JP2020002658A - 情報処理装置、河川水位予測方法及び河川水位予測プログラム - Google Patents

情報処理装置、河川水位予測方法及び河川水位予測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】雨量から指定された地点の水位を適切に予測する学習モデルを構築する。【解決手段】水位予測地点を選択する予測地点選択部と、前記水位予測地点、地形情報、および雨量観測地点データを基に、前記水位予測地点の水位を予測する学習モデルの学習用の雨量観測値データを選択する雨量観測地点選択処理部と、を有することを特徴とする。【選択図】図14

Description

本発明は、情報処理装置、河川水位予測方法及び河川水位予測プログラムに関する。
河川の水位を予測する技術が従来から知られている。例えば、機械学習の手法により予め学習したモデル(機械学習モデル)を用いて、予測される雨量と、過去の雨量と、過去の水位とから、当該河川の水位を予測する技術が知られている。
特開2007−23608号公報 特開2007−63849号公報 特開2007−205001号公報
ここで、従来の機械学習モデルを用いた水位の予測では、水位を予測する時点よりも前の過去の水位を示すデータが必要であった。このため、例えば、水位観測地点に設置されている水位観測機器の不具合等によって過去の水位を示すデータに欠損があった場合には、水位の予測を行うことができなかった。
他方で、過去の水位を用いずに機械学習モデルにより水位を予測する場合、多数の雨量観測地点で予測及び観測される雨量を用いて、当該機械学習モデルを学習させる必要がある。しかしながら、例えば、水位を予測する地点と関連性が低い雨量観測地点で予測及び観測される雨量を用いた場合、水位の予測精度が低下することがある。
開示の技術は、雨量から指定された地点の水位を適切に予測する学習モデルを構築することを目的とする。
開示の技術は、水位予測地点を選択する予測地点選択部と、前記水位予測地点、地形情報、および雨量観測地点データを基に、前記水位予測地点の水位を予測する学習モデルの学習用の雨量観測値データを選択する雨量観測地点選択処理部と、を有することを特徴とする。
雨量から指定された地点の水位を適切に予測する学習モデルを構築することができる。
本実施形態に係る水位予測装置の全体構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る水位予測装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 水位観測地点データの一例を示す図である。 標高情報データの一例を示す図である。 分水嶺情報データの一例を示す図である。 雨量観測地点データの一例を示す図である。 雨量観測値データの一例を示す図である。 水位観測値データの一例を示す図である。 本実施形態に係る雨量観測地点選択処理部の機能構成の一例を示す図である。 本実施形態に係るモデル学習処理部の機能構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る水位予測処理部の機能構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る雨量観測地点の選択処理の一例を示すフローチャートである。 流域の特定の一例を説明するための図である。 雨量観測地点の選択の一例を説明するための図である。 計算時間と予測精度との関係の一例を説明するための図である。 本実施形態に係る水位予測モデルの学習処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る河川水位の予測処理の一例を示すフローチャートである。 予測精度の一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態(以降、「本実施形態」とも表す。)について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、機械学習の手法により、雨量(予測される雨量及び過去の雨量)から、将来の或る時点(以降、「予測時点」とも表す。)の水位を予測する水位予測装置10について説明する。本実施形態に係る水位予測装置10には、機械学習の手法によりモデルを学習する「モデル学習時」と、学習済みのモデルを用いて雨量から水位を予測する「水位予測時」とがある。以降では、水位の予測に用いられるモデルを「水位予測モデル」とも表す。
まず、本実施形態に係る水位予測装置10の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る水位予測装置10の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る水位予測装置10は、雨量観測地点選択処理部110と、モデル学習処理部120と、水位予測処理部130とを有する。
また、本実施形態に係る水位予測装置10は、水位観測地点記憶部210と、標高情報記憶部220と、分水嶺情報記憶部230と、雨量観測地点記憶部240と、雨量観測値記憶部250と、水位観測値記憶部260とを有する。
水位観測地点記憶部210は、河川の水位を観測する水位観測地点に関するデータ(以降、「水位観測地点データ」とも表す。)を記憶する。なお、水位観測地点とは、例えば、河川の水位を測るための水位観測機器が設置等されている観測所が位置する地点のことである。
標高情報記憶部220は、地図上に予め設定された各地点の標高に関するデータ(以降、「標高情報データ」とも表す。)を記憶する。
分水嶺情報記憶部230は、地図上で分水嶺を表す地点に関するデータ(以降、「分水嶺情報データ」とも表す。)を記憶する。
雨量観測地点記憶部240は、雨量を観測する雨量観測地点に関するデータ(以降、「雨量観測地点データ」とも表す。)を記憶する。なお、雨量観測地点とは、例えば、雨量を測るための雨量観測機器が設置等されている観測所が位置する地点のことである。
雨量観測値記憶部250は、各雨量観測地点でそれぞれ観測された雨量観測値に関するデータ(以降、「雨量観測値データ」とも表す。)を記憶する。
水位観測値記憶部260は、各水位観測地点でそれぞれ観測された水位観測値に関するデータ(以降、「水位観測値データ」とも表す。)を記憶する。
なお、水位観測地点データ、標高情報データ、分水嶺情報データ、雨量観測地点データ、雨量観測値データ及び水位観測値データの詳細については後述する。
雨量観測地点選択処理部110は、モデル学習時において、水位を予測する水位観測地点(以降、「水位予測地点」とも表す。)を選択した上で、水位予測地点の流域を特定する。そして、雨量観測地点選択処理部110は、特定した流域との位置関係に基づいて、複数の雨量観測地点のうち、水位予測地点と関連性が高い雨量観測地点を選択する処理を行う。このとき、雨量観測地点選択処理部110は、水位観測地点記憶部210と、標高情報記憶部220と、分水嶺情報記憶部230とを参照することで、水位予測地点の選択と、流域の特定とを行う。また、雨量観測地点選択処理部110は、雨量観測地点記憶部240を参照することで、雨量観測地点の選択を行う。なお、水位予測地点の流域とは、降雨があった場合に、水位予測地点に雨水が流入する領域のことである。
ここで、水位予測地点と関連性が高い雨量観測地点とは、当該雨量観測地点で観測される雨量の観測値と、水位予測地点における水位の観測値との間に相関関係(例えば、相関係数が所定の値以上の強さの相関関係)がある雨量観測地点のことである。
以降では、雨量観測地点選択処理部110により選択された雨量観測地点を「選択雨量観測地点」とも表す。
モデル学習処理部120は、モデル学習時において、選択雨量観測地点の雨量観測値と、水位予測地点の水位観測値とを用いて、水位予測モデルを学習する処理を行う。このとき、モデル学習処理部120は、雨量観測値記憶部250と、水位観測値記憶部260とを参照することで、水位予測モデルの学習を行う。なお、水位予測モデルの学習は、既知の最適化手法により当該水位予測モデルのパラメータが更新されることで行われる。
水位予測処理部130は、水位予測時において、学習済みの水位予測モデルを用いて、選択雨量観測地点の雨量観測値及び雨量予測値から水位予測値を算出する。ここで、水位予測値とは、水位予測地点の予測時点における水位を示す値のことである。また、雨量予測値とは、将来の各日時における選択雨量観測地点の雨量の予測値である。なお、雨量予測値としては、例えば、気象庁等により提供される雨量の予測値が用いられる。
以上のように、本実施形態に係る水位予測装置10は、水位予測地点の流域との位置関係に基づいて、複数の雨量観測地点のうち、当該水位予測地点と関連性が高い雨量観測地点を選択する。そして、本実施形態に係る水位予測装置10は、選択した雨量観測地点の雨量観測値と、水位予測地点の水位観測値とを用いて、水位予測モデルを学習する。このように、水位観測地点と関連性の高い雨量観測地点の雨量観測値を水位予測モデルの学習に用いることで、水位予測時における予測精度を向上させると共に、計算時間を削減することができる。
したがって、本実施形態に係る水位予測装置10は、水位予測時において、雨量観測値及び雨量予測値から水位予測値を高い精度で、かつ、迅速に予測することができるようになる。
次に、本実施形態に係る水位予測装置10のハードウェア構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る水位予測装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態に係る水位予測装置10は、入力装置11と、表示装置12と、外部I/F13と、通信I/F14と、ROM(Read Only Memory)15と、RAM(Random Access Memory)16と、プロセッサ17と、補助記憶装置18とを有する。これら各ハードウェアは、バスBを介して通信可能に接続されている。
入力装置11は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等を含み、ユーザが各種操作を行うのに用いられる。表示装置12は、水位予測装置10の処理結果(例えば、水位予測値等)を表示する。なお、水位予測装置10は、入力装置11及び表示装置12のうちの少なくとも一方を有していなくても良い。
外部I/F13は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体13a等がある。水位予測装置10は、外部I/F13を介して、記録媒体13aの読み取りや書き込み等を行うことができる。記録媒体13aには、例えば、SDメモリカード(SD memory card)やUSB(Universal Serial Bus)メモリ、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等がある。
通信I/F14は、水位予測装置10が通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。ROM15は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM16は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。
プロセッサ17は、例えばCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置である。プロセッサ17は、ROM15や補助記憶装置18等の記憶装置からプログラムやデータをRAM16上に読み出し、当該プログラムやデータに基づく処理を実行することで、水位予測装置10全体の制御や機能を実現する。なお、水位予測装置10が有する各処理部(雨量観測地点選択処理部110、モデル学習処理部120及び水位予測処理部130)は、例えば、当該水位予測装置10にインストールされた1以上のプログラムがプロセッサ17に実行させる処理により実現される。
補助記憶装置18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置18には、例えば、水位予測装置10全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、OS上で各種機能を提供するアプリケーションソフトウェア等がある。また、補助記憶装置18には、雨量観測地点選択処理部110やモデル学習処理部120、水位予測処理部130等を実現する1以上のプログラム等が格納されている。なお、水位予測装置10が有する各記憶部(例えば、水位観測地点記憶部210、標高情報記憶部220、分水嶺情報記憶部230、雨量観測地点記憶部240、雨量観測値記憶部250及び水位観測値記憶部260)は、補助記憶装置18を用いて実現可能である。
本実施形態に係る水位予測装置10は、図2に示すハードウェア構成を有することにより、本実施形態に係る各種処理を実現することができる。
次に、水位観測地点記憶部210に記憶されている水位観測地点データについて、図3を参照しながら説明する。図3は、水位観測地点データの一例を示す図である。
図3に示すように、水位観測地点記憶部210には、1以上の水位観測地点データが記憶されている。また、各水位観測地点データには、データ項目として、水位観測地点名称と、緯度と、経度とが含まれる。
データ項目「水位観測地点名称」には、水位観測地点の名称(例えば、水位観測地点を識別する識別情報等)が設定される。データ項目「緯度」には、水位観測地点の緯度が設定される。データ項目「経度」には、水位観測地点の経度が設定される。例えば、水位観測地点名称が「水位観測地点1」の水位観測地点データには、緯度「X11」と経度「Y11」とが含まれている。
このように、水位観測地点記憶部210には、水位観測地点の位置座標(すなわち、緯度及び経度の組)が含まれる水位観測地点データが記憶されている。以降では、水位観測地点の総数をMとして、各水位観測地点をmで表すものとする。すなわち、水位観測地点記憶部210には、M個の水位観測地点データが記憶されているものとする。
次に、標高情報記憶部220に記憶されている標高情報データについて、図4を参照しながら説明する。図4は、標高情報データの一例を示す図である。
図4に示すように、標高情報記憶部220には、1以上の標高情報データが記憶されている。また、各標高情報データには、データ項目として、地点名称と、緯度と、経度と、標高とが含まれる。
データ項目「地点名称」には、地図上に予め設定された地点の名称(例えば、地点を識別する識別情報等)が設定される。なお、このような地点は、例えば、所定の間隔毎に地図上に設定された格子点等である。
データ項目「緯度」には、当該地点の緯度が設定される。データ項目「経度」には、当該地点の経度が設定される。データ項目「標高」には、当該地点の標高が設定される。例えば、地点名称が「地点1」の標高情報データには、緯度「X21」と、経度「Y21」と、標高「Z21」とが含まれている。
このように、標高情報記憶部220に記憶されている標高情報データには、地図上の各地点の位置座標と標高とが含まれる標高情報データが記憶されている。
次に、分水嶺情報記憶部230に記憶されている分水嶺情報データについて、図4を参照しながら説明する。図5は、分水嶺情報データの一例を示す図である。
図5に示すように、分水嶺情報記憶部230には、1以上の分水嶺情報データが記憶されている。また、各分水嶺情報データには、データ項目として、分水嶺名称と、接続関係とが含まれる。
データ項目「分水嶺名称」には、分水嶺の名称(例えば、分水嶺を識別する識別情報等)が設定される。データ項目「接続関係」には、分水嶺に含まれる地点の接続関係を表す1以上の組が設定される。また、各組は、当該組に含まれる地点同士が線分で接続されることを表す。これにより、各組がそれぞれ表す線分により分水嶺が表される。
例えば、分水嶺名称が「分水嶺1」の分水嶺情報データには、接続関係「(地点1,地点4),(地点4,地点5),・・・,(地点8,地点11)」が含まれる。これは、分水嶺1は、地点1と地点4とを接続する線分と、地点4と地点5とを接続する線分と、・・・、地点8と地点11とを接続する線分とで表されることを示している。
このように、分水嶺情報記憶部230に記憶されている分水嶺情報データには、分水嶺を表す1以上の線分の接続関係が含まれる分水嶺情報データが記憶されている。
次に、雨量観測地点記憶部240に記憶されている雨量観測地点データについて、図6を参照しながら説明する。図6は、雨量観測地点データの一例を示す図である。
図6に示すように、雨量観測地点記憶部240には、1以上の雨量観測地点データが記憶されている。また、各雨量観測地点データには、データ項目として、雨量観測地点名称と、緯度と、経度とが含まれる。
データ項目「雨量観測地点名称」には、雨量観測地点の名称(例えば、雨量観測地点を識別する識別情報等)が設定される。データ項目「緯度」には、雨量観測地点の緯度が設定される。データ項目「経度」には、雨量観測地点の経度が設定される。例えば、雨量観測地点名称が「雨量観測地点1」の雨量観測地点データには、緯度「X31」と経度「Y31」とが含まれている。
このように、雨量観測地点記憶部240には、雨量観測地点の位置座標が含まれる雨量観測地点データが記憶されている。以降では、雨量観測地点の総数をIとして、各雨量観測地点をiで表すものとする。すなわち、雨量観測地点記憶部240には、I個の雨量観測地点データが記憶されているものとする。
次に、雨量観測値記憶部250に記憶されている雨量観測値データについて、図7を参照しながら説明する。図7は、雨量観測値データの一例を示す図である。
図7に示すように、雨量観測値記憶部250には、雨量観測地点毎に、1以上の雨量観測値データが記憶されている。また、各雨量観測値データには、データ項目として、雨量観測地点名称と、日時と、雨量観測値とが含まれる。
データ項目「雨量観測地点名称」には、雨量観測地点の名称が設定される。データ項目「日時」には、当該雨量観測地点で雨量が観測された日時(例えば、年月日及び時刻)が設定される。データ項目「雨量観測値」には、当該雨量観測地点で観測された雨量の観測値が設定される。
例えば、雨量観測地点名称が「雨量観測地点1」の日時「2018/4/1 10:10」における雨量観測値データには、雨量観測値「0.5」が含まれる。同様に、例えば、雨量観測地点名称が「雨量観測地点1」の日時「2018/4/1 10:20」における雨量観測値データには、雨量観測値「0.5」が含まれる。なお、雨量観測値の単位は、例えば、「mm」である。
このように、雨量観測値記憶部250には、雨量観測地点毎に、当該雨量観測地点で観測された雨量観測値の時系列データである雨量観測値データが記憶されている。なお、雨量観測値記憶部250には、所定の時間毎(例えば、10分毎や1時間毎等)に、例えば、数か月分、数年分又は数十年分の雨量観測値データが記憶されているものとする。
次に、水位観測値記憶部260に記憶されている水位観測値データについて、図8を参照しながら説明する。図8は、水位観測値データの一例を示す図である。
図8に示すように、水位観測値記憶部260には、水位観測地点毎に、1以上の水位観測値データが記憶されている。また、各水位観測値データには、データ項目として、水位観測地点名称と、日時と、水位観測値とが含まれる。
データ項目「水位観測地点名称」には、水位観測地点の名称が設定される。データ項目「日時」には、当該水位観測地点で水位が観測された日時が設定される。データ項目「水位観測値」には、当該水位観測地点で観測された水位の観測値が設定される。
例えば、水位観測地点名称が「水位観測地点1」の日時「2018/4/1 10:10」における水位観測値データには、水位観測値「2.68」が含まれる。同様に、例えば、水位観測地点名称が「水位観測地点1」の日時「2018/4/1 10:20」の水位観測値データには、水位観測値「2.69」が含まれる。なお、水位観測値の単位は「m」である。
このように、水位観測値記憶部260には、水位観測地点毎に、当該水位観測地点で観測された水位観測値の時系列データである水位観測値データが記憶されている。なお、水位観測値記憶部260には、所定の時間毎(例えば、10分毎や1時間毎等)に、例えば、数か月分、数年分又は数十年分の水位観測値データが記憶されているものとする。
次に、本実施形態に係る雨量観測地点選択処理部110の機能構成について、図9を参照しながら説明する。図9は、本実施形態に係る雨量観測地点選択処理部110の機能構成の一例を示す図である。
図9に示すように、本実施形態に係る雨量観測地点選択処理部110には、予測地点選択部111と、流域特定部112と、雨量観測地点選択部113とが含まれる。
予測地点選択部111は、水位観測地点記憶部210に記憶されているM個の水位観測地点データがそれぞれ示すM個の水位観測地点のうち、水位を予測する水位観測地点(すなわち、水位予測地点)を選択する。
流域特定部112は、標高情報記憶部220に記憶されている標高情報データと、分水嶺情報記憶部230に記憶されている分水嶺情報データとを用いて、水位予測地点の流域を特定する。流域特定部112は、例えば、水位予測地点よりも標高が高い地点で、かつ、当該地点と水位予測地点とを接続する線分が分水嶺と交差しない地点の集合を流域と特定する。
雨量観測地点選択部113は、特定された流域との位置関係に基づいて、雨量観測地点記憶部240に記憶されているI個の雨量観測地点データがそれぞれ示すI個の雨量観測地点のうち、水位予測地点と関連性が高い雨量観測地点(選択雨量観測地点)を選択する。
雨量観測地点選択部113は、例えば、水位予測地点の流域内に含まれる雨量観測地点(第1の雨量観測地点)と、当該流域内に含まれない雨量観測地点のうち、所定の条件を満たす雨量観測地点(第2の雨量観測地点)とを選択雨量観測地点に選択する。
次に、本実施形態に係るモデル学習処理部120の機能構成について、図10を参照しながら説明する。図10は、本実施形態に係るモデル学習処理部120の機能構成の一例を示す図である。
図10に示すように、本実施形態に係るモデル学習処理部120には、取得部121と、学習データ作成部122と、出力値算出部123と、パラメータ更新部124とが含まれる。
取得部121は、雨量観測値記憶部250に記憶されている雨量観測値データのうち、選択雨量観測地点の雨量観測値データを取得する。また、取得部121は、水位観測値記憶部260に記憶されている水位観測値データのうち、予測水位地点の水位観測値データを取得する。
学習データ作成部122は、取得部121により取得された雨量観測値データ及び水位観測値データを用いて、水位予測モデルの学習に用いる学習データを作成する。
出力値算出部123は、学習データ作成部122により作成された学習データに含まれる雨量観測値を用いて、学習済みでない水位予測モデルにより、予測水位地点の過去の各日時における水位を示す出力値を算出する。なお、学習済みでない水位予測モデルとは、未学習又は学習途中の水位予測モデルのことである。
パラメータ更新部124は、出力値算出部123により算出された出力値と、学習データに含まれる水位観測値との同一日時(又は互いに対応する日時)における誤差に基づいて、水位予測モデルのパラメータを更新する。このとき、パラメータ更新部124は、既知の最適化手法により、当該誤差が最小となるように、水位予測モデルのパラメータを更新する。これにより、水位予測モデルが学習される。
次に、本実施形態に係る水位予測処理部130の機能構成について、図11を参照しながら説明する。図11は、本実施形態に係る水位予測処理部130の機能構成の一例を示す図である。
図11に示すように、本実施形態に係る水位予測処理部130には、取得部131と、水位予測部132とが含まれる。
取得部131は、雨量観測値記憶部250に記憶されている雨量観測値データのうち、選択雨量観測地点の雨量観測値データを取得する。また、取得部131は、選択雨量観測地点の予測時点の1つ前の日時までの雨量予測値を取得する。
水位予測部132は、雨量観測値データが示す雨量観測値と、雨量予測値とを用いて、学習済みの水位予測モデルにより、予測水位地点の予測時点における水位を示す水位予測値を算出する。
次に、雨量観測地点選択処理部110が選択雨量観測地点を選択する処理(雨量観測地点の選択処理)について、図12を参照しながら説明する。図12は、本実施形態に係る雨量観測地点の選択処理の一例を示すフローチャートである。
まず、予測地点選択部111は、水位観測地点記憶部210に記憶されているM個の水位観測地点データがそれぞれ示すM個の水位観測地点のうち、水位を予測する水位観測地点(すなわち、水位予測地点)を選択する(ステップS1201)。なお、予測地点選択部111は、例えば、ユーザにより指定された水位観測地点を選択しても良いし、予め決められた水位観測地点を選択しても良い。
次に、流域特定部112は、標高情報記憶部220に記憶されている標高情報データと、分水嶺情報記憶部230に記憶されている分水嶺情報データとを用いて、水位予測地点の流域を特定する(ステップS1202)。ここで、流域特定部112は、例えば、水位予測地点よりも標高が高い地点で、かつ、当該地点と水位予測地点とを接続する線分が分水嶺と交差しない地点の集合を流域と特定する。
より具体的には、流域特定部112は、標高情報記憶部220に記憶されている標高情報データを参照して、水位予測地点の標高を特定した上で、水位予測地点よりも標高の高い地点を特定する。また、流域特定部112は、分水嶺情報記憶部230に記憶されている分水嶺情報データを参照して、分水嶺を表す各線分を特定する。そして、流域特定部112は、特定した地点のうち、当該地点と水位予測地点とを接続する線分が、分水嶺を表す線分と交差しない地点の集合を流域と特定する。
例えば、図13に示すように、水位予測地点Qよりも標高が高い或る地点をV及びVとした場合、水位予測地点Qと地点Vと接続する線分Lは分水嶺と交差しない。一方で、水位観測地点Qと地点Vとを接続する線分Lは分水嶺と交差する。このため、地点Vは領域と特定される一方で、地点Vは流域と特定されない。水位予測地点Qの流域Dは、このような地点Vの集合で特定される。
なお、本実施形態では、標高情報データと分水嶺情報データとを用いて流域を特定する場合を説明したが、これに限られない。例えば、水位予測地点の流域を示す流域情報データが存在する場合は、流域特定部112は、当該流域情報データから流域を特定しても良い。また、稜線又は尾根が分水嶺である場合が多いため、流域特定部112は、分水嶺情報データの代わりに、例えば、稜線を示す稜線情報データ又は尾根を示す尾根情報データ等から分水嶺を表す各線分を特定することで、流域を特定しても良い。このように、標高情報や分水嶺情報、流域情報、稜線情報、尾根情報等の種々の地形情報を示すデータから、分水嶺や流域を特定しても良い。
次に、雨量観測地点選択部113は、雨量観測地点記憶部240に記憶されているI個の雨量観測地点データがそれぞれ示すI個の雨量観測地点のうち、特定された流域内に含まれる雨量観測地点(第1の雨量観測地点)を選択する(ステップS1203)。これは、水位予測地点の流域内に含まれる雨量観測地点は、当該水位予測地点との関連性が高いためである。
次に、雨量観測地点選択部113は、雨量観測地点記憶部240に記憶されているI個の雨量観測地点データがそれぞれ示すI個の雨量観測地点に対して、当該雨量観測地点が含まれ、半径rの円形領域を設定する(ステップS1204)。例えば、雨量観測地点選択部113は、I個の雨量観測地点に対して、当該雨量観測地点を中心として、半径rの円形領域を設定すれば良い。なお、rとしては任意の値を設定することができるが、例えば、1km等と設定すれば良い。円形領域中央の雨量観測地点で観測された雨量と同等の雨量がこの円形領域内で降雨している、と仮定出来る。
次に、雨量観測地点選択部113は、特定した流域内に含まれない雨量観測地点の中から、当該雨量観測地点に設定された円形領域と流域とが重なる領域(この領域を「重畳領域」と表す。)の面積が所定の閾値以上となる雨量観測地点を抽出する(ステップS1205)。なお、閾値としては任意の値を設定することができるが、例えば、πr/2乃至πr/4等の範囲内の値を設定すれば良い。
次に、雨量観測地点選択部113は、抽出した雨量観測地点のうち、当該雨量観測地点の重畳領域から第1の雨量観測地点に設定された円形領域を除いた領域(この領域を「差分領域」と表す。)の面積が閾値以上である雨量観測地点(第2の雨量観測地点)を選択する(ステップS1206)。
例えば、図14に示すように、雨量観測地点i〜iが存在するものとする。この場合、雨量観測地点i〜iは流域に含まれるため、これら雨量観測地点i〜iが第1の雨量観測地点となる。一方で、雨量観測地点i〜iは流域に含まないため、重畳領域が閾値以上かつ差分領域が閾値以上である場合に、第2の雨量観測地点となる。例えば、雨量観測地点iは差分領域が存在しないため、重畳領域の面積が閾値以上であれば第2の雨量観測地点となる。また、雨量観測地点iは重畳領域の面積と差分領域の面積との両方が閾値以上であれば(すなわち、差分領域が閾値以上であれば)第2の雨量観測地点となる。また、雨量観測地点iは、仮に重畳領域の面積が閾値以上であった場合であっても、差分領域の面積が0となるため、第2の雨量観測地点とならない。
このように、流域に含まれない雨量観測地点のうち、所定の条件(すなわち、流域との重畳領域が閾値以上で、かつ、第1の雨量観測地点の円形領域との差分領域が閾値以上)を満たす雨量観測地点を第2の雨量観測地点に選択する。これは、水位予測地点の流域内に含まれない雨量観測地点であっても、このような条件を満たす雨量観測地点は、当該水位予測地点との関連性が高いためである。
以上のように、本実施形態に係る水位予測装置10は、I個の雨量観測地点の中から、水位予測地点と関連性の高い選択雨量観測地点(第1の雨量観測地点及び第2の雨量観測地点)を選択する。これにより、本実施形態に係る水位予測装置10は、後述する水位予測モデルの学習処理と河川水位の予測処理との計算時間を削減させることができると共に、河川水位の予測処理における予測精度を向上させることができるようになる。以降では、選択雨量観測地点の総数をJ、各選択雨量観測地点をjで表すものとする。
なお、上述した雨量観測地点の選択処理では、ステップS1204で各雨量観測地点に対して円形領域を設定したが、これに限られない。例えば、各雨量観測地点に対して、楕円領域や矩形領域、多角形領域等が設定されても良い。
また、図15に示すように、選択雨量観測地点jの総数Jが多い程水位予測モデルの学習処理と河川水位の予測処理との計算時間が増大する一方で、Jが或る一定数を超えると誤差(予測誤差)の向上が認められないことがある。そこで、選択雨量観測地点jの総数Jが所定の値(又は所定の値以下)となるようにしても良い。このような所定の値は流域の面積等によって異なるが、例えば、図15に示すように、J=5やJ=6等とすれば良い。なお、予測誤差が低い程、予測精度が高いことを意味する。
また、例えば、第1の雨量観測地点の円形領域が流域を所定の割合以上覆っているような場合には、第2の雨量観測地点を選択しなくても良い。この場合、第1の雨量観測地点で観測される雨量のみでも高い予測精度が期待できるためである。
次に、モデル学習処理部120が水位予測モデルを学習する処理(水位予測モデルの学習処理)について、図16を参照しながら説明する。図16は、本実施形態に係る水位予測モデルの学習処理の一例を示すフローチャートである。
まず、取得部121は、雨量観測値記憶部250に記憶されている雨量観測値データのうち、各選択雨量観測地点jの雨量観測値データを取得する(ステップS1601)。すなわち、取得部121は、J個の選択雨量観測地点jの各日時における雨量観測値データを雨量観測値記憶部250からそれぞれ取得する。ここで、各日時をtで表して、日時t=1〜Tまでの雨量観測値データが雨量観測値記憶部250に記憶されているとした場合、取得部121により取得された雨量観測値データが示す雨量観測値はxj,t(j=1,・・・,J,t=1,・・・,T)と表すことができる。
次に、取得部121は、水位観測値記憶部260に記憶されている水位観測値データのうち、予測水位地点の水位観測値データを取得する(ステップS1602)。このとき、取得部121は、上記のステップS1601で取得した雨量観測値データの各日時に対応する日時の水位観測値データを取得する。すなわち、取得部121は、予測水位地点m´の各日時t=1〜Tまでの水位観測値データを水位観測値記憶部260から取得する。ここで、この場合、取得部121により取得された水位観測値データが示す水位観測値はym´,t(t=1,・・・,T)と表すことができる。以降では、この水位観測値ym´,tを「y」と表す。
次に、学習データ作成部122は、取得した雨量観測値データが示す雨量観測値xj,tと、水位観測値データが示す水位観測値はyとを用いて、水位予測モデルの学習に用いる学習データを作成する(ステップS1603)。出力値算出部123は、例えば、予め設定されたKを用いて、日時t毎に、学習データ{xj,t−K,・・・,xj,t−1,y}を作成する。
ここで、Kは、或る日時tの水位を予測する場合に、この日時tよりも過去の雨量観測値xj,tを用いる範囲を決定するハイパーパラメータである。このような範囲としては、例えば、数時間、数十時間、数日又は数十日等が挙げられる。例えば、日時tが10分毎であり、或る日時tから10時間前までの範囲の過去の雨量観測値xj,tを用いる場合、K=60となる。なお、学習データに含まれるyが、学習済みでない水位予測モデルの日時tにおける出力値に対する正解データとなる。
次に、出力値算出部123は、日時t毎に、学習データに含まれる雨量観測値xj,t−K,・・・,xj,t−1を用いて、以下の式(1)に示す水位予測モデルにより、予測水位地点m´の出力値を算出する(ステップS1603)。
ここで、αは選択雨量観測地点jで観測される雨量観測値に対する水位予測地点m´における水位の感度を示すパラメータ、Dは選択雨量観測地点jの時間遅れを示すパラメータ、λは選択雨量観測地点jの時定数を示すパラメータである。これらのパラメータα、D及びλが学習対象のパラメータである。なお、これらのパラメータα、D及びλは適切な初期値に初期化されている。
更に、φは以下の式(2)で表される減衰関数である。
なお、感度は、例えば、選択雨量観測地点jで単位雨量が観測された場合に、水位予測地点m´でどの程度水位が上昇するかを表す。また、時間遅れDは、選択雨量観測地点jで観測された雨量が、水位予測地点m´に流れ込むまでに要する時間を表す。また、時定数λは、上記の式(2)の減衰関数に用いられ、選択雨量観測地点jで観測された雨量の水位上昇への影響がどの程度早く減衰していくかを表す。
上記の式(1)に示すように、本実施形態では、雨量に対する水位応答曲線として減衰関数を用いたモデルを水位予測モデルとしている。
次に、パラメータ更新部124は、上記のステップS1603で算出された各日時tの出力値と、当該日時tに対応する学習データに含まれる正解データyとを用いて、以下の式(3)により誤差を算出する。そして、パラメータ更新部124は、既知の最適化手法により、当該誤差が最小となるように、水位予測モデルのパラメータを更新する(ステップS1604)。
これにより、水位予測地点m´の水位を予測するための水位予測モデルが学習される。
以上のように、本実施形態に係る水位予測装置10は、J(<I)個の選択雨量観測地点の雨量観測値と、水位予測地点の水位観測値とを用いて、水位予測モデルを学習する。このように、水位予測モデルの学習に用いる雨量観測値を、水位予測地点と関連性の高い雨量観測地点の雨量観測値とすることで、本実施形態に係る水位予測装置10は、水位予測モデルの学習に要する計算時間の削減と、予測精度の向上とを図ることができる。
なお、例えば、水位予測モデルの過学習(又は過適合)を防止するため、J個の選択雨量観測地点の中から、学習に用いる選択雨量観測地点を更に選択しても良い。言い換えれば、上記の式(1)において、任意の個数のαをα=0としても良い。α=0とするjは、例えば、交差検定等を用いた水位予測モデルの評価結果から決定されれば良い。
また、上述した水位予測モデルの学習処理では或る水位予測地点m´の水位予測モデルを学習する場合について説明した。複数の水位予測地点m´の水位予測モデルをそれぞれ学習する場合、例えば、図12のステップS1201で選択した水位予測地点m´毎に、図12のステップS1202〜ステップS1206の処理と、水位予測モデルの学習処理とを繰り返し実行すれば良い。
次に、学習済みの水位予測モデルを用いて、水位予測処理部130が水位予測地点の水位を予測する処理(河川水位の予測処理)について、図17を参照しながら説明する。図17は、本実施形態に係る河川水位の予測処理の一例を示すフローチャートである。以降では、予測時点T´、現在を示す日時をSと表す。
まず、取得部131は、雨量観測値記憶部250に記憶されている雨量観測値データのうち、各選択雨量観測地点jの雨量観測値xj,T´−K,xj,T´−K−1,・・・,xj,Sがそれぞれ含まれる雨量観測値データを取得する(ステップS1701)。なお、Kの値は、モデル学習時に用いた値と同様である。なお、雨量観測値記憶部250に記憶されている雨量観測値データを水位予測処理部130に入力する際に、雨量観測地点選択処理部110に雨量観測値データを選択させても良い。選択処理は学習時と同様である。
次に、取得部131は、各選択雨量観測地点jの現在から予測時点の1つ前の日時までの雨量予測値xj,S+1,・・・,xj,T´−1を取得する(ステップS1702)。なお、このような雨量予測値xj,S+1,・・・,xj,T´−1として、取得部131は、例えば、気象庁等により提供される雨量の予測値を取得すれば良い。
次に、水位予測部132は、取得された雨量観測値xj,T´−K,xj,T´−K−1,・・・,xj,Sと、雨量予測値xj,S+1,・・・,xj,T´−1とを用いて、以下の式(4)に示す水位予測モデルにより、水位予測値を算出する(ステップS1703)。
ここで、α、D及びλは学習済みの水位予測モデルのパラメータである。これにより、水位予測地点m´の予測時点T´における水位を示す値(水位予測値)が得られる。
以上のように、本実施形態に係る水位予測装置10は、J(<I)個の選択雨量観測地点の雨量(雨量観測値及び雨量予測値)を用いて、学習済みの水位予測モデルにより水位予測値を算出する。このように、水位予測モデルの学習に用いる雨量観測値を、水位予測地点と関連性の高い雨量観測地点の雨量観測値とすることで、本実施形態に係る水位予測装置10は、予測精度の向上を図ることができる。
また、本実施形態に係る水位予測装置10は、水位観測値を用いることなく、雨量(雨量観測値及び雨量予測値)から水位を予測することができる。これにより、例えば、水位観測地点に設置されている水位観測機器の不具合等によって過去の水位を示すデータに欠損があった場合であっても、水位を予測することができるようになる。
ここで、本実施形態に係る水位予測装置10により予測した水位予測値の予測精度について、図18を参照しながら説明する。図18は、予測精度の一例を説明するための図である。
図18は、或る水位観測地点の各日時における水位観測値と水位予測値とを示している。また、図18の雨量観測値は、当該水位観測地点と関連性が高い雨量観測地点で観測された雨量を示している。図18に示すように、本実施形態に係る水位予測装置10によれば、各日時における水位観測値と水位予測値との誤差が少なく、高い精度で予測できていることがわかる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形や変更が可能である。
10 水位予測装置
110 雨量観測地点選択処理部
111 予測地点選択部
112 流域特定部
113 雨量観測地点選択部
120 モデル学習処理部
121 取得部
122 学習データ作成部
123 出力値算出部
124 パラメータ更新部
130 水位予測処理部
131 取得部
132 水位予測部
210 水位観測地点記憶部
220 標高情報記憶部
230 分水嶺情報記憶部
240 雨量観測地点記憶部
250 雨量観測値記憶部
260 水位観測値記憶部

Claims (6)

  1. 水位予測地点を選択する予測地点選択部と、
    前記水位予測地点、地形情報、および雨量観測地点データを基に、前記水位予測地点の水位を予測する学習モデルの学習用の雨量観測値データを選択する雨量観測地点選択処理部と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記雨量観測地点選択処理部は、
    前記水位予測地点より標高が高い前記雨量観測地点データであって、かつ、前記水位予測地点の位置情報と雨量観測地点データの位置情報が接続する線分が前記地形情報に含まれる分水嶺情報と交差しない前記雨量観測地点データの雨量観測値データを選択することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 選択された前記雨量観測値データと、前記水位予測地点の水位観測値データを基に、前記水位予測地点の水位を予測する水位予測モデルを学習するモデル学習処理部とを有することを特徴とする請求項1および2記載の情報処理装置。
  4. 前記水位予測モデルに、前記雨量観測値データを入力して、前記水位予測地点の水位を予測する水位予測処理部を有する請求項3記載の情報処理装置。
  5. 水位予測地点を選択し、
    前記水位予測地点、地形情報、および雨量観測地点データを基に、前記水位予測地点の水位を予測する学習モデルの学習用の雨量観測値データを選択し、
    選択された前記雨量観測値データと、前記水位予測地点の水位観測値データを基に、前記水位予測地点の水位を予測する水位予測モデルを学習し、
    前記水位予測モデルに、前記雨量観測値データを入力して、前記水位予測地点の水位を予測する
    処理をコンピュータが実行することを特徴とする河川水位予測方法。
  6. 水位予測地点を選択し、
    前記水位予測地点、地形情報、および雨量観測地点データを基に、前記水位予測地点の水位を予測する学習モデルの学習用の雨量観測値データを選択し、
    選択された前記雨量観測値データと、前記水位予測地点の水位観測値データを基に、前記水位予測地点の水位を予測する水位予測モデルを学習し、
    前記水位予測モデルに、前記雨量観測値データを入力して、前記水位予測地点の水位を予測する
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする河川水位予測プログラム。
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