JP2020000829A - 歯科連結部材およびマウスピース - Google Patents

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崇史 雪田
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遥 高松
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Akira Hasegawa
在 長谷川
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Yasufumi Tsuchiya
穏史 土谷
雄大 石黒
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雄大 石黒
千昭 遠藤
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千昭 遠藤
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Kenichi Kasahara
賢一 笠原
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Abstract

【課題】上顎および下顎マウスピースの位置ずれを抑制できるマウスピースを提供すること。【解決手段】上顎および下顎マウスピースに取り付けられて前記上顎および下顎マウスピースを連結し、閉口時または開口時における前記下顎マウスピースの後方への変位を規制する歯科連結部材であって、貫通穴を有する筒状部材であり、かつ、内部に雌ねじが配置された筒状部を有し、前記上顎および下顎マウスピースの一方のマウスピースに取り付けられるアウターと、前記雌ねじに螺合する雄ねじが形成され、かつ、前記雌ねじへの前記雄ねじの螺合により前記アウターに保持されるロッド状の挿入部を有し、前記上顎および下顎マウスピースの他方のマウスピースに取り付けられるインナーと、を有する。前記歯科連結部材において、前記挿入部は、前記筒状部の内部に挿入された前記挿入部を前記筒状部の軸方向に伸縮させる弾性部を有する。【選択図】図4A

Description

本発明は、歯科連結部材およびマウスピースに関する。
睡眠時無呼吸症候群の予防および治療などに使用するためのマウスピースが知られている。
たとえば、特許文献1には、上顎および下顎マウスピースを連結部材で連結して、これを装着した使用者の下顎を前方および下方に変位させる位置に下顎マウスピースを位置決めするマウスピースが記載されている。特許文献1によれば、上記上顎および下顎マウスピースに回動可能に上記連結部材を取り付けて、上顎および下顎マウスピースの位置を固定しないことにより、使用者の違和感を低減させるほか、使用者による舌の突き出しおよび飲料の摂取などが可能になるとされている。
また、特許文献2には、上記連結部材を、スリーブの中にロッドを挿入させてこれらを接続させる構成とした、マウスピースが記載されている。特許文献2によれば、回転ナットによって上記スリーブとロッドとの接続部の位置を変更することにより、上記連結部材の長さを調整して、使用者の下顎の位置を自由に調整できるとされている。
また、特許文献3には、アウター、上記アウターの内部にスライド可能に挿入されるスリーブ、および、ねじによって上記スリーブに螺合するインナーを有する歯科連結部材が記載されている。特許文献3によれば、上記ねじの螺合量によって歯科連結部材の長さを調整して、使用者の下顎の位置を自由に調整できるとされている。
米国特許出願公開第2007/0224567号明細書 独国特許出願公開第202012005525号明細書 国際公開第2018/016258号
特許文献1および特許文献2に記載の下顎前進装置は、マウスピースの使用中の振動などにより、上顎および下顎マウスピースの位置が、最適な位置からずれてしまうことがある。
上記問題に鑑み、本発明は、上顎および下顎マウスピースの位置ずれを抑制できるマウスピースを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の一態様に関する歯科連結部材は、上顎および下顎マウスピースに取り付けられて前記上顎および下顎マウスピースを連結し、閉口時または開口時における前記下顎マウスピースの後方への変位を規制する歯科連結部材であって、貫通穴を有する筒状部材であり、かつ、内部に雌ねじが配置された筒状部を有し、前記上顎および下顎マウスピースの一方のマウスピースに取り付けられるアウターと、前記雌ねじに螺合する雄ねじが形成され、かつ、前記雌ねじへの前記雄ねじの螺合により前記アウターに保持されるロッド状の挿入部を有し、前記上顎および下顎マウスピースの他方のマウスピースに取り付けられるインナーと、を有する。前記歯科連結部材において、前記挿入部は、前記筒状部の内部に挿入された前記挿入部を前記筒状部の軸方向に伸縮させる弾性部を有する。
また、上記の課題を解決するための本発明の一態様に関するマウスピースは、上顎および下顎マウスピースと、前記上顎および下顎マウスピースの側面に左右一対に取り付けられて、前記上顎および下顎マウスピースを連結する、上記歯科連結部材と、を有する。
本発明によれば、上顎および下顎マウスピースの位置ずれを抑制できるマウスピースが提供される。
図1は、本発明に関するマウスピースの構成を示す模式的な正面図である。 図2Aは、本発明に関するマウスピースの構成を示す模式的な閉口時の側面図であり、図2Bは、本発明に関するマウスピースの構成を示す模式的な開口時の側面図である。 図3Aは、本発明の第1の実施形態に関する歯科連結部材の模式的な側面図である。 図3Bは、インナーがアウターに対して最大限に挿入されたときの様子を示す、図3Aに示す歯科連結部材の断面図である。 図3Cは、インナーがアウターに対して最大限に引き出されたときの様子を示す、図3Aに示す歯科連結部材の側面視における断面図である。 図4Aは、本発明の第1の実施形態に関する歯科連結部材が有するインナーの構成を模式的に示す側面視における断面図である。 図4Bは、本発明の第2の実施形態に関する歯科連結部材が有するインナーの構成を模式的に示す側面視における断面図である。 図4Cは、本発明の第3の実施形態に関する歯科連結部材が有するインナーの構成を模式的に示す側面視における断面図である。 図5Aは、本発明の第4の実施形態に関する歯科連結部材が有するインナーの構成を模式的に示す側面視における断面図である。 図5Bは、本発明の第4の実施形態に関する歯科連結部材が有する別のインナーの構成を模式的に示す側面視における断面図である。 図5Cは、本発明の第4の実施形態に関する歯科連結部材が有するさらに別のインナーの構成を模式的に示す側面視における断面図である。
以下、複数の実施形態を用いて、本発明の歯科連結部材およびマウスピースを説明する。
なお、以下の説明において、「前方」および「後方」は、それぞれ、マウスピースを装着した使用者の前方に向かう方向(口腔内で舌体から見て口唇側に向かう方向)および後方に向かう方向(口腔内で舌体から見て喉側に向かう方向)を意味し、「下方」は、マウスピースを装着した使用者の下方に向かう方向(使用者が直立したときに頭頂から足下へ向かう方向)を意味し、「左右方向」は、マウスピースを装着した使用者の上顎の正中を基準として、使用者に前方に向かって左右の方向(具体的には上顎の正中からみて両側の頬に向かう方向)を意味し、「外側」および「内側」は、それぞれ、マウスピースを装着した使用者の体表に近い側および体表から遠い側を意味する。
また、以下の説明において、マウスピースを装着した使用者が閉口しているときを「閉口時」といい、マウスピースを装着した使用者が開口しているときを「開口時」という。閉口時には、上顎マウスピースおよび下顎マウスピースは、互いの対向面が略平行となるように配置され、開口時には、下顎マウスピースが円弧状の軌道上を移動することにより、上顎マウスピースおよび下顎マウスピースは、互いの対向面が最大で約45°程度の角度を有するように非平行に配置される。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るマウスピース100は、マウスピース100の構成を示す模式的な正面図である図1、ならびに閉口時の側面図である図2Aおよび開口時の側面図である図2Bに示すように、対向する一対の上顎および下顎マウスピース、ならびに上顎および下顎マウスピースを連結する左右一対の歯科連結部材200を有する。上顎マウスピース110は使用者の上顎に、下顎マウスピース120は使用者の下顎に、それぞれ装着可能に構成されている。
上顎マウスピース110は、使用者の上顎の歯列に装着可能な歯列型取部112が形成されて、使用者の上顎に装着可能に構成される、上顎マウスピース本体部114を有する。また、下顎マウスピース120は、使用者の下顎の歯列に装着可能な歯列型取部122が形成されて、使用者の下顎に装着可能に構成される、下顎マウスピース本体部124を有する。また、下顎マウスピース120は、その一方の端部が上顎マウスピース本体部114の側面116に取り付けられ、他方の端部が下顎マウスピース本体部124の側面126に取り付けられた、歯科連結部材200によって、対向して配置された上顎マウスピース110に連結される。
歯科連結部材200は、その模式的な側面図である図3Aならびに側面視における断面図である図3Bおよび図3Cに示すように、アウター210、スリーブ220およびインナー230を有する。なお、図3Bは、インナー230がアウター210に対して最大限に挿入されたときの様子を示す歯科連結部材200の断面図であり、図3Cは、インナー230がアウター210に対して最大限に引き出されたときの様子を示す歯科連結部材200の断面図である。歯科連結部材200は、インナー230がアウター210に対してスライド可能に保持されるため、アウター210に対するインナー230の位置は、図3Bと図3Cの間の任意の位置となることができる。これにより、歯科連結部材200は、図3Bと図3Cの間の長さに伸縮することができる。
アウター210は、上顎マウスピース110に取り付けられる上取付部212と、貫通穴214を有する筒状部215と、を有する。アウター210が有する上取付部212は、筒状部215に対して側方の、貫通穴214が延在する方向(以下、「筒状部215の軸方向」または単に「軸方向」ともいう。)からずれた位置に、配置される。スリーブ220は、アウター210が有する筒状部215の内部にスライド可能に挿入される。インナー230は、下顎マウスピース120に取り付けられる下取付部232と、ロッド状の挿入部235と、を有する。インナー230が有する下取付部232は、挿入部235が延在する方向と略同一直線上に、配置される。インナー230が有する挿入部235は、スリーブ220が有する本体部225の内部に挿入されて、スリーブ220に保持される。これにより、アウター210とインナー230とは、スリーブ220を介して連結される。
上顎マウスピース本体部114は、その外側面116に、アウター210を取り付けて保持するための上保持部130を有する。また、下顎マウスピース本体部124は、その外側面126に、インナー230を取り付けて保持するための下保持部140を有する。下保持部140は、閉口時に上保持部130より前方となる位置に配置される。
上保持部130は、上顎マウスピース本体部114の側面116に固定されて側面116から外部方向に延出する略円柱状の上軸体132と、上軸体132の先端からさらに外部方向に延出する柱状の上フランジ部134と、を有する。上フランジ部134の底面は、長軸および短軸を有する角丸長方形形状であり、上記長軸の長さは、上軸体132の底面を構成する円の直径よりも大きい。上記長軸は、上顎マウスピース110が下顎マウスピース120に対向する対向面に対して60°〜120°の傾斜角を有すればよい。本実施形態では、上記長軸は、上記対向面に対して約90°傾斜する。
下保持部140は、下顎マウスピース本体部124の側面126に固定されて側面126から外部方向に延出する略円柱状の下軸体142と、下軸体142の先端からさらに外部方向に延出する柱状の下フランジ部144と、を有する。下フランジ部144の底面は、長軸および短軸を有する角丸長方形形状であり、上記長軸の長さは、下軸体142の底面を構成する円の直径よりも大きい。上記長軸は、下顎マウスピース120が上顎マウスピース110に対向する対向面に対して60°〜120°の傾斜角を有すればよい。本実施形態では、上記長軸は、上記対向面に対して約90°傾斜する。
アウター210の上取付部212は、略円柱形の貫通孔を有するアイレットとなっている。上記貫通孔を構成する上記円柱は、その底面の直径が、上保持部130が有する上フランジ部134の長軸の長さと略同一である。また、アウター210の上取付部212の厚みは、上保持部130が有する上軸体132の厚み(上顎マウスピース本体部114の側面116から延在する高さ)と略同一であるか、または上軸体132の厚みよりもわずかに薄い。
また、インナー230の下取付部232も、略円柱形の貫通孔を有するアイレットとなっている。上記貫通孔を構成する上記円柱は、その底面の直径が、下保持部140が有する下フランジ部144の長軸の長さと略同一である。また、インナー230の下取付部232の厚みは、下保持部140が有する下軸体142の厚み(下顎マウスピース本体部124の側面126から延在する高さ)と略同一であるか、または下軸体142の厚みよりもわずかに薄い。
歯科連結部材200は、アウター210の上取付部212が有する貫通孔に上保持部130が有する上フランジ部134を挿入して通過させ、上保持部130が有する上軸体132にアウター210の上取付部212を引っ掛けることにより、上顎マウスピース110に取り付けられる。また、歯科連結部材200は、インナー230の下取付部232が有する貫通孔に下保持部140が有する下フランジ部144を挿入して通過させ、下保持部140が有する下軸体142にインナー230の下取付部232を引っ掛けることにより、下顎マウスピース120に取り付けられる。歯科連結部材200は、使用者がマウスピース100を装着したときには、上保持部130が有する上軸体132にアウター210の上取付部212が引っ掛かり、下保持部140が有する下軸体142にインナー230の下取付部232が引っ掛かっているため、マウスピース100から離脱しにくい。
また、このとき、歯科連結部材200は、アウター210の上取付部212が、回動可能に上保持部130が有する上軸体132に引っ掛かり、インナー230の下取付部232が、回動可能に下保持部140が有する下軸体142に引っ掛かる。そのため、マウスピース100は、これを装着した使用者の開口および閉口を制限しにくい。
歯科連結部材200は、開口時または閉口時において、上顎マウスピース110が有する上保持部130と下顎マウスピース120が有する下保持部140との間の距離を所定の範囲に保つことにより、下顎マウスピース120の後方への変位を規制する。このとき、上記距離の最小値が、下顎マウスピース120が後方へ変位できる限界を規定する。
また、歯科連結部材200は、後述するように、インナー230およびスリーブ220がアウター210に対してスライド可能に連結されて伸縮可能な構造となっており、かつ、上顎マウスピース110および下顎マウスピース120に取り付けたときに、インナー230およびスリーブ220がアウター210より前方に配置される。そのため、歯科連結部材200は、マウスピース100を装着した使用者の下顎の後方への変位を抑制しつつ、スリーブ220がスライド可能な範囲内での、使用者による前方または下方への下顎の自由な移動を可能として、使用者の違和感を低減させることができる。
なお、上記した上保持部130と下保持部140との間の距離の最小値は、アウター210が有する筒状部215に対してインナー230が有する挿入部235が挿入され得る深さ(長さ)によって調整可能である。上記筒状部215に対して挿入部235が挿入され得る深さは、スリーブ220が有する本体部225に対してインナー230が有する挿入部235が挿入される深さによって調整される。
アウター210は、略円柱状の貫通穴214を有する筒状部材である筒状部215を有する。筒状部215は、インナー230の挿入部235が挿入される側の端部(以下、単に「挿入側端部」ともいう。)に、塑性変形により貫通穴214の開口径を小さくした小径部216を有する。また、筒状部215は、挿入側端部とは反対側の端部(以下、単に「反対側端部」ともいう。)に、貫通穴214の開口径を小さくした反対側小径部218を有する。
スリーブ220は、挿入側端部に形成された、略円筒形の本体部225と、反対側端部に形成された、略円柱形の拡径部226と、を有する。本体部225は、上記円筒の底面を構成する円の直径が、筒状部215が有する小径部216の開口径より小さい。拡径部226は、上記円柱の底面を構成する円の直径が、筒状部215が有する貫通穴214の径より小さく、かつ小径部216の開口径および反対側小径部218の開口径のいずれよりも大きい。スリーブ220は、本体部225と拡径部226とが一体的にスライド可能に、アウター210が有する筒状部215の内部に挿入される。
本体部225は、インナー230の挿入部325を挿入可能な形状である略円柱状の挿入穴224を有する筒状部材である。本体部225は、軸方向における挿入側端部から反対側端部側にかけての挿入穴224の内周面に、ねじ山(雌ねじ)227を有する。本実施形態において、ねじ山227は、等ピッチ幅で山が形成されている。
拡径部226は、マウスピース100を装着した使用者が下顎を動かして、スリーブ220が有する本体部225がアウター210から抜き出される方向にスライドするとき、筒状部215が有する小径部216の反対側端部の面に当接してスリーブ220のさらなるスライドを規制する(図3C参照)。また、拡径部226は、スリーブ220が有する本体部225がアウター210に挿入される方向にスライドするとき、筒状部215の反対側小径部218に当接してスリーブ220のさらなるスライドを規制する。これにより、拡径部226は、スリーブ220の、アウター210からの離脱を抑止する(図3B参照)。
また、拡径部226は、反対側端部に形成された、ねじ回しと係合可能なねじ穴228を有する。
インナー230は、スリーブ220の内部に挿入されてスリーブ220に係合するロッド状の挿入部235を有する。挿入部235は、スリーブ220が有する本体部225の内周面に形成されたねじ山227に螺合するねじ山(雄ねじ)237を、その外表面に有する。挿入部235は、スリーブ220が有する本体部225のねじ山227に、挿入部235が有するねじ山237を螺合させて、スリーブ220またはインナー230を回転させることにより、スリーブ220に対して軸方向に位置調整されて位置決めされる。挿入部235は、スリーブ220の内部に挿入され、上記ねじの螺合によってスリーブ220に保持される。これにより、スリーブ220とインナー230とは連結され、また、アウター210とインナー230とも連結される。スリーブ220と連結されたインナー230は、アウター210が有する筒状部215の内部を、スリーブ220と一体的にスライドする。インナー230がスリーブ220と一体的に筒状部215の内部をスライドすることにより、歯科連結部材200は伸縮する。
図4Aは、本実施形態に関するインナー230の構成を示す側面視における断面図である。
本実施形態において、挿入部235は、スリーブ220の本体部225が有する挿入穴224に挿入されたときに挿入部235を軸方向に伸縮させる弾性部を有する。具体的には、挿入部235は、根元部235a、先端部235bおよび挿入部235の中間部に配置された弾性部である圧縮コイルばね239を有し、根元部235aと先端部235bとは、圧縮コイルばね239によって接続される。
根元部235aは、挿入部235のうち、挿入部235が本体部225の挿入穴224に挿入されたときに挿入穴224の挿入側端部側に配置される部材である。根元部235aは、先端部235bに近い端部側の領域(以下、先端部235bに近い側の端部を単に「先端側端部」といい、先端側端部側の領域を単に「先端側領域」ともいう。)の、軸方向に沿った外表面に、ねじ山237aを有する。また、根元部235aは、先端側領域の内部に、先端側端部から内部に陥入して形成された陥入孔を有する。
先端部235bは、挿入部235のうち、挿入部235が本体部225の挿入穴224に挿入されたときに挿入穴224の反対側端部側に配置される部材である。先端部235bは、その外表面の軸方向に沿った全体にねじ山237bを有する。また、先端部235bは、根元部235aに近い端部(以下、単に「根元側端部」ともいう。)に、突出して形成された突出部を有する。
圧縮コイルばね239は、略円筒状のコイルばねである。圧縮コイルばね239は、根元部235aがその先端側領域の内部に有する陥入孔の中に収容され、かつ上記円筒状のコイルばねの内部に先端部235bがその根元側端部に有する突出部を挿入されることにより、根元部235aと先端部235bとを連結する。
また、圧縮コイルばね239は、上記根元部235aと先端部235bとを連結した状態で、スリーブ220の本体部225が有する挿入穴224に挿入部235が挿入されるときに、先端部235bが根元部235aにより近づくように、挿入部235を収縮させる。このとき、圧縮コイルばね239は、上記収縮により生じた反発力により、根元部235aおよび先端部235bを、互いから離れる方向に付勢して、根元部235aが有するねじ山237aおよび先端部235bが有するねじ山237bを、スリーブ220の本体部225が有するねじ山227に対してそれぞれ当接させる。これにより、圧縮コイルばね239は、インナー230の挿入部235が有するねじ山237とスリーブ220の本体部225が有するねじ山227との接触面積を広くして、スリーブ220(ねじ山227)がインナー230(ねじ山237)に対して回転するときに必要となるトルクをより大きくする。このようにして、圧縮コイルばね239は、挿入部235が挿入穴224に挿入された後の、スリーブ220(ねじ山227)に対するインナー230(ねじ山237)の意図せぬ回転を抑制し、マウスピース100の装着中の振動などによってスリーブ220がインナー230に対して回転することによる、上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との意図せぬ位置ずれを抑制可能である。
上顎マウスピース110および下顎マウスピース120は、ヒトの通常の咬合力によって破損しにくい材料から形成される。
たとえば、上顎マウスピース110および下顎マウスピース120は、JIS T 6501に準じて測定される曲げ弾性率が2000MPa以上3000MPa以下の単一の硬い材料(たとえばアクリル樹脂)や、10MPa以上300MPa以下の柔らかい材料と1000MPa以上3000MPa以下の硬い材料とを組み合わせた材料から形成されてもよい。
また、上顎マウスピース110および下顎マウスピース120は、使用者の歯への追従性を高めるため、引張強度150N以上2000N未満、好ましくは150N以上500N以下の比較的柔らかい材料から形成されてもよい。
なお、引張強度は、ニッシン標準模型を用いて作製したマウスピース(厚さ3mm)の上顎マウスピースにおける歯列6番にφ1.5mmの穴を開け、臼歯方向(後方)に引張試験をした際に、上記上顎マウスピースが裂けた強度を意味する。
上記引張強度150N以上2000N未満の材料の例には、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、およびアクリル系ゴム樹脂が含まれる。これらのうち、オレフィン系樹脂が好ましい。
オレフィン系樹脂は、オレフィンを単独重合してなる重合体、またはオレフィンと他の単量体とを重合してなる共重合体である。上記オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、メチルペンテン、およびヘキセンなどを含む炭素数が2〜6のオレフィンが好ましい。上記他の単量体の例には、酢酸ビニルなどが含まれる。
上記オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレン系樹脂、およびエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)などが好ましく、ポリエチレン(PE)、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレン系樹脂などがより好ましい。
ポリエステル系樹脂は、多価カルボン酸(ジカルボン酸など)とポリアルコール(ジオールなど)との重縮合体である。上記ポリエステル系樹脂の例には、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが含まれる。
ウレタン系樹脂は、イソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物との重縮合体である。上記ウレタン系樹脂の例には、熱可塑性ポリウレタン(TPU)などが含まれる。
ポリアミド系樹脂は、アミド結合によって多数のモノマーが結合してできた(共)重合体である。上記ポリアミド系樹脂の例には、ナイロン、パラ系アミド、およびメタ系アミドなどが含まれる。
アクリル系ゴム樹脂は、アクリル系ゴムを主成分とした(共)重合体である。上記アクリル系樹脂の例には、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体などが含まれる。
引張強度150N以上2000N未満の材料としては、プライムポリマー株式会社製のF327(ポリプロピレン系樹脂)などの市販されているものを用いてもよい。
歯科連結部材200は、チタンまたはチタンを含む合金、鉄(ステンレスを含む鋼など)、ならびに金、銀、白金、コバルトおよびクロムなどの合金などの金属材料、ならびに、JIS T 6501に準じて測定される曲げ弾性率が1000MPa以上3000MPa以下の硬い樹脂材料(たとえばポリカーボネート樹脂)などから形成することができる。なお、上記金属材料は、化成皮膜などにより耐食性を高められていてもよい。
本実施形態によれば、より小型の歯科連結部材が提供される。
また、本実施形態によれば、マウスピースの装着中などに雄ねじが雌ねじに対して意図せず回転することによる、上顎マウスピースと下顎マウスピースとの意図せぬ位置ずれが生じにくい。
また、本実施形態によれば、上記螺合量の変化の抑制は、比較的小さい部材である圧縮コイルばね239によって可能であるため、マウスピースを大型化することなく上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との位置ずれを抑制可能であり、使用者の違和感を大きくしにくい。
また、本実施形態によれば、インナー230の雄ねじ237とスリーブ220が有する本体部225の雌ねじ227との螺合によりスリーブ220に対してインナー230が挿入される深さを無段階に制限できるので、使用者の個人差により適合させて、下顎マウスピース120の前進量を設定することができる。
また、本実施形態によれば、インナー230を下顎マウスピース120に取り付け、かつアウター210を上顎マウスピース110に取り付けたまま、貫通穴214にねじ回しを差し込んでスリーブ220を回転させて、インナー230の雄ねじ237とスリーブ220が有する本体部225の雌ねじ227との螺合量を調整し、スリーブ220に対してインナー230が挿入される深さを調整できるので、下顎マウスピース120の前進量の設定が容易である。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に関するマウスピースは、歯科連結部材を構成するインナーが有する挿入部の形態が異なるほかは、第1の実施形態に関する歯科連結部材およびマウスピースと同様の構成を有する。そのため、以下、歯科連結部材の構成のうち、第1の実施形態と異なる構成について説明し、共通する構成については説明を省略する。
図4Bは、本実施形態に関するインナー330の構成を示す側面視における断面図である。
本実施形態において、挿入部335は、根元部335a、先端部335bおよび挿入部335の中間部に配置された弾性部である圧縮コイルばね339を有し、根元部335aと先端部335bとは、圧縮コイルばね339によって接続される。
一方で、本実施形態において、根元部335aは、先端側端部に、突出して形成された突出部(不図示)を有する。また、先端部335bは、根元側端部に、突出して形成された突出部(不図示)を有する。
圧縮コイルばね339は、略円筒状のコイルばねである。圧縮コイルばね339は、上記円筒状のコイルばねの内部に、その一端側から根元部335aがその先端側端部に有する突出部を挿入され、かつ、その他端側から先端部335bがその根元側端部に有する突出部を挿入されることにより、根元部335aと先端部335bとを連結する。
本実施形態においても、圧縮コイルばね339は、上記根元部335aと先端部335bとを連結した状態で、スリーブ220の本体部225が有する挿入穴224に挿入部335が挿入されるときに、先端部335bが根元部335aにより近づくように、挿入部335を収縮させる。このとき、圧縮コイルばね339は、上記収縮により生じた反発力により、根元部335aおよび先端部335bを、互いから離れる方向に付勢して、根元部335aが有するねじ山337aおよび先端部335bが有するねじ山337bを、スリーブ220の本体部225が有するねじ山227に対してそれぞれ当接させる。これにより、圧縮コイルばね339は、インナー330の挿入部335が有するねじ山337とスリーブ220の本体部225が有するねじ山227との接触面積を広くして、スリーブ220(ねじ山227)がインナー330(ねじ山337)に対して回転するときに必要となるトルクをより大きくする。このようにして、圧縮コイルばね339は、挿入部335が挿入穴224に挿入された後の、スリーブ220(ねじ山227)に対するインナー330(ねじ山337)の意図せぬ回転を抑制し、マウスピース100の装着中の振動などによってスリーブ220がインナー330に対して回転することによる、上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との意図せぬ位置ずれを抑制可能である。
また、本実施形態では、圧縮コイルばね339も、スリーブ220の本体部225が挿入穴224の内表面に有するねじ山227に当接して螺合する雄ねじとして作用させてもよい。このとき、圧縮コイルばね339の山間のピッチ幅と、ねじ山337aおよび227bの山間のピッチ幅と、を異なるピッチ幅とすることで、圧縮コイルばね339がねじ山227に螺合するときに対して回転するときに必要となるトルクと、ねじ山337aおよび337bがねじ山227に螺合するときに対して回転するときに必要となるトルクと、を異なる大きさにしてもよい。これにより、挿入部335が本体部225に対して回転するときに必要となるトルクをより大きくして、マウスピース100の装着中の振動などによってねじ山337がねじ山227に対して回転することによる、上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との意図せぬ位置ずれを抑制可能である。
本実施形態によれば、第1の実施形態よりも大きい圧縮コイルばねを使用することで、挿入部335が収縮したときの反発力をより大きくし、インナー330の挿入部335が有するねじ山337とスリーブ220の本体部225が有するねじ山227との接触圧をより大きくすることができる。そのため、圧縮コイルばね339は、マウスピース100の装着中の振動などによってスリーブ220がインナー330に対して回転することによる、上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との意図せぬ位置ずれを、より効果的に抑制可能である。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に関するマウスピースは、歯科連結部材を構成するインナーが有する挿入部の形態が異なるほかは、第1の実施形態に関する歯科連結部材およびマウスピースと同様の構成を有する。そのため、以下、歯科連結部材の構成のうち、第1の実施形態と異なる構成について説明し、共通する構成については説明を省略する。
図4Cは、本実施形態に関するインナー430の構成を示す側面視における断面図である。
本実施形態において、挿入部435は、根元部435a、および挿入部435の先端に配置された弾性部である圧縮コイルばね439を有する。
根元部435aは、挿入部435のうち、挿入部435が本体部225の挿入穴224に挿入されたときに挿入穴224の挿入側端部側に配置される部材である。根元部435aは、先端側領域の、軸方向に沿った外表面に、ねじ山437を有する。
本実施形態において、圧縮コイルばね439は、スリーブ220の本体部225が有する挿入穴224に挿入部435が挿入されるときに、スリーブ220の本体部225が有する挿入穴224の底(拡径部226の挿入側端部)に当接して、収縮する。このとき、圧縮コイルばね439は、上記収縮により生じた反発力により、根元部435aを、圧縮コイルばね439から離れる方向に付勢して、根元部435aが有するねじ山437を、スリーブ220の本体部225が有するねじ山227に対して当接させる。これにより、圧縮コイルばね439は、インナー430の挿入部435が有するねじ山437とスリーブ220の本体部225が有するねじ山227との接触面積を広くして、スリーブ220(ねじ山227)がインナー430(ねじ山437)に対して回転するときに必要となるトルクをより大きくする。このようにして、圧縮コイルばね439は、挿入部435が挿入穴224に挿入された後の、スリーブ220(ねじ山227)に対するインナー430(ねじ山437)の意図せぬ回転を抑制し、マウスピース100の装着中の振動などによってスリーブ220がインナー430に対して回転することによる、上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との意図せぬ位置ずれを抑制可能である。
本実施形態では、圧縮コイルばね439も、スリーブ220の本体部225が挿入穴224の内表面に有するねじ山227に当接して螺合する雄ねじとして作用する。このとき、圧縮コイルばね439の山間のピッチ幅と、ねじ山437の山間のピッチ幅と、を異なるピッチ幅とすることで、圧縮コイルばね439がねじ山227に螺合するときに対して回転するときに必要となるトルクと、ねじ山437がねじ山227に螺合するときに対して回転するときに必要となるトルクと、を異なる大きさにしてもよい。これにより、挿入部435が本体部225に対して回転するときに必要となるトルクをより大きくして、マウスピース100の装着中の振動などによってねじ山437がねじ山227に対して回転することによる、上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との意図せぬ位置ずれを抑制可能である。
また、本実施形態においても、第1の実施形態よりも大きい圧縮コイルばねを使用することで、挿入部435が収縮したときの反発力をより大きくし、インナー430の挿入部435が有するねじ山437とスリーブ220の本体部225が有するねじ山227との接触圧をより大きくすることもできる。そのため、圧縮コイルばね439は、マウスピース100の装着中の振動などによってスリーブ220がインナー430に対して回転することによる、上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との意図せぬ位置ずれを、より効果的に抑制可能である。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に関するマウスピースは、歯科連結部材を構成するインナーが有する挿入部の形態が異なるほかは、第1の実施形態に関する歯科連結部材およびマウスピースと同様の構成を有する。そのため、以下、歯科連結部材の構成のうち、第1の実施形態と異なる構成について説明し、共通する構成については説明を省略する。
図5A、図5Bおよび図5Cは、本実施形態に関するインナー530の構成を示す側面視における断面図である。
本実施形態において、挿入部535は、根元部535a、先端部535b、および挿入部535の中間部に配置された弾性部である、伸縮部539を有し、根元部535aと先端部535bとは、伸縮部539によって接続される。
伸縮部539は、挿入部535の一部が、挿入部535の軸方向へ伸縮することによって弾性変形可能な形状に成形されてなる。伸縮部539は、たとえば、インナー530よりも細い板状または柱状の接続部によって非直線的に根元部535aと先端部535bとを接続する形状であればよい。具体的には、伸縮部539aは、図5Aに示すように、インナー530の軸方向に沿って平行に配置された複数の直線状の平行部を、これらとは非平行な連結部によって連結した形状であってもよい。また、伸縮部539bは、図5Bに示すように、インナー530の軸方向に沿って平行に配置された2つの湾曲した平行部を有する形状であってもよい。また、伸縮部539cは、図5Cに示すように、インナー530の軸方向に対して傾斜した傾斜部を組み合わせた形状であってもよい。
本実施形態において、伸縮部539は、上記根元部535aと先端部535bとが一体となった一部品の状態で、スリーブ220の本体部225が有する挿入穴224に挿入部335が挿入されるときに、ねじ山227にねじ山537b(雄ねじ)を挿入後に、挿入部を押し込むことで先端部535bが根元部535aにより近づくように伸縮部539を収縮させてねじ山537a(雄ねじ)を挿入する。このとき、伸縮部539は、上記収縮により生じた反発力により、根元部535aおよび先端部535bを、互いから離れる方向に付勢して、根元部535aが有するねじ山537aおよび先端部535bが有するねじ山537bを、スリーブ220の本体部225が有するねじ山227に対してそれぞれ当接させる。これにより、伸縮部539は、インナー530の挿入部535が有するねじ山537aおよびねじ山537bとスリーブ220の本体部225が有するねじ山227との接触面積を広くして、スリーブ220(ねじ山227)がインナー530(ねじ山537aおよびねじ山537b)に対して回転するときに必要となるトルクをより大きくする。このようにして、伸縮部539は、挿入部535が挿入穴224に挿入された後の、スリーブ220(ねじ山227)に対するインナー530(ねじ山537aおよびねじ山537b)の意図せぬ回転を抑制し、マウスピース100の装着中の振動などによってスリーブ220がインナー530に対して回転することによる、上顎マウスピース110と下顎マウスピース120との意図せぬ位置ずれを抑制可能である。
また、伸縮部539は、挿入部535の軸から伸縮部539の外周部までの最大距離が、根元部535aの径よりも小さい形状を有する。これにより、スリーブ220の本体部225へ挿入部535が挿入されるときに、伸縮部539が本体部225が有するねじ山227に当接することがなく、本体部225への挿入部535の挿入が容易である。
[その他の実施形態]
なお、上述の各実施形態はそれぞれ本発明の一例を示すものであり、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において、他の種々多様な各実施形態も可能であることは言うまでもない。
たとえば、上述の各実施形態では、歯科連結部材は、インナーがより前方に位置し、アウターがより後方に位置すうように、マウスピースに取り付けられていたが、歯科連結部材は、インナーがより後方に位置し、アウターがより前方に位置するように、マウスピースに取り付けられてもよい。
また、上述の各実施形態では、インナーは、スリーブの本体部が有する挿入穴の内表面に形成されたねじ山にインナーの挿入部の外表面に形成したねじ山が螺合することで、スリーブに対して係合されていたが、アウターの筒状部が有する貫通穴の内表面に形成されたねじ山にインナーの挿入部の外表面に形成したねじ山が螺合されることにより、アウターに対して係合されてもよい。このとき、歯科連結部材は、スリーブを有さず、インナーおよびアウターから構成される。
また、上述の各実施形態では、インナーの挿入部は、スリーブの本体部が有する挿入穴の内部に挿入されたときに、圧縮コイルばねによって伸縮していたが、ゴム状部材などの弾性を有する他の部材によって伸縮してもよい。
また、上述の各実施形態では、歯科連結部材は上顎および下顎マウスピースの外側面に設けられているが、歯科連結部材は、上顎および下顎マウスピースの内側面に設けられていてもよい。
また、上述の各実施形態では、インナーの挿入部は、ねじ山の螺合により位置調整および位置決めされていたが、ねじの螺合ではなく、挿入部の外周面に配置した皿ばねなどの弾性部材をスリーブの内周面に形成した突起に係合させて位置決めする構成であってもよい。
また、上述の各実施形態では、アウターが有する小径部および反対側小径部とスリーブが有する拡径部とは、拡径部が小径部または反対側小径部に当接することにより、スリーブのさらなるスライドを抑止していたが、拡径部は小径部または反対側小径部に当接しなくてもよく、たとえば磁石を配置して、磁力などで非接触にインナーのスライドを抑止してもよい。
また、上述の各実施形態では、小径部はアウターが有する筒状部の端部に設けられていたが、小径部は筒状部の端部である必要はなく、任意の場所に配置することができる。
また、上述の各実施形態では、上顎マウスピース本体部および下顎マウスピース本体部には、歯列に装着可能な歯列型取部が形成されている。しかし上顎マウスピース本体部および下顎マウスピース本体部は、歯列が収まる形状であれば歯列型でなくてもよいし、上顎マウスピース本体部および下顎マウスピース本体部の一部だけ歯列型取部にしてもよい。
また、上顎および下顎マウスピースは複数の材料から構成されていてもよく、有機物で構成される部分と無機物で構成される部分との組み合わせで作られていても良い。
本発明の歯科連結部材によれば、これを備えるマウスピースを装着した使用者の下顎の位置を調整しつつ、下顎の後方への変位を制限可能である。また、本発明の歯科連結部材は、従来よりも下顎マウスピースの前進量の調整が容易である。そのため、本発明の歯科連結部材は、これを備えるマウスピースによる、睡眠時無呼吸症候群の予防および治療のほか、顎関節症の予防および治療や歯ぎしりの抑制などにも使用可能である。
100 マウスピース
110 上顎マウスピース
112 歯列型取部
114 上顎マウスピース本体部
116 側面
120 下顎マウスピース
122 歯列型取部
124 下顎マウスピース本体部
126 側面
130 上保持部
132 上軸体
134 上フランジ部
140 下保持部
142 下軸体
144 下フランジ部
200 歯科連結部材
210 アウター
212 上取付部
214 貫通穴
215 筒状部
216 小径部
218 反対側小径部
220 スリーブ
224 挿入穴
225 本体部
226 拡径部
227 ねじ山
228 ねじ穴
230、330、430、530 インナー
232 下取付部
235、335、435、535 挿入部
235a、335a、435a、535a 根元部
235b、335b、535b 先端部
237、237a、237b、337a、337b、437、537a、537b ねじ山
239、339、439 圧縮コイルばね
539、539a、539b、539c 伸縮部

Claims (8)

  1. 上顎および下顎マウスピースに取り付けられて前記上顎および下顎マウスピースを連結し、閉口時または開口時における前記下顎マウスピースの後方への変位を規制する歯科連結部材であって、
    貫通穴を有する筒状部材であり、かつ、内部に雌ねじが配置された筒状部を有し、前記上顎および下顎マウスピースの一方のマウスピースに取り付けられるアウターと、
    前記雌ねじに螺合する雄ねじが形成され、かつ、前記雌ねじへの前記雄ねじの螺合により前記アウターに保持されるロッド状の挿入部を有し、前記上顎および下顎マウスピースの他方のマウスピースに取り付けられるインナーと、
    を有し、
    前記挿入部は、前記筒状部の内部に挿入された前記挿入部を前記筒状部の軸方向に伸縮させる弾性部を有する、
    歯科連結部材。
  2. 前記弾性部は、前記ロッド状の挿入部の根元部と先端部とを接続する位置に配置され、
    前記弾性部は、前記挿入部が前記筒状部の内部に挿入されたときに前記先端部が前記根元部側に変位するように、前記挿入部を伸縮させる、請求項1に記載の歯科連結部材。
  3. 前記弾性部は、前記雌ねじに螺合し、かつ、前記雄ねじとは異なるピッチ幅を有する圧縮ばね部材である、請求項1に記載の歯科連結部材。
  4. 前記弾性部は、前記挿入部の先端に配置された、請求項3に記載の歯科連結部材。
  5. 前記弾性部は、前記挿入部の中間部に配置された、請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯科連結部材。
  6. 前記弾性部は、前記インナーと一体となった一つの部品である、請求項1または2に記載の歯科連結部材。
  7. 内表面に雌ねじが形成された挿入穴を有する筒状部材である本体部を有し、前記筒状部の内部にスライド可能に挿入されるスリーブを有し、
    前記雌ねじは前記挿入穴の内表面に形成された、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の歯科連結部材。
  8. 上顎および下顎マウスピースと、
    前記上顎および下顎マウスピースの側面に左右一対に取り付けられて、前記上顎および下顎マウスピースを連結する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の歯科連結部材と、
    を有するマウスピース。
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