JP2020001266A - 筆記シート - Google Patents

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靖志 小松
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【課題】高いコントラストの画像を記録することができ、経時による画像のコントラストの低下が少なく、また消去の動作が軽く画像の消去がスムーズであり、剥離の際に基材またはカバーシートを損傷することがない筆記ボードを提供する。【解決手段】支持体111と、その表面に形成された粘着層113とを具備してなる基材110と、フィルムの片側表面にマット面121が形成された透明カバーシート120とを有し、前記粘着層113の表面に非密着部113aを設けた筆記シート100。【選択図】図1

Description

本発明は、加圧された部分の色濃度が変化して画像が記録でき、さらにその画像を容易に消去して復元できる、繰り返し筆記および消去が可能な筆記シートに関するものである。
従来から、粘着性表面を有する基材と、その上に設けられた透明なカバーシートとから構成され、カバーシートの上から加圧することで、加圧された部分の基材とカバーシートとが密着し、密着部分に画像が記録できる筆記シートが知られている。また、非粘着性の基材と、その上に設けられた粘着性表面を有する透明なカバーシートとから構成される筆記シートも知られている。このような筆記シートは、基材とカバーシートとを引きはがすことによって画像を消去し、初期状態に復元することができる。したがって、記録と消去とを繰り返し行うことができる。
このような筆記シートは、記録シート、店舗等のディスプレイ、知育玩具、教育材料などに応用が可能であり、種々の製品が研究および開発されている。たとえば、特許文献1〜2には、繰り返し記載可能なシートや教習遊具が開示されている。
特開2010−042618号公報 特開2001−142387号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、これらの筆記シートは、記録された画像のコントラストが経時により低下したり、また基材とカバーシートとの密着性が過度に高く剥離が困難であったり、剥離の際に基材またはカバーシートが損傷を受けるなどの問題が起こることがあり、さらなる改良が必要であった。
本発明は、
「1.支持体ならびに当該支持体の表面に形成された粘着層を具備してなる基材と、フィルムならびに当該フィルムの少なくとも片側表面にマット面が形成された透明カバーシートとを有してなり、かつ前記粘着層と前記マット面とが接触するように配置され、前記透明カバーシートの表面に圧力を加えることにより前記粘着層と前記マット面とが密着し、当該密着した部分を画像として外部から視認可能な筆記シートであって、
前記粘着層の表面に、非密着部を設けたことを特徴とする、筆記シート。
2.前記粘着層と前記マット面とが密着した状態において、前記非密着部が、前記粘着層の端縁および/または前記筆記シートの外部まで連通していることを特徴とする、前記1項に記載の筆記シート。
3.前記マット面の算術平均高さSaが0.10〜0.50μmであることを特徴とする、前記1項ないし2項のいずれか1項に記載の筆記シート。」である。
本発明によれば、経時による画像のコントラストの低下が少なく、また画像の消去がスムーズであり、剥離の際に基材またはカバーシートを損傷することがない筆記ボードを提供することができる。
本発明による筆記シートで、画像を記録する前の初期状態を示す概念断面図である。 図1の筆記シートに画像を記録した状態を示す概念断面図である。 本発明による筆記シートで、基材の表面に、粘着剤組成物をドット状に塗工して粘着層ならびに非密着部を形成した筆記シートの概念図である。 本発明による筆記シートで、非密着部を、粘着層の表面に格子模様状に形成した筆記シートの概念斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
[筆記シート]
本発明による、ひとつの実施態様による筆記シートの概念断面図は図1に示すとおりである。この筆記シート100は、基材110とカバーシート120とを具備してなる。基材110とカバーシート120は、面が対向するように配置される。ここで、基材とカバーシートとは、相互に分離しないように、末端が接着または固定されていてもよく、また相互に結合されずに独立のものであってもよい。基材とカバーシートとが相互に結合されていない場合には、これらの組み合わせを筆記シートという。
この筆記シートは、画像を記録する前の初期状態では、基材とカバーシートとが密着しておらず、それらの界面に空気層が存在する。
画像を記録する場合には、図2に示すように、筆記先端300などを用いてカバーシート120の上部から所望の部分に加圧する。加圧された部分の直下で基材110とカバーシート120とが密着する。その結果、基材110とカバーシート120との界面に存在していた空気層が実質的になくなり、界面の屈折率が変化する。
この結果、未加圧部分の界面と、加圧部分の界面とで屈折率が変わり、コントラストが生じて、画像が記録される。一般的には、加圧された部分では基材の色彩がカバーシート上部から認識できるようになる。加圧する方法は任意であり、樹脂材料などからなるペンで文字状に加圧する方法や、スタンプのようなレリーフを押しつけて模様を転写する方法などがある。
また、このとき、粘着層113に非密着部113aが設けられている箇所においては、カバーシート120の表面に圧力を加えても基材110とカバーシート120とが密着せず、基材110とカバーシート120との界面に空気層が存在し、画像は記録されない。
そして、基材からカバーシートを引きはがすことによって、基材とカバーシートとの界面に再び空気層が生じて、画像が消去される。
このように、本発明による筆記シートは画像の記録と消去とを繰り返し行うことができるものである。
[粘着層]
本発明の粘着層の表面には、非密着部が設けられている。
非密着部は、カバーシートの上部から加圧しても粘着層とマット面とが密着せず、画像が記録されない部分、もしくは、カバーシートの上部から加圧している間は粘着層とマット面との界面に存在していた空気層が実質的になくなるものの、加圧をやめると前記界面に再び空気層が生じることにより、画像が記録されない部分である。
粘着層は、画像記録時にカバーシートと密着することによって、画像が記録される。したがって、画像の記録安定性の観点からは、粘着層表面の粘着力は高いことが好ましいが、その一方で、画像の消去をスムーズに行うためには、粘着層表面の粘着力は低いことが好ましい。
そこで、粘着層の表面に、非密着部を設けることにより、画像の記録安定性を維持しつつ、基材からのカバーシートの引き剥がし粘着力を下げることができ、画像の消去をスムーズにすることができる。
また、筆記シートのサイズを大きくすることによって、筆記シートに記録された画像の面積、すなわち基材とカバーシートとが密着している面積が大きくなり、基材からのカバーシートの引き剥がし粘着力が大きくなる場合においても、粘着層の表面に非密着部を設けることにより、基材からのカバーシートの引き剥がし粘着力を下げることができ、画像の消去をスムーズにすることができる。
粘着層表面の粘着力は、過度に高いと、粘着層の表面に非密着部が設けられていても、消去時にカバーシートの剥離が困難になったり、剥離の際に不快な音を発生したり、粘着層またはカバーシートを損傷したり、筆記シートを放置している状態でカバーシートと粘着層とが密着してしまい意図しない画像が記録されたりする可能性があるために、1.0〜5.0N/mであることが好ましく、1.5〜4.0N/mであることがより好ましい。
ここで粘着力は、JIS−Z0237方法1に示された、試験板に対する180°引き剥がし粘着力測定に従って測定することができる。
粘着層の表面に非密着部を設ける方法は特に限定されないが、基材を構成する支持体の表面に、粘着剤組成物を非密着部となる部分以外に塗工又は印刷して粘着層を形成する方法や、支持体の表面に、粘着剤組成物を凹凸状に塗工又は印刷し、その表面が凹凸状の粘着層を形成して当該凹部を非密着部とする方法や、支持体の表面に、粘着層を均一の厚みで形成した後に、その表面の非密着部となる部分のみを非粘着性のインキで被覆する方法や、支持体の表面に、粘着層を均一の厚みで形成した後に、部分的に粘着層表面の粘着力そのものを減少させて非密着部とする方法など、種々の方法から適宜選択することができる。
粘着剤組成物を非密着部となる部分以外に塗工又は印刷して粘着層を形成する場合や、粘着剤組成物を凹凸状に塗工又は印刷してその表面が凹凸状の粘着層を形成する場合などは、粘着層表面に対して非密着部が凹んだ構成となるが、その後、当該非密着部に非粘着性の材料を充填することにより凹みを埋めて、粘着層表面を平滑にしてもよい。
また、基材を構成する支持体の表面に、部分的に非粘着性の材料を塗工又は印刷して非密着部を形成し、その後、非密着部以外に粘着剤組成物を充填することにより粘着層を形成してもよい。
後述するように、非密着部を粘着層の表面に特定のパターン状や特定の図柄状に形成することにより、筆記シートに記録した画像を当該パターン形状に応じた柄にすることや、筆記シートに画像を記録していくにつれて特定の画像を浮かび上がらせることができる。
このとき、粘着層表面に対して非密着部が凸起している構成にすると、カバーシートの上部から筆記シートに加圧した際に、非密着部に加えて非密着部の近傍でも粘着層とマット面とが密着せず、前記の柄や画像の輪郭がソフトになる傾向があるが、粘着層表面に対して非密着部が凹んだ構成、もしくは粘着層表面が平滑な構成にすると、非密着部の近傍においても粘着層とマット面とが密着して、前記の柄や画像の輪郭がシャープになるので、より好ましい。
非密着部は、0.5N/m未満であれば、その表面が粘着力を有していてもよい。これは、当該粘着力が0.5N/m未満であれば、筆記先端などをもちいてカバーシートの上部から非密着部の直上部分を加圧した際に、加圧している間は基材とカバーシートとが密着しても、加圧をやめると基材からカバーシートが離間するためである。
ここで粘着力は、JIS−Z0237方法1に示された、試験板に対する180°引き剥がし粘着力測定に従って測定することができる。
非密着部は、粘着層の表面全体に偏りなく設けられていると、記録を消去するために、たとえばカバーシートをその末端から引き上げたり、基材とカバーシートとの間にバーなどの消去体を挿入して移動したりする際に、基材とカバーシートとの剥離が起こっている線上に常に非密着部が存在することになり、基材からのカバーシートの引き剥がし粘着力を常に下げることができ、画像の消去をスムーズにすることができるため好ましい。
本発明による、ひとつの実施態様として、基材を構成する支持体の表面に、粘着剤組成物をドット状に偏りなく塗工して粘着層113ならびに非密着部113aを形成した筆記シート100の概念図を図3に示す。図3において、仮想線から左は筆記シート100の内部を透過した状態を表している。
たとえば、筆記先端などを用いて、カバーシートの上部から「あ」の文字の形に加圧した場合には、基材とカバーシートとが非密着部113a部分(ドット以外の部分)では密着しないために、文字の線(画像400)がドットの集合によって表される。そして、記録を消去するためにカバーシートを末端から引き上げた場合には、非密着部113aが粘着層113の表面に偏りなく設けられていることにより、基材とカバーシートとの剥離が起こっている線上に常に非密着部113aが存在するので、基材からのカバーシートの引き剥がし粘着力が常に下がり、画像の消去がスムーズな筆記シートとなる。
非密着部は、粘着層の表面に特定のパターン状に形成してもよい。
たとえば、非密着部を、粘着層の表面に、ストライプ模様、格子模様、ドット模様、蜂の巣模様(ハニカム模様)、市松模様などのパターン状に形成することにより、カバーシートの上部から筆記シートに加圧した際に、基材とカバーシートとが当該パターン部分以外で密着するために、当該パターン形状に応じてコントラストが生じて画像が記録されるので、たとえば記録した文字や絵などがストライプ柄や格子柄、ドット柄、蜂の巣柄、市松柄などになり、意匠性に優れた筆記シートとなる。
本発明による、ひとつの実施態様として、非密着部113aを、粘着層113の表面に格子模様状に形成した筆記シート100の概念斜視図を図4に示す。
非密着部113aが格子模様の格子部分を形成していることにより、たとえばカバーシート120の上部から筆記シート100を円状に加圧した場合には、基材110とカバーシート120とが、格子模様の格子部分以外で密着するために、記録した円(画像400)が自然に格子柄になり、意匠性に優れた筆記シートとなる。
非密着部を、粘着層の表面に直線状および/または直帯状に形成する場合には、筆記シートに記録した画像の消去時において、当該直線状および/または直帯状の非密着部と、基材とカバーシートとの剥離が起こっている線とが平行にならない構成にすることが好ましい。
たとえば、非密着部をストライプ模様状に形成する場合に、当該ストライプの向きが、画像を消去するために基材からカバーシートを引きはがす方向と直交する構成(すなわち、直線状および/または直帯状の非密着部と、基材とカバーシートとの剥離が起こっている線とが平行になる構成)にした場合には、カバーシートをその末端から引き上げたり、基材とカバーシートとの間にバーなどの消去体を挿入して移動したりする際に、基材とカバーシートとの剥離が起こっている線上に直線状および/または直帯状の非密着部が来た時には引き剥がし粘着力が下がり、それ以外の時には引き剥がし粘着力が下がらないため、カバーシートを一定の力で引きはがすことが出来ず、画像の消去がスムーズにならないおそれがある。
しかし、前記ストライプの向きを、画像を消去するために基材からカバーシートを引きはがす方向とは直交しない構成(すなわち、直線状および/または直帯状の非密着部と、基材とカバーシートとの剥離が起こっている線とが平行にならない構成)とした場合には、基材とカバーシートとの剥離が起こっている線上に常に非密着部が存在することになり、基材からのカバーシートの引き剥がし粘着力を常に下げることができ、画像の消去をスムーズにすることができるため好ましい。
非密着部は、粘着層の表面に特定の図柄状に形成してもよい。
たとえば、非密着部を、粘着層の表面に、マンガやアニメのキャラクターの図柄状に形成することにより、カバーシートの上部から筆記シートに加圧した際に、基材とカバーシートとが当該図柄部分以外で密着するために、当該図柄形状に応じてコントラストが生じて画像が記録されるので、たとえば文字や絵を記録していくにつれて徐々に前記キャラクターの図柄が浮かび上がり、意匠性に優れた筆記シートとなる。
非密着部は、粘着層の表面に多数を個別に設けて、個々の面積を小さくしたり、粘着層の表面に帯状やパターン状に設けて、帯やパターンの幅を狭くしたりすることにより、筆記シートに加圧して画像を記録した際に、加圧された部分の直下に非密着部が設けられている部分、すなわち画像が記録されない部分を目立たせなくしてもよい。
非密着部を、粘着層の表面に対して凹んだ構成にする場合には、凹んだ厚さよりも粘着層の厚さを大きくすると共に、粘着層の厚さよりもカバーシートの厚さを大きくすることにより、カバーシートの上部から筆記シートに加圧して画像を記録した際に、筆記シートの表面に、非密着部のパターン形状による立体的な凹凸形状が現れることがないので、より好ましい。
非密着部は、粘着層とマット面とが密着した状態において、粘着層の端縁および/または筆記シートの外部まで連通していることが好ましい。
たとえば、筆記シートに筆記先端などで圧力を加えて、環状の画像を記録すると、圧力が加えられた直下の粘着層とマット面とが環状に密着すると共に、基材からカバーシートを引きはがすまでは当該環状の密着状態は維持される。
そのため、前記環状画像の内側にあらたに画像を記録しようとすると、圧力が加えられた直下の粘着層とマット面との間に存在している空気が前記の環状の密着状態に阻まれて移動せず、当該空気が邪魔をして粘着層とマット面とが密着できず、画像が記録できないというおそれがある。
しかしながら、粘着層とマット面とが密着した状態において、非密着部が粘着層の端縁および/または筆記シートの外部まで連通していると、当該非密着部を通って空気が移動するために、空気が邪魔をして粘着層とマット面とが密着できないということがなく、画像を記録することができる。
なお、基材にその表裏を貫く貫通孔を形成し、当該貫通孔と非密着部とを連通して、非密着部を筆記シートの外部まで連通してもよい。
前記のような粘着層は、一般的には、粘着剤組成物に、必要に応じて触媒などを混合してから、着色支持体またはコアプレートに、必要に応じて中間層を介して塗布し、加熱などを行って反応させることによって形成させる。
粘着層の材料として、従来知られている粘着剤から任意のものを選択することができる。
このような粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤 、ウレタン系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤 、フッ素系粘着剤等の各種粘着剤が挙げられる。
これらのうち、シリコーン系粘着剤は、主骨格がシロキサン結合を主体したポリマーを主成分とするものである。シリコーン系粘着剤は、適当な粘着性を示すものが多く、また耐薬品性、耐水性、耐熱性に優れているので好ましい。さらに、シリコーン系粘着剤は、圧力による粘着力変化が小さいことも好ましい理由である。また、ウレタン系粘着剤は、イソシアネート化合物とヒドロキシ化合物を縮合させたポリマーを主成分とするものである。剥離性にすぐれているので好ましい粘着剤であるが、粘着力がシリコーン系粘着剤よりも高いことが多く、粘着性の調整が必要な場合がある。また、ウレタン系粘着剤を用いると、画像記録時に加える圧力に依存して、カバーシートと粘着層との粘着力が変わる傾向にある。このため、カバーシートの剥離に要する力の均一性や、記録される画像のコントラストの均一性が重視される場合には、シリコーン系粘着剤を用いることが好ましい。
このような方法に用いられる粘着剤は、種々のものが市販されており、それらから好適なものを選択して使用することができる。具体的には、シリコーン系粘着剤としては、LTC755、SD4580PSAなど(いずれも商品名、東レ・ダウコーニング株式会社より販売)、KR3700、KR3701、KR3704(いずれも商品名、信越化学工業株式会社より販売)が挙げられ、これに組み合わせる触媒としては、NC−25 Catalyst(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社より販売)、CAT−PL−50T(商品名、信越化学工業株式会社より販売)が挙げられる。また、ウレタン系粘着剤としては、サイアバインシリーズSH−101M、SH−101、SP−205(いずれも商品名、トーヨーケム株式会社より販売)が挙げられ、それに組み合わせる触媒としてはサイアバイン T501B(多官能イソシアネート系架橋剤)(商品名、トーヨーケム株式会社より販売)が挙げられる。
シリコーン系粘着剤に組み合わせる触媒は、架橋密度を調整することができるので白金を含む貴金属触媒が好ましく、特に白金−ルテニウム合金、白金−パラジウム合金、白金−チタニウム合金等が好適に用いられる。
粘着剤組成物を塗布する方法は特に限定されず、たとえば、グラビアロールコーター、ダイコーター、バーコーター等の、従来公知のコーターを用いて行うことができる。あるいは、スクリーン印刷やインクジェット印刷などの印刷方法を用いて粘着剤組成物を塗布してもよい。
塗布後、架橋反応を促進させ、製造効率を向上させるために、加熱を行うことが好ましい。加熱温度は、一般的には40〜150℃、好ましくは60〜130℃の範囲から選択される。
粘着層の厚さは、厚いほうがカバーシートと密着しやすく、薄いほうが画像記録時に着色支持体の色彩が再現されやすく、また生産コストが低くなる。このため、粘着層の厚さは、5〜30μmであることが好ましく、10〜20μmであることがより好ましい。
[基材]
本発明に用いられる基材は、支持体と、カバーシートに対向する面に粘着層を具備してなるものである。粘着層は、画像記録時にカバーシートと密着する層であり、密着することによって、たとえば支持体の色彩が筆記シート表面から観察できるようになる。
粘着層は支持体の少なくとも一方の面に形成される。支持体の両側面にそれぞれ粘着層を設けて、それぞれの面に対向する2枚のカバーシートを組み合わせれば、両側に記録可能な筆記シートとすることもできる。
ここで支持体は特に限定されないが、画像記録時に筆記シートの表面から観察される画像のコントラストを高く保つために、着色されていることが好ましい。また、筆記シートに物理的に十分な強度を付与するために、支持体には強度も要求される。
このような観点から、図1に示すように、ひとつの実施形態において、コアプレート111bと着色層111aとを具備する着色支持体111を用いることができる。物理的に十分な強度を有するコアプレートを用いることで、コストや色彩に応じて種々の着色層を選択することが可能となる。このとき、コアプレートは十分な物理的強度を有するものが好ましく、従来知られている任意の材料から選択することができる。たとえば、ポリオレフィン樹脂やポリエステル樹脂から選択することができ、より具体的には、(i)ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体などから、(ii)ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂などから選択することができる。これらのうち、ポリエステル系樹脂が好ましく、強度や加工性の点からPET樹脂が特に好ましい。
これらコアプレートの表面には、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、酸処理 、アルカリ処理、下塗り剤の塗布(下塗り層の形成)等の、従来公知の表面処理が施されていてもよい。
コアプレートの厚さは、特に限定されないが、物理的に十分な強度を達成するために、厚さが50〜250μmであることが好ましい。
これらのコアプレートは、無色透明であっても、有色透明であっても、また不透明であってもよい。コアプレートが無色透明である場合には、着色層と積層されていることが好ましい。いずれの場合においても、着色支持体は、全体として不透明であることが好ましい。なお、本発明において不透明であるとは、400〜760nmの波長領域全体にわたって、透過率が80%未満、好ましくは60%未満であることをいう。一方で無色透明であるとは、その波長領域の全領域に渡って、透過率が80%以上、好ましくは90%以上であることをいう。さらに有色透明とは、その波長領域の一部に透過率が80%未満の領域があることをいう。
着色されたシート状材料としては、たとえば着色された紙、染色された樹脂フィルム、着色粒子が分散された樹脂材料からなるフィルム、着色された繊維集合体などが挙げられる 。着色層を塗布により形成させる場合には、着色された粒子が分散されたバインダーを含む組成物を塗布し、さらに乾燥または硬化させて、着色層を形成させることができる。着色された粒子とは、無機顔料粒子、金属粉、金属酸化物粉などが挙げられる。
なお、着色支持体として、金属板または着色層として金属層を具備する着色支持体を用いることもできる。このような金属様表面を着色支持体に用いた場合には、特殊な効果を得ることができる。この場合には、筆記により得られる画像のコントラストは比較的低い。ところが、その記録画像を複写機により複写すると、コントラストの高い画像が複写される。このような効果を利用することで、すかし絵の効果を得ることができる。
着色支持体のカバーシート側表面は平滑性が高いことが好ましい。その面の上には、後述するように粘着層が設けられるが、最終的にこの粘着層の表面の平滑性が高いことが好ましいので、その下地となる着色支持体のカバーシート側表面も平滑性が高いことが好ましい。
このような観点から、着色支持体のカバーシート側表面は、樹脂製のコアプレートであることが好ましい。したがって、着色支持体がコアプレートと着色層とが積層された構造を有する場合には、図1に示すように、着色層111aはカバーシート120が対向する面とは反対側の面に形成されることが好ましい。
基材の表面に粘着層を形成するのに先だって、基材と粘着層との接着性を改善するために、中間層を設けることができる。筆記シートは、使用に際して、粘着層とカバーシートとの密着と剥離を繰り返すため、粘着層が基材表面から剥離することがあるが、中間層を設けることでこのような問題を改善することができ、また筆記シートの保存安定性を改良することもできる。
中間層に用いる材料としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルグラフトポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などの各種樹脂が挙げられる。この中間層は、たとえばポリエステル樹脂によって形成することができる。中間層の厚さは、厚くすることによって基板と粘着層との接着性を改良でき、薄くすることで画像記録時に着色支持体の色彩が再現されやすくなる。このような観点から、中間層の厚さは0.05〜1.0μmであることが好ましい。
以上、基材が着色支持体を具備する場合について説明したが、基材は、それを構成するいずれの層が着色されていてもよい。たとえば、コアプレートが着色されていても、粘着層が着色されていてもよい。
粘着層が着色された構成を採用することによって、別途着色層を設ける必要がなく、構成を簡単にし、製造コストを低減することができる。
粘着層に着色をするためには、粘着層を塗設する前に、粘着剤組成物に顔料や染料を混合しておく方法、粘着層を形成後に粘着層表面に顔料または染料を接触させて染色する方法が挙げられる。染料または顔料がしみ出しにくく、筆記シートの利用にあたってカバーシートへの色移りが少ないので、前者が好ましい。
粘着層に着色するのに用いられる染料または顔料は特に限定されず、従来知られている任意のものから選択することができる。具体的には、染料としては、フタロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、ニグロシン系染料、アントラキノン系染料、アゾ系染料、顔料としては、無機顔料としてカーボンブラック、黒色酸化鉄、ウルトラマリン、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、複合酸化物系顔料などが、また有機顔料としてはアゾ系顔料、インジゴ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、チオインジゴ系顔料、スレン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体系顔料、メチン・アゾメチン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料などが挙げられる。
[カバーシート]
本発明に用いられるカバーシート120は、粘着層113と密着した際に、基材の色彩が筆記シートの表面から観察できる必要がある。このため、カバーシートは透明である必要がある。一般的にはカバーシートは無色透明であることが好ましい。カバーシートが400〜760nmの波長範囲全体にわたって高い透過率を有することにより、基材に施された着色に忠実な画像記録が可能となる。ただし、カバーシートに着色することも可能である。400〜760nmの波長範囲の一部に透過性があるカバーフィルムを用いれば、基材に施された色彩と異なった色彩で画像を記録することが可能となる。
このようなカバーシートは、一般的には透明なフィルムを具備してなる。カバーシートには透明性だけでなく、物理的強度も要求されるため、前記した着色支持体において例示した材料からなるフィルムが好ましく用いられる。
本発明において、カバーシートの粘着層側表面にはマット面が形成されている。このマット面の表面形状によって、筆記シートの特性が大きく変動する。
本発明による筆記シートにおいて、マット面の算術平均高さSaが大きいとマット調表現が容易となり、また筆記シートを放置しても、カバーシートと粘着層とが密着してしまうことが少なく、算術平均高さSaが小さいとコントラストの高い画像が形成できる傾向にある。このような観点から、本発明において、マット面の算術平均高さSaは0.10〜0.50μmであり、0.15〜0.30μmであることが好ましい。
なお、算術平均高さSaは三次元粗さ計によって測定することができる。具体的には、これらの測定にはレーザー顕微鏡 LEXT−OLS4100(商品名、オリンパス株式会社製を用いることができる。
さらにマット面に存在する凹凸は、画像記録をする前の状態で、粘着層とカバーシートが密着することを防ぎ、また画像記録の際には粘着層とカバーシートとの間の密着性を適切に維持し、さらに画像消去の際には容易に剥離が可能となる。このようなマット面とするためには、ヘーズ値が70〜95%であることが好ましい。ヘーズ値はヘーズメーター TC−HIII(商品名、有限会社東京電色社製)により測定することができる。
カバーシート120の表面にマット面121を形成する方法は特に限定されないが、カバーシートの主たる構造物であるフィルムの表面を直接的に食刻する方法、凹凸を有するフィルムと積層する方法、微粒子が分散された樹脂組成物をフィルム表面に塗布し、乾燥または硬化させて凹凸のある面を形成させる方法、加熱などにより気泡を生じる化合物を含む組成物をフィルム表面に塗布し、加熱などによって組成物層の中に気泡を生じさせて表面に凹凸を形成させる方法などが挙げられる。また、カバーフィルムとして、微粒子が分散された樹脂組成物をフィルム状に成形することによっても、表面にマット面が形成されたカバーシートを得ることができる。
これらのうち、マット面の粗さの制御が容易であることから、微粒子を分散させた樹脂組成物を用いることが好ましい。特に、シリカなどの透明性の高い微粒子が分散された樹脂組成物をフィルムの表面に塗布し、加熱して樹脂を硬化させる方法が、品質の安定性やカバーフィルムの特性の面から好ましく採用される。微粒子は、有機材料であっても無機材料であってもよい。微粒子に用いる有機材料としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂などが挙げられる。また、微粒子に用いる無機材料としては、たとえば、二酸化ケイ素(シリカ)、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、金属フレーク、金属酸化物フレークなどが挙げられる。これらのうち、特にマイカ、金属フレークまたは金属酸化物フレークを用いると、画像記録時に生じる色がメタリック色となり、美麗な画像が記録されるという特徴がある。なお、この場合には、着色層を濃度の高い色、典型的には黒色とすることで、コントラストが大きくなり、メタリック色がより美麗に観察されるので好ましい。
これらの微粒子の平均粒子径は0.05〜5.0μmであることが好ましい。ここで、平均粒子径は、レーザー回折法(原理)により、体積基準で測定したものであり、たとえばMICROTRAC9320−X100(Honeywell社製)により測定することができる。
また、組成物のバインダーとして用いられる樹脂としては、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、アクリルメラミン樹脂、ポリエステルメラミン樹脂 、アクリルウレタン樹脂などは物理的強度および光学特性の面で優れていると考えられ、好ましく用いられる。
さらにこれらを溶解または分散させる溶媒としては、トルエンやメチルエチルケトンなどが挙げられる。
図1には、いずれかの方法によってフィルム122の表面に、マット面121を有するマットコート層121aが積層された構造が図示されている。
また、フィルム表面を直接的に食刻する方法には、物理的方法と化学的方法とがある。このうち物理的方法は、比較的工程が単純であり、より細かい凹凸を形成させることができるので好ましい。物理的にフィルム表面を食刻する方法としては、サンドブラスト法や、スクラッチ法が挙げられる。
本発明において、カバーシートのマット面の硬度は、高いことが好ましい。具体的には、鉛筆硬度(JIS K 5600−5−4)がF以上であることが好ましく、H以上であることがより好ましい。本発明者らの検討によれば、筆記シートにおいて、画像を記録した後に消去した場合、カバーシートに画像の痕跡が残ることがあった。この結果、その後に形成される記録画像のコントラスト低下が起きてしまう。ところが、本願発明において、マット面の硬度を適当に設定することによって、そのような問題が改善され、このようなコントラスト低下が抑制される。さらには、カバーシートと粘着層との粘着性が適切となって、画像記録および消去を容易にすることもできる。
カバーシートのマット面を形成した面と反対側の面は、画像記録の際に圧力および応力を受ける。スタンプなどにより加圧する場合には、筆記シートの表面に対して垂直方向の力が印加される。一方、たとえばペンなどによって画像を記録する場合、カバーシートと粘着面とを密着させるために、垂直方向の力が印加されるが、それと同時に、カバーシートの表面とペン先との間に摩擦力が発生する。この結果、カバーシート表面が損傷し、記録される画像のコントラストが低下するおそれがある。このような問題を防止するために、本発明に用いられるカバーシートは、マット面を形成した面と反対側の面に、表面保護層123を具備することが好ましい。
このような表面保護層は、カバーシートを構成するフィルムの表面に、表面保護フィルムを積層したり、樹脂材料を含む組成物を塗布して硬化させることなどにより形成させることができる。特に、表面保護フィルムは種々のものが市販されているので、その中から目的に応じたものを用いることが便利である。このような保護フィルムとしては、高い硬度によって表面を保護するもの、表面の摩擦力を低くしてひっかき傷の発生を防止するもの、適当な弾性を有し、物理的衝撃を緩和したり、物理的に一度は損傷を受けながら、自己修復するものなどが挙げられる。高い硬度を有する表面保護フィルムは、たとえば硬質プラスチックからなるフィルムであり、具体的な硬度が、鉛筆硬度でHB以上であることが好ましい。また、摩擦力の低いフィルムとしては、たとえば表面が平滑な高分子量ポリエチレンからなるフィルムが挙げられ、具体的には、その表面の摩擦係数が0.15以下であることが好ましい。また、物理的衝撃を緩和する、または自己修復するフィルムは、柔軟な構造を有する、シリコーン樹脂などの高分子材料からなるフィルムである。本発明において保護フィルムはこれらのいくつかの特性を兼ね備えた表面保護フィルムを用いることが好ましい。このようなフィルムは、たとえばタフトップ自己修復コートフィルムSR−TEBF(商品名、東レフィルム加工株式会社製)、トークロHCフィルムハードコート品 HC1000(東洋クロス株式会社製)など、各種のものが市販されている。
カバーシートの厚さは、高い透明性を達成し、かつ画像記録の際の圧力をカバーシートと粘着層との界面に伝達するためには薄いことが好ましく、物理的強度を高くするためには厚いことが好ましい。このような観点から、カバーシートを構成する主たるフィルムの厚さは38〜100μmであることが好ましく、50〜75μmであることがより好ましい。また、マットコート層を設ける場合、目的とする表面粗さを得るにはマットコート層を厚くすることが好ましく、カバーシートの透明性を維持するためにはマットコート層が薄いことが好ましい。このような観点から、マットコート層の厚さは2〜20μmであることが好ましく、5〜10μmであることがより好ましい。また、表面保護層を設ける場合、表面保護層の厚さは0〜100μmであることが好ましく、25〜50μmであることがより好ましい。
[消去体]
本発明の筆記シートに記録された画像は、基材からカバーシートを引きはがすことによって、界面に再び空気層が生じて、消去される。
カバーシートを引きはがす方法は任意であり、カバーシートを末端から引き上げたり、基材とカバーシートとの間に消去体を挿入して移動したりすることができる。
消去体の形状や材質、移動方法などは特に限定されないが、消去体が横断面視略円形の回転部を有し、前記消去体が前記回転部の少なくとも一部を粘着層に当接した状態で移動方向に回転するように構成すると、消去体の動作が軽く画像の消去がスムーズであり、剥離の際に基材またはカバーシートを損傷することがないので好ましい。
本発明を諸例を用いて説明すると以下のとおりである。
[実施例1]
厚さ50μmのポリエステル製フィルム(コアプレート)の表面にストライプ状にマスキングを施し、シリコーン系粘着剤(LTC 755 Coating(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社)90部、シリコーン系粘着剤(SD 4580 PSA(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社)10部、白金触媒(NC−25(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社)0.7部をトルエンに溶解させ、その溶液を十分に攪拌後、アプリケーターにて塗工し、120℃で2分間硬化した後に前記マスキングを除去して、2mm幅の帯状の非密着部が3mmおきに等間隔で設けられた、厚み15μmの透明な粘着層をフィルム表面に形成させた。さらに粘着層の反対側面に黒色紙を積層して、基材を得た。
また、厚さ50μmのポリエステル製フィルムの裏面に、ポリエステルメラミン樹脂とシリカ微粒子を含むコーティング液をコーティングし、表面にマット面を形成したカバーシートを得た。このシートのマット面の算術平均高さSaは0.15μm、ヘーズ値は72.8、鉛筆硬度はHであった。
この基材とカバーシートとを組み合わせて、筆記シートを作成した。
[比較例1]
厚さ50μmのポリエステル製フィルム(コアプレート)に、シリコーン系粘着剤(LTC 755 Coating(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社)90部、シリコーン系粘着剤(SD 4580 PSA(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社)10部、白金触媒(NC−25(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社)0.7部をトルエンに溶解させ、その溶液を十分に攪拌後、アプリケーターにて塗工し、120℃で2分間硬化して、厚みが15μmの透明な粘着層をフィルム表面に形成させた。さらに粘着層の反対側面に黒色紙を積層して、基材を得た。
さらに、実施例1と同様にカバーシートを得て、この基材とカバーシートとを組み合わせて、筆記シートを作成した。
実施例1と比較例1の筆記シートについて、JIS−Z0237方法1に示された、試験板に対する180°引き剥がし粘着力測定に従って、基材からカバーシートを引きはがす際の引き剥がし粘着力を測定したところ、実施例1は1.50N/mであり、比較例1は2.77N/mであった。
[評価]
経時保存性
筆記シートを組み立てた後、静置して、状態変化を目視により評価した。
A: 粘着層とマット層の貼り付きがなく良好。
B: 粘着層とマット層が時間とともに貼り付く。
C: 粘着層とマット層が貼り付いてしまう。
筆記性能
繊維束の筆記先端によって筆記した時の記録画像を目視で評価した。
A: 良好な記録画像が得られる。
B: 記録画像が得られるがコントラストが低い。
C: 筆記しても記録画像が残らないか、筆記直後に自然に消滅した。
消去性能
画像の記録後に消去体を移動し、マット層と粘着層とを剥離して、記録画像を消去した時の引き剥がし性を評価した。
AA: 非常に軽度な力で容易に、かつきれいに記録画像が消去できる。
A: 軽度な力で容易に、かつきれいに記録画像が消去できる。
B: 大きな引き剥がし力がないと画像が消去できない。または、大きな剥離音がする。
C: 消去時にカバーシートまたは粘着層が損傷する。
記録性能
画像を記録後、1日経過後の記録画像を目視評価した。
A: 記録画像の変化が認められない。
B: 記録直後に比較して画像が不鮮明になった。
C: 記録画像が視認できない(画像が消失していた)。
Figure 2020001266
100 筆記シート
110 基材
111 着色支持体
111a 着色層
111b コアプレート
112 中間層
113 粘着層
113a 非密着部
120 カバーシート
121 マット面
121a マットコート層
122 フィルム基材
123 表面保護層
300 筆記先端
400 画像

Claims (3)

  1. 支持体ならびに当該支持体の表面に形成された粘着層を具備してなる基材と、フィルムならびに当該フィルムの少なくとも片側表面にマット面が形成された透明カバーシートとを有してなり、かつ前記粘着層と前記マット面とが接触するように配置され、前記透明カバーシートの表面に圧力を加えることにより前記粘着層と前記マット面とが密着し、当該密着した部分を画像として外部から視認可能な筆記シートであって、
    前記粘着層の表面に、非密着部を設けたことを特徴とする、筆記シート。
  2. 前記粘着層と前記マット面とが密着した状態において、前記非密着部が、前記粘着層の端縁および/または前記筆記シートの外部まで連通していることを特徴とする、請求項1に記載の筆記シート。
  3. 前記マット面の算術平均高さSaが0.10〜0.50μmであることを特徴とする、請求項1ないし2のいずれか1項に記載の筆記シート。
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