JP2019516688A - プロテインキナーゼ阻害剤としてのアデニン誘導体 - Google Patents

プロテインキナーゼ阻害剤としてのアデニン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式(I)[式中、A、R1、R2、R3、R3’、R4、R4’、X、Y、Z、Tは、特許請求の範囲に記載される通りである]によるキナーゼ阻害剤として使用するのに適した化合物[以下、化合物(C)]、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体に関する。本発明はさらに、プロテインキナーゼ活性を阻害するin vitroの方法であって、プロテインキナーゼを、式(I)の化合物、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体と接触させるステップを含む方法に関する。本発明はさらに、式(I)の化合物自体、並びに医薬としてのそれらの使用、並びにがん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患、線維増殖性疾患及び疼痛感作障害から選択されるプロテインキナーゼによって媒介される疾患の処置方法におけるそれらの使用に関する。

Description

本発明は、医薬品化学及び治療薬の分野に属する。
細胞は、情報伝達及び転写制御ネットワークを介して環境シグナルを処理し、これはシグナル伝達経路としても公知であり、出力遺伝子の適切な調節によって終わる。
プロテインキナーゼは、ほとんどすべてのシグナル伝達経路において非常に重要な役割を果たす。ヒトゲノムが、最大のタンパク質ファミリーの1つを代表する、518プロテインキナーゼをコードするとの事実により、キナーゼの中心的役割が強調されている。キナーゼは、アデノシン三リン酸(ATP)などの高エネルギードナー分子から特異的基質にリン酸基を転移するタイプの酵素であり、このプロセスはリン酸化と呼ばれる。基質のリン酸化状態は、その基質がタンパク質、脂質、又は炭水化物のいずれであろうと、その活性、反応性、及び他の分子との結合能に影響を及ぼし得る。したがって、キナーゼは、代謝、細胞情報伝達、タンパク質調節、細胞輸送、分泌プロセス、及び多くの他の細胞経路において非常に重要である。
プロテインキナーゼを伴うシグナル伝達経路の調節不全は、多くの疾患の発生又は進行に関与し得るという理解がますます高まっている。キナーゼの阻害、したがってリン酸化の阻害によって、これらの疾患を処置することができる。したがって、疾患と関連する経路をモジュレートすることができる新しいクラスの細胞透過性リガンド又はプロテインキナーゼ阻害剤の開発は、治療のための重要な分野である。
リン酸化中、リン酸基は、通常、タンパク質上のセリン、トレオニン又はチロシンアミノ酸に添加される。したがって、プロテインキナーゼ阻害剤は、そのリン酸化が阻害されるアミノ酸によって細分され、又は特徴付けることができる。ほとんどのキナーゼは、セリン及びトレオニンの両方に作用し、チロシンキナーゼは、チロシンに作用し、一部のキナーゼは、すべての3つのアミノ酸に作用する。ヒスチジンキナーゼなどの、他のアミノ酸をリン酸化するプロテインキナーゼも存在する。
キナーゼは、がん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患及び線維増殖性疾患などの疾患に関与するとされてきたが、疼痛感作においても重要な役割を果たす。
炎症は、外傷、組織損傷及び感染症への応答によって開始される、進化的に保存された宿主反応である。炎症は、時間空間的に協調的な方式で、組織ホメオスタシス及び血流、免疫細胞活性化及び遊走、並びにサイトカイン及びメディエーターの分泌を変化させる。炎症応答機構の理解が進むにつれて、必須の情報伝達構成成分として作用する様々なプロテインキナーゼが同定されてきた。慢性炎症は、関節リウマチ、乾癬、紅斑性狼瘡、炎症性腸疾患及び喘息などのいくつかの病状の一部である。神経炎症は、アルツハイマー病(AD)、筋萎縮性側索硬化症、自己免疫障害、プリオン病、脳卒中及び外傷性脳傷害などの様々な神経障害における病理の誘因であることが、多くの証拠によって示唆されている。
プロテインキナーゼ阻害剤を用いることによって炎症応答を抑制することは、これらの炎症性障害の進行を緩徐するための治療手法として有益となり得る(Matthias Gaestel et al.、Nature Reviews Drug Discovery 8、480〜499;D.Martin Watterson et al.、Journal of Molecular Neuroscience、19、1〜2、89〜93頁)。
プロテインキナーゼは、鎮痛剤のための標的としては考えられなかったが、ここ十年の研究では、神経可塑性及び疼痛感作の調節におけるこれらのキナーゼの重要な役割が実証されている。病理学的疼痛又は臨床的疼痛は、組織傷害誘発性の炎症性疼痛及び神経傷害誘発性の神経障害性疼痛を指し、しばしば慢性である。病理学的疼痛は、末梢感作と呼ばれる末梢神経系、及び中枢感作と呼ばれる中枢神経系の両方において生じる、神経可塑性の発現である。末梢感作及び中枢感作には、複数のプロテインキナーゼが関与するとされてきた。
複数のプロテインキナーゼの阻害は、異なる動物モデルにおいて炎症性疼痛及び神経障害性疼痛を減弱することが示されている(K.A Sluka、W.D Willis、疼痛(Pain)、第71巻、第2号、1997年6月、165〜178頁)。
したがって、様々なプロテインキナーゼに関係する状態を処置するのに有用な、プロテインキナーゼの強力な阻害剤を開発する必要は依然として高い。
がんの分野では、最初のプロテインキナーゼ阻害剤(例えば、イマチニブ、ゲフィチニブ)は、既に市販されるに至っている。さらに、多数のプロテインキナーゼ阻害剤が、現在、様々な臨床相で開発中である。
WO2004/022572(Alchemia Pty Ltd)は、キナーゼと相互作用するクラスの生物学的に活性な化合物、及びこれらの化合物の調製を開示している。
EP0269574(日本臓器製薬株式会社)は、高血圧、脳血管疾患、心疾患又は腎不全の処置に使用するためのアデノシン化合物を開示している。
WO2003/104482(Metabolic Engineering Laboratories Co.、Ltd)は、細胞の老化をモジュレートし、アルツハイマー病又はアテローム性動脈硬化症の処置に有用な組成物を開示しており、前記組成物は、アデノシン3’5’−サイクリンホスホロチオラートなどのプロテインキナーゼAの阻害剤を含む。
WO1996/040705(Gensia Inc.)は、心血管及び脳血管疾患、炎症、関節炎、並びにがんの処置に使用するための、アデノシンキナーゼ阻害剤化合物149〜175、413〜431、及び241〜266を開示している。
Palle et al.(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004年)535〜539)は、心房細動の処置に使用するためのA1アデノシン部分又は完全アゴニストを開示している。
WO2001/040245(CV Therapeutics Inc.)は、アデノシンA1受容体部分又は完全アゴニストを使用することによって、心保護する方法を開示している。
WO2005/117882(Incyte Corporation)は、関節炎、がん、心血管障害、皮膚障害、炎症又はアレルギー状態などの、メタロプロテアーゼ活性と関連する疾患の処置に使用するためのC5a受容体のリガンドを開示している。
Cottam et al.(Journal of Medicinal Chemistry、1993年、第36巻、第22号)は、経口抗炎症活性を有するアデノシンキナーゼ阻害剤を開示している。
副作用、有効性の制限、抵抗性の出現、及び服薬順守の不履行などの、現在のプロテインキナーゼ治療の不利益を克服することができるプロテインキナーゼ阻害剤が必要である。
本発明の目的は、複数の疾患を処置するために使用することができるプロテインキナーゼ阻害剤を提供することである。
本発明の目的は、特異的プロテインキナーゼ阻害を試験し、又はプロテインキナーゼの特定の組合せの阻害を試験するための化学ライブラリを構築するために、プロテインキナーゼ阻害剤のコレクションを提供することである。ライブラリの各化学物質は、化合物のそれぞれの化学的構造、純度、量、物理化学的特徴、及び生物学的活性などの情報と共に、データベースに保存された関連情報を有する。
本発明の目的は、薬物候補のその(前)臨床的選択において製薬業界にとって有用な、特異的プロテインキナーゼ阻害を試験するための候補化合物の化学ライブラリを提供することである。
本発明の目的は、in vitro、in vivo、又はin silicoのいずれであろうと、プロテインキナーゼ活性を阻害する方法を提供することである。
本発明は、従来技術の化合物を考慮して少なくとも1つの改善された特性を示す、プロテインキナーゼの阻害剤、並びにプロテインキナーゼ活性を阻害する方法に関する。特に、本発明の阻害剤は、以下の薬理学的に関係する特性、すなわち効力プロファイル、特異的キナーゼに対する効力、毒性の低下、細胞傷害性の低下、薬物動態の改善、許容される投与量、処理の容易さ等の1つ又は2つ以上において関心の対象となっている。
本発明は、一般式(I)によるキナーゼ阻害剤として使用するのに適した化合物[以下、化合物(C)]、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体に関する

[式中、
− Aのそれぞれは、独立に、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルは、ハロ、NO、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR11、SR11、N(R11、OC(R11O、OC(R11C(R11O、S(O)R12、SO12、SON(R11、S(O)11、P(O)(OR11、SONR11COR12、SONR11CO12、SONR11CON(R11、NR11COR12、NR11CO12、NR11CON(R11、NR11C(NR11)NHR11、COR11、CON(R11、CONR11SO12、NR11SO12、SONR11CO12、OCONR11SO12、OC(O)R11、C(O)OCHOC(O)R11、及びOCON(R11からなる群から独立に選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、それぞれ任意のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール置換基は、ハロ、NO、アルキル、シクロアルキル、アリール、CF、N(R11、アルキル若しくはアリール若しくはヘテロアリールアミド、NR11COR12、NR11SO12、COR11、CON(R11、NR11CON(R11、OC(O)R11、OC(O)N(R11、S(O)11、P(O)(OR11、SR11、S(O)R12、SO12、SON(R11、CN、又はOR11で任意にさらに置換されており、R11及びR12のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル及びCFからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキル置換基は、ハロ、アルキル、シクロアルキル(cyclokalkyl)、ヘテロシクリル、モノ−若しくはジアルキルアミノ、アルキル若しくはアリール若しくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、又はヘテロアリールで任意に置換されており、
− X及びYのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、O、C、S、NRから選択され、Rは、水素、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
− Zのそれぞれは、O、S、N−CN、N−ORであり、Rは、水素、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
− R及びRのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニル(前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されている);OR13、SR13又はN(R13(R13のそれぞれは、互いに独立に、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択される)からなる群から選択され、jは、0〜7の範囲の整数であり、ただし、j=0であり、Y=NRである場合、A及びRは、一緒になって、飽和又は不飽和の環式部分を生成することができ、
− R、R3’、R及びR4’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニルからなる群から選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、
− Tのそれぞれは、O、S、NR、又は式(T−a)〜(T−e)の二価の部分からなる群から選択され、第2の結合点は、環式系のいかなる炭素原子にも存在することができ、点線で示された結合は、任意の二重結合を表し、

は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、R’’のそれぞれは、独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニルからなる群から選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、p1のそれぞれは、0〜4の範囲の整数であり、p2のそれぞれは、0〜6の範囲の整数であり、p3のそれぞれは、0〜8の範囲の整数であり、p4のそれぞれは、0〜10の範囲の整数であり、p5のそれぞれは、0〜8の範囲の整数であり、
− kのそれぞれは、0〜7の範囲の整数であり、lのそれぞれは、0〜1の範囲の整数であり、mのそれぞれは、0〜7の範囲の整数であり、ただし、k及びmの合計は、1以上であり、
ただし、mが0であり、l及びkが1であり、Tが式T−aを有し、R’’、R及びR3’のそれぞれが水素であり、AがCであり、X及びZがOであり、YがNHであり、複素環が次式を有する場合、

jは、1〜7の範囲の整数である]。
本発明はさらに、担体、及び活性成分としての有効量の本明細書に提示される態様のいずれか1つに定義される化合物を含む医薬組成物に関する。
本発明は、医薬として使用するための、本明細書に提示される態様のいずれか1つに定義される化合物に関する。
本発明は、がん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患及び線維増殖性疾患から選択される疾患の処置に使用するための、本明細書に提示される態様のいずれか1つに定義される化合物に関する。
本発明は、疼痛感作の処置に使用するための、本明細書に提示される態様のいずれか1つに定義される化合物に関する。
本発明はさらに、温血動物におけるプロテインキナーゼ活性を阻害する方法に関し、前記方法は、キナーゼ阻害に有効な量の本明細書に提示される態様のいずれか1つによる化合物を、それを必要とする動物に投与するステップを含む。
本発明はさらに、温血動物におけるがん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患及び線維増殖性疾患から選択される疾患を処置する方法に関し、前記方法は、有効量の本明細書に提示される態様のいずれか1つによる化合物を、それを必要とする動物に投与するステップを含む。
本発明はさらに、温血動物における疼痛感作を処置する方法に関し、前記方法は、有効量の本明細書に提示される態様のいずれか1つによる化合物を、それを必要とする動物に投与するステップを含む。
本発明の詳細な説明
本発明は、一般式(I)によるキナーゼ阻害剤として使用するのに適した化合物[以下、化合物(C)]、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体に関する

[式中、
− Aのそれぞれは、独立に、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルは、ハロ、NO、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR11、SR11、N(R11、OC(R11O、OC(R11C(R11O、S(O)R12、SO12、SON(R11、S(O)11、P(O)(OR11、SONR11COR12、SONR11CO12、SONR11CON(R11、NR11COR12、NR11CO12、NR11CON(R11、NR11C(NR11)NHR11、COR11、CON(R11、CONR11SO12、NR11SO12、SONR11CO12、OCONR11SO12、OC(O)R11、C(O)OCHOC(O)R11、及びOCON(R11からなる群から独立に選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、それぞれ任意のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール置換基は、ハロ、NO、アルキル、シクロアルキル、アリール、CF、N(R11、アルキル若しくはアリール若しくはヘテロアリールアミド、NR11COR12、NR11SO12、COR11、CON(R11、NR11CON(R11、OC(O)R11、OC(O)N(R11、S(O)11、P(O)(OR11、SR11、S(O)R12、SO12、SON(R11、CN、又はOR11で任意にさらに置換されており、R11及びR12のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル及びCFからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキル置換基は、ハロ、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、モノ−若しくはジアルキルアミノ、アルキル若しくはアリール若しくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、又はヘテロアリールで任意に置換されており、
− X及びYのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、O、C、S、NRから選択され、Rは、水素、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
− Zのそれぞれは、O、S、N−CN、N−ORであり、Rは、水素、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
− R及びRのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニル(前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されている);OR13、SR13又はN(R13(R13のそれぞれは、互いに独立に、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択される)からなる群から選択され、jは、0〜7の範囲の整数であり、ただし、j=0であり、Y=NRである場合、A及びRは、一緒になって、飽和又は不飽和の環式部分を生成することができ、
− R、R3’、R及びR4’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニルからなる群から選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、
− Tのそれぞれは、O、S、NR、又は式(T−a)〜(T−e)の二価の部分からなる群から選択され、第2の結合点は、環式系のいかなる炭素原子にも存在することができ、点線で示された結合は、任意の二重結合を表し、

は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
− R’’のそれぞれは、独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニルからなる群から選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、p1のそれぞれは、0〜4の範囲の整数であり、p2のそれぞれは、0〜6の範囲の整数であり、p3のそれぞれは、0〜8の範囲の整数であり、p4のそれぞれは、0〜10の範囲の整数であり、p5のそれぞれは、0〜8の範囲の整数であり、
− kのそれぞれは、0〜7の範囲の整数であり、lのそれぞれは、0〜1の範囲の整数であり、mのそれぞれは、0〜7の範囲の整数であり、ただし、k及びmの合計は、1以上であり、
ただし、mが0であり、l及びkが1であり、Tが、式T−aを有し、R’’、R、及びR3’のそれぞれが水素であり、AがCであり、X及びZがOであり、YがNHであり、複素環が次式を有する場合、

jは、1〜7の範囲の整数である]。
本発明の目的では、「[複素環]」という表現は、天然の核酸塩基及び/又は修飾された核酸塩基を指す。
本発明の目的では、「核酸塩基」という表現は、例えば特定の塩基アデニン、グアニン、チミン、シトシン及びウラシルを包含するプリン及びピリミジンを含む塩基を示すことを企図される。
したがって、修飾された核酸塩基は、典型的に、修飾されたアデニン、グアニン、チミン、シトシン及び/又はウラシル塩基を指す。
一態様では、本発明は、(B−a)〜(B−d)からなる群から選択される修飾された核酸塩基を提供する

[式中、
− R及びRc’のそれぞれは、独立に、現れるたびに、水素、ハロ、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、ハロ又はアルキル基から選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、cのそれぞれは、0〜2の範囲の整数であり、
− Rのそれぞれは、独立に、水素、ハロ、CF、N(R14、CN、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、ハロ、C1〜15アルキル又はO−C1〜6アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、R14のそれぞれは、互いに独立に、水素、C1〜15アルキル、又はシクロアルキルから選択され、好ましくは、Rのそれぞれは、独立に、水素、ハロ、N(R14、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、ハロ又はC1〜4アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、好ましくは、R14のそれぞれは、互いに独立に、水素、C1〜4アルキル又はシクロアルキルから選択されるか、或いは好ましくは、Rのそれぞれは、C1〜15アルキル、C1〜15シクロアルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルから選択され、より好ましくは、Rのそれぞれは、C1〜10アルキル、C1〜6シクロアルキル、C2〜10アルケニル、又はC2〜10アルキニルであり、
− Xのそれぞれは、独立に、水素、ハロ、及びN(Rからなる群から選択され、Rは、水素、又はハロゲン原子、アリール、ヘテロシクリル(heterocylcyl)若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜15アルキルであり、好ましくは、Rは、水素、又はアリール、ヘテロシクリル若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜5アルキルから選択され、最も好ましくは、Rは水素であり、
− Xのそれぞれは、水素、又はハロ、C1〜15アルキル若しくはO−C1〜6アルキルから選択される1つ若しくは2つ以上の置換基で任意に置換されているC1〜15アルキルから選択され、好ましくは、Xは、水素又はC1〜4アルキルであり、
− Xのそれぞれは、水素、ハロ、又はハロ、C1〜15アルキル若しくはO−C1〜6アルキルから選択される1つ若しくは2つ以上の置換基で任意に置換されているC1〜15アルキルから選択され、好ましくは、Xは、水素、ハロ又はC1〜4アルキルであり、
− Uのそれぞれは、独立に、N又はC−Rから選択され、Rは、水素、C1〜5アルキル又はハロであり、好ましくは、Uは、N又はC−Rであり、Rは、水素又はハロであり、より好ましくは、Uは、Nである]。
本発明の好ましい一態様では、Aは、独立に、水素、C1〜10アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルからなる群から選択され、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルは、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR11、N(R11、OC(R11O、OC(R11C(R11O、S(O)R12、SO12、SON(R11、SONR11COR12、NR11COR12、NR11CON(R11、COR11、CON(R11、OC(O)R11、C(O)OCHOC(O)R11、及びOCON(R11からなる群から独立に選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、それぞれ任意のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール置換基は、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アリール、N(R11、COR11、CON(R11、SR11、SO12、CN、又はOR11で任意にさらに置換されている。より好ましくは、Aは、独立に、水素、C1〜6アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR11、N(R11、OC(R11O、OC(R11C(R11O、SO12、及びSON(R11からなる群から独立に選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、それぞれ任意のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール置換基は、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アリール、N(R11、CON(R11、SO12、又はCNで任意にさらに置換されている。最も好ましくは、Aは、独立に、水素、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記アリール、ヘテロアリールは、ハロ、アルキル、OR11、OC(R11O、OC(R11C(R11O、SO12、及びSON(R11からなる群から独立に選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、本発明の一態様では、R11及びR12のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜5アルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル及びCFからなる群から選択され、前記アルキル、ヘテロシクリル、アリール及びアラルキル置換基は、ハロ又はヘテロシクリルで任意に置換されている。
本発明による化合物(C)の好ましい一態様では、一般式(I)の化合物(C)のXは、独立に、O又はNRから選択され、Rは、水素又はC1〜5アルキルであり、好ましくは、一般式(I)の化合物(C)のXは、Oである。
本発明による化合物(C)の好ましい一態様では、一般式(I)の化合物(C)のYは、独立に、O又はNRから選択され、Rは、水素、又はC1〜6アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル等であり、好ましくは、一般式(I)の化合物(C)のYは、NRであり、Rは、水素又はメチルである。
本発明による化合物(C)の好ましい一態様では、一般式(I)の化合物(C)のZは、独立に、O又はSから選択され、好ましくは、一般式(I)の化合物(C)のZは、Oである。
本発明の一態様では、R及びRのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;C1〜10アルキル(前記アルキルは、ハロゲン原子又はアリール基で任意に置換されている);OR13又はN(R13(R13のそれぞれは、互いに独立に、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択される)からなる群から選択される。好ましくは、R及びRのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;C1〜6アルキル(前記アルキルは、ハロゲン原子又はアリール基で任意に置換されている);OR13又はN(R13(R13のそれぞれは、互いに独立に、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択される)からなる群から選択される。より好ましくは、R及びRのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素及びC1〜4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル等からなる群から選択される。
本発明の一態様では、R、R3’、R及びR4’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜10アルキル及びC2〜10アルケニルからなる群から選択され、前記アルキル及びアルケニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されている。好ましくは、R、R3’、R及びR4’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素及びC1〜5アルキルからなる群から選択され、前記アルキルは、ハロゲン原子で任意に置換されている。より好ましくは、R、R3’、R及びR4’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素及びC1〜4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル等からなる群から選択される。最も好ましくは、R、R3’、R及びR4’のそれぞれは、水素である。
本発明の一態様では、R’’のそれぞれは、独立に、現れるたびに、水素、C1〜10アルキル及びC2〜10アルケニルからなる群から選択され、前記アルキル及びアルケニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されている。好ましくは、R’’のそれぞれは、独立に、現れるたびに、水素及びC1〜5アルキルからなる群から選択され、前記アルキルは、ハロゲン原子で任意に置換されている。より好ましくは、R’’のそれぞれは、独立に、現れるたびに、水素及びC1〜4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル等からなる群から選択される。最も好ましくは、R’’は、水素である。
本発明の一態様では、jは、0〜5の範囲の整数であり、好ましくは、jは、0〜3の範囲の整数である。
本発明の一態様では、kは、0〜7の範囲の整数であり、好ましくは、kは、2〜5の範囲の整数であり、より好ましくは、kは、4又は2である。
本発明の一態様では、mは、0〜7の範囲の整数であり、好ましくは、mは、0〜5の範囲の整数であり、より好ましくは、mは、0〜3の範囲の整数であり、最も好ましくは、mは、0又は1である。
本発明の一態様では、一般式(I)によるキナーゼ阻害剤として使用するための化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体は、プロテインキナーゼによって媒介される疾患の処置に使用され、プロテインキナーゼは、ABL1、ACVR1B(ALK4)、AKT1(PKBアルファ)、AMPK A1/B1/G1、AURKA(オーロラA)、BTK、CDK1/サイクリンB、CHEK1(CHK1)、CSNK1G2(CK1 γ2)、CSNK2A1(CK2 α1)、DYRK3、EGFR(ErbB1)、EPHA2、ERBB2(HER2)、FGFR1、FLT3、FRAP1(mTOR)、GSK3B(GSK3 β)、IGF1R、IKBKB(IKK β)、INSR、IRAK4、JAK3、KDR(VEGFR2)、KIT、LCK、MAP2K1(MEK1)、MAP4K4(HGK)、MAPK1(ERK2)、MAPK14(p38 α)、MAPK3(ERK1)、MAPK8(JNK1)、MARK2、MET(cMet)、NEK1、PAK4、PDGFRB(PDGFR β)、PHKG2、PIM1、PLK1、PRKACA(PKA)、PRKCB1(PKC β I)、ROCK1、RPS6KA3(RSK2)、RPS6KB1(p70S6K)、SRC、SYK、及びTEK(Tie2)からなる群から選択される。
本発明の一態様によれば、キナーゼ阻害剤として使用するための化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体は、好ましくは、式(II)〜(V)の化合物[以下、クラス(I)の化合物(C)]の中から選択される化合物である

[式中、R及びUは、先に定義されるものと同じ意味を有し、
− R’及びR’’’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR21、N(R21、OC(R21O、OC(R21C(R21O、SO22又はSON(R21から選択され、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール基は、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アリール、N(R21、CON(R21、SO22、又はCNから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意にさらに置換されており、R21及びR22のそれぞれは、水素、C1〜5アルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル及びCFからなる群から独立に選択され、前記アルキル、ヘテロシクリル、アリール及びアラルキル置換基は、ハロ又はヘテロシクリルで任意に置換されており、R’は、アリール基の2つの炭素原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、或いはWが窒素である場合、R’は、アリール基の1個の炭素原子及び窒素原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、nは、0〜4の範囲の整数であり、好ましくは、nは、0〜3の範囲の整数であり、iは、0〜4の範囲の整数であり、好ましくは、iは、0又は1であり、
− R1’、R2’、R及びR3’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜10アルキル及びC2〜10アルケニルからなる群から選択され、前記アルキル及びアルケニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、好ましくは、R1’、R2’、R及びR3’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素又はC1〜4アルキルから選択され、
− R1’’及びR2’’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;C1〜10アルキル(前記アルキルは、ハロゲン原子又はアリール基で任意に置換されている);OR23又はN(R23(R23のそれぞれは、互いに独立に、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択される)からなる群から選択され、好ましくは、R1’’及びR2’’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;C1〜5アルキル;OR23からなる群から選択され、R23のそれぞれは、互いに独立に、水素又はC1〜4アルキルから選択され、
− R及びRb’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;ハロゲン原子、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜15アルキルから選択され、好ましくは、R及びRb’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜5アルキルからそれぞれ選択され、最も好ましくは、Rは水素であり、
− Rのそれぞれは、独立に、水素、又はC1〜6アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル等から選択され、好ましくは、Rは水素であり、
− kのそれぞれは、2〜5の範囲の整数であり、
− Wのそれぞれは、独立に、現れるたびに、C−ハロ、C−R24、O又はNから選択され、R24は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択され、好ましくは、Wは、独立に、現れるたびに、C−ハロ、C−R24又はNから選択され、好ましくは、R24は、水素又はC1〜5アルキルであり、
− Eのそれぞれは、独立に、CH、O、CH−ハロ又はNR25から選択され、R25は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択され、好ましくは、Eのそれぞれは、独立に、CH、O、又はNR25から選択され、好ましくは、R25は、水素又はC1〜5アルキルから選択され、
− Bのそれぞれは、独立に、現れるたびに、C−ハロ、C−R26、O、又はNから選択され、R26は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択され、好ましくは、Bのそれぞれは、独立に、現れるたびに、C−R26、O、Nから選択され、好ましくは、R26は、水素;C1〜5アルキルから選択され、
− j’のそれぞれは、0〜5の範囲の整数であり、好ましくは、j’は、1〜3の範囲の整数であり、
− j’’のそれぞれは、0〜15の範囲の整数であり、好ましくは、j’’は、0〜8の範囲の整数であり、より好ましくは、j’’は、0〜4の範囲の整数であり、
− Rのそれぞれは、独立に、水素、又は式(R8−a)の部分からなる群から選択され、Gは、N又はCであり、Rは、C1〜6アルキル、OH、O−C1〜6アルキル、アリール又はアラルキル基から選択され、Rは、Gを包含する1つの原子又は環式基の2つの原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、hは、0〜4の間の範囲の整数であり、oは、0〜1の間の範囲の整数であり、好ましくは、Rのそれぞれは、独立に、水素、又は式(R8−a)の部分からなる群から選択され、Gは、N又はCであり、好ましくは、Rは、OH、アリール又はアラルキル基から選択され、Rは、Gを包含する1つの原子又は環式基の2つの原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、好ましくは、hは、1〜3の間の範囲の整数であり、好ましくは、oは、0であり、

− R10のそれぞれは、独立に、水素、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、シクロアルキル又はN(R27から選択され、R27は、独立に、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択され、好ましくは、R10のそれぞれは、独立に、水素、C1〜4アルキル、シクロアルキル、又はN(R27から選択され、好ましくは、R27は、独立に、水素又はC1〜5アルキルから選択される]。
本発明による化合物(C)において、好ましくは、R1’’、R2’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R及びRb’は、水素であり、UはNである。したがって、クラス(I)の好ましい化合物(C)は、以下に記載される式(II−a)〜(IV−a)の化合物から選択される

[式中、R’は、式(II)〜(V)について定義されるものと同じ意味を有し、
− Rのそれぞれは、独立に、水素、ハロ、N(R14、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、ハロ又はC1〜4アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、好ましくは、R14のそれぞれは、互いに独立に、水素、C1〜4アルキル、又はシクロアルキルから選択されるか、或いは好ましくは、Rのそれぞれは、C1〜15アルキル、C1〜15シクロアルキル、C2〜15アルケニル、又はC2〜15アルキニルから選択され、より好ましくは、Rのそれぞれは、C1〜10アルキル、C1〜6シクロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニルから選択され、
− R1’のそれぞれは、独立に、水素、又はC1〜4アルキルから選択され、
− R1’’のそれぞれは、独立に、水素、C1〜5アルキル、又はOR23から選択され、R23のそれぞれは、互いに独立に、水素又はC1〜4アルキルから選択され、
− Wのそれぞれは、独立に、現れるたびに、C−ハロ、C−R24又はNから選択され、R24は、水素又はC1〜5アルキルであり、
− Rのそれぞれは、独立に、水素、又は式(R8−a)部分からなる群から選択され、Gは、N又はCであり、Rは、OH、アリール又はアラルキル基から選択され、各Rは、Gを包含する1つの原子又は環式基の2つの原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、hは、1〜3の間の範囲の整数であり、

− Eのそれぞれは、独立に、CH、O又はNR25から選択され、R25は、水素又はC1〜5アルキルから選択され、
− Bのそれぞれは、独立に、現れるたびに、C−R26、O又はNから選択され、好ましくは、R26は、水素又はC1〜5アルキルから選択され、
− R10のそれぞれは、独立に、水素、C1〜4アルキル、シクロアルキル又はN(R27から選択され、R27は、水素又はC1〜5アルキルから選択され、
− j’のそれぞれは、1〜3の範囲の整数であり、
− j’’のそれぞれは、0〜4の範囲の整数である]。
本発明の一態様では、クラス(I)の化合物(C)は、式(II−a)及び(IV−a)の化合物から選択される。
本発明の好ましい一態様では、一般式(II−a)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)は、以下に記載される式(II−a−1)〜(II−a−7)の化合物の中から選択される化合物である

[式中、Ru’は、水素;C;フラニル、ピロリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、及びピリジニルからなる群から選択されるヘテロアリール(前記ヘテロアリールは、メチルで任意にさらに置換されている);アリール(前記アリールは、−CN、−CH、F、又は−OCHで任意にさらに置換されている)であり、R’のそれぞれは、CF;水素;ハロ;ヘテロシクリル;C;OCH;CH;フラニル、ピロリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、及びピリジニルからなる群から選択されるヘテロアリール(前記ヘテロアリールは、メチルで任意にさらに置換されている);並びにアリール(前記アリールは、CN又はCONHで任意に置換されている)からなる群から選択され、nは、0〜3の範囲の整数であり、R’のそれぞれは、水素、又は直鎖若しくは分岐C2z+1であり、zは、1〜5の整数であり、j’は、1〜3の範囲の整数である]

[式中、R’のそれぞれは、水素、ハロ、CF、ヘテロシクリル、アリール、及び直鎖又は分岐C2w+1(wは、1〜5の整数である)からなる群から選択され、nは、0〜3の範囲の整数であり、R1’のそれぞれは、水素、又は直鎖若しくは分岐C2z+1であり、zは、1〜5の整数であり、j’は、1〜3の範囲の整数であり、Rk’及びRk’’は、互いに独立に、現れるたびに、H、C1〜4アルキル及びC1〜4シクロアルキルから選択され、Rk’及びRk’’は、窒素Nと一緒になって、アゼチジン又はピロリジンなどのヘテロシクリルを生成することもでき、好ましくは、Rk’及びRk’’は、水素、メチル、イソブチル及びシクロプロピルである]

[式中、R’のそれぞれは、水素;ハロ;ヘテロシクリル;C1〜5シクロアルキル;C1〜3アルケニル;C1〜3アルキニル;C;CF;CH;CN;フラニル、ピロリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、及びピリジニルからなる群から選択されるヘテロアリール(前記ヘテロアリールは、メチルで任意にさらに置換されている);アリール(前記アリールは、CN又はCONHで任意に置換されている);OR21;N(R21(R21のそれぞれは、独立に、水素、C1〜5アルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、及びCFからなる群から選択される);並びに直鎖又は分岐C2w+1(wは、1〜5の整数である)からなる群から選択され、nは、0〜3の範囲の整数であり、R’は、水素、又は直鎖若しくは分岐C2z+1であり、zは、1〜5の整数であり、j’は、1〜3の範囲の整数であり、Xは、Cl又はFである]

[式中、Ru’は、水素;ハロ;シクロプロピル;フラニル、ピロリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、及びピリジニルからなる群から選択されるヘテロアリール;C(前記ヘテロアリールは、メチルで任意にさらに置換されている);N(R21(R21のそれぞれは、独立に、水素、メチル、シクロプロピル、及びイソブチルからなる群から選択される)である]

[式中、Rq’及びRq’’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、H、C1〜5アルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びアラルキルから選択され、前記アリールは、C1〜5アルキル、ハロ又はCFで任意にさらに置換されている]

[式中、R’及びR’’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、H、C1〜5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル及びヘテロアラルキルから選択され、前記アリールは、C1〜5アルキル、ハロ、OMe、CN、又はCFで任意にさらに置換されており、Rvは、ハロ又はORk’’から選択され、Rk’’は、C1〜5アルキル又はC1〜5シクロアルキルから選択され、好ましくは、Rk’’は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、メチルシクロペンチルである]

[式中、Rは、−SR、C1〜5アルキル、C1〜3アルケニル又はC1〜3アルキニルからなる群から選択され、Rは、直鎖又は分岐C2z+1であり、zは、1〜5の整数である]
本発明の好ましい一態様では、一般式(IV−a)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)は、以下に記載される式(IV−a−1)又は式(IV−a−2)の化合物である

[式中、Ru’’’は、ハロ、アゼチジン、アリール;フラニル、ピロリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル及びピリジニルからなる群から選択されるヘテロアリールからなる群から選択され、前記アリールは、−CN、−CH、F、又は−OCHで任意にさらに置換されている]

[式中、Ru’は、ハロ;フラニル、ピロリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、及びピリジニルからなる群から選択されるヘテロアリール;アリール(前記アリールは、−CN、−CH、F、又は−OCHで任意にさらに置換されている)からなる群から選択され、R’は、水素又はC1〜5アルキルである]。
本発明の一態様によれば、キナーゼ阻害剤として使用するための化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体は、好ましくは、式(VI)〜(IX)の化合物[以下、クラス(II)の化合物(C)]の中から選択される化合物である

[式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、式(II)〜(V)について定義したものと同じ意味を有し、k及びmは、それぞれ独立に、現れるたびに、1〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、kは2であり、mは1である]。
本発明による化合物(C)において、好ましくは、R1’’、R2’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R及びRb’は、水素であり、UはNである。したがって、クラス(II)の好ましい化合物(C)は、以下に記載される式(VI−a)〜(IX−a)の化合物から選択される

[式中、W、B、E、R’、R1’、R1’’、R、R10、R、j’、j’’及びnは、式(II−a)〜(V−a)について先に定義されるものと同じ意味を有する]。
本発明の一態様では、クラス(II)の化合物(C)は、式(VI−a)及び(VIII−a)の化合物から選択される。
本発明の一態様によれば、キナーゼ阻害剤として使用するための化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体は、好ましくは、式(IX’)〜(XII)の化合物[以下、クラス(III)の化合物(C)]の中から選択される化合物である

[式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、式(II)〜(V)について先に定義されるものと同じ意味を有し、k及びmは、それぞれ独立に、現れるたびに、0〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、k及びmは1であり、p1は、0〜2の範囲の整数であり、好ましくは、p1は、0であり、R’’は、独立に、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルから選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル又はC2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、好ましくは、R’’は、独立に、水素、又はC1〜4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル等から選択され、ただし、式(IX’)において、WがC−Hであり、R’及びR’’が水素であり、mが0であり、kが1であり、R、R’及びRが水素である場合、j’は1〜3の範囲の整数である]。
本発明による化合物(C)において、好ましくは、R1’’、R2’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R及びRb’は、水素であり、UはNである。したがって、クラス(III)の好ましい化合物(C)は、以下に記載される式(IX−a)〜(XII−a)の化合物から選択される

[式中、W、B、E、R’、R1’、R1’’、R、R10、R、j’、j’’及びnは、式(II−a)〜(V−a)について先に定義されるものと同じ意味を有する]。
本発明の一態様では、クラス(III)の化合物(C)は、式(IX−a)及び(XI−a)の化合物から選択される。
本発明の一態様によれば、キナーゼ阻害剤として使用するための化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体は、好ましくは、式(XIII)〜(XVI)の化合物[以下、クラス(IV)の化合物(C)]の中から選択される化合物である

[式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、式(II)〜(V)について先に定義されるものと同じ意味を有し、R’’は、式(IX)〜(XII)について先に定義されるものと同じ意味を有し、k及びmは、それぞれ独立に、現れるたびに、0〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、kは0であり、mは0であり、p4は、0〜6の範囲の整数であり、好ましくは、p4は、0〜3の範囲の整数であり、より好ましくは、p4は0である]。
本発明による化合物(C)において、好ましくは、R1’’、R2’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R及びRb’は水素であり、UはNである。したがって、クラス(IV)の好ましい化合物(C)は、以下に記載される式(XIII−a)〜(XVI−a)の化合物から選択される

[式中、W、B、E、R’、R1’、R1’’、R、R10、R、j’、j’’及びnは、式(II−a)〜(V−a)について先に定義されるものと同じ意味を有する]。
本発明の一態様では、クラス(IV)の化合物(C)は、式(XIII−a)及び(XV−a)の化合物から選択される。
本発明の一態様によれば、キナーゼ阻害剤として使用するための化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体は、好ましくは、式(XVII)〜(XX)の化合物[以下、クラス(V)の化合物(C)]の中から選択される化合物である

[式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、式(II)〜(V)について先に定義されるものと同じ意味を有し、R’’は、式(IX)〜(XII)について先に定義されるものと同じ意味を有し、点線で示された結合は、少なくとも1つの二重結合を表し、k及びmは、それぞれ独立に、現れるたびに、0〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、kは1であり、mは0であり、p5は、0〜4の範囲の整数であり、好ましくは、p5は、0〜2の範囲の整数であり、より好ましくは、p5は0である]。
本発明による化合物(C)において、好ましくは、R1’’、R2’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R及びRb’は水素であり、UはNである。したがって、クラス(V)の好ましい化合物(C)は、以下に記載される式(XVII−a)〜(XX−a)の化合物から選択される

[式中、W、B、E、R’、R1’、R1’’、R、R10、R、j’、j’’及びnは、式(II−a)〜(V−a)について先に定義されるものと同じ意味を有する]。
本発明の一態様では、クラス(V)の化合物(C)は、式(XVII−a)及び(XIX−a)の化合物から選択される。
本発明の一態様によれば、キナーゼ阻害剤として使用するための化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体は、好ましくは、式(XXI)〜(XXIV)の化合物[以下、クラス(VI)の化合物(C)]の中から選択される化合物である

[式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、式(II)〜(V)について先に定義されるものと同じ意味を有し、R’’は、式(IX)〜(XII)について先に定義されるものと同じ意味を有し、k及びmは、それぞれ独立に、現れるたびに、0〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、kは1であり、mは0であり、p4は、0〜6の範囲の整数であり、好ましくは、p4は、0〜3の範囲の整数であり、より好ましくは、p4は0である]。
本発明による化合物(C)において、好ましくは、R1’’、R2’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R及びRb’は、水素であり、UはNである。したがって、クラス(VI)の好ましい化合物(C)は、以下に記載される式(XI−a)〜(XIII−a)の化合物から選択される

[式中、W、B、E、R’、R1’、R1’’、R、R10、R、j’、j’’及びnは、式(II−a)〜(V−a)について先に定義されるものと同じ意味を有する]。
本発明の一態様では、クラス(VI)の化合物(C)は、式(XXI−a)及び(XXIII−a)の化合物から選択される。
本発明による化合物(C)の好ましい一態様では、一般式(I)の化合物(C)のAは、独立に、以下の部分から選択される。

本発明による化合物(C)の別の好ましい態様では、一般式(I)の化合物(C)のAは、独立に、以下の部分から選択される。
本発明の好ましい一態様では、一般式(II)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)は、以下に記載される式(XXVI)〜(LIX)、(LXIV)〜(CXIII)又は(CLVIII)の化合物の中から選択される化合物である


























本発明の好ましい一態様では、一般式(II)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)は、以下に記載される式(CXIV)〜(CXLVII)の化合物の中から選択される化合物である










本発明の好ましい一態様では、一般式(IV)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)は、以下に記載される式(CXLVIII)〜(CLVII)、(CLIX)〜(CLXX)又は(XXV)〜(XXV−13)の化合物の中から選択される化合物である








本発明の好ましい一態様では、一般式(XVII)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)は、式(LX)の化合物である
本発明の好ましい一態様では、一般式(XIII)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)は、以下に記載される式(LXI)又は(LXII)の化合物の中から選択される
本発明の好ましい一態様では、一般式(IX’)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)は、以下に記載される式(LXIII)による化合物である
本発明のより好ましい一態様では、一般式(I)によるキナーゼ阻害剤として使用するための本発明による化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体は、先に定義される式(XXV)の化合物である。
本発明はさらに、プロテインキナーゼ活性を阻害するin vitroの方法であって、プロテインキナーゼを、先に定義される式(I)の化合物[以下、化合物(C)]、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体と接触させるステップを含む方法に関する

[式中、
− Aのそれぞれは、独立に、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルは、ハロ、NO、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR11、SR11、N(R11、OC(R11O、OC(R11C(R11O、S(O)R12、SO12、SON(R11、S(O)11、P(O)(OR11、SONR11COR12、SONR11CO12、SONR11CON(R11、NR11COR12、NR11CO12、NR11CON(R11、NR11C(NR11)NHR11、COR11、CON(R11、CONR11SO12、NR11SO12、SONR11CO12、OCONR11SO12、OC(O)R11、C(O)OCHOC(O)R11、及びOCON(R11からなる群から独立に選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、それぞれ任意のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール置換基は、ハロ、NO、アルキル、シクロアルキル、アリール、CF、N(R11、アルキル若しくはアリール若しくはヘテロアリールアミド、NR11COR12、NR11SO12、COR11、CON(R11、NR11CON(R11、OC(O)R11、OC(O)N(R11、S(O)11、P(O)(OR11、SR11、S(O)R12、SO12、SON(R11、CN、又はOR11で任意にさらに置換されており、R11及びR12のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル及びCFからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキル置換基は、ハロ、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、モノ−若しくはジアルキルアミノ、アルキル若しくはアリール若しくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、又はヘテロアリールで任意に置換されており、
− X及びYのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、O、C、S、NRから選択され、Rは、水素、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
− Zのそれぞれは、O、S、N−CN、N−ORであり、Rは、水素、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
− R及びRのそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素;C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニル(前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されている);OR13、SR13又はN(R13(R13のそれぞれは、互いに独立に、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択される)からなる群から選択され、jは、0〜7の範囲の整数であり、ただしj=0であり、Y=NRである場合、A及びRは、一緒になって飽和又は不飽和の環式部分を生成することができ、
− R、R3’、R及びR4’のそれぞれは、互いに独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニルからなる群から選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、
− Tのそれぞれは、O、S、NR、又は式(T−a)〜(T−e)の二価の部分からなる群から選択され、第2の結合点は、環式系のいかなる炭素原子にも存在することができ、点線で示された結合は、任意の二重結合を表し、

は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
− R’’のそれぞれは、独立に、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニルからなる群から選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、p1のそれぞれは、0〜4の範囲の整数であり、p2のそれぞれは、0〜6の範囲の整数であり、p3のそれぞれは、0〜8の範囲の整数であり、p4のそれぞれは、0〜10の範囲の整数であり、p5のそれぞれは、0〜8の範囲の整数であり、
− kのそれぞれは、0〜7の範囲の整数であり、lのそれぞれは、0〜1の範囲の整数であり、mのそれぞれは、0〜7の範囲の整数であり、ただしk及びmの合計は、1以上である]。
前述の化合物(C)について記載されるすべての定義及び優先態様は、この態様及び下記のすべてのさらなる態様に等しく適用されることがさらに理解される。
前述及び下記において使用される場合、別段の注記がない限り、以下の定義が適用される。
ハロという用語は、単独又は組合せで、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、フルオロ(F)、ヨード(I)であるすべてのハロゲンを意味する。
アルキルという用語は、単独又は組合せで、別段の指定がない限り1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜15個の炭素原子を含有するアルカンから誘導された基を意味し、例えばCF〜Gアルキルは、F〜G個の炭素原子を有する直鎖又は分岐のアルキル基を定義し、例えばC1〜4アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐のアルキル基、例えばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピルなどを定義する。アルキル基は、直鎖アルキル又は分岐アルキルであり得る。好ましくは1〜15個の炭素原子、より好ましくは1〜8個の炭素原子、さらにより好ましくは1〜6個の炭素原子、最も好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル等であり得る。アルキルはまた、シクロアルキル部分を含有するか、又はそれによって中断されている直鎖又は分岐アルキル基を包含する。直鎖又は分岐アルキル基は、安定な化合物を生成するためのあらゆる利用可能な点で結合している。この例として、4−(イソプロピル)−シクロヘキシルエチル又は2−メチル−シクロプロピルペンチルが挙げられるが、それらに限定されない。
アルケニルという用語は、単独又は組合せで、別段の指定がない限り2〜20個の炭素原子、好ましくは2〜17個の炭素原子、より好ましくは2〜10個の炭素原子、さらにより好ましくは2〜8個の炭素原子、最も好ましくは2〜4個の炭素原子、及び少なくとも1個の炭素と炭素の二重結合、好ましくは1〜3個の炭素と炭素の二重結合、より好ましくは1〜2個の炭素と炭素の二重結合、最も好ましくは1個の炭素と炭素の二重結合を含有する直鎖又は分岐炭化水素を意味する。アルケニル基の例として、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキセニルアルキル等が挙げられる。アルケニルはまた、シクロアルキル部分を含有するか、又はそれによって中断されている直鎖又は分岐アルケニル基を包含する。炭素と炭素の二重結合は、シクロプロピルを除き、シクロアルキル部分内に含有され得るか、又は直鎖若しくは分岐部分内に含有され得る。
アルキニルという用語は、単独又は組合せで、2〜20個の炭素原子、好ましくは2〜17個の炭素原子、より好ましくは2〜10個の炭素原子、さらにより好ましくは2〜8個の炭素原子、最も好ましくは2〜4個の炭素原子を含有し、少なくとも1個、好ましくは1個の、炭素と炭素の三重結合を含有する直鎖又は分岐炭化水素を意味する。アルキニル基の例として、エチニル、プロピニル、ブチニル等が挙げられる。
アリールという用語は、単独又は組合せで、好ましくは5〜7個の環員、より好ましくは5〜6個の環員のシクロアルキル若しくはヘテロシクリルと縮合し、且つ/又は1〜5個の基若しくは置換基で任意に置換されている任意に炭素環式のフェニル、ナフチル又はアントラセニルを意味する。アリールは、任意に置換されていてよく、それによって、置換基が1点でアリールに結合するか、又は置換基が2点でアリールに結合して、二環式系、例えばベンゾジオキソール、ベンゾジオキサン、ベンズイミダゾールを生成する。
ヘテロアリールという用語は、単独又は組合せで、O、S、及びN基から独立に選択される1個又は2個以上の、好ましくは1〜4個のヘテロ原子、より好ましくは1〜3個のヘテロ原子を含有し、1〜5個の基又は置換基で任意に置換されている、5個若しくは6個の環原子を含有する単環式芳香環構造、又は8〜10個の原子を有する二環式芳香族基を意味する。ヘテロアリールはまた、酸化されたS又はN、例えばスルフィニル、スルホニル及び第三級環窒素のN−オキシドを包含することを企図される。安定な芳香環を保持するように、炭素原子又は窒素原子が、ヘテロアリール環構造の結合点になる。より具体的には、ヘテロアリールという用語は、ピリジル、フラニル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリミジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾオキサゾリル、キノリル、イソキノリル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ジベンゾフラン、及びベンゾジアゼピン−2−オン−5−イル等を包含するが、それらに限定されない。
ヘテロシクリルという用語は、単独又は組合せで、3〜12個の炭素原子を有し、O、S、P又はNからそれぞれ独立に選択される1個、2個、3個、又は4個のヘテロ原子を含有する、飽和、部分的に不飽和の又は完全に不飽和の単環、二環、又は三環を示すことを企図され、これらは、5〜6個の環員の任意にベンゾ縮合された若しくは縮合されたヘテロアリールであり、且つ/又はシクロアルキルの場合と同様に任意に置換されている。ヘテロシクリル(heterocycyl)はまた、酸化されたS又はN、例えばスルフィニル、スルホニル及び第三級環窒素のN−オキシドを包含することを企図される。結合点は、炭素原子又は窒素原子にある。各場合、ヘテロシクリルは、アリールと縮合して、二環式環系を生成することができる。
シクロアルキルという用語は、3〜15個の炭素原子を含有する単環式又は多環式アルキル基を指す。好ましくは、シクロアルキル基は、環1個当たり3〜8個の環員、より好ましくは3〜6個の環員の単環式、二環式又は三環式環系、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル等である。
アラルキルという用語は、アルキル基が結合する芳香族の核を含有する有機化合物を指す。これらのアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル等の基を包含する。したがって、アラルキルという用語は、アラルキル炭化水素、例えばアルキルベンゼン、及び様々なアルキルナフタレンを包含すると認められる。アラルキル化合物という用語のこの定義から、この用語は、例えば、ベンジル、3つの異性体のキシリル、2つの異性体のトリメチルベンゼン、エチルベンゼン、p−メチルビフェニル、a−メチルナフタレン等の化合物を包含すると認められる。
本発明はさらに、担体、並びに活性成分としての有効量の本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定され、本明細書に提示される態様のいずれか1つに定義される、式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物を含む医薬組成物に関する。
本発明は、医薬として使用するための、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定され、本明細書に提示される態様のいずれか1つに定義される、式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物に関する。
本発明は、がん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患、線維増殖性疾患及び疼痛感作障害から選択される疾患の処置に使用するための、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定され、本明細書に提示される態様のいずれか1つに定義される、式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物に関する。
本発明はさらに、温血動物におけるプロテインキナーゼ活性を阻害する方法に関し、前記方法は、キナーゼ阻害に有効な量の本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定され、本明細書に提示される態様のいずれか1つによる、式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物を、それを必要とする動物に投与するステップを含む。
本発明はさらに、温血動物におけるプロテインキナーゼ活性を阻害する方法に関し、前記方法は、キナーゼ阻害に有効な量の本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定され、本明細書に提示される態様のいずれか1つによる、式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物を、それを必要とする動物に投与するステップを含み、プロテインキナーゼは、ABL1、ACVR1B(ALK4)、AKT1(PKBアルファ)、AMPK A1/B1/G1、AURKA(オーロラA)、BTK、CDK1/サイクリンB、CHEK1(CHK1)、CSNK1G2(CK1 γ2)、CSNK2A1(CK2 α1)、DYRK3、EGFR(ErbB1)、EPHA2、ERBB2(HER2)、FGFR1、FLT3、FRAP1(mTOR)、GSK3B(GSK3 β)、IGF1R、IKBKB(IKK β)、INSR、IRAK4、JAK3、KDR(VEGFR2)、KIT、LCK、MAP2K1(MEK1)、MAP4K4(HGK)、MAPK1(ERK2)、MAPK14(p38 α)、MAPK3(ERK1)、MAPK8(JNK1)、MARK2、MET(cMet)、NEK1、PAK4、PDGFRB(PDGFR β)、PHKG2、PIM1、PLK1、PRKACA(PKA)、PRKCB1(PKC βI)、ROCK1、RPS6KA3(RSK2)、RPS6KB1(p70S6K)、SRC、SYK、及びTEK(Tie2)からなる群から選択される。
本発明はさらに、温血動物におけるがん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患、線維増殖性疾患から選択される疾患を処置し、疼痛感作を処置する方法に関し、前記方法は、有効量の本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定され、本明細書に提示される態様のいずれか1つによる、式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物を、それを必要とする動物に投与するステップを含む。
定義において使用されるいかなる分子部分上の基の位置も、化学的に安定である限り、このような部分上のいずれにあってもよいことに留意されたい。
変数の定義において使用される基は、別段指定されない限り、すべての可能な異性体を包含する。例えば、ピリジルは、2−ピリジル、3−ピリジル及び4−ピリジルを包含し、ペンチルは、1−ペンチル、2−ペンチル及び3−ペンチルを包含する。
いかなる変数も、あらゆる成分において2回以上生じる場合、各定義は独立である。「式(I)の化合物(C)」、又は「本化合物」という用語、又は類似の用語は、以下に使用されるときはいつでも、式(I)のすべての化合物(C)、N−オキシド、付加塩、及び立体化学的な異性体形態を包含することを意味する。一態様は、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のあらゆるサブグループ、並びにそのN−オキシド、その可能な立体異性体としての塩を含む。別の態様は、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のあらゆるサブグループ、並びにその可能な立体異性体としての塩を含む。
本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物は、いくつかの不斉中心を有し、立体化学的な異性体形態として存在する。「立体化学的な異性体形態」という用語は、本明細書で使用される場合、同じ結合順序によって結合した同じ原子から構成されているが、相互交換できない異なる三次元構造を有する、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物が有することができるあらゆる可能な化合物を定義する。
別段言及又は指定がなされない限り、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物の化学名は、前記化合物が有することができるあらゆる可能な立体化学的な異性体形態の混合物を包含する。前記混合物は、前記化合物の基本的な分子構造のあらゆるジアステレオマー及び/又はエナンチオマーを含有することができる。本発明の化合物のあらゆる立体化学的な異性体形態は、純粋形態でも、又は互いに混合された状態でも、本発明の範囲に包含されることが企図される。
本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物、並びに本明細書に言及される中間体の純粋な立体異性体は、前記化合物又は中間体の同じ基本的な分子構造の他のエナンチオマー又はジアステレオマー形態を実質的に含まない異性体と定義される。特に、「立体異性的に純粋な」という用語は、少なくとも80%の立体異性体過剰(すなわち最小90%の一方の異性体及び最大10%の他方の可能な異性体)から100%までの立体異性体過剰(すなわち100%の一方の異性体及び他方はなし)を有する化合物又は中間体、より具体的には、90%から100%までの立体異性体過剰を有し、さらにより具体的には94%から100%までの立体異性体過剰を有し、最も具体的には97%から100%までの立体異性体過剰を有する化合物又は中間体に関する。「鏡像異性的に純粋な」及び「ジアステレオマー的に純粋な」という用語は、それぞれ当該混合物の鏡像体過剰及びジアステレオマー過剰を考慮して、同様に理解されるべきである。
本発明の化合物及び中間体の純粋な立体異性体は、当技術分野で公知の適用手順によって得ることができる。例えば、エナンチオマーは、光学的に活性な酸又は塩基を用いてそれらのジアステレオマー塩を選択的に結晶化することによって、互いに分離することができる。その例は、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸及びカンファースルホン酸である。或いは、エナンチオマーは、クロマトグラフィー技術によってキラル固定相を使用して分離することができる。前記立体化学的に純粋な異性体形態はまた、反応が立体特異的に生じるという条件で、適切な出発材料の対応する立体化学的に純粋な異性体形態から誘導することができる。好ましくは、特異的な立体異性体が望ましい場合、前記化合物は、立体特異的な調製方法によって合成される。これらの方法では、エナンチオマー的に純粋な出発材料が有利に用いられる。
本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物の、ジアステレオマーのラセミ体は、従来の方法によって別個に得ることができる。有利に用いることができる適切な物理的分離方法は、例えば、選択的結晶化及びクロマトグラフィー、例えばカラムクロマトグラフィーである。
本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物、N−オキシド、塩、溶媒和物、及びその調製に使用される中間体のいくつかについて、実験では立体化学的な絶対配置が決定されなかった。
当業者は、例えばX線回折などの当技術分野で公知の方法を使用して、このような化合物の絶対配置を決定することができる。
本発明はまた、本明細書で特定される式(I)の本発明の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物上に生じる原子のすべての同位体を包含することを企図される。同位体は、同じ原子番号を有するが、異なる質量数を有する原子を包含する。一般的な例として、それに限定されるものではないが、水素の同位体は、トリチウム及び重水素を包含する。炭素の同位体は、C−13及びC−14を包含する。
治療上の使用では、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物の塩は、対イオンが薬学的に許容される塩であり、それらの塩は、薬学的に許容される酸付加塩及び塩基付加塩と呼ぶことができる。しかし、薬学的に許容されない酸及び塩基の塩も、例えば薬学的に許容される化合物の調製又は精製において使用することができる。すべての塩は、薬学的に許容されようとそうでなかろうと、本発明の範囲に包含される。
本明細書で既に言及されている薬学的に許容される酸付加塩及び塩基付加塩は、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物が生成することができる、治療的に活性な非毒性の酸付加塩及び塩基付加塩の形態を含むことを意味する。薬学的に許容される酸付加塩は、好都合には、アニオン形態のこのような適切な酸を用いて塩基形態を処理することによって得ることができる。適切なアニオンは、例えば、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、酒石酸水素塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カンシル酸(camsyiate)、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストラート、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプチン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニラート(glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、メチル硫酸塩、ムチン酸、ナプシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トリエチオダイド等を含む。最適な対イオンを、イオン交換樹脂を使用して導入することができる。それとは逆に、前記塩形態は、適切な塩基を用いて処理することによって、遊離塩基形態に変換することができる。
また、酸性プロトンを含有する、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物は、カチオン形態の適切な有機塩基及び無機塩基を用いて処理することによって、それらの非毒性の金属塩又はアミン付加塩形態に変換することができる。適切な塩基性塩は、例えばベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン、プロカイン等の有機カチオンを用いて生成された塩、及び例えばアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の金属カチオンを用いて生成された塩を含む。それとは逆に、前記塩形態は、適切な酸を用いて処理することによって、遊離形態に変換することができる。
また、前述の付加塩という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物、並びにその塩が生成することができる溶媒和物を含む。このような溶媒和物は、例えば水和物、アルコラート等である。
本明細書で特定される式(I)の本発明の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物の、N−オキシド形態は、1つ又はいくつかの窒素原子が、いわゆるN−オキシドに酸化されている、式(I)の化合物を含むことを意味する。
本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物は、金属結合特性、キレート特性、錯体生成特性を有することができ、したがって、金属錯体又は金属キレートとして存在し得ることを理解されよう。本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物の、このような金属化誘導体は、本発明の範囲に包含されることが企図される。
また、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物のいくつかは、それらの互変異性体の形態で存在することができる。このような形態は、先の式では明確に示されていないが、本発明の範囲に包含されることが企図される。
さらなる一側面では、本発明は、治療有効量の本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物、並びに薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物に関する。治療有効量とは、この文脈では、疾病の対象又は疾病になる危険性がある対象における、プロテインキナーゼによって媒介される疾患に対して予防的に作用し、その疾患を安定にし、又は低減するのに十分な量であり、特にプロテインキナーゼは、ABL1、ACVR1B(ALK4)、AKT1(PKBアルファ)、AMPK A1/B1/G1、AURKA(オーロラA)、BTK、CDK1/サイクリンB、CHEK1(CHK1)、CSNK1G2(CK1 γ2)、CSNK2A1(CK2 α1)、DYRK3、EGFR(ErbB1)、EPHA2、ERBB2(HER2)、FGFR1、FLT3、FRAP1(mTOR)、GSK3B(GSK3 β)、IGF1R、IKBKB(IKK β)、INSR、IRAK4、JAK3、KDR(VEGFR2)、KIT、LCK、MAP2K1(MEK1)、MAP4K4(HGK)、MAPK1(ERK2)、MAPK14(p38 α)、MAPK3(ERK1)、MAPK8(JNK1)、MARK2、MET(cMet)、NEK1、PAK4、PDGFRB(PDGFR β)、PHKG2、PIM1、PLK1、PRKACA(PKA)、PRKCB1(PKC βI)、ROCK1、RPS6KA3(RSK2)、RPS6KB1(p70S6K)、SRC、SYK、及びTEK(Tie2)からなる群から選択される。プロテインキナーゼによって媒介される疾病の例として、特にがん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患、線維増殖性疾患及び疼痛感作障害が挙げられる。
またさらなる一側面では、本発明は、本明細書で特定される医薬組成物を調製する方法であって、薬学的に許容される担体を、治療有効量の本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物と十分に混合するステップを含む方法に関する。
したがって、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物は、投与目的で様々な薬学的形態に製剤化することができる。適切な組成物として、全身投与される薬物のために通常用いられるすべての組成物を挙げることができる。本発明の医薬組成物を調製するために、活性成分としての有効量の特定の化合物、任意にさらに塩形態又は金属錯体は、薬学的に許容される担体と十分に混合されるものとして合わされ、それらの担体は、投与に望ましい調製物の形態に応じて、多種多様な形態をとることができる。これらの医薬組成物は、特に経口、直腸内、経皮投与、又は非経口注射に適した単位剤形であることが望ましい。例えば、組成物を経口剤形に調製するには、懸濁液、シロップ、エリキシル、エマルジョン及び溶液などの経口液体調製物の場合、例えば、水、グリコール、油、アルコールなどの通常の医薬媒体のいずれかを用いることができ、又は散剤、丸剤、カプセル剤、及び錠剤の場合、デンプン、糖、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などの固体担体を用いることができる。
錠剤及びカプセル剤は、それらの投与が容易であるため、最も有利な経口単位剤形であり、その場合には明らかに、固体医薬担体が用いられる。非経口組成物では、担体は、通常、少なくとも大部分が滅菌水から構成されるが、例えば溶解を助ける他の成分も包含され得る。例えば、担体が、生理食塩水溶液、グルコース溶液、又は生理食塩水とグルコース溶液の混合物を含む注射可能な溶液を調製することができる。注射可能な懸濁液も調製することができ、その場合、適切な液体担体、懸濁化剤等を用いることができる。また、使用直前に液体形態調製物に変換することが企図される固体形態調製物も包含される。経皮投与に適した組成物では、担体は、任意に、浸透促進剤及び/又は適切な湿潤剤を、皮膚に著しく有害な作用を及ぼさないあらゆる性質の、少量の割合の適切な添加剤と合わせて含む。
本発明の、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物はまた、経口吸入又は吹送を介して、当技術分野でこのやり方を介する投与のために用いられる方法及び製剤を用いることによって、投与することができる。したがって一般に、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物は、溶液、懸濁液又は乾燥散剤の形態で肺に投与することができるが、溶液が好ましい。経口吸入又は吹送を介する溶液、懸濁液又は乾燥散剤の送達のために開発されたいかなるシステムも、本化合物の投与に適している。
したがって、本発明はまた、口を介する吸入又は吹送による投与に適合された、本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物、並びに薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。好ましくは、本発明の化合物は、噴霧化又はエアロゾル化用量の溶液の吸入を介して投与される。
投与を容易にし、投与量を均一にするために、前述の医薬組成物を単位剤形で製剤化することが特に有利である。単位剤形とは、本明細書で使用される場合、単位投与量として適した物理的に別個の単位を指し、各単位は、所望の治療効果をもたらすように算出された所定量の活性成分を、必要な医薬担体と共に含有する。このような単位剤形の例は、錠剤(割線入り錠剤又はコーティング錠剤を包含する)、カプセル剤、丸剤、坐剤、散剤小包、ウエハ、注射可能な溶液又は懸濁液等、及びそれらが複数に分割されたものである。
本明細書で特定される式(I)の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの化合物は、キナーゼ阻害特性を示す。本発明の化合物及び方法を使用して処置可能な疾病及び疾患には、がん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患、線維増殖性疾患及び疼痛感作障害などの、プロテインキナーゼによって媒介される疾患が包含される。本発明の化合物の多くは、有利な薬物動態プロファイルを示すことができ、バイオアベイラビリティに関して、許容される半減期、AUC(曲線下面積)及びピーク値、並びに不十分な急速発現及び組織保持などの好ましくない現象がないことを包含する、魅力的な特性を有することができる。
本発明の組合せは、医薬として使用することができる。薬又は処置方法としての前記使用は、疾病の対象に、疾病と関連する状態を治療するのに有効な量を全身投与することを含む。結果的に、本発明の組合せは、がん、炎症性障害、心血管疾患、ウイルス誘導性疾患、循環器疾患、線維増殖性疾患及び疼痛感作障害を包含する、プロテインキナーゼと関連する疾病又は疾患を処置、防止又は治療するのに有用な医薬の製造において使用することができる。
「治療有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、本発明に照らして研究者、獣医、医師又は他の臨床医の標的となる組織、系、動物又はヒトにおいて、処置対象となる疾患の症状の軽減を包含する生物学的又は医学的応答を誘発する、活性化合物又は構成成分又は医薬品の量を意味する。
一般に、抗ウイルス効果のある1日量は、1日当たり0.01mg〜1500mg、より好ましくは1日当たり0.1mg〜50mgとなり得ることが意図される。必要な用量を、1日を通して適切な間隔で1つ、2つ、3つ、4つ以上の(下位)用量として投与することが適している場合がある。前記(下位)用量は、単位剤形当たり、例えば1〜1000mg、特に5〜200mgの活性成分を含有する単位剤形として製剤化することができる。
正確な投与量及び投与頻度は、当業者に周知の通り、使用される式(I)の特定の化合物(C)、又は本明細書で特定される式(II)〜(LXIII)及び(I−a)〜(XXIV−a)の化合物のサブグループのいずれかの特定の化合物、処置を受ける特定の状態、処置を受ける状態の重症度、特定の患者の年齢、重量、性別、障害の程度及び全般的な身体状態、並びに個体が摂取する場合がある他の医薬品に応じて決まる。さらに、前記有効な1日量は、処置を受けた対象の応答に応じて、且つ/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて低減又は増大され得ることが明らかである。したがって、本明細書で既に言及した有効な1日量の範囲は、単なる指針である。
(例1)
カルバマート非環式プリンヌクレオシド類似体の合成のための一般手順
以下の手順は、いくつかのカルバマート非環式プリンヌクレオシド類似体の調製を例示し、合成スキームを下記で概説する。合成は、ステップ(1)におけるアデニン環のN位での適切なハロアルキル−アセタートによるプリンのアルキル化から出発し、ステップ(2)においてアセタート基を除去する。最終ステップであるステップ(3)において、カルボニルジイミダゾール(CDI)による活性化を介して、対応するアルコールからカルバマート非環式ヌクレオシドを調製し、続いて適切なアミンと反応させる(3)。ステップ(3)で使用されるような種々のアミン中間体の合成は、下記の例6で例示する。最終化合物の構造の例は、下記の表1中に見出すことができる。
ステップ(1):乾燥DMF(1.5mL/mmol)中の適切なプリン(1当量)及び炭酸セシウム(1.2当量)の撹拌混合物に、4−ブロモブチルアセタート(1.2当量)を窒素雰囲気下で滴下添加した。反応混合物を室温で終夜放置した。次いで、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をDCMと水との間で分配した。有機層をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、ステップ(1)を例示する例である:
4−(6−アミノプリン−9−イル)ブチルアセタートをアデニン(1.35g、10mmol)から調製した。収量:白色粉末として2.12g(85%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.36 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 5.71 (bs, 2H), 4.24 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.10 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.04 (s, 3H), 2.00-1.94 (m, 2H), 1.72-1.65 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルアセタートを2−クロロアデニン(2.5g、15mmol)から調製した。収量:白色粉末として3.55g(83%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.77 (s, 1H), 6.15 (bs, 2H), 4.21 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.11 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.05 (s, 3H), 2.02-1.93 (m, 2H), 1.73-1.63 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−フルオロ−プリン−9−イル)ブチルアセタートは、抽出を行わなかったこと以外は一般手順に従って、2−フルオロアデニン(530mg、1.98mmol)から調製した。収量:白色粉末として384mg(86%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.75 (s, 1H), 5.72 (bs, 2H), 4.18 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 4.11 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.05 (s, 3H), 1.99-1.91 (m, 2H), 1.72-1.65 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−アミノ−プリン−9−イル)ブチルアセタートは、抽出を行わなかったこと以外は一般手順に従って、2−アミノアデニン(300mg、2.00mmol)から調製した。収量:白色粉末として345mg(65%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (s, 1H), 6.62 (bs, 2H), 5.76 (bs, 2H), 4.02-3.94 (m, 4H), 1.99 (s, 3H), 1.83-1.73 (m, 2H), 1.57-1.48 (m, 2H).
ステップ(2):アンモニア水溶液(28%、2.5mL/mmol)を、MeOH(2.5mL/mmol)中の保護化合物の撹拌懸濁液に添加した。反応混合物を35℃に加熱し、終夜撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、続いてフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜20%MeOH)により精製して、脱保護化合物を得た。
以下の化合物は、ステップ(2)を例示する例である:
4−(6−アミノプリン−9−イル)ブタン−1−オールを4−(6−アミノプリン−9−イル)ブチルアセタート(2.07g、8.3mmol)から調製した。収量:白色粉末として1.51g(87%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.14 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.17 (bs, 2H), 4.44 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.15 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.43-3.37 (m, 2H), 1.88-1.78 (m, 2H), 1.42-1.33 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オールを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルアセタート(2.32g、8.18mmol)から調製した。収量:白色粉末として1.92g(97%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.16 (s, 1H), 7.73 (bs, 2H), 4.44 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.10 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.42-3.37 (m, 2H), 1.85-1.78 (m, 2H), 1.42-1.32 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−フルオロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オールを4−(6−アミノ−2−フルオロ−プリン−9−イル)ブチルアセタート(530mg、1.98mmol)から調製した。収量:白色粉末として384mg(86%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.12 (s, 1H), 7.75 (bs, 2H), 4.44 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.43-3.37 (m, 2H), 1.85-1.76 (m, 2H), 1.42-1.32 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−アミノ−プリン−9−イル)ブタン−1−オールを4−(6−アミノ−2−アミノ−プリン−9−イル)ブチルアセタート(339mg、1.28mmol)から調製した。収量:白色粉末として274mg(96%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.69 (s, 1H), 6.60 (bs, 2H), 5.75 (bs, 2H), 4.44 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.43-3.36 (m, 2H), 1.80-1.71 (m, 2H), 1.42-1.33 (m, 2H).
ステップ(3):DMF(2mL)中の化合物(1当量)の撹拌溶液に、カルボニルジイミダゾール(1.5当量)を窒素雰囲気下で添加した。室温で2時間撹拌した後、適切なアミン(3当量)を添加し、反応混合物を完了まで室温又は50℃で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、カルバマート誘導体を得た。場合によっては、残留遊離アミンを除去するために、EtOでさらに摩砕する必要があった。
以下の化合物は、ステップ(3)を例示する例である:
4−(6−アミノプリン−9−イル)ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを4−(6−アミノプリン−9−イル)ブタン−1−オール(62mg、0.3mmol)から調製した。収量:白色粉末として75mg(60%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.12 (s, 1H), 7.60 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 7.18 (bs, 2H), 6.83-6.78 (m, 2H), 6.67-6.70 (m, 2H), 5.97 (s, 2H), 4.16 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 4.05 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.97 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 1.89-1.79 (m, 2H), 1.56-1.46 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(48mg、0.2mmol)から調製した。収量:白色粉末として54mg(61%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.15 (s, 1H), 7.79-7.74 (m, 3H), 7-58.7.54 (m, 4H), 4.26 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 4.12 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.99 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.87-1.78 (m, 2H), 1.58-1.48 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−N−[(3−イソプロピルベンゾイミダゾール−5−イル)メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(60mg、0.25mmol)から調製した。収量:白色粉末として98mg(87%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.73 (bs, 2H), 7.68 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.09 (dd, J = 7.1, 1.2 Hz, 1H), 4.68 (七重線, J = 6.6 Hz, 1H), 4.29 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.12 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.99 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.87-1.78 (m, 2H), 1.58-1.50 (m, 8H). ESI-MS: 457.0 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−N−[[4−[2−(4−フルオロフェニル)エチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(48mg、0.2mmol)から調製した。収量:白色粉末として80mg(70%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.16 (s, 1H), 7.76-7.71 (m, 5H), 7-43.7.41 (m, 2H), 7.19-7.16 (m, 2H), 7.09-7.05 (m, 2H), 4.24 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.13 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.99 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.93 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.67 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 1.87-1.80 (m, 2H), 1.57-1.50 (m, 2H).
(例2A)
2−置換アルキル又はアリールプリン非環式ヌクレオシド類似体の調製のための一般手順

(ヘテロ)アリール−若しくはアルキル−ボロン酸(R−B(OH))又はピナコールエステル(R−Bpin)(0.3mmol、1.5当量)及び炭酸セシウム水溶液(1M、0.6mmol、3当量)を、ジオキサン(2mL)中の4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−カルバマート誘導体(0.2mmol、1当量)の撹拌溶液に添加した。反応混合物を窒素で3回パージし、次いでPd(PPh(23mg、0.02mmol、0.1当量)を導入した。反応混合物を100℃に終夜加温した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
4−[6−アミノ−2−(3−フリル)プリン−9−イル]ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートから調製した。収量:白色粉末として84mg(93%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.16-8.14 (m, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.71 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.16 (bs, 2H), 6.96 (dd, J = 1.8, 0.7 Hz, 1H), 6.83-6.78 (m, 2H), 6.71-6.68 (m, 1H), 5.97 (s, 2H), 4.21 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 4.06-4.00 (m, 4H), 1.91-1.84 (m, 2H), 1.58-1.51 (m, 2H).
4−[6−アミノ−2−(2−フリル)プリン−9−イル]ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートから調製した。収量:白色粉末として64mg(71%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.14 (s, 1H), 7.79-7.78 (m, 1H), 7.58 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.27 (bs, 2H), 7.06 (dd, J = 3.3, 0.8 Hz, 1H), 6.83-6.78 (m, 2H), 6.70-6.68 (m, 1H), 6.60 (dd, J = 1.8, 3.3 Hz, 1H), 5.97 (s, 2H), 4.19 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 4.06-3.98 (m, 4H), 1.90-1.83 (m, 2H), 1.59-1.52 (m, 2H).
4−[6−アミノ−2−(2−メチルピラゾール−3−イル)プリン−9−イル]ブチル−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートから調製した。収量:白色粉末として49mg(53%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.18 (s, 1H), 7.57 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.34 (bs, 2H), 6.82-6.78 (m, 3H), 6.70-6.67 (m, 1H), 5.97 (s, 2H), 4.26 (s, 3H), 4.22 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 4.05 (d, J = 6.1 Hz, 2H) , 3.99 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.92-1.85 (m, 2H), 1.58-1.49 (m, 2H).
4−[6−アミノ−2−(4−ピリジル)プリン−9−イル]ブチル−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートから調製した。収量:黄色粉末として65mg(71%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.69-8.67 (m, 2H), 8.23-8.21 (m, 3H), 7.59 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.42 (bs, 2H), 6.82-6.69 (m, 3H), 5.96 (s, 2H), 4.27 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 4.06-4.00 (m, 4H), 1.95-1.90 (m, 2H), 1.59-1.52 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−シクロプロピル−プリン−9−イル)ブチル−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートから調製した。収量:白色粉末として25mg(29%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.72 (s, 1H), 7.01 (bs, 1H), 6.70-6.67 (m, 3H), 5.87 (s, 2H), 4.19-4.04 (m, 6H), 2.22-2.13 (m, 1H), 1.90-1.82 (m, 2H), 1.59-1.52 (m, 2H), 1.19-1.02 (m, 4H).
Rがメチル基である場合、一般手順は例5に記載されており、下記を参照されたい。
(例2B)
2−アルコキシドプリン非環式ヌクレオシド類似体の調製のための一般手順
ステップ1:例1−ステップ2で調製した4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(1当量)に、適切なアルコール(30当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(3当量)を添加した。注記:メトキシ基の場合、ナトリウムメトキシド(7.5当量)を使用した。反応混合物を、完了まで(10〜90分間)マイクロ波中で100〜150℃に加熱した。次いで、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、ステップ1を例示する例である:
4−(6−アミノ−2−メトキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オールは、4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(241mg、1.0mmol)から、100℃で10分間のマイクロ波照射後に調製された。収量:白色粉末として172mg(73%)の表題化合物。ESI-MS: 238.3 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−エトキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オールは、4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(84mg、0.35mmol)から、100℃で15分間のマイクロ波照射後に調製された。収量:白色粉末として45mg(51%)の表題化合物。ESI-MS: 252.4 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−プロポキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オールは、4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(84mg、0.35mmol)から、100℃で1時間のマイクロ波照射後に調製された。収量:白色粉末として52mg(56%)の表題化合物。ESI-MS: 266.4 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−イソプロポキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オールは、4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(84mg、0.35mmol)から、100℃で1時間30分及び150℃で30分間のマイクロ波照射後に調製された。収量:白色粉末として26mg(28%)の表題化合物。ESI-MS: 266.4 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−イソブトキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オールは、4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(84mg、0.35mmol)から、100℃で30分間及び150℃で30分間のマイクロ波照射後に調製された。収量:白色粉末として46mg(47%)の表題化合物。
4−[6−アミノ−2−(シクロペンチルメトキシ)プリン−9−イル]ブタン−1−オールは、4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(84mg、0.35mmol)から、150℃で30分間のマイクロ波照射後に調製された。収量:白色粉末として40mg(37%)の表題化合物。ESI-MS: 266.4 (M+H)+.
ステップ2:DMF(10mL)中の2−アルコキシ誘導体(1当量)の撹拌溶液に、カルボニジイミダゾール(carbonydiimidazole)(1.5当量)を窒素雰囲気下で添加した。室温で2時間撹拌した後、適切なアミン(1.5当量)を添加し、反応混合物を週末にわたって50℃で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、カルバマート誘導体を得た。
以下の化合物は、ステップ2を例示する例である:
4−(6−アミノ−2−メトキシ−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−メトキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(47mg、0.2mmol)から調製した。収量:白色粉末として49mg(43%)。ESI-MS: 574.6 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−エトキシ−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−エトキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(45mg、0.18mmol)から調製した。収量:白色粉末として79mg(75%)。ESI-MS: 589.4 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−プロポキシ−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−プロポキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(45mg、0.18mmol)から調製した。収量:白色粉末として73mg(65%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) d 8.16 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.78-7.73 (m, 3H), 7.43-7.41 (m, 2H), 7.35-7.32 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 2H), 7.15 (bs, 2H), 4.24 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 4.15 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 4.08 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.95 (bs, 2H), 1.88-1.81 (m, 2H), 1.69 (五重線, J = 7.1 Hz, 2H), 1.57-1.47 (m, 2H), 0.95 (t, J = 7.3 Hz, 2H).
4−(6−アミノ−2−イソプロポキシ−プリン−9−イル)ブチルN−[[4[(4クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−イソプロポキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(26mg、0.10mmol)から調製した。収量:白色粉末として36mg(60%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) d 8.15 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.79-7.70 (m, 3H), 7.43-7.41 (m, 2H), 7.35-7.33 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 2H), 7.11 (bs, 2H), 5.20-5.09 (m, 1H), 4.24 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.07 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.95 (bs, 2H), 1.88-1.77 (m, 2H), 1.57-1.48 (m, 2H), 1.26 (d, J = 6.2 Hz, 6H).
4−(6−アミノ−2−イソブトキシ−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−イソブトキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(46mg、0.16mmol)から調製した。収量:白色粉末として60mg(61%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) d 8.16 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.80-7.70 (m, 3H), 7.43-7.41 (m, 2H), 7.35-7.33 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 2H), 7.16 (bs, 2H), 4.24 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.08 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 4.09-3.95 (m, 6H), 2.05-1.91 (m, 1H), 1.88-1.79 (m, 2H), 1.57-1.48 (m, 2H), 0.95 (d, J = 6.7 Hz, 6H).
4−(6−アミノ−2−シクロペンチルメトキシ−プリン−9−イル)ブチルN[[4[(4クロロフェニル)メチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−シクロペンチルメトキシ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(40mg、0.13mmol)から調製した。収量:白色粉末として52mg(63%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) d 8.16 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.80-7.70 (m, 3H), 7.43-7.41 (m, 2H), 7.35-7.32 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 2H), 7.15 (bs, 2H), 4.25 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 4.10-3.99 (m, 6H), 3.95 (bs, 2H), 2.31-2.21 (m, 1H), 1.88-1.67 (m, 4H), 1.62-1.48 (m, 6H), 1.35-1.24 (m, 2H).
(例2C)
2−メチルスルファニルプリン非環式ヌクレオシド類似体の調製
ステップ1:DMF(3.5mL)中の、例1−ステップ2で調製した4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(84mg、0.35mmol、1当量)の撹拌溶液に、ナトリウムチオメトキシド(245mg、3.5mmol、10当量)を添加した。反応混合物を110℃に6時間加温した。次いで、水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。次いで、水層を2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、4−(6−アミノ−2−メチルスルファニル−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(65mg、74%)を白色粉末として得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。ESI-MS: 254.3 (M+H)+.
ステップ2:DMF(10mL)中の2−メチルスルファニル誘導体(1当量)の撹拌溶液に、カルボニジイミダゾール(1.5当量)を窒素雰囲気下で添加した。室温で2時間撹拌した後、適切なアミン(1.5当量)を添加し、反応混合物を週末にわたって50℃で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、カルバマート誘導体を得た。
以下の化合物は、ステップ2を例示する例である:
4−(6−アミノ−2−メチルスルファニル−プリン−9−イル)ブチル−N−[[4−[(4クロロフェニル)メチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−メチルスルファニル−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(65mg、0.26mmol)から調製した。収量:白色粉末として73mg(48%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) d 8.15 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.79-7.73 (m, 3H), 7.44-7.41 (m, 2H), 7.35-7.32 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 4H), 4.25 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 4.13 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 4.01 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.95 (bs, 2H), 2.46 (s, 3H), 1.90-1.81 (m, 2H), 1.57-1.48 (m, 2H).
(例3)
2−ヨード−2−クロロプリン非環式ヌクレオシド類似体の調製

DMF(25mL)中の2−アミノ−6−クロロプリン(1.70g、10mmol、1当量)の撹拌懸濁液に、炭酸セシウム(3.90g、12mmol、1.2当量)及び4−ブロモブチルアセタート(1.74mL、12mmol、1.2当量)を滴下添加した。反応混合物を窒素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、4−(2−アミノ−6−クロロ−プリン−9−イル)ブチルアセタート(2.15g、76%)を白色粉末として得た。
DMF(5mL)中の、前のステップから得た4−(2−アミノ−6−クロロ−プリン−9−イル)ブチルアセタート(284mg、1.0mmol、1当量)の撹拌懸濁液に、ヨウ化銅(I)(19mg、0.1mmol、0.1当量)、ジヨードメタン(1.20mL、15mmol、15当量)及び亜硝酸イソアミル(0.67mL、5mmol、5当量)を添加した。反応混合物をマイクロ波中で120℃に2時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させた。次いで、得られた油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜50%EtOAc)により精製して、4−(6−クロロ−2−ヨード−プリン−9−イル)ブチルアセタート(281mg、71%)を褐色粉末として得た。ESI-MS: 395.4 (M+H)+.
(例4)
2−アルキニルプリン非環式ヌクレオシド類似体の調製のための一般手順
ステップ1:窒素雰囲気下、THF(3mL)中の4−(6−クロロ−2−ヨード−プリン−9−イル)ブチルアセタート(118mg、0.30mmol、1当量)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(100μL、0.72mmol、2.4当量)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(11mg、0.015mmol、0.05当量)及びヨウ化銅(I)(6mg、0.03mmol、0.1当量)を添加した。次いで、適切なアルキン(0.36mmol、1.2当量)を滴下添加し、反応混合物を完了まで(1〜22時間)室温で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で蒸発させ、粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜50%EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、ステップ1を例示する例である:
4−[6−クロロ−2−(2−トリメチルシリルエチニル)プリン−9−イル]ブチルアセタートを4−(6−クロロ−2−ヨード−プリン−9−イル)ブチルアセタートから調製した。収量:淡黄色油状物として101mg(92%)の表題化合物。ESI-MS: 365.6 (M+H)+.
4−[6−クロロ−2−(3−メチルブタ−1−イニル)プリン−9−イル]ブチルアセタートを4−(6−クロロ−2−ヨード−プリン−9−イル)ブチルアセタートから調製した。収量:黄色油状物として86mg(86%)の表題化合物。ESI-MS: 335.4 (M+H)+.
ステップ2:ジオキサン(10mL/mmol)中の2−アルキニル誘導体(1当量)の溶液をオートクレーブに入れた。アンモニア水溶液(28%、10mL/mmol)を添加し、反応混合物を80℃に終夜加熱した。次いで、溶媒を減圧下で除去した。残渣をメタノール(5mL/mmol)に溶解し、アンモニア水溶液(28%、5mL/mmol)を添加した。得られた溶液を、アセタート基が完全に除去されるまで(3〜6時間)室温で撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜20%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、ステップ2を例示する例である:
4−(6−アミノ−2−エチニル−プリン−9−イル)ブタン−1−オールを4−[6−クロロ−2−(2−トリメチルシリルエチニル)プリン−9−イル]ブチルアセタート(101mg、0.28mmol)から調製した。収量:黄色粉末として43mg(67%)の表題化合物。ESI-MS: 232.3 (M+H)+.
4−[6−アミノ−2−(3−メチルブタ−1−イニル)プリン−9−イル]ブタン−1−オールを4−[6−クロロ−2−(3−メチルブタ−1−イニル)プリン−9−イル]ブチルアセタート(86mg、0.26mmol)から調製した。収量:ベージュ色粉末として52mg(73%)の表題化合物。
ステップ3:DMF(10mL)中のアルキニル誘導体(1当量)の撹拌溶液に、カルボニジイミダゾール(1.5当量)を窒素雰囲気下で添加した。室温で2時間撹拌した後、適切なアミン(1.5当量)を添加し、反応混合物を週末にわたって50℃で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、カルバマート誘導体を得た。
以下の化合物は、ステップ3を例示する例である:
4−(6−アミノ−2−エチニル−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−エチニル−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(41mg、0.18mmol)から調製した。収量:白色粉末として72mg(71%)の表題化合物。ESI-MS: 568.5 (M+H)+.
4−[6−アミノ−2−(3−メチルブタ−1−イニル)プリン−9−イル]ブチルN−[[4−[(4クロロフェニル)メチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマートを4−[6−アミノ−2−(3−メチルブタ−1−イニル)プリン−9−イル]ブタン−1−オール(49mg、0.18mmol)から調製した。収量:白色粉末として75mg(69%)の表題化合物。ESI-MS: 610.6 (M+H)+.
(例5)
2−アルケニル及び2−メチルプリン非環式ヌクレオシド類似体の調製のための一般手順

ステップ1:窒素雰囲気下、ジオキサン(3mL)中の4−(6−クロロ−2−ヨード−プリン−9−イル)ブチルアセタート(118mg、0.30mmol、1当量)の撹拌溶液に、炭酸セシウム(234mg、0.72mmol、2.4当量)、アルケニルボロン酸又はメチルボロン酸(1.2当量)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(24mg、0.03mmol、0.1当量)を添加した。反応混合物を完了まで(4〜5時間)100℃に加温した。次いで、溶媒を減圧下で蒸発させ、粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜50%EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、ステップ1を例示する例である:
4−[6−クロロ−2−[(Z)−プロパ−1−エニル]プリン−9−イル]ブチルアセタートを4−(6−クロロ−2−ヨード−プリン−9−イル)ブチルアセタートから調製した。収量:褐色油状物として61mg(62%)の表題化合物。ESI-MS: 309.4 (M+H)+.
4−(6−クロロ−2−メチル−プリン−9−イル)ブチルアセタートを4−(6−クロロ−2−ヨード−プリン−9−イル)ブチルアセタートから調製した。収量:黄色油状物として42mg(49%)の表題化合物。ESI-MS: 283.5 (M+H)+.
ステップ2:ジオキサン(10mL/mmol)中の2−アルケニル又は2−メチル誘導体(1当量)の溶液をオートクレーブに入れた。アンモニア水溶液(28%、10mL/mmol)を添加し、反応混合物を80℃に終夜加熱した。次いで、溶媒を減圧下で除去した。残渣をメタノール(5mL/mmol)に溶解し、アンモニア水溶液(28%、5mL/mmol)を添加した。得られた溶液を、アセタート基が完全に除去されるまで(3〜6時間)室温で撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜20%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、ステップ2を例示する例である:
4−[6−アミノ−2−[(Z)−プロパ−1−エニル]プリン−9−イル]ブタン−1−オールを4−[6−クロロ−2−[(Z)−プロパ−1−エニル]プリン−9−イル]ブチルアセタート(61mg、0.20mmol)から調製した。収量:白色粉末として45mg(92%)の表題化合物。
4−(6−アミノ−2−メチル−プリン−9−イル)ブタン−1−オールを4−(6−クロロ−2−メチル−プリン−9−イル)ブチルアセタート(86mg、0.26mmol)から調製した。収量:白色粉末として40mg(83%)の表題化合物。ESI-MS: 222.3 (M+H)+.
ステップ3:DMF(10mL)中の2−アルケニル又は2−メチル誘導体(1当量)の撹拌溶液に、カルボニジイミダゾール(1.5当量)を窒素雰囲気下で添加した。室温で2時間撹拌した後、適切なアミン(1.5当量)を添加し、反応混合物を週末にわたって50℃で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、カルバマート誘導体を得た。
以下の化合物は、ステップ3を例示する例である:
4−[6−アミノ−2−[(Z)−プロパ−1−エニル]プリン−9−イル]ブチルN−[[4−[(4クロロフェニル)メチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマートを4−[6−アミノ−2−[(Z)−プロパ−1−エニル]プリン−9−イル]ブタン−1−オール(45mg、0.18mmol)から調製した。収量:白色粉末として48mg(46%)の表題化合物。ESI-MS: 584.6 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−メチル−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−メチル−プリン−9−イル)ブタン−1−オール(40mg、0.18mmol)から調製した。収量:白色粉末として64mg(64%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) d 8.16 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.81-7.72 (m, 3H), 7.44-7.41 (m, 2H), 7.35-7.33 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 2H), 7.06 (bs, 2H), 4.24 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 4.13 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.94 (s, 2H), 2.39 (s, 3H), 1.89-1.79 (m, 2H), 1.57-1.47 (m, 2H).
(例6)
2−アルキルプリン非環式ヌクレオシド類似体の調製のための一般手順

MeOH(10mL/mmol)中の2−アルケニル又はアルキニル誘導体(1当量)の撹拌溶液に、10%白金炭素(約20重量%)を窒素雰囲気下で添加した。水素ガスを反応混合物中に10分間バブリングし、混合物を完了まで(18〜72時間)水素雰囲気下で撹拌した。混合物をセライトのプラグに通過させ、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、予想誘導体を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
4−(6−アミノ−2−プロピル−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマートを4−[6−アミノ−2−[(Z)−プロパ−1−エニル]プリン−9−イル]ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマート(36mg、0.06mmol)から調製した。収量:白色粉末として22mg(63%)の表題化合物。ESI-MS: 586.6 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−エチル−プリン−9−イル)ブチルN−[[4[(4クロロフェニル)メチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−エチニル−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]フェニル]メチル]カルバマート(57mg、0.10mmol)から調製した。収量:白色粉末として44mg(77%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) d 8.16 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.80-7.73 (m, 3H), 7.43-7.41 (m, 2H), 7.35-7.33 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 2H), 7.04 (bs, 2H), 4.24 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.14 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.95 (s, 2H), 2.66 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 1.89-1.80 (m, 2H), 1.57-1.49 (m, 2H), 1.22 (t, J = 7.4 Hz, 3H). ESI-MS: 572.5 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−イソペンチル−プリン−9−イル)ブチルN−[[4−[(4−クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマートを4−[6−アミノ−2−(3−メチルブタ−1−イニル)プリン−9−イル]ブチ(buty)N−[[4−[(4クロロフェニル)メチルスルファモイル]−フェニル]メチル]カルバマート(57mg、0.09mmol)から調製した。収量:白色粉末として28mg(51%)の表題化合物。ESI-MS: 614.6 (M+H)+.
(例7)
2−置換アミノ非環式プリンヌクレオシド類似体の調製のための一般手順

2−プロパノール/ジオキサン(2/1mL)中の4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−カルバマート又は4−(6−アミノ−2−フルオロ−プリン−9−イル)ブチル−カルバマート誘導体(0.2mmol、1当量)の撹拌懸濁液に、トリエチルアミン(0.6mmol、3当量)及び適切なアミン(2mmol、10当量)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を完了まで密封フラスコ内で135℃に加温した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)及び/又は逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
4−[6−アミノ−2−(メチルアミノ)プリン−9−イル]ブチル−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートから調製した。収量:ベージュ色粉末として58mg(70%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.68 (s, 1H), 7.58 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 6.83-6.79 (m, 2H), 6.70-6.68 (m, 1H), 6.62 (bs, 2H), 6.15 (q, J = 6.2 Hz, 1H), 5.97 (s, 2H), 4.07 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.99 (t, J = 6.5 Hz, 4H), 2.75 (d, J = 4.7 Hz, 3H), 1.84-1.75 (m, 2H), 1.55-1.48 (m, 2H).
4−[6−アミノ−2−(ジメチルアミノ)プリン−9−イル]ブチル−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートから調製した。収量:白色粉末として50mg(59%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.52 (s, 1H), 7.39 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 6.61-6.58 (m, 2H), 6.52-6.47 (m, 1H), 5.75 (s, 2H), 3.85-3.75 (m, 6H), 3.99 (t, J = 6.5 Hz, 4H), 2.83 (s, 6H), 1.62-1.56 (m, 2H), 1.30-1.25 (m, 2H).
4−[6−アミノ−2−(メチルアミノ)プリン−9−イル]ブチル−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]を4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]カルバマートから調製した。収量:白色粉末として65mg(75%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.77 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.69 (s, 1H), 6.60-6.55 (m, 4H), 6.62 (bs, 2H), 6.16-6.13 (m, 1H), 4.26 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 4.02-3.98 (m, 4H), 2.75 (d, J = 4.7 Hz, 3H), 1.84-1.77 (m, 2H), 1.55-1.45 (m, 2H).
(例8)
3−(ヘテロ)アリール、又はアルキレニルベンジルカルバマート非環式プリンヌクレオシド類似体の調製のための一般手順

(ヘテロ)アリール−若しくはアルキレニル−ボロン酸(R−B(OH))又はピナコールエステル(R−Bpin)(0.275mmol、1.1当量)及び炭酸セシウム水溶液(1M、0.5mmol、2当量)を、ジオキサン(2.5mL)中の4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−カルバマート誘導体(0.25mmol、1当量)の撹拌溶液に添加した。反応混合物を窒素で3回パージし、次いでPd(PPh(29mg、0.025mmol、0.1当量)を導入した。反応混合物を100℃に終夜加温した。溶媒を蒸発させ、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜5%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−N−[[3−(3−フリル)フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[(3−ブロモフェニル)メチル]カルバマート(91mg、0.20mmol)から調製した。収量:白色粉末として46mg(52%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.15-8.14 (m, 2H), 7.74-7.68 (m, 4H), 7.47 (bs, 2H), 7.35-7.29 (m, 1H), 7.17-7.11 (m, 1H), 6.90 (bs, 1H), 4.19 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 4.13 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 1.85-1.78 (m, 2H), 1.56-1.51 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−N−[[3−(1−メチルピロール−2−イル)フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[(3−ブロモフェニル)メチル]カルバマートから調製した。収量:橙色粉末として87mg(77%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.15 (s, 1H), 7.74-7.68 (m, 3H), 7.41-7.29 (m, 3H), 7.15 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.82 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 6.12-6.11 (m, 1H), 6.05-6.03 (m, 1H), 4.20 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 4.12 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.00-3.97 (m, 2H), 3.61 (s, 3H), 1.84-1.78 (m, 2H), 1.57-1.50 (m, 2H).
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチル−N−[[3−(2−メチルプロパ−1−エニル)フェニル]メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[(3−ブロモフェニル)メチル]カルバマート(226mg、0.5mmol)から調製した。収量:白色粉末として133mg(62%)の表題化合物。ESI-MS: 429.0 (M+H)+.
(例9)
飽和3−アルキルベンジルカルバマート非環式プリンヌクレオシド類似体の調製のための一般手順。

乾燥メタノール(10mL/mmol)中の不飽和化合物(1当量)の撹拌溶液に、10%白金炭素(約20重量%)を窒素雰囲気下で添加した。水素ガスを反応混合物中に10分間バブリングし、混合物を完了まで水素雰囲気下で終夜撹拌した。混合物をセライトのプラグに通過させ、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び/又は逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製した結果、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[(3−プロピルフェニル)メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[[3−[(Z)−プロパ−1−エニル]フェニル]メチル]カルバマート(63mg、0.15mmol)から調製した。収量:白色粉末として30mg(48%)の表題化合物。ESI-MS: 417.4 (M+H)+.
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[(3−イソブチルフェニル)メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[[3−(2−メチルプロパ−1−エニル)フェニル]メチル]カルバマート(90mg、0.21mmol)から調製した。収量:白色粉末として55mg(61%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.15 (s, 1H), 7.73 (bs, 2H), 7.63 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.05-6.99 (m, 3H), 4.15-4.10 (m, 4H), 3.99 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.40 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 1.84-1.76 (m, 3H), 1.58-1.48 (m, 2H), 0.85 (s, 3H), 0.82 (s, 3H).
4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[(3−イソペンチルフェニル)メチル]カルバマートを4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)ブチルN−[[3−(3−メチルブタ−1−イニル)フェニル]メチル]カルバマート(60mg、0.14mmol)から調製した。収量:白色粉末として31mg(51%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.15 (s, 1H), 7.73 (bs, 2H), 7.62 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 7.22-7.17 (m, 1H), 7.05-7.00 (m, 3H), 4.14-4.10 (m, 4H), 3.99 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.51-2.49 (m, 2H, DMSOと重複), 1.87-1.77 (m, 2H), 1.57-1.38 (m, 5H), 0.90 (s, 3H), 0.88 (s, 3H). ESI-MS: 445.4 (M+H)+.
(例10)
修飾アルキル鎖非環式プリンヌクレオシド類似体の調製のための一般手順
以下の手順は、シクロプロピルプリンヌクレオシド類似体の合成を例示する。
ステップ1:乾燥THF(28mL)中の水素化ナトリウム(油中60重量%、750mg、18.90mmol、1当量)の撹拌溶液に、cis−ブタ−2−エン、1,4ジオール(1.68g、18.90mmol、1当量)を窒素雰囲気下、0℃で50分間かけて滴下添加した。反応混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。次いで、乾燥THF(28mL)中のtert−ブチルジメチルシリルクロリド(2.84g、18.90mmol、1当量)を50分間かけて滴下添加し、1時間撹拌した。反応混合物を、塩化アンモニウムの飽和溶液(35mL)の添加によりクエンチした。THFの蒸発後、水層をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中10〜30%EtOAc)により精製して、(Z)−4−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシブタ−2−エン−1−オール(3.14g、88%)を黄色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 5.70-5.68 (m, 2H), 4.26-4.25 (m, 2H), 4.20-4.18 (m, 2H), 0.90 (s, 6H), 0.09 (s, 9H).
ステップ2:DCM(72mL)中の前の中間体(2.50g、12.35mmol、1当量)の撹拌懸濁液に、ジエチル亜鉛(3.25g、26.40mmol、2当量)及びジヨードメタン(14,14g、52.80mmol、4当量)を窒素雰囲気下、0℃で滴下添加した。反応混合物を0℃に3時間保ち、次いで塩化アンモニウムの飽和溶液を添加した。相を分離し、水層をDCMで1回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中10〜30%EtOAc)により精製して、[(1S,2R)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]シクロプロピル]メタノール(1.86g、68%)を黄色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.14 (dd, J = 11.5, 5.4 Hz, 1H), 3.96 (dd, J = 12.2, 5.4 Hz, 1H), 3.28-3.21 (m, 2H), 1.43-1.30 (m, 1H), 1.28-1.15 (m, 1H), 0.90 (s, 9H), 0.76-0.74 (m, 1H), 0.19 (q, J = 5.6 Hz, 1H), 0.10 (s, 6H).
ステップ3:乾燥DCM(87mL)中の前の中間体(1.47g、6.80mmol、1当量)の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(3.56g、13.60mmol、2当量)及びトリエチルアミン(1.83mL、13.60mmol、2当量)を窒素雰囲気下で添加した。混合物を0℃に冷却し、N−ブロモスクシンイミド(2.42g、13.60mmol、2当量)を少量ずつ添加した。次いで、反応物を40℃に1時間30分加温した。得られた溶液をDCMで希釈し、水相をDCMで1回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中10%EtOAc)により精製して、[(1R,2S)−2−(ブロモメチル)シクロプロピル]メトキシ−tert−ブチル−ジメチル−シラン(1.89g、90%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.82 (dd, J = 11.2, 5.6 Hz, 1H), 3.69-3.40 (m, 3H), 1.47-1.25 (m, 2H), 0.88 (s, 9H), 0.40 (q, J = 5.5 Hz, 2H), 0.06 (s, 6H).
ステップ4:乾燥DMF(15mL)中の前の中間体(1.72g、6.15mmol、1当量)の撹拌溶液に、アデニン(830mg、6.15mmol、1当量)及び炭酸セシウム(2.40g、7.38mmol、1.2当量)を窒素雰囲気下で添加した。混合物を室温で終夜放置した。DMFの蒸発後、残渣をDCMで溶解し、水で3回洗浄した。次いで、有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、9−[[(1S,2R)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]シクロプロピル]メチル]プリン−6−アミン(850mg、42%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.33 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.04 (bs, 2H), 4.47 (dd, J = 14.6, 6.5 Hz, 1H), 4.18-4.07 (m, 2H), 3.54 (dd, J = 11.6, 8.7 Hz, 1H), 3.52 (d, J =11.6 Hz, 1H), 1.47-1.39 (m, 1H), 1.38-1.28 (m, 1H), 0.90 (s, 9H), 0.41 (q, J = 11.1, 5.6 Hz, 2H), 0.07 (s, 6H).
ステップ5:乾燥THF(13mL)中の前の中間体(850mg、2.56mmol、1当量)の撹拌溶液に、TBAF(THF中1M、3.07mmol、1.2当量)を窒素雰囲気下、0℃で滴下添加した。反応物を室温に加温し、3時間撹拌した。次いで、混合物を真空下で濃縮し、粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜15%MeOH)により精製して、[(1R,2S)−2−[(6−アミノプリン−9−イル)メチル]シクロプロピル]メタノール(550mg、95%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.19 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.15 (s, 2H), 4.74 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.23-4.04 (m, 2H), 3.74-3.66 (m, 1H), 3.43-3.33 (m, 1H), 1.38-1.23 (m, 1H), 1.19.1.07 (m, 1H), 0.67-0.60 (m, 1H), 0.31-0.23 (q, J =5.5 Hz, 1H).
ステップ6:乾燥DMF(2mL)中の前の中間体(44mg、0.20mmol、1当量)の撹拌溶液に、カルボニジイミダゾール(49mg、0.30mmol、1.5当量)を窒素雰囲気下で添加した。室温で2時間撹拌した後、適切なアミン(3当量)を添加し、反応混合物を完了まで室温又は50℃で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、カルバマート誘導体を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である。
[(1R,2S)−2−[(6−アミノプリン−9−イル)メチル]シクロプロピル]メチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを[(1R,2S)−2−[(6−アミノプリン−9−イル)メチル]シクロプロピル]メタノールから調製した。収量:白色粉末として51mg(64%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.16 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.64 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 7.16 (s, 2H), 6.83 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 5.96 (s, 2H), 4.34-4.21 (m, 2H), 4.12-3.91 (m, 4H), 1.56-1.40 (m, 1H), 1.37-1.24 (m, 1H), 0.81-0.69 (m, 1H), 0.50 (q, J = 5.0 Hz, 1H).
[(1R,2S)−2−[(6−アミノプリン−9−イル)メチル]シクロプロピル]メチルN−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]カルバマートを[(1R,2S)−2−[(6−アミノプリン−9−イル)メチル]シクロプロピル]メタノールから調製した。収量:白色粉末として46mg(62%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.16 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.26-7.21 (m, 5H), 7.09 (t, J =9.0 Hz, 2H), 4.35-4.20 (m, 2H), 4.07-3.93 (m, 2H), 3.19 (q, J = 6.5 Hz, 2H), 2.70 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 1.56-1.41 (m, 1H), 1.35-1.20 (m, 1H), 0.81-0.70 (m, 1H), 0.50 (q, J = 5.3 Hz, 1H).
[(1R,2S)−2−[(6−アミノプリン−9−イル)メチル]シクロプロピル]メチル−N−[(3−フェニルフェニル)メチルカルバマートを[(1R,2S)−2−[(6−アミノプリン−9−イル)メチル]シクロプロピル]メタノールから調製した。収量:白色粉末として66mg(77%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.17 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.78 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.58-7.22 (m, 9H), 4.39-4.24 (m, 4H), 4.11-3.98 (m, 2H), 1.56-1.42 (m, 1H), 1.40-1.25 (m, 1H), 0.82-0.72 (m, 1H), 0.53 (q, J = 5.3 Hz, 1H).
以下の手順は、1,3−シクロヘキセニル及びシクロヘキサニルプリンヌクレオシド類似体の合成を例示する。
ステップ1:水(73mL)中の炭酸水素ナトリウム(7.50g、90mmol、3当量)の撹拌溶液に、3−シクロ−ヘキセン−1−カルボン酸(3.78g、30mmol、1当量)を添加した。混合物を、透明になるまで室温で撹拌した。次いで、水(73mL)中のヨウ化カリウム(29.90g、180mmol、6当量)及びヨウ素(7.98g、31.50mmol、1.05当量)の溶液を一度に添加し、反応混合物を光から保護し、室温で終夜撹拌した。DCMによる抽出を3回行い、合わせた有機層をチオ硫酸ナトリウムの10%水溶液、10%炭酸水素ナトリウム水溶液及び水で連続的に洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、(4S)−4−ヨード−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(7.21g、95%)を黄白色固体として得た。
ステップ2:トルエン(72mL)中のヨード中間体(7.21g、28.60mmol、1当量)の撹拌懸濁液に、DBU(6.40mL、42.91mmol、1.5当量)を窒素雰囲気下で滴下添加した。混合物を3時間加温還流し、次いで真空下で濃縮した。粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中50%EtOAc)により精製して、6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタ−3−エン−7−オン(3.35g、94%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.26-6.19 (m, 1H), 5.87-5.81 (m, 1H), 4.75 (tt, J = 5.5, 1.1 Hz, 1H), 2.93 (m, 1H), 2.57-2.39 (m, 3H), 2.10-2.07 (m, 1H).
ステップ3:乾燥THF(70mL)中のアルケン中間体(1.68g、13.50mmol、1当量)の撹拌溶液に、水素化アルミニウムリチウム(THF中1M、20mL、20mmol、1.5当量)を窒素雰囲気下、0℃で滴下添加した。反応混合物を0℃に1時間保った。次いで、水(2mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(2mL)及び水(5mL)を連続的に添加し、混合物を室温に加温し、2時間30分撹拌した。塩をセライトのパッドに通して濾過し、濾液をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、(1S,5S)−5−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ−2−エン−1−オール(1.87g、定量的)を無色油状物として得た。
ステップ4:乾燥DMF67mL)中のジオール中間体(1.87g、13.50mmol、1当量)の撹拌溶液に、イミダゾール(1.84g、27mmol、2当量)及びtert−ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(3.51mL、13.50mmol、1当量)を窒素雰囲気下、0℃で滴下添加した。反応混合物を室温に加温し、1時間30分撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜30%EtOAc)により精製して、(1S,5S)−5−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]シクロヘキサ−2−エン−1−オール(2.77g、56%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.68-7.66 (m, 4H), 7.44-7.37 (m, 6H), 5.81-5.75 (m, 1H), 5.72-5.66 (m, 1H), 4.38-4.29 (m, 1H), 3.57 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 2.24-2.15 (m, 1H), 2.14-2.04 (m, 1H), 2.00-1.76 (m, 2H), 1.52 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 1.31-1.20 (m, 1H), 1.07 (s, 9H).
ステップ5:乾燥THF(13mL)中の前の中間体(940mg、2.56mmol、1当量)の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(1.35g、5.13mmol、2当量)及び安息香酸(626mg、5.13mmol、2当量)を窒素雰囲気下で添加した。次いで、DIAD(1mL、5.13mmol、2当量)を滴下添加した。反応混合物を室温で終夜放置した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜5%EtOAc)により精製して、[(1R,5S)−5−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]シクロヘキサ−2−エン−1−イル]ベンゾアート(1.01g、84%)を無色油状物として得た。
ステップ6:前の中間体(1.0g、2.12mmol、1当量)を、0℃にてメタノール(20mL)中のナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M、4.7mL、2.33mmol、1.1当量)で処理した。反応混合物を室温に終夜加温した。粗製物を濃縮し、続いてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜30%EtOAc)により精製して、(1R,5S)−5−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]シクロヘキサ−2−エン−1−オール(606mg、78%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.69-7.66 (m, 4H), 7.44-7.37 (m, 6H), 5.95-5.81 (m, 2H), 4.23 (bs, 1H), 3.65-3.54 (m, 2H), 2.26-2.17 (m, 1H), 2.11-1.97 (m, 1H), 1.89-1.77 (m, 2H), 1.59-1.40 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 1.07 (s, 9H).
ステップ7:乾燥THF(16mL)中のアルコール中間体(600mg、1.64mmol、1当量)の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(859mg、3.28mmol、2当量)及び2,6−ジクロロプリン(620mg、3.28mmol、2当量)を窒素雰囲気下で添加した。次いで、DIAD(645μL、3.28mmol、2当量)を40分間かけて滴下添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜30%EtOAc)により精製して、tert−ブチル−[[(1R,5R)−5−(2,6−ジクロロプリン−9−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]メトキシ]−ジフェニル−シラン(395mg、45%)を白色粉末として得たが、25%のtrans誘導体で汚染されていた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.14 (s, シス, 0.75H), 8.12 (s, トランス, 0.25H), 7.64-7.54 (m, 4H), 7.43-7.35 (m, 6H), 6.40-6.35 (m, トランス, 0.25H), 6.21-6.15 (m, シス, 0.75H), 5.89-5.84 (m, トランス, 0.25H), 5.72-5.69 (m, シス, 0.75H), 5.44-5.40 (m, シス, 0.75H), 5.33-5.29 (m, トランス, 0.25H), 3.62 (d, J = 5.2 Hz, シス, 1.5H), 3.54 (d, J = 5.6 Hz, トランス, 0.5H), 2.40-1.86 (m, 4H), 1.76-1.44 (m, 1H), 1.05 (s, シス, 6.4H), 0.99 (s, トランス, 2.1H).
ステップ8:乾燥THF(4.3mL)中の前の中間体(231mg、0.43mmol、1当量)の撹拌溶液に、トリエチルアミントリヒドロフルオリド(350μL、2.15mmol、5当量)を窒素雰囲気下で滴下添加した。反応混合物を40℃で24時間撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を、中性pHが達成されるまでゆっくりと添加した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、[(1R,5R)−5−(2,6−ジクロロプリン−9−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]メタノール(125mg、97%)を白色として得たが、25%のtrans誘導体で汚染されていた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.16 (s, 1H), 6.44-6.37 (m, トランス, 0.25H), 6.23-6.16 (m, 1H, シス, 0.75H), 5.92-5.86 (m, トランス, 0.25H), 5.75-5.72 (m, シス, 0.75H), 5.50-5.43 (m, シス, 0.75H), 5.38-5.34 (m, トランス, 0.25H), 3.70-3.55 (m, 2H), 2.51-1.87 (m, 4H), 1.41-1.33 (m, 1H).
ステップ9:乾燥THF(1.4mL)中の前の中間体(170mg、0.57mmol、1当量)の撹拌溶液に、アンモニア水溶液(28%、1.4mL)を添加した。反応混合物を50℃に終夜加温し、次いで真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、[(1R,5R)−5−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]メタノール(158mg、99%)を白色固体として得たが、25%のtrans誘導体で汚染されていた。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.10 (s, シス, 0.75H), 7.98 (s, トランス, 0.25H), 7.75 (bs, 2H), 6.26-6.19 (m, トランス, 0.25H), 6.04-5.99 (m, シス, 0.75H), 5.86-5.81 (m, トランス, 0.25H), 5.73-5.68 (m, シス, 0.75H), 5.17-5.07 (m, 1H), 4.60 (t, J = 4.8 Hz, シス, 0.75H), 4.51-4.48 (m, トランス, 0.25H), 3.34-3.32 (m, 2H, DMSOと重複), 2.28-1.55 (m, 5H). ESI-MS: 280.2 (M+H)+.
ステップ10:DMF(2mL)中の前の中間体(56mg、0.20mmol、1当量)の撹拌溶液に、カルボニジイミダゾール(49mg、0.30mmol、1.5当量)を窒素雰囲気下で添加した。室温で2時間撹拌した後、適切なアミン(3当量)を添加し、反応混合物を完了まで室温又は50℃で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、カルバマート誘導体を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である。
[(1R,5R)−5−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]メチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを[(1R,5R)−5−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]メタノールから調製した。収量:25%のtrans誘導体と共に、白色粉末として67mg(74%)の表題化合物。ESI-MS: 457.4 (M+H)+.
[(1R,5R)−5−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]メチルN−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]カルバマートを[(1R,5R)−5−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]メタノールから調製した。収量:25%のtrans誘導体と共に、白色粉末として40mg(41%)の表題化合物。ESI-MS: 481.4 (M+H)+.
ステップ11:EtOH/EtOAc(各30mL/mmol)中の前の化合物(1当量)の撹拌溶液に、10%白金炭素を窒素雰囲気下で添加した。バルーンを介した水素ガスを10分間バブリングし、反応混合物を完了まで水素雰囲気下で撹拌した。混合物をセライトのプラグに通過させ、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により、及び/又は逆相クロマトグラフィー(水中0〜100%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である。
[(1R,3S)−3−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキシル]メチル−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを[(1R,5R)−5−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]メタノールから調製した。収量:25%のtrans誘導体と共に、白色粉末として30mg(81%)の表題化合物。ESI-MS: 459.5 (M+H)+.
以下の手順は、1,4シクロヘキサニルプリンヌクレオシド類似体の合成を例示する。
ステップ1:乾燥THF(80mL)中のエチル4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシラート(2.78g、16.0mmol、1当量)の撹拌溶液に、水素化アルミニウムリチウム(THF中1M、24mL、24.0mmol、1.5当量)を窒素雰囲気下、0℃で滴下添加した。反応混合物を室温に加温し、3時間30分撹拌した。次いで、混合物を0℃に冷却し、水(1mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(1mL)及び水(3mL)を連続的に添加した。混合物を室温に加温し、終夜撹拌した。塩をセライトのパッドに通して濾過し、濾液をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール(2.10g、定量的)を無色油状物として得た。
ステップ2:乾燥DMF(67mL)中の前の中間体(755mg、5.80mmol、1当量)の撹拌溶液に、イミダゾール(790mg、11.60mmol、2当量)及びtert−ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(1.5mL、5.80mmol、1当量)を窒素雰囲気下、0℃で滴下添加した。反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中10〜30%EtOAc)により精製して、cis異性体である(1S,4S)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)シクロヘキサン−1−オール(第1の溶出生成物、606mg)及びtrans異性体である(1R,4R)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)シクロヘキサン−1−オール(第2の溶出生成物、754mg)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ シス化合物: 7.71-7.69 (m, 4H), 7.47-7.38 (m, 6H), 4.01 (bs, 1H), 3.54 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.74-1.54 (m, 7H), 1.49-1.44 (m, 2H), 1.33-1.27 (m, 2H), 1.08 (s, 9H). トランス化合物: 7.69-7.67 (m, 4H), 7.47-7.38 (m, 6H), 3.57 (bs, 1H), 3.49 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 2.04-2.00 (m, 2H), 1.88-1.84 (m, 2H), 1.56-1.48 (m, 1H), 1.44 (bs, 1H), 1.30-1.23 (m, 2H), 1.10-1.03 (m, 10H).
ステップ3:乾燥THF(18mL)中のtrans異性体(662mg、1.80mmol、1当量)の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(944mg、3.60mmol、2当量)及び2,6−ジクロロプリン(680mg、3.60mmol、2当量)を窒素雰囲気下で添加した。次いで、DIAD(710μL、3.28mmol、2当量)を30分間かけて滴下添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜30%EtOAc)により精製して、9−((1S,4S)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)シクロヘキシル)−2,6−ジクロロ−9H−プリン(414mg、43%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.94 (s, 1H), 7.71-7.67 (m, 4H), 7.50-7.38 (m, 6H), 4.98 (q, J = 6.1 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 2.06-1.62 (m, 9H), 1.09 (s, 9H).
ステップ4:乾燥THF(20mL)中の前の中間体(1.10g、2.04mmol、1当量)の撹拌溶液に、トリエチルアミントリヒドロフルオリド(1.70mL、10.20mmol、5当量)を窒素雰囲気下で滴下添加した。反応混合物を40℃で24時間撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を、中性pHが達成されるまでゆっくりと添加した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、((1S,4S)−4−(2,6−ジクロロプリン−9−イル)シクロヘキシル)メタノール(479mg、78%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.20 (s, 1H), 4.66-4.56 (m, 1H), 3.77 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 2.19-1.73 (m, 9H).
ステップ5:乾燥THF(2.5mL)中の前の中間体(301mg、1mmol、1当量)の撹拌溶液に、アンモニア水溶液(28%、2.5mL)を添加した。反応混合物を50℃に終夜加温し、次いで真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、(1S,4S)−4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキシル)メタノール(268mg、95%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.19 (s, 1H), 4.63-4.56 (m, 1H), 3.74 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 3.47 (s, 1H), 2.17-2.07 (m, 2H), 2.04-1.72 (m, 7H). ESI-MS: 282.3 (M+H)+.
ステップ6:DMF(2mL)中の前の中間体(56mg、0.20mmol、1当量)の撹拌溶液に、カルボニルジイミダゾール(49mg、0.30mmol、1.5当量)を窒素雰囲気下で添加した。室温で2時間撹拌した後、適切なアミン(3当量)を添加し、反応混合物を完了まで室温又は50℃で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、カルバマート誘導体を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である。
2−[(1S,4S)−4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキシル]エチルN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)カルバマートを(1S,4S)−4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキシル)メタノールから調製した。収量:白色粉末として81mg(89%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.33 (s, 1H), 7.71 (bs, 2H), 7.64 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 6.86-6.80 (m, 2H), 6.74-6.71 (m, 1H), 5.97 (s, 2H), 4.36-4.29 (m, 1H), 4.15-4.07 (m, 4H), 2.09-1.67 (m, 9H).
2−[(1S,4S)−4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキシル]エチル−N−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]カルバマートを(1S,4S)−4−(6−アミノ−2−クロロ−プリン−9−イル)シクロヘキシル)メタノールから調製した。収量:白色粉末として76mg(78%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.33 (s, 1H), 7.82 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.72 (bs, 2H), 7.62-7.56 (m, 4H), 4.37-4.27 (m, 3H), 4.16 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 2.08-1.99 (m, 3H), 1.81-1.72 (m, 6H).
(例11)
種々のアミン中間体の調製。
4−ベンジルアミンスルホンアミド誘導体の調製

乾燥THF(20mL)中の4−(ブロモメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(1.35g、5mmol、1当量)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(700μL、5mmol、1当量)及び適切なアミン(1当量)を窒素雰囲気下、0℃で添加した。反応混合物を室温に加温し、完了まで撹拌した。次いで、混合物を酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。
粗残渣を乾燥DMF(10mL)に溶解し、窒素雰囲気下、アジ化ナトリウム(390mg、6mmol、1.2当量)で処理した。反応混合物を40℃で終夜撹拌した。次いで、混合物を酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗混合物を精製した結果、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
4−(アジドメチル)−N−ベンジル−ベンゼンスルホンアミドを4−(ブロモメチル)ベンゼンスルホニルクロリドから調製した。収量:黄色油状物として1.18g(78%)の表題化合物。
4−(アジドメチル)−N−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]ベンゼンスルホンアミドを4−(ブロモメチル)ベンゼンスルホニルクロリドから調製した。収量:黄色油状物として1.39g(83%)の表題化合物。
4−(アジドメチル)−N−メチル−ベンゼンスルホンアミドを4−(ブロモメチル)ベンゼンスルホニルクロリドから調製した。収量:無色油状物として876mg(78%)の表題化合物。

THF(5mL/mmol)中のアジド(1当量)の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(2当量)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を60℃に1時間加温した。水(20当量)を添加し、溶液を室温で終夜撹拌した。粗混合物を真空下で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM+2%NHOH中0〜10%MeOH)により精製して、アミノ誘導体を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
4−(アミノメチル)−N−ベンジル−ベンゼンスルホンアミドを4−(アジドメチル)−N−ベンジル−ベンゼンスルホンアミド(1.18g、3.90mmol)から調製した。収量:白色粉末として1.07g(99%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.77-7.73 (m, 2H), 7.54-7.52 (m, 2H), 7.32-7.20 (m, 5H), 3.94 (s, 2H), 3.79 (s, 2H).
4−(アミノメチル)−N−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]ベンゼンスルホンアミドを4−(アジドメチル)−N−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]ベンゼンスルホンアミド(1.39g、4.16mmol)から調製した。収量:白色粉末として1.19g(93%)の表題化合物。ESI-MS: 212.2 (M+H)+.
4−(アミノメチル)−N−メチル−ベンゼンスルホンアミドを4−(アジドメチル)−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド(856mg、3.78mmol)から調製した。収量:白色粉末として546mg(72%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.71-7.68 (m, 2H), 7.56-7.53 (m, 2H), 3.80 (s, 2H), 2.39 (s, 3H).
3−ベンジルアミンスルホンアミド誘導体の調製

乾燥THF(10mL)中の3−シアノベンゼンスルホニルクロリド(1g、5mmol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(700μL、5mmol、1当量)及び適切なアミン(1当量)を窒素雰囲気下、0℃で添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、予想化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
N−ベンジル−4−シアノ−ベンゼンスルホンアミドを3−シアノベンゼン−スルホニルクロリドから調製した。収量:白色粉末として1.31g(92%)の表題化合物。
N−メチル−4−シアノ−ベンゼンスルホンアミドを3−シアノベンゼン−スルホニルクロリドから調製した。収量:黄色油状物として899mg(92%)の表題化合物。
4−モルホリノスルホニルベンゾニトリルを3−シアノベンゼンスルホニルクロリドから調製した。収量:無色油状物として812mg(64%)の表題化合物。

無水エタノール(4mL/mmol)及び濃HCl(0.4mL/mmol)中の3−シアノベンゼンスルホニルアミド誘導体(1当量)の撹拌溶液に、10%パラジウム炭素(約20重量%)を窒素雰囲気下で添加した。水素ガスを反応混合物中に10分間バブリングし、混合物を完了まで水素雰囲気下で終夜撹拌した。混合物をセライトのプラグに通過させ、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM+2%NHOH中0〜10%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
N−ベンジル−4−アミノ−ベンゼンスルホンアミドをN−ベンジル−4−シアノ−ベンゼンスルホンアミド(817mg、3mmol)から調製した。収量:白色粉末として602mg(73%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.49 (bs, 2H), 7.94-7.92 (m, 1H), 7.79-7.77 (m, 2H), 7.68-7.65 (m, 2H), 7.59-7.56 (m, 1H), 4.12 (s, 2H), 2.43 (d, J = 4.8 Hz, 3H).
N−メチル−4−アミノ−ベンゼンスルホンアミドをN−メチル−4−シアノ−ベンゼンスルホンアミド(450mg、2.29mmol)から調製した。収量:白色粉末として399mg(87%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.50 (bs, 2H), 8.25 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.97-7.96 (m, 1H), 7.82-7.75 (m, 2H), 7.63 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.33-7.20 (m, 5H), 4.11 (s, 2H), 4.00 (d, J = 6.0 Hz, 2H).
(4−モルホリノスルホニルフェニル)メタンアミンを4−モルホリノスルホニルベンゾニトリル(812mg、3.13mmol)から調製した。収量:無色油状物として714mg(89%)の表題化合物。
Boc保護のための一般手順

乾燥DCM中のベンジルアミン誘導体(1当量)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(1.5当量)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(1〜1.2当量)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を完了まで室温で撹拌した。次いで、水を添加し、相を分離し、水相をDCMで1回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
tert−ブチルN−[(3−ブロモフェニル)メチル]カルバマートを3−ブロモベンジルアミン(2g、10.75mmol)から調製した。収量:白色粉末として2.47g(80%)の表題化合物。
tert−ブチルN−[(4−アミノフェニル)メチル]カルバマートを4−アミノベンジルアミン(2g、16.37mmol)から調製した。収量:白色粉末として3.275g(90%)の表題化合物。ESI-MS: 223.3 (M+H)+.
tert−ブチルN−[(3−ヒドロイフェニル(hydroyphenyl))メチル]カルバマートを3−(アミノメチル)フェノール(1g、8.12mmol)から調製した。収量:黄色油状物として1.281g(70%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.17 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.81-6.72 (m, 3H), 4.89 (bs, 1H), 4.25 (s, 2H), 1.46 (s, 9H).
tert−ブチルN−[(4−ヒドロイフェニル)メチル]カルバマートを4−ヒドロキシベンジルアミン(2g、16.24mmol)から調製した。収量:無色油状物として3.17g(87%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.08 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.89-6.74 (m, 2H), 4.87 (bs, 1H), 4.20 (s, 2H), 1.46 (s, 9H).
tert−ブチルN−[(3−ヨードフェニル)メチル]カルバマートを3−ヨードベンジルアミン(1.18g、5.06mmol)から調製した。収量:白色粉末として1.42g(84%)の表題化合物。
tert−ブチルN−[(4−ヨードフェニル)メチル]カルバマートを4−ヨードベンジルアミン(967mg、4.15mmol)から調製した。収量:白色粉末として1.25g(91%)の表題化合物。
4−ベンジルアミンスルホンアミド誘導体「インバース」の調製

乾燥ピリジン(2.7mL)中のtert−ブチルN−[(4−アミノフェニル)メチル]カルバマート(300mg、1.35mmol)の撹拌溶液に、適切なスルホニルクロリド(1.2当量)を窒素雰囲気下、0℃で滴下添加した。反応混合物を完了まで室温で撹拌した。次いで、混合物を酢酸エチルで希釈し、塩化アンモニウムの飽和水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
tert−ブチルN−[[4−(メタンスルホンアミド)フェニル]メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(4−アミノフェニル)メチル]カルバマートから調製した。収量:薄褐色粉末として405mg(100%)の表題化合物。ESI-MS: 299.4 (M-H)-.
tert−ブチルN−[[4−(イソブチルスルホニルアミノ)フェニル]メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(3−アミノフェニル)メチル]カルバマートから調製した。収量:白色粉末として446mg(97%)の表題化合物。ESI-MS: 341.4 (M-H)-.
tert−ブチルN−[[4−(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(4−アミノフェニル)メチル]カルバマートから調製した。収量:白色粉末として450mg(92%)の表題化合物。ESI-MS: 361.4 (M-H)-.

乾燥DCM中のカルバマート(1当量)の撹拌溶液に、TFA(13当量)を0℃で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でクエンチし、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、予想化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
N−[4−(アミノメチル)フェニル]メタンスルホンアミドをtert−ブチルN−[[4−(メタンスルホンアミド)フェニル]メチル]カルバマート(230mg、0.77mmol))から調製した。収量:黄色粉末として128mg(84%)の表題化合物。
N−[4−(アミノメチル)フェニル]−2−メチル−プロパン−1−スルホンアミドをtert−ブチルN−[[4−(イソブチルスルホニルアミノ)フェニル]メチル]カルバマート(260mg、0.76mmol))から調製した。収量:白色粉末として190mg(100%)の表題化合物。
N−[4−(アミノメチル)フェニル]ベンゼンスルホンアミドをtert−ブチルN−[[4−(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]メチル]カルバマート(275mg、0.76mmol))から調製した。収量:白色粉末として170mg(85%)の表題化合物。
3及び4−アルコキシベンジルアミン誘導体の調製

DMF(13mL)中のフェノール(300mg、1.34mmol)の撹拌溶液に、KCO(557mg、4.03mmol)を窒素雰囲気下で添加した。次いで、適切な臭化アルキル(1.1当量)を添加し、反応混合物を室温で48時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
tert−ブチルN−[(3−イソペンチルオキシフェニル)メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(3−ヒドロイフェニル)メチル]カルバマート(300mg、1.34mmol)から調製した。収量:無色油状物として346mg(88%)の表題化合物。ESI-MS: 294.2 (M+H)+.
tert−ブチルN−[(4−イソペンチルオキシフェニル)メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(4−ヒドロイフェニル)メチル]カルバマート(500mg、2.24mmol)から調製した。収量:無色油状物として565mg(86%)の表題化合物。

乾燥THF(7mL)中のフェノール(200mg、0.90mmol)の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(470mg、1.79mmol)を窒素雰囲気下で添加した。混合物を冷却し、対応するアルコール(2当量)を添加した。次いで、DIAD(0.353mL、1.79mmol)を滴下添加し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
tert−ブチルN−[(3−イソブトキシフェニル)メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(3−ヒドロイフェニル)メチル]カルバマート(200mg、0.90mmol)から調製した。収量:黄色油状物として145mg(58%)の表題化合物。ESI-MS: 280.2 (M+H)+.
tert−ブチルN−[(4−イソブトキシフェニル)メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(4−ヒドロイフェニル)メチル]カルバマート(500mg、2.24mmol)から調製した。収量:白色粉末として503mg(80%)の表題化合物。

乾燥DCM中のカルバマート(1当量)の撹拌溶液に、TFA(10当量)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でクエンチし、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、予想化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
(3−イソペンチルオキシフェニル)メタンアミンをtert−ブチルN−[(3−イソペンチルオキシフェニル)メチル]カルバマート(346mg、1.18mmol)から調製した。収量:黄色油状物として228mg(100%)の表題化合物。
(4−イソペンチルオキシフェニル)メタンアミンをtert−ブチルN−[(4−イソペンチルオキシフェニル)メチル]カルバマート(200mg、0.72mmol)から調製した。収量:無色油状物として120mg(100%)の表題化合物。
3及び4−アルキルアミノベンジルアミン誘導体の調製

窒素雰囲気下、DMSO(6mL)中のヨード誘導体(300mg、0.90mmol)、CuI(26mg、0.14mmol)、L−プロリン(26mg、0.23mmol)、KCO(498mg、3.60mmol)、適切なアミン(4当量)の混合物を、完了まで80℃で撹拌した。水を添加し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
tert−ブチルN−[(3−ピロリジン−1−イルフェニル)メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(3−ヨードフェニル)メチル]カルバマート(300mg、0.90mmol)から調製した。収量:白色粉末として205mg(82%)の表題化合物。ESI-MS: 277.2 (M+H)+.
tert−ブチルN−[(4−ピロリジン−1−イルフェニル)メチル]カルバマートをtert−ブチルN−[(4−ヨードフェニル)メチル]カルバマート(300mg、0.90mmol)から調製した。収量:白色粉末として229mg(92%)の表題化合物。

乾燥DCM中のカルバマート(1当量)の撹拌溶液に、TFA(10当量)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でクエンチし、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、予想化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
(3−ピロリジン−1−イルフェニル)メタンアミンをtert−ブチルN−[(3−ピロリジン−1−イルフェニル)メチル]カルバマート(203mg、0.74mmol)から調製した。収量:褐色油状物として130mg(100%)の表題化合物。
(4−ピロリジン−1−イルフェニル)メタンアミンをtert−ブチルN−[(4−ピロリジン−1−イルフェニル)メチル]カルバマート(150mg、0.54mmol)から調製した。収量:黄色油状物として100mg(100%)の表題化合物。
イミダゾ[1,2−a]ピリジンベンジルアミン誘導体の調製

イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル:無水EtOH(50mL)中の6−アミノニコチノニトリル(2.38g、20mmol)の溶液に、クロロアセトアルデヒド(水中50%、12.7mL、100mmol)を添加した。反応物を5時間還流させ、次いで濃縮した。得られた黄色固体を水(20mL)に溶解し、沈殿する(pH=8)まで飽和NaHCO溶液を添加した。次いで、沈殿物を収集し、KOHで乾燥させて、表題化合物(1.56g、55%)を黄色粉末として得た。ESI-MS: 144.2 (M+H)+.
2−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル:無水EtOH(50mL)中の6−アミノニコチノニトリル(1.12g、10mmol)の溶液に、2−ブロモアセトフェノン(1.99g、10mmol)を添加した。反応物を24時間還流させ(変換50%)、次いで濃縮した。得られた黄色固体を水に溶解し、沈殿する(pH=8)まで飽和NaHCO溶液を添加した。次いで、沈殿物を収集し、KOHで乾燥させて、ベージュ色固体を得た。母液を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン中0〜50%EtOAc)により精製して、表題化合物(654mg、30%)を得た。

MeOH(5mL)中のイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボニトリル類似体(2mmol)の撹拌溶液に、ラネーニッケル(水中スラリー、1g)及びアンモニア水溶液(2mL)を窒素雰囲気下で添加した。水素ガスを反応混合物中に10分間バブリングし、混合物を水素雰囲気下で終夜撹拌した。混合物をセライトのプラグに慎重に通過させ、濃縮して、予想化合物を定量的収率で得た。
ベンゾフラン誘導体の調製

AcOH中の4−ヒドロキシベンジルアミン(1g、8.12mmol)の懸濁液に、HBr(AcOH中33%、4mL)と、AcOH(2.8mL)中のBr(0.458mL、8.93mmol)の溶液とを1時間かけて連続的に添加した。反応混合物を室温で48時間撹拌した。沈殿物を濾過し、AcOH及びEtOで数回洗浄して、4−(アミノメチル)−2−ブロモフェノール.HBrを白色粉末(1.785g、78%)として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.45 (s, 1H), 8.06 (bs, 3H), 7.63 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 8.4, 2.1 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.93-3.89 (m, 2H).
乾燥DCM(20mL)中の前の中間体(1.755g、6.20mmol)の撹拌溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(3.24mL、18.61mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(1.57mL、6.82mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。水を添加し、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、tert−ブチルN−[(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−カルバマートを無色油状物(1.795g、95%)として得た。ESI-MS: 301.9-303.9 (M+H)+.
乾燥DCM(35mL)中の前の中間体(1.795g、5.94mmol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(2.49mL、17.82mmol)及び無水酢酸(0.62mL、6.53mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。水を添加し、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、[2−ブロモ−4−[(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]アセタートを白色粉末(1.780g、87%)として得た。ESI-MS: 341.9-343.9 (M-H)-.
前の中間体(1g、2.91mmol)の混合物に、EtN(10mL)中のCuI(55mg、0.29mmol)、Pd(PPhCl(102mg、0.15mmol)、適切なアルキン(1.5当量)を窒素雰囲気下で添加し、完了まで90℃で撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。カップリング生成物をMeOH(15mL)に溶解し、KCO(1.5当量)を添加し、混合物を完了まで還流下で撹拌した。水を添加し、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
tert−ブチルN−[(2−シクロプロピルベンゾフラン−5−イル)メチル]カルバマートを[2−ブロモ−4−[(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]アセタート(1g、2.91mmol)から調製した。収量:白色粉末として238mg(29%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.35 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.09 (dd, J = 8.4, 1.5 Hz, 1H), 6.31 (s, 1H), 4.81 (bs, 1H), 4.35 (s, 2H), 2.06-1.97 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.00-0.93 (m, 4H).
tert−ブチルN−[(2−フェニルベンゾフラン−5−イル)メチル]カルバマートを[2−ブロモ−4−[(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]アセタート(1g、2.91mmol)から調製した。収量:白色粉末として226mg(24%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.88-7.85 (m, 2H), 7.50-7.42 (m, 4H), 7.38-7.33 (m, 1H), 7.20 (dd, J = 8.4, 1.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 4.86 (bs, 1H), 4.39 (s, 2H), 1.48 (s, 9H).

乾燥DCM中のベンゾフラン(1当量)の撹拌溶液に、TFA(10当量)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でクエンチし、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、予想化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
(2−シクロプロピルベンゾフラン−5−イル)メタンアミンをtert−ブチルN−[(2−シクロプロピルベンゾフラン−5−イル)メチル]カルバマート(185mg、0.64mmol)から調製した。収量:黄色油状物として122mg(100%)の表題化合物。
(2−フェニルベンゾフラン−5−イル)メタンアミンをtert−ブチルN−[(2−フェニルベンゾフラン−5−イル)メチル]カルバマート(150mg、0.46mmol)から調製した。収量:白色粉末として105mg(100%)の表題化合物。
ベンゾイミダゾール誘導体の調製

DMF(34mL)中の4−フルオロ−3−ニトロベンジルブロミド(1g、4.27mmol)の撹拌溶液に、アジ化ナトリウム(333mg、5.13mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。水を添加し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、4−(アジドメチル)−1−フルオロ−2−ニトロベンゼンを橙色油状物として得た。化合物をさらに精製することなく使用した。
DMF(35mL)中の前の中間体(912mg)の撹拌溶液に、イソプロピルアミン(0.55mL、6.41mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を完了まで室温で撹拌した。水を添加し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を橙色油状物(745mg、74%、2ステップ)として得た。ESI-MS: 236.2 (M+H)+.
前の中間体(733mg、3.12mmol)の混合物に、PPh(1.06g、4.05mmol)、HO(0.43mL)及びTHF(20mL)を添加し、60℃で2時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH)により精製して、予想化合物を橙色油状物(565mg、87%)として得た。
乾燥DCM(18mL)中の前の中間体(565mg、2.70mmol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(0.83mL、5.94mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(0.62mL、2.70mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。水を添加し、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を橙色粉末(800mg、96%)として得た。
MeOH(20mL)中の前の中間体(800mg、2.59mmol)の混合物に、10%Pd/C(80mg)を添加した。水素雰囲気下で3時間撹拌した後、反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、MeOHですすぎ、減圧下で濃縮して、予想化合物を紫色油状物として得、これをさらに精製することなく使用した。
前の中間体(753mg)及びオルトギ酸トリエチル(13mL)の混合物を、100℃で2時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH)により精製して、tert−ブチルN−[(1−イソプロピルベンゾイミダゾール−5−イル)メチル]カルバマートを白色粉末(653mg、87%、2ステップ)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.19 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.42 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.67 (七重線, J = 6.6 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 1.64 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 1.46 (s, 9H).
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
tert−ブチルN−[(1−メチルベンゾイミダゾール−5−イル)メチル]カルバマート:薄褐色粉末。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.03 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 1.46 (s, 9H).

乾燥DCM中の保護ベンゾイミダゾール(1当量)の撹拌溶液に、TFA(10当量)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でクエンチし、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、予想化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
(1−イソプロピルベンゾイミダゾール−5−イル)メタンアミンをtert−ブチルN−[(1−イソプロピルベンゾイミダゾール−5−イル)メチル]カルバマート(200mg、0.64mmol)から調製した。収量:褐色油状物として131mg(100%)の表題化合物。
(1−メチルベンゾイミダゾール−5−イル)メタンアミンをtert−ブチルN−[(1−メチルベンゾイミダゾール−5−イル)メチル]カルバマート(150mg、0.57mmol)から調製した。収量:薄褐色粉末として160mg(87%)の表題化合物。

DCE(1.2mL)及びAcOH(0.16mL、2.72mmol)中の5−ブロモ−2−ニトロアニリン(100mg、0.46mmol)の懸濁液に、適切なアルデヒド(1.9当量)を窒素雰囲気下で添加した。NaBH(OAc)(273mg、1.29mmol)を添加し、反応混合物を完了まで室温で撹拌した。混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でクエンチし、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
5−ブロモ−N−イソペンチル−2−ニトロアニリンを5−ブロモ−2−ニトロアニリン(100mg、0.46mmol)から調製した。収量:黄色油状物として126mg(95%)の表題化合物。ESI-MS: 286.9-288.9 (M+H)+.
5−ブロモ−N−イソブチル−2−ニトロアニリンを5−ブロモ−2−ニトロアニリン(600mg、2.76mmol)から調製した。収量:赤色油状物として426mg(56%)の表題化合物。ESI-MS: 273.0-275.0 (M+H)+.
DMF(6.6mL)中の前の中間体(426mg、1.56mmol)の撹拌溶液に、シアン化亜鉛(238mg、2.03mmol)を窒素雰囲気下で添加した。Pd(PPh(180mg、0.16mmol)を添加し、反応混合物を90℃で終夜撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
3−イソペンチルアミノ−4−ニトロベンゾニトリルを5−ブロモ−N−イソペンチル−2−ニトロアニリン(602mg、2.10mmol)から調製した。収量:橙色粉末として440mg(90%)の表題化合物。ESI-MS: 234.1 (M+H)+.
3−イソブチルアミノ−4−ニトロベンゾニトリルを5−ブロモ−N−イソブチル−2−ニトロアニリン(426mg、1.56mmol)から調製した。収量:赤色粉末として315mg(92%)の表題化合物。
3−イソプロピルアミノ−4−ニトロベンゾニトリル:DMF(7mL)中の3−フルオロ−4−ニトロベンゾニトリル(500mg、3.01mmol)の撹拌溶液に、イソプロピルアミン(0.39mL、4.51mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を完了まで室温で撹拌した。水を添加し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を赤色粉末として得た。ESI-MS: 205.2 (M+H)+.
MeOH(15mL)中のニトロベンゾニトリル(440mg、1.89mmol)の混合物に、10%Pd/C(44mg)を添加した。水素雰囲気下で終夜撹拌した後、反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、MeOHですすぎ、減圧下で濃縮して、予想化合物を薄褐色粉末として得、これをさらに精製することなく使用した。この中間体及びオルトギ酸トリエチル(9.5mL)を100℃で2時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
3−イソペンチルベンゾイミダゾール−5−カルボニトリルを3−イソペンチルアミノ−4−ニトロベンゾニトリル(440mg、1.44mmol)から調製した。収量:薄褐色粉末として266mg(93%、2ステップ)の表題化合物。ESI-MS: 214.2 (M+H)+.
3−イソブチルベンゾイミダゾール−5−カルボニトリルを3−イソブチルアミノ−4−ニトロベンゾニトリル(315mg、1.89mmol)から調製した。収量:薄褐色粉末として341mg(85%、2ステップ)の表題化合物。ESI-MS: 200.2 (M+H)+.

アンモニア(MeOH中7N溶液、9mL)中のベンゾイミダゾール(190mg、0.89mmol)の混合物に、ラネーニッケル(水中スラリー、1g)を添加した。水素雰囲気下で終夜撹拌した後、反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、MeOHですすぎ、減圧下で濃縮して、予想化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
(3−イソペンチルベンゾイミダゾール−5−イル)メタンアミンを3−イソペンチルベンゾイミダゾール−5−カルボニトリル(190mg、0.89mmol)から調製した。収量:緑色油状物として195mg(100%)の表題化合物。
(3−イソブチルベンゾイミダゾール−5−イル)メタンアミンを3−イソブチルベンゾイミダゾール−5−カルボニトリル(175mg、0.88mmol)から調製した。収量:橙色油状物として180mg(100%)の表題化合物。
インドール誘導体の調製

DMF(8.7mL)中のインドール(500mg、3.52mmol)の撹拌溶液に、NaH(鉱油中60%、211mg、5.28mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を50℃で1時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、適切な臭化アルキル(1.5当量)を添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。水を添加し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、予想化合物を得た。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
1−イソブチルインドール−5−カルボニトリルを5−シアノインドール(500mg、3.52mmol)から調製した。収量:無色油状物として680mg(98%)の表題化合物。ESI-MS: 199.2 (M+H)+.
1−イソブチルインドール−6−カルボニトリルを6−シアノインドール(500mg、3.52mmol)から調製した。収量:無色油状物として645mg(92%)の表題化合物。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.68-7.65 (m, 2H), 7.31 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 7.26 (m, 1H), 6.55 (dd, J = 3.3, 0.9 Hz, 1H), 3.94 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.19 (七重線, J = 6.6 Hz, 1H), 0.93 (d, J = 6.6 Hz, 6H).

乾燥THF(1mL)中のインドール(120mg、0.61mmol)の撹拌溶液に、LiAlH(1M THF、1.21mL、1.21mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を50℃で終夜撹拌した。混合物を水酸化ナトリウムの10%水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、予想化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
以下の化合物は、この手順を例示する例である:
(1−イソブチルインドール−5−イル)メタンアミンを1−イソブチルインドール−5−カルボニトリル(120mg、0.61mmol)から調製した。収量:緑色油状物として122mg(100%)の表題化合物。
(1−イソブチルインドール−6−イル)メタンアミンを1−イソブチルインドール−6−カルボニトリル(200mg、1.01mmol)から調製した。収量:緑色油状物として204mg(100%)の表題化合物。
2−クロロ−3−イソプロピルベンジルアミン及び2−クロロ−5−イソプロピルベンジルアミンの調製

窒素雰囲気下、ジオキサン/水(6/1、5mL/mmol)中の2−クロロ−X−ブロモベンジルアミン誘導体(1当量)の撹拌溶液に、炭酸ナトリウム(2当量)、2,2−ジメチルエテニルボロン酸(1.1当量)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(0.1当量)を添加した。反応混合物を90℃に終夜加温した。次いで、反応混合物をEtOAcとHOとの間で分配した。層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。粗製物の精製をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により達成して、予想化合物を得た。
[2−クロロ−5−(2−メチルプロパ−1−エニル)フェニル]メタンアミンを(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)メタンアミン(500mg、2.27mmol)から調製した。収量:暗色油状物として248mg(56%)の表題化合物。ESI-MS: 196.2 (M+H)+.
[2−クロロ−3−(2−メチルプロパ−1−エニル)フェニル]メタンアミンを(3−ブロモ−2−クロロ−フェニル)メタンアミン(500mg、2.27mmol)から調製した。収量:暗色油状物として326mg(73%)の表題化合物。ESI-MS: 196.2 (M+H)+.

MeOH(10mL/mmol)中のアルケン誘導体(1当量)の撹拌溶液に、10%白金炭素(約30重量%)を窒素雰囲気下で添加した。水素ガスを反応混合物中に10分間バブリングし、混合物を週末にわたって水素雰囲気下で撹拌した。混合物をセライトのプラグに通過させ、溶媒を減圧下で除去して、飽和化合物を得、これをさらに精製することなく使用した。
(2−クロロ−5−イソブチル−フェニル)メタンアミンを[2−クロロ−5−(2−メチルプロパ−1−エニル)フェニル]メタンアミン(248mg、1.27mmol)から調製した。収量:黄色油状物として205mg(82%)の表題化合物。ESI-MS: 198.2 (M+H)+.
(2−クロロ−3−イソブチル−フェニル)メタンアミンを[2−クロロ−3−(2−メチルプロパ−1−エニル)フェニル]メタンアミン(326mg、1.67mmol)から調製した。収量:褐色油状物として275mg(83%)の表題化合物。ESI-MS: 198.2 (M+H)+.


























(例12)
プロテインキナーゼ阻害を測定する生物学的アッセイ
プロテインキナーゼ阻害を測定するために、生化学的アッセイを行った。SelectScreen Biochemical Kinase Profiling Service(登録商標)を使用して、キナーゼ結合アッセイを、異なるキナーゼに対して行った。LanthaScreen(登録商標)キナーゼアッセイ技術を使用したFLT3−ITD以外は、全てのキナーゼについてZ’−Lyte(登録商標)生化学的キナーゼアッセイ技術を使用した。
阻害は各化合物について二重に50nMで測定し、百分率で報告する。いくつかのデータを表2に示す。
注記:阻害は次のように報告する:







Claims (20)

  1. 一般式(I)によるキナーゼ阻害剤として使用するための化合物[以下、化合物(C)]、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体

    [式中、
    − Aのそれぞれは独立して水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキルは、ハロ、NO、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR11、SR11、N(R11、OC(R11O、OC(R11C(R11O、S(O)R12、SO12、SON(R11、S(O)11、P(O)(OR11、SONR11COR12、SONR11CO12、SONR11CON(R11、NR11COR12、NR11CO12、NR11CON(R11、NR11C(NR11)NHR11、COR11、CON(R11、CONR11SO12、NR11SO12、SONR11CO12、OCONR11SO12、OC(O)R11、C(O)OCHOC(O)R11、及びOCON(R11からなる群から独立して選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、それぞれ任意のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール置換基は、ハロ、NO、アルキル、シクロアルキル、アリール、CF、N(R11、アルキル若しくはアリール若しくはヘテロアリールアミド、NR11COR12、NR11SO12、COR11、CON(R11、NR11CON(R11、OC(O)R11、OC(O)N(R11、S(O)11、P(O)(OR11、SR11、S(O)R12、SO12、SON(R11、CN、又はOR11で任意にさらに置換されており、R11及びR12のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル及びCFからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びアラルキル置換基は、ハロ、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、モノ−若しくはジアルキルアミノ、アルキル若しくはアリール若しくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、又はヘテロアリールで任意に置換されており、
    − X及びYのそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、O、C、S、NRから選択され、Rは、水素、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
    − Zのそれぞれは、O、S、N−CN、N−ORであり、Rは、水素、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
    − R及びRのそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素;C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニル(前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されている);OR13、SR13又はN(R13(R13のそれぞれは、互いに独立して、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択される)からなる群から選択され、jは、0〜7の範囲の整数であり、ただし、j=0であり、Y=NRである場合、A及びRは、一緒になって、飽和又は不飽和の環式部分を生成することができ、
    − R、R3’、R及びR4’のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニルからなる群から選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、
    − Tのそれぞれは、O、S、NR、又は式(T−a)〜(T−e)の二価の部分からなる群から選択され、第2の結合点は、環式系のいかなる炭素原子にも存在することができ、点線で示された結合は、任意の二重結合を表し、

    は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜12アルキルから選択され、
    −R’’のそれぞれは、独立して、現れるたびに、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル及びC2〜15アルキニルからなる群から選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、p1のそれぞれは、0〜4の範囲の整数であり、p2のそれぞれは、0〜6の範囲の整数であり、p3のそれぞれは、0〜8の範囲の整数であり、p4のそれぞれは、0〜10の範囲の整数であり、p5のそれぞれは、0〜8の範囲の整数であり、
    −kのそれぞれは、0〜7の範囲の整数であり、lのそれぞれは、0〜1の範囲の整数であり、mのそれぞれは、0〜7の範囲の整数であり、ただし、k及びmの合計は、1以上であり、
    − 複素環のそれぞれは、(B−a)〜(B−d)からなる群から選択される修飾核酸塩基であり、

    式中、
    ・R及びRc’のそれぞれは、独立して、現れるたびに、水素、ハロ、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、ハロ又はアルキル基から選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、cのそれぞれは、0〜2の範囲の整数であり、
    − Rのそれぞれは、独立して、水素、ハロ、CF、N(R14、CN、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、ハロ、C1〜15アルキル又はO−C1〜6アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、R14のそれぞれは、互いに独立して、水素、C1〜15アルキル、又はシクロアルキルから選択され、好ましくは、Rのそれぞれは、独立して、水素、ハロ、N(R14、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、ハロ又はC1〜4アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、好ましくは、R14のそれぞれは、互いに独立して、水素、C1〜4アルキル又はシクロアルキルから選択され、或いは好ましくは、Rのそれぞれは、C1〜15アルキル、C1〜15シクロアルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルであり、より好ましくは、Rのそれぞれは、C1〜10アルキル、C1〜6シクロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニルであり、
    ・Xのそれぞれは、独立して、水素、ハロ、及びN(Rからなる群から選択され、Rは、水素、又はハロゲン原子、アリール、ヘテロシクリル若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜15アルキルであり、好ましくは、Rは、水素、又はアリール、ヘテロシクリル若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜5アルキルから選択され、最も好ましくは、Rは、水素であり、
    ・Xのそれぞれは、水素、又はハロ、C1〜15アルキル若しくはO−C1〜6アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されているC1〜15アルキルから選択され、好ましくは、Xは、水素又はC1〜4アルキルであり、
    ・Xのそれぞれは、水素、ハロ、又はハロ、C1〜15アルキル若しくはO−C1〜6アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されているC1〜15アルキルから選択され、好ましくは、Xは、水素、ハロ又はC1〜4アルキルであり、
    ・Uのそれぞれは、独立して、N又はC−Rから選択され、Rは、水素、C1〜5アルキル又はハロであり、好ましくは、Uは、N又はC−Rであり、Rは、水素又はハロであり、より好ましくは、UはNである]。
  2. 化合物(C)のAが、独立して、以下の部分


    から選択される、一般式(I)による請求項1に記載のキナーゼ阻害剤として使用するための化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体。
  3. 式(II)〜(V)の化合物[以下、クラス(I)の化合物(C)]の中から選択される化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体

    [式中、
    − Rのそれぞれは、独立して、水素、ハロ、CF、N(R14、CN、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、ハロ、C1〜15アルキル、O−C1〜6アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、R14のそれぞれは、互いに独立して、水素、C1〜15アルキル、シクロアルキルから選択され、好ましくは、Rのそれぞれは、独立して、水素、ハロ、N(R14、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から選択され、前記ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、ハロ、C1〜4アルキルから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されており、好ましくは、R14のそれぞれは、互いに独立して、水素、C1〜4アルキル、シクロアルキルから選択され、或いは好ましくは、Rのそれぞれは、C1〜15アルキル、C1〜15シクロアルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルであり、より好ましくは、Rのそれぞれは、C1〜10アルキル、C1〜6シクロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニルであり、
    − Uのそれぞれは、独立して、N、C−Rからなる群から選択され、Rは、水素、C1〜5アルキル又はハロであり、好ましくは、Uは、N又はC−Rであり、Rは、水素又はハロであり、より好ましくは、Uは、Nであり、
    − R’及びR’’’のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR21、N(R21、OC(R21O、OC(R21C(R21O、SO22又はSON(R21から選択され、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール基は、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アリール、N(R21、CON(R21、SO22、又はCNから選択される1つ又は2つ以上の置換基で任意にさらに置換されており、R21及びR22のそれぞれは、独立して、水素、C1〜5アルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル及びCFからなる群から選択され、前記アルキル、ヘテロシクリル、アリール及びアラルキル置換基は、ハロ又はヘテロシクリルで任意に置換されており、R’は、アリール基の2つの炭素原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、或いはWが窒素である場合、R’は、アリール基の1個の炭素原子及び窒素原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、nは、0〜4の範囲の整数であり、好ましくは、nは、0〜3の範囲の整数であり、iは、0〜4の範囲の整数であり、好ましくは、iは、0又は1であり、
    − R1’、R2’、R及びR3’のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素、C1〜10アルキル及びC2〜10アルケニルからなる群から選択され、前記アルキル及びアルケニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、好ましくは、R1’、R2’、R及びR3’のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素、又はC1〜4アルキルから選択され、
    − R1’’及びR2’’のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素;C1〜10アルキル(前記アルキルは、ハロゲン原子又はアリール基で任意に置換されている);OR23又はN(R23(R23のそれぞれは、互いに独立して、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択される)からなる群から選択され、好ましくは、R1’’及びR2’’のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素;C1〜5アルキル;OR23(R23のそれぞれは、互いに独立して、水素、又はC1〜4アルキルから選択される)からなる群から選択され、
    − R及びRb’のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素;ハロゲン原子、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜15アルキルから選択され、好ましくは、R及びRb’のそれぞれは、互いに独立して、現れるたびに、水素;アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基によって任意に置換されているC1〜5アルキルからそれぞれ選択され、最も好ましくは、Rは、水素であり、
    − Rのそれぞれは、独立して、水素、又はC1〜6アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル等から選択され、好ましくは、Rは、水素であり、
    − kのそれぞれは、2〜5の範囲の整数であり、
    − Wのそれぞれは、独立して、現れるたびに、C−ハロ、C−R24、O又はNから選択され、R24は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択され、好ましくは、Wは、独立して、現れるたびに、C−ハロ、C−R24又はNから選択され、好ましくは、R24は、水素又はC1〜5アルキルであり、
    − Eのそれぞれは、独立して、CH、O、CH−ハロ又はNR25から選択され、R25は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択され、好ましくは、Eのそれぞれは、独立して、CH、O、又はNR25から選択され、好ましくは、R25は、水素又はC1〜5アルキルから選択され、
    − Bのそれぞれは、独立して、現れるたびに、C−ハロ、C−R26、O、又はNから選択され、R26は、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択され、好ましくは、Bのそれぞれは、独立して、現れるたびに、C−R26、O、Nから選択され、好ましくは、R26は、水素;C1〜5アルキルから選択され、
    − j’のそれぞれは、0〜5の範囲の整数であり、好ましくは、j’は、1〜3の範囲の整数であり、
    − j’’のそれぞれは、0〜15の範囲の整数であり、好ましくは、j’’は、0〜8の範囲の整数であり、より好ましくは、j’’は、0〜4の範囲の整数であり、
    − Rのそれぞれは、独立して、水素、又は式(R8−a)の部分からなる群から選択され、Gは、N又はCであり、Rは、C1〜6アルキル、OH、O−C1〜6アルキル、アリール又はアラルキル基から選択され、Rは、Gを包含する1つの原子又は環式基の2つの原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、hは、0〜4の間の範囲の整数であり、oは、0〜1の間の範囲の整数であり、好ましくは、Rのそれぞれは、独立して、水素、又は式(R8−a)の部分からなる群から選択され、Gは、N又はCであり、好ましくは、Rは、OH、アリール又はアラルキル基から選択され、Rは、Gを包含する1つの原子又は環式基の2つの原子に結合し、それによって二環式系を生成することができ、好ましくは、hは、1〜3の間の範囲の整数であり、好ましくは、oは、0であり、

    − R10のそれぞれは、独立して、水素、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、シクロアルキル又はN(R27から選択され、R27は、独立して、水素、又はハロゲン原子、アリール基若しくはアラルキル基によって任意に置換されているC1〜10アルキルから選択され、好ましくは、R10のそれぞれは、独立して、水素、C1〜4アルキル、シクロアルキル、又はN(R27から選択され、好ましくは、R27は、独立して、水素又はC1〜5アルキルから選択される]。
  4. 式(VI)〜(IX)の化合物[以下、クラス(II)の化合物(C)]の中から選択される化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体

    [式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、請求項3に記載される通りであり、k及びmは、それぞれ独立して、現れるたびに、1〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、kは、2であり、mは、1である]。
  5. 式(IX’)〜(XII)の化合物[以下、クラス(III)の化合物(C)]の中から選択される化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体

    [式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、請求項3に記載される通りであり、k及びmは、それぞれ独立して、現れるたびに、0〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、k及びmは、1であり、p1は、0〜2の範囲の整数であり、好ましくは、p1は、0であり、R’’は、独立して、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルから選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、好ましくは、R’’は、独立して、水素、C1〜4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチルから選択され、ただし、式(IX’)において、WがC−Hであり、R’及びR’’が水素であり、mが0であり、kが1であり、R、R’及びRが水素である場合、j’は、1〜3の範囲の整数である]。
  6. 式(XIII)〜(XVI)の化合物[以下、クラス(III)の化合物(C)]の中から選択される化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体

    [式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、請求項3に記載される通りであり、k及びmは、それぞれ独立して、現れるたびに、0〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、kは0であり、mは0であり、p4は、0〜6の範囲の整数であり、好ましくは、p4は、0〜3の範囲の整数であり、より好ましくは、p4は0であり、R’’は、独立して、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルから選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、好ましくは、R’’は、独立して、水素、C1〜4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチルから選択される]。
  7. 式(XVII)〜(XX)の化合物[以下、クラス(V)の化合物(C)]の中から選択される化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体

    [式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、請求項3に記載される通りであり、点線で示された結合は、少なくとも1つの二重結合を表し、k及びmは、それぞれ独立して、現れるたびに、0〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、kは1であり、mは0であり、p5は、0〜4の範囲の整数であり、好ましくは、p5は、0〜2の範囲の整数であり、より好ましくは、p5は、0であり、R’’は、独立して、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルから選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、好ましくは、R’’は、独立して、水素、C1〜4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル等から選択される]。
  8. 式(XXI)〜(XXIV)の化合物[以下、クラス(VI)の化合物(C)]の中から選択される化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体

    [式中、R’、R’’’、R1’、R2’、R1’’、R2’’、R、R、R3’、R4’、R、R10、R、R、Rb’、U、W、B、E、j’、j’’、i及びnは、請求項3に記載される通りであり、k及びmは、それぞれ独立して、現れるたびに、0〜4の範囲の整数から選択され、好ましくは、kは、1であり、mは、0であり、p4は、0〜6の範囲の整数であり、好ましくは、p4は、0〜3の範囲の整数であり、より好ましくは、p4は、0であり、R’’は、独立して、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルから選択され、前記C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニルは、ハロゲン原子、アリール基又はアラルキル基で任意に置換されており、好ましくは、R’’は、独立して、水素、C1〜4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル等から選択される]。
  9. 式(II)の化合物が、以下に記載される式(XXVI)〜(LIX)、(LXIV)〜(CXIII)又は(CLVIII)の中から選択される化合物である、請求項3に記載の化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体。
























  10. 式(II)の化合物が、以下に記載される式(CXIV)〜(CXLVII)の中から選択される化合物である、請求項3に記載の化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体。










  11. 式(IV)の化合物が、以下に記載される式(CXLVIII)〜(CLVII)、(CLIX)〜(CLXX)又は(XXV)〜(XXV−13)の中から選択される化合物である、請求項3に記載の化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体。







  12. 式(XVII)の化合物が、式(LX)の化合物である、請求項7に記載の化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体。
  13. 式(XIII)の化合物が、以下に記載される式(LXI)又は(LXII)の中から選択される、請求項6に記載の化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体。
  14. 式(IX’)の化合物が、以下に記載される式(LXIIIa)の化合物である、請求項5に記載の化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体。
  15. キナーゼ阻害剤として使用するための、請求項2から14のいずれかに記載の化合物(C)。
  16. プロテインキナーゼ活性を阻害するin vitroの方法であって、プロテインキナーゼを、請求項1から14のいずれかに記載の化合物(C)、又はそのN−オキシド、薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物若しくは立体異性体と接触させるステップを含む、上記方法。
  17. 担体、及び活性成分としての請求項1から14のいずれかに記載の化合物(C)を含む、医薬組成物。
  18. プロテインキナーゼによって媒介される疾患の処置に使用するための、請求項1から13のいずれかに記載の化合物。
  19. プロテインキナーゼによって媒介される疾患の処置に使用するための、請求項1から14のいずれかに記載の化合物であって、プロテインキナーゼが、ABL1、ACVR1B(ALK4)、AKT1(PKBアルファ)、AMPK A1/B1/G1、AURKA(オーロラA)、BTK、CDK1/サイクリンB、CHEK1(CHK1)、CSNK1G2(CK1 γ2)、CSNK2A1(CK2 α1)、DYRK3、EGFR(ErbB1)、EPHA2、ERBB2(HER2)、FGFR1、FLT3、FRAP1(mTOR)、GSK3B(GSK3 β)、IGF1R、IKBKB(IKK β)、INSR、IRAK4、JAK3、KDR(VEGFR2)、KIT、LCK、MAP2K1(MEK1)、MAP4K4(HGK)、MAPK1(ERK2)、MAPK14(p38 α)、MAPK3(ERK1)、MAPK8(JNK1)、MARK2、MET(cMet)、NEK1、PAK4、PDGFRB(PDGFR β)、PHKG2、PIM1、PLK1、PRKACA(PKA)、PRKCB1(PKC βI)、ROCK1、RPS6KA3(RSK2)、RPS6KB1(p70S6K)、SRC、SYK、及びTEK(Tie2)からなる群から選択される、上記化合物。
  20. 医薬として使用するための、請求項2から14のいずれかに記載の化合物。
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