JP2019527486A - 可変磁気単極子場電磁石およびインダクタ - Google Patents

可変磁気単極子場電磁石およびインダクタ Download PDF

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Abstract

新規の可変磁気単極子場電磁石およびインダクタは、いずれのAC−DC電気モータおよび発電機またはいずれのAC変圧器で使用され、巻線の層間に配置された交互配置型強磁性支持コアを含む、均等で安定した高密度界磁巻線システムを含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年7月20日に出願された米国仮出願第62/364,319号及び2017年7月20日に出願された米国仮出願第15/655,385号の利益を主張し、その両方の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、一般に、電気モータおよび発電機、変圧器および他の電気機械式アクチュエータ機に使用される、電磁石およびインダクタの分野に関する。より詳細には、本発明は、同じコイルの並列、直列および/または独立した巻線接続システムの組合せ、ならびに巻線層の間に交互配置型積層支持強磁性材料コアを有することによって、電磁石全体の発生磁極面または表面にわたって制御可能な磁場強度と極性振幅を有する、優れた集中度の等分布磁場に関する。
私たちが今日知っているように、定義上、電磁石は、電流の流れによって磁場が発生するタイプの磁石である。電流を切ると磁場は消える。単純な電磁石は、鉄心の周りに巻かれた絶縁ワイヤのコイルで構成されている。発生する磁場の強さは、電流量に比例する。ワイヤを流れる電流(I)は、磁場(B)を発生させる。磁場は、右手の法則に従って方向づけられる。
ワイヤを流れる電流は、該ワイヤの周りに磁場を発生させる。磁場を集中させるために、電磁石内においてワイヤは多数のターンが並ぶコイル状に巻かれている。ワイヤのすべてのターンの磁場はコイルの中心を通り、そこで強力な磁場が発生する。直管(螺旋)形状を形成するコイルは、ソレノイドと呼ばれる。軟鉄などの強磁性材料の「コア」がコイルの内側に配置されている場合、はるかに強力な磁場が発生し得る。強磁性コアは、強磁性材料の高い透磁性μにより、コイル単体の磁場の数千倍にまで磁場を増大させる。これは、強磁性コアまたは鉄心電磁石と呼ばれる。
電磁石の永久磁石を超える主な利点は、電流量を制御することにより、広範囲の予想データにわたって磁場を素早く操作できることである。しかしながら、磁場を維持するためには、電気エネルギーを連続供給する必要がある。
デンマークの科学者ハンス・クリスチャン・エルステッドは、1820年に、電流が磁場を発生させることを発見した。英国の科学者ウィリアム・スタージャンは、1824年に、電磁石を発明した。彼の最初の電磁石は、馬蹄型の鉄片を約18ターンの裸銅線で被覆したものであった(絶縁電線はまだ存在していなかった)。鉄を巻線から絶縁するように、該鉄はニス塗りされていた。電流がコイルを流れると鉄が磁化されて他の鉄片を引き寄せ、電流を切るとそれは磁性を失った。スタージャンは、電磁石はたったの7オンス(およそ200グラム)の重さしかないが、単電池の電流を流したときに9ポンド(およそ4キロ=4000グラム)を持ち上げることができることを見せてその力を示した。しかしながら、スタージャンの電磁石は弱いものであった。彼が使用した非絶縁ワイヤは、コア周りに間隔を置いて配置された単一層に巻き付けられたものに過ぎず、ターン数が制限されていたからである。1827年以降、米国の科学者ジョセフ・ヘンリーは、電磁石を体系的に改良して普及させた。絹糸で絶縁されたワイヤを使用することによって、彼は、コアに多層のワイヤを巻き付けることができ、何千ターンものワイヤによって強力な磁石を作り出した。その磁石の中には、2063ポンド(936kg)を支持できるものもあった。電磁石の最初の主な用途は、電信音響機であった。
強磁性コアがどのように働くのかの磁区理論は、1906年に、仏国の科学者ピエール・アーネスト・ヴァイスによって初めて提唱され、強磁性の詳細な近代量子力学理論は、1920年代に、ヴェルナー・ハイゼンベルク、レフ・ランダウ、フェリックス・ブロッホなどによって考案された。電磁石は、以下のものを含む電気機器および電気機械機器で非常に広く使用されている:
・回転式またはリニア式のモータおよび発電機
・変圧器
・電気機械式アクチュエータ
・電話交換に使用されていたリード継電器を含む継電器
・電気ベル
・拡声器
・磁気記録およびデータ記憶機器:テープレコーダ、VCR、ハードディスク
・MRI装置および質量分析計などの科学医療機器
・粒子加速器
・磁気ロック
・材料の磁気分離
・産業用リフティングマグネット
・MAGLEV列車に使用される電磁サスペンション
図11を参照すると、一定のB場近似を示す従来の磁気回路が示されている。
鉄心Cを有する典型的な電磁石の磁場(緑色)は、その中に2つのエアーギャップGを含む閉ループを形成している。磁場Bの大部分はコアに集中している。しかしながら、「漏れ磁束」と呼ばれる磁力線Bのいくつかは完全なコア回路をたどらず、電磁石によって及ぼされる力に寄与しない。ギャップGでは、磁力線は「漏れ磁場」Bにおいてコアの境界を越えて広がっている。これは、磁気回路の「抵抗」(磁気抵抗)を増加させ、コア内の全磁束を減少させる。ギャップが大きくなると、漏れ磁束および漏れ磁場は両方とも大きくなり、磁石によって及ぼされる力が減少する。線Lは、下記式(1)で使用される磁気回路の平均長を示す。それは、鉄心の長さLcoreとエアーギャップの長さLgapとの合計である。
モータ、発電機、変圧器、リフティングマグネット、および拡声器のような電磁石の多くの実用的な用途において、鉄心は、おそらくいくつかの狭いエアーギャップによって途切れたループまたは磁気回路の形態である。これは、鉄の磁場に対する「抵抗」(磁気抵抗)が空気よりもはるかに少ないためであり、磁場の経路の大部分がコア内にある場合、より強力な磁場を得ることができる。
磁場の大部分がコアループの輪郭内にとどめられているので、これによって数学的分析が単純化される。上の図を参照のこと。従来技術の典型的な電磁石の手法および制限には、ワイヤの巻線を囲うがコアに入らない力線が含まれている。これは、「漏れ磁束」と呼ばれる。したがって、このセクションの式は有効であり、実際には、次の電磁石に対して有効かつ実際に可能である:
磁気回路が、コア材料の単ループであり、おそらくいくつかのエアーギャップによって途切れている電磁石。
コアが、その長さにわたってほぼ等しい断面積を有している。
コア材料のセクション間のエアーギャップはいずれも、コアの断面寸法に比し大きくない。
ごく僅かな漏れ磁束がある。
従来技術の電磁石の巻線の概念で使用される強磁性材料の主な非線形の特徴は、B場がある値で飽和することであり、これは、ほとんどの高透磁性コア鋼で約1.6テスラ(T)である。電流をこの値まで増加させるとB場は急速に増加するが、この値を超えると、巻線に流れる電流量に関係なく磁場は横ばいになりほぼ一定になる。したがって、鉄心の電磁石から発生し得る磁場の強度は、1.6〜2T程度に制限される。
[電流により発生する磁場]
電磁石により発生する磁場は、巻線のターン数Nおよびワイヤ内の電流Iの両方に比例する。したがって、アンペア回数におけるこの積NIには、起磁力という名称がつけられる。1つの強磁性材料支持体につき単一の磁気回路を有する電磁石の場合、長さLcoreはコア材料の長さであり、長さLgapはエアーギャップの長さであり、アンペアの法則は次のようになる:


は、自由空間(または空気)の透過率である;この定義におけるAは、アンペアであることに留意されたい。
これは非線形の方程式である。コアの透過率μが磁場Bによって変化するからである。厳密な解を求めるには、使用されるB値でのμの値を、コア材料のヒステリシス曲線から取得しなければならない。Bが未知の場合、この方程式は数値法で解かなければならない。しかしながら、起磁力が飽和をはるかに超えているがためにコア材料が飽和状態にある場合、磁場はその材料の飽和値Bsatにほぼ等しくなり、NIの変化によって大きく変化することはない。閉磁気回路(エアーギャップなし)の場合、ほとんどのコア材料は、磁束通路1メートルあたり約800アンペア回数の起磁力で飽和する。
ほとんどのコア材料の場合、次のとおりである。

そのため、上記式(1)では、2番目の項が支配的になる。したがって、エアーギャップを有する磁気回路では、磁場Bの強度はエアーギャップの長さに強く依存し、コア内の磁束通路の長さはそれほど重要ではない。
[磁場が及ぼす力]
電磁石がコア材料の部分に及ぼす力は、次の通りである:
上述した場における1.6Tの限界により、鉄心電磁石が及ぼすことができる単位コア面積あたりの最大力、または圧力に対する制限が設定される;それはおよそ次の通りである:
より直感的な単位として、1Tでの磁気圧力が約4気圧、またはkg/cmであることを覚えておくと便利である。
コア形状が与えられると、与えられた力に必要なB場を式(2)から計算することができる;それが1.6Tを大きく超えて出てくる場合、より大きなコアを使用しなければならない。
[閉磁気回路]
電極をまたぐ鉄片を持ち上げる電磁石に見られるような閉磁気回路(エアーギャップなし)の場合、式(1)は次のようになる:
式(2)に代入すると、力は次のようになる:
力を最大にするためには、磁束通路Lが短くかつ断面積Aが広いコアが好ましいことが分かる。これを実現するために、リフティングマグネットおよび拡声器などの用途では、平らな円筒形の設計がよく用いられる。巻線は、一方の極を形成する短くて広幅の円筒形コアの周りに巻かれており、巻線の外側を包む厚い金属ハウジングは、磁気回路のもう一方の部分を形成し、磁場を前面に向けてもう一方の極を形成している。
[電磁石間の力]
上記の方法は、磁場通路の大部分がコアの外側にあるときは適用できない。磁力線がコアから出ている明確に定義された「極」を有する電磁石(または永久磁石)の場合、2つの電磁石間の力は、極の表面上における架空の「磁気電荷」によって磁場が生成されると仮定する「Gilbertモデル」を使用して見出すことができる。極の強度はmであり、単位はアンペアターンメートルである。電磁石の磁極強度は、次式から求めることができる:
2極間の力は、次のとおりである:
このモデルでは、コア内部に正しい磁場が与えられないため、1つの磁石の極が別の磁石に近づきすぎると誤った結果がもたらされる。
[従来技術の大概念の電磁石における付随現象]
以下に説明するように、従来技術の大概念の電磁石において重要となり、それらの設計において考慮されなければならないいくつかの付随現象がある。
[オーミック加熱]
DC電磁石で消費される電力は、巻線の抵抗によるものだけであり熱として放散される。いくつかの大型の電磁石では、廃熱を取り除くために、巻線内のパイプを通って循環する冷却水を必要とする。磁場は積NIに比例するので、巻線のターン数Nおよび電流Iは、それらの積が一定である限り、熱損失を最小化するように選択することができる。消費電力P=IRは、電流の2乗に比例して増加するが、巻線の数とともにほぼ直線的にしか増加しないので、Iを減らし、それに比例してターン数Nを増やすことによって、巻線で損失する電力を最小にすることができる。例えば、Iを半分にしてNを2倍にすると、電力損失が半分になる。これは、ほとんどの電磁石が、ワイヤのターン数の多い巻線を有している1つの理由である。
しかしながら、巻線が多いと、磁石のコア片間でより大きなスペースが占められてしまうことがNの増加を制限する。巻線に利用できる領域が満たされている場合、巻数を増加させるならばワイヤ径を小さくする必要があるが、小径のワイヤは抵抗がより大きいため、巻数を増やす利点が損なわれる。したがって、大規模な従来技術の磁石では、減らすことができない最小量の熱損失が存在する。これは磁束Bの2乗に比例して増加する。
[誘導電圧スパイク]
電磁石は大きなインダクタであり、その巻線を通る電流の変化に抵抗する。巻線電流が突然変化すると、巻線に大きな電圧スパイクが発生する。これは、電源が入れられたときのように磁石を流れる電流が増加する場合、回路からのエネルギーを磁場に蓄えなければならないためである。その電源が切られると、磁場のエネルギーは回路に戻される。
通常のスイッチを使用して巻線回路を制御すると、スイッチの端子に火花が発生する場合がある。磁石のスイッチが入っているときには、電圧が電源電圧に制限されているためこれは生じない。しかしながら、磁石のスイッチを切ると、磁場内のエネルギーが突然回路に戻され、スイッチ接点間に大きな電圧スパイクとアークが発生してそれらが損傷する場合がある。小型の電磁石では、しばしば接点間にコンデンサを使用して、一時的に電流を蓄えることでアーク放電を減少させている。より多くの場合、ダイオードを使用して、エネルギーが熱として放散されるまで、電流が巻線を通って再循環するための経路を提供することにより電圧スパイクを防いでいる。ダイオードは、巻線の両端に接続されており、定常状態の動作中に逆バイアスされて導通しないように配向されている。電源電圧が取り除かれると、電圧スパイクがダイオードに順方向バイアスをかけ、無効電流が巻線を流れ続けてダイオードを通過し、そして巻線に戻る。このように使用されるダイオードは、フライバックダイオードと呼ばれる。
大型の電磁石は通常、マイクロプロセッサにより制御された可変電流電子電源によって電力供給され、なだらかなランプでゆっくりと電流を変化させることで電圧スパイクを防ぐ。大型の磁石を励磁または励磁解除するには数分かかる。
[ローレンツ力]
最先端技術および従来技術の概念の電磁石では、ワイヤ内で電荷移動に作用する次のローレンツ力により、磁場が巻線の各ターンに力を及ぼす。
qv×B
ローレンツ力は、ワイヤの磁区と磁場の両方に垂直である。それは、磁力線を引き離している磁力線間の圧力として視覚化することができる。電磁石の巻線には2つの影響がある。
コイル軸内の磁力線は、巻線の各ターンに半径方向の力を加え、それらを全方向に外側に押す傾向がある。これが、ワイヤに引張応力を生じさせる。
コイルの各ターン間の漏れ磁力線は、隣接するターン間に反発力を及ぼし、それらを引き離す傾向がある。
ローレンツ力は、Bとともに増加する。大型の電磁石では、電源を入れ切りする際の動きによって巻線に金属疲労が発生するのを防ぐために、巻線を所定の位置にしっかりと固定する必要がある。非常に高磁場の研究用磁石で使用されている以下のBitter設計において、巻線は、半径方向の力に抵抗するために平らな円板として構成され、軸方向の力に抵抗するために軸方向に固定されている。
[コア損失]
変圧器、インダクタ、ならびにACモータおよび発電機に使用される交流(AC)電磁石では、磁場は絶えず変化している。これは、それらの磁気コア内でエネルギー損失を引き起こし、それはコア内で熱として消散される。損失は2つのプロセスから生じる:
第1には、渦電流:ファラデーの誘導則から、変化する磁場は、近くの導体の内部に渦電流と呼ばれる循環電流を誘導する。これらの電流のエネルギーは、導体の電気抵抗の熱として放散されるため、エネルギー損失の原因となる。電磁石の鉄心は導電性であり、磁場の大部分がそこに集中しているため、鉄心内における渦電流は大きな問題である。渦電流は、磁場に対して垂直な平面内を流れる電流の閉ループである。消費されるエネルギーは、ループで囲まれた面積に比例する。それらを防ぐために、AC電磁石のコアは、表面に絶縁コーティングが施されて磁場と平行に配向された、薄い鋼板の積層体またはラミネーションでできている。絶縁層は、シート間に渦電流が流れるのを防止する。残りの渦電流は、各積層体の断面内を流れなければならず、それによって損失が大幅に減少する。他の代替案は、不導体であるフェライトコアを使用することである。
第2には、ヒステリシス損失:コア材料内の磁区の磁化方向をサイクルごとに反転させると、材料の保磁力のためにエネルギー損失が生じる。これらの損失は、ヒステリシスと呼ばれる。サイクル当たりのエネルギー損失は、よく知られているBHグラフのヒステリシスループの面積に比例する。この損失を最小限に抑えるために、変圧器および他のAC電磁石に使用される磁気コアは、ケイ素銅またはソフトフェライトなどの「ソフト」低保磁力材料で作られている。
AC電流のサイクル当たりのエネルギー損失は、これらの各プロセスで一定であるため、電力損失は周波数とともに直線的に増加する。
[高磁場電磁石]
[超伝導電磁石]
世界で最も強力な電磁石は、米国フロリダ州タラハシーにあるUS National High Magnetic Field Laboratoryの、45T hybrid Bitter超伝導磁石である。
1.6Tの強磁性限界よりも大きな磁場が必要な場合、超伝導電磁石を使用することができる。強磁性材料を使用する代わりに、液体ヘリウムで冷却された超伝導巻線を使用するが、これは電気抵抗なしに電流を伝導する。これらは膨大な電流が流れることを可能にし、これが強力な磁場を発生させる。超伝導磁石は、巻線材料が超伝導しなくなる磁場強度によって制限される。現在の設計では、10〜20Tに制限されており、現在(2009)の記録は33.8Tである。必要とされる冷凍装置およびクリオスタットにより、それらは通常の電磁石よりもはるかに高価である。しかしながら、高電圧用途では、エネルギーがオーミック加熱に失われることがなく、起動後は巻線に電力が必要とされないので、これはより低い運転コストによって相殺され得る。これらは、粒子加速器、MRI装置、および研究において使用されている。
[Bitter電磁石]
鉄心の電磁石および超伝導電磁石は両方とも、それらが発生させることができる磁場に限界がある。したがって、最も強力な人工磁場は、1933年にフランシス・ビターによって発明された空芯非超伝導電磁石の設計により生成されたものであり、Bitter電磁石と呼ばれる。ワイヤの巻線に代えて、Bitter磁石は、導電ディスクのスタックからなるソレノイドを含み、該スタックは、電流がそれらを通る螺旋状の経路で移動するように配置されている。この設計は、Bとともに増加する場の極端なローレンツ力に耐える機械的強度を有する。ディスクには、高電流による熱を逃がすための冷却水が通過する孔があいている。抵抗磁石を用いて達成される最も強い連続場は、現在(2008)35Tであるが、これはBitter電磁石によって生成されたものである。最も強い連続磁場は45Tであるが、これは超伝導磁石内のBitterマグネットを含むハイブリッド装置で達成された。
[爆発電磁石]
電磁石の強度を制限している要因は、大量の廃熱を放散することができないことにあり、そのため、100Tまでのさらに強力な場は、短い電流パルスを流すことによって抵抗磁石から得られている。最も強力な人工磁場は、爆発物を使用して電磁石内の磁場をパルス化しながら圧縮することによって生成されている。爆縮は、数マイクロ秒の間に磁場を約1000Tの値に圧縮する。この方法は非常に破壊的に見え得るが、力の矛先を半径方向外側に向け直すことによって実験も磁気構造も損なわないように爆風を制御する方法がある。これらの装置は、破壊的なパルス電磁石として知られている。これらは、物理学および材料科学の研究において、強磁場で材料の性質を研究するために使用されている。
本開示による可変磁気単極子場電磁石およびインダクタは、以下のように、既知の電磁石およびインダクタの欠点を克服する。
本発明は、様々な用途に使用される、必要な電磁石およびインダクタのための新規の巻線構成を提供する。
本発明は、電磁石の面または表面全体にわたって、所望の制御可能な磁場強度と極性振幅を有する、優れた集中度の等分布磁場を提供する。
本発明は、各巻線層の間に交互配置で積層された支持的な強磁性材料コアを有することによって、同じコイル巻線層の残りから明確に分離している独立した巻線配置を有する、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、同じコイルの並列、直列および/または独立した巻線接続システムの組合せによって制御可能な磁場強度、極性および振幅を有する、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、磁石によって及ぼされる全体的な力を低減する「漏れ磁束」および「漏れ磁場」を両方とも伴わない、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、同じコイルのいずれの部分においても強磁性コア上の巻線ターンの分布数が等しい、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、同じコイルのいずれの部分においても強磁性コア上の磁場強度の分布が等しい、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、同じコイルのいずれの部分においても、強磁性コア上に異なるまたは等しい分布で、単極子場効果の北−北または南−南から双極子の北−南へ電磁石の両端の可変磁気極性が制御されている、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、巻線電流の急激な変化が巻線に大きな電圧スパイクを生じさせる傾向がある場合に同じコイルの巻線を保護する、電磁石およびインダクタを提供する。
電源が入れられたときのように電磁石を通る電流が増加し、その結果、回路から印加されたエネルギーが磁場に蓄積される場合に同じコイルの巻線を保護する、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、ローレンツ力を除去する、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、近くの導体内部の渦電流を除去する、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、特定のまたは任意の動作電圧、電流および周波数下でワイヤ特有の表皮効果を制限および/または完全に除去する、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、個々の強磁性コア積層体の各々におけるヒステリシスロスを除去する、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、循環する渦電流を捕捉し、それらを電源回路に再供給することによって、またはそれを二次または一次の誘導巻線および電気回路として使用することによって、強磁性コア積層体における損失を除去する、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明は、誘導電磁力を発生させて捕捉する、多機能電力変圧器として使用される2つ以上のコイルを重ね合わせることによる、電磁石およびインダクタを提供する。
本発明の他の特徴および態様は、開示されている要素の様々なコンビネーションおよびサブコンビネーション、ならびにそれらを実施する方法によって提供され、それらについては以下でより詳細に説明する。本開示の実施形態、実施例、特徴、態様、および利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付の図面に関してより良く理解されるようになるであろう。
本開示の前述の態様および付随する態様は、添付の図面を併せて、以下の詳細な説明を参照することによってより容易に理解されるであろう。
本発明の例示的なアセンブリの斜視図であり、分解された内部詳細配置も示す。 図1のアセンブリの正面および側面の縦断面図である。 図2のアセンブリの縦断面図であり、本発明の好適な実施形態における交互配置された共通の強磁性積層支持配置上のダブルカウンターミラーの巻き方向の詳細を示す。 図3の電気回路前面の垂直断面の象徴的または一般的な概略図であり、本発明のVMMFE多層直列−並列巻線アセンブリを示す。 図5a,b,cおよびdは、図4と同様に、本発明のアセンブリの電気回路前面の垂直断面の概略図であり、本発明の電磁石の各強磁性コアの端部で異なる磁極を得るための異なる通電モードを示す。 図6a,bおよびcは、図4と同様に、本発明のアセンブリの電気回路前面の垂直断面の概略図であり、単純接続および二重接続された平行巻きのワイヤ数に加えて、異なる形状、タイプならびに特異的に設計された磁性および非磁性ハウジングのエンクロージャおよび支持体のバリエーションを示す。 図7a,bおよびcは、図6aおよびbと同様に、線形の好ましい実施形態のアセンブリに配置された同じハウジングエンクロージャを有するものとして、各電磁石が特異的に励起されたときの線形通路に沿った磁場出力の変化を実質的に示す。 図8aおよびbは、図1と同様に、本発明の好適な実施形態の斜視図であり、交互配置型強磁性積層体の他の好適な異なる形状、数およびサイズを示す。 図9aおよびbは、最新技術の変圧器9aと本発明の変圧器の好適な実施形態9bとの比較図であり、コイルが支持しているときに交互配置された強磁性積層体を通る閉磁路を示す。 変圧器の好適な実施形態の垂直断面図であり、交互配置された強磁性積層体の追加の好適な異なる形状、数およびサイズを示す。
図中の参照符号または名称は、そこに示されている特定の構成要素、態様または特徴を示すために使用されている。複数の図に共通する参照符号は、それらに示される同様の構成、態様または特徴を示している。
本発明の当業者に対する完全かつ可能な開示(その最良の形態を含む)を、添付の図面の参照を含め、本明細書を思い出してより詳細に説明する。以下のように、参照番号は、好適な実施形態の様々な構造的特徴および他の特徴を示している。
10:好適な実施形態の全体図;
20:同じ交互配置型強磁性積層支持体を鏡映された巻線層20‘と共有する巻線層;
20’:同じ交互配置型強磁性積層支持体を巻線層20と共有する鏡映された巻線層;
30:各巻線層のための強磁性積層コア支持体;
40:巻線層20の外部エンドリード;
40’:鏡映された巻線層20’の外部エンドリード;
50:巻線20の始点リード;
50’:巻線20’の始点リード;
60:三位置整流子パネル;
70:強磁性材料コアハウジング;
80:非強磁性支持体(金属または非金属材料のいずれでもよい);
90:バスバーコネクタ
本明細書で説明する可変磁気単極子場電磁石およびインダクタは、電気モータ、発電機、変圧器および他の電気機械式装置に使用される、電磁石の発生磁極面または表面にわたって制御可能な磁場強度と極性振幅を有する、向上した集中度の等分布磁場を提供するために、利用可能である。
ここで、図1を参照すると、高密度可変並列磁気単極子場電磁石およびインダクタのアセンブリ10は、間隔をあけて交互配置された複数の共通の強磁性コア支持積層ストリップ30’’上に多層の直列−並列巻線層20および20’’を有し、該巻線層は、第1の強磁性積層支持体30’上の第1の層のためのリード50および50’からの内部または中心の始点を有し、それが決められた層数に達し、コイル全体のサイズと電磁気的値とがエンドユーザのニーズに合わせて計画通りになるまで、ミラーリングされた実施形態として反対の巻き方向に継続して何度も何度も繰り返して構築され続けることができる。
当業者であれば、この説明は、例示的な実施形態の説明にすぎず、本発明のより広い態様を限定することを意図するものではなく、そのより広い態様は例示的な構成において具体化されることが理解されよう。
本開示の特定の実施形態を説明してきたが、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲内には、様々な修正、変更、代替構成、および均等物も含まれる。
したがって、明細書および図面は、限定的ではなく例示的な意味とみなされる。しかしながら、特許請求の範囲に記載される本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、追加、削減、削除、および他の修正および変更を行うことができることは明らかであろう。

Claims (1)

  1. 可変磁気単極子場電磁石およびインダクタであって、
    ミラー対の巻線間に配置された交互配置型強磁性コアを含む、複数のミラー対の高密度界磁巻線を備え、
    前記ミラー対の界磁巻線の一方の各界磁巻線が、当該ミラー対の他方と同数の巻線を有し、
    前記ミラー対の界磁巻線の一方の各界磁巻線が、当該ミラー対の他方と等しい磁場強度を有する、可変磁気単極子場電磁石およびインダクタ。
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