JP2020000229A - 冬虫夏草子実体の生産方法及び冬虫夏草子実体、並びにサプリメント、機能性食品、医薬組成物及びカプセル剤 - Google Patents

冬虫夏草子実体の生産方法及び冬虫夏草子実体、並びにサプリメント、機能性食品、医薬組成物及びカプセル剤 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質の冬虫夏草子実体を安定して供給することができる方法を提供する。【解決手段】宿主昆虫に冬虫夏草菌の菌種を接種し、前記宿主昆虫の体内で冬虫夏草菌を増殖させて菌糸体を形成する菌糸体形成工程と、菌糸体が形成された前記宿主昆虫に、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光、及び600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光、のいずれか一方又は両方を照射する光照射工程と、光照射工程後の前記宿主昆虫を培養して冬虫夏草の子実体を形成させる子実体形成工程と、を含む冬虫夏草子実体の生産方法。【選択図】図2

Description

本発明は、冬虫夏草子実体の生産方法及び冬虫夏草子実体、並びにこれを含有する応用製品に関する。
冬虫夏草は、冬虫夏草菌が寄主となる昆虫に寄生して形成された子実体と、その寄主である昆虫の死体(虫体部)の複合体から構成され、優れた薬理活性を有する子実体がより貴重である。
冬虫夏草は広義的に子嚢菌亜門、核菌綱、バッカク菌目、バッカク菌科に属する昆虫寄生性の一群の菌類と言われている。この中にCordyceps属、Orrubiella属などの完全菌類のほか、Paecilomyces属、Beauveria属などの不完全菌類もある。
冬虫夏草は、滋養強壮等の効用を持つ生薬として古くから民間で使用されており、近年、薬効から漢方薬としての需要が拡大している。冬虫夏草は、かつては中国の高地に自生しているものを採取した自然物が供給されていたが、年々採取量が減少し価格も更に高騰してきている。そのため、冬虫夏草の人工培養の需要が高まっている。
冬虫夏草の人工培養方法として、特定の波長の光を照射して菌糸体の繁殖を促進する方法が報告されている。例えば、特許文献1には、培地に菌を接種し、350〜550nmの波長域にピークをもつ光を連続又は間欠的に照射する冬虫夏草菌糸体の培養方法が開示されている。また、特許文献2には、冬虫夏草人工栽培用の培地に冬虫夏草の菌を接種して菌糸培養する際に、該培地に、540〜720nmの波長域にピークを持つ光源により黄色若しくは赤色光を連続若しくは間欠的に照射して菌糸の繁殖及び熟成をさせ、菌糸培養の後、発生工程及び生育工程の際に、300〜550nmの波長域にピークを持つ光源により青色若しくは緑色の光を連続若しくは間欠的に照射する冬虫夏草菌糸体の培養方法が開示されている。
特開2004−344027号公報 特開2006−204310号公報
冬虫夏草は完全菌類と不完全菌類に分けられ、完全菌類(例えば、サナギタケ(C.militaris))の場合は、その菌糸体培養から子実体への形成が難しく、特に光線、温度などの外部環境に左右されているとされている。上述した特許文献1,2は、特定の波長の光を照射して菌糸体の繁殖を促進する方法であるが、子実体の培養には成功しているわけではない。すなわち、どの波長がどのように子実体の形成に影響を与えるか詳しい研究報告はなく、光照射と子実体の生産性についてはほとんど検討されていないのが実情である。
また、宿主昆虫を使用した冬虫夏草の人工培養方法は、得られる子実体は優れた薬理活性を有する。しかしながら、宿主昆虫を培地として培養する場合は、菌糸の発育が遅く、子実体の形成量も少ないという問題がある。また、特定の波長の光を照射する等の菌の繁殖を促進させる方法も確立していない。
かかる状況下、本発明の目的は、冬虫夏草の子実体を効率よく生産することができ、高品質の冬虫夏草子実体を提供することができる、冬虫夏草子実体の生産方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、当該生産方法で得られる冬虫夏草子実体又はその加工物を内包するカプセル剤を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> 宿主昆虫に冬虫夏草菌の菌種を接種し、前記宿主昆虫の体内で冬虫夏草菌を増殖させて菌糸体を形成する菌糸体形成工程と、
菌糸体が形成された前記宿主昆虫に、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光、及び600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光、のいずれか一方又は両方を照射する光照射工程と、
光照射工程後の前記宿主昆虫を培養して冬虫夏草の子実体を形成させる子実体形成工程と、
を含む冬虫夏草子実体の生産方法。
<2> 光照射工程において、光量子束密度10〜60μmol・m-2・s-1で照射する<1>に記載の生産方法。
<3> 光照射工程において、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光及び600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光の両方を照射する<1>または<2>に記載の生産方法。
<4> 前記宿主昆虫は、生きたカイコ幼虫またはカイコ蛹である<1>から<3>のいずれかに記載の生産方法。
<5> 前記冬虫夏草菌が、サナギタケ(Cordyceps militaris)である<1>から<4>のいずれかに記載の生産方法。
<6> 光照射を、6日間以上行う<1>から<5>のいずれかに記載の生産方法。
<7> 菌糸体形成工程の後、光照射工程の前に、菌糸体が形成された前記宿主昆虫に、電圧を印加し、火花放電により電気刺激を加える電気刺激工程を有し、
前記火花放電により電気刺激を加える工程において、火花放電の方法が、高電圧発生部に接続された球状の放電極を、対象物としての菌糸体が形成された前記宿主昆虫から離間させた状態で、前記高電圧発生部から前記放電極に高電圧を印加することで前記放電極と前記宿主昆虫との間に火花放電を発生させて、前記火花放電により前記宿主昆虫に電気刺激を加える方法である<1>から<6>のいずれかに記載の生産方法。
<8> <1>から<7>のいずれかに記載の生産方法で得られた冬虫夏草子実体。
<9> <8>に記載の冬虫夏草子実体又はその加工物を含有するサプリメント、機能性食品又は医薬組成物。
<10> <8>に記載の冬虫夏草子実体の乾燥粉砕物を内包するカプセル剤。
本発明によれば、冬虫夏草の子実体を効率よく生産することができ、高品質の冬虫夏草子実体を提供することができる。当該生産方法で得られる冬虫夏草子実体又はその加工物はサプリメント、機能性食品、医薬組成物として有益であり、特に経口摂取しやすいカプセル剤の形態が好適である。
本発明の実施形態に係る円筒形カプセル剤の模式図であり、(a)は斜視図、(b)は概略断面図である。 LED発光色と光強度による冬虫夏草子実体発生量への影響を示す評価結果である。 LED照射時期による子実体発生量への影響を示す評価結果である。 高電圧パルス(火花放電による電気刺激、印加電圧80kV)とLED照射の組み合わせによる子実体発生量指数への影響を示す評価結果である。 電圧印加による子実体発生量指数への影響を示す評価結果である。 高電圧パルス(火花放電による電気刺激、印加電圧80kV)の印加日数(印加回数)と子実体発生量指数との関係を示す評価結果である。
以下、本発明について例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。なお、本明細書において、「〜」とはその前後の数値又は物理量を含む表現として用いるものとする。
<1.冬虫夏草子実体の生産方法>
本発明は、宿主昆虫に冬虫夏草菌の菌種を接種し、前記宿主昆虫の体内で冬虫夏草菌を増殖させて菌糸体を形成する菌糸体形成工程と、菌糸体が形成された前記宿主昆虫に、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光、及び600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光、のいずれか一方又は両方を照射する光照射工程と、光照射工程後の前記宿主昆虫を培養して冬虫夏草の子実体を形成させる子実体形成工程と、を含む冬虫夏草子実体の生産方法(以下、「本発明の冬虫夏草子実体の生産方法」あるいは単に「本発明の生産方法」と記載する。)に関する。
「子実体」は、糸状の菌糸体が多数集まってできたものであり、いわゆるキノコの部分である。本明細書において、「冬虫夏草」と称した場合は、子実体と、冬虫夏草菌が増殖した宿主昆虫との全体を指すものとし、子実体を示す場合は「冬虫夏草子実体」または単に子実体と記載する。
以下、本発明の冬虫夏草子実体の生産方法の各工程を詳細に説明する。なお、以下の説明において、菌糸体形成工程を「工程(1)」、光照射工程を「工程(2)」、子実体形成工程を「工程(3)」と称す場合がある。
<工程(1)>
工程(1)は、宿主昆虫に冬虫夏草菌の菌種を接種し、前記宿主昆虫の体内で冬虫夏草菌を増殖させて菌糸体を形成する工程である。
(冬虫夏草菌)
本発明の生産方法において使用できる冬虫夏草菌は、子嚢菌類麦角菌科の菌類で主として昆虫類に寄生して子実体を形成する菌類であればよく、特にはノムシタケ属(Cordyceps属)に属する菌類を使用することができる。Cordyceps属に属する菌類としては、例えば、セミタケ(Cordyceps sobolifera)、サナギタケ(Cordyceps militaris)、ミミカキタケ(Cordycepsnutans)、オオノムシタケ(Cordyceps nawai)、天然冬虫夏草(Cordyceps sinensis)などが挙げられる。
また、Cordyceps属に属する冬虫夏草菌以外にも、コナサナギタケ(Isaria farinosa)、ハナサナギタケ(Isaria japonica)等の冬虫夏草菌も使用できる。
これらの冬虫夏草菌の中でも、サナギタケ(Cordyceps militaris)が好適である。サナギタケは、カイコ蛹、幼虫などに寄生して、養分を摂取して増殖して、虫の死骸より子実体を発生する。サナギタケは自生するものであってもよいが、宿主をカイコとして人工栽培されたものが好ましい。好適な菌として、実施例で使用した菌株CM02を例示することができる。
(宿主昆虫)
宿主昆虫は、使用する冬虫夏草菌に適した昆虫を使用すればよく、生きているものを使用することが好ましい。
冬虫夏草菌としてサナギタケを使用する場合には、カイコの幼虫や蛹が好適であり、特に生きたカイコ幼虫またはカイコ蛹であることが好ましい。生きたカイコ幼虫またはカイコ蛹は清浄な環境で飼育したものが好ましく、特には冬虫夏草菌以外の他の雑菌を有さない無菌飼育したものが好ましい。無菌飼育した生きたカイコ幼虫またはカイコ蛹であると、冬虫夏草菌が繁殖しやすく、子実体の発生率が増加する傾向にある。なお、冬虫夏草菌を接種しやすいという面では、動きの少ないカイコ蛹が宿主昆虫として好ましい。
宿主昆虫へ冬虫夏草菌を接種する方法は特に制限はないが、宿主昆虫の種類に応じて適宜選択される。宿主昆虫がカイコ幼虫やカイコ蛹である場合には、冬虫夏草菌を含む溶液をカイコ幼虫やカイコ蛹の体内に直接注入接種する方法や、カイコ幼虫やカイコ蛹を減圧後、大気圧開放するときにカイコ幼虫やカイコ蛹の体内に強制的に冬虫夏草菌を含む溶液を浸入接種させる方法などが挙げられる。
<工程(2)>
工程(2)は、菌糸体が形成された前記宿主昆虫に、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光、及び600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光、のいずれか一方又は両方を照射する工程である。
単色光での光照射は、発光ダイオード(LED)を使用して行うことができる。LEDは蛍光灯や白熱灯など他の多くの光源と異なり、特定の波長に偏った光である。そのため、対応する波長に対応する光刺激や光化学反応が促進される。
本発明の冬虫夏草子実体の生産方法は、工程(2)に特徴があり、体内に冬虫夏草菌の菌糸体を形成した宿主昆虫に対し、上述した特定の波長を有する単色光を照射することにより、子実体および子嚢殻の形成が促進され、子実体の発生率が改善されるという利点がある。
工程(2)において、LED光の強度は、子実体の発生率が増加する範囲で任意であるが、光照射の強度が、光量子束密度10〜60μmol・m-2・s-1であると、通常の白色蛍光灯による光照射の場合と比較して、子実体の発生率が増加する傾向にある。より子実体の発生率が増加する点で、光量子束密度は20〜40μmol・m-2・s-1であることが好ましい。
光照射は冬虫夏草子実体の生産性の向上効果が認められる期間行えばよく、6日間以上行うことが好ましい。光照射期間が短すぎると、有意な冬虫夏草子実体の生産性の向上効果が認められないおそれがある。
光照射は工程(1)の後すぐにおこなってもよいが、一定期間培養を進めた後に行ってもよい。
光照射工程において、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光及び600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光の両方を照射することが好ましい。なお、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光は青色光であり、600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光の赤色光である。
このような特定の2種類の単色光を照射することにより、1種類の波長の単色光を照射した場合と比較して、子実体の発生率が増加する傾向にあり、さらには子実体の成長もよい。そのため、色鮮やかな高品質な子実体が生産できる。特に実施例で後述するように、青450nmと赤660nmの混合光であると、より優れた冬虫夏草子実体の生産性の向上効果が認められる。
<工程(3)>
工程(3)は、光照射工程後の前記宿主昆虫を培養して冬虫夏草の子実体を形成させる工程である。
培養する条件は、子実体が成長するのに適した温度および湿度であればよく、使用する冬虫夏草菌の種類や宿主昆虫の種類に応じて適宜選択されるが、具体的な条件を例示すると、温度18〜24℃程度、湿度80%以上、全暗で一週間から15日間程度の条件で生育し、子実体を形成させる。完全菌類の場合は子実体と子嚢殻の形成が確認された時点で成熟と判断し、その前後に収穫を行えばよい。
<他の工程>
本発明の冬虫夏草子実体の生産方法は、上述の工程(1)〜(3)を必須の工程とするが、これらの工程のみならず、適宜、他の工程を有していてもよい。
他の工程として、工程(1)の後に、工程(2)の前に、以下の説明する電気刺激工程を有することが好ましい。
<電気刺激工程>
電気刺激工程は、工程(1)の後に、工程(2)の前に、菌糸体が形成された前記宿主昆虫に、印加電圧50kV以上で電圧を印加し、火花放電により電気刺激を加える電気刺激工程である。前記火花放電により電気刺激を加える工程において、火花放電の方法が、高電圧発生部に接続された球状の放電極を、対象物としての菌糸体が形成された前記宿主昆虫から離間させた状態で、前記高電圧発生部から前記放電極に高電圧を印加することで前記放電極と前記宿主昆虫との間に火花放電を発生させて、前記火花放電により前記宿主昆虫に電気刺激を加える。なお、本明細書において、「電圧50kV以上」を「高電圧」と称する場合がある。
本発明の冬虫夏草子実体の生産方法は、体内に冬虫夏草菌の菌糸体を形成した宿主昆虫に対し、50kV以上でパルス電圧を印加し、火花放電により電気刺激を加える工程により、子実体および子嚢殻の形成が促進され、子実体の発生率をより増加させることができる。
火花放電により電気刺激を加えることによって、子実体の発生率が増加する理由については現在のところ不明であるが、火花放電による電気刺激として、高電圧を短時間に急峻に印加することによって、冬虫夏草菌を死滅させることなく、子実体の発生を惹起する刺激を与えることができているものと推測される。
なお、山間部にあるシイタケ栽培場に落雷があると、シイタケが異常発生することは生産者の間で経験的に知られている。これは、落雷時の電撃が、シイタケのホダ木に何らかの電気刺激を与え、シイタケの発生を促したと考えられる。しかし、この雷の電気刺激効果はシイタケなど担子菌類に対するもので、冬虫夏草のような子嚢菌類に対する影響は不明で、特に子嚢菌類に感染された昆虫に対する研究報告は見当たらない。
電気刺激工程で使用する電圧パルス発生装置は処理対象に火花放電により電気刺激を与える装置であれば任意である。好適な市販品を例示すると、グリーンテクノ株式会社製電圧パルス放電装置(品名:らいぞう、型番:GM100)が挙げられる。この放電装置は、きのこ増産装置として市販されており、放電電極からの火花放電によって対象物に電気刺激を加えることができる。この装置の詳細は特開2012−54号公報に記載の通りであるが、簡単に記載すると、高電圧発生部に接続された球状の放電極を、対象物から離間させた状態で、前記高電圧発生部から前記放電極に高電圧を印加することで前記放電極と前記対象物との間に火花放電を発生させて、前記火花放電により前記対象物に電気刺激を加えるものである。
この装置では、パルス状の高電圧印加指令が発振回路に入力し、発振した交流電圧で、所定の電位Vに達するまで電圧を高め、電位Vになると放電する機構を有し、指定した処理時間の間、所定の電位Vに達する回数だけ、火花放電が繰り返し発生される。その結果、火花放電はパルス状に行われることになるため、本明細書において、このような仕組みの放電装置によるパルス状での電気刺激を、「高電圧パルス」又は単に「電圧パルス」と称する場合がある。
印加電圧は50kV以上を必須とする。印加電圧が50kV未満であると、有意な子実体の発生率が増加しない。より子実体の発生率を高める点では、印加電圧は、好ましくは80kV以上、より好ましくは100kV以上である。
なお、印加電圧の上限は子実体の発生率を高める限り制限はないが、200kV以下であり、好ましくは150kV以下である。
パルス幅(パルス電圧の幅)は、msオーダー、すなわち、1ms〜999msの範囲である。パルス幅の範囲で子実体の発生率が増加するように使用する装置、印加電圧等に応じて適宜設定される。
高電圧パルスでの火花放電による電気刺激を行う時間は、子実体の発生率が増加する範囲で任意であり、印加電圧等にもよるが、通常、1〜30秒間、好適には5〜15秒間である。
火花放電により電気刺激を付与する回数は、子実体の発生率が増加する範囲で任意であるが、回数が多すぎると、子実体の発生率が減少する場合がある。好適な条件を例示すると、火花放電による電気刺激は、1日1回の頻度で、1日以上4日以下である。
以上、本発明の冬虫夏草子実体の生産方法について説明したが、上述した条件は制限的なものではなく、最適な条件(各工程の時間、温度など)は、本明細書の教示事項を参考にして、予備実験を通して容易に決定することができる。また、明示的に開示されていない条件や、各種パラメータなどは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用することができる。
<2.冬虫夏草子実体及びこれを含有する応用製品>
本発明の冬虫夏草子実体は、生産された状態でそのまま使用してもよいし、さらに任意の加工処理を行い加工物としてもよい。任意の加工処理としては、本発明の効果を損なわないものであるならば、適宜のものが選択でき、例えば、粉砕、細断、抽出などが挙げられる。なお、ここでいう「抽出」とは、抽出対象を溶媒抽出して、有効成分の含有量を高めた形態のものを総括した概念である。具体的には本発明の冬虫夏草子実体を抽出原料として得られる抽出液、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、またはこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。なお、抽出液を脱水して得られる脱水物(乾燥物含む)も、抽出物に該当するものとする。
また、本発明の冬虫夏草子実体と任意の成分を組み合わせて、冬虫夏草子実体を含有する組成物としてもよい。任意成分の配合割合は、その目的に応じて適宜選択して決定することができる。
本発明の冬虫夏草子実体が含有する成分は、多種の抗菌、抗ウイルス、抗腫瘍、抗放射線、免疫調節機能等の様々な薬理的作用を有する生理活性物質となりうる。
そのため、本発明の冬虫夏草子実体(その加工物含む)や冬虫夏草子実体を含む組成物は、以下に説明するようにサプリメント、機能性食品、医薬組成物等の原料として好適に使用できる。なお、以下、サプリメント、機能性食品、医薬組成物について説明するが、本発明の冬虫夏草子実体の用途はこれらの用途に限定されるものではなく、例えば、食品添加物、化粧料用途等に使用してもよい。
(サプリメント)
本発明のサプリメントは、本発明の冬虫夏草子実体を含有する。本発明のサプリメントの形態は、特に制限されず、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、糖衣錠、フィルム剤、トローチ剤、チュアブル剤、溶液、乳濁液、懸濁液等の任意の形態でよい。
本発明のサプリメントは、本発明の冬虫夏草子実体以外に、サプリメントとして通常使用される任意の成分を含んでいてもよい。そのような成分としては、例えば、アミノ酸,ペプチド;ビタミンE、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンB、葉酸等のビタミン類;ミネラル類;糖類;無機塩類;クエン酸またはその塩;茶エキス;油脂;プロポリス、ローヤルゼリー、タウリン等の滋養強壮成分;ショウガエキス、高麗人参エキス等の生薬エキス;ハーブ類:コラーゲン等が挙げられる。
冬虫夏草子実体の配合量は、サプリメントの種類、目的とする作用に応じて適宜決定すればよい。
(機能性食品)
本発明の冬虫夏草子実体は、食品、飲料に含有させて機能性食品としてもよい。
ここでいう「機能性食品」とは、一般食品に加えて、健康食品、栄養補助食品、栄養機能食品、栄養保険食品等、健康の維持の目的で摂取する食品および/又は飲料を意味している。
機能性食品の対象は特に限定されるものではなく、任意の食品、飲料が対象になりうる。また、冬虫夏草子実体の配合量は、食品、飲料の種類、目的とする作用に応じて適宜決定すればよい。
また、機能性食品として製品化する場合には、食品に用いられる様々な添加剤、具体的には、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、漂白剤、防菌防黴剤、酸味料、調味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、香料等を添加していてもよい。
冬虫夏草子実体の配合量は、機能性食品の種類、目的とする作用に応じて適宜決定すればよい。
(医薬組成物)
本発明の医薬組成物は、上記本発明の冬虫夏草子実体を含有することを特徴とする。なお、「医薬組成物」とは、薬事法に規定される医薬品又は医薬部外品の組成物である。
また、本発明の医薬組成物は、人体に対する毒性や刺激性が少なく、安全であるため、本発明の医薬組成物の形態としては特に限定はなく、服用剤として経口投与することもできるし、外用剤として非経口投与することもできる。
経口投与に利用される剤形としては、具体的には、固形製剤として、粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、トローチ剤等が挙げられる。また、液状製剤として内用液剤、外用液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤等が例示され、これら剤形やその他の剤形が目的に応じて適宜選択される。また、経口投与用の医薬組成物として、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等の各種調剤用配合成分をさらに適宜含有していてもよい。
非経口投与に利用される剤形として、皮膚に塗布する形の皮膚外用剤として用いられる場合には、液状やクリーム状である。この場合、医薬組成物は、必要に応じて、通常医薬品、医薬部外品に配合される、油性成分、可溶化剤、保湿剤、色素、乳化剤、増粘剤、香料等の任意の成分を含有することができる。
本発明の医薬組成物は、その形態に応じて、当業者が通常用いる方法によって製造することができ、冬虫夏草子実体の配合量、配合方法、配合時期は適宜選択することができる。医薬組成物の投与量は、対象者の性別や年齢、体重、投与形態などに応じて適宜選定することができる。
本発明の冬虫夏草子実体は、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。そのため、本発明の冬虫夏草子実体は、ペットフード等の動物用のサプリメントや機能性食品へ添加することもできるし、これを配合した動物用の医薬組成物として用いることもできる。
上述したとおり、本発明の冬虫夏草子実体は、生産された状態でそのまま使用してもよいし、さらに任意の加工処理を行い加工物としてもよいが、その好適な一例としては、冬虫夏草子実体の乾燥粉砕物を内包するカプセル剤の形態で用いられる。
冬虫夏草子実体の乾燥粉砕物において、乾燥方法や粉砕方法は任意であり、従来公知の乾燥方法や粉砕方法で行えばよい。乾燥粉砕物の粒度も特に制限はないが、通常0.01〜5mm程度である。
図1に実施形態のカプセル剤(円筒形)の一例を示す。図1(a)は斜視図、(b)は概略断面図である。実施形態のカプセル剤は、円筒形状の本体部と、球形端キャップ部とが嵌合されたカプセル剤であって、前記本体部と前記球形端キャップ部とを嵌合して形成されたカプセル剤内部に、冬虫夏草子実体の乾燥粉砕物と封入されている。
前記本体部と前記球形端キャップ部は、ゼラチンやヒドロキシメチルセルロースなど、各種カプセル剤で広く使用されている水溶性原料を使用することができる。
実施形態のカプセル剤の大きさは任意であるが、一例を挙げると、長さL10mm〜20mm、幅W5mm〜10mm程度である。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1):「LED発光色と光強度による冬虫夏草子実体発生量への影響」
人工飼料無菌飼育法により、カイコを飼育し、得られた生きたカイコ蛹を寄主とし実験を行った。まず、子嚢菌類の冬虫夏草菌であるサナギタケ(C. militaris)をカイコ蛹に接種し、17℃〜23℃の環境で菌糸体を形成させた。
なお、使用した冬虫夏草菌は、自然界にある野生サナギタケを採取し、サナギタケ菌株の分離培養を行い、無菌蚕を寄主として、菌糸の成長がよく、子実体の形成がいい菌株を厳選し得られた菌株(「CM02」と命名)を使用した。
菌糸体を形成させたカイコ蛹に対し、異なるLED光源色と光照度による子実体発生量への影響について以下の実験を行った。
光源はLED光源装置を使用し、LED赤色単色光(以下、「LR」と称す)、およびLED赤色単色光とLED青色単色光の混色光(以下「LRB」と称す)を用いた。なお、発光波長は、赤色単色光が660nm、青色単色光が450nmであった。
試験ではLR照射、LRB照射のそれぞれにおいて、光の強度の異なる試験区(光量子束密度10〜90μmolm-2-1)を設けた。なお、LRB照射の場合はLED赤色単色光とLED青色単色光との合計強度である。また、対照区として電圧を与えない区を設けた。
各試験区とも二連で行い、一連を20頭とし、一日8時間LED照射、16時間暗培養を培養開始1日目から3日目までの連続3日間行った。光照射後のカイコ蛹は通常培養(LED照射なし、温度:20〜23℃、湿度:80%)を行い、子実体を形成させ、1ケ月後収穫した。
以下の式で定義される子実体発生量指数を求めた結果を図2に示す。

子実体発生量指数 =(乾燥子実体重さ)/(乾燥子実体重さ+乾燥サナギ重さ)
図2に示されるように、LR照射では光量子束密度10〜50μmolm-2-1の試験区で子実体発生量指数が対照区(光照射なし)と比較して高く、LRB照射では光量子束密度10〜60μmolm-2-1の試験区で子実体発生量指数が対照区と比較して高かった。また、LR照射60及び70μmolm-2-1の試験区、LRB照射70及び80μmolm-2-1の試験区は対照区とほぼ同じ結果となった。
また、LRB照射の試験区は、LB照射の試験区に比べ、全体的に子実体の成長がよく、得られた子実体の色も鮮やかで発生量も高かった。
(実施例2):「光照射時期による子実体発生量への影響」
光照射を行う時期が異なる条件で子実体培養を行い、光照射を行う時期が子実体発生に与える影響を評価した。
試験は、上記実施例1に準じる方法で行い、菌糸体を形成させたカイコ蛹に対し、試験区においては、以下の条件1〜4の期間に光量子束密度40μmolm-2-1でLR照射、又はLRB照射を一日8時間行い、16時間暗培養を行った。光照射を行っていない期間は通常培養(LED照射なし、温度:20〜23℃、湿度:80%)を行い、試験開始から24日〜30日後に収穫した。なお、対照区として24日間白色蛍光灯(240lux)で培養した。
<光照射条件>
条件1:培養開始1日目から6日目までの6日間
条件2:培養開始7日目から12日目までの6日間
条件3:培養開始13日目から18日目までの6日間
条件4:培養開始19日目から24日目までの6日間
結果を図3に示す。なお、図3において、LR照射の条件1〜4を「LR1〜4」、LRB照射の条件1〜4を「LRB1〜4」と表記する。
図3に示されるように、LR1〜4、LRB1〜4は対照区に比べ、いずれも子実体の発生量が高い結果が得られた。また、LR照射よりLRB照射の方が、子実体発生量が多い傾向にあった。この結果から、LED単色光照射、特にはLED赤色単色光とLED青色単色光の混色光であると、子実体の生産率が高くなるということが認められた。
(実施例3):「光照射と電圧パルスとの組み合わせによる子実体発生量への影響」
光照射と電圧パルスと組み合わせによる子実体発生量への影響を評価した。
実施例1に準じる方法で菌糸体を形成させたカイコ蛹に対し、放電装置として株式会社グリーンテクノGM100(らいぞう)を使用し、印加電圧80kVの火花放電によるパルス状での電気刺激(電圧パルス印加区)、および印加電圧80kVでの火花放電による電気刺激とLED照射との組み合わせ処理(電圧パルス+LED照射区)を行い、子実体の培養を行った。また、電圧及び光照射を行わない対照区を設定した。
各試験区とも二連で行い、一連を20頭とし、電圧パルスの印加区は一日一回、一回約5秒の高電圧パルス(80kV)を印加し、火花放電による電気刺激を与えるパルス電圧処理を連続して3日間行った。電圧パルス+LED照射区は、上記電圧パルスの印加区と同じ方法で火花放電による電気刺(高電圧パルス処理)を行い、さらにLED光源装置によりLED青色単色光(LB、発光波長:青450nm)、又はLED赤色単色光とLED青色単色光の混色光(LRB、発光波長:赤660nm、青450nm)を一日6時間の照射を行い、これを連続して3日間行った。
それぞれの処理後、通常培養を行い、子実体を形成させ、1ケ月後収穫した。その結果、各試験区の子実体発生量指数を図4に示す。
図4に示されるように、子実体発生量指数をみると、対照区に比べ、電圧パルスの印加区、高電圧+LB区、高電圧+LRB区のいずれも増加の効果が得られ、特に高電圧パルス+LRB区は増産効果が顕著であることが認められた。
(参考例1):「印加電圧による冬虫夏草子実体発生量への影響」
人工飼料無菌飼育法により、カイコを飼育し、得られた生きたカイコ蛹を寄主とし実験を行った。まず、子嚢菌類の冬虫夏草菌であるサナギタケ(C. militaris)をカイコ蛹に接種し、17℃〜23℃の環境で菌糸体を形成させた。
なお、使用した冬虫夏草菌は、自然界にある野生サナギタケを採取し、サナギタケ菌株の分離培養を行い、無菌蚕を寄主として、菌糸の成長がよく、子実体の形成がいい菌株を厳選し得られた菌株(CM02)を使用した。
次いで、放電装置として株式会社グリーンテクノGM100(らいぞう)を使用し、菌糸体を形成させたカイコ蛹に対し、所定の印加電圧の火花放電によるパルス状での電気刺激を付与して子実体の培養を行った。
印加電圧は、低電圧の0.5kV区と、高電圧の50kV区、80kV区、100kV区及び120kV区を設けた。また、対照区として電圧を与えない区を設定した。
各試験区とも二連で行い、一連を20頭とし、パルス電圧の印加(火花放電によるパルス状での電気刺激)は1日一回、一回約10秒、連続二日間行った。電圧印加後のカイコ蛹は通常培養(温度:20〜23℃、湿度:80%)を行い、子実体を形成させ、1ケ月後収穫した。
上述の式で子実体発生量指数を求めた結果を図5に示す。
図5に示されるように低電圧の0.5kV区と電圧印加のない対照区とそれほど差がないのに対し、印加電圧が50kV以上であると、電圧印加のない対照区や0.5kV電圧印加と比較して、有意に子実体の生産率が高くなるという結果が得られた。高電圧を印加した50kV区、80kV区、100kV区及び120kV区では、長さ4〜12cmの子実体を収穫でき、収穫した子実体は、棒状であり、分岐がなく、鮮やかなオレンジ色であり、野生のサナギタケ子実体の形態と似ていた。特に100kV区には太くて大きい子実体が得られた。この結果から、印加電圧50kV以上の電気刺激であると、子実体の生産率が高くなるということが認められた。
(参考例2):「高電圧パルスの印加日数(印加回数)と子実体発生量指数との関係」
上記の結果に基づき、菌糸形成後子実体培養開始時に、印加電圧80kVの火花放電によるパルス状での電気刺激(高電圧パルス)を与える日数(印加回数)による子実体発生量への影響を調べた。
試験は、上記参考例1に準じる方法で行い、試験区においては、印加電圧80kVの火花放電による電気刺激を一日一回与えた。これを1日、連続2日間、4日間、6日間、8日間行った。電気刺激を与えた後のカイコ蛹は通常培養を行い、子実体を形成させ、1ケ月後収穫した。なお、対照区として無印加区を設けた。結果を図6に示す。
図6の通り、電気刺激一回のみ(1日)でも子実体発生量への促進効果も認められた。連続2日間区、4日間区も最も高い収穫量が得られたが、6日間、8日間の印加区は対照区に比べ大きな変化が見られなかった。
本発明によれば、高品質の冬虫夏草子実体を安定して供給することができるので、産業上有益である。

Claims (10)

  1. 宿主昆虫に冬虫夏草菌の菌種を接種し、前記宿主昆虫の体内で冬虫夏草菌を増殖させて菌糸体を形成する菌糸体形成工程と、
    菌糸体が形成された前記宿主昆虫に、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光、及び600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光、のいずれか一方又は両方を照射する光照射工程と、
    光照射工程後の前記宿主昆虫を培養して冬虫夏草の子実体を形成させる子実体形成工程と、
    を含むことを特徴とする冬虫夏草子実体の生産方法。
  2. 光照射工程において、光量子束密度10〜60μmol・m-2・s-1で照射する請求項1に記載の生産方法。
  3. 光照射工程において、400〜500nmの波長域にピークを持つ単色光及び600〜700nmの波長域にピークを持つ単色光の両方を照射する請求項1または2に記載の生産方法。
  4. 前記宿主昆虫は、生きたカイコ幼虫またはカイコ蛹である請求項1から3のいずれかに記載の生産方法。
  5. 前記冬虫夏草菌が、サナギタケ(Cordyceps militaris)である請求項1から4のいずれかに記載の生産方法。
  6. 光照射を、6日間以上行う請求項1から5のいずれかに記載の生産方法。
  7. 菌糸体形成工程の後、光照射工程の前に、菌糸体が形成された前記宿主昆虫に、印加電圧50kV以上で電圧を印加し、火花放電により電気刺激を加える電気刺激工程を有し、
    前記火花放電により電気刺激を加える工程において、火花放電の方法が、高電圧発生部に接続された球状の放電極を、対象物としての菌糸体が形成された前記宿主昆虫から離間させた状態で、前記高電圧発生部から前記放電極に高電圧を印加することで前記放電極と前記宿主昆虫との間に火花放電を発生させて、前記火花放電により前記宿主昆虫に電気刺激を加える方法である請求項1から6のいずれかに記載の生産方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の生産方法で得られた冬虫夏草子実体。
  9. 請求項8に記載の冬虫夏草子実体又はその加工物を含有するサプリメント、機能性食品又は医薬組成物。
  10. 請求項8に記載の冬虫夏草子実体の乾燥粉砕物を内包するカプセル剤。
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