JP2019523813A - イオン性ポリマー及びそれらの湿潤接着剤及び塗料としての使用 - Google Patents

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Abstract

本出願は、式【化1】A、B及びCのポリマーを含む接着剤組成物、及び該接着剤組成物の使用法を明らかにする。

Description

本出願は、2016年6月13日に出願された米国特許仮出願第62/349、328号、及び2016年6月18日に出願された米国特許仮出願第62/363、605号に対する優先権を主張し、それらの内容はここで参照により組み入れられる。
荷電性ポリマー及びタンパク質の水溶液の相転移が報告されている。Wei, W.、Waite, J. H.らの『A mussel−derived one component adhesives coacervate.』(Acta Biomater 2014, 10 (4), 1663−1670)、Ahn, B. K.、Das、Lipshutz, B. H.、Israelachvili, J. N.、Waite, J. H.らの『High−performance mussel−inspired adhesives of reduced complexity.』(Nat Commun, 2015, 6、 J. N.)、Waite, J. H.、Ahn, B. K.らの『Microphase Behavior and Enhanced Wet−Cohesion of Synthetic Copolyampholytes Inspired by a Mussel Foot Protein.』(J Am Chem Soc, 2015, 137 (29) , 9214−9217)、Brangwynne, C. P.らの『Polymer physics of intracellular phase transitions.』 (Nat Phys, 2015, 11 (11) , 899−904.)を参照されたい。カチオン−π相互作用は、水系媒体において強く、生体内では湿潤(wet)接着剤として使用され得る。Lu, Q.らの『Adhesion of mussel foot proteins to different substrate surfaces.』(Journal of the Royal Society Interface, 2013, 10 (79))を参照されたい。
本出願の1つの態様において、湿潤接着性又は湿潤粘着性塗料のような、素材を結合させ又は覆う、糊、塗料あるいは接着剤を生成させるための組成物及び方法が明らかにされている。ここで使用されるように、湿潤粘着性とは、湿潤環境における、組成物、素材あるいは接着剤の粘着性又は接着性を指す。他の態様において、その接着性は、一部ではカチオン−π相互作用のようなイオン性相互作用に基づき得る。
1つの実施形態において、本出願は、式A、B及びCのポリマーを含む接着剤組成物を明らかにする。


[式中、
各m、n及びoは、独立して、100〜1,000,000であり、
各a、b、s、t、x及びyは、独立して、0、1又は2であり、
各L、L、L、L、L及びLは、独立して、存在しない又は−CH−、−O−、−S−、−(CH1−2−、−CH(CH−)−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジル、又は結合から選択される)から成る群から選択され、
各A、B、M、N、X及びYは、各々独立して、存在しない又はアリール、置換アリール、アリールアンモニウム、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアンモニウムX及び置換ヘテロアリールアンモニウムX(各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から選択される対アニオン)から成る群から選択される。
ただし、
、L、L、L、L及びL、及びA、B、M、N、X及びYのすべてが存在しないわけではなく、
式Aに対しては、A、Bのうちの1つのみが、ヘテロアリールアンモニウムX又は置換ヘテロアリールアンモニウムXであり、
が、−(CH1−2−又は結合である場合には、基−(A)−L−(B)は、−ヘテロアリールアンモニウム(X)−L−ジヒドロキシフェニル、置換あるいは非置換イミダゾール及び置換あるいは非置換イミダゾリニウム(X)又はアリールアンモニウム(X)−L−ジヒドロキシフェニル、置換あるいは非置換アミンあるいは置換アンモニウム(X)基から選択される基ではない。

1つのバリエーションにおいて、L、L、L、L、L及びL、及びA、B、M、N、X及びYのうちの少なくとも1つ、2つ又は3つが存在する。ここで使用されるように、非対称のリンカー(例えば、L、Lなど)、すなわち、例えば『−C(O)O−』として設計された基は、反転され、両方向に接続又は取り付け得る、『−C(O)O−』及び『−OC(O)−』の両2価の基を表す。
前記接着剤の1つのバリエーションにおいて、ポリマー又はコポリマー中におけるモノマーの比は、1:0、1:1、又は1:1:1である。化合物又は接着剤の他のバリエーションにおいて、m:nの比は、1:0又は1:1であり、m:n:yの比は、1:1:1である。他のバリエーションにおいて、m+n=100mol%、m:100〜0mol%、n:0〜100mol%である。他のバリエーションにおいて、m+n+y=100mol%、m:100〜0、n:0〜100及びz:0〜100である。
前記接着剤の1つのバリエーションにおいて、接着剤は水中において形成される。前記の他のバリエーションにおいて、−(A)−は、アンモニウム、イミダゾリウム又はピリジニウム基から選択される基ではない。他のバリエーションにおいて、−(A)−は、キノリニウム、イソキノリニウム、フェナントリジニウム、フェナントロリニウム、ピリミジニウム、ベンゾチアゾリニウム、ベンズイミダゾリウム、ベンゾチアジアゾリニウム、プリニウム、ピラジニウム又はアクリジニウムから選択される基である。前記の他のバリエーションにおいて、前記ポリマーはモノマーから調製され、コポリマーからは調製されない。1つのバリエーションにおいて、−A−及び−B−基のうちの少なくとも1つは、硬化性の基である。他のバリエーションにおいて、A、B、N及びYのうちの少なくとも1つは、硬化性の基である。
1つの態様において、式A’、B’及びC’の硬化性の側鎖を含む、接着剤組成物が与えられる。


ここで前記ポリマーはさらに硬化性である。
−L−(A)−L−(B)モノマー及び−L−(M)−L−(N)モノマーとして示されている前記コポリマーの表現は、リンカーの構造及び官能基と官能基をを分別するためだけに使用され、何らかの具体的なコポリマーの並びを示すことは意図しないものと知られている。コポリマーは、ランダム、交互、統計、周期及びブロックコポリマーであり得る。1つのバリエーションにおいて、−A−、−B−、−M、−N、−X及び−Y基のうちの少なくとも1つは、硬化性の基である。
前記の1つのバリエーションにおいて、−(A)−、−(M)−及び−(X)−のうちの少なくとも1つは、アンモニウム、イミダゾリウム及びピリジニウムから選択される基ではない。他のバリエーションにおいて、−(A)−、−(M)−及び−(X)−のうちの少なくとも1つは、独立して、キノリニウム、イソキノリニウム、フェナントリジニウム、フェナントロリニウム、ピリミジニウム、ベンゾチアゾリニウム、ベンズイミダゾリウム、ベンゾチアジアゾリニウム、プリニウム、ピラジニウム又はアクリジニウムから成る群から選択される。他のバリエーションにおいて、前記ポリマーはモノマーから調製され、コポリマーからは調製されない。1つのバリエーションにおいて、−A−及び−B−基のうちの少なくとも1つは、硬化性の基である。他のバリエーションにおいて、B、N又はYのうちの少なくとも1つは、硬化性の基である。
本公開におけるポリマーの1つのバリエーションにおいて、ポリマーは、金属イオンと会合しておらず、又は金属イオンは配位していない。他のバリエーションにおいて、ポリマーは、配位子又は金属イオンと配位錯体を形成することが可能な官能基がほとんどない。式A及びBの化合物の1つのバリエーションにおいて、A、B及びX基のうちの少なくとも1つは、フェニルでない。他のバリエーションにおいて、A、B及びX基のうちの少なくとも1つは、スチレン、メチルアクリラート、ブチルアクリラート、ベンジルアクリラート又は1つの−CHOHに置換されたスチレン由来ではない。
他の実施形態において、


のポリマーを含む、接着剤組成物が与えられる。
前記の1つの態様において、各A、B、M、N、X及びYは、独立して、







[式中、
各L、L、L、L、L及びLは、独立して、H、−CH、−CH−、−O−、−S−、−(CH1−2−、−CH(CH−)−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH、結合、−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択される)からであり、
各R、R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−CH、−CF、置換アリール基、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、N−スクシンイミジル、−NR’R’'(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH及び硬化性の基から選択される)から成る群から選択され、
各Rは、独立して、H又は−CH、−CHCH、置換アリール基、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 及び−CH、及び硬化性の基から成る群から選択され、
Zは、tが0又は1である、−(CH−又は−(NH)−である。

から成る群から選択される。
前記の他の態様において、各B、N及びYは、独立して、


のアルデヒド誘導体、アミン、グリシジル、アクリリル、メタクリリル又はビニル誘導体を含む。
前記ポリマーの他の態様において、A、B、M、N、X及びYのうちの少なくとも1つは、独立して、

−L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH
−L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH 、及び
−L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH
[式中、
各L、L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−及び−NR'−(R'はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択される

から成る群から選択される。
前記ポリマーの他の態様において、各B、N及びYは、独立して、


から成る群から選択される。
前記ポリマーの他の態様において、A、M及びXのうちの少なくとも1つは、独立して、


から成る群から選択される。
さらに他の態様において、B、N及びYは、各々独立して、置換アリール基である。前記の他の態様において、各R、R、R及びRは、独立して、置換アリール基である。
前記ポリマーの他の態様において、置換アリール基は、


から成る群から選択され、b、n及びyは、1又は2である。
前記接着剤の1つのバリエーションにおいて、独立して、各B、N及びYは、フェニル、2,3−ジヒドロキシフェニル、2,3,4−トリヒドロキシフェニル、3,4,5−トリヒドロキシフェニル、2,3,4,5−テトラヒドロキシフェニル、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシフェニル、2,3−ジカルボキシルフェニル、2,3,4−トリカルボキシフェニル、3,4,5−トリカルボキシフェニル、2,3,4,5−テトラカルボキシフェニル、2,3,4,5,6−ペンタカルボキシフェニル、2,3−ジシロキシフェニル、2,3,4−トリシロキシフェニル、3,4,5−トリシロキシフェニル、2,3,4,5−テトラシロキシフェニル及び2,3,4,5,6−ペンタシロキシフェニル、から成る群から選択される。
他の態様において、前記接着剤は、


[式中、
各m及びnは、独立して、100〜1,000,000であり、
各L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択され、
各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−CF、−OH、−SiHOH、−NO、−CH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH、−CH又は置換ベンジル、及び硬化性の基から選択される)から成る群から選択され、
各Rは、独立して、H又は−CH、−CHCH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH及び硬化性の基から成る群から選択され、
各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3の群から選択される対アニオンである。

B1、B2、B3、B4、B5及びB6を含む。
この出願において示しているように、構造B(例えば、置換基−Rがピリジニウム環上の2つの 炭素原子間に取り付けられている)で表される群は、Rが3−、4−、5−又は−6位といったピリジニウム環上の任意の置換可能な位置に取り付けられ得ることを意味している。

他の態様において、前記接着剤は、



[式中、
各m、n及びyは、独立して、100〜1,000,000であり、
各L、L及びLは、独立して、−CH−、−O−、−S−、−(CH1−2−、−CH(CH−)、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジル、又は結合から選択される)から選択され、
各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−CH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル及び−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から成る群から選択され、
各Rは、独立して、H又は−CH、−CHCH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 及び−CHから成る群から選択され、
各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から成る群から選択される対アニオン
である。

、C、C、C、C及びCを含む。
前記接着剤の他の態様において、B、N及びYは、各々独立して、置換アリール基である。前記接着剤の他の態様において、置換アリール基は、


から成る群から選択され、b、n及びは、1又は2である。
前記化合物の1つのバリエーションにおいて、R、R、R及びRは、Hでない。前記の1つのバリエーションにおいて、bは0である。他のバリエーションにおいて、nは0である。他のバリエーションにおいて、b及びnは、どちらも0である。他のバリエーションにおいて、bは1であり、nは0である。他のバリエーションにおいて、bは1でありnは0である。他のバリエーションにおいて、

前記接着剤の他の態様において、硬化性の基は、光硬化性の基であり、光重合性の基であり、熱硬化性の基であり、溶媒硬化性の基である。光硬化性の基の1つの態様において、該基は、UV照射を通じて、又は染料を基にしたUVあるいは可視光を使用する光開始剤系、熱誘起硬化又は溶媒を基にした硬化法の使用により、硬化され得る。光開始は、フリーラジカル法又はイオン法を用いて行われ得る。1つのバリエーションにおいて、光開始剤は、少量の光開始剤と共に表面に適用され、その後選択的光照射がなされて、高架橋性のポリマーの接着剤を与えるポリマーといったポリマーの添加を含み得る。
1つのバリエーションにおいて、硬化性の基を有する硬化性接着剤は、エポキシド(又はグリシジル基あるいはオキシラン基)、ポリエポキシド、又はエポキシド基を含む反応性のプレポリマー及びポリマーであるエポキシ樹脂である。エポキシ基又はエポキシ樹脂は、触媒的ホモ重合を経由して自分自身と、又はアミン、多官能性アミン、酸、酸無水物、フェノール、アルコール及びチオールといった他の共反応剤と、反応し又は架橋し得る。
1つのバリエーションにおいて、硬化性の基は、エポキシド、シアン酸エステル及びアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)誘導体(例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)から成る群から選択される。他のバリエーションにおいて、フリーラジカル硬化性の基は、モノマーの有機官能性シランを含む。というのも、重合は、3−メタクリルオキシプロピルトリ−イソ−プロポキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリ−イソ−ブトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリオクトキシシラン、ビニルトリ−イソ−ブトキシシラン、ビニルトリ−n−デコキシシラン及びビニルトリ−tert−ブトキシシラン、マレイン酸官能性シラン及び3−メルカプトプロピルトリ−イソ−ブトキシシランを含む、アクリル酸アルキルアルコキシシラン、メタクリル酸アルキルアルコキシシラン、又はビニルアルコキシシランモノマーを含み得るためである。他のバリエーションにおいて、ラジカル硬化性の基は、3−アミノプロピルトリ−イソ−プロポキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジ−イソ−ブトキシシラン、4−メルカプトブチルジメチルオクチルオキシシラン、3−イソシアン酸プロピルトリ−sec−ブトキシシラン及び3−グリシドキシプロピルメチルジペントキシシランといった、モノマーの有機官能性シランである。他の硬化性のポリマー又は硬化性の基、ポリウレタン、エポキシ、ポリエステル、ビニルエステル、ポリ尿素及びポリアミドを含む。例えば、米国特許第6,069,200号を参照されたい。
他の実施形態において、本出願は、微湿潤(moist)又は湿潤環境において、表面を有する第1の対象物を表面を有する第2の対象物へシール(seal)するための方法を明らかにし、該方法は、
1)接着剤を第1の対象物の表面へ適用する工程、
2)該接着剤を含む第1の対象物の表面を、第1及び第2の対象物がシールを形成するまでの十分な期間、第2の対象物の表面へ接触させる工程、
を含む。
ここで該接着剤は、


[式中、
各m、n及びoは、独立して、100〜1,000,000であり、
各a、b、s、t、x及びyは、独立して、0、1又は2であり、
各L、L、L、L、L及びLは、独立して、存在しない又は、独立して、−CH−、−O−、−S−、−(CH1−2−、−CH(CH−)、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジル又は結合から選択される)から選択され、
各A、B、M、N、X及びYは、独立して、存在しない又は、独立して、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアンモニウムX及び置換ヘテロアリールアンモニウムX(各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から選択される対アニオン)から成る群から選択される。
ただし、
、L、L、L、L及びL及びA、B、M、N、X及びYのすべてが存在しないわけではない。
前記方法の1つのバリエーションにおいて、式Aに対しては、A、Bのうちの1つのみが、ヘテロアリールアンモニウムX又は置換ヘテロアリールアンモニウムXであり、
が−(CH1−2−又は結合の場合には、基−(A)−L−(B)は、−ヘテロアリールアンモニウム(X)−L−ジヒドロキシフェニル、置換又は非置換イミダゾール及び置換又は非置換イミダゾリニウム(X)から選択される基ではない。

A、B又はCのポリマーを含む接着剤組成物である。
前記方法の1つのバリエーションにおいて、前記接着剤は、ここで明らかにされるように、化合物又はポリマーである。前記方法の他の態様において、前記接着剤は、


[式中、
各nは、独立して、100〜1,000,000、であり、
各L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択され、
各R及びRは、独立して、H又は、F、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−CH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、硬化性の基、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から成る群から選択され、
各Rは、独立して、H又は−CH、−CHCH、硬化性の基、及び−CH(C基は、任意選択的にハロゲン(−F、−Cl、−Br−又は−I)、−OH、−SH、−SiHOH、−NH、−NO、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CF、−OCH及び−OCFから成る群から選択される1つの置換基により置換される)から成る群から選択され、
各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2、−PO −3及びCHCO から選択される対アニオンである。

式A、A、A、A、A、A、A、A、A、A10、A11及びA12から成る。
前記方法の1つの態様において、前記接着剤は、


[式中、
各m及びnは、独立して、100〜1,000,000であり、
各L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択され、
各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、硬化性の基、−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から成る群から選択され、
各Rは、独立して、H又は−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CHCH、−CH又は置換ベンジル、及び硬化性の基から成る群から選択され、
各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2、−PO −3及びCHCO から選択される対アニオンである。

、B、B、B、B及びBから成る。
前記方法の他の態様において、前記接着剤は、


[式中、
各m、n及びoは、独立して、100〜1,000,000であり、
各L、L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択され、
各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、硬化性の基、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から成る群から選択され、
各Rは、独立して、H又は−COH、−SOH、−HSO 、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CHCH、−CH又は置換ベンジル、又は硬化性の基から成る群から選択され、
各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から選択される対アニオン
である。]
、C、C、C、C及びCから成る。
前記方法の他の態様において、B、N及びYは、各々独立して、アリール又は置換アリール基である。前記方法の他の態様において、R、R、R及びRは、各々独立して、水素又はアリール又は置換アリール基である。前記方法の他の態様において、A、B、M、N、X及びYのうちの少なくとも1つは、独立して、

−L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH
−L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH 、及び
−L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH
[式中、
各L、L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CHから選択される)から選択される。

から成る群から選択される。
前記方法の他の態様において、各B、N及びYは、独立して、


のアミン、グリシジル、アクリリル、メタクリリル、又はビニル誘導体を含む。
前記方法の他の態様において、各B、N及びYは、独立して、


から成る群から選択される。
さらに前記方法の他の態様において、A、M及びXのうちの少なくとも1つは、独立して、


から成る群から選択される。
さらに前記方法の他の態様において、前記接着剤は、さらに硬化される。微湿潤又は湿潤環境において、表面を有する第1の対象物を、表面を有する第2の対象物へシールするための前記方法の1つのバリエーションにおいて、前記方法は、第1のモノマーを重合して、ホモポリマーのようなポリマーを形成する工程、該ポリマーを第1の対象物の表面へ適用する工程、及び第2の対象物の表面を、第1の対象物を第2の対象物へシールするのに十分な期間、該ポリマーを含む第1の対象物の表面へ接触させる工程、を含む。前記方法の1つのバリエーションにおいて、第1の対象物を第2の対象物へシールする工程は、微湿潤環境において行われる。前記方法の1つのバリエーションにおいて、その大部分の環境は水を含む環境である。前記方法の他のバリエーションにおいて、第1の対象物を第2の対象物へシールする工程は、水中、微湿潤又は湿潤大気、あるいは冠水の下で行われる。
前記方法の他のバリエーションにおいて、接着剤は、熱、光(UV又は可視)、照射、電子銃又はある化学物質の添加といった、当該技術分野において公知の標準法の下、さらに硬化される。1つのバリエーションにおいて、添加剤は、UV硬化プロセスが起こるUV照射により活性化され得る。
前記方法の他の態様において、第1の対象物は、独立して、表皮、皮、組織、金属、金属酸化物、鉱物、雲母、シリコン、ガラス、カルシウム、エナメル、骨、鋼鉄、歯エナメル、歯象牙質、ヒドロキシアパタイト、カオリン及びジルコニアから成る群から選択され、第2の対象物は、表皮、皮、組織、金属、金属酸化物、鉱物、雲母、シリコン、ガラス、カルシウム、エナメル、骨、鋼鉄、歯エナメル、歯象牙質、ヒドロキシアパタイト、カオリン及びジルコニアから成る群から選択される。他の態様において、第1の対象物及び第2の対象物は、どちらも組織又は皮である。さらに他の態様において、第1の対象物は、組織又は象牙質で、第2の対象物は、金属、金属酸化物、鉱物、雲母、シリコン、ガラス、カルシウム、エナメル、骨、鋼鉄、歯エナメル、歯象牙質、ヒドロキシアパタイト、カオリン及びジルコニアから成る群から選択される。
前記方法の他の態様において、前記接着工程は、水中で行われる。さらに他の態様において、前記方法は、さらに塩分濃度を上昇させる塩水溶液又は塩、又は塩の混合物を含む。前記方法の他の態様において、金属、金属酸化物又は酸化物は、ケイ酸塩鉱物、シリカ、カオリン、ジルコニウム、アルミニウム、銅、クロム、クロム−コバルト、チタン、亜鉛、錫、インジウム−錫、及びカルシウム酸化物から成る群から選択される。他の態様において、前記方法は、再利用可能な又は元へ戻すことが可能な低粘着性感圧性接着剤又は低粘着性接着剤あるいは滑りにくい塗料を与え、ここで前記方法は、以下の工程を含む:(1)前記接着剤を水に溶解させて前記接着剤の水溶液を形成する工程、(2)前記接着剤の水溶液をエタノールのようなアルコールで希釈する工程、(3)飽和NaCl水溶液を該エタノール水溶液に加える工程、(4)該エタノール水溶液を基材上又は表面へ噴霧、適用、又は塗布し、溶液を風乾などで乾燥させる工程。
他の実施形態において、前記接着剤は重合の後に表面と接触させられ、使用され、又はスキームA、B及びCに示されているように、接着剤はさらに硬化される。

発明の実施の形態
定義:
『コポリマー』という用語は、2つ以上の異なるモノマーから作製されたポリマーを意味する。そうしたポリマーの例は、エチレン、スチレン、及びアクリロニトリル、及びそれらの置換誘導体を含み得る。例えば、2つの異なるモノマーが、2つの異なるモノマー単位の残基をどちらとも含むコポリマーが形成されるように、反応媒体において、重合し得る。1つの態様において、コポリマーは、明確なモノマー単位の並びを有さないランダムコポリマーであり得る。他の態様において、コポリマーは、2つのモノマー単位の規則的な交互の並びを有する規則性コポリマーであり得る。他の態様において、コポリマーは、他のモノマーのブロックへ連結した1つのモノマーのブロックを含む、ブロックコポリマーであり得る。
本発明のポリマー、ブロックポリマー又はコポリマーの全数平均分子量(Mnt又はMn)は、典型的に、およそ5,000から6,000、6,000から8,000、8,000から10,000、10,000から12,000、28,000から30,000、43,000から45,000、53,000から55,000、58,000から60,000、78,000から80,000、88,000から90,000、97,000から100,000、115,000から120,000、125,000から130,000、135,000から140,000、145,000から150,000、200,000から400,000、400,000から500,000、500,000から600,000、600,000から700,000、又はおよそ700,000からおよそ1,000,000の様々な範囲で与えられる。Mnは、例えば、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)のようなクロマトグラフィーの使用といった、当該技術分野において使用される標準法により決定され得る。ブロックコポリマーの分子量及び得られる特性は、各ポリマー又はポリマーブロックの分子量に依存している。
『硬化』又は『硬化する』という用語は、ポリマー中のポリマー鎖の架橋によりポリマー素材を堅くすること、又は頑丈にすることを指す。その方法は、熱、光(UV又は可視)照射、電子銃、又はある化学添加物を加えることを含む、様々な方法で行われ得る。ある硬化の手順において、添加物はUV硬化プロセスが起こるUV照射により活性化され得る。
『ホモポリマー』という用語は、同一のモノマーで開始される反応により形成されるポリマーを意味する。ホモポリマーは、オレフィン、アセチレン、アルデヒド又は不飽和結合又は官能基を有する他の化合物の付加反応により形成されるポリマー又は超分子の付加ポリマーを含み得る。モノマー由来の代表的なホモポリマーは、エチレン由来のポリエチレン、塩化ビニル由来のポリ塩化ビニル、アクリロニトリル由来のポリアクリロニトリル、スチレン由来のポリスチレンなどを含む。
『モノマー』という用語は、変換され、ポリマーになることが可能な何らかの物質又は分子を意味する。そうしたポリマーの例は、エチレン、スチレン、及びアクリロニトリルを含み得る。仮に、例えば、2量体又は3量体がまたさらなる重合を受ける場合には、モノマーは、また2量体又は3量体を指し得る。
『任意選択的に置換された』とは、この本文で明らかにされているように、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基といった基が、ハロゲン(−F、−Cl、−Br−又は−I)、−OH、−SH、−SiHOH、−NH、−NO、−CH、−CF、−OCH及び−OCFから選択される1つ以上の置換基により置換され得ることを意味する。例えば、任意選択的に置換されたとは、すなわちハロゲン(−F、−Cl、−Br−又は−I)、−OH、−SH、−SiHOH、−NH、−NO、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−NH 、−CH、−CF、−OCH及び−OCFから成る群から選択された1つの置換基で置換された置換ベンジル基である。
『ポリマー』という用語は、多重の繰り返し単位から成る構造を有する分子を意味し、高分子量を有する物質又は分子を指し得る。そうしたポリマーの代表的なものは、置換基が付いた長鎖の骨格原子を含む直鎖ポリマー、主鎖として全く同一又は同様の基本構造の枝を有する直鎖ポリマーであり得る分岐鎖ポリマー、又はポリマー鎖間で化学的な橋かけが存在する、架橋又は網目状ポリマーを含み得る。ポリマー又はコポリマーは、ランダムコポリマー、交互コポリマー(例えば、規則的にA及びBモノマーが入れ替わる)、周期コポリマー、統計コポリマーあるいはブロックコポリマーであり得る。
『ランダム』ポリマー又はコポリマーという用語は、モノマー単位が鎖に組み入れられているもののうち、例えば、第1のモノマー単位又は第2のモノマー単位(あるいはここで与えられるように、第3の単位、第4の単位など・・・)のいずれか又は両単位が繰り返され、互いに隣接し得るブロックコポリマーの単位を含む種々の規則化の組み合わせが存在し得る、ポリマーである。『交互』第1のモノマー及び第2のモノマーコポリマーは、第1のモノマー及び第2のモノマー単位が、アタクチック構造(例えば、アイソタクチック又はシンジオタクチック)又はここで示されているように、x及びyが1から10,000の整数である一般式の組み合わせでポリマー鎖上に繰り返しの交替順序で生じているコポリマーである。第1及び第2のモノマー単位に関連してここで使用されているように、『物質的にランダム』とは、J. C. Randallの『ポリマーの順序決定、炭素−13 NMR法』(Academic Press NY, 1977, pp. 71 −78.)で述べられているように、モノマー又はコポリマーのモノマー単位の分布が、ベルヌーイの統計モデル又は1次あるいは2次マルコフ統計モデルにより示され得るコポリマーを形成するものである。コポリマーの(モノマーの)組成物の分布は、またUS 5,292,845、US 5,089,321、及びJ. C. RandallによるRev. Macromol. Chem. Phys. C29, pp. 201−317 (1989)で述べられている方法を使用する13C NMR解析を使用して決定することができる。
1つの実施形態において、本出願は、ピリジン及び置換ピリジン、ピリジニウム塩、置換ピリジニウム塩、イミダゾール及び置換イミダゾール、イミダゾリウム塩及び置換イミダゾリウム塩といったヘテロ環及びヘテロ環の塩、エポキシド、グリシドール誘導体、ヒドロキシ芳香族、ヒドロキシフェノール、ポリヒドロキシフェノール、塩水溶液中で多重の連続する相転移を受けて湿潤接着剤又は湿潤糊といった接着剤に固形化し得るカテコール及び置換カテコールモノマーを含む、カチオン性又は両親媒性イオン性コポリマーを明らかにする。他の実施形態において、イミダゾール及び置換イミダゾール、イミダゾリウム塩及び置換イミダゾリウム塩、エポキシド、グリシドール誘導体、ヒドロキシ芳香族、ヒドロキシフェノール、ポリヒドロキシフェノール、カテコール及び置換カテコールモノマーと組み合わせて、ヘテロ環の塩が与えられる。これらのイオン性ポリマー糊は、静電相互作用、疎水性、キレート相互作用及び水素結合を通じて、生体組織、骨、ヒドロゲル、プラスチック、金属、セラミックスの表面、及び/又はそれらの界面間へ接着し、吸着することができる。Lee, B. P.、Messersmith, P. B.、Israelachvili, J. N.、Waite, J. H.の『Mussel−Inspired Adhesives and Coatings.』(Annu Rev Mater Res, 2011, 41, 99−132.)。これらのイオン性ポリマー糊の強度は、例えば、カテコールといった官能基の酸化的架橋による他の官能基との第2の架橋を通じ、エポキシド、アクリラート、メタクリラートのカチオン性/アニオン性/ラジカル重合、エポキシド、アクリラート、メタクリラート、アルデヒド、N−スクシンイミジル基、など、のカップリング/架橋などを通じ、及びpH>6の条件といった異なったpHで、さらに強化することができる。
本発明のある実施形態は、下記に詳細に議論される。実施形態を述べる際に、明確のため、特定の専門用語が使用される。しかしながら、発明はそうして選択された特定の専門用語に限定することを意図してはいない。関連技術の当業者は、他の等価なコンポーネントを使用することが可能で、他の方法が、本発明の広い概念から離れることなしに発展したことを認識することとなる。その背景、詳細な説明の部分、実施例を含むこの具体例において引用されたすべての参照が、参照によりこの公開に、あたかも各々が個別に組み入れられてきたかのように、組み入れられる。
本出願のある実施形態は、水中糊のようなイオン性ポリマーといった、微湿潤又は湿潤条件下で使用され得るポリマーに向けられたものである。1つの実施形態において、前記水中接着剤(湿潤又は生体−糊)は、
(1)イミダゾリウム基及びピリジニウム基といった、アンモニウム、キノリニウム、イソキノリニウム、フェナントリジニウム、フェナントロリニウム、ピリミジニウム、ベンゾチアゾリニウム、ベンゾチアジアゾリニウム、プリニウム、ピラジニウム又はアクリジニウムから成る群から選択される含窒素ヘテロ環カチオン性官能基残基、及び
(2)ジ、トリ−、テトラ−及びペンタ−ヒドロキシベンゼン、多環式炭化水素(例えば、ナフタレン、アントラセン、など)、アリール、ヘテロアリール、N−スクシンイミジル、インドール及びイミダゾール部位、及びそれらの誘導体といった、素材表面上へ水素結合、共有結合のような結合、及び/又は接着を形成し得る、及び/又はアルデヒド、モノ−、ジ−又はポリアクリラート及びメタクリラート、ジ、トリ−、テトラ−及びペンタ−ヒドロキシベンゼン、多環式炭化水素(例えば、ナフタレン、アントラセン、など)、アリール、ヘテロアリール、N−スクシンイミジル、インドール及びイミダゾール部位、及びそれらの誘導体といった架橋ネットワークを形成し得る、カップリング残基
を含むアニオン性コポリマーに基づく。
1つのバリエーションにおいて、前記イオン性コポリマーは、何らかのビニル、アクリラート及び/又はメタクリラートコモノマー由来の、ポリスチレン、ポリアクリラート、ポリメタクリラート、ポリエステル、ポリエーテルといった何らかのポリマー骨子に基づき得る。
1つの実施形態において、公開されたポリマーは、メチレンスペーサー基を通じてピリジン及びイミダゾリウム基に取り付けられた、ベンジル又はフェニル誘導体といったアリール誘導体を含む。ポリマー糊は、水に溶解し、安定な水溶液を形成する。イオン性ポリマー糊の水溶液が、塩水溶液(塩分濃度:0.1〜2M、pH1〜12又は等張)に浸された基材に適用されると、ポリマーは、液−固相転移を起こし、自己集積して、粘弾性の水中糊となる。糊は塩水溶液中で表面(例えば、生体組織、ヒドロゲル、プラスチック、金属、ガラス、セラミックス)を覆い、又は2つの表面あるいは対象物を共に接着し得る。糊の強度は、カテコールモノマーといったモノマーを5、6、7を上回るpH又はpH8−9で酸化的架橋をすることでさらに強化することができる。
1つの態様において、x、zは、イオン性ポリマーにおけるイミダゾリウム及びカテコールモノマーのモル比である。ある実施形態において、本出願で明らかにされたポリマーは、塩水溶液中において、水中糊又は接着塗料として使用され得る。本出願のイオン性ポリマー糊は、塩水溶液中で強い接着性/密着性を有する。イオン性ポリマーは、異なる表面へ接着し、下塗液、塗料、糊、又は接着層へ自己集積し得る。ある実施形態において、本出願のイオン性ポリマーは、歯、骨及び医療用及び歯科用インプラントを含むヒトの組織といった生体組織、及びプラスチック、セラミクス及び金属を含む他の素材に適用され得る。
ある実施形態において、本出願の接着性ポリマー又はイオン性ポリマー糊は、ここで明らかにされているように、架橋され又はさらに硬化され得る。1つのバリエーションにおいて、前記ポリマーは水性の酸化剤、又はpH>6の環境あるいは条件で架橋され得る。
ある実施形態において、本出願のイオン性ポリマー糊は、外科的介入、形成外科、歯科用接着剤、骨接着剤、組織−組織接着、骨−組織接着又はジョイントのための湿潤糊、骨-組織ジョイントのための水中糊、歯科用及び医療用インプラントのための接着塗料、又は歯科用及び骨用セメント、接着剤、複合材料又は電子デバイスを含むポリマー複合材料に使用される鉱物充填剤のための表面下塗液として使用され得る。
代表的なポリマーを調製するための一般的スキーム:

実験:
ホモポリマー又はコポリマーを調製するための手順は、J. YuanらのChem. Mater. 2010、 22、 5003-5012.に述べられているように、高伝導性、メソポーラス、黒鉛型ナノ構造を調製するための関連する方法に基づく。
一般的手順:
コモノマー(例えば、保護したアクリル酸カテコール及びアクリル酸2−ジエチルアミノエチル)を各適用のための所望のモル比に従い、非極性コモノマーに対してはトルエン/THFといった又は極性コモノマーに対してはDMF/ジグリム/水といった所望の溶媒に溶解させた触媒(例えば、0.01当量のラジカル光開始剤、例えば、アクリル酸及びアゾビスイソブチロニトリル(AIBN))と共に混合する。
カテコールのカチオン性コポリマーを含むポリマーといったコポリマーの1つの具体的な使用法においては、コポリマーは、カテコール官能基が自然と自動酸化されるため、保護したアクリル酸カテコールから調製され、又は反応は酸性条件で行い、カテコールのために、減少する環境を発生させる酸性条件下において行う(pH<5.5)。保護基が存在する1つの方法において、シリル保護基は後に室温でpH<3の水溶液中で開裂する。
可視又はUV光硬化系:非アクリラートコポリマー(例えば、アクリラート側鎖を有するポリエステル)のアクリラート側鎖基をさらに架橋して糊の凝集性を増強させるために、可視又は紫外ラジカル重合が行われる。
ハンドピール試験:各接着剤フィルムをPET支持体上に作製した後、手で試験を行う。水中でのテープの粘性又は接着性は、乾燥した条件での3M社のスコッチ梱包テープの粘性よりも強い。
塩化1−ビニル−3−ベンジルイミダゾリウム:

表題の化合物を次のように調製した:30mlのN−ビニルイミダゾール(331mmol、1当量)をラバーセプタム、撹拌棒、及びアルゴン針を備えた乾燥した丸底フラスコに加えた。100mlの脱水MeCNをシリンジを通しフラスコに加え、撹拌した。完全に溶解させた後、30mlの塩化ベンジル(339mmol、1.02当量)を加え、混合物をアルゴン下、65℃で18〜24時間撹拌した。混合物を外気温度まで冷却し、揮発物を、減圧下、ロータリーエバポレーターで除いて粘性のあるオイルを得た。痕跡量のMeCN及び過剰の塩化ベンジルを、ジエチルエーテルをフラスコに加え、激しく回転させて静置し、エーテル層の上澄みをオイルから移すことで除いた。このエーテルとともに回転させ、静置し、上澄みを移す過程を、塩化ベンジルのさらなる悪臭が感じられなくなるまで新しいエーテルで数回繰り返した。最終的に残った痕跡量の溶媒は、高真空で除き、所望の化合物を黄褐色の気泡の泡として定量収率で得た(73グラム、100%)。
ポリ(塩化1−ビニル−3−ベンジルイミダゾリウム、HP−1)

表題の化合物を次のように調製した:撹拌棒、ラバーセプタム、及びアルゴン針を備えた乾燥した丸底フラスコに、150mlの脱水DMFに溶解させた43.7gの前記イミダゾリウム塩を加えた。164mgのAIBN(アゾビスイソブチロニトリル、1mmol、0.005当量)を固体として加え、溶液をアルゴンで10分間脱気した。十分に脱気した後、フラスコを85℃で3日間、撹拌とともに加熱した。フラスコを外気温度まで冷却し、DMFを3ラウンド、ロータリーエバポレーターでトルエンと共沸させることで除いた。ポリマーは、粗残留物を最小量のメタノールに溶解させ、THFから再沈殿(体積 MeOH:THF=1:10)させることにより精製した。ここで固体は静置させ、上澄みは捨てている。この再沈殿の工程をもう一度繰り返した。痕跡量のメタノールをTHFとともに固体を撹拌することで除き、静置させ、THFから上澄みを移した。ヘキサンをTHFと置換しながら、この工程を繰り返し、デカンテーションしたところで、固体をスパチュラで丸底フラスコへ移し、痕跡量の溶媒を高真空下で除くと、純水なポリマーが得られた。
ホモポリマー(HP−2)の合成:


窒素下、磁気撹拌棒を備えた50mLフラスコへ、モノマーの塩化4−ビニル−1−ベンジルピリジニウム(M3、5g)を加える。モノマーを50mLのDMFへ溶解させる。アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)開始剤(100mg)を溶液に加えた。溶液を90℃で20時間撹拌する。混合物は室温まで冷却させる。ポリマーは、前記手順で述べたように、沈殿させ、乾燥させる。精製の後、およそ5gのHP−2が得られる。


[式中、x及びyは、ブロックポリマー及び1より大きい整数を定める。]
図1コポリマーP2の合成
コポリマーP2の合成:
文献の方法に従い、両モノマーM1及びM2を調製する。例えば、J.YuanらのChem.Mater.2010,22,5003-5012.を参照されたい。塩化1−ビニル−3−ベンジルイミダゾリウム(モノマーM1、1g)及びシリル保護したアクリル酸カテコール誘導体(モノマーM2、0.3g)を窒素下、磁気撹拌棒を備えた250mL3−NRBFに加える。モノマーをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF、10mL)に溶解させ、室温でおよそ15分間撹拌させる。アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)開始剤(13mg)を溶液混合物に加え、反応混合物を80℃で24時間加熱撹拌する(図1)。反応が完結した後、溶液を500mLRBFに移す。ジエチルエーテル(150mL)を撹拌した反応混合物に加えると、粗ポリマー生成物P1が析出する。
固体の沈殿物とともに得られる混合物を室温で15分間撹拌し、DMF(10mL)を加えて、固体を再溶解させる。撹拌混合物にジエチルエーテル(150mL)をゆっくりと加え、ポリマーを再沈殿させる。未反応のモノマーはジエチルエーテルに溶解させ、生成物から除く。
沈殿したポリマーをWhatman紙を使用してBuchi濾過漏斗で濾過し、固体のポリマーを30mLのジエチルエーテルで洗浄して、およそ1時間風乾させる。乾燥させたポリマー250mLRBFへ移し、水(10mL)を撹拌とともに加えてポリマーを溶解させる。撹拌したポリマー水溶液に、室温で50mLのHCl水溶液(pH=2、1mLの0.5MHCl(Sigma Aldrich)を49mLのDI水に溶解させることで調製される0.01MHCl)を加え、2時間撹拌し、次のように完全に透析させる。P1ポリマー溶液を透析チューブ(分子量カットオフ:1000)に加え、72時間、DI水(1L)に対して透析する。その間、水は新しいDI水と5度交換される。精製されたポリマーP1が次のように凍結乾燥の後に得られる。P1ポリマー溶液を−30℃で凍結し、次に真空下(300Pa圧力)で24時間乾燥させる。
コポリマーP3の合成、及びコポリマーP4を形成するエポキシ硬化:


[式中、
x及びyは、ブロックポリマー及び1より大きい整数を定め、
R及びR’は、各々独立して、H、C−Cアルキル、−CH(アルキル及びCは、要すれば、ハロゲン(−F、−Cl、−Br−又は−I)、−OH、−SH、−SiHOH、−NH、−NO、−CH、−CF、−OCH及び−OCFから成る群から選択される1つ又は2つの置換基により置換される)である。

図2コポリマーP3の合成、及びP4を形成するエポキシ硬化。
コポリマーP3の合成:
文献の方法に従い、両モノマーM1及びM3を調製する。J. YuanらのChem. Mater. 2010, 22, 5003-5012.を参照されたい。塩化1−ビニル−3−ベンジルイミダゾリウム(モノマーM1、1g)及び酢酸グリシジルビニル(モノマーM3、0.2g)を窒素下、磁気撹拌棒を備えた250mL3−NRBFに加える。モノマーをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF、10mL)に溶解させ、室温でおよそ15分間撹拌させる。アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)開始剤(13mg)を溶液混合物に加え、反応混合物を80℃で24時間加熱撹拌する(図2)。反応が完結した後、溶液を500mLRBFに移す。ジエチルエーテル(150mL)を撹拌した反応混合物に加えると、粗ポリマー生成物P3が析出する。固体の沈殿物とともに得られる混合物を室温で15分間撹拌し、DMF(10mL)を加えて、固体を再溶解させる。撹拌混合物にジエチルエーテル(150mL)をゆっくりと加え、ポリマーを再沈殿させる。未反応のモノマーは、ジエチルエーテルに溶解させ、生成物から除く。
沈殿したポリマーをWhatman紙を使用してBuchi濾過漏斗で濾過し、固体のポリマーを30mLのジエチルエーテルで洗浄して、およそ1時間風乾させる。精製されたポリマーP3は、次のように凍結乾燥の後に得られる。P3ポリマー溶液を−30℃で凍結させ、次に真空下(300Pa圧力)で24時間乾燥させる。
一般的プロセス:
ポリマー鎖中におけるポリマー又はコポリマー官能基間のさらなる架橋又は硬化プロセスのためのプロセスは、またポリマーがある架橋性又は硬化性の官能基又は残基を含む際は、影響を受け得る。架橋又は硬化プロセスは、同様のポリマー接着剤組成物と比較した際、さらなる架橋又は硬化の工程(例えば、P3〜P4)なしに、顕著に強い接着性を与え得る。そうした架橋性又は硬化性の官能基は、例えば、ビニル基、アクリラート、エポキシド、グリシジル、ヒドロキシアリール、カテコール基のようなポリヒドロキシアリールを含む。
1つの実施形態において、硬化性の基が、カテコール基のようなヒドロキシアリール基である場合、ポリマーの硬化は、ポリマーを含む水性処方のpHを、より塩基性のpHといった異なるpHに変化させて行われ得る。例えば、ポリマー処方は、水又は水溶液とおよそ5のpH、pH>5、pH>5.5、pH>6、pH>6.5、pH>7、pH>7.5、pH>8、pH>8.5、pH>9又はより高いpHで接触させられ得る。
前記プロセスの他の実施形態において、接着剤を含む素材又は素材の表面は、第1に水又は水溶液に接触させられ、浸され得る。そして得られる混合物又は組成物のpHは、所望のpHに上昇させてもよく、ポリマーの性質に応じて、官能基及び素材の性質がともに結びついている。ここで明らかにされている提唱された活性のメカニズムと結びつけられることなしに、ポリマー又はヒドロキシアリール基といった官能基が、自動酸化的架橋プロセスによる硬化又は架橋プロセスを受け、又は配位化学を経由して金属イオン(複数有)により開始され得て、硬化工程がない接着剤の使用と比較した際、顕著に強い接着性を形成すると信じられている。ポリマーが、アクリラート、メタクリラート又は置換アクリラートといった官能基又は残基を含む他の実施形態において、ポリマーは、光開始重合を経由して可視光又はUV光を経由して架橋され得る。
他の実施形態において、ポリマーが、エポキシド又はグリシジル基といったエポキシ基を含む場合、硬化の工程はアミンのような試薬を使用して行われ得る。そうしたアミンは、エポキシ硬化剤に基づくジ−又はトリ−アミンであり得る。アミンに基づくエポキシ硬化に使用され得るアミンは、ジエチルアミン(DEA)、メチルアミン(MA)、ジメチルアミン(DMA)といった脂肪族アミン、シクロヘキシルアミン(CHA)及びシクロヘキシルメチルアミン(CHMA)といった脂環式アミン、アニリン(AA)及びメチルアニリン(MAA)といった芳香族アミンを含む。そのような硬化プロセスは、エポキシ樹脂を硬化する方法のそれと似ており、そこでは接着剤は、接着剤を塗布して2つの表面を付ける直前に、調製され又は混合され又は硬化され得る。1つの方法において、乾燥させたポリマーは、250mLRBFに移され、水(10mL)が撹拌とともに加えられて、ポリマーを溶解させる。撹拌されたポリマーの水溶液に、室温でジエチルアミン(DEA)が加えられ、硬化される。
異なる素材との接着剤組成物の性能:
接着剤組成物の調製:
1gのホモポリマー又はコポリマーを磁気撹拌子を備えた50mLRBFに加えた。10mLの水をホモポリマー又はコポリマーに加え、得られる混合物を15分間撹拌すると、乳白色の比較的粘性のある接着剤組成物が形成された。下記に示されている接着実験は、該ポリマーの接着剤組成物を使用し得る。
余分な架橋性残基により官能化されたコポリマーに対しては、要すれば、結合性能を上昇させ、強化させるのに行われ得る接着剤組成物の第2の硬化工程がある。例えば、カテコール官能基(すなわち、3,4−ジヒドロキシフェニル−)を有するコポリマーを調製する場合には、カテコール媒介自動酸化プロセスが行われ得る。
したがって、同様の又は異なた素材組成物の2つの試験片を接合することに加え、その片(又は素材)は、水におよそ5、pH>5、pH>5.5、pH>6、pH>7、pH>8、pH>9、又は8−9のpH範囲のpHで水に浸され得て、ポリマーは、さらに硬化又は架橋を受けてより強い接着剤を形成し得る。ある条件の下、カテコール又は他のヒドロキシベンジル又はヒドロキシアリール基は、pH>7といった中性のpHを上回るところで自動酸化的架橋を受け得る。
ここで述べられているように、ポリマーの官能基の型又は性質に応じて、硬化の工程は、また架橋機構又は化学により行われ得る。例えば、ポリマーが、カテコール基のようなヒドロキシフェニル基又はジヒドロキシフェニル基を含むところでは、架橋プロセスは、配位化学を経由して、金属イオン(複数有)により開始され得る。その溶液のpHは、pH5.5より低くてよく、濃度は、溶解性、量論と関連して考慮されるべきで、金属イオンの性質は架橋プロセスに影響を与え得る。
前記接着剤は、純水に、又は塩水溶液あるいは塩溶液の存在下、溶解し得る。例えば、塩溶液は、単一の塩又はNaBr、NaCl、NaI、LiBr、LiCl及びLiIを含む混合物の塩から成り得る。ある1つの具体的な態様において、適用される媒体中の高い塩分濃度(体液又は海水)は、純水又は低濃度の塩水溶液のポリマー溶液が、体液、塩水、又は海水のような高濃度の塩水溶液中で表面に適用された際には、ポリマーの乾燥効果を引き起こすこととなる。
およそ1インチ長、0.5インチ幅及びおよそ1/8インチ厚の2つの豚肉の組織片をおよそ10秒、塩溶液に浸す。表皮を塩溶液に浸している間、およそ1mLの接着剤組成物をピペットに引き上げ、2つの組織のうちの第1のものの一面に注入又は移して、表面上におよそ2〜3平方センチメートルの乳白色の接着剤の層を形成させる。なお塩溶液に浸したままにしている間、第2の組織表面の一面を接着剤の層を有する第1の組織表面と接触させ、2つの組織をともにおよそ2秒間軽く押して離す。得られる2つの組織は、塩溶液中で組み合わさって接着している。
およそ1インチ長、0.5インチ幅及びおよそ1/4インチ厚の2つのプラスチック片(PVC、ポリエチレン又はポリウレタン製)をおよそ10秒間、塩溶液に浸す。プラスチック片を塩溶液に浸したままにしている間、およそ1mLの接着剤組成物をピペットに引き上げ、2つのプラスチック片のうちの第1のものの一面に注入又は移して、表面上におよそ2〜3平方センチメートルの乳白色の接着剤の層を形成させる。なお塩溶液に浸したままにしている間、第2のプラスチック片の一面を接着剤の層を有する第1のプラスチック片と接触させ、2つのプラスチック片をともに親指及び人差し指でおよそ2秒間押して離す。得られる2つの組織片は、シールされ、又は組み合わさって接着している。
糊は、水中を含む湿潤条件において、組織〜組織、組織〜金属、組織〜プラスチック、組織〜鉱物、鉱物〜金属、鉱物〜プラスチック、金属〜金属、金属〜プラスチック、プラスチック〜プラスチック、鉱物〜鉱物を含む、すべての異なったタイプの素材及び表面に接着し、他の素材間においても同様である。そうした素材は、ヒトの組織、動物の組織といった組織、皮、歯エナメル、象牙質、アルミニウム、ステンレス鋼鉄、銅、真ちゅうといった金属、ガラス、プラスチック、及びそれらの素材の組み合わせを含む。
この溶液は、また低粘着性の再使用可能な接着剤(例えば、Post−it(登録商標)付箋紙)に使用することができる。そうした低粘着性及び感圧性の接着剤は、初めに適用された際には、低度の接着性を示し、表面上からきれいに除き得る。1つの態様において、溶液は、水、エタノール、NaCl、及び接着剤化合物から成る。再利用可能で噴霧可能な低粘着性感圧性接着剤の溶液を調製する例として、該接着剤化合物を1〜30w/v%の濃度で水に溶解させ、溶液をエタノールで10%〜90%に希釈する。それから飽和NaCl水溶液(1〜30%)を加える。この溶液は、微湿潤又は湿潤条件下で、低粘着性であること又は滑らないことが必要とされる何らかの表面に噴霧され又は適用され得る。
他の例として、M2はビニルアルコールで置き換えることもできる。共重合の後、アルコール側鎖は、アクリラート又はメタクリラートに、アルコールでの求核付加脱離による塩化アクリルのエステル化を経る塩化アクリロイル又は塩化メタクリロイルとの反応により、改変され得る。置換されたアクリラート又はメタクリラートの残基は、ラジカル重合により架橋され得る。
ここまでで具体的な実施形態を述べているが、当業者は、種々の改変又は代替が開発され得ることを評価することとなる。したがって、前記の具体的な実施形態は、理解の助けとなることのみを意図し、補正した請求項の十分な幅が与えられることとなる発明の範囲、及びありとあらゆるそれらの等価なものを限定することは意図していない。

Claims (31)



  1. [式中、
    各m、n及びoは、独立して、100〜1,000,000であり、
    各a、b、s、t、x及びyは、独立して、0,1又は2であり、
    各L、L、L、L、L及びLは、独立して、存在しない又は独立して、
    −CH−、−O−、−S−、−(CH1−2−、−CH(CH−)−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジル、又は結合から選択される)から成る群から選択され、
    各A、B、M、N、X及びYは、独立して、存在しない又はアリール、置換アリール、アリールアンモニウム、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアンモニウムX及び置換ヘテロアリールアンモニウムX(各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から成る群から選択される対アニオン)から成る群から選択される。
    ただし、
    、L、L、L、L及びL、及びA、B、M、N、X及びYのすべてが存在しないというわけではなく、
    式Aに対しては、A、Bのうちの1つだけが、ヘテロアリールアンモニウムX又は置換ヘテロアリールアンモニウムXであり、
    が、−(CH1−2−又は結合である場合、基−(A)−L−(B)は、−ヘテロアリールアンモニウム(X)−L−ジヒドロキシフェニル、置換又は非置換イミダゾール及び置換又は非置換イミダゾリニウム(X)から選択される基ではない。

    A、B及びCのポリマーを含む、接着剤組成物。
  2. 各A、B、M、N、X及びYが、独立して、






    [式中、
    各L、L、L及びLは、独立して、H、−CH、−CH−、−O−、−S−、−(CH1−2−、−CH(CH−)2、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH、結合及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)であり、
    各R、R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−CH、−CF、置換アリール基、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、N−スクシンイミジル、−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジル、及び硬化性の基から選択される)から成る群から選択され、
    各Rは、独立して、H又は−CH、−CHCH、置換アリール基、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 及び−CH又は置換ベンジル、及び硬化性の基から成る群から選択され、
    Zは、tが0又は1である、−(CH−又は−(NH)−である。

    から成る群から選択される、請求項1に記載の接着剤。
  3. 各B、N及びYが、独立して、



    のアミン、グリシジル、アクリラート、メタクリラート又はビニル誘導体を含む、請求項1又は2に記載の接着剤。
  4. A、B、M、N、X及びYのうちの少なくとも1つが、独立して、

    −L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH
    −L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH 、及び
    −L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH
    [式中、
    各L、L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)OCH−、−C(O)NHCH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択される)

    から成る群から選択される、請求項1〜3のいずれか1つに記載の接着剤。
  5. 各B、N及びYが、独立して、


    から成る群から選択される、請求項1〜4のいずれか1つに記載の接着剤。
  6. A、M及びXのうちの少なくとも1つが、独立して、


    から成る群から選択される、請求項1〜5のいずれか1つに記載の接着剤。
  7. B、N及びYが、各々独立して、置換アリール基である、請求項1〜6のいずれか1つに記載の接着剤。
  8. 各R、R、R及びRが、独立して、置換アリール基である、請求項1〜7のいずれか1つに記載の接着剤。
  9. 置換アリール基が、


    から成る群から選択され、b、n及びyが1又は2である、請求項1〜8のいずれか1つに記載の接着剤。

  10. [式中、
    各m及びnは、独立して、100〜1,000,000であり、
    各L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択され、
    各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−CH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、−NR’R’’(R’及びR’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH、−CH又は置換ベンジル、及び硬化性の基から選択される)から成る群から選択され、
    各Rは、独立して、H又は−CH、−CHCH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH又は置換ベンジル及び硬化性の基から成る群から選択され、
    各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2、−PO −3及びCHCO から成る群から選択される対アニオンである。

    、B、B、B及びBを含む、請求項1〜9のいずれか1つに記載の接着剤。


  11. [式中、
    各m、n及びyは、独立して、100〜1,000,000であり、
    各L、L及びLは、独立して、−CH−、−O−、−S−、−(CH1−2−、−CH(CH−)2、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジル、又は結合から選択される)から選択され、
    各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−CH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH又は置換ベンジル、−3,4−ジヒドロキシフェニル、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル及び−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から成る群から選択され、
    各Rは、独立して、H又は−CH、−CHCH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 及び−CHから成る群から選択され、
    各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から成る群から選択される対アニオンである。

    、C、C、C、C及びCを含む、請求項1〜9のいずれか1つに記載の接着剤。
  12. B、N及びYが、各々独立して、置換アリール基である、請求項1〜9のいずれか1つに記載の接着剤。
  13. 置換アリール基が、


    から成る群から選択され、b、n及びyが1又は2である、請求項1〜12のいずれか1つに記載の接着剤。
  14. 硬化性の基が、光硬化性の基、光重合性の基、熱硬化性の基、及び溶媒硬化性の基である、請求項1〜13のいずれか1つに記載の接着剤。
  15. 表面を有する第1の対象物を、表面を有する第2の対象物にシールする方法であって、該方法が、
    1)接着剤を第1の対象物の表面に適用する工程、
    2)該接着剤を含む第1の対象物の表面を、第1及び第2の対象物がシールを形成するまでの十分な期間、第2の対象物の表面へ接触させる工程、
    を含み、該接着剤が、


    [式中、
    各m、n及びoは、独立して、100〜1,000,000であり、
    各a、b、s、t、x及びyは、独立して、0、1又は2であり、
    各L、L、L、L、L及びLは、独立して、存在しない又は、独立して、−CH−、−O−、−S−、−(CH1−2−、−CH(CH−)、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジル、又は結合から選択される)から選択され、
    各A、B、M、N、X及びYは、独立して、存在しない又は、独立して、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアンモニウムX及び置換ヘテロアリールアンモニウムX(各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から成る群から選択される対アニオン)から成る群から選択される。
    ただし、
    、L、L、L、L及びL、及びA、B、M、N、X及びYのすべてが存在しないというわけではない。

    A、B又はCのポリマーを含む、接着剤組成物である、方法。
  16. 前記接着剤が、


    [式中、
    各nは、独立して、100〜1,000,000であり、
    各L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択され、
    各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−CH、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、硬化性の基、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から成る群から選択され、
    各Rは、独立して、H又は−CH、−CHCH、硬化性の基及び−CH(C基は、要すれば、ハロゲン(−F、−Cl、−Br−又は−I)、−OH、−SH、−SiHOH、−NH、−NO、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CF、−OCH及び−OCFから成る群から選択される1つの置換基に置換される)から成る群から選択され、
    各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2、−PO −3及びCHCO から選択される対アニオンであり、
    各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から成る群から選択される対アニオンである。

    、A、A、A、A、A、A、A、A、A10、A11、A12、A13及びA14から成る、請求項15に記載の方法。
  17. 前記接着剤が、


    [式中、
    各m及びnは、独立して、100〜1,000,000であり、
    各L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択され、
    各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−CF、−OH、−SiHOH、−NO、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、硬化性の基、−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から成る群から選択され、
    各Rは、独立して、H又は−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CHCH、−CH又は置換ベンジル、及び硬化性の基から成る群から選択され、
    各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から成る群から選択される対アニオンである。

    、B、B、B、B及びBから成る、請求項15に記載の方法。
  18. 前記接着剤が、


    [式中、
    各m、n及びyは、独立して、100〜1,000,000であり、
    各L、L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−、−C(O)O−、−C(O)OCH−、−CHC(O)O−、−CHC(O)NH−、−C(O)NHCH−、−C(O)NH−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から選択され、
    各R及びRは、独立して、H又はF、Cl、Br、I、−OH、−SiHOH、−NO、−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CF、−CH、−3,4−ジヒドロキシフェニル、硬化性の基、−CH−3,4−ジヒドロキシフェニル、−NR’R’’(R’及びR’’は、各々独立して、H、−CH、−CHCH及び−CH又は置換ベンジルから選択される)から成る群から選択され、
    各Rは、独立して、H又は−COH、−SOH、−SOH、−PO、−PO、−NH 、−CH、−CHCH、−CH及び硬化性の基から成る群から選択され、
    各Xは、独立して、Cl、Br、I、−SO −2及び−PO −3から成る群から選択される対アニオンである。

    、C、C、C、C及びCを含む、請求項15に記載の方法。
  19. B、N及びYが、各々独立して、アリール又は置換アリール基である、請求項15に記載の方法。
  20. 各R、R、R及びRが、独立して、水素又は置換アリール基である、請求項15〜19のいずれかに1つに記載の方法。
  21. A、B、M、N、X及びYのうちの少なくとも1つが、独立して、

    −L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH
    −L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH 、及び
    −L−COOH、−L−SOH、−L−SOH、−L−PO、−L−PO及びL−NH
    [式中、
    各L、L及びLは、独立して、結合、−CH−、−O−、−S−及び−NR’−(R’はH、−CH、−CHCH及び−CHから選択される)から選択される

    から成る群から選択される、請求項15〜20のいずれか1つに記載の方法。
  22. 各B、N及びYが、独立して、


    の誘導体を含む、請求項15〜21のいずれか1つに記載の方法。
  23. 各B、N及びYが、独立して、


    から成る群から選択される、請求項15〜21のいずれか1つに記載の方法。
  24. A、M及びXのうちの少なくとも1つが、独立して、


    から成る群から選択される、請求項15〜23のいずれか1つに記載の方法。
  25. 前記接着剤が、さらに硬化される、請求項15〜24のいずれか1つに記載の方法。
  26. 前記第1の対象物が、独立して、表皮、金属、金属酸化物、鉱物、雲母、シリコン、ガラス、カルシウム、エナメル、骨、鋼鉄、歯エナメル、歯象牙質、ヒドロキシアパタイト、カオリン及びジルコニアから成る群から選択され、前記第2の対象物が、組織、表皮、金属、金属酸化物、鉱物、雲母、シリコン、ガラス、カルシウム、エナメル、骨、鋼鉄、歯エナメル、歯象牙質、ヒドロキシアパタイト、カオリン及びジルコニアから成る群から選択される、請求項15〜25のいずれか1つに記載の方法。
  27. 前記第1の対象物及び第2の対象物が、どちらとも組織又は表皮である、請求項15〜26のいずれか1つに記載の方法。
  28. 前記第1の対象物が表皮であり、前記第2の対象物が、金属、金属酸化物、鉱物、雲母、シリコン、ガラス、カルシウム、エナメル、骨、鋼鉄、歯エナメル、歯象牙質、ヒドロキシアパタイト、カオリン及びジルコニアから成る群から選択される、請求項15〜26のいずれか1つに記載の方法。
  29. 前記接着工程が、水中で行われる、請求項15〜28のいずれか1つに記載の方法。
  30. 前記方法が、塩水溶液又は塩を添加して、塩分濃度を上昇させることをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記方法が、再利用可能な又は元へ戻すことが可能な、低粘着性感圧性接着剤又は低粘着性接着剤又は滑りにくい塗料を与えるものであって、該方法が、
    (1)請求項1〜14のいずれか1つに記載の接着剤を水に溶解させ、前記接着剤の水溶液を形成する工程、
    (2)該接着剤の水溶液をエタノールで希釈する工程、
    (3)飽和NaCl水溶液を該エタノール水溶液に加える工程、
    (4)該エタノール水溶液を基材上に噴霧又は塗布し、該溶液を風乾する工程
    を含む、請求項15〜30のいずれか1つに記載の方法。
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