JP2020019980A - 電気分解装置及び電極製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】白金族元素を利用することなく触媒活性を有する陽極及び陰極を備え、短時間に多量の水素ガスを発生させることが可能な電気分解装置の提供。【解決手段】電気分解装置10の陽極11A及び陰極12Aであるカーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bは、各種の遷移金属から、それらの合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物を圧縮した後に焼成したアロイ成形物のアロイ微粒子とカーボンナノチューブの凝集体又はカーボンナノホーンの凝集体とを含んでいる。カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bでは、アロイ微粒子がカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面に担持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電気を利用して所定の水溶液を化学分解する電気分解装置に関するとともに、電気分解装置に使用する陽極及び陰極の電極製造方法に関する。
反応管と、反応管内に収容された触媒体と、流体入口及び流体出口を有する筒状体とを備え、流体入口と流体出口とが筒状体の内部を流路として互いに連通し、反応管が流路内に配置され、触媒体が軸線を反応管の長手方向に平行にする向きに反応管に挿入され、触媒体が一定の軸線に沿って延在する基材と脱水素触媒を含む脱水素触媒層とを備え、基材が軸線を中心として回転する方向にねじれながら軸線に沿って延在する板状部を含み、板状部の表面上に脱水素触媒層が設けられている水素発生装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2016−55251号公報
前記特許文献1に開示の水素発生装置の触媒体は、金属の成形体の表面を陽極酸化して金属の酸化物を含む金属酸化物膜を形成する工程と、金属酸化物膜に脱水素触媒を担持させる工程とから作られる。金属酸化物膜に脱水素触媒を担持させる工程では、 ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを含む酸性の塩化白金水溶液を金属酸化物膜と接触させることによって金属酸化物膜にヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを付着させるとともに、ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンが付着している金属酸化物膜を焼成して金属酸化物膜に脱水素触媒として白金を担持させる。
電気分解装置の電極として各種の白金担持カーボンが広く利用されている。しかし、白金族元素は、貴金属であり、その生産量に限りがある希少な資源であることから、その使用量を抑えることが求められている。さらに、今後の電気分解装置の普及に向けて高価な白金以外の金属を利用した白金レス触媒を有する廉価な電極の開発が求められている。
本発明の目的は、白金族元素を利用することなく触媒活性(触媒作用)を有する陽極及び陰極を備え、白金レスの陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる電気分解装置を提供することにある。本発明の他の目的は、白金族元素を利用することなく、廉価に作ることができ、十分な触媒活性(触媒作用)を有する電気分解装置の陽極及び陰極を製造する電極製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、陽極及び陰極と、陽極と陰極との間に位置してそれら極を接合する電極接合体膜とを備え、陽極及び陰極に電気を通電し、陽極で酸化反応を起こすとともに陰極で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解する電気分解装置である。
前記第1の前提における本発明の電気分解装置の特徴は、陽極及び陰極が、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極であり、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極が、各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物を圧縮した後に焼成したアロイ成形物のアロイ微粒子と、カーボンナノチューブの凝集体又はカーボンナノホーンの凝集体とを含み、遷移金属微粉体混合物では、選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択され、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極では、アロイ微粒子がカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面に担持されていることにある。
本発明の電気分解装置の一例として、カーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面には、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンの表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子によってアロイ微粒子積層ポーラス構造が形成され、電気分解装置では、電極接合体膜とアロイ微粒子積層ポーラス構造とが隙間なく重なり合っている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、遷移金属微粉体の粒径が、10μm〜200μmの範囲にあり、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極の厚み寸法が、0.03mm〜0.3mmの範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、遷移金属微粉体混合物が、Ni(ニッケル)の微粉体を主成分とし、遷移金属微粉体混合物では、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、遷移金属微粉体混合物の全重量に対するNi(ニッケル)の微粉体の重量比が、30%〜50%の範囲にあり、Niの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、Niの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、遷移金属微粉体混合物が、Fe(鉄)の微粉体を主成分とし、遷移金属微粉体混合物では、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、遷移金属微粉体混合物の全重量に対するFe(鉄)の微粉体の重量比が、30%〜50%の範囲にあり、Feの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、Feの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、遷移金属微粉体混合物が、Cu(銅)の微粉体を主成分とし、遷移金属微粉体混合物では、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、遷移金属微粉体混合物の全重量に対するCu(銅)の微粉体の重量比が、30%〜50%の範囲にあり、Cuの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、Cuの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例として、アロイ成形物では、選択された遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が遷移金属微粉体混合物の焼成時に溶融し、溶融した遷移金属の遷移金属微粉体をバインダーとしてそれら遷移金属の遷移金属微粉体が接合されている。
前記課題を解決するための本発明の第2の前提は、電気分解装置の陽極及び陰極として使用するカーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーンを製造する電極製造方法である。
前記第2の前提における本発明の電極製造方法の特徴は、電極製造方法が、各種の遷移金属から選択する少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属を選択する遷移金属選択工程と、遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物を作る遷移金属微粉体混合物作成工程と、遷移金属微粉体混合物作成工程によって作られた遷移金属微粉体混合物を所定圧力で加圧して遷移金属微粉体圧縮物を作る遷移金属微粉体圧縮物作成工程と、遷移金属微粉体圧縮物作成工程によって作られた遷移金属微粉体圧縮物を所定温度で焼成してアロイ成形物を作るアロイ成形物作成工程と、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンを生成し、アロイ成形物作成工程によって作られたアロイ成形物を蒸発させてカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ成形物のアロイ微粒子を担持させるアロイ微粒子担持工程とを有することにある。
本発明の電極製造方法の一例としては、アロイ微粒子担持工程が、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンの生成と同時にアロイ成形物を蒸発させ、アロイ成形物のアロイ微粒子をカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面に担持させる。
本発明の電極製造方法の他の一例としては、遷移金属微粉体混合物作成工程が、遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属を10μm〜200μmの粒径に微粉砕する。
本発明の電極製造方法の他の一例としては、遷移金属微粉体圧縮物作成工程が、遷移金属微粉体混合物作成工程によって作られた遷移金属微粉体混合物を500Mpa〜800Mpaの圧力で加圧して遷移金属微粉体圧縮物を作る。
本発明の電極製造方法の他の一例としては、アロイ成形物作成工程が、遷移金属選択工程によって選択された遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体を溶融させる温度で遷移金属微粉体圧縮物を焼成し、溶融した遷移金属の遷移金属微粉体をバインダーとしてそれら遷移金属の遷移金属微粉体を接合する。
本発明の電極製造方法の他の一例としては、アロイ微粒子担持工程が、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形し、カーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子によってアロイ微粒子積層ポーラス構造を形成する。
本発明に係る電気分解装置によれば、それに使用される陽極及び陰極であるカーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極が各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物を圧縮した後に焼成したアロイ成形物のアロイ微粒子と、カーボンナノチューブの凝集体又はカーボンナノホーンの凝集体とを含み、選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択され、アロイ微粒子がカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面に担持されているから、カーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ微粒子を担持したカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。電気分解装置は、それに使用されるカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体から作られたアロイ微粒子(アロイ成形物)を利用し、高価な白金族元素が利用されていない白金レスであり、電気分解装置を廉価に作ることができる。
カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンの表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子によってアロイ微粒子積層ポーラス構造がカーボンナノチューブの表面又は前記カーボンナノホーンの表面に形成され、電極接合体膜とアロイ微粒子積層ポーラス構造とが隙間なく重なり合っている電気分解装置は、カーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ微粒子積層ポーラス構造を形成することで、アロイ微粒子の比表面積を大きくすることができ、アロイ微粒子の触媒作用を十分に利用することができるとともに、アロイ微粒子積層ポーラス構造を有するカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体の粒径が10μm〜200μmの範囲にあり、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極の厚み寸法が0.03mm〜0.3mmの範囲にある電気分解装置は、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極の厚み寸法を前記範囲にすることで、カーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)の電気抵抗を小さくすることができ、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を電流がスムースに流れるから、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体混合物がNi(ニッケル)の微粉体を主成分とし、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている電気分解装置は、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているから、カーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ微粒子又はアロイ微粒子積層ポーラス構造を有するカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体混合物の全重量に対するNi(ニッケル)の微粉体の重量比が30%〜50%の範囲にあり、Niの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Niの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある電気分解装置は、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているとともに、Niの微粉体の重量比やNiの微粉体を除く少なくとも1種類の遷移金属の微粉体の重量比、Niの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の微粉体の重量比を前記範囲にすることで、Niの微粉体を主成分としたカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮し、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体混合物がFe(鉄)の微粉体を主成分とし、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている電気分解装置は、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているから、カーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ微粒子又はアロイ微粒子積層ポーラス構造を有するカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体混合物の全重量に対するFe(鉄)の微粉体の重量比が30%〜50%の範囲にあり、Feの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Feの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある電気分解装置は、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているとともに、Feの微粉体の重量比やFeの微粉体を除く少なくとも1種類の遷移金属の微粉体の重量比、Feの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の微粉体の重量比を前記範囲にすることで、Feの微粉体を主成分としたカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮し、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体混合物がCu(銅)の微粉体を主成分とし、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている電気分解装置は、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているから、カーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ微粒子又はアロイ微粒子積層ポーラス構造を有するカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体混合物の全重量に対する前記Cu(銅)の微粉体の重量比が30%〜50%の範囲にあり、Cuの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Cuの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある電気分解装置は、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているとともに、Cuの微粉体の重量比やCuの微粉体を除く少なくとも1種類の遷移金属の微粉体の重量比、Cuの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の微粉体の重量比を前記範囲にすることで、Cuの微粉体を主成分としたカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮し、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
アロイ成形物において、選択された遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が遷移金属微粉体混合物の焼成時に溶融し、溶融した遷移金属の遷移金属微粉体をバインダーとしてそれら遷移金属の遷移金属微粉体が接合されている電気分解装置は、遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が溶融することでアロイ成形物を作ることができ、アロイ成形物のアロイ微粒子をカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面に担持させることができるとともに、アロイ微粒子積層ポーラス構造をカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面に形成することができるから、カーボンナノチューブ電極(燃料極及び空気極)又はカーボンナノホーン電極(燃料極及び空気極)が白金族元素を含む燃料極及び空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮し、白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
本発明に係る電気分解装置の陽極及び陰極として使用するカーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーンを製造する電極製造方法によれば、各種の遷移金属から選択する少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属を選択する遷移金属選択工程と、遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物を作る遷移金属微粉体混合物作成工程と、遷移金属微粉体混合物作成工程によって作られた遷移金属微粉体混合物を所定圧力で加圧して遷移金属微粉体圧縮物を作る遷移金属微粉体圧縮物作成工程と、遷移金属微粉体圧縮物作成工程によって作られた遷移金属微粉体圧縮物を所定温度で焼成してアロイ成形物を作るアロイ成形物作成工程と、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンを生成し、アロイ成形物作成工程によって作られたアロイ成形物を蒸発させてカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ成形物のアロイ微粒子を担持させるアロイ微粒子担持工程とからカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を作るから、白金族元素を利用しない白金レスの電気分解装置に使用するカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を廉価に作ることができ、触媒活性(触媒作用)を有して触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であり、電気分解装置において電気分解を効率よく行うことが可能であって短時間に多量の水素ガスを発生させることが可能なカーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を作ることができる。
アロイ微粒子担持工程がカーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンの生成と同時にアロイ成形物を蒸発させ、アロイ成形物のアロイ微粒子をカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面に担持させる電気分解装置の電極製造方法は、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンを生成しつつアロイ成形物を蒸発させてカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ成形物のアロイ微粒子を担持させるから、カーボンナノチューブの表面やカーボンナノホーンの表面にアロイ微粒子を均一に分散させた状態で担持させることができるとともに、カーボンナノチューブの表面やカーボンナノホーンの表面にアロイ微粒子を均一に分散担持させた白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を廉価に作ることができ、触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であって優れた触媒活性(触媒作用)を有して電気分解装置に好適に使用することが可能なボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を作ることができる。
遷移金属微粉体混合物作成工程が遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属を10μm〜200μmの粒径に微粉砕する電気分解装置の電極製造方法は、遷移金属を前記範囲の粒径に微粉砕することでアロイ成形物を作ることができ、そのアロイ成形物を蒸発させてカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ成形物のアロイ微粒子を均一に分散担持させた白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を廉価に作ることができるとともに、触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であって優れた触媒活性(触媒作用)を有して電気分解装置に好適に使用することが可能なボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を作ることができる。
遷移金属微粉体圧縮物作成工程が遷移金属微粉体混合物作成工程によって作られた遷移金属微粉体混合物を500Mpa〜800Mpaの圧力で加圧して遷移金属微粉体圧縮物を作る電気分解装置の電極製造方法は、遷移金属微粉体混合物を前記範囲の圧力で加圧(圧縮)することで、遷移金属微粉体圧縮物を作ることができ、その遷移金属微粉体圧縮物を焼成してアロイ成形物を作ることができるとともに、そのアロイ成形物を蒸発させてカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ成形物のアロイ微粒子を均一に分散担持させた白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を廉価に作ることができ、触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であって優れた触媒活性(触媒作用)を有して電気分解装置に好適に使用することが可能なボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を作ることができる。
アロイ成形物作成工程が遷移金属選択工程によって選択された遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体を溶融させる温度で遷移金属微粉体圧縮物を焼成し、溶融した遷移金属の遷移金属微粉体をバインダーとしてそれら遷移金属の遷移金属微粉体を接合する電気分解装置の電極製造方法は、遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が溶融することでアロイ成形物を作ることができ、そのアロイ成形物を蒸発させてカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ成形物のアロイ微粒子を均一に分散担持させた白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を廉価に作ることができるとともに、触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であって優れた触媒活性(触媒作用)を有して電気分解装置に好適に使用することが可能なボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を作ることができる。
アロイ微粒子担持工程がカーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形し、カーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子によってアロイ微粒子積層ポーラス構造を形成する電気分解装置の電極製造方法は、アロイ成形物を蒸発させてカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面にアロイ微粒子積層ポーラス構造を形成することができ、アロイ微粒子の比表面積を大きくしたアロイ微粉体積層ポーラス構造を有する白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を廉価に作ることができる。
電極製造方法は、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極の厚み寸法を前記範囲にすることで、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極の電気抵抗を小さくすることができ、電流をスムースに流すことが可能であり、電気分解装置において電気分解を効率よく行うことが可能であって短時間に多量の水素ガスを発生させることが可能な白金レスのカーボンナノチューブ電極(陽極及び陰極)又はカーボンナノホーン電極(陽極及び陰極)を作ることができる。
一例として示す電気分解装置の側面図。 一例として示す陽極及び陰極の斜視図。 一例として示す陽極及び陰極の部分拡大正面図。 アロイ微粒子を担持した一例として示すカーボンナノチューブの概念図。 アロイ微粒子を担持した一例として示すカーボンナノホーンの概念図。 他の一例として示す陽極及び陰極の部分拡大正面図。 アロイ微粒子を担持した他の一例として示すカーボンナノチューブの概念図。 アロイ微粒子を担持した他の一例として示すカーボンナノホーンの概念図。 電気分解装置を使用した電気分解の一例を説明する図。 電気分解装置を利用した水素ガス生成システムの一例を示す図。 カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極を使用した固体高分子形燃料電池の側面図。 陽極及び陰極の起電圧試験の結果を示す図。 陽極及び陰極のI−V特性試験の結果を示す図。 カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極の製造方法を説明する図。
一例として示す電気分解装置10の側面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る電気分解装置及び電気分解装置に使用する陽極(カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極)及び陰極(カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極)の電極製造方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、一例として示す陽極11A,11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)の斜視図である。図2では、厚み方向を矢印Xで示し、径方向を矢印Yで示す。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)は、陽極11A(又は陽極11B)(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)と、陰極12A(又は陰極12B)(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)と、陽極11A(又は陽極11B)及び陰極12A(又は陰極12B)の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜14(電極接合体膜)(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、陽極給電部材15及び陰極給電部材16と、陽極用貯水槽17及び陰極用貯水槽18と、陽極主電極19及び陰極主電極20とから形成されている。
電気分解装置10は、陽極11A(又は陽極11B)及び陰極12A(又は陰極12B)に電気を通電し、陽極11A(又は陽極11B)で酸化反応を起こすとともに陰極12A(又は陰極12B)で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解する。電気分解装置10では、陽極11A(又は陽極11B)及び陰極12A(又は陰極12B)、固体高分子電解質膜14が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体 21(Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体21を陽極給電部材15と陰極給電部材16とが挟み込んでいる。固体高分子電解質膜14は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。
陽極給電部材15は、陽極11A(又は陽極11B)の外側に位置して陽極11A(又は陽極11B)に密着し、陽極11A(又は陽極11B)に+の電流を給電する。陽極用貯水槽17は、陽極給電部材15の外側に位置して陽極給電部材15に密着している。陽極主電極19は、陽極用貯水槽17の外側に位置して陽極給電部材15に+の電流を給電する。陰極給電部材16は、陰極12A(又は陰極12B)の外側に位置して陰極12A(又は陰極12B)に密着し、陰極12A(又は陰極12B)に−の電流を給電する。陰極用貯水槽18は、陰極給電部材16の外側に位置して陰極給電部材16に密着している。陰極主電極20は、陰極用貯水槽18の外側に位置して陰極給電部材16に−の電流を給電する。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)に使用する陽極11A,11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)は、図2に示すように、前面22及び後面23を有するとともに、所定の面積及び所定の厚み寸法L1を有し、その平面形状が四角形に成形されている。なお、陽極11A(陽極11Bを含む)や陰極12A(陰極12Bを含む)の平面形状に特に制限はなく、四角形の他に、その用途にあわせて円形や楕円形、多角形等の他のあらゆる平面形状に成形することができる。
陽極11A,11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)は、アロイ成形物60(合金成形物)のアロイ微粒子24(合金微粒子)と、金属電極薄板25又はカーボン電極薄板26と、所定面積のカーボンナノチューブ27の凝集体28(凝集板)又は所定面積のカーボンナノホーン29の凝集体30(凝集板)とから形成されている。アロイ成形物60(合金成形物)(図14参照)は、粉状に加工(微粉砕)された各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58(図14参照)を圧縮した後に焼成(焼結)することから作られている。
なお、アロイ成形物60(合金成形物)を微粉砕して粒径が10μm〜200μmのアロイ微粉体61(合金微粉体)とし、カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bがアロイ微粉体61のアロイ微粒子24(合金微粒子)と所定面積のカーボンナノチューブ27の凝集体28(凝集板)又は所定面積のカーボンナノホーン29の凝集体30(凝集板)とから形成される場合がある。
遷移金属56としては、3d遷移金属や4d遷移金属が使用される。3d遷移金属には、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)が使用される。4d遷移金属には、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Ag(銀)が使用される。遷移金属56の遷移金属微粉体57には、粉状に加工(微粉砕)されたTi(チタン)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたCr(クロム)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたMn(マンガン)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたFe(鉄)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたCo(コバルト)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたNi(ニッケル)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたCu(銅)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたZn(亜鉛)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたNb(ニオブ)微粉体、粉状に加工(微粉砕)されたMo(モリブデン)微粉体、粉状に加工されたAg(銀)微粉体が使用される。
Tiの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたTi)やCrの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたCr)、Mnの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたMn)、Feの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたFe)、Coの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたCo)、Niの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたNi)、Cuの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたCu)、Znの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたZn)、Nbの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたNb)、Moの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたMo)、Agの微粉体(粉状に加工(微粉砕)されたAg)は、それらの粒径が10μm〜200μmの範囲にある。
遷移金属微粉体混合物58(アロイ成形物60)では、選択された少なくとも3種類の遷移金属56の仕事関数(物質から電子を取り出すのに必要なエネルギー)の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、遷移金属56の中から少なくとも3種類の遷移金属56が選択されている。Tiの仕事関数は、4.14(eV)、Crの仕事関数は、4.5(eV)、Mnの仕事関数は、4.1(eV)、Feの仕事関数は、4.67(eV)、Coの仕事関数は、5.0(eV)、Niの仕事関数は、5.22(eV)、Cuの仕事関数は、5.10(eV)、Znの仕事関数は、3.63(eV)、Nbの仕事関数は、4.01(eV)、Moの仕事関数は、4.45(eV)、Agの仕事関数は、4.31(eV)である。なお、白金の仕事関数は、5.65(eV)である。
遷移金属微粉体混合物58の一例としては、粉状に加工(微粉砕)されたNi(ニッケル)の微粉体を主成分とし、Niの微粉体とNiを除く粉状に加工(微粉砕)されたその他の少なくとも2種類の遷移金属56(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のFe(鉄)、粉状のCo(コバルト)、粉状のCu(銅)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも2種類)の遷移金属微粉体57とを均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58である。
主成分となるNi(ニッケル)の微粉体とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57とを混合した遷移金属微粉体混合物58は、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属56の中からNiの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57が選択されている。
Niの微粉体を主成分としたアロイ成形物60では、選択された遷移金属56のうちの少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57が遷移金属微粉体混合物58の焼成時に溶融し、溶融した遷移金属56の遷移金属微粉体57をバインダーとしてそれら遷移金属56の遷移金属微粉体57が接合されている。なお、Niを主成分としたアロイ成形物60を微粉砕して作られたアロイ微粉体61は、Niの微粉体を主成分とした遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成することから作られたアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
Ni(ニッケル)の微粉体を主成分とした遷移金属微粉体混合物58では、遷移金属微粉体混合物56の全重量に対するNiの微粉体の重量比が30%〜50%の範囲にあり、Niの微粉体を除く1種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57(Ti(チタン)微粉体、Cr(クロム)微粉体、Mn(マンガン)微粉体、Fe(鉄)微粉体、Co(コバルト)微粉体、Cu(銅)微粉体、Zn(亜鉛)微粉体、Nb(ニオブ)微粉体、Mo(モリブデン)微粉体、Ag(銀)微粉体のうちの少なくとも1種類)の遷移金属微粉体混合物58の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Niの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57(Ti(チタン)微粉体、Cr(クロム)微粉体、Mn(マンガン)微粉体、Fe(鉄)微粉体、Co(コバルト)微粉体、Cu(銅)微粉体、Zn(亜鉛)微粉体、Nb(ニオブ)微粉体、Mo(モリブデン)微粉体、Ag(銀)微粉体のうちの他の少なくとも1種類)の遷移金属微粉体混合物58の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある。
Ni(ニッケル)を主成分としたアロイ成形物60の具体例としては、Niの微粉体、Cuの微粉体、ZNの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成したアロイ成形物60である。また、Niを主成分としたアロイ微粉体61(Niを主成分とした合金微粉体)の具体例としては、Niの微粉体、Cuの微粉体、ZNの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
このアロイ成形物60(アロイ微粉体61)は、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するNiの微粉体の重量比が48%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するCuの微粉体の重量比が42%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するZnの微粉体の重量比が10%である。Niの融点が1455℃、Cuの融点が1084.5℃、Znの融点が419.85℃であるから、Znの微粉体及びCuの微粉体が溶融し、溶融したZn及びCuの微粉体がバインダーとなってNiの微粉体を接合している。
Ni(ニッケル)を主成分としたアロイ成形物60の他の具体例としては、Niの微粉体、Mnの微粉体、Moの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成したアロイ成形物60である。また、Niを主成分としたアロイ微粉体61(Niを主成分とした合金微粉体)の他の具体例としては、Niの微粉体、Mnの微粉体、Moの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
このアロイ成形物60(アロイ微粉体61)は、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するNiの微粉体の重量比が48%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するMnの微粉体の重量比が7%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するMoの微粉体の重量比が45%である。Niの融点が1455℃、Mnの融点が1246℃、Moの融点が2623℃であるから、Mnの微粉体及びNiの微粉体が溶融し、溶融したMn及びNiの微粉体がバインダーとなってMoの微粉体を接合している。
遷移金属微粉体混合物58の他の一例としては、粉状に加工(微粉砕)されたFe(鉄)の微粉体を主成分とし、Feの微粉体とFeを除く粉状に加工(微粉砕)されたその他の少なくとも2種類の遷移金属56(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のCo(コバルト)、粉状のNi(ニッケル)、粉状のCu(銅)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも2種類)の遷移金属微粉体57とを均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58である。
主成分となるFe(鉄)の微粉体とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57とを混合した遷移金属微粉体混合物58は、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属56の中からFeの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57が選択されている。
Feの微粉体を主成分としたアロイ成形物60では、選択された遷移金属56のうちの少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57が遷移金属微粉体混合物58の焼成時に溶融し、溶融した遷移金属56の遷移金属微粉体57をバインダーとしてそれら遷移金属56の遷移金属微粉体57が接合されている。なお、Feを主成分としたアロイ成形物60を微粉砕して作られたアロイ微粉体61は、Feの微粉体を主成分とした遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成することから作られたアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
Fe(鉄)の微粉体を主成分とした遷移金属微粉体混合物58では、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するFeの微粉体の重量比が30%〜50%の範囲にあり、Feの微粉体を除く1種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57(Ti(チタン)微粉体、Cr(クロム)微粉体、Mn(マンガン)微粉体、Co(コバルト)微粉体、Ni(ニッケル)微粉体、Cu(銅)微粉体、Zn(亜鉛)微粉体、Nb(ニオブ)微粉体、Mo(モリブデン)微粉体、Ag(銀)微粉体のうちの少なくとも1種類)の遷移金属微粉体混合物58の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Feの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57(Ti(チタン)微粉体、Cr(クロム)微粉体、Mn(マンガン)微粉体、Co(コバルト)微粉体、Ni(ニッケル)微粉体、Cu(銅)微粉体、Zn(亜鉛)微粉体、Nb(ニオブ)微粉体、Mo(モリブデン)微粉体、Ag(銀)微粉体のうちの他の少なくとも1種類)の遷移金属微粉体混合物58の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある。
Fe(鉄)を主成分としたアロイ成形物60の具体例としては、Feの微粉体、Niの微粉体、Cuの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成したアロイ成形物60である。また、Fe(鉄)を主成分としたアロイ微粉体61(Feを主成分とした合金微粉体)の具体例としては、Feの微粉体、Niの微粉体、Cuの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
このアロイ成形物60(アロイ微粉体61)は、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するFeの微粉体の重量比が48%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するNiの微粉体の重量比が48%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するCuの微粉体の重量比が4%である。Feの融点が1536℃、Niの融点が1455℃、Cuの融点が1084.5℃であるから、Cuの微粉体及びNiの微粉体が溶融し、溶融したCu及びNiの微粉体がバインダーとなってFeの微粉体を接合している。
Fe(鉄)を主成分としたアロイ成形物60の他の具体例としては、Feの微粉体、Tiの微粉体、Agの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成したアロイ成形物69である。また、Feを主成分としたアロイ微粉体61(Feを主成分とした合金微粉体)の他の具体例としては、Feの微粉体、Tiの微粉体、Agの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
このアロイ成形物60(アロイ微粉体61)は、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するFeの微粉体の重量比が48%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するTiの微粉体の重量比が46%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するAgの微粉体の重量比が6%である。Feの融点が1536℃、Tiの融点が1666℃、Agの融点が961.93℃であるから、Agの微粉体及びFeの微粉体が溶融し、溶融したAg及びFeの微粉体がバインダーとなってTiの微粉体を接合している。
遷移金属微粉体混合物58の他の一例としては、粉状に加工(微粉砕)されたCu(銅)の微粉体を主成分とし、Cuの微粉体とCuを除く粉状に加工(微粉砕)されたその他の少なくとも2種類の遷移金属56(粉状のTi(チタン)、粉状のCr(クロム)、粉状のMn(マンガン)、粉状のFe(鉄)、粉状のCo(コバルト)、粉状のNi(ニッケル)、粉状のZn(亜鉛)、粉状のNb(ニオブ)、粉状のMo(モリブデン)、粉状のAg(銀)のうちの少なくとも2種類)の遷移金属微粉体57とを均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58である。
主成分となるCu(銅)の微粉体とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57とを混合した遷移金属微粉体混合物60は、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属56の中からCuの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57が選択されている。
Cuの微粉体を主成分としたアロイ成形物60では、選択された遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57が遷移金属微粉体混合物58の焼成時に溶融し、溶融した遷移金属56の遷移金属微粉体57をバインダーとしてそれら遷移金属56の遷移金属微粉体57が接合されている。なお、Cuを主成分としたアロイ成形物60を微粉砕して作られたアロイ微粉体61は、Cuの微粉体を主成分とした遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成することから作られたアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
Cu(銅)の微粉体を主成分とした遷移金属微粉体混合物58では、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するCuの微粉体の重量比が30%〜50%の範囲にあり、Cuの微粉体を除く1種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57(Ti(チタン)微粉体、Cr(クロム)微粉体、Mn(マンガン)微粉体、Fe(鉄)微粉体、Co(コバルト)微粉体、Ni(ニッケル)微粉体、Zn(亜鉛)微粉体、Nb(ニオブ)微粉体、Mo(モリブデン)微粉体、Ag(銀)微粉体のうちの少なくとも1種類)の遷移金属微粉体混合物58の全重量に対する重量比が20%〜50%の範囲にあり、Cuの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57(Ti(チタン)微粉体、Cr(クロム)微粉体、Mn(マンガン)微粉体、Fe(鉄)微粉体、Co(コバルト)微粉体、Ni(ニッケル)微粉体、Zn(亜鉛)微粉体、Nb(ニオブ)微粉体、Mo(モリブデン)微粉体、Ag(銀)微粉体のうちの他の少なくとも1種類)の遷移金属微粉体混合物58の全重量に対する重量比が3%〜20%の範囲にある。
Cu(銅)を主成分としたアロイ成形物60の具体例としては、Cuの微粉体、Feの微粉体、Znの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成したアロイ成形物60である。また、Cu(銅)を主成分としたアロイ微粉体61(Cuを主成分とした合金微粉体)の具体例としては、Cuの微粉体、Feの微粉体、Znの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
このアロイ成形物60(アロイ微粉体61)は、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するCuの微粉体の重量比が48%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するFeの微粉体の重量比が48%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するZnの微粉体の重量比が4%である。Cuの融点が1084.5℃、Feの融点が1536℃、Znの融点が419.58℃であるから、Znの微粉体及びCuの微粉体が溶融し、溶融したZn及びCuの微粉体がバインダーとなってFeの微粉体を接合している。
Cu(銅)を主成分としたアロイ成形物60の他の具体例としては、Cuの微粉体、Feの微粉体、Agの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成したアロイ成形物60である。また、Cuを主成分としたアロイ微粉体61(Cuを主成分とした合金微粉体)の他の具体例としては、Cuの微粉体、Feの微粉体、Agの微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmの微粉砕物である。
このアロイ成形物60(アロイ微粉体61)は、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するCuの微粉体の重量比が48%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するFeの微粉体の重量比が46%、遷移金属微粉体混合物58の全重量に対するAgの微粉体の重量比が6%である。Cuの融点が1084.5℃、Feの融点が1536℃、Agの融点が961.93℃であるから、Agの微粉体及びCuの微粉体が溶融し、溶融したAg及びCuの微粉体がバインダーとなってFeの微粉体を接合している。
金属電極薄板25は、前面及び後面を有するとともに、所定面積及び0.02〜0.2mmの厚み寸法を有する。金属電極薄板25は、導電性の金属(銀や銅、鉄、又は、導電性の合金)を薄板状に成形したものであり、その平面形状が四角形に成形されている。金属電極薄板25には、気体や液体が通流する微細な多数の流路(微細貫通孔)が形成されている。なお、金属電極薄板25の平面形状に特に制限はなく、四角形の他に、円形や楕円形、多角形等の他のあらゆる平面形状に成形することができる。
カーボン電極薄板26は、前面及び後面を有するとともに、所定面積及び0.02〜0.2mmの厚み寸法を有し、その平面形状が四角形に成形されている。カーボン電極薄板26には、気体や液体が通流する微細な多数の流路(微細貫通孔)が形成されている。なお、カーボン電極板26の平面形状に特に制限はなく、四角形の他に、円形や楕円形、多角形等の他のあらゆる平面形状に成形することができる。
カーボン電極薄板26の一例としては、数μm〜数10μmのカーボングラファイト(黒鉛)粉末と導電性バインダー(導電性結合材)とを冷間静水圧プレスによって成形した後、約3000℃で黒鉛化したシート状の電極材を使用する。カーボン電極薄板26の他の一例としては、数μm〜数10μmのカーボングラファイト(黒鉛)粉末と導電性バインダー(導電性結合材)とを押出型から押し出し成形した後、約3000℃で黒鉛化したシート状の電極材を使用する。カーボン電極薄板26としては、ガラス状カーボンを使用することもできる。
図3は、一例として示す陽極11A(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12A(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)の部分拡大正面図であり、図4は、アロイ微粒子24を担持した一例として示すカーボンナノチューブ27の概念図である。図5は、アロイ微粒子24を担持した一例として示すカーボンナノホーン29の概念図である。
カーボンナノチューブ27の凝集体28は、微細な多数の流路(微細貫通孔)が形成された金属電極薄板25の両面(前後面)に固着(成長)し、又は、微細な多数の流路(微細貫通孔)が形成されたカーボン電極薄板26の両面(前後面)に固着(成長)している。カーボンナノチューブ27の表面には、図4に示すように、アロイ成形物60のアロイ微粒子24(アロイ成形物60を蒸発させたアロイ微粒子24)又はアロイ成形物60を微粉砕したアロイ微粉体61のアロイ微粒子24(アロイ微粉体61を蒸発させたアロイ微粒子24)が満遍なく均一に分散した状態で担持されている。アロイ微粒子24を担持したカーボンナノチューブ27には、気体や液体が通流する多数の微細な開口が形成されている。アロイ微粒子24は、レーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27の表面に担持されている。電気分解装置10(水素ガス発生装置)では、固体高分子電解質膜14とカーボンナノチューブ27の表面及びアロイ微粒子24とが隙間なく重なり合い、固体高分子電解質膜14とカーボンナノチューブ27の表面及びアロイ微粒子24とが隙間なく密着している。
カーボンナノホーン29の凝集体30は、微細な多数の流路(微細貫通孔)が形成された金属電極薄板25の両面(前後面)に固着(成長)し、又は、微細な多数の流路(微細貫通孔)が形成されたカーボン電極薄板26の両面(前後面)に固着(成長)している。カーボンナノホーン29の表面には、図5に示すように、アロイ成形物60のアロイ微粒子24(アロイ成形物60を蒸発させたアロイ微粒子24)又はアロイ成形物60を微粉砕したアロイ微粉体61のアロイ微粒子24(アロイ微粉体61を蒸発させたアロイ微粒子24)が満遍なく均一に分散した状態で担持されている。アロイ微粒子24を担持したカーボンナノホーン29には、気体や液体が通流する多数の微細な開口が形成されている。アロイ微粒子24は、レーザー蒸発法によってカーボンナノホーン29の表面に担持されている。電気分解装置10(水素ガス発生装置)では、固体高分子電解質膜14とカーボンナノホーン29の表面及びアロイ微粒子24とが隙間なく重なり合い、固体高分子電解質膜14とカーボンナノホーン29の表面及びアロイ微粒子24とが隙間なく密着している。
陽極11A(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12A(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)は、その厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にある。陽極11A及び陰極12Aの厚み寸法L1が0.03mm未満では、その強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11A及び陰極12Aが容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合がある。陽極11A及び陰極12Aの厚み寸法L1が0.3mmを超過すると、陽極11A及び陰極12Aの電気抵抗が大きくなり、陽極11A及び陰極12Aに電流がスムースに流れず、11A及び陰極12Aが電気分解装置10に使用されたときに電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができず、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができない。
陽極11A(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12A(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)は、その厚み寸法L1が0.03mm〜0.3mmの範囲、好ましくは、0.05mm〜0.1mmの範囲にあるから、陽極11A及び陰極12Aが高い強度を有してその形状を維持することができ、陽極11A及び陰極12Aに衝撃が加えられたときの陽極11A及び陰極12Aの破損や損壊を防ぐことができる。さらに、厚み寸法L1を前記範囲にすることで、陽極11A及び陰極12Aの電気抵抗を小さくすることができ、陽極11A及び陰極12Aに電流がスムースに流れ、陽極11A及び陰極12Aが電気分解装置10に使用されたときに電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができ、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
図6は、他の一例として示す陽極11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)の部分拡大正面図であり、図7は、アロイ微粒子24を担持した他の一例として示すカーボンナノチューブ27の概念図である。図8は、アロイ微粒子24を担持した他の一例として示すカーボンナノホーン29の概念図である。
図6に示す陽極11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)が図3の陽極11A及び陰極12Aと異なるところは、カーボンナノチューブ27の表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子24によってアロイ微粒子積層ポーラス構造31がカーボンナノチューブ27の表面に形成されている点、カーボンナノホーン29の表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子24によってアロイ微粒子積層ポーラス構造31がカーボンナノホーン29の表面に形成されている点にあり、その他の構成は図3の陽極11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)のそれらと同一であるから、図3〜図5と同一の符号を付すとともに、図3〜図5の陽極11A及び陰極12Aの説明を援用することで、この陽極11B及び陰極12Bのその他の構成の詳細な説明は省略する。
陽極11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)は、図3の陽極11A及び陰極12Aと同様に、前面22及び後面23を有するとともに、所定の面積及び所定の厚み寸法L1を有し、その平面形状が四角形に成形されている。陽極11B及び陰極12Bは、アロイ成形物60(合金成形物)のアロイ微粒子24(合金微粒子)と、金属電極薄板25又はカーボン電極薄板26と、所定面積のカーボンナノチューブ27の凝集体28(凝集板)又は所定面積のカーボンナノホーン29の凝集体30(凝集板)とから形成されている。
なお、陽極11B及び陰極12Bがアロイ成形物60を微粉砕した粒径が10μm〜200μmのアロイ微粉体61(合金微粉体)のアロイ微粒子24(合金微粒子)と、金属電極薄板25又はカーボン電極薄板26と、所定面積のカーボンナノチューブ27の凝集体28(凝集板)又は所定面積のカーボンナノホーン29の凝集体30(凝集板)とから形成される場合がある。
カーボンナノチューブ27の凝集体28は、厚み寸法が0.02〜0.2mmであって微細な多数の流路(微細孔)が形成された金属電極薄板25の両面に固着し、又は、厚み寸法が0.02〜0.2mmであって微細な多数の流路(微細孔)が形成されたカーボン電極薄板26の両面に固着している。カーボンナノチューブ27の表面には、図7に示すように、アロイ成形物60のアロイ微粒子24(アロイ成形物60を蒸発させたアロイ微粒子24)又はアロイ成形物60を微粉砕したアロイ微粉体61のアロイ微粒子24(アロイ微粉体61を蒸発させたアロイ微粒子24)が担持され、カーボンナノチューブ27の表面から外側へ向かって重なり合うそれらアロイ微粒子24によってアロイ微粒子積層ポーラス構造31が形成されている。
カーボンナノホーン29の凝集体30は、厚み寸法が0.02〜0.2mmであって微細な多数の流路(微細孔)が形成された金属電極薄板25の両面に固着し、又は、厚み寸法が0.02〜0.2mmであって微細な多数の流路(微細孔)が形成されたカーボン電極薄板26の両面に固着している。カーボンナノホーン29の表面には、図8に示すように、アロイ成形物69のアロイ微粒子24(アロイ成形物60を蒸発させたアロイ微粒子24)又はアロイ成形物60を微粉砕したアロイ微粉体61のアロイ微粒子24(アロイ微粉体61を蒸発させたアロイ微粒子24)が担持され、カーボンナノホーン29の表面から外側へ向かって重なり合うそれらアロイ微粒子24によってアロイ微粒子積層ポーラス構造31が形成されている。
アロイ微粉体61(合金微粉体)は、アロイ成形物60(合金成形物)を微粉砕することから作られている。アロイ成形物60は、粉状に加工(微粉砕)された各種の遷移金属56から選択された少なくとも3種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した後に焼成(焼結)することから作られている。遷移金属56や遷移金属微粉体混合物58、アロイ成形物60、アロイ微粉体61は、図3の陽極11A及び陰極12Aのそれらと同一である。遷移金属微粉体57の粒径やアロイ微粉体61の粒径、陽極11B及び陰極12Bの厚み寸法L1は、図3の陽極11A及び陰極12Aのそれらと同一である。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)では、固体高分子電解質膜14とカーボンナノチューブ27の表面及びアロイ微粒子積層ポーラス構造31とが隙間なく重なり合い、固体高分子電解質膜14とカーボンナノチューブ27の表面及びアロイ微粒子積層ポーラス構造31とが隙間なく密着している。また、固体高分子電解質膜14とカーボンナノホーン29の表面及びアロイ微粒子積層ポーラス構造31とが隙間なく重なり合い、固体高分子電解質膜14とカーボンナノホーン29の表面及びアロイ微粒子積層ポーラス構造31とが隙間なく密着している。
アロイ微粒子積層ポーラス構造31には、径が異なる多数の微細な流路32(通路孔)が形成されている。それら流路32(通路孔)には、気体(水素ガスや酸素ガス)または液体(水)が通流する。それら流路32(通路孔)は、陽極11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)の前面の側に開口する複数の通流口33と陽極11B及び陰極12Bの後面の側に開口する複数の通流口33とを有し、カーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29に向かってアロイ微粒子積層ポーラス構造31を貫通している。それら流路32は、アロイ微粒子積層ポーラス構造31の様々な方向(厚み方向や縦横方向)へ不規則に曲折しながら延びている。それら流路32は、アロイ微粒子積層ポーラス構造31の内部において部分的につながり、一方の流路32と他方の流路32とが互いに連通している。それら流路32(通路孔)の開口面積(開口径)は、アロイ微粒子積層ポーラス構造31の内部において一様ではなく、不規則に変化している。
アロイ微粒子積層ポーラス構造31は、その空隙率が15%〜30%の範囲にあり、その相対密度が70%〜85%の範囲にある。アロイ微粒子積層ポーラス構造31の空隙率が15%未満であって相対密度が85%を超過すると、アロイ微粒子積層ポーラス構造31に多数の微細な流路32(通路孔)が形成されず、アロイ微粒子積層ポーラス構造31の比表面積を大きくすることができない。アロイ微粒子積層ポーラス構造31の空隙率が30%を超過し、相対密度が70%未満では、流路32(通路孔)の開口面積(開口径)が必要以上に大きくなり、アロイ微粒子積層ポーラス構造31の強度が低下し、衝撃が加えられたときにアロイ微粒子積層ポーラス構造31が容易に破損又は損壊し、その形態を維持することができない場合がある。
アロイ微粒子積層ポーラス構造31は、その空隙率及び相対密度が前記範囲にあるから、アロイ微粒子積層ポーラス構造31が開口面積(開口径)の異なる多数の微細な流路32(通路孔)を有し、アロイ微粒子積層ポーラス構造31の比表面積を大きくすることができ、それら流路32(通路孔)を気体や液体が通流しつつ気体や液体をアロイ微粒子積層ポーラス構造31の接触面(アロイ微粒子24の表面)に広く接触させることができる。
図9は、電気分解装置10を使用した電気分解の一例を説明する図であり、図10は、電気分解装置10を利用した水素ガス生成システム34の一例を示す図である。図9に示す電気分解では、水(水溶液)を電気分解し、水素と酸素とを発生させているが、水(HO)の他に、電気分解装置10を使用してNaOH水溶液、HSO水溶液、NaCl水溶液、AgNO水溶液、CuSO水溶液の電気分解が行われる。
電気分解装置10における水の電気分解では、図9に矢印で示すように、陽極用貯水槽17及び陰極用貯水槽18に水(HO)が給水され、陽極主電極19に電源から+の電流が給電されるとともに、陰極主電極20に電源から−の電流が給電される。陽極主電極19に給電された+の電流が陽極給電部材15から陽極11A,11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)に給電され、陰極主電極20に給電された−の電流が陰極給電部材16から陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)に給電される。
陽極11A,11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)では、2HO→4H+4e+Oの陽極反応(触媒作用)によって酸素が生成され、陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)では、4H+4e→2Hの陰極反応(触媒作用)によって水素が生成される。プロトン(水素イオン:H)は、固体高分子電解質膜14内を通って陽極11A,11Bから陰極12A,12Bへ移動する。固体高分子電解質膜14には、陽極11A,11Bで生成されたプロトンが通流する。少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、遷移金属の中から選択された少なくとも3種類の遷移金属から陽極11A,11Bや陰極12A,12Bが形成されているから、陽極11A,11Bや陰極12A,12Bが優れた触媒活性(触媒作用)を示し、電気分解装置10において効率よく電気分解が行われ、短時間に多量の水素ガスが発生する。
なお、NaOH水溶液の電気分解では、陽極11A,11Bにおいて4OH→2HO+O+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12A,12Bにおいて2HO+2e→2OH+Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。HSO水溶液の電気分解では、陽極11A,11Bにおいて2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12A,12Bにおいて2H+2e→Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。
NaCl水溶液の電気分解では、陽極11A,11Bにおいて2Cl→Cl+2eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12A,12Bにおいて2HO+2e→2OH+Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。AgNO水溶液の電気分解では、陽極11A,11Bにおいて2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12A,12BにおいてAg+e→Agの陰極反応(触媒作用)が起こる。CuSO水溶液の電気分解では、陽極11A,11Bにおいて2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12A,12BにおいてCu2++2e→Cuの陰極反応(触媒作用)が起こる。
水素ガス生成システム34は、電気分解装置10と、電気分解装置10の陽極11A,11B及び陰極12A,12Bとに電気を給電する直流電源35と、水(純水)を貯水する貯水タンク36と、水(純水)を給水する給水ポンプ37と、酸素気液分離器38と、水(純水)を給水する2台の循環ポンプ39,40と、水素気液分離器41と、水素を貯めるボンベ42(水素タンク)とから形成されている。
水素ガス生成システム34は、貯水タンク36に貯水された水(純水)が給水ポンプ37によって酸素気液分離器38に給水され、酸素気液分離器38から流出した水が電気分解装置10に給水される。直流電源35から電気分解装置10に電気が給電され、電気分解装置10において電気分解が行われることで水が水素と酸素とに分解される。酸素は、酸素気液分離器38に流入し、気液分離された後、大気に放出される。酸素気液分離器38において気液分離された水は循環ポンプ39によって再び電気分解装置10に給水される。水素は、水素気液分離器41に流入し、気液分離された後、ボンベ42(水素タンク)に流入する。水素気液分離器41において気液分離された水は循環ポンプ40によって再び電気分解装置10に給水される。
図11は、カーボンナノチューブ電極13A(燃料極44及び空気極45)又はカーボンナノホーン電極13B(燃料極44及び空気極45)を使用した固体高分子形燃料電池43の側面図であり、図12は、陽極11A,11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)の起電圧試験の結果を示す図である。図13は、陽極11A,11B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)のI−V特性試験の結果を示す図である。
図11では、固体高分子形燃料電池43が負荷55に接続された状態を示しているが、起電圧試験では、負荷55が存在せず、無負荷である。起電圧試験及びI−V特性試験では、図11に示す固体高分子形燃料電池43に電気分解装置10において使用した陽極又は陽極(空気極)及び陰極又は陰極(燃料極)を使用し、無負荷においてその起電圧を測定し、固体高分子形燃料電池43に負荷55を接続し、そのI−V特性を測定した。
固体高分子形燃料電池43は、図11に示すように、燃料極44(陰極12A,21B)及び空気極45(陽極11A,11B)と、燃料極44及び空気極45の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜46(電極接合体膜)(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、燃料極44の厚み方向外側に位置するセパレータ47(バイポーラプレート)と、空気極45の厚み方向外側に位置するセパレータ48(バイポーラプレート)とから形成されている。
それらセパレータ47,48には、反応ガス(水素や酸素等)の供給流路が刻設されている(彫り込まれている)。燃料極44や空気極45、固体高分子電解質膜46が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体49(Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体49をそれらセパレータ47,48が挟み込んでいる。固体高分子電解質膜46は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。燃料極44とセパレータ47との間には、ガス拡散層50が形成され、空気極45とセパレータ48との間には、ガス拡散層51が形成されている。燃料極44とセパレータ47との間であってガス拡散層50の上部及び下部には、ガスシール52が設置されている。空気極45とセパレータ48との間であってガス拡散層51の上部及び下部には、ガスシール53が設置されている。
固体高分子形燃料電池43では、燃料極44(陰極12A,12B)に水素(燃料)が供給され、空気極45(陽極11A,11B)に空気(酸素)が供給される。燃料極44では、水素がH→2H+2eの反応(触媒作用)によってプロトン(水素イオン、H)と電子とに分解される。その後、プロトンが固体高分子電解質膜46内を通って燃料極44から空気極45へ移動し、電子が導線54内を通って空気極45へ移動する。固体高分子電解質膜46には、燃料極44で生成されたプロトンが通流する。
空気極45では、固体高分子電解質膜46から移動したプロトンと導線52を移動した電子とが空気中の酸素と反応し、4H+O+4e→2HOの反応によって水が生成される。少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、遷移金属の中から選択された少なくとも3種類の遷移金属から燃料極44(陰極12A,12B)や空気極45(陽極11A,11B)が形成されているから、燃料極44や空気極45が優れた触媒活性(触媒作用)を示し、水素がプロトンと電子とに効率よく分解される。
起電圧試験では、水素ガスを注入してから15分の間、燃料極44(陰極12A,12B)と空気極45(陽極11A,11B)との間(電極間)の電圧(V)を測定した。図12の起電圧試験の結果を示す図では、横軸に測定時間(min)を表し、縦軸に燃料極44(陰極12A,12B)と空気極45(陽極11A,11B極)との間(電極間)の電圧(V)を表す。白金族元素を利用した(担持させた)電極(白金電極)を使用した場合、固体高分子形燃料電池では、図12の起電圧試験の結果を示す図から分かるように、電極間の電圧が1.079(V)前後であったのに対し、燃料極44(陰極12A,12B)(白金レス電極)及び空気極45(陽極11A,11B)(白金レス電極)を使用した固体高分子形燃料電池43では、燃料極44と空気極45との間(電極間)の電圧(起電力)が1.04(V)〜1.03(V)であった。
I−V特性試験では、燃料極44(陰極12A,12B)と空気極45(陽極11A,11B)との間(電極間)に負荷55を接続し、電圧と電流との関係を測定した。図13のI−V特性試験の結果を示す図では、横軸に電流(A)を表し、縦軸に電圧(V)を表す。燃料極44(陰極12A,12B)(白金レス電極)及び空気極45(陽極11A,11B)(白金レス電極)を使用した固体高分子形燃料電池43では、図11のI−V特性試験の結果を示す図から分かるように、白金族元素を利用した(担持させた)電極(白金電極)を使用した固体高分子形燃料電池の電圧降下率と大差のない結果が得られた。図12の起電圧試験の結果や図13のI−V特性試験の結果に示すように、白金族元素を利用していない非白金の燃料極44(陰極12A,12B)及び空気極45(陽極11A,11B)が電子を放出させて水素イオンとなる反応を促進させる優れた触媒作用を有するとともに、白金を利用した電極と略同様の酸素還元機能(触媒作用)を有することが確認された。
電気分解装置10は、それに使用される陽極11A,11B及び陰極12A,12Bであるカーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物を圧縮した後に焼成したアロイ成形物60(又はアロイ微粉体61)のアロイ微粒子24(合金微粒子)と、金属電極薄板25又はカーボン電極薄板26と、カーボンナノチューブ27の凝集体28又はカーボンナノホーン29の凝集体30とから形成され、選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択されているとともに、アロイ微粒子24がカーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面に均一に分散した状態で担持されているから、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子24を担持したカーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスの11A,11B及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)を使用した電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
カーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29の表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子24によってアロイ微粒子積層ポーラス構造31がカーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面に形成され、電極接合体膜14とカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29の表面およびアロイ微粒子積層ポーラス構造31とが隙間なく重なり合っている電気分解装置10は、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成することで、アロイ微粒子24の比表面積を大きくすることができ、アロイ微粒子25の触媒作用を十分に利用することができるとともに、アロイ微粒子積層ポーラス構造31を有するカーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスの陽極11A,11B及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)を使用した電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
電気分解装置10は、それに使用されるカーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)が各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体から作られたアロイ成形体(アロイに粉体)のアロイ微粒子24(アロイ成形物60)を利用し、高価な白金族元素が利用されていない白金レスであり、電気分解装置10を廉価に作ることができる。
遷移金属微粉体混合物がNi(ニッケル)の微粉体を主成分とした電気分解装置10は、Niの仕事関数とNiを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からNiの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているから、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子24又はアロイ微粒子積層ポーラス構造31を有するカーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスの陽極11A,11B及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)を使用した電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体混合物がFe(鉄)の微粉体を主成分とした電気分解装置10は、Feの仕事関数とFeを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からFeの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているから、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子24又はアロイ微粒子積層ポーラス構造31を有するカーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスの陽極11A,11B及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)を使用した電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
遷移金属微粉体混合物がCu(銅)の微粉体を主成分とした電気分解装置10は、Cuの仕事関数とCuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属の中からCuの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の微粉体が選択されているから、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子24又はアロイ微粒子積層ポーラス構造31を有するカーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)が白金族元素を含む陽極及び陰極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素を含む陽極及び陰極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、白金レスの陽極11A,11B及び陰極12A,12B(カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13B)を使用した電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができるとともに、電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
図14は、カーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)の製造方法を説明する図である。カーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)は、図14に示すように、遷移金属選択工程S1、遷移金属微粉体混合物作成工程S2、遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3、アロイ成形物作成工程S4、アロイ微粒子担持工程S5を有する電極製造方法によって製造される。なお、アロイ成形物作成工程S4とアロイ微粒子担持工程S5との間にアロイ微粉体作成工程S6が行われる場合がある。
遷移金属選択工程S1では、各種の遷移金属56から選択する少なくとも3種類の遷移金属56の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属56の中から少なくとも3種類の遷移金属56(Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Ag(銀))を選択する。
遷移金属選択工程S1において、既述のように、Ni(ニッケル)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58(アロイ微粒子24やアロイ微粒子積層ポーラス構造31)では、Cu(銅)及びZN(亜鉛)を選択し、又は、Mn(マンガン)及びMo(モリブデン)を選択する。Fe(鉄)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58(アロイ微粒子24やアロイ微粒子積層ポーラス構造31)では、Ni(ニッケル)及びCu(銅)を選択し、又は、Ti(チタン)及びAg(銀)を選択する。Cu(銅)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58(アロイ微粒子24やアロイ微粒子積層ポーラス構造31)では、Fe(鉄)及びZn(亜鉛)を選択し、又は、Fe(鉄)及びAg(銀)を選択する。
遷移金属微粉体混合物作成工程S2では、遷移金属選択工程S1によって選択された少なくとも3種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を作る。遷移金属微粉体混合物作成工程S2において、Ni(ニッケル)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58(アロイ微粒子24やアロイ微粒子積層ポーラス構造31)では、遷移金属選択工程S1によって選択されたNi、Cu(銅)、ZN(亜鉛)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してNiの微粉体57、Cuの微粉体57、Znの微粉体57を作成する。次に、Niの微粉体57やCuの微粉体57、Znの微粉体57を混合機に投入して混合機によってNiの微粉体57、Cuの微粉体57、Znの微粉体57を攪拌・混合し、Niの微粉体57、Cuの微粉体57、Znの微粉体57が均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を作る。
又は、遷移金属選択工程S1によって選択されたNi(ニッケル)、Mn(マンガン)、Mo(モリブデン)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してNiの微粉体57、Mnの微粉体57、Moの微粉体57を作成する。次に、Niの微粉体57やMnの微粉体57、Moの微粉体57を混合機に投入して混合機によってNiの微粉体57、Mnの微粉体57、Moの微粉体57を攪拌・混合し、Niの微粉体57、Mnの微粉体57、Moの微粉体57が均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を作る。
遷移金属微粉体混合物作成工程S2において、Fe(鉄)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58(アロイ微粒子24やアロイ微粒子積層ポーラス構造31)では、遷移金属選択工程S1によって選択されたFe、Ni(ニッケル)、Cu(銅)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してFeの微粉体57、Niの微粉体57、Cuの微粉体57を作成する。次に、Feの微粉体57やNiの微粉体57、Cuの微粉体57を混合機に投入して混合機によってFeの微粉体57、Niの微粉体57、Cuの微粉体57を攪拌・混合し、Feの微粉体57、Niの微粉体57、Cuの微粉体57が均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を作る。
又は、遷移金属選択工程S1によって選択されたFe(鉄)、Ti(チタン)、Ag(銀)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してFeの微粉体57、Tiの微粉体57、Agの微粉体57を作成する。次に、Feの微粉体57やTiの微粉体57、Agの微粉体57を混合機に投入して混合機によってFeの微粉体57、Tiの微粉体57、Agの微粉体57を攪拌・混合し、Feの微粉体57、Tiの微粉体57、Agの微粉体57が均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を作る。
遷移金属微粉体混合物作成工程S2において、Cu(銅)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58(アロイ微粒子24やアロイ微粒子積層ポーラス構造31)では、遷移金属選択工程S1によって選択されたCu、Fe(鉄)、Zn(亜鉛)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してCuの微粉体57、Feの微粉体57、Znの微粉体57を作成する。次に、Cuの微粉体57やFeの微粉体57、Znの微粉体57を混合機に投入して混合機によってCuの微粉体57、Feの微粉体57、Znの微粉体57を攪拌・混合し、Cuの微粉体57、Feの微粉体57、Znの微粉体57が均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を作る。
又は、遷移金属選択工程S1によって選択されたCu(銅)、Fe(鉄)、Ag(銀)のそれぞれを微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してCuの微粉体57、Feの微粉体57、Agの微粉体57を作成する。次に、Cuの微粉体57やFeの微粉体57、Agの微粉体57を混合機に投入して混合機によってCuの微粉体57、Feの微粉体57、Agの微粉体57を攪拌・混合し、Cuの微粉体57、Feの微粉体57、Agの微粉体57が均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を作る。
遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3では、遷移金属微粉体混合物作成工程S2によって作られた遷移金属微粉体混合物58を所定圧力で加圧し、遷移金属微粉体混合物58を圧縮した所定面積及び所定厚みの遷移金属微粉体圧縮物59を作る。遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3では、遷移金属微粉体混合物58を所定の金型に入れ、金型をプレス機によって加圧(プレス)するプレス加工によって遷移金属微粉体圧縮物59を作る。プレス加工時におけるプレス圧(圧力)は、500Mpa〜800Mpaの範囲にある。
プレス圧(圧力)が500Mpa未満では、遷移金属微粉体混合物58を十分に圧縮することができず、所定面積及び所定厚みの遷移金属微粉体圧縮物59を作ることができない。プレス圧(圧力)が800Mpaを超過すると、アロイ成形物作成工程S4によって作られるアロイ成形物60の硬度が必要以上に高くなり、アロイ微粒子担持工程S5においてアロイ成形物60をスムースに蒸発させることができず、アロイ微粉体作成工程S6において所期する粒径のアロイ微粉体61を作ることができない。電極製造方法は、遷移金属微粉体混合物58を前記範囲の圧力で加圧(圧縮)することで、所定硬度の遷移金属微粉体圧縮物59を作ることができ、その遷移金属微粉体圧縮物59を焼成して所定硬度のアロイ成形物60を作ることができ、アロイ成形物60をスムースに蒸発させることができるとともに、アロイ成形物60を微粉砕した所定粒径のアロイ微粉体61を作ることができる。
遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3において、Ni(ニッケル)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58では、Niの微粉体57、Cu(銅)の微粉体57、ZN(亜鉛)微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58の所定量を金型に投入し、その遷移金属微粉体混合物58をプレス加工によって加圧して遷移金属微粉体混合物58を圧縮した所定面積及び所定厚みの遷移金属微粉体圧縮物59を作る。又は、Niの微粉体57、Mn(マンガン)の微粉体57、Mo(モリブデン)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58の所定量を金型に投入し、その遷移金属微粉体混合物58をプレス加工によって加圧して遷移金属微粉体混合物58を圧縮した所定面積及び所定厚みの遷移金属微粉体圧縮物59を作る。
遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3において、Fe(鉄)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58では、Feの微粉体57、Ni(ニッケル)の微粉体57、Cu(銅)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58の所定量を金型に投入し、その遷移金属微粉体混合物58をプレス加工によって加圧して遷移金属微粉体混合物58を圧縮した所定面積及び所定厚みの遷移金属微粉体圧縮物59を作る。又は、Feの微粉体57、Ti(チタン)の微粉体57、Ag(銀)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58の所定量を金型に投入し、その遷移金属微粉体混合物58をプレス加工によって加圧して遷移金属微粉体混合物58を圧縮した所定面積及び所定厚みの遷移金属微粉体圧縮物59を作る。
遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3において、Cu(銅)を主成分とした遷移金属微粉体混合物58では、Cuの微粉体57、Fe(鉄)の微粉体57、Zn(亜鉛)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58の所定量を金型に投入し、その遷移金属微粉体混合物58をプレス加工によって加圧(圧縮)して遷移金属微粉体混合物58を圧縮した所定面積及び所定厚みの遷移金属微粉体圧縮物59を作る。又は、Cuの微粉体57、Fe(鉄)の微粉体57、Ag(銀)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58の所定量を金型に投入し、その遷移金属微粉体混合物58をプレス加工によって加圧して遷移金属微粉体混合物58を圧縮した所定面積及び所定厚みの遷移金属微粉体圧縮物59を作る。
アロイ成形物作成工程S4では、遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3によって作られた遷移金属微粉体圧縮物59を炉(蒸気過熱炉や電気炉等)に投入し、遷移金属微粉体圧縮物59を炉において所定温度で焼成(焼結)し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ成形物60を作る。アロイ成形物作成工程S4では、遷移金属選択工程S1によって選択された少なくとも3種類の遷移金属56うちの少なくとも2種類の遷移金属56を溶融させる温度で遷移金属微粉体圧縮物59を長時間焼成する。焼成(焼結)時間は、3時間〜6時間である。アロイ成形物作成工程S4では、所定面積及び所定厚みに圧縮された遷移金属微粉体圧縮物59の焼成時において、少なくとも2種類の遷移金属56の微粉体が溶融し、溶融した遷移金属56の微粉体57をバインダーとして他の遷移金属56の微粉体57を接合(固着)する。
アロイ成形物作成工程S4において、Ni(ニッケル)を主成分とした遷移金属微粉体圧縮物59では、Niの微粉体57、Cu(銅)の微粉体57、ZN(亜鉛)微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ成形物60を作る。Niの微粉体57、Cuの微粉体57、Znの微粉体57から形成されたアロイ成形物60では、Zn及びCuの微粉体57を溶融させる温度(例えば、1100℃〜1200℃)で遷移金属微粉体圧縮物59を焼成(焼結)し、溶融したZn及びCuの微粉体57によってNiの微粉体57が接合(固着)される。
また、アロイ成形物作成工程S4において、Ni(ニッケル)を主成分とした遷移金属微粉体圧縮物59では、Niの微粉体57、Mn(マンガン)の微粉体57、Mo(モリブデン)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ成形物60を作る。Niの微粉体57、Mnの微粉体57、Moの微粉体57から形成されたアロイ成形物60では、Mn及びNiの微粉体57を溶融させる温度(例えば、1460℃〜1500℃)で遷移金属微粉体圧縮物59を焼成し、溶融したMn及びNiの微粉体57によってMoの微粉体57が接合(固着)される。
アロイ成形物作成工程S4において、Fe(鉄)を主成分とした遷移金属微粉体圧縮物59では、Feの微粉体57、Ni(ニッケル)の微粉体57、Cu(銅)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ成形物60を作る。Feの微粉体57、Niの微粉体57、Cuの微粉体57から形成されたアロイ成形物60では、Cu及びNiの微粉体57を溶融させる温度(例えば、1460℃〜1500℃)で遷移金属微粉体圧縮物59を焼成し、溶融したCu及びNiの微粉体57によってFeの微粉体57が接合(固着)される。
また、アロイ成形物作成工程S4において、Fe(鉄)を主成分とした遷移金属微粉体圧縮物59では、Feの微粉体57、Ti(チタン)の微粉体57、Ag(銀)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ成形物60を作る。Feの微粉体57、Tiの微粉体57、Agの微粉体57から形成されたアロイ成形物60では、Ag及びFeの微粉体57を溶融させる温度(例えば、1540℃〜1600℃)で遷移金属微粉体圧縮物59を焼成し、溶融したAg及びFeの微粉体57によってTiの微粉体57が接合(固着)される。
アロイ成形物作成工程S4において、Cu(銅)を主成分とした遷移金属微粉体圧縮物59では、Cuの微粉体57、Fe(鉄)の微粉体57、Zn(亜鉛)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ成形物60を作る。Cuの微粉体57、Feの微粉体57、Znの微粉体57から形成されたアロイ成形物60では、Zn及びCuの微粉体57を溶融させる温度(例えば、1090℃〜1200℃)で遷移金属微粉体圧縮物59を焼成し、溶融したZn及びCuの微粉体57によってFeの微粉体57が接合(固着)される。
また、アロイ成形物作成工程S4において、Cu(銅)を主成分とした遷移金属微粉体圧縮物59では、Cuの微粉体57、Fe(鉄)の微粉体57、Ag(銀)の微粉体57を混合した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を炉において長時間焼成し、開口径が1μm〜100μmの範囲の多数の微細な流路(通路孔)を形成したポーラス構造のアロイ成形物60を作る。Cuの微粉体57、Feの微粉体57、Agの微粉体57から形成されたアロイ成形物60では、Ag及びCuの微粉体57を溶融させる温度(例えば、1090℃〜1200℃)で遷移金属微粉体圧縮物59を焼成し、溶融したAg及びCuの微粉体57によってFeの微粉体57が接合(固着)される。
アロイ微粒子担持工程S5では、アロイ成形物作成工程S4によって作られたアロイ成形物60をレーザー蒸発法によって蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ成形物60のアロイ微粒子24を担持させる。アロイ微粒子24は、カーボンナノチューブ27の表面に均一に分散した状態でカーボンナノチューブ27の表面に担持され、カーボンナノホーン29の表面に均一に分散した状態でカーボンナノホーン29の表面に担持される。カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子24を担持させることでカーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが作られる。アロイ微粒子担持工程S5では、カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形される。
アロイ微粒子24の担持方法としては、金属電極薄板の25両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にレーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成した(成長させた)後、レーザー蒸発法によってアロイ成形物60を蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ成形物60のアロイ微粒子24を担持させる場合、又は、金属電極薄板25の両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にレーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成すると(成長させると)同時に、レーザー蒸発法によってアロイ成形物60を蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ成形物60のアロイ微粒子24を担持させる場合がある。
また、アロイ微粒子担持工程S5では、アロイ成形物作成工程によって作られたアロイ成形物60をレーザー蒸発法によって蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ成形物60のアロイ微粒子24を担持させつつ、カーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29の表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子24によってアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する。アロイ微粒子24は、カーボンナノチューブ27の表面に均一に分散した状態でカーボンナノチューブ27の表面に担持されて重なり合い、カーボンナノホーン29の表面に均一に分散した状態でカーボンナノホーン29の表面に担持されて重なり合ってアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する。カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面に多数のアロイ微粒子24からなるアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成することでカーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが作られる。アロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成するアロイ微粒子担持工程S5では、カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形される。
アロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する方法としては、金属電極薄板25の両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にレーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成した(成長させた)後、レーザー蒸発法によってアロイ成形物60を蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ成形物60のアロイ微粒子24を担持させてアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する場合、又は、金属電極薄板25の両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にレーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成すると(成長させると)同時に、レーザー蒸発法によってアロイ成形物60を蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ成形物60のアロイ微粒子24を担持させてアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する場合がある。
なお、アロイ成形物作成工程S4とアロイ微粒子担持工程S5との間にアロイ微粉体作成工程S6が入る場合、アロイ微粉体作成工程S6では、アロイ成形物作成工程S4によって作られたアロイ成形物60を微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕してアロイ微粉体61を作る。Ni(ニッケル)を主成分としたアロイ微粉体61(Niを主成分とした合金微粉体)の一例としては、Niの微粉体57、Cuの微粉体57、ZNの微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕した微粉砕物である。Ni(ニッケル)を主成分としたアロイ微粉体61の他の一例としては、Niの微粉体57、Mnの微粉体57、Moの微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕した微粉砕物である。
Fe(鉄)を主成分としたアロイ微粉体61(Feを主成分とした合金微粉体)の一例としては、Feの微粉体57、Niの微粉体57、Cuの微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕した微粉砕物である。Fe(鉄)を主成分としたアロイ微粉体61の他の一例としては、Feの微粉体57、Tiの微粉体57、Agの微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕した微粉砕物である。
Cu(銅)を主成分としたアロイ微粉体61(Cuを主成分とした合金微粉体)の一例としては、Cuの微粉体57、Feの微粉体57、Znの微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕した微粉砕物である。Cu(銅)を主成分としたアロイ微粉体61の他の一例としては、Cuの微粉体57、Feの微粉体57、Agの微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を圧縮した遷移金属微粉体圧縮物59を焼成してアロイ成形物60を作り、そのアロイ成形物60を微粉砕機によって10μm〜200μmの粒径に微粉砕した微粉砕物である。
アロイ微粉体作成工程S6の後に行われるアロイ微粒子担持工程S5では、アロイ微粉体作成工程S6によって作られたアロイ微粉体61をレーザー蒸発法によって蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粉体61のアロイ微粒子24を担持させる。アロイ微粒子24は、カーボンナノチューブ27の表面に均一に分散した状態でカーボンナノチューブ27の表面に担持され、カーボンナノホーン29の表面に均一に分散した状態でカーボンナノホーン29の表面に担持される。カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子24を担持させることでカーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが作られる。アロイ微粒子担持工程S5では、カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法L1に成形される。
アロイ微粒子24の担持方法としては、金属電極薄板25の両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にレーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成した(成長させた)後、レーザー蒸発法によってアロイ微粉体61を蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン28の表面にアロイ微粉体61のアロイ微粒子24を担持させる場合、又は、金属電極薄板25の両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にレーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成すると(成長させると)同時に、レーザー蒸発法によってアロイ微粉体61を蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粉体61のアロイ微粒子24を担持させる場合がある。
また、アロイ微粒子担持工程S5では、アロイ微粉体作成工程S6によって作られたアロイ微粉体61をレーザー蒸発法によって蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粉体61のアロイ微粒子24を担持させつつ、カーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29の表面から外側へ向かって重なり合うアロイ微粒子24によってアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する。アロイ微粒子24は、カーボンナノチューブ27の表面に均一に分散した状態でカーボンナノチューブ27の表面に担持されて重なり合い、カーボンナノホーン29の表面に均一に分散した状態でカーボンナノホーン29の表面に担持されて重なり合ってアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する。カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面に多数のアロイ微粒子24からなるアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成することでカーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが作られる。アロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成するアロイ微粒子担持工程S5では、カーボンナノチューブ電極13A又はカーボンナノホーン電極13Bが0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法L1に成形される。
アロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する方法としては、金属電極薄板25の両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にレーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成した(成長させた)後、レーザー蒸発法によってアロイ微粉体61を蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン28の表面にアロイ微粉体61のアロイ微粒子24を担持させてアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する場合、又は、金属電極薄板25の両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にレーザー蒸発法によってカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成すると(成長させると)同時に、レーザー蒸発法によってアロイ微粉体61を蒸発させ、カーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粉体61のアロイ微粒子24を担持させてアロイ微粒子積層ポーラス構造31を形成する場合がある。
電極製造方法は、各種の遷移金属56から選択する少なくとも3種類の遷移金属56の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、各種の遷移金属56の中から少なくとも3種類の遷移金属56を選択する遷移金属選択工程S1と、遷移金属選択工程S1によって選択された少なくとも3種類の遷移金属56の遷移金属微粉体57を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物58を作る遷移金属微粉体混合物作成工程S2と、遷移金属微粉体混合物作成工程S2によって作られた遷移金属微粉体混合物58を所定圧力で加圧して遷移金属微粉体圧縮物59を作る遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3と、遷移金属微粉体圧縮物作成工程S3によって作られた遷移金属微粉体圧縮物59を所定温度で焼成してアロイ成形物60を作るアロイ成形物作成工程S4と、カーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29を生成し、アロイ成形物作成工程S4によって作られたアロイ成形物60を蒸発させてカーボンナノチューブ27の表面又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ成形物60のアロイ微粒子24を担持させるアロイ微粒子担持工程S5との各工程によってカーボンナノチューブ電極13A(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)又はカーボンナノホーン電極13B(陽極11A,11B及び陰極12A,12B)を作ることができるから、白金族元素を利用しない白金レスの電極13A,13Bを廉価に作ることができ、触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であって優れた触媒活性(触媒作用)を有して電気分解装置10(水素ガス発生装置)に好適に使用することが可能な白金レスの電極13A,13Bを廉価に作ることができる。
電極製造方法は、金属電極薄板25の両面(前後面)又はカーボン電極薄板26の両面(前後面)にカーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29が固着され、カーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子24が担持され、又は、カーボンナノチューブ27又はカーボンナノホーン29の表面にアロイ微粒子積層ポーラス構造31が形成されたカーボンナノチューブ電13A極又はカーボンナノホーン電極13Bを作ることができるから、電極13A,13Bの電気抵抗を低くすることができ、電極13A,13Bに電流がスムースに流れ、電気分解装置10(水素ガス発生装置)において電気分解を効率よく行うことが可能であって電気分解装置10において短時間に多量の水素ガスを発生させることが可能な電極13A,13Bを作ることができる。
10 電気分解装置
11A 陽極
11B 陽極
12A 陰極
12B 陰極
13A カーボンナノチューブ電極
13B カーボンナノホーン電極
14 固体高分子電解質膜(電極接合体膜)
15 陽極給電部材
16 陰極給電部材
17 陽極用貯水槽
18 陰極用貯水槽
19 陽極主電極
20 陰極主電極
21 膜/電極接合体
22 前面
23 後面
24 アロイ微粒子
25 金属電極薄板
26 カーボン電極薄板
27 カーボンナノチューブ
28 凝集体(凝集板)
29 カーボンナノホーン
30 凝集体(凝集板)
31 アロイ微粒子積層ポーラス構造
32 流路(通路孔)
33 流通口
34 水素ガス生成システム
35 直流電源
36 貯水タンク
37 給水ポンプ
38 酸素気液分離器
39 循環ポンプ
40 循環ポンプ
41 水素気液分離器
42 ボンベ(水素タンク)
43 固体高分子形燃料電池
44 燃料極
45 空気極
46 固体高分子電解質膜(電極接合体膜)
47 セパレータ
48 セパレータ
49 膜/電極接合体
50 ガス拡散層
51 ガス拡散層
52 ガスシール
53 ガスシール
54 導線
55 負荷
56 遷移金属
57 遷移金属微粉体
58 遷移金属微粉体混合物
59 遷移金属微粉体圧縮物
60 アロイ成形物
61 アロイ微粉体
L1 厚み寸法
S1 遷移金属選択工程
S2 遷移金属微粉体混合物作成工程
S3 遷移金属微粉体圧縮物作成工程
S4 アロイ成形物作成工程
S5 アロイ微粒子担持工程
S6 アロイ微粉体作成工程

Claims (16)

  1. 陽極及び陰極と、前記陽極と前記陰極との間に位置してそれら極を接合する電極接合体膜とを備え、前記陽極及び前記陰極に電気を通電し、該陽極で酸化反応を起こすとともに該陰極で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解する電気分解装置において、
    前記陽極及び前記陰極が、カーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーン電極であり、前記カーボンナノチューブ電極又は前記カーボンナノホーン電極が、各種の遷移金属から選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物を圧縮した後に焼成したアロイ成形物のアロイ微粒子と、カーボンナノチューブの凝集体又はカーボンナノホーンの凝集体とを含み、前記遷移金属微粉体混合物では、前記選択された少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属が選択され、前記カーボンナノチューブ電極又は前記カーボンナノホーン電極では、前記アロイ微粒子がカーボンナノチューブの表面又はカーボンナノホーンの表面に担持されていることを特徴とする電気分解装置。
  2. 前記カーボンナノチューブの表面又は前記カーボンナノホーンの表面には、該カーボンナノチューブ又は該カーボンナノホーンの表面から外側へ向かって重なり合う前記アロイ微粒子によってアロイ微粒子積層ポーラス構造が形成され、前記電気分解装置では、前記電極接合体膜と前記アロイ微粒子積層ポーラス構造とが隙間なく重なり合っている請求項1に記載の電気分解装置。
  3. 前記遷移金属微粉体の粒径が、10μm〜200μmの範囲にあり、前記カーボンナノチューブ電極又は前記カーボンナノホーン電極の厚み寸法が、0.03mm〜0.3mmの範囲にある請求項1又は請求項2に記載の電気分解装置。
  4. 前記遷移金属微粉体混合物が、Ni(ニッケル)の微粉体を主成分とし、前記遷移金属微粉体混合物では、前記Niの仕事関数と該Niを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が前記白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中から前記Niの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の電気分解装置。
  5. 前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する前記Ni(ニッケル)の微粉体の重量比が、30%〜50%の範囲にあり、前記Niの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、前記Niの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある請求項4に記載の電気分解装置。
  6. 前記遷移金属微粉体混合物が、Fe(鉄)の微粉体を主成分とし、前記遷移金属微粉体混合物では、前記Feの仕事関数と該Feを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が前記白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中から前記Feの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の電気分解装置。
  7. 前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する前記Fe(鉄)の微粉体の重量比が、30%〜50%の範囲にあり、前記Feの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、前記Feの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある請求項6に記載の電気分解装置。
  8. 前記遷移金属微粉体混合物が、Cu(銅)の微粉体を主成分とし、前記遷移金属微粉体混合物では、前記Cuの仕事関数と該Cuを除く他の少なくとも2種類の遷移金属の仕事関数との合成仕事関数が前記白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中から前記Cuの微粉体を除く他の少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が選択されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の電気分解装置。
  9. 前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する前記Cu(銅)の微粉体の重量比が、30%〜50%の範囲にあり、前記Cuの微粉体を除く1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、20%〜50%の範囲にあり、前記Cuの微粉体を除く他の少なくとも1種類の遷移金属の遷移金属微粉体の前記遷移金属微粉体混合物の全重量に対する重量比が、3%〜20%の範囲にある請求項8に記載の電気分解装置。
  10. 前記アロイ成形物では、前記選択された遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体が遷移金属微粉体混合物の焼成時に溶融し、溶融した遷移金属の遷移金属微粉体をバインダーとしてそれら遷移金属の遷移金属微粉体が接合されている請求項1ないし請求項9いずれかに記載の電気分解装置。
  11. 電気分解装置の陽極及び陰極として使用するカーボンナノチューブ電極又はカーボンナノホーンを製造する電極製造方法において、
    前記電極製造方法が、各種の遷移金属から選択する少なくとも3種類の遷移金属の仕事関数の合成仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、前記各種の遷移金属の中から少なくとも3種類の遷移金属を選択する遷移金属選択工程と、前記遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属の遷移金属微粉体を均一に混合・分散した遷移金属微粉体混合物を作る遷移金属微粉体混合物作成工程と、前記遷移金属微粉体混合物作成工程によって作られた遷移金属微粉体混合物を所定圧力で加圧して遷移金属微粉体圧縮物を作る遷移金属微粉体圧縮物作成工程と、前記遷移金属微粉体圧縮物作成工程によって作られた遷移金属微粉体圧縮物を所定温度で焼成してアロイ成形物を作るアロイ成形物作成工程と、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンを生成し、前記アロイ成形物作成工程によって作られたアロイ成形物を蒸発させて前記カーボンナノチューブの表面又は前記カーボンナノホーンの表面に該アロイ成形物のアロイ微粒子を担持させるアロイ微粒子担持工程とを有することを特徴とする電気分解装置の電極製造方法。
  12. 前記アロイ微粒子担持工程が、前記カーボンナノチューブ又は前記カーボンナノホーンの生成と同時にアロイ成形物を蒸発させ、前記アロイ成形物のアロイ微粒子を該カーボンナノチューブの表面又は該カーボンナノホーンの表面に担持させる請求項11に記載の電気分解装置の電極製造方法。
  13. 前記遷移金属微粉体混合物作成工程が、前記遷移金属選択工程によって選択された少なくとも3種類の遷移金属を10μm〜200μmの粒径に微粉砕する請求項11又は請求項12に記載の電気分解装置の電極製造方法。
  14. 前記遷移金属微粉体圧縮物作成工程が、前記遷移金属微粉体混合物作成工程によって作られた遷移金属微粉体混合物を500Mpa〜800Mpaの圧力で加圧して前記遷移金属微粉体圧縮物を作る請求項11ないし請求項13いずれかに記載の電気分解装置の電極製造方法。
  15. 前記アロイ成形物作成工程が、前記遷移金属選択工程によって選択された遷移金属のうちの少なくとも2種類の遷移金属の遷移金属微粉体を溶融させる温度で前記遷移金属微粉体圧縮物を焼成し、溶融した遷移金属の遷移金属微粉体をバインダーとしてそれら遷移金属の遷移金属微粉体を接合する請求項11ないし請求項14いずれかに記載の電気分解装置の電極製造方法。
  16. 前記アロイ微粒子担持工程が、前記カーボンナノチューブ電極又は前記カーボンナノホーン電極を0.03mm〜0.3mmの範囲の厚み寸法に成形し、前記カーボンナノチューブの表面又は前記カーボンナノホーンの表面から外側へ向かって重なり合う前記アロイ微粒子によってアロイ微粒子積層ポーラス構造を形成する請求項11ないし請求項15いずれかに記載の電気分解装置の電極製造方法。
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