JP2019535852A - 金属表面を被覆するための自己接着性組成物 - Google Patents

金属表面を被覆するための自己接着性組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも一種のポリアミドと、少なくとも一種のエチレン−ビニルアルコールとの共重合体と、少なくとも一種の疎水性剤と、任意成分の少なくとも1種の充填剤と含む粉末の自己接着性組成物に関するものである。

Description

本発明は、ポリアミドをベースにした金属表面を被覆するための粉末の自己接着性組成物に関するものである。
金属表面を被覆することは工業的に極めて一般的なことであり、自動車、流体移送、電気・電子産業の分野を含めた多種多様な用途を有している。支持体上への被覆材料の密着性はその機械的特性と耐腐食性の点から最も重要なことである。
金属表面のコーティングにポリアミドは広く使用されている。金属支持体でのポリアミドコーティングの接着耐久性を確保するために接着プライマーとよばれる下塗り剤で支持体を予め被覆することが行われている。しかし、この操作には追加の設備が必要で、コーティング操作と製造コストが増加する。
従って、接着プライマーを必要としないポリアミド組成物による金属表面コーティングの代替物が求められている。
[特許文献1](米国特許出願公開第US2012/0070670号明細書)には、コポリアミドと、イソシアネートと、エポキシドと、官能化ポリオレフィンとを含む組成物によって金属部品をコーティングすることが記載されている。
しかし、いくつかの用途、特に水道管の場合には、イソシアネートまたはエポキシ化合物、特にビスフェノールAの存在は避けるのが望ましい。
[特許文献2](国際公開第WO2008/029070号公報)には、プライマーを必要としない、ポリアミドベースの金属表面被覆用自己接着性の粉末組成物が開示されている。この場合、2200MPa以上の大きな弾性率[NF EN ISO規格527]を有するコーティングによって乾燥状態および/または湿潤状態で接着力が得られるが、このモジュール自体は組成物中に存在する多量の充填剤によって影響を受け、充填剤の含有量が高くなると、乾燥状態で塗膜が脆くなる。
米国特許出願公開第US2012/0070670号明細書 国際公開第WO2008/029070号公報
本発明の目的は、上記の欠点のない金属表面被覆用ポリアミド組成物を提供することにある。
本発明者は、ポリアミドをベースにした粉末組成物にエチレン/ビニルアルコール共重合体タイプの接着促進剤を組み合わせた疎水化剤(agent hydrophobant)を添加することによって、エポキシドを含有させず、しかも、充填剤含量を低くして、優れた接着性と良好な可撓性を有する金属表面コーティングを得ることができ、50℃の水に数週間浸漬した後でもコーティングの外観が変化しないということを偶然に見い出した。本発明はこの結果に基づくものである。
本発明は下記から成る自己接着粉末組成物に関するものである:
(1)少なくとも一種のポリアミドと、
(2)少なくとも一種のエチレン−ビニルアルコール共重合体と、
(3)少なくとも一種の疎水化剤(agent hydrophobant)と、
(4)任意成分の少なくとも1種の充填剤。
本発明の自己接着性粉末組成物は組成物の総重量に対して下記重量比で下記を含むのが有利である:
55〜99%の少なくとも一種のポリアミドと、
0.5〜23%の少なくとも一種のエチレンとビニルアルコールのコポリマーと、
0.5〜22%の少なくとも一種の疎水化剤。
好ましい実施形態では、本発明の組成物は下記を含む:
(1)少なくとも一種のホモおよび/またはコポリアミドと、
(2)少なくとも一種のエチレン−ビニルアルコール共重合体と、
(3)少なくとも一種の疎水化剤と、
(4)任意成分の少なくとも一種の充填剤。
別の好ましい実施形態では、本発明の組成物は下記を含む:
(1)少なくとも一種のホモポリアミドおよび任意成分の少なくとも一種のコポリアミドと、
(2)少なくとも一種のエチレンとビニルアルコールの共重合体と、
(3)少なくとも一種の疎水化剤と、
(4)任意成分の少なくとも一種の充填剤。
本発明に係る組成物は下記を含むのが好ましい:
(1)少なくとも一種のホモポリアミドと、
(2)少なくとも一種のコポリアミドと、
(3)少なくとも一種のエチレンとビニルアルコールの共重合体と、
(4)少なくとも一種の疎水化剤と、
(5)任意成分の少なくとも一種の充填剤。
本発明に係る組成物は組成物の総重量に対する重量比で下記を含むのが好ましい:
(1)55〜98.5%、好ましくは65〜84%の融点が150℃以上である少なくとも一種のホモポリアミドおよび/またはコポリアミドと、
(2)0.5〜15%、好ましくは2〜10%の少なくとも一種のエチレン-ビニルアルコールコポリマーと、
(3)0.5%〜15、好ましくは2〜10%の少なくとも一種の疎水化剤と、
(4)0.5〜15%、好ましくは2〜15%の融点が80〜150℃の範囲にある少なくとも一種のコポリアミド。
上記2種類のコポリアミは区別される:
(1)添加剤として使用されるものは含有量が0.5〜15重量%で、80〜150℃の範囲の融点を有する。
(2)ベースのポリアミド(PA)として使用されるものはホモポリアミドおよび/またはコポリアミドPAの55〜98.5%で、PA中にこのコポリアミドが存在する場合、その融点は150℃以上である。
本明細書でコポリアミドの溶融温度または融点(Tm)はISO規格11357−3プラスチック−示差走査熱量測定(DSC)パート3に従って測定される。
本発明組成物は、組成物の総重量の20重量%以下、好ましくは3〜8重量%、好ましくは0.01〜12重量%の充填剤を含み、この充填剤は炭酸カルシウムであるのが好ましい。
本発明の別の好ましい実施形態では、本発明組成物はエポキシ化合物を含まない。
本発明はさらに、上記組成物の金属表面の被覆での使用に関するものである。
本発明の使用の好ましい実施態様では、金属表面は接着プライマー層で予め被覆されない。
本発明はさらに、上記定義の組成物を金属表面と接触させる工程を含む金属表面の被覆方法にも関するものである。
好ましい実施形態では、本発明のコーティング方法は以下の工程を含む:
(1)上記組成物が金属表面上で溶融接触するのに十分な温度に金属表面を加熱し、
(2)上記組成物を収容した流動床中に金属表面を浸漬する。
本発明の別の好ましい実施形態では、本発明のコーティング方法は以下の工程を含む:
(1)上記組成物に電気的に帯電させ、
(2)ゼロ電位に接続した金属表面上に上記組成物を噴霧し、
(3)粉末で被覆された金属表面を上記組成物が溶融するのに十分な温度に過熱する。
本発明のさらに別の好ましい実施形態では、本発明のコーティング方法は以下の工程を含む:
(1)上記組成物が溶融接触するのに十分な温度に金属表面を加熱し、
(2)金属表面上に組成物を噴霧する。
本発明の特に好ましい実施形態では、本発明のコーティング方法は、組成物と接触する前に金属表面上に接着プライマーを塗布する従来の工程を含まない。
本発明はさらに、上記定義の組成物を溶融して得られる被覆層で被覆された金属表面を含む材料にも関するものである。
本発明はさらに、下記工程を含む上記定義の組成物の製造方法にも関するものである:
(1)上記組成物の各成分を溶融状態で混合し、
(2)固化後に混合物を粉砕して粒子粉末を得る。
最初に、一つの物品が一つまたは複数の要素を「含む」場合、本明細書中で使用される「構成される」「成る」または「含む」という用語は、それ以外の要素も対象に含めることができることを意味する。逆に、一つの物品が一つまたは複数の要素「のみから成る」場合、「のみから成る」という用語は、それ以外の要素は対象に含まないことを意味する。
ポリアミド
本明細書で使用する「ポリアミド」(PA)という用語はラクタム、アミノ酸または二酸とジアミンの縮合生成物、一般的にはアミド基によって結合された単位によって形成されたポリマーを意味する。ポリアミドは当業者に周知のものである。本発明のポリアミドはホモポリアミドおよび/またはコポリアミド(CoPA)にすることができる。ポリアミドが少なくとも2つの異なるモノマーを含む場合にはコポリアミドを形成する。本明細書でポリアミドの「モノマー」という用語は「繰り返し単位」を意味する。APの繰り返し単位がジアミンと二酸の組み合わせのみで構成されている場合は特定のケースである。ジアミンと二酸の組み合わせ、すなわちジアミン−二酸のペアー(等モル量)は「モノマー」に対応するとみなされる。これは、二酸またはジアミンは構造単位で、それら自体では個々では重合するには十分ではないという事実によって説明できる。
ポリアミド粉末は、アミノカルボン酸、好ましくは4〜18個の炭素原子を有するα、ω−アミノカルボン酸、4〜36個の炭素原子を有するジアミン−二酸ペアー、3〜18個の炭素原子を有するラクタムおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つのモノマーを含むのが有利である。
発明の好ましい実施形態では、上記のポリアミドをベースにした粒子は、少なくとも一つのポリアミドおよび/または少なくとも一つのコポリアミドおよび/またはこれらの混合物を含む。
コポリアミド(CoPAと略称)とは下記から選択される少なくとも2種の異なるモノマーの重合生成物を意味する:
(1)アミノ酸またはアミノカルボン酸、好ましくはα、ω−アミノカルボン酸のようなモノマー、
(2)主環に3〜18個の炭素原子を有するラクタム(置換されていてもよい)のようなモノマー、
(3)4〜36個の炭素原子、好ましくは4〜18個の炭素原子を有する脂肪族ジアミンと、4〜36個の炭素原子、好ましくは4〜18個の炭素原子を有するカルボン酸との反応で得られる「ジアミン−二酸」タイプのモノマー、
(4)アミノ酸タイプのモノマーとラクタムタイプのモノマーとの間の混合物の場合、異なる炭素原子数を有するモノマーと上記の混合物。
アミノ酸タイプのモノマー:
α、ω−アミノ酸の例としては4〜18個の炭素原子を有するもの、例えばアミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、N−ヘプチル−11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸を挙げることができる。
ラクタムタイプのモノマー:
ラクタムの例は主環に3〜18個の炭素原子を有するもの(置換されていてもよい)である。その例はβ、β−ジメチルプロピオラクタム、α、α−ジメチルプロピオラクタム、アミロラクタム、カプロラクタム(ラクタム6)、カプリルラクタム(ラクタム8)、エナントラクタム、ラウリルラクタム(ラクタム12)を挙げることができる。
「ジアミン−二酸」タイプのモノマー:
ジカルボン酸の例は4〜36個の炭素原子を有するものである。その例にはアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、スベリン酸、イソフタル酸、ブタン二酸、1、4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、スルホイソフタル酸のナトリウム縁またはリチウム塩、二量化した脂肪酸(この二量体化脂肪酸の二量体含有量は少なくとも98%で、好ましくは水素化されている)、ドデカン二酸HOOC−(CH210−COOHおよびテトラデカン二酸を挙げることができる。
特に、ダイマー脂肪酸または二量体化された脂肪酸とは脂肪酸(通常、18個の炭素原子を有し、大抵はオレイン酸および/またはリノール酸の混合もの)の二量化反応の生成物を意味する。これは0〜15%のCl8モノ酸と、60〜99%のC36二酸と、0.2〜35%のC54以上の三塩基酸または多塩基酸との混合物であるのが好ましい。
ジアミンの例には4〜36個の炭素原子、好ましくは4〜18個の炭素を有する脂肪族ジアミンが含まれ、芳香族環および/または飽和環でもよい。その例としてはヘキサメチレンジアミン、ピペラジン(Pipと略記)、アミノエチレンピペラジン、テトラメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、1,5−ジアミノヘキサン、2、2,4−トリメチル−1,6−ヘキサジアミン、ジアミンポリオール、イソホロンジアミン(IPD)、メチルペンタメチレンジアミン(MPMD)、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン(BACM)、ビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM)、メタキシレンジアミンおよびビス(p−アミノシクロヘキシル)メタンを挙げることができる。
ジアミン−二酸の例としては特に、1、6−ヘキサメチレンジアミンと、6〜36個の炭素原子を有するジカルボン酸との縮合反応で得られるものと、1、10−デカメチレンジアミンと、6〜36個の炭素原子を有する二酸との縮合反応で得られるものが挙げられる。
ジアミン−二酸タイプのモノマーの例には特に6.6、6.10、6.11、6.12、6.14、6.18が含まれる。これは特に、デカンジアミンとC6−C36二酸との縮合で得られるモノマー、特に、10.10、10.12、10.14、10.18を含む。
本発明のポリアミド粉末は、少なくとも一つの下記モノマーを含むポリアミドおよびコポリアミドから選択される少なくとも一つのポリアミドを含むのが好ましい:4.6、4.T、5.6、5.9、5.10、5.12、5.13、5.14、5.16、5.18、5.36、6、6.6、6.9、6.10、6.12、6.13、6.14、6.16、6.18、6.36、6.T、9、10.6、10.9、10.10、10.12、10.13、10.14、10.16、10.18、10.36、10.T、11、12、12.6、12.9、12.10、12.12、12.13、12.14、12.16、12.18、12.36、12.Tおよびこれらの混合物、特に、AP11、PA12、PA10.10、PA6、PA6.10、PA10.12、PA6.14および/またはPA6.6/6、PA6/12、PA11/10.10およびこれらの混合物。
PA X.YまたはPAジアミン−二酸タイプの本発明のポリアミドは、(Xとしての)ヘキサメチレンジアミンおよび/またはデカンジアミンおよび/またはドデカンジアミンと、(Yとしての)ヘキサメチレン二酸および/またはセバシン酸および/またはドデカン二酸との縮合で得られるものの群の中から選択するのが好ましい。
本発明組成物は、PA10.10、PA11およびPA12からなる群から選択される少なくとも1つのホモポリアミドを含むのが好ましい
PA10、PA11およびPA12は当該分野で周知のものである。
特に、PA10.10は本発明ではデカンジアミンとセバシン酸、ヒマシ油から得られる天然脂肪酸との縮合で得られる。本発明のPA10.10の例はアルケマ社からHiprolon(登録商標)の名称で市販のもの、例えばHiprolon(登録商標)200である。
本発明のPA11は特に、ヒマシ油由来のアミノ酸の11−アミノウンデカン酸の縮合で得られるポリウンデカンアミドである。本発明のPA11の例にはアルケマ社からリルサン(登録商標)の名称で市販のもの、例えば、リルサン(登録商標)PA11、リルサン(登録商標)PA11 BMFOが含まれる。
本発明のPA12は特に、ラクタム12またはラウリルラクタムの縮合で得られるポリラウロアミドである。本発明のPA12の例にはアルケマ社のリルサン(登録商標)ブランドのものおよびリルサン(登録商標)系列のものが含まれる。
上記の異なる種類のモノマーから形成されたコポリアミドの例には、少なくとも2つのα、ω−アミノカルボン酸または2つのラクタムの縮合または1つのラクタムと1つのα、ω−アミノカルボンとの縮合で得られるコポリアミドが含まれる。コポリアミドとしてはさらに、少なくとも1つのα、ω−アミノカルボン酸(またはラクタム)と、少なくとも1つのジアミンと、少なくとも1つのジカルボン酸との縮合で得られるものも挙げることができる。コポリアミドとしてはさらに、脂肪族ジカルボン酸を有する脂肪族ジアミンと、上記のものとは異なる脂肪族ジアミンおよび上記のものとは異なる脂肪族二酸から選択される少なくとも1種の他のモノマーとの縮合で得られるコポリアミドを挙げることもできる。
コポリアミドの例にはカプロラクタムとラウリルラクタムのコポリマー(PA6/12)、カプロラクタム、ヘキサメチレンジアミンおよびアジピン酸のコポリマー(PA−6/6,6)、カプロラクタム、ラウリルラクタムおよびヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とのコポリマー(PA6/12/6.6)、カプロラクタムおよびヘキサメチレンジアミンとアゼライン酸、11−アミノウンデカン酸およびラウリルラクタムとのコポリマー(PA6/6.9/11/12)、カプロラクタム、アジピン酸、ヘキサメチレンジアミン、11−アミノウンデカン酸、ラウリルラクタムとのコポリマー(PA6/6.6/11/12)、ヘキサメチレンジアミン、アゼライン酸およびラウリルラクタムとのコポリマー(PA6.9/12)、カプロラクタムと11−アミノウンデカン酸とのコポリマー(PA6/11)、ラウリルラクタムとカプリルラクタムとのコポリマー(PA12/8)、カプリルクタムとカプロラクタムとのコポリマー(PA8/6)、ラウリルラクタムとカプリルラクタムとのコポリマー(PA12/8)、ラウリルラクタムと11−アミノウンデカン酸とのコポリマー(PA12/11)が含まれる。
本発明の組成物または方法で使用するコポリアミドは下記の一つまたは複数にするのが有利である:
(1)PA6/6.6/12(各モノマーの質量比は(%で)40/20/40、35/20/45、45/35/20、30/30/40、22/18/60、40/25/35にすることができる)
(2)PA6/6.6/11/12(各モノマーの質量比は(%で)30/15/10/45、30/20/20/30、15/25/25/35にすることができる)
(3)PA6/12(質量比は70/30)
(4)PA6.9/12(質量比は30/70)
(5)PA Pip.9/Pip.12/l1(質量比は15/70/15)
(6)PA6/IPD.6/12(質量比は20/15/65)
(7)PA IPD.9/12(質量比は20/80)
(8)PA6/MPMD.12/12(質量比は27/33/33)
(9)PA6/6.12/12(質量比は30/30/40)
(10)PA6/Pip.l2/12(質量比は30/20/50)
(11)PA6/6.12/11/PEG.l2(質量比は25/21/25/30)
(12)PA6.10/11/PEG.l0(質量比は14/14/42/30)
(13)PA6/6.6/6.10・6.I(質量比は40/10/40/10)
(14)PA6.10/Pip.10/Pip.12(質量比は20/40/40)
(15)PA6/11/12(質量比は10/36/54)
(16)PA Pip.l2/12(質量比は35/65)
(17)PA IPD.l0/12(質量比は80/20)
(18)PA Pip.l0/12(質量比は72/28)
(19)PA6/11(質量比は50/50)
(20)PA Pip.l0/11/Pip.9(質量比は65/30/5)
(21)PA 6/6.6/6.10(質量比は35/30/35)
コポリアミドの例にはアルケマ社からPlatamid(登録商標)およびPlatamid(登録商標)RNewの名称で販売されているもの、エボニック社のVestamelt(登録商標)、EMS社のGriltex(登録商標)が含まれる。
本発明に好ましく用いられるポリアミドは下記の中から選択される少なくとも一つのコポリアミドを含むのが好ましい:PA6/6.6/12、PA6/6.6/11/12、PA6/12、PA6.9/12、PA Pip.9/Pip.l2/11、PA6/IPD.6/12、PA IPD.9/12、PA6/MPMD.12/12、PA6/6.12/12、PA6/Pip.12/12、PA6/6.6/6.10/6.1、PA6.10/Pip.10/Pip.12、PA6/11/12、PA Pip.12/12、PA IPD.l0/12、PA Pip.l0/12、PA6/11、PA Pip.10/11/Pip.9、PA6/6.6/6.10(特に、質量比が上記定義のもの)およびこれらのポリアミドの混合物。
本発明組成物への添加剤としてのCoPAの融点は一般に80−1〜50℃、好ましくは100〜130℃の範囲である。
組成物
本発明で「粉末の自己接着性組成物」という用語は、他の化合物を添加せずに、表面上に接着することができる粉末の粒子形態の組成物を意味する。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)はポリエチレンとポリビニルアルコールとの縮合でから得られることは理解できよう。本発明では特にこのエチレン−ビニルアルコール共重合体を接着促進剤として使用する。本発明のエチレン−ビニルアルコール共重合体の例には、アルケマ社から市販のEvasin製品、例えばEvasin 3251FおよびEvasin 4405Fが含まれる。
本発明の疎水化剤(agent hydrophobant)は当業者に公知の任意タイプのものにすることができる。この疎水化剤はワックスであり、特に、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンおよび/またはエチレンビスステアラミドからなる群から選択されワックスにするのが好ましい。本発明の疎水化剤の例にはCERIDUSTブラントのもの(クラリアント社)またはCrayvallacブラントのもの(アルケマ社)が含まれる。
好ましい実施形態では、本発明組成物は少なくとも1種の充填剤を含む。
本発明の充填剤は、ポリアミドベースの組成物の調製に適した任意タイプのものにすることができるが、充填剤は、タルク、炭酸カルシウム、マンガン炭酸塩、ケイ酸カリウム、ケイ酸アルミニウム、ドロマイト、炭酸マグネシウム、石英、窒化物、ホウ素、カオリン、珪灰石、長石、二酸化チタン、ガラスまたはマイカのビーズ、カーボンブラック、石英、マイカと塩化物との混合物、雲母、フェドスパー、分散ナノスケールの充填剤、例えばカーボンナノチューブおよびシリカナノチューブからなる群から選択するのが好ましい。特に好ましい本発明の充填剤は炭酸カルシウムである。
本発明組成物は30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下の充填剤を含むのがさらに好ましい。その充填剤は炭酸カルシウムであるのが好ましい。
本発明による組成物はさらに、顔料、着色剤、抗クレーター剤(agent anti-cratere)および/または拡散剤(agent etalement)、酸化防止剤、UV安定剤、流動化剤および腐食防止剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の添加剤を含むのが好ましい。
本発明の顔料は当業者に公知の任意タイプのものにすることができる。本発明の顔料は二酸化チタン、カーボンブラック、酸化コバルト、チタン酸ニッケル、二硫化モリブデン、アルミニウムフレーク、酸化鉄、酸化亜鉛、有機顔料、例えばフタロシアニンおよびアントラキノン誘導体およびリン酸亜鉛からなる群から選択できる。
本発明の染料は当業者に公知の任意タイプのものにすることができる。本発明の染料はアゾ染料、アントラキノン染料れ、インジゴ誘導体染料、トリアリールメタン染料、塩素系染料およびポリメチン染料からなる群から選択できる。
抗クレーター剤および/または拡散剤も当業者に公知の任意タイプのものにすることができる。本発明の抗クレーター剤および/または拡散剤はポリアクリレート誘導体から選択できる。
本発明のUV安定剤は当業者に公知の任意タイプのものにすることができる。本発明のUV安定剤はレゾルシノール誘導体、ベンゾトリアゾール、フェニルトリアジンおよびサリチル酸塩からなる群から選択できる。
本発明の抗酸化剤は当業者に公知の任意タイプのものにすることができる。本発明の酸化防止剤は、ヨウ化カリウムと組み合わせたヨウ化銅、フェノール誘導体およびヒンダードアミンからなる群から選択できる。
本発明の流動化剤は当業者に公知の任意タイプのものにすることができる。流動化剤はアルミナおよびシリカからなる群から選択するのが好ましい。
本発明の腐食防止剤は当業者に公知の任意タイプのものにすることができる。本発明の腐食防止剤はホスホシリケートおよびボロシリケートからなる群から選択するのが好ましい。
本発明組成物の粉末粒子は球形(pherique)、球状(spheroidale)または非球形(non spherique)にすることができる。
本発明の粉末組成物の粒子径は5μm〜1mm、好ましくは10〜800μm、さらに好ましくは80〜200μmであるのが好ましい。本明細書で使用する「粒子径」という用語は組成物の粒子粉末の平均直径またはD50を意味する。「直径」という用語は粒子を囲む円の直径を表すのに使用される。D50は検査する粒子を正確に2つの集団を分割する粒子径の値である。換言すれば、粒子の50%はD50よりも小さい粒径を有する。D50はISO規格9276−パート1〜6:「粒径分析の結果の表現」に従って測定した。本明細書ではレーザー粒径を用いて粉末の粒度分布を求め(例えばマルバーン型)、それからD50を求めた。
本明細書で「〜の間」という用語は両端を含む区間を意味する。
組成物の製造方法
本発明組成物は各成分を溶融状態で混合し、特に混練機で混合し、固化した後に混合物を粉砕することで得られる。得られた粉末粒子を選択して所望の粒径を有する粉末を得ることができる。
好ましくは、5μm〜1mm、好ましくは10〜800μm、さらに好ましくは80〜200μmの間の粒径を有する粉末粒子を選択する。
混合工程の温度は150℃〜300℃、好ましくは180〜270℃である。
本発明での粉砕は任意手段によって行うことができる。本発明の粉砕方法はハンマーミル粉砕、ナイフ粉砕、ディスクミリング、エアジェット粉砕および低温粉砕からなる群から選択するのが好ましい。
コーティング
本発明組成物は金属表面のコーティングに好ましく使用できる。
本発明組成物は当業者に周知の多くのコーティング技術に従って金属表面上に塗布または接触させることができる。本発明のコーティングは流動床浸漬、静電スプレー、ホットパウダーコーティング(poudrage a chaud)からなる群から選択される方法によって行うのが好ましい。
流動床浸漬コーティングは当該分野で周知のものである。好ましくは、被覆される金属表面を本発明組成物の溶融を可能にする温度に予熱する。その後に、本発明組成物を収容した流動床中に金属表面を浸漬する。本発明組成物は物品との接触時に溶融してコーティングを形成する。その後、コーティングされた物品を周囲空気まで冷却する。
流動床浸漬コーティングでの本発明組成物の粒径は10〜1ΟΟΟμm、好ましくは80〜200μmの間であるのが好ましい。
組成物を流動化させるための流動化空気は冷たい、クリーンな、油を含まないものが好まし。
金属表面の加熱温度は200〜500℃、好ましくは300〜400℃にするのが好ましい。
流動床中に金属表面を浸漬する時間は1〜10秒、より好ましくは3〜5秒の間であるのが好ましい。
流動床浸漬で得られるコーティングの厚さは150〜1000μm、好ましくは200〜700μmの間であるのが好ましい。
より厚いコーティングは浸漬時間を増加させるか、流動床中に複数回の浸漬をすることによって得ることができるということは当業者には明らかであろう。
静電噴霧コーティングは当該分野で周知のものである。静電噴霧コーティングでは、静電的に帯電させた本発明組成物の粉末粒子を、特に室温で、金属表面上に堆積させる。本発明組成物は静電投影装置のノズルを通過する間に帯電させることができる。こうして帯電させた組成物をゼロ電位に接続された被覆すべき金属表面を有する物体上に噴射する。次いで、コーティングされた物品は組成物の溶融を可能にする温度のオーブン内に配置することができる。
本発明組成物を噴霧するための装置は任意タイプのものにすることができる。ノズルは負または正の極性の約10〜100kVの高電位にセットするのが好ましい。本発明組成物の噴霧装置はコロナおよび/または摩擦帯電によって本発明組成物を帯電させる静電スプレーガンであるのが好ましい
静電噴霧コーティングでの組成物の粒子径は5〜100μm、好ましくは5と65μmの間でしるのが好ましい。
噴霧装置における粉体の流量は10〜200g/分、より好ましくは50〜120g/分の間にするのが好ましい。
静電塗布での粉末温度は15〜25℃であるのが好ましい。
金属部分のオーブン中の滞留時間は3〜15分の間であるのが好ましい。
組成物の溶融温度は200℃〜250℃、より好ましくは210〜220℃にするのが好ましい。
得られたコーティングの厚さは50〜200μm、好ましくは80〜150μmの間にするのが好ましい。
ホットパウダーコーティング(poudrage a chaud)では、周知のように、本発明組成物を一般に組成物の溶融を可能にする温度に予熱した金属表面上に噴霧する工程と、その後の室温まで冷却する工程とを含む。このホットパウダーコーティングで得られるコーティングの厚さは200〜1000μm、好ましくは200〜700μmあるのが好ましい。
ホットパウダーコーティングでは粉末組成物を静電気に帯電させても、させなくてもよい。
本発明で被覆される金属表面は任意タイプのものにすることができる。本発明の金属表面は軟鋼または亜鉛メッキ部品、アルミニウム部品またはアルミニウム合金からなる群から選択するのが好ましい。普通鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金の金属表面には当業者に周知の粗脱脂、アルカリ脱脂、ブラッシング、ショットピーリングまたはサンドブラスト、精密脱脂、ホットリンス、リン酸脱脂、鉄/亜鉛/トリカチオンリン酸塩処理、クロメート処理、コールドリンスおよびクロムリンスからなる群から選択される一つまたは複数の表面処理を施すことができる。
本発明で被覆される金属表面は、脱脂した平滑鋼またはショットブラストした鋼、脱脂し鋼リン酸処理した鋼、亜鉛およびリン酸処理鋼、亜鉛メッキ鋼、ゼンジマーメッキ鋼、電気亜鉛メッキ鋼、亜鉛メッキ鋼、バスメッキ鋼、電気泳動(cataphorese)鋼、クロメート処理鋼、陽極酸化鋼、コランダムサンドブラスト処理鋼、脱脂したアルミニウム、平滑またはショットブラストしたアルミニウム、クロメート処理したアルミニウム、鋳鉄またはその他の金属合金からなる群から選択するのが好ましい。
本発明の金属表面を有する材料は、属部品が被覆されて市場に提供されるものであることが好ましいことは当業者には明らかであろう。従って、本発明の金属表面を構成する材料は下記用途を意図したものであるのが好ましい:
(1)流体の輸送用、特に配管、アクセサリー、ポンプまたは弁用、
(2)自動車用、特にスプラインシャフト、スライディグドアのレールまたはスプリング用、
(3)ワイヤー製品用、特に食器洗い機またはスプリング用。
1.材料と方法
1.1 組成物
[表1]は試験した種々の組成物を示す(量は重量部)
Figure 2019535852
成分
PA1:ポリアミド11(PA11)、リルサン(登録商標)(BMNO)(アルケマ)
PA2:ポリアミド11(PA11)、リルサン(登録商標)(BMNO)(アルケマ)
CoPA: PA IPD.10/12:セル比80/20、コポリアミド)、Platamid・((登録商標)(アルケマ)
EVOH1:32モル%のエチレンを含むエチレン−ビニルアルコール共重合体(Evasin3251F)(アルケマ)
EVOH2:44モル%のエチレンを含むエチレン−ビニルアルコール共重合体(Evasin4405F)(アルケマ)
酸化防止剤:二官能性ヒンダードフェノール酸化防止剤、Palmarole AOOH 98(Adeka Palmarole)
クレーター防止剤:ポリアクリレートベース、BYK−360−P(ビック)
充填剤:CaCO3 (Atomite, Imerys)
疎水化剤:Clariant社の微粉アミド変性ポリプロピレンワックスCERIDUST 6721
E1とE2は本発明の実施例。
C1、C2およびC3は比較例。
C3は国際特許公開第WO2008/029070号公報に記載の組成物を表す。
1.2 組成物の調製
各成分を180℃〜300℃の間の温度で押出機中で混合した。混合物が均一になるように混合時間を合せた。混合物を極低温冷却装置で粉砕して、流動層コーティング法で使用可能な所望の粒子径すなわち約100μmの平均粒径(D50)にした。得られた粉末粒子はスクリーニングして選別した。
1.3 組成物による金属表面の被覆
得られた組成物を流動床浸漬コーティングプロセスで使用した。組成物を塗布する前に、寸法100×100×3mmの鋼板を脱脂およびシットピーニングした。次いで、この鋼板を330℃で10分間加熱し、その後、4秒間の流動床中に浸漬した。その後、被覆された鋼板を周囲空気まで冷却した。
1.4 コーティングの評価
金属基板の被覆は外部からの攻撃に対して金属を保護する役目をする。この保護は水と長時間接触させても金属接着が保持される場合にのみ有効である。水に浸漬させた後に接着試験を行う理由はこのためである。
耐摩耗性試験、衝撃試験および陰極剥離試験は、コーティングの耐老化性を含む特性を評価するための従来の機械的試験で使用されている種々の国際規格で行った。
1.4.1 水浸漬試験
被覆の接着性を異なる温度で水中に浸漬した後に評価した。
1.4.2 接着試験
接着試験はコーティングのテープ剥離カット試験および剥離強度で評価した。試験は23℃±2℃の温度および50%±10%の相対湿度で行った。カッティング工具を用いて2本の10mm離間した平行線に沿って少なくとも30mmのストリップを区画するのに十分な長さを(金属の)コーティングからカットした。ストリップの端部の下にブレード(チゼル型、type ciseau de menuisie)を導入し、切断端を把持して、ストリップを金属支持体から引き剥がす。
下記の結果に従って下記のスコア0〜4を与えた:
0 接着なし:カッティング工具の挿入と同時に塗膜の剥離が発生。
1 接着有り:被覆は容易に剥離、剥離に対する抵抗力が低い。
2 スコア1と同様であるが、強力に接着した点が存在し、均一に分布している。
3 被覆が不規則に剥離:表面の約50%で完全接着が観察される。
4 接着良好:ストリップの端部をブレードで持ち上げることはできるが、さらなる分離はせず、ブレードで剥がそうとするとカットされ、層間剥離はない。
1.4.3 摩耗テスト
コーティングの耐摩耗性はISO規格9352(1000サクイクル、CS−17、1kg)に従ったテーバー摩耗試験で評価した。この試験では1kg加重下でCS−17ホイールを1000サイクル回転した後の磨耗コーティング重量を測定する。
1.4.4 衝撃試験
耐衝撃性試験はASTM規格G14に従って一定の高さから(標準によって定義された直径および重量の)金属ボールを落下させてコーティングの機械的抵抗力を評価する。コーティングの一体性は低電圧電気検出器(ASTM規格G62の「低電圧ホリデー検出器」)によって評価する。結果はジュールで表す。
1.4.5 陰極剥離テスト(オーストラリア標準)
この試験はAS/NZS規格4352に従って行われる。テストセルAまたはBを使用し、23℃で28日間行う。この試験では表面コーティングに不連続性があった時に、金属基材上のコーティングの陰極剥離に対する抵抗性を評価できる。
2.結果
2.1 水浸漬試験:塗膜の密着性の評価
以下の[表2]は接着性の結果を示す。
Figure 2019535852
本発明の組成物(E1およびE2)は充填剤の量を有意に大きく減らしても従来技術(C3)と同様な性能を有することが観察される。C1およびC2と比較すると、疎水化剤の存在がこの性能を説明することができる。E1とE2とを比較すると、本発明では融点が80〜150℃の範囲にあるコポリアミドの存在によって、最もドラスティクな条件(70℃の水中に4日間浸漬)で本発明組成物の性能が改善することを示している。
2.2 摩耗テスト
E1では平均して13.3mgの結果が得られる。従って、本発明のコーティングはポリアミド11をベースにしたコーティングに匹敵する優れた耐摩耗性を有する。これによって水、特に飲料水と接触する金属用塗料の特性を定義する各種国際規格に準拠することができる。
2.3 衝撃試験
E1の結果は2.1J(400μm)である。従って、本発明のコーティングはポリアミド11をベースにしたコーティングと同様な優れた耐衝撃性を有している。これによって水、特に飲料水と接触する金属用塗料の特性を定義する各種国際規格に準拠できる。
2.4 陰極剥離テスト(オーストラリア規格)
この試験では予めショットピーニングした200×100×6mm寸法の金属板を使用したこの金属板を(i)300℃に加熱して厚さ380μmのコーティングと、(ii)330℃に加熱して厚さ400〜450μmのコーティングとを得た。
E1の場合には、条件(i)で8.2J、条件(II)で4.0Jの結果を得た。
これらの結果は、金属板にダメージを受けてもコーティングが腐食の広がりを制限するであろうことを示している。これらの結果は水、特に飲料水と接触する金属用塗料の特性を定義する各種国際規格の要件を満たすことを示している。

Claims (19)

  1. 下記(1)〜(3)を組成物の総重量に対する下記重量比で含む粉末の自己接着組成物:
    (1)55〜99%の少なくとも一種のポリアミド、
    (2)0.5〜23%の少なくとも一種のエチレンとビニルアルコールとの共重合体、
    (3)0.5〜22%の少なくとも一種の疎水化剤。
  2. 組成物の総重量に対する重量比で下記を含む請求項1に記載の組成物:
    55〜98.5%の融点が150℃以上である少なくとも一種のホモポリアミドおよび/またはコポリアミド、
    0.5〜15%の少なくとも一種のエチレンとビニルアルコールのコポリマー
    0.5〜15%の少なくとも一種の疎水化剤、
    0.5〜15%の融点が80〜150℃の範囲にある少なくとも一種のコポリアミド
  3. PA10.10、PA11およびPA12からなる群から選択されるホモポリアミドを含む請求項1または2に記載の組成物。
  4. 組成物の総重量に対して重量比で下記を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物:
    65〜84%の融点が150℃以上の少なくとも一種のホモポリアミドおよび/またはコポリアミド、
    2〜10%の少なくとも一種のエチレンとビニルアルコールとのコポリマー、
    2〜10%の少なくとも一種の疎水化剤、
    2〜15%の融点が80〜150℃の範囲にある少なくとも一種のコポリアミド。
  5. 組成物の総重量に対して20重量%以下、好ましくは0.01〜12重量%、好ましくは3〜8重量%の充填剤を含み、好ましくは充填剤が炭酸カルシウムである請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 疎水化剤はワックスであり、特に、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンおよび/またはエチレンビスステアラミドからなる群から選択されるワックスである請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. エポキシ化合物を含まない請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 顔料、染料、抗クレーター剤および/また拡散剤、酸化防止剤、UV安定剤、流動化剤、腐食防止剤およびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの別の添加剤をさらに含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物の金属表面のコーティングでの使用。
  10. 金属表面を予め接着プライマー層で被覆しない請求項9に記載の使用。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物を金属表面と接触させる工程と、組成物を溶融させる工程とを含む、金属表面の被覆方法。
  12. 下記工程を含む請求項11に記載の被覆方法:
    (1)上記組成物が溶融接触するのに十分な温度に金属表面を加熱し、
    (2)上記組成物を収容した流動床中に金属表面を浸漬する。
  13. 下記工程を含む請求項11に記載の被覆方法:
    (1)上記組成物を電気的に帯電させ、
    (2)ゼロ電位に接続された金属表面上に上記組成物を噴霧し、
    (3)粉末で被覆された金属表面を上記組成物が溶融するのに十分な温度に加熱する。
  14. 下記工程を含む請求項11に記載の被覆方法:
    (1)上記組成物が接触溶融するのに十分な温度に金属表面を加熱し
    (2)この金属表面上に上記組成物を噴霧する。
  15. 上記組成物と接触する前に金属表面上に接着プライマーを塗布しない請求項11〜14のいずれか一項に記載の被覆方法。
  16. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物を溶融して得られるコーティング層で被覆された金属表面を有する材料。
  17. 下記の用途で使われる請求項16に機の材料:
    (1)流体の移送用、特に配管、アクセサリー、ポンプまたは弁
    (2)自動車用、特にスプラインシャフト、スライドドアのレールまたはバネ、
    (3)ワイヤー製品用、特に食器洗い機のバスケットまたはバネ。
  18. 以下の工程を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物の製造方法:
    (1)上記組成物の各成分を溶融混合し、
    (2)固化後に混合物を粉砕して粒子の粉末を得る。
  19. 粉末粒子が5μm〜1mmの間の粒子径を有する請求項1〜8に記載の製造方法。
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