媒19の下流であり且つ後段排気浄化触媒20の上流である排気管18のある部位へ、排気迂回通路25が開閉バルブ26を介して連通している。
【0048】
ここで、このように構成される内燃機関においては、排気温度検出装置27によって検出される排気温度が、所定の値を越える場合は、開閉バルブ26を開けることで、排気の少なくとも一部を、前段酸化触媒19を迂回させて後段排気浄化触媒20へと供給することが可能となる。この内燃機関の排気構成においては、遠心過給機の圧縮仕事による排気温度の低下はないため、前記所定の値は、排気温度検出装置27によって検出される排気温度の排気に前段酸化触媒19が曝されることを考慮して、決定するのが好ましい。
この内燃機関の構成において、前段酸化触媒19の熱劣化等に影響を与える高温排気とから保護することが可能となる。また、前段酸化触媒19に流入する排気の流速を抑制することにもなり、触媒における酸化反応の低下を防止することができる。
【0049】
また、本実施例では、排気温度検出装置27を設置し、それによって検出された排気温度に基づいて開閉バルブ26の開閉を行うが、排気温度検出装置27に代わって、排気の流速を測定する排気流速計を設置し、それによって検出された排気流速に基づいて開閉バルブ26の開閉を行うこともできる。この場合、高い流速をもつ排気の前段酸化触媒への流入を直接に防止できる。尚、実施例の図示においては、図6における排気温度検出装置27を排気流速計に置き換えればよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関から排出される排気を浄化する後段排気浄化触媒と、該後段排気浄化触媒の上流に配設され、排気中に含まれる特定の物質を酸化させる機能を有する前段酸化触媒を有し、内燃機関から排出される排気温度が所定の値を越える場合、前段酸化触媒を迂回して排気管へと排気を流入させることとなる。
更に、過給機を有する内燃機関の場合、特に過給機が排気の有するエネルギーを利用して吸気を圧縮する遠心式過給機である場合において、過給圧の過度の上昇を防ぐために排気を過給機の排気タービンを迂回して排気管の方へ流入させるウェストゲートを有する。一般にウェストゲートを経由した排気は過給機において圧縮仕事を行っていないため、その排気温度は高い。このような内燃機関において、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置では、遠心式過給機の排気タービンを迂回した排気が前段酸化触媒に供給されることのない位置に配設されることになる。
従って、本発明によれば、前段酸化触媒に対して熱劣化を起こす程度に排気温度が高い場合において、その排気を前段酸化触媒に供給することなく、後段排気浄化触媒の上流に位置する排気管へと流入させることが可能となり、前段酸化触媒における酸化反応の低下や前段酸化触媒の熱劣化を防止することが可能となる。また、前段酸化触媒に供給される排気速度を制限することになるため、更に前段酸化触媒による酸化反応の低下を抑制することも可能となる。
【0051】
更に、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置では、前段酸化触媒のハウジング周囲に触媒からの放熱を抑制する手段を有する。特に、前段酸化触媒のその周囲に一定の空隙を設けるように排気管に配置する。
従って、本発明によれば、その空隙の空気層によって断熱効果を享受することができる。そのため、前段酸化触媒を迂回して排気を後段排気浄化触媒へ流入させている場合においても、前段酸化触媒からの放熱が抑えられ、結果として前段酸化触媒の平均触媒床温の低下を防止でき、以って触媒による酸化反応の低下を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る内燃機関の概略構成を示す図である。
【図2】本実施の形態に係る内燃機関の排気浄化装置における前段酸化触媒の配置示す該略図であって、特に断熱効果を有する場合の配置を示す図である。
【図3】本実施の形態に係る内燃機関の排気浄化装置における前段酸化触媒の配置示す第2の該略図であって、特に断熱効果を有する場合の配置を示す図である。
【図4】本実施の形態に係る第2の内燃機関の概略構成を示す図である。
【図5】本実施の形態に係る第3の内燃機関の概略構成を示す図である。
【図6】本実施の形態に係る第4の内燃機関の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・内燃機関
19・・・前段酸化触媒
20・・・後段排気浄化触媒
21・・・遠心式過給機
21b・・排気タービンハウジング
23・・・ウェストゲートバルブ
24・・・排気迂回通路
27・・・排気温度検出装置
Claims (7)
- 内燃機関の排気通路に配設され、該内燃機関から排出される排気に含まれる特定の物質を酸化させる機能を有する前段酸化触媒と、
該内燃機関の排気通路であって前記前段酸化触媒の下流に配設され、該内燃機関から排出される排気を浄化する少なくとも一つの後段排気浄化触媒と、
前記前段酸化触媒上流における排気の少なくとも一部を、前記前段酸化触媒を介さずに前記後段排気浄化触媒へと流入させる排気迂回手段と、を有することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記排気迂回手段は、前記前段酸化触媒の上流における排気の温度が所定の値を越えるときに、該排気の少なくとも一部を、前記前段酸化触媒を介さずに前記後段排気浄化触媒へと流入させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気迂回手段は、前記前段酸化触媒の上流における排気の流速が所定の値を越えるときに、該排気の少なくとも一部を、前記前段酸化触媒を介さずに前記後段排気浄化触媒へと流入させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 更に、内燃機関から排出される排気によって吸気を圧縮する過給機を有し、
前記排気迂回手段は、前記過給機による過給圧が所定の値を越えるときに、前記過給機の上流における排気の少なくとも一部を、前記前段酸化触媒を介さずに前記後段排気浄化触媒へと流入させることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記過給機は、該過給機上流における排気の少なくとも一部を該過給機に内在する排気タービンを迂回させ前記内燃機関の排気通路へ流入させるウェストゲートバルブを有する過給機であって、
前記排気迂回手段は、前記内燃機関の排気通路であってウェストゲートバルブにより前記過給機に内在する排気タービンを迂回した排気が前記排気通路へと流入する部位より上流の部位に、前記前段酸化触媒を配設することにより構成されることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記前段酸化触媒は、該前段酸化触媒の周囲に該前段酸化触媒からの放熱を抑制する放熱抑制手段を有することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記放熱抑制手段は、前記前段酸化触媒の周囲に一定の空隙を設けることにより構成されることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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