JP2020002397A - 電気分解装置および電極製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】白金族元素を利用することなく触媒活性(触媒作用)を有する陽極および陰極を備え、非白金の陽極および陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができる電気分解装置を提供する。【解決手段】電気分解装置10の陽極11および陰極12は、各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属から形成され、選択された少なくとも3種類のそれら遷移金属の粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物を所定面積の薄板状に圧縮した後に焼成して多数の微細な流路を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極である。陽極11および陰極12では、選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電気を利用して所定の水溶液を化学分解する電気分解装置に関するとともに、電気分解装置に使用する陽極および陰極の電極製造方法に関する。
反応管と、反応管内に収容された触媒体と、流体入口および流体出口を有する筒状体とを備え、流体入口と流体出口とが筒状体の内部を流路として互いに連通し、反応管が流路内に配置され、触媒体が軸線を反応管の長手方向に平行にする向きに反応管に挿入され、触媒体が一定の軸線に沿って延在する基材と脱水素触媒を含む脱水素触媒層とを備え、基材が軸線を中心として回転する方向にねじれながら軸線に沿って延在する板状部を含み、板状部の表面上に脱水素触媒層が設けられている水素発生装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2016−55251号公報
前記特許文献1に開示の水素発生装置の触媒体は、金属の成形体の表面を陽極酸化して金属の酸化物を含む金属酸化物膜を形成する工程と、金属酸化物膜に脱水素触媒を担持させる工程とから作られる。金属酸化物膜に脱水素触媒を担持させる工程では、 ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを含む酸性の塩化白金水溶液を金属酸化物膜と接触させることによって金属酸化物膜にヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを付着させるとともに、ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンが付着している金属酸化物膜を焼成して金属酸化物膜に脱水素触媒として白金を担持させる。
電気分解装置の電極として各種の白金担持カーボンが広く利用されている。しかし、白金族元素は、貴金属であり、その生産量に限りがある希少な資源であることから、その使用量を抑えることが求められている。さらに、今後の電気分解装置の普及に向けて高価な白金以外の金属を利用した非白金触媒を有する廉価な電極の開発が求められている。
本発明の目的は、白金族元素を利用することなく触媒活性(触媒作用)を有する陽極および陰極を備え、非白金の陽極および陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる電気分解装置を提供することにある。本発明の他の目的は、白金族元素を利用することなく、廉価に作ることができ、十分な触媒活性(触媒作用)を有する電気分解装置の陽極および陰極を製造する電極製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、陽極および陰極と、陽極と陰極との間に位置してそれら極を接合する電極接合体膜とを備え、陽極および陰極に電気を通電し、陽極で酸化反応を起こすとともに陰極で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解する電気分解装置である。
前記第1の前提における本発明の電気分解装置の特徴は、陽極および陰極が、各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属から形成され、選択された少なくとも3種類のそれら遷移金属の粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物を所定面積の薄板状に圧縮した後に焼成して多数の微細な流路を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極であり、陽極および陰極では、選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されていることにある。
本発明の電気分解装置の一例としては、陽極および陰極の厚み寸法が、0.03mm〜0.3mmの範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極および陰極が、Niの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、ポーラス構造のアロイ薄板電極では、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、Niの粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、30%〜50%の範囲、Niの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、Niの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極および陰極が、Feの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、ポーラス構造のアロイ薄板電極では、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、Feの粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、30%〜50%の範囲、Feの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、Feの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極および陰極が、Cuの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、ポーラス構造のアロイ薄板電極では、Crの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、Cuの粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、30%〜50%の範囲、Cuの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、Cuの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極および陰極の空隙率が、15%〜30%の範囲にあり、陽極および陰極の密度が、5.0g/cm〜7.0g/cmの範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、遷移金属の粉体の粒径が、10μm〜200μmの範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例として、陽極および陰極では、所定面積の薄板状に圧縮した金属粉体混合物の焼成時に最も融点の低い遷移金属の粉体が溶融し、溶融した遷移金属をバインダーとして他の遷移金属の粉体が接合され、バインダーとなる遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
前記課題を解決するための本発明の第2の前提は、電気分解装置に使用する陽極および陰極を製造する電極製造方法である。
前記第2の前提における本発明の電極製造方法の特徴は、電極製造方法が、各種の遷移金属から選択する少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属を選択する遷移金属選択工程と、遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属の粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物を作る金属粉体混合物作成工程と、金属粉体混合物作成工程によって作られた金属粉体混合物を所定圧力で加圧して金属薄板を作る金属薄板作成工程と、金属薄板作成工程によって作られた金属薄板を所定温度で焼成して多数の微細な流路を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極を作るポーラス構造アロイ薄板電極作成工程とを有することにある。
本発明の電極製造方法の一例としては、金属粉体混合物作成工程が、遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属を10μm〜200μmの粒径に微粉砕する。
本発明の電極製造方法の他の一例としては、金属薄板作成工程が、金属粉体混合物作成工程によって作られた金属粉体混合物を500Mpa〜800Mpaの圧力で加圧し、0.03mm〜0.3mmの厚み寸法を有して多数の微細な流路を形成した金属薄板を作る。
本発明の電極製造方法の他の一例としては、ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程が、遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属のうちの融点が最も低い遷移金属の粉体を溶融させる温度で金属薄板を焼成する。
本発明に係る電気分解装置によれば、それに使用される陽極および陰極が各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属から形成され、選択された少なくとも3種類のそれら遷移金属の粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物を所定面積の薄板状に圧縮した後に焼成して多数の微細な流路(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極であり、選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されているから、陽極および陰極が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、非白金の陽極および陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極および陰極の厚み寸法が0.03mm〜0.3mmの範囲にある電気分解装置は、陽極および陰極の厚み寸法を前記範囲にすることで、陽極および陰極の電気抵抗を小さくすることができ、陽極や陰極に電流をスムースに流すことができる。電気分解装置は、前記範囲の厚み寸法を有する非白金の陽極および陰極を使用することで、電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極および陰極がNiの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、ポーラス構造のアロイ薄板電極においてNiの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている電気分解装置は、ポーラス構造のアロイ薄板電極においてNiの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているから、Niの粉体を主成分とした陽極および陰極が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮するとともに、Niを主成分とした陽極および陰極の厚み寸法が0.03mm〜0.3mmの範囲にあるから、陽極や陰極の電気抵抗が小さく、陽極や陰極に電流がスムースに流れ、非白金の廉価な陽極および陰極を使用したとしても、電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
Niの粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が30%〜50%の範囲、Niの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Niの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある電気分解装置は、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているとともに、Niの粉体の重量比やNiの粉体を除く少なくとも1種類の遷移金属の粉体の重量比、Niの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の重量比を前記範囲にすることで、Niの粉体を主成分とした陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮し、非白金の廉価な陽極および陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極および陰極がFeの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、ポーラス構造のアロイ薄板電極においてFeの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている電気分解装置は、ポーラス構造のアロイ薄板電極においてFeの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているから、Feの粉体を主成分とした陽極および陰極が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮するとともに、Feを主成分とした陽極および陰極の厚み寸法が0.03mm〜0.3mmの範囲にあるから、陽極や陰極の電気抵抗が小さく、陽極や陰極に電流がスムースに流れ、非白金の廉価な陽極および陰極を使用したとしても、電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
Feの粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が30%〜50%の範囲、Feの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Feの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある電気分解装置は、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているとともに、Feの粉体の重量比やFeの粉体を除く少なくとも1種類の遷移金属の粉体の重量比、Feの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の重量比を前記範囲にすることで、Feの粉体を主成分とした陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮し、非白金の廉価な陽極および陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極および陰極がCuの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、ポーラス構造のアロイ薄板電極においてCrの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている電気分解装置は、ポーラス構造のアロイ薄板電極においてCuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているから、Cuの粉体を主成分とした陽極および陰極が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮するとともに、Cuを主成分とした陽極および陰極の厚み寸法が0.03mm〜0.3mmの範囲にあるから、陽極や陰極の電気抵抗が小さく、陽極や陰極に電流がスムースに流れ、非白金の廉価な陽極および陰極を使用したとしても、電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
Cuの粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が30%〜50%の範囲、Cuの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Cuの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある電気分解装置は、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているとともに、Cuの粉体の重量比やCuの粉体を除く少なくとも1種類の遷移金属の粉体の重量比、Cuの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の重量比を前記範囲にすることで、Cuの粉体を主成分とした陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮し、非白金の廉価な陽極および陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極および陰極の空隙率が15%〜30%の範囲にあり、陽極および陰極の密度が5.0g/cm〜7.0g/cmの範囲にある電気分解装置は、陽極や陰極の空隙率を前記範囲にし、陽極や陰極の密度を前記範囲にすることで、ポーラス構造のアロイ薄板電極である陽極および陰極が多数の微細な流路(通路孔)を有する多孔質に成形され、陽極や陰極の比表面積を大きくすることができ、それら流路を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極や陰極の接触面に広く接触させることが可能となり、白金族元素を含む電極と略同様の陽極や陰極の触媒活性(触媒作用)を最大限に利用することができる。電気分解装置は、非白金の廉価な陽極および陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属の粉体の粒径が10μm〜200μmの範囲にある電気分解装置は、遷移金属の粒径を前記範囲にすることで、ポーラス構造のアロイ薄板電極である陽極および陰極が多数の微細な流路(通路孔)を有する多孔質に成形され、陽極および陰極の比表面積を大きくすることができ、それら流路を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極や陰極の接触面に広く接触させることが可能となり、白金族元素を含む電極と略同様の陽極や陰極の触媒活性(触媒作用)を最大限に利用することができる。電気分解装置は、非白金の廉価な陽極および陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
所定面積の薄板状に圧縮した金属粉体混合物の焼成時に最も融点の低い遷移金属の粉体が溶融し、溶融した遷移金属をバインダーとして他の遷移金属の粉体が接合され、バインダーとなる遷移金属の粉体の金属粉体混合物の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある電気分解装置は、最も融点の低い粉状の金属をバインダーとして他の粉状の金属を接合することで、陽極および陰極が高い強度を有してその形状を維持することができ、陽極や陰極に衝撃が加えられたときの陽極や陰極の破損や損壊を防ぐことができる。電気分解装置は、バインダーとなる遷移金属の粉体の重量比を前記範囲にすることで、バインダーとなる遷移金属が溶融したとしても、ポーラス構造のアロイ薄板電極である陽極および陰極の微細な流路(通路孔)が塞がれることはなく、陽極や陰極の多孔質構造を維持することができ、陽極や陰極の触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であり、非白金の廉価な陽極および陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
本発明に係る電気分解装置に使用する陽極および陰極を製造する電極製造方法によれば、各種の遷移金属から選択する少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属を選択する遷移金属選択工程と、遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属の粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物を作る金属粉体混合物作成工程と、金属粉体混合物作成工程によって作られた金属粉体混合物を所定圧力で加圧して金属薄板を作る金属薄板作成工程と、金属薄板作成工程によって作られた金属薄板を所定温度で焼成して多数の微細な流路を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極を作るポーラス構造アロイ薄板電極作成工程とから陽極および陰極を作るから、白金族元素を利用しない非白金の電気分解装置に使用する陽極および陰極を廉価に作ることができ、触媒活性(触媒作用)を有して触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能な電気分解装置用の陽極および陰極を作ることができる。
金属粉体混合物作成工程が遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属を10μm〜200μmの粒径に微粉砕する電極製造方法は、遷移金属を前記範囲の粒径に微粉砕することで、多数の微細な流路(通路孔)を有する多孔質に成形されて比表面積が大きいポーラス構造のアロイ薄板電極である陽極および陰極を作ることができ、それら流路を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極や陰極の接触面に広く接触させることが可能となり、白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮することが可能な電気分解装置用の陽極および陰極を作ることができる。電極製造方法は、触媒活性(触媒作用)を有して陽極および陰極の触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能な電気分解装置用の陽極および陰極を廉価に作ることができる。
金属薄板作成工程が金属粉体混合物作成工程によって作られた金属粉体混合物を500Mpa〜800Mpaの圧力で加圧し、0.03mm〜0.3mmの厚み寸法を有して多数の微細な流路を形成した金属薄板を作る電極製造方法は、金属粉体混合物を前記範囲の圧力で加圧(圧縮)することで、厚み寸法が0.03mm〜0.3mmであって多数の微細な流路(通路孔)を有する金属薄板を作ることができ、白金族元素を利用しない非白金のポーラス構造のアロイ薄板電極である陽極および陰極を廉価に作ることができる。電極製造方法は、触媒活性(触媒作用)を有して陽極および陰極の触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能な電気分解装置用の陽極および陰極を廉価に作ることができる。電極製造方法は、陽極および陰極の厚み寸法が0.03mm〜0.3mmの範囲であって陽極や陰極に多数の微細な流路(通路孔)を形成することで、陽極や陰極の電気抵抗を小さくすることができ、陽極や陰極を電流がスムースに流れ、電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることが可能な陽極および陰極を作ることができる。
ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程が遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属のうちの融点が最も低い遷移金属の粉体を溶融させる温度で金属薄板を焼成する電極製造方法は、最も融点の低い遷移金属の粉体をバインダーとして他の遷移金属の粉体を接合することで、陽極および陰極が高い強度を有してその形状を維持することができ、陽極や陰極に衝撃が加えられたときの陽極や陰極の破損や損壊を防ぐことが可能な陽極および陰極を作ることができる。電極製造方法は、陽極および陰極の形状を維持することができるから、触媒活性(触媒作用)を有して陽極や陰極の触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能な電気分解装置用の陽極および陰極を廉価に作ることができる。
一例として示す電気分解装置の側面図。 一例として示す陽極および陰極の斜視図。 陽極および陰極の一例として示す部分拡大正面図。 陽極および陰極の他の一例として示す部分拡大正面図。 電気分解装置を使用した電気分解の一例を説明する図。 電気分解装置を利用した水素ガス発生システムの一例を示す図。 陽極(空気極)および陰極(燃料極)を使用した固体高分子形燃料電池の側面図。 陽極および陰極の起電圧試験の結果を示す図。 陽極および陰極のI−V特性試験の結果を示す図。 陽極および陰極の製造方法を説明する図。
一例として示す電気分解装置10の側面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る電気分解装置および電気分解装置に使用する陽極および陰極の製造方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、一例として示す陽極11および陰極12の斜視図であり、図3は、陽極11および陰極12の一例として示す部分拡大正面図である。図4は、陽極11および陰極12の他の一例として示す部分拡大正面図である。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)は、陽極11(アノード)と、陰極12(カソード)と、陽極11および陰極12の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜13(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、陽極給電部材14および陰極給電部材15と、陽極用貯水槽16および陰極用貯水槽17と、陽極主電極18および陰極主電極19とから形成されている。
電気分解装置10は、陽極11および陰極12に電気を通電し、陽極11で酸化反応を起こすとともに陰極12で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解する。電気分解装置10では、陽極11および陰極12、固体高分子電解質膜13が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体20 (Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体20を陽極給電部材14と陰極給電部材15とが挟み込んでいる。固体高分子電解質膜13は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。
陽極給電部材14は、陽極11の外側に位置して陽極11に密着し、陽極11に+の電流を給電する。陽極用貯水槽16は、陽極給電部材14の外側に位置して陽極給電部材14に密着している。陽極主電極18は、陽極用貯水槽16の外側に位置して陽極給電部材14に+の電流を給電する。陰極給電部材15は、陰極12の外側に位置して陰極12に密着し、陰極12に−の電流を給電する。陰極用貯水槽17は、陰極給電部材15の外側に位置して陰極給電部材15に密着している。陰極主電極19は、陰極用貯水槽17の外側に位置して陰極給電部材15に−の電流を給電する。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)に使用する陽極11および陰極12は、前面21および後面22を有するとともに、所定の面積および所定の厚み寸法L1を有し、その平面形状が四角形に成形されている。陽極11および陰極12は、多数の微細な流路23(通路孔)を有するポーラス構造のアロイ薄板電極24である。流路23には、水溶液(液体)が通流する。なお、陽極11や陰極12の平面形状に特に制限はなく、四角形の他に、その用途にあわせて円形や楕円形等の他のあらゆる平面形状に成形することができる。
陽極11および陰極12は、粉状に加工された遷移金属の中から選択された少なくとも3種類の遷移金属から形成されている。遷移金属としては、3d遷移金属や4d遷移金属が使用される。3d遷移金属には、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)が使用される。4d遷移金属には、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Ag(銀)が使用される。
陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)では、選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数(物質から電子を取り出すのに必要なエネルギー)の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されている。Tiの仕事関数は、4.14(eV)、Crの仕事関数は、4.5(eV)、Mnの仕事関数は、4.1(eV)、Feの仕事関数は、4.67(eV)、Coの仕事関数は、5.0(eV)、Niの仕事関数は、5.22(eV)、Cuの仕事関数は、5.10(eV)、Znの仕事関数は、3.63(eV)、Nbの仕事関数は、4.01(eV)、Moの仕事関数は、4.45(eV)、Agの仕事関数は、4.31(eV)である。なお、白金の仕事関数は、5.65(eV)である。
陽極11および陰極12には、各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類のそれら遷移金属の粉体(粉状に加工されたTi(チタン)、粉状に加工されたCr(クロム)、粉状に加工されたMn(マンガン)、粉状に加工されたFe(鉄)、粉状に加工されたCo(コバルト)、粉状に加工されたNi(ニッケル)、粉状に加工されたCu(銅)、粉状に加工されたZn(亜鉛)、粉状に加工されたNb(ニオブ)、粉状に加工されたMo(モリブデン)、粉状に加工されたAg(銀))を均一に混合・分散した金属粉体混合物25(図10参照)を所定面積の薄板状に圧縮し、その後に所定温度で焼成(焼結)することで、径が異なる多数の微細な流路23(通路孔)が形成されている。
それら流路23(通路孔)は、陽極11や陰極12の前面21に開口する複数の通流口26と陽極11や陰極12の後面22に開口する複数の通流口26とを有し、陽極11および陰極12の前面21から後面22に向かって陽極11および陰極12を貫通している。それら流路23は、陽極11および陰極12の前面21と後面22との間において陽極11や陰極12の厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、陽極11や陰極12の外周縁27から中心に向かって陽極11や陰極12の径方向へ不規則に曲折しながら延びている。径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら流路23は、径方向において部分的につながり、一方の流路23と他方の流路23とが互いに連通している。厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら流路23は、厚み方向において部分的につながり、一方の流路23と他方の流路23とが互いに連通している。
それら流路23(通路孔)の開口面積(開口径)は、厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している。それら流路23は、その開口面積(開口径)が大きくなったり、小さくなったりしながら厚み方向と径方向とへ不規則に開口している。また、前面21に開口する複数の通流口26と後面22に開口する複数の通流口26とは、その開口面積(開口径)が一様ではなく、その面積が相違している。それら流路23(通路孔)の開口径や前後面21,22の通流口26の開口径は、1μm〜100μmの範囲にある。
陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、その厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にある。陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の厚み寸法L1が0.03mm未満では、その強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11や陰極12が容易に破損または損壊し、その形状を維持することができない場合がある。陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の厚み寸法L1が0.3mmを超過すると、陽極11や陰極12の電気抵抗が大きくなり、陽極11や陰極12を電流がスムースに流れず、電気分解装置10において効率よく電気分解を行うことができず、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができない。
陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、その厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にあるから、陽極11や陰極12が高い強度を有してその形状を維持することができ、陽極11や陰極12に衝撃が加えられたときの陽極11や陰極12の破損や損壊を防ぐことができる。さらに、厚み寸法L1を前記範囲にすることで、陽極11および陰極12の電気抵抗を小さくすることができ、陽極11や陰極12を電流がスムースに流れ、電気分解装置10において効率よく電気分解を行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、その空隙率が15%〜30%の範囲にあり、その相対密度が70%〜85%の範囲にある。陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の空隙率が15%未満であって相対密度が85%を超過すると、陽極11や陰極12に多数の微細な流路23(通路孔)が形成されず、陽極11および陰極12の比表面積を大きくすることができない。陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の空隙率が30%を超過し、相対密度が70%未満では、流路23(通路孔)の開口面積(開口径)が必要以上に大きくなり、陽極11および陰極12の強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11や陰極12が容易に破損または損壊し、その形状を維持することができない場合がある。
陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、その空隙率および相対密度が前記範囲にあるから、陽極11や陰極12が開口面積(開口径)の異なる多数の微細な流路23(通路孔)を有する多孔質に成形され、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら流路23(通路孔)を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の接触面に広く接触させることができ、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を最大限に利用することができる。
陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、その密度が5.0g/cm〜7.0g/cmの範囲にある。陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の密度が5.0g/cm未満では、陽極11や陰極12の強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11や陰極12が容易に破損または損壊し、その形状を維持することができない場合がある。陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の密度が7.0g/cmを超過すると、陽極11や陰極12に多数の微細な流路23(通路孔)が形成されず、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができない。
陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、その密度が前記範囲にあるから、陽極11や陰極12が多数の微細な流路23(通路孔)を有する多孔質に成形され、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら流路23(通路孔)を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の接触面に広く接触させることができ、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を最大限に利用することができる。
Tiの粉体(粉状に加工されたTi)やCrの粉体(粉状に加工されたCr)、Mnの粉体(粉状に加工されたMn)、Feの粉体(粉状に加工されたFe)、Coの粉体(粉状に加工されたCo)、Niの粉体(粉状に加工されたNi)、Cuの粉体(粉状に加工されたCu)、Znの粉体(粉状に加工されたZn)、Nbの粉体(粉状に加工されたNb)、Moの粉体(粉状に加工されたMo)、Agの粉体(粉状に加工されたAg)の粒径は、10μm〜200μmの範囲にある。
それら遷移金属の粉体の粒径が10μm未満では、遷移金属によって陽極11および陰極12の流路23(通路孔)が塞がれ、陽極11および陰極12に多数の微細な流路23を形成することができず、陽極11や陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の比表面積を大きくすることができない。それら遷移金属の粉体の粒径が200μmを超過すると、流路23(通路孔)の開口面積(開口径)が必要以上に大きくなり、陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)に多数の微細な流路23を形成することができず、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができない。
陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、それら遷移金属の粉体の粒径が前記範囲にあるから、陽極11や陰極12が多数の微細な流路23(通路孔)を有する多孔質に成形され、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら流路23を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極11や陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)の接触面に広く接触させることができ、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を最大限に利用することができる。
遷移金属から形成された陽極11および陰極12の一例としては、粉状に加工されたNi(ニッケル)の粉体を主成分とし、Niの粉体とNiを除く粉状に加工されたその他の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のFe(鉄)、粉状のCo(コバルト)、粉状のCu(銅)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも2種類)の粉体とを均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。
Ni(ニッケル)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、多数の微細な流路23(通路孔)を有する多孔質の薄板状に成形され、その厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にある。Niの粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている。Niの粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)では、所定面積の薄板状に圧縮した金属粉体混合物25の焼成時に最も融点の低い遷移金属の粉体が溶融し、溶融した遷移金属をバインダーとして他の遷移金属の粉体が接合されている。
Ni(ニッケル)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)では、粉状に加工されたNiの金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が30%〜50%の範囲、Niを除く粉状に加工された少なくとも1種類の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のFe(鉄)、粉状のCo(コバルト)、粉状のCu(銅)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも1種類)の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Niを除く粉状に加工された少なくとも他の1種類の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のFe(鉄)、粉状のCo(コバルト)、粉状のCu(銅)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも他の1種類)の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある。なお、バインダーとなる遷移金属の粉体の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
Ni(ニッケル)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12の具体例としては、Niの粉体、Cuの粉体、ZNの粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。この陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、金属粉体混合物25の全重量に対するNiの粉体の重量比が48%、金属粉体混合物25の全重量に対するCuの粉体重量比が42%、金属粉体混合物25の全重量に対するZnの粉体重量比が10%である。Niの融点が1455℃、Cuの融点が1084.5℃、Znの融点が419.85℃であるから、Znの粉体が溶融し、溶融したZnがバインダーとなってNiの粉体とCuの粉体とを接合している。
Ni(ニッケル)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12の他の具体例としては、Niの粉体、Mnの粉体、Moの粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。この陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、金属粉体混合物25の全重量に対するNiの粉体の重量比が48%、金属粉体混合物25の全重量に対するMnの粉体重量比が7%、金属粉体混合物25の全重量に対するMoの粉体重量比が45%である。Niの融点が1455℃、Mnの融点が1246℃、Moの融点が2623℃であるから、Mnの粉体が溶融し、溶融したMnがバインダーとなってNiの粉体とMoの粉体とを接合している。
Ni(ニッケル)の粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法L1に成形された陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているから、白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11および陰極12が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができるとともに、Niを主成分とした陽極11および陰極12の厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にあるから、陽極11や陰極12の電気抵抗を小さくすることができ、陽極11や陰極12を電流がスムースに流れ、電気分解装置10の電極として好適に使用することができる。Niを主成分とした陽極11および陰極12を使用した電気分解装置10は、陽極11や陰極12が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、非白金の陽極11および陰極12を使用して効率よく電気分解を行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属から形成された陽極11および陰極12の他の一例としては、粉状に加工されたFe(鉄)の粉体を主成分とし、Feの粉体とFeを除く粉状に加工されたその他の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のCo(コバルト)、粉状のNi(ニッケル)、粉状のCu(銅)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも2種類)の粉体とを均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。
Fe(鉄)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、多数の微細な流路23(通路孔)を有する多孔質の薄板状に成形され、その厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にある。Feの粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている。Feの粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)では、所定面積の薄板状に圧縮した金属粉体混合物25の焼成時に最も融点の低い遷移金属の粉体が溶融し、溶融した遷移金属をバインダーとして他の遷移金属の粉体が接合されている。
Fe(鉄)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)では、粉状に加工されたFeの金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が30%〜50%の範囲、Feを除く粉状に加工された少なくとも1種類の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のCo(コバルト)、粉状のNi(ニッケル)、粉状のCu(銅)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも1種類)の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Feを除く粉状に加工された少なくとも他の1種類の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のCo(コバルト)、粉状のNi(ニッケル)、粉状のCu(銅)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも他の1種類)の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある。なお、バインダーとなる遷移金属の粉体の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
Fe(鉄)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12の具体例としては、Feの粉体、Niの粉体、Cuの粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。この陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、金属粉体混合物25の全重量に対するFeの粉体の重量比が48%、金属粉体混合物25の全重量に対するNiの粉体重量比が48%、金属粉体混合物25の全重量に対するCuの粉体重量比が4%である。Feの融点が1536℃、Niの融点が1455℃、Cuの融点が1084.5℃であるから、Cuの粉体が溶融し、溶融したCuがバインダーとなってFeの粉体とNiの粉体とを接合している。
Fe(鉄)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12の他の具体例としては、Feの粉体、Tiの粉体、Agの粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。この陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、金属粉体混合物25の全重量に対するFeの粉体の重量比が48%、金属粉体混合物25の全重量に対するTiの粉体重量比が46%、金属粉体混合物25の全重量に対するAgの粉体重量比が6%である。Feの融点が1536℃、Tiの融点が1666℃、Agの融点が961.93℃であるから、Agの粉体が溶融し、溶融したAgがバインダーとなってFeの粉体とTiの粉体とを接合している。
Fe(鉄)の粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法L1に成形された陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているから、白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11および陰極12が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができるとともに、Feを主成分とした陽極11および陰極12の厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にあるから、陽極11および陰極12の電気抵抗を小さくすることができ、陽極11や陰極12を電流がスムースに流れ、電気分解装置10の電極として好適に使用することができる。Feを主成分とした陽極11および陰極12を使用した電気分解装置10は、陽極11や陰極12が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、非白金の陽極11および陰極12を使用して効率よく電気分解を行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属から形成された陽極11および陰極12の他の一例としては、粉状に加工されたCu(銅)の粉体を主成分とし、Cuの粉体とCuを除く粉状に加工されたその他の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のFe(鉄)、粉状のCo(コバルト)、粉状のNi(ニッケル)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも2種類)の粉体とを均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。
Cu(銅)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、多数の微細な流路23(通路孔)を有する多孔質の薄板状に成形され、その厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にある。Cuの粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている。Cuの粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極23)では、所定面積の薄板状に圧縮した金属粉体混合物25の焼成時に最も融点の低い遷移金属の粉体が溶融し、溶融した遷移金属をバインダーとして他の遷移金属の粉体が接合されている。
Cu(銅)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)では、粉状に加工されたCuの金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が30%〜50%の範囲、Cuを除く粉状に加工された少なくとも1種類の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のFe(鉄)、粉状のCo(コバルト)、粉状のNi(ニッケル)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも1種類)の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Cuを除く粉状に加工された少なくとも他の1種類の遷移金属(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のFe(鉄)、粉状のCo(コバルト)、粉状のNi(ニッケル)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも他の1種類)の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある。なお、バインダーとなる遷移金属の粉体の金属粉体混合物25の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
Cu(銅)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12の具体例としては、Cuの粉体、Feの粉体、Znの粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。この陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、金属粉体混合物25の全重量に対するCuの粉体の重量比が48%、金属粉体混合物25の全重量に対するFeの粉体重量比が48%、金属粉体混合物25の全重量に対するZnの粉体重量比が4%である。Cuの融点が1084.5℃、Feの融点が1536℃、Znの融点が419.58℃であるから、Znの粉体が溶融し、溶融したZnがバインダーとなってCuの粉体とFeの粉体とを接合している。
Cu(銅)の粉体を主成分とした陽極11および陰極12の他の具体例としては、Cuの粉体、Feの粉体、Agの粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、その金属粉体混合物25を所定温度で焼成することで多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造のアロイ薄板電極24である。この陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、金属粉体混合物25の全重量に対するCuの粉体の重量比が48%、金属粉体混合物25の全重量に対するFeの粉体重量比が46%、金属粉体混合物25の全重量に対するAgの粉体重量比が6%である。Cuの融点が1084.5℃、Feの融点が1536℃、Agの融点が961.93℃であるから、Agの粉体が溶融し、溶融したAgがバインダーとなってCuの粉体とFeの粉体とを接合している。
Cu(銅)の粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法L1に成形された陽極11および陰極12(ポーラス構造のアロイ薄板電極24)は、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されているから、白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11および陰極12が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができるとともに、Cuを主成分とした陽極11および陰極12の厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にあるから、陽極11や陰極12の電気抵抗を小さくすることができ、陽極11や陰極12を電流がスムースに流れ、電気分解装置10の電極として好適に使用することができる。Cuを主成分とした陽極11および陰極12を使用した電気分解装置10は、陽極11や陰極12が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、非白金の陽極11および陰極12を使用して効率よく電気分解を行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
図5は、電気分解装置10を使用した電気分解の一例を説明する図であり、図6は、電気分解装置10を利用した水素ガス生成システム28の一例を示す図である。図5に示す電気分解では、水(水溶液)を電気分解し、水素と酸素とを発生させているが、水(HO)の他に、電気分解装置10を使用してNaOH水溶液、HSO水溶液、NaCl水溶液、AgNO水溶液、CuSO水溶液の電気分解が行われる。
電気分解装置10における水の電気分解では、図5に矢印で示すように、陽極用貯水槽16および陰極用貯水槽17に水(HO)が給水され、陽極主電極18に電源から+の電流が給電されるとともに、陰極主電極19に電源から−の電流が給電される。陽極主電極18に給電された+の電流が陽極給電部材14から陽極11(アノード)に給電され、陰極主電極19に給電された−の電流が陰極給電部材15から陰極12(カソード)に給電される。
陽極11(電極)では、2HO→4H+4e+Oの陽極反応(触媒作用)によって酸素が生成され、陰極12(電極)では、4H+4e→2Hの陰極反応(触媒作用)によって水素が生成される。プロトン(水素イオン:H)は、固体高分子電解質膜13内を通って陽極11から陰極12(電極)へ移動する。固体高分子電解質膜12には、陽極11で生成されたプロトンが通流する。少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、遷移金属の中から選択された少なくとも3種類の遷移金属から陽極11(電極)や陰極12(電極)が形成されているから、陽極11や陰極12が優れた触媒活性(触媒作用)を示し、電気分解装置10において効率よく電気分解が行われ、短時間に多量の水素ガスが発生する。
なお、NaOH水溶液の電気分解では、陽極11において4OH→2HO+O+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2HO+2e→2OH+Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。HSO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2H+2e→Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。
NaCl水溶液の電気分解では、陽極11において2Cl→Cl+2eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2HO+2e→2OH+Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。AgNO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12においてAg+e→Agの陰極反応(触媒作用)が起こる。CuSO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12においてCu2++2e→Cuの陰極反応(触媒作用)が起こる。
水素ガス生成システム28は、電気分解装置10と、電気分解装置10の陽極と陰極とに電気を給電する直流電源29と、水(純水)を貯水する貯水タンク30と、水(純水)を給水する給水ポンプ31と、酸素気液分離器32と、水(純水)を給水する2台の循環ポンプ33,34と、水素気液分離器35と、水素を貯めるボンベ36(水素タンク)とから形成されている。
水素ガス生成システム28は、貯水タンク30に貯水された水(純水)が給水ポンプ31によって酸素気液分離器32に給水され、酸素気液分離器32から流出した水が電気分解装置10に給水される。直流電源29から電気分解装置10に電気が給電され、電気分解装置10において電気分解が行われることで水が水素と酸素とに分解される。酸素は、酸素気液分離器32に流入し、気液分離された後、大気に放出される。酸素気液分離器32において気液分離された水は循環ポンプ33によって再び電気分解装置10に給水される。水素は、水素気液分離器35に流入し、気液分離された後、ボンベ36(水素タンク)に流入する。水素気液分離器35において気液分離された水は循環ポンプ34によって再び電気分解装置10に給水される。
図7は、陽極11(空気極39)および陰極12(燃料極38)を使用した固体高分子形燃料電池37の側面図であり、図8は、陽極11(空気極39)および陰極12(燃料極38)の起電圧試験の結果を示す図である。図9は、陽極11(空気極39)および陰極12(燃料極38)のI−V特性試験の結果を示す図である。図7では、負荷47が接続された状態を示しているが、起電圧試験では、負荷47が存在せず、無負荷である。起電圧試験およびI−V特性試験では、図7に示す固体高分子形燃料電池37に電気分解装置10において使用した陽極11(空気極)および陰極12(燃料極)を使用し、無負荷においてその起電圧を測定し、固体高分子形燃料電池37に負荷47を接続し、そのI−V特性を測定した。
固体高分子形燃料電池37は、図7に示すように、燃料極38(陰極)および空気極39(陽極)と、燃料極38および空気極39の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜13(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、燃料極38の厚み方向外側に位置するセパレータ40(バイポーラプレート)と、空気極39の厚み方向外側に位置するセパレータ41(バイポーラプレート)とから形成されている。
それらセパレータ40,41には、反応ガス(水素や酸素等)の供給流路が刻設されている(彫り込まれている)。燃料極38や空気極39、固体高分子電解質膜13が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体(Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体をそれらセパレータ40,41が挟み込んでいる。固体高分子電解質膜13は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。燃料極38とセパレータ40との間には、ガス拡散層42が形成され、空気極39とセパレータ41との間には、ガス拡散層43が形成されている。燃料極38とセパレータ40との間であってガス拡散層42の上部および下部には、ガスシール44が設置されている。空気極39とセパレータ41との間であってガス拡散層43の上部および下部には、ガスシール45が設置されている。
固体高分子形燃料電池37では、燃料極38(陰極12)に水素(燃料)が供給され、空気極39(陽極11)に空気(酸素)が供給される。燃料極38では、水素がH→2H+2eの反応(触媒作用)によってプロトン(水素イオン、H)と電子とに分解される。その後、プロトンが固体高分子電解質膜13内を通って燃料極38から空気極39へ移動し、電子が導線46内を通って空気極39へ移動する。固体高分子電解質膜13には、燃料極38で生成されたプロトンが通流する。空気極39では、固体高分子電解質膜13から移動したプロトンと導線46を移動した電子とが空気中の酸素と反応し、4H+O+4e→2HOの反応によって水が生成される。少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、遷移金属の中から選択された少なくとも3種類の遷移金属から燃料極38(陰極12)や空気極39(陽極11)が形成されているから、燃料極38(陰極12)や空気極39(陽極11)が優れた触媒活性(触媒作用)を示し、水素がプロトンと電子とに効率よく分解される。
起電圧試験では、水素ガスを注入してから15分の間、燃料極38(陰極12)と空気極39(陽極11)との間(電極間)の電圧(V)を測定した。図8の起電圧試験の結果を示す図では、横軸に測定時間(min)を表し、縦軸に燃料極38(陰極12)と空気極39(陽極11)との間(電極間)の電圧(V)を表す。白金族元素を利用した(担持させた)電極(白金電極)を使用した場合、固体高分子形燃料電池では、図8の起電圧試験の結果を示す図から分かるように、電極間の電圧が1.079(V)前後であったのに対し、燃料極38(非白金電極)および空気極39(非白金電極)を使用した固体高分子形燃料電池37では、燃料極38(陰極12)と空気極39(陽極11)との間(電極間)の電圧(起電力)が1.01(V)〜1.02(V)であった。
I−V特性試験では、燃料極38(陰極12)と空気極39(陽極11)との間(電極間)に負荷47を接続し、電圧と電流との関係を測定した。図9のI−V特性試験の結果を示す図では、横軸に電流(A)を表し、縦軸に電圧(V)を表す。燃料極38(非白金電極)および空気極39(非白金電極)を使用した固体高分子形燃料電池37では、図9のI−V特性試験の結果を示す図から分かるように、白金族元素を利用した(担持させた)電極(白金電極)を使用した固体高分子形燃料電池の電圧降下率と大差のない結果が得られた。図8の起電圧試験の結果や図9のI−V特性試験の結果に示すように、白金族元素を利用していない非白金の燃料極38(陰極12)および空気極39(陽極11)が電子を放出させて水素イオンとなる反応を促進させる優れた触媒作用を有するとともに、白金を利用した電極と略同様の酸素還元機能(触媒作用)を有することが確認された。
電気分解装置10は、それに使用される陽極11および陰極12が各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属から形成され、選択された少なくとも3種類のそれら遷移金属の粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮した後に焼成して多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極24であり、選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されているから、陽極11および陰極12が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11や陰極12が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、非白金の陽極11および陰極12を使用して電気分解を効率よく行うことができ、多量の水素ガスを発生させることができる。電気分解装置10は、陽極11および陰極12の厚み寸法が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にあるから、陽極11および陰極12の電気抵抗を小さくすることができ、陽極11や陰極12に電流をスムースに流すことができ、陽極11や陰極12を利用して電気分解を確実に行うことができる。
図10は、陽極11および陰極12の製造方法を説明する図である。陽極11(電極)および陰極12(電極)は、図10に示すように、遷移金属選択工程S1、金属粉体混合物作成工程S2、金属薄板作成工程S3、ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程S4を有する電極製造方法によって製造される。遷移金属選択工程S1では、各種の遷移金属36から選択する少なくとも3種類の遷移金属48の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属48の中から少なくとも3種類の遷移金属48(Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Ag(銀))を選択する。
遷移金属選択工程S1において、既述のように、Ni(ニッケル)を主成分とした陽極11や陰極12では、Cu(銅)およびZN(亜鉛)を選択し、または、Mn(マンガン)およびMo(モリブデン)を選択する。Fe(鉄)を主成分とした陽極11や陰極12では、Ni(ニッケル)およびCu(銅)を選択し、または、Ti(チタン)およびAg(銀)を選択する。Cu(銅)を主成分とした陽極11や陰極12では、Fe(鉄)およびZn(亜鉛)を選択し、または、Fe(鉄)およびAg(銀)を選択する。
金属粉体混合物作成工程S2では、遷移金属選択工程S1によって選択された少なくとも3種類の遷移金属48の粉体49を均一に混合・分散した金属粉体混合物25を作る。金属粉体混合物作成工程S2において、Ni(ニッケル)を主成分とした陽極11や陰極12では、遷移金属選択工程S1によって選択されたNi、Cu(銅)、ZN(亜鉛)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してNiの粉体49、Cuの粉体49、Znの粉体49を作成する。次に、Niの粉体49やCuの粉体49、Znの粉体49を混合機に投入して混合機によってNiの粉体49、Cuの粉体49、Znの粉体49を攪拌・混合し、Niの粉体49、Cuの粉体49、Znの粉体49が均一に混合・分散した金属粉体混合物25を作る。
または、遷移金属選択工程S1によって選択されたNi(ニッケル)、Mn(マンガン)、Mo(モリブデン)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してNiの粉体49、Mnの粉体49、Moの粉体49を作成する。次に、Niの粉体49やMnの粉体49、Moの粉体49を混合機に投入して混合機によってNiの粉体49、Mnの粉体49、Moの粉体49を攪拌・混合し、Niの粉体49、Mnの粉体49、Moの粉体49が均一に混合・分散した金属粉体混合物25を作る。
金属粉体混合物作成工程S2において、Fe(鉄)を主成分とした陽極11や陰極12では、遷移金属選択工程S1によって選択されたFe、Ni(ニッケル)、Cu(銅)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してFeの粉体49、Niの粉体49、Cuの粉体49を作成する。次に、Feの粉体49やNiの粉体49、Cuの粉体49を混合機に投入して混合機によってFeの粉体49、Niの粉体49、Cuの粉体49を攪拌・混合し、Feの粉体49、Niの粉体49、Cuの粉体49が均一に混合・分散した金属粉体混合物25を作る。
または、遷移金属選択工程S1によって選択されたFe(鉄)、Ti(チタン)、Ag(銀)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してFeの粉体49、Tiの粉体49、Agの粉体49を作成する。次に、Feの粉体49やTiの粉体49、Agの粉体49を混合機に投入して混合機によってFeの粉体49、Tiの粉体49、Agの粉体49を攪拌・混合し、Feの粉体49、Tiの粉体49、Agの粉体49が均一に混合・分散した金属粉体混合物25を作る。
金属粉体混合物作成工程S2において、Cu(銅)を主成分とした陽極11や陰極12では、遷移金属選択工程S1によって選択されたCu、Fe(鉄)、Zn(亜鉛)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してCuの粉体49、Feの粉体49、Znの粉体49を作成する。次に、Cuの粉体49やFeの粉体49、Znの粉体49を混合機に投入して混合機によってCuの粉体49、Feの粉体49、Znの粉体49を攪拌・混合し、Cuの粉体49、Feの粉体49、Znの粉体49が均一に混合・分散した金属粉体混合物25を作る。
または、遷移金属選択工程S1によって選択されたCu(銅)、Fe(鉄)、Ag(銀)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してCuの粉体49、Feの粉体49、Agの粉体49を作成する。次に、Cuの粉体49やFeの粉体49、Agの粉体49を混合機に投入して混合機によってCuの粉体49、Feの粉体49、Agの粉体49を攪拌・混合し、Cuの粉体49、Feの粉体49、Agの粉体49が均一に混合・分散した金属粉体混合物25を作る。
金属薄板作成工程S3では、金属粉体混合物作成工程S2によって作られた金属粉体混合物25を所定圧力で加圧し、金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮した金属薄板50を作る。金属薄板作成工程S3では、金属粉体混合物25を金型に入れ、金型をプレス機によって加圧(プレス)するプレス加工によって金属薄板50を作る。プレス加工時におけるプレス圧(圧力)は、500Mpa〜800Mpaの範囲にある。
プレス圧(圧力)が500Mpa未満では、金属薄板50に形成される流路23(通路孔)の開口径が大きくなり、金属薄板50の厚み寸法L1を0.03mm〜0.3mmにしつつ開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を金属薄板50に形成することができない。プレス圧(圧力)が800Mpaを超過すると、金属薄板50に形成される流路23(通路孔)の開口径が必要以上に小さくなり、金属薄板50の厚み寸法L1を0.03mm〜0.3mmにしつつ開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を金属薄板50に形成することができない。電極製造方法は、金属粉体混合物25を前記範囲の圧力で加圧(圧縮)することで、金属薄板50の厚み寸法L1を0.03mm〜0.3mmにしつつ開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成した金属薄板50を作ることができる。
金属薄板作成工程S3において、Ni(ニッケル)を主成分とした陽極11や陰極12では、Niの粉体49、Cu(銅)の粉体49、ZN(亜鉛)粉体49を混合した金属粉体混合物25の所定量を金型に投入し、その金属粉体混合物25をプレス加工によって加圧(圧縮)して金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmであって開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成した金属薄板50を作る。
または、Niの粉体49、Mn(マンガン)の粉体49、Mo(モリブデン)の粉体49を混合した金属粉体混合物25の所定量を金型に投入し、その金属粉体混合物25をプレス加工によって加圧(圧縮)して金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmであって開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成した金属薄板50を作る。
金属薄板作成工程S3において、Fe(鉄)を主成分とした陽極11や陰極12では、Feの粉体49、Ni(ニッケル)の粉体49、Cu(銅)の粉体49を混合した金属粉体混合物25の所定量を金型に投入し、その金属粉体混合物25をプレス加工によって加圧(圧縮)して金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmであって開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成した金属薄板50を作る。
または、Feの粉体49、Ti(チタン)の粉体49、Ag(銀)の粉体49を混合した金属粉体混合物25の所定量を金型に投入し、その金属粉体混合物25をプレス加工によって加圧(圧縮)して金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmであって開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成した金属薄板50を作る。
金属薄板作成工程S3において、Cu(銅)を主成分とした燃料極11や空気極12では、Cuの粉体49、Fe(鉄)の粉体49、Zn(亜鉛)の粉体49を混合した金属粉体混合物25の所定量を金型に投入し、その金属粉体混合物25をプレス加工によって加圧(圧縮)して金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmであって開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成した金属薄板50を作る。
または、Cuの粉体49、Fe(鉄)の粉体49、Ag(銀)の粉体49を混合した金属粉体混合物25の所定量を金型に投入し、その金属粉体混合物25をプレス加工によって加圧(圧縮)して金属粉体混合物25を所定面積の薄板状に圧縮し、厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmであって開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成した金属薄板50を作る。
ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程S4では、金属薄板作成工程S3によって作られた金属薄板50を炉(電気炉等)に投入し、金属薄板50を炉において所定温度で焼成(焼結)して多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極24を作る。ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程S4では、遷移金属選択工程S1によって選択された少なくとも3種類の遷移金属48のうちの融点が最も低い遷移金属48の粉体49を溶融させる温度で金属薄板50を長時間焼成する。焼成(焼結)時間は、3時間〜6時間である。ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程S4では、所定面積の薄板状に圧縮した金属薄板50(金属粉体混合物25)の焼成時において、最も融点の低い遷移金属48の粉体49が溶融し、溶融した遷移金属48をバインダーとして他の遷移金属48の粉体49を接合(固着)する。
ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程S4において、Ni(ニッケル)を主成分とした陽極11(電極)や陰極12(電極)では、Niの粉体49、Cu(銅)の粉体49、ZN(亜鉛)粉体49を混合した金属粉体混合物25を圧縮した金属薄板50を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極24を作る。Niの粉体49、Cuの粉体49、Znの粉体49から形成された金属薄板50では、Znの粉体49を溶融させる温度(例えば、500℃〜800℃)で金属薄板50を焼成し、溶融したZnの粉体49によってNiの粉体49とCuの粉体49とが接合(固着)される。
また、Ni(ニッケル)を主成分とした陽極11(電極)や陰極12(電極)では、Niの粉体49、Mn(マンガン)の粉体49、Mo(モリブデン)の粉体49を混合した金属粉体混合物25を圧縮した金属薄板50を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極24を作る。Niの粉体49、Mnの粉体49、Moの粉体49から形成された金属薄板50では、Mnの粉体49を溶融させる温度(例えば、1200℃〜1400℃)で金属薄板50を焼成し、溶融したMnの粉体49によってMnの粉体49とMoの粉体49とが接合(固着)される。
ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程S4において、Fe(鉄)を主成分とした陽極11(電極)や陰極12(電極)では、Feの粉体49、Ni(ニッケル)の粉体49、Cu(銅)の粉体49を混合した金属粉体混合物25を圧縮した金属薄板50を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極24を作る。Feの粉体49、Niの粉体49、Cuの粉体49から形成された金属薄板50では、Cuの粉体49を溶融させる温度(例えば、1100℃〜1300℃)で金属薄板50を焼成し、溶融したCuの粉体49によってFeの粉体49とNiの粉体49とが接合(固着)される。
また、Fe(鉄)を主成分とした陽極11(電極)や陰極12(電極)では、Feの粉体49、Ti(チタン)の粉体49、Ag(銀)の粉体49を混合した金属粉体混合物25を圧縮した金属薄板50を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極24を作る。Feの粉体49、Tiの粉体49、Agの粉体49から形成された金属薄板50では、Agの粉体49を溶融させる温度(例えば、1000℃〜1200℃)で金属薄板50を焼成し、溶融したAgの粉体49によってFeの粉体49とTiの粉体49とが接合(固着)される。
ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程S4において、Cu(銅)を主成分とした陽極11(電極)や陰極12(電極)では、Cuの粉体49、Fe(鉄)の粉体49、Zn(亜鉛)の粉体49を混合した金属粉体混合物25を圧縮した金属薄板50を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極24を作る。Cuの粉体49、Feの粉体49、Znの粉体49から形成された金属薄板50では、Znの粉体49を溶融させる温度(例えば、500℃〜800℃)で金属薄板50を焼成し、溶融したZnの粉体49によってCuの粉体49とFeの粉体49とが接合(固着)される。
また、Cu(銅)を主成分とした陽極11(電極)や陰極12(電極)では、Cuの粉体49、Fe(鉄)の粉体49、Ag(銀)の粉体49を混合した金属粉体混合物25を圧縮した金属薄板50を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極24を作る。Cuの粉体49、Feの粉体49、Agの粉体49から形成された金属薄板50では、Agの粉体49を溶融させる温度(例えば、1000℃〜1100℃)で金属薄板50を焼成し、溶融したAgの粉体49によってCuの粉体49とFeの粉体49とが接合(固着)される。
電極製造方法は、遷移金属選択工程S1や金属粉体混合物作成工程S2、金属薄板作成工程S3、ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程S4によって厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲であって多数の微細な流路23(通路孔)を形成した陽極11(電極)や陰極12(電極)を作ることができ、白金族元素を利用しない非白金の陽極11や陰極12を廉価に作ることができるとともに、触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であって触媒活性(触媒作用)を有して電気分解装置10に使用する陽極11や陰極12を作ることができる。
電極製造方法は、厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲であって多数の微細な流路23(通路孔)が形成された陽極11(電極)や陰極12(電極)を作ることができるから、陽極11や陰極12の電気抵抗を小さくすることができるとともに、陽極11や陰極12を電流がスムースに流れ、電気分解装置10において効率よく電気分解を行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることが可能な陽極11や陰極12を作ることができる。
10 電気分解装置
11 陽極(電極)
12 陰極(電極)
13 固体高分子電解質膜
14 陽極給電部材
15 陰極給電部材
16 陽極用貯水槽
17 陰極用貯水槽
18 陽極主電極
19 陰極主電極
20 膜/電極接合体
21 前面
22 後面
23 流路(通路孔)
24 ポーラス構造のアロイ薄板電極
25 金属粉体混合物
26 通流口
27 外周縁
28 水素ガス生成システム
29 直流電源
30 貯水タンク
31 給水ポンプ
32 酸素気液分離器
33 循環ポンプ
34 循環ポンプ
35 水素気液分離器
36 ボンベ
37 固体高分子形燃料電池
38 燃料極
39 空気極
40 セパレータ
41 セパレータ
42 ガス拡散層
43 ガス拡散層
44 ガスシール
45 ガスシール
46 導線
47 負荷
48 遷移金属
49 粉体
50 金属薄板
L1 厚み寸法

Claims (15)

  1. 陽極および陰極と、前記陽極と前記陰極との間に位置してそれら極を接合する電極接合体膜とを備え、前記陽極および前記陰極に電気を通電し、該陽極で酸化反応を起こすとともに該陰極で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解する電気分解装置において、
    前記陽極および前記陰極が、各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属から形成され、前記選択された少なくとも3種類のそれら遷移金属の粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物を所定面積の薄板状に圧縮した後に焼成して多数の微細な流路を形成したポーラス構造のアロイ薄板電極であり、前記陽極および前記陰極では、前記選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されていることを特徴とする電気分解装置。
  2. 前記陽極および前記陰極の厚み寸法が、0.03mm〜0.3mmの範囲にある請求項1に記載の電気分解装置。
  3. 前記陽極および前記陰極が、Niの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、前記ポーラス構造のアロイ薄板電極では、前記Niの仕事関数と該Niを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が前記白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中からNiの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている請求項2に記載の電気分解装置。
  4. 前記Niの粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、30%〜50%の範囲、前記Niの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、前記Niの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある請求項3に記載の電気分解装置。
  5. 前記陽極および前記陰極が、Feの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、前記ポーラス構造のアロイ薄板電極では、前記Feの仕事関数と該Feを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が前記白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中からFeの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている請求項2に記載の電気分解装置。
  6. 前記Feの粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、30%〜50%の範囲、前記Feの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、前記Feの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある請求項5に記載の電気分解装置。
  7. 前記陽極および前記陰極が、Cuの粉体を主成分として0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形されたポーラス構造のアロイ薄板電極であり、前記ポーラス構造のアロイ薄板電極では、前記Crの仕事関数と該Cuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が前記白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中からCuの粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の粉体が選択されている請求項2に記載の電気分解装置。
  8. 前記Cuの粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、30%〜50%の範囲、前記Cuの粉体を除く1種類の遷移金属の粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、前記Cuの粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある請求項7に記載の電気分解装置。
  9. 前記陽極および前記陰極の空隙率が、15%〜30%の範囲にあり、前記陽極および前記陰極の密度が、5.0g/cm〜7.0g/cmの範囲にある請求項1ないし請求項8いずれかに記載の電気分解装置。
  10. 前記遷移金属の粉体の粒径が、10μm〜200μmの範囲にある請求項1ないし請求項9いずれかに記載の電気分解装置。
  11. 前記陽極および前記陰極では、所定面積の薄板状に圧縮した前記金属粉体混合物の焼成時に最も融点の低い遷移金属の粉体が溶融し、溶融した遷移金属をバインダーとして他の遷移金属の粉体が接合され、前記バインダーとなる遷移金属の粉体の前記金属粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある請求項1ないし請求項10いずれかに記載の電気分解装置。
  12. 電気分解装置に使用する陽極および陰極を製造する電極製造方法において、
    前記電極製造方法が、各種の遷移金属から選択する少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属を選択する遷移金属選択工程と、前記遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属の粉体を均一に混合・分散した金属粉体混合物を作る金属粉体混合物作成工程と、前記金属粉体混合物作成工程によって作られた金属粉体混合物を所定圧力で加圧して金属薄板を作る金属薄板作成工程と、前記金属薄板作成工程によって作られた金属薄板を所定温度で焼成して多数の微細な流路を形成した前記ポーラス構造のアロイ薄板電極を作るポーラス構造アロイ薄板電極作成工程とを有することを特徴とする電極製造方法。
  13. 前記金属粉体混合物作成工程が、前記遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属を10μm〜200μmの粒径に微粉砕する請求項12に記載の電極製造方法。
  14. 前記金属薄板作成工程が、前記金属粉体混合物作成工程によって作られた金属粉体混合物を500Mpa〜800Mpaの圧力で加圧し、前記0.03mm〜0.3mmの厚み寸法を有して多数の微細な流路を形成した金属薄板を作る請求項12または請求項13に記載の電極製造方法。
  15. 前記ポーラス構造アロイ薄板電極作成工程が、前記遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属のうちの融点が最も低い遷移金属の粉体を溶融させる温度で前記金属薄板を焼成する請求項12ないし請求項14いずれかに記載の電極製造方法。
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