JP2019535742A - イミダゾピロリジノン誘導体およびその中間体を調製する化学的方法 - Google Patents

イミダゾピロリジノン誘導体およびその中間体を調製する化学的方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、式(I)【化1】の化合物などのイミダゾピロリジノン誘導体、またはその水和物を含めた溶媒和物、またはその共結晶、および/またはその中間体を合成する方法、医薬品としてのそれらの使用、および中間体の使用に関する。

Description

本開示は、有機合成の分野にあり、(6S)−5−(5−クロロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジメトキシピリミジン−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−d]イミダゾール−4(1H)−オンなどのイミダゾピロリジノン誘導体、またはその共結晶、またはその水和物を含めた溶媒和物、および/またはその中間体の調製のために有用な新規の工程段階および中間体に関する。
本開示は、イミダゾピロリジノン誘導体およびその誘導体の調製のための方法に関する。
より具体的には、本開示は、腫瘍抑制タンパク質p53またはそのバリアントと、MDM2および/またはMDM4タンパク質またはそのバリアントとの間の相互作用、特にMDM2および/またはMDM4タンパク質またはそのバリアントに対する結合をそれぞれ阻害することが可能である、(6S)−5−(5−クロロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジメトキシピリミジン−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−d]イミダゾール−4(1H)−オンとも称される式(I)
Figure 2019535742
の化合物、またはその共結晶、またはその水和物を含めた溶媒和物の調製のための方法に関する。
タンパク質p53は、特に、応答、増殖停止、またはアポトーシス(制御された細胞死)を惹起することによって、細胞の完全性を制御するおよび永久的な損傷を受けた細胞の増殖を防止するのを助ける腫瘍抑制タンパク質として公知である。p53は、例えば細胞周期およびアポトーシスを調節するたくさんの遺伝子を調節することが可能な転写因子であるという点で、その効果を媒介する。したがって、p53は、重要な細胞周期阻害剤である。これらの活性は、MDM2、すなわち重要なp53腫瘍抑制因子の負の調節因子によってしっかりと制御される。「MDM2」(癌遺伝子「マウス二重微小染色体2」に由来する)は、遺伝子の名前と、その遺伝子によってコードされるタンパク質の名前の両方を指す。MDM2タンパク質の機能は、p53腫瘍抑制因子のN−末端トランス活性化ドメイン(TAD)を認識し、したがってp53のユビキチン依存性分解を媒介するE3ユビキチンリガーゼとしても、また、p53転写活性化の阻害剤としても作用する。
MDM2タンパク質をコードする元のマウス癌遺伝子は、元々、形質転換されたマウス細胞株からクローン化された。このタンパク質のヒト同族体は、後に同定され、時としてHDM2(「ヒト二重微小染色体2」に対して)とも呼ばれている。癌遺伝子としてのMDM2の役割をさらに裏付けることにより、特に、軟部組織肉腫、骨癌(例えば骨肉腫)、胸部腫瘍、膀胱癌、リ・フラウメニ症候群、脳腫瘍、横紋筋肉腫、および副腎皮質癌などを含めた、いくつかのヒト腫瘍および増殖性疾患型が、MDM2のレベルの増大を有することが示されている。MDM2ファミリーに属する別のタンパク質は、MDMXとしても公知であるMDM4である。
したがって、例えば罹患した細胞における変異、遺伝子多型、または分子的欠陥に起因する、MDM2/p53比の調節不全は、多くの増殖性疾患において見られる可能性がある。MDM2は、その言及した効果から見て、腫瘍抑制タンパク質p53の活性を阻害することが可能であるので、p53の腫瘍抑制因子活性の喪失をもたらし、細胞の制御されない増殖を妨げる調節機構を阻害する。結果として、制御されない増殖が起こり、腫瘍、白血病、または他の増殖性疾患などの癌がもたらされる可能性がある。
式(I)の化合物などのイミダゾピロリジノン誘導体、またはその共結晶、またはその水和物を含めた溶媒和物は、国際公開第2013/111105号パンフレットに、特に実施例101〜103に記載されている。式(I)の化合物、いわゆる(6S)−5−(5−クロロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジメトキシピリミジン−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−d]イミダゾール−4(1H)−オンは、(S)−5−(5−クロロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−6−(4−クロロ−フェニル)−2−(2,4−ジメトキシ−ピリミジン−5−イル)−1−イソプロピル−5,6−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]イミダゾール−4−オンという名称でも公知である。この誘導体は、p53と、MDM2または特にその発癌性バリアントとの間の相互作用を妨げることが可能であり、したがって、これは、p53が制御されない腫瘍成長に対するその有益な効果を発揮できるようにする、例えば、罹患した細胞を蓄積すること、細胞周期を停止すること、および/またはアポトーシスを引き起こすことを可能にする。イミダゾピロリジノン誘導体はまた、MDM2/p53および/またはMDM4/p53相互作用(この用語には、特にHdm2/p53およびHdm4/p53相互作用が含まれる)の阻害、また、特に、MDM2/p53相互作用の強力な阻害も示す。特に、この誘導体は、MDM2と結合することによってp53とのMDM2の相互作用の阻害剤として作用する、および/またはMDM4と結合することによってp53とのMDM4の相互作用の阻害剤として作用し、増殖性疾患、特に癌などのたくさんの障害の治療に有用なものとなる。
化学的プロセスは、通常、研究/初期開発段階の間、最初に小規模で実施される。開発を続けるにつれて、規模を連続的に増大させて、最終的には、後期段階開発におけるフルサイズの生産規模に到達する。プロセスをスケールアップする際には、プロセスの安全性および有効性に関する論題が、ますます重要になってくる。適切なスケールアップに失敗すると、プロセス制御の喪失、予想外の発熱反応(暴走反応)などの事故、大量の危険なおよび/または有毒な化学物質を扱う場合の健康被害、環境ハザード、または化学物質の非経済的な使用がもたらされる可能性がある。研究/初期段階の間に開発されたイミダゾピロリジノン誘導体の調製のための第1の方法は、国際公開第2013/111105号パンフレットに記載されている。それにもかかわらず、経済的に効率的であり、安全であり、フルサイズの生産規模に適している、式(I)の化合物などのイミダゾピロリジノン誘導体、またはその共結晶、またはその水和物を含めた溶媒和物、および/またはその中間体の調製のための改良された方法を提供する必要性が、依然として存在する。
本開示は、より危険性が低い化学物質および/または反応条件を使用し、かつ産生される廃棄物がより少なく、かつ再現性のある、より大きな規模でより扱いやすい方法、すなわち、より効率的であり、より質の高い化合物を産生する方法を提供する、式(I)の化合物、またはその共結晶、またはその水和物を含めた溶媒和物、およびその中間体の改良された合成を対象とする。
式(D9)の化合物についてのX線粉末回折パターンを示す。 式(D10)の化合物(L−リンゴ酸)についてのX線粉末回折パターンを示す。 化合物D6のプロトンNMRスペクトルを示す。 化合物D7のプロトンNMRスペクトルを示す。 化合物D9のプロトンNMRスペクトルを示す。 化合物D10のプロトンNMRスペクトルを示す。 化合物D14のプロトンNMRスペクトルを示す。
国際公開第2013/111105号パンフレットに記載されている方法をフルサイズの商業生産にスケールアップするために反応物および溶媒の量を増大させることは、プロセス制御の喪失、予想外の発熱反応、大量の危険なおよび/または有毒な化学物質を扱う際の事故および安全性問題などのいくつかのリスクを伴う可能性がある。
驚いたことに、国際公開第2013/111105号パンフレットに記載されている方法を改変して、本明細書に開示した通りの様式で、式(I)の化合物、またはその共結晶、またはその水和物を含めた溶媒和物、および合成中間体を合成することが、再現性のある収率、それほど危険/有毒ではない化学物質を伴う、より大きな規模で安全に扱うことができ、かつそれほど多くの廃棄物を産生しないことが可能である、拡大縮小可能な方法を提供することが判明した。さらに、この方法は、より低い費用で、より効率的に、より質の高い化合物を生成する。この方法の概要を、スキーム1に示す(下記参照)。
Figure 2019535742
環化ステップ:D5→(D6)→D7
本開示の第1の態様は、スキーム2で定義した通りに、式(D7)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するための方法であって、式(D6)の化合物を得るための、国際公開第2013/111105号パンフレットに記載されている式(D5)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物の反応を第1のステップとして含む2つのステップ手順を含む方法に関する。
第2のステップでは、式(D6)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物は、塩基およびカップリング剤の存在下で溶媒中で反応して、式D7の化合物が与えられる。この反応は、加熱されることが好ましい。この反応のために使用される好適な溶媒は、あらゆる極性溶媒であり得る。例えば、溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−ブチル−2−ピロリドン、ジクロロメタン(DCM)、アセトニトリル、エタノール、メタノール、酢酸エチル、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、および2−メチル−テトラヒドロフランから選択される、1種以上の溶媒である。この方法における好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジクロロメタン、アセトニトリル、酢酸エチル、およびエタノールから選択される、1種以上の溶媒である。最も好ましくは、溶媒は、テトラヒドロフランである。
Figure 2019535742
スキーム2で定義した通りの反応を実施するために使用される塩基は、当業者がこのタイプの化学的変換に関する有機化学の教科書に基づいて選択するであろう、あらゆる塩基であり得る。塩基は、例えば、カリウムtert−ブトキシド(tBuOK)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LiHMDS)、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS)、ナトリウムメトキシド(MeONa)、カリウムメトキシド(KOMe)、ナトリウムエトキシド(EtONa)、カリウムエトキシド(KOEt)、ナトリウムtert−ブトキシド(tBuONa)、n−ブチルリチウム(nBuLi)、リチウムジイソプロピルアミン(LDA)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸セシウム(Cs2CO3)、リン酸三カリウム(K3PO4)、リン酸三ナトリウム(Na3PO4)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、トリエチルアミン(Et3N)、酢酸ナトリウム(NaOAc)、酢酸カリウム(KOAc)、N−メチルモルホリン(NMM)、および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、またはそれらの混合物であり得る。この方法における好ましい塩基は、tBuOK、LiHMDS、NaHMDS、MeONa、EtONa、tBuONa、n−BuLi、LDA、K2CO3、Cs2CO3、K3PO4、DIPEA、NMM、DMAP、KOMe、KOEt、およびEt3Nから選択される、1種以上の塩基である。最も好ましくは、この反応は、tBuOKの存在下で実施される。塩基は、0.01〜0.5当量の量で存在することができる。好ましくは、塩基は、0.05〜0.2当量の触媒量で存在することができる。最も好ましくは、塩基は、約0.1当量の触媒量で存在することができる。
スキーム2に記載した反応は、当業者がこのタイプの化学的変換に関する有機化学の教科書に基づいて選択することができる、カップリング剤の存在下で実施される。例えば、カップリング剤は、N,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ヘキサフルオロリン酸N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウム(HBTU)、3−オキシドヘキサフルオロリン酸1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム(HATU)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、)イソブチルカルボノクロリダート(isobutyl carbonochloridate)(IBCF)、臭化ホスホリル(POBr3)、塩化ホスホリル(POCl3)、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスホリナン−2,4,6−トリオキシド(T3P)、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(CDMT)、ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム(PyBOP)、塩化4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム(DMTMM)およびテトラフルオロホウ酸N,N,N’−N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウム(TBTU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ヘキサフルオロリン酸フルオロ−N,N,N’,N’−テトラメチルホルムアミジニウム(TFFH)、ヘキサフルオロリン酸ビス(テトラメチレン)フルオロホルムアミジニウム(BTFFH)、テトラフルオロホウ酸2−ブロモ−1−エチル−ピリジニウム(BEP)、ヘキサフルオロリン酸トリ(ジメチルアミノ)ベンゾトリアゾール−1−イルオキシホスホニウム(BOP)、ヘキサフルオロリン酸7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム(AOP)、およびGhosez試薬(1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミン)から選択される、1種以上のカップリング剤であり得る。この反応における好ましいカップリング剤は、CDI、EDC、HBTU、HATU、HOBt、IBCF、POBr3、POCl3、T3P、CDMT、PyBOP、DCC、TFFH、BTFFH、BEP、BOP、AOP、Ghosez試薬、およびDMTMMから選択される、1種以上のカップリング剤である。最も好ましくは、カップリング剤は、N,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI)である。
スキーム2に記載した通りの、化合物(D6)またはその塩の環化は、好ましくは、反応混合物を、テトラヒドロフラン、カリウムtert−ブトキシド、およびN,N’−カルボニルジイミダゾールと共に、2時間よりも長く撹拌することによって行われることが好ましい。好ましくは、この反応は、50〜80℃の温度で、より好ましくは60〜70℃の温度で実施される。触媒量(例えば0.05〜0.2当量)の塩基の存在下でおよびカップリング剤の存在下でテトラヒドロフラン中で反応を実施することが好ましく、その場合には反応は、より効率的であるので、収率は向上し、反応によってもたらされる不純物はより少なくなり、ハロゲン交換などの副反応のリスクは低下する。
塩が本明細書で言及される場合、これは、特に、当業者が容易に理解することとなる化学的理由で除外されるであろう場合を除いて、薬学的に許容し得る塩または他の一般に許容し得る塩を意味する。塩は、最終産物または中間体と共に形成される可能性があり、ここでは、塩基性または酸性基などの、塩を形成する基が存在し、これは、少なくとも部分的に解離形態で、例えば、水溶液中で4〜10のpH範囲で存在する可能性もあるし、特に固体、特に結晶形で単離される可能性もある。こうした塩は、例えば、酸付加塩、特に薬学的に許容し得る塩として、好ましくは、塩基性窒素原子(例えばイミノまたはアミノ)を有する本明細書で言及した化合物、または中間体のいずれかから、有機または無機酸と共に形成される。好適な無機酸は、例えば、ハロゲン酸、例えば塩酸、硫酸、またはリン酸である。好適な有機酸は、例えば、カルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸、またはスルファミン酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、アミノ酸、例えばグルタミン酸またはアスパラギン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、安息香酸、メタン−またはエタン−スルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、1,5−ナフタレン−ジスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、N−シクロヘキシルスルファミン酸、N−メチル−、N−エチル−、またはN−プロピル−スルファミン酸、または他の有機プロトン酸、例えばアスコルビン酸である。
本開示のさらなる態様はまた、式(D5)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を、溶媒中の塩基、およびカップリング剤と反応させるステップを含む、式(D7)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するための方法を提供する。この反応は、式(D6)の化合物の式(D7)の化合物への変換と同じ様式で、同様の塩基、溶媒系、およびカップリング剤を使用して実施される。化合物(D5)の(D7)への変換は、時間がかかることが観察された。したがって、上に記載した通りの2ステップ手順(D5からD6からD7)が好ましい。
カップリングステップ:D7+D8→D9
本開示の別の態様は、金属触媒、塩基、および任意選択で配位子の存在下での溶媒中での、式(D8)のボロン酸のゆっくりした添加を用いる、スキーム3で定義した通りの、式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するための方法に関する。ここでは、化合物(D8)を含有する溶液は、本明細書に記載した通りの化合物(D7)を含有する溶液に添加され、好ましくは、(D8)の溶液は、2〜8時間の時間をかけて添加される。好ましくは、(D8)の溶液は、3〜7時間の時間をかけて、好ましくは4〜6時間の時間をかけて添加される。最も好ましくは、(D8)の溶液は、5時間の時間をかけて添加される。
Figure 2019535742
一般に、用語「触媒」は、化学反応のための活性化エネルギーを低下させることによって化学反応の速度を増進させる触媒量の化学物質を指す。触媒は、不均一系触媒または均一系触媒であり得る。触媒は、一般に、最大10.0mol%の量で存在することができる。典型的には、触媒は、6.0mol%未満の量で存在することができる。触媒は、さらに、出発材料に対して、約0.005mol%から約5.0mol%、約0.01mol%から約1.0mol%、または約0.05mol%から約0.5mol%の範囲で存在することができる。
用語「不均一系触媒」は、担体、典型的には、必ずではないが、無機材料、例えば、炭素、ケイ素、および/または酸化アルミニウムなどの多孔性材料からなる基材に担持された触媒を指す。用語「均一系触媒」は、担体に担持されていない触媒を指す。
スキーム3に概要を示した反応を実施するために使用される触媒は、当業者が鈴木カップリング反応に関する有機化学の教科書に基づいて選択するであろう、あらゆる金属触媒であり得る。金属触媒は、例えば、Pd(PPh32Cl2、Pd(PPh34、Pd(dba)2、Pd2(dba)3、PdCl2、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)、[Pd(アリル)Cl]2、Pd(dppf)Cl2、PdBr2(PtBu32、Pd(クロチル)(PtBu3)Cl、Pd(PtBu32、Pd(Amphos)2Cl2、Pd(アリル)(Amphos)Cl、Pd(Binap)Br2、Pd(dcpp)Cl2、Pd(DiPrPF)Cl2、Pd−PEPPSI−IPr、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル)]パラジウム(II)(XPhosプレ触媒(第一世代)としても公知である)、クロロ−(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(XPhosプレ触媒(第二世代)としても公知である)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチルフェニル)]パラジウム(II)(SPhosプレ触媒(第一世代)としても公知である)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(XPhosプレ触媒(第二世代)としても公知である)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1−ビフェニル)[2−(2−アミノエチルフェニル)]パラジウム(II)(RuPhosプレ触媒(第一世代)としても公知である)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(RuPhosプレ触媒(第二世代)としても公知である)、Pd/C、Pd、Ni(acac)2、NiCl2、Ni(PPh3)2Cl2、Ni(cod)2、Ni(dppf)(cod)、Ni(dppf)(シンナミル)、Ni(dppf)2、Ni(dppf)Cl2、Ni(dppp)Cl2、Ni(PCy32Cl2、Ni(dppe)Cl2、[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dtbpf)Cl2)、二塩化1,1’−ビス(ジ−イソプロピルホスフィノ)フェロセンパラジウム(Pd(dippf)Cl2)、またはそれらの混合物からなる群から選択することができる。この方法における好ましい金属触媒は、[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dtbpf)Cl2)、二塩化1,1’−ビス(ジ−イソプロピルホスフィノ)フェロセンパラジウム(Pd(dippf)Cl2)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)Pd(dppf)Cl2、およびPd(OAc)2から選択される、1種以上のパラジウム触媒である。最も好ましくは、金属触媒剤は、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dppf)Cl2)である。触媒は、0.1〜6mol%の量で存在することができる。好ましくは、金属触媒は、4〜6mol%の量で存在することができる。最も好ましくは、その量は、約5mol%である。
スキーム3に記載した通りの反応はまた、配位子の存在下で実施することができる。好ましくは、この反応は、配位子の存在下で実施される。用語「配位子」は、遷移金属との錯体を形成することができる、アキラルまたはキラルなあらゆる化合物を意味する。この反応を実施するために使用される配位子は、当業者が鈴木カップリング反応に関する有機化学の教科書に基づいて選択するであろう、あらゆる配位子である。配位子は、PPh3、P(oTol)3、P(oTol)Ph2、P(pTol)3、PtBu3、PtBu3 *HBF4、PCy3、PCy3 *HBF4、P(OiPr)3、DPE−Phos、dppf、dppe、dppp、dcpp、dppb、P(Furyl)3、CPhos、SPhos、RuPhos、XPhos、DavePhos、JohnPhos、およびXantphosの群から選択される、1つ以上の配位子であり得る。配位子は、約2mol%から約10mol%の範囲で存在することができる。好ましくは、配位子は、約5mol%の量で存在する。
スキーム3に記載した通りの反応を実施するために使用される塩基は、当業者が鈴木カップリング反応に関する有機化学の教科書に基づいて選択するであろう、あらゆる塩基である。塩基は、例えば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸セシウム(Cs2CO3)、炭酸タリウム(I)(Tl2CO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、炭酸水素カリウム(KHCO3)、酢酸ナトリウム(NaOAc)、酢酸カリウム(KOAc)、リン酸ナトリウム(Na3PO4)、リン酸カリウム塩(K3PO4)、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化セシウム(CsOH)、水酸化バリウム(Ba(OH)2)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、カリウムメトキシド(KOMe)、ナトリウムエトキシド(NaOEt)、カリウムエトキシド(KOEt)、タリウムエトキシド(TlOEt)、ナトリウムフェノキシド(NaOPh)、トリメチルアミン(Et3N)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ナトリウムtert−ブトキシド(NaOtBu)、カリウムtert−ブトキシド(KOtBu)、フッ化カリウム(KF)、およびフッ化セシウム(CsF)、またはそれらの混合物であり得る。この方法における好ましい塩基は、KF、K3PO4、NaOH、およびKHCO3から選択される1種以上の塩基である。最も好ましくは、この反応は、KFの存在下で実施される。
スキーム3に記載した反応は、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、2−メチルテトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、ジクロロメタン、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、炭酸ジメチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸tertブチル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、アニソール、ピリジン、トリエチルアミン、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、およびブタノン、またはそれらの混合物から選択される溶媒中で実施することができる。この方法における好ましい溶媒は、1,4−ジオキサン、水、ジメトキシエタン、n−ブチル−2−ピロリドン、およびブタノンから選択される1種以上の溶媒である。最も好ましくは、溶媒は、1,4−ジオキサンと水との混合物である。前記混合物の比(体積−対−体積)は、20:1〜1:20の範囲内であり得、好ましくは、この比は、水に対して過剰量の1,4ジオキサンが存在するような比であり、例えば、この比は、20:1〜5:1の範囲内であり、好ましくは、この比は、15:1〜10:1である。
スキーム3に記載した通りの反応は、溶媒が1,4−ジオキサンと水との(例えば15:1〜10:1の比の)混合物であり、塩基がフッ化カリウム(KF)であり、パラジウム触媒が[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dppf)Cl2)であり、ボロン酸が(D8)である場合に、好都合に実施される。好ましくは、この反応は、80〜180℃、より好ましくは100〜120℃の温度で実施される。最も好ましくは、この反応は、110℃で実施される。反応が非常に効率的であり、収率が向上し、副産物の産生が低下するので、それらの条件下で反応を実施することが、特に好都合である。
実質的に純粋な化合物(D9)のX線粉末回折(XRPD)は、図1に示した通りの9.34°、13.19°、14.67°、16.35°、17.18°、17.82°、18.71°、21.95°、23.89°、24.97°、25.84°(2θ度、銅Kα1)から選択される回折角で最大を有する、1つ以上、好ましくは少なくとも2つ〜5つ、より好ましくはすべての回折ピークを呈する。より好ましくは、化合物(D9)のXRPDは、9.34°、14.67°、17.18°、21.95°、23.89°、25.84°(2θ度、銅Kα1)から選択される回折角で最大を有する、1つ以上、好ましくは2つ〜4つ、より好ましくはすべての回折ピークを呈する。XRPD最大値(度)は、一般に、所与の値の±0.3°、より好ましくは±0.2°、最も好ましくは±0.1°を意味する。
用語「実質的に純粋な」は、本明細書に記載した通りの、化合物、またはその塩、または共結晶の、ある結晶形の80%超が、存在するまたは単離される、好ましくは、本明細書に記載した、結晶形の1つの少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%が、存在するまたは単離されることを意味する。
立体異性体分離および化合物(D10)の調製
本開示のさらに別の態様は、反応スキーム4に記載した通りに式(D10)の化合物を調製するための方法であって、式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を、酸を含む溶媒中で反応させて、式(D14)の化合物、またはその塩、共結晶、または溶媒和物と、本明細書に記載した通りの式(D10)の化合物との混合物を得るステップを含む方法に関する。本明細書におよびスキーム4に記載した通りの式(D10)の化合物は、2つの化合物:イミダゾピロリジノン誘導体と酸との混合物である。式(D10)の化合物は、塩、錯体、水和物、溶媒和物、多形体、共結晶、またはそれらの混合物の形態であり得る。好ましくは、式(D10)の化合物は、共結晶の形態である。
本開示のさらに別の態様は、本明細書に記載した通りの式(D10)の化合物を調製するための方法であって、式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を、酸を含む溶媒に溶解して、式(D14)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物と、本明細書に記載した通りの式(D10)の化合物との混合物を得るステップを含む方法に関する。分離中、立体異性体の一方は、本明細書に記載した通りの化合物形態(D10)で、溶液から沈殿するのに対して、第2の立体異性体は、溶液中にとどまる。
スキーム4に記載した通りの方法は、L−リンゴ酸、乳酸、酒石酸、およびマロン酸から選択される1種以上の酸を用いて実施されることが好ましい。より好ましくは、酸は、L−リンゴ酸である。L−リンゴ酸は、L−(−)−リンゴ酸、(S)−(−)−2−ヒドロキシコハク酸、またはL−ヒドロキシブタン二酸とも称される。スキーム4に記載した通りの分離は、例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、および酢酸プロピルから選択される1種以上の溶媒中で実施されることが好ましい。より好ましくは、溶媒は、酢酸エチルである。
下のスキームに記載した通りの立体異性体(D14)と(D10)との分離は、非常に効率的であり、本明細書に記載した通りの式(D10)の化合物の収率を向上させ、合成の全費用を改善する。
Figure 2019535742
用語「立体異性体」は、少なくとも1つの不斉炭素を有する単一の有機分子の絶対配置の1つを意味する。また、本明細書で使用する場合、この用語は、本開示の所与の化合物について存在する可能性がある種々の立体異性配置のいずれかを指し、これには幾何異性体が含まれる。炭素原子のキラル中心に、置換基が付着することができることが理解されよう。したがって、本開示には、化合物の鏡像異性体、ジアステレオマー、またはラセミ体が含まれる。
「鏡像異性体」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である一対の立体異性体である。一対の鏡像異性体の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。この用語は、適切な場合には、ラセミ混合物を称するために使用される。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。その絶対立体化学は、カーン・インゴルド・プレローグR−S則(Cahn−Ingold−Prelog R−S system)に従って特定される。化合物が、純粋な鏡像異性体である場合、各キラル炭素での立体化学は、RまたはSのいずれかによって特定することができる。その絶対配置が不明である分離された化合物は、ナトリウムD線の波長での平面偏光を回転させる方向(右旋性または左旋性)に応じて、(+)または(−)と称することができる。本明細書に記載した化合物のいくつかは、1つ以上の不斉中心または軸を含有し、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー、および絶対立体化学の観点から(R)−または(S)−と定義することができる他の立体異性形を生じる可能性がある。本開示は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態、および中間混合物を含めた、すべてのこうした可能な異性体を含むことを意図している。
本明細書に記載した通りの式(D10)の化合物の収率をさらに増大させるために、化合物(D10)を調製するための方法は、(D14)、またはその塩、共結晶、または溶媒和物を反応させて、式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を得る、さらなるステップを任意選択で含むことができる。式(D9)の化合物は、式(D14)の化合物を、例えば、ギ酸、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、n−ブタノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、酢酸、および水から選択される、1種以上の極性のプロトン性の溶媒に溶解させることによって得ることができる。好ましくは、溶媒は、メタノールである。この反応は、例えば、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、水酸化ナトリウム(NaOH)、炭酸水素カリウム(KHCO3)、および水酸化カリウム(KOH)から選択される塩基の存在下で実施することができる。好ましくは、塩基は、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)である。好ましくは、この反応は、50〜80℃、より好ましくは55〜75℃の温度で実施される。最も好ましくは、この反応は、約65℃で実施される。それが非常に効率的であり、収率が向上し、副産物の産生が低下するので、それらの条件下で反応を実施することが好都合である。
次いで、この新しく形成された式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を、酸の存在下で溶媒中で反応させて、上と同じ様式で、本明細書に記載した通りの化合物(D10)と化合物(D14)との混合物を得る。任意選択で、スキーム4に記載した通りの、化合物(D9)を介する化合物(D14)の化合物(D10)への変換は、1回以上繰り返すことができ、好ましくは、この変換は、少なくとも1回繰り返される。
本開示のさらに別の態様は、酸がL−リンゴ酸、乳酸、酒石酸、およびマロン酸から選択される化合物(D10)に関する。好ましくは、酸はL−リンゴ酸である。本開示の別の態様は、酸がL−リンゴ酸、乳酸、酒石酸、およびマロン酸から選択される、スキーム4に示した通りの方法によって得られるまたは得ることが可能である化合物(D10)に関する。好ましくは、酸は、L−リンゴ酸である。
好ましくは、D10の化合物は、結晶性材料として得られる。式(D10)の化合物(L−リンゴ酸)の実質的に純粋な結晶性材料のX線粉末回折(XRPD)は、図2にも示した通りの9.49°、10.64°、14.23°、16.23°、17.16°、17.45°、19.75°、20.18°、21.02°、21.42°、21.97°、22.39°、22.91°、23.98°、24.15°、24.80°、25.04°、25.85°、26.11°、27.21°、28.18°(2θ度、銅Kα1)から選択される回折角で最大を有する、1つ以上、好ましくは少なくとも2つ〜4つ、より好ましくはすべての回折ピークを呈する。最も好ましくは、式(D10)の化合物(L−リンゴ酸)のXRPDは、9.49°、14.23°、16.23°、17.16°、21.02°、21.42°、22.39°、24.80°、25.04°、27.21°(2θ度、銅Kα1)から選択される回折角で最大を有する、1つ以上、好ましくは少なくとも2つ〜4つ、より好ましくはすべての回折ピークを呈する。XRPD最大値(度)は、一般に、所与の値の±0.3°以内、より好ましくは±0.2°以内、最も好ましくは±0.1°以内を意味する。
化合物(D10)(L−リンゴ酸)はまた、188±1℃の融点(mp)(オンセット、DSCによる)を呈する。
用語「共結晶」は、2つ以上の分子性物質が、単位格子に組み込まれ、かつ両方またはすべての分子性成分が、室温および室内圧力で固体であり、それぞれが、構造、融点、および融解熱などの特有の物理的特性を含有する、結晶体を意味する。共結晶は、通常、同じ結晶格子内の2つ以上の分子から構成される結晶性材料である固体である。共結晶は、結晶格子内の中性のゲスト化合物(配座異性体とも称される)と共に有効活性成分(API)から構成される可能性もある。APIと共結晶形成体が、中性の状態である場合、これらは、非イオン性の相互作用、水素結合(これらの部分の一方の水素結合ドナーと他方の水素結合アクセプターとの間に非共有結合が形成される)、π−スタッキング、ゲスト−ホスト複合体形成、およびファンデルワールス相互作用を介して共に構成または結合されることが可能である。医薬組成物の種々の性質は、APIの固体状態の核生成または沈殿の開始に影響を与える可能性がある。こうした性質には、賦形剤のアイデンティティまたは量、および組成物中の医薬化合物のアイデンティティまたは量が含まれる。他の性質には、塩または緩衝化合物などの、他の希釈剤または担体の量が含まれ得る。医薬化合物それ自体は、多形が可能であるならば、様々な異なる形態でスクリーニングすることができる。さらに、様々な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、および他の形態のAPIを、本開示に従ってスクリーニングすることができる。一般的に言えば、APIは、典型的には、過飽和溶液として、好ましくは水を基剤とする媒体中に存在することが可能である。APIは、遊離の酸、または遊離の塩基、または共結晶、または塩、または溶媒和物、または水和物もしくはその脱水和物(dehydrate)であり得る。
式(I)の化合物、またはその水和物を含めた溶媒和物、またはその共結晶の形成
本開示の別の態様は、スキーム5に記載した通りに、式(I)の化合物、またはその水和物を含めた溶媒和物、またはその共結晶を調製するための、本明細書に記載した通りの式(D10)の化合物の使用に関する。
Figure 2019535742
スキーム5に記載した通りに、中間体(D11)、またはその塩、またはその溶媒和物、またはその共結晶を形成するための反応は、例えば、アルコールの存在下で、ジクロロメタン、エタノール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、および水から選択された溶媒中で実施することができる。好ましくは、この反応は、エタノールの存在下で、エタノール、酢酸エチル、および水中で実施される。中間体(D11)、またはその塩、またはその溶媒和物、またはその共結晶を形成するための反応は、好ましくは、30〜70℃の温度で、より好ましくは40〜60℃の温度で、最も好ましくは、50℃の温度で実施される。
次いで、中間体(D11)、またはその塩、またはその溶媒和物、またはその共結晶を、スキーム5に記載した通りに、式(I)の化合物、またはその溶媒和物、またはその共結晶に変換する。この反応は、例えば、水、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびn−ブタノール、またはそれらの混合物から選択される溶媒中で実施されることが好ましい。より好ましくは、この反応は、水およびアセトン、またはそれらの混合物中で実施される。式(I)の化合物は、実質的に純粋な結晶形で、選択的に得られる。
本開示の別の態様は、式(I)の化合物の実質的に純粋な結晶形の形成を提供する。式(I)の化合物の実質的に純粋な結晶形は、式(I)の化合物の自然発生的結晶化によって得ることができる。本開示はまた、結晶化を促進するために、種、すなわち、上に記載した通りの自然発生的結晶化によって得られた式(I)の化合物の少量の結晶形(1重量%以下、シーディングと称される)を、例えば懸濁液、溶液、混合物、または分散系に添加することによる、式(I)の化合物の実質的に純粋な結晶形の形成に関する。シーディングのために有用に用いられる温度は、20〜40℃の範囲、より好ましくは25℃の温度である。本明細書で使用する場合、用語「種」は、結晶性の式(I)の化合物の1つ以上の結晶を記載するための名詞として使用することができる。用語「種」はまた、前記結晶性の式(I)の化合物の1つ以上の結晶を、環境(限定はされないが、例えば、溶液、混合物、懸濁液、または分散系が含まれる)に導入し、それによって、結晶性の式(I)の化合物の、より多い結晶の形成をもたらす行為を記載するための動詞としても使用することができる。
本開示の別の態様は、式(I)の化合物、またはその水和物を含めた溶媒和物、またはその共結晶を調製するための方法であって、スキーム2に記載した通りに、式(D7)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するステップと、得られた式(D7)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を、スキーム3に記載した通りに化合物(D8)と反応させて、式(D9)の化合物、またはその塩、またはその共結晶を得るステップとを含む方法に関する。次いで、本明細書に定義したおよびスキーム4に記載した通りの式(D10)の化合物を調製し、最後に、スキーム5に記載した通りに、本明細書に定義した式(D10)の化合物を反応させて、式(I)の化合物、またはその水和物を含めた溶媒和物、またはその共結晶を得る。好ましくは、式(I)の化合物は、その水和物形態(これは、本明細書では(D12)と称される)で調製される。
略語
Ac アセチル
acac アセチルアセトン
Amphos ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)
AOP ヘキサフルオロリン酸7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム
API 有効活性成分
BEP テトラフルオロホウ酸2−ブロモ−1−エチル−ピリジニウム
BINAP (1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)
BOP ヘキサフルオロリン酸トリ(ジメチルアミノ)ベンゾトリアゾール−1−イルオキシホスホニウム
BTFFH ヘキサフルオロリン酸ビス(テトラメチレン)フルオロホルムアミジニウム
CDI N,N’−カルボニルジイミダゾール
CMDT 2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン
cod シクロ−1,5−オクタジエン
cy シクロヘキシル
dba 1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン
DCC N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
dcpp 1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスファニル)プロパン
DIPA ジイソプロピルアミン
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAc ジメチルアセトアミド
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMTMM 塩化4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム
Dppb 1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン
dppe 1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン
dppf 1,1’−ビス(ジフェニルホスファニル)フェロセン
dppp 1,3−ビス(ジフェニルホスファニル)プロパン
EDC N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
Eq. 当量
Et3N トリエチルアミン
EtONa/EtOK ナトリウムエトキシド/カリウムエトキシド
g グラム
Ghosez試薬 1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロペニルアミン
h 時間
HATU ヘキサフルオロリン酸N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウム
HBTU ヘキサフルオロリン酸N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウム
HDM2 ヒト二重微小染色体2
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
IBCF イソブチルカルボノクロリダート(isobutyl carbonochloridate)
2CO3 / Na2CO3 炭酸カリウム/炭酸ナトリウム
3PO4 / Na3PO4 リン酸三カリウム/リン酸三ナトリウム
KF フッ化カリウム
KHCO3 / NaHCO3 炭酸水素カリウム/炭酸水素ナトリウム
LDA リチウムジイソプロピルアミン
LiHMDS リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
MDM2 マウス二重微小染色体2
MeONa ナトリウムメトキシド
mg / mL ミリグラム/ミリリットル
mol モル
Ms2O メタンスルホン酸無水物
NaHMDS ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド
NaOH 水酸化ナトリウム
n−BuLi n−ブチルリチウム
NMM N−メチルモルホリン
NMR 核磁気共鳴分光法
Pd(OAc)2 酢酸パラジウム(II)
Pd/C 炭素担持パラジウム
Pd2(dba)3 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(dippf)Cl2 二塩化1,1’−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセンパラジウム
Pd(dppf)Cl2 二塩化1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム
Pd(dtbpf)Cl2 [1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(dtbpf)Cl2 [1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd−PEPPSI−iPr 二塩化[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン](3−クロロピリジル)パラジウム(II)
PEPPSI ピリジンによって促進されるプレ触媒調製、安定化、および開始
Phos ホスフィン
POBr3 臭化ホスホリル
POCl3 塩化ホスホリル
PyBOP ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム
T℃ セルシウス度での温度
T3P 2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスホリナン−2,4,6−トリオキシド
TAD トランス活性化ドメイン
tBuOK カリウムtert−ブトキシド
tBuONa ナトリウムtert−ブトキシド
TFFH ヘキサフルオロリン酸フルオロ−N,N,N’,N’−テトラメチルホルムアミジニウム
THF テトラヒドロフラン
以下の実施例は、本開示の実例に過ぎず、決して本開示の範囲を限定するとみなされるべきではない。なぜなら、これらの実施例および他のその等価物が、本開示、および添付の特許請求の範囲に照らし合わせて、当業者に明らかになるであろうからである。
合成
一般に、本開示による化合物は、本明細書に示したスキーム1〜5に記載した経路によって合成することができる。
当業者は、上に詳述した一般合成経路が、出発材料を必要に応じて変換するための一般的な反応を示すことを理解するであろう。具体的な反応が提供されない場合、当業者には、こうした反応が当業者に周知であり、かつ適切な条件が当業者の共通の一般的知識の範囲内であると考えられることがわかるであろう。出発材料は、市販品として入手可能な化合物または公知の化合物であり、有機化学技術分野において記載されている手順から調製することができる。
遊離形態の本明細書に記載した通りの化合物は、当業者によって理解されている従来の様式で、塩の形態に変換することができ、逆もまた行うことができる。遊離または塩の形態の化合物は、結晶化のために使用される溶媒を含有する水和物または溶媒和物の形態で得ることができる。本明細書に記載した化合物は、反応混合物から回収し、従来の様式で精製することができる。立体異性体などの異性体は、従来の様式で、例えば、相応に不斉置換された、例えば光学活性な出発材料からの分別晶析または不斉合成によって得ることができる。沈殿、濾過、結晶化、蒸発、蒸留、およびクロマトグラフィーなどの従来の技術を使用して、適切な場合には、好ましい実施態様の種々の出発材料、中間体、および化合物を、単離および精製することができる。他に記述がない限り、塩は、公知の塩形成手順によって、化合物から調製することができる。
本明細書に記載した化合物は、例えば、下におよび実施例に記載する反応および技術を使用して調製することができる。これらの反応は、用いられる試薬および材料に適した、また、行われる変換に適した溶媒中で実施することができる。分子上に存在する官能性が、提案される変換と一致するべきであることが、有機合成の分野の技術者によって理解されるであろう。これは、本開示の所望の化合物を得るために、時として、合成ステップの順序を変更する、またはある特定のプロセススキームを別のものに対して選択する判断を必要とするであろう。
これらの反応は、出発材料が高収率および高純度で反応する可能性があるかどうかを獲得するために、最初に小規模で実行し、その後、拡大縮小可能であることが、当業者によって理解されるであろう。「シーディング」の技術を使用して、こうした小規模反応中に得られた自然に結晶化した所望の化合物を、最新の反応を向上させるために使用した。本明細書では、以下、必要な場合、所望の生成物の自然発生的結晶化をより速く発生させるために、およそ1重量%以下の種結晶を、反応混合物に添加した。
測定方法
− プロトンNMR分析は、Bruker 400 NMR装置を使用して実施した。
− XRPDは、Panalytical x−pert Proおよび/またはBruker D8 advanced装置を使用して測定した。測定のために使用される試料の量は、20〜200mgであった。使用された試料調製技術は、スターラーオイル(stirrer oil)で広げられたカプトン(kapton)箔であり、試料は、透過法用試料ホルダー:内側部分の使い捨てのホルダーシステムと外側部分の金属リングを使用して固定した。測定条件は、次の通りであった:0.3sek/ステップの振動、測定時間:ステップあたりの時間 0.017、電圧 kV40/mV40。使用した波長は、銅Kα1放射線であった。較正のために使用した化合物は、コランダム[α−Al23]であった。測定上の誤差は、±0.2シータである。
特定の結晶形の異なる試料が、同じ主要なX線粉末回折(XRPD)ピークを有することとなるが、小さいピークに関する粉末パターンの相違が存在する可能性があることに留意するべきである。
融点は、セラミックFRS5センサーを備えたMettler Toledo DSC821e装置を使用して測定した。パージガスは、N2であった;40μl金メッキるつぼ(高圧)。測定の条件:加熱速度 4.0K/分。
実施例1:環化ステップ(D5→D6→D7)
プロセスステップD5→D6
化合物D5(60g)、NaOH固体(5.3g、1.2当量)を、水180gおよびエタノール370gに入れた懸濁液を、還流まで加熱し、2時間よりも長く撹拌した。D6への変換後、この反応混合物に、還流で、1時間かけて、3.1重量% HBr水溶液(385g、1.35当量)を、ゆっくりと添加した。得られた懸濁液を、還流で、さらに0.5時間撹拌し、6時間かけて25℃に冷却し、25℃で8時間撹拌した。この懸濁液を濾過し、エタノールの50%溶液で洗浄し、60℃の真空中で乾燥させて、白色固体として、D6の化合物を与えた(54.1g、収率95%、1H−NMR、400MHz、CDCl3:図3参照)。
プロセスステップD6→D7
840gテトラヒドロフラン(THF)中に化合物D6(70g)を含有する懸濁液を、35〜45℃まで加熱した。次いで、N,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI、1.2当量、26.5g)を、何度かに分けて添加した。次いで、この混合物を、60〜70℃まで加熱し、1時間よりも長く撹拌した。活性な中間体への変換後、反応混合物を、55〜60℃に冷却し、続いて、カリウムtert−ブトキシドをTHF(0.1当量)に入れた6%溶液をゆっくりと添加した。この混合物を、再び60〜70℃まで加熱し、化合物D6と中間体の合計が3%未満となるまで、2時間よりも長く撹拌した。次いで、反応混合物を、25℃に冷却し、水(0.5当量、1.2g)の添加によってクエンチした。250〜300mbarの圧力でのかつ70℃の真空中での蒸留によって、溶媒をエタノールと交換した。次いで、この蒸留残渣に、60〜70℃で、水を添加した。添加後、この混合物を、60〜70℃で1時間、さらに撹拌し、3時間の時間をかけて25℃に冷却し、最後に、もう2時間、25℃で再び撹拌した。反応混合物を、濾過し、エタノールの50%溶液で洗浄し、85℃の真空中で乾燥させて、白色固体として、化合物D7を与えた(65.7g、収率97%、1H−NMR、400MHz、CDCl3:図4参照)。
実施例2:カップリングステップ(D7→D9)
ボロン酸D8(10.40g、1.375当量)とフッ化カリウム(KF、9.37g、4当量)を77mLの水に入れた懸濁液を、透明な溶液を得るために、35℃まで温めた。反応器に、アルゴン下で、臭化物(Bromide)D7(20.00g、1.00当量)、12mLの水、および140mLの1,4−ジオキサンを装入した。この混合物を還流させ、Pd(dppf)Cl2(1.475g、0.05当量)を添加した。75分以内にD8/KFの水溶液を添加し、反応をHPLCによってモニタリングした。300〜400mbarでの蒸留によって、1,4−ジオキサンを除去した。蒸留中、150mLの水を添加し、次いで、250mLの酢酸エチルを添加し、二相性の混合物を得た。相を分離し、有機層を100mLの半濃縮(half concentrated)ブラインで抽出した。蒸留によって酢酸エチルを除去した。得られた茶色の懸濁液に、200mLのエタノールを添加した。100mLエタノールの添加によって体積を一定に保ちながら、蒸留によって溶媒を除去した。溶媒切り替えの完了後、この混合物を、60分以内に0℃に冷却した。先の反応から得られた種結晶を添加した。この混合物を、0℃で60分間撹拌し、生成物を、濾過によって収集した。生成物を、55℃の真空中で乾燥させて、式D9の化合物を得た(収率約75%、1H−NMR、400MHz、d6−DMSO:図5参照)。
実施例3:立体異性体分離−(D9→D10+D14)および(D14→D9→D10+D14)
L−リンゴ酸(7.10g、1当量)を100mL酢酸エチルに入れた溶液を、70℃で調製し、その後の使用まで50℃で保管した。反応器に、化合物D9(30.00g、1.00当量)および1000mLの酢酸エチルを装入した。10.00gの水を添加し、この混合物を、還流で撹拌した。残りの残基を、濾過によって除去した。この反応器に、化合物D9の酢酸エチル溶液と、L−リンゴ酸の溶液を装入した。次いで、共沸蒸留によって、水を除去した。蒸留中、体積を一定に保った。蒸留が終わるまでに、この混合物を20℃に冷却した。結晶が形成されなかった場合、選択肢として、先の反応から得られた種結晶を添加することができる。反応器の壁からのクラスト(crust)を除去するために、混合物を、還流まで加熱し、次いで、20℃に冷却した。生成物、D10(L−リンゴ酸)を、濾過によって収集し、50℃の真空中で乾燥させた(収率42%.1H−NMR、400MHz、d6−DMSO:図6参照)。
この反応器に、母液を装入し、蒸留によって溶媒を除去した。有機層を水で抽出した。溶媒を、エタノールに切り替え、必要であれば、先の反応から得られた化合物D14の種結晶を添加した。この混合物を5℃に冷却した。化合物D14を、濾過によって収集し、50℃の真空中で乾燥させて、化合物D14を得た(収率47%、1H−NMR、400MHz、d6−DMSO:図7参照)。
次いで、化合物D14(40.00g、1.00当量)を800mLのメタノールに入れた溶液を、65℃で15分間撹拌し、続いて、NaHCO3の2.5%水溶液(44.5g、0.2当量)を添加した。反応混合物を、65℃で24時間撹拌し、化合物D9のラセミ化または形成を、HPLCによってモニタリングした。次いで、反応混合物を22℃に冷却し、硫酸(3.38g、0.1095当量)で中和した。この混合物を、Capフィルターで濾過し、溶媒を除去した。エタノールを添加し、この混合物を0℃に冷却し、2時間撹拌した。生成物を、濾過によって収集し、エタノールで2回洗浄し、50℃の真空中で乾燥させて、上に記載した手順に従って化合物D10(L−リンゴ酸)を生成するために最後に使用した。
実施例4:水和物形成(D10→D12)
反応器に、1.5gの化合物D10(L−リンゴ酸)を装入し、この固体を、アセトン(8.8mL)に溶解した。得られた溶液を、25℃で濾過し、フィルターをアセトン(2.5mL)で洗浄した。次いで、1時間以内に、この溶液に、水(12.5mL)を25℃で添加した。得られた混合物に、水和物D12の2mgの種結晶を添加した。次いで、1時間以内に、反応混合物に、より多くの水(26.3mL)を添加し、反応物を、25℃で4時間撹拌した。得られた懸濁液を、濾過を介して単離し、濾過ケークを、25℃で2×7.5mLの水で洗浄した。最後に、生成物を、35℃かつ35mbarの真空中で約15時間乾燥させて、水和化合物D12(1.4g)を与えた。
実施例5:エタノール溶媒和物形成(D10→D11)
反応器に、化合物D10(L−リンゴ酸)(15.0g、1.00当量)、酢酸エチル(300mL)、および水(75mL)を装入した。この懸濁液を、50℃に加熱し、透明な二相性の溶液が得られるまで撹拌した。次いで、反応混合物を、25℃に冷却して、有機/水性の層を分離し、水性の層を除去した。水(75mL)を添加し、この混合物を濾過し、これらのステップを2回繰り返した。最後に、透明な溶液を得るために、有機層を濾過した。蒸留によって溶媒を除去し、エタノールによって置き換えた。溶媒を除去して最終体積(75mL)とし、この混合物を、5℃に冷却し、さらに撹拌した。この生成物を、濾過によって収集し、50℃の真空中で乾燥させて、90%の収率で、エタノール付加物(エタノール溶媒)として化合物D11を得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:0.53(d,J=6.78Hz,3H)1.06(t,J=6.90Hz,3H)1.34(d,J=6.78Hz,3H)3.37−3.53(m,5H)3.95(s,3H)3.99(s,3H)4.05−4.18(m,1H)4.34(t,J=5.02Hz,1H)6.73(s,1H)7.33(br d,J=8.28Hz,2H)7.43(d,J=7.90Hz,2H)7.51(d,J=2.76Hz,1H)7.93(d,J=2.76.1H)8.50(s,1H).

Claims (17)

  1. 式(D7)
    Figure 2019535742
    の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するための方法であって、塩基およびカップリング剤の存在下で溶媒中で、式(D6)
    Figure 2019535742
    の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を反応させるステップを含む方法。
  2. 前記溶媒が、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジクロロメタン、アセトニトリル、酢酸エチル、およびエタノールから選択される1種以上の極性溶媒であり、好ましくは前記溶媒がテトラヒドロフランである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記塩基が、tBuOK、LiHMDS、NaHMDS、MeONa、EtONa、tBuONa、nBuLi、K2CO3、Cs2CO3、K3PO4、DIPEA、NMM、DMAP、KOMe、KOEt、およびEt3Nから選択される1種以上の塩基であり、好ましくは前記塩基がtBuOKである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記カップリング剤が、CDI、EDC、HBTU、HATU、HOBt、IBCF、POBr3、POCl3、T3P、CDMT、PyBOP、DCC、TFFH、BTFFH、BEP、BOP、AOP、Ghosez試薬、およびDMTMMから選択される1種以上のカップリング剤であり、好ましくは前記カップリング剤がN,N’−カルボニルジイミダゾールである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記溶媒がTHFであり、前記塩基がtBuOKであり、前記カップリング剤がN,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI)である、請求項1に記載の方法。
  6. 式(D9)
    Figure 2019535742
    の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するための方法であって、式(D7)
    Figure 2019535742
    の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を、式(D8)
    Figure 2019535742
    のボロン酸と、金属触媒、塩基、および任意選択で配位子の存在下で溶媒中で反応させるステップであって、(D8)の溶液が(D7)の溶液に添加され、好ましくは、(D8)の溶液が2〜8時間の時間をかけて添加されるステップを含む方法。
  7. 前記塩基が、KF、K3PO4、NaOH、K2CO3、およびKHCO3から選択される1種以上の塩基であり、好ましくは前記塩基がKFである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記パラジウム触媒が、[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dtbpf)Cl2)、二塩化1,1’−ビス(ジ−イソプロピルホスフィノ)フェロセンパラジウム(Pd(dippf)Cl2)、Pd(OAc)2、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dppf)Cl2)から選択され、好ましくは前記触媒が[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dppf)Cl2)である、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記溶媒が、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、n−ブチルピロリドン、および2−ブタノン、またはそれらの混合物から選択される1種以上であり、好ましくは前記溶媒が1,4−ジオキサンと水の混合物である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記溶媒が水と1,4−ジオキサンの混合物であり、前記塩基がKFであり、前記金属触媒がPd(dppf)Cl2であり、前記ボロン酸が、80℃を超える温度の、好ましくは80〜180℃の温度の、最も好ましくは110℃の温度の(D8)である、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 式(D10)
    Figure 2019535742
    の化合物であって、前記酸が、L−リンゴ酸、乳酸、酒石酸、およびマロン酸から選択され、好ましくは前記酸がL−リンゴ酸である化合物。
  12. 前記式(D10)の化合物の結晶性材料が、9.49°、14.23°、16.23°、17.16°、21.02°、21.42°、22.39°、24.80°、25.04°、27.21°(2θ度)から選択される回折角で有する1つ以上のX線粉末回折ピークを呈する、請求項11に記載の化合物。
  13. 式(D10)
    Figure 2019535742
    の化合物を調製するための方法であって、
    (i)式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を、溶媒中で、酸と反応させて、式(D14)
    Figure 2019535742
    の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物と、式(D10)の化合物との混合物を得るステップを含み;
    (ii)塩基の存在下で溶媒中で、(D14)、またはその塩、またはその溶媒和物を反応させて、式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を得るさらなるステップと;
    (iii)酸の存在下で溶媒中で、式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を反応させて、化合物(D10)を得るさらなるステップと
    を任意選択で含み、
    (ii)および(iii)のステップを任意選択で少なくとも1回繰り返す方法。
  14. 前記酸が、L−リンゴ酸、乳酸、酒石酸、およびマロン酸から選択され、好ましくは前記酸がL−リンゴ酸である、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項13または14に記載の方法によって得られる式(D10)の化合物。
  16. 式(I)の化合物、またはその水和物を含めた溶媒和物、またはその共結晶を調製するための、請求項11または12または15によって定義された通りの式(D10)の化合物の使用。
  17. 式(I)の化合物、またはその水和物を含めた溶媒和物、または共結晶を調製するための方法であって:
    i.請求項1〜5のいずれか一項に従って、式(D7)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するステップと、
    ii.請求項6〜10のいずれか一項に従って、式(D9)の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するステップと、
    iii.請求項13または14に従って、式(D10)の化合物を調製するステップと、
    iv.式(D10)の前記化合物を反応させて、式(I)の化合物、またはその水和物を含めた溶媒和物、またはその共結晶を得るステップと
    を含む方法。
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