JP2019522049A - トリアゾロピリジン化合物及びその使用 - Google Patents

トリアゾロピリジン化合物及びその使用 Download PDF

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マン チャン,ホー
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ジャスティン グー,シャン−チ
ジャスティン グー,シャン−チ
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ユー,ジョンチャン
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ユー ジャン,ジー
ユー ジャン,ジー
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ジャン,チョン
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ノバルティス アーゲー
ノバルティス アーゲー
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    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

PRC2が介在する疾患又は障害の治療に有用であることが示された式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供され、式中のA、A6、A7及びA8は本明細書に定義の通りである。【化1】

Description

本発明は、トリアゾロピリジン化合物、該化合物を含む組成物、及びポリコーム抑制複合体2(PRC2)介在疾患又は障害の治療のためのその使用に関する。
ポリコーム群(PcG)タンパク質は、多くのヒト癌において調節不全であるクロマチン修飾酵素である。SUZ12(Zeste12の抑制因子)、EED(胚体外胚葉発生)、及び触媒サブユニットEZH2(Zeste相同体2のエンハンサー)を含むポリコーム抑制複合体2(PRC2)は、標的遺伝子のプロモーター領域及びその周辺のコアヒストンH3リシン27(H3K27me3)をメチル化することによって遺伝子を抑制する。PRC2は、遺伝子転写のエピジェネティック制御に関与する細胞機構の重要な構成要素であり、発生並びに組織の分化及び再生において重要な機能を果たす。EZH2は触媒サブユニットであるが、PRC2はそのメチルトランスフェラーゼ活性のために少なくともEED及びSUZ12を必要とする。EED、SUZ12、及びEZH2は、乳癌、前立腺癌、肝細胞癌などを含む(ただしこれらに限定されない)多くの癌において過剰発現される。EZH2活性化変異は、DLBCL(びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫)患者及びFL(濾胞性リンパ腫)患者で確認された。DLBCL中の補因子S−アデノシルメチオニン(SAM)と競合する化合物によるPRC2メチル基転移酵素の活性の阻害は、H3K27のメチル化を逆転させ、標的遺伝子の発現を再活性化し、腫瘍成長/増殖を阻害する。したがって、PRC2は、DLBCL及び他の癌の薬理学的標的を提供する。特に、PRC2の活性を阻害する小分子が必要とされている。
本発明は、その立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、多形体、又は溶媒和物を含む、式(IA)の化合物:
Figure 2019522049

(式中、A、R、R、及びRは本明細書で定義の通りである)
を提供する。これは、PRC2介在疾患又は障害の治療に有用である。
本発明は、本発明の化合物を製造するための方法及び中間体も提供する。
本発明は、少なくとも1種の本発明の化合物と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物も提供する。医薬組成物は、少なくとも1種の追加的な治療薬を更に含み得る。特に興味深いものは、他の抗癌剤、免疫調節剤、抗アレルギー剤、抗悪心剤(又は抗嘔吐剤)、鎮痛剤、細胞保護剤、及びこれらの組み合わせから選択される追加的な治療薬である。
本発明の化合物は、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療において使用することができる。
本発明の化合物は治療に使用することができる。
本発明の化合物は、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療のための薬剤の製造のために使用することができる。
本発明は、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療方法であって、治療有効量の第1の治療薬を、これを必要とする患者に、任意選択的には第2の治療薬と共に投与することを含み、第1の治療薬が本発明の化合物であり、第2の治療薬がもう1種の治療薬である、方法を提供する。
EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の例としては、限定するものではないが、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、中皮腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、肝細胞癌、前立腺癌、乳癌、胆管及び胆嚢癌、膀胱癌、脳腫瘍(神経芽腫、シュワン細胞腫、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、及び星状細胞腫を含む)、子宮頸癌、結腸癌、メラノーマ、子宮内膜癌、食道癌、頭頸部癌、肺癌、鼻咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、直腸癌、甲状腺癌、副甲状腺腫瘍、子宮腫瘍、及び軟部肉腫(横紋筋肉腫(RMS)、カポジ肉腫、滑膜肉腫、骨肉腫、及びユーイング肉腫等)が挙げられる。
本発明は、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療方法であって、治療有効量の第1の治療薬を、これを必要とする患者に、任意選択的には第2の治療薬と共に投与することを含み、第1の治療薬がEED阻害剤であり、第2の治療薬がもう1種の治療薬であり、疾患又は障害が、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、及び肝細胞癌から選択される方法を提供する。
本発明の化合物は、単独で、本発明の他の化合物と組み合わせて、又は1種以上、好ましくは1種〜2種の他の薬剤と組み合わせて、同時に又は逐次的に使用することができる。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
I.化合物
第1の態様においては、本発明は特に、式(IA)の化合物:
Figure 2019522049

又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
Aは
Figure 2019522049

であり;
Wは独立してN又はCRであり;
Yは独立してN又はCRであり;
Zは独立してN又はCRであり;
は独立してH、ハロゲン、又はNHであり;
は独立してH、OCH、又はハロゲンであり;
は独立してH又はハロゲンであり;
は独立してH、ハロゲン、CH、又はOCHであり;
は独立してH、ハロゲン、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFであり;
及びRは、独立してH及びハロゲンから選択され;
は、独立してハロゲン、フェニル、及び炭素原子と1〜4個のヘテロ原子(N、NR、O、及びS(O)から選択される)とを含む5員〜6員のヘテロアリールから選択され、前記フェニル及びヘテロアリールは0〜3個のR8Aで置換されており;
各R8Aは、独立してハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR8Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、R8C、−OR8C、−C(=O)R8D、NR8E8F、−C(C〜Cアルキル)=N(C〜Cアルコキシ)、−C(=O)NR8E8F、−NHC(=O)R8D、−NHC(=O)NR8E8F、−S(=O)R8D、−S(=O)8D、−S(=O)NR8E8F、−NHS(=O)8D、−NR8E(S(=O)(C〜Cアルキル))、及び−CR8C8E8Gから選択され;
8Bは、独立してCN、OH、NR、C〜Cアルコキシ、−C(=O)NR、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−N(→O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、及び炭素原子と1〜2個のヘテロ原子(N、NR、O、及びS(O)から選択される)とを含む4員〜6員のヘテロシクロアルキルから選択され、前記ヘテロシクロアルキルは0〜2個のRで置換されており;
各R8Cは、独立してC〜Cシクロアルキル、フェニル、及び炭素原子と1〜4個のヘテロ原子(N、NR、O、及びS(O)から選択される)とを含む4員〜7員のヘテロ環から選択され、各部位は0〜2個のRで置換されており;
各R8Dは、独立してC〜Cアルキル及びR8Cから選択され;
8E及びR8Gは、各存在において独立してH及びC〜Cアルキルから選択され;
各R8Fは、独立してH及び0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキルから選択され;
各Rは、独立してH、→O、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)H、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、及び炭素原子と1〜2個のヘテロ原子(N、NR、O、及びS(O)から選択される)とを含む4員〜6員のヘテロシクロアルキルから選択され;
は、独立してハロゲン、OH、C〜Cアルコキシ、及び
Figure 2019522049

から選択され;
各Rは、独立して=O、ハロゲン、OH、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、及びC〜Cハロアルコキシから選択され;
は、独立してOH及びNRから選択され;
及びRは、各存在において独立してH及びC〜Cアルキルから選択され;
は、独立してH、C〜Cアルキル、−C(=O)(C〜Cアルキル)、及び−CO(C〜Cアルキル)から選択され;
各pは、独立して0、1、及び2から選択され;
mは、独立して0及び1から選択される。
第2の態様においては、本発明は、第1の態様の範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
各R8Aは、独立してハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR8Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、R8C、−C(=O)R8D、NR8E8F、−C(=O)NR8E8F、−NHC(=O)R8D、−NHC(=O)NR8E8F、−S(=O)R8D、−S(=O)8D、−S(=O)NHR8F、−NHS(=O)8D、−NR8E(S(=O)(C〜Cアルキル))、−O−C〜Cシクロアルキル、及び
Figure 2019522049

から選択され;
各Rは、独立してH、→O、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)H、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、
Figure 2019522049

から選択される。
第3の態様においては、本発明は、第1又は第2の態様の範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
は独立してH、F、又はClであり;
は独立してH、OCH、又はFであり;
は独立してH又はFであり;
は独立してH、F、CH、又はOCHであり;
は独立してH、F、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFであり;
及びRは、独立してH及びFから選択され;
各Rは、独立してH、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、
Figure 2019522049

から選択される。
第4の態様においては、本発明は、第1、第2、及び第3の態様のいずれかの範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
及びRはHであり;
は、独立してフェニル、及び炭素原子と1〜2個のヘテロ原子(N及びNRから選択される)とを含む6員のヘテロアリールから選択され、前記フェニル及びヘテロアリールは0〜3個のR8Aで置換されている。
第5の態様においては、本発明は、第1〜第3の態様のいずれかの範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
は、
Figure 2019522049

から独立して選択される。
別の態様においては、本発明は、第1〜第5の態様のいずれかの範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
は、
Figure 2019522049

から独立して選択される。
第6の態様においては、本発明は、第1〜第4の態様のいずれかの範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
は、
Figure 2019522049

から独立して選択される。
第7の態様においては、本発明は、第1〜第6の態様のいずれかの範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
は、
Figure 2019522049

から独立して選択され;
各R8Aは、独立してハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR8Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、NH、−N(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、−O−C〜Cシクロアルキル、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)NH(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)N(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)NH(0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル)、−S(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(S(=O)(C〜Cアルキル))、テトラゾリル、
Figure 2019522049

から選択され;
8Bは、独立してCN、OH、C〜Cアルコキシ、−N(C〜Cアルキル)、−C(=O)NH(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−N(→O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、イミダゾリル、
Figure 2019522049

から選択され;
は、独立してH及びC〜Cアルキルから選択され;
は独立してC〜Cアルキルである。
第8の態様においては、本発明は、第1〜第7の態様のいずれかの範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
は、
Figure 2019522049

から独立して選択され;
各R8Aは、独立してハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR8Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、N(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、−O−C〜Cシクロアルキル、−C(=O)NH(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)N(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(S(=O)(C〜Cアルキル))、
Figure 2019522049

から選択され;
8Bは、独立してCN、OH、C〜Cアルコキシ、−N(C〜Cアルキル)、−C(=O)NH(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、及び
Figure 2019522049

から選択され;
は、独立してH及びC〜Cアルキルから選択され;
は独立してC〜Cアルキルである。
第9の態様においては、本発明は、上の態様のいずれかの範囲内の式(IA−1)の化合物:
Figure 2019522049

又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
Wは独立してN又はCRであり;
は独立してH又はFであり;
は独立してH又はFであり;
は独立してH又はFであり;
は独立してH又はFであり;
は独立してH又は−OCHであり;
8Aは、独立してC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、−N(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、−O−C〜Cシクロアルキル、
Figure 2019522049

から選択され;
は、独立してH及びC〜Cアルキルから選択される。
第10の態様においては、本発明は、第1〜第9の態様のいずれかの範囲内の式(IA−1)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
Wは独立してCRであり;
は独立してH又はFであり;
8Aは、独立してCH、CH(CH、CH(CH)(CHCH)、OCH、OCHCH、OCH(CH、CHF、N(CH、シクロプロピル、−O−シクロプロピル、
Figure 2019522049

から選択される。
第11の態様においては、本発明は、第1〜第3及び第5の態様のいずれかの範囲内の式(IA)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
及びRはHであり;
は独立して
Figure 2019522049

から選択され;
各R8Aは、独立して0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル及びC〜Cハロアルキルから選択され;
は、独立してH、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、
Figure 2019522049

から選択され;
は、独立してOH及び
Figure 2019522049

から選択される。
第12の態様においては、本発明は、上の態様のいずれかの範囲内の式(IA)又は(IA−1)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、RはFである。
第13の態様においては、本発明は、実施例1〜374の全ての化合物を含む、例示された実施例から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様においては、本発明は、第13の態様の範囲内の化合物の任意の部分集合のリストから選択される化合物を提供する。
ある実施形態においては、Rは独立してH、F、又はClである。別の実施形態においては、Rは独立してH又はFである。
ある実施形態においては、Rは独立してH、OCH、又はFである。別の実施形態においては、Rは独立してH又はFである。
ある実施形態においては、RはH又はFである。
ある実施形態においては、RはH、F、CH、又はOCHである。別の実施形態においては、Rは独立してH又はFである。
ある実施形態においては、Rは独立してH、F、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFである。別の実施形態においては、Rは独立してHまた−OCHである。
ある実施形態においては、Rは独立してH又はFである。別の実施形態においては、RはHである。
ある実施形態においては、Rは独立してH又はFである。別の実施形態においては、RはHである。
ある実施形態においては、Rは、独立してH、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、
Figure 2019522049

から選択される。別の実施形態においては、Rは独立してH及びC〜Cアルキルから選択される。
別の実施形態においては、本発明の化合物は、本明細書に開示のEED Alphascreen結合、LC−MS、及び/又はELISA分析を使用した、5μM以下のIC50値を有しており、好ましくはIC50値≦1μM、より好ましくはIC50値≦0.5μM、更に好ましくはIC50値≦0.1μMである。
II.他の実施形態
別の実施形態においては、本発明は、少なくとも1種の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、少なくとも1種の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
医薬組成物は、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療に有用である。
別の実施形態においては、本発明は、追加的な治療薬を更に含む、上で定義した医薬組成物を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、本発明の化合物の製造方法を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、本発明の化合物を製造するための中間体を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、単独で、又は任意選択的には本発明の別の化合物及び/若しくは少なくとも1種の他の種類の治療薬と組み合わせて、治療において使用するための本発明の化合物を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、単独で、又は任意選択的には本発明の別の化合物及び/若しくは少なくとも1種の他の種類の治療薬と組み合わせて、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療のための療法において使用するための本発明の化合物を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物を単独で、又は任意選択的には本発明の別の化合物及び/若しくは少なくとも1種の他の種類の治療薬と組み合わせて、治療を必要とする患者に投与することを含む、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療方法を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、治療有効量の第1と第2の治療薬を、これを必要とする患者に投与することを含む、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療方法であって、第1の治療薬が本発明の化合物であり、第2の治療薬がもう1種の治療薬である方法を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、単独での、又は任意選択的には本発明の別の化合物及び/若しくは少なくとも1種の他の種類の治療薬と組み合わせての、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療用薬剤の製造のための本発明の化合物の使用も提供する。
別の実施形態においては、本発明は、本発明の化合物と治療に使用するための追加的な治療薬との組み合わせ製剤を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、治療における同時の使用又は別々の使用のための、本発明の化合物と追加的な治療薬との組み合わせを提供する。
別の実施形態においては、本発明は、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療における同時の使用、別々の使用、又は逐次的な使用のための、本発明の化合物と追加的な治療薬との組み合わせ製剤を提供する。化合物は、本明細書に記載の医薬組成物として投与することができる。
EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の例としては、限定するものではないが、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、中皮腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、肝細胞癌、前立腺癌、乳癌、胆管及び胆嚢癌、膀胱癌、脳腫瘍(神経芽腫、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、及び星状細胞腫を含む)、子宮頸癌、結腸癌、メラノーマ、子宮内膜癌、食道癌、頭頸部癌、肺癌、鼻咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、直腸癌、甲状腺癌、副甲状腺腫瘍、子宮腫瘍、及び軟部肉腫(横紋筋肉腫(RMS)、カポジ肉腫、滑膜肉腫、骨肉腫、及びユーイング肉腫から選択される)が挙げられる。
別の実施形態においては、本発明は、EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療方法であって、治療有効量の第1の治療薬を、これを必要とする患者に、任意選択的には第2の治療薬と共に投与することを含み、第1の治療薬がEED阻害剤であり、第2の治療薬がもう1種の治療薬であり、疾患又は障害が、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、及び肝細胞癌から選択される方法を提供する。
別の実施形態においては、組み合わせ医薬組成物又は組み合わせ方法又は組み合わせ使用において使用される追加的な治療薬は、他の抗癌剤、免疫調節剤、抗アレルギー剤、抗悪心剤(又は抗嘔吐剤)、鎮痛剤、細胞保護剤、及びこれらの組み合わせのうちの1種以上、好ましくは1〜3種から選択される。
本発明の様々な(列挙される)実施形態が本明細書に記載される。各実施形態で規定される特徴は、本発明の更なる実施形態を提供するために、他の規定された特徴と組み合わせられ得ることが認識されるであろう。実施形態の各個別の要素はそれ自体の独立した実施形態であることも理解される。
本発明の他の特徴は、本発明の説明のために与えられた例示的な実施形態の上記説明の過程で明らかになるはずであるが、これらは本発明を限定するものではない。
III.定義
本明細書の上及び以降で使用される一般的な用語は、特段の指示がない限り、本発明の文脈又は開示の範囲内において、好ましくは以下の意味を有するが、より一般的な用語がいずれの場所で使用されていても、互いに独立して、より具体的な定義によって置き換えられてもそのままであってもよく、結果として本発明のより詳細な実施形態が定義される。
本明細書中で記載されている全ての方法は、本明細書中で別段の指示がない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で行うことができる。本明細書で提供される任意の及び全ての例、又は例示の言葉(例えば「など」)の使用は、単に本発明の理解を容易にするためのものであり、別途請求項に記載の本発明の範囲を限定するものではない。
本発明の文脈又は開示の中(特に請求項の文脈の中)で使用される用語「a」、「an」、「the」、及び同様の用語は、本明細書に別段の指示がない限り、あるいは文脈と明らかに矛盾しない限り、単数形と複数形の両方を包含するものと解釈されるべきである。
本明細書で使用される「ヘテロ原子」という用語は、窒素(N)、酸素(O)、又は硫黄(S)原子、特には窒素又は酸素を指す。
別段の指示がない限り、原子価が満たされていないいずれのヘテロ原子も、原子価を満たすのに十分な水素原子を有するものとする。
本明細書で使用される用語「アルキル」は、一般式C2n+1の炭化水素ラジカルを指す。アルカンラジカルは、直鎖であっても分岐であってもよい。例えば、「C〜C10アルキル」又は「CからC10のアルキル」という用語は、1〜10個の炭素原子を含む一価の直鎖又は分岐の脂肪族基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、ネオペンチル、3,3−ジメチルプロピル、ヘキシル、2−メチルペンチル、ヘプチル等)を指す。
用語「アルキレン」は、二価のアルキル基を指す。例えば、「C〜Cアルキレン」又は「CからCのアルキレン」という用語は、1〜6個の炭素原子を含む二価の直鎖又は分岐の脂肪族基(例えばメチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、n−プロピレン(−CHCHCH−)、iso−プロピレン(−CH(CH)CH−)、n−ブチレン、sec−ブチレン、iso−ブチレン、tert−ブチレン、n−ペンチレン、イソペンチレン、ネオペンチレン、n−ヘキシレン等)を指す。
用語「アルコキシ」は酸素に結合したアルキルを指し、これは−O−R又は−ORとして表すこともでき、この中のRはアルキル基を表す。「C〜Cアルコキシ」又は「CからCのアルコキシ」は、C、C、C、C、C、及びCアルコキシ基を含むことが意図されている。アルコキシ基の例としては、限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えばn−プロポキシ及びイソプロポキシ)、及びt−ブトキシが挙げられる。同様に、「アルキルチオ」又は「チオアルコキシ」は、例えばメチル−S−及びエチル−S−などの、硫黄による橋かけを介して結合した示された数の炭素原子を有する上で定義したアルキル基を表す。
「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であってもよい(置換基として好ましいハロゲンはフッ素及び塩素である)。
「ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲンで置換された、規定された数の炭素原子を有する分岐鎖と直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことが意図されている。ハロアルキルの例としては、限定するものではないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、及びヘプタクロロプロピルが挙げられる。ハロアルキルの例には、1つ以上のフッ素原子で置換された、規定された数の炭素原子を有する分岐鎖と直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことが意図されている「フルオロアルキル」も含まれる。
「ハロアルコキシ」は、酸素による橋かけを介して結合した、指示された数の炭素原子を有する上で定義したハロアルキル基を表す。例えば、「C〜Cハロアルコキシ」又は「CからCのハロアルコキシ」は、C、C、C、C、C、及びCハロアルコキシ基を含むことが意図されている。ハロアルコキシの例としては、限定するものではないが、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、及びペンタフルオロエトキシが挙げられる。同様に、「ハロアルキルチオ」又は「チオハロアルコキシ」は、例えばトリフルオロメチル−S−及びペンタフルオロエチル−S−などの、硫黄による橋かけを介して結合した、指示された数の炭素原子を有する上で定義したハロアルキル基を表す。
用語「オキソ」又は−C(O)−はカルボニル基を指す。例えば、ケトン、アルデヒド、又は、酸、エステル、アミド、ラクトン、若しくはラクタム基の一部である。
用語「シクロアルキル」は、単環式、二環式、又は多環式の環系を含む完全に水素化された環である非芳香族炭素環式環を指す。「C〜Cシクロアルキル」又は「CからCのシクロアルキル」は、C、C、C、C、C、及びCシクロアルキル基を含むことが意図されている。シクロアルキル基の例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びノルボルニルが挙げられる。
用語「アリール」は、単一の環(例えばフェニル)又は縮環系(例えばナフタレン)を有する6員〜10員の芳香族炭素環部位を指す。典型的なアリール基はフェニル基である。
本明細書で使用される用語「ベンジル」は、水素原子の1つがフェニル基で置き換えられたメチル基を指す。
「ヘテロシクロアルキル」は、示される環炭素の1つ以上が−O−、−N=、−NR−、−C(O)−、−S−、−S(O)−、及びS(O)−(式中、Rは水素、C1〜4アルキル、又は窒素保護基(例えばカルボベンジルオキシ、p−メトキシベンジルカルボニル、t−ブチイオキシカルボニル(t−butyyoxycarbonyl)、アセチル、ベンゾイル、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシベンジルなど)である)から選択される部位により置換されていることを条件として、本出願において定義されるシクロアルキルを意味する。例えば、3〜8員のヘテロシクロアルキルとしては、エポキシ、アジリジニル、アゼチジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル1,1−ジオキシド、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリジニル−2−オン、モルホリノ、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリジニロン、ピラゾリジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デク−8−イル、チオモルホリノ、スルファノモルホリノ、スルホノモルホリノ、オクタヒドロピロロ[3,2−b]ピロリルなどが挙げられる。
用語「部分的に飽和したヘテロ環」は、部分的に水素化された、単環、二環(縮合環を含む)として存在し得る非芳香族環を指す。別段の規定がない限り、前記ヘテロ環は、通常、−O−、−N=、−NR−、及びS−(好ましくは1つ又は2つのヘテロ原子)から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜10員環である。部分的に飽和したヘテロ環としては、ジヒドロフラニル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピリジニル、イミダゾリニル、1H−ジヒドロイミダゾリル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、2H−クロメニル、オキサジニルなどの基が挙げられる。部分的に飽和したヘテロ環には、ヘテロ環がアリール又はヘテロアリール環と縮合した基も含まれる(例えば2,3−ジヒドロベンゾフラニル、インドリニル(又は2,3−ジヒドロインドリル)、2,3−ジヒドロベンゾチオフェニル、2,3−ジヒドロベンゾチアゾリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[3,4−b]ピラジニルなど)。
用語「部分的又は完全に飽和したヘテロ環」は、部分的に又は完全に水素化された、単環、二環(縮合環を含む)、又はスピロ環として存在し得る非芳香族環を指す。別段の規定がない限り、ヘテロ環は、通常、硫黄、酸素、及び/又は窒素から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子(好ましくは1個又は2個のヘテロ原子)を含む3〜12員環である。用語「部分的に又は完全に飽和したヘテロ環」が使用される場合、これは、「ヘテロシクロアルキル」及び「部分的に飽和したヘテロ環」を含むことが意図されている。スピロ環の例としては、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、3−アザスピロ[5.5]ウンデカニル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカニルなどが挙げられる。
「ヘテロアリール」という用語は、5〜10員の芳香族環系(例えば、ピロリル、ピリジル、ピラゾリル、インドリル、インダゾリル、チエニル、フラニル、ベンゾフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、プリニル、ベンズイミダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾリル等)の中に少なくとも1つのヘテロ原子(例えば酸素、硫黄、窒素、又はこれらの組み合わせ)を含む芳香族部位を指す。ヘテロ芳香族部位は、単環系から構成されていても縮環系から構成されていてもよい。典型的な単一のヘテロアリール環は、酸素、硫黄、及び窒素から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員環であり、典型的な縮合ヘテロアリール環系は、酸素、硫黄、及び窒素から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む9〜10員環系である。縮合ヘテロアリール環系は、一緒に縮合した2つのヘテロアリール環、又はアリール(例えばフェニル)に縮合したヘテロアリールから構成されていてもよい。
用語「ヘテロ環」が使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」、「部分的に又は完全に飽和したヘテロ環」、「部分的に飽和したヘテロ環」、「完全に飽和したヘテロ環」、及び「ヘテロアリール」を含むことが意図されている。
用語「対イオン」は、塩化物、臭化物、水酸化物、酢酸塩、及び硫酸塩などの負に帯電した種、又はナトリウム(Na+)、カリウム(K+)、アンモニウム(RNH+、n=0〜4、m=0〜4、かつm+n=4)などの正に帯電した種を表すために使用される。
点で描かれた環が環構造内で使用される場合、これは環構造が飽和、部分飽和、又は不飽和であってもよいことを示す。
本明細書において言及される「置換された」という用語は、通常の原子価が維持され、かつ置換により安定な化合物が得られることを条件として、少なくとも1つの水素原子が水素ではない基で置き換えられていることを意味する。置換基がケト(すなわち=O)である場合、原子上の2つの水素が置換される。ケト置換基は芳香族部位には存在しない。環系(例えば炭素環式又はヘテロ環式)がカルボニル基又は二重結合で置換されているとされる場合、カルボニル基又は二重結合は環の一部(すなわち、環内)であることが意図されている。本明細書で使用される環二重結合は、2つの隣接する環原子(例えばC=C、C=N、又はN=N)の間に形成される二重結合である。
本発明の化合物に窒素原子(例えばアミン)が存在する場合、これらは、酸化剤(例えばmCPBA及び/又は過酸化水素)での処理によってN−オキシドへと変換されて、本発明の別の化合物を与えることができる。そのため、示されており請求項に記載されている窒素原子は、示された窒素とそのN−オキシド(N→O)誘導体の両方を包含するとみなされる。
任意の変数が化合物のいずれかの構成要素又は式において2回以上現れる場合、各存在におけるその定義は、他の全ての存在におけるその定義とは独立している。したがって、例えば基が0〜3個のR基で置換されていることが示されている場合、前記基は無置換であるか、最大3個のR基で置換されていてもよく、各存在におけるRはRの定義から独立して選択される。例えば、第1の態様に関し、これはRの定義における0〜4個のR8Aに適用され、その結果、Rがフェニル又は5〜6員のヘテロアリールである場合には、これらの基は無置換(R8Aで置換されていない)であるか、各存在においてR8Aについて与えられた定義から独立して選択される1つ、2つ、3つ、又は4つのR8A基で置換されている。これは、R8B及びR8cの定義における0〜2個のR並びにR8Fの定義における0〜1個のRについての定義にも同様に適用される。
置換基への結合が、環の中の2つの原子を結ぶ結合を横切るように示されている場合、そのような置換基は、環上の任意の原子に結合していてもよい。与えられている式の化合物の残りに置換基が結合している原子を示すことなしに置換基が列挙されている場合、そのような置換基は、そのような置換基中の任意の原子を介して結合されていてもよい。
置換基及び/又は変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
当業者が理解できる通り、例えば分子中のケトン(−CH−C=O)基は、そのエノール形態(−C=C−OH)に互変異性化し得る。したがって、本発明は、構造がそれらのうちの1つのみを示す場合であっても、全ての可能な互変異性体を包含することが意図されている。
「薬学的に許容される」という語句は、物質又は組成物が、製剤を含む他の成分と、及び/又はそれにより治療される哺乳動物と、化学的に及び/又は毒物学的に適合性を有していなければならないことを示す。
別段の規定がない限り、用語「本発明の化合物」又は「本開示の化合物」は、式(I)、(IA)、又は(IA−1)の化合物だけでなく、立体異性体(ジアステレオ異性体、エナンチオマー、及びラセミ体を含む)、幾何異性体、位置異性体(回転異性体及びアストロプ異性体(astropisomer)を含む)、互変異性体、同位体標識化合物(重水素置換を含む)、及び本質的に形成された部位(例えば多形体、溶媒和物、及び/又は水和物)などの異性体も指す。塩を形成することが可能な部位が存在する場合、塩、特には薬学的に許容される塩も含まれる。
本発明の化合物は、キラル中心を含む場合があり、そのため異なる異性体形態で存在し得ることは当業者に認識されるであろう。本明細書で使用される用語「異性体」は、同じ分子式を有するが、原子の配置及び立体配置が違う異なる化合物を指す。
「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である一対の立体異性体である。一対のエナンチオマーの1:1混合物は「ラセミ」混合物である。この用語は、適切な場合にはラセミ混合物を指すために使用される。本発明の化合物の立体化学を示す場合、2つのキラル中心の既知の相対配置及び絶対配置を有する単一の立体異性体は従来のRS系を使用して示され(例えば(1S,2S))、既知の相対配置を有するが未知の絶対配置を有する単一の立体異性体は星を用いて示され(例えば(1R,2R))、ラセミ化合物は2つの文字を用いて示される(例えば(1R,2R)と(1S,2S)とのラセミ混合物として(1RS,2RS);(1R,2S)と(1S,2R)とのラセミ混合物として(1RS,2SR))。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが、互いの鏡像ではない立体異性体である。絶対立体化学は、Cahn−Ingold−Prelog R−S系に従って特定される。化合物が純粋なエナンチオマーの場合、各キラル炭素での立体化学は、R又はSのいずれかによって特定することができる。絶対配置が未知である分割された化合物は、ナトリウムD線の波長でこれらが平面偏光を回転させる方向(右旋性又は左旋性)に応じて、(+)又は(−)で示すことができる。あるいは、分割された化合物は、キラルHPLCによる対応するエナンチオマー/ジアステレオマーのそれぞれの保持時間によって定義することができる。
本明細書に記載の特定の化合物は、1つ以上の不斉中心又は軸を含み、したがって絶対立体化学の観点から(R)−又は(S)−として定義され得るエナンチオマー、ジアステレオマー、及び他の立体異性体を生じ得る。
幾何異性体は、化合物が二重結合、又は一定量の構造的剛性を分子に与える他のいくつかの特徴を含む場合に生じ得る。化合物が二重結合を含む場合、置換基はE配置又はZ配置の場合がある。化合物が二置換シクロアルキルを含む場合、シクロアルキル置換基はシス配置又はトランス配置を有し得る。
配座異性体(又はコンホマー)は、1つ以上の結合周りの回転により異なり得る異性体である。回転異性体は、1つの結合のみの周りの回転により異なる配座異性体である。
用語「アトロプ異性体」は、分子内の束縛された回転により生じる軸性又は面性のキラリティーに基づく構造異性体を指す。
別段の規定がない限り、本発明の化合物は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態、及び中間体混合物を含む、全てのそのような可能な異性体を含むことが意図されている。光学活性な(R)−及び(S)−異性体は、キラルシントン又はキラル試薬を用いて合成することができ、あるいは従来の技術(例えば、良好な分離を達成するための適切な溶媒又は溶媒の混合物を使用する、株式会社ダイセルから入手可能なCHIRALPAK(登録商標)及びCHIRALCEL(登録商標)などのキラルSFC又はHPLCクロマトグラフィーカラム上での分離)を使用して分割することができる。
本発明の化合物は、光学活性な形態又はラセミ体で単離することができる。光学活性形態は、ラセミ体の分割により又は光学活性な出発物質からの合成により調製することができる。本発明の化合物を調製するために使用される全ての方法及びそこで製造される中間体は、本発明の一部であるとみなされる。エナンチオマー又はジアステレオマーである生成物を調製する場合、これらは、例えばクロマトグラフィー又は分別晶析法などの従来の方法により分離することができる。
プロセス条件に依存して、本発明の最終生成物は、遊離(中性)形態又は塩形態のいずれかで得られる。これらの最終生成物の遊離形態及び塩の両方が本発明の範囲内である。望む場合には、ある形態の化合物を別の形態へと変換することができる。遊離塩基又は酸は塩に変換することができ、塩は遊離化合物又は別の塩に変換することができ、本発明の異性体化合物の混合物は個々の異性体へと分離することができる。
薬学的に許容される塩が好ましい。しかしながら、例えば調製の際に採用され得る単離工程又は精製工程において、他の塩が有用な場合があり、そのため、これらは本発明の範囲内であることが想定されている。
本明細書において、「薬学的に許容される塩」は、親化合物がその酸塩又は塩基塩を作ることにより修飾される、開示された化合物の誘導体を指す。例えば、薬学的に許容される塩としては、限定するものではないが、酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロロテオフィリン酸塩(chlortheophyllonate)、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩/ヒドロキシマロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルファミン酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩、又はキシナホ酸塩の形態が挙げられる。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸を用いて形成することができる。 塩を誘導することができる無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。塩が誘導され得る有機酸としては、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが挙げられる。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基及び有機塩基を用いて形成することができる。塩を誘導することができる無機塩基としては、例えば、アンモニウム塩及び周期律表の第I〜第XII列の金属が挙げられる。特定の実施形態においては、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、及び銅から誘導され、特に好適な塩としては、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩が挙げられる。塩が誘導され得る有機塩基としては、例えば、一級、二級、及び三級アミン、天然の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが挙げられる。特定の有機アミンとしては、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリン酸塩、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジン、及びトロメタミンが挙げられる。
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法によって塩基性部位又は酸性部位を含む親化合物から合成することができる。通常、そのような塩は、遊離酸又は塩基の形態のこれらの化合物を、化学量論量の適切な塩基又は酸と、水中又は有機溶媒中で、又はこの2つの混合物中で反応させることによって調製することができ、通常はエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい。適切な塩の一覧は、Allen,L.V.,Jr.,ed.,Remington:The Science and Practice of Pharmacy,22nd Edition,Pharmaceutical Press,London,UK(2012)の中で見ることができ、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
水素結合のためのドナー及び/又はアクセプターとして機能することができる基を含む本発明の化合物は、適切な共結晶形成剤と共結晶を形成できる場合がある。これらの共結晶は、本発明の化合物から、公知の共結晶形成手順によって調製することができる。このような手順には、結晶化条件下で本発明の化合物を共結晶形成剤と粉砕、加熱、共昇華、共融解、又は溶液中で接触させ、それにより形成された共結晶を単離することが含まれる。適切な共結晶形成剤としては、国際公開第2004/078163号パンフレットに記載されているものが挙げられる。したがって、本発明は更に、本発明の化合物を含む共結晶を提供する。
本明細書に示されているいずれの式も、化合物の非標識形態だけでなく同位体標識形態も表すことが意図されている。同位体標識された化合物は、1つ以上の原子が、選択された原子質量又は質量数を有する原子で置き換えられていることを除いて本明細書で示される式によって表される構造を有する。本発明の化合物の中に組み込まれ得る同位体の例としては、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、125Iなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体が挙げられる。本発明は、例えば中にH、13C、及び14Cなどの放射性同位体が存在するものなどの、本明細書で定義される様々な同位体標識化合物を含む。このような同位体標識された化合物は、代謝研究(14Cによる)、反応速度論的研究(例えばH又はHによる)、ポジトロン断層撮影法(PET)又は単一光子放射断層撮影法(SPECT)のような検出又は画像化技術(薬物又は基質組織分布分析を含む)、又は患者の放射性治療において有用である。特に、18F又は標識化合物は、PET又はSPECT研究のために特に望ましい場合がある。本発明の同位体標識化合物は、通常、非同位体標識試薬を容易に入手可能な同位体標識試薬で置き換えることによって、以下に記載されているスキーム又は実施例及び調製の中で開示されている手順を行うことによって調製することができる。
更に、より重い同位体、特には重水素(すなわちH又はD)による置換は、より大きな代謝安定性、例えば、生体内半減期の増加、又は投与量要件の減少、又は治療指数の改善に起因する一定の治療上の利点をもたらし得る。この文脈における重水素は、本発明の化合物の置換基とみなされることが理解される。そのようなより重い同位体、特に重水素の濃度は、同位体濃縮係数により定義することができる。本明細書で使用される用語「同位体濃縮係数」は、同位体存在量と特定の同位体の天然存在量との間の比率を意味する。本発明の化合物中の置換基が重水素で示されている場合、そのような化合物は、各指定されている重水素原子について、少なくとも3500(各指定されている重水素原子で52.5%の重水素取り込み)、少なくとも4000(60%の重水素取り込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取り込み)、少なくとも5000(75%の重水素取り込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素取り込み)、少なくとも6000(90%の重水素取り込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素取り込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取り込み)、少なくとも6600(99%の重水素取り込み)、又は少なくとも6633.3(99.5%の重水素取り込み)の同位体濃縮係数を有する。
同位体標識された本発明の化合物は、通常、当業者に公知の従来技術によって、又は本明細書に記載のものと類似の方法によって、本来用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、調製することができる。そのような化合物は、例えば潜在的な医薬化合物が標的タンパク質又は受容体に結合する能力を決定する際の、又は生体内若しくは生体外で生物学的受容体に結合した本発明の化合物を画像化するための、標準及び試薬としてなどの様々な潜在的用途を有する。
「安定な化合物」及び「安定な構造」は、反応混合物からの有用な程度の純度への単離及び有効な治療薬への製剤に耐えて残るのに十分な頑丈さを有する化合物を示すことが意図されている。本発明の化合物は、N−ハロ、S(O)H、又はS(O)H基を含まないことが好ましい。
用語「溶媒和物」は、有機と無機のいずれかに関わらず1つ以上の溶媒分子と、本発明の化合物との物理的会合を意味する。この物理的会合には水素結合が含まれる。特定の事例では、溶媒和物は、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合には単離することができる。溶媒和物中の溶媒分子は、規則的な配置及び/又は不規則的な配置で存在していてもよい。溶媒和物は、化学量論量又は非化学量論量の溶媒分子のいずれかを含んでいてもよい。「溶媒和物」には、溶液相と単離可能な溶媒和物の両方が含まれる。例示的な溶媒和物としては、限定するものではないが、水和物、エタノール和物、メタノール和物、及びイソプロパノール和物が挙げられる。溶媒和の方法は当該技術分野で広く知られている。
本明細書において使用される「多形」は、同じ化学構造/組成を有するが、結晶を形成する分子及び/又はイオンの異なる空間配置を有する結晶形態を指す。本発明の化合物は、非晶質固体又は結晶性固体として得ることができる。本発明の化合物を固体として得るために、凍結乾燥を使用してもよい。
「EED」は、遺伝子の胚体外胚葉発生のタンパク質生成物を指す。
「PRC2」は、ポリコーム抑制複合体2を指す。
用語「PRC2が介在する疾患又は障害」は、PRC2によって直接的に又は間接的に調節される任意の疾患又は障害を意味する。これには、限定するものではないが、EEDによって直接的に又は間接的に調節される任意の疾患又は障害が含まれる。
用語「EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害」は、EED及び/又はPRC2によって直接的に又は間接的に調節される疾患又は障害を指す。
本明細書で使用される用語「患者」は、全ての哺乳動物種を包含する。
本明細書で使用される用語「被験体」は動物を指す。典型的には動物は哺乳動物である。「被験体」は、EED阻害剤での治療により利益を得られる可能性がある任意のヒト又は非ヒト生命体も指す。被験体は、例えば、霊長類(例えばヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、鳥なども指す。特定の実施形態においては、被験体は霊長類である。また別の実施形態においては、被験体はヒトである。典型的な被験体としては、癌疾患の危険因子を有する任意の年齢のヒトが挙げられる。
本明細書において、被験体が治療による生物学的な、医学的な、又は生活の質の恩恵を受ける場合(好ましくはヒト)、そのような被験体はそのような治療を「必要とする」。
本明細書中で使用される用語「阻害する」、「阻害」、又は「阻害すること」は、所定の状態、症状、又は障害、又は疾患の低減又は抑制、あるいは生物学的活性又はプロセスのベースライン活性の有意な低下を指す。
本明細書で使用される、任意の疾患/障害「を治療する」、「の治療」又は「を治療すること」という用語は、哺乳動物、特にヒトにおける疾患/障害の治療を指し、(a)疾患/障害の改善(すなわち、疾患/障害又はその臨床症状の少なくとも1つの進行を遅くする、又は阻止する、又は減少させる);(b)疾患/障害を緩和又は調節する(すなわち、肉体的に(例えば目に見える症状の安定化)、生理学的に(例えば物理的パラメータの安定化)、又はその両方のいずれかで疾患/障害を軽減させる);(c)被験体が認識できない場合があるものを含む少なくとも1つの物理的パラメータの緩和又は改善;並びに/又は(d)哺乳動物において、特にそのような哺乳動物が疾患又は障害にかかりやすいが、それを有するとまだ診断されていない場合に、その疾患又は障害の開始、発症、又は進行を予防又は遅延させること;が含まれる。
本明細書において、「予防する」又は「予防」は、臨床的疾患状態の発生の確率を低減することを目的とした、哺乳動物、特にヒトにおける無症状疾患状態の予防処置(すなわち予防及び/又はリスク低減)を含む。患者は、一般的な集団と比較して臨床的疾患状態になるリスクを高めることが知られている因子に基づいて、予防的治療のために選択される。「予防」的治療は、(a)一次予防と(b)二次予防に分けることができる。一次予防は、臨床的疾患状態をまだ示していない被験体における治療として定義される一方で、二次予防は、同じ又は類似の臨床的疾患状態の2回目の発生を予防するものとして定義される。
本明細書において、「リスク低減」又は「リスクを低減する」は、臨床的疾患状態の発症の発生率を低下させる治療を含む。したがって、一次予防治療及び二次予防治療はリスク低減の例である。
「治療有効量」は、被験体の生物学的又は医学的応答、例えば、EED及び/若しくはPRC2の低下又は阻害を引き起こす、又は症状を改善する、状態を軽減する、疾患の進行を遅くするか遅延させる、又はPRC2が介在する疾患若しくは障害を予防する、本発明の化合物の量を含むことが意図されている。組み合わせに適用される場合、この用語は、組み合わせて、連続して、又は同時に投与されるかどうかに関わらず、予防効果又は治療効果をもたらす活性成分の総量を指す。
本明細書で使用される略語は次の通りに定義される:「1×」は1回であり、「2×」は2回であり、「3×」は3回であり、「℃」はセルシウス度であり、「aq」は水性であり、「Col」はカラムであり、「eq」は当量であり、「g」はグラムであり、「mg」はミリグラムであり、「L」はリットルであり、「mL」はミリリットルであり、「μL」はマイクロリットルであり、「N」は標準であり、「M」はモル濃度であり、「nM」はナノモル濃度であり、「mol」はモルであり、「mmol」はミリモルであり、「min」は分であり、「h」は時間であり、「rt」は室温であり、「RT」は保持時間であり、「ON」は一晩であり、「atm」は大気圧であり、「psi」はポンド/平方インチであり、「conc.」は濃縮液であり、「aq」は水性であり、「sat」又は「sat’d」は飽和であり、「MW」は分子量であり、「mw」又は「μwave」はマイクロ波であり、「mp」は融点であり、「Wt」は重量であり、「MS」又は「Mass Spec」は質量分析であり、「ESI」はエレクトロスプレーイオン化質量分析であり、「HR」は高分解能であり、「HRMS」は高分解能質量分析であり、「LCMS」は液体クロマトグラフィー質量分析であり、「HPLC」は高速液体クロマトグラフィーであり、「RP HPLC」は逆相HPLCであり、「TLC」又は「tlc」は薄層クロマトグラフィーであり、「NMR」は核磁気共鳴分光法であり、「nOe」は核オーバーハウザー効果分光法であり、「H」はプロトンであり、「δ」はデルタであり、「s」はシングレットであり、「d」はダブレットであり、「t」はトリプレットであり、「q」はクインテットであり、「m」はマルチプレットであり、「br」はブロードであり、「Hz」はヘルツであり、「ee」鏡像体過剰率であり、「α」、「β」、「R」、「S」、「E」、及び「Z」は、当業者によく知られている立体化学的表示である。
本明細書の以下で使用される次の略語は以下の対応する意味を有する:
Pin : ビス(ピナコラト)ジボロン
Bn : ベンジル
Boc : tert−ブトキシカルボニル
BocO : ジ−tert−ブチルジカーボネート
Bu : ブチル
CDI : N,N’−カルボニルジイミダゾール
CsCO : 無水炭酸セシウム
CHCl : クロロホルム
DAST : 三フッ化ジエチルアミノ硫黄
DBU : 2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン
DCM : ジクロロメタン
DIEA : N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAc : ジメチルアセトアミド
DMAP : 4−ジメチルアミノピリジン
DMF : ジメチルホルムアミド
DMSO : ジメチルスルホキシド
DPPA : ジフェニルホスホリルアジド
Et : エチル
EtOH : エタノール
EtOAc : 酢酸エチル
HATU : 2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HCl : 塩酸
i−Bu : イソブチル
i−Pr : イソプロピル
KOAc : 酢酸カリウム
LDA : リチウムジイソプロピルアミド
LiAlH : 水素化アルミニウムリチウム
Me : メチル
MeMgBr : メチルマグネシウムブロミド
mCPBA : 3−クロロ過安息香酸
MeCN : アセトニトリル
MnO : 二酸化マンガン
: 窒素
NaBH : 水素化ホウ素ナトリウム
NaHCO : 炭酸水素ナトリウム
NaHMDS : ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド
NaOMe : ナトリウムメトキシド
NaSO : 硫酸ナトリウム
NBS : N−ブロモコハク酸イミド
Pd(dba) : トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム
PE : 石油エーテル
Ph : フェニル
PPh : トリフェニルホスフィン
PhP=O : トリフェニルホスフィンオキシド
pTSA : p−トルエンスルホン酸
pTSH : p−トルエンスルホンヒドラジド
s−Phos : 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル
TBAF : フッ化テトラブチルアンモニウム
t−Bu又はBu : tert−ブチル
TEA : トリエチルアミン
TFA : トリフルオロ酢酸
THF : テトラヒドロフラン
Xant−phos : 9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン
X−phos : 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−i−プロピル−1,1’−ビフェニル
IV.合成
本発明の化合物は、本明細書で示される方法、反応スキーム、及び実施例を踏まえて、有機合成の当業者に公知の多くの方法で調製することができる。本発明の化合物は、合成有機化学の分野で公知の合成方法と共に、又は当業者に理解されるようなそれらの変形形態により、以下に記載の方法を使用して合成することができる。好ましい方法としては下に記載の方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。反応は、用いられる試薬及び材料に適しておりかつ行われる変換に適している溶媒又は溶媒混合物の中で行われる。有機合成の当業者であれば、分子上に存在する官能基は、提案された変換と一致するべきであることを理解するであろう。これは、本発明の目的化合物を得るために、合成工程の順序を変更したり、他よりも1つの特定の工程スキームを選択したりする判断が必要な場合がある。
出発物質は、一般的には、Sigma−Aldrich Chemicals(Milwaukee,Wis.)などの商業的供給元から入手可能であり、あるいは当業者に周知の方法を用いて容易に調製される(例えば、Louis F.Fieser and Mary Fieser,Reagents for Organic Synthesis,v.1−19,Wiley,New York(1967−1999 ed.)、Larock,R.C., Comprehensive Organic Transformations,2nd−ed.,Wiley−VCH Weinheim, Germany(1999)、又は補遺を含むBeilsteins Handbuch der organischen Chemie,4,Aufl.ed.Springer−Verlag,Berlin(Beilsteinオンラインデータベースによっても入手可能)に広く記載の方法により調製される)。
以下に示す反応スキームは、例示の目的で、本発明の化合物及び重要な中間体を合成するための可能性のある経路を与える。個々の反応工程のより詳細な説明については下の実施例の項を参照のこと。当業者は、本発明の化合物を合成するために他の合成経路を使用できることを認識するであろう。特定の出発物質及び試薬が下でスキームに示され、説明されているが、様々な誘導体及び/反応条件を得るために他の出発物質及び試薬で容易に置き換えることができる。更に、下に記載の方法により調製される多くの化合物は、当業者に周知の従来の化学を使用して本開示に鑑みて更に修飾することができる。
本発明の化合物の調製において、中間体の離れた官能基の保護が必要な場合がある。そのような保護の必要性は、離れた官能基の性質及び調製方法の条件に応じて変動する。そのような保護の必要性は、当業者により容易に決定される。保護基及びその使用の一般的な記述については、Greene,T.W. et al.,Protecting Groups in Organic Synthesis,4th Ed.,Wiley(2007)を参照のこと。トリチル保護基などの本発明の化合物の製造において組み込まれる保護基は、1つの位置異性体として示すことができるが、位置異性体の混合物として存在することもできる。
スキーム1〜4(下記)は、式(IA)の化合物を含む本発明の化合物を製造するための可能性のある経路を表す。式(IA)の化合物は、実質的に光学的に純粋な出発物質を用いるか、分離クロマトグラフィー、再結晶、又は当該技術分野で周知の他の分離手法によって、実質的に光学的に純粋に製造することができる。より詳細な説明については下の実施例の項を参照のこと。
Figure 2019522049

Figure 2019522049

Figure 2019522049

Figure 2019522049
概して、スキーム1では、置換ピリジン1をヒドラジンで処理して中間体2を形成し、これをオルトギ酸トリメチル又はオルトギ酸トリエチルで処理して環化生成物3に変換した。引き続き、3を適切なアミンで処理して4を生成し、これを適切なR試薬(例えば様々なボロン酸又は適切なR基と同等のもの)とのクロスカップリング反応により生成物5に変換した。いくつかの状況では、保護された4’をカップリング又は置換工程で使用して化合物5’とした。これは脱保護の後に化合物5を与えた。
あるいは、スキーム2において、適切に置換及び保護された中間体6からC8アリール置換基を形成して化合物5’を得た後、これを引き続き5に変換した。
別の場合には、スキーム3において、最初にC−8置換基を導入して中間体7を得て、これを対応する置換により化合物5に変換することができた。
別の場合には、スキーム4に記載の通り、異なって置換されているピリジン1aから出発して、スキーム1に記載のものと同様の反応手順で化合物5を得ることができた。C−8アリール環は、化合物5を与えるための最後の工程において多様な方法により形成した。
一般的方法
別途記載のない限り、例示した実施例で次の方法を使用した。
中間体及び最終生成物の精製は、順相と逆相のいずれかのクロマトグラフィーにより行った。順相クロマトグラフィーは、別段の指示がない限り、ヘキサンと酢酸エチル又はDCMとMeOHのいずれかのグラジエントで溶出する、充填済SiOカートリッジを用いて行った。高極性アミンについては、DCMと1MのNHを含むMeOH中とのグラジエントを使用した。逆相分取HPLCは、溶媒A(0.1%のTFAを含む水)と溶媒B(0.1%のTFAを含むアセトニトリル)のグラジエントで、又は溶媒A(0.05%のTFAを含む水)と溶媒B(0.05%のTFAを含むアセトニトリル)のグラジエントで、又は溶媒A(0.05%のアンモニアを含む水)と溶媒B(0.05%のアンモニアを含むアセトニトリル)のグラジエントで溶離する、UV214nm及び254nm又は分取LCMS検出を有するC18カラムを使用して行った。
実施例のキャラクタリゼーションで使用したLC/MS法
逆相分析HPLC/MSは、6110(方法A〜D)、又は6120(方法E及びF)、又は6130(方法G)質量分析計と連結したAgilent LC1200システムで行った。
方法A:
1.2分かけて5%〜95%のBの直線的グラジエント、95%のBで1分間保持;
214nm及び254nmでのUV視覚化
カラム:SunFire(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:2mL/分
溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸、99.9%の水
溶媒B:0.1%のトリフルオロ酢酸、99.9%のアセトニトリル。
方法B:
1.5分かけて5%〜95%のBの直線的グラジエント、95%のBで1分間保持;
214nm及び254nmでのUV視覚化
カラム:XBridge(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:2mL/分
溶媒A:10mMの炭酸水素アンモニウムを含む水
溶媒B:アセトニトリル。
方法C:
1.2分かけて5%〜95%のBの直線的グラジエント、95%のBで1.3分間保持、0.01分かけて95%〜5%のB;
214nm及び254nmでのUV視覚化
カラム:SunFire(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:2mL/分
溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸、99.9%の水
溶媒B:0.1%のトリフルオロ酢酸、99.9%のアセトニトリル。
方法D:
1.4分かけて5%〜95%のBの直線的グラジエント、95%のBで1.6分間保持、0.01分かけて95%〜5%のB;
214nm及び254nmでのUV視覚化
カラム:XBridge(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:1.8mL/分
溶媒A:10mMの炭酸水素アンモニウムを含む水
溶媒B:アセトニトリル。
方法E:
1.5分かけて5%〜95%のBの直線的グラジエント、95%のBで1分間保持;
214nm及び254nmでのUV視覚化
カラム:XBridge(登録商標)C18 4.6×50mm 3.5μm
流量:2mL/分
溶媒A:10mMの炭酸水素アンモニウムを含む水
溶媒B:アセトニトリル。
方法F:
1.5分かけて5%〜95%のBの直線的グラジエント、95%のBで1分間保持;
214nm及び254nm及び300nmでのUV視覚化
カラム:XBridge(登録商標)C18 4.6×30mm 2.5μm
流量:1.8mL/分
溶媒A:0.1%のアンモニアを含む水
溶媒B:アセトニトリル。
方法G:
2分かけて10%〜95%のBの直線的グラジエント、95%のBで1分間保持;
214nm、254nm、及び300nmでのUV視覚化
カラム:Sunfire(登録商標)C18 4.6×30mm 2.5μm
流量:1.8mL/分
溶媒A:水
溶媒B:0.1%のギ酸を含むMeOH。
実施例のキャラクタリゼーションで用いたNMR
H NMRスペクトルは、次の通りの周波数で作動するBrukerフーリエ変換スペクトロメーターを用いて得た:H NMR:400MHz(Bruker)。13C NMR:100MHz(Bruker)。スペクトルデータは化学シフト(多重度、水素の数)の形式で報告される。化学シフトは、テトラメチルシラン内部標準のppmダウンフィールド(δ単位、テトラメチルシラン=0ppm)において、及び/又は溶媒ピークを参照して規定され、H NMRスペクトルではCDHSOCDについては2.49ppmに、CDHODについては3.30ppmに、CDCNについては1.94に、CDClについては7.24ppmに現れ、13C NMRスペクトルではCDSOCDについては39.7ppmに、CDODについては49.0ppmに、CDClについては77.0ppmに現れる。全ての13C NMRスペクトルはプロトンデカップリングされた。
V.実施例
以下の実施例は、本明細書に開示の方法を用いて調製され、単離され、キャラクタリゼーションされた。以下の実施例は、本発明の部分的な範囲を示すものであり、本開示の範囲の限定を意図するものではない。
別段の規定がない限り、出発物質は通常、東京化成工業株式会社(日本)、Shanghai Chemhere Co.,Ltd.(Shanghai,China)、Aurora Fine Chemicals LLC(San Diego,CA)、FCH Group(Ukraine)、Aldrich Chemicals Co.(Milwaukee,Wis.)、Lancaster Synthesis,Inc.(Windham,N.H.)、Acros Organics(Fairlawn,N.J.)、Maybridge Chemical Company,Ltd.(Cornwall,England)、Tyger Scientific(Princeton,N.J.)、AstraZeneca Pharmaceuticals(London,England)、Chembridge Corporation(USA)、Matrix Scientific(USA)、Conier Chem&Pharm Co.,Ltd(China)、Enamine Ltd(Ukraine)、Combi−Blocks,Inc.(San Diego,USA)、Oakwood Products,Inc.(USA)、Apollo Scientific Ltd.(UK)、Allichem LLC.(USA)、及びUkrorgsyntez Ltd(Latvia)などの非限定的な商業的供給元から入手可能である。Sigma−Aldrich Corporation,PharmaBlock(Nanjing)R&D Co.Ltd,Accela ChemBio Co.,Ltd,Alputon(SHANGHAI)Phamatech Co.,Ltd.,J&K Scientific Ltd
中間体
中間体A1:(2,4−ジフルオロ−6−メトキシフェニル)メタンアミン
Figure 2019522049

1,3−ジフルオロ−5−メトキシベンゼン(A1.2):アセトン(400mL)中にA1.1(12.5g、96mmol)及びKCO(66.0g、480mmol)が入っている撹拌懸濁液に、ヨウ化メチル(27mL、480mmol)を一度に添加した。その後反応混合物を60℃で18時間加熱した。室温まで冷却した後、過剰の溶媒を真空下で除去し、150mLのHOを添加し、これをEtO(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層をNaOH水溶液(0.1M、100mL)及びHO(100mL)で順に洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(12.0g、80%)。H−NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 3.81(s,3H),6.43−6.46(m,3H).
2,4−ジフルオロ−6−メトキシベンズアルデヒド(A1.3):100mLのDCM中にA1.2(11.0g、76.4mmol)が入っている溶液に、0℃でTiCl(12.5mL、114.8mmol)を滴下し、続いてジクロロ(メトキシ)メタン(9.0mL、91.7mmol)を滴下した。混合物を0℃で90分間撹拌し、室温まで30分間温めた。150mLのDCMで希釈した後、混合物を砕いた氷の中に注ぎ入れた。有機層を集め、食塩水(50mL)で洗浄し、減圧下で濃縮した。残渣を、PE/EtOAc=10/1で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーカラムで精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(4.5g、31%)。H−NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 3.95(s,3H),6.50−6.53(m,2H),10.35(s,1H).
(E)−2,4−ジフルオロ−6−メトキシベンズアルデヒドオキシム(A1.4): MeOH(50mL)とHO(50mL)との混合溶媒の中に入っているA1.3(4.5g、26.2mmol)、NHOH・HCl(3.6g、52.4mmol)の混合物に、NaOH(3.1g、78.5mmol)を添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。溶媒を濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)で希釈した。得られた溶液をHCl(1N、80mL)、NaHCO(50mL)、及び食塩水(50mL)で洗浄した。合わせた有機相を濃縮することで、表題の化合物を得た(4.8g、96%)。LC−MS:[MH]= 188.1.
中間体A1:MeOH(100mL)とNH・HO(14mL)中のA1.4(1000mg、5.2mmol)とRaney Ni(0.92g、10.7mmol)との混合物を、Hバルーンの下、室温で一晩撹拌した。懸濁液をセライトパッドを通して濾過した。濾液を濃縮することで表題の化合物を得た(900mg、98%)。LC−MS:[MH]=174.1。
中間体A2:(2,3−ジフルオロ−6−メトキシフェニル)メタンアミン
Figure 2019522049

1,3−ジフルオロ−5−メトキシベンゼン(A2.2):25mLのTHF中にLDA(23.4mL)が入っている溶液に、10mLのTHF中のA2.1(4.68g、32.5mmol)を、N下−70℃で滴下した。混合物を−70℃で1時間撹拌し、その後DMF(3.74mL)を滴下し、反応混合物を−70℃で更に1時間撹拌し、その後室温まで温めた。反応を3mLのCHCOOH及び40mLのHOでクエンチし、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機層をHO(100mL)、1NのHCl(100mL)、及び食塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5:1)により精製することで、表題の化合物を黄色固体として得た(2.9g、51.8%)。LC−MS:[MH]=173.2。
(E)−2,3−ジフルオロ−6−メトキシベンズアルデヒドオキシム(A2.3):水(45mL)中のA2.2(2.9g、16.9mmol)、NHOH・HCl(2.3g、33.8mmol)、CHOH(45mL)、及びNaOH(2.7g、67.6mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣に酢酸エチル(200ml)を添加した。その後、有機層を1NのHCl(50mL×2)、飽和NaHCO(100mL)、及び食塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒留去することで、表題の化合物を白色固体として得た(2.2g、70%)。LC−MS:[MH]=187.8。
中間体A2:H雰囲気下、A2.3(2.2g、11.8mmol)と、CHOH(200mL)と、NHOH(30mL)と、Raney Ni(1.5g)との混合物を20℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(2g、98%)。LCMS:[MH]=173.9。
中間体A3:(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)メタンアミン
Figure 2019522049

2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンズアルデヒド(A3.2):A1.2をA3.1に置き換えて、A1.3と同様の方法により表題の化合物を調製した。H−NMR(500MHz,CDCl)δ ppm 3.94(s,3H),6.99(t,1H),7.44(dd,1H),10.31(s,1H).
(E)−2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンズアルデヒドオキシム(A3.3):A1.3をA3.2に置き換えて、A1.4と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=188.1。
tert−ブチル2,4−ジフルオロ−5−メトキシベンジルカルバメート(A3.4):400mLのMeOHの中にA3.3(11.7g、62.6mmol)及びBocO(20.5g、93.9mmol)が入っている溶液に、Pd/C(2.5g、10重量%)を添加した。混合物を真空下で脱気し、その後バルーンを介してHを4回戻し充填した。その後、これをH(4.0MPa)下で40℃で一晩撹拌した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、MeOH(200mL×2)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮することで、標題の化合物を白色固体として得た(15.6g、91%)。LC−MS:[MH]=218.1。
中間体A3:ジオキサン(120mL)の中にA3.4(4.0g、14.65mmol)が入っている溶液に、30mLのHCl(4mol/L)を添加した。反応を室温で2時間撹拌し、その後減圧下で濃縮することで、HCl塩形態としての粗生成物を得た。残渣をMeOH/MeCN(1/4、250mL)で希釈し、続いてKCO(6.7g、43.95mmol)を入れ、60℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、固体を濾別し、濾液を真空下で脱気し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc=0%〜25%)により精製することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(2.0g、80.0%)。H−NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 3.88(s,2H),3.90(s,3H),6.86(dd,1H),6.98(dd,1H).LC−MS:[MH]=174.1.
中間体A4:(3,6−ジフルオロ−2−メトキシフェニル)メタンアミン
Figure 2019522049

3,6−ジフルオロ−2−メトキシベンゾニトリル(A4.2):メタノール(10mL)をナトリウム(162mg、7mmol)で少しずつ処理した。ナトリウムメトキシド溶液を室温まで冷却し、メタノール(10mL)の中にA4.1(1g、6.4mol)が入っている溶液に室温で滴下した。混合物を60℃で16時間撹拌し、濃縮して減圧下で溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=0〜50%)により精製することで表題の化合物を得た(600mg、55%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 4.18(s,3H),6.80−6.85(m,1H),7.27−7.34(m,1H).
中間体A4:A4.2(600mg、3.55mmol)及びNHOH(5mL)のCHOH(50mL)溶液に、Raney Ni(0.6g)を添加し、混合物をH雰囲気下、20℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮することで、表題の化合物を得た(400mg、65%)。LC−MS:[MH]=174.1。
中間体A5:(2−クロロ−6−メトキシフェニル)メタンアミン
Figure 2019522049

2−クロロ−6−メトキシベンゾニトリル(A5.2):無水メタノール100mLの中にA5.1(1.55g、10.0mmol)が入っている溶液に、ナトリウムメトキシド(4.32g、80mmol)を添加した。混合物を85℃で加熱し、一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残渣を400mLのDCMで希釈し、飽和NHCl(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)により精製することで、表題の化合物を淡黄色固体として得た(1.5g、89.8%)。LC−MS:[MH]=168.0。
中間体A5:10.0mLのTHFの中にA5.2(334mg、2.0mmol)が入っている溶液に、ボラン(2.0mol/L)を添加した。混合物を90℃で3時間加熱し、次いで室温まで冷却し、メタノールでクエンチした。混合物を真空下で濃縮し、残渣を別のメタノール50mLで希釈し、その後再び除去した。このプロセスを4回繰り返すことで、表題の化合物を粗生成物として得た(300mg、88%)。これは更に精製することなく次の工程で使用する。LC−MS:[MH]=172.1
中間体A6:(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)メタンアミン
Figure 2019522049

2−フルオロ−6−メトキシベンゾニトリル(A6.2):2.5LのMeOHの中にA6.1(500g、3.6mol)が入っている溶液に、ナトリウムメトキシド(388g、7.2mol)を分割してゆっくり添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を15LのHOの中に注ぎ入れ、析出物を濾別し、2.0LのHOで2回洗浄することで、表題の化合物を白色固体として得た(1140g)。粗生成物は更に精製することなく次の工程で使用する。H NMR(500MHz,CDCl)δ ppm 3.96(s,3H),6.79(dd,2H),7.52(dd,1H).
中間体A6:1.0LのMeOHの中にA6.2(228g、未精製)及び145mLのNHOHが入っている溶液に、30gのRaney Niを添加した。この混合物を、水素雰囲気(25気圧)下で8時間、オートクレーブの中で40℃で撹拌した。濾過後、濾液を減圧下で濃縮することで淡黄色オイルを得た。これを減圧蒸留により精製することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(60g、54%)。H NMR(500MHz,DMSO−d)δ ppm 1.58(s,2H),3.67(s,1H),6.75(t,1H),6.82(d,1H),7.22(dd,1H).LC−MS:[MH]=156.1.
中間体B1:5−(ジフルオロメチル)−2−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
Figure 2019522049

4−クロロ−6−メチルニコチノイルクロリド(B1.2):POCl(200mL)中のB1.1(15.3g、0.1モル)の混合物を120℃に加熱し、3時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、濃縮した。残渣をDCM(100mL)で希釈し、濃縮することで、表題の化合物を淡黄色オイルとして得た(18g、100%)。粗生成物は更に精製することなく次で使用する。
メチル4−クロロ−6−メチルニコチネート(B1.3):DCM(150mL)中のB1.2(18g、0.1mol)の混合物にMeOH(30mL)を添加し、室温で20分間撹拌した。溶媒を除去した。残渣をPE/EtOAc=5/1で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーで精製することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(15.9g、86%)。LC−MS:[MH]=186.1。
4−クロロ−6−メチルピリジン−3−イル)メタノール(B1.4):30mLのメタノールの中にB1.3(1.0g、5.4mmol)が入っている溶液に、室温でNaBH(1.0g、27.0mmol)を添加した。その後、反応混合物を室温で5時間撹拌した。溶媒を除去した。EtOAc(20mL)及び水(15mL)を添加した。有機相を分離し、濃縮することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(700mg、82%)。LC−MS:[MH]=158.1。
4−クロロ−6−メチルニコチンアルデヒド(B1.5):DCM(15mL)中のB1.4(700mg、4.458mmol)の混合物に、室温でMnO(1.94g、22.29mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌し、濾過し、濾液を除去することで、表題の化合物を淡黄色固体として得た(650mg、93%)。LC−MS:[MH]=174.1。
4−クロロ−5−(ジフルオロメチル)−2−メチルピリジン(B1.6):DCM(10mL)中のB1.5(650mg、4.19mmol)の混合物に、DAST(1.1mL、8.38mmol)を0℃で添加した。その後、混合物を0℃で2時間撹拌した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(10ml)を添加した。有機相を分離し、濃縮した。残渣をPE/EtOAc=3/1で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーで精製することで、表題の化合物を淡黄色オイルとして得た(600mg、81%)。H NMR(500MHz,DMSO−d)δ ppm 2.60(s,3H),6.93(t,1H),7.26(s,1H),8.71(s,1H).
中間体B1:1,4−ジオキサン(6mL)中の、B1.6(150mg、0.85mmol)、BPin(237mg、0.93mmol)、KOAC(250mg、2.55mmol)、s−Phos(15mg、0.037mmol)、及びPd(OAc)(40mg、0.18mmol)の混合物を、Nで3回パージした。その後、密封した反応を120℃で2時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をDCM(5mL)で溶解させた。固体を濾過し、濾液を濃縮することで、表題の化合物を褐色オイルとして得た(300mg、60%)。粗生成物は更に精製することなく次で使用する。LC−MS:[MH]=270.1。
中間体B2:2−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル
Figure 2019522049

2−(3−ブロモピリジン−2−イル)アセトニトリル(B2.2):MeCN(87mg、2.13mmol)のTHF(8mL)溶液に、n−BuLi(1.78mL、4.26mmol)を−78℃で添加し、−78℃で1時間撹拌した。その後、THF(2mL)中のB2.1(500mg、2.13mmol)を−78℃でゆっくり添加した。反応を−78℃で1.5時間撹拌し、室温まで温め、飽和NHCl溶液でクエンチし、EA(100mL×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLC(移動相:MeCN/HO(10nM)NHHCO))により精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(110mg、22%)。LCMS:[MH]=197。
中間体B2:6mLのジオキサンの中にB2.2(110mg、0.56mmol)及び4,4,4’,4’,5,5,5’、5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(285mg、1.12mmol)が入っている溶液に、KOAc(165mg、1.68mmol)及びPd(dppf)Cl(41mg、0.056mmol)を添加した。懸濁液を、N下、95℃で2時間撹拌した。反応を真空下で濃縮し、残渣をPE(20mL×2)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(200mg、48%)。LC−MS:[MH]=245。
中間体B3:2−(6−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)アセトニトリル
Figure 2019522049

2−(5−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)アセトニトリル(B3.2):MeCN(142mg、3.47mmol)のTHF(5mL)溶液に、n−BuLi(3.47mL、3.47mmol)を−78℃で添加し、−78℃で1時間撹拌した後、B3.1(200mg、1.05mmol)を−78℃でゆっくり添加した。混合物を室温まで温め、室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NHClでクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLC(移動相:MeCN/HO(10nMのNHHCO))により精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(220mg、64%)。LC−MS:[MH]=211.1。
中間体B3:B2.2をB3.2に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=259.2。
中間体B4:2−メチル−2−(6−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル
Figure 2019522049

2−(5−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)−2−メチルプロパンニトリル(B4.2):B4.1(1.0g、5.26mmol)及びイソブチロニトリル(1.87mL)のトルエン(20mL)溶液に、NaHMDS(5mL、15.8mmol)を添加し、これを120℃で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、次いでEA(20mL×3)で抽出した。有機層を乾燥し、濃縮し、これをフラッシュクロマトグラフィー(順相、シリカゲル;EtOAc:PE=1:4)により精製することで、表題の化合物を灰色のオイルとして得た(480mg、38%)。LC−MS:[MH]=241.1。
中間体B4:B2.2をB4.2に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=287.1。
中間体B5:1,1−ジメチル−3−(6−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)尿素
Figure 2019522049

3−(5−ブロモ−6−メチルピリジン−2−イル)−1,1−ジメチル尿素(B5.2):ジオキサン(10mL)の中にB5.1(502mg、2.0mmol)、1,1−ジメチル尿素(352mg、4.0mmol)、Pd(dba)(280mg、0.4mmol)、Xant−phos(23mg、0.4mmol)、及びCsCO(1.3g、4.0mmol)が入っている溶液をチューブの中に密封してN下で100℃で1時間攪拌した。混合物を濃縮し、水(10mL)で希釈し、EA(10mL×3)で抽出した。有機層を乾燥し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(順相、シリカゲル;EA:PE=1:17)により精製することで、表題の化合物を黄色固体として得た(68mg、13%)。LC−MS:[MH]=257.7。
中間体B5:B2.2をB5.2に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=306.2。
中間体B6:2−(フルオロメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
Figure 2019522049

(3−ブロモピリジン−2−イル)メタノール(B6.2):MeOH(10mL)及びTHF(5mL)の中のB6.1(480mg、2.58mmol)の混合物を0℃に冷却し、NaBH(390mg、10.32mmol)を分割して添加した。混合物を4時間撹拌し、次いで濃縮し、水(30mL)で希釈し、DCM(30mL×3)で抽出した。有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮することで、表題の化合物を白色固体として得た(400mg、82%)。LC−MS:[MH]=188.0。
3−ブロモ−2−(フルオロメチル)ピリジン(B6.3):DCM(20mL)の中のB6.2(300mg、1.6mmol)の混合物に、DAST(1.03g、6.4mmol)を0℃で滴下した。混合物を0℃で3時間撹拌し、その後飽和NaHCO(40mL)でクエンチし、DCM(40mL×2)で抽出し、有機層を食塩水(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上で精製(PE中、0〜50%のEtOAc)することで、表題の化合物を白色固体として得た(120mg、39%)。H NMR(500MHz,CDCl)δ ppm 5.60(d,2H),7.22(dd,1H),7.93(d,1H),8.61(d,1H).
中間体B6:B2.2をB6.3に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=238.2。
中間体B7:(4−(ジフルオロメチル)ピリミジン−5−イル)ボロン酸
Figure 2019522049

6−(ジフルオロメチル)ピリミジン−4−オール(B7.2):MeOH(100mL)の中にメチルB7.1(6.4g、38.5mmol)、ホルムアミド(4.0g、38.5mmol)、及びCHONa(2.7g、50.1mmol)が入っている混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を除去した。残渣を50mLの水に溶解させた。溶液をpH約4に調整した。5℃まで冷却した後、固体を濾過することで、表題の化合物を黄色固体として得た(6.0g、98%)。LC−MS:[MH]=147.1。
5−ブロモ−6−(ジフルオロメチル)ピリミジン−4−オール(B7.3):DMF(15mL)中のB7.2(6.0g、38.5mmol)及びNBS(7.5g、42.4mmol)の混合物を40℃で4時間撹拌した。水100mL及びEA(100mL)を添加した。有機相を分離し、濃縮することで、表題の化合物を黄色固体として得た(4.5g、49%)。LC−MS:[MH]=224.9。
5−ブロモ−4−クロロ−6−(ジフルオロメチル)ピリミジン(B7.4):POCl(20mL)中のB7.3(4.5g、20.1mmol)の混合物を110℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濃縮し、残渣を氷水(10mL)の中へ注ぎ入れ、その後DCM(20mL×2)で抽出した。有機相を濃縮し、PE/EA=5/1で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーカラムで精製することで、表題の化合物を黄色固体として得た(3.2g、67%)。H NMR(500MHz,CDCl)δ ppm 6.87(t,1H),9.02(s,1H).
5−ブロモ−4−(ジフルオロメチル)−6−ヒドラジニルピリミジン(B7.5):EtOH(10mL)中のB7.4(2.0g、8.2mmol)の混合物にヒドラジン水和物(1.03g、20.6mmol)のEtOH(10mL)溶液を0℃で滴下した。10分間撹拌した後、HO(5mL)を添加した。固体を濾過することで、表題の化合物を黄色固体として得た(1.8g、90%)。LC−MS:[MH]=239.1。
5−ブロモ−4−(ジフルオロメチル)ピリミジン(B7.6):CHCl(20mL)中のMnO(6.6g、75.3mmol)の混合物に、CHCl(10ml)中のB7.5(1.8g、7.53mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌した。MnOを濾過し、濾液を濃縮した。残渣をPE/EtOAc=5/1で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーカラムで精製することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(0.7g、44%)。H NMR(500MHz,CDCl)δ ppm 6.80(t,1H),9.00(s,1H),9.25(s,1H).
中間体B7:B2.2をB7.6に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=175.1。
中間体B8:5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジン
Figure 2019522049

4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(B8.2):POCl(10mL)中のB8.1(2.0g、12.3mmol)の混合物を、110℃で2時間撹拌した。その後、余分なPOClを除去した。残渣を氷水(30mL)の中に注ぎ入れた。固体を濾過することで、表題の化合物を白色固体として得た(1.5g、68%)。H NMR(500MHz,CDCl)δ ppm 7.54(d,1H),7.74(s,1H),8.68(d,1H).
4−クロロ−5−メチル−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(B8.3):THF(20mL)中のB8.2(1.5g、8.3mmol)の混合物に、LDA(6mL、12mmol)を−78℃で滴下した。混合物を−78℃で30分間撹拌した。その後、ヨウ化メチル(1.4g、9.96mmol)を添加した。反応物を室温まで温め、一晩撹拌し、その後Ssatd.NHCl(15mL)でクエンチし、EtO(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を濃縮することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(1.5g、94%)。
中間体B8:B2.2をB8.3に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=288.1。
中間体B9:2−フルオロ−5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
Figure 2019522049

4−ブロモ−2−フルオロ−5−メチルピリジン(B9.2):B9.1(300mg、1.596mmol)のTHF(10mL)溶液に、−78℃でLDA(2M、0.8mL)を添加し、混合物を−78℃で2時間撹拌した。混合物を10mLのHOでクエンチし、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮することで、粗生成物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィー(順相、シリカゲル、PE:EtOAc=0〜100%、UV254及びUV280)により精製することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(130mg、43%)。H−NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.37(s,3H),7.19(d,1H),8.05(s,1H).
中間体B9:2−(3−ブロモピリジン−2−イル)アセトニトリル(B2.2)を4−ブロモ−2−フルオロ−5−メチルピリジン(B9.2)に置き換えて、B2の方法と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=238.1。
中間体B10:4−エチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン
Figure 2019522049

6−エチルピリミジン−4−オール(B10.2):メチルB10.1(20g、154mmol)、ホルムアミジンアセテート(20g、192mmol)、CHONa(20g、370mmol)、及びCHOH(160mL)の混合物を20℃で16時間撹拌した。混合物を水(40mL)で希釈し、CHCOOH(20mL)を添加してpHを7に調整し、留去し、次いで水(40mL)で希釈し、EA(100mL×4)で抽出し、NaSOで乾燥し、濃縮した。得られた固体をEtOAc(30mL)でトリチュレーションし、濾過することで、表題の化合物を白色固体として得た(7g、37%)。LC−MS:[MH]=125.2。
5−ブロモ−6−エチルピリミジン−4−オール(B10.3):HO(15mL)中のB10.2(5g、40mmol)、NaHCO(3.36g、40mmol)の混合物に、Br(6.39g、40mmol)を0℃で滴下した。混合物を室温で3時間撹拌し、EtOAc(30mL×3)で抽出し、濃縮し、シリカゲル(PE/EA=0〜100%)上で精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(4g、47%)。LC−MS:[MH]=205.2。
5−ブロモ−4−クロロ−6−エチルピリミジン(B10.4):POCl(10mL)中のB10.3(2g、10mmol)、mmol)の混合物を70℃まで加熱し、16時間撹拌した。混合物を氷水の中に注ぎ入れ、0℃で30%のNaOH溶液を用いてpH=5〜7まで中和し、EA(50mL×2)で抽出し、濃縮し、シリカゲル(PE/EA=0〜50%)上で精製することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(1.3g、58%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.22(t,3H),2.93(q,2H),8.89(s,1H).
5−ブロモ−4−エチルピリミジン(B10.5):CHCl(20mL)中のB10.4(1.3g、5.9mmol)、pTSH(3.3g、17.7mmol)の混合物を90℃まで加熱し、16時間撹拌した。混合物を濃縮し、次いで10%NaCO(20mL)を添加し、90℃で2時間撹拌した。混合物をEtOAc(30mL×3)で抽出し、合わせた有機物を食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル(PE/EtOAc=0〜30%)上で精製することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(450mg、40%)。H−NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 1.31(t,3H),2.95(q,2H),8.72(s,1H),9.02(s,1H).
中間体B10:B2.2をB10.5に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=235.1。
中間体B11:2−フルオロ−3−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
Figure 2019522049

4−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルピリジン(B11.2):THF(40mL)中のB11.1(2g、11.3mmol)の混合物に、LDA(2M、8.5mL)の溶液を−78℃で滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、その後ヨウ化メチル(4.8g、34mmol)を滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、1時間かけて室温まで温めた。混合物を0℃で飽和NHCl(50mL)によりクエンチし、その後EA(60mL×3)で抽出し、有機層を食塩水(60mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲル(PE/EtOAc=0〜50%)上で精製することで、表題の化合物を黄色固体として得た(1g、47%)。H−NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.35(s,3H),7.36(d,1H),7.86(d,1H).
中間体B11:B2.2をB11.2に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=238.1。
中間体B12:2,4−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
Figure 2019522049

5−ブロモ−2,4−ジメチルピリジン(B12.2):三口フラスコに、乾燥THF(50mL)中のB12.1(2.51g、10.0mmol)、Pd(PPh(1.15g、1.0mmol)を入れた。混合物をN下で保護し、0℃で撹拌した。MeMgBr/THF(15mL、15.0mmol、1mol/L)をゆっくり添加した。添加後、混合物を3時間還流させ、室温まで冷却し、反応混合物を1NのHClでクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。有機層をHO(50mL×2)及び食塩水(50mL)で洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮し、粗生成物をBiotageフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5%〜10%)により精製することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(301mg、16.2%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.35(d,3H),2.47(s,3H),7.04(s,1H),8.50(s,1H).
中間体B12:B2.2をB12.2に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=234.2。
中間体B13:2−(2−エチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
Figure 2019522049

(3−エチルフェニル)(メチル)スルファン(B13.2):THF(30mL)中のB13.1(3g、16mmol)の混合物に、−78℃でn−BuLi(7.7mL)を滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで1,2−ジメチルジスルファン(3g、32mmol)を滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、1時間かけて室温まで温めた。混合物を0℃まで冷却し、飽和NHCl(50mL)を添加し、次いでEA(50mL×3)で抽出し、有機層をHO(10mL)及び食塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=0〜20%)により精製することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(1.7g、70%)。
(4−ブロモ−3−エチルフェニル)(メチル)スルファン(B13.3):AcOH(10mL)中のB13.2(456g、3mmol)の混合物を0℃に冷却し、Br(479g、3mmol)を滴下した。混合物を25℃で3時間撹拌し、濃縮し、シリカゲル(PE)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(600mg、86%)。H−NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 1.25(t,3H),2.49(s,3H),2.75(q,2H),6.95(dd,1H),7.14(d,1H),7.44(d,1H).
1−ブロモ−2−エチル−4−(メチルスルホニル)ベンゼン(B13.4):DCM(20mL)中のB13.3(600mg、2.6mmol)の混合物に、mCPBA(1.34g、7.8mmol)を0℃で添加した。混合物を25℃で16時間撹拌し、次いで1NのNaOH(40mL)を添加し、DCM(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲル(PE/EtOAc=0〜50%)上で精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(350mg、51%%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.21(t,3H),2.81(q,2H),3.25(s,3H),7.67(dd,1H),7.87−7.90(m,1H).
中間体B13:2−(3−ブロモピリジン−2−イル)アセトニトリル(B2.2)を1−ブロモ−2−エチル−4−(メチルスルホニル)ベンゼン(B13.4)に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。
中間体B14:2−iso−ブチル−4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン
Figure 2019522049

5−ブロモ−4−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン(B14.2):B14.1(2.0g、9.66mmol)のDMF(20mL)溶液に、ナトリウムメタンチオレート(1.04g、11.6mmol)を0℃で分割して添加した。添加後、混合物を室温で16時間撹拌し、次いで水(100mL)の中に注ぎ入れ、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、その後真空下で濃縮することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(2.0g、94.5%)。LC−MS:[MH]=218.8。
5−ブロモ−4−メチル−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(B14.3):B14.2(2.0g、9.1mmol)のDCM(100mL)溶液に、m−CPBA(7.4g、36.5mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、その後HO(200mL)でクエンチし、DCM(100mL×3)で抽出した。有機層をNaCO水溶液(100mL×2)、HO(100mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、次いでNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10%〜30%)により精製することで、表題の化合物を淡黄色固体として得た(1.8g、71.4%)。LC−MS:[MH]=251.0。
5−ブロモ−2−イソブチル−4−メチルピリミジン(B14.4):乾燥エーテル(100mL)中のB14.3(1.2g、4.78mmol)の懸濁液に、イソブチルマグネシウムブロミド(5.74mL、5.74mmol)を0℃で滴下した。添加後、混合物を室温で2時間撹拌し、NHCl溶液でクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層をHO(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、その後真空下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10:1)により精製することで、表題の化合物を無色オイルとして得た(1.0g、75.6%)。LC−MS:[MH]=229.1。
中間体B14:B2.2をB14.4に置き換えて、B2と同様の方法により表題の化合物を調製した。LC−MS:[MH]=277.2。
中間体B15:リチウムトリイソプロポキシ(3−メチルピリジン−2−イル)ボラテイル)ピリミジン
Figure 2019522049

B15.1(1g、5.81mmol)をTHF(5mL)の中に溶解させた。得られた溶液を−78℃まで10分間冷却し、この温度でn−BuLi/シクロヘキサン(2M、3.2mL)を20分かけてゆっくり添加した。−78℃未満の温度を40分間維持した後、トリイソプロピルボレートを10分間かけて滴下し、その後−78℃で1時間撹拌し、引き続き室温まで温め、室温で18時間撹拌した。イソプロパノール(1mL)を添加し、その後反応混合物を10分間撹拌し、撹拌せずに更に10分間放置した。得られた沈殿物を濾過により集め、その後THFで洗浄し、N下で1.5時間乾燥することで、表題の化合物を得た(1.2g、72%)。LC−MS:[MH]=138(質量は対応するボロン酸由来であった)。
中間体B16:2,4−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン
Figure 2019522049

5−ブロモ−2,6−ジメチルピリミジン−4−オール(B16.2):1.0Lのクロロホルムの中にB16.1(100g、0.8mol、1.0当量)が入っている溶液に、臭素(153.4g、0.96mol、1.2当量)を滴下した。その後、混合物を50℃で一晩撹拌した。室温まで冷却した後、過剰の溶媒を留去し、500mLの酢酸エチルを添加し、これを再び減圧下で除去した。このプロセスを3回繰り返した。黄色固体を100mLの酢酸エチルの中で30分間、室温で撹拌した。濾過後、残渣を酢酸エチル(100mL×2)で洗浄することで、表題の化合物を白色固体として得た(135g、82%)。LC−MS:[MH]=205。
5−ブロモ−4−クロロ−2,6−ジメチルピリミジン(B16.3):500mLのPOCl中のB16.2(134g、0.66mol)の混合物を110℃で18時間撹拌した。過剰のPOClを真空下で除去し、残渣を1000gの砕いた氷の中に注ぎ入れた。その後、固体のNaHCO3を注意深く添加してpHを8〜9に調整した。水層を酢酸エチル(1.5L×3)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(1.0L×2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮することで、表題の化合物を白色固体として得た(71g、48%)。LC−MS:[MH]=223。
5−ブロモ−4−ヒドラジニル−2,6−ジメチルピリミジン(B16.4):350mLのエタノール中のヒドラジン水和物(NHNH・HO、32g、0.64mol、98%)の混合物に、B16.3(70g、0.32mol)のメタノール(350mL)溶液を0℃で滴下した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を500mLの水で希釈し、CHCl(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層を500mLの食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮することで、表題の化合物を黄色固体として得た(63g、91%)。LC−MS:[MH]=219。
5−ブロモ−2,4−ジメチルピリミジン(B16.5):1.0LのCHCl中のMnO(96g、1.1mol)の懸濁液に、B16.4(47g、0.22mol)のCHCl(1.0L)溶液を0℃で滴下した。混合物を室温で2時間撹拌した。濾過及び濃縮の後、残渣を100〜200メッシュのシリカゲルカラム(PE:EA=100:0〜50:50)上で精製することで、表題の化合物を黄色固体として得た(30g、73%)。LC−MS:[MH]=189。
中間体B16:200mLの無水ジオキサン中の、B16.5(12g、64mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(22.8g、89.6mmol、1.4当量)、KOAc(18.8g、192mmol、3.0当量)、及びPd(dppf)Cl(2.34g、3.2mmol)の混合物を90℃で加熱し、N下で4時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を300mLの混合溶媒(PE:EtOAc=4:1)で希釈し、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=2:1〜1:1)により精製することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(10g、66%)。LC−MS:[MH]=235。
中間体4’a:tert−ブチル(8−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イル)(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)カルバメート
Figure 2019522049

3−ブロモ−6−クロロ−2−ヒドラジニルピリジン(2a):EtOH(80mL)中の1a(4g、17.63mmol)とヒドラジン水和物(4mL、98%)との混合物を、80℃で18時間加熱した。冷却した後、固体を濾過し、EtOH(10mL)で洗浄した。固体を真空下で乾燥することで、表題の化合物を得た(2.1g、44%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 4.30(s,2H),6.57(d,1H),7.73(d,1H),7.84(s,1H).LC−MS:[MH]=222.
8−ブロモ−5−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン(3a):トリメトキシメタン(15mL、137mmol)中の2a(2.1g、9.44mmol)の混合物を110℃で1.5時間加熱した。冷却した後、固体を濾過し、PEで洗浄し、その後固体を真空下で乾燥させることで、表題の化合物を得た(1.5g、68%)。LC−MS:[MH]=232。
8−ブロモ−N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン(4a):3a(1g、4.33mmol)のEtOH(0.5mL)溶液に、(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)メタンアミン(1.5g、9.68mmol)を添加し、混合物を85℃で8時間撹拌した。5mLのEtOAcを添加し、濾過することで白色固体を得た。これをフラッシュクロマトグラフィーにより精製することで、表題の化合物を得た(0.45g、30%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.88(s,3H),4.45(s,2H),5.98(d,1H),6.89(t,1H),6.96(d,1H),7.36−7.45(m,1H),7.60(d,1H),9.55(s,1H).LC−MS:[MH]=351.
中間体4’a:4a(4.9g、14.0mmol)、(Boc)O(6.1g、28.0mmol)、DIEA(5.4g、42.0mmol)、及びDMAP(340mg、2.8mmol)のMeCN(100mL)中の混合物をNで脱気し、次いで90℃で18時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO溶液の中に注ぎ入れ、EA(150mL×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EAtOAc=5:1〜1:2)により精製することで、表題の化合物を黄色固体として得た(5.8g、92%)。LCMS:[MH]=453.0。
中間体4b及び4cは、4aの手順と同様の手順を使用し、それぞれの中間体3b及び3cからの修飾形態を用いて調製した。例えば、中間体3b:5−フルオロ−8−ヨード−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンは、以下の通りに調製した:
Figure 2019522049
6−フルオロ−2−ヒドラジニル−3−ヨードピリジン(2b):EtOH(28mL)中の1b(3.5g、12.78mmol)の混合物に、ヒドラジン水和物(3.5mL)を添加した。混合物を30℃で4時間加熱し、その後固体を濾過により集め、冷EtOHで洗浄した。粗生成物をEtOHで再結晶することで、表題の化合物を得た(900mg、28%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.14(dd,1H),7.99(t,1H).LC−MS:[MH]=254.
中間体3b:トリメトキシメタン(0.8mL)中の2b(840mg、3.32mmol)の混合物を100℃で80分間加熱した。その後、混合物に100℃で1滴のTFAを添加した。100℃で10分間撹拌した後、混合物を濃縮してトリメトキシメタン及びTFAを除去することで、表題の化合物を得た(830mg、95%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.74(dd,1H),7.97(dd,1H),9.65(s,1H).LC−MS:[MH]=264.
Figure 2019522049
6−フルオロ化中間体4dの調製:8−ブロモ−6−フルオロ−N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン(4d)
Figure 2019522049

MeOH(24mL)及びMeCN(36mL)中の4a(540mg、1.6mmol)の混合物に、1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンテトラフルオロボレート(544mg、1.6mmol)を5分以内にゆっくり添加した。その後、混合物を室温で10分間撹拌した。溶媒を除去し、残渣を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製することで、表題の化合物を黄色固体として得た(150mg、26%)。H−NMR(500MHz,DMSO−d)δ ppm 3.68(s,3H),4.62(d,2H),6.78−6.86(m,3H),7.31(dd,1H),7.92(d,1H),9.55(s,1H).LC−MS:[MH]=369.1.
実施例1
N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

ジオキサン(2mL)及びHO(1mL)の中に4a(50mg、0.142mmol)、1−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(59.2mg、0.285mmol)、及びNaHCO(35.9mg、0.427mmol)が入っている溶液に、N下でPdCl(dppf)(15.63mg、0.021mmol)を添加した。 反応混合物を90℃で1時間加熱した。反応混合物を濃縮し、分取HPLCにより精製することで、表題の化合物を得た(22mg、35%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.79(s,3H),3.90(s,3H),4.55(d,2H),6.34−6.36(m,1H),6.50(s,1H),6.88−6.93(t,1H),6.98(d,1H),7.41(dd,1H),7.53(s,1H),7.62−7.64(m,1H),8.02(s,1H),9.62(s,1H).LC−MS:[MH]=353.1.
実施例2
N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(2−メチルピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

ジオキサン(100mL)及びHO(50mL)の中の、4a(8g、22.78mmol)と、2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(6.99g、31.9mmol)と、PdCl(dppf)(1.667g、2.278mmol)と、NaCO(7.24g、68.3mmol)との混合物をN下におき、密封し、120℃で5時間オイルバスで加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EA(100mL×3)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSOで乾燥した。残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH、100:3〜100:10、カラム:シリカゲル120g、で溶離)により精製することで、表題の化合物を得た(5.8g、70%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.37(s,3H),3.89(s,3H),4.50(s,2H),6.14(d,1H),6.90(t,1H),6.97(d,1H),7.27−7.33(m,2H),7.38−7.44(m,1H),7.52(s,1H),7.73(dd,1H),8.48(dd,1H),9.50(s,1H).LC−MS:[MH]=364.1.
実施例3
8−(2,4−ジメチルピリミジン−5−イル)−N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

1,4−ジオキサン(500mL)とHO(250mL)との混合溶液中のB16(42g、120mmol)、4a(56.2g、240mmol)、及びNaHCO(30.2g、360mmol)の撹拌懸濁液に、N下でPd(dppf)Cl(8.8g、12mmol)を添加した。110℃で1時間撹拌した後、混合物を真空下で留去することで1,4−ジオキサンを除去し、DCM/MeOH(600mL、v/v=10/1)で希釈し、濾過した。フィルターケーキを、室温で水(600mL)により、70℃でMeOH(1000mL)により30分間、逐次的にスラリー化した。得られた固体を還流下でMeOH(2000mL)の中に溶解し、セライトを通して濾過し、すぐに濃縮した。残渣をアセトン(200mL)で希釈し、50℃で加熱し、2時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濾過することで、表題の化合物を白色固体として得た(19g、42%)。H NMR(500MHz,DMSO)δ 2.35(s,3H),2.63(s,3H),3.89(s,3H),4.51(d,2H),6.15(d,1H),6.89(t,1H),6.96(d,1H),7.30 −7.45(m,2H),7.58(t,1H),8.58(s,1H),9.51(s,1H).LC−MS :[MH]=379.1.
実施例4
N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(2−イソブチル−4−メチルピリミジン−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3a]−ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

ジオキサン/HO(30mL/15mL)中の4a(381.5mg、1.09mmol)と、B14(601.7mg、2.18mmol)と、PdCl(dppf)・CHCl(100mg、0.11mmol)と、NaHCO(275mg、3.27mmol)との混合物をNでパージし、100℃に温め、2時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、濾過した。濾液を分取HPLCにより精製することで、表題の化合物を黄色がかった固体として得た(230mg、50.2%):H NMR(500MHz,DMSO−d)δ 0.95(d,2H),2.24−2.29(m,1H),2.37(s,3H),2.75(d,2H),3.89(s,3H),4.50(s,2H),6.15(d,1H),6.87−6.98(m,2H),7.37−7.42(m,2H),7.59(s,1H),8.61(s,1H),9.52(s,1H).LC−MS:[MH]=421.3.
実施例5
N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(ピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

DMF(1.5mL)中の4a(30mg、0.085mmol)と、6−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1,3,6,2−ジオキサアザボロカン−4,8−ジオン(40.0mg、0.171mmol)と、2,2’−アザンジイルジエタノール(13.47mg、0.128mmol)と、X−Phos触媒前駆体(クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−i−プロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−t−ブチルエーテル付加物)(3.16mg、4.27μmol)との混合物に、KPO(109mg、0.513mmol)及びCu(OAc)(11.64mg、0.064mmol)を迅速に添加した。その後、混合物を30秒間Nでパージした。反応混合物を120℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物をHO(10mL)で希釈し、EA(20mL×3)で抽出し、EA層を濃縮した。残渣を酸性分取HPLCで精製することで、表題の化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た(4.2mg、10%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.90(s,3H),4.61(d,2H),6.49(d,1H),6.89−6.95(m,1H),6.99(d,1H),7.39−7.47(m,2H),8.03(s,1H),8.59(d,1H),8.72(s,2H),9.69(s,1H).LC−MS:[MH]=350.0
実施例6
N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(3−メチルピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

DMF(2mL)に、B15(65.4mg、0.228mmol)、CuCl(3.38mg、0.034mmol)、及びZnCl(15.52mg、0.114mmol)をこの順序で加え、5分間脱気した。CsCO(74.2mg、0.228mmol)及び4a(40mg、0.114mmol)を順番に加え、溶液を更に5分間脱気した。その後、PdCl(dppf)(4.17mg、5.70μmol)を添加した。反応混合物を120℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、食塩水(10mL)及びEA(10mL)を添加し、濾過した。得られた混合物をEA(20mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣を塩基性分取HPLCにより精製することで、表題の化合物を得た(2.5mg、6%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.19(s,3H)3.90(s,3H),4.52(s,2H),6.17(d,1H),6.91(t,1H),6.98(d,1H),7.32−7.45(m,3H),7.72(d,1H),8.48(d,1H),9.50(s,1H).LCMS:[MH]=364.1.
実施例7
8−(2,4−ジメチル−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

tert−ブチル8−(2,4−ジメチル−1H−イミダゾール−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イル(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)カルバメート(7.1):1.0mLの無水ジオキサン中のPd(dba)(18mg、0.02mmol)及びMe−t−BuXPhos(ジ−tert−ブチル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,4,5,6−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスファン)(19.2mg、0.04mmol)の懸濁液を、N下、120℃で10分間加熱した。その後、これを、2.0mLの無水ジオキサン中の4’a(90mg、0.2mmol)、2,4−ジメチル−1H−イミダゾール(85mg、0.88mmol)、及びKPO(110mg、0.52mmol)の撹拌懸濁液の中に移した。反応混合物を120℃で一晩撹拌した後、減圧下で留去することで黒色の残渣を得た。これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM:CHOH=0〜25%、UV214及びUV254)により精製することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(27mg、15%)。LC−MS:[MH]=467.2。
実施例7:6mLの1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−2−オールの中に7.1(27mg、0.06mmol)が入っている溶液を、Biotageマイクロ波反応器中、120℃で1時間加熱した。混合物を真空下で留去することで、黄色オイルを得た。これを分取HPLCにより精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(9mg、42%)。H NMR(500MHz,DMSO)δ ppm 2.06−2.16(m,6H),3.88(s,3H),4.49(d,2H),6.05(d,1H),6.90(dd,2H),6.96(d,1H),7.40(dd,2H),7.65(t,1H),9.54(s,1H).LC−MS:[MH]=367.2.
実施例8
(N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

DMAc(0.5mL)中の4’a(90mg、0.2mmol)と、1−メチル−1H−イミダゾール(38mg、0.4mmol)と、KOAc(60mg、0.6mmol)と、Pd(OAc)(15mg、0.062mmol)との混合物を、Nで1分間パージした。その後、密閉した反応バイアルを150℃で5時間撹拌した。混合物を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)及び分取HPLC(MeCN:HO:NHHCO=1/1/0.05)で連続して精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(10mg、14%)。H−NMR(500MHz,DMSO−d)δ ppm 3.64(s,3H),3.88(s,3H),4.49(d,2H),6.10(d,1H),6.89(t,1H),6.96(d,1H),7.13(s,1H),7.35(d,1H),7.40(dd,1H),7.54(t,1H),7.72(s,1H),9.50(s,1H).LC−MS:[MH]=352.8.
実施例9
N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

メチル5−(tert−ブトキシカルボニル(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−8カルボキシレート(9.1):MeOH(20mL)中の4’a(4.8g、10.6mmol)と、TEA(7.09g、70.2mmol)と、PdCl(dppf)(288mg、1.06mmol)との混合物を15atmのCO下におき、85℃で12時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO溶液の中に注ぎ入れた。混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により精製することで、4.0g(87%)の表題の化合物を灰色固体として得た。H NMR(500MHz,DMSO−d)δ ppm 1.20(s,9H),3.38(s,3H),3.93(s,3H),4.88(d,1H),5.08(d,1H),6.69−6.72(m,2H),7.00(s,1H),7.21 −7.26(dd,1H),8.05(d,1H),8.96(s,1H).LC−MS:[MH]=431.
5−(tert−ブトキシカルボニル(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−8−カルボン酸(9.2):MeOH/THF/HO(10mL/10mL/10mL)の混合溶媒中の9.1(3.0g、6.98mmol)とLiOH・HO(1.17g、27.9mmol)との混合物を、室温で2時間撹拌した。得られた混合物を飽和NHCl溶液でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過した。濾液を濃縮することで、表題の化合物を黄色固体として得た(2.5g、86%)。H NMR(500MHz,DMSO−d)δ ppm 1.30(s,9H),3.41(s,3H),4.82(d,1H),5.07(d,1H),6.69−6.72(m,2H),6.97(s,1H),7.22 −7.26(dd,1H),7.99(d,1H),8.92(s,1H).LC−MS:[MH]=417.
tert−ブチル8−(2−アセチルヒドラジンカルボニル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イル(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)カルバメート(9.3):9.2(200mg、0.48mmol)及びDIEA(124mg、0.96mmol)のDCM(10mL)溶液に、イソプロピルカルボノクロリデートを添加し、撹拌した(72mg、0.53mmol)。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、続いてアセトヒドラジド(53mg、0.72mmol)を添加した。その後、反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いでNaHCO(飽和)溶液の中に注ぎ入れ、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機抽出物を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮することで、表題の化合物を得た(220mg、92%)。これは更に精製することなく次の工程で使用した。LC−MS:[MH]=473。
実施例9:13(100mg、0.21mmol)のPOCl(5mL)溶液を、110℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濃縮し、氷の中に注ぎ入れ、注意しながら飽和NaHCO溶液で中和した。混合物をEA(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLC(MeCN/HO(10nMのNHHCO))により精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(16mg、22%)。H NMR(500MHz,DMSO)δ ppm 2.59(s,3H),3.88(s,3H),4.56(s,2H),6.25(d,1H),6.89(t,1H),6.96(d,1H),7.41(dd,1H),8.04(d,1H),8.17(s,1H),9.61(s,1H).LC−MS:[MH]=355.1.
実施例10
8−(5−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

tert−ブチル8−シアノ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イル(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)カルバメート(10.1):DMF(10mL)中の4’a(500mg、1.1mmol)と、ZnCN(1.28g、11.0mmol)と、Pd(PPh(254mg、0.22mmol)との混合物を、120℃で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、分取HPLC(MeCN/HO(10nMのNHHCO))により精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(140mg、32%)。LC−MS:[MH]=398。
tert−ブチル2−フルオロ−6−メトキシベンジル(8−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イル)カルバメート(10.2):EtOH(10mL)中の10.1(140mg、0.35mmol)と、ヒドロキシルアミン塩酸塩(73mg、1.06mmol)と、DIEA(137mg、1.06mmol)との混合物を、90℃で18時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、濃縮し、飽和NaHCO溶液を添加し、その後DCM(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮することで、表題の化合物を得た(120mg、80%)。LC−MS:[MH]=431。
tert−ブチル8−(5−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イル(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)カルバメート(10.3):トルエン(2mL)中の10.2(100mg、0.23mmol)と無水プロピオン酸(90mg、0.698mmol)との混合物を、125℃で18時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO溶液の中に注ぎ入れ、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮することで、表題の化合物を得た(130mg)。これは更に精製することなく次の工程で使用した。LC−MS:[MH]=469。
実施例10:HCl/ジオキサン(10mL、4M)中の10.3(130mg、0.28mmol)の溶液を室温で4時間撹拌した。混合物を濃縮し、飽和NaHCO溶液でクエンチし、次いでEA(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLC(MeCN/HO(10nMのNHHCO))により精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(4mg、4%)。H NMR(500MHz,DMSO)δ ppm 1.35(t,3H),3.00(q,2H),3.87(d,3H),),4.55(d,2H),6.24(d,1H 6.89(t,1H),6.96(d,1H),7.40(dd,1H),8.03(t,,1H),(d,1H),8.09(d,1H),9.57(s,1H).LC−MS:[MH]=369.
実施例11
N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

(E)−tert−ブチル8−((1−アミノエチリデンアミノオキシ)カルボニル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イル(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)カルバメート(11.2):DCM(15mL)中の9.2(250mg、0.6mmol)とCDI(116mg、0.72mmol)との混合物を、室温で2時間撹拌した。(Z)−N’−ヒドロキシアセトイミドアミド(133mg、1.80mmol)を添加し、室温で18時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO溶液の中に注ぎ入れ、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(260mg、93%)。これは更に精製することなく次で使用した。LC−MS:[MH]=473。
tert−ブチル2−フルオロ−6−メトキシベンジル(8−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イル)カルバメート(11.3):MeCN(5mL)中の11.2(100mg、0.21mmol)とTBAF(0.21mL、0.21mmol)との混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO溶液の中に注ぎ入れ、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮することで、表題の化合物を黄色オイルとして得た(100g)。これは更に精製することなく次の工程で使用した。LC−MS:[MH]=455。
実施例11:ジオキサン中のHCl(10mL、4M)中の11.3(100mg、0.22mmol)の溶液を、室温で4時間撹拌した。混合物を濃縮し、飽和NaHCO溶液でクエンチし、EA(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、残渣を分取HPLC(MeCN/HO(10nMのNHHCO))により精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(25mg、32%)。H NMR(500MHz,DMSO−d)δ ppm 2.39(s,3H),3.88(s,3H),4.59(s,2H),6.30(d,1H),6.89(t,1H),6.96(d,1H),7.41(dd,1H),8.24(d,1H),8.44(s,1H),9.61(s,1H).LCMS:[MH]=355.1.
実施例12
8−ブロモ−6−フルオロ−N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

1,4−ジオキサン(2mL)とHO(1mL)との混合溶媒中のB16(41mg、0.18mmol)、4d(50mg、0.14mmol)、及びNaHCO(36mg、0.42mmol)の攪拌懸濁液に、PdCl(dppf)(15mg、0.021mmol)を添加した。混合物を密閉したチューブの中で、110℃で40分間、窒素下で撹拌し、室温まで冷却した。得られた混合物を濃縮し、分取HPLC(MeCN:HO:NHHCO=1/1/0.05)により精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(27mg、49%)。H−NMR(500MHz,DMSO−d)δ ppm 2.37(s,3H),2.65(s,3H),3.71(s,3H),4.71(d,2H),6.91−6.81(m,3H),7.34(dd,1H),7.62(d,1H),8.63(s,1H),9.52(s,1H).LC−MS [MH]=397.1.
実施例13
N−(2,3−ジフルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(4−((ジメチルアミノ)メチル)フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン
Figure 2019522049

1−(4−(5−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−8−イル)フェニル)−N,N−ジメチルメタンアミン(13.1)
ジオキサン(8mL)及びHO(4mL)中の、3a(800mg、3.44mmol)と、対応するボロン酸(742mg(塩酸塩)、3.44mmol)と、PdCl(dppf)(20mg、0.027mmol)と、NaHCO(1156mg、13.77mmol)との混合物を、Nでパージし、次いでオイルバスで95℃で6時間加熱した。混合物を濃縮して溶媒を除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製することで、表題の化合物を得た(800mg、81%)。LC−MS:[MH]=286.9。
N−(2,3−ジフルオロ−6−メトキシベンジル)−8−(4−((ジメチルアミノ)メチル)フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−アミン(13):N下、ジオキサン(2mL)中の13.1(50mg、0.17mmol)、A2(61mg、0.28mmol)、及びCsCO(165mg、0.51mmol)、Pd(dba)(10mg、0.016mmol)、Mix−phos(20mg、注釈:Mix−phosは、X−phosと、S−phosと、Xant−phosとの質量比1:1:1の混合物である)を溶液にした。反応混合物を120℃で2時間加熱し、濃縮し、分取HPLCにより精製することで、表題の化合物を白色固体として得た(10mg、14%)。H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.17(s,6H),3.42(s,2H),3.87(s,3H),4.54(d,2H),6.14(d,1H),6.92−6.96(m,1H),7.36(d,2H),7.43−7.45(m,1H),7.49−7.52(m,1H),7.66(d,1H),8.09(d,2H),9.47(s,1H).LCMS:[MH]=424.7.
表2の中で特定されている次の化合物は、一般的な手順及び上述した実施例からの手順を使用して、適切な出発物質及び試薬を用いて調製した。
Figure 2019522049
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VI.薬理学及び効用
PRC2複合体の重要な成分として、EEDは固有の酵素活性を有さない。しかし、これは適切なPRC2の機能のために重要である。EEDはH3K27me3に直接結合し、この結合事象はPRC2複合体をクロマチン基質に局在させ、メチルトランスフェラーゼ活性をアロステリックに活性化する。PRC2の調節EEDサブユニット内のアロステリック部位を標的とすることは、EZH2又はPRC2のSAM競合メカニズムを直接的に標的とするのに有利な、あるいはこれを補完する、新規かつユニークな視点を提供し得る。そのため、EEDを標的とすることは、多くの形態の癌の治療のための新規な治療法の開発のために非常に魅力的な戦略である。特に、EEDを標的とすることによってPRC2の活性を阻害する小分子が必要とされている。本明細書に開示のトリアゾロピリミジン誘導体は、EED又はPRC2が介在する疾患又は障害、特には癌の治療のためのEEDの標的化に有用であることが今回見出された。
本発明の化合物の効用は、次の試験手順のいずれか1つを用いて実証することができる。生化学的分析において、EZH2、SUZ12、EED、Rbap48、及びAEBPの五量体複合体におけるPRC2活性を阻害する能力について、本発明の化合物を評価した。PRC2の細胞活性を阻害する本発明の化合物の能力は、ヒト細胞株におけるヒストンH3リシン27メチル化を分析することによって評価した。癌を阻害する本発明の化合物の能力は、癌性増殖を維持するためにPRC2活性に特異的な依存性を有するヒト癌細胞株における活性を調節する能力から導き出した。
AlphaScreen(α−スクリーン)によるEED−H3K27Me3ペプチド競合結合分析
EED−H3K27Me3競合結合分析において化合物の効力を評価するために、化合物をDMSO中で3倍に段階希釈して合計12種の濃度を得た。その後、各濃度の化合物(それぞれ75nL)を、Mosquitoにより384ウェルのPerkin Elmer ProxiPlate 384 plusプレートに移した。緩衝液(25mM HEPES、pH8、0.02%のTween−20、0.5%のBSA)中に30nMのEED(1−441)−Hisタンパク質及び15nMのビオチン−H3K27Me3(19−33)ペプチドを含む溶液8μLをウェルに入れ、その後化合物と共に20分間インキュベートした。AlphaScreen検出ビーズ混合物は、ニッケルキレートアクセプタービーズ及びストレプトアビジンドナービーズを1:1の比率(Perkin Elmer、製品番号6760619C/M/R)で上述した緩衝液の中に混合することにより、使用の直前に調製した。その後、4μLの検出ビーズ混合物をプレートに添加し、室温で1時間、暗所でインキュベートした。ドナー及びアクセプタービーズの最終濃度はそれぞれ10μg/mLであった。680nmでのサンプルの励起の後、615nmのフィルターで最適なシグナル検出に合わせたAlphaScreen設定を使用して、EnVision(PerkinElmer)上でプレートを読み取った。615nmでの発光シグナルを用いて、化合物の阻害を定量化した。AlphaScreenシグナルを、陽性(最大シグナル対照)及び陰性対照(最小シグナル対照)からの読み取り値に基づいて正規化することで、残された活性のパーセンテージを得た。その後、データをプログラムHelios(Novartis)を用いて用量応答式にフィッティングすることで、IC50値を得た。Heliosは、Normolle,D.P.,Statistics in Medicine,12:2025−2042(1993);Formenko,I.etal,Computer Methods and Programs in Biomedicine,82,31−37(2006);Sebaugh,J.L.,Pharmaceutical Statistics,10:128−134(2011);Kelly,C.et al.,Biometrics,46(4):1071−1085(1990);及びKahm,M.et al.,Journal of Statistical Software,33(7):(2010)(grofit:Fitting Biological Growth Curves with R, pages 1−21,http://www.jstatsoft.org/で利用可能)により記載されている方法を使用するNovartis社内分析データ解析ソフトウェアである。
各化合物をカウンタースクリーニングすることで、これがAlphaScreenビーズの妨げとなっているかを判定した。化合物を前の段落に記載の通りに希釈し、それぞれ10μg/mLにビーズを添加する前に上の緩衝液中の10nMのビオチン−miniPEG−His6ペプチド12μLを添加し、室温で20分間インキュベートすることにより分析を行った。その後、プレートを室温で1時間インキュベートしてからEnVisonで読み取った。
EED LC−MS分析
本発明の代表的な化合物をDMSO中で3倍に段階的に別個に希釈して合計8種又は12種の濃度を得た。その後、各濃度の試験化合物(それぞれ120nL)をMosquitoによって384ウェルのPerkin Elmer ProxiPlate 384 plusプレートの中に移した。反応緩衝液(20mMのTris、pH8.0、0.1%のBSA、0.01%のTriton、0.5mMのDTT)中の24nMの野生型PRC2(wtPRC2)複合体及び2μMのSAMの溶液(6μL)をウェルに添加し、その後これを試験化合物と共に20分間インキュベートした。反応緩衝液中の3μMのペプチド基質H3K27Me0(ヒストンH3[21−44]−ビオチン)の溶液6μLを添加することで各反応を開始させた。反応溶液中の最終成分は、様々な濃度の化合物と共に、12nMのwtPRC2複合体、1μMのSAM、及び1.5μMのH3K27me0ペプチドを含んでいた。陽性対照は、試験化合物の非存在下での酵素と、1μMのSAMと、1.5μMの基質とから構成されており、陰性対照は1μMのSAMと1.5μMの基質のみから構成されていた。各反応を室温で120分間インキュベートし、その後3μLのクエンチ溶液(320nMのd4−SAHを含む2.5%のTFA)を添加することにより停止させた。反応混合物を2000rpmで2分間遠心分離し(Eppendorf遠心分離機5810、Rotor A−4−62)、Prominence UFLC(Shimadzu)と連結されたTurbulon Spray(Applied Biosystem)を有するAPI4000トリプル四重極質量分析計で読み取った。次いで、SAH産生のレベルを、陽性対照及び陰性対照からの値に基づいて正規化することで、パーセント酵素活性を得た。その後、データをプログラムHeliosを用いて用量応答式にフィッティングすることで、試験化合物のIC50値を得た。
ELISA(H3K27メチル化)分析
本発明の代表的な化合物を、DMSO中で3倍に段階的に個別に希釈して合計8種又は12種の濃度を得た。その後、化合物を384ウェルプレートの中で1:500希釈で培養したG401細胞に添加して20μMの最も高い濃度を得た。ELISA手順の前に、細胞を更に48時間培養した。
ヒストン抽出:384ウェルプレート中の細胞をPBS(10×PBS緩衝液(1Lの水に80gのNaCl(Sigma、S3014)、2gのKCl(Sigma、60128)、14.4gのNaHPO(Sigma、S5136)、2.4gのKHPO(Sigma、P9791)、pH7.4)で洗浄し、溶解緩衝液(0.4NのHCl;ウェルあたり45μL)を添加して溶解させた。プレートを4℃で30分間穏やかに攪拌した。細胞溶解物を中和緩衝液(0.5Mのリン酸ナトリウム二塩基性、pH12.5、1mMのDTT;ウェル当たり36μL)で中和した。ELISAプロトコルの前に、溶解物が確実によく混ざるようにプレートを撹拌した。
ELISAプロトコル:細胞溶解物を384ウェルプレートのウェルに移し、最終体積を1ウェル当たり50μLにPBSで調整した。プレートを密封し、2,000rpmで2分間遠心分離し、4℃で約16時間インキュベートした。プレートをTBST緩衝液(0.1%のTween−20を有する1×TBS(1Lの水に10×TBS:24.2gのTris(Sigma、T6066)、80gのNaCl(Sigma、S3014)、HClでpH7.6に調整)で洗浄した。ブロッキング緩衝液(TBST、5%のBSA;ウェル当たり50μL)を添加し、プレートを室温で1時間インキュベートした。ブロッキング緩衝液を除去し、一次抗体を添加した(ウェル当たり30μL)。ブロッキング緩衝液を用いて次の希釈を行った:抗H3K27me3抗体(Cell Signaling Technology、#9733)については希釈は1:1000であり;抗H3K27me2抗体(Cell Signaling Technology、#9288)については希釈は1:100であり;抗H3抗体(Abcam、Cat#24834)については希釈は1:1000であった。一次抗体を室温で1時間、プレートの中でインキュベートした。ウェルをTBSTで洗浄し、二次抗体と共に室温で1時間インキュベートした。二次抗体については、ブロッキング緩衝液を用いて次の希釈を行った:抗ウサギ抗体(Jackson ImmunoResearch、#111−035−003)については希釈率は1:2000であり;抗マウス抗体(Cell signaling technology、#7076)については希釈率は1:1000であった。室温で1時間インキュベートした後、ウェルをTBSTで洗浄した。ECL基質(Pierce、#34080)をウェル当たり30μLで添加し、プレートを2,000rpmで2分間遠心分離した。PerkinElmer Envision Readerを用いてシグナルを読み取った。H3K27メチル化の読み取り値をH3シグナルを用いて正規化し、次いでDMSOで処理した試料に対するパーセント阻害を計算した。その後、データをプログラムHeliosを用いて用量応答曲線にフィッティングすることで、試験化合物のIC50値を得た。
ウエスタンブロット分析
本発明の代表的な化合物を、PRC2を選択的に阻害する能力について分析した。ウエスタンブロットは標準的な分子生物学的手法を用いて行った。細胞をSDS溶解緩衝液(Millipore、Cat#20−163)中で溶解し、タンパク質濃度をBCAタンパク質分析(Pierce、Cat#PI−23221)により測定した。ウエスタンブロット用抗体:抗EZH2(#3147)、抗H3(#9715)、抗H3K4me1(#9723)、抗H3K4me2(#9725)、抗H3K4me3(#9727)、抗H3K9me2(#9753)、抗H3K36me2(#9758)、抗H3K27me2(#9755)、及び抗H3K27me3(#9756)は、Cell Signaling Technology(Danvers、MA、USA)から購入した。抗H3K9me1(#07−395)、抗H3K27me1(#07−448)、及び抗H3K36me1(#07−548)は、Millipore(Billerica、MA、USA)から購入した。抗H3K36me3(ab9050−100)はAbcam(Cambridge,UK)から購入した。抗H3K9me3(#39161)は、Active Motif(Carlsbad、CA、USA)から購入した。
本発明の化合物は、PRC2基質H3K27のメチル化を特異的に阻害する。これは、例えばラブドイド細胞(G401)及びリンパ腫細胞(WSU−DLCL2、KARPAS422、SU−DHL4)を含む多数のヒト癌細胞株におけるH3K27me2及びH3K27me3を阻害する能力によって実証することができる。選択性は、例えば、H3K4me2;H3K9me2;H3K36me3;及びH3K79me3などの多くの他のメチル化標識に対してプロファイリングされる。
細胞増殖の解析
B細胞リンパ腫細胞KARPAS422を、37℃、5%COの加湿インキュベーターの中で、15%のFBS(Invitrogen、cat#10099−141)を添加したRPMI−1640(Invitrogen、cat#11875)中で標準的な細胞培養条件を使用して培養した。細胞増殖に対するPRC2阻害の影響を評価するために、指数関数的に増殖する細胞を12ウェルプレート(Corning、cat#CLS3513)の中に1×10細胞/mLの密度で播種した。細胞播種後、本発明の化合物を細胞培地に添加した(0〜100μMの濃度範囲、3倍希釈系列)。Vi−CELL(Beckman Coulter)を用いて、生存細胞数を3〜4日ごとに14日まで決定した。細胞数測定の日に、新鮮な増殖培地及び化合物を補充し、細胞を分割させて1×10細胞/mLの密度に戻した。総細胞数は、1mLあたりの分割調整された生存細胞として表される。Prismを用いて用量応答曲線及びIC50値を生成した。
薬物動態特性の分析
本明細書に開示の化合物の薬物動態特性は、下に記載のプロトコルを使用することにより決定することができる。
本発明の代表的な化合物を、10%のPEG300、10%のSolutol HS15、及び80%のpH4.65酢酸塩緩衝液の中に溶解させることで静脈内投与(IV)及び経口投与(PO)のための0.2mg/mLの最終濃度を得た。
ラットのPK試験では、各合計3匹の雄Sprague DawleyラットをラットIV及びPO PK試験のためにそれぞれ使用した。製剤溶液は、1mg/kgでの単回ボーラスIV及び2mg/kgでの単回強制経口投与(PO)によりそれぞれ投与した。血液サンプル(約150μL)は、適切な時点で頸静脈カニューレにより採取した。
マウスPK試験に関しては、合計12匹の雄ICRマウスをIV及びPO試験のためにそれぞれ使用した。製剤溶液は、1mg/kgでの単回ボーラスIV及び2mg/kgでの単回強制経口投与(PO)によりそれぞれ投与した。血液サンプル(約150μL)は、イソフルランにより麻酔した後に眼窩穿刺(約150μL/マウス)により、又は心臓穿刺(終末採取)により、適切な時点(n=3)で採取した。
サンプルをK3−EDTAが入っているチューブの中に採取し、遠心分離するまで氷の上で保存した。血液サンプルを約8000rpmで6分間、2〜8℃で遠心分離し、得られた血漿を分離して約−80℃で凍結保存した。内部標準を添加した後、検量線を用いてLC−MS/MSにより血漿サンプルを定量した。濃度曲線下面積(AUC)、平均滞留時間(MRT)、血漿クリアランス(Cl)、定常状態分布容積(Vdss)、排泄半減期(t1/2)、最大濃度(Cmax)、最大濃度の時間(Tmax)、及び経口バイオアベイラビリティ(F%)などのPKパラメータは、次の式を使用して計算した:
Figure 2019522049

tは時間であり、Cは時間(t)における血漿濃度であり:
Doseivは静脈内投与のための用量であり;Doseoralは経口投与のための用量である。
Cl=Doseiv/AUC
1/2=0.693×MRT
Vdss=ClMRT
F%=(Doseiv×AUCoral)/Doseoral×AUCiv)×100%
ハイスループット平衡溶解度分析のプロトコル
本発明の化合物を、純粋なDMSO中で10mMで最初に可溶化した。その後、DMSOストック溶液それぞれ20μLを、96ウェルプレート上の6つのウェルの中に移した。GeneVac溶媒エバポレーターを用いて、30℃、1mbarの真空で1時間、DMSO溶媒を乾燥させた。200μLの緩衝溶液(pH6.8又はFaSSIF)を添加した後、プレートを密封し、室温で24時間160rpmで振とうした。プレートを3750rpmで20分間遠心分離し、5μLの上清みを495μLのMeOH/HO(1:1)と混合した。0.01μM、0.1μM、1μM、10μMのストック溶液を、検量線のために段階希釈により調製した。上清みを、検量線を用いてHPLC又はLC/MSにより定量した。ハイスループット平衡溶解度を、上清みの濃度に基づいて決定した。
マウス異種移植モデルにおける有効性試験
実施した全ての実験は、AAALAC認定施設において雌の無胸腺Nude−nuマウスで実施した。動物は、各ケージに5匹以下の動物が入れられた一定の温度及び湿度(すなわち20〜26℃;40〜70%)の個々の換気ケージ内で、SPF条件で飼育した。動物は照射滅菌乾燥顆粒飼料及び滅菌飲料水を自由に入手できた。全ての手順及びプロトコルは、動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use)及び社内委員会によって承認された。
細胞Karpas422ヒトB細胞リンパ腫を、15%のFBS(Gibco;10099−141)及び1%のPen Strep(Gibco;15140−122)を添加したRPMI−1640培地(Gibco;11875−093)の中で、5%のCOを含む空気の雰囲気中で37℃で培養した。細胞は、0.5〜2×10細胞/mlの濃度で懸濁培養で維持した。細胞は2〜4日ごとに1:3で分割した。異種移植腫瘍モデルを確立するために、細胞を採取し、PBS中に懸濁し、Matrigel(BD Bioscience)と1:1の体積比で1×10細胞/mLの濃度で混合し、その後動物あたり5×10細胞の濃度でbalb/cヌードマウス(Vital River)の右脇腹に皮下注射した。
化合物を、0.5%のメチルセルロース(MC)と0.5%のTween80が入っている50mMのpH6.8緩衝液(USPに従って社内で調製)中の懸濁液として製剤し、特定の用量で強制経口投与した。
治療は、平均腫瘍体積が100〜300mmに達した時に開始した。腫瘍の成長及び体重を定期的に観察した。最も大きい2つの直径、幅(W)、及び長さ(L)の異種移植腫瘍を、ノギスを用いて手作業で測定し、腫瘍体積を式:0.5×L×Wを用いて見積もった。
適用できる場合には、結果は平均±SEMとして表される。GraphPad Prism 5.00(GraphPad Software)を用いて、グラフ化及び統計分析を行った。腫瘍及び体重変化のデータを統計的に分析した。データの分散が正常に分布している場合には(バートレットの等分散性の検定)、治療対対照群の比較のためのポストホックダネット検定を用いる一元配置ANOVAを用いてデータを分析した。集団内比較のためにポストホックテューキー検定を使用した。そうでない場合には、Kruskal−Wallis順位検定ポストホックダネットを使用した。
有効性の尺度として、%T/Cの値は実験の最後に次式に従って計算される:
(Δ腫瘍体積治療/Δ腫瘍体積対照100
腫瘍退縮は次式に従って計算される:
−(Δ腫瘍体積治療/腫瘍体積治療開始時100
ここで、Δ腫瘍容積は、評価日の平均腫瘍容積から、実験開始時の平均腫瘍容積を引いたものを表す。
以下に開示の例示された実施例は、上記のEED Alphascreen結合、LC−MS、及び/又はELISA分析において試験され、EED阻害活性を有することが見出された。5μM(5000nM)以下のIC50値の範囲が観察された。
下の表3には、次の実施例のために測定したEED(a)Alphascreen結合(定性)、(b)LC−MS(定性)、及び/又は(c)ELISA(定性)分析におけるIC50値が列挙されている。「N/A」は「評価せず」を表す。
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したがって、本発明の化合物は、EEDを阻害することが見出されており、そのため、EED及びPRC2に関連する疾患又は障害の治療に有用であり、これらとしては、限定するものではないが、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、中皮腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、肝細胞癌、前立腺癌、乳癌、胆管及び胆嚢癌、膀胱癌、脳腫瘍(神経芽細胞腫、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、及び星状細胞腫を含む)、子宮頸癌、結腸癌、メラノーマ、子宮内膜癌、食道癌、頭頸部癌、肺癌、鼻咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、直腸癌、甲状腺癌、副甲状腺腫瘍、子宮腫瘍、及び軟部肉腫(横紋筋肉腫(RMS)、カポジ肉腫、滑膜肉腫、骨肉腫、及びユーイング肉腫から選択される)が挙げられる。
VI.医薬組成物及び組み合わせ
本発明の化合物は、典型的には、医薬組成物(例えば本発明の化合物と少なくとも1種の薬学的に許容される担体)として使用される。「薬学的に許容される担体(希釈剤又は賦形剤)」とは、当業者に公知のような、安全な(GRAS)溶媒、分散媒体、コーティング、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤(例えば抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、防腐剤、薬物安定化剤、結合剤、緩衝剤(例えばマレイン酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、酢酸、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等)、崩壊剤、潤滑剤、甘味剤、香味剤、着色剤等、及びこれらの組み合わせとして一般的に認識されているものを含む、動物、特には哺乳動物に生物学的に活性な薬剤を送達するために当該技術分野で一般的に認められている媒体を指す(例えば、Allen,L.V.,Jr.etal.,Remington:The Science and Practice of Pharmacy(2Volumes),22nd Edition,Pharmaceutical Press(2012)を参照のこと)。本発明の目的のためには、溶媒和物及び水和物は、本発明の化合物と、溶媒(すなわち溶媒和物)又は水(すなわち水和物)とを含む医薬組成物であると見なされる。
製剤は、従来の溶解及び混合の手順を用いて調製することができる。例えば、原薬物質(すなわち本発明の化合物又は安定化形態の化合物(例えば、シクロデキストリン誘導体又は他の公知の複合体形成剤との複合体))は、上述した1種以上の賦形剤の存在下で適切な溶媒中に溶解される。
本発明の化合物は、例えば、錠剤、カプセル剤(それぞれ徐放性製剤又は遅延放出性製剤を含む)、丸薬、粉末剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁剤(ナノ懸濁剤、マイクロ懸濁剤、噴霧乾燥分散剤を含む)、シロップ剤、及び乳剤などの経口;舌下;頬;皮下、静脈内、筋肉内、若しくは胸骨内注射、又は点滴技術(例えば滅菌された注射用の水性若しくは非水性溶液又は懸濁剤として)などによる非経口;吸入スプレーなどによる鼻腔内膜への投与を含む経鼻;例えばクリーム又は軟膏の形態でなどの局所;又は坐剤の形態でなどの直腸;などの任意の適切な手段により、本明細書に記載の任意の使用のために投与することができる。これらは単独で投与することができるが、一般に、選択された投与経路及び標準的な製薬上の慣行に基づいて選択された医薬担体と共に投与される。
本発明の化合物は、典型的には、薬物の投与量を制御し易くし、患者に洗練された扱いやすい製品を提供するために、医薬投与形態へと製剤される。本発明の化合物の投与計画は、当然、具体的な薬剤の薬力学的特性並びにその投与形式及び経路;服用者の種、年齢、性別、健康状態、病状、及び体重;症状の性質及び程度;併用療法の種類;治療の頻度;投与経路;患者の腎機能及び肝機能;並びに望まれる効果;などの公知の因子に応じて変動することになる。本発明の化合物は、1日1回の用量で投与されてもよく、あるいは1日の合計投与量を1日に2回、3回、又は4回に分割した用量で投与されてもよい。
特定の事例においては、本発明の化合物を、他の抗癌剤、免疫調節剤、抗アレルギー剤、抗悪心剤(又は抗嘔吐剤)、鎮痛剤、細胞保護剤、及びこれらの組み合わせなどの少なくとも1種の追加的な医薬品(又は治療薬)と組み合わせて投与することが有利な場合がある。
用語「併用療法」は、本発明に記載の対象疾患、障害、又は状態を治療するための2種以上の治療薬の投与を意味する。そのような投与には、固定比率の活性成分を有する単一のカプセルの中などの実質的に同時の形でこれらの治療薬を同時投与することが含まれる。あるいは、そのような投与には、各活性成分について複数回での、又は別個の容器(例えばカプセル、粉末、及び液体)での同時投与が含まれる。本発明の化合物及び追加的な治療薬は、同じ投与経路又は異なる投与経路を介して投与することができる。粉末及び/又は液体は、投与前に望みの用量に再構成又は希釈することができる。更に、そのような投与には、ほぼ同時又は異なる時点のいずれかでの逐次的な方式でのそれぞれのタイプの治療薬の使用も含まれる。いずれの場合でも、治療計画は、本明細書に記載の状態又は障害の治療における薬物の併用の有益な効果をもたらす。
併用療法における使用が考慮される一般的な化学療法剤としては、アナストロゾール(Arimidex(登録商標))、ビカルタミド(Casodex(登録商標))、ブレオマイシン硫酸塩(Blenoxane(登録商標))、ブスルファン(Myleran(登録商標))、ブスルファン注射液(Busulfex(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、N4−ペントキシカルボニル−5−デオキシ−5−フルオロシチジン、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、カルムスチン(BiCNU(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、クラドビリン(Leustatin(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)又はNeosar(登録商標))、シタラビン、シトシンアラビノシド(Cytosar−U(登録商標))、シタラビンリポソーム注射液(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC−Dome(登録商標))、ダクチノマイシン(Actinomycin D、Cosmegan)、ダウノルビシン塩酸塩(Cerubidine(登録商標))、ダウノルビシンクエン酸塩リポソーム注射液(DaunoXome(登録商標))、デキサメタゾン、ドセタキセル(Taxotere(登録商標))、ドキソルビシン塩酸塩(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、エトポシド(Vepesid(登録商標))、フルダラビンリン酸エステル(Fludara(登録商標))、5−フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Efudex(登録商標))、フルタミド(Eulexin(登録商標))、テザシチビン、ゲムシタビン(ジフルオロデオキシシチジン)、ヒドロキシ尿素(Hydrea(登録商標))、イダルビシン(Idamycin(登録商標))、イフォスファミド(IFEX(登録商標))、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、L−アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、ロイコボリンカルシウム、メルファラン(Alkeran(登録商標))、6−メルカプトプリン(Purinethol(登録商標))、メトトレキサート(Folex(登録商標))、ミトキサントロン(Novantrone(登録商標))、マイロターグ、パクリタキセル(Taxol(登録商標))、nab−パクリタキセル(Abraxane(登録商標))、フェニックス(イットリウム90/MX−DTPA)、ペントスタチン、ポリフェプロザン20カルムスチンインプラント(Gliadel(登録商標))、タモキシフェンクエン酸塩(Nolvadex(登録商標))、テニポシド(Vumon(登録商標))、6−チオグアニン、チオテパ、チラパザミン(Tirazone(登録商標))、トポテカン塩酸塩注射用(Hycamptin(登録商標))、ビンブラスチン(Velban(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、及びビノレルビン(Navelbine(登録商標))が挙げられる。
本発明の化合物との併用に特に興味深い抗癌剤としては、次のものが挙げられる:
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤:(Chen,S.et al.,Nat Cell Biol.,12(11):1108−14(2010);Zeng,X. et al.,Cell Cycle,10(4):579−83(2011))アロイシンA;アルボシジブ(別名フラボピリドール又はHMR−1275、2−(2−クロロフェニル)−5,7−ジヒドロキシ−8−[(3S,4R)−3−ヒドロキシ−1−メチル−4−ピペリジニル]−4−クロメノン、米国特許第5,621,002号明細書に記載);クリゾチニブ(PF−02341066、CAS877399−52−5);2−(2−クロロフェニル)−5,7−ジヒドロキシ−8−[(2R,3S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−3−ピロリジニル]−4H−1−ベンゾピラン−4−オン、塩酸塩(P276−00、CAS920113−03−7);1−メチル−5−[[2−[5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−ピリジニル]オキシ]−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ベンズイミダゾール−2−アミン(RAF265、CAS927880−90−8);インジスラム(E7070);ロスコビチン(CYC202);6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン、塩酸塩(PD0332991);ディナシクリブ(SCH727965);N−[5−[[(5−tert−ブチルオキサゾール−2−イル)メチル]チオ]チアゾール−2−イル]ピペリジン−4−カルボキサミド(BMS 387032、CAS345627−80−7);4−[[9−クロロ−7−(2,6−ジフルオロフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンザゼピン−2−イル]アミノ]−安息香酸(MLN8054、CAS869363−13−3);5−[3−(4,6−ジフルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−N−エチル−4−メチル−3−ピリジンメタンアミン(AG−024322、CAS837364−57−5);4−(2,6−ジクロロベンゾイルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸 N−(ピペリジン−4−イル)アミド(AT7519、CAS844442−38−2);4−[2−メチル−1−(1−メチルエチル)−1H−イミダゾール−5−イル]−N−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(AZD5438、CAS602306−29−6);パルボシクリブ(PD−0332991);及び(2R,3R)−3−[[2−[[3−[[S(R)]−S−シクロプロピルスルホンイミドイル]−フェニル]アミノ]−5−(トリフルオロメチル)−4−ピリミジニル]オキシ]−2−ブタノール(BAY10000394)。
チェックポイントキナーゼ(CHK)阻害剤:(Wu,Z.et al.,Cell Death Differ.,18(11):1771−9(2011))7−ヒドロキシスタウロスポリン(UCN−01);6−ブロモ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(3R)−3−ピペリジニル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(SCH900776、CAS891494−63−6);5−(3−フルオロフェニル)−3−ウレイドチオフェン−2−カルボン酸 N−[(S)−ピペリジン−3−イル]アミド(AZD7762、CAS860352−01−8);4−[((3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)アミノ]−3−(1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−クロロキノリン−2(1H)−オン(CHIR124、CAS405168−58−3);7−アミノダクチノマイシン(7−AAD)、イソグラヌラチミド、デブロモヒメニアルジシン;N−[5−ブロモ−4−メチル−2−[(2S)−2−モルホリニルメトキシ]−フェニル]−N’−(5−メチル−2−ピラジニル)尿素(LY2603618、CAS911222−45−2);スルフォラファン(CAS4478−93−7、4−メチルスルフィニルブチルイソチオシアネート);9,10,11,12−テトラヒドロ−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3’,2’,1’−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1,3(2H)−ジオン(SB−218078、CAS135897−06−2);並びにTAT−S216A(YGRKKRRQRRRLYRSPAMPENL)、及びCBP501((d−Bpa)sws(d−Phe−F5)(d−Cha)rrrqrr);並びに(αR)−α−アミノ−N−[5,6−ジヒドロ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−オキソ−1H−ピロロ[4,3,2−ef][2,3]ベンゾジアゼピン−8−イル]−シクロヘキサンアセトアミド(PF−0477736)。
プロテインキナーゼB(PKB)又はAKT阻害剤:(Rojanasakul,Y.,Cell Cycle,12(2):202−3(2013);Chen B.et al.,Cell Cycle,12(1):112−21(2013))8−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−9−フェニル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−f][1,6]ナフチリジン−3(2H)−オン(MK−2206、CAS1032349−93−1);ペリフォシン(KRX0401);4−ドデシル−N−1,3,4−チアジアゾール−2−イル−ベンゼンスルホンアミド(PHT−427、CAS1191951−57−1);4−[2−(4−アミノ−1,2,5−オキサジアゾール−3−イル)−1−エチル−7−[(3S)−3−ピペリジニルメトキシ]−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イル]−2−メチル−3−ブチン−2−オール(GSK690693、CAS937174−76−0);8−(1−ヒドロキシエチル)−2−メトキシ−3−[(4−メトキシフェニル)メトキシ]−6H−ジベンゾ[b,d]ピラン−6−オン(パロミド529、P529、又はSG−00529);トリシリビン(6−アミノ−4−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−4H,8H−ピロロ[4,3,2−de]ピリミド[4,5−c]ピリダジン);(αS)−α−[[[5−(3−メチル−1H−インダゾール−5−イル)−3−ピリジニル]オキシ]メチル]−ベンゼンエタンアミン(A674563、CAS552325−73−2);4−[(4−クロロフェニル)メチル]−1−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(CCT128930、CAS885499−61−6);4−(4−クロロフェニル)−4−[4−(1Hピラゾール−4−イル)フェニル]−ピペリジン(AT7867、CAS857531−00−1);及びArchexin(RX−0201、CAS663232−27−7)。
C−RAF阻害剤:(Chang,C.et al.,Cancer Cell,19(1):86−100(2011))ソラフェニブ(Nexavar(登録商標));3−(ジメチルアミノ)−N−[3−[(4−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−4−メチルフェニル]−ベンズアミド(ZM336372、CAS208260−29−1);及び3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−[(3,4−ジヒドロ−3−メチル−4−オキソ−6−キナゾリニル)アミノ]−4−メチルフェニル]−ベンズアミド(AZ628、CAS1007871−84−2)。
ホスホイノシタイド3−キナーゼ(PI3K)阻害剤:(Gonzalez,M.et al.,Cancer Res.,71(6):2360−2370(2011)):4−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−[[4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル]メチル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル]モルホリン(別名GDC0941、国際特許出願公開第09/036082号パンフレット及び同第09/055730号パンフレットに記載);2−メチル−2−[4−[3−メチル−2−オキソ−8−(キノリン−3−イル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]フェニル]プロピオニトリル(別名BEZ235又はNVP−BEZ235、国際特許出願公開第06/122806号パンフレットに記載);4−(トリフルオロメチル)−5−(2,6−ジモルホリノピリミジン−4−イル)ピリジン−2−アミン(別名BKM120又はNVP−BKM120、国際特許出願公開第2007/084786号パンフレットに記載);トザセルチブ(VX680又はMK−0457、CAS639089−54−6);(5Z)−5−[[4−(4−ピリジニル)−6−キノリニル]メチレン]−2,4−チアゾリジンジオン(GSK1059615、CAS958852−01−2);(1E,4S,4aR,5R,6aS,9aR)−5−(アセチルオキシ)−1−[(ジ−2−プロペニルアミノ)メチレン]−4,4a,5,6,6a,8,9,9a−オクタヒドロ−11−ヒドロキシ−4−(メトキシメチル)−4a,6a−ジメチル−シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2−c]ピラン−2,7,10(1H)−トリオン(PX866、CAS502632−66−8);8−フェニル−2−(モルホリン−4−イル)−クロメン−4−オン(LY294002、CAS154447−36−6);2−アミノ−8−エチル−4−メチル−6−(1H−ピラゾール−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(SAR245409又はXL765);1,3−ジヒドロ−8−(6−メトキシ−3−ピリジニル)−3−メチル−1−[4−(1−ピペラジニル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、(2Z)−2−ブテンジオエート(1:1)(BGT226);5−フルオロ−3−フェニル−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]−4(3H)−キナゾリノン(CAL101);2−アミノ−N−[3−[N−[3−[(2−クロロ−5−メトキシフェニル)アミノ]キノキサリン−2−イル]スルファモイル]フェニル]−2−メチルプロパンアミド(SAR245408又はXL147);及び(S)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸 2−アミド1−({4−メチル−5−[2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチル)−ピリジン−4−イル]−チアゾール−2−イル}−アミド)(BYL719)。
BCL−2阻害剤:(Beguelin,W.et al.,Cancer Cell,23(5):677−92(2013))4−[4−[[2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル]メチル]−1−ピペラジニル]−N−[[4−[[(1R)−3−(4−モルホリニル)−1−[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]−3−[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル]スルホニル]ベンズアミド(別名ABT−263、国際特許出願公開第09/155386号パンフレットに記載);テトロカルシンA;アンチマイシン;ゴシポール((−)BL−193);オバトクラックス;エチル−2−アミノ−6−シクロペンチル−4−(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチル)−4Hクロモン−3−カルボキシレート(HA14−1);オブリメルセン(G3139、Genasense(登録商標));Bak BH3ペプチド;(−)−ゴシポール酢酸(AT−101);4−[4−[(4’−クロロ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル]−1−ピペラジニル]−N−[[4−[[(1R)−3−(ジメチルアミノ)−1−[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]−3−ニトロフェニル]スルホニル]−ベンズアミド(ABT−737、CAS852808−04−9);及びナビトクラックス(ABT−263、CAS923564−51−6)。
分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ(MEK)阻害剤:(Chang,C.J.et al.,Cancer Cell,19(1):86−100(2011))XL−518(別名GDC−0973、Cas No.1029872−29−4、ACC Corp.から入手可能);セルメチニブ(5−[(4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ]−4−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−カルボキサミド、別名AZD6244又はARRY142886、国際特許出願公開第2003077914号パンフレットに記載);ベニメチニブ(6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエトキシ)−アミド、別名MEK162、CAS1073666−70−2、国際特許出願公開第2003077914号パンフレットに記載);2−[(2−クロロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−N−(シクロプロピルメトキシ)−3,4−ジフルオロ−ベンズアミド(別名CI−1040又はPD184352、国際特許出願公開第2000035436号パンフレットに記載);N−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ]−3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−ベンズアミド(別名PD0325901、国際特許出願公開第2002006213号パンフレットに記載);2,3−ビス[アミノ[(2−アミノフェニル)チオ]メチレン]−ブタンジニトリル(別名U0126、米国特許第2,779,780号明細書に記載);N−[3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル]−1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−シクロプロパンスルホンアミド(別名RDEA119又はBAY869766、国際特許出願公開第2007014011号パンフレットに記載);(3S,4R,5Z,8S,9S,11E)−14−(エチルアミノ)−8,9,16−トリヒドロキシ−3,4−ジメチル−3,4,9、19−テトラヒドロ−1H−2−ベンゾオキサシクロテトラデシン−1,7(8H)−ジオン](別名E6201、国際特許出願公開第2003076424号パンフレットに記載);2’−アミノ−3’−メトキシフラボン(別名PD98059、Biaffin GmbH&Co.,KG,Germanyから入手可能);ベムラフェニブ(PLX−4032、CAS918504−65−1);(R)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン(TAK−733、CAS1035555−63−5);ピマセルチブ(AS−703026、CAS1204531−26−9);トラメチニブジメチルスルホキシド(GSK−1120212、CAS1204531−25−80);2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(AZD8330);及び3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−[(3−オキソ−[1,2]オキサジナン−2−イル)メチル]ベンズアミド(CH4987655又はRo4987655)。
アロマターゼ阻害剤:(Pathiraja,T.et al.,Sci.Transl.Med.,6(229):229 ra41(2014))エキセメスタン(Aromasin(登録商標));レトロゾール(Femara(登録商標));及びアナストロゾール(Arimidex(登録商標))。
トポイソメラーゼII阻害剤:(Bai,J.et al.,Cell Prolif.,47(3):211−8(2014))エトポシド(VP−16及びエトポシドリン酸塩、Toposar(登録商標)、VePesid(登録商標)及びEtopophos(登録商標));テニポシド(VM−26、Vumon(登録商標));及びタフルポシド。
SRC阻害剤:(Hebbard,L.,Oncogene,30(3):301−12(2011))ダサチニブ(Sprycel(登録商標));サラカチニブ(AZD0530、CAS379231−04−6);ボスチニブ(SKI−606、CAS380843−75−4);5−[4−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]フェニル]−N−(フェニルメチル)−2−ピリジンアセトアミド(KX2−391、CAS897016−82−9);及び4−(2−クロロ−5−メトキシアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(AZM475271、CAS476159−98−5)。
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤:(Yamaguchi,J.et al.,Cancer Sci.,101(2):355−62(2010))ボリノスタット(Voninostat)(Zolinza(登録商標));ロミデプシン(Istodax(登録商標));トリコスタチンA(TSA);オキサムフラチン;ボリノスタット(Zolinza(登録商標)、スベロイルアニリドヒドロキサム酸);ピロキサミド(スベロイル−3−アミノピリジンアミドヒドロキサム酸);トラポキシンA(RF−1023A);トラポキシンB(RF−10238);シクロ[(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソ−2−オキシランオクタノイル−O−メチル−D−チロシル−L−イソロイシル−L−プロリル](Cyl−1);シクロ[(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソ−2−オキシランオクタノイル−O−メチル−D−チロシル−L−イソロイシル−(2S)−2−ピペリジンカルボニル](Cyl−2);環状[L−アラニル−D−アラニル−(2S)−η−オキソ−L−α−アミノオキシランオクタノイル−D−プロリル](HC−トキシン);シクロ[(αS,2S)−α−アミノ−η−オキソ−2−オキシランオクタノイル−D−フェニルアラニル−L−ロイシル−(2S)−2−ピペリジンカルボニル](WF−3161);クラミドシン((S)−環状(2−メチルアラニル−L−フェニルアラニル−D−プロリル−η−オキソ−L−α−アミノオキシランオクタノイル);アピシジン(シクロ(8−オキソ−L−2−アミノデカノイル−1−メトキシ−L−トリプトフィル−L−イソロイシル−D−2−ピペリジンカルボニル);ロミデプシン(Istodax(登録商標)、FR−901228);4−フェニルブチレート;スピルコスタチンA;ミルプロイン(バルプロ酸);エンチノスタット(MS−275、N−(2−アミノフェニル)−4−[N−(ピリジン−3−イル−メトキシカルボニル)−アミノ−メチル]−ベンズアミド);及びデプデシン(4,5:8,9−ジアンヒドロ−1,2,6,7,11−ペンタデオキシ−D−トレオ−D−イド−ウンデカ−1,6−ジエニトール)。
抗腫瘍抗生物質:(Bai,J.et al.,Cell Prolif.,47(3):211−8(2014))ドキソルビシン(Adriamycin(登録商標)及びRubex(登録商標));ブレオマイシン(lenoxane(登録商標));ダウノルビシン(ダウノルビシン塩酸塩、ダウノマイシン、及びルビドマイシン塩酸塩、Cerubidine(登録商標));ダウノルビシンリポソーム製剤(ダウノルビシンクエン酸塩リポソーム、DaunoXome(登録商標));ミトキサントロン(DHAD、Novantrone(登録商標));エピルビシン(Ellence(商標));イダルビシン(Idamycin(登録商標)、イダマイシンPFS(登録商標));ミトマイシンC(Mutamycin(登録商標));ゲルダナマイシン;ハービマイシン;ラビドマイシン;及びデスアセチルラビドマイシン。
脱メチル化剤(Musch,T.et al.,PLoS One,(5):e10726(2010))5−アザシチジン(Vidaza(登録商標));及びデシタビン(Dacogen(登録商標))。
抗エストロゲン剤:(Bhan,A.et al.,J Mol Biol.,S0022−2836(14)00373−8(2014))タモキシフェン(Novaldex(登録商標));トレミフェン(Fareston(登録商標));及びフルベストラント(Faslodex(登録商標))。
一部の患者は、投与中又は投与後に、本発明の化合物及び/又は他の抗癌剤に対してアレルギー反応を呈する場合がある。そのため、アレルギー反応のリスクを最小限に抑えるために、抗アレルギー剤がしばしば投与される。好適な抗アレルギー剤としては、デキサメタゾン(例えばDecadron(登録商標))、ベクロメタゾン(例えばBeclovent(登録商標))、ヒドロコルチゾン(別名コルチゾン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウムであり、Ala−Cort(登録商標)、ヒドロコルチゾンリン酸エステル、Solu−Cortef(登録商標)、Hydrocort Acetate(登録商標)、及びLanacort(登録商標)という商品名で販売)、プレドニゾロン(Delta−Cortel(登録商標)、Orapred(登録商標)、Pediapred(登録商標)、及びPrelone(登録商標)という商品名で販売)、プレドニゾン(Deltasone(登録商標)、Liquid Red(登録商標)、Meticorten(登録商標)、及びOrasone(登録商標)という商品名で販売)、メチルプレドニゾロン(別名6−メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロン酢酸エステル、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウムであり、Duralone(登録商標)、Medralone(登録商標)、Medrol(登録商標)、M−Prednisol(登録商標)、及びSolu−Medrol(登録商標)という商品名で販売)などのコルチコレステロイド(Knutson、S.,et al.,PLoS One,DOI:10.1371/journal.pone.0111840(2014));ジフェンヒドラミン(例えばBenadryl(登録商標))、ヒドロキシジン、及びシプロヘプタジンなどの抗ヒスタミン剤;並びにβ−アドレナリン受容体作動薬、アルブテロール(例えばProventil(登録商標))及びテルブタリン(Brethine(登録商標))などの気管支拡張剤が挙げられる。
本発明の化合物との併用に特に興味深い免疫調節薬としては、共刺激分子の活性化剤又は免疫チェックポイント分子の阻害剤(例えば、PD−1、PD−L1、LAG−3、TIM−3、又はCTLA4のうちの1つ以上の阻害剤)又はこれらの任意の組み合わせのうちの1種以上が挙げられる。
特定の実施形態においては、免疫調節薬は、共刺激分子の活性化剤である。ある実施形態においては、共刺激分子の作動薬は、OX40、CD2、CD27、CDS、ICAM−1、LFA−1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7−H3、又はCD83リガンドの作動薬(例えば作動薬抗体又はその抗原結合フラグメント、又は可溶性融合体)から選択される。
特定の実施形態においては、免疫調節薬は、免疫チェックポイント分子の阻害剤である。ある実施形態においては、免疫調節薬は、PD−1、PD−L1、PD−L2、CTLA4、TIM3、LAG3、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4、及び/又はTGFRβの阻害剤である。ある実施形態においては、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD−1、PD−L1、LAG−3、TIM−3、又はCTLA4、又はこれらの任意の組み合わせを阻害する。用語「阻害」又は「阻害剤」には、例えば免疫チェックポイント阻害剤などの所定の分子の特定のパラメータ(例えば活性)の低下が含まれる。例えば、この用語には、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、又はそれ以上の活性(例えばPD−1又はPD−L1の活性)の阻害が含まれる。したがって、阻害は100%である必要はない。
一部の患者は、本発明の化合物及び/又は他の抗癌剤の投与中又は投与後に、吐き気を催す場合がある。そのため、吐き気(胃の上部)及び嘔吐を予防するために、抗嘔吐剤が使用される。好適な抗嘔吐剤としては、アプレピタント(Emend(登録商標))、オンダンセトロン(Zofran(登録商標))、グラニセトロンHCl(Kytril(登録商標))、ロラゼパム(Ativan(登録商標)、デキサメタゾン(Decadron(登録商標))、プロクロルペラジン(Compazine(登録商標))、カソピタント(Rezonic(登録商標)及びZunrisa(登録商標))、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
患者をより快適にするために、治療期間中に経験する痛みを緩和するための薬剤がしばしば処方される。多くの場合にはTylenol(登録商標)などの一般的な市販の鎮痛薬が使用される。しかし、ヒドロコドン/パラセタモール又はヒドロコドン/アセトアミノフェン(例えばVicodin(登録商標))、モルヒネ(例えばAstramorph(登録商標)又はAvinza(登録商標))、オキシコドン(例えばOxyContin(登録商標)又はPercocet(登録商標))、オキシモルホン塩酸塩(Opana(登録商標))、及びフェンタニル(例えばDuragesic(登録商標))などのオピオイド鎮痛薬も、中等度又は重度の痛みに有用である。
正常な細胞を治療毒性から保護し、臓器毒性を抑制するために、補助療法として細胞保護剤(神経保護薬、フリーラジカル捕捉剤、心臓保護剤、アントラサイクリン溢出中和剤、栄養剤等)を使用することができる。適切な細胞保護剤としては、アミフォスチン(Ethyol(登録商標))、グルタミン、ディメスナ(Tavocept(登録商標))、メスナ(Mesnex(登録商標))、デクスラゾキサン(Zinecard(登録商標)又はTotect(登録商標))、キサリプロデン(Xaprila(登録商標))、及びロイコボリン(別名カルシウムロイコボリン、シトロボラム因子、及びフォリン酸)が挙げられる。
コード番号、一般名、又は商品名によって特定される活性化合物の構造は、標準便覧「The Merck Index」の現行版、又はデータベース(例えば、Patents International(例えばIMS World Publication))から取得することができる。
ある実施形態においては、本発明は、本発明の少なくとも1種の化合物(例えば本発明の化合物)又はその薬学的に許容される塩を、単独で、又は他の抗癌剤と共に、ヒト又は動物の被験体への投与に適した薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物を提供する。
ある実施形態においては、本発明は、癌などの細胞増殖性疾患に罹患しているヒト又は動物の被験体を治療する方法を提供する。本発明は、治療有効量の本発明の化合物(例えば本発明の化合物)又はその薬学的に許容される塩を、単独で、又は他の抗癌剤と組み合わせて被験体に投与することを含む、そのような治療を必要とするヒト又は動物の被験体を治療する方法を提供する。
具体的には、組成物は、併用療法として一緒に製剤されるか、別々に投与される。
悪性腫瘍の治療のための併用療法において、本発明の化合物及び他の抗癌剤は、具体的な時間制限なしで同時に、並行して、又は連続して投与することができ、このような投与は、被験体の体内で2つの化合物の治療に有効なレベルを与える。
好ましい実施形態においては、本発明の化合物及び他の抗癌剤は、通常、任意の順序で連続して点滴又は経口で投与される。投薬計画は、疾患の段階、患者の体力、個々の薬物の安全性プロファイル、及び個々の薬物の耐性、並びに組み合わせを投与する主治医及び医師に周知の他の基準に応じて変動し得る。本発明の化合物及び他の抗癌剤は、治療に使用される具体的なサイクルに応じて、互いに数分以内、数時間、数日、又は数週間、間隔を開けて投与することができる。更に、このサイクルには、治療サイクル中に1つの薬剤を他の薬物よりも頻繁に投与すること、及び薬物の投与ごとに異なる用量で投与することが含まれ得る。
本発明の別の態様においては、本発明の1種以上の化合物及び本明細書に開示される組み合わせ相手を含むキットが提供される。代表的なキットは、(a)本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と、(b)例えば上に示したような少なくとも1種の組み合わせ相手とを含み、そのようなキットは、添付文書又は投与のための指示を含む他のラベルを含み得る。
本発明の化合物は、例えばホルモンの投与又は特には放射線などの公知の治療法と組み合わせて有利に使用することもできる。本発明の化合物は、特には放射線療法に対する感受性が乏しい腫瘍の治療のための放射線増感剤として特に使用することができる。
本発明の別の態様においては、本発明の1種以上の化合物及び本明細書に開示の組み合わせ相手を含むキットが提供される。代表的なキットは、(a)本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と、(b)例えば上に示したような少なくとも1種の組み合わせ相手とを含み、そのようなキットは、添付文書又は投与のための指示を含む他のラベルを含み得る。
本発明の併用療法において、本発明の化合物及び他の治療薬は、同一の又は異なる製造業者によって製造及び/又は製剤化されてもよい。更に、本発明の化合物及び他の治療薬(又は医薬品)は、(i)組み合わせ製品を医師に渡す前に(例えば本発明の化合物と他の治療薬とを含むキットの場合);(ii)投与直前に医師自身によって(又は医師の指導の下で);(iii)例えば本発明の化合物及び他の治療薬の逐次投与の間に患者自身で;1つにまとめて併用療法にすることができる。
本発明の化合物は、EED及び/又はPRC2を含む試験又は分析における標準又は参照化合物として(例えば品質標準又は対照として)も有用である。そのような化合物は、例えばミエロペルオキシダーゼ活性を含む医薬品研究に使用するための市販のキットで提供され得る。例えば、本発明の化合物は、その既知の活性を未知の活性を有する化合物と比較する分析における参照として使用することができる。これは、分析が適切に行われていることを実験者に保証し、特に試験化合物が参照化合物の誘導体である場合には比較の基準を提供する。新規な分析又はプロトコルを開発する場合には、本発明による化合物を使用してその有効性を試験することができる。本発明の化合物は、EED及び/又はPRC2を含む診断分析においても使用することができる。
適用のための医薬組成物(又は製剤)は、薬物を投与するために使用される方法に応じて、様々な方法で包装することができる。一般に、販売用の物品は、その中に適切な形態の医薬製剤を入れた容器を含む。適切な容器は当業者に周知であり、瓶(プラスチック及びガラス)、小袋、アンプル、ビニール袋、金属シリンダーなどのような材料が含まれる。容器は、包装の内容物への不注意な接触を防止する開封防止機構も含んでいてもよい。更に、容器には、容器の内容物を説明するラベルがその上に貼られている。ラベルには適切な警告も含まれ得る。

Claims (20)

  1. 式(IA)の化合物:
    Figure 2019522049

    又はその薬学的に許容される塩
    (式中、
    Aは
    Figure 2019522049

    であり;
    Wは独立してN又はCRであり;
    Yは独立してN又はCRであり;
    Zは独立してN又はCRであり;
    は独立してH、ハロゲン、又はNHであり;
    は独立してH、OCH、又はハロゲンであり;
    は独立してH又はハロゲンであり;
    は独立してH、ハロゲン、CH、又はOCHであり;
    は独立してH、ハロゲン、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFであり;
    及びRは、独立してH及びハロゲンから選択され;
    は、独立してハロゲン、フェニル、及び炭素原子と1〜4個のヘテロ原子(N、NR、O、及びS(O)から選択される)とを含む5員〜6員のヘテロアリールから選択され、前記フェニル及びヘテロアリールは0〜4個のR8Aで置換されており;
    各R8Aは、独立してハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR8Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、R8C、−OR8C、−C(=O)R8D、NR8E8F、−C(C〜Cアルキル)=N(C〜Cアルコキシ)、−C(=O)NR8E8F、−NHC(=O)R8D、−NHC(=O)NR8E8F、−S(=O)R8D、−S(=O)8D、−S(=O)NR8E8F、−NHS(=O)8D、−NR8E(S(=O)(C〜Cアルキル))、及び−CR8C8E8Gから選択され;
    8Bは、独立してCN、OH、NR、C〜Cアルコキシ、−C(=O)NR、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−N(→O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、及び炭素原子と1〜2個のヘテロ原子(N、NR、O、及びS(O)から選択される)とを含む4員〜6員のヘテロシクロアルキルから選択され、前記ヘテロシクロアルキルは0〜2個のRで置換されており;
    各R8Cは、独立してC〜Cシクロアルキル、フェニル、及び炭素原子と1〜4個のヘテロ原子(N、NR、O、及びS(O)から選択される)とを含む4員〜7員のヘテロ環から選択され、各部位は0〜2個のRで置換されており;
    各R8Dは、独立してC〜Cアルキル及びR8Cから選択され;
    8E及びR8Gは、各存在において独立してH及びC〜Cアルキルから選択され;
    各R8Fは、独立してH及び0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキルから選択され;
    各Rは、独立してH、→O、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)H、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、及び炭素原子と1〜2個のヘテロ原子(N、NR、O、及びS(O)から選択される)とを含む4員〜6員のヘテロシクロアルキルから選択され;
    は、独立してハロゲン、OH、C〜Cアルコキシ、及び
    Figure 2019522049

    から選択され;
    各Rは、独立して=O、ハロゲン、OH、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、及びC〜Cハロアルコキシから選択され;
    は、独立してOH及びNRから選択され;
    及びRは、各存在において独立してH及びC〜Cアルキルから選択され;
    は、独立してH、C〜Cアルキル、−C(=O)(C〜Cアルキル)、及び−CO(C〜Cアルキル)から選択され;
    各pは、独立して0、1、及び2から選択され;
    mは、独立して0及び1から選択される)。
  2. 各R8Aが、独立してハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR8Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、R8C、−C(=O)R8D、NR8E8F、−C(=O)NR8E8F、−NHC(=O)R8D、−NHC(=O)NR8E8F、−S(=O)R8D、−S(=O)8D、−S(=O)NHR8F、−NHS(=O)8D、−NR8E(S(=O)(C〜Cアルキル))、−O−C〜Cシクロアルキル、及び
    Figure 2019522049

    から選択され;
    各Rが、独立してH、→O、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、−C(=O)H、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、
    Figure 2019522049

    から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. が独立してH、F、又はClであり;
    が独立してH、OCH、又はFであり;
    が独立してH又はFであり;
    が独立してH、F、CH、又はOCHであり;
    が独立してH、F、CH、OH、OCH、OCHF、OCHF、又はOCFであり;
    及びRが、独立してH及びFから選択され;
    各Rが、独立してH、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、
    Figure 2019522049

    から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. 及びRがHであり;
    が、独立してフェニル、及び炭素原子と1〜2個のヘテロ原子(N及びNRから選択される)とを含む6員のヘテロアリールから選択され、前記フェニル及びヘテロアリールが0〜3個のR8Aで置換されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. が、
    Figure 2019522049

    から独立して選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. が、
    Figure 2019522049

    から独立して選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. が、
    Figure 2019522049

    から独立して選択され;
    各R8Aが、独立してハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR8Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、NH、−N(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、−O−C〜Cシクロアルキル、−C(=O)(C〜Cアルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)NH(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)N(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)NH(0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル)、−S(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHS(=O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(S(=O)(C〜Cアルキル))、テトラゾリル、
    Figure 2019522049

    から選択され;
    8Bが、独立してCN、OH、C〜Cアルコキシ、−N(C〜Cアルキル)、−C(=O)NH(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−N(→O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、イミダゾリル、
    Figure 2019522049

    から選択され;
    が、独立してH及びC〜Cアルキルから選択され;
    が独立してC〜Cアルキルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. が、
    Figure 2019522049

    から独立して選択され;
    各R8Aが、独立してハロゲン、CN、OH、−(O)−(0〜1個のR8Bで置換されたC〜Cアルキル)、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、N(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、−O−C〜Cシクロアルキル、−C(=O)NH(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)N(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(S(=O)(C〜Cアルキル))、
    Figure 2019522049

    から選択され;
    8Bが、独立してCN、OH、C〜Cアルコキシ、−N(C〜Cアルキル)、−C(=O)NH(C〜Cアルキル)、−C(=O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(=O)(C〜Cアルキル)、−S(=O)(C〜Cアルキル)、及び
    Figure 2019522049

    から選択され;
    は、独立してH及びC〜Cアルキルから選択され;
    は独立してC〜Cアルキルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. Wが独立してN又はCRであり;
    が独立してH又はFであり;
    が独立してH又はFであり;
    が独立してH又はFであり;
    が独立してH又はFであり;
    が独立してH又は−OCHであり;
    8Aが、独立してC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、−N(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキル、−O−C〜Cシクロアルキル、
    Figure 2019522049

    から選択され;
    が、独立してH及びC〜Cアルキルから選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. Wが独立してCRであり;
    が独立してH又はFであり;
    8Aが、独立してCH、CH(CH、CH(CH)(CHCH)、OCH、OCHCH、OCH(CH、CHF、N(CH、シクロプロピル、−O−シクロプロピル、
    Figure 2019522049

    から選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. 及びRがHであり;
    が、
    Figure 2019522049

    から独立して選択され;
    各R8Aが、独立して0〜1個のOHで置換されたC〜Cアルキル及びC〜Cハロアルキルから選択され;
    が、独立してH、0〜1個のRで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、
    Figure 2019522049

    から選択され;
    が、独立してOH及び
    Figure 2019522049

    から選択される、請求項1〜3及び5のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. がFである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. 実施例1〜374から選択される請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  14. 1種以上の薬学的に許容される担体と請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物とを含む、医薬組成物。
  15. 少なくとも1種の追加的な治療薬を更に含む、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記少なくとも1種の追加的な治療薬が、他の抗癌剤、免疫調節剤、抗アレルギー剤、抗悪心剤、鎮痛剤、細胞保護剤、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 治療における使用のための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  18. EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療のための薬剤の製造における、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
  19. 前記疾患又は障害が、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、他のリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、中皮腫、胃癌、悪性ラブドイド腫瘍、肝細胞癌、前立腺癌、乳癌、胆管及び胆嚢癌、膀胱癌、脳腫瘍(神経芽腫、シュワン細胞腫、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、及び星状細胞腫を含む)、子宮頸癌、結腸癌、メラノーマ、子宮内膜癌、食道癌、頭頸部癌、肺癌、鼻咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、直腸癌、甲状腺癌、副甲状腺腫瘍、子宮腫瘍、及び軟部肉腫から選択される、請求項18に記載の使用。
  20. EED及び/又はPRC2が介在する疾患又は障害の治療方法であって、治療有効量の請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物を、そのような治療を必要とする被験体に投与する工程を含む、方法。
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