JP2003522272A - 粉末被覆組成物 - Google Patents

粉末被覆組成物

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JP2003522272A JP2001558159A JP2001558159A JP2003522272A JP 2003522272 A JP2003522272 A JP 2003522272A JP 2001558159 A JP2001558159 A JP 2001558159A JP 2001558159 A JP2001558159 A JP 2001558159A JP 2003522272 A JP2003522272 A JP 2003522272A
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ティンマウス、ポール、ジョン
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Abstract

(57)【要約】 粉末被覆組成物は後混合の形でワックスが配合されており、ワックスが配合された組成物と、ワックスを含まない同じ組成物が、帯電された時粉末被覆組成物が互いに区別できる程度を示す摩擦電気基準系列で離れており、好ましくは広く離れている。後混合の形でワックスが配合された粉末被覆組成物は、特に凹所部分を有する物品を被覆するのに適している。摩擦電気基準系列での分離を決定するための定量的基礎が与えられており、好ましい最小分離条件が与えられている。後混合ワックスを用いて得ることができる効果は、更に後混合される添加剤として、酸化アルミニウムと水酸化アルミニウムとの組合せを用いることにより増大することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、粉末被覆組成物及びそれらを基体、特に複雑な形をした基体、特に
窪んだ部分を有する物品を被覆するのに使用することに関する。
【0002】 粉末被覆組成物は、一般に固体フイルム形成性樹脂結合剤を、通常顔料のよう
な一種類以上の着色剤と共に含み、場合により一種類以上の性能添加剤(perform
ance additive)も含有する。それらは通常熱硬化性であり、例えば、フイルム形
成性重合体及びそれに対応する硬化剤(これ自身別のフイルム形成性重合体でも
よい)が配合されているが、原理的にはその代わりに熱可塑性系(例えば、ポリ
アミド系)を用いることができる。粉末被覆組成物は、一般に成分(着色剤及び
性能添加剤を含む)を、例えば押出し機中で、フイルム形成性重合体(一種又は
複数種)の軟化点より高い温度であるが、かなりの前反応(pre-reaction)が起き
る温度よりは低い温度でよく混合することにより製造されている。押出し物は通
常圧延して平らなシートにし、例えば粉砕により、希望の粒径に細分化する。押
出し機を用いない方法、例えば、超臨界流体、特に二酸化炭素を用いて混合する
ことを含む方法のようなものを含めた他の均質化法も考慮されている。
【0003】 粉末被覆組成物は、一般にスプレー銃により粉末被覆粒子を静電気帯電させ、
基体(通常金属)を接地した静電スプレー法(electrostatic spray process)に
より適用されている。粉末被覆粒子の帯電は、通常粒子とイオン化空気との相互
作用(コロナ帯電)又は摩擦(摩擦電気による帯電)により行われている。帯電
粒子を空気中基体の方へ送り、それらの最終的付着は、就中、スプレー銃と加工
品との間に発生した電界ライン(エレクトリック フィールド ライン(electri
c field line))により影響を受ける。この方法の欠点は、複雑な形をした物品
、特に凹んだ部分を有する物品では、それら凹んだ場所へ入る電界ラインが束縛
される結果〔ファラデー・ケージ(Faraday cage)効果〕として、被覆するのが困
難であり、特にコロナ帯電法で発生した比較的強い電界の場合にはそうである。
ファラデー・ケージ効果は、摩擦電気帯電法の場合にはそれ程顕著ではないが、
これらの方法は他の欠点も有する。
【0004】 静電スプレー法に代わる方法として、流動床法により粉末被覆組成物を適用す
ることができ、この場合基体加工品を予熱し(典型的には、200℃〜400℃
)、粉末被覆組成物の流動床中へ浸漬する。予熱された表面と接触した粉末粒子
は溶融し、加工品に付着する。熱硬化性粉末被覆組成物の場合には、最初に被覆
された加工品を更に加熱にかけ、適用した被覆の硬化を完了させる。そのような
後加熱(post-heating)は、熱可塑性粉末被覆組成物の場合には不必要になるであ
ろう。
【0005】 流動床法はファラデー・ケージ効果を無くし、それにより基体加工品の窪んだ
部分を被覆できるようにし、その他の点についても魅力的な方法であるが、適用
された被覆が静電被覆法により得られるものよりも実質的に厚いというよく知ら
れた欠点を有する。
【0006】 粉末被覆組成物のための更に別の適用法は、所謂静電流動床法であり、この場
合、流動化室内、一層普通には空気分配多孔質膜の下のプレナム室(plenum cham
ber)中に構成した帯電用電極により、流動用空気をイオン化する。イオン化され
た空気は粉末粒子を帯電させ、同じ極性に帯電した粒子の静電気反撥の結果とし
てそれら粒子は全体的に上方への運動を起こす。その結果、流動床の表面の上に
帯電粉末粒子の雲が形成される。基体加工品(接地されている)をその雲の中に
導入し、静電気引力により基体表面上に粉末粒子を付着させる。基体加工品の予
熱は不必要である。
【0007】 静電気流動床法は、特に小さな物品を被覆するのに適している。なぜなら、粉
末粒子の付着速度は、物品が帯電床の表面から離れて行くに従って小さくなるか
らである。また、慣用的流動床法の場合のように、粉末は囲い(enclosure)に閉
じ込められ、基体上に付着しなかった過剰スプレーを再循環及び再混合する装置
を与える必要はない。しかし、コロナ帯電静電気法の場合のように、帯電用電極
と基体加工品との間には強い電界が存在し、その結果ファラデー・ケージ効果が
或る程度働いて、基体の窪んだ部分への粉末粒子の付着を悪くする結果になる。
【0008】 WO 99/30838号公報は、粉末被覆組成物の流動床を確立し、基体を
全部又は部分的にその流動床中に浸漬し、浸漬時間の少なくとも一部分の間基体
に電圧を印加し、それにより粉末被覆組成物の粒子を実質的に摩擦だけで帯電さ
せ、基体に付着させ、その基体を流動床から取り出し、基体の少なくとも一部分
に亙ってそれら付着粒子を連続的被覆(continuous coating)に形成する、諸工程
を含む方法を提案している。
【0009】 帯電用電極と基体加工品との間に実質的電界を発生させる方法と比較して、イ
オン化又はコロナ効果を流動床内に与えないで行うWO 99/30838号公
報の方法は、ファラデー・ケージ効果により到達できなくなる基体領域の良好な
被覆を達成する可能性を与えている。
【0010】 本発明は、後混合方式(post-blended form)でワックスを配合した粉末被覆組
成物を与える。
【0011】 用語「後混合(post-blended)」とは、押出し又は他の均質化工程(今後便宜上
単に「押出し」として言及する)の後に、ワックス材料を配合してあることを意
味する。
【0012】 本発明に従う後混合ワックスを使用することにより、基体の被覆中へのファラ
デー・ケージ貫入(浸透)(penetration)を改善し、その結果ファラデー・ケー
ジ効果により到達が困難にされた窪んだ領域又は他の場所、例えば、電子レンジ
(microwave oven)の内部角領域(internal corner region)を有する基体の一層均
一な被覆を達成する可能性を与える。特に、本発明は、基体の他の一層容易に到
達できる領域に過剰の材料を適用せざるを得なくなることなく、そのような領域
に所望の最少の被覆厚さを達成できるようにしている。粉末被覆材料の実質的な
節約が可能である。
【0013】 本発明に従って、後混合ワックス(post-blended wax)を使用することは、押出
し前又は押出し中に異なった目的でワックスを配合する従来の提案とは明確に異
なることが理解されるであろう。しかし、そのような提案は、本発明の実施と組
合せることができる。
【0014】 本発明の利点は、コロナ適用法で最もよく分かるが、他の適用方法も原理的に
はその代わりに用いることができる。しかし、本発明の効果は一般にそれ程顕著
にはならないであろう。
【0015】 本発明は、更に基体上に被覆を形成する方法において、粉末被覆法、好ましく
はコロナ適用法により基体に本発明による組成物を適用し、その結果、基体に接
着した組成物の粒子を与え、それら粒子を連続的被覆に形成する方法も提供する
【0016】 基体は、ファラデー・ケージ効果を受ける窪んだ部分を有する物品であるのが
有利であり、多数の面を有する物品の場合、最小対最大被覆厚さの比は、少なく
とも40%、好ましくは少なくとも50%であるのが有利である。
【0017】 本発明は、例えば、冷蔵庫又は電子レンジの内部、合金車輪、建築押出し物、
又はラジエーターひれ状部材でもよい窪んだ部分を有する物品を被覆するために
、本発明の粉末被覆組成物を使用することも与える。
【0018】 本発明の粉末被覆組成物中のワックスは、合成ワックス、好ましくはポリエチ
レン(PE)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ワックス、PTFE
又はポリアミドで変性(modify)したPEワックス、又はポリアミドワックスであ
るのが有利である。しかし、原理的には他のワックス材料をその代わりに用いる
ことができる、例えば: i) 天然動物ワックス(例えば、みつろう、ラノリン)、 ii) 天然植物ワックス(例えば、カルナウバ(carnauba)ワックス)、 iii) 天然石油又は他の鉱物ワックス(例えば、パラフィンワックス、微結晶
質ワックス)、又は iv) PTFE又はポリアミドにより変性されたi)〜iii)の種類のいずれか
【0019】 本発明に従って用いられる重要なグループのワックスは、長鎖脂肪族アルコー
ル(典型的には、C16以上)と長鎖脂肪酸(典型的には、C16以上)とのエステ
ルを含む。そのようなエステル及び酸は、直鎖化合物であるのが好ましく、飽和
でも不飽和でもよい。用いられる酸の例には、ステアリン酸、パルミチン酸、オ
レイン酸、それらの二種類以上の混合物が含まれる。
【0020】 上に記載した長鎖脂肪族化合物から誘導されたワックスには、炭化水素が含ま
れる。
【0021】 上に記載した長鎖酸のエステルの外に、例えば、ステアリン酸アルミニウムの
ような塩を挙げることができる。
【0022】 本発明に従って用いるのに好ましいワックス材料は、粉末被覆組成物の重合体
成分(一種又は複数種)との良好な相容性(compatibility)を有する材料であり
、即ち、顕著な相分離を起こすことなく重合体と均一に混合することができる材
料である。或るワックス材料(例えば、ハロゲン化ワックス)は、一般に粉末被
覆重合体(一種又は複数種)とこの意味で相容性ではないことが分かるであろう
。そのような材料を使用することは、最終的に適用した被覆の表面外観に欠陥を
もたらすと予想され、従って推奨できない。
【0023】 好適なワックスの特定な例には、ルブリゾール(Lubrizol)により製造された次
のものが含まれる:ランコ(LANCO)ワックスA.1601(脂肪酸アミドワック
ス)、ランコワックスHM.1666(アミドワックス)、及びランコワックス
TF1725(PTFE変性ポリエチレンワックス)。
【0024】 ワックスの量は0.03〜2%の範囲でもよいが、0.03〜0.8重量%及
び0.03〜0.5重量%の範囲の量を挙げることができる。更に、粉末被覆組
成物が余り粘着性にならないように注意する必要がある。後混合ワックスの貫入
促進効果(penetration-enhancing effect)が、ワックスの添加を増大するにつれ
て、最大値に到達した後、減少することも分かるであろう。好ましい最大ワック
ス含有量は、一般に0.3又は0.2%、一層特別には0.1%を越えないもの
である。それら全ての%は重量によるものであり、ワックスを含有しない組成物
の重量に基づく。0.05〜0.1重量%、特に0.07〜0.1%の範囲の量
を挙げることができる。
【0025】 一般に、ワックスのTgは、粉末被覆組成物の残余のそれよりも高くなるべき
である。これは、ワックスを配合した結果として粘着性になる組成物の傾向を減
少させる働きをする。ワックスのTgは100〜140℃の範囲にあるのが好ま
しい。
【0026】 原理的には、本発明による後混合添加剤として二種類以上のワックスを用いる
ことができる。しかし、一般に、複数のワックスを使用することは最適結果を達
成するのを妨げるであろう。もし二種類以上のワックスを使用したいならば、ベ
ース組成物(base composition)を対応する数の部分に分割し、夫々の部分と異な
ったワックスを後混合し、次に得られた粉末を一緒に混合するのが好ましいと考
えられる。二種類以上のワックスを同じ後混合操作で配合することは推奨できな
い。
【0027】 ワックスの後混合は、例えば、次の乾式混合法(dry-blending method)のいず
れかにより達成することができる: a) 擦り潰す前に、ワックスをチップ中へかき回して入れる。 b) ミル中へチップとワックスとを同時に供給することにより、ミルに注入
する。 c) 擦り潰した後、篩分け段階で導入する。 d) 生成後、「タンブラー」(“tumbler”)又は他の適当な混合装置で混合
する。又は e) 静電粉末適用銃(application gun)を備えた流動床粉末貯槽中へ導入す
る。
【0028】 方法a)又はb)の場合、ワックスの粒径はチップの粒径よりも小さいのが好
ましく、50ミクロン(μm)未満であるのが有利である。方法c)、d)、又
はe)の場合、ワックスの粒径は粉末被覆組成物の粒径より小さいの好ましく、
好ましくは30ミクロン未満、一層特別には15ミクロン未満、例えば、10ミ
クロン未満である。
【0029】 本発明に従い後混合ワックスを使用することにより得られる効果は、更に別の
後混合添加剤として、酸化アルミニウム及び水酸化アルミニウムの組合せを、典
型的には、重量で1:99〜99:1、有利には10:90〜90:10、好ま
しくは30:70〜70:30、例えば、45:55〜55:45の範囲の比率
で用いることにより向上させることができる。酸化アルミニウムと水酸化アルミ
ニウムとの組合せは、WO 94/11446号公報に流動性を助ける後混合添
加剤として記載されている。原理的には、WO 94/11446号公報に記載
されている無機材料の別の組合せを、本発明の実施で用いることもできる。
【0030】 そのような更に別の後混合添加剤をワックスと同時に又はそれとは別個に組成
物に配合してもよく、ワックスに関連して記述した後混合法のいずれかにより配
合することができる。そのような添加剤又は混合サブコンビネーション添加剤(m
ixed sub-combination of additives)のいずれでも原理的には粉末被覆組成物中
に別々に配合することができるが、添加剤(ワックス以外)を予め混合すること
(pre-mixing)が一般に好ましい。
【0031】 酸化アルミニウム及び水酸化アルミニウム(及び同様な添加剤)の組合せは、
添加剤を含まない組成物の重量に基づき、0.25〜0.75重量%、好ましく
は0.45〜0.55重量%の範囲の量で用いるのが有利である。1重量%又は
2重量%までの量を用いてもよいが、余り多く用いると、例えば、ビット形成(b
it formation)及び移動効率(transfer efficiency)の低下のような問題が起きる
ことがある。
【0032】 後混合ワックスは、原理的にはキャリア(carrier)材料(例えば、シリカのよ
うなもの)に付着させたワックスの形にすることもできるが、そのような不均質
な材料を使用することは、本発明の実施では一般に推奨できない。
【0033】 粉末被覆組成物の粒径分布は、0〜150ミクロン、一般に120ミクロンま
での範囲で、平均粒径が15〜75ミクロン、好ましくは少なくとも20又は2
5ミクロン、有利には50ミクロンを越えず、一層特別には20〜45ミクロン
の範囲内にある。本発明は、原理的には全ての粒径分布範囲に亙って利点を与え
ることができるが、ファラデー・ケージ貫入に関する利点は、比較的細かい粒径
分布ではそれ程顕著ではなくなる傾向があることが見出されている。
【0034】 本発明による粉末被覆組成物は、一種類以上のフイルム形成性樹脂を含有する
単一のフイルム形成性粉末成分を含有していてもよく、或は二種類以上のそのよ
うな成分の混合物を含有していてもよい。
【0035】 フイルム形成性樹脂(重合体)は、顔料を湿潤する能力を有し、顔料粒子の間
に凝集力を与え、基体を湿潤するか又はそれへ結合する能力を有する結合剤とし
て働き、基体へ適用した後の硬化/加熱工程で溶融流動し、均質なフイルムを形
成する。
【0036】 本発明の組成物の粉末被覆成分又はその各々は、一般に熱硬化性系であるが、
原理的にはその代わりに熱可塑性系(例えば、ポリアミド系)も用いることがで
きる。
【0037】 熱硬化性樹脂を用いる場合、固体重合体結合剤系は、一般にその熱硬化性樹脂
のための固体硬化剤を含有するか、又は別法として、二種類の共反応性(co-reac
tive)フイルム形成性熱硬化性樹脂を用いてもよい。
【0038】 本発明による熱硬化性粉末被覆組成物又はその各成分の製造で用いられるフイ
ルム形成性重合体は、カルボキシ官能性ポリエステル樹脂、ヒドロキシ官能性ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、及び官能性アクリル樹脂から選択された一種類
以上のものにすることができる。
【0039】 組成物の粉末被覆成分は、例えば、ポリエポキシド硬化剤と一緒に用いられた
カルボキシ官能性(carboxy-functional)ポリエステルフイルム形成性樹脂を含む
固体重合体結合剤系に基づくものでもよい。そのようなカルボキシ官能性ポリエ
ステル系は、現在最も広く用いられている粉末被覆材料である。一般にポリエス
テルは10〜100の範囲の酸価(acid value)、1,500〜10,000の数
平均分子量Mn、及び30℃〜85℃、好ましくは少なくとも40℃のガラス転
移温度Tgを有する。ポリエポキシドは、例えば、トリグリシジルイソシアヌレ
ート(TGIC)のような低分子量エポキシ化合物、ビスフェノールAのジグリ
シジルテレフタレート縮合グリシジルエーテルのような化合物又は光安定性エポ
キシ樹脂であってよい。そのようなカルボキシ官能性ポリエステルフイルム形成
性樹脂は、別法として、テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アジパミドのよう
なビス(β−ヒドロキシアルキルアミド)硬化剤と共に用いることができる。
【0040】 別法として、ヒドロキシ官能性ポリエステルは、ブロックされたイソシアネー
ト官能性硬化剤、又は例えばメラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、又は
グリコールウラルホルムアルデヒド樹脂、例えばシアナミド社(Cyanamid Compan
y)から供給されている材料「パウダーリンク(Powderlink)1174」、又はヘキ
サヒドロキシメチルメラミンのようなアミン・ホルムアルデヒド縮合物と共に用
いることができる。ヒドロキシ官能性ポリエステルのためのブロックされたイソ
シアネート硬化剤は、例えばウレットジオン(uretdione)型のように内部ブロッ
クされているか、又は、例えばイソホロンジイソシアネートのようにカプロラク
タムブロック型のものでもよい。
【0041】 更に別の可能性として、エポキシ樹脂は、例えばジシアンジアミドのようなア
ミン官能性硬化剤と共に用いることができる。エポキシ樹脂のためのアミン官能
性硬化剤の代わりに、フェノール系材料、好ましくはエピクロロヒドリンと過剰
のビスフェノールAとの反応により形成された材料(即ち、ビスフェノールAと
エポキシ樹脂とを付加させることにより製造したポリフェノール)を用いてもよ
い。官能性アクリル樹脂、例えばカルボキシ−、ヒドロキシ−、又はエポキシ−
官能性樹脂を、適当な硬化剤と共に用いることができる。
【0042】 フイルム形成性重合体の混合物を用いることもでき、例えば、カルボキシ官能
性ポリエステルを、カルボキシ官能性アクリル樹脂及び硬化剤、例えば、両方の
重合体を硬化する働きをするビス(β−ヒドロキシアルキルアミド)のような硬
化剤と共に用いることができる。更に別の可能性として、混合結合剤系の場合、
カルボキシ−、ヒドロキシ−、又はエポキシ−官能性アクリル樹脂を、エポキシ
樹脂又はポリエステル樹脂(カルボキシ−又はヒドロキシ−官能性)と共に用い
てもよい。そのような樹脂の組合せは、同時に硬化するように選択することがで
き、例えばカルボキシ官能性アクリル樹脂はエポキシ樹脂と共に同時硬化し、或
はカルボキシ官能性ポリエステルは、グリシジル官能性アクリル樹脂と共に同時
硬化する。しかし、一層一般的には、そのような混合結合剤系は、単一の硬化剤
を使用(例えば、ヒドロキシ官能性アクリル樹脂及びヒドロキシ官能性ポリエス
テルを硬化するためにブロックされたイソシアネートを使用)して硬化するよう
に配合する。別の好ましい配合物には、二種類の重合体結合剤の混合物の夫々の
結合剤のために異なった硬化剤を使用すること(例えば、ブロックされたイソシ
アネートで硬化されたヒドロキシ官能性アクリル樹脂と一緒に使用されるアミン
硬化エポキシ樹脂)が含まれる。
【0043】 挙げることができる他のフイルム形成性重合体には、官能性フルオロポリマー
、官能性フルオロクロロポリマー、及び官能性フルオロアクリルポリマーが含ま
れ、それらの各々はヒドロキシ官能性又はカルボキシ官能性でもよく、単独のフ
イルム形成性重合体として用いてもよく、或は一種類以上の官能性アクリル、ポ
リエステル及び(又は)エポキシ樹脂と一緒に用いてもよく、それら官能性重合
体のための適当な硬化剤と共に用いてもよい。
【0044】 挙げることができる他の硬化剤には、エポキシフェノールノボラック及びエポ
キシクレゾールノボラック;オキシムでブロックされたイソシアネート硬化剤、
例えば、メチルエチルケトキシムでブロックされたイソホロンジイソシアネート
、アセトンオキシムでブロックされたテトラメチレンキシレンジイソシアネート
、及びメチルエチルケトキシムでブロックされたデスモデュール(Desmodur)W(
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート硬化剤);光安定性エポキシ樹脂、例
えばモンサント(Monsanto)から供給されている「サントリンク(Santolink)LS
E 120」;及び脂環式ポリエポキシド、例えば、ダイセル(Daicel)から供給
されている「EHPE−3150」が含まれる。
【0045】 本発明に従い用いられる粉末被覆組成物は添加着色剤を含まなくてもよいが、
通常一種類以上のそのような着色剤(顔料又は染料)を含有する。用いることが
できる顔料の例は、二酸化チタン、赤色及び黄色鉄酸化物、クロム顔料、及びカ
ーボンブラックのような無機顔料、及び、例えばフタロシアニン、アゾ、アント
ラキノン、チオインジゴ、イソジベンズアントロン、トリフェンジオキサン、及
びキナクリドン顔料のような有機顔料、バット染色顔料、及び酸性、塩基性、及
び媒染染料のレーキである。染料は、顔料と同様に、又はその代わりに用いるこ
とができる。
【0046】 本発明の組成物は、一種類以上の増量剤又は充填剤を含んでいてもよく、それ
らはコストを最小にしながら、就中、不透明性(opacity)に役立つように、或は
より一般には希釈剤として用いることができる。
【0047】 本発明による粉末被覆組成物の全顔料/充填剤/増量剤含有量については次の
範囲を挙げるべきであろう(後混合添加剤を無視する): 0重量%〜55重量%、 0重量%〜50重量%、 10重量%〜50重量%、 0重量%〜45重量%、及び 25重量%〜45重量%。
【0048】 全顔料/充填剤/増量剤含有量の中で顔料の含有量は、一般に全組成物(後混
合添加剤は無視する)の40重量%以下になるであろうが、45重量%までの割
合で、又は50重量%の割合でさえも用いられるであろう。通常25〜35%の
顔料含有量が用いられるが、黒色の場合には、10重量%より少ない顔料で不透
明性を得ることができる。
【0049】 本発明の組成物は、一種類以上の性能添加剤、例えば、流動促進剤、可塑剤、
UV劣化に対する安定化剤、又はガス発生防止剤、例えば、ヘンゾインを含有し
ていてもよく、或は二種類以上のそのような添加剤を用いてもよい。本発明によ
る粉末被覆組成物(後混合添加剤を無視する)の全性能添加剤含有量については
次の範囲を挙げるべきであろう: 0重量%〜5重量%、 0重量%〜3重量%、及び 1重量%〜2重量%。
【0050】 一般に、上に記載したような着色剤、充填剤/増量剤、及び性能添加剤は、押
出し又は他の均質化工程の前及び(又は)その工程中に配合されるが、後混合に
より配合されるものではない。
【0051】 基体に粉末被覆組成物を適用した後、得られた付着粒子の連続的被覆への転化
(適当な場合には適用した組成物の硬化を含む)は、熱処理及び(又は)輻射線
エネルギー、特に赤外線、紫外線、又は電子ビーム輻射線により行うことができ
る。
【0052】 粉末は、通常熱を適用することにより基体上で硬化する(熱処理法)。粉末粒
子は溶融し、流れ、フイルムが形成される。硬化時間及び温度は、用いられる組
成物の配合に従って相互に依存し、次の典型的な範囲を挙げることができる:
【0053】 本発明は、広い範囲の適用フイルム厚さに亙って、典型的には例えば30ミク
ロン以下の薄いフイルムから50、100、150、又は200ミクロンの薄い
フイルムにまで適用することができる。典型的な最小フイルム厚さは5ミクロン
である。
【0054】 一般性として、どのような与えられた粉末被覆組成物についても、本発明に従
い後混合ワックスを使用することにより得られる利点の程度は、用いたワックス
の性質に依存する。特に、本発明に従い、ファラデー・ケージ貫入に関する結果
は、ベース組成物の摩擦帯電を起こす環境中で正又は負に帯電するようになる傾
向の尺度を考慮に入れてワックスを選択することにより向上させることができる
ことが見出されている。
【0055】 一つの方法としては、基礎(basic)粉末被覆組成物である一方の部分と、ワッ
クスで処理した基礎粉末被覆組成物である別の部分とからなる混合物に摩擦電気
を帯電(charge tribostatically)させ、前記の基礎的部分が主に一方の極性で帯
電することが判明し、一方ワックス処理部分が主に反対極性で帯電することが判
明して、その混合物を二枚の反対極性に帯電した板の方へ送ることにより前記の
基礎的部分とワックス処理部分とに分離することが出来る。基礎的部分とワック
ス処理部分との粉末被覆組成物の或る混合物は、反対に帯電した板の方へ送った
時、他の混合物よりも一層著しく分離することが見出されている。
【0056】 粉末被覆組成物の基礎的部分及びワックス処理部分は反対極性に帯電するよう
になることが判明している事実は、ワックス処理をした又はしない基礎粉末被覆
組成物を含む粉末被覆組成物の摩擦電気系列(series)を確立する根拠を与える。
基礎粉末被覆組成物自身は、互いに混合して摩擦電気を帯電させると、分離する
ことが知られており、一方の基礎粉末被覆組成物が正の電荷を得るのに対し、他
方は負の電荷を得、そのことは2枚の反対極性の帯電板上へ分離する傾向により
示されている。得られた摩擦電気系列で、前記の基礎的及びワックス処理した粉
末被覆組成物の相対的位置は、各粉末被覆組成物が、その直ぐ上に位置する粉末
被覆組成物との帯電混合物中では負の電荷を帯び、その直ぐ下に位置する粉末被
覆組成物との帯電混合物では正の電荷を帯びるようになっている。
【0057】 或る帯電混合物の分離の程度が別のものよりも一層大きいということは、摩擦
電気系列で大きく離れた位置を占める基礎的粉末被覆組成物及びワックス処理し
た粉末被覆組成物が、摩擦電気系列で隣合った位置を占める基礎的粉末被覆組成
物及びワックス処理した粉末被覆組成物の場合よりも、互いに一層大きな程度ま
で分離されると言う予想を与えることになる。
【0058】 本発明の目的のために摩擦電気系列を確立する方法は、次の工程を含んでよい
: (i) 摩擦電気系列に含ませる複数の粉末被覆組成物を選択する。 (ii) 粉末被覆組成物の最初の二つを選択する。 (iii) それら二つの選択した粉末被覆組成物を実質的に同じ量で混合する。 (iv) 摩擦電気相互作用により粉末被覆組成物の混合物に摩擦電気を帯電さ
せ、平衡摩擦電気帯電状態(equilibrium tribostatically charged condition)
を確立する。 (v) 摩擦電気帯電混合物を、互いに反対極性の2枚の帯電板の方へ送る。 (vi) 二種類の粉末のどちらが正に帯電した板に付着するかを決定する。 (vii) 正の板に付着した粉末被覆組成物を、負の板に付着した粉末被覆組成
物の位置の直ぐ下の位置を占めるようにして、摩擦電気系列中でそれら二つの粉
末被覆組成物に位置を割り当てる。 (viii) 粉末被覆組成物の全てを一対ずつ試験し、摩擦電気系列での位置が割
り当てられてしまうまで、工程(ii)から(vii)を繰り返す。
【0059】 上の工程(iv)と(v)は、流動床ホッパーから供給された混合粉末被覆組成
物を粉末適用銃から放出させることにより一緒に行うことができる。
【0060】 上の工程(iv)と(v)とを別々に行う方法では、工程(iv)は二種類の粉末を
ガラスジャー中に入れ、そのガラスジャーを一定の時間、例えば、約2分間振盪
させ、次に30秒間休止すること、を含む。
【0061】 同じく、上の工程(iv)と(v)とを別々に行う好ましい方法として、工程(
iv)は、混合物を流動化し、それに自然的平衡摩擦電気帯電を起こさせること、
を含む。
【0062】 上の手順を複数の着色した基礎粉末被覆組成物について行なった場合、それら
基礎粉末被覆組成物の肉眼による判定を行うことができる。勿論、黒色粉末被覆
組成物と白色粉末被覆組成物も含まれてよい。
【0063】 摩擦電気系列を確定するための基礎粉末被覆組成物の適切な数は7であり、7
より多いと、一層総合的な(comprehensive)摩擦電気系列を与える。摩擦電気系
列のための基礎粉末被覆組成物の最小数は5程度である。基準位置(reference p
osition)を示すために特定の材料をその系列中に含ませることができるが、その
ような材料は粉末被覆組成物に必ずしも含ませる必要はない。適当な基準材料(r
eference material)は、摩擦電気系列で最低の可能な位置を占めるPTFE(ポ
リテトラフルオロエチレン)と、最高の可能な位置を占めるポリアミドである。
【0064】 摩擦電気系列は、上記混合、帯電、及び分離手順にかけた時、帯電板の間で一
方の基礎粉末の実質的に全てが正の板に付着し、他方の基礎粉末の実質的に全て
が負の板に付着する程度まで分離する少なくとも一対の基礎粉末被覆組成物を含
むべきである。そのような二種類の基礎粉末被覆組成物は、摩擦電気性能に関し
てよく分離される粉末被覆組成物についての条件を完全に満足する。同様に、摩
擦電気系列は、上記混合、帯電、及び分離手順にかけた時、帯電板の間で殆ど又
は全く分離しない基礎粉末被覆組成物を含むことがあるであろう。殆ど又は全く
分離しない混合物を構成する二種類の粉末被覆組成物は、摩擦電気性能に関して
よく分離される粉末被覆組成物の条件を満足することができない。
【0065】 二つの異なった色をした粉末被覆組成物を上記混合、帯電、及び分離手順にか
け、それら二種類の粉末被覆組成物が摩擦電気性能に関し良く分離される粉末被
覆組成物の条件を完全に満足する場合、正の板に付着する粉末被覆組成物の色は
一方の粉末被覆組成物と実質的に同じ色になり、負の板に付着する粉末被覆組成
物の色は他方の粉末被覆組成物の色と実質的に同じになる結果が得られる。二つ
の異なった色をした粉末の摩擦電気性能の主観的定量的判定を、それら粉末被覆
組成物が混合される前の夫々の色に対し、正及び負の板の上の粉末被覆組成物の
色を肉眼で調べることにより行うことができることになる。
【0066】 二つの異なった色の粉末の摩擦電気性能の客観的定量的判定は、色試料の差を
評価する 系に従って操作することができる精密許容誤差基準色分光光度計(close toleran
ce reference colour spectrophotometer)を用いて行う。CIEは、Commi
ssion International d’Eclairageの省略であ
る。
【0067】 適当な分光光度計は、データーカラー・インターナショナル(Datacolor Inter
national)により製造されているスペクトラフラッシュ(Spectraflash)SF60
0 PLUS CTである。
【0068】 系は、三次元座標軸系(coordinate system)によって色を定義した基準系であり
、直角座標で はx座標変数であり、 はy座標変数であり、 はz座標変数である。 の範囲は0〜100であり、 の範囲は両方共−100〜100である。
【0069】 系中には次の基準座標(reference coordinate)が含まれている:
【0070】 系に従って作動する色分光光度計は、二つの色顔料の分離をΔEとして表すこと
ができ、この場合 であり、ここで、 は、夫々z、x、及びy方向に測定される。ΔEの大きさは、 である。
【0071】 基本的(Elementary)摩擦電気により、反対に帯電した粒子を、反対に帯電した
板の方へ送ることによりそれらを分離することができる。負の粒子は正の板上に
収集され、その逆も行われる。二種類の粒子に識別できる或る差が存在するなら
ば、その方法は、異なった色の粒子を用いることにより、混合物中の二種類の物
質の分離度を定量化することができる。
【0072】 粉末被覆の帯電挙動を記述する確立された方法は、粉末の帯電特性を判定する
のには比較的粗いバルク測定(bulk measurement)を用いている。例として次の二
つの場合を考える: 事例A 事例B 電荷+3の2粒子 電荷+8の2粒子 電荷−2の2粒子 電荷−7の2粒子 全バルク電荷(bulk charge)=+2 全バルク電荷=+2
【0073】 確立された方法によるバルク電荷測定は、これら二つの場合を区別することは
できないであろう。我々が知る限り、粉末被覆組成物中の電荷分布を定量化する
市販装置はなく、従って、帯電挙動の間接的測定を行わなければならず、それは
本発明に従い、後で説明するパラメーターτを使用することにより達成される。
事例Aの場合の電荷分離度は、事例Bの場合よりも実質的に低く、τの適用によ
り一層高度の分離を示すことができる混合物として、事例Aよりもむしろ事例B
の選択を可能にすることが判明している。
【0074】 大きなΔEが間に存在する二種類の着色粉末被覆組成物に関して定量化は最も
容易に達成される。純粋粉末被覆組成物の間のΔE(純粋)の値を先ず決定する
。次にそれら二種類の粉末被覆組成物を同じ重量比で混合し、摩擦電気を帯電さ
せ、その帯電した混合物を粉末放出銃により二つの反対に帯電した板へ向けて噴
霧し、それら二種類の粉末被覆組成物が帯びた相対的電荷に従い、二枚の帯電板
上に二種類の粉末被覆組成物の分離度が得られる結果になる。摩擦電気帯電は、
混合物を流動化し、その自然の平衡摩擦電気帯電を起こさせることを含むのが好
ましい。適当な処理、例えば加熱処理し、粉末被覆組成物を二枚の板に固定させ
た後、二つの板上の粉末被覆組成物の間でΔE(混合物)値を決定する。
【0075】 本発明により、二つの異なった色をした粉末の摩擦電気性能をパラメーターΔ
Eを用いて判定する際の実際的手段としてパラメーターτが開発された。パラメ
ーターτは、τ=ΔE(混合物)/ΔE(純粋)として定義する。ΔE(純粋)
は、二つの純粋粉末の間のΔEの値を示す。ΔE(混合物)の決定は、ほぼ同じ
重量比で二種類の粉末を混合し、得られた混合物の摩擦電気相互作用による帯電
を起こさせ、好ましくは流動化により平衡摩擦電気帯電状態を確立させ、その混
合物を二枚の反対に帯電した板に電圧を印加せずに粉末放出銃によりそれを噴霧
することにより分離させることを含み、ΔE(混合物)は、反対に帯電した板上
に分布した「分離した」混合物の間のΔEの値である。
【0076】 色の情報を使用することにより、摩擦電気帯電粉末粒子が分離する程度の実際
的定量化を行うことができ、色の測定結果は、高度に分離する粉末混合物を選択
するのに実際的価値を有することが判明している。
【0077】 好ましくは、粉末被覆組成物は、ワックスを配合した組成物と、ワックスを含
まない同じ組成物との間の、摩擦電気相互作用因子τが、≧0.25、≧0.3
、≧0.4、≧0.5、≧0.6、≧0.7、又は≧0.8であることにより特
徴付けられ、然も、τの値が次の関係: τ=ΔE(組成物混合物)/ΔE(純粋組成物) 〔式中、 は、夫々、 色定義系でのz、y、及びx座標変数であり、 ΔE(純粋組成物)は、色分光光度計測定により決定され、ΔE(組成物混合
物)は、同じ重量割合で二種類の組成物を混合し、得られた混合物を摩擦電気相
互作用により帯電させ、摩擦電気帯電平衡状態を確立させ、帯電混合物を2枚の
反対に帯電した板へ送り、その2枚の板の所でそれら組成物の分離を起こさせ、
次に色分光光度計測定によりそれら2枚の板に適用された組成物の間のΔEを決
定することにより決定され、夫々の最初の純粋組成物の一方又は両方は、それら
の間に増大したΔEを与えるのに適切な場合には染色され、ΔE(純粋組成物)
及びΔE(組成物混合物)の決定をし易くする。〕 により与えられる。
【0078】 比τ=ΔE(混合物)/ΔE(純粋)は、二種類の粉末の混合物に起因する。
即ち、二枚の板の間で粉末被覆混合物の完全な分離が行われたならば、ΔE(混
合物)はΔE(純粋)と同じになり、比τは1の値を持つであろう。恐らく二枚
の板の肉眼による主観的検査と同じ結果を与えるであろう。一方、2枚の板の間
で粉末被覆組成物の分離が行われなかった場合には、二枚の板は実質的に同じ色
になり、ΔE(混合物)は実質的に0になり、比τ=0になる。それは2枚の板
を肉眼で観察することにより決定できるであろう。勿論比τは、純粋粉末被覆組
成物のΔEに関連して板に付着する粉末被覆組成物の間のΔE(混合物)の値に
従って、含まれる二つの限界0と1との間のいずれかの値になることは分かるで
あろう。
【0079】 上記方法の修正したものを、大きなΔEが存在しない二種類の着色粉末被覆組
成物の場合に適用し、二種類の白色粉末の場合にも適用する。その修正は、一方
の粉末に第一染料(first dyestuff)を添加することを含み、増大したΔEを与え
るのに適切な場合には、他方の粉末被覆組成物に第二染料(second dyestuff)を
添加することを含み、それら添加した染料は粉末被覆組成物により得られる相対
的電荷に影響を与えないようなものである。染料は大きなΔEを与えるように選
択し、上に記載した手順の残りは、二つの粉末被覆組成物の混合物についてΔE
を得るために踏襲する。染料の添加に続き、各着色粉末被覆組成物を摩擦電気系
列に関して調べ、染料の添加が摩擦電気系列中のその粉末被覆組成物の位置に変
化を与える結果にならないのを確実にすべきである。
【0080】 前のように、染料の添加が摩擦電気系列におけるいずれの粉末被覆組成物の位
置にも変化を起こさないことを調べた後、二種類の白色粉末被覆組成物の摩擦電
気性能を決定するために染料を用いることもできる。
【0081】 τの計算で用いた時のΔEの値は、実際的目的のための充分正確な結果を与え
るものと考えられるが、 を使用することにより一層正確なτの決定を行うことができると予想されるであ
ろう。
【0082】 2のΔEの値は、τの決定で満足すべき再現性のある結果を与えるのに充分な
大きさであることが判明している。
【0083】 0.25より大きなτの値は、各粉末の凹所(recess)への貫入と比較して粉末
被覆組成物の混合物の貫入の増大を与える結果になることが認められており、0
.5より大きなτの値が好ましく、0.6より大きなτの値が特に好ましい。一
層一般的にはτの値は、≧0.3、≧0.4、≧0.5、≧0.6、≧0.7、
又は≧0.8であろう。
【0084】 ΔEで大きな差を示さない白色粉末被覆組成物又は着色粉末被覆組成物の場合
には、別法として又は付加的に、各粉末被覆組成物中へ二種類の重金属化合物を
少量配合し、混合及び反対極性帯電板への分離後、それら粉末被覆組成物中の重
金属化合物の相対的量を測定することにより、摩擦電気性能を定量化することが
できる。その測定は、走査電子顕微鏡を用いたX線蛍光分光分析又はX線質量分
析により行われるであろう。
【0085】 白色基礎粉末被覆組成物とワックスで処理した白色粉末被覆組成物との混合物
について、ワックス被覆部分に、例えば、二つの部分を混合する前に、混合基礎
部分及びワックス処理部分の粉末被覆組成物についてτを決定することができる
ようにする手段として染料を添加する。赤色染料を選択し、基礎粉末被覆組成物
、染料を含まない基礎、及び染料を含む基礎粉末被覆組成物の本体に添加し、 系に従って比較し、ΔE(純粋)を決定する。赤色は 系で の座標を有するので、Δb及びΔLを0として、 である。次に或る量の染料含有基礎粉末被覆組成物を特定の量の選択したワック
スで処理し、染料含有、ワックス含有基礎粉末被覆組成物及び基礎粉末被覆組成
物を一緒に混合し、摩擦電気を帯電させ、正及び負の板上で分離し、 を測定して を与える。
【0086】 赤色染料を緑色染料で置き換えてもよく、この場合には上記方法について になる。なぜなら、緑色は、 の座標を有し、ここでもΔb及びΔLを0として、 になるからである。
【0087】 これら粉末被覆組成物の基礎的部分及びワックス処理した部分の混合物につい
てのτを決定するために、着色粉末被覆組成物と一緒に染料を用いてもよい。
【0088】 ΔE≧2を達成するのに必要な染料の割合、即ち、それを達成するのに必要な
割合は、一般に0.4重量%以下であるが、通常一層低い割合、例えば0.1%
の程度で充分である。
【0089】 上で述べたように摩擦電気系列を確立し、与えられた用途で実際に用いるため
の粉末被覆組成物(これは白色でも、又は着色粉末でもよい)のその系列での位
置について相当する決定を行い、それを今後「最終ユーザー粉末」(“end user
powder”)と呼ぶ。
【0090】 本発明の実施で、摩擦電気系列により与えられる情報に基づいてワックスを選
択し、摩擦電気系列で分離される(正方向又は負の方向)最終ユーザー基礎粉末
被覆組成物及びワックス処理した最終ユーザー粉末被覆組成物を与えるのが有利
であり、好ましくは最終ユーザー基礎粉末被覆組成物及びワックス処理した最終
ユーザー粉末被覆組成物が摩擦電気系列で広く分離されるようにする。
【0091】 好ましくは、最終ユーザー基礎粉末被覆組成物とワックス処理した最終ユーザ
ー粉末被覆組成物との、 系を用いた上記方法による判定としての分離は、0.5より大きく、好ましくは
0.6より大きなτを与える。
【0092】 摩擦電気系列でどのような与えられた粉末被覆組成物の位置でも、原理的には
次のものを含めた多数の変数により影響を受けうる: (a) 着色剤(顔料又は染料)の何れかの性質及び量、 (b) 充填剤/増量剤の何れかの性質及び量、 (c) 後混合した添加剤の何れかの性質及び量、 (d) 慣用的摩擦電気適用で摩擦電気性能を向上することが知られている摩
擦電気帯電増加添加剤(tribo-enhancing additive)、例えば、アミノアルコール
又は第三級アミン、又は他の適当な押出し前添加剤(pre-extrusion additive)の
使用。
【0093】 上記変数のいずれかを変更した効果は、日常的な実験により決定することができ
る。
【0094】 次の実施例は、本発明の原理及び実施を例示する。実施例で用いた組成物を製
造するのに用いた配合物は、付録(Appendix)に記載されている。
【0095】 例1: 電子レンジキャビティ(Microwave Oven Cavity)(MWOC)のポリ
エステル/エポキシ白色ハイブリッド被覆の製造ライン 二種類の粉末、粉末S1A及び粉末S1Bを製造した。押出し用成分(夫々の
場合で、付録に組成物S1として記載されている同じ標準系)を秤量し、混合機
中で乾式混合し、二軸粉末被覆押出し機で押出した。
【0096】 粉末S1Aを形成するための押出し物を粉砕してチップを形成し、それを次に
衝撃ミル〔ホサカワ(Hosakawa)ACM40〕で、0.06%の酸化アルミニウム
を添加して微粉砕した。
【0097】 粉末S1Bを形成するための押出し物を粉砕してチップを形成した。それらを
30分間回転操作で次のものと混合した:
【0098】 次に得られた混合物を衝撃ミル(ホサカワACM40)で微粉砕し、粉末S1
Bを形成した。
【0099】 微粉砕操作後の各粉末の粒径分布は次の通りであった: d(v)99 130ミクロン d(v)50 45ミクロン 10ミクロン未満の% 7% 5ミクロン未満の% 2.5%
【0100】 最終粉末S1A及びS1Bを、次に電子レンジキャビティを被覆する被覆ライ
ンで試験した。ラインはキャビティ内部のための6つの自動噴霧銃、及び前面部
分のための6つの往復運動銃〔全てジェマ(Gema)PGC2型〕を用いた。電子レ
ンジキャビティは3つの段(カラム(column))に吊り下げた(ここで上、中、下
キャビティとして言及する)。
【0101】 最初に、酸化アルミニウムと共に粉砕した標準粉末配合物(粉末S1A)を装
置に入れ、キャビティを被覆した時、どの内部領域でも裸の金属が見えなくなる
ように銃を設定した。このことは、噴霧空気の制御を2バール(bar)の圧力に設
定することを意味していた。適用したフイルムの厚さの測定は、側面図(図1)
に示したように、各キャビティに定めた7つの場所で行なった。
【0102】 次に粉末S1Aを装置から完全に除去した。
【0103】 ワックスと共に粉砕した粉末(本発明による粉末S1B)を、次に装置へ入れ
、再び銃を、裸の金属が露出しなくなるような被覆を達成するように設定した。
このためには、粉末S1Aの場合と比較して、噴霧空気の制御を1.4バールの
圧力に比較的低く設定することが必要であった。キャビティにおけるフイルム厚
さの測定は、各キャビティで定めた同じ7つの場所で行なった。
【0104】 結果を、7つの測定値についての平均フイルム厚さ及びそれらの測定値につい
ての標準偏差に関して照合した。これらの結果を下の表1に示す。
【0105】
【0106】 本発明により粉末S1Bを用いて許容可能な被覆を達成するための全粉末必要
量は、比較粉末S1Aの場合よりも35%低いことが分かった。
【0107】 例2: 摩擦電気系列に対する異なるワックスの影響 例1に記載した方法と同様に、付録に記載した配合物T1からT9の一連の粉
末を製造し、或る量の粉末S1Aも使用した。摩擦電気基準系列を確定するため
、得られた10種類の粉末を一対ずつにして試験し、各粉末を各他の粉末に対し
て試験した。
【0108】 各試験について、二種類の粉末の各々を10g秤量し、ガラスジャーに入れた
。ジャーに蓋をし、2分間完全に振盪してそれら粉末を混合した。30秒の休止
時間の後、蓋を取り外し、得られた混合物を2枚の帯電パネルに向けて噴霧した
。それらパネルは絶縁クリップにより接地クランプスタンド(clamp stand)から
吊るした。ブランデンブルグ(Brandenburg)高電圧発電機により各パネルへ電圧
を印加し、一方には+20kV、他方には−20kVを印加し、電流をその電圧
を維持する最小値に設定した。ガラスジャーをその開口端部をパネルの方へ向け
て保持し、圧縮空気をそのジャー中へ穏やかに噴霧し、粉末をジャーからパネル
の方へ制御された流れとして放出させた。
【0109】 適用粉末混合物の各々について、正及び負のパネルを調べ、(a)適用により
混合物の成分の分離が起きたか否か、及び(b)分離が起きた場合に、どちらの
粉末が主に正のパネル上に付着し、どちらの粉末が主に負のパネルに付着したか
、を決定した。これら2点についての観察結果から、どの場合でも各パネル上の
組成に差が存在し、正のパネル上に多く付着した粉末は摩擦電気系列で低い方(
一層負)になるのに対し、負のパネルに多く付着した粉末は摩擦電気系列で高い
方(一層正)になることを結論することができた。そのような一連の観察により
、下の表2に示す摩擦電気基準系列を作ることができた。
【0110】
【0111】 唯一の後混合添加剤として酸化アルミニウムを用いた組成物S1である粉末S
1Aは、この系列で一番下に近い所に位置することが分かる。
【0112】 次に組成物S1を本発明に従い後混合ワックス添加剤を配合することにより変
性し、下の表3に示すような更に6種類の粉末を製造した。どの場合でも、水酸
化アルミニウムと酸化アルミニウムとの55重量%:45重量%の混合物と一緒
に特定のワックス添加剤を用いた。
【0113】
【0114】 上述の方法と同様に、これらの変性粉末を用いて新しい摩擦電気系列を作った
。この系列内の組成物S1の位置は、下の表4に示すように、粉砕中に配合した
ワックス添加剤の性質に従って著しく変化したことが分かる。
【0115】
【0116】 この方法では白色粉末を、それらが系列中互いに隣接しているとそれらを区別
ことは不可能であり、従って表中、これらは一緒のグループにして示してある。
ワックスを配合すると、摩擦電気系列でS1白色ハイブリッド粉末の位置が、着
色粉末に対して移動するが、下の例3に例示するように、個々の白色粉末を区別
するためには異なった方法が必要である。
【0117】 例3: 白色粉末の区別 例2からの一連の粉末で、二種類の未変性白色ハイブリッド配合物、T7及び
S1Aが存在する。白色ハイブリッド2(T7)を同様なやり方で再び製造した
。但し0.3%の市販赤色染料〔クラリアント(Clariant)からのサビニルレッド
(Savinyl Red)〕を押出し前に配合した。この新しい粉末をT10と呼ぶ。
【0118】 例2に記載したようにして確立した摩擦電気系列で、T7はT6(緑色ハイブ
リッド)とT8(褐色ハイブリッド)の間に位置していた。
【0119】 例2と同じ手順に従い、T6/T10及びT8/T10の間で摩擦電気試験を
行なった。
【0120】 少量の赤色染料を含有させても摩擦電気系列の位置に何の影響も与えないこと
が判明した。図2に例示したように、T10はT6の下でT8の上に位置し、最
初の配合物T7と全く同じ場所にあった。
【0121】 次に押出し前の混合物に市販染料(クラリアントからのサビニルグリーン)を
0.4%配合することにより組成物S1(白色ハイブリッド1)の緑色のものを
製造した。これを組成物S2と呼び、その配合を付録に記載する。
【0122】 T10の色を分光光度計でその白色対応物T7と比較した。これは、データー
カラー色処理装置で測定を行なった後、 座標の確定を伴っていた。
【0123】 この例で全ての測定について用いたパラメーターは次の通りであった:照明D
65;視角(observer)10°;ジオメトリー(Geometry)d/8°。これらの用語
は色の測定、例えば、織物及び被覆工業に関与する全ての人達によって理解され
るであろう。
【0124】 本発明に従いτを決定するために開発された手順は、下に記載する通りである
。その手順は一般に本発明の実施で適用することができ、ここに記載した特定の
混合物に限定されるものではない。
【0125】 ・ 基礎配合物をチップ状に調製する(試料A)。 ・ 少量の染料を含有するが、他の点では試料A配合物と同じ基礎配合物を調
製する(試料B)。 ・ 試料A及びBを独立に微粉砕し、粉末被覆試料A′及びB′を製造する。 ・ A′及びB′の50:50混合物を調製し、帯電板に向けて流動化/噴霧
し、染料の含有により分離が起きないようにした〔即ち、正及び負の板の両方に
同じ色が生ずる、即ち項τ(τ term)に関し、τA'-B'=0〕。 ・ チップAにPTFE変性ワックスを0.2%混合し、微粉砕して粉末C′
を製造する(この粉末は後で別の粉末と50:50で混合し、最終粉末中に0.
1%のワックスを与えるために0.2%にした)。 ・ 粉末C′(ワックス処理し、染料を含まない)と、B′(染料を含み、ワ
ックス処理をしていない)とを50:50の重量比で混合する。 ・ 混合物C′−B′を用いて流動化/噴霧試験を行い、帯電板上に優先的な
付着があるか否かを決定した。B′(染料含有)及びC′(染料無し)の純粋な
色に関する色の差により、上で与えた関係に従い、τを計算することができる。
【0126】 上の手順の流動化/噴霧工程は次の通りである: 各混合物を流動化床〔ITWジェマ・ボルスタテック(Gema Volstatic)、流動
化空気圧力1バール〕中へ導入し、30分間流動化した。次にITWジェマ・ボ
ルスタテックコロナ適用銃を用いて、銃電圧を0にして粉末を噴霧適用した(銃
の設定:流動化空気圧力1.0バール、搬送空気0.6バール、補助空気3.5
3-1、単一先端コロナ針0ボルト、バッフルノズル)。噴霧した雲状粉末を
2枚のパネルの方へ送り、一方のパネルは−20kVに維持し、他方を+20k
Vに維持した。パネル電圧は、2つのブランデンブルグアルファーIII高電圧電
源装置により供給し、電流はその電圧を維持する最低値に設定した。雲状粉末を
パネルに10秒間適用した後、噴霧を停止し、パネルから電圧を除き、被覆パネ
ルを加熱し(180℃で10分間)、後で検査及び分析するためパネルに適用し
た粉末を固定した。
【0127】 上で定義した摩擦電気相互作用因子τを次に、上に記載したようにして、各混
合物から2枚の反対に帯電したパネルに付着した粉末の色の差を測定することに
より、それら混合物について決定した。考察された変化は赤色性又は緑色性につ
いてだけであったので、Δa=ΔEであり、従ってΔaだけを用いた。
【0128】 正と負のパネルの間の分離度を決定するため、粉末を一対ずつ試験しなければ
ならなかったので、純粋な色の差を先ず測定し、基準線としての最大値を確定し
た。これらの結果を表5に示し、1.0のτを表す。
【0129】
【0130】 この概念は図3に絵で表されている。
【0131】 これらの色差に関し、全ての将来の試験に対し、Δaを測定し、表5から最大
Δaの比としてそれを表すことにより、粉末混合物についてのτ値を示すことが
可能であった。もし二種類の粉末が摩擦電気系列で完全に分離されたならば、各
パネルに純粋な色が存在するであろう。従って、Δa(最大)=Δa(測定)。
τ=Δa(測定)/Δa(最大)なので、これはτ=1.0であることを意味し
ている。もし分離がなければ、粉末は正と負のパネル両方に同等に適用されるで
あろう。Δaは0になり、Δa(最大)/Δa(測定)=0、従って、τ=0に
なる。
【0132】 幾つかの粉末対を試験し、正と負のパネルを比較することにより得られたτに
関する結果を表6に示す。
【0133】
【0134】 前に説明したように、正と負のパネルに粉末混合物を付着させた被覆の肉眼観
察に基づき、表7に示すように、種々の白色ハイブリッドについての摩擦電気系
列を確立することができた。
【0135】
【0136】 このように、着色粉末を摩擦電気系列でランク付けすることができるのみなら
ず、白色粉末もできることが判明した。更に、白色粉末の摩擦電気特性に与える
特定のワックスの影響の大きさを、同じベース粉末についてワックスを添加した
ものと添加しないものとのτ値によって表すことができる。
【0137】 例4: 後混合した無機添加剤に関連するワックスの影響 粉末被覆組成物V1〜V3(付録に示してある)を秤量し、乾式混合し、バレ
ル温度(barrel temperature)を110℃にして二軸押出し機で押出すことにより
製造した。得られた押出し物を冷却し、粉砕して小さなチップを生成し、付録及
び下に要約するように種々の後混合添加剤と混合した: 組成物 後混合添加剤 V1 ヒュームドシリカ V2 水酸化アルミニウム/酸化アルミニウム混合物 V3 ワックス+水酸化アルミニウム/酸化アルミニウム混合物
【0138】 チップ/添加剤混合物を、アルパイン(Alpine)100UPZ衝撃ミルを用いて
微粉砕し、150ミクロンメッシュの篩に通して次の粒径分布を得た: d(v)99 130ミクロン d(v)50 55ミクロン 10ミクロン未満の% 7% 5ミクロン未満の% 2.5%
【0139】 ITWジェマ・ボルスタテック・コロナ適用銃を用い、各粉末被覆について一
定した適用を与えるように下に概説する手順を用いて、図4に示すように、条件
、噴霧被覆試験片の標準的設定を用いて各粉末を試験した。
【0140】 図4は、例4で用いたコーナー試験片(corner test piece)の斜視図を示して
いる。各試験片は、互いに直角にした3枚の平板部から形成した。
【0141】 各試験で、図4に示したようなコーナー試験片を、その試験片の頂部に示した
孔により適用室(application booth)内に吊るした。コーナー試験片は図5に示
すように、その自然的重心の所で静止するようにされ、その図は試験装置の構成
を概略的に示している。
【0142】 粉末被覆適用銃を、その銃が試験片の角(corner)に直接向くような位置に固定
し、銃口から角までの距離を30cmにした。パネルを被覆した(銃の設定:流
動化空気1.0バール、搬送空気0.6バール、補助空気3.5m3-1、単一
コロナ針円錐状バッフルノズル50kV)。被覆したパネルの重量を記録し、パ
ネルの未被覆重量と比較した。一連の適用試験を、粉末被覆の適用重量が4.0
gに達するまで、各粉末被覆組成物について実施した。得られた被覆試験片を次
に加熱して硬化フイルムを形成し(加熱条件:180℃で10分)、更に検査す
るために保存した。
【0143】 各被覆試験片について、角領域(corner region)への組成物の貫入度(degree o
f penetration)を肉眼で判定した。
【0144】 貫入の個々の肉眼判定の主観的性質を除去するため、6人の人が個々に被覆試
験片を判定し、最良から最悪までの貫入を次のように全判定に亙ってランク付け
した。
【0145】
【0146】 三つの組成物の性能には非常に顕著な差があった。即ち、最悪の試料、組成物
V1は、1cmの平均距離まで、コーナーのいずれの側面も被覆しなかった。最
良のV3(後混合添加剤としてワックス及び水酸化アルミニウム/酸化アルミニ
ウム混合物の両方を配合した)は、全表面に亙って完全に被覆した。
【0147】 例5: 粒径分布の影響 組成物S1を、成分を剪断混合機中で乾式混合し、110℃で二軸押出し機で
押出し、得られた押出し物を冷却し、粉砕してチップを形成することにより製造
した。
【0148】 得られたチップを3つの部分に分け、微粉砕した。各々に次のものを添加した
【0149】 各チップをアルパイン100UPZ衝撃ミル中で異なった設定を用いて微粉砕
し、異なった粒径分布を持つ3種類の粉末を製造した−粉末S1H、S1I、及
びS1J。粒径分布を下の表8に詳細に示す。
【0150】
【0151】 粉末は全て同じやり方で試験した。粉末を1.0バールの空気圧で流動化床中
へ入れ、銃(ジェマPGC2)から電子レンジキャビティへ前面から10cmの
距離から、銃の間口に対し直角に噴霧した。
【0152】 銃設定は次の通りであった: 搬送空気 1バール 補助空気 3m3/時 濯ぎ空気 2m3/時
【0153】 これらの設定は150〜170g/分の粉末出力を与えた。
【0154】 結果を二つのやり方で計算した。フイルム厚さを例1に示した場所で測定し、
各粉末についてそれら測定値の標準偏差を計算した。電子レンジの後側角(back
corner)の厚さに対する回転皿(turntable)の粉末厚さの比を計算した。理想は5
0:50の比である。3種類の粉末についての結果を表9に与える。
【0155】
【0156】 僅かではあるが重要な粒径効果があり、最も粗い粉末(S1H)が最良の性能
を示した。
【0157】 例6: 同一粉末中の二種類の反対ワックスの存在 例2から粉末S1BとS1Gの試料をとった(次の後混合添加剤を含有する組
成物S1)。
【0158】 異なったワックスを用いた結果として、粉末S1BとS1Gは、例2で確立し
た摩擦電気系列の両端に位置していた。夫々異なったワックスを配合したそれら
二種類の粉末を、50:50の比率で一緒に混合し、粉末S1Kを製造した。
【0159】 両方のワックス(及び水酸化アルミニウム/酸化アルミニウム混合物)と、組
成物S1の粉砕チップとを配合し、次に得られた混合物を粉末S1Kと同じ粒径
分布まで粉砕することにより、S1Kと同じ組成を有する粉末S1Lを調製した
【0160】 例5に概説したように電子レンジキャビティを被覆する標準試験方法で、種々
の測定位置での標準偏差が一層小さく、回転皿:角比が3:1から2:1へ減少
していることによって実証されているように、粉末S1Kは粉末S1Lよりも著
しく一層均一な被覆を与えたことが判明した。
【0161】 これらの結果は、二種類の異なったワックスを用いた場合、それらワックスを
夫々多量の組成物と一緒に別々に粉砕し、次に得られた粉末を混合することによ
り、両方のワックスを一緒に配合した後に粉砕した場合よりも粉末の性能が一層
よくなることを示している。
【0162】 一般に、前記の例で開示した本発明のワックス含有組成物について、摩擦電気
相互作用因子τは少なくとも0.5になっているであろう。
【0163】 付録
【0164】組成物S1(白色ハイブリッド)(粉末S1A−Lで用いられた) 材料 黒色酸化鉄顔料 1g ワックス被覆シリカ 5g 硫酸バリウム 55g 酸官能性ポリエステル樹脂中、10%触媒 19g ベンゾイン 3g アミン変性ワックス 5g ルチル二酸化チタン 348g エポキシ樹脂中、10%アクリル流動助剤(flow aid) 79g エポキシ官能性樹脂、重量当量770 152g カルボキシ官能性ポリエステル、酸価52 330g ポリビニルブチラール樹脂 2g
【0165】組成物S2(白色ハイブリッドと緑色染料) 材料 黒色酸化鉄顔料 1g ワックス被覆シリカ 5g 硫酸バリウム 55g 酸官能性ポリエステル樹脂中、10%触媒 19g ベンゾイン 3g アミン変性ワックス 5g ルチル二酸化チタン 348g エポキシ樹脂中、10%アクリル流動助剤 79g エポキシ官能性樹脂、重量当量770 152g カルボキシ官能性ポリエステル、酸価52 330g ポリビニルブチラール樹脂 2g サビニルグリーン2GLS染料(クラリアント) 4g
【0166】組成物T1(黒色ハイブリッド) 材料 カルボキシ官能性ポリエステル、酸価34 322g カーボンブラック 15g アジトール(Additol)触媒 2g ポリエチレンワックス 4g ベンゾイン 2g 酸性アミジン硬化剤 9g バライト(Barytes)増量剤 376g 流動剤 107g エポキシ樹脂、エポキシ重量当量700 161g 後混合 アセマット(Acematt)TS100 1g
【0167】組成物T2(赤色ハイブリッド) 材料 カルボキシ官能性ポリエステル、酸価40 259g 酸性アミジン硬化剤 12g アジトール触媒 1g ポリエチレンワックス 4g 酸化防止剤 2g 酸化鉄赤色顔料 3g ルチル二酸化チタン 22g イソイダリン(Isoidaline)黄色顔料 12g ナフタールモノ−アゾ赤色顔料 37g バライト増量剤 370g 流動剤 7g エポキシ樹脂、エポキシ重量当量700 270g 後混合 アセマットTS100 1g
【0168】組成物T3(緑色ポリエステルプリミド) 材料 量(g) 成分A カルボキシ官能性ポリエステル、酸価40 312 亜鉛フェライト褐色顔料 8 カーボンブラック 1 フタロシアニン緑色顔料 9 ルチル二酸化チタン 2 流動剤 7 ベンゾイン 3 ポリエチレンワックス 1 酸化防止剤 1 プリミド架橋剤(Primid Crosslinker) 23 水酸化アルミニウム 25 バライト増量剤 75 成分B カルボキシ官能性ポリエステル、酸価80 37 カルボキシ官能性ポリエステル、酸価25 350 亜鉛フェライト褐色顔料 8 カーボンブラック 1 フタロシアニン緑色顔料 9 ルチル二酸化チタン 2 流動剤 7 ベンゾイン 3 ポリエチレンワックス 1 酸化防止剤 1 プリミド架橋剤 13 水酸化アルミニウム 25バライト増量剤 87 押出し成分A及びB混合50:50、及び後混合配合添加剤 乾燥流動添加剤 7 PE/PTFEワックス 1
【0169】組成物T4(青色ハイブリッド) 材料 カルボキシ官能性ポリエステル、酸価35 441g ベンゾイン 3g ポリエチレンワックス 3g 硬化ひまし油 10g アジトール触媒 2g ルチル二酸化チタン 38g フタロシアニン青色顔料 37g 流動剤 7g エポキシ樹脂、エポキシ重量当量700 178g バライト増量剤 280g 後混合 アセマットTS100 1g
【0170】組成物T5(黒色ハイブリッド) 材料 量(g) カルボキシ官能性ポリエステル樹脂、酸価34 262 酸化鉄赤色顔料 1 カーボンブラック 15 酸化アンチモンクロム黄色顔料 4 ルチル二酸化チタン 2 珪酸マグネシウムタルク 7 クリシジル官能性硬化剤 12 アジトール触媒 20 PTFEワックス 2 酸化防止剤 1 バライト増量剤 275 エポキシ樹脂、重量当量760 62 後混合 混合水酸化アルミニウム:酸化アルミニウム55:45 3 PE/PTFEワックス 1
【0171】組成物T6(緑色ハイブリッド) 材料 カルボキシ官能性ポリエステル、酸価40 245g フタロシアニン緑色顔料 20g イソインドリノン(Isoindolinone)黄色顔料 19g ルチル二酸化チタン 21g ポリエチレンワックス 2g 酸化防止剤 1g ベンゾイン 3g アジトール触媒 2g バライト増量剤 325g 流動剤 11g エポキシ樹脂、エポキシ重量当量700 169g カルボキシ官能性ポリエステル、酸価34 181g 後混合 アセマットTS100 1g
【0172】組成物T7(白色ハイブリッド) 材料 カルボキシ官能性ポリエステル、酸価34 242g ウルトラマリーン(Ultramarine)青色顔料 1g アジトール触媒 2g カルナウバワックス 3g ベンゾイン 3g バライト増量剤 107g ルチル二酸化チタン 321g 流動剤 9g エポキシ樹脂、エポキシ重量当量510 151g カルボキシ官能性ポリエステル、酸価40 160g 後混合 アセマットTS100 1g
【0173】組成物T8(褐色ハイブリッド) 材料 カルボキシ官能性ポリエステル樹脂、酸価75 248g カーボンブラック 9g 酸化鉄赤色顔料 10g クロム/アンチモン酸化物黄色顔料 23g ルチル二酸化チタン 1g ポリエチレンワックス 4g ベンゾイン 3g バライト増量剤 372g 流動剤 7g エポキシ樹脂、エポキシ重量当量850 322g 後混合 アセマットTS100 1g
【0174】組成物T9(黄色ハイブリッド) 材料 カルボキシ官能性ポリエステル、酸価40 461g ジアリーライド(Diarylide)黄色顔料 2g クロム/アンチモン酸化物黄色顔料 19g キノフタロン(Quinopthalone)黄色顔料 34g アジトール触媒 1g 珪酸アルミニウム 9g ベンゾイン 3g バライト増量剤 84g ルチル二酸化チタン 184g 流動剤 10g エポキシ樹脂、エポキシ重量当量770 192g 後混合 アセマットTS100 1g
【0175】組成物T10(白色ハイブリッド2と赤色染料) 材料 カルボキシ官能性ポリエステル、酸価34 242g ウルトラマリーン青色顔料 1g アジトール触媒 2g カルナウバワックス 3g ベンゾイン 3g バライト増量剤 107g ルチル二酸化チタン 321g 流動剤 9g エポキシ樹脂、エポキシ重量当量510 151g カルボキシ官能性ポリエステル、酸価40 160g サビニルファイヤーレッドGLS染料(クラリアント) 3g 後混合 アセマットTS100 1g
【0176】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、適用したフイルム厚さの測定が行われる電子レンジキャビティの場所
(測定位置)を示す図である。
【図2】 図2は、適用白色ハイブリッドの摩擦電気系列中の位置に与える染料の影響を
示す図である。
【図3】 図3は、二種類の着色試料の間の摩擦電気帯電の差を示す図である。
【図4】 図4は、例4で用いたコーナー試験片の斜視図である。
【図5】 図5は、コーナー試験片を自然的に重心位置に停止させた場合の適用の試験装
置の構成を示す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 127/18 C09D 127/18 177/00 177/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ケアー、マーティン、ポール イギリス国 タイン アンド ウィアー、 タインマウス、プルドホー テラス 17ビ ー (72)発明者 ティンマウス、ポール、ジョン イギリス国 タイン アンド ウィアー、 サウス シールズ、ロマン ロード 28 (72)発明者 パーク、ヤエ − キン 韓国 ソール シティ、セオン ブク グ、ドンソムン ドン 4 ガ、ブンギ 129、ソングサン アプト、ドン 1503 フ、101 Fターム(参考) 4D075 AA09 AA82 DA07 DA31 DC01 DC18 EA02 EB22 EB33 EB35 EB38 EB39 EB45 EB60 EC02 EC35 4J038 BA212 CB022 CD122 CG141 DB061 DB151 DD001 DH001 DH002 EA011 HA216 JA02 JA47 JA55 KA15 KA18 LA06 MA02 MA12 NA17 PA02 PA03 PA19

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワックスを、後混合方式で配合した粉末被覆組成物。
  2. 【請求項2】 更に別の後混合添加剤として、酸化アルミニウムと水酸化ア
    ルミニウムとの組合せを配合した、請求項1に記載の粉末被覆組成物。
  3. 【請求項3】 ワックスを配合した組成物及びワックスを含まない同じ組成
    物の、本文中に定義したようにして確立した摩擦電気基準系列で、分離を特徴と
    する、請求項1又は2に記載の粉末被覆組成物。
  4. 【請求項4】 ワックスを配合した組成物と、ワックスを含まない同じ組成
    物との間に、摩擦電気基準系列で広い分離が存在する、請求項3に記載の粉末被
    覆組成物。
  5. 【請求項5】 ワックスを配合した組成物と、ワックスを含まない同じ組成
    物との間の、本文中に定義した摩擦電気相互作用因子τが、≧0.25、≧0.
    3、≧0.4、≧0.5、≧0.6、≧0.7、又は≧0.8であることを特徴
    とする、請求項1又は2に記載の粉末被覆組成物。
  6. 【請求項6】 ワックスを配合した組成物と、ワックスを含まない同じ組成
    物との間の、摩擦電気相互作用因子τが、≧0.25、≧0.3、≧0.4、≧
    0.5、≧0.6、≧0.7、又は≧0.8であることを特徴し、然も、τの値
    が次の関係: τ=ΔE(組成物混合物)/ΔE(純粋組成物) 〔式中、 は、夫々、 色定義系でのz−、x−、及びy−座標変数であり、 ΔE(純粋組成物)は、色分光光度計測定により決定され、ΔE(組成物混合
    物)は、同じ重量割合で二種類の組成物を混合し、得られた混合物を摩擦電気相
    互作用により帯電させ、摩擦電気帯電平衡状態を確立させ、帯電混合物を2枚の
    反対極性に帯電した板へ送り、その2枚の板の所でそれら組成物の分離を起こさ
    せ、次に色分光光度計測定によりそれら2枚の板に適用された組成物の間のΔE
    を決定することにより決定した。夫々の初期純粋組成物の一方又は両方は、それ
    らの間に増大したΔEを与え、ΔE(純粋組成物)及びΔE(組成物混合物)を
    決定し易くするのに適切な場合には染色されている。〕 により与えられる、請求項1又は2に記載の粉末被覆組成物。
  7. 【請求項7】 ワックスが、ポリエチレン(PE)ワックス、ポリテトラフ
    ルオロエチレン(PTFE)ワックス、PTFE又はポリアミドで変性されたP
    Eワックス、及びポリアミドワックスからなる群から選択されている、請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の粉末被覆組成物。
  8. 【請求項8】 基体上に被覆を形成する方法において、請求項1〜7のいず
    れか1項に記載の組成物を、粉末被覆法により基体に適用し、その結果、組成物
    の粒子を基体に付着させ、それら付着した粒子を連続した被覆に形成する、上記
    被覆を形成する方法。
  9. 【請求項9】 粉末被覆法が、コロナ適用法である、請求項8に記載の方法
  10. 【請求項10】 基体が、ファラデー・ケージ効果を受ける窪んだ部分を有
    する物品である、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 物品が多くの面を有し、最少対最大被覆厚さの比が、少な
    くとも40%、好ましくは少なくとも50%である、請求項10に記載の方法。
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