JPH11269281A - 親水性フイルム - Google Patents

親水性フイルム

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JPH11269281A
JPH11269281A JP7203498A JP7203498A JPH11269281A JP H11269281 A JPH11269281 A JP H11269281A JP 7203498 A JP7203498 A JP 7203498A JP 7203498 A JP7203498 A JP 7203498A JP H11269281 A JPH11269281 A JP H11269281A
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JP
Japan
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weight
film
conh
polyolefin
hydrophilic film
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Pending
Application number
JP7203498A
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English (en)
Inventor
Shiro Kumakawa
四郎 熊川
Masakazu Fujita
正和 藤田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性及び耐薬品性に優れたポリオレフィン
系親水性フイルムを提供する。 【解決手段】 下記組成の親水化剤を0.1〜5.0重
量%含有するポリオレフィンが少くともフイルム表面の
40%を占めることを特徴とする親水性フイルム。親水化剤組成 (a)下記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化
合物50〜95重量% R―SO3 M ……(1) (式中、Rは平均炭素数が5〜25のアルキル基、アリ
ール基又はアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を表
す。) (b)下記一般式(2)で表わされる親水化助剤5〜5
0重量% R′―X―CH2 CH2 ―Y ……(2) (式中、R′は平均炭素数が5〜25のアルキル基、X
はCONH、N(CH2CH2 OH)又は直接結合を表
し、YはOH又はCONH―R′を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水性フイルムに
関し、更に詳細には、親水性及び耐薬品性に優れた包装
材、衛材等に有用なポリオレフィン系親水性フイルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】現在親水性フイルムは各種用途に幅広く
使用されている。特にポリオレフィン系フイルムは、素
材自体が低価格であるのに加えて、耐アルカリ性、耐酸
化性等の耐薬品性が良好であるので親水性及びその耐久
性が付与されると、益々その需要が広がっていく。ポリ
オレフィン系フイルムに親水性を付与するには、界面活
性剤を塗布する方法、親水性モノマーをグラフトさせる
方法、真空下低温プラズマ処理する方法や大気圧下プラ
ズマ処理する方法が提案されているが、親水性の耐久
性、均質性が劣ったり、コスト高になったりして実用的
なものではない。又、親水性の耐久性を改善するのに、
ポリオキシアルキレングリコールとスルフォン酸アルキ
ル金属塩化合物を練り込み方法、アルキルスルフォン酸
ナトリウムのみを練り込む方法が提案されているが、得
られるフイルムの耐熱性、均質性が劣り、用途面で制約
されているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記ポリオ
レフィン系親水性フイルムの問題点を解決して、親水性
の耐久性、均質性に優れ、コスト的にも優位性のある親
水性フイルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、前記本発明の目的は、「下記組成の親水化剤を0.
1〜5.0重量%含有するポリオレフィンが少なくとも
フイルム表面の40%を占めることを特徴とする親水性
フイルム」により達成される。
【0005】親水化剤組成 (a)下記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化
合物50〜95重量% R―SO3 M ……(1) (式中、Rは平均炭素数が5〜25のアルキル基、アリ
ール基又はアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を表
す。) (b)下記一般式(2)で表わされる親水化助剤5〜5
0重量% R′―X―CH2 CH2 ―Y ……(2) (式中、R′は平均炭素数が5〜25のアルキル基、X
はCONH、N(CH2CH2 OH)又は直接結合を表
し、YはOH又はCONH―R′を表わす。)
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の親水性フイルムはポリオ
レフィン系フイルムで構成されている。その際該フイル
ムは、下記組成の親水化剤を0.1〜5.0重量%含有
するポリオレフィン系フイルムである必要がある。
【0007】親水化剤組成 (a)下記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化
合物50〜95重量% R―SO3 M ……(1) (式中、Rは平均炭素数が5〜25のアルキル基、アリ
ール基又はアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を表
す。) (b)下記一般式(2)で表わされる親水化助剤5〜5
0重量% R′―X―CH2 CH2 ―Y ……(2) (式中、R′は平均炭素数が5〜25のアルキル基、X
はCONH、N(CH2CH2 OH)又は直接結合を表
し、YはOH又はCONH―R′を表わす。)
【0008】上記一般式(1)で表わされるスルホン酸
金属塩化合物は、分子中に少なくとも1個のスルホン酸
金属塩からなる親水性基と適度な撥水性を示す基とを有
する化合物である。式中、Mはアルカリ金属を表し、ナ
トリウム、カリウム、リチウムなどであり、特にナトリ
ウムが好ましい。また、Rは平均炭素数が5〜25のア
ルキル基、アリール基又はアルキルアリール基を表し、
ここでアルキル基は直鎖又は分岐を有することもある飽
和又は不飽和炭化水素基である。炭素数が5未満の場合
にはポリオレフィン中への相溶分散性が悪くなり、一方
25を越える場合には親水性効果が不十分となる。この
ようなスルホン酸金属塩化合物の具体例としては、平均
炭素数が15のアルキルスルホン酸ナトウリム、デカン
スルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウ
ム、デカンジスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸
カリウム等が挙げられる。
【0009】また本発明で使用される上記一般式(2)
で表される親水化助剤は、YがOHの場合、XがCON
Hである脂肪酸モノエタノールアミド、XがN(CH2
CH2 OH)であるアルキルジエタノールアミン、又は
Xが直接結合である脂肪族高級アルコールなどであり、
YがCONH―R′の場合、XがCONHであるエチレ
ンビス脂肪酸アミド、XがN(CH2 CH2 OH)であ
るエタノールアミン脂肪族アミドエチレンである。親水
化助剤としては、XがCONHであるのが好ましく、更
にはYもCONH―R′であるエチレンビス脂肪酸アミ
ドが特に好ましい。式中R′は前記のアルキル基と同様
に、直鎖又は分岐を有することもある飽和又は不飽和炭
化水素基であり、その平均炭素数は5〜25、好ましく
は8〜18である。炭素数がこの範囲を外れると、前記
スルホン酸金属塩化合物をポリオレフィン中に均一に分
散できなくなるので好ましくない。好ましく用いられる
親水化助剤の具体的な例としては、ラウロイルモノエタ
ノールアミド、ステアロイルモノエタノールアミド、ラ
ウリルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールア
ミン、ステアリルアルコール、エチレンビスステアリン
酸アミド等が挙げられる。これらの化合物の内、成膜性
の面からエチレンビスステアリン酸アミドが特に好まし
く、フイルムの厚さも薄くしやすい。
【0010】本発明の親水化剤は、前記一般式(1)で
表されるスルホン酸金属塩化合物50〜95重量%、好
ましくは60〜90重量%と、前記一般式(2)で表さ
れる親水化助剤5〜50重量%、好ましくは10〜40
重量%との混合物である。スルホン酸金属塩化合物の混
合割合が50重量%未満の場合には、親水性効果が不十
分になるだけでなく、親水化助剤が50重量%を越える
ため熱安定性が低下し、成膜性が悪くなることがある。
一方、スルホン酸金属塩化合物の混合割合が95重量%
を越える場合には、親水化助剤の配合割合が5重量%未
満になるため、ポリオレフィン中へのスルホン酸金属塩
化合物の分散性が悪くなり、均一で且つ十分な親水性効
果が得られなくなる。
【0011】なお、本発明の親水化剤は、上記一般式
(2)で表される親水化助剤を上記範囲で併用している
ので、その適度なブリードアウト性を有している。この
ため、フイルム表面により多くの親水化剤が分布し、ま
た使用中徐々に該親水化剤がフイルム表面に滲み出して
くるため、優れた親水性効果及びその優れた耐久性が得
られる。
【0012】本発明で用いられるポリオレフィンは、エ
チレン、プロピレン、ブテン―1等のα―オレフィンを
主たるモノマー成分とする重合体で、具体的な例として
は、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レン、ポリエチレン/ポリプロピレン共重合体などの共
重合ポリエチレン等が挙げられる。更にこれらポリオレ
フィンには、熱安定剤等の添加剤が添加されていても良
い。本発明で用いられるポリオレフインは、用途に応じ
て適宜選択可能である。
【0013】かかるポリオレフィン中の、前記スルホン
酸金属塩化合物及び親水化助剤からなる親水化剤の含有
量は、ポリオレフィンの重量を基準として0.1〜5.
0重量%である必要がある。含有量が0.1重量%未満
の場合には、十分な親水性効果が得られない。一方5重
量%を越える場合には、成膜の安定性が低下する。また
フイルムを包装材として部分的に熱接着させた際に接着
部間の接着強力が低下するため、包装材の引張破断強力
が低下する。
【0014】ポリオレフィンに前記親水化剤を含有させ
る方法には特に制限はなく、従来公知の方法を用いるこ
とができる。例えば、前記スルホン酸金属塩化合物と親
水化助剤との混合物をポリオレフィンと溶融混合してま
ずマスターバッチを製造し、このマスターペレットを更
にポリオレフィンペレットと混合溶融する方法、前記ス
ルホン酸金属塩化合物と親水化助剤との混合物にステア
リン酸マグネシウム等の無機物を添加してペレット化
し、これをポリオレフィンペレットとチップブレンドす
る方法、前記スルホン酸金属塩化合物と親水化助剤との
混合物をポリオレフィンに溶融添加する方法等が挙げら
れる。
【0015】本発明の親水性フイルムを構成するポリオ
レフィン系フイルムは、前記スルホン酸金属塩化合物と
親水化助剤とからなる親水化剤を含有するポリオレフィ
ンが少なくとも、フイルム表面の40%以上、好ましく
は全フイルム表面を占めていれば、ポリオレフィン単独
からなる単一フイルムであっても、ポリオレフィンと他
種ポリマーとの複合フイルムであってもかまわない。複
合フイルムの複合構造は、芯鞘型構造、偏心芯鞘型構
造、並進型構造、海島型構造などいずれであってもよ
い。単一フイルムの場合、その厚さ方向に前記スルフォ
ン酸金属塩化合物と親水化助剤とからなる親水化剤が、
均一に分散されていてもよいことは、勿論のことであ
る。ポリオレフィンと他種ポリマーとの組合せとしては
ポリエステルとポリオレフィン、ポリアミドとポリオレ
フィン、ポリオレフィンとポリオレフィン等の組合わせ
が例示される。具体的には、ポリエステルとしては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、又はこれらを主成分とする共重合体が、ポリアミド
としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、
ナイロン610、又はこれらを主成分とする共重合体が
例示される。また、これらの熱可塑性樹脂には熱安定剤
等の添加剤が添加されていてもよい。
【0016】更に、フイルムの厚さは、単一フイルム、
複合フイルムのいずれにおいても特に限定されることが
なく、用途において適宜選定される。
【0017】
【発明の効果】本発明の親水性フイルムは、ポリオレフ
ィン系フイルムで構成されているから、包装材などとし
て使用する場合、本来の耐アルカリ性、耐酸化性等の耐
薬品性が良好であるのに加えて、特定の親水化剤を含有
しているので親水性に優れているのみならず親水化助剤
を併用しているため、その耐久性にも優れている。
【0018】
【実施例】以下実施例に基づいて本発明を具体的に説明
する。なお実施例における評価は下記の方法に従った。
【0019】<親水性>30cm×30cmに切ったフ
イルムの下に、高分子吸収体(パルプ)を敷いて、水3
0cm3 をフイルム上に滴下した。滴下後3分放置後、
15cm×15cmに切った濾紙(テスト前の重量を測
定)をフイルム上にのせ、3kgの荷重をかけて更に1
分間放置した後、濾紙の重量(テスト後)を測定した。 残表面水量=テスト後濾紙重量−テスト前濾紙重量 残表面水量が少ないほど親水性に優れる。
【0020】<保液率>100mm×100mmのサン
プルを室温の水に1分間浸漬させ、液中から引き上げて
から30秒経過後に重さを量り、浸漬前後の重さより算
出した。(初期重量に対する%)。 (引上後重量−初期重量)/初期重量×100(%)
【0021】[実施例]平均炭素数が15であるアルキ
ルスルホン酸ナトリウム塩95重量%とエチレンビスス
テアリン酸アミド5重量%とからなる親水化剤を4.0
重量%含有させたポリプロピレンから、インフレーショ
ンの常法に従って、厚さ25μのフイルムを得た。得ら
れたフイルムの親水性は0.06g、保液率は350%
であった。
【0022】なお親水化剤を含有させないで得られたフ
イルムは親水性20g、保液率は0%であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記組成の親水化剤を0.1〜5.0重
    量%含有するポリオレフィンが少なくともフイルム表面
    の40%を占めることを特徴とする親水性フイルム。親水化剤組成 (a)下記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化
    合物50〜95重量% R―SO3 M ……(1) (式中、Rは平均炭素数が5〜25のアルキル基、アリ
    ール基又はアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を表
    す。) (b)下記一般式(2)で表わされる親水化助剤5〜5
    0重量% R′―X―CH2 CH2 ―Y ……(2) (式中、R′は平均炭素数が5〜25のアルキル基、X
    はCONH、N(CH2CH2 OH)又は直接結合を表
    し、YはOH又はCONH―R′を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(2)のXがCONH、Yが、C
    ONH―R′である請求項1記載の親水性フイルム。
  3. 【請求項3】 一般式(2)のXがCONH、Yが、O
    Hである請求項1記載の親水性フイルム。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィンがポリプロピレン重合体
    で構成されている請求項1〜3のいずれか記載の親水性
    フイルム。
  5. 【請求項5】 ポリオレフィンがポリエチレン重合体で
    構成されている請求項1〜3のいずれか記載の親水性フ
    イルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006097597A1 (fr) * 2005-03-14 2006-09-21 Rhodia Recherches Et Technologies Composition comprenant un polymere thermoplastique et un agent d'hydrophilisation
WO2013166568A1 (pt) * 2012-05-07 2013-11-14 Braskem S.A. Processo de granulação de poliolefina, resina de poliolefina, fibra de poliolefina, uso da fibra de poliolefina e compósito cimentício
JP2019535852A (ja) * 2016-10-24 2019-12-12 アルケマ フランス 金属表面を被覆するための自己接着性組成物

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