JP2019530855A - 試料の微小電位を測定する装置、その装置を製造する方法およびその装置の使用方法 - Google Patents

試料の微小電位を測定する装置、その装置を製造する方法およびその装置の使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、試料の微小電位を測定するナノ構造装置に関する。この装置は、液密の外面部を持つゲートを有する少なくとも一つの電界効果トランジスタと、ゲートに電圧を印加するための手段とを備える。この装置は、当該装置が、基板と、半導体材料からなり交差する少なくとも二つのナノワイヤであって、それぞれにソース接点およびドレイン接点があり、それぞれのソース接点とドレイン接点の間に電圧を印加するための手段があるナノワイヤを有することを特徴とする。ここで、これらのナノワイヤは、その表面に沿って誘電体層によって少なくとも試料に対して電気的に絶縁されており、この層には、両方のナノワイヤのうち少なくとも一方から電荷キャリアを捕獲するとともに逆にこのナノワイヤに電荷キャリアを放出することができる少なくとも一つの付着部位が設けられている。これら両方のナノワイヤは、それぞれ断面において三角形の形状を有し、基板には、当該基板に電圧を印加するための手段が設けられている。

Description

本発明は、試料の微小電位を測定する装置、その装置を製造する方法およびその装置の使用方法に関する。
特許文献1より、一つの電界効果トランジスタが公知である。そのトランジスタは、試料の微小電位を測定するためにソース、ドレインそしてゲートを有する。このゲートは、液体試料に接触している。ゲートは、ゲート絶縁体によって電界効果トランジスタの電流が流れるチャンネルから絶縁されている。この装置は、さらに、ソースとドレインの間に電圧を印加するための手段と、ゲートにバイアス電圧を印加するための手段とを有する。ゲート絶縁体中には、少なくとも一つの付着部位が設けられており、これがチャンネルから電荷キャリアを捕獲するとともに逆にチャンネルに電荷キャリアを放出することを可能にする。このゲートにおける局所電位が測定される。
欠点として、チャンネル内の不純物が測定を誤らせる可能性がある。欠点としてさらに、付着部位の数とその位置とが正確に制御できない。これにより不正確な測定結果がもたらされるおそれもある。
独国特許出願公開第102013018850号明細書
本発明の課題は、ゲートにおける電位の変化をこれまで知られていたものよりも優れた解像度で測定することができる装置を提供することである。さらなる課題は、そのような装置を製造する方法を提供することである。さらに、本発明の課題は、この装置に関する使用方法を提示することである。
この課題は、特許請求項1に記載の装置および並列請求項に記載の方法および使用方法により解決される。これに対する有利な実施態様は、場合に応じてこれらの請求項を引用する特許請求項により与えられる。
本発明は、試料の微小電位を測定する装置に関する。この装置は、ソース、ドレインおよびゲートのある少なくとも一つの電界効果トランジスタを有する。
この装置は、基板と、この基板の上に設けられた半導体材料からなる交差する少なくとも二つのナノワイヤであって、それぞれ一つのソース接点およびドレイン接点を有し、それぞれのソース接点およびドレイン接点の間に電圧を印加するための手段を有するナノワイヤと、を備えていることを特徴とする。このとき、これら両方のナノワイヤは、それぞれ断面において三角形または台形の形状を有している。この基板には、当該基板に電圧を印加するための手段が設けられている。
本発明の最も簡潔な構成では、それぞれ半導体材料からなる交差する二つのナノワイヤであって、それぞれ一つのソース接点およびドレイン接点を有するとともに、それぞれのソース接点とドレイン接点の間に電圧を印加するための手段を有するナノワイヤを対象にしているにもかかわらず、本発明の考え方で明らかになったことは、交差する両ナノワイヤがそれぞれ単に二つの接点だけ有していれば有利になり得るとうことである。これらはしかし、必ずしもソース接点およびドレイン接点として形成されていなくてもよいと考えて構わない。
これに加えて明らかになったことは、本発明による装置並びにこの種の装置を用いる場合、一本のナノワイヤのソース接点およびドレイン接点の場合ならそうするであろうような単一ナノワイヤの二接点間に電圧を印加する、というのではなく、一本目の(第一の)ナノワイヤの任意の一接点と、二本目の(第二の)ナノワイヤの任意の別接点との間に電圧を印加できれば、やはり有利になり得るということである。その場合、交差するナノワイヤとは、これらのナノワイヤが少なくとも一つの共通のコンタクトポイント(Kontaktpunkt)を備え、そのためにこれらのナノワイヤが好ましくは一平面内になければならないというものである。
有利には、ナノワイヤは、その表面に沿って誘電体層によって少なくとも試料に対して電気的に絶縁されており、この層には、両方のナノワイヤのうち少なくとも一方から電荷キャリアを捕獲するとともに逆にこのナノワイヤに電荷キャリアを放出することができる少なくとも一つの付着部位が設けられている。
各ナノワイヤの誘電体層上には、ナノワイヤの共通の交差領域を挟んで各ナノワイヤのそれぞれの側に金属からなる小プレートを設けることができ、対向する小プレートはそれぞれアンテナ、とりわけボウタイアンテナを形成する。
こうして、本装置は、基板と、半導体材料からなる交差する少なくとも二つのナノワイヤであって、それぞれ一つのソース接点およびドレイン接点を有し、ソース接点とドレイン接点の間に電圧を印加するための手段を有するナノワイヤと、を備える。このとき、ナノワイヤは、その表面に沿って誘電体層によって少なくとも試料に対して電気的に絶縁されている。この誘電体層には、両方のナノワイヤのうち少なくとも一方から電荷キャリアを捕獲するとともに逆にこのナノワイヤに電荷キャリアを放出することができる少なくとも一つの付着部位が設けられている。
少なくとも一方のナノワイヤ、好ましくは両方のナノワイヤは、それぞれ断面において三角形または台形の形状を有し、基板に電圧を印加するための手段が基板に設けられている。
すると有利にも、ソースとドレインの間に電圧が印加されると、少なくとも一方のナノワイヤを電荷キャリア、とりわけ正孔が貫流させられるようになる効果が生じる。
液体試料からゲートへの分子の付着が、時間τ(付着部位は、この時間で電荷キャリアをナノワイヤ内の流れから捕獲する)を左右し、或いは、時間τ(付着部位は、この時間で電荷キャリアをナノワイヤへと放出する。)を左右する。これにより、好ましいことに、付着部位が正孔によって占有されているか否かによって、比較的強い電流と比較的弱い電流の間で変動するようになる。電流信号を測定すること、とりわけ、時間τとτ(これらの時間により電流信号が変化する(これは理想的には長方形の形をしている。)。)を測定することで、試料ないし分子の、それも例えば心臓性の生体分子(Kardiakbiomolekuele)といった生体分子の例えば電荷分布等の電気的特性を上手く特定することができる。
ナノワイヤは、特には二等辺三角形の断面、さらに台形の断面をも有することができる。この場合、辺の長さが同程度の三角形断面を持つナノワイヤに比べると、台形断面を持つナノワイヤは、例えば表面が大きいためにナノワイヤの正確な位置に付着部位を設けることが場合によっては難しくなる。
ナノワイヤが台形の断面であっても、三角形の断面であっても、付着部位の数は、使用されるレーザの強度とともに増加する。
基板は、特に、電界効果トランジスタの層を有し、その上にナノワイヤが設けられている。基板の電圧を増加させることによって、低電圧においてナノワイヤの全断面にわたって拡がる電流を、少なくとも一つのナノワイヤの三角形断面または台形断面の先端へとシフトさせることができるという利点が得られる。これにより、材料に由来する、工程上避けられない材料中の不純物(これがソースからドレインへの流れの中の電荷キャリアの散乱を引き起こす。)に電流がほとんどぶつからなくなるというという特に有利な効果が得られる。
とりわけ有利になるのはこのとき、全体の電流の流れが付着部位の近くに、つまりナノワイヤの先端へと誘電体層に向けてシフトするという点である。その結果、付着部位における電位の値は、従来技術から知られているよりもはるかに高感度で測定することができる。
さらに、三次元的な電流の流れから一次元的な電流の流れに移行させる効果もある。これにより、特に有利なことに、材料由来の不純物において起こり得る散乱プロセスと、それに伴う信号の劣化がより一層強く低減される。
ナノワイヤに適切な電圧を印加することによってさらに、本発明の特に有利な実施ではナノワイヤの交差領域において電荷キャリアを捕獲することさえできるようになるが、これはゼロ次元の電流の流れに相当するものである。
電界効果トランジスタは、本発明により、少なくとも一つのナノワイヤ、より良好には少なくとも二つのナノワイヤを有し、これらが交差することで、一方のナノワイヤの少なくとも一部分が他方のナノワイヤの一部分も有することになる。この部分が交差領域を形成する。付着部位は、例えばレーザを使用することで、この交差領域に狙いを付けて設けることができる。
こうして、第一のナノワイヤに電圧を印加することによって電流を発生させることができ、第二のナノワイヤに微小な電圧を印加することによって、電流の一部をこの第二のナノワイヤへと偏向させることができる。こうして、有利にも電流を調整できることで、工程上、ナノワイヤの交差領域ないし共通部分の中心には正確にはなく、その代わりに例えばナノワイヤの側方表面に設けられているような付着部位では電流が傍らを通り過ぎるようになる。
電流の大部分はこうして、交差領域の近くでは断面内において付着部位に近づくようにシフトさせることができる。付着部位の近くでは電流の流れがより大きくなることで、電流の変化と捕獲時間τをより高解像度で測定することができる。
通常は、本発明による装置におけるナノワイヤの幅Lsideは、20nm〜150nmにあり、高さLhightは、20nm〜100nmにあり、長さLNWは100nm〜10μmの間にある。当然のことながら、あらゆる中間値に設定することができる。
付着部位(複数)は、基板上に成長させたSiO層において、通常は平均的な間隔が約100nmある(基板も同様にSiOを有することができる。)。これら付着部位は、電荷キャリアを捕獲したり放出したりする役割を担うので、電荷キャリア、それも個々の電荷キャリアのトラップとして見做すこともできる。
液体の生物学的試料の多くは、ナノワイヤを通って流れる電流と付着部位との間で電荷の交換が行なわれるようにする、或いはそれがより高い頻度で行なわれるようにするためには、ゲートとそのゲート内に付与された液体試料とに電圧を印加することが不可欠である。ゲート、それも液体に電圧を印加することのできる電極と液体との組み合わせは、“液体ゲート”とも呼ばれる。
特に有利な装置の実施形態は、各ナノワイヤの誘電体層上には、交差領域を挟んで各ナノワイヤのそれぞれの側に金属からなる小プレートが設けられており、対向する小プレートはそれぞれアンテナ、とりわけボウタイアンテナを形成することを特徴とする。金属からなる小プレートとナノワイヤとの間には、拡散プロセスを抑制するために、チタンやニッケルからなる層を設けることができる。
小プレートの辺の長さは、通常は50nm〜70nmにある。三角形の小プレートの交差領域側の先端と、この先端と反対の側との間の距離は、同じように通常は50nm〜70nmである。ボウタイアンテナを形成する互いに向き合った二つの小プレートの先端同士の距離は、典型的には10nm〜70nmにあるが、ここでもやはりあらゆる中間値を採用することができる。
有利には、これにより、付着部位を形成するために、入射する照射線、とりわけレーザ光線をよりよく集光することができる。これにより、付着部位の良好な位置決めが可能となる。
こうすることで、測定のために所望の位置に一つの付着部位を狙い通り生成できるか、或いは、付着部位が複数あるのであれば、それらの既知の位置から一つの付着部位を狙いを定めて選択すればよい。このとき、電流の流れがその流れる方向とナノワイヤ断面における高さとにおいて調整可能であるので、電流の流れは主として或いは専らその付着部位とのみ相互作用するようになる。付着部位との相互作用の結果として電流信号を検出することができるが、この信号は、従来技術のように多数の付着部位の電流信号が重なり合ったものを含まない。これにより、弱い電流信号と強い電流信号の間の変化と、この変化のタイミングと、さらにはこれに関連した時定数とが、はるかに高い解像度で測定できる。
電磁的な照射線は、ボウタイアンテナの中央ではとりわけ良好に焦点を結ぶので、付着部位を非常に正確に交差領域ないしその中心にもたらすことができるようになる。金属の小プレートは、三角の形をした特には金の小プレートを有するものでもよい。小プレートの表面は、ナノワイヤの表面に平行に延在するか平らに成形されているのでもよい。それは、金の小プレートの厚みに依存する。電磁的な照射線の集束に重要なのは、交差領域の方向における小プレートの鋭い先端と、典型的には10nm〜70nmの小プレートの辺の長さであるが、どの中間値を採用してもよい。
レーザ光線の波長は、ナノワイヤ表面上の誘電体層、とりわけSiO層が照射線に対して透過できるように選ぶことができる。照射線の波長は、例えば785nmにあるようにしてよい。レーザ光線は、ナノワイヤと誘電体層の間の中間層の位置に集束させることができるので、正確にナノワイヤの表面に付着部位が生成されることになる。この付着部位は、レーザにより生成された結晶構造中の欠陥を含み得る。
誘電体層としてSiO層を例として用いる場合、ナノワイヤと誘電体層の間の境界面における酸素原子をレーザにより取り除くことができるので、イオン化されたシリコン−酸素分子が後に残ることになる。これらのシリコン−酸素分子は、酸素原子がいくつ取り除かれたかによって、付着部位が違えばそれぞれ電荷数も異なる可能性がある。
装置の有利な一実施形態は、少なくとも一方のナノワイヤがドーピングされており、特にその一方のナノワイヤが他方のナノワイヤとは異なるドーピングを有していることを特徴とする。これにより、交差領域においては、有利にも、両ワイヤのうち少なくとも一方が、1nm〜5nmの高さを持つ少なくとも一つの層の中に、残りのナノワイヤのものとは違う不純物濃度(ドーピング濃度)ないし違うタイプの不純物(ドーピングタイプ)を有するようにできる。その場合、有利にも電荷輸送がトンネルプロセスを介して行なわれる。そのため、有利にも電流電圧特性曲線の中にとりわけ鋭いいくつもの最大値が現れ得る。これにより、測定された電流値のそれら最大値の一つの近傍において特に良好に一つの電圧値を付着部位に対応させることができる。
有利な一実施形態では、装置は、少なくとも一つのナノワイヤの少なくとも一部分が、このナノワイヤの残りの部分とは異なる幅および/または高さを有している。
有利にはこのことにより、付着部位における電流が、その密度がとりわけ高くなるように変化して付着部位の電荷に応じて電流が大きく変わるようにできる。電流のこの大きな変化により、付着部位での捕獲時間および放出時間をより正確に測定することができる。
有利な実施形態では、装置は、リード線と電気接点のためのパッシベーション(不動態化)層(保護層)を有する。有利にも、パッシベーション層が電気接点とリード線を液体試料から保護する。
電流が流れる断面領域は、電流の流れが基板の方にシフトさせられるように、有利にもゲートに設定された電圧によって操作することができる。電流が流れる半導体の断面領域は、先端から離れるようにシフトさせられる。同時に、電流の流れは、基板に印加される電圧によって、先端とは反対側に位置するナノワイヤ下方領域から離れるようにシフトさせられる。このとき電流は、ナノワイヤの断面のほんの狭い領域にしか流れず、その領域は、印加される電圧によって断面内で動かすことができる。こうすることで、付着部位周辺の電位の空間的な変化(推移)(Verlauf)をより良好に検出することができる。
エッジ、面領域又は構造、というのは、本願の考え方では、特に、面領域又は構造の周縁の一つの部分区間であると捉えられるべきであり、この部分区間を介して、面領域の二つのコーナー点が結び付けられ得る。面領域の対向するエッジとは、特には、長手軸線或いは軸対称の面領域の対称軸線での鏡映により互いにぴったり重なり合うようなエッジのことであると捉えられるべきである。象限とは、特には、互いに垂直な関係にある二つの軸線、とりわけ長手軸線によってそれぞれ画成される平面の四つの部分と捉えられるべきである。二つの対蹠的な点(対蹠点)とは、特には、一つの円上にある二点であって、それらを結ぶ区間がその円の中心を通るような二点のことであると捉えられるべきである。対蹠的に対向するエッジ、面領域又は象限に関しても同じことが言える。
試料の微小電位を測定する装置を製造する方法であって、ソース、ドレインおよびゲートのある少なくとも一つの電界効果トランジスタを有する装置を製造する本発明の方法は、
− 基板上に半導体層を設け、
− 十字形構造のマスクパターンを半導体層に転写し、
− マスクパターンの転写後に、異方性エッチングプロセスにおいて、交差する少なくとも二つの半導体ナノワイヤを設け、両方のナノワイヤがそれぞれ断面において三角形または台形の形状を有し、
− ソース接点およびドレイン接点をそれぞれのナノワイヤに設け、
− 基板に電圧を印加するための手段を基板に設ける
工程に特徴を有する。
この方法は、本発明の一態様では、各エッチング工程においてそれぞれ一つのマスクを用いる少なくとも二つのエッチング工程を有する。
ナノワイヤの表面上に誘電体層を設け、この誘電体層内に少なくとも一つの付着部位を設け、当該付着部位が、両方のナノワイヤのうち少なくとも一方から電荷キャリアを捕獲するとともに逆にこのナノワイヤに電荷キャリアを放出することができる。
試料の微小電位を測定する装置を製造する方法であって、ソース、ドレインおよびゲートのある少なくとも一つの電界効果トランジスタを有する装置を製造する方法は、マスクのパターンを半導体層に転写することを特徴とする。マスクパターンの転写後に、異方性エッチングプロセス(各エッチング工程にそれぞれ一つのマスクを使用する、一つ、二つ或いは多数のエッチング工程を含む。)において、交差する少なくとも二つの半導体ナノワイヤを設け、その表面上にそれぞれ誘電体層が設けられており、この誘電体層内に少なくとも一つの付着部位を設け、当該付着部位が、両方のナノワイヤのうち少なくとも一方から電荷キャリアを捕獲するとともに逆にこのナノワイヤに電荷キャリアを放出することができ、両方のナノワイヤがそれぞれ断面において三角形または台形の形状を有する。加えて、ソース接点およびドレイン接点をそれぞれのナノワイヤに設ける。さらに、基板に電圧を印加するための手段を基板に設ける。
有利にも、本方法によって製造されたナノ構造電界効果トランジスタを用いることで、生体分子と液体の生物学的試料の電気特性を高い解像度で測定することができる。
本発明による方法は、その他の点では以下の工程を特徴とする:
a)基板上に少なくとも一つの半導体層を設け、
b)仮想的または実体的なマスクのパターンであって、その長手軸線に沿って二つの軸対称構造を有するパターンを用意し、これらの軸対称構造は、交差し且つそれぞれ全体的または部分的に長方形または正方形の形状を少なくとも一つ有し、
c)半導体層上の面領域であってパターンの全体的な面領域と形が同じ面領域の少なくともエッジにエッチング剤が付与され、これが半導体層材料を異方性エッチングし、
d)ナノワイヤの各端部に設けられたソースないしはドレインのための一つの高所部を有し、三角形状または台形状の断面を有する交差する少なくとも二つナノワイヤが面領域の長手軸線に沿って設けられるまで、工程c)で述べた面領域の縁部の反対側のエッジに対して工程c)を再度行い、
e)ナノワイヤの表面に沿って誘電体層を設け、
f)ワイヤ表面に沿った誘電体層に少なくとも一つの付着部位を設け、
g)ドレインとソースのために定められた高所部および基板を、電圧を印加するための手段に、電気が通れるように接続する。
本発明により分かったことは、工程a)〜g)に挙げられたプロセスにより、有利にも、断面が三角形ないし台形の互いに平行でない複数のナノワイヤを有する構造も形成することができるということである。同じ材料からなる、しかも同じ単結晶からなるこの種の形状のナノワイヤを製造する方法は、従来技術からは知られていない。
異方性エッチングでは、異なる配向の結晶面が異なる強さと速さでエッチングされる。その結果、有利にも、所望の異方性のある構造を形成することができる。結晶軸および{100}面といった結晶面の呼び方は、周知のミラー指数を用いて行なう。リソグラフィプロセスは、様々な構造を形成するためにフォトリソグラフィおよび/または電子線を用いて行なうことができる。例えば、電気接点用の構造は、光子ビームを用いて、ナノワイヤ用の構造は電子ビームを用いて設けることができる。例えばナノワイヤ、接点、またはリード線の必要な不動態化(パッシベーション)には、例えばアルカリ現像液により完全に取り除くことのできるパッシベーション材料PI4525を用いることができる。その後、その構造はいわゆるハードベーク工程で硬化させて安定化させることができる。
電子線をリソグラフィに使用する場合、電子線リソグラフィでは、物理的なマスクではなく仮想的なマスクがコンピュータ上で使用される。マスクは、同じく電子線によって走査されるパターンである。この種のパターンは、従来技術より公知のコンピュータプログラムを用いて作成することができる。
ナノワイヤを作製するために、従来技術からは知られていない複数のエッチング工程による方法を有利にも用いることができ、その方法では、少なくとも二つのナノワイヤを設けなければならない面領域の周縁が、各エッチング工程において、対蹠的に対向する象限においてのみエッチングされる。この目的のために、各エッチング工程においてそれぞれ一つのマスクが用いられる。そのマスクは、それぞれパターンの全体的な面領域とさらに別の二つの面領域を有しており、そのさらに別の二つの面領域は、パターンの全体的な面領域の二つの長手軸線によって画成される象限のうち対蹠的に対向配置された象限内に配置されており、パターンの部分的な面領域とともに各象限において正方形または長方形を形成する。
有利には、工程a)において基板上に少なくとも一つの半導体層を設けることにより、本方法の過程において半導体ナノワイヤを作り出すことができる。
有利には、工程b)において、二つの長手軸線に沿って軸対称な構造(これらは交差し、それぞれが少なくとも一つの、全体的に或いは部分的に長方形または正方形の形状を備えている。)を含んだパターンを用意することで、本方法の過程において所望の形状のナノワイヤを設けることができる。長手軸線はこうして、特に軸対称構造の対称軸線を形成する。
有利には、工程c)において、半導体層材料の異方性エッチングを行なうエッチング剤を、パターンの全体的な面領域と合同な半導体層上の面領域の少なくとも一つのエッジに付与することで、このエッジに沿って、傾斜した面が半導体層内に入り込むようにしてエッチングすることができる。これにより、三角形ないし台形の構造がエッチングされる。エッチング剤はこのとき、一つだけのエッジに、複数のエッジに、或いは全てのエッジに同時に付与することができる。
エッチングプロセスは、その都度、最大で、エッチングプロセスによって半導体層に入り込むようにエッチングされる面領域の上側のエッジが、半導体層の表面において、工程c)において述べた面領域の長手軸線の位置に達するまで行なうことができる。
有利には、工程d)によるエッチングプロセスを再度行うことで、第一の面領域のエッジに、面領域の長手軸線に沿って三角形状または台形状の断面を有する交差する二つのナノワイヤと、ナノワイヤの各端部に設けられたソースないしドレイン用の高所部とからなるからなる所望の形状を設けることができる。エッチングプロセスは、工程d)により、その都度、最大で、基板とは反対側の上側の各面領域のエッジ(このエッジは、工程c)で述べた面領域の、対向位置するエッジでのエッチングプロセスによって半導体層に入り込むようにエッチングされる。)が互いにぶつかるまで行なわれる。エッチングプロセスにより第一の工程においてナノワイヤの半分がまず各長手軸線に沿って一方の側に形成されると、エッチングプロセスを再度行うことで、第二の工程において長手軸線の他方の側にナノワイヤの次の半分を形成することができる。
場合により、エッチングプロセスないしエッチング工程を再度行う前に、保護層ないしパッシベーション層或いはレジスト層が、縁部や全積層体に、或いはまた接点部に改めて設けられる。
所望の三角形または台形の断面を有するナノワイヤが出来るまでエッチング剤が順次のエッチング工程において第一の面領域の縁部の対向位置するエッジに付与されると、工程c)で述べた傾斜した面は、反対方向からのエッチングプロセスにより各長手軸線ないし対称軸線の方に移動する。
エッチング剤は、長手軸線といかなる点も共有しない少なくとも第一の面領域のエッジに付与される。エッチング剤は、有利にも、第一の面領域内にはない、半導体層のさらに別の領域においても使用することができる。これにより、半導体層は、このさらに別の領域において除去することができる。
有利には、工程e)によりナノワイヤの表面に沿って誘電体層を設けることで、例えば本装置で検査しなければならない液体試料などからナノワイヤの表面が保護される効果がある。有利には、誘電体層内に付着部位を設けてもよい。
有利には、工程f)によりワイヤの表面に沿った誘電体層内に付着部位を設けることで、ナノワイヤを流れる電流から付着部位を介して電荷を捕獲する時間(捕獲時間)が測定され、これにより、試料の電気的な特性を測定できるという効果がある。
特に有利には、工程g)において、ドレインとソースのために用意された高所部と基板とを、電圧を印加するための手段に、電気が流れるように接続することにより、ナノワイヤに電流を流すことができるという効果がある。
有利な方法は、工程b)の後に、工程c)によりエッチング剤を付与することが以下の副工程において実行されることを特徴とする。:
i)工程c)で述べた面領域の少なくとも第一のエッジにエッチング剤が付与され、このとき少なくとも、第一のエッジと平行に延びるこの面領域の長手軸線と、第一のエッジの反対側にある第二のエッジとの間には、エッチング剤は付与せず、
ii)エッチング剤を除去し、その後少なくとも面領域の第二のエッジにエッチング剤を付与し、このとき少なくとも工程i)による長手軸線と第一のエッジとの間には、エッチング剤を付与せず、
iii)工程i)とii)におけるエッチングプロセスを、上述の工程d)によって実行する。
この手段だけによっても、本発明の課題が解決される。
有利には、工程i)によるエッチング剤は、第一の面領域の少なくとも一つの第一のエッジに付与することができ、第一のエッジと平行に延びる長手軸線と反対側にあるエッジとの間には同時に付与することができない。有利には、傾斜した面をエッチングするエッチングプロセスは、全ての縁部が同時にエッチングされるときよりも制御された状態で実行することができる。この長所は、エッチングされるべき構造がエッチング剤によって同時に異なる側から侵蝕されることのないようにする点にある。加えて、エッチングされるべき構造をエッチング剤が侵蝕する方向も、より良好に制御され得るという利点がある。特に、半導体層のどの結晶面に沿ってエッチングプロセスが行なわれるかについて、より良好に制御することができる。
工程ii)によれば、エッチング剤は、縁部のエッジがエッチングされた後に再び除去することができる。例えば、積層体がエッチング剤に浸漬されることでエッチング剤が縁部のエッジに付与されたら、エッチング剤から取り出すことで再びエッチング剤を除去することができる。次に、エッチング剤は、少なくとも、面領域の縁部の第二のエッジに付与することができる。このとき、少なくとも、工程i)による長手軸線と第一のエッジとの間にはエッチング剤は付与されない。
有利には、工程i)と同じ方法で、傾斜した面が活性層内にエッチングされる。この傾斜面は、工程i)でエッチングされた面領域の反対側に位置するとともにこの面領域に向かって傾いており、その結果、両面は、台形ないし三角形の断面を有したナノワイヤの縁部面を形成する。
このエッチングプロセスは、交差する少なくとも二つのナノワイヤが形成されるまで、工程c)で述べた面領域のエッジにおいて続けられる。
例えば、半導体層にはシリコン結晶を使用することができる。シリコン結晶は、その{100}面が、積層方向における基板の法線方向に向いている。このエッチングプロセスは、当業者に知られた方法で、{111}面の法線方向に行なわれ、例えばリソグラフィプロセスによりマスクを用いて行なうことができる。
一般に、エッチングプロセスは、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシドをエッチング剤として使用する場合、(111)結晶面では、(100)面におけるよりも約100倍ゆっくりと進行する。エッチングプロセスでは、エッチングプロセスが実行される各端部において、法線が(111)方向を向いた傾斜した面が先ず形成される。エッチングプロセスの継続時間が長くなるにつれて、この面は、法線方向を変えることなく、この領域の内側に向かって各長手軸線の方に移動する。
有利には、工程iii)ないし工程d)により、エッチングプロセスは、その都度、最大で、半導体層内へとエッチングされたこの面領域の一つのエッジ−、とりわけその上側のエッジが、半導体層表面の高さで、第一の面領域の長手軸線のうち一つの長手軸線(とりわけ、エッチングプロセスにより内側へとエッチングされる面領域が向かっていく先の長手軸線)の位置に達するまで実行される。
エッチングプロセスは、入り込むようにエッチングされた傾斜面の、基板からみて上側の境界線が、全体的なパターンの面領域の各長手軸線の位置に達したら、当業者に知られた方法により、例えば本装置を脱イオン水中に置くことで有利にも停止することができる。エッチング速度が遅いことにより、エッチングプロセスを停止するべき時点をうまく制御することができる。
有利な方法では、工程c)においてエッチング剤を付与することは、以下の工程で行われる:
i)半導体層上に少なくとも一つのさらに別の層を設け、この層が、電子線および/または光線および/またはイオンビームで照射された後に除去することができる材料を含み、
ii)パターンの全体的な面領域に一致する少なくとも一つの面領域を有するマスクを用意し、
iii)前記さらに別の層をマスクを通して電子線および/または光および/またはイオンビームにより照射し、
iv)前記さらに別の層の領域であって、マスクを通り抜けて照射が行なわれた領域を除去し、
v)少なくとも、さらに別の層の除去された領域の下側の面領域上における半導体層の表面上にエッチング剤を付与し、
vi)上述の工程d)によって方法を続行し、工程c)で述べられた面領域のエッジに、照射のための工程ii)によるマスクの使用後にその都度エッチング剤を付与する。
有利には、工程i)により半導体層上にさらに別の層を設け、この層が、電子線および/または光線および/またはイオンビームで照射した後に除去することができる材料を含むことで、半導体層の選択された領域を、後続の工程におけるエッチング剤から保護することができる。
有利には、パターンの全体的な面領域に一致する少なくとも一つの面領域を有するマスクを工程ii)において用意することで、後続の工程における照射からさらに別の層の対応する表面を保護することができる。
有利には、マスクを通して電子線および/または光および/またはイオンビームによりさらに別の層に照射を行なうことで、照射領域を非照射領域とは化学的ないし物理的に異なるものとすることができ、後続の工程において除去することができる。
有利には、さらに別の層の照射領域を除去することで、その下にある半導体層の領域が露出し、ナノワイヤの所望の形状を半導体層内に設けるために、それを後続の工程で除去することができる。
有利には、少なくとも半導体層の表面にエッチング剤を付与することでこれらの領域を除去することができる。工程iv)によりエッチング剤を全てのエッジに沿って付与することで、三角形又は台形の断面のナノワイヤが半導体層にエッチングされる。
特に有利な方法では、マスクが用意され、そのマスクは、それぞれパターンの全体的な面領域とさらに別の二つの面領域を有し、これらの面領域は、パターンの全体的な面領域の両長手軸線によって画成される、対蹠的に対向配置された象限内に設けられており、各象限内におけるパターンの部分的な面領域とともに正方形または長方形を形成する。
このようなマスクは、従来技術からは知られていない。このようなマスクを使用すると、対蹠的に対向位置する二つの象限において、パターンの面領域と一致するさらに別の層上の面領域のエッジは、照射されない。これらの象限は、これらの面領域の長手軸線によって画成されている。こうすると、これらのエッジでは、半導体層上に設けられたさらに別の層は、照射の後でも除去されない。つまり、エッチング剤はこのとき、これらのエッジに沿って半導体層を侵蝕しない。こうして、半導体層は、このさらに別の層によって保護されたエッジと対蹠的に対向位置するエッジに沿ってのみ侵蝕される。こうして、ナノワイヤがエッチングされるべき領域は、対向位置する二つのエッジにおいて同時には侵蝕されず、つまり、各長手軸線ないし対称軸線に関して軸対称に互いに移り合う縁部の二つの部分区間では同時に侵蝕されない。従って、エッチングプロセスは、その領域が二つの側から同時にエッチングされる場合に比べて、制御された状態で実行することができる。
上記工程vi)ないし上記工程d)による次の工程では、同じ類のマスクを使用することができ、そのマスクを通して、さらに別の層の領域が対蹠的に対向位置する他方の二つの象限において照射される。これらの領域を除去した後、先行する照射工程(焼き付け工程)とエッチング工程によるエッジに対して対向位置する残りのエッジは、エッチング剤に対して開放されることができる。エッチング剤をこれらのエッジに付与することで、半導体層にナノワイヤをエッチングすることができる。
本方法のさらなる実施形態は、用意されたマスクが、それぞれパターンの全体的な面領域とさらに別の三つの面領域を有し、これらの面領域は、パターンの全体的な面領域の両長手軸線により画成される、それぞれ一つの象限内に設けられており、各象限内におけるパターンの部分的な面領域とともに正方形または長方形を形成することを特徴とする。
有利には、ナノワイヤがエッチングされるべき領域以外の半導体層の領域は、この種のマスクを使用するときには、一つの象限だけに照射が行われる。照射された領域は、最終的には取り除くことができる。すると、第一の面領域のエッジだけがこの象限内でエッチング剤に対して開放されることができるようになる。これにより、有利にもさらに良く制御されたエッチングプロセスが可能になる。
このタイプの四つのマスクを使用することによって、四つ全ての象限において第一の面領域の縁部の一部領域をエッチング剤に対して開放可能にすることができ、ナノワイヤが半導体層に入り込むようにしてエッチングされる。
有利な方法は、各ナノワイヤの表面上の誘電体層の上に金属からなる小プレート、とりわけ金の小プレートを蒸着することを特徴とする。
有利にも、金属の小プレートを蒸着することで、ナノワイヤの表面の構造が破壊されない。蒸着された金属小プレートは、付着部位を生成するための入射照射線(入射ビーム)を有利にも十分に収束する。とりわけ、この目的のために、三角形の形状を有する金の小プレートを用いることができ、対向位置する金の小プレートがアンテナ、特にボウタイアンテナを形成する。
有利な方法は、使用されるマスクのパターン内の長方形構造の少なくとも一つは、異なる部分では異なる幅を有することを特徴とする。
有利には、フォトレジスト層を照射するときに異なる幅を持つマスクのパターンにおける長方形構造を使用することで、ワイヤを設けるべき面領域が、ソースからドレインに向かう方向において異なる部分で異なる幅を有するようになる。
こうすると、有利にもエッチングプロセスにおいて異なる高さと幅を持ったナノワイヤを生成することができる。ナノワイヤの高さは、なかんずく、エッチング剤に接触させられる、つまりワイヤが設けられるべき面領域の幅によって決まる。特に、少なくとも2つのナノワイヤのうち、一方のナノワイヤは他方のナノワイヤとは異なる高さおよび幅を有することができる。
有利な使用方法は、時定数τまたは時定数τから試料のpH値が求められることを特徴とする。
時定数τまたは時定数τは、ドレイン電流が最大値または最小値をとる時間間隔から直接求めることができる。これらの時定数から、誘電体層の表面における局所電位の値の変化を得ることができる。局所電位に対する時定数の依存性は、各ナノワイヤの表面からの不純物の距離により影響される。この距離は、0.2nmから2nmの間の値をとる。この短かな距離と不純物の正確な位置決めは、ボウタイアンテナを使用することにより実現することができる。各試料の電気的性質およびそれらのpH値は、前述の局所電位の変化から決定することができる。
さらにこの装置は、時定数τから、またはいわゆるカットオフ周波数f=1/τ+1/τから、試料のpH値を求めるために使用することができる。
ここで、カットオフ周波数とは、特許文献1と同じく、電流信号をぎりぎり送ることのできる最大周波数である。pH値は、電界効果トランジスタのゲートに付着してそこで局所電位に寄与する例えば生体分子、有機分子または生体流体の電気的特性に直に関係する。このpH値とその他の電気的な特性ないし試料の電位は、ドレイン電流の挙動および特には時定数τの挙動から直に求めることができる。
pH値は、こうして電位に関する測定値から割り出すことができる。pH値は、試料の電気量である。pH値が具体的な用途において関心のある唯一の試料特性である場合、規定のpH値を有する試験試料に基づいて、各時定数τまたは各カットオフ周波数fを一つのpH値に正確に対応付ける直接的な較正を実施することもできる。このような較正を基準にして、pH値は、電圧や電位を介して回り道をすることなく直接τやfから割り出すことができる。
この装置は、付着部位を介した、電荷キャリアの捕獲に関する時定数τないし電荷キャリアの放出に関する時定数τを測定するために用いることができる。
この装置では、信号は位置が分かっている付着部位でのみ測定できる。電流は、付着部位の近くへと移動させることができる。本発明の装置により、従来技術から公知の装置よりも優れた解像度の信号が測定される。
電流を調整することで、散乱が捕獲部位にのみ起因するようにできる。
この目的のために、ナノワイヤの先端部においてのみ電流の流れが起きるように、基板における適切な電圧によって電流を調整することができる。こうすると、ナノワイヤの先端では、電流がほとんど散乱することなく流れ、つまり、電荷キャリアのいわば弾道的な輸送が生まれる。電流の流れの中での電荷キャリアの散乱は、このとき主として付着部位ないし捕獲部位によって決まる。このため、電流はノイズが少なくなる。
散乱効果の抑制を改善するために、ナノワイヤの交差領域の幅は、とりわけ有利には、ナノワイヤ内の電荷キャリアの散乱長と同程度になるように選択することができる。この散乱長は、例えば約50nmになることもある。
装置の一つの有利な使用方法は、装置が癌細胞の診断に利用されることを特徴とする。
本発明による電界効果トランジスタに、癌細胞の検出のために抗体を配置することができる。腸癌患者の腫瘍細胞を含む組織または血液試料は、本発明の装置を通して流せる細胞溶液として調製することができる。有利にも、癌細胞の抗原は抗体に結合し得る。これにより、本発明の装置のゲートにおける表面電位が変化し、それがナノワイヤ内の電流強度の変化をもたらす。
この装置の一つの有利な使用方法は、この装置が情報を記憶するための量子情報技術において利用されることを特徴とする。センサの新規な十字型の形状により、例えば、それが電荷をトラップしたときの状態を“1”として、また、トラップされた電荷がないときの状態を“0”として値を評価することで、量子力学的プロセスを情報技術に活かすアプローチにも用いることができる。つまり、この装置により情報を記憶することができる。
エッチングには、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)または水酸化カリウム(KHO)を含むエッチング剤を一般に使用することができる。
エッチングの際にTMAHを用いて様々な異方性構造を形成することができる。異方性エッチングに適した他の任意のエッチング剤も使用することができる。その際には、約0.5nmから5nmのスケールでナノワイヤの表面上に平坦な平面を形成することができる。
少なくとも一つの付着部位は、レーザ光によって生成することができる。
レーザ光線は、光線が直径10nm〜70nmだけしか持たないようにアンテナによって収束することができる。レーザ光を用いることで、例えばアニーリングプロセスとも呼ばれる、先行技術より公知の焼鈍工程によって、正確に決められた位置に付着部位を生成するか、または再び除去することができる。
少なくとも一方のナノワイヤをドープすることができる。特に、この一方のナノワイヤが、他のナノワイヤとは異なるドーピングを付与されるのでもよい。
好ましくは、ソース接点およびドレイン接点に場合によりそれぞれ異なるドーピングを行うようにしてナノワイヤをドーピングするのもよい。このドーピング方法では、例えばナノワイヤ内に別の欠陥が発生しない。あるいは、ナノワイヤがエッチングされる半導体層は、エッチングプロセスの前に異なる領域に異なるドーピングが行われてもよい。
少なくとも一つのナノワイヤによって互いに接続された少なくとも2つの交差領域を有するネットワークを提供することもできる。この場合、第一の交差領域は、例えば異なる電荷数のケイ素−酸素原子またはケイ素−酸素イオンの形態において、第二の交差領域とは違った付着部位を有することができる。これにより、測定された電流信号を変調することができる。例えば、或る時間内で最大値から最小値まで変化する電流信号を生成することができ、その信号の振幅もこの時間内において異なる二つの値の間で変化する。
分子が付着することによる電位の変化の測定結果は、とりわけ、捕獲時間や活性化エネルギー−つまり液体に印加される測定に必要な電圧(この電圧から、ナノワイヤを通して流れる電流と、付着部位との間で電荷交換が起きる。)といった付着部位の特性に依存する他、各ナノワイヤの断面、付着部位の位置、捕獲時間および放出時間といった特性時間への電流の依存性に依存し、さらにゲートおよび基板における電圧にも依存する。それぞれの最適値は、当業者に周知の手段によって決定することができる。
幅および高さなどのナノワイヤの特徴的な寸法は、測定結果が付着部位によってのみ決まるように、当業者に周知の手段によって調整することができる。
本発明のトランジスタの不動態化(パッシベーション)のために、例えばPI4525パッシベーション材料を用いることができる。この材料は、いわゆるハードベーク工程で構造を硬化させる前に、例えば電圧印加手段の外部接点用のボンディング表面では、アルカリ現像液で完全に除去できる。電圧印加手段の不動態化は、特に、検査対象の電解質溶液のような液体に対するリード線の不動態化にも関わる。
続いて、本発明による方法の有利な実施形態では、例えばPI4525を含み、接点およびリード線を保護および絶縁できる液密な外面部(フレーム部)が活性シリコン層上に設けられる。さらに、液体に電圧を印加するための手段で不動態化されたものがこの外面部(フレーム部)の内部に提供される。これらの手段は、例えば電圧源に接続されていて検査すべき液体に浸すことができる電極を有していてもよい。これにより、“液体ゲート”が設けられる。
次に、生体分子を含む溶液、例えば従来技術から知られているトロポニン(Tn)を添加し、トランジスタをこの溶液と接触させるか或いはその中に浸漬する。
その後、ドレインおよびゲートは、トランジスタのI−V特性において最適化された仕方で電圧が印加される。このとき、ドレイン接点で測定される電流は、液体に印加される電圧に依存する。
次の工程で、ドレイン電流の変化の時間依存性が測定される。
次の工程では、付着部位における電荷の捕獲時間が電流測定用のデータから決定される。捕獲時間τは、液体試料の、異なるpH値について測定される。この目的のために、液体中のプロトンの濃度は、当業者に周知の方法によって変えることができる。ソースからドレインへの電流が特定の電流値をとる頻度を示すヒストグラムを作成することもできる。このことから、いかなる速さで電流が変化するかが分かる。これにより、捕獲時間についても結論付けることができる。
次の工程において、測定されたデータを分析し、そしてそれを較正曲線と比較することによって生物学的対象が特定される。
基板にバイアス電圧、すなわち適切なバックゲート電圧を印加することによって、適切な付着部位を選択して、生体分子の付着による電位変化の増幅信号を測定することができる。
最適化されたゲートの電圧および局所電界を用いることができるので、電流変化の影響を増幅し、より正確に測定できるようになる。これにより、捕獲時間の電流強度Iに対する依存性をI−1からI−15に変更することができる。従来技術から知られているバイオセンサと比較して、感度を一桁改善することができる。生体分子によるゲート領域内の電位の変化によって引き起こされる電流の変化を測定することによって、電界効果トランジスタを含むバイオセンサは、これまでに知られているよりもはるかに高感度になり得る。
この構造はまた、複数の交差領域または共通部分を有する、より多くのナノワイヤに拡張することができる。この場合には、例えば各交差領域(これらは、それぞれ或る特定の捕獲時間と放出時間を有する。)に一つの付着部位など、より多くの付着部位を設けることもできる。そのときには、電流信号のスペクトルに多数の時定数が含まれていることになり得る。
ナノワイヤが設けられるべき領域の幅が複数のナノワイヤに対してそれぞれ異なるように選択される場合、ナノワイヤは、エッチングプロセス後に異なる高さを有することができる。電荷キャリアが移動するナノワイヤ内の領域もまた、電圧が基板に印加されたときに異なる高さになり得る。基板およびゲートの適切な電圧により、三次元から一次元、或いはゼロ次元への電流の流れの切り換えが可能である。
微小電位を測定するための電界効果トランジスタを製造する、ここに示された方法は、CMOS技術と相性がよい。
[実施例]
以下に、例と図に基づいて本発明の主題を詳細に説明する。これらは限定的に解釈されるべきではない。そこでは、交差する少なくとも二つのナノワイヤを有する本発明の電界効果トランジスタを製造する方法およびその使用方法を記載する。
これに関して、以下の工程が実行される:
第一の工程では、シリコンオンインシュレータウェハが酸化され、その際、SiO層がシリコン層上に生成される。
この場合、SiO層は、シリコン基板またはウェハを酸化することによって生成することができる。酸化は約1000℃の温度で30分間に起きる。その後は、Si層は約50nmの厚さを有する。SiO層の厚さは、約5〜40nmである。シリコン結晶の{100}面は、有利には層構造の方向における基板の法線方向に向いている。基板は、シリコン層とこのシリコン層上に形成された絶縁層とを含むことができる。活性シリコン層はこの絶縁層上に設けることができる。
次いで、SiO層上に、交差する少なくとも二つのナノワイヤが設けられるべき領域およびナノワイヤにおける各ソース接点およびドレイン接点のための領域がリソグラフィプロセスによって定められる。
一つの考えられる幾何学的な形状には、互いに約90°の角度をなす二つのナノワイヤが含まれる。この種の二つのナノワイヤのための、ナノワイヤ長手軸線に沿って少なくとも二つの軸対称構造(これらは、90°の角度で交差し、それぞれ少なくとも一つの全体的または部分的に矩形または正方形の形状を有する。)を持つパターンを含むマスクは(図8参照)、この点について有利にも、これらの構造の一方では各矩形部分の二つの側部がウェハの平坦部と平行に延びるように整列することができる。ウェハの平坦部とは、ウェハとその結晶構造の向きを整えるのに用いられる、ウェハ側部における真っ直ぐなエッジのことである。他の幾何学的形状、例えば、6個の交点による共通の交差領域を有する、より幅広の二つのワイヤと、より幅狭の三つのワイヤとが定められるのでもよい(図2および図3参照)。
活性Si層上またはSiO層上にフォトレジストまたは電子線用レジストを設ける。層が並んだもの(Schichtenfolge)(積層体)全体が図11に示されている。
その後、被覆された基板と光線源ないし電子線源との間にマスクを配置する。この線源からのフォトレジスト層の照射(焼き付け)を続けて行なうことにより、マスクのパターンがフォトレジスト層に転写される。これにより、マスクのパターンと一致する面領域が選別されたものとなる。マスクのパターンによって特定される面領域がこうしてフォトレジストへの転写によって定められる。
リソグラフィプロセスでは、接点をパターニング(Strukturierung)するのに光線を使用するフォトリソグラフィ、またはナノワイヤが設けられる領域をパターニングするのに電子線を使用する電子線リソグラフィを用いることができる。接点をパターニングするために、ナノインプリント技術の既知の方法も用いることができる。光リソグラフィと電子線リソグラフィとを組み合わせる場合は、まず適したフォトレジストを用いて光リソグラフィを実施し、次にフォトレジストを除去して電子線リソグラフィを実施すればよい。
次に、マスクのパターンと一致する面領域以外、すなわちマスクのパターンによって定められる面領域以外のフォトレジスト層の領域が、従来技術から公知の方法によって除去される(図12参照)。
また、マスクのパターンによって定められた面領域以外のSiO層の領域は、当該技術分野において既知の方法によって除去される。これは例えばドライエッチングの既知の方法、例えばイオン(例えばP、As或いはBを用いるもの)といった粒子を当てることによる材料の除去により行うことができる。フォトレジストも除去される(図13参照)。
次の工程では、マスクのパターンに一致する面領域内に設けられている活性Si層またはその残った領域が、残ったフォトレジストないし電子線レジストを除去(図14参照)した後に湿式化学異方性エッチングされる。このプロセスは、90°の角度で交差する三角形の断面のナノワイヤ、ならびにソース接点およびドレイン接点のための高所部を形成するのに十分な時間にわたって実行される(図15参照)。SiO層の残った領域も同様に、当業者に周知の方法によって除去することができる(図16参照)。
エッチングのために、5%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)および95%の蒸留水による混合液を80℃の温度で使用することができる。ここで、シリコン結晶は、その〈100〉方向を基板の表面の法線方向に向けて配向されている。(111)方向の結晶面のエッチング速度は13nm/minである。(111)方向に配向されている結晶面は、例えば(100)方向に配向されている結晶面よりもTMAHによってゆっくりとエッチングされる。三角形断面および平坦結晶面を54.7°の角度で有するナノワイヤは、15秒から10分の間に形成される。
この方法によって製造された、交差する少なくとも2つのナノワイヤを有する本発明のトランジスタ(図1、5および6を参照)は、図4に示され、断面では図24に示されている。
代替的に、パターンの全体的な面領域と、さらに別の二つの面領域とをそれぞれ有している第一のマスクを照射(焼き付け)に使用してもよい。これらさらに別の二つの面領域は、パターンの全体的な面領域の二つの長手縦軸線によって画成された象限のうち対蹠的に対向配置された象限に設けられているとともに、各象限内におけるパターンの部分的な面領域とともに正方形または長方形を形成する(図9参照)。
このようなマスクを使用する場合、対蹠的に対向位置する二つの象限では、パターンの面領域と一致する二酸化ケイ素層上またはフォトレジスト上の面領域のエッジは照射(焼き付け)が行われない。すると、フォトレジストおよび二酸化ケイ素層の未照射領域は、現像工程では除去されない(図20参照)。そのため、この場合にはエッチング剤はこれらのエッジを侵食しない。したがって、ナノワイヤが入食される(中に入り込むようにエッチングされて形成される)べき領域は、対向する二つのエッジで同時には侵食されない(図21参照)。こうして、エッチングプロセスは、領域が両側から同時にエッチングされる場合よりもより制御された方法で実行することができる。
次に、同じタイプの第二のマスクを使用し、第一のマスクを使用してまだ照射(焼き付け)が行われていない象限内の、エッチングされなければならないフォトレジスト層ないし二酸化ケイ素層或いはさらなる保護層の領域の照射(焼き付け)を行うことができる。これらは、対蹠的に対向位置する他の二つの象限である(図10参照)。これらの領域を除去した後、先行の焼き付けおよびエッチング工程によるエッジとは反対側に位置する、ナノワイヤが入食されるべき領域の残りのエッジをエッチング剤に曝すことができる。エッチング剤をこれらのエッジに付与することによって、ナノワイヤを半導体層にエッチングすることができる(図23参照)。この場合、第一のマスクを使用してエッチングされた領域は、フォトレジストまたはレジストを設けることで保護することができる(図22参照)。
代替的に、パターンの全体的な面領域と、さらに別の三つの面領域とをそれぞれ有しているマスクを使用することができる。これら三つの面領域は、パターンの全体的な面領域の両長手軸線によって画成されるそれぞれ一つの象限内に設けられているとともに、各象限内におけるパターンの部分的な面領域とともに正方形または長方形を形成する。
このようなマスクを使用する場合、パターンの面領域と一致する二酸化ケイ素層上またはフォトレジスト上の面領域のエッジの照射(焼き付け)が一象限においてのみ行われる。残りのエッジは、エッチング剤の使用時にエッチング剤によって浸食されない。これにより、エッチングプロセスのさらに良好な制御が可能になる。このタイプの四つのマスクを使用することによって、ナノワイヤが設けられるべき領域の全てのエッジを、次から次に行なわれるエッチング工程でエッチングすることができる。
次に、熱酸化により、新しいSiO層が、ナノワイヤの表面に沿って、厚さが5nmから40nmの範囲にある誘電体層として設けられる(図17参照)。
次の工程で、ソース、ドレインおよびゲートが形成される。
ソース接点およびドレイン接点用に指定された高所部は、有利には、先ずは5×1019cm−3から5×1020cm−3のドーピング濃度でドーピングすることができる。
次に、金属の小プレート(例えば金の小プレート)が、ソース接点およびドレイン接点用に指定された高所部に設けられる(図18参照)。さらに、例えば、拡散プロセスの防止のために、金属プレートと高所部との間にチタン層を介在させてもよい。こうして、高所部は、電気が流れるようにそれぞれのナノワイヤおよび電圧源に接続することができる。例えば、活性シリコン層を基板の角部または裏面で除去し、金属ブロックをゲートとしてまたはバックゲートとして設け、電圧源と電気的に接触させることができる(図7に示されるB−B’線に沿った断面において金属ブロックが図中に示されている図4および図19を参照)。こうして基板は、電気が流れるように電圧を印加するための手段に接触させることができる。
ナノワイヤ上のSiO層または誘電体層には、少なくとも一つの付着部位が、ナノワイヤの表面まで有利には最大2nmの距離に設けられる。
付着部位を形成するために、金属の小プレート、例えば前述の金の小プレートを、ナノワイヤの上側の誘電体層上に、交差領域周りに例えば5nm〜40nmの厚さで蒸着することができる。これらの金属の小プレートは、アンテナ、特にボウタイアンテナの構成要素を形成する。これにより、レーザ光線をナノワイヤの交差領域の中心に集束させることができる。
ボウタイアンテナの金属の小プレートは、通常50nmの間隔を有し、金属の小プレートの最大幅は60nmである。金属の小プレート、特に金の小プレートの構造は、電子線リソグラフィを用いて取り付けることができる。特に、四つの金属板は、各ナノワイヤにおける誘電体層上において、ナノワイヤの共通の交差領域を挟んで各ナノワイヤのそれぞれの側に金属からなる小プレートが配置されていて、対向する小プレートがそれぞれアンテナを形成するように設けることができる。
このアンテナにより、入射する電磁線、特にレーザ光線を所望の点に集束させることができるため、狙った場所に付着部位を生成することができる。それは例えば二つのナノワイヤの交差領域の中心とすることができる。複数の場所を狙って付着部位を生成することもできる。その精度は特にレーザ光線の直径によって制限される。
付着部位の密度は、例えば785nmの波長におけるレーザ光の強度によって制御することができ、それによって誘電体層内の電界が局所的に変更される。このようにして、例えば、アニーリングプロセスとも呼ばれる焼鈍プロセスによって、付着部位ないし欠陥を局所的に形成ないし除去することができる。ナノワイヤ上の誘電体層ないしはSiO層はこのとき、有利にもレーザ光線を透過させる。この結果、例えばSiO層から酸素原子を除去することによって、ナノワイヤのSiO層とシリコン層との間の中間層に付着部位を正確に生成することができる。
その後、SiO層が設けられていないナノワイヤの表面ならびにドレイン、ソースおよびゲート接点における電圧印加手段が不動態化(パッシベーション)される(図18参照)。
このために、例えばPI4525パッシベーション材料を用いることができる。この材料は、いわゆるハードベーク工程で構造を硬化させる前に、例えば電圧印加手段の外部接点用のボンディング面では、アルカリ現像液で完全に除去できる。電圧印加手段の不動態化は、特に、検査しなければならない電解質溶液等の液体に対するリード線の不動態化にも関係する。
次に、液密な外面部(フレーム部)が活性シリコン層上に設けられる。これは例えばPI4525を有し、接点およびリード線を保護および絶縁することができる。さらに、不動態化された、液体への電圧印加手段がこの外面部(フレーム部)の内部に設けられる。これらの手段は、例えば検査すべき液体に浸すことが可能で且つ電圧源に接続されている電極を有していてもよい。これにより“液体ゲート”が設けられる。
続く工程では、生体分子、例えば従来技術から公知のC反応性タンパク質(CRP)またはトロポニン(Tn)を含む溶液が添加される。
続く工程では、ドレインおよびゲートは、トランジスタのI−V特性において最適化された仕方で電圧が印加される。ドレイン接点で測定された電流は、液体中に印加された電圧に依存する。
次の工程では、ドレイン電流の変化の時間依存性が測定される。
後続の工程において、付着部位における電荷の捕獲時間が電流測定についてのデータから決定される。捕獲時間τは、液体試料の異なるpH値に関して測定される。この目的のために、液体中のプロトンの濃度は、当業者に周知の方法によって変更することができる。ソースからドレインへの電流が特定の電流値をとる頻度を示すヒストグラムを作成することもできる。これにより、いかなる速さで電流が変化するかが明らかになる。その結果、捕獲時間についても結論が導かれる。
次の工程では、測定されたデータを分析し、そしてそれを較正曲線と比較することによって生物学的対象物が同定される。
基板にバイアス電圧、すなわち適切なバックゲート電圧を印加することによって、適切な付着部位を選択して、生体分子の付着による電位変化の増幅信号を測定することができる。
最適化されたゲート電圧および局所電界を用いることができるので、電流変化の影響を増幅し、そしてより正確に測定することができるようになる。これにより、捕獲時間の電流強度の依存性をI−1からI−15に変えることができる。従来技術から知られているバイオセンサと比較して、感度を一桁改善することができる。生体分子によるゲート領域内の電位の変化によって引き起こされる電流の変化を測定することによって、電界効果トランジスタを含むバイオセンサは、以前から知られているものよりもはるかに高感度に構成することができる。
この構造はまた、複数の交差領域または共通部分を有するより多くのナノワイヤに拡張することができる。
ナノワイヤが設けられるべき領域の幅がナノワイヤに対してそれぞれ異なるように選択される場合、ナノワイヤは、エッチングプロセス後に異なる高さを有することができる。電荷キャリアが移動するナノワイヤ内の領域もまた、電圧が基板に印加されたときに異なる高さになり得る。基板およびゲートにおける適切な電圧により、電流の流れを三次元から一次元またはゼロ次元へ切り換えることが可能になる。
微小電位を測定する電界効果トランジスタを製造するためのここに示された方法は、CMOS技術と両立する。
以下に、図面を参照して本発明の主題をより詳細に説明するが、本発明の主題はそれによって限定されるものではない。
電界効果トランジスタの活性領域を示す図である。 電界効果トランジスタの活性領域を示す図である。 共通の交差領域を持つ5本のナノワイヤを持つメサ構造の例を示す図である。 共通の交差領域を持つ5本のナノワイヤを持つメサ構造の例を示す図である。 共通の交差領域を持つナノワイヤを作製するためのマスクを示す図である。 共通の交差領域を持つ2本のナノワイヤを有する電界効果トランジスタを示す図である。 共通の交差領域を持つ2本のナノワイヤの平面図である。 エッチングにより刻み込まれたナノワイヤがある活性シリコン層の平面図である。 活性シリコン層内に設けられた直方体状の金属接点を有する外面部(フレーム部)のない電界効果トランジスタの平面図である。 幾何学的な形状規定を表すパターンの面(面領域)を示す図である。 対蹠的に対向位置する二つの象限IIおよびIVからなるパターンの部分的な面領域を有するマスクを示す図である。 対蹠的に対向位置する二つの象限IおよびIIIからなるパターンの部分的な面領域を有するマスクを示す図である。 本発明の電界効果トランジスタが製造されるべき積層体の断面図である。 PMMA層の選択領域を除去した後の積層体の断面図である。 上側の二酸化ケイ素層の選択領域を除去した後の積層体の断面図である。 残ったPMMA高所部を除去した後の積層体の断面図である。 活性シリコン層に所望の異方性構造を設けた後の積層体の断面図である。 上側のシリコン層の全領域を除去した後の積層体の断面図である。 ナノワイヤの表面に沿って新たな二酸化ケイ素層を設けた後の積層体の断面図である。 ナノワイヤ上に金の小プレートを設けた後の積層体の断面図である。 直方体状の金属接点を設けた後の積層体の断面図である。 PMMA層の相応の領域を除去した後の積層体の断面図である。 図9に示されるマスクによって特定される、二酸化ケイ素層内の選択領域をエッチングした後の積層体の断面図である。 図10に示されるマスクによって特定される、二酸化ケイ素層内の選択領域をエッチングした後の積層体の断面図である。 上側の二酸化ケイ素層の選択領域を除去した後の積層体の断面図である。 PMMA層および上側の二酸化ケイ素層の全領域を除去した後の積層体の断面図である。 ナノワイヤによって接続された複数の交差領域からなるネットワークを示す図である。
図1は、交差する2本のナノワイヤを有する電界効果トランジスタの活性領域を示す。図1a)は、側方から見た図を示す。ここでは、断面が三角形の2本のナノワイヤ101、102が90°の角度で交差する場合が示されている。Lsideで表される三角形断面の特徴的な幅、つまり基板に面する側のワイヤの幅(不図示)は50nmである。ナノワイヤの長さLNWは、例えば、200nm、400nm、600nm、1000nm、またはそれらの間の値を取る。
図1b)は、中心103を有する交差領域において90°の角度で交差する2本のナノワイヤ101、102を上方から見た図を示す。シリコンオンインシュレータ(Silicon−on−Insulator)の基板には、バイアス電圧、いわゆるバックゲート電圧を供給することができる。これにより、電荷の流れが生じるナノワイヤの導電領域が、先端、つまり図示された三角形構造の、基板とは反対側の領域へとシフトする。
図2a)は、複数ナノワイヤの場合のメサ構造を示す。図2b)は、図2a)のメサ構造であって、複数本のナノワイヤを有し、これらが90°の角度で交差して2×3個のコンタクトポイントがあるメサ構造の拡大された中央部分を示す。水平方向の2本のナノワイヤ219、220と、217、218、221の符号が付された新たなマスク内の垂直方向の3本のナノワイヤとからなる構造が示されている。
各ナノワイヤは、図2aに示される付属のリード線201、202、203、204、205、206、207、208、209、210に接続されている。これらのリード線は、ミクロン単位の大きさを有する。そのため、フォトリソグラフィで通常利用可能な解像度を使用することができる。リソグラフィは、一工程または複数工程で行うことができる。
黒く色づけされた面領域はシリコンからなる面領域に対応する。リード線と各ナノワイヤとの間に10個の電気接点があり、そのうち4個は図2b)において例えば211、212、213、214の符号が付されている。2×3個のコンタクトポイント(これらの点でナノワイヤが交差する。)のうち、例えば二つは215および216の符号が付されている。
図3は、同一平面上に同じ高さで設けられている交差する5本のナノワイヤの構造を持つ電界効果トランジスタを製造するために開発されたマスクを示す。この図は、90°で交差する2本ないし3本のナノワイヤの例を示す。各リード線も示されている。四角形301には、パターニング(Strukturierung)に電子ビームが使用される領域が含まれる。
図4は、交差領域405において90°の角度で交差する、SiO層408上のナノワイヤ402および404を含む電界効果トランジスタを示す。ナノワイヤの端部には、ソース接点およびドレイン接点、例えば406および403が設けられている。ソースおよびドレインはそれぞれ、例えば401の符号が付された金属製の上部接続面を含む。接点は、本例では符号407が付されたパッシベーション層によって保護されている。このパッシベーション層は、液密な外面部(フレーム部)をも形成する。さらに、構造体の手前側には、基板409に電圧すなわちバックゲート電圧を印加するための大きな金属接点410が示されている。
図5は、90°の角度で交差する2本のナノワイヤ502および507、ならびにワイヤにおける長方形の金属接点501、504、506、508およびナノワイヤの交差領域509の平面図を示す。交差領域内の電流の流れは、基板に電圧を印加することによってナノワイヤの先端の方へシフトさせることができる。試料を検査するのに適した付着部位もまた、基板に電圧を印加することによって選択することができる。ナノワイヤの交差領域周りに配置されている三角形の二つの金属の小プレート503および505を持つボウタイアンテナも示されている。このアンテナによって、トラップないし付着部位の密度を調整し、個別の一つの付着部位の位置ないし選択を制御することができる。基板に電圧を印加することによって、交差するナノワイヤの領域内の表面電位の変化から増幅信号を得るのに適した付着部位ないしトラップを選択することができる。表面電位の変化は、ゲートの誘電体層への分子の結合または付着により生じる。
図6は、活性シリコン層の平面図を示す。活性シリコン層は、この層にエッチングされたナノワイヤを有する。ここではその一例としてそれらのワイヤの一つが符号602を付されている。ワイヤは三角形断面を有し、ワイヤに沿った三角形断面の先端がここでは符号603を付されている。また、電気的な接点のための高所部のうちの一つにここでは一例として符号601が付されている。
図7は、外面部(フレーム部)無しの、活性シリコン層内に設けられた基板接続用の直方体状の一つの金属接点701とナノワイヤとを有した電界効果トランジスタの平面図を示す。
図8は、ナノワイヤを形成するためのパターンの面領域を象限I、II、III、IVとともに示している。これらの象限は、パターン801の面領域の長手軸線ないし対称軸線806、807により画成されている。さらに、これらの象限においてパターンの面領域と相補的な面領域が示されており、これらの相補的な面領域は、各象限において正方形になるようにパターンの面領域を補っている。例えば、これらの相補的な面領域の一つが符号802を付されている。さらに、一つのエッジ805が、パターンの面領域のコーナー点803と804の間の部分区間として例示されている。
図9は、対蹠的に対向位置する二象限IとIIにおけるパターンの部分的な面領域が、さらに別の面領域によってそれぞれ一つの正方形となるように補われるマスクを示す。象限IIとIVでは、パターンの部分的な面領域は、一つの正方形になるよう補われることはない。こうして、これらの象限のエッジに沿って、例えば面領域902を照射線が通り抜けることができる。
図10は、図9のマスクと相補的なマスクを示す。このマスクでは、対蹠的に対向位置する二象限IIとIVにおけるパターンの部分的な面領域が、さらに別の面領域によってそれぞれ一つの正方形となるように補われる。象限IとIIでは、パターンの部分的な面領域は、一つの正方形になるよう補われることはない。こうして、これらの象限のエッジに沿って、例えば面領域1002を照射線が通り抜けることができる。
図11は、例えばPMMA層1101、二酸化ケイ素層1102、活性シリコン層1103(その{100}面が、積層方向における基板表面の法線方向を向いている。)、さらに別の二酸化ケイ素層1104、ケイ素層1105を含む基板の断面図である。
図12は、図8によるマスクを使用して電子線を照射し、PMMA層の選択された領域を当業者に周知の現像工程によって除去した後の積層体を示す。PMMA高所部1201、1202、1203が二酸化ケイ素層1102上に残っている。
図13は、PMMA領域1201、1202、1203の間の二酸化シリコン層1102の領域が抵抗イオンエッチング(resistive ion etching: RIE)を使用して除去された後の積層体を示す。二酸化ケイ素層の領域1301、1302、1303が残っている。
図14は、二酸化ケイ素層上に残っているPMMA高所部1201、1202、1203が当業者に周知の方法によって除去された後の積層体を示す。
図15は、活性シリコン層において、所望の異方性構造1501、1502、1503が、二酸化シリコン層1301、1302、1303が残っている領域の下側に入り込むようにエッチングされた後の積層体を示す。
図16は、当業者に周知の方法によって二酸化シリコン層1301、1302、1303の領域が除去された後の積層体を示す。断面三角形のナノワイヤ1502を有する所望の幾何学形状が残る。
図17は、新たな二酸化シリコン層1701がナノワイヤの表面に沿って熱酸化によってナノワイヤ1502上に形成された後の積層体を示す。
図18は、三角形断面1502を有するナノワイヤ上の二酸化ケイ素層1701上に、アンテナを構成する一部として金の小プレート1801が設けられた後の積層体を示す。高所部1501および1503には、さらにパッシベーション要素1802および1803を設けた。
図19は、バックゲート電圧を印加するための直方体状の金属接点1904であって、最下のシリコン層1105と接触している金属接点1904が活性シリコン層内に設けられた後の、図7に示されたB−B’線に沿った積層体を示す。図示された断面において、最下のシリコン層上の二酸化シリコン層は、二つの領域1906および1908に分割されている。シリコンを有しかつ活性シリコン層内に形成されている、接点として二酸化シリコン層上に設けられた高所部1907上には、外部の測定構成体と電気的に接触するための金属を有する直方体状の高所部1902が設けられている。要素1901は不動態化材料を含んでいる。
図20は、図9に示すマスクを用いてPMMA層の相応の領域が先ず照射され、次いで除去された後の、図6に示されたA−A’線に沿った積層体を示す。断面では、PMMA層のうち二つの分割領域2001および2002が残っている。
図21は、PMMA層に残っている領域2001および2002の下側の二酸化ケイ素層1102の領域を除去することで、二つの分割領域2101および2102がこの層に残り、これらの残留する領域2101および2102の下側において活性シリコン層2103および2104の領域が異方性エッチングされた後の積層体を示す。
図22は、エッチングされた領域が新たなPMMAの形成によって保護され、図10に示すマスクを用いてPMMA層の相応の領域が先ず照射され、次いで除去された後の、図21で示された積層体を示す。断面では、PMMA層のうち二つの分割領域2201および2202が残っている。
図23は、PMMA層に残っている領域2201および2202の下側の二酸化ケイ素層2101の領域を除去することで、二つの分割領域2301および2302がこの層に残り、これらの領域2301および2302の間の活性シリコン層2103の領域が、分割領域2303および2304が残るように異方性エッチングされた後の、上述の積層体を示す。この場合、分割領域2304は、三角形の断面を有するナノワイヤを形成する。
図24は、PMMA層2201、2202および二酸化ケイ素層2301、2302、2102の領域が当業者に周知の方法によって除去された後の積層体を示す。断面三角形のナノワイヤ2304を有する所望の幾何学形状が残る。
図25は、ナノワイヤによって接続された複数の交差領域からなるネットワークを示す。繋がっているナノワイヤのうちの一つに例示的に符号2503が付されており、交差領域のうちの一つに例示的に符号2502が付されている。接点のうちの一つに例示的に符号2501が付されている。このようなネットワークは、不純物による電子などの電荷キャリアの捕獲ないし放出がドレイン電流の振る舞いを通して測定される場合に、例えば情報技術や量子情報技術において論理ゲートに用いることができる。
実施例について以下の事項が該当する:
本発明の最も簡潔な構成では、それぞれ半導体材料からなる交差する二つのナノワイヤであって、それぞれ一つのソース接点およびドレイン接点を有するとともに、それぞれのソース接点とドレイン接点の間に電圧を印加するための手段を有するナノワイヤを対象としているにもかかわらず、本発明の考え方で明らかになったことは、交差する両ナノワイヤがそれぞれ二つの接点しか有していない場合が有利になり得るということである。これらはしかし、必ずしもソース接点およびドレイン接点として形成されていなくてもよいと考えて構わない。
これに加えて明らかになったことは、本発明による装置並びにこの種の装置を用いる場合、一本のナノワイヤのソース接点およびドレイン接点の場合ならそうするであろうような単一ナノワイヤの二接点間に電圧を印加する、というのではなく、一本目の(第一の)ナノワイヤの任意の一接点と、二本目の(第二の)ナノワイヤの任意の別接点との間に電圧を印加できれば、やはり有利になり得るということである。その場合、交差するナノワイヤは、これらのナノワイヤが少なくとも一つの共通のコンタクトポイントを備え、そのためにこれらのナノワイヤが好ましくは一平面内になければならないというものである。

Claims (16)

  1. 試料の微小電位を測定する装置であって、ソース、ドレインおよびゲートのある少なくとも一つの電界効果トランジスタを有する装置において、
    基板と、この基板の上に設けられた半導体材料からなる交差する少なくとも二つのナノワイヤであって、それぞれ一つのソース接点およびドレイン接点を有し、それぞれのソース接点とドレイン接点の間に電圧を印加するための手段を有するナノワイヤと、を備え、これら両方のナノワイヤは、それぞれ断面において三角形または台形の形状を有し、基板には、当該基板に電圧を印加するための手段が設けられていることを特徴とする装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、
    ナノワイヤは、その表面に沿って誘電体層によって少なくとも試料に対して電気的に絶縁されており、この層には、両方のナノワイヤのうち少なくとも一方から電荷キャリアを捕獲するとともに逆にこのナノワイヤに電荷キャリアを放出することができる少なくとも一つの付着部位が設けられていることを特徴とする装置。
  3. 請求項1または2に記載の装置において、
    各ナノワイヤの誘電体層上には、ナノワイヤの共通の交差領域を挟んで各ナノワイヤのそれぞれの側に金属からなる小プレートが設けられており、対向する小プレートはそれぞれアンテナ、とりわけボウタイアンテナを形成することを特徴とする装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の装置において、
    少なくとも一方のナノワイヤがドーピングされており、特に、一方のナノワイヤが他方のナノワイヤとは異なるドーピングを有していることを特徴とする装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の装置において、
    少なくとも一つのナノワイヤの少なくとも一部分が、このナノワイヤの残りの部分とは異なる幅および/または高さを有していることを特徴とする装置。
  6. 試料の微小電位を測定する装置を製造する方法であって、ソース、ドレインおよびゲートのある少なくとも一つの電界効果トランジスタを有する装置を製造する方法において、
    − 基板上に半導体層を設け、
    − 十字形構造のマスクパターンを半導体層に転写し、
    − マスクパターンの転写後に、異方性エッチングプロセスにおいて、交差する少なくとも二つの半導体ナノワイヤを設け、両方のナノワイヤがそれぞれ断面において三角形または台形の形状を有し、
    − ソース接点およびドレイン接点をそれぞれのナノワイヤに設け、
    − 基板に電圧を印加するための手段を基板に設ける
    工程に特徴を有する方法。
  7. 請求項6に記載の方法において、
    各エッチング工程においてそれぞれ一つのマスクを用いる少なくとも二つのエッチング工程に特徴を有する方法。
  8. 請求項6または7に記載の方法において、
    ナノワイヤの表面上に誘電体層を設け、この誘電体層内に少なくとも一つの付着部位を設け、当該付着部位が、両方のナノワイヤのうち少なくとも一方から電荷キャリアを捕獲するとともに逆にこのナノワイヤに電荷キャリアを放出することができることを特徴とする方法。
  9. 少なくとも一つの電界効果トランジスタを設ける請求項6から8のいずれか一項に記載の方法において、
    a)基板上に少なくとも一つの半導体層を設け、
    b)仮想的または実体的なマスクのパターンであって、その長手軸線に沿って二つの軸対称構造を有するパターンを用意し、これらの軸対称構造は、交差し且つそれぞれ全体的または部分的に長方形または正方形の形状を少なくとも一つ有し、
    c)半導体層上の面領域であってパターンの全体的な面領域と形が同じ面領域の少なくともエッジにエッチング剤が付与され、これが半導体層材料を異方性エッチングし、
    d)ナノワイヤの各端部に設けられたソースないしはドレインのための一つの高所部を有し、三角形状または台形状の断面を有する交差する少なくとも二つナノワイヤが面領域の長手軸線に沿って設けられるまで、工程c)で述べた面領域の縁部の反対側のエッジに対して工程c)を再度行い、
    e)ナノワイヤの表面に沿って誘電体層を設け、
    f)ワイヤ表面に沿った誘電体層に少なくとも一つの付着部位を設け、
    g)ドレインとソースのために定められた高所部および基板を、電圧を印加するための手段に、電気が流れるように接続する
    工程を特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、
    工程c)によりエッチング剤を付与するときに、以下の副工程を行なうことを特徴とする方法:
    i)工程c)で述べた面領域の少なくとも第一のエッジにエッチング剤を付与し、このとき少なくとも、第一のエッジと平行に延びるこの面領域の長手軸線と、第一のエッジの反対側にある第二のエッジとの間には、エッチング剤を付与せず、
    ii)エッチング剤を除去し、その後少なくとも第二のエッジにエッチング剤を付与し、このとき少なくとも、工程i)による長手軸線と第一のエッジとの間には、エッチング剤を付与せず、
    iii)工程i)とii)におけるエッチングプロセスを、請求項9に記載の工程d)によって実行する
    ことを特徴とする方法。
  11. 請求項9または10に記載の方法において、
    請求項9における工程c)のエッチング剤の付与を以下の工程で実行する:
    i)半導体層上に少なくとも一つのさらに別の層を設け、この層が、電子線および/または光線および/またはイオンビームで照射された後に除去することができる材料を含み、
    ii)パターンの全体的な面領域に一致する少なくとも一つの面領域を有するマスクを用意し、
    iii)前記さらに別の層をマスクを通して電子線および/または光および/またはイオンビームにより照射し、
    iv)前記さらに別の層の領域であって、マスクを通り抜けて照射が行なわれた領域を除去し、
    v)少なくとも、前記さらに別の層の除去された領域が上に設けられていた面領域上における半導体層の表面上にエッチング剤を付与し、
    vi)請求項9に記載の工程d)によって方法を継続し、工程c)で述べられた面領域のエッジに、照射のための工程ii)によるマスクの使用後にその都度エッチング剤を付与する
    ことを特徴とする方法。
  12. 請求項11に記載の方法において、
    用意されたマスクは、それぞれパターンの全体的な面領域とさらに別の二つの面領域を有し、これらのさらに別の面領域は、パターンの全体的な面領域の両長手軸線によって画成される、対蹠的に対向配置された象限内に設けられており、各象限内におけるパターンの部分的な面領域とともに正方形または長方形を形成する
    ことを特徴とする方法
  13. 請求項11または12に記載の方法において、
    用意されたマスクは、それぞれパターンの全体的な面領域とさらに別の三つの面領域を有し、これらのさらに別の面領域は、パターンの全体的な面領域の両長手軸線により画成される、それぞれ一つの象限内に設けられており、各象限内におけるパターンの部分的な面領域とともに正方形または長方形を形成する
    ことを特徴とする方法。
  14. 請求項8から13のいずれか一項に記載の方法において、
    各ナノワイヤの表面上の誘電体層の上に金属からなる小プレート、とりわけ金の小プレートを蒸着する
    ことを特徴とする方法。
  15. 請求項8から14のいずれか一項に記載の方法において、
    使用されるマスクのパターン内の長方形構造の少なくとも一つは、異なる部分では異なる幅を有する
    ことを特徴とする方法。
  16. 請求項1から5のいずれか一項に記載の装置の使用方法において、
    時定数τまたは時定数τから試料のpH値を求めることを特徴とする使用方法。
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