JP2019524663A - スルホニルアジド無水物の製造 - Google Patents

スルホニルアジド無水物の製造 Download PDF

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Abstract

本開示は、脂肪族スルホニルアジド無水物を製造する方法および得られた脂肪族スルホニルアジド無水物の組成物を提供する。本方法は、(i)アルケニルカルボン酸無水物をチオアセトキシル化してチオアセテート無水物中間体を形成することと、(ii)このチオアセテート無水物中間体をオキシ塩素化してスルホニルクロライド無水物中間体を形成することと、(iii)このスルホニルクロライド無水物中間体をアジド化して脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することと、を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、スルホニルアジド無水物、特に脂肪族スルホニルアジド無水物の製造およびその製造方法に関する。
芳香族スルホニルアジド無水物、例えば4−アジドスルホニル無水フタル酸が知られている。このような芳香族スルホニルアジド無水物は、通常、オレフィン系ポリマーでグラフト化され、食品包装および特殊包装用多層フィルムのタイ層(tie layer)として使用される。タイ層は、典型的には、ポリオレフィン層を、例えばナイロンなどの極性基材を含有する他の層に結合させるために使用される。
無水物官能性およびアゾ官能性を有する非芳香族二官能性分子、およびその製造方法が望ましい。
本開示は、脂肪族スルホニルアジド無水物の製造方法を提供する。このプロセスは、(i)アルケニルカルボン酸無水物をチオアセトキシル化してチオアセテート無水物中間体を形成することと、(ii)このチオアセテート無水物中間体をオキシ塩素化してスルホニルクロライド無水物中間体を形成することと、(iii)このスルホニルクロライド無水物中間体をアジド化(azidizing)して脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することと、を含む。
本開示はまた、脂肪族スルホニルアジド無水物を含有する組成物を提供する。この脂肪族スルホニルアジド無水物は、構造式(4)を有し、
式中、R、R、およびRは、同一であっても、異なっていてもよく、
、R、およびRはそれぞれ独立して、置換のC−C40のヒドロカルボニル基、非置換のC−C40のヒドロカルボニル基、Si(R、OR、RC(O)O−、ROC(O)−、RC(O)N(R)−、(RNC(O)−、ハロゲン原子、および水素原子から選択され、式中、Rは、C−C30のヒドロカルボニル基であるが、
ただし、R、R、およびRのうちの少なくとも1つは、置換のC−C40のヒドロカルボニル基または非置換のC−C40のヒドロカルボニル基から選択される。
定義
元素周期表への参照は、CRC Press,Inc.,1990−1991によって出版されたものへの参照である。この周期表の元素の族への参照は、族の番号付与の新しい表記法による。
米国特許慣行の目的のため、いかなる参照される特許、特許出願、または刊行物の内容も、特に定義の開示(本開示に具体的に提供されるいかなる定義とも矛盾しない程度において)および当該技術分野の一般知識に関して、それらの全体が参照により組み込まれる(またはその同等の米国版に相当するものが、参照によりそのように組み込まれる)。
本明細書に開示されている数値範囲は、下限値および上限値を含む下限値から上限値のすべての値を含む。明確な数値(例えば、1もしくは2、または3〜5、または6、または7)を含む範囲については、いずれかの2つの明確な数値間の任意の部分範囲が含まれる(例えば、1〜2、2〜6、5〜7、3〜7、5〜6など)。
相反して述べられていないか、文脈から暗黙的であるか、または当該技術分野で習慣的でない限り、すべての部およびパーセントは重量に基づき、すべての試験方法は、本開示の出願日の時点で最新のものある。
「組成物」という用語は、組成物を構成する材料の混合物、ならびに組成物の材料から形成された反応生成物および分解生成物を指す。
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語、およびそれらの派生語は、それが具体的に開示されているかどうかにかかわらず、任意の追加の成分、工程、または手順の存在を除外することを意図しない。疑義が生じないようにするために、「含む」という用語の使用を通じて主張されるすべての組成物は、相反する記載がない限り、ポリマーであるか、ポリマーでないかに関わらない、任意の追加の添加剤、アジュバント、または化合物を含むことができる。対照的に、「から本質的になる」という用語は、あらゆる後続の詳述の範囲から、操作性に必要不可欠ではないものを除き、あらゆる他の構成成分、工程、または手順を除外する。「からなる」という用語は、具体的に描写または列挙されていないあらゆる構成成分、工程、または手順を除外する。「または」という用語は、特に規定がない限り、列挙された構成要素を個々に、ならびに任意の組み合わせで指す。単数形の使用には、複数形の使用が含まれ、またその逆も含まれる。
「炭化水素」は、水素および炭素原子のみを含有する化合物である。炭化水素は、(i)分枝鎖状または非分枝鎖状、(ii)飽和または不飽和、(iii)環式または非環式、および(iv)(i)〜(iii)の任意の組み合わせであり得る。炭化水素の非限定的な例としては、アルカン、アルケン、およびアルキンが挙げられる。
「ヒドロカルボニル基」は、原子価(典型的には一価)を有する炭化水素である。ヒドロカルボニル基の非限定的な例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルカジエニル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジエニル基、およびアルキニル基が挙げられる。
「置換のヒドロカルボニル」および「置換の炭化水素」は、ヘテロ原子を含有するヒドロカルボニル基である。
「非置換のヒドロカルボニル」および「非置換の炭化水素」は、水素および炭素原子のみを含有するヒドロカルボニル基である。非置換のヒドロカルボニルは、ヘテロ原子を含まない。
「ヘテロ原子」は、炭素または水素以外の原子を指す。ヘテロ原子は、周期律表の第IV、V、VIおよびVII族からの非炭素原子であり得る。ヘテロ原子の非限定的な例としては、F、N、O、P、B、S、およびSiが挙げられる。
「脂肪族」という用語は、炭素原子が環状鎖、または直鎖状もしくは分枝鎖状である開鎖を形成する炭化水素を指す。脂肪族化合物は、(i)分枝鎖状または非分枝鎖状、(ii)環状または非環状、(iii)飽和または不飽和、および(iv)(i)〜(iii)の組み合わせであってもよい。脂肪族化合物は、芳香族化合物を含まない。
「芳香族化合物」は、その化学構造中に交互に一重および二重結合を含有する1つ以上の環を有する炭化水素である。芳香族化合物は、脂肪族化合物を含まない。
本開示は、脂肪族スルホニルアジド無水物の製造方法を提供する。この方法は、(i)アルケニルカルボン酸無水物をチオアセトキシル化してチオアセテート無水物中間体を形成することと、(ii)チオアセテート無水物中間体をオキシ塩素化してスルホニルクロライド無水物中間体を形成することと、(iii)スルホニルクロライド無水物中間体をアジド化して脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することと、を含む。
本開示はまた、構造式(4)を有する脂肪族スルホニルアジド無水物を含有する組成物であって、
式中、R、R、およびRは、同一であっても、異なっていてもよく、
、R、およびRはそれぞれ独立して、置換のC−C40のヒドロカルボニル基、非置換のC−C40のヒドロカルボニル基、Si(R、OR、RC(O)O−、ROC(O)−、RC(O)N(R)−、(RNC(O)−、ハロゲン原子、および水素原子から選択され、式中、Rは、C−C30のヒドロカルボニル基であるが、
ただし、R、R、およびRのうちの少なくとも1つは、置換のC−C40のヒドロカルボニル基または非置換のC−C40のヒドロカルボニル基から選択される、組成物を提供する。
A.脂肪族スルホニルアジド無水物の製造方法
本開示は、脂肪族スルホニルアジド無水物を製造する方法を提供する。この方法は、(i)アルケニルカルボン酸無水物をチオアセトキシル化してチオアセテート無水物中間体を形成することと、(ii)チオアセテート無水物中間体をオキシ塩素化してスルホニルクロライド無水物中間体を形成することと、(iii)スルホニルクロライド無水物中間体をアジド化して脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することと、を含む。
1.チオアセトキシル化
本発明の方法は、アルケニルカルボン酸無水物をチオアセトキシル化してチオアセテート無水物中間体を形成する工程を含む。
「アルケニルカルボン酸無水物」は、1つ以上の二重結合を有するC−C40アルケニル部分と、同じ酸素原子に結合した2つのアシル基を有する無水物部分とを有する。
一実施形態では、アルケニルカルボン酸無水物は、以下の構造式(1)を有し、
式中、R、R、およびRは、同一であっても、異なっていてもよく、
、R、およびRはそれぞれ独立して、置換のC−C40のヒドロカルボニル基、非置換のC−C40のヒドロカルボニル基、Si(R、OR、RC(O)O−、ROC(O)−、RC(O)N(R)−、(RNC(O)−、ハロゲン原子、および水素原子から選択され、式中、Rは、C−C30のヒドロカルボニル基であるが、
ただし、R、R、およびRのうちの少なくとも1つは、置換のC−C40のヒドロカルボニル基または非置換のC−C40のヒドロカルボニル基から選択される。
、R、およびRの少なくとも1つは、1つ以上の二重結合を有するアルケニル部分を含むことが理解される。
、R、およびR基は、結合して、3〜5、または8、または12、または20、または40、または50個の炭素原子を含む環構造を形成していても、していなくてもよい。一実施形態では、構造式(1)のアルケニルカルボン酸無水物において、R、R、およびR基の少なくとも2つが結合して、3〜50個の炭素原子を含む環構造を形成する。別の実施形態では、構造式(1)のアルケニルカルボン酸無水物において、RおよびR基は、非置換のC−Cヒドロカルボニル基環構造を形成する。
ある実施形態では、構造式(1)のアルケニルカルボン酸無水物において、R非置換のC−C40、もしくはC−C40、またはC−C12、もしくはC−C12、またはC−C、もしくはC−C、のヒドロカルボニル基であり、Rは水素であり、Rは非置換のC−C40、もしくはC−C40、またはC−C12、もしくはC−C12、またはC−C、もしくはC−Cのヒドロカルボニル基であり、RおよびR基は環構造を形成する。適切なアルケニルカルボン酸無水物の非限定的な例は、ACROS Organicsから市販されているエンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物である。エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物の構造は、以下の表1において構造式(1a)として与えられる。
一実施形態では、構造式(1)のアルケニルカルボン酸無水物において、RおよびRはそれぞれ水素であり、Rは非置換のC−C40、もしくはC−C40、またはC−C12、もしくはC−C12、またはC−C、もしくはC−Cのヒドロカルボニル基である。適切なアルケニルカルボン酸無水物の非限定的な例は、TCI Americaから市販されている2−メチル−2−プロペン−1−イルコハク酸無水物である。2−メチル−2−プロペン−1−イルコハク酸無水物の構造は、以下の表1において構造式(1b)として与えられる。
アルケニルカルボン酸無水物は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含み得る。
本明細書で使用される「チオアセトキシル化」は、アルケニルカルボン酸無水物の不飽和炭化水素結合においてチオアセチル官能基を結合する化学反応である。一実施形態では、チオアセトキシル化反応は、以下の化学反応式(1)によって表される。
構造式(1)のRは、アルケニル部分を有するヒドロカルボニル基を含む。
構造式(2)のR、R、およびR基は、結合して、3〜50個の炭素原子を含む環構造を形成していても、していなくてもよいことが理解される。
化学反応式(1)において、構造式(1)はアルケニルカルボン酸無水物を表し、構造式(2)はチオアセテート無水物中間体を表す。
チオ酢酸は以下の構造式
を有する。
一実施形態では、チオアセトキシル化は、ラジカル開始剤の存在下でアルケニルカルボン酸無水物をチオ酢酸と反応させて、チオアセテート無水物中間体を形成することを含む。「ラジカル開始剤」は、アルケニルカルボン酸無水物とチオ酢酸とのチオアセトキシル化を触媒して、チオアセテート無水物中間体を形成させることができる化合物である。適切なラジカル開始剤の非限定的な例としては、アゾ含有化合物および有機光開始剤が挙げられる。
一実施形態では、ラジカル開始剤は、アゾ含有化合物である。熱の存在下で、アゾ含有ラジカル開始剤は熱分解を受けてフリーラジカルを生成し、これはチオ酢酸のチオール基(−SH)と反応してチイルルラジカル種を形成する。チイルラジカルは、逆マルコフニコフ付加を介してアルケニル官能基と共に伝播し、炭素中心ラジカルを形成する。連鎖移動はチオールから水素を引き抜き、それは次に複数の伝播工程に関与することができる。適切なアゾ含有化合物の非限定的な例には、和光純薬工業(株)からV−601として市販されているジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、和光純薬工業(株)からAIBNとして市販されている2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、和光純薬工業(株)からV−70として市販されている2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、和光純薬工業(株)からV−65として市販されている2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、和光純薬工業(株)からV−59として市販されている2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、和光純薬工業(株)からV−40として市販されている1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、および和光純薬工業(株)からVAm−110として市販されている2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)が挙げられる。
一実施形態では、ラジカル開始剤は有機光開始剤である。一実施形態では、紫外線(UV)光の存在下で、有機光開始剤は紫外線分解を受けてフリーラジカルを生成し、これはチオ酢酸のチオール基(−SH)と反応してチイルラジカル種を形成する。チイルラジカルは、逆マルコフニコフ添加を介してアルケニル官能基と共に伝播し、炭素中心ラジカルを形成する。連鎖移動はチオールから水素を引き抜き、それは次に複数の伝播工程に関与することができる。適切な有機光開始剤の非限定的な例としては、ACROS Organicsから市販されているベンゾフェノン、Sigma−Aldrichから市販されているチオキサントン、Sigma−Aldrichから市販されているカンファキノン、およびSigma−Aldrichから市販されている2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(DMPA)が挙げられる。
一実施形態では、チオアセトキシル化には、エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物をチオ酢酸およびジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)と混合することが含まれる。
アゾ基含有ラジカル開始剤は、溶媒に溶解してもよく、またはアルケニルカルボン酸無水物および/またはチオ酢酸にそのまま添加してもよい。溶媒は、例えば、無水トルエンなどの炭化水素であってもよい。一実施形態では、チオアセトキシル化は、(i)2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を無水トルエン(0.1モル〜0.5モル)に溶解してラジカル開始剤組成物を形成することと、(ii)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、チオ酢酸およびラジカル開始剤組成物を50℃、または55℃、または60℃、または65℃から、70℃、または75℃、または80℃、または85℃、または90℃までの温度で混合して、5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物をチオアセテート無水物中間体として形成することと、を含む。
一実施形態では、チオアセトキシル化は、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)の存在下、50℃、または55℃、または60℃、または65℃から、70℃、または75℃、または80℃、または85℃、または90℃までの温度で、エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物をチオ酢酸と反応させて、5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物をチオ酢酸無水物中間体として形成することを含む。
一実施形態では、チオアセトキシル化は、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)の存在下、50℃、または55℃、または60℃、または65℃から、70℃、または75℃、または80℃、または85℃、または90℃までの温度で、2−メチル−2−プロペン−1−イルコハク酸無水物をチオ酢酸と反応させて、S−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートをチオアセテート無水物中間体として形成することを含む。
チオアセトキシル化は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含むことができる。
チオアセテート無水物中間体は、さらなる処理の前に精製されてもされなくてもよい。
2.オキシ塩素化
本発明の方法は、チオアセテート無水物中間体をオキシ塩素化してスルホニルクロライド無水物中間体を形成することを含む。
本明細書で使用する「オキシ塩素化」(「酸化的塩素化」としても知られている)は、チオエステル誘導体が酸化され、対応するスルホニルクロライドに塩素化される化学反応である。一実施形態において、オキシ塩素化反応は、以下の化学反応式(2)によって表される。
構造式(3)のR、R、およびR基は、結合して、3〜50個の炭素原子を含む環構造を形成していても、していなくてもよいことが理解される。
化学反応式(2)において、構造式(2)はチオアセテート無水物中間体を表し、構造式(3)はスルホニルクロライド無水物中間体を表す。
アセトニトリルは式CHCNを有する。
適切な塩素源の非限定的な例は、水(例えば、脱イオン水など)の存在下での塩素ガス(Cl);塩酸水溶液(例えば、12N HClなど)の存在下でのN−クロロスクシンイミド(CClNO)、過酸化水素(H)の存在下で塩化チオニル(SOCl)、過酸化水素(H)の存在下での塩化ジルコニウム(ZrCl)、硝酸塩の存在下でのクロロトリメチルシラン((CHSiCl)が挙げられる。一実施形態では、塩素源は、塩素ガス、N−クロロスクシンイミド、およびこれらの組み合わせから選択される。
オキシ塩素化は、溶媒(例えば、アセトニトリルなど)中、任意には水(例えば、脱イオン水など)、過酸化水素、硝酸塩および/または塩酸水溶液(例えば、12N HClなど)の存在下で、チオアセテート無水物中間体と塩素源とを反応させることを含む。
一実施形態では、オキシ塩素化は、アセトニトリル/水性HCl溶媒中、0.1℃、または0.8℃、または1℃、または5℃、または8℃から、10℃、または15℃、または20℃、または22℃までの温度で、5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物を、N−クロロスクシンイミドと反応させて、5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物をスルホニルクロライド無水物中間体として形成することを含む。
一実施形態では、オキシ塩素化は、アセトニトリル/水溶媒中、0.1℃、または0.8℃、または1℃、または5℃、または8℃から、10℃、または15℃、または20℃、または22℃までの温度で、5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物と塩素ガスを反応させて、5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物をスルホニルクロライド無水物中間体として形成することを含む。
一実施形態では、オキシ塩素化は、アセトニトリル/水溶媒中、0.1℃または0.8℃、または1℃、または5℃、または8℃から、10℃、または15℃、または20℃、または22℃までの温度で、S−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートと塩素ガスを反応させて、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドをスルホニルクロライド無水物中間体として形成することを含む。
オキシ塩素化は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含むことができる。
一実施形態において、スルホニルクロライド無水物中間体を精製して、さらなる処理の前に酢酸(CHCOOH)および塩酸のオキシ塩素化副生成物を除去する。
3.アジド化(Azidization)
本発明の方法は、スルホニルクロライド無水物中間体をアジド化して脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することを含む。
本明細書で使用する「アジド化」または「アジド化する」は、スルホニルクロライド無水物中間体中のクロロ基をアジド基で置換する化学反応である。一実施形態では、アジド化反応は、以下の化学反応式(3)によって表される。
構造式(4)のR、R、およびR基は、結合して3〜50個の炭素原子を含む環構造を形成していても、していなくてもよいことが理解される。
化学反応式(3)において、構造式(3)はスルホニルクロライド無水物中間体を表し、構造式(4)は脂肪族スルホニルアジド無水物を表す。
アジ化ナトリウムは式NNaを有する。
アセトンは、式(CHCOを有する。
一実施形態では、アジド化は、アセトンなどの溶媒の存在下で、スルホニルクロライド無水物中間体をアジ化ナトリウムと反応させて脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することを含む。
一実施形態では、アジド化は、アセトンの存在下、20℃、または21℃、または22℃、または23℃から、24℃、または25℃までの温度で、5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物をアジ化ナトリウムと反応させて5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物を脂肪族スルホニルアジド無水物として形成することを含む。
一実施形態では、アジド化は、アセトンの存在下、20℃、または21℃、または22℃、または23℃から、24℃、または25℃までの温度で、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドをナトリウムアジドと反応させて3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルアジドを脂肪族スルホニルアジド無水物として形成することを含む。
アジド化は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含むことができる。
一実施形態では、脂肪族スルホニルアジド無水物を精製して、例えば、塩化ナトリウム(NaCl)などのアジド化副生成物を除去する。
この方法は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含むことができる。
B.脂肪族スルホニルアジド無水物を含有する組成物
本開示は、本明細書に開示される方法によって製造される脂肪族スルホニルアジド無水物を含む組成物を提供する。一実施形態では、脂肪族スルホニルアジド無水物は、任意の脂肪族スルホニルアジド無水物、さらには本明細書に開示される構造式(4)の任意の脂肪族スルホニルアジド無水物である。
式中、R、R、およびRは、同一であっても、異なっていてもよく、
、R、およびRはそれぞれ独立して、置換のC−C40のヒドロカルボニル基、非置換のC−C40のヒドロカルボニル基、Si(R、OR、RC(O)O−、ROC(O)−、RC(O)N(R)−、(RNC(O)−、ハロゲン原子、および水素原子から選択され、式中、Rは、C−C30のヒドロカルボニル基であるが、
ただし、R、R、およびRのうちの少なくとも1つは、置換のC−C40のヒドロカルボニル基または非置換のC−C40のヒドロカルボニル基から選択される。
、R、およびR基は、結合して、3、または4〜5、または8、または12、または20、または40、または50個の炭素原子を含む環構造を形成していても、していなくてもよい。一実施形態では、構造式(4)の脂肪族スルホニルアジド無水物において、R、R、およびR基の少なくとも2つが結合して、3〜50個の炭素原子を含む環構造を形成する。別の実施形態では、構造式(4)の脂肪族スルホニルアジド無水物において、RおよびR基は、非置換のC−C、またはC−Cのヒドロカルボニル基環構造を形成する。
一実施形態では、構造式(4)の脂肪族スルホニルアジド無水物において、R、R、およびR基は、結合されて環構造になっていない。
脂肪族スルホニルアジド無水物は芳香族化合物を含まないので、脂肪族スルホニルアジド無水物は芳香族基を含むスルホニルアジド無水物とは構造的に異なる。脂肪族化合物は、典型的には、芳香族化合物と比較してUV範囲での吸光度が低い。さらに、脂肪族スルホニルアジド無水物は、芳香族スルホニルアジド無水物よりも安定である。より安定な化合物は、使用することがより安全であり、官能化工程中に反応性部分がより均一に分散することを可能にする。
一実施形態では、構造式(4)の脂肪族スルホニルアジド無水物は、唯一のアゾ官能基を含む。
一実施形態では、構造式(4)の脂肪族スルホニルアジド無水物において、Rは、水素であり、ならびにRおよびRは、非置換のC−Cのヒドロカルボニル基環構造を形成する。好適な脂肪族スルホニルアジド無水物の非限定的な例は、以下の表2において構造式(4a)として与えられる構造である、5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物である。
一実施形態では、構造式(1)の脂肪族スルホニルアジド無水物において、RおよびRはそれぞれ、水素であり、Rは、非置換のC−C12、またはC−Cのヒドロカルボニル基である。好適な脂肪族スルホニルアジド無水物の非限定的な例は、以下の表2おいて構造式(4b)として与えられる構造である、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルアジドである。
一実施形態では、脂肪族スルホニルアジド無水物は、5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルアジド、およびこれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、脂肪族スルホニルアジド無水物は、10ジュール(J)、または15J、または20J、または25J、または30J、または35J、または40J、または45J、または50J、または55J、または60J〜70J、または75J、または80J、または90J、または100J、または150J、または200JのBAM Fall Hammer試験によって決定される限界衝撃エネルギーを有する。「限界衝撃エネルギー」は、発火を引き起こす試料に加えられる機械的衝撃エネルギーの最小量を指す。本脂肪族スルホニルアジド無水物は、10J未満の限界衝撃エネルギーを有する従来のアジドよりも、接触爆発が少ないので安定である。10J以上、さらに20J以上の限界衝撃エネルギーは、本脂肪族スルホニルアジド無水物が、使用者にとって取り扱いが安全であることを示している。
組成物は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含むことができる。
用途
特定の理論に拘束されることを望まないが、本出願人らは、本明細書に開示される脂肪族スルホニルアジド無水物が、食品包装や特殊包装などの包装用途に使用される多層フィルムを含む、多層フィルム用の脂肪族スルホニルアジド無水物グラフト化ポリオレフィンタイ層の調製に有用であり得ると考える。
試験方法
密度は、ASTM D792、方法Bに従って測定する。結果は、1立方センチメートル当たりのグラム数(g/ccまたはg/cm)で記録する。
限界衝撃エネルギーは、German Federal Institute for Testing Materials(BAM)のFall Hammer試験を用いて決定される。衝撃エネルギーは、BAMのFall Hammer装置を用いることによって、落下重量でスルホニルアジド無水物の40mm試料に付与される。限界衝撃エネルギーは、フラッシュ、炎、または爆発が観察される最低エネルギーとして決定される。この試験は、スルホニルアジド無水物の落下重量衝撃に対する感度を評価する。この方法は、限界衝撃エネルギーという形で定量的結果をもたらす。このテストは、現在DEKRA Insightの一部であるChilworth Technology Inc.で実行されている。限界衝撃エネルギーは、ジュール(J)で測定される。
H NMR
5〜30mgの試料を秤量し、室温(23℃)で適切な重水素化核磁気共鳴(NMR)溶媒に溶解することによって、試料を調製する。以下に詳述する実験結果に示すように、使用した重水素化NMR溶媒は、クロロホルム(CDCl)、アセトン(アセトン−d)およびジメチルスルホキシド(DMSO−d)である。利用されたNMR管はNorell(No.502)からのものである。データは、Varian 400 MR分光計またはVNMRS−500分光計を使用して、両方ともパルス磁場勾配プローブ(PFB)を用いて収集する。以下に詳述する実験結果に示すように、H NMRスペクトルを25℃または30℃の温度で収集する。データは8回〜32回のスキャンで収集される。
13C NMR
以下に詳述する実験結果に示すように、データは、25℃または30℃の温度で、101MHzの13C共鳴周波数に対応するVarian UNITY Plus 400MHz NMR分光計を用いて、または126MHzの13C共鳴周波数に対応するVNMR−500分光計を用いて収集される。
FTIR
フーリエ変換赤外分光法(FTIR)測定は、Perkin−Elmer Spectrum One分光計を使用して透過モードで行われる。カバーされるスペクトル範囲は400〜4500cm−1である。各測定について、4回のスキャンを行い、4cm−1のスペクトル分解能で同時添加される。少量のそのままの試料を、使い捨てPTFE(ポリ(テトラフルオロエチレン))赤外線(IR)カードに入れて分析する。
質量分析
A.高分解能ガスクロマトグラフィー質量分析(HR GC/MS)
試料を塩化メチレンに希釈し、電子衝撃(IE)および陽イオン化学(PCI)イオン化モードで動作するAgilent 7200 Accurate Mass Q−TOF GC/MSシステムでの高分解能ガスクロマトグラフィー質量分析(HR GC/MS)によって、これらの溶液の1マイクロリットルアリコートを分析する。代表的な分析条件を以下の表3Aに示す。
B.大気圧化学イオン化質量分析法(APCI)
試料を塩化メチレンに溶解し、Agilent G6520B Q−TOF四重極/飛行時間型MS/MSシステムに接続されたAgilent Model G1312Bグラジエント液体クロマトグラフィーシステムで、正イオンと負イオン(PI/NI)モードで動作する精密な質量大気圧化学イオン化/質量分析/質量分析(APCI/MS/MS)を使用して、これらの溶液の1〜4マイクロリットルアリコートをフローインジェクション分析(FIA)により分析する。フローインジェクション分析ではクロマトグラフ分離が行われない。試料溶液は、質量分析計のイオン源に流れる溶離液流に直接注入される。代表的な分析条件を以下の表3Bに示す。
試料溶液のアリコートも、PIモードで操作するAPCI/MS/MSによって分析する。分析条件は、5スキャン/秒のMSスキャンレートを有するMSスキャン範囲が100〜1000amu(+)であり、3スキャン/秒のMS/MSスキャンレートを有するMS/MSスキャン範囲は20〜1000amu(+)であり、分離幅は4amu(中程度)であり、固定衝突エネルギーは30Vであり、1サイクルあたりの最大前駆体は2であり、しきい値は5000カウントであり、衝突ガスは30psigでNであることを除いて、表3Bで提供される条件と同じである。
限定ではなく、例として、本開示のいくつかの実施形態が、以下の実施例において詳細に記載される。
実施例で使用される材料が、以下の表4に示される。
A.5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物
1.エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物のチオアセトキシル化
エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物のチオアセトキシル化は、化学反応式(1a)に示される。
凝縮器およびゴムセプタムを装備した250ミリリットル(mL)の2口丸底フラスコに、(i)20グラム(0.122mol)のエンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物(構造式(1a))と、(ii)37.1グラム(35mL、0.49mol)のチオ酢酸と、(iii)0.5グラムのV−601開始剤を入れる。成分を混合し、混合物をNで5分間パージする。次いで、フラスコを65℃に設定した油浴に入れる。混合物を65℃で5時間加熱する。次いで、フラスコを油浴から取り出し、混合物を室温(23℃)に冷却する。冷却後、5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物を、混合物中にヘキサンを入れ、混合物を撹拌して28グラムの白色沈殿物を形成することによって精製する。白色沈殿物をヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥する。形成された生成物は、上記の化学反応式(1a)の構造式(2a)として示される5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物である。この反応は、5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物の収率96%を達成する。
H NMR(400MHz,CDCl,30℃):δ 3.54(dd,J=10.2,5.4Hz,1H)、3.47(dd,J=5.3,1.9Hz,1H)、3.45−3.40(m,1H)、,2.88−2.80(m,1H)、2.76−2.68(m,1H)、2.24(s,3H)、2.00(ddd,J=15.0,8.6,2.5Hz,1H)、1.80(dt,J=10.8,1.5Hz,1H)、1.73−1.64(m,1H)、1.58(dtd,,J=14.9,4.7,1.9Hz,1H)。
13C NMR(101MHz,CDCl,30℃):δ 194.70,171.75,170.94,49.56,48.98,46.55,40.63,40.44,40.10,33.49,30.27。
2.5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物のオキシ塩素化
i.N−クロロスクシンイミドによるオキシ塩素化
N−クロロスクシンイミドによる5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物のオキシ塩素化を化学反応式(2a)に示す。
氷/水浴中で10℃に冷却した250mL三角フラスコに、(i)22.2グラムのN−クロロスクシンイミド(167mmol)と、(ii)65mLのアセトニトリルおよび2mLの12N HClの混合物とを入れる。成分を混合し、10分間撹拌した。次いで、10グラムの5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物(構造式(2a))を固体として少量ずつ混合物に入れ、その間に反応温度は15℃に上昇する。5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物の混入が完了した後、混合物を20℃で20分間撹拌する。次に、酢酸エチル400mLを混合物に入れ、有機層を形成する。有機層を分離し、水で洗浄し(1回の洗浄につき400mLの水で4回洗浄する)、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。次いで、洗浄した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。乾燥した有機層を、使い捨てフィルター漏斗を用いてろ過し、溶媒を真空下で蒸発させて11.07グラムの固体生成物を生成する。固体生成物をN下で70mLのジクロロメタンと共に一晩撹拌し、使い捨てフィルター漏斗を用いてろ過し、真空下で乾燥して、8.1グラムの、上記化学反応式(2a)中の構造式(3a)として示される5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物を得る。この反応は5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物の73.7%収率を達成する。
H NMR(400MHz,アセトン−d,30℃):δ 4.04(ddd,J=8.7,5.7,1.6Hz,1H)、3.98(dd,J=10.3,5.7Hz,1H)、3.82(ddd,J=10.3,5.4,1.9Hz,1H)、3.53−3.44(m,1H)、3.15−3.06(m,1H)、2.44−2.34(m,1H)、2.24−2.14(m,2H)、1.96(ddq,J=11.0,3.0,1.5Hz,1H)。
13C NMR(101MHz,アセトン−d,30℃):δ 171.99,171.63,74.65,50.47,49.70,44.18,40.72,40.51,31.04。
ii.塩素ガスによるオキシ塩素化
5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物の塩素ガスによるオキシ塩素化を化学反応式(2a’)に示す。
250mLの3口丸底フラスコに、(i)5.0089グラム(20.84mmol)の5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物(構造式(2a))と、(ii)150mlのアセトニトリルと、(iii)5mlの水を入れた。フラスコに、温度計、ガス注入口としてのポリエチレンチューブ、および25%水酸化ナトリウム水溶液で満たされたガススクラバーに接続されたガス出口を装備する。フラスコを氷/水浴中に置き、磁気撹拌子を用いて成分を混合する。混合物の温度は0.8℃に達する。次に混合物をNで5分間パージする。続いて、塩素ガスを混合物にゆっくりと吹き込みながら、混合物の温度を13.8℃まで17分間にわたって上昇させる。塩素ガスが最初に導入されると、混合物は塩素の消費のために無色である。混合物の温度が8.2℃に達した時点で塩素ガス供給を停止し、この時点で混合物の色は明るい黄色である。塩素ガス供給を停止した後、フラスコを氷/水浴から取り出し、混合物をNで45分間パージし、その間混合物は無色になる。ロータリーエバポレーターを用いて混合物を部分的に濃縮する。その後、白色沈殿物が形成されるまで、水を混合物に入れる。フリットガラス漏斗を用いて白色沈殿物をろ別し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、3.94グラムの、化学反応式(2a’)の構造式(3a)として示されている5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物を得る。この反応は5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物の71.5%収率を達成する。
H NMR(400MHz,アセトン−d,30℃):δ 4.03(ddd,J=8.7,5.7,1.6Hz,1H)、3.98(dd,J=10.3,5.7Hz,1H)、3.82(ddd,J=10.3,5.4,1.8Hz,1H)、3.54−3.45(m,1H)、3.15−3.07(m,1H)、2.46−2.33(m,1H)、2.23−2.15(m,2H)、1.96(ddq,J=11.0,2.9,1.5Hz,1H)。
13C NMR(101MHz,アセトン−d,30℃):δ 171.96,171.63,74.81,50.54,49.78,44.29,40.78,40.59,31.12。
3.5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物のアジド化
5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物のアジド化は、化学反応式(3a)に示される。
20mLのバイアル中で、N−クロロスクシンイミドを用いて製造した1.0グラム(3.78mmol)の5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物をアセトン7mLに溶解する。次いで、0.27グラム(4.15mmol)のアジ化ナトリウムをバイアルに入れる。成分を混合し、室温(23℃)で一晩撹拌する。使い捨てフィルター漏斗を用いてこの混合物をろ過し、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を真空下で蒸発させて白色固体を生成する。白色固体を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、使い捨てフィルター漏斗を用いてろ過する。ロータリーエバポレーターを用いてろ液から溶媒を蒸発させ、生成物をジクロロメタン/ヘキサン溶液と混合する。5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物をジクロロメタン/ヘキサン溶液から結晶化して、0.66グラムの、上記化学反応式(3a)の構造式(4a)として示される5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物を得る。この反応は5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物の収率65%を達成する。
H NMR(400MHz,DMSO−d,30℃):試料中の微量ジクロロメタン、δ3.84(ddd,J=8.7、5.7、1.4Hz,1H)、3.74(dd,J=10.2、5.6Hz,1H)、3.62(ddd,J=10.2,5.4,1.8Hz,1H)、3.24−3.13(m,1H)、2.94−2.82(m,1H)、2.09−2.0(m,1H)、1.98(dt,J=10.6,1.6Hz,1H)、1.90(ddd,J=14.7,8.7,2.6Hz,1H)、1.72(ddq,J=10.6,2.9,1.5Hz,1H)。
13C NMR(101MHz,DMSO−d,30℃):δ 171.98,171.35,62.98,49.50,48.74,41.96,39.89,38.81,29.11。
5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物は、BAM Fall Hammer Testに従って測定して、60ジュールを超える限界衝撃エネルギーを有する。
構造式(4a)を有する5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物の結晶データおよび構造精密化を以下の表5に示す。
B.3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルアジドの生成
1.2−メチル−2−プロペン−1−イルコハク酸無水物のチオアセトキシル化
2−メチル−2−プロペン−1−イルコハク酸無水物のチオアセトキシル化は、化学反応式(1b)に示される。
磁気撹拌子およびセプタムを備えた500mLシュレンクフラスコに、12.04グラム(0.0780mol)の2−メチル−2−プロペン−1−イルコハク酸無水物を入れる。AIBN開始剤を無水トルエン(0.2M溶液31mL、1.018グラム(0.0062mol)のAIBNに相当する)に溶解した溶液を、シリンジを介して2−メチル−2−プロペン−1−イルコハク酸無水物を含むシュレンクフラスコに移す。次いで、23mL(0.3217mol)のチオ酢酸を、シリンジを介してフラスコに移す。フラスコを、漂白剤を含むスクラバーに接続し、スクラバーの出口をバブラーに接続する。成分を混合し、混合物を10分間Nでパージする。次に、加熱ブロックを用いて混合物を65℃に加熱し、窒素下、65℃で24時間撹拌する。次いで、大部分の未反応のチオ酢酸およびトルエンを、ロータリーエバポレーターを用いて蒸発させる。S−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートの精製は、カラムクロマトグラフィー(Teledyne ISCO(商標)装置を使用し、以下の比のヘキサン:酢酸エチル、90:10、85:15、80:20、60:40および0:100(体積:体積)で溶離する)により達成させる。ヘキサン:酢酸エチルの比が80:20である画分番号36〜43から生成物を集める。残留溶媒をロータリーエバポレーターで除去して、10.6グラムの淡黄色油状物質である、上記の化学反応式(1b)の構造式(2b)で表されるS−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートを得る。この反応はS−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートの59.15%収率を達成する。
H NMR(500MHz,CDCl,25℃、異性体の混合物1:1の比):試料中の微量酢酸エチル、δ3.31−3.13(m,3H),3.07(ddd,J=18.5,9.8,0.5Hz,1H),2.94(dd,J=13.7,4.8Hz,1H),2.88−2.77(m,2H),2.68−2.57(2mオーバーラップ,3H),2.30(m,6H),1.97(ddd,J=13.8,7.9,5.7Hz,1H),1.86−1.71(m,3H),1.69−1.61(m,1H),1.48(ddd,J=14.0,9.3,6.4Hz,1H),0.98(d,J=6.7Hz,3H),0.96(d,J=6.3Hz,3H)。
13C NMR(126MHz、CDCl、25℃、異性体の混合物1:1の比):δ195.67、195.55、173.94、173.81、170.10、170.03、38.64、37.01、36.68、35.36、34.67、34.51、34.35、31.71、31.59、30.61、19.58、18.43。
HR GC/MS/EI(PCI−NH)(M+NH:m/z:C1018NOの計算値:248.0956、実測値:248.09466および248.08587。
FTIR(cm−1):1860(C=O)、1780(C=O)、1688(S=O)。
2.S−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートのオキシ塩素化
S−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートの塩素ガスによるオキシ塩素化は、化学反応式(2b)に示される。
500mLの3口丸底フラスコに、(i)9.32グラム(0.0404mol)のS−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエート(構造式(2b))と(ii)260mLのアセトニトリルと(iii)3.15mLの脱イオン水を入れる。フラスコに、温度計、ガス注入口としてのポリエチレンチューブ、および25%水酸化ナトリウム水溶液で満たされたガススクラバーに接続されたガス出口を装備した。フラスコを氷/水浴中に置き、磁気撹拌子を用いて成分を混合する。混合物を3℃に冷却する。混合物をNで5分間パージする。続いて、混合物に塩素ガスをゆっくりと吹き込む。塩素ガスが最初に導入されるとき、混合物は無色である。混合物の温度は、20分後に14℃に上昇し、塩素ガスに33秒間曝露する。混合物が緑−黄色になると、塩素ガス供給を停止する。塩素ガス供給を50分後に停止し、その時点で反応温度は6℃である。塩素ガス供給を停止した後、スクラバー内の25%水酸化ナトリウム水溶液を新鮮な25%水酸化ナトリウム水溶液と交換する。フラスコを氷/水浴から取り出し、混合物をNで2時間10分パージした後、混合物は透明になる。次いで、混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し、200mLのジクロロメタンに溶解し、脱イオン水で洗浄する(水40mLで2回、水60mLで2回、水80mLで2回)。脱イオン水による洗浄の間、エマルジョンが形成される。白い沈殿物がエマルションの水層に見える。エマルジョンを分解するのを助けるために、20mLのジクロロメタンを入れ、有機層を形成させる。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、フリットガラス漏斗を用いてろ過する。ロータリーエバポレーターを用いて、残った溶媒をろ液から蒸発させる。収集した物質をH NMRにより分析し、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドを含むことが判明した。
H NMR(500MHz,CDCl,25℃):δ 3.78−3.70(m,3H)、3.68(dd,J=14.3,6.3Hz,1H)、3.30−3.10(m,4H)、2.75−2.69(m,2H)、2.69−2.62(m,1H)、2.51−2.38(m,1H)、2.30−2.20(m,1H)、2.07−1.96(m,3H)、1.77−1.65(m,1H)、1.30(d,J=6.8Hz,3H)、1.26(d,J=6.8Hz,3H)。
次いで、収集した物質を200mLの酢酸エチルに溶解し、水で4回洗浄する(1回の洗浄につき60mLの水)。有機層が形成される。有機層を分離し、20mLの酢酸エチルを入れる。有機層/酢酸エチル溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、フリットガラス漏斗を用いてろ過する。残りの溶媒は、ロータリーエバポレーターを用いてろ液から蒸発させる。回収した物質は完全に乾燥することが困難である(H NMRは微量の酢酸エチル溶媒を示す)。かくして、回収された物質をロータリーエバポレーター中、40℃で2時間、40℃の真空オーブン中で一晩乾燥させて、淡黄色油状物である、上記化学反応式(2b)の構造式(3b)として示される、7.47グラムの3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドを得る。この反応は、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドの収率72.5%を達成する。
H NMR(500MHz、CDCl、25℃、異性体の混合物1:1.1比):δ3.80−3.70(m,3H),3.67(dd,J=14.3,6.5Hz,1H),3.27−3.11(m,4H),2.76−2.68(m,2H),2.68−2.59(m,1H),2.48−2.37(m,1H),2.27−2.18(m,1H),2.05−1.92(m,2H),1.73−1.64(m,1H),1.28(d,J=6.8Hz,3H),1.24(d,J=6.8Hz,3H)。
13C NMR(126MHz、CDCl、25℃、異性体の混合物1:1.1比):δ173.40,173.16,169.51,169.46,71.39,71.07,38.28,38.16,37.03,36.43,34.80,34.05,28.84,28.76,19.61,18.51。
HR GC/MS/EI(PCI−NH)(M+NH:m/z:C15ClNOの計算値:272.0359、実測値:272.03550および272.03609。
FTIR(cm−1):1865(C=O)、1778(C=O)。
3.3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドのアジド化
3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドのアジド化は、化学反応式(3b)に示される。
アジ化ナトリウムは、プラスチックスパチュラを使用してドラフト内で測定される。アジ化ナトリウムを250mL丸底フラスコに入れ、ガラス栓をフラスコ上に置く。ドラフトの外側の天秤を用いてフラスコ内のナトリウムアジドの重量を測定し、アジ化ナトリウム0.88グラム(0.0135mol)とする。続いて、アセトンをフラスコに入れる(アジド化工程で使用されるアセトンの総量は45mLである)。別の250mL丸底フラスコに、最少量のアセトンに溶解した3.13グラム(0.0122mol)の3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドを入れる。続いて、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライド/アセトン溶液をアジ化ナトリウム/アセトン溶液を含むフラスコに移す。移した後、最初に3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライド/アセトン溶液を含むフラスコを数ミリリットルのアセトンで濯いで材料のすべてが最初にアジ化ナトリウム/アセトン溶液を含む丸底フラスコに移送されるのを確実にする。
フラスコ(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライド/アセトン/アジ化ナトリウム溶液を含む)に磁気撹拌子を入れる。フラスコをコンデンサーに接続する。凝縮器のための冷却システムは空気である。続いて、溶液を、ドラフト内のN雰囲気下、室温(23℃)で一晩撹拌する。数時間後、フラスコ内に白色の沈殿物が観察される。翌日、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を完全に蒸発させ、黄色がかった残渣を生成させる。次いで、50mLの酢酸エチルを残渣に入れる。黄色がかった残渣は酢酸エチルに可溶であり、白色沈殿物は溶解しない。混合物を30mLの水で2回洗浄し、30mLの酢酸エチルを入れる。有機層が形成される。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、フリットガラス漏斗を用いてろ過する。40℃でロータリーエバポレーターを用いて、残りの溶媒をろ液から除去する。次いで材料を真空オーブンで、40℃で一晩乾燥させて黄色/褐色の油状生成物である、化学反応式(3b)の構造式(4b)として示される、2.5グラムの3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルアジドを得る。この反応は、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルアジドの収率77.8%を達成する。
H NMR(500MHz、CDCl、25℃、異性体の混合物1:1.1比)、試料中の微量酢酸エチル、δ3.39−3.29(m,3H)、3.27(ddd、J=14.6,6.5,0.5Hz,1H)、3.24−3.10(m,4H)、2.76−2.65(m,2H)、2.58−2.45(m,1H)、2.35−2.25(m,1H)、2.25−2.17(m,1H)、2.01−1.91(m,2H)、1.70−1.60(m,1H)、1.24(d、J=6.8,3H)、1.21(d、J=6.8,3H)。
13C NMR(126MHz、CDCl、25℃、1:1比の異性体の混合物):δ173.58、173.34、169.63、169.58、61.59、61.34、38.45、38.36、37.43、36.82、34.94、34.21、27.98、27.89、19.96、18.85。
APCI/FIA/MS(M+NH:C15の計算値:279.0763、実測値=279.07615。
APCI/FIA/MS/MS(M+H):C12の計算値:262.0497、実測値=262.05。
FTIR(cm−1):2132(N)、1857(C=O)、1771(C=O)。
本開示は、本明細書に含まれる実施形態および例示に限定されず、以下の特許請求の範囲に該当する実施形態の一部、および異なる実施形態の要素の組み合わせを含むこれらの実施形態の変更された形態を含むことが、特に意図されている。

Claims (15)

  1. (i)アルケニルカルボン酸無水物をチオアセトキシル化してチオアセテート無水物中間体を形成することと、
    (ii)前記チオアセテート無水物中間体をオキシ塩素化してスルホニルクロライド無水物中間体を形成することと、
    (iii)前記スルホニルクロライド無水物中間体をアジド化(azidizing)して脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することと、を含む方法。
  2. 前記チオアセトキシル化は、ラジカル開始剤の存在下で前記アルケニルカルボン酸無水物をチオ酢酸と反応させて、前記チオアセテート無水物中間体を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記チオアセトキシル化は、アゾ含有ラジカル開始剤の存在下、50℃〜90℃の温度で前記アルケニルカルボン酸無水物をチオ酢酸と反応させて、前記チオアセテート無水物中間体を形成することを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記オキシ塩素化は、前記チオアセテート無水物中間体を塩素源と反応させて前記スルホニルクロライド無水物中間体を形成することを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記オキシ塩素化は、塩酸水溶液の存在下、0.1〜22℃の温度で前記チオアセテート無水物中間体をN−クロロスクシンイミドと反応させて前記スルホニルクロライド無水物中間体を形成することを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記オキシ塩素化は、水の存在下、0.1℃〜22℃の温度で前記チオアセテート無水物中間体を塩素ガスと反応させて前記スルホニルクロライド無水物中間体を形成することを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  7. 前記アジド化は、アセトンの存在下で、前記スルホニルクロライド無水物中間体をアジ化ナトリウムと反応させて前記脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記アジド化は、アセトンの存在下、20℃〜25℃の温度で前記スルホニルクロライド無水物中間体をアジ化ナトリウムと反応させて前記脂肪族スルホニルアジド無水物を形成することを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. (i)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物をチオ−アセトキシル化して、5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物を形成することと、
    (ii)前記5−(チオアセトキシ)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物をオキシ塩素化して、5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物を形成することと、
    (iii)前記5−(クロロスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物をアジド化して5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物を形成することと、を含む、請求項1に記載の方法。
  10. (i)2−メチル−2−プロペン−1−イルコハク酸無水物をチオ−アセトキシル化して、S−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートを形成することと、
    (ii)前記S−(3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロピル)エタンチオエートをオキシ塩素化して3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドを形成することと、
    (iii)前記3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルクロライドをアジド化して、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルアジドを形成することと、を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 構造式(4)を有する脂肪族スルホニルアジド無水物を含む組成物であって、
    式中、R、R、およびRは、同一であっても、異なっていてもよく、
    、R、およびRはそれぞれ独立して、置換のC−C40のヒドロカルボニル基、非置換のC−C40のヒドロカルボニル基、Si(R、OR、RC(O)O−、ROC(O)−、RC(O)N(R)−、(RNC(O)−、ハロゲン原子、および水素原子から選択され、式中、Rは、C−C30のヒドロカルボニル基であるが、
    ただし、R、R、およびRのうちの少なくとも1つは、置換のC−C40のヒドロカルボニル基または非置換のC−C40のヒドロカルボニル基から選択される、組成物。
  12. は、水素であり、
    前記RおよびR基が、非置換のC−Cのヒドロカルボニル基環構造を形成する、請求項11に記載の組成物。
  13. 脂肪族スルホニルアジド無水物が、構造式(4a)を有する5−(アジドスルホニル)エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物である、請求項11〜12のいずれかに記載の組成物。
  14. およびRはそれぞれ、水素であり、Rは、非置換のC−C12のヒドロカルボニル基である、請求項1に記載の組成物。
  15. 前記脂肪族スルホニルアジド無水物は、構造式(4b)を有する3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−1−スルホニルアジドである、請求項14に記載の組成物。
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