JP7171030B2 - 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法 - Google Patents

電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気を利用して所定の水溶液を化学分解する電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法に関する。
反応管と、反応管内に収容された触媒体と、流体入口及び流体出口を有する筒状体とを備え、流体入口と流体出口とが筒状体の内部を流路として互いに連通し、反応管が流路内に配置され、触媒体が軸線を反応管の長手方向に平行にする向きに反応管に挿入され、触媒体が一定の軸線に沿って延在する基材と脱水素触媒を含む脱水素触媒層とを備え、基材が軸線を中心として回転する方向にねじれながら軸線に沿って延在する板状部を含み、板状部の表面上に脱水素触媒層が設けられている水素発生装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2016-55251号公報
前記特許文献1に開示の水素発生装置の触媒体は、金属の成形体の表面を陽極酸化して金属の酸化物を含む金属酸化物膜を形成する工程と、金属酸化物膜に脱水素触媒を担持させる工程とから作られる。金属酸化物膜に脱水素触媒を担持させる工程では、 ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを含む酸性の塩化白金水溶液を金属酸化物膜と接触させることによって金属酸化物膜にヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを付着させるとともに、ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンが付着している金属酸化物膜を焼成して金属酸化物膜に脱水素触媒として白金を担持させる。
電気分解装置の陽極及び陰極として各種の白金担持カーボンが広く利用されている。しかし、白金は、貴金属であり、その生産量に限りがある希少な資源であることから、その使用を抑えることが求められている。さらに、今後の電気分解装置の普及に向けて高価な白金の含有量を極力少なくするとともに、少ない量の白金とともに白金以外の金属を使用した陽極や陰極の開発が求められている。
本発明の目的は、白金族金属の含有量が少ないにもかかわらず、優れた触媒活性(触媒作用)を有する陽極及び陰極を備え、その陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる電気分解装置を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、陽極及び陰極と、前記陽極と前記陰極との間に位置してそれら極を接合する電極接合体膜とを備えた電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法である
前記前提における本発明の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法の特徴は、陽極及び陰極の製造方法が、白金(Pt)と、所定の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金の仕事関数(5.65eV)に近似するように選択されたニッケル(Ni)(仕事関数:5.22(eV))、鉄(Fe)(仕事関数:4.67(eV))、銅(Cu)(仕事関数:5.10(eV)とを原料とし、白金を微粉砕して粒径が10μm~200μmの白金微粉体を作り、ニッケルを微粉砕して粒径が10μm~200μmのニッケル微粉体を作り、鉄を微粉砕して粒径が10μm~200μmの鉄微粉体を作るとともに、銅を微粉砕して粒径が10μm~200μmの銅微粉体を作る金属微粉体作成工程と、白金微粉体とニッケル微粉体と鉄微粉体と銅微粉体とを混合した金属微粉体混合物の全重量(100%)に対する白金微粉体の重量比を5~10%の範囲とし、金属微粉体混合物の全重量に対するニッケル微粉体の重量比を30%~45%の範囲とし、金属微粉体混合物の全重量に対する鉄微粉体の重量比を30%~45%の範囲とするとともに、金属微粉体混合物の全重量に対する銅微粉体の重量比を3%~5%の範囲とする微粉体重量比決定工程と、重量比の白金微粉体と重量比のニッケル微粉体と重量比の鉄微粉体と重量比の銅微粉体とを攪拌・混合し、白金微粉体とニッケル微粉体と鉄微粉体と銅微粉体とが均一に混合・分散した金属微粉体混合物を作る金属微粉体混合物作成工程と、金属微粉体混合物作成工程によって作られた金属微粉体混合物を金型に入れ、金型をプレス機によって500Mpa~800Mpaの範囲のプレス圧で金属微粉体混合物を加圧し、厚み寸法が0.03mm~0.8mmの薄板状に圧縮された金属微粉体圧縮物を作る金属微粉体圧縮物作成工程と、属微粉体圧縮物作成工程によって作られた金属微粉体圧縮物を焼成炉に投入し、最も融点の低い銅微粉体を溶融させる1100℃~1400℃の温度で金属微粉体圧縮物を3時間~6時間焼成し、多数の微細な流路及び多数の微細な通流口を形成したポーラス構造かつ薄板状の陽極及び陰極である遷移金属薄板電極を作る薄板電極作成工程とを有することにある
本発明の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法の一例としては、ポーラス構造の薄板状に成形された陽極及び陰極の空隙率が、15%~30%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法の他の一例としては、ポーラス構造の薄板状に成形された陽極及び陰極の密度が、5.0g/cm~7.0g/cmの範囲にある。
本発明の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法の他の一例として、陽極及び陰極では、所定面積の薄板状に圧縮した金属微粉体混合物の焼成時に最も融点の銅微粉体が溶融し、溶融した銅微粉体をバインダーとして白金微粉体とニッケル微粉体と鉄微粉体とが接合されている。
本発明の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法の他の一例としては、多数の微細な流路の開口径が、1μm~100μmの範囲にある。
本発明に係る電気分解装置によれば、それに使用される陽極及び陰極が、各種の白金族金属から選択された少なくとも1種類の白金族金属と各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属とから形成され、選択された少なくとも1種類の白金族金属を微粉砕した白金族金属微粉体と選択された少なくとも3種類の遷移金属を微粉砕した遷移金属微粉体とを均一に混合・分散した金属微粉体混合物を所定面積の薄板状に圧縮した金属微粉体圧縮物を焼成することで、多数の微細な流路が形成されたポーラス構造の薄板状に成形されているから、陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されている電気分解装置は、合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されているから、白金族金属の含有量が少ないにもかかわらず、陽極及び陰極が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極及び陰極が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮するから、選択された少なくとも3種類の遷移金属を含む陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、白金族金属の微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が定められているとともに、選択された少なくとも3種類の遷移金属の微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が定められている電気分解装置は、遷移金属の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、金属微粉体混合物の全重量に対する白金族金属の微粉体の重量比と選択された少なくとも3種類の遷移金属の重量比とが決定されているから、陽極や陰極が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、陽極や陰極が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、その燃料極及び空気極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。電気分解装置は、選択された少なくとも3種類の遷移金属を含み、白金族金属の含有量が少ないから、陽極や陰極の材料費を低減させることができ、電気分解装置を廉価に作ることができるとともに、電気分解装置の運転コストを下げることができる。
陽極の厚み寸法と陰極の厚み寸法とが0.03mm~0.8mmの範囲にある電気分解装置は、陽極及び陰極の厚み寸法を前記範囲にすることで、陽極及び陰極の電気抵抗を小さくすることができ、陽極や陰極に電流をスムースに流すことができる。電気分解装置は、陽極及び陰極が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を有するとともに、陽極及び陰極の電気抵抗が小さく、陽極及び陰極に電流がスムースに流れるから、その陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
白金族金属がPt(白金)であり、遷移金属がNi(ニッケル)とFe(鉄)と最も融点の低いCu(銅)とであり、Niの仕事関数とFeの仕事関数とCuの仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Ptの微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比とNiの微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比とFeの微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比とCuの微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比とが定められている電気分解装置は、遷移金属の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、金属微粉体混合物の全重量に対するPtの微粉体の重量比とNiの微粉体の重量比とFeの微粉体の重量比とCuの微粉体の重量比とが決定されているから、陽極や陰極が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極や陰極が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、陽極や陰極が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、その陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。電気分解装置は、Ni(ニッケル)とFe(鉄)とCu(銅)とを含み、Pt(白金)の含有量が少ないから、陽極や陰極の材料費を低減させることができ、電気分解装置を廉価に作ることができるとともに、電気分解装置の運転コストを下げることができる。
Ptの微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が5~10%の範囲、Niの微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が30%~45%の範囲、Feの微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が30%~45%の範囲、Cuの微粉体の金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が3%~5%の範囲にある電気分解装置は、金属微粉体混合物の全重量に対するPtの微粉体の重量比やNiの微粉体の重量比、Feの微粉体の重量比、Cuの微粉体の重量比を前記範囲にすることで、Niの微粉体とFeの微粉体とCuの微粉体との仕事関数の合成仕事関数を白金族元素の仕事関数に近似させることができ、陽極及び陰極が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、白金族金属の含有量が少ないにもかかわらず、陽極や陰極が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、陽極や陰極が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、その陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。電気分解装置は、前記重量比のNi(ニッケル)とFe(鉄)とCu(銅)とを含み、金属微粉体混合物の全重量に対するPt(白金)の重量比が小さいから、陽極や陰極の材料費を低減させることができ、電気分解装置を廉価に作ることができるとともに、電気分解装置の運転コストを下げることができる。
ポーラス構造の薄板状に成形された陽極及び陰極の空隙率が15%~30%の範囲にある電気分解装置は、陽極及び陰極の空隙率を前記範囲にすることで、陽極及び陰極が多数の微細な流路(通路孔)を有する多孔質に成形され、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら流路を液体が通流しつつ液体を陽極や陰極のそれら流路における接触面に広く接触させることが可能となり、陽極や陰極が白金族元素と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮し、その陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
ポーラス構造の薄板状に成形された陽極及び陰極の密度が5.0g/cm~7.0g/cmの範囲にある電気分解装置は、陽極及び陰極の密度を前記範囲にすることで、陽極及び陰極が多数の微細な流路(通路孔)を有する多孔質に成形され、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら流路を液体が通流しつつ液体を陽極や陰極のそれら流路における接触面に広く接触させることが可能となり、陽極や陰極が白金族元素と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮し、その陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
白金族金属の微粉体の粒径と遷移金属の微粉体の粒径とが10μm~200μmの範囲にある電気分解装置は、白金族金属の微粉体や遷移金属の微粉体の粒径を前記範囲にすることで、陽極及び陰極が多数の微細な流路(通路孔)を有する多孔質に成形され、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら流路を液体が通流しつつ液体を陽極や陰極のそれら流路における接触面に広く接触させることが可能となり、陽極や陰極が白金族元素と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮し、その陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
所定面積の薄板状に圧縮した金属微粉体混合物の焼成時に最も融点のCuの微粉体が溶融し、溶融したCuをバインダーとしてPtの微粉体とNiの微粉体とFeの微粉体とが接合されている電気分解装置は、最も融点のCuメタル微粉体をバインダーとしてPtの微粉体とNiの微粉体とFeの微粉体とを接合することで、多数の微細な流路(通路孔)を有するポーラス構造であるにもかかわらず、陽極や陰極が高い強度を有してその形状を維持することができ、陽極や陰極の触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であって優れた触媒活性(触媒作用)を有する陽極や陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
一例として示す電気分解装置の側面図。 一例として示す陽極及び陰極の斜視図。 陽極及び陰極の一例として示す部分拡大正面図。 陽極及び陰極の他の一例として示す部分拡大正面図。 電気分解装置を使用した電気分解の一例を説明する図。 電気分解装置を利用した水素ガス発生システムの一例を示す図。 空気極(陽極)及び燃料極(陰極)を使用した固体高分子形燃料電池の側面図。 陽極及び陰極の起電圧試験の結果を示す図。 陽極及び陰極のI-V特性試験の結果を示す図。 陽極及び陰極の製造方法を説明する図。
一例として示す電気分解装置10の側面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る電気分解装置及び電気分解装置に使用する陽極及び陰極の製造方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、一例として示す陽極11及び陰極12の斜視図であり、図3は、陽極11及び陰極12の一例として示す部分拡大正面図である。図4は、陽極11及び陰極12の他の一例として示す部分拡大正面図である。図2では、厚み方向を矢印Xで示し、径方向を矢印Yで示す。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)は、陽極11(アノード)と、陰極12(カソード)と、陽極11及び陰極12の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜13(電極接合体膜)(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、陽極給電部材14及び陰極給電部材15と、陽極用貯水槽16及び陰極用貯水槽17と、陽極主電極18及び陰極主電極19とから形成されている。
電気分解装置10は、陽極11及び陰極12に電気を通電し、陽極11で酸化反応を起こすとともに陰極12で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解する。電気分解装置10では、陽極11及び陰極12、固体高分子電解質膜13が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体20 (Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体20を陽極給電部材14と陰極給電部材15とが挟み込んでいる。膜/電極接合体20では、ホットプレスによって固体高分子電解質膜13の一方の面に陽極11の面が密着し、固体高分子電解質膜13の他方の面に陰極12の面が密着している。固体高分子電解質膜13は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。
陽極給電部材14は、陽極11の外側に位置して陽極11に密着し、陽極11に+の電流を給電する。陽極用貯水槽16は、陽極給電部材14の外側に位置して陽極給電部材14に密着している。陽極主電極18は、陽極用貯水槽16の外側に位置して陽極給電部材14に+の電流を給電する。陰極給電部材15は、陰極12の外側に位置して陰極12に密着し、陰極12に-の電流を給電する。陰極用貯水槽17は、陰極給電部材15の外側に位置して陰極給電部材15に密着している。陰極主電極19は、陰極用貯水槽17の外側に位置して陰極給電部材15に-の電流を給電する。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)に使用する陽極11及び陰極12は、前面21及び後面22を有するとともに、所定の面積及び所定の厚み寸法L1を有し、その平面形状が四角形に成形されている。陽極11及び陰極12は、多数の微細な流路23(通路孔)を有するポーラス構造の薄板金属電極24である。流路23(通路孔)には、水溶液(液体)が通流する。なお、陽極11や陰極12の平面形状に特に制限はなく、四角形の他に、その用途にあわせて円形や楕円形等の他のあらゆる平面形状に成形することができる。
陽極11及び陰極12(ポーラス構造の遷移金属薄板電極24)は、粉状に加工された白金族金属31と、粉状に加工された遷移金属32の中から選択された少なくとも3種類の遷移金属32とから形成されている。白金族金属31としては、白金(Pt)、パラジウム(Pb)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)を使用することができる。白金族金属31には、それらのうちの少なくとも1種類が使用される。遷移金属32としては、3d遷移金属や4d遷移金属が使用される。3d遷移金属には、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)が使用される。4d遷移金属には、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Ag(銀)が使用される。遷移金属32には、それらのうちの少なくとも3種類が使用される。
陽極11及び陰極12では、選択された少なくとも3種類の遷移金属32の仕事関数(物質から電子を取り出すのに必要なエネルギー)の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、遷移金属32の中から少なくとも3種類の遷移金属32が選択されている。白金の仕事関数は、5.65(eV)である。Tiの仕事関数は、4.14(eV)、Crの仕事関数は、4.5(eV)、Mnの仕事関数は、4.1(eV)、Feの仕事関数は、4.67(eV)、Coの仕事関数は、5.0(eV)、Niの仕事関数は、5.22(eV)、Cuの仕事関数は、5.10(eV)、Znの仕事関数は、3.63(eV)、Nbの仕事関数は、4.01(eV)、Moの仕事関数は、4.45(eV)、Agの仕事関数は、4.31(eV)である。
陽極11及び陰極12は、白金族金属31の白金族金属微粉体(微粉状に加工されたPt(白金)、微粉状に加工されたPb(パラジウム)、微粉状に加工されたRh(ロジウム)、微粉状に加工されたRu(ルテニウム)、微粉状に加工されたIr(イリジウム)、微粉状に加工されたOs(オスミウム))と、各種の遷移金属32から選択された少なくとも3種類のそれら遷移金属32の遷移金属微粉体(微粉状に加工されたTi(チタン)、微粉状に加工されたCr(クロム)、微粉状に加工されたMn(マンガン)、微粉状に加工されたFe(鉄)、微粉状に加工されたCo(コバルト)、微粉状に加工されたNi(ニッケル)、微粉状に加工されたCu(銅)、微粉状に加工されたZn(亜鉛)、微粉状に加工されたNb(ニオブ)、微粉状に加工されたMo(モリブデン)、微粉状に加工されたAg(銀))とを均一に混合・分散した金属微粉体混合物41を所定面積の薄板状に圧縮して薄板状の金属微粉体圧縮物42とし、その金属微粉体圧縮物42を所定温度で焼成することから作られている(図10参照)。
陽極11及び陰極12では、選択された少なくとも3種類の遷移金属32の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、白金族金属31の微粉体の金属微粉体混合物41の全重量に対する重量比が決定され、選択された少なくとも3種類の遷移金属32の微粉体の金属微粉体混合物41の全重量に対する重量比が決定されている。
具体的には、白金族金属31の微粉体の金属微粉体混合物41の全重量(100%)に対する重量比が5~10%の範囲、好ましくは、5~6%の範囲にあり、選択された遷移金属32のうちの1種類の微粉体の金属微粉体混合物41の全重量(100%)に対する重量比が30%~45%の範囲、好ましくは、40%~45%の範囲にあり、選択された遷移金属32のうちの他の1種類の微粉体の金属微粉体混合物41の全重量(100%)に対する重量比が30%~45%の範囲、好ましくは、40%~45%の範囲にあるとともに、選択された遷移金属32のうちの前記2種類を除く他の1種類の微粉体の金属微粉体混合物41の全重量(100%)に対する重量比が3%~5%の範囲、好ましくは、4%である。なお、重量比が3%~5%の遷移金属32は、その融点が他の2種類の遷移金属32のそれよりも低く、他の2種類の遷移金属32を接合するバインダー(接合成分)となる。
白金族金属31の微粉体の重量比、選択された1種類の遷移金属32の微粉体の重量比、選択された他の1種類の遷移金属32の微粉体の重量比、2種類を除く選択された他の1種類の遷移金属32の微粉体の重量比が前記範囲外になると、それら遷移金属32の微粉体の合成仕事関数を白金族元素の仕事関数に近似させることができないとともに、金属微粉体混合物41を圧縮した金属微粉体圧縮物42を焼成して作られた陽極11や陰極12が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができない。
電気分解装置10は、金属微粉体混合物55の全重量に対する白金族金属31の微粉体の重量比や選択された1種類の遷移金属32の微粉体の重量比、選択された他の1種類の遷移金属32の微粉体の重量比、2種類を除く選択された他の1種類の遷移金属32の微粉体の重量比を前記範囲にすることで、選択された少なくとも3種類の遷移金属32の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似させることができ、陽極11及び陰極12が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11や陰極12が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、陽極11や陰極12が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、陽極11や陰極12を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極11及び陰極12には、径が異なる多数の微細な流路23(通路孔)が形成されている。陽極11及び陰極12は、多数の微細な流路23(通路孔)が形成されているから、その比表面積が大きい。それら流路23(通路孔)は、陽極11及び陰極12の前面21に開口する複数の通流口25と、陽極11及び陰極12の後面22に開口する複数の通流口25とを有し、陽極11及び陰極12の前面21から後面22に向かって陽極11や陰極12をその厚み方向に貫通している。
それら流路23は、陽極11及び陰極12の前面21と後面22との間において陽極11や陰極12の厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、陽極11及び陰極12の外周縁26から中心に向かって陽極11及び陰極12の径方向へ不規則に曲折しながら延びている。径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら流路23は、径方向において部分的につながり、一方の流路23と他方の流路23とが互いに連通している。厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら流路23は、厚み方向において部分的につながり、一方の流路23と他方の流路23とが互いに連通している。
それら流路23(通路孔)の開口面積(開口径)は、厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している。それら流路23は、その開口面積(開口径)が大きくなったり、小さくなったりしながら厚み方向と径方向とへ不規則に開口している。また、陽極11や陰極12の前面21に開口する通流口25と後面22に開口する通流口25とは、その開口面積(開口径)が一様ではなく、その面積がすべて相違している。それら流路23(通路孔)の開口径や前後面21,22の通流口25の開口径は、1μm~100μmの範囲にある。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12に厚み方向や径方向へ不規則に曲折しながら延びる複数の流路23(通路孔)が形成されているから、陽極11や陰極12の比表面積が大きく、それら流路23(通路孔)を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極11及び陰極12のそれら流路23における接触面に広く接触させることができ、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。
陽極11及び陰極12(ポーラス構造の薄板金属電極24)は、その厚み寸法L1が0.03mm~0.8mmの範囲、好ましくは、0.05mm~0.5mmの範囲にある。陽極11及び陰極12の厚み寸法L1が0.03mm(0.05mm)未満では、その強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11や陰極12が容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合がある。陽極11及び陰極12の厚み寸法L1が0.8mm(0.5mm)を超過すると、陽極11や陰極12の電気抵抗が大きくなり、陽極11及び陰極12に電流がスムースに流れず、陽極11及び陰極12が電気分解装置10(水素ガス発生装置)に使用されたときに電気分解装置10において効率よく電気分解を行うことができず、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができない。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12の厚み寸法L1が0.03mm~0.8mmの範囲、好ましくは、0.05mm~0.5mmの範囲にあるから、陽極11及び陰極12が高い強度を有してその形状を維持することができ、陽極11や陰極12に衝撃が加えられたときの陽極11や陰極12の破損や損壊を防ぐことができる。さらに、陽極11及び陰極12の電気抵抗を小さくすることができ、陽極11や陰極12に電流がスムースに流れ、陽極11及び陰極12が電気分解装置10(水素ガス発生装置)に使用されたときに電気分解装置10において効率よく電気分解を行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極11及び陰極12(ポーラス構造の薄板金属電極24)は、その空隙率が15%~30%の範囲、好ましくは、20%~25%の範囲にあり、その相対密度が70%~85%の範囲、好ましくは、75%~80%の範囲にある。陽極11及び陰極12の空隙率が15%未満であって相対密度が85%を超過すると、陽極11や陰極12に多数の微細な流路23(通路孔)が形成されず、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができない。陽極11及び陰極12の空隙率が30%を超過し、相対密度が70%未満では、流路23(通路孔)の開口面積(開口径)や前後面21,22の通流口25の開口面積(開口径)が必要以上に大きくなり、陽極11及び陰極12の強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11や陰極12が容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合があるとともに、陽極11及び陰極12の触媒作用が低下し、触媒活性を発揮することができない。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12の空隙率及び相対密度が前記範囲にあるから、陽極11や陰極12が開口面積(開口径)の異なる多数の微細な流路23(通路孔)や開口面積(開口径)の異なる多数の微細な前後面21,22の通流口25を有する多孔質に成形され、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら流路23(通路孔)を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極11及び陰極12のそれら流路23における接触面に広く接触させることができるとともに、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。更に、陽極11及び陰極12の触媒作用が向上し、陽極11及び陰極12に優れた触媒活性を発揮させることができ、陽極11及び陰極12が電気分解装置10(水素ガス発生装置)に使用されたときに電気分解装置10において効率よく電気分解を行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極11及び陰極12(ポーラス構造の薄板金属電極24)は、その密度が5.0g/cm~7.0g/cmの範囲、好ましくは、5.5g/cm~6.5g/cmの範囲にある。陽極11及び陰極12の密度が5.0g/cm未満では、陽極11や陰極12の強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11や陰極12が容易に破損または損壊し、その形状を維持することができない場合がある。陽極11及び陰極12の密度が7.0g/cmを超過すると、陽極11や陰極12に多数の微細な流路23(通路孔)や多数の微細な通流口25が形成されず、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができず、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12(ポーラス構造の薄板金属電極24)の密度が前記範囲にあるから、陽極11や陰極12が開口面積(開口径)の異なる多数の微細な流路23(通路孔)や開口面積(開口径)の異なる多数の微細な前後面21,22の通流口25を有する多孔質に成形され、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら流路23(通路孔)を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極11及び陰極12のそれら流路23における接触面に広く接触させることができ、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12の密度を前記範囲にすることで、陽極11及び陰極12が開口面積(開口径)の異なる多数の微細な流路23(通路孔)や開口面積(開口径)の異なる多数の微細な前後面21,22の通流口25を有する多孔質に成形され、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら流路23を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極11や陰極12のそれら流路23における接触面に広く接触させることが可能となり、陽極11や陰極12が白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮し、陽極11や陰極12を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
Ptの微粉体(粉状に加工されたPt)、Pbの微粉状(粉状に加工されたPb)、Rhの微粉状(粉状に加工されたRh)、Ruの微粉状(粉状に加工されたRu)、Irの微粉状(粉状に加工されたIr)、Osの微粉状(粉状に加工されたOs)、Tiの微粉体(粉状に加工されたTi)、Crの微粉体(粉状に加工されたCr)、Mnの微粉体(粉状に加工されたMn)、Feの微粉体(粉状に加工されたFe)、Coの微粉体(粉状に加工されたCo)、Niの微粉体(粉状に加工されたNi)、Cuの微粉体(粉状に加工されたCu)、Znの微粉体(粉状に加工されたZn)、Nbの微粉体(粉状に加工されたNb)、Moの微粉体(粉状に加工されたMo)、Agの微粉体(粉状に加工されたAg)の粒径は、10μm~200μmの範囲にある。
それら白金族金属31の微粉体の粒径やそれら遷移金属32の微粉体の粒径が10μm未満では、それら金属の微粉体によって流路23(通路孔)が塞がれ、陽極11及び陰極12に多数の微細な流路23を形成することができず、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができないとともに、陽極11及び陰極12の触媒作用が低下し、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。それら白金族金属31の微粉体の粒径やそれら遷移金属32の微粉体の粒径が200μmを超過すると、流路23(通路孔)の開口面積(開口径)や前後面21,22の通流口25の開口面積(開口径)が必要以上に大きくなり、陽極11及び陰極12に多数の微細な流路23を形成することができず、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができないとともに、陽極11及び陰極12の触媒作用が低下し、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
電気分解装置10は、陽極11及び陰極12を形成する白金族金属31の微粉体の粒径や遷移金属32の微粉体の粒径が前記範囲にあるから、陽極11や陰極12が開口面積(開口径)の異なる多数の微細な流路23(通路孔)や開口面積(開口径)の異なる多数の微細な前後面21,22の通流口25を有する多孔質に成形され、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら流路23を水溶液(液体)が通流しつつ水溶液(液体)を陽極11や陰極12のそれら流路23における接触面に広く接触させることができるとともに、陽極11や陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。更に、陽極11及び陰極12の触媒作用が向上し、陽極11や陰極12に優れた触媒活性を発揮させることができ、陽極11及び陰極12が電気分解装置10(水素ガス発生装置)に使用されたときに電気分解装置10において効率よく電気分解を行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極11及び陰極12に使用する白金族金属31や遷移金属32の具体例としては、図10に示すように、粉状に加工されたPt33(白金)の微粉体37(粒径:10μm~200μm)と、粉状に加工されたNi34(ニッケル)の微粉体38(粒径:10μm~200μm)と、粉状に加工されたFe35(鉄)の微粉体39(粒径:10μm~200μm)と、粉状に加工されたCu36(銅)の微粉体40(粒径:10μm~200μm)とを原料としている。燃料極13及び空気極14は、Pt33やNi34、Fe35、Cu36の微粉体37~40を均一に混合・分散した金属微粉体混合物41を所定面積の薄板状に圧縮して金属微粉体圧縮物42を作り、その金属微粉体圧縮物42を所定温度で焼成することで、多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造かつ薄板状に成形される。
陽極11及び陰極12では、Ni34の仕事関数とFe35の仕事関数とCu36の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Pt33の微粉体37の金属微粉体混合物41の全重量に対する重量比、Ni34の微粉体38の金属微粉体混合物41の全重量に対する重量比、Fe35の微粉体39の金属微粉体混合物41の全重量に対する重量比、Cu36の微粉体40の金属微粉体混合物41の全重量に対する重量比とが決定されている。なお、Cu36の微粉体40は、その融点がPt33の微粉体37やNi34の微粉体38、Fe35の微粉体39のそれよりも低く、Pt33の微粉体37やNi34の微粉体38やFe36の微粉体39を接合するバインダー(接合成分)となる。陽極11及び陰極12では、所定面積の薄板状に圧縮した金属微粉体圧縮物42の焼成時に最も融点のCu36の微粉体40が溶融し、溶融したCu36をバインダーとしてPt33の微粉体37とNi34の微粉体38とFe35の微粉体39とが接合されている。
金属微粉体混合物41の全重量(100%)に対するPt33(白金族金属31)の微粉体37の重量比は、5~10%の範囲、好ましくは、5~6%の範囲であり、金属微粉体混合物41の全重量(100%)に対するNi34(遷移金属32)の微粉体38の重量比は、30%~45%の範囲、好ましくは、40%~45%である。金属微粉体混合物41の全重量(100%)に対するFe35(遷移金属32)の微粉体39の重量比は、30~45%の範囲、好ましくは、40%~45%であり、金属微粉体混合物41の全重量(100%)に対するCu36(遷移金属32)の微粉体40の重量比は、3%~5%の範囲、好ましくは、4%である。
Pt33の微粉体37の重量比、Ni34の微粉体38の重量比、Fe35の微粉体39の重量比、Cu36の微粉体40の重量比が前記範囲外になると、それらの微粉体38~40の合成仕事関数を白金族元素の仕事関数に近似させることができないとともに、金属微粉体混合物41を圧縮した金属微粉体圧縮物42を焼成して作られた陽極11及び陰極12が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができない。
電気分解装置10は、金属微粉体混合物55の全重量に対するPt33の微粉体の重量比やNi34の微粉体38の重量比、Fe35の微粉体39の重量比、Cu36の微粉体40の重量比を前記範囲にすることで、3種類の遷移金属32の仕事関数の合成仕事関数を白金族元素の仕事関数に近似させることができ、陽極11及び陰極12が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11や陰極12が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、陽極11や陰極12が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、陽極11や陰極12を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
図5は、電気分解装置10を使用した電気分解の一例を説明する図であり、図6は、電気分解装置10を利用した水素ガス生成システム27の一例を示す図である。図5に示す電気分解では、水(水溶液)を電気分解し、水素と酸素とを発生させているが、水(HO)の他に、電気分解装置10を使用してNaOH水溶液、HSO水溶液、NaCl水溶液、AgNO水溶液、CuSO水溶液の電気分解が行われる。
電気分解装置10における水の電気分解では、図5に矢印で示すように、陽極用貯水槽16及び陰極用貯水槽17に水(HO)が給水され、陽極主電極18に電源から+の電流が給電されるとともに、陰極主電極19に電源から-の電流が給電される。陽極主電極18に給電された+の電流が陽極給電部材14から陽極11(アノード)に給電され、陰極主電極19に給電された-の電流が陰極給電部材15から陰極12(カソード)に給電される。
陽極11(電極)では、2HO→4H+4e+Oの陽極反応(触媒作用)によって酸素が生成され、陰極12(電極)では、4H+4e→2Hの陰極反応(触媒作用)によって水素が生成される。プロトン(水素イオン:H)は、固体高分子電解質膜13内を通って陽極11から陰極12(電極)へ移動する。固体高分子電解質膜12には、陽極11で生成されたプロトンが通流する。
電気分解装置10は、陽極11(電極)や陰極12(電極)の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、遷移金属32の中から少なくとも3種類の遷移金属32が選択され、選択された遷移金属32の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、白金族金属31の金属微粉体混合物41の全重量に対する重量比が決定され、選択された遷移金属32の金属微粉体混合物41の全重量に対する重量比が決定されているから、陽極11及び陰極12が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を示し、水素がプロトンと電子とに効率よく分解される。
具体例として示した陽極11及び陰極12は、仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Ni34とFe35とCu36とが選択され、選択されたNi34とFe35とCu36との仕事関数の合計仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、金属微粉体混合物41の全重量に対するPt33の重量比が決定され、金属微粉体混合物41の全重量に対するNi34の微粉体38の重量比とFe35の微粉体39の重量比とCu36の微粉体40の重量比とが決定されているから、陽極11や陰極12が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を示し、水素がプロトンと電子とに効率よく分解される。
なお、NaOH水溶液の電気分解では、陽極11において4OH→2HO+O+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2HO+2e→2OH+Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。HSO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2H+2e→Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。
NaCl水溶液の電気分解では、陽極11において2Cl→Cl+2eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2HO+2e→2OH+Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。AgNO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12においてAg+e→Agの陰極反応(触媒作用)が起こる。CuSO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12においてCu2++2e→Cuの陰極反応(触媒作用)が起こる。
水素ガス生成システム27は、電気分解装置10と、電気分解装置10の陽極と陰極とに電気を給電する直流電源28と、水(純水)を貯水する貯水タンク29と、水(純水)を給水する給水ポンプ30と、酸素気液分離器31と、水(純水)を給水する2台の循環ポンプ32,33と、水素気液分離器34と、水素を貯めるボンベ35(水素タンク)とから形成されている。
水素ガス生成システム27は、貯水タンク29に貯水された水(純水)が給水ポンプ30によって酸素気液分離器31に給水され、酸素気液分離器31から流出した水が電気分解装置10に給水される。直流電源28から電気分解装置10に電気が給電され、電気分解装置10において電気分解が行われることで水が水素と酸素とに分解される。酸素は、酸素気液分離器31に流入し、気液分離された後、大気に放出される。酸素気液分離器31において気液分離された水は循環ポンプ32によって再び電気分解装置10に給水される。水素は、水素気液分離器34に流入し、気液分離された後、ボンベ35(水素タンク)に流入する。水素気液分離器34おいて気液分離された水は循環ポンプ33によって再び電気分解装置10に給水される。
電気分解装置10(水素ガス生成システム27)は、それに使用される陽極11及び陰極12が白金族金属31と所定の遷移金属32の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように選択された少なくとも3種類の遷移金属32とを均一に混合・分散した金属微粉体混合物41を所定面積の薄板状に圧縮した金属微粉体圧縮物42を焼成して多数の微細な流路23や通流口25を形成したポーラス構造の薄板金属電極24であり、遷移金属32の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、金属微粉体混合物41の全重量に対する白金族金属31の重量比が決定され、金属微粉体混合物41の全重量に対するそれら遷移金属32の重量比が決定されているから、陽極11や陰極12が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11や陰極12が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、陽極11や陰極12が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、その陽極11及び陰極12を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
また、白金族金属31としてPt33(白金)を原料とし、遷移金属32としてNi34(ニッケル)とFe35(鉄)とCu36(銅)とを原料とした陽極11及び陰極12を使用した固体高分子形燃料電池10は、遷移金属32の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Ni34とFe35とCu36とが選択され、選択されたNi34とFe35とCu36との仕事関数の合計仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、金属微粉体混合物41の全重量に対するPt33の微粉体37の重量比が決定され、金属微粉体混合物41の全重量に対するNi34の微粉体38の重量比とFe35の微粉体39の重量比とCu36の微粉体40の重量比とが決定されているから、陽極11や陰極12が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11や陰極12が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、陽極11や陰極12が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、その陽極11及び陰極12を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
電気分解装置10は、陽極11及び陰極12の厚み寸法L1が0.03mm~0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm~0.1mmの範囲にあるから、陽極11及び陰極12の電気抵抗を小さくすることができ、陽極11や陰極12に電流をスムースに流すことができ、陽極11や陰極12を利用して電気分解を確実に行うことができる。
電気分解装置10は、陽極11及び陰極12が各種の遷移金属32から選択された廉価な遷移金属32(たとえば、Ni34、Fe35、Cu36)を含み、金属微粉体混合物41の全重量に対するそれら遷移金属32の微粉体の重量比(Ni34の微粉体38の重量比、Fe35の微粉体39の重量比、Cu36の微粉体40の重量比)が前記範囲にあり、金属微粉体混合物41の全重量に対する白金族金属31の微粉体の重量比(Pt33の微粉体37の重量比)が前記範囲にあり、高価な白金族金属31の含有量が少ないから、陽極11や陰極12の材料費を低減させることができ、電気分解装置10を廉価に作ることができるとともに、電気分解装置10の運転コストを下げることができる。
図7は、空気極38(陽極11)及び燃料極37(陰極12)を使用した固体高分子形燃料電池36の側面図であり、図8は、陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)の起電圧試験の結果を示す図である。図9は、陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)のI-V特性試験の結果を示す図である。図7では、負荷48が接続された状態を示しているが、起電圧試験では、負荷48が存在せず、無負荷である。起電圧試験及びI-V特性試験では、図7に示す固体高分子形燃料電池36に電気分解装置10において使用した陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を使用し、無負荷においてその起電圧を測定し、固体高分子形燃料電池36に負荷48を接続し、そのI-V特性を測定した。
固体高分子形燃料電池36は、図7に示すように、燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極11)と、燃料極37及び空気極38の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜39(電極接合体膜)(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、燃料極37の厚み方向外側に位置するセパレータ40(バイポーラプレート)と、空気極38の厚み方向外側に位置するセパレータ41(バイポーラプレート)とから形成されている。
それらセパレータ40,41には、反応ガス(水素や酸素等)の供給流路が刻設されている(彫り込まれている)。燃料極37や空気極38、固体高分子電解質膜39が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体42(Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体42をそれらセパレータ40,41が挟み込んでいる。固体高分子電解質膜39は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。
燃料極37とセパレータ40との間には、ガス拡散層43が形成され、空気極38とセパレータ41との間には、ガス拡散層44が形成されている。燃料極37とセパレータ40との間であってガス拡散層43の上部及び下部には、ガスシール45が設置されている。空気極38とセパレータ41との間であってガス拡散層44の上部及び下部には、ガスシール46が設置されている。
固体高分子形燃料電池36では、燃料極37(陰極12)に水素(燃料)が供給され、空気極38(陽極11)に空気(酸素)が供給される。燃料極37では、水素がH→2H+2eの反応(触媒作用)によってプロトン(水素イオン、H)と電子とに分解される。その後、プロトンが固体高分子電解質膜39内を通って燃料極37から空気極38へ移動し、電子が導線47内を通って空気極38へ移動する。固体高分子電解質膜39には、燃料極37で生成されたプロトンが通流する。空気極38では、固体高分子電解質膜39から移動したプロトンと導線47を移動した電子とが空気中の酸素と反応し、4H+O+4e→2HOの反応によって水が生成される。
固体高分子形燃料電池36は、燃料極37(陰極12)や空気極38(陽極12)の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように選択されたオーステナイト系ステンレス31(アロイ遷移金属)とフェロアロイ32(合金鉄)とCu33(メタル遷移金属)とを原料として燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極12)が作られ、ステンレスアロイ微粉体34とフェロアロイ微粉体35とCuメタル微粉体36との仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、アロイ・メタル遷移金属微粉体混合物37の全重量に対するステンレスアロイ微粉体34の重量比とフェロアロイ微粉体35の重量比とCuメタル微粉体36の重量比とが決定されているから、燃料極37(陰極12)や空気極38(陽極12)が白金族元素を含む電極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を示し、水素がプロトンと電子とに効率よく分解される。
起電圧試験では、水素ガスを注入してから15分の間、電極(燃料極37や空気極38)と電極(燃料極37や空気極38)との間(電極間)の電圧(V)を測定した。図8の起電圧試験の結果を示す図では、横軸に測定時間(min)を表し、縦軸に電極(燃料極37や空気極38)と電極(燃料極37や空気極38)との間(電極間)の電圧(V)を表す。燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極12)を使用した固体高分子形燃料電池36では、図8に示すように、電極間の電圧が1.05(V)~1.079(V)であった。
I-V特性試験では、電極(燃料極37や空気極38)と電極(燃料極37や空気極38)との間(電極間)に負荷48を接続し、電圧と電流との関係を測定した。図9のI-V特性試験の結果を示す図では、横軸に電流(A)を表し、縦軸に電圧(V)を表す。燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極12)を使用した固体高分子形燃料電池36では、図9に示すように、緩やかな電圧降下が認められた。図8の起電圧試験の結果や図9のI-V特性試験の結果に示すように、燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極12)が電子を放出させて水素イオンとなる反応を促進させる優れた触媒作用を有するとともに、優れた酸素還元機能(触媒作用)を有することが確認された。
図10は、電気分解装置10に使用する陽極11及び陰極12の製造方法を説明する図である。陽極11及び陰極12は、図10に示すように、遷移金属選択工程S1、金属微粉体作成工程S2、微粉体重量比決定工程S3、金属微粉体混合物作成工程S4、金属微粉体圧縮物作成工程S5、薄板電極作成工程S6を有する電極製造方法によって製造される。電極製造方法では、白金族金属49と少なくとも3種類の遷移金属50とを原料として電気分解装置10に使用する陽極11及び陰極12を製造する。
遷移金属選択工程S1では、各種の白金族金属49の中から少なくとも1種類の白金族金属49(白金(Pt)、パラジウム(Pb)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os))を選択し、各種の遷移金属50から選択する少なくとも3種類の遷移金属50の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属50の中から少なくとも3種類の遷移金属50(Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Ag(銀))を選択する。なお、陽極11及び陰極12に使用する白金族金属49としてPt51(白金)が選択され、陽極11及び陰極12に使用する遷移金属50としてNi52(ニッケル)、Fe53(鉄)、Cu54(銅)が選択されたものとする。
金属微粉体作成工程S2では、微粉砕機によって白金51(Pt)を10μm~200μmの粒径に微粉砕し、粒径が10μm~200μmのPt51の微粉体55を作り、微粉砕機によってNi52(ニッケル)を10μm~200μmの粒径に微粉砕し、粒径が10μm~200μmのNi52の微粉体56を作るとともに、微粉砕機によってFe53(鉄)を10μm~200μmの粒径に微粉砕し、粒径が10μm~200μmのFe53の微粉体57を作り、微粉砕機によってCu54(銅)を10μm~200μmの粒径に微粉砕し、粒径が10μm~200μmのCu54の微粉体58を作る。
電極製造方法は、Pt51(白金族金属49)やNi52(遷移金属50)、Fe53(遷移金属50)、Cu54(遷移金属50)を10μm~200μmの粒径に微粉砕することで、多数の微細な流路23(通路孔)を有する多孔質に成形されて比表面積が大きいポーラス構造かつ薄板状の陽極11や陰極12を作ることができ、それら流路23を水溶液(液体)やガス(気体)が通流しつつ水溶液(液体)やガス(気体)を陽極11及び陰極12のそれら流路23における接触面に広く接触させることが可能な陽極11や陰極12を作ることができる。
微粉体重量比決定工程S3では、金属微粉体作成工程S2によって作られたNi52の微粉体56とFe53の微粉体57とCu54の微粉体58との仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、金属微粉体混合物59の全重量に対するPt51の微粉体55の重量比を決定し、金属微粉体混合物59の全重量に対するNi52の微粉体56の重量比を決定し、金属微粉体混合物50の全重量に対するFe53の微粉体57の重量比を決定するとともに、金属微粉体混合物59の全重量に対するCu54の微粉体58の重量比を決定する。
微粉体重量比決定工程S3では、金属微粉体混合物59の全重量(100%)に対するPt51(白金族金属49)の微粉体55の重量比を5~10%の範囲、好ましくは、5~6%の範囲で決定する。微粉体重量比決定工程S3では、金属微粉体混合物59の全重量(100%)に対するNi52(遷移金属50)の微粉体56の重量比を30%~45%の範囲、好ましくは、40%~45%の範囲で決定し、金属微粉体混合物59の全重量(100%)に対するFe53(遷移金属50)の微粉体57の重量比を30%~45%の範囲、好ましくは、40%~45%の範囲で決定するとともに、金属微粉体混合物59の全重量に(100%)対するCu54(遷移金属50)の微粉体57の重量比を3%~5%の範囲、好ましくは、4%で決定する。
電極製造方法は、合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように遷移金属50のNi52(ニッケル)とFe53(鉄)とCu54(銅)とを選択するとともに、合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、金属微粉体混合物59の全重量に対するPt51の微粉体55の重量比やNi52の微粉体56の重量比、Fe53の微粉体57の重量比、Cu54の微粉体58の重量比を前記範囲において決定することで、Ni52の微粉体56とFe53の微粉体57とCu54の微粉体58との仕事関数の合成仕事関数を白金族元素の仕事関数に近似させることができ、白金族金属49(Pt51)の含有量が少ないにもかかわらず、白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、優れた触媒活性(触媒作用)を有して触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能な白金族金属少含有の陽極11及び陰極12を作ることができる。
電極製造方法は、金属微粉体混合物59の全重量に対するNi52(遷移金属50)の微粉体56の重量比やFe53(遷移金属50)の微粉体57の重量比、Cu54(遷移金属50)の微粉体58の全重量が前記範囲にあり、金属微粉体混合物59の全重量に対するPt51(白金族金属49)の微粉体55の重量比が前記範囲にあるから、高価な白金族金属49の含有量が少なく、陽極11及び陰極12を廉価に作ることができる。
金属微粉体混合物作成工程S4では、微粉体重量比決定工程S3によって決定した重量比のPt51の微粉体55と微粉体重量比決定工程S3によって決定した重量比のNi52の微粉体56と微粉体重量比決定工程S3によって決定した重量比のFe53の微粉体57と微粉体重量比決定工程S3によって決定した重量比のCu54の微粉体58とを混合機に投入し、混合機によってPt51の微粉体55、Ni52の微粉体56、Fe53の微粉体57、Cu54の微粉体58を攪拌・混合し、Pt51の微粉体55、Ni52の微粉体56、Fe53の微粉体57、Cu54の微粉体58が均一に混合・分散した金属微粉体混合物59を作る。
金属微粉体圧縮物作成工程S5では、金属微粉体混合物作成工程S4によって作られた金属微粉体混合物59を所定圧力で加圧し、金属微粉体混合物59を所定面積の薄板状に圧縮した金属微粉体圧縮物60を作る。金属微粉体圧縮物作成工程S5では、金属微粉体混合物59を金型に入れ、金型をプレス機によって加圧(プレス)するプレス加工によって薄板状の金属微粉体圧縮物60を作る。
プレス加工時におけるプレス圧(圧力)は、500Mpa~800Mpaの範囲にある。プレス圧(圧力)が500Mpa未満では、金属微粉体圧縮物60(薄板金属電極24)に形成される流路23(通路孔)の開口面積(開口径)が大きくなり、金属微粉体圧縮物60の厚み寸法L1を0.03mm~0.8mm(好ましくは、0.05mm~0.5mm)にしつつ、開口径が1μm~100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を金属微粉体圧縮物60(薄板金属電極24)に形成することができない。
プレス圧(圧力)が800Mpaを超過すると、金属微粉体圧縮物60(薄板金属電極24)に形成される流路23(通路孔)の開口面積(開口径)が必要以上に小さくなり、金属微粉体圧縮物60の厚み寸法L1を0.03mm~0.8mm(好ましくは、0.05mm~0.5mm)にしつつ、開口径が1μm~100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を金属微粉体圧縮物60(薄板金属電極24)に形成することができない。
電極製造方法は、金属微粉体混合物59を前記範囲の圧力で加圧(圧縮)することで、金属微粉体圧縮物60(薄板金属電極24)の厚み寸法L1を0.03mm~0.8mm(好ましくは、0.05mm~0.5mm)にしつつ、開口径が1μm~100μmの範囲の多数の微細な流路23(通路孔)を形成した金属微粉体圧縮物60を作ることができる。電極製造方法は、厚み寸法L1が0.03mm~0.8mmの範囲(好ましくは、0.05mm~0.5mmの範囲)の陽極11及び陰極12を作ることができるから、電気抵抗を小さくすることができ、電流をスムースに流すことが可能な陽極11や陰極12を作ることができる。
薄板電極作成工程S6では、金属微粉体圧縮物作成工程S5によって作られた金属微粉体圧縮物60(薄板金属電極24)を焼成炉(燃焼炉、電気炉等)に投入し、金属微粉体圧縮物60を焼成炉において所定温度で焼成(焼結)して多数の微細な流路23(通路孔)を形成したポーラス構造かつ薄板状の陽極11及び陰極12を作る。
薄板電極作成工程S6では、最も融点の低いCu54(融点:1084.5℃)の微粉体58を溶融させる温度(例えば、1100℃~1400℃)で金属微粉体圧縮物60を長時間焼成する。焼成(焼結)時間は、3時間~6時間である。薄板電極作成工程S6では、所定面積の薄板状に圧縮した金属微粉体圧縮物60の焼成時において、最も融点の低いCu54の微粉体58が溶融し、溶融したCu54の微粉体58をバインダーとしてPt51の微粉体55とNi52の微粉体56とFe53の微粉体57とを接合(固着)する。なお、Pt51の融点は、1774℃、Ni52の融点は、1455℃、Fe53の融点は、1539℃である。薄板電極作成工程S6では、金属微粉体圧縮物60を所定温度で焼成することで、多数の微細な流路23(通路孔)が形成されたポーラス構造かつ薄板状の陽極11及び陰極12が製造される。
電極製造方法は、最も融点の低いCu54の微粉体58をバインダーとしてPt51の微粉体55とNi52の微粉体56とFe53の微粉体57とを接合することで、多数の微細な流路23(通路孔)を有するポーラス構造かつ薄板状の陽極11及び陰極12を作ることができるとともに、高い強度を有して形状を維持することができ、衝撃が加えられたときの破損や損壊を防ぐことが可能な陽極11及び陰極124を作ることができる。
電極製造方法は、各種の遷移金属50から選択する少なくとも3種類の遷移金属50の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属50の中から少なくとも3種類の遷移金属50(たとえば、Ni52、Fe53、Cu54)を選択する遷移金属選択工程S1と、白金族金属50(たとえば、Pt51)を微粉砕して白金族金属微粉体(Pt51の微粉体55)を作り、遷移金属選択工程S1によって選択された少なくとも3種類の遷移金属50を微粉砕して遷移金属微粉体(Ni52の微粉体56、Fe53の微粉体57、Cu54の微粉体58)を作る金属微粉体作成工程S2と、金属微粉体作成工程S2によって作られた少なくとも3種類の遷移金属微粉体の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、白金族金属微粉体(Pt51の微粉体55)の重量比と少なくとも3種類の遷移金属微粉体(Ni52の微粉体56、Fe53の微粉体57、Cu54の微粉体58)の重量比とを決定する微粉体重量比決定工程S3と、微粉体重量比決定工程S3によって決定した重量比の白金族金属微粉体と少なくとも3種類の遷移金属微粉体とを混合・分散した金属微粉体混合物59を作る金属微粉体混合物作成工程S4と、金属微粉体混合物作成工程S4によって作られた金属微粉体混合物59を所定圧力で加圧して金属微粉体圧縮物60を作る金属微粉体圧縮物作成工程S5と、金属微粉体圧縮物作成工程S5によって作られた金属微粉体圧縮物60を所定温度で焼成して多数の微細な流路23を形成したポーラス構造の薄板状に成形された陽極11及び陰極12を作るポーラス構造薄板電極作成工程S6との各工程によって、厚み寸法L1が0.03mm~0.8mmの範囲(好ましくは、0.03mm~0.5mmの範囲)であって多数の微細な流路23(通路孔)を形成した陽極11及び陰極12を製造することができ、電気分解装置10(水素ガス生成システム27)に好適に使用することが可能な陽極11や陰極12を廉価に作ることができる。
電極製造方法は、優れた触媒活性(触媒作用)を有して触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能な白金族金属少含有の陽極11及び陰極12を作ることができ、電気分解装置10(水素ガス生成システム27)に好適に使用することが可能な陽極11及び陰極12を作ることができる。電極製造方法は、それによって作られた陽極11及び陰極12が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮するから、電気分解装置10(水素ガス生成システム27)において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることが可能な白金族金属少含有の陽極11及び陰極12を作ることができる。
10 電気分解装置
11 陽極(電極)
12 陰極(電極)
13 固体高分子電解質膜
14 陽極給電部材
15 陰極給電部材
16 陽極用貯水槽
17 陰極用貯水槽
18 陽極主電極
19 陰極主電極
20 膜/電極接合体
21 前面
22 後面
23 流路(通路孔)
24 ポーラス構造の遷移金属薄板電極
25 通流口
26 外周縁
27 水素ガス生成システム
28 直流電源
29 貯水タンク
30 給水ポンプ
31 酸素気液分離器
32 循環ポンプ
33 循環ポンプ
34 水素気液分離器
35 ボンベ
36 固体高分子形燃料電池
37 燃料極
38 空気極
39 固体高分子電解質膜
40 セパレータ
41 セパレータ
42 膜/電極接合体
43 ガス拡散層
44 ガス拡散層
45 ガスシール
46 ガスシール
47 導線
48 負荷
49 白金族金属
50 遷移金属
51 Pt(白金)
52 Ni(ニッケル)
53 Fe(鉄)
54 Cu(銅)
55 Pt(白金)の微粉体
56 Ni(ニッケル)の微粉体
57 Fe(鉄)の微粉体
58 Cu(銅)の微粉体
59 金属微粉体混合物
60 金属微粉体圧縮物
L1 厚み寸法
S1 遷移金属選択工程
S2 金属微粉体作成工程
S3 微粉体重量比決定工程
S4 金属微粉体混合物作成工程
S5 金属微粉体圧縮物作成工程
S6 薄板電極作成工程

Claims (5)

  1. 陽極及び陰極と、前記陽極と前記陰極との間に位置してそれら極を接合する電極接合体膜とを備えた電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法において
    前記陽極及び陰極の製造方法が、白金(Pt)と、所定の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が前記白金の仕事関数(5.65eV)に近似するように選択されたニッケル(Ni)(仕事関数:5.22(eV))、鉄(Fe)(仕事関数:4.67(eV))、銅(Cu)(仕事関数:5.10(eV)とを原料とし、
    前記白金を微粉砕して粒径が10μm~200μmの白金微粉体を作り、前記ニッケルを微粉砕して粒径が10μm~200μmのニッケル微粉体を作り、前記鉄を微粉砕して粒径が10μm~200μmの鉄微粉体を作るとともに、前記銅を微粉砕して粒径が10μm~200μmの銅微粉体を作る金属微粉体作成工程と、
    前記白金微粉体と前記ニッケル微粉体と前記鉄微粉体と前記銅微粉体とを混合した金属微粉体混合物の全重量(100%)に対する該白金微粉体の重量比を5~10%の範囲とし、前記金属微粉体混合物の全重量に対する該ニッケル微粉体の重量比を30%~45%の範囲とし、前記金属微粉体混合物の全重量に対する該鉄微粉体の重量比を30%~45%の範囲とするとともに、前記金属微粉体混合物の全重量に対する該銅微粉体の重量比を3%~5%の範囲とする微粉体重量比決定工程と、
    前記重量比の白金微粉体と前記重量比のニッケル微粉体と前記重量比の鉄微粉体と前記重量比の銅微粉体とを攪拌・混合し、前記白金微粉体と前記ニッケル微粉体と前記鉄微粉体と前記銅微粉体とが均一に混合・分散した金属微粉体混合物を作る金属微粉体混合物作成工程と、
    前記金属微粉体混合物作成工程によって作られた金属微粉体混合物を金型に入れ、前記金型をプレス機によって500Mpa~800Mpaの範囲のプレス圧で前記金属微粉体混合物を加圧し、厚み寸法が0.03mm~0.8mmの薄板状に圧縮された金属微粉体圧縮物を作る金属微粉体圧縮物作成工程と、
    前記属微粉体圧縮物作成工程によって作られた金属微粉体圧縮物を焼成炉に投入し、最も融点の低い前記銅微粉体を溶融させる1100℃~1400℃の温度で金属微粉体圧縮物を3時間~6時間焼成し、多数の微細な流路及び多数の微細な通流口を形成したポーラス構造かつ薄板状の前記陽極及び前記陰極である遷移金属薄板電極を作る薄板電極作成工程とを有することを特徴とする電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
  2. 前記ポーラス構造の薄板状に成形された前記陽極及び前記陰極の空隙率が、15%~30%の範囲にある請求項1に記載の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
  3. 前記ポーラス構造の薄板状に成形された前記陽極及び前記陰極の密度が、5.0g/cm ~7.0g/cm の範囲にある請求項1又は請求項2に記載の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
  4. 前記陽極及び前記陰極では、所定面積の薄板状に圧縮した前記金属微粉体混合物の焼成時に最も融点の前記銅微粉体が溶融し、溶融した前記銅微粉体をバインダーとして前記白金微粉体と前記ニッケル微粉体と前記鉄微粉体とが接合されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
  5. 前記多数の微細な流路の開口径が、1μm~100μmの範囲にある請求項1ないし請求項4いずれかに記載の電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
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