JP2019515616A - 回転電機用の固定子、及び回転電機 - Google Patents

回転電機用の固定子、及び回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】回転電機用の固定子や回転電機絶の縁信頼性を向上させることである。【解決手段】本発明に係る回転電機用の固定子20は、金属溶触接合部800を有する巻線と、巻線を被覆する被覆材と、を備え、被覆材は、巻線と部分的に接触するように撓む撓み部400を有する。【選択図】図11

Description

本発明は、回転電機用の固定子、及び回転電機に関し、特に自動車の走行のためにトルクを発生したり、あるいは制動時に発電したりする回転電機に関する。
回転電機では、固定子巻線に交流電力(AC)を供給することで回転磁界を発生させ、この回転磁界により回転子を回転させる。また、回転子に加わる機械エネルギーを電気エネルギーに変換してコイルから交流電力を出力することもできる。このように、回転電機は、電動機または発電機として作動する。
このような回転電機の固定子として、セグメントコイルの端末を溶接して接続する構成が知られている(例えば、特開2011−151975号公報)。この種の回転電機を自動車に搭載する場合、狭く限られた空間に取り付けられるため、小型化が要求される。小型化にともない低コイルエンド化が必要であった。そこで、エンドコイル部の高さを小さくするとともに狭く限られた空間の中で絶縁距離を確保する必要がある。セグメントコイルにおける安定した絶縁距離の確保が問題であった。
特開2011−151975号公報
本発明の課題は、回転電機用の固定子や回転電機絶の縁信頼性を向上させることである。
本発明に係る回転電機用の固定子は、金属溶触接合部を有する巻線と、巻線を被覆する被覆材と、を備え、被覆材は、巻線と部分的に接触するように撓む撓み部を有する。
本発明に係る回転電機は、周方向に並んだ複数のスロットが形成された固定子鉄心及び当該スロット内に挿入された絶縁被膜付き固定子コイルを有する固定子と、固定子鉄心に対して所定隙間を介して回転可能に配置された回転子と、を備え、固定子コイルは、導体が略U字形状に成形されたセグメントコイルが複数接続され、複数のセグメントコイルは、第1セグメントコイルと、溶接部を介して当該第1セグメントコイルと接続される第2セグメントコイルと、を含んで構成され、第1セグメントコイル又は第2セグメントコイルは、第1セグメントコイルのコイル幅又は第2セグメントコイルのコイル幅が溶接部における軸方向側のエナメル皮膜に蛇腹が形成される。
本発明の一態様によれば、回転電機用の固定子や回転電機絶の縁信頼性を向上させるができる。
本実施形態に係る回転電機10の断面図である。 固定子20の斜視図である 固定子鉄心132の斜視図である。 回転子11および固定子鉄心132の断面を示す図である。 固定子コイル60を示す斜視図である。 固定子コイル60の結線の態様であるスター結線を示す図である。 セグメント導体28を説明する図である。 セグメント導体28が固定子鉄心132に挿入された状態を説明する図である。 図5に示した固定子コイル60の一相分であるU相コイル60Uを示す図である。 U1相コイル60U1を示す図である。 U2相コイル60U2を示す図である。 溶接側コイルエンド62における、曲げ加工後の端部28E1〜28E4の配置を示す図である。 溶接側コイルエンド62を軸方向から見た平面図である 溶接側コイルエンド62の部分斜視図である。 本実施例による回転電機10を搭載する車両の構成を説明するブロック図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。本実施形態における回転電機は、自動車の走行に使用するのが好適な回転電機である。ここで、回転電機を使用するいわゆる電気自動車には、エンジンと回転電機の両方を備えるハイブリッドタイプの電気自動車(HEV)と、エンジンを用いないで回転電機のみで走行する純粋な電気自動車(EV)とがある。以下に説明する回転電機は両方のタイプに利用できるので、ここでは代表してハイブリッドタイプの自動車に用いられる回転電機に基づいて説明する。
また、以下の説明において、「軸方向」は回転電機の回転軸に沿った方向を指す。周方向は回転電機の回転方向に沿った方向を指す。「径方向」は回転電機の回転軸を中心としたときの動径方向(半径方向)を指す。「内周側」は径方向内側(内径側)を指し、「外周側」はその逆方向、すなわち径方向外側(外径側)を指す。
(車両の概略構成)
まず、図14を参照して、回転電機が搭載される車両の概略構成を説明する。図14は、四輪駆動を前提としたハイブリッド自動車のパワートレインの概略構成を示す模式図である。前輪側の主動力として、エンジンENGと回転電機10を有する。エンジンENGと回転電機10の発生する動力は、変速機TRにより変速され、前輪側駆動輪FWに動力を伝えられる。また、後輪の駆動においては、後輪側に配置された回転電機10と後輪側駆動輪RWを機械的に接続され、動力が伝達される。前輪側の動力源である回転電機10は、エンジンENGと変速機TRの間に配置される。
回転電機10は、エンジンの始動を行い、また、車両の走行状態に応じて、駆動力の発生と、車両減速時のエネルギーを電気エネルギーとして回収する発電力の発生を切り換える。回転電機10の駆動,発電動作は、車両の運転状況に合わせ、トルクおよび回転数が最適になるように電力変換装置INVにより制御される。回転電機10の駆動に必要な電力は、電力変換装置INVを介してバッテリBATから供給される。また、回転電機10が発電動作のときは、電力変換装置INVを介してバッテリBATに電気エネルギーが充電される。
この回転電機10は、永久磁石内蔵型の三相同期モータである。回転電機10は、固定子コイルに三相交流電流が供給されることで、回転子を回転させる電動機として作動する。また、回転電機10は、エンジンによって駆動されると、発電機として作動して三相交流の発電電力を出力する。つまり、回転電機10は、電気エネルギーに基づいて回転トルクを発生する電動機としての機能と、機械エネルギーに基づいて発電を行う発電機としての機能の両方を有しており、車両の走行状態によって上記機能を選択的に利用することができる。
(回転電機10の説明)
図1は、本実施形態に係る回転電機10の断面図である。図2は、固定子20の斜視図である。図3は、固定子鉄心132の斜視図である。回転電機10は、液冷ジャケット130の内部に配設されている。液冷ジャケット130は、エンジンのケースや変速機のケースによって構成される。回転電機10は、固定子20と、固定子20を保持するハウジング50と、回転子11と、を備えている。
ハウジング50の外周側には、液冷ジャケット130が固定されている。液冷ジャケット130の内周壁とハウジング50の外周壁とで、油などの液状の冷媒RFを流すための冷媒通路153が構成される。シャフト13は、液冷ジャケット130に設けられた軸受144,145により回転自在に支持されている。そのため、液冷ジャケット130は、軸受ブラケットとしても機能する。
なお、直接液体冷却の場合、冷媒RFは、冷媒(油)貯蔵空間150に溜まった液体が冷媒通路153を通り、冷媒通路154,155から固定子20へ向けて流出し、固定子20を冷却する。
ハウジング50の内周側には、固定子20が固定されている。固定子20の内周側には、回転子11が回転可能に支持されている。ハウジング50は、炭素鋼など鉄系材料の切削により、または、鋳鋼やアルミニウム合金の鋳造により、または、プレス加工によって円筒状に成形され、回転電機10の外被を構成している。ハウジング50は、枠体或いはフレームとも称されている。
ハウジング50は、厚さ2〜5mm程度の鋼板(高張力鋼板など)を絞り加工により円筒形状に形成されている。ハウジング50には、液冷ジャケット130に取り付けられる複数のフランジ(不図示)が設けられている。複数のフランジは、円筒状のハウジング50の一端面周縁において、径方向外方に突設されている。なお、フランジは、絞り加工時に形成される端部において、フランジ以外の部分を切除して形成されるものであり、ハウジング50と一体となっている。なお、ハウジング50を設けずに、固定子20をケースである液冷ジャケット130に直接固定するようにしても良い。
図2に示されるように、固定子20は、固定子鉄心132と、固定子コイル60とによって構成されている。図3に示される固定子鉄心132は、珪素鋼板の薄板が軸方向に積層されて作られている。固定子コイル60は、固定子鉄心132の内周部に多数個設けられているスロット420に巻回されている。固定子コイル60からの発熱は、固定子鉄心132を介して、液冷ジャケット130に伝熱され、液冷ジャケット130内を流通する冷媒RFにより、放熱される。
図1に示されるように、回転子11は、回転子鉄心12と、シャフト13とから構成されている。図4は、回転子11および固定子鉄心132の断面を示す図である。なお、図4ではシャフト13の図示を省略した。回転子鉄心12は、珪素鋼板の薄板が軸方向に積層されて作られている。図1に示すように、シャフト13は、液冷ジャケット130に取り付けられた軸受144,145により回転自在に保持されており、固定子20内の所定の位置で、固定子20に対向した位置で回転する。また、図4中では省略したが回転子11には、エンドリングが設けられている。
図4に示されるように、固定子鉄心132には、固定子鉄心132の軸方向に平行な複数のスロット420が周方向に等間隔となるように形成されている。スロット420の数は、例えば本実施の形態では72個であり、スロット420に上記した固定子コイル60が収容される。図3に示されるように、各スロット420の内周側は開口とされ、この開口の周方向の幅は、固定子コイル60が装着される各スロット420のコイル装着部とほぼ同等もしくは、コイル装着部よりも若干小さくなっている。
図3及び図4に示されるように、スロット420間にはティース430が形成されており、それぞれのティース430は環状のコアバック440と一体となっている。つまり、固定子鉄心132は、各ティース430とコアバック440とが一体成形された一体型コアとされている。ティース430は、固定子コイル60によって発生した回転磁界を回転子11に導き、回転子11に回転トルクを発生させる働きをする。
固定子鉄心132は、厚さ0.05〜1.0mm程度の電磁鋼板を打ち抜き加工により成形し、成形された円環形状の電磁鋼板を複数枚積層してなる。図3に示されるように、溶接部200は、TIG溶接やレーザー溶接などにより、円筒状の固定子鉄心132の外周部において、固定子鉄心132の軸方向に平行に設けられている。なお、溶接部200を設けずにカシメなどで固定して、固定子鉄心132をケースに直接挿入して固定するようにしても良い。
図4に示されるように、回転子鉄心12には、矩形形状の磁石が挿入される磁石挿入孔810が等間隔に形成される。各磁石挿入孔810には永久磁石18が埋め込まれ、接着剤や粉体樹脂やモールドなどで固定されている。磁石挿入孔810の円周方向の幅は、永久磁石18の円周方向の幅よりも大きく設定されており、永久磁石18の両側には磁気的空隙156が形成されている。この磁気的空隙156は接着剤を埋め込んでも良いし,成形樹脂で永久磁石18と一体に固めても良い。永久磁石18は回転子11の界磁極を形成する作用をなす。
永久磁石18の磁化方向は径方向を向いており、界磁極毎に磁化方向の向きが反転している。すなわち、ある磁極を形成するための永久磁石18の固定子側面がN極、軸側の面がS極に磁化されていたとすると、隣の磁極を形成する永久磁石18の固定子側面はS極、軸側の面はN極となるように磁化されている。これらの永久磁石18が円周方向に磁極毎に交互に磁化方向が変わるように磁化されて、配置されている。本実施の形態では、各永久磁石18は等間隔に12個配置しており、回転子11は12極の磁極を形成している。
ここで、永久磁石18には、ネオジム系、サマリウム系の焼結磁石やフェライト磁石、ネオジム系のボンド磁石などを用いることができる。本実施形態では、磁極を形成する各永久磁石18間に補助磁極160が形成されている。この補助磁極160は、固定子コイル60が発生するq軸の磁束の磁気抵抗が小さくなるように作用する。そして、この補助磁極160により、q軸の磁束の磁気抵抗がd軸の磁束の磁気抵抗に比べて非常に小さくなるため、大きなリラクタンストルクが発生することになる。
図5は、固定子コイル60を示す斜視図である。図6は、固定子コイル60の結線の態様であるスター結線を示す図である。本実施の形態では、固定子コイル60は、図6に示すような、2つにスター結線が並列接続された2スター構成の固定子コイルが採用されている。すなわち、固定子コイル60は、U1相コイル60U1、V1相コイル60V1およびW1相コイル60W1のスター結線と、U2相コイル60U2、V2相コイル60V2およびW2相コイル60W2のスター結線とを備えている。N1およびN2はそれぞれのスター結線の中性点である。
固定子コイル60は、断面が丸形状であっても、四角形状であってもよい。ただし、スロット420の内部の断面をできるだけ有効に利用し、スロット内の空間が少なくなるような構造とすることが効率の向上につながる傾向にあるため、断面が四角形状の方が効率向上の点で望ましい。なお、四角形状断面の各辺の長さは、固定子鉄心132の径方向が長く設定されていても良いし、逆に周方向が長く設定されていても良い。
本実施形態の固定子コイル60は長方形断面の平角線が使用されており、長方形断面の長辺はスロット420内において固定子鉄心132の周方向に並んでおり、短辺は固定子鉄心132の径方向に並んでいる。平角線は、外周が絶縁被膜で覆われている。固定子コイル60には無酸素銅や有酸素銅を用いられる。例えば、有酸素銅の場合は、酸素含有率がおよそ10ppm以上から1000ppm程度である。
図7aは、セグメント導体28を説明する図である。図7bは、セグメント導体28が固定子鉄心132に挿入された状態を説明する図である。U1相コイル60U1、V1相コイル60V1、W1相コイル60W1、U2相コイル60U2、V2相コイル60V2およびW2相コイル60W2は、図7aに示すようなセグメント導体28を複数接続して形成された波巻きのコイルである。図7aは、固定子鉄心132に装着する前のセグメント導体28の形状を示したものである。セグメント導体28は平角線で形成されており、一対の脚部28Bと、それらを連結する頭頂部28Cとを有する略U字形状に形成されている。
セグメント導体28同士を接続して各相コイルを形成する場合、図7bに示すように、セグメント導体28の一対の脚部28Bを、固定子鉄心132の軸方向一方の側から異なるスロット420にそれぞれ挿入する。その後、固定子鉄心132の軸方向の他方の側に突出した脚部28Bを、接続すべきセグメント導体28が配置された方向に折り曲げて、脚部28Bの端部28Eを他方のセグメント導体28の端部28Eに溶接する。
図5に示すように、固定子鉄心132の一方の側に突出する頭頂部28Cの集合は、固定子コイル60の一方の側のコイルエンド61を構成している。固定子鉄心132の他方の側に突出する端部28Eの集合は、固定子コイル60の他方の側のコイルエンド62を構成している。以下では、コイルエンド62を溶接側コイルエンド62と呼び、コイルエンド61を反溶接側コイルエンド61と呼ぶことにする。
反溶接側コイルエンド61の側には、U1相コイル60U1の一端に接続された口出し線41U1と、U2相コイル60U2の一端に接続された口出し線41U2とが引き出されている。口出し線41U1と口出し線41U2とは、交流端子42Uにより1つに纏められている。同様に。反溶接側コイルエンド61の側には、V1相コイル60V1およびV2相コイル60V2の一端に接続された口出し線41V1,41V2が交流端子42Vにより1つに纏められ、W1相コイル60W1およびW2相コイル60W2の一端に接続された口出し線41W1,41W2が交流端子42Wにより1つに纏められている。
また、反溶接側コイルエンド61の側には、中性点結線用導体40N1及び40N2が配置されている。中性点結線用導体40N1は一方のスター結線の中性点N1(図6参照)に関するものであり、中性点結線用導体40N2は他方のスター結線の中性点N2に関するものである。
固定子コイル60は分布巻の方式で巻かれている。分布巻とは、複数のスロット420(図3参照)を跨いで離間した二つのスロット420に相巻線が収納されるように、相巻線が固定子鉄心132に巻かれる巻線方式である。本実施形態では、巻線方式として分布巻を採用しているので、形成される磁束分布は集中巻きに比べて正弦波に近く、リラクタンストルクを発生しやすい特徴を有している。そのため、この回転電機10は、弱め界磁制御やリラクタンストルクを活用する制御の制御性が向上し、低回転速度から高回転速度までの広い回転速度範囲に亘って利用が可能であり、電気自動車に適した優れたモータ特性を得ることができる。
図8は、図5に示した固定子コイル60の一相分であるU相コイル60Uを示す図である。図6に示したように、U相コイル60Uは、一方のスター結線のU1相コイル60U1と他方のスター結線のU2相コイル60U2とで構成される。図9はU1相コイル60U1を示す図であり、図10はU2相コイル60U2を示す図である。図9及び図10に示すように、中性点結線用導体40N1はU1相コイル60U1の他端に接続され、中性点結線用導体40N2はU2相コイル60U2の他端に接続されている。
(固定子の製造方法)
−曲げ加工−
次に、本実施の形態における固定子20の製造方法について説明する。前述したように、図7aの状態のセグメント導体28を固定子鉄心132のスロット内に挿入した後、図7bのように脚部28Bを接続すべき他のセグメント導体28の方向に曲げ加工する。
図11は、溶接側コイルエンド62における、曲げ加工後の端部28E1〜28E4の配置を示す図である。図11は溶接側コイルエンド62の斜視図であり、図12は、溶接側コイルエンド62を軸方向から見た平面図である。
スロット420内には径方向に4列のセグメント導体28が挿通されており、スロット420内に挿通される脚部28Bには、スロットライナー310が配設されている。スロットライナー310を設けることにより、セグメント導体28の相互間およびセグメント導体28とスロット420の内面との間の絶縁耐圧が向上する。なお、接続が行われる端部28E1〜28E4の部分は、絶縁被膜が除去されていて導体が剥き出しになっている。絶縁被膜の曲げ部に撓み部400を備えている。撓み部400は、被覆材の非撓み部よりも接続される端部の近くに配置される。このように撓み部400は軸方向側のエナメル皮膜に蛇腹が形成されることで溶接後のエナメル皮膜の焦げを緩和することができる。さらに、溶接後のワニスが浸漬するため絶縁性が向上する。撓み部400は溶接前に撓みを成形する。撓み部の成形にはR0.1〜0.5の治具で成形し、導体に対しての伸びの小さいエナメル皮膜を用いて撓み部400を成形する。なお、非撓み部とは、絶縁被膜において、撓み部400におけるセグメント導体28との接触面積より大きい接触面積となる部分である
また、溶接側コイルエンド62には、径方向に並ぶように配置された4列のセグメント導体28の間に絶縁紙300が配設されている。絶縁紙300は、溶接側コイルエンド62における相間絶縁や導体間絶縁の向上のために、セグメント導体28間であって周方向に沿った環状に配設される。なお、絶縁紙300は、固定子コイル60の全体又は一部に樹脂部材(例えば、ポリエステルやエポキシ液体ワニス)を滴下したときの、たれ落ちを防ぐ保持部材としても機能する。
このように、スロット内側やコイルエンドに絶縁紙300およびスロットライナー310が配設されているため、セグメント導体28の絶縁被膜が傷ついたり劣化したりしても、必要な絶縁耐圧を保持できる。なお、絶縁紙300は、例えば耐熱ポリアミド紙の絶縁シートであり、厚さは0.1〜0.5mm程である。
各スロット420から引き出された各脚部28Bは、4列の配置を維持しつつ接続すべきセグメント導体28の方向に曲げられる。例えば、スロット420内の内周側1列目に挿通されている脚部28B1は周方向左側に曲げられる。一方。脚部28B1の端部28E1に接続される端部28E2を有する脚部28B2は、図示していないが、端部28E2よりも図示左側のスロット420の内周側2列目に挿通されており、スロット420から周方向右側に曲げ加工されている。そして、端部28E1,28E2は径方向に隣接するように配置される。さらに、端部28E2の外周側には、互いに接続される端部28E3と端部28E4が順に径方向に配置されている。
−端部先端加工−
次いで、端部28E1ないし端部28E4の先端の高さを揃えたりコイルエンド高さを抑えたりするために、端部28E1ないし端部28E4の切断加工を行う。図12は、端部28E1ないし端部28E4の部分を先端方向から見た図である。図13は、溶接側コイルエンド62の部分斜視図である。撓み部400を軸方向側のエナメル皮膜に形成する。
次いで、図13に示すように端部先端を溶接することにより、端部28E1と端部28E2とを接続し、端部28E3と端部28E4とを接続する。端部28E1と端部28E2および端部28E3と端部28E4には、母材が溶けて固まった溶接部800がそれぞれ形成される。溶接方法としては、アーク溶接のTIG溶接やプラズマ溶接などでセグメント導体28の母材を溶融して接続する。シールドガスにはアルゴンやヘリウム、さらにアルゴンとヘリウムの混合ガスなどが使用される。撓み部400があることで溶接したときのエナメル皮膜の焦げを防止することができる。また、エナメル皮膜を蛇腹構造にすることでコイル間との絶縁距離を確保することができるので絶縁性も向上する。また、この蛇腹構造の入り口からワニスが浸漬するため絶縁性が向上する。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)上述のように、複数のスロット420が形成された固定子鉄心132と、スロット420に挿通される長方形断面のセグメント導体28を複数接続して成る固定子コイル60と、を備える回転電機用の固定子20の製造方法において、互いに接続される一対のセグメント導体28の端部28E1〜28E4の先端を、金属溶触接合部を有し、前記絶縁被膜材は、前記固定子コイルと部分的に接触するように撓(たわ)む撓み部を備えるように形成される。
このように、溶接を行う前に、撓(たわ)む撓み部400を備えるように形成することで、図11に示すように、エナメル皮膜を蛇腹構造にすることでコイル間との絶縁距離を確保することができるので絶縁性も向上する。また、この蛇腹構造の入り口からワニスが浸漬するため絶縁性が向上する。
(2)例えば、図11に示すように、軸方向側のエナメル皮膜に撓み部を形成してもよいし、軸方向の両側に設けても絶縁性の向上を図ることができる。
図14に示される前輪側の動力源である回転電機10は、エンジンENGと変速機TRの間に配置されており、図1ないし図13にて説明した構成を有するものである。後輪側の駆動力源である回転電機10としては、同様のものを用いることもできるし、他の一般的な構成の回転電機を用いることもできる。なお、四輪駆動式以外のハイブリッド方式においても勿論適用可能である。
以上で説明したように、本発明によれば、小型高出力であるにも関わらず、絶縁性が優れた回転電機の固定子を提供することができる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
10…回転電機、11…回転子、20…固定子、28…セグメント導体、28B,28B1〜28B4…脚部、28C…頭頂部、28E,28E1〜28E6…端部、60…固定子コイル、132…固定子鉄心、281…周方向側面、400撓み部…、420…スロット、800…溶接部。

Claims (3)

  1. 金属溶触接合部を有する巻線と、
    前記巻線を被覆する被覆材と、を備え、
    前記被覆材は、前記巻線と部分的に接触するように撓む撓み部を有する回転電機用の固定子。
  2. 請求項1に記載した回転電機用の固定子であって、
    前記被覆材は、前記撓み部における前記巻線との接触面積より大きい接触面積となる非撓み部を有し、
    前記撓み部は、前記非撓み部よりも金属溶融接合部に近くに配置される回転電機用の固定子。
  3. 周方向に並んだ複数のスロットが形成された固定子鉄心及び当該スロット内に挿入された絶縁被膜付き固定子コイルを有する固定子と、
    前記固定子鉄心に対して所定隙間を介して回転可能に配置された回転子と、を備え、
    前記固定子コイルは、導体が略U字形状に成形されたセグメントコイルが複数接続され、
    前記複数のセグメントコイルは、第1セグメントコイルと、溶接部を介して当該第1セグメントコイルと接続される第2セグメントコイルと、を含んで構成され、
    前記第1セグメントコイル又は前記第2セグメントコイルは、前記第1セグメントコイルのコイル幅又は前記第2セグメントコイルのコイル幅が前記溶接部における軸方向側のエナメル皮膜に蛇腹が形成される回転電機。
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