JP2019512546A - Kdm1a標的会合を決定するための方法、およびそれに有用な化学プローブ - Google Patents

Kdm1a標的会合を決定するための方法、およびそれに有用な化学プローブ Download PDF

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Abstract

本発明は、KDM1A標的会合を決定するための方法およびそれに有用な化学プローブに関する。特に、本発明は、細胞および組織におけるKDM1A標的会合を評価するために使用され得るタグまたは標識を有する非ペプチド性KDM1A化学プローブに関する。これらの化学プローブはまた、KDM1A相互作用因子を特定し、KDM1Aの発現レベルを分析するために使用され得る。

Description

本発明は、KDM1A標的会合を決定するための方法およびそれに有用な化学プローブに関する。特に、本発明は、細胞および組織におけるKDM1A標的会合を評価するために使用され得るタグまたは標識を有する非ペプチド性KDM1A化学プローブに関する。これらの化学プローブはまた、KDM1A相互作用因子を特定し、KDM1Aの発現レベルを分析するために使用され得る。
ヒストンの共有結合修飾は、遺伝子転写の制御に密接に関係している。クロマチン修飾は、特殊なタンパク質により動的に「書込み」および「消去」され、またコードを遺伝子発現の変化に翻訳するタンパク質により「読出し」または解釈される、後成的コードを構成する。ヒストンのアセチル化、リン酸化およびメチル化は、ヒストンアセチル(HAT)、ホスホ−およびメチルトランスフェラーゼ(PRMT、HMT)により媒介され、デアセチラーゼ(HDAC)、ホスファターゼおよびデメチラーゼ(KDM)により反転され得る。
KDMは、異なる酵素作用機構により、H3K4me1/2を脱メチル化するFAD依存性アミンオキシダーゼ(KDM1)、ならびにモノ−、ジ−およびトリメチル化リシンの脱メチル化を触媒するFe(II)依存性酵素であるJmjCドメイン含有KDMの2つのファミリーに分類される。
KDM1A(リシン特異的デメチラーゼ−1、LSD1またはAOF2としても知られる)は、FAD依存性アミンオキシダーゼのファミリーに属し、メチル化リシンのN6−メチル基からFAD補因子への水素移動によりヒストンリシンを脱メチル化して不安定なイミン中間体を形成し、これがさらに加水分解されてホルムアルデヒドを放出する。この触媒機構は、第二級および第三級アミンの脱メチル化を許容するが、第四級アミンの脱メチル化は許容せず、これにより基質はモノおよびジメチル化リシンに制限される。脱メチル化反応中、FAD補因子はFADH2に還元され、その後再びFADに酸化されるが、これはHが放出されるプロセスである。KDM1Aは、MAO−A、MAO−B、SMOXおよびILI1を含むモノアミンオキシダーゼのファミリーに構造的に関連する。
KDM1Aは、造血、胚発生、神経発達、およびウイルス生物学を含む様々な生物学的プロセスに関与する重要な酵素である。増加した、または不適切なKDM1A発現は、白血病誘発および固形腫瘍において説明されている。KDM1Aは、がん、神経疾患および他の状態を処置するための新薬開発に向けた興味深い標的として認識されており、KDM1A阻害剤は、現在、ヒトの治療における使用のための前臨床または臨床開発段階にある。
細胞または組織におけるKDM1A阻害剤によるKDM1A標的結合の評価は、最も頻繁には、me2H3K4蓄積の測定を通して、または遺伝子発現の変化の評価により、間接的に分析されている。しかしながら、ヒストンリシン修飾因子の阻害は、しばしば、ヒストンマークの全体的変化ではなく局所的変化をもたらし、ヒストン修飾は、2つ以上の細胞酵素により調整され得(例えば、H3K4は、SET/MLLタンパク質によりメチル化され得、メチル化は、KDM1およびKDM5デメチラーゼにより反転され得る)、また、ヒストンマークの所与の変化が処理の直接的または間接的結果であるかどうかは常に明確なわけではない。
KDM1A阻害によるH3ヒストンからのLSD1脱離を評価するNanoBRETアッセイもまた説明されている(JP McGrathら、Cancer Res 2016、epub 2 Feb 2016、PMID:26837761)。しかしながら、前記アッセイは、修飾KDM1AおよびH3コンストラクトによる細胞のトランスフェクションを必要とし、動物またはヒト対象から得られた試料に容易に適用することができない。
したがって、臨床試料の分析に適した、細胞および組織におけるKDM1Aへの阻害剤の会合の定量評価のための信頼性のある方法が必要とされている。
本発明は、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載のような特異的KDM1A化学プローブを使用した遊離KDM1Aの決定に基づく、試料中のKDM1A標的会合の直接的決定のための方法に関する。本明細書に記載のような方法は、臨床試料を含むあらゆる種類の試料中のKDM1A阻害剤のKDM1A標的会合を定量するために使用され得る。本発明はまた、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載の前記KDM1A化学プローブ、ならびにそのさらなる使用に関する。
図1Aは、化学プローブ実施例1.6を使用した実施例3に記載の細胞タンパク質抽出物のプルダウンのKDM1Aウェスタンブロットを示す図である。図1Bは、実施例3に詳説される条件に従ってORY−1001で処理された細胞タンパク質抽出物のプルダウンのKDM1Aウェスタンブロットを示す図である。 KDM1AまたはSMOX抗体を使用したウェスタンブロットを示す図であり、プルダウン産物は、化学プローブ実施例1.6により媒介された(実施例4に記載されている)。 図3Aは、実施例5に記載のような全KDM1Aの決定のためのサンドイッチELISAのスキームを示す図である。図3Bは、実施例5に記載のような遊離KDM1AのKDM1A化学プローブ捕捉ELISAに基づく決定のスキームを示す図である。 実施例5に記載のような全および遊離rKDM1A較正曲線を示すグラフである。 図5Aは、実施例5による、健常ドナーからのヒトPBMCにおける全KDM1Aを示すグラフである。図5Bは、実施例5による、健常ドナーからのヒトPBMCにおける遊離KDM1Aを示すグラフである。 実施例6において説明されるようなAlphaLISAによる遊離KDM1Aの検出を示すグラフである。 実施例6において説明されるようなAlphaLISAによる全KDM1Aの検出を示すグラフである。 実施例6に記載のような5uM ORY−1001の存在下でのAlphaLISAによる遊離KDM1Aの検出を示すグラフである。 実施例7に記載の発光化学プローブ免疫測定法を使用した、ORY−1001で処理された細胞(MV4;11)におけるKDM1A標的会合のIC50決定のグラフである。 実施例7において詳説される異なるKDM1A阻害剤による処理後の、MV(4;11)白血病細胞におけるKDM1A標的会合を示すグラフである。 実施例7において詳説される異なるKDM1A阻害剤による処理後の、THP−1白血病細胞におけるKDM1A標的会合を示すグラフである。 実施例7において詳説される異なるKDM1A阻害剤による処理後の、LNCap前立腺がん細胞におけるKDM1A標的会合を示すグラフである。 実施例8に記載の条件に従って異なる用量のORY−1001で処理された、ラットPBMCにおけるKDM1A標的会合を示すグラフである。 実施例8に記載の条件に従って異なる用量のORY−1001で処理された、ラット肺におけるKDM1A標的会合を示すグラフである。 実施例8に記載のように化合物Cで処理されたSAMP8マウスの脳におけるKDM1A標的会合を示すグラフである。 実施例9に詳説される条件に従ってORY−1001で処理されたラットプールPBMCにおけるKDM1A標的会合の動力学の決定のグラフである。 実施例9に記載のように化合物Cで処理されたヒト健常ボランティアのPBMCにおけるKDM1A標的会合の決定のグラフである。
定義
明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、逆の意味が指定されない限り、次の用語は以下に示される意味を有する。
試料:本明細書に記載の本発明の方法が適用される任意の組織、細胞、タンパク質抽出物、組換えタンパク質である。試料、または試料が採取された対象は、KDM1A阻害剤で処理されていてもよい。
参照試料:試料に対する標準として役立つように選択される任意の組織、細胞、タンパク質抽出物、組換えタンパク質である。参照試料、または参照試料が採取された対象は、ビヒクルで処理されていてもよく、KDM1A阻害剤での処理前に採取されていてもよく、またはKDM1A阻害剤の効果が完全に停止した際に採取されていてもよい。
対象:ヒトまたは動物の生命体である。
in vitro:生体環境外であり、すなわちin vivoではない。
遊離KDM1A:試料中に存在する酵素活性KDM1A酵素、すなわちKDM1A阻害剤が結合していないKDM1Aである。遊離KDM1Aは、KDM1A化学プローブへの結合に利用可能である。
全KDM1A:遊離しているか、KDM1A阻害剤により阻害されているか、またはKDM1A化学プローブが結合しているかを問わず、試料中に存在する全てのKDM1A酵素である。
レベル:本明細書に記載の方法により決定される、試料または対象における遊離KDM1Aまたは全KDM1Aの信号の量である。信号の量はまた、データ処理により未加工信号読取値から得ることもできる。データ処理は、文献において説明される方法を使用した、バックグラウンド信号の除去、異常値の排除、未加工信号の平均化および/または正規化のための演算を含み得る。レベルはまた、既知の遊離KDM1Aまたは全KDM1A濃度/量を有する一連の希釈試料を使用して生成された較正曲線において、遊離KDM1Aまたは全KDM1Aの信号を補間することにより計算される、試料中の遊離KDM1Aまたは全KDM1Aの濃度/絶対量を示し得る。
KDM1A阻害剤:本明細書において、KDM1Aの酵素活性を阻害する非ペプチド性化合物である。KDM1A阻害剤という用語は、本明細書において、本発明によるKDM1A化学プローブではない化合物に対してのみ使用される。
非ペプチド性化合物:ペプチド(アミド)結合により連結した少なくとも3つのアミノ酸モノマーの鎖を含有しない化合物である。1つ(単一)のアミド結合の存在は、本質的に、化合物をペプチド性と呼ぶには不十分である。
KDM1A化学プローブ(化学プローブとも呼ばれる):KDM1Aに選択的に結合およびそれを阻害し、検出用の標識またはタグ、特に本明細書および添付の特許請求の範囲に記載のような式I、II、IIa、III、IIIaの化合物を組み込む化合物である。KDM1A化学プローブという用語は、本明細書において、本発明によるKDM1A阻害剤ではない化合物に対してのみ使用される。
タグ:本明細書において、タグは、分子、例えばKDM1A化学プローブ内に組み込むことができ、その分子またはその分子を含む複合体の捕捉、回収、単離、精製または検出手順において認識および使用され得る部分を説明するために使用される。
標識:本明細書において、標識は、分子、例えばKDM1A化学プローブまたは検出剤内に組み込むことができ、例えば蛍光、生物発光、同位体、質量分析標識等、直接信号を生じる部分を説明するために使用される。標識はまた、好適な捕捉剤が利用可能である場合、例えばフルオレセイン部分が抗フルオレセイン抗体により認識および捕捉され得る場合、タグとしても使用され得る。
捕捉剤:タグを認識およびそれに結合し、化学プローブまたは化学プローブ複合体をその粗生物源から捕捉するために使用され得る薬剤である。本発明において、捕捉剤はまた、KDM1AまたはKDM1A含有複合体をその粗生物源から捕捉するために使用され得る薬剤であってもよい。
検出剤:タグを認識およびそれに結合し、KDM1A化学プローブもしくはKDM1A化学プローブ結合複合体を検出するために使用され得る薬剤、または試料中のKDM1AもしくはKDM1A含有複合体を検出するために使用され得る薬剤である。
不可逆的KDM1A阻害剤:KDM1Aまたはその補因子と反応し、それを化学的に(例えば共有結合形成により)変化させ、KDM1A酵素活性を不可逆的に不活性化するKDM1A阻害剤である。不可逆的KDM1A阻害剤の例は、FAD結合性KDM1A阻害剤を含む。
可逆的KDM1A阻害剤:KDM1Aまたはその補因子と非共有結合的に結合し、KDM1A酵素活性を可逆的に不活性化するKDM1A阻害剤である。
標的会合:KDM1A阻害剤の標的会合は、KDM1A阻害剤によるKDM1Aの占有度の目安である。
薬力学:本明細書において、投与されたKDM1A阻害剤の用量およびKDM1A標的会合の時間依存的な関係の研究である。
抗体は、本明細書において使用される場合、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体およびキメラ抗体、ならびにFab断片、ScFvおよび同様のものを含むことを意図する。
KDM1A化学プローブ
一態様において、本発明は、本明細書に記載のような方法における使用のためのKDM1A化学プローブとして使用され得る化合物に関する。
したがって、本発明は、式(I)
P−L−Z (I)
の化合物またはその塩を提供し、
式中、
Pは、タグまたは標識であり;
Lは、二価C100炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとZとの間に少なくとも6原子の距離を与え;
は、水素またはC1〜4アルキルであり;
Zは、KDM1A阻害剤の基である。
本明細書においてZに関連して使用される場合、KDM1A阻害剤の基は、H原子が接続結合により置き換えられたKDM1A阻害剤であることを意図する。
式(I)の化合物において、KDM1A阻害剤は、不可逆的KDM1A阻害剤または可逆的KDM1A阻害剤であってもよい。好ましくは、KDM1A阻害剤は、不可逆的KDM1A阻害剤であり、したがって、Zは、好ましくは不可逆的KDM1A阻害剤の基である。
式(I)の化合物に関連する使用のためのKDM1A阻害剤は、以下の「KDM1A阻害剤」のセクションで開示される化合物のいずれかを含む。
好ましくは、KDM1A阻害剤は、選択的なKDM1A阻害剤、例えば選択的な不可逆的KDM1A阻害剤である。本明細書において使用される場合、「選択的KDM1A阻害剤」は、他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼ、特にMAO−AおよびMAO−Bよりも、KDM1Aに対して少なくとも10倍の選択性を示す。より好ましくは、化合物は、他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼ、特にMAO−AおよびMAO−Bよりも、KDM1Aに対して少なくとも30倍、さらにより好ましくは、他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼ、特にMAO−AおよびMAO−Bよりも、KDM1Aに対して少なくとも50倍の選択性を示す。KDM1Aならびに他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼ、特にMAO−AおよびMAO−Bを阻害する化合物の能力は、好ましくは、添付の実施例に記載のアッセイに従って決定される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物におけるKDM1A阻害剤は、選択的KDM1A阻害剤ではないトラニルシプロミンとしても知られるパルネート(parnate)ではない。
式(I)の化合物において、KDM1A阻害剤は、好ましくは、本明細書において定義されるような、2−シクリル−シクロプロピルアミノ部分を含む不可逆的KDM1A阻害剤、好ましくは2−(ヘテロ)アリールシクロプロピルアミノ化合物である。
ある特定の実施形態において、式(I)の化合物中、Zは、WO2010/043721、WO2010/084160、WO2011/035941、WO2011/042217、WO2011/131697、WO2012/013727、WO2012/013728、WO2012/045883、WO2013/057320、WO2013/057322、WO2012/135113、WO2013/022047、WO2014/058071、WO2010/143582、US2010/0324147、WO2011/131576、WO2014/084298、WO2014/086790、WO2014/164867、WO2015/021128、WO2015/123408、WO2015/123424、WO2015/123437、WO2015/123465、WO2015/156417またはWO2015/181380において開示されている不可逆的KDM1A阻害剤の基である。ある特定の実施形態において、式(I)の化合物中、Zは、WO2010/043721、WO2010/084160、WO2011/035941、WO2011/042217、WO2011/131697、WO2012/013727、WO2012/013728、WO2012/045883、WO2013/057320、WO2013/057322、WO2012/135113、WO2013/022047、WO2014/058071、WO2010/143582、US2010/0324147、WO2011/131576、WO2014/084298、WO2014/086790、WO2014/164867、WO2015/021128、WO2015/123408、WO2015/123424、WO2015/123437、WO2015/123465、WO2015/156417、WO2015/181380、WO2016/123387、WO2016/130952、WO2016/172496、WO2016/177656、WO2017/027678またはCN106045862において開示されている不可逆的KDM1A阻害剤の基である。
ある特定の実施形態において、KDM1A阻害剤は、好ましくは、以下でより詳細に説明されるような式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)、(J)、(K)、(L)、(M)または(N)の化合物である。より好ましくは、KDM1A阻害剤は、式(C)、(F)、(H)、(J)、(K)、(L)、(M)または(N)の化合物である。さらにより好ましくは、KDM1A阻害剤は、式(C)、(F)、(H)、(J)、(K)または(L)の化合物に関して以下で提供される例のリストからの化合物である。
好ましくは、本明細書に記載の本発明の化合物において、KDM1A阻害剤は、(trans)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(ORY−1001もしくはRG6016としても知られる)またはその塩である。
本発明はまた、式(I)の化合物に関し、式中、Zは、式Z1
の基であり、式中、
Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたは前記ヘテロアリールは、任意選択で置換され;
Bは、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、Bは、任意選択で置換され;
mは、0または1であり;
Yは、結合、−(C1〜4アルキレン)−O−、−(C1〜4アルキレン)−NR−、−(C0〜4アルキレン)−C(=O)−NR−、または−(C0〜4アルキレン)−NR−C(=O)−であり;
は、水素またはC1〜4アルキルであり;
Dは、水素、−(C1〜4アルキレン)−CO−NR、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換され;
およびRは、それぞれ、水素、C1〜4アルキルおよび−(C0〜4アルキレン)−シクリルから独立して選択され、−(C0〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、任意選択で置換され、または、RおよびRは、互いに連結して、それらが結合しているN原子と共にヘテロ環式環を形成し、ヘテロ環式環は、N、OおよびSから選択される1個または複数の追加のヘテロ原子を含有してもよく、また任意選択で置換され;
シクロプロピル環上の基−(B−Y)−A−および−NH−Dは、トランス配置にある。
本明細書において描かれる任意の化学的な図において、波線(中断された結合)は、基(この場合Z1、または該当する場合には任意の他の基)の、化合物の残りの部分(すなわちZ1の場合にはL)に対する結合点を指す。
Z1中、Dは、水素、−(C1〜4アルキレン)−CO−NR、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている。
好ましくは、Dは、−(C1〜4アルキレン)−CO−NR、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている。
より好ましくは、Dは、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている。
さらにより好ましくは、Dは、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている。
いくつかの実施形態において、Dは、任意選択で置換されたシクロアルキルまたは任意選択で置換されたベンゾシクロアルキル、好ましくは任意選択で置換されたシクロアルキルである。さらにより好ましくは、Dは、式
の基である。
いくつかの実施形態において、Dは、任意選択で置換されたヘテロシクロアルキルであり、例えば、Dは、任意選択で置換されたピペリジニル、好ましくは任意選択で置換された4−ピペリジニルである。
いくつかの実施形態において、Dは、−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、任意選択で置換されている。
いくつかの実施形態において、Dは、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルであり、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルにおけるシクロアルキルは、任意選択で置換されている。いくつかの実施形態において、Dは、シクロプロピルメチルである。
いくつかの実施形態において、Dは、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロシクロアルキルであり、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルは、任意選択で置換されている。いくつかの実施形態において、Dは、−CH−ヘテロシクロアルキル、より好ましくは−CH−(4−ピペリジニル)であり、−CH−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルおよび−CH−(4−ピペリジニル)における4−ピペリジニルは、それぞれ任意選択で置換されている。いくつかの実施形態において、Dは、式
の基である。いくつかの実施形態において、Dは、式
の基である。
いくつかの実施形態において、Dは、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロアリール、好ましくは−CH−ヘテロアリールであり、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールおよび−CH−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、任意選択で置換されている。好ましくは、Dにおけるヘテロアリールは、任意選択で置換された単環式5員または6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、Dは、式
の基である。
Z1中、Yは、結合、−(C1〜4アルキレン)−O−、−(C1〜4アルキレン)−NR−、−(C0〜4アルキレン)−C(=O)−NR−、または−(C0〜4アルキレン)−NR−C(=O)−である。Y基に関して両方の配向が可能であるが、好ましくは、Y基は、それぞれO、NR2またはC(=O)基を介してAに連結し、アルキレン基を介してBに連結する。
好ましくは、Yは、結合、−CH−O−、−C(=O)−NR−、または−NR−C(=O)−である。より好ましくは、Yは、結合である。
Z1中、Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたは前記ヘテロアリールは、任意選択で置換されている。Aに関連して、アリールおよびヘテロアリールは、以下で定義されるアリールまたはヘテロアリール基に関する。さらに、Aに関連して、アリールおよびヘテロアリールはまた、少なくとも1つの芳香環を含む環系を包含する。したがって、非芳香族炭素環またはヘテロ環式環に融合したフェニル等の芳香環またはピリジル等のヘテロ芳香環を含む環、例えば2,3−ジヒドロベンゾフランもまた含まれる。好ましくは、分子の残りの部分に対する環Aの2つの結合点は、芳香環上にある。
好ましくは、Aは、任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Aは、非置換フェニルである。
Z1中、Bは、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、Bは、任意選択で置換されている。好ましくは、Bは、アリールまたはヘテロアリールであり、Bは、任意選択で置換されている。より好ましくは、Bは、任意選択で置換されたアリール、好ましくは任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Bは、非置換フェニルである。
いくつかの実施形態において、mは1およびYは結合であり、より好ましくは、mは1、Yは結合、およびBは任意選択で置換されたアリール、好ましくは任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Bは、非置換フェニルである。
いくつかの実施形態において、mは0である。
本発明は、さらに、上で定義されたような式(I)の化合物を提供し、式中、Zは、式Z2
の基であり、式中、フェニル環は、任意選択で置換され、シクロプロピル環上の置換基は、トランス配置にある。いくつかの実施形態において、フェニル環は、非置換である。
本発明は、さらに、上で定義されたような式(I)の化合物を提供し、式中、Zは、式Z3aまたはZ3b
の基であり、Z3aおよびZ3b中、フェニル環は、任意選択で置換され、シクロプロピル環上の置換基は、トランス配置にある。いくつかの実施形態において、フェニル環は、非置換である。
本発明は、さらに、上で定義されたような式(I)の化合物を提供し、式中、Zは、式Z4
の基であり、式中、フェニル環は、任意選択で置換されている。好ましくは、フェニル環は、非置換である。
本発明は、さらに、上で定義されたような式(I)の化合物を提供し、式中、Zは、式Z5aまたはZ5b:
の基であり、Z5aおよびZ5b中、フェニル環は、任意選択で置換されている。好ましくは、フェニル環は、非置換である。
式(I)の化合物中、Pは、タグまたは標識である。式(I)の化合物において使用され得るタグまたは標識の例は、以下の対応するセクションにおいてより詳細に説明されるタグおよび標識を含む。
式(I)の化合物中、Lは、二価C100炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとZとの間に少なくとも6原子の距離を与える。
好ましくは、式(I)の化合物中、Lは、二価C30〜C80炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとZとの間に25〜70原子の距離を与える。
より好ましくは、Lは、二価C40〜C70炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとZとの間に35〜65原子の距離を与える。
いくつかの実施形態において、Lは、6〜70原子、好ましくは6〜50原子のヘテロアルキレン基を含む。
好ましくは、式(I)の化合物中、Lは、式(i)または(ii):
(i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは、1〜5の整数である);または
(ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、もしくは−O−C(=O)−であり、好ましくは、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、xおよびyの一方は、1〜18の整数であり、xおよびyの他方は、0〜17の整数であるが、但し、x+yは、4〜18であり、好ましくは、x+yは、6〜16であり、qおよびrのそれぞれは、1〜5から独立して選択される整数である)の基を含む。
より好ましくは、式(I)の化合物中、Lは、式(i)または(ii):
(i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは、1〜5の整数である);または
(ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、xおよびyの一方は、1〜18の整数であり、xおよびyの他方は、0〜17の整数であるが、但し、x+yは、4〜18であり、好ましくは、x+yは、6〜16であり、qおよびrのそれぞれは、1〜5から独立して選択される整数である)の基を含む。
さらにより好ましくは、式(I)の化合物中、Lは、式−(CHCHO)−(CH−の基を含み、式中、nは、6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは、1〜5の整数である。
好ましくは、Lは、式X−X−Xの基を含み、Xは、Lの残りに連結し、Xは、Zに連結し、
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−、−NR−SO−または−O−であり;
は、C0〜5アルキレンであり;
は、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、前記アリーレンおよび前記ヘテロアリーレンは、それぞれ任意選択で置換されている。
好ましくは、Xは、−NHC(=O)−、−C(=O)NH−、−SO−NH−または−NH−SO−であり、より好ましくは、Xは、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−、さらにより好ましくは−NHC(=O)−である。
好ましくは、Xは、1,3位でX−XおよびZに接続する。より好ましくは、Xは、式:
の基であり、式中、各環は、任意選択で置換されている。さらにより好ましくは、Xは、式:
の基であり、これは任意選択で置換されている。いくつかの実施形態において、Xは、非置換である。
好ましくは、Xは、C1〜5アルキレン、より好ましくは−(CH1〜5−である。
いくつかの実施形態において、Lは、式X−X−Xの基を含み、式中、Xは、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−であり、Xは、C1〜5アルキレンであり、Xは、式:
の基である。
好ましくは、Lは、式X−X−Xの基を含み、X−X−Xは、式:
の基であり、基は、フェニル環を介してZに、およびN原子を介してLの残りに連結する。
本発明によるKDM1A化学プローブとしての使用に特に好ましい化合物は、式(II)の化合物を含む。
したがって、本発明は、式(II)
の化合物またはその塩を提供し、
式中、
Pは、タグまたは標識であり;
Dは、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換され;
は、二価C6〜90炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとXとの間に少なくとも3原子の距離を与え;
は、水素またはC1〜4アルキルであり;
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−、−NR−SO−または−O−であり;
は、C0〜5アルキレンであり;
およびZの一方は、CHまたはNであり、ZおよびZの他方は、CHであり;
sおよびtは、それぞれ0、1および2から独立して選択され;
およびRは、出現する毎に、C1〜4アルキル、ハロ、−NH、−NR、−CN、−OH、−OR、ハロC1〜4アルキル、シクリル、シクリルC1〜4アルキル−およびC1〜4アルキル−O−C1〜4アルキルから独立して選択され;
は、水素、C1〜4アルキルおよびハロC1〜4アルキルから選択され;
は、C1〜4アルキル、ハロC1〜4アルキル、シクリル、シクリルC1〜4アルキル−、およびC1〜4アルキル−O−C1〜4アルキルから独立して選択され;
シクロプロピル環上のフェニルおよび−NH−D基は、トランス配置にある。
別の態様において、本発明は、式(IIa)の化合物またはその塩を提供し、
式中、様々な置換基の意味は、上で定義された通りである。
本書全体を通して、シクロプロピル環上の記号RおよびSは、この環上の絶対配置を指定することを意図する。
さらにより好ましくは、Dは、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている。
いくつかの実施形態において、式(II)または(IIa)の化合物中、Dは、任意選択で置換されたシクロアルキルまたは任意選択で置換されたベンゾシクロアルキル、好ましくは任意選択で置換されたシクロアルキルである。さらにより好ましくは、Dは、式
の基である。
いくつかの実施形態において、式(II)または(IIa)の化合物中、Dは、任意選択で置換されたヘテロシクロアルキルであり、例えば、Dは、任意選択で置換されたピペリジニル、好ましくは任意選択で置換された4−ピペリジニルである。
いくつかの実施形態において、式(II)または(IIa)の化合物中、Dは、−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、任意選択で置換されている。
いくつかの実施形態において、式(II)または(IIa)の化合物中、Dは、−(C1−4アルキレン)−シクロアルキルであり、−(C1−4アルキレン)−シクロアルキルにおけるシクロアルキルは、任意選択で置換されている。いくつかの実施形態において、Dは、シクロプロピルメチルである。
いくつかの実施形態において、式(II)または(IIa)の化合物中、Dは、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロシクロアルキルであり、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルは、任意選択で置換されている。いくつかの実施形態において、Dは、−CH−ヘテロシクロアルキル、より好ましくは−CH−(4−ピペリジニル)であり、−CH−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルおよび−CH−(4−ピペリジニル)における4−ピペリジニルは、それぞれ任意選択で置換されている。いくつかの実施形態において、Dは、式
の基である。いくつかの実施形態において、Dは、式
の基である。
いくつかの実施形態において、式(II)または(IIa)の化合物中、Dは、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロアリール、好ましくは−CH−ヘテロアリールであり、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールおよび−CH−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、任意選択で置換されている。好ましくは、Dにおけるヘテロアリールは、任意選択で置換された単環式5員または6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、Dは、式
の基である。
さらなる態様において、本発明は、式(III)の化合物、またはその塩を提供し、
式中、シクロプロピル環上の置換基は、トランス配置にあり、様々な置換基の意味は、上で定義された通りである。
特に好ましい化合物は、式(IIIa)の化合物、またはその塩であり、
式中、様々な置換基の意味は、上で定義された通りである。
好ましくは、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、Xは、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−SO−NR−または−NR−SO−であり、より好ましくは、Xは、−NHC(=O)−、−C(=O)NH−、−SO−NH−または−NH−SO−であり、さらにより好ましくは、Xは、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−であり、さらにより好ましくは、Xは、−NHC(=O)−である。
好ましくは、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、Xは、C1〜5アルキレン、好ましくは−(CH1〜5−である。
好ましくは、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、X−Xは、式
の基であり、基は、炭素原子を介して環に、およびN原子を介してLに連結している。
好ましくは、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、ZおよびZのそれぞれがCHである。
好ましくは、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、RおよびRは、それぞれ、ハロおよびC1〜4アルキルから独立して選択される。
いくつかの実施形態において、sおよびtのそれぞれが0である。
好ましくは、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、Lは、式X−Xの基であり、Xは、Pに連結し、Xは、Xに連結し、
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−または−NR−SO−であり;
は、式(i)または(ii):
(i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは、1〜5の整数である);または
(ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、もしくは−O−C(=O)−であり、好ましくは、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、xおよびyの一方は、1〜18の整数であり、xおよびyの他方は、0〜17の整数であるが、但し、x+yは、4〜18であり、好ましくは、x+yは、6〜16であり、qおよびrのそれぞれは、1〜5から独立して選択される整数である)の基である。
より好ましくは、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、Lは、式X−Xの基であり、Xは、Pに連結し、Xは、Xに連結し、
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−または−NR−SO−であり;
は、式(i)または(ii):
(i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは、1〜5の整数である);または
(ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、xおよびyの一方は、1〜18の整数であり、xおよびyの他方は、0〜17の整数であるが、但し、x+yは、4〜18であり、好ましくは、x+yは、6〜16であり、qおよびrのそれぞれは、1〜5から独立して選択される整数である)の基である。
さらにより好ましくは、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、Lは、式X−Xの基であり、Xは、Pに連結し、Xは、Xに連結し、
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−または−NR−SO−であり;
は、式−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは、1〜5の整数である)の基である。
本発明の方法における化学プローブとしての使用に特に好適な化合物のクラスは、式(II)、好ましくは式(IIa)の化合物、またはその塩であり、
式中、
Pは、タグまたは標識であり;
Dは、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換され、好ましくは、Dは、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換され、より好ましくは、Dは、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたヘテロシクロアルキル、−CH−ヘテロシクロアルキルであり、−CH−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルは、任意選択で置換され、または、Dは、−CH−ヘテロアリールであり、−CH−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、任意選択で置換され;
は、式X−Xの基であり、Xは、Pに連結し、Xは、Xに連結し、
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−または−NR−SO−であり;
は、式−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは、1〜5の整数である)の基であり;
は、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−SO−NR−または−NR−SO−であり、好ましくは、Xは、−NHC(=O)−、−C(=O)NH−、−SO−NH−または−NH−SO−であり、より好ましくは、Xは、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−であり、さらにより好ましくは、Xは、−NHC(=O)−であり;Xは、C1〜5アルキレン、好ましくは−(CH1〜5−であり;より好ましくは、X−Xは、式
の基であり、基は、炭素原子を介して環に、およびN原子を介してLに連結し;
およびZのそれぞれがCHであり;
sおよびtのそれぞれが0である。
本発明の方法における化学プローブとしての使用にさらにより好ましい化合物は、式(III)、好ましくは式(IIIa)の化合物、またはその塩であり、
式中、
Pは、タグまたは標識であり;
は、式X−Xの基であり、Xは、Pに連結し、Xは、Xに連結し、
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−または−NR−SO−であり;
は、式−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは、1〜5の整数である)の基であり;
は、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−SO−NR−または−NR−SO−であり、好ましくは、Xは、−NHC(=O)−、−C(=O)NH−、−SO−NH−または−NH−SO−であり、より好ましくは、Xは、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−であり、さらにより好ましくは、Xは、−NHC(=O)−であり;Xは、C1〜5アルキレン、好ましくは−(CH1〜5−であり;より好ましくは、X−Xは、式
の基であり、基は、炭素原子を介して環に、およびN原子を介してLに連結し;
およびZのそれぞれがCHであり;
sおよびtのそれぞれが0である。
本書全体を通して、特定の化学式、例えばX、X、X等を使用して描かれる二価化学基は、好ましくは、それらが記述されている方向に配向している。一例として、式(IIIa)の化合物中、Xが−NHC(=O)−である場合、この基は、好ましくは、N原子がLに結合し、C原子がX基に結合するように配向している。
上述の実施形態のいくつかにおいて、ある特定の環式基は、任意選択で置換されていると定義されている。これは、基が、非置換であってもよい、または1つもしくは複数の置換基を有してもよいことを意味する。環式基に対する任意選択の置換基の例は、限定されないが、以下の基:
1〜4アルキル、シクリル、シクリルC1〜4アルキル−、−NH、−NR、−NO、ハロ、ハロC1〜4アルキル、ハロC1〜4アルコキシ、C1〜4アルキル−O−C1〜4アルキル−、−CN、−C(=O)−NH、−C(=O)−NR、−NR−C(=O)−R、−S(=O)−R、−S(=O)−R、−NR−S(=O)−R、−S(=O)−NH、−S(=O)−NR、−OH、−OR、−C(=O)−R、−C(=O)−OH、−C(=O)−OR、−O−C(=O)−R、−NR−C(=O)−OR、−O−C(=O)−NRを含み、式中、
各RおよびRは、水素、C1〜4アルキルおよびハロC1〜4アルキルから独立して選択され;
各Rは、C1〜4アルキル、ハロC1〜4アルキル、シクリル、シクリルC1〜4アルキル−、およびC1〜4アルキル−O−C1〜4アルキル−から独立して選択される。
式(I)、(II)、(IIa)、(III)および(IIIa)の化合物中、Pは、タグまたは標識である。前記化合物において使用され得るタグまたは標識の例は、以下の対応するセクションにおいてより詳細に説明されるタグおよび標識を含む。
いくつかの実施形態において、Pは、タグである。いくつかの実施形態において、Pは、ビオチンまたはビオチン誘導体である。
いくつかの実施形態において、Pは、標識である。いくつかの実施形態において、Pは、蛍光標識である。いくつかの実施形態において、Pは、フルオレセインまたフルオレセイン誘導体である。
好ましくは、Pは、ビオチンまたはビオチン誘導体である。
したがって、式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、Xが、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−または−NR−SO−であり;Pが、ビオチンまたはビオチン誘導体であることが好ましい。
したがって、P−X−が以下に列挙される基から選択されることが特に好ましい。
式中、Rは、水素またはC1〜4アルキルであり、好ましくは、Rは、Hである。
式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、P−X−が以下に列挙される基から選択されることがさらにより好ましい。
式中、Rは、水素またはC1〜4アルキルであり、好ましくは、Rは、Hである。
式(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の化合物中、P−X−が
であることがさらにより好ましく、式中、Rは、水素またはC1〜4アルキルであり、好ましくは、Rは、Hである(例えば実施例1.1〜1.6の場合のように)。
本発明は、一般的および/または好ましい特徴/実施形態の任意の組合せを含む、上述の特徴または実施形態のありとあらゆる組合せに具体的に関連することを理解されたい。特に、本発明は、本明細書において開示される化合物の好ましい特徴/実施形態(好ましさの全ての度合いを含む)の全ての組合せに具体的に関連する。
化学プローブとしての使用に特に好ましい本発明の化合物は、以下に列挙される化合物、およびその塩である。
好ましくは、上に列挙される化合物を含む式(I)(式中、Zは、Z1、Z2、Z3a、Z3bである)、(II)および(III)の化合物は、フェニル環が連結するシクロプロピル中のC原子上に(S)配置を有し、N原子が連結するシクロプロピル中のC原子において(R)配置を有する。
本発明の方法における化学プローブとしての使用に最も好ましい化合物は、以下に列挙される化合物、およびその塩である。
特に好ましい化合物は、式
の化合物、およびその塩である。この化合物は、N−(39−(4’−((1S,2R)−2−(((trans)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−37−オキソ−3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33−ウンデカオキサ−36−アザノナトリアコンチル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミドと命名され、実施例1.6において説明されている。
特定の用語に関して別段に定義されない限り、式(I)、(II)、(IIa)、(III)および(IIIa)の本発明の化合物の定義において、該当する場合には以下の定義が適用される。
本明細書において使用される場合、「シクリル」という用語は、融合性(fuseness)、芳香族性およびヘテロ−カルボ性に関わらず、任意の種類の環を指す。シクリルの例は、本明細書において定義されるような、アリール、ヘテロシクリル(ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルを含む)、ベンゾシクロアルキルならびにシクロアルキル基を含む。
本明細書において使用される場合、「アリール」という用語は、1つの環、または互いに融合した2つもしくは3つの環を含有する炭素環芳香族系を指し、環原子は全て炭素である。「アリール」という用語は、これらに限定されないが、フェニル、ナフチル、またはアントラセニル等の基を含む。「単環式アリール」という用語は、フェニルを指す。アリール基は、好ましくはフェニルである。
本明細書において使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、別段に指定されない限り、飽和単環式、二環式または三環式基を指し、環系の環原子は全て炭素であり、各環式部分は、3〜12個の炭素原子環員を含有する。シクロアルキル基の例は、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはアダマンチルを含む。シクロアルキルの好ましい基は、単環式C3〜7シクロアルキルである。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、5〜6員不飽和単環式環、または融合二環式もしくは三環式環系を指し、環は芳香環であり、少なくとも1つの環は、O、S、およびNからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する。好ましいヘテロアリール基は、5〜6員単環式または9〜10員二環式ヘテロアリール基である。ヘテロアリール基の例は、これらに限定されないが、ピリジニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、またはフロピリジニルを含む。
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクリル」または「ヘテロ環」という用語は、それぞれ、環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含有する飽和、部分不飽和、または完全不飽和単環式、二環式、または三環式ヘテロ環式基を指し、それぞれの前記へテロ原子は、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択されてもよく、窒素または硫黄原子は、酸化されていてもよい(例えば、−N=O、−S(=O)−、または−S(=O)−)。さらに、ヘテロシクリルの炭素原子の1個、2個、または3個が、任意選択で酸化されていてもよい(例えば、オキソ基または=Oを形成してもよい)。ヘテロシクリルの1つの基は、環員として1〜4個のヘテロ原子を有する。ヘテロシクリルの別の基は、環員として1〜2個のヘテロ原子を有する。ヘテロシクリルの1つの基は、各環内に3〜8個の環員を有する。ヘテロシクリルのさらに別の基は、各環内に3〜7個の環員を有する。またヘテロシクリルの別の基は、各環内に5〜6個の環員を有する。「ヘテロシクリル」は、カルボシクリルまたはベンゾ環系に融合したヘテロシクリル基を包含することを意図する。ヘテロシクリル基の例は、これらに限定されないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、またはイミダゾリジニルを含む。ヘテロシクリルであるヘテロアリールの例は、これらに限定されないが、ピリジニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、またはフロピリジニルを含む。
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、完全には不飽和ではない、例えばヘテロシクロアルキルの環系の1つまたは複数が芳香族ではないヘテロシクリル基を指す。好ましくは、ヘテロシクリル基は、完全に飽和しており、N、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有し、より好ましくは少なくとも1個のN原子を含有する。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、完全に飽和した3〜7員単環式または7〜15員多環式環(好ましくは、融合、架橋および/またはスピロ環であってもよい2つまたは3つの環を環系内に含有する)であり、ヘテロシクロアルキルは、N、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する。ヘテロシクロアルキルの例は、アゼチジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、またはピロリジニルを含む。
本明細書において使用される場合、「ベンゾシクロアルキル」という用語は、シクロアルキルがフェニル環に融合した(すなわちフェニル環と2個の隣接する環炭素原子を共有する)、本明細書において上で定義されたようなシクロアルキルを指す。ベンゾシクロアルキルの限定されない例は、インジル(すなわち2,3−ジヒドロ−1H−インデニルもしくはベンゾシクロペンチル)、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル(すなわちテトラリニルもしくはベンゾシクロヘキシル)、またはベンゾシクロヘプチルである。ベンゾシクロアルキルは、そのシクロアルキル部分を介して(およびそのフェニル環部分を介さずに)分子の残りに結合することが好ましい。
本発明の化合物は、1個または複数の塩基性窒素を含有し、したがって、有機または無機酸と塩を形成し得る。これらの塩の例は、中でも、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、過塩素酸、硫酸またはリン酸等の無機酸との塩;ならびにメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、フマル酸、シュウ酸、酢酸、マレイン酸、アスコルビン酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、グリコール酸、コハク酸およびプロピオン酸等の有機酸との塩を含む。本発明の化合物、例えば式I、II、IIa、IIIまたはIIIaの化合物の塩は、本発明の化合物の最終単離および精製の間に得ることができ、または、従来の様式で化合物を十分な量の所望の酸で処理して塩を生成することにより調製することができる。本発明の化合物の塩は、イオン交換樹脂を使用したイオン交換により、他の塩に変換され得る。
式I、II、IIa、IIIまたはIIIaの化合物、およびそれらの塩は、いくつかの物理的特性において異なり得るが、本発明の目的においては等価である。式I、II、IIa、IIIまたはIIIaの化合物の全ての塩が、本発明の範囲内に含まれる。塩は、好ましくは、薬学的に許容される塩である。本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、親化合物の生物学的有効性および/または特性を保持する塩(すなわち、該当する場合には遊離酸または遊離塩基)、ならびに生物学的にまたは別様に有害ではない塩を意味することを意図する。薬学的に許容される塩は、無機または有機塩基と形成された塩、ならびに無機および有機酸と形成された塩を含む。薬学的に許容される塩は、当該技術分野において周知である。例示的な薬学的に許容される塩は、本発明の化合物と鉱酸もしくは有機酸との反応により調製されたそれらの塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、一リン酸水素塩、二リン酸水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソブチル酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、ガンマ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マンデル酸塩、ピルビン酸塩、ステアリン酸塩、アスコルビン酸塩、またはサリチル酸塩を含む。本発明の化合物が酸性部分を有する場合、その好適な薬学的に許容される塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩;および好適な有機リガンド、例えばアンモニア、アルキルアミン、ヒドロキシアルキルアミン、リシン、アルギニン、N−メチルグルカミン、プロカイン等と形成された塩を含み得る。本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から調製され得る。例えば、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、化学量論的量の適切な塩基または酸と好適な溶媒中で反応させることにより調製され得る。
本発明の化合物は、それらがその中で反応する、またはそこから沈殿もしくは結晶化する溶媒と複合体を形成してもよい。これらの複合体は、溶媒和物として知られる。本明細書において使用される場合、溶媒和物という用語は、溶質(式I、II、IIa、IIIもしくはIIIaの化合物、またはそれらの塩)および溶媒により形成された様々な化学量の複合体を指す。溶媒の例は、薬学的に許容される溶媒、例えば水、エタノール等を含む。水との複合体は、水和物として知られる。水和物を含む本発明の化合物(またはその塩)の溶媒和物は、本発明の範囲内に含まれる。
式I、II、IIa、IIIまたはIIIaの化合物は、異なる物理的形態、すなわち非晶質および結晶形態で存在し得る。さらに、本発明の化合物は、2つ以上の形態で結晶化する能力を有し得、これは多形性として知られる特性である。多形は、当技術分野において周知の様々な物理的特性、例えばX線回折パターン、融点または溶解度により区別され得る。その全ての多形体(「多形」)を含む式I、II、IIa、IIIまたはIIIaの化合物の全ての物理的形態が、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物の一部は、いくつかの光学異性体として存在し得る。光学異性体は、光学的分割の従来の技術により分割され、光学的に純粋な異性体が提供され得る。この分割は、任意のキラル合成中間体、または式I、II、IIa、IIIもしくはIIIaの生成物に対して行うことができる。光学的に純粋な異性体はまた、エナンチオ特異的合成を使用して個々に得ることができる。本発明は、合成により、または物理的に混合することにより得られたか否かを問わず、全ての個々の異性体およびその混合物(例えばラセミ混合物)を包含する。
以下で説明される本発明の方法における使用のためのKDM1A化学プローブは、KDM1Aに対する高い親和性、および他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼ、例えばMAO−A、MAO−B、SMOX、またはIL4I1と比べて選択性を有さなければならない。重要なことに、KDM1A化学プローブは、シクロプロピルアミン含有KDM1A阻害剤の標的外となり得るMAO−AおよびMAO−Bと比べて高い選択性を示すべきである。
好ましくは、KDM1A化学プローブは、1mcM未満、より好ましくは500nM未満のKDM1Aに対するIC50を有する。
好ましくは、KDM1A化学プローブは、他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼよりも、KDM1Aに対して少なくとも10倍、より好ましくは、他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼよりも、KDM1Aに対して少なくとも30倍、さらにより好ましくは、他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼよりも、KDM1Aに対して少なくとも50倍の選択性を示すべきである。少なくともX倍の選択性とは、例えば、KDM1AのIC50値が、例えば生化学的アッセイを使用して決定したとき、少なくとも、MAO−A、MAO−Bおよび他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼのIC50値のX分の1よりも低いことを意味する。
文献において、KDM1A、MAO−A、MAO−B、SMOXおよびIL4I1阻害の評価を可能にする異なる方法が説明されている。これらの方法は、UV/VIS分光法、質量分析、基質脱メチル化の副生成物であるHまたはホルムアルデヒドを検出するための酵素アッセイ、H3K4me2/1脱メチル化を測定するためのalphaLISAアッセイによるFAD補因子への結合の評価を含む。例えば、化学プローブのKDM1A阻害活性は、実施例2において開示される方法を使用して決定され得る。化学プローブの他のFAD依存性酵素より高いKDM1Aに対する特異性は、例えば、実施例4に記載の方法を使用して試験され得る。実施例2に記載のデータは、実施例1.1、1.2、1.3、1.4、1.5および1.6の化学プローブが強力なKDM1A阻害活性を示し、IC50値が全ての場合において約200nM以下であることを示している。実施例1.6の化学プローブ(すなわち、N−(39−(4’−((1S,2R)−2−(((trans)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−37−オキソ−3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33−ウンデカオキサ−36−アザノナトリアコンチル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミドおよびその塩)は、実施例4に記載のデータにより示されるように、他のFAD依存性酵素よりもKDM1Aに対して非常に選択性であることが判明した。
本発明者らは、添付の実施例における結果により示されるように、強力および選択的なKDM1A阻害活性を示す、本明細書および添付の実施例において開示されるような化学プローブを特定した。これによって、これらの化学プローブは、本発明による方法における、特にORY−1001等の非常に強力なKDM1A阻害剤の標的会合を決定するための方法における化学プローブとしての使用に好適となる。実施例1.1の化学プローブ(すなわち、N−(39−(4’−((trans)−2−(((trans)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−37−オキソ−3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33−ウンデカオキサ−36−アザノナトリアコンチル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミドおよびその塩)および特に実施例1.6の化学プローブ(すなわち、N−(39−(4’−((1S,2R)−2−(((trans)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−37−オキソ−3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33−ウンデカオキサ−36−アザノナトリアコンチル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミドおよびその塩)が、特に好ましい。
タグおよび標識
タグ:上で定義されたように、本明細書において、タグは、分子、例えばKDM1A化学プローブ内に組み込むことができ、その分子またはその分子を含む複合体の捕捉、回収、単離、精製または検出手順において認識および使用され得る部分を説明するために使用される。
好ましくは、タグは、タグが組み込まれる分子の結合親和性および選択性を含む機能性に対する干渉が最小限である低分子量化合物である。
好適なタグの例は、
− アビジン、ストレプトアビジンまたはストレプトアクチンにより認識され得るビオチン誘導体;および
− 抗ジゴキシゲニン抗体により認識され得るジゴキシゲニン誘導体
である。
その例は、
を含む。
− Halo Tag(登録商標)技術により認識され得るハロアルカンタグもまた、好適なタグである。
タグはまた、ペプチド的な性質であってもよく、化学プローブ/対応する捕捉剤に組み込むことができるペプチドタグの例は、これらに限定されないが、
− AviTag、SBP、Strep−tag/アビジン、ストレプトアビジン、ストレプタシン(streptacin)
− カルモジュリンタグ/カルモジュリン
− ポリグルタメートタグ/アニオン交換樹脂、例えばモノ−Q(EEEEEE)
− Eタグ/抗E−タグ抗体
− FLAGタグ/抗FLAG抗体
− HAタグ/抗HA抗体
− ポリヒスチジンタグ、例えば5〜10ヒスチジン、例えばニッケルまたはコバルトキレートが結合したHisタグ(HHHHHH)
− Mycタグ/抗Myc抗体
− TCタグ/FlAsHおよびReAsH二ヒ素化合物(CCPGCC)
− V5タグ/V5タグ抗体
− VSVタグ/VSVタグ抗体
− Mycタグ/抗Mycタグ抗体
− (ポリ)ヒスチジンタグ/キレート剤で機能化されたニッケルおよびコバルトセファロースまたはアガロース、例えばニッケルの場合イミノ二酢酸(Ni−IDA)およびニトリロ三酢酸(Ni−NTA)、およびカルボキシルメチルアスパルテート(Co−CMA)を含む。
タグはまた、
− PNA(タンパク質核酸)、(修飾)DNA、(修飾)RNAタグ/相補的天然または合成PNA、(修飾)DNA、(修飾)RNAオリゴヌクレオチドを含む、合成オリゴヌクレオチドであってもよい。オリゴヌクレオチドタグは、相補(塩基対)配列を有する他のオリゴヌクレオチドにより認識され得る。
標識:上で定義されたように、本明細書において、標識は、分子、例えばKDM1A化学プローブまたは検出剤中に組み込むことができ、例えば蛍光、生物発光、同位体、質量分析標識等、直接信号を生じる部分を説明するために使用される。優先的には、標識は低分子量であり(MW<1000)、標識が組み込まれる分子の結合親和性および選択性を含む機能性に対する干渉が最小限となるべきである。
蛍光標識の例は、Alexa Fluor、BODIPY(登録商標)、フルオレセイン、Oregon green(登録商標)、Rhodamine Green(商標)、長波長ローダミン、Texas Red(登録商標)、クマリン、ピレン、ピリジオキサゾール、ナフタレン、Dapoxyl(登録商標)またはビマン、例えば以下に列挙される群を含む、
標識はまた、好適な捕捉または検出剤が利用可能である場合、例えばフルオレセイン部分が抗フルオレセイン抗体により認識および捕捉され得る場合、タグとしても使用され得る。
捕捉剤:上で定義されたように、この用語は、タグを認識およびそれに結合し、化学プローブまたは化学プローブ複合体をその粗生物源から捕捉するために使用され得る薬剤を指すように使用される。本発明において、捕捉剤はまた、KDM1AまたはKDM1A含有複合体をその粗生物源から捕捉することができる。捕捉試薬は、表面に結合し得る。捕捉プロセスは、直接的または間接的であってもよく、すなわち、化学プローブ内に含まれる認識、例えばタグは、表面に結合した一次捕捉剤により捕捉され、第1の捕捉剤を認識して表面に結合する第2の捕捉剤により認識されてもよい。好適な捕捉剤は、KDM1A化学プローブ内のタグ、およびKDM1A化学プローブ結合複合体に対する高い選択性および親和性、またはKDM1AもしくはKDM1A含有複合体に対する高い選択性および親和性を有する抗体またはタンパク質を含む。
KDM1A化学プローブ内に組み込まれた特定のタグに対する好適な捕捉剤の例は、上に列挙されている。
KDM1AまたはKDM1A含有複合体を捕捉するための好適な捕捉剤は、優先的には、KDM1AまたはKDM1A含有複合体に対する高特異性/高親和性抗体または抗体断片を含む。抗体は、市販のものであってもよく、または任意の既知の方法により生成もしくは合成されてもよい。
KDM1A化学プローブに特に好適なタグは、ビオチンであり、対応する捕捉剤は、ストレプトアビジンである。
表面:上述のように、捕捉剤は、表面に結合し得る。これは、マイクロもしくはナノビーズ、マイクロタイタープレート、ナノストリング、ナノワイヤ、生物膜、ポリマーまたは任意の他の好適なマトリックスを含む、任意の好適な表面または固体担体であってもよい。
検出剤:上で定義されたように、本明細書において、検出剤は、タグを認識およびそれに結合し、KDM1A化学プローブに組み込まれたタグを検出するために使用され得、またKDM1A化学プローブ結合複合体を検出するために使用され得る薬剤である。代替として、検出剤は、試料中のKDM1AまたはKDM1A含有複合体を検出するために使用され得る薬剤であってもよい。
検出は、直接的または間接的であってもよく、増幅されてもまたは増幅されなくてもよく、単一分子または混合分子により媒介されてもよいが、可視化または測定され得る信号を生成する部分を常に含む。
検出剤は、KDM1A化学プローブおよび化学プローブ結合複合体;またはKDM1AもしくはKDM1A含有複合体の直接的検出に使用されてもよく、また信号生成部分を直接含んでもよい。
代替として、一次検出剤は、KDM1A化学プローブおよび化学プローブ結合複合体;またはKDM1AもしくはKDM1A含有複合体に結合してもよく、一次検出剤は、信号生成部分を含む二次検出剤により検出されてもよい。
前記検出剤は、蛍光、発光、比色、同位体または質量分析標識を含み得る。
代替として、前記検出剤は、近接ライゲーションアッセイ技術を使用して信号を生成するために使用され得る合成オリゴヌクレオチドを含み得る。
代替として、前記検出剤は、着色、蛍光または発光化合物中で基質を転換する酵素、例えばホースラディッシュペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼを含んでもよい。そのような酵素の例は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(AP)、グルコースオキシダーゼおよびβ−ガラクトシダーゼ酵素を含む。比色検出は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(AP)、グルコースオキシダーゼまたはβ−ガラクトシダーゼ酵素とのコンジュゲーションに続く、適切な発色性レポーター(それぞれ、3,3’−ジアミノベンジジン、塩化ニトロブルーテトラゾリウムおよび5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェートの組合せ、塩化ニトロブルーテトラゾリウムまたは5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド)とのインキュベーションに基づく。化学発光検出系は、HRP酵素により触媒される、ルミノールから発光部分である3−アミノフタレートへの変換に基づく。ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)の基質の例は、以下を含む。
前記酵素は、KDM1A化学プローブもしくはKDM1A化学プローブ結合複合体に組み込まれたタグを認識する薬剤に直接結合してもよく、または、前記一次薬剤を認識する二次薬剤に結合してもよい。同様に、前記酵素は、KDM1AまたはKDM1A含有複合体を認識する薬剤に直接結合してもよく、または、前記一次薬剤を認識する二次薬剤に結合してもよい。
代替として、前記一次検出剤はまた、可視化または測定され得る信号を生成する標識または部分を組み込んだ二次検出剤により検出されるタグを組み込んでもよい。
前記(一次)検出剤は、KDM1A化学プローブ内のタグに対する、およびKDM1A化学プローブ結合複合体に対する、またはKDM1AもしくはKDM1A含有複合体に対する高い選択性および親和性を有する。好ましくは、前記(一次)検出剤は、高い特異性および高い親和性でKDM1A化学プローブまたはKDM1AもしくはKDM1A含有複合体内に組み込まれたタグを認識する抗体または結合タンパク質または他のマクロ(分子)(例えばアプタマー、アフィマー(affimer)等)等の結合分子を含む。本明細書において、抗体は、優先的にはモノクローナル抗体、または一本鎖コンストラクト、例えば組換えScFv、Fabまたはそれらの融合タンパク質である。KDM1AまたはKDM1A含有複合体を検出するために使用される抗体またはタンパク質抗体は、容易に到達可能なエピトープに対するものであるべきである。エピトープの到達可能性は、コンピュータ内でモデル化され、実施例において説明されるように免疫沈降法(IP)を使用してin vitroで試験され得る。好適なKDM1A抗体は、実施例において開示されており、代替の抗体もまた、前記好適な抗体を特定するための実施例において開示される戦略に従って特定され得る。また、代替の抗体は、到達可能なエピトープに対して、KDM1A複合体の一部であるKDM1A相互作用因子から形成することができる。RCOR1、HDAC1およびHDAC2は、KDM1Aと密接に相互作用するそのような因子の例である。
好ましくは、第1の検出または捕捉剤によるKDM1A結合化学プローブまたはKDM1A結合化学プローブ含有複合体の検出または捕捉は、第2の検出剤によるKDM1AまたはKDM1A含有複合体の検出に干渉せず、また、第1の検出または捕捉剤によるKDM1AまたはKDM1A含有複合体の検出または捕捉は、第2の検出剤によるKDM1AまたはKDM1A含有複合体の検出に干渉しない。
検出系:本明細書において、信号を生成するために、複数の検出剤がトランスで、および極めて近接して作用することが必要である場合、検出系が言及されるが、例えば、Forster/Resonance Energy Transfer(FRET)、AlphaLISA、DELFIA、および近接ライゲーションアッセイ技術(タンパク質PCR)等がある。FRET、AlphaLISAおよびDELFIAにおいて、第1の検出剤は、エネルギーを吸収して、アクセプターへのエネルギー伝達(FRET)または酸素一重項移動(AlphaLISA、DELFIA)を生成するドナーとして機能し、特定のより低い波長で信号を放出するようにそれを励起する。本明細書に記載の本発明の一実施形態において、遊離KDM1Aを検出するために、第1の検出剤は、KDM1A化学プローブ含有複合体を認識してそれに結合するように設計され、第2の検出剤は、KDM1A酵素またはKDM1A含有複合体に結合するように設計される。別の実施形態において、遊離KDM1Aの検出に加えて、KDM1AまたはKDM1A含有複合体上の異なる部位に結合する2つの異なる検出剤が、全KDM1Aを検出するために使用される。さらに、代替として、KDM1AまたはKDM1A含有複合体に結合する2種のKDM1A検出剤、およびKDM1A化学プローブに結合する第3の検出剤が使用され得る。1つのKDM1A検出剤は、ドナーとして機能し、他のKDM1A検出剤およびKDM1A化学プローブ検出剤は、異なる波長で放出するアクセプターとして機能し、遊離および全KDM1Aの同時検出を可能にする。近接ライゲーションアッセイ技術において、異なる検出剤が、接続核酸とアニールし、ライゲーションされ、リアルタイム定量PCRを使用して検出され得る増幅可能な断片を形成する核酸を有する。この場合も、検出剤は、KDM1A化学プローブ含有複合体およびKDM1Aタンパク質を検出することができ、均一または不均一アッセイにおいて、独立してまたは多重反応において遊離および全KDM1Aを検出するために使用され得る。
上述のタグ、標識、捕捉および検出剤、酵素、基質ならびに他のツールおよび技術は、単に本発明を実行するための手法を例示するためのものであり、決して本発明の方法を制限することを意図しない。
標的会合アッセイ
本発明の化学プローブは、本明細書においてより詳細に説明されるようなKDM1A阻害剤の標的会合を決定するための方法において使用され得る。本発明による方法は、典型的にはKDM1Aにより標的化されるヒストンマークのレベルまたは遺伝子発現における前記KDM1A阻害剤によりもたらされる変化の分析によるKDM1A会合の間接的決定に基づく、これまで一般的に使用されてきた方法とは対照的に、KDM1A阻害剤による標的占有の直接的評価を可能にする。
本発明の方法は、とりわけ、遊離KDM1A酵素の化学プローブ「タグ付け」を用いた遊離KDM1Aレベルの測定による標的会合の直接的定量に基づく。本明細書において以前に定義されたように、遊離KDM1Aは、KDM1A阻害剤が結合していない、試料中に存在する酵素活性KDM1Aを意味する。「タグ付け」は、本明細書において広い意味で使用され、以前に定義されたようなタグおよび標識の両方の使用を包含する。
KDM1A阻害剤で処理される細胞、組織、器官または対象において、酵素活性KDM1A酵素プールの一部は、KDM1A阻害剤により結合(占有)され、この部分は、化合物の(KDM1A阻害)効力および使用される濃度/用量に従って変化し得る。したがって、遊離KDM1Aレベルは、どれほどのKDM1A酵素に、KDM1A阻害剤が結合しているかを決定するために使用することができ、すなわち、そのような阻害剤による標的会合が、本明細書に記載の方法により決定され得る。したがって、本発明による遊離KDM1Aレベルを決定するための化学プローブベースの方法は、例えば臨床試験または臨床業務において、標的会合を評価するため、およびKDM1A阻害剤の薬力学を評価するために有用である。
したがって、一態様において、本発明は、試料または対象中の遊離KDM1Aのレベルを決定するための方法を提供し、前記方法は、
(i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、上記および添付の特許請求項の範囲において定義されるような化合物であるステップと;
(ii)前記試料または対象において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aの前記レベルを決定するステップと
を含む。
遊離KDM1Aレベルを決定するための方法は、以下および添付の実施例に記載される。
別の態様において、本発明は、試料中の遊離KDM1Aのレベルをin vitroで決定するための方法を提供し、前記方法は、
(i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、上記または添付の特許請求項の範囲において定義されるような化合物であるステップと;
(ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aの前記レベルを決定するステップと
を含む。
In vitroとは、遊離KDM1Aレベルを決定するため、および標的会合を決定するための本発明の方法に関連して使用される場合、以前に定義されたように、生体(これは例えばヒトであってもよい)外であること、すなわち方法が前記生体に対して直接行われないことを意味する。したがって、これは、例えば、KDM1A阻害剤によるin vivo処理を受けた生体(例えばヒト)から採取された試料を使用して実行される方法を含み、その試料は、実施例のセクションにおいて「ex vivo」試料と呼ばれる。
実施例において例示されるように、本発明の化学プローブを使用して遊離KDM1Aレベルを決定するための方法は、様々な状況で、およびヒト試料を含む様々な試料の種類において実行され得る。
添付の実施例において例示されるように、遊離KDM1Aレベルは、実施例5に示されるように遊離KDM1Aを捕捉するためのビオチンタグ(P基として)を含有する式(I)の化学プローブを用いたKDM1A化学プローブベースELISAアッセイを使用して、ならびに発光または比色等の異なる検出技術(実施例5.2および5.3を参照されたい)を使用して決定され得る。遊離KDM1Aを決定するためのこの方法はまた、例えば実施例6および図6Aに示されるように、AlphaLISA技術を使用した均一アッセイ形式で遊離KDM1Aレベルを決定するためにも成功裏に行うことができる。
実施例5.2において説明される化学プローブベースの方法は、さらに、実施例5.2および図5Bにおいて説明されるように、健常ボランティアからのヒト血液から単離されたPBMC中の遊離KDM1Aレベルを決定するために使用された。これは、本発明の化学プローブおよび化学プローブベースの方法が、以下でもより詳細に説明されるように、ヒト試料において遊離KDM1Aレベルを決定するために、したがってヒトにおけるKDM1A阻害剤の標的会合を決定するために成功裏に使用され得ることを示す。
実施例7において例示されるように、遊離KDM1Aレベルは、本発明の化学プローブベースの方法を使用して、KDM1A阻害剤で処理された細胞において決定され得る。特に、実施例7において、遊離KDM1Aレベルは、実施例7.3ならびに図7および8Aにおいてより詳細に説明されるようにいくつかのKDM1A阻害剤(またはビヒクル)で処理されたMV(4;11)ヒト白血病細胞、およびTHP−1ヒト白血病細胞(実施例7.3および図8Bを参照されたい)を含む他の細胞株、およびLNCapヒト前立腺がん細胞等の固形腫瘍細胞(実施例7.3および図8Cを参照されたい)において決定された。そこで決定された遊離KDM1Aレベルは、次いで、以下でより詳細に説明される方法に従って、標的会合を決定するために使用され得る。実施例7において得られた結果は、試験されたKDM1A阻害剤のin vitro KDM1A阻害活性に従う用量応答性細胞標的会合を示し、本発明による化学プローブおよび化学プローブベースの方法が、遊離KDM1AレベルおよびKDM1A阻害剤によるKDM1A標的会合の信頼性のある決定を提供するために使用され得ることをさらに示した。
特に、実施例8および9は、単回または反復用量のKDM1A阻害剤をin vivoで投与された動物から採取された試料において、遊離KDM1Aレベルが本発明の化学プローブベースの方法を使用して決定され得ることをさらに示している。例えば、実施例8において説明されるように、増加用量のORY−1001またはビヒクルで処理されたラットからのPBMCおよび肺試料において遊離KDM1Aレベルが決定され、これらのレベルを使用して標的会合が決定された(以下で説明される通り)が、対応する結果を図9Aおよび9Bに示す。単回または複数回用量のORY−1001で処理された動物における遊離KDM1Aレベルの測定を示す追加的な例が、実施例9において開示されている。遊離KDM1Aレベルは、別のKDM1A阻害剤、化合物C(実施例8においてさらに説明される通り)、またはビヒクルで処理された、実験的アルツハイマー病モデルのマウスからの脳試料においてさらに決定され、脳における化合物Cの標的会合を決定するために使用された(図9C中の結果を参照されたい)が、本発明の方法を使用した遊離KDM1Aレベル決定および標的会合測定により、この化合物が脳に進入し、脳内でKDM1Aを阻害することが確認された。
実施例9において例示されるように、本発明の化学プローブおよび方法は、臨床試験の状況でKDM1A阻害剤を投与されたヒト対象からのPBMC試料中の遊離KDM1Aレベルを決定するために使用され得る。特に、実施例9において説明されるように、化合物C(実施例において説明される通り)で指定されるKDM1A阻害剤の安全性、耐容性および薬物動態を決定するための第I相臨床試験において、単回用量のKDM1A阻害剤の投与前、および投与後の異なる時点で、各ボランティアから試料を採取し、前記試料中の遊離KDM1Aレベルを決定し、以下で説明されるように標的会合を決定するために使用した。
遊離KDM1Aを「タグ付け」するためにKDM1A化学プローブを使用する本発明による遊離KDM1Aレベルを決定するための方法は、例において説明される特定の実施形態に限定されない。特にELISAは研究所および臨床分析機関において広く行われている技術であるため、方法は、ELISA(またはAlphaLISA)プラットフォームを使用して行われたが、遊離KDM1Aタンパク質レベルを決定するための化学プローブベースの方法は、例えば上記の検出剤および検出系のセクションにおいて概説されるように、他の技術を使用して行われてもよいことが、当業者に容易に認識される。
例えば、ビオチンが式(I)の化合物に関連して上で定義されたような別のタグまたは標識Pと置き換えられた、式(I)(または式IIもしくはIII)の他の異なるタグ付け/標識化KDM1A化学プローブが使用されてもよい。上記のタグおよび標識という表題のセクションにおいて、ビオチンの代わりに本発明の化学プローブにおいて使用され得るタグおよび標識の他の例、ならびに、化学プローブおよびKDM1A化学プローブ結合複合体における前記タグ/標識を捕捉/検出するための、例えば遊離KDM1Aレベルを決定するための対応する好適な方法が言及されている。同様に、異なるKDM1A阻害剤基Zを含有する他の化学プローブが使用され得る。いずれも式(I)、(II)および(III)の化合物に対応する実施例1.1、1.2、1.3および1.6において説明される化学プローブは、ORY−1001として知られるKDM1A阻害剤をベースとしており、一方、いずれも式(I)および(II)の化合物に対応する実施例1.4および1.5の化学プローブは、2つの他のKDM1A阻害剤Z基をベースとしている。他のKDM1A阻害剤、すなわち他のZ基を含有するKDM1A阻害剤をベースとする代替の好適な化学プローブが調製および使用されてもよく、好ましくは、Zは、不可逆的KDM1A阻害剤の基である。KDM1A化学プローブを調製するために使用され得るKDM1A阻害剤の例は、上記のKDM1A化学プローブのセクションにおいて開示されている。KDM1A阻害剤の追加的な例は、以下のKDM1A阻害剤のセクションにおいて議論されており、それらもまた、KDM1A化学プローブを生成するために使用され得る。得られるKDM1A化学プローブは、上記のKDM1A化学プローブのセクションにおいて議論されたように、本発明の方法における使用のための他の標的と比べて、適切なKDM1A阻害効力および選択性を示すべきである。
いくつかの実施形態において、上記の方法は、前記試料中の全KDM1Aのレベルを決定することをさらに含む。例えば、全KDM1Aレベルは、異なる試料において得られた結果を比較する際に試料中に存在するKDM1A酵素の量の差を補正するための試料正規化に使用され得る。
例えば、全KDM1Aレベルは、実施例において例示されるように決定され得る。例えば、実施例5および6において説明されるように、全KDM1Aレベルは、サンドイッチELISA(実施例5およびサンドイッチELISAの概略図を示す図3Aを参照されたい)を使用して、または、実施例5.1および以下の抗体のセクションにおいてより詳細に説明される基準を使用して選択された2種の異なる抗KDM1A抗体を使用した対応するAlphaLISA形式(実施例6を参照されたい)において決定され得る。他の代替の抗KDM1A抗体が使用されてもよく、これは前記抗体セクションにおいて説明されるように選択され得る。ELISA技術プラットフォームは研究所および臨床分析機関において広く使用されているため、例えば実施例において説明されるもの等のELISAベースの方法が有利であるが、当業者に明らかなように、試料中に存在するKDM1Aタンパク質の総量を決定するための代替の方法、例えば上で検出剤および検出系のセクションにおいて概説された方法が使用されてもよい。
信号と試料中の遊離または全KDM1Aの量との間に直線関係がある(すなわち、希釈曲線が、検出が直線範囲内にあることを示す)限り、レベルは、必要に応じて、信号を得るために使用される技術に対応して異なる単位(例えば、相対発光単位またはRLU、吸光度単位またはAU、蛍光単位またはFU等)で表現されてもよい。レベルはまた、較正曲線が既知の量の全または遊離KDM1Aタンパク質を含有する試料から確立された場合、濃度(量)として表現されてもよく、濃度(量)は、補間により決定され得る。
測定機器から得られた未加工信号は、データ処理に供されてもよい一般的に適用されるデータ処理は、バックグラウンド信号の除去、Grubbs検定等の確立された基準を使用した外れ値の排除、Chauvenet基準、直線回帰における外れ値のMMS検定、Peirce基準およびビジネスルール等である。信号の平均または中央値、および測定誤差が計算され得る。
いくつかの実施形態において、上記方法は、前記試料中のKDM1A阻害剤の標的会合を決定することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、前記標的会合の決定は、試料中の遊離KDM1Aレベルと参照試料中の遊離KDM1Aレベルとの間の比率を計算することを含む。
いくつかの実施形態において、前記標的会合の決定は、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルとの間の比率を計算することを含む。
いくつかの実施形態において、前記標的会合の決定は、比率A/Bを計算することを含み、Aは、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であり、Bは、参照試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率である。
KDM1A阻害剤の標的会合(TE)は、様々な様式で決定され得る。
第1の方法において、試料XにおけるTE(TEx)は、TE=1−LEVELFree,X/LEVELTotal,Xとして計算することができ、式中、LEVELFree,Xは、試料X中の遊離KDM1Aのレベルであり、LEVELTotal,Xは、試料X中の全KDM1Aのレベルである。この計算方法は、遊離および全KDM1Aの検出効率が等しいという条件で使用され得る。
したがって、本発明は、試料中のKDM1A阻害剤の標的会合を決定するための方法を提供し、前記標的会合は、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルとの間の比率を1から差し引いたものとして決定され、1は、完全標的会合に対応し、0は、標的会合の非存在に対応する。
第2の方法において、試料XにおけるTE(TEx)はまた、TE=1−LEVELFree,X/LEVELFree,REFとして計算することができ、式中、LEVELFree,Xは、試料X中の遊離KDM1Aのレベルであり、LEVELFree,REFは、参照試料中の遊離KDM1Aのレベルである。この方法は、試料Xおよび参照試料中に存在する全KDM1Aの量が同じであるという条件、ならびに試料Xおよび参照試料中の遊離KDM1Aの検出効率が同じであるという条件で使用され得る。
したがって、本発明は、試料中のKDM1A阻害剤の標的会合を決定するための方法を提供し、前記標的会合は、試料中の遊離KDM1Aレベルと参照試料中の遊離KDM1Aレベルとの間の比率を1から差し引いたものとして決定され、1は、完全標的会合に対応し、0は、標的会合の非存在に対応する。
第3の方法において、試料XにおけるTEはまた、TE=1−(R/RREF)として計算することができ、式中、
=LEVELFree,X/LEVELTotal,Xであり、RREF=LEVELFree,REF/LEVELTotal,REFであり、
LEVELFree,Xは、試料X中の遊離KDM1Aのレベルであり、LEVELTotal,Xは、試料X中の全KDM1Aのレベルであり、LEVELFree,REFは、参照試料中の遊離KDM1Aのレベルであり、LEVELTotal,REFは、参照試料中の全KDM1Aのレベルである。
これは、TE=1−(RFree/RTotal)を使用したTEの計算と同等であり、式中、
Free=LEVELFree,X/LEVELFree,REFであり、RTotal=LEVELTotal,X/LEVELTotal,REFである。
この計算法の利点は、遊離および全KDM1Aの検出効率が等しい必要がなく、またアッセイ毎に同じ量の全KDM1Aが使用される必要がないことであり、これにより手順が迅速化される。式は、試料Xおよび参照試料中の遊離KDM1Aの検出効率が同じであると仮定され得る場合、ならびに全KDM1Aの検出効率が試料Xおよび参照試料において同じであると仮定され得る場合に適用され得る。これは、通常、両方の試料が同じ性質である場合、例えば特定の組織または細胞型の抽出物である場合に該当する。
したがって、本発明は、試料中のKDM1A阻害剤の標的会合を決定するための方法を提供し、前記標的会合は、比率R/RREFを1から差し引いたものとして決定され、Rは、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であり、RREFは、参照試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であり、1は、完全標的会合に対応し、0は、標的会合の非存在に対応する。
いずれの場合も、上記方法に従って計算される標的会合は、何分の1かで、または%で表現され得、例えば、
TE(%)=100−((R(%)/RREF(%))×100)であり、式中、R(%)=(LEVELFree,X/LEVELTotal,X)×100であり、RREF(%)=(LEVELFree,REF/LEVELTotal,REF)×100である。
したがって、本発明は、試料中のKDM1Aの阻害剤の標的会合をin vitroで決定するための方法を提供し、前記方法は、
(i)KDM1Aを本発明の化学プローブに接触させる、または曝露するステップと;
(ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iii)参照試料中の遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iv)試料中の遊離KDM1Aレベルと参照試料中の遊離KDM1Aレベルとの間の比率を計算するステップと;
(v)ステップ(iv)において計算された比率を1から差し引いたものとして標的会合を決定するステップと
を含む。
いくつかの実施形態において、方法は、試料を前記化学プローブに接触させる、または曝露するステップを含む。
別の態様において、本発明は、試料中のKDM1Aの阻害剤の標的会合をin vitroで決定するための方法を提供し、前記方法は、
(i)KDM1Aを本発明の化学プローブに接触させる、または曝露するステップと;
(ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iii)前記試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iv)試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルとの間の比率を計算するステップと;
(v)ステップ(iv)において計算された比率を1から差し引いたものとして標的会合を決定するステップと
を含む。
いくつかの実施形態において、方法は、試料を前記化学プローブに接触させる、または曝露するステップを含む。
別の態様において、本発明は、試料中のKDM1Aの阻害剤の標的会合をin vitroで決定するための方法を提供し、前記方法は、
(i)KDM1Aを本発明の化学プローブに接触させる、または曝露するステップと;
(ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iii)前記試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iv)参照試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(v)前記参照試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(vi)比率A/Bを計算するステップであって、Aは、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であり、Bは、参照試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であるステップと;
(vii)ステップ(vi)において計算された比率を1から差し引いたものとして標的会合を決定するステップと
を含む。
いくつかの実施形態において、方法は、試料を前記化学プローブに接触させる、または曝露するステップを含む。
いくつかの実施形態において、試料は、KDM1A阻害剤にin vitroで曝露または接触されている。
いくつかの実施形態において、試料は、KDM1A阻害剤が投与された対象から得られる。
上記方法のステップ(i)において、KDM1Aは、本発明の化学プローブに接触される、または曝露される。本明細書に記載のような式(I)、(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)の任意の化合物が、上記方法における化学プローブとして使用され得る。添付の実施例において、式(I)、(II)、(IIa)、(III)または(IIIa)(式中、Pは、ビオチンである)の化学プローブが使用されているが、式(I)(または式II、IIa、IIIもしくはIIIa)の他の異なるタグ付け/標識化KDM1A化学プローブ(ビオチンは、式(I)の化合物に関連して上で定義されたような別のタグまたは標識Pで置き換えられている)が使用されてもよい。上記のタグおよび標識という表題のセクションにおいて、ビオチンの代わりに本発明の化学プローブにおいて使用され得るタグおよび標識の例が言及されている。同様に、実施例において説明されているような化学プローブにおいて示されるもの以外の異なるKDM1A阻害剤基Zを含有する他の化学プローブが使用されてもよい。好ましくは、Zは、不可逆的KDM1A阻害剤の基であるべきである。KDM1A化学プローブを調製するために使用され得るKDM1A阻害剤の例は、上記のKDM1A化学プローブのセクションにおいて開示されている。KDM1A阻害剤の追加的な例は、以下のKDM1A阻害剤のセクションにおいて議論されており、それらもまた、KDM1A化学プローブを生成するために使用され得る。得られるKDM1A化学プローブは、上で議論されたように、本発明の方法における使用のための他の標的に比べて、適切なKDM1A阻害効力および選択性を示すべきである。
KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露する前記ステップは、試料(KDM1Aを含有する)を化学プローブにin vitroで接触または曝露することにより、例えば化学プローブの存在下で試料を溶解することにより行われてもよい。
上記方法のステップ(i)において使用されるような前記試料は、KDM1A阻害剤にin vitroで接触または曝露された試料であってもよく、例えば、ヒト細胞培養物等の細胞培養物が、前記KDM1A阻害剤にin vitroで接触もしくは曝露されるか、または、対象から得られた組織、器官もしくは血液試料が、前記KDM1A阻害剤にin vitroで接触もしくは曝露される。試料はまた、KDM1A阻害剤が投与された対象(例えばヒトまたは動物)から得られる試料であってもよい。試料は、例えば、末梢試料(例えば、血液から単離されたPBMC)、生検試料、抽出組織、抽出腫瘍等であってもよい。
上記方法のステップ(ii)において、前記試料中の遊離KDM1Aレベルは、本発明の前記化学プローブを使用して決定される。実施例において例示されるように、遊離KDM1Aレベルは、遊離KDM1Aを捕捉するためにビオチンタグ(P基として)を含有する式(I)(またはII、IIa、IIIもしくはIIIa)の化学プローブを使用したKDM1A化学プローブベースELISAアッセイを使用して、および発光または比色等の異なる検出技術を使用して決定され得る。しかしながら、KDM1A化学プローブを使用して本発明に従い遊離KDM1Aレベルを決定するために使用される方法は、実施例において説明される特定の実施形態に限定されず、当業者に明らかなように、遊離KDM1Aレベルを決定するための他の方法が使用されてもよい。例えば、化学プローブならびに/または他の好適な捕捉剤(例えば上記の捕捉剤のセクションにおいて説明される通り)ならびに/または他の検出方法(例えば上記の検出剤および検出系のセクションにおいて説明される通り)において、他のPタグまたは標識を使用することができる。
上記方法のいくつかは、試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップを含む。実施例において例示されるように、全KDM1Aレベルは、2種の異なる抗KDM1A抗体を用いたサンドイッチELISA(または対応するAlphaLISAアッセイ)を使用して決定され得る。ELISA技術プラットフォームは研究所および臨床分析機関において広く使用されているため、例えば実施例において説明されるもの等のELISAベースの方法が有利であるが、当業者に明らかなように、試料中に存在するKDM1Aタンパク質の総量を決定するための代替の方法、例えば上で検出剤および検出系のセクションにおいて概説された方法が使用されてもよい。
上記方法のいくつかは、参照試料中の遊離KDM1Aまたは全KDM1Aのレベルを決定するステップを含む。上で定義されたように、参照試料は、試験されている試料に対する標準として役立つように選択される任意の組織、細胞、タンパク質抽出物、組換えタンパク質であってもよい。参照試料、または参照試料が採取された対象は、ビヒクルで処理されていてもよく、KDM1A阻害剤での処理前の同じ対象から採取されていてもよく、またはKDM1A阻害剤の効果が完全に停止した際に同じ対象から採取されていてもよい。前記参照試料中の遊離KDM1Aレベルおよび全KDM1Aレベルは、それぞれ、試験されている試料中の遊離KDM1Aレベルおよび全KDM1Aレベルを決定するための方法と同じ方法を使用して決定され得る。
このようにして決定された、試料および/または参照試料中の遊離および/または全KDM1Aレベルは、次いで、上で定義されたような比率を計算するために使用され得、これは次いで上述のような標的会合を決定するために使用される。上記方法に従って計算された標的会合は、次いで、何分の1かで、または%で表現され得る。
例えば、実施例7において例示されるように、KDM1A阻害剤の標的会合は、以下のように決定され得る:KDM1A阻害剤(例えばORY−1001)またはビヒクル(参照試料として使用される)で処理された細胞(例えばMV(4;11))の試料が、本発明の化学プローブ(例えば実施例1.6)の存在下で溶解され、実施例7.1において説明されるようにタンパク質抽出物が得られ、それにより、上記ステップ(i)に列挙されるようにKDM1A(前記細胞試料中に存在する)が前記化学プローブに接触または曝露され;実施例7.3において説明されるように、遊離KDM1Aのレベルが、実施例5.2において説明される化学プローブベースELISAアッセイを使用して、KDM1Aに結合した化学プローブを含有する前記タンパク質抽出物において測定され得、したがって、上記ステップ(ii)に列挙されるように前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルが決定され;実施例7.3において説明されるように、全KDM1Aのレベルが、実施例5.2において説明されるサンドイッチELISAアッセイを使用して、同じタンパク質抽出物において測定され得、したがって、上記ステップ(iii)に列挙されるように前記試料中の全KDM1Aのレベルが決定され;参照試料として上述のビヒクルで処理された細胞の試料を使用して同じ手順に従い、前記参照試料中の遊離および全KDM1Aレベルが測定され得、したがって、上記ステップ(iv)に列挙されるように前記参照試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルが決定され、またステップ(v)に列挙されるように前記参照試料中の全KDM1Aのレベルが決定され;ORY−1001で処理された細胞の試料および(ビヒクルのみで処理された)参照試料中の遊離および全KDM1Aレベルの得られた値は、次いで、実施例7.2および7.3において説明されるように、上記ステップ(vi)においてAに対応する試料(実施例7.2において試料Xとして示される)中の遊離KDM1A/全KDM1Aレベルの比率、および上記ステップ(vi)においてBに対応する参照試料(実施例7.2において試料REFとして示される)中の遊離KDM1A/全KDM1Aレベルの比率を計算するために、また最後に上記ステップ(vi)において列挙されるように比率A/Bを計算するために使用され得、次いで、実施例7.2において概説されるように標的会合が計算され得、試料における標的会合(実施例7.2においてTExとして示される)は1−A/Bに対応し、したがって、上記ステップ(vii)に列挙されるように、ステップ(vi)において計算された比率を1から差し引いたものとして標的会合が決定される。標的会合は、上でより詳細に説明されたように、何分の1かで、または%で表現され得る。
実施例において例示されるように、KDM1A阻害剤の標的会合は、ヒト試料を含むある範囲の試料の種類において上記方法に従って決定され得る。例えば、KDM1A阻害剤の標的会合は、実施例7において示されるように、KDM1A阻害剤で処理された細胞株において、特にMV(4;11)白血病細胞(実施例7.3ならびに図7および8Aを参照されたい)、ならびにTHP−1白血病細胞(実施例7.3および図8Bを参照されたい)およびLNCap前立腺がん細胞(実施例7.3および図8Cを参照されたい)を含む他の細胞株において決定され得る。
実施例において例示されるように、本発明の方法はまた、単回または反復用量のKDM1A阻害剤をin vivoで投与された動物から採取された試料における標的会合を決定するために使用され得る。実施例8において例示されるように、KDM1A阻害剤(例えばORY−1001)の標的会合は、実施例8.3ならびに図9Aおよび9Bにおいてより詳細に説明されるように、増加容量のKDM1A阻害剤またはビヒクルで処理された対象(例えばラット)からの末梢試料(例えばPBMC)および組織(例えば肺)試料において決定され得る。実施例8は、さらに、脳試料等のさらなる組織試料において標的会合が決定され得ることを示しており、特に、標的会合は、実施例8.3および図9Cにおいて説明されるように、化合物C(実施例8においてさらに説明されるように脳内の血液脳関門を通過する化合物)として指定されたKDM1A阻害剤で処理されたSAMP8マウス(実験的アルツハイマー病モデル)からの脳試料において決定された。
添付の実施例において例示されるように、本発明の方法はまた、ヒト試料におけるKDM1A阻害剤の標的会合を決定するために使用され得る。特に、実施例9は、KDM1A阻害剤の標的会合が、臨床試験に参加しているヒトからの末梢試料(PBMC)において決定され得ることを示している。実施例9においてより詳細に説明されるように、化合物Cで指定されたKDM1A阻害剤による第I相臨床試験(その主目的は、化合物Cの安全性、耐容性および薬物動態を決定することである)の一環として、健常ボランティアのコホートが、単回用量の化合物Cまたはプラセボを投与された。異なる時点で各ボランティアから試料が採取され、前記試料中の遊離および全KDM1Aレベルが決定され、実施例7.2において説明される方法に従って化合物Cの標的会合を計算するために使用された。
本明細書に記載のKDM1A化学プローブおよび方法は、実施例においてより詳細に説明されるように、ORY−1001および他のKDM1A阻害剤による標的会合を評価するために適用されており、他のKDM1A阻害剤、例えば以下の「KDM1A阻害剤」のセクションにおいて開示される化合物による標的会合を評価するために容易に使用され得る。残留する未結合KDM1A阻害剤ではなくKDM1A化学プローブが遊離KDM1A酵素を占有することを確実にするために、優先的には、化学プローブのIC50は、KDM1A阻害剤のIC50の最大10倍であるべきであり、化学プローブは過剰に添加されるべきである。
いくつかの実施形態において、KDM1A阻害剤は、不可逆的KDM1A阻害剤である。いくつかの実施形態において、不可逆的KDM1A阻害剤は、FAD補因子への共有結合によりKDM1Aを阻害する。いくつかの実施形態において、KDM1A阻害剤は、(trans)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン、または(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミンである。いくつかの他の実施形態において、KDM1A阻害剤は、4−((4−((((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)メチル)安息香酸、またはその塩である。
KDM1Aの酵素活性をブロックする可逆的KDM1A阻害剤によるKDM1A標的会合もまた評価され得る。この場合、分析手順の間に化学プローブが可逆的KDM1A阻害剤に置き換わるのを回避するために、適切な結合反応速度を有するより強力でないKDM1A化学プローブが好ましくなり得る。代替として、またはこの手法と組み合わせて、分析手順の間の化学プローブ結合反応は、選択された時点で過剰のORY−1001等の強力な不可逆的KDM1A阻害剤を添加することにより停止されてもよい。
いくつかの実施形態において、上記方法では、遊離KDM1Aを捕捉または検出するために化学プローブが使用される。
いくつかの実施形態において、本発明の化学プローブ中、Pはタグであり、化学プローブは、タグに対する好適な捕捉または検出剤により捕捉または検出される。捕捉および/または検出剤の性質は、使用されるタグに依存する。タグおよび対応する捕捉または検出剤の例は、「タグおよび標識」のセクションでより詳細に説明されている。
いくつかの実施形態において、遊離KDM1Aのレベルの決定は、KDM1Aのエピトープに特異的な抗体の使用を含む。
いくつかの実施形態において、全KDM1Aのレベルの決定は、全KDM1Aを捕捉または検出するための、KDM1Aのエピトープに特異的な第1の抗体の使用を含む。いくつかの実施形態において、全KDM1Aのレベルの決定は、全KDM1Aを捕捉または検出するための、KDM1Aのエピトープに特異的な第2の抗体の使用を含み、前記第2の抗体の前記エピトープは、第1の抗体の前記エピトープとは異なる。
いくつかの実施形態において、上記方法は、化学プローブ中のタグを捕捉または検出するため、および遊離KDM1Aの前記レベルを決定するためのタンパク質の使用を含む。使用され得るタンパク質は、「タグおよび標識」のセクションにおいて詳細に説明されている。一実施形態において、そのようなタンパク質は、ストレプトアビジンである。
上記方法において使用するための検出および捕捉剤を選択する際、KDM1A上の標的エピトープに対する抗体のいずれかの結合、またはKDM1A結合化学プローブ中のタグに対するタンパク質の結合が、KDM1A上の標的エピトープに結合する残りの抗体の能力、またはKDM1A結合化学プローブに結合するタンパク質の能力に干渉しないことが望ましい。
抗体
本発明の上記方法において使用される抗体の選択基準は、本発明の方法と共に使用するために選択される検出技術に依存する。考慮されるべき要因は、特異性、親和性、近接性および立体障害性を含み、これは、抗体またはプローブの結合の相互干渉の可能性、およびそれを含有するタンパク質複合体内の天然酵素を認識する抗体の可能性を含む。
上記方法と組み合わせた使用に好適な抗体の対は、KDM1AのN末端領域に位置するエピトープに対する抗体、およびKDM1AのC末端領域に位置するエピトープに対する抗体を含む。一実施形態において、抗体の対は、以下で定義されるようなmAb−825およびmAb−844である。
抗体の一方は以下で定義されるようなエピトープEP1に対するものであり、他方の抗体は以下で定義されるようなエピトープEP2に結合する。
mAb−825:
ヒトKDM1A配列(UNIPROT ID O60341−1)のプロリン60(P60)に近接するN末端領域に位置し、ペプチド#LSD1 Blocking Peptide−2184特異性(Cell Signaling)によりブロックされる、本明細書においてEP1と指定されるエピトープを標的化するウサギN末端mAb−KDM1A(Cell Signaling、#2184)。
mAb−844:
マウスC末端mAb−KDM1A(Abcam #ab53269)。この抗体は、C末端領域に位置し、ヒトKDM1AのAA832〜847に対応するAMYTLPRQATPGVPAQを含む、本明細書においてEP2と指定されるエピトープを標的化する。
抗体は両方とも、少なくともヒト、ラットおよびマウスKDM1Aタンパク質を認識する。
エピトープEP1およびEP2を認識するKDM1Aに対するさらなる抗体は、当技術分野において知られている方法によって容易に開発され得る。特に、これらのエピトープに結合する抗体は、本明細書に記載の抗体と競合する、または上述のペプチドによりブロックされる能力によって特定され得る。上記エピトープEP1およびEP2に含まれる配列は、ヒト、ラットおよびマウスを含む異なる種におけるKDM1Aタンパク質中の高度保存領域に対応する。
いくつかの実施形態において、本発明の方法では、前記抗体の一方はエピトープEP1を標的化し、EP1は、ヒトKDM1A配列(UNIPROT ID O60341−1)のプロリン60(P60)に近接するN末端領域に位置し、ペプチド#LSD1 Blocking Peptide−2184特異性(Cell Signaling)によりブロックされる。いくつかの実施形態において、前記抗体の他方はエピトープEP2を標的化し、EP2は、C末端領域に位置し、ヒトKDM1AのAA832〜847に対応するAMYTLPRQATPGVPAQを含む。
本明細書において開示される試験法および標的会合アッセイにおいて使用されるKDM1Aは、好ましくは、とりわけ配列番号1および対応するUNIPROT番号で提供されるようなヒトKDM1Aである。また、KDM1Aアイソフォームまたは差異的スプライス形態、および本明細書に記載され配列番号1に示されるヒトKDM1A配列の天然または人工変異体、特に他の種(例えば、添付の実施例において示されるように、ラット、マウス)における機能的相同体およびその相同分子種も、本発明の試験法および標的会合アッセイにおいて使用され得る。接触または曝露されるKDM1Aは、発現タンパク質であり、これは、例えば生物学的試料において天然に発現されてもよく、または組換えにより発現されてもよい。
いくつかの実施形態において、本発明の方法では、抗体は、mAb−844およびmAb−825であり、KDM1A化学プローブ中のタグPは、ビオチンであり、化学プローブを捕捉するために使用されるタンパク質は、ストレプトアビジンである。
いくつかの実施形態において、本発明の方法では、全KDM1Aのレベルは、サンドイッチELISAにより決定され、遊離KDM1Aのレベルは、KDM1A化学プローブ捕捉ELISAにより決定される。この方法の概略図を図3に示す。代替として、全KDM1Aのレベルは、AlphaLISAにより決定されてもよく、遊離KDM1Aのレベルは、KDM1A化学プローブ捕捉AlphaLISAにより決定されてもよい。いくつかの実施形態において、実行される遊離および全KDM1Aのレベルの決定は、同じ試料において多重化されてもよい。
いくつかの実施形態において、ELISAは、化学発光検出を使用する。
本発明は、一般的および/または好ましい特徴/実施形態の任意の組合せを含む、上述の特徴または実施形態のありとあらゆる組合せに具体的に関連することを理解されたい。特に、本発明は、上で開示される方法の好ましい特徴/実施形態(好ましさの全ての度合いを含む)の全ての組合せに具体的に関連する。
本発明の化学プローブの他の用途
本明細書に記載のKDM1A化学プローブはまた、例えば固定透過処理された細胞または組織に対する化学組織化学(chemohistochemistry、CHC)、化学蛍光またはフローサイトメトリーを使用した、遊離KDM1Aの空間分布の分析にも使用され得る。概念は免疫組織化学(IHC)と同様であり、化学プローブを細胞または組織試料に接触させ、組み込まれたタグまたは標識により化学プローブの空間分布を可視化することを含む。
したがって、本発明は、試料中の遊離KDM1Aの空間分布をin vitroで決定するための方法を提供し、前記方法は、
(i)KDM1Aを本発明の化学プローブに接触させる、または曝露するステップと;
(ii)化学プローブの検出により、前記試料中の前記遊離KDM1Aの空間分布を可視化するステップと
を含む。
化学プローブを使用したKDM1Aの検出は、タンパク質の場所に関する情報を提供するだけでなく、タンパク質が活性であるかどうかに関する情報も提供する。
KDM1A結合化学プローブの検出による試料中の遊離KDM1Aの空間分布の分析は、標識(上述の通り)が化学プローブに組み込まれる場合直接的となり得、または、タグ(上述の通り)が組み込まれる場合間接的となり得るが、タグは一方で、標識を組み込んだ薬剤、または前述のように検出剤もしくは検出系を使用して検出され得る信号を生成する任意の他の実体により検出され得る。
試料が得られる細胞、組織または生物は、処理されていなくてもよく、またはKDM1A阻害剤に曝露されていてもよいが、この場合、本明細書に記載のKDM1A化学プローブベースの方法は、遊離KDM1Aの空間分布、ひいては標的会合の空間分布を評価するために使用され得る。KDM1A化学プローブを使用した遊離KDM1Aの空間分布は、細胞型特異的マーカーによる蛍光支援細胞分類(FACS)を使用して分類された細胞において評価され得る。細胞型特異的マーカーは、例えばTHP−1 AML細胞におけるCD11bの誘引等、KDM1Aの阻害により誘引されることが知られている細胞表面マーカーを含み得、個々の細胞レベルで標的阻害の程度および分化の誘引の相間に関する情報を提供し得る。
細胞成分の分離を達成するために分画に供された試料を使用して、遊離KDM1Aの細胞内局在性が分析され得る。
空間分布はまた、試料の構造的完全性を保存する試料においても評価され得、例えば、KDM1A CHC法は組織切片に対して実行されてもよく、さらにこれは、従来のIHCと組み合わされてもよく、これによって、細胞または組織試料中の遊離および全KDM1Aタンパク質の空間分布の評価が可能となる。KDM1A CHC法はまた、例えばKDM1A標的会合の後に上方制御されると予測されるタンパク質を検出するために、他のタンパク質に対するIHCと組み合わされてもよく、標的会合およびその下流効果の同時検出が可能となる。
さらに、本明細書に記載の化学プローブは、KDM1A含有複合体の単離に好適である。
したがって、本発明は、KDM1Aの相互作用因子をin vitroで決定するための方法に関し、前記方法は、
(i)試料を本発明による化学プローブ(例えば添付の特許請求の範囲の化学プローブ)に接触させる、または曝露するステップと;
(ii)化学プローブ結合KDM1A含有複合体を単離するステップと;
(iii)KDM1Aの前記相互作用因子を特定するステップであって、前記相互作用因子は、核酸および/またはポリペプチドであるステップと
を含む。
KDM1A含有複合体中のタンパク質パートナーを同定するために、細胞は、タンパク質複合体を破壊しない「穏やかな」条件で溶解され、また捕捉剤が結合し、KDM1A含有複合体を「化学的に沈殿」させるために使用され得るタグを含有するKDM1A化学プローブに接触される。このようにして得られた「化学的沈殿物」は、ウェスタンブロット分析による相互作用タンパク質の同定、抗体アレイを使用したマイクロアレイ分析、または質量分析を含む、当技術分野において知られているタンパク質分析法に供される。捕捉剤へのタンパク質の非特異的結合により生成される偽陽性を最小限にするために、過剰のKDM1A阻害剤に曝露された陰性対照試料が含まれてもよく、このようにして化学プローブがKDM1A複合体に結合する可能性がブロックされる。
同様にして、本明細書に記載のKDM1A化学プローブは、ゲノム内のKDM1A標的領域を単離するために使用されてもよい。KDM1Aは、転写リプレッサーによりゲノム内の特定部位(部位は、異なる細胞型および異なる条件下で変動する)に動員される。ヌクレオソームを含むDNA−タンパク質複合体は、架橋およびクロマチンの消化により標的細胞の核から単離され得る。KDM1Aに会合したDNAは、本明細書に記載のようなKDM1A化学プローブによる化学的沈殿によって単離され得、ゲノム内の選択されたKDM1A標的領域が、定量PCR(qPCR)を使用して特定され得、または、KDM1A標的領域が、次世代シーケンシング(NGS)とカップルしたクロマチン化学プローブ沈殿により、またはタイリングDNAマイクロアレイを使用してゲノム規模で分析され得る。本明細書に記載のクロマチン化学プローブ沈殿技術に対するKDM1A化学プローブの利点は、厳密な洗浄手順および高い特異性を可能にする、それらの結合の不可逆的性質である。
KDM1A化学プローブの調製
本発明の化学プローブは、標準化学を含む様々な方法により作製され得る。例示的な一般的合成法を以下に示し、次いで、本発明の特定の化合物の調製を、実施形態のセクションにおいてより詳細に説明する。
当業者に明らかなように、所与の化合物を調製するために使用される厳密な方法は、その化学構造に依存して変動し得る。さらに、以下に記載のプロセスのいくつかにおいて、従来の保護基により反応性または不安定な基を保護することが必要または望ましくなり得る。これらの保護基の性質、およびその導入または除去のための手順の両方が、当技術分野において周知である(例えば、Greene T.W.およびWuts P.G.M、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley&Sons、第3版、1999年を参照されたい)。例えば、アミノ官能基の保護基として、tert−ブトキシカルボニル(Boc)基が使用され得る。保護基が存在する場合はいつでも、その後の脱保護ステップが必要となり、これは、上述の参考文献において説明されているように、有機合成における標準条件下で行うことができる。別段に指定されない限り、後述の方法において、異なる置換基の意味は、式Iの化合物に関連して上述された意味である。
例えば、式Iの化合物は、PをL−Zに、または代替としてZをP−Lにカップリングさせることにより調製され得、両方の部分が便利にも官能化されている。カップリング反応の例は、これらに限定されないが、標準条件における任意選択で塩基の存在下での活性化酸またはアシルハライドからのエステル、アミドの形成;標準条件における任意選択で塩基の存在下でのアミンとスルホニルハライドとの反応によるスルホンアミドの形成;標準条件における第1級もしくは第2級アミンのアルキル化剤での置換による、または還元アミノ化、すなわちシアノ水素化ホウ素ナトリウムもしくはナトリウムトリアセトキシボロヒドリド等の還元剤の存在下でのアルデヒドもしくはケトンでの処理によるアミンの形成;標準条件におけるイソシアネート、チオイソシアネートおよびクロロホルメートからのカルバメート、尿素またはチオ尿素の形成;標準条件におけるアルキル化剤との反応によるアルコールおよびチオールのアルキル化によるエーテルおよびチオエーテルの形成を含む。
Pの結合に使用され得る試薬の例は、中でも、Alexa Fluor(登録商標)405カルボン酸、スクシンイミジルエステル;Alexa Fluor(登録商標)405カルボン酸、スクシンイミジルエステル;Alexa Fluor(登録商標)488 カルボン酸、スクシンイミジルエステル;Alexa Fluor(登録商標)488 カルボン酸、2,3,5,6−テトラフルオロフェニルエステル;Alexa Fluor(登録商標)488 5−SDPエステル;3−アミノ−3−デオキシジゴキシゲニンヘミスクシンアミド、スクシンイミジルエステル;N−(2−アミノエチル)ビオチンアミド、臭化水素酸塩;Alexa Fluor(登録商標)405カダベリン、三ナトリウム塩;Alexa Fluor(登録商標)488カダベリン、ナトリウム塩;Alexa Fluor(登録商標)555カダベリン、二ナトリウム塩;Alexa Fluor(登録商標)568カダベリン、二アンモニウム塩;Alexa Fluor(登録商標)594カダベリン、5−(アミノアセトアミド)フルオレセイン(フルオレセイニルグリシンアミド);5−((2−アミノエチル)アミノ)ナフタレン−1−スルホン酸、ナトリウム塩;7−アミノ−4−メチルクマリン;4’−(アミノメチル)フルオレセイン、塩酸塩;5−(アミノメチル)フルオレセイン、塩酸塩;5−(および−6)−((N−(5−アミノペンチル)アミノ)カルボニル)テトラメチルローダミン;N−(5−アミノペンチル)−4−アミノ−3,6−ジスルホ−1,8−ナフタルイミド、二カリウム塩;5−((5−アミノペンチル)チオウレイジル)フルオレセイン、二臭化水素酸塩;N−(5−アミノペンチル)ビオチンアミド、トリフルオロ酢酸塩;ビマンアミン;8−ブロモメチル−4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン;6−ブロモアセチル−2−ジメチルアミノナフタレン;5−(ブロモメチル)フルオレセイン;ビオシチン;ビオシチンヒドラジド;6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサン酸、スクシンイミジルエステル;6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサン酸、スルホスクシンイミジルエステル、ナトリウム塩;6−((6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサノイル)アミノ)ヘキサン酸、スクシンイミジルエステル;6−((6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサノイル)アミノ)ヘキサン酸、スルホスクシンイミジルエステル、ナトリウム塩;N−(ビオチノイル)−N’−(ヨードアセチル)エチレンジアミン;D−ビオチン、スクシンイミジルエステル;5−(((N−(ビオチノイル)アミノ)ヘキサノイル)アミノ)ペンチルアミン、トリフルオロ酢酸塩;ビオチン−X 2,4−ジニトロフェニル−X−L−リシン、スクシンイミジルエステル;BODIPY(登録商標)FL、STPエステル、ナトリウム塩;Cascade Blue(登録商標)アセチルアジド、三ナトリウム塩;6−((4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロピオニル)アミノ)ヘキサン酸、スクシンイミジルエステル;6−((5−ジメチルアミノナフタレン−1−スルホニル)アミノ)ヘキサン酸、スクシンイミジルエステル;6−(2,4−ジニトロフェニル)アミノヘキサン酸、スクシンイミジルエステル;デスチオビオチン−X C2−ヨードアセトアミド;5−ジメチルアミノナフタレン−1−(N−(2−アミノエチル))スルホンアミド;5−ジメチルアミノナフタレン−1−(N−(5−アミノペンチル))スルホンアミド;6−(フルオレセイン−5−(および−6)−カルボキサミド)ヘキサン酸、スクシンイミジルエステル;フルオレセイン−5−EX、スクシンイミジルエステル;ルシファーイエローヨードアセトアミド、二カリウム塩;リサミンローダミンBエチレンジアミン;Nα−(3−マレイミジルプロピオニル)ビオシン;ノルビオチンアミン、塩酸塩;2−(2,3−ナフタルイミノ)エチルトリフルオロメタンスルホネート;O6185 Oregon Green(登録商標)488−X、スクシンイミジルエステル*6−異性体*;QSY(登録商標)7アミン、塩酸塩;Rhodamine Red(商標)−X、スクシンイミジルエステル*5−異性体*;6−(テトラメチルローダミン−5−(および−6)−カルボキサミド)ヘキサン酸、スクシンイミジルエステル;Texas Red(登録商標)−X、スクシンイミジルエステル;TS−Link(商標)デスチオビオチン−X C5−チオサルフェート、ナトリウム塩;Texas Red(登録商標)カダベリンを含む。
一般に、式IIの化合物は、スキーム1において説明される方法により2つのステップで得ることができる。
式中、P、L、X、X、Z、Z、R、RおよびDは、式IIの化合物に関連して以前に説明された意味を有し;PGは、アミン保護基、例えばtert−ブトキシカルボニル(Boc)等を表し;X1aおよびX1bは、適切な変換反応によりXを生成し得る−C(=O)OH、−C(=O)Cl、−ハロゲン、−C(=O)H、−NH、−NHR、−N=C=O、−N=C=S、−OH、−SOCl、−SH、−O(C=O)Clとしての官能基を表す。
第1のステップ(ステップa)において、式II−Bの化合物のII−Cへのカップリングにより式II−Aの化合物が調製され得、その両方の部分が、−X−を
生成し得るX1aおよびX1bとして便利な反応性官能基を有する。
例えば、Xが−NR−C(=O)−または−C(=O)−NR−である場合、X1aはカルボン酸(−C(=O)OH)であり、X1bはアミノ基(−NHR)である、およびその逆であり、式II−Aの化合物は、活性化剤を用いて得ることができる。前記活性化剤の例は、中でも、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、N−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノ)カルボジイミド(EDC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBop)、O−(1Hベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)である。反応は、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、またはN−メチルモルホリン等の塩基の存在下、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンまたはジオキサン等の溶媒中で行うことができる。代替として、カルボン酸(C(=O)OH)は、混合無水物または酸塩化物として活性化され、次いで、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンまたは同様のもの等の好適な塩基の存在下でアミド(−NHR)とカップリングされる。
例えば、Xが−NR−であり、X1aがケトンまたはアルデヒド(−C(=O)または−C(=O)H)であり、X1bがアミノ基(−NHR)である、およびその逆である場合、式II−Aの化合物は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはナトリウムトリアセトキシボロヒドリド等の還元剤の存在下、ジオキサン、THF、ジクロロメタンまたはジエチルエーテル等の好適な溶媒中での還元アミノ化またはアルキル化を用いて得ることができる。代替として、Xが−NR−であり、X1aがアルキルハライド(−X)であり、X1bがアミノ基(−NHR)であり、またその逆である場合、式II−Aの化合物は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウムまたは同様のもの等の塩基の存在下でのアミンアルキル化を用いて得ることができる。他の好ましい溶媒は、ジオキサン、テトラヒドロフランおよびピリジンを含む。温度は、室温から100℃まで変動し得る。
例えば、Xが−SO−NR−または−SO−NR−であり、X1aが塩化スルホニル(−SOCl)−)であり、X1bがアミノ基(−NHR)である、およびその逆である場合、式II−Aの化合物は、任意選択で4−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下、ジオキサン、クロロホルム、ジクロロメタンまたはピリジン等の好適な溶媒中での両方の化合物の直接的反応を用いて得ることができる。
例えば、Xが−O−C(=O)−NR−または−NR−C(=O)−O−であり、X1aがクロロホルメート(−O(C=O)Cl)であり、X1bがアミノ基(−NHR)である、およびその逆である場合、式II−Aの化合物は、任意選択で4−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下、ジオキサン、クロロホルム、ジクロロメタンまたはピリジン等の好適な溶媒中での両方の化合物の直接的反応を用いて得ることができる。
例えば、Xが−C(=O)−O−または−O−C(=O)−であり、X1aがカルボン酸(−(C=O)−OH)であり、X1bがアルコール基(−OH)である、およびその逆である場合、式II−Aの化合物は、活性化剤を用いて得ることができる。前記活性化剤の例は、中でも、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、N−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノ)カルボジイミド(EDC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBop)、O−(1Hベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)である。反応は、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、またはN−メチルモルホリン等の塩基の存在下、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンまたはジオキサン等の溶媒中で行うことができる。代替として、Xが−C(=O)−O−または−O−C(=O)−であり、X1aがカルボン酸(−(C=O)−OH)であり、X1bがアルコール基(−OH)である、およびその逆である場合、式II−Aの化合物は、硫酸、塩化チオニル、TMSCl、pTSOH、HCl、または塩化オキサリルとしての触媒量の酸の存在下でのフィッシャーエステル化により得ることができる。
例えば、Xが−O−であり、X1aがアルキルハライド(−X)であり、X1bがアルコール基(−OH)である、およびその逆である場合、式II−Aの化合物は、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基、またはベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、メチルトリカプリルアンモニウムクロリド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリドもしくはヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロミド等の相間移動触媒の存在下でのウィリアムソンエーテル合成により得ることができる。
例えば、Xが−NR1−C(=O)−NR1−であり、X1aがアルキルイソシアネート(−N=C=O)であり、X1bがアミノ基(−NHR)である、およびその逆である場合、式II−Aの化合物は、ジオキサン、トルエン、またはN,N−ジメチルホルムアミド等の好適な溶媒中での両方の化合物の直接的反応を用いて得ることができる。
例えば、X1が−NR1−C(=S)−NR1−であり、X1aがアルキルイソチオシアネート(−N=C=S)であり、X1bがアミノ基(−NHR)である、およびその逆である場合、式II−Aの化合物は、ジオキサン、トルエン、またはN,N−ジメチルホルムアミド等の好適な溶媒中での両方の化合物の直接的反応を用いて得ることができる。
最後のステップ(ステップb)において、式II−Aの化合物の保護基は、文献中に説明されている標準条件下で開裂され、化合物IIを生成する。例えば、BocがPGとして使用される場合、開裂は、典型的には、室温で化合物II−Aを4Mジオキサン/HCl()混合物で処理することにより行われる。
式II−Bの化合物は、スキーム2に示されるように、鈴木カップリングに関する文献において報告されている条件下での、式II−Eの化合物と式II−Dの化合物との反応により得ることができる。例えば、反応は、NaCO、NaOH、CsCO、CsFまたはBa(OH)等の塩基、およびPd(PPh、Pd2(dba)またはPd(OAc)等のパラジウム触媒の存在下、ジメトキシエタン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランまたはジオキサン等の溶媒中、任意選択で水、および好ましくは約90℃での加熱の存在下で行うことができる。
式II−Dの化合物は、スキーム3に示されるように2つのステップで調製され得る。第1のステップ(ステップa)において、式II−Gの化合物を、還元アルキル化標準条件下で、例えばナトリウムトリアセトキシボロヒドリドまたは水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として使用して、ジクロロエタンまたはメタノール等の好適な溶媒中で市販のアルデヒドまたはケトンと反応させ、式II−Fの(trans)−シクロプロピルアミノ誘導体の形成をもたらす。第2のステップにおいて、アミノ基を、標準条件下で、例えばBoc無水物および塩基、好ましくはトリエチルアミンを使用して、THFまたはACN等の好適な溶媒中でBoc保護基(Boc:tert−ブトキシカルボニル)で保護し、式II−Dの化合物を生成する。
代替として、最終ステップにおけるPのLへのカップリングにより式IIの化合物が調製されてもよく、その両方の部分が便利に官能化されている。カップリング反応の例は、これらに限定されないが、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−、−NR−SO−または−O−基の形成を含む。式IIの化合物におけるX基の調製に関して説明された合成法が、PのLへのカップリングに適用され得る。
式IIa、IIIおよびIIIaの化合物も同様に調製され得る。
さらに、本発明のいくつかの化合物はまた、標準実験条件下で有機化学における周知の反応を使用して、1つまたはいくつかのステップにおいて官能基の適切な変換反応により式Iの他の化合物から得ることができる。
例えば、前記転換は、例えばPd/C等の好適な触媒の存在下での水素、ヒドラジンもしくはギ酸での処理により;またはNiClもしくはSnClの存在下での水素化ホウ素ナトリウムでの処理によりアミノ基を生成するニトロ基の還元;標準条件におけるアルキル化剤での処理、または還元アミノ化、すなわちシアノ水素化ホウ素ナトリウムもしくはナトリウムトリアセトキシボロヒドリド等の還元剤の存在下でのアルデヒドもしくはケトンでの処理による、第1級または第2級アミンの置換;任意選択で4−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下、ジオキサン、クロロホルム、ジクロロメタンまたはピリジン等の好適な溶媒中、任意選択でトリエチルアミンまたはピリジン等の塩基の存在下での塩化スルホニル等のスルホニルハライドとの反応による、アミンからスルホンアミドへの変換;標準条件下でのアミンからアミド、カルバメートまたは尿素への変換;塩基性条件下でのアルキル化剤での処理によるアミドのアルキル化;標準条件下でのアルコールからエーテル、エステルまたはカルバメートへの変換;標準条件下でチオエーテルを生成するチオールのアルキル化;標準酸化条件下でケトン、アルデヒドまたはカルボン酸を生成するアルコールの部分的または完全酸化;水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤での処理によるアルデヒドまたはケトンの還元;ジイソブチルアルミニウムヒドリドまたはLiAlH等の還元剤での処理による、カルボン酸またはカルボン酸誘導体からアルコールへの還元;標準条件下でのチオエーテルからスルホキシドまたはスルホンへの酸化;PまたはPClの存在下でのSOCl、PBr、テトラブチルアンモニウムブロミドとの反応による、アルコールからハロゲンへの変換;任意選択で好適な溶媒の存在下、および好ましくは加熱下でのアミンとの反応による、ハロゲンからアミンへの変換;ならびに標準条件下での第1級アミドから−CN基への変換を含む。
同様に、本発明の化合物の芳香環のいずれも、文献において広く説明されている芳香族求電子置換反応または芳香族求核置換反応を生じ得る。
これらの相互変換反応のいくつかは、実施例においてより詳細に説明される。当業者に明らかなように、これらの相互変換反応は、式Iの化合物、およびその任意の好適な合成中間体に対して行うことができる。
上述の合成方法における式Iの化合物へのいずれの言及も、式II、IIa、IIIおよびIIIaの化合物に同様に適用される。
KDM1A阻害剤
本発明の方法、アッセイおよび化学プローブは、KDM1A阻害剤の標的会合を決定するために使用され得る。
不可逆的および可逆的KDM1A阻害剤の両方が報告されている。不可逆的KDM1A阻害剤は、KDM1A活性部位内のFAD補因子に共有結合することによりその阻害活性を発揮し、一般に、2−(ヘテロ)アリールシクロプロピルアミノ部分等の2−シクリル−シクロプロピルアミノ部分をベースとする。KDM1Aの可逆的阻害剤もまた開示されている。
KDM1A阻害剤の限定されない例は、例えば、WO2010/043721、WO2010/084160、WO2011/035941、WO2011/042217、WO2011/131697、WO2012/013727、WO2012/013728、WO2012/045883、WO2013/057320、WO2013/057322、WO2010/143582、US2010−0324147、WO2011/022489、WO2011/131576、WO2012/034116、WO2012/135113、WO2013/022047、WO2013/025805、WO2014/058071、WO2014/084298、WO2014/086790、WO2014/164867、WO2014/205213、WO2015/021128、WO2015/031564、US2015−0065434、WO2007/021839、WO2008/127734、WO2015/089192、CN104119280、CN103961340、CN103893163、CN103319466、CN103054869、WO2015/123408、WO2015/123424、WO2015/123437、WO2015/123465、WO2015/156417、WO2015/181380、WO2016/123387、WO2016/130952、WO2016/172496、WO2016/177656、WO2017/027678、CN106045862、WO2012/071469、WO2013/033688、WO2014/085613、WO2015/120281、WO2015/134973、WO2015/168466、WO2015/200843、WO2016/003917、WO2016/004105、WO2016/007722、WO2016/007727、WO2016/007731、WO2016/007736、WO2016/034946、WO2016/037005、WO2016/161282、およびWO2017/004519、K Taekoら、Bioorg Med Chem Lett 2015、25(9):1925〜8. doi: 10.1016/j.bmcl.2015.03.030. Epub 2015 Mar 20、PMID: 25827526;S Valenteら、Eur J Med Chem. 2015、94:163〜74. doi: 10.1016/j.ejmech.2015.02.060. Epub 2015 Mar 3、PMID:25768700;MN Ahmed Khanら、Med. Chem. Commun.、2015、6、407〜412、DOI: 10.1039/C4MD00330F epub 29 Sep 2014;M Pieroniら、Eur J Med Chem. 2015 ;92:377〜386. doi: 10.1016/j.ejmech.2014.12.032. Epub 2015 Jan 7. PMID:25585008;V Rodriguezら、Med. Chem. Commun.、2015、6、665〜670 DOI: 10.1039/C4MD00507D、Epub 23 Dec 2014;P Vianelloら、Eur J Med Chem. 2014、86:352〜63. doi: 10.1016/j.ejmech.2014.08.068. Epub 2014 Aug 27;DP Mouldら、Med. Res. Rev.、2015,35:586〜618. doi:10.1002/med.21334、epub 24−nov−2014;LY Maら、 2015、58(4):1705〜16. doi: 10.1021/acs.jmedchem.5b00037. Epub 2015 Feb 6;SL Nowotarskiら、2015、23(7):1601〜12. doi: 10.1016/j.bmc.2015.01.049. Epub 2015 Feb 7. PMID:25725609;CJ Kutzら、Medchemcomm. 2014、5(12):1863〜1870 PMID: 25580204;C Zhouら、Chemical Biology&Drug Design,2015、85(6):659〜671. doi:10.1111/cbdd.12461、epub 22−dec−2014;P Prusevichら、ACS Chem Biol. 2014、9(6):1284〜93. doi: 10.1021/cb500018s. Epub 2014 Apr 7;B Dullaら、Org Biomol Chem 2013,11、3103〜3107、doi: 10.1039/c3ob40217g;JR Hitchinら、MedChemCommun,2013、4、1513〜1522 DOI: 10.1039/c3md00226h;およびY Zhouら、Biorg Med Chem Lett、2015、オンライン公開20−Jun−2015、doi:10.1016/j.bmcl.2015.06.054において開示されている。
本発明の化学プローブおよび方法を使用して試験され得る不可逆的KDM1A阻害剤(非ペプチド性である)は、これらに限定されないが、WO2010/043721、WO2010/084160、WO2011/035941、WO2011/042217、WO2011/131697、WO2012/013727、WO2012/013728、WO2012/045883、WO2013/057320、WO2013/057322、WO2010/143582、US2010−0324147、WO2011/131576、WO2012/135113、WO2013/022047、WO2014/058071、WO2014/084298、WO2014/086790、WO2014/164867、WO2015/021128;WO2015/123408、WO2015/123424、WO2015/123437、WO2015/123465、WO2015/156417、WO2015/181380、WO2016/123387、WO2016/130952、WO2016/172496、WO2016/177656、WO2017/027678、CN106045862、K Taekoら、Bioorg Med Chem Lett. 2015、25(9):1925〜8. doi: 10.1016/j.bmcl.2015.03.030. Epub 2015 Mar 20、PMID: 25827526;S Valenteら、Eur J Med Chem. 2015、94:163〜74. doi: 10.1016/j.ejmech.2015.02.060. Epub 2015 Mar 3、PMID:25768700;MN Ahmed Khanら、Med. Chem. Commun.、2015、6、407〜412、DOI: 10.1039/C4MD00330F epub 29 Sep 2014;M Pieroniら、Eur J Med Chem. 2015;92:377〜386. doi: 10.1016/j.ejmech.2014.12.032. Epub 2015 Jan 7. PMID:25585008;V Rodriguezら、Med. Chem. Commun.、2015、6、665〜670 DOI: 10.1039/C4MD00507D、Epub 23 Dec 2014;P Vianelloら、Eur J Med Chem. 2014、86:352〜63. doi: 10.1016/j.ejmech.2014.08.068. Epub 2014 Aug 27において開示されている化合物を含む。
本発明の化学プローブおよび方法を使用して試験され得る可逆的KDM1A阻害剤(非ペプチド性である)は、限定されることなく、WO2007/021839、WO2008/127734、WO2011/022489、WO2012/034116、WO2012/071469、WO2013/025805、US2015/0065434、WO2013/033688、CN103054869、CN103319466、WO2014/085613、CN103893163A、CN103961340、WO2014/205213、WO2015/031564、WO2015/089192、WO2015/120281、WO2015/134973、WO2015/168466、WO2015/200843、WO2016/003917、WO2016/004105、WO2016/007722、WO2016/007727、WO2016/007731、WO2016/007736、WO2016/034946、WO2016/037005、WO2016/161282、およびWO2017/004519において開示されている化合物を含む。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、好ましくは不可逆的KDM1A阻害剤、好ましくは2−(ヘテロ)アリールシクロプロピルアミノKDM1A阻害剤である。本明細書において使用される場合、「2−(ヘテロ)アリールシクロプロピルアミノKDM1A阻害剤」または「2−(ヘテロ)アリールシクロプロピルアミノ化合物」は、その化学構造が、1位でアミノ基(これは任意選択で置換されている)で置換され、また2位でアリールまたはヘテロアリール基(アリールまたはヘテロアリール基は任意選択で置換されている)で置換されたシクロプロピル環を含むKDM1A阻害剤を意味する。
KDM1Aを阻害する化合物の能力は、当技術分野において知られているKDM1A阻害を決定するための任意の方法、例えば実施例2において開示されている方法を使用して、in vitroで試験され得る。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(A)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式(I)中、R1〜R5のそれぞれは、任意選択で置換され、また−H、ハロ、アルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、−L−アリール、−L−ヘテロアリール、−L−ヘテロシクリル、−L−炭素環、アシルアミノ、アシルオキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキニル、アミノ、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、シアノ、シアナト、ハロアリール、ヒドロキシル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、イソシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、チオカルボニル、チオシアナト、トリハロメタンスルホンアミド、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、およびC−アミドから独立して選択され;
R6は、−Hおよびアルキルから選択され;
R7は、−H、アルキル、およびシクロアルキルから選択され;
R8は、−C(=O)NRおよび−C(=O)Rから選択され;
は、存在する場合、−H、アルキル、アルキニル、アルケニル、−L−炭素環、−L−アリール、−L−ヘテロシクリルから選択され、これらは全て任意選択で置換され;
は、存在する場合、−H、アルキル、アルキニル、アルケニル、−L−炭素環、−L−アリール、−L−ヘテロシクリルから選択され、これらは全て任意選択で置換され;
は、存在する場合、−H、アルコキシ、−L−炭素環、−L−ヘテロ環、−L−アリールから選択され、アリール、ヘテロシクリル、または炭素環は任意選択で置換され;
各Lは、飽和、部分飽和、または不飽和であってもよく、−(CH−(CH−、−(CHC(=O)(CH−、−(CHC(=O)NH(CH−、−(CHNHC(=O)O(CH−、−(CHNHC(=O)NH(CH−、−(CHNHC(=S)S(CH−、−(CHOC(=O)S(CH−、−(CHNH(CH−、−(CHO(CH−、−(CHS(CH−、および−(CHNHC(=S)NH(CH−から独立して選択され、各nは、0、1、2、3、4、5、6、7、および8から独立して選択され、任意選択で置換されたとは、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキル、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキニル、アミノ、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、カルボシクリル、シアノ、シアナト、ハロ、ハロアルキル、ハロアリール、ヒドロキシル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロアリールアルコキシ、イソシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、チオカルボニル、チオシアナト、トリハロメタンスルホンアミド、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、およびC−アミドから独立して選択されるゼロまたは1〜4個の任意選択の置換基を指す。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(A)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(A)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
N−シクロプロピル−2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}アセトアミド;
2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}アセトアミド;
N−シクロプロピル−2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}プロパンアミド;
2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}−N−プロパ−2−イニルアセトアミド;
N−イソプロピル−2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}アセトアミド;
N−(tert−ブチル)−2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}アセトアミド;
N−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−N−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミン;
2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}プロパンアミド;
メチル2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}プロパノアート;
N−シクロプロピル−2−{メチル[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}アセトアミド;
2−{メチル[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}アセトアミド;
N−メチル−trans−2−(フェニルシクロプロピルアミノ)プロパンアミド;
1−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)エタノン;
1−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)エタノン;
1−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2−((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)エタノン;
2−((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)−1−(4−フェニルピペラジン−1−イル)エタノン;
2−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン;
2−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)−N−シクロプロピルアセトアミド;
2−((trans)−2−(4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン;
2−((trans)−2−(4−(3−クロロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン;
2−((trans)−2−(ビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン;
1−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((trans)−2−(4−フェネトキシフェニル)シクロプロピルアミノ)エタノン;
2−((trans)−2−(4−(4−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン;
2−((trans)−2−(4−(ビフェニル−4−イルメトキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン;
2−({(trans)−2−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]シクロプロピル}アミノ)−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−[(trans)−2−(4−ベンジルオキシフェニル)シクロプロピル]}−N−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミン、
N−[2−オキソ−2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)エチル]−N−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミン、
N−[2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミン、
N−[2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミン、
N−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミン、
2−((trans)−2−(4−ピリジン−3−イルフェニル)シクロプロピルアミノ)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン、および
2−((trans)−2−(3’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン、
およびそれらの薬学的に許容される塩。
式(A)の化合物は、WO2010/043721において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(B)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式(B)中、R1〜R5のそれぞれは、−H、ハロ、アルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、−L−アリール、−L−ヘテロシクリル、−L−カルボシクリル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキニル、アミノ、アルキルアミノ、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、シアノ、シアナト、ハロアリール、ヒドロキシル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、イソシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、チオカルボニル、チオシアナト、トリハロメタンスルホンアミド、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、およびC−アミドから独立して選択され;
R6は、−Hおよびアルキルから選択され;
R7は、−H、アルキル、およびシクロアルキルから選択され;
R8は、−L−ヘテロシクリルであり、前記−L−ヘテロシクリルの環もしくは環系は、ハロ、アルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、−L−アリール、−L−ヘテロシクリル、−L−カルボシクリル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキニル、アミノ、アルキルアミノ、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、シアノ、シアナト、ハロアリール、ヒドロキシル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、イソシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、チオカルボニル、チオシアナト、トリハロメタンスルホンアミド、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、およびC−アミドから選択される0〜3個の置換基を有し;または、
R8は、−L−アリールであり、前記−L−アリールの環もしくは環系は、ハロ、アルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、−L−アリール、−L−ヘテロシクリル、−L−カルボシクリル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキニル、アミノ、アルキルアミノ、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールアルコキシ、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、シアノ、シアナト、ハロアリール、ヒドロキシル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、イソシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、チオカルボニル、チオシアナト、トリハロメタンスルホンアミド、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、およびC−アミドから選択される1〜3個の置換基を有し;
各Lは、−(CH−(CH−、−(CHNH(CH−、−(CHO(CH−、および−(CHS(CH−から独立して選択され、各nは、0、1、2、および3から独立して選択される。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(B)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(B)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
(trans)−N−(4−フルオロベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(4−フルオロベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミニウム;
4−(((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)メチル)ベンゾニトリル;
(trans)−N−(4−シアノベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミニウム;
(trans)−2−フェニル−N−(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)シクロプロパンアミニウム;
(trans)−2−フェニル−N−(ピリジン−2−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(ピリジン−3−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(ピリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−((6−メチルピリジン−2−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(チアゾール−2−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(チオフェン−2−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−((3−ブロモチオフェン−2−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((4−ブロモチオフェン−2−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(3,4−ジクロロベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(3−フルオロベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミニウム;
(trans)−N−(2−フルオロベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(キノリン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−(3−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−((6−クロロピリジン−3−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((4−メチルピリジン−2−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((6−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
2−(((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)メチル)ピリジン−3−オール;
(trans)−N−((6−ブロモピリジン−2−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
4−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)ベンゾニトリル;
(trans)−N−(4−(ベンジルオキシ)ベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−ベンジル−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(4−メトキシベンジル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(4−フルオロベンジル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(キノリン−2−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−((5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−((3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(キノリン−3−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−((6−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((5−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((3H−インドール−3−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
3−(((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)メチル)ベンゾニトリル;
(trans)−N−(2−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
3−(((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)メチル)ピリジン−2−アミン;
(trans)−N−((2−クロロピリジン−3−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(3,4−ジメトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルメチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−2−フェニル−N−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−(5−フルオロ−2−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((4−メトキシナフタレン−1−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((2−メトキシナフタレン−1−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((4,7−ジメトキシナフタレン−1−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(4−メトキシ−3−メチルベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(3−クロロ−4−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(3−フルオロ−4−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(4−メトキシ−2−メチルベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン−6−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン−7−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((2,2−ジメチルクロマン−6−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(4−メトキシ−2,3−ジメチルベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(4−メトキシ−2,5−ジメチルベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2−フルオロ−4,5−ジメトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(3−クロロ−4,5−ジメトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2−クロロ−3,4−ジメトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2,4−ジメトキシ−6−メチルベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2,5−ジメトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2,3−ジメトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2−クロロ−3−メトキシベンジル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((1H−インドール−5−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(ピリジン−2−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−(1−(4−メトキシフェニル)エチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(1−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)エチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−(1−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパン−2−イル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(trans)−N−((3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)メチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
式(B)の化合物は、WO2010/084160において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(C)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
(A’)−(A)−(B)−(Z)−(L)−(D)
(C)
式(C)中、(A)は、ヘテロアリールまたはアリールであり;
各(A’)は、存在する場合、アリール、アリールアルコキシ、アリールアルキル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、シクロアルキル、ハロアルコキシ、およびシアノから独立して選択され、各(A’)は、ハロ、ハロアルキル、アリール、アリールアルコキシ、アルキル、アルコキシ、シアノ、スルホニル、アミド、およびスルフィニルから独立して選択される0、1、2、または3個の置換基で置換され;
Xは、0、1、2、または3であり;
(B)は、シクロプロピル環であり、(A)および(Z)は、(B)の異なる炭素原子に共有結合し;
(Z)は、−NH−であり;
(L)は、−CHCH−、−CHCHCH−、および−CHCHCHCH−から選択され;
(D)は、−N(−R1)−R2、−O−R3、および−S−R3から選択され、式中、
R1およびR2は、R1およびR2が結合している窒素原子と共に相互連結してヘテロ環式環を形成し、前記へテロ環式環は、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、アルキル、ハロ、シアノ、アルコキシ、ハロアルキル、およびハロアルコキシから独立して選択される0、1、2、もしくは3個の置換基を有し、または
R1およびR2は、−H、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、およびヘテロシクリルから独立して選択され、R1およびR2上の置換基の合計は、0、1、2、もしくは3個であり、置換基は、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、およびフルオロから独立して選択され;
R3は、−H、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、およびヘテロシクリルから選択され、R3は、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、およびフルオロから独立して選択される0、1、2、または3個の置換基を有する。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(C)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(C)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
N−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−N−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミン;
N−シクロプロピル−N’−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]エタン−1,2−ジアミン;
N,N−ジメチル−N’−(2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}エチル)エタン−1,2−ジアミン;
(3R)−1−(2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}エチル)ピロリジン−3−アミン;
(3S)−N,N−ジメチル−1−(2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}エチル)ピロリジン−3−アミン;
(3R)−N,N−ジメチル−1−(2−{[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}エチル)ピロリジン−3−アミン;
N−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]−N−(2−ピペラジン−1−イルエチル)アミン;
N1,N1−ジエチル−N2−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)エタン−1,2−ジアミン;
N−[(trans)−2−フェニルシクロプロピル]−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)アミン;
(trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−N−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(3’−クロロビフェニル−4−イル)−N−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;および
−シクロプロピル−N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロピル)エタン−1,2−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)−N2−シクロプロピルエタン−1,2−ジアミン;
N1−((trans)−2−(3’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピル)−N2−シクロプロピルエタン−1,2−ジアミン;
N1−シクロプロピル−N2−((trans)−2−(4−フェネトキシフェニル)シクロプロピル)エタン−1,2−ジアミン;
N1,N1−ジエチル−N2−((trans)−2−(4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)エタン−1,2−ジアミン;
(trans)−2−(4−ブロモフェニル)−N−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
N1−((trans)−2−(テルフェニル−4−イル)シクロプロピル)−N2−シクロプロピルエタン−1,2−ジアミン;
(trans)−N−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロパンアミン;
N1,N1−ジエチル−N2−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロピル)エタン−1,2−ジアミン;
(trans)−N−(2−(ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロパンアミン;
(S)−1−(2−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(3’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(4’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(3’−メトキシビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;および
(R)−1−(2−((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
N−(trans)−2−(イソブチルチオ)−エチル−2−フェニルシクロプロパンアミン、
N−trans−(2−エトキシエチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン、および
N−trans−(2−メトキシエチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン、
(R)−1−(2−((trans)−2−(4−(4−ブロモベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(4−(ビフェニル−4−イルメトキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(3’,5’−ジクロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
N1−((trans)2−(2−[1,1’;4’,1’’]テルフェニル−4’’−イル−シクロプロピル)−N2−シクロプロピルエタン−1,2−ジアミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(6−(ベンジルオキシ)−4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;および
(R)−1−(2−((trans)−2−(6−(ベンジルオキシ)ビフェニル−3−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(4−フェネトキシフェニル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(6−(3−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;
(R)−1−(2−((trans)−2−(6−(4−クロロフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピルアミノ)エチル)ピロリジン−3−アミン;および
4−((4−((trans)−2−(2−((R)−3−アミノピロリジン−1−イル)エチルアミノ)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ベンゾニトリル;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
式(C)の化合物は、WO2011/035941において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(D)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
(A’)−(A)−(B)−(Z)−(L)−C(=O)NH
(D)
式(D)中、(A)は、ヘテロアリールまたはアリールであり;
各(A’)は、存在する場合、アリール、アリールアルコキシ、アリールアルキル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、シクロアルキル、ハロアルコキシ、およびシアノから独立して選択され、各(A’)は、ハロ、ハロアルキル、アリール、アリールアルコキシ、アルキル、アルコキシ、シアノ、スルホニル、スルフィニル、およびカルボキサミドから独立して選択される0、1、2、または3個の置換基で置換され;
Xは、0、1、2、または3であり;
(B)は、シクロプロピル環であり、(A)および(Z)は、(B)の異なる炭素原子に共有結合し;
(Z)は、−NH−であり;
(L)は、−(CHCR−であり、式中、mは、0、1、2、3、4、5、または6であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり;
但し、(L)が−CH−または−CH(CH)−である場合、Xは0ではない。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(D)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(D)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
2−((trans)−2−(4−(4−シアノベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−(3−シアノベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−(4−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−(3−クロロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−(3,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(4−フェネトキシフェニル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(3’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
2−((trans)−2−(6−(4−クロロフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
(R)−2−((trans)−2−(4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)プロパンアミド、
(S)−2−((trans)−2−(4−(4−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)プロパンアミド、
(R)−2−((trans)−2−(4−(4−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)プロパンアミド、
(S)−2−((trans)−2−(4−(4−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)プロパンアミド、
(R)−2−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)プロパンアミド、
(S)−2−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)プロパンアミド、
2−(2−[1,1’;4’,1’’]テルフェニル−4’’−イル−シクロプロピルアミノ)アセトアミド、
5’−((trans)−2−(2−アミノ−2−オキソエチルアミノ)シクロプロピル)−2’−(ベンジルオキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド、
5−((trans)−2−(4’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)ペンタンアミド、
3−((trans)−2−(4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)プロパンアミド、
4−((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)ブタンアミド、
5−((trans)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)ペンタンアミド、
5−((trans)−2−(4’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)−2−メチルペンタンアミド、
4−((trans)−2−(4’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)−2−メチルブタンアミド、
3−((trans)−2−(4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)−2,2−ジメチルプロパンアミド、
3−((trans)−2−(4’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)プロパンアミド、
4−((trans)−2−(4’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピルアミノ)ブタンアミド、
4−((trans)−2−(4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)ブタンアミド、
5−((trans)−2−(4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)ペンタンアミド、
5−((trans)−2−(6−(ベンジルオキシ)ビフェニル−3−イル)シクロプロピルアミノ)ペンタンアミド、および
4−((trans)−2−(6−(ベンジルオキシ)ビフェニル−3−イル)シクロプロピルアミノ)ブタンアミド、
およびそれらの薬学的に許容される塩。
式(D)の化合物は、WO2011/042217において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(E)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式(E)中、Eは、−N(R3)−、−O−もしくは−S−であり、または−X=X−であり;
およびXは、独立してC(R2)またはNであり;
およびXは、存在する場合、独立してC(R2)またはNであり;
(G)は、シクリル基であり;
各(R1)は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、−L1−シクリル、−L1−アミノ、−L1−ヒドロキシル、アミノ、アミド、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、ヒドロキシル、アルコキシ、尿素、カルバメート、アシル、またはカルボキシルから独立して選択され;
各(R2)は、−H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、−L1−シクリル、−L1−アミノ、−L1−ヒドロキシル、アミノ、アミド、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、ヒドロキシル、アルコキシ、尿素、カルバメート、アシル、またはカルボキシルから独立して選択され、各(R2)基は、1、2、もしくは3個の独立して選択される任意選択の置換基を有し、または、2個の(R2)基が一緒になって、1、2、もしくは3個の独立して選択される任意選択の置換基を有するヘテロシクリルもしくはアリール基を形成し、前記任意選択の置換基は、アルキル、アルカノイル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、ハロアルキル、シクロアルキル、カルボシクリル、アリールアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、オキソ、アシルオキシ、カルボニル、カルボキシル、カルボキサミド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、アミノアルキル、アミドアルキル、アミド、ニトロ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、スルホンアミド、スルフィニル、スルホニル、尿素、またはカルバメートから独立して選択され;
R3は、−Hまたは(C〜C)アルキル基であり;
各L1は、独立してアルキレンまたはヘテロアルキレンであり;
nは、0、1、2、3、4または5である。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(E)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(E)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
(trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(テルフェニル−4−イル)シクロプロパンアミン;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ビフェニル−4−オール;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ビフェニル−3−オール;
(trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(6−(3,5−ジクロロフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(4−クロロフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(3−クロロフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(4−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(3−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)ベンゾニトリル;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)ベンゾニトリル;
(Trans)−2−(6−p−トリルピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(6−m−トリルピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェノール;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
2−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェノール;
(Trans)−2−(6−(3−メトキシ−4−メチルフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
5−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロフェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−4−フルオロフェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−2,4−ジフルオロフェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−2,4,6−トリフルオロフェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−クロロフェノール;
(Trans)−2−(6−(2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(6−(5−クロロチオフェン−2−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(6−(5−メチルチオフェン−2−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(6−(1H−インドール−6−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(6−(ベンゾ[b]チオフェン−5−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−3−メチルピリジン−2−イル)フェノール;
(trans)−2−(6−(3−クロロフェニル)−5−メチルピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(5−メチル−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(2−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(3−クロロ−5−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−メトキシベンゾニトリル;
5−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−2−メチルフェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−4−クロロフェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェノール;
(trans)−2−(6−(2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)アセトアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(trans)−2−(6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
5−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)チオフェン−2−カルボニトリル;
(trans)−2−(6−(4−メチルチオフェン−3−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(2−クロロ−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(2−(4−クロロフェニル)−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
4−(3−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−2−イル)フェノール;
4−(3−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
(trans)−2−(2−メチル−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−ヒドロキシベンゾニトリル;
(trans)−2−(6−(3,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
5−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−2,3−ジフルオロフェノール;
(trans)−2−(6−(3−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
5−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−3−クロロ−2−フルオロフェノール;
(trans)−2−(6−(1H−インダゾール−6−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(6−(9H−カルバゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
6−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)インドリン−2−オン;
6−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)ベンゾフラン−2(3H)−オン;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)ベンゼンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)プロパン−2−スルホンアミド;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−4−フルオロビフェニル−3−オール;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−5−クロロビフェニル−3−オール;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−5−クロロ−4−フルオロビフェニル−3−オール;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ビフェニル−3−イル)ベンゼンスルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ビフェニル−3−イル)プロパン−2−スルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ビフェニル−3−イル)メタンスルホンアミド;
N−(2−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミド;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−4−メトキシベンゾニトリル;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ビフェニル−2−イル)メタンスルホンアミド;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−6−メトキシビフェニル−3−カルボニトリル;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−6−メトキシビフェニル−3−イル)メタンスルホンアミド;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−6−ヒドロキシビフェニル−3−カルボニトリル;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−6−ヒドロキシビフェニル−3−イル)メタンスルホンアミド;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−4−ヒドロキシベンゾニトリル;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル)メタンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)エタンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
3−(6−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−3−イル)フェノール;
(Trans)−2−(5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)シクロプロパンアミン;
4−(6−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−3−イル)フェノール;
2−(6−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−3−イル)フェノール;
2−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チオフェン−2−イル)フェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チオフェン−2−イル)フェノール;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チオフェン−2−イル)フェノール;
2−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チアゾール−2−イル)フェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チアゾール−2−イル)フェノール;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チアゾール−2−イル)フェノール;
2−(2−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チアゾール−5−イル)フェノール;
3−(2−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チアゾール−5−イル)フェノール;
2−(2−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チアゾール−5−イル)フェノール;
3−(2−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チアゾール−5−イル)フェノール;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリミジン−2−イル)フェノール;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリミジン−2−イル)フェノール;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−4−メトキシフェニル)メタンスルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−5−クロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)メタンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−クロロフェニル)メタンスルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−4−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)メタンスルホンアミド;
N−(5−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル)メタンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)エタンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)−4−シアノベンゼンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)−3−シアノベンゼンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−シアノベンゼンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−4−シアノベンゼンスルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−1,1,1−トリフルオロメタンスルホンアミド;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−6−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボニトリル;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−2−オール;
4’−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−3’−メトキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−オール;
N−(3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)チアゾール−2−イル)フェニル)−2−シアノベンゼンスルホンアミド;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
式(E)の化合物は、WO2012/013727において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(F)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
(A’)−(A)−(B)−(Z)−(L)−(D)
(F)
式(F)中、(A)は、ヘテロアリールまたはアリールであり;
各(A’)は、存在する場合、アリール、アリールアルコキシ、アリールアルキル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、シクロアルキル、ハロアルコキシ、およびシアノから独立して選択され、各(A’)は、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、アリールアルコキシ、アルキル、アルコキシ、アミド、−CHC(=O)NH、ヘテロアリール、シアノ、スルホニル、およびスルフィニルから独立して選択される0、1、2、または3個の置換基で置換され;
Xは、0、1、2、または3であり;
(B)は、シクロプロピル環であり、(A)および(Z)は、(B)の異なる炭素原子に共有結合し;
(Z)は、−NH−であり;
(L)は、単結合、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、および−CHCHCHCH−から選択され;
(D)は、脂肪族炭素環基またはベンゾシクロアルキルであり、前記脂肪族炭素環基または前記ベンゾシクロアルキルは、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、アルキル、ハロ、アミド、シアノ、アルコキシ、ハロアルキル、およびハロアルコキシから独立して選択される0、1、2、または3個の置換基を有する。
好ましくは、式(VI)中、
(A)は、アリールまたはヘテロアリールである。前記アリールは、好ましくはフェニルである。前記ヘテロアリールは、好ましくはピリジニル、ピリミジニル、もしくはチオフェニルであり;および/または、
(A’)は、存在する場合、アリールもしくはアリールアルコキシである。前記アリールは、好ましくはフェニルである。前記アリールアルコキシは、好ましくはベンジルオキシであり、その全ては、上記のように任意選択で置換されていてもよく;および/または、
(L)は、単結合である。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(F)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(F)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)−5,6−ジメトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)−4,5−ジメトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
6−メトキシ−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
6−クロロ−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−6−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
7−メトキシ−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−アミン;
N−((trans)−2−(3’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピル)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
N−((trans)−2−(4’−クロロビフェニル−4−イル)シクロプロピル)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
6−メトキシ−N−((trans)−2−(3’−メトキシビフェニル−4−イル)シクロプロピル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
N−trans−(2−シクロヘキシルエチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(3−シクロヘキシルプロピル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(2−シクロヘプチルエチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)−N−(2−シクロヘキシルエチル)シクロプロパンアミン;
N−((trans)−2−(4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン;
(Trans)−2−(3’−クロロビフェニル−4−イル)−N−(2−シクロヘキシルエチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(4’−クロロビフェニル−4−イル)−N−(2−シクロヘキシルエチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(2−シクロヘキシルエチル)−2−(3’−メトキシビフェニル−4−イル)シクロプロパンアミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−アミン;および
1−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)シクロプロパンカルボキサミド;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
式(F)の化合物は、WO2011/131697において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(G)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式(G)中、Eは、−X=X−、−N(R3)−、−S−、または−O−であり;
およびXは、それぞれ独立してC(R2)またはNであり;
およびXは、存在する場合、それぞれ独立してC(R2)またはNであり;
L1は、−NH−または−NH−CH−であり;
Gは、シクリル基であり;
各R1は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、−L2−シクリル、−L2−アミノ、−L2−ヒドロキシル、アミノ、アミド、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、ヒドロキシル、アルコキシ、尿素、カルバメート、アシル、またはカルボキシルから独立して選択され;
各R2は、−H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、−L2−シクリル、−L2−アミノ、−L2−ヒドロキシル、アミノ、アミド、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、ヒドロキシル、アルコキシ、尿素、カルバメート、アシル、またはカルボキシルから独立して選択され、各R2基は、1、2、または3個の独立して選択される任意選択の置換基を有し、さらに、隣接炭素原子に結合した2個のR2基が一緒になって、1、2、または3個の独立して選択される任意選択の置換基を有するヘテロシクリルまたはアリール基を形成してもよく;前記任意選択の置換基は、アルキル、アルカノイル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、ハロアルキル、シクロアルキル、カルボシクリル、アリールアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、オキソ、アシルオキシ、カルボニル、カルボキシル、カルボキサミド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、アミノアルキル、アミドアルキル、アミド、ニトロ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、尿素またはカルバメートからそれぞれ独立して選択され;
R3は、−Hまたは(C1〜C6)アルキル基であり;
各L2は、アルキレンまたはヘテロアルキレンから独立して選択され;
nは、0、1、2、3、4または5である。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(G)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(G)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(3−クロロフェニル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−クロロフェニル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−p−トリルピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−m−トリルピリジン−2−アミン;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)ベンゾニトリル;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)ベンゾニトリル;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)ベンズアミド;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)ベンズアミド;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(3−クロロベンジル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−クロロベンジル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(3−メチルベンジル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−メチルベンジル)ピリジン−2−アミン;
3−((5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)メチル)ベンゾニトリル;
4−((5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)メチル)ベンゾニトリル;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(3−メトキシベンジル)ピリジン−2−アミン;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−メトキシベンジル)ピリジン−2−アミン;
4−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)フェノール;
3−((5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)メチル)ベンズアミド;
4−((5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)メチル)ベンズアミド;
4−((5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)メチル)フェノール;
5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(3−エチニルフェニル)ピリジン−2−アミン;
N−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−1H−インドール−7−アミン;
N−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イル)−1H−インダゾール−7−アミン;
3−(5−((trans)−2−アミノシクロプロピル)ピリジン−2−イルアミノ)フェノール;
4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−メチルベンジル)アニリン;
4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)アニリン;
4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(3−クロロベンジル)アニリン;
3−(((4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)フェニル)アミノ)メチル)ベンゾニトリル;
4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(p−トリル)アニリン;
4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)−N−(4−クロロフェニル)アニリン;
3−((4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)フェニル)アミノ)ベンゾニトリル;
N−(4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)フェニル)−3−メトキシアニリン;
3−((4−((trans)−2−アミノシクロプロピル)フェニル)アミノ)ベンズアミド;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
式(G)の化合物は、WO2012/045883において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(H)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式(H)中、(A)は、n個の置換基(R3)を有するシクリル基であり;
(B)は、シクリル基または−(L1)−シクリル基であり、前記シクリル基または前記−(L1)−シクリル基に含まれるシクリル部分は、n個の置換基(R2)を有し;
(L1)は、−O−、−NH−、−N(アルキル)−、アルキレンまたはヘテロアルキレンであり;
(D)は、ヘテロアリール基または−(L2)−ヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基または前記−(L2)−ヘテロアリール基に含まれるヘテロアリール部分は、1個の置換基(R1)を有し、さらに、前記ヘテロアリール基は、環炭素原子を介して分子の残りに共有結合し、または、前記(L2)−ヘテロアリール基に含まれるヘテロアリール部分は、環炭素原子を介して(L2)部分に共有結合し;
(L2)は、−O−、−NH−、−N(アルキル)−、アルキレンまたはヘテロアルキレンであり;
(R1)は、これらに限定されないが、−OH、−NH、アミド、−S(O)NH2、−C(=O)NH、−CH−C(=O)NH、−NH−C(=O)CH、−NHCH、−N(CHまたは−CH−NHを含む水素結合基であり;
各(R2)は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、アミノ、アミド、C−アミド、アルキルアミノ、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アルコキシ、アシル、カルボキシル、カルバメートまたは尿素から独立して選択され;
各(R3)は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、アミノ、アミド、C−アミド、アルキルアミノ、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アルコキシ、アシル、カルボキシル、カルバメートまたは尿素から独立して選択され;
nは、独立して、0、1、2、3または4である。
好ましくは、式(H)中、
(A)は、アリールまたはヘテロアリールである。前記アリールは、好ましくはフェニルである。前記ヘテロアリールは、好ましくはピリジニルであり、および/または;
(B)は、−O−CH−フェニルもしくはフェニルであり、そのそれぞれは、n個の置換基R2で任意選択で置換されていてもよく、および/または;
(D)は、単環式ヘテロアリール、好ましくはチアゾリル、オキサジアゾリルもしくはピリミジニル、より好ましくはオキサジアゾリルであり;および/または;
(R1)は、−NHもしくは−NHCH、より好ましくは−NHである。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(H)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(H)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
5−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)ピリミジン−2−アミン;
5−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)チアゾール−2−アミン;
5−(((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピルアミノ)メチル)ピリミジン−2−アミン;
5−(((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピルアミノ)メチル)チアゾール−2−アミン;
3−(5−((trans)−2−((2−アミノピリミジン−5−イル)メチルアミノ)シクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェノール;
3−(5−((trans)−2−((2−アミノチアゾール−5−イル)メチルアミノ)シクロプロピル)ピリジン−2−イル)フェノール;
4’−((trans)−2−((2−アミノピリミジン−5−イル)メチルアミノ)シクロプロピル)ビフェニル−3−オール;
4’−((trans)−2−((2−アミノチアゾール−5−イル)メチルアミノ)シクロプロピル)ビフェニル−3−オール;
5−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−アミン;
5−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((4−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((3,5−ジフルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((4−クロロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((3−クロロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−N−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
N−(5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アセトアミド;
4’−((trans)−2−(((5−アミノ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−オール;
5−((((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン;
2−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)チアゾール−5−アミン;
4−((((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)アミノ)メチル)チアゾール−2−アミン;
2−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)オキサゾール−5−アミン;
3−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)イソオキサゾール−5−アミン;
5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−N,N−ジメチル−1,3,4−オキサジアゾール−3−アミン;
3−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−アミン;
5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,2,4−チアジアゾール−3−アミン;
5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)ピリジン−2−アミン;
6−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)ピリダジン−3−アミン;
5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)ピラジン−2−アミン;
2−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)ピリミジン−5−アミン;
6−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,2,4−トリアジン−3−アミン;
3−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,2,4−トリアジン−6−アミン;
4’−((trans)−2−((2−アミノチアゾール−5−イル)メチルアミノ)シクロプロピル)ビフェニル−3−オール;
5−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−アミン;
5−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((4−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−N−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
(−)N−(5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アセトアミド;
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
4’−((trans)−2−((2−アミノチアゾール−5−イル)メチルアミノ)シクロプロピル)ビフェニル−3−オール;
5−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−アミン;
5−(((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピルアミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((4−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
5−((((trans)−2−(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−N−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
(−)N−(5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アセトアミド;
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン;
(−)5−((((trans)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
さらにより好ましくは、式(H)の化合物は、(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン、またはその薬学的に許容される塩である。
式(H)の化合物は、WO2012/013728において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(J)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式中、
Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたは前記ヘテロアリールは、1個または複数のRで任意選択で置換され;
Bは、水素、Rまたは−L−Eであり;
Eは、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたは前記ヘテロアリールは、1個または複数のRで任意選択で置換され;
Lは、結合、−O−、−NH−、−N(C1〜4アルキル)−、C1〜4アルキレンまたはヘテロC1〜4アルキレンであり;
Dは、4から7個のC原子を有するシクロアルキル基であり、前記シクロアルキル基は、1個または2個の置換基Rを有し、1個または複数のRでさらに任意選択で置換され、シクロアルキル基は、任意選択で、
(a)フェニルまたはN、OおよびSから独立して選択される1から3個のヘテロ原子を含有する5員もしくは6員芳香族ヘテロ環式環に融合し、前記融合フェニルまたは前記融合芳香族ヘテロ環式環は、任意選択で1個または複数のRで置換され;あるいは、
(b)シクロアルキル基の任意の2個の非隣接環炭素原子を連結するリンカー基−(C(R−に結合し、式中、pは1または2であり、各Rは、独立して水素またはC1〜4アルキルであり;あるいは
(c)3から7員飽和炭素環式環、またはN、OおよびSから独立して選択される1から3個のヘテロ原子を含有する3から7員飽和へテロ環式環である第2の環に連結し、前記第2の環は、両方の環に共通する単一の炭素原子を介してシクロアルキル基と連結し、前記第2の環は、1個または複数のRで任意選択で置換され;
各Rは、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル、シクリル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、O−カルボキシ、C−カルボキシ、カルバメートおよび尿素から独立して選択され;
各Rは、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル、シクリル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、O−カルボキシ、C−カルボキシ、カルバメートおよび尿素から独立して選択され;
各Rは、−NR、−NHOH、−NRCOR10、−NRSO10、−NRCOOR10、−NRCONR、−NRSONR、−OH、−CONR オキソ、−C1〜4アルキレン−NR、−C1〜4アルキレン−NHOH、−C1〜4アルキレン−NRCOR10、−C1〜4アルキレン−NRSO10、−C1〜4アルキレン−NRCOOR10、−C1〜4アルキレン−NRCONR、−C1〜4アルキレン−NRSONR、−C1〜4アルキレン−OHおよび−C1〜4アルキレン−CONRから独立して選択され;
各Rおよび各Rは、C1〜8アルキル、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、およびC1〜8アルコキシから独立して選択され;
各Rは、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル、シクリル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、O−カルボキシ、C−カルボキシ、カルバメートおよび尿素から独立して選択され;
各Rおよび各Rは、水素、C1〜8アルキル、R1213N−C1〜8アルキルおよびヒドロキシC1〜8アルキルから独立して選択され、または、RおよびRは、互いに連結して、それらが結合しているN原子と共に、N、OおよびSから選択される1個のさらなるヘテロ原子を任意選択で含有する飽和3から7員へテロ環式環を形成し、前記へテロ環式環の1個または複数のC原子は、任意選択で酸化されてCO基を形成し、前記へテロ環式環における1個または複数のS原子は、存在する場合、任意選択で酸化されて、独立してSO基またはSO基を形成し、前記へテロ環式環は、1個または複数のR11で任意選択で置換され;
各Rは、水素およびC1〜4アルキルから独立して選択され;
各R10は、C1〜8アルキル、ハロC1〜8アルキル、シクリルおよびシクリルC1〜8アルキルから独立して選択され、前記シクリルまたは前記シクリルC1〜8アルキルに含まれるシクリル部分は、1個または複数のR14で任意選択で置換され;
各R11は、C1〜8アルキル、ハロ、C1〜8アルコキシ、ヒドロキシルおよび−NR1213から独立して選択され;
各R12および各R13は、水素およびC1〜8アルキルから独立して選択され;
各R14は、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、O−カルボキシ、C−カルボキシ、カルバメートおよび尿素から独立して選択され;
各R、R、RおよびRは、水素、ハロおよびC1〜4アルキルから独立して選択される。
好ましくは、式(J)中、
(A)は、フェニル、チアゾリルもしくはピリジル、好ましくはフェニルであり、この環は、1個もしくは複数のR1で任意選択で置換されていてもよく、ならびに/または
(B)は、Hであり、ならびに/または
(R1)は、C1〜8アルキル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、カルバメート、および尿素、より好ましくはハロ、C1〜4アルキル、ハロC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシおよびC3〜6シクロアルキルであり;ならびに/または
(D)は、D1、D2、D3およびD4から選択され、
より好ましくはD3であり;ならびに/または
(R3)は、−NR、−NHOH、−NRCOR10、−NRSO10、−NRCOOR10、−NRCONR、−NRSONR、−OH、−CONR オキソ、−C1〜4アルキレン−NR、−C1〜4アルキレン−OHおよび−C1〜4アルキレン−CONRから、より好ましくは−NR、−OH、−C1〜4アルキレン−NR、および−C1〜4アルキレン−OHから選択され、さらにより好ましくは−NR(例えば−NH2)であり;ならびに/または
各R、R、RおよびRは、水素である。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(J)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(J)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
N1−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1S,2R)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1S,2R)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
4−(((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキサノール;
4−(((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキサンカルボキサミド;
N−(4−(((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
N−(4−(((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)メタンスルホンアミド;
(R)−1−(4−(((trans)−2−フェニルシクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−3−アミン;
N1−((trans)−2−(4’−クロロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(3’−クロロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
4’−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−オール;
N−(4’−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)メタンスルホンアミド;
N1−((trans)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−((3−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−((4−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−メチル−N4−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−メチル−N4−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)−N4−メチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)シクロブタン−1,3−ジアミン;
N1−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロブタン−1,3−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロブタン−1,3−ジアミン;
N1−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1,3−ジアミン;
N1−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1,3−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1,3−ジアミン;
N1−((trans)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((1S,2S)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((1R,2R)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
1−メチル−N4−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
4−(アミノメチル)−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサンアミン;
N1−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン;
N1−((cis)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
Tert−ブチル(4−(((trans)−2−フェニルシクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート;
1−エチル−3−(4−(((trans)−2−フェニルシクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)尿素;
4−モルホリノ−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサンアミン;
N1−((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−(2−(o−トリル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−(2−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−(2−(4−メトキシフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
4−(2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)フェノール;
N1−(2−(2−フルオロフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−(2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−(2−メチル−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(R)−1−(4−(((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−3−アミン;
(Cis)−N1−((1S,2R)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(Trans)−N1−((1S,2R)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(Cis)−N1−((1R,2S)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(Trans)−N1−((1R,2S)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−シクロプロピルフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(ピリジン−3−イル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(1H−インダゾール−6−イル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
3−(5−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)チオフェン−2−イル)フェノール;
3−(5−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)チアゾール−2−イル)フェノール;
3−(5−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)ピリジン−2−イル)−5−メトキシベンゾニトリル;
5−(5−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)ピリジン−2−イル)−2−メチルフェノール;
N−(4’−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−6−メトキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)メタンスルホンアミド;
N−(3−(5−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)チアゾール−2−イル)フェニル)−2−シアノベンゼンスルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−シアノベンゼンスルホンアミド;
6−アミノ−N−(4’−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ピペラジン−1−スルホンアミド;
N1−((cis)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−((3−(ピペラジン−1−イル)ベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(ピリジン−3−イルメトキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(6−((3−メチルベンジル)アミノ)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
3−((5−((trans)−2−((4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)ピリジン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル;
N1−((trans)−2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(o−トリル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(4−メトキシフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(2−フルオロフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N1−((trans)−2−メチル−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1S,2R)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1R,2S)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1R,2S)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1S,2R)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1S,2R)−2−フェニルシクロプロピル)シクロブタン−1,3−ジアミン;
(trans)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロブタン−1,3−ジアミン;
(cis)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロブタン−1,3−ジアミン;
(trans)−N1−((1S,2R)−2−フェニルシクロプロピル)シクロブタン−1,3−ジアミン;
(cis)−N1−((1S,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1S,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1S,2R)−2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1R,2S)−2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1R,2S)−2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1S,2R)−2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1S,2R)−2−(4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1R,2S)−2−(4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1R,2S)−2−(4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1S,2R)−2−(4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N−(4’−((1R,2S)−2−(((cis)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ピペラジン−1−スルホンアミド;
N−(4’−((1S,2R)−2−(((trans)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ピペラジン−1−スルホンアミド;
N−(4’−((1S,2R)−2−(((cis)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ピペラジン−1−スルホンアミド;
N−(4’−((1R,2S)−2−(((trans)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ピペラジン−1−スルホンアミド;
(cis)−N1−((1S,2R)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1R,2S)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(cis)−N1−((1R,2S)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(trans)−N1−((1S,2R)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)シクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
さらにより好ましくは、式(J)の化合物は、(trans)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;またはその薬学的に許容される塩である。
式(J)の化合物は、WO2013/057322において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(K)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式中、
Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたはヘテロアリールは、1個または複数のRで任意選択で置換され;
Bは、H、Rまたは−L−Eであり;
Eは、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたは前記ヘテロアリールは、1個または複数のRで任意選択で置換され;
は、結合、−O−、−NH−、−N(C1〜4アルキル)−、C1〜4アルキレンまたはヘテロC1〜4アルキレンであり;
は、結合であり、Dは、
(i)N、OおよびSから独立して選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含有する3から7員単環式飽和へテロ環式環、ならびに
(ii)少なくとも1つの飽和へテロ環式環を含む7から15員多環式環系であって、N、OおよびSから独立して選択される1から4個のヘテロ原子を含有する多環式環系
から選択される環式基であり、
環式基(i)もしくは(ii)は、環C原子を介して式Iの化合物の残りに連結し、
環式基(i)もしくは(ii)中の1個もしくは複数の環C原子は、任意選択で酸化されてCO基を形成し、
存在する場合には、環式基(i)もしくは(ii)中の1個もしくは複数のS原子は、任意選択で酸化されて、独立してSO基もしくはSO基を形成し、
環式基(i)もしくは(ii)は、1個もしくは複数のRで任意選択で置換され;
または、Lは、C1〜4アルキレンであり、Dは、
(iii)N、OおよびSから独立して選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含有する3から7員単環式飽和へテロ環式環、ならびに
(iv)少なくとも1つのへテロ環式環を含む7から15員多環式飽和環系であって、N、OおよびSから独立して選択される1から4個のヘテロ原子を含有する多環式飽和環系
から選択される環式基であり、
環式基(iii)もしくは(iv)は、環C原子を介して式Iの化合物の残りに連結し、
環式基(iii)もしくは(iv)中の1個もしくは複数の環C原子は、任意選択で酸化されてCO基を形成し、
存在する場合には、環式基(iii)もしくは(iv)中の1個もしくは複数のS原子は、任意選択で酸化されて、独立してSO基もしくはSO基を形成し、
環式基(iii)もしくは(iv)は、1個もしくは複数のRで任意選択で置換され;
各Rは、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル、シクリル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、O−カルボキシ、C−カルボキシ、カルバメートおよび尿素から独立して選択され;
各Rは、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル、シクリル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、O−カルボキシ、C−カルボキシ、カルバメートおよび尿素から独立して選択され;
各Rは、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜8アルキニル、シクリル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ニトロ、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、O−カルボキシ、C−カルボキシ、カルバメートおよび尿素から独立して選択され;
各R、R、RおよびRは、水素、ハロおよびC1〜4アルキルから独立して選択される。
好ましくは、式(K)中、
(A)は、フェニル、チアゾリルもしくはピリジル、好ましくはフェニルであり、この環は、1個もしくは複数のR1で任意選択で置換されていてもよく、ならびに/または
(B)は、Hであり、ならびに/または
(R)は、C1〜8アルキル、アミノ、アミド、ヒドロキシル、ハロ、ハロC1〜8アルキル、ハロC1〜8アルコキシ、シアノ、スルホンアミド、C1〜8アルコキシ、アシル、カルボキシル、カルバメート、および尿素、より好ましくはハロ、C1〜4アルキル、ハロC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシおよびC3〜6シクロアルキルであり;ならびに/または
L2は、結合であり、(D)は、N、OおよびSから選択される1個のヘテロ原子を含有する3から7員単環式飽和へテロ環式環(Dは、Cを介して式(X)の化合物の残りに連結している)、より好ましくは1個のN原子を含有する3から7員単環式飽和ヘテロ環式環(Dは、Cを介して式(X)の化合物の残りに連結している)であり、さらにより好ましくは、Dは、4−ピペリジニルであり、もしくは、L2は、結合であり、(D)は、(a)、(b)、(c)および(d)から選択される環系であり、
いずれのDも、1個もしくは複数のR3で任意選択で置換され;ならびに/または
各R、R、RおよびRは、水素である。
シクロプロピル環上の置換基に(trans)配置を有する式(K)の化合物が好ましい。
好ましくは、式(K)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2R)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン;
N−((trans)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピペリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピペリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピロリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピロリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピロリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)アゼパン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)デカヒドロキノリン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−3−アザスピロ[5.5]ウンデカン−9−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−2−アザスピロ[4.5]デカン−8−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−2,3−ジヒドロスピロ[インデン−1,4’−ピペリジン]−3−アミン;
N−((1S,2R)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2S)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2R)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2S)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2S)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2R)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2R)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2S)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−7−アザスピロ[3.5]ノナン−2−アミン;
N−(2−(o−トリル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−(2−フルオロフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−(4−メトキシフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−メチル−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(6−メトキシ−4’−((trans)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)メタンスルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)プロパン−2−スルホンアミド;
1−(メチルスルホニル)−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
1−(4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)ピペリジン−1−イル)エタノン;
4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン;
2,2,6,6−テトラメチル−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
1−メチル−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
1−イソプロピル−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−1−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−アミン;
4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)テトラヒドロ−2H−チオピラン1,1−ジオキシド;
N−((trans)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2S)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2R)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−メチル−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(o−トリル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(2−フルオロフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(4−メトキシフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
(Trans)−2−フェニル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−フェニル−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−フェニル−N−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(4’−クロロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−N−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(1S,2R)−2−フェニル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(1R,2S)−2−フェニル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(1S,2R)−2−フェニル−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(1R,2S)−2−フェニル−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(1S,2R)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(1R,2S)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(1S,2S)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロパンアミン;
(1R,2R)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロパンアミン;
(1S,2R)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロパンアミン;
(1R,2S)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロパンアミン;
(1S,2R)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(1R,2S)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(1S,2R)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(1R,2S)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロパンアミン;
(1S,2S)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロパンアミン;
(1R,2R)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロパンアミン;
(1S,2R)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロパンアミン;
(1R,2S)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロパンアミン;
(1S,2R)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(1R,2S)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−(2−(ピペリジン−4−イル)エチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−フェニル−N−(ピロリジン−3−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(4−((2−フルオロベンジル)オキシ)フェニル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(アゼチジン−3−イルメチル)−2−フェニルシクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(4−シクロプロピルフェニル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−2−(4−(ピリジン−3−イル)フェニル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(4−(1H−ピラゾール−5−イル)フェニル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(Trans)−2−(ナフタレン−2−イル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
2−メチル−2−フェニル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−メチル−2−フェニル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパンアミン;
(trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−N−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)シクロプロパンアミン;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
さらにより好ましくは、式(K)の化合物は、以下のリストからの化合物である。
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2R)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン−3−イル)シクロプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン;
N−((trans)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピペリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピペリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピロリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピロリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピロリジン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)アゼパン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)デカヒドロキノリン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−3−アザスピロ[5.5]ウンデカン−9−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−2−アザスピロ[4.5]デカン−8−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−2,3−ジヒドロスピロ[インデン−1,4’−ピペリジン]−3−アミン;
N−((1S,2R)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2S)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2R)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2S)−2−(ピリジン−3−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2S)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2R)−2−(チアゾール−5−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2R)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2S)−2−(3’−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−7−アザスピロ[3.5]ノナン−2−アミン;
N−(2−(o−トリル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−(2−フルオロフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−(4−メトキシフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(2−メチル−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−(6−メトキシ−4’−((trans)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)メタンスルホンアミド;
N−(4’−((trans)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)プロパン−2−スルホンアミド;
1−(メチルスルホニル)−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
1−(4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)ピペリジン−1−イル)エタノン;
4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン;
2,2,6,6−テトラメチル−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
1−メチル−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
1−イソプロピル−N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−フェニルシクロプロピル)−1−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−アミン;
4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)テトラヒドロ−2H−チオピラン1,1−ジオキシド;
N−((trans)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1S,2S)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((1R,2R)−2−フルオロ−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(ナフタレン−2−イル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−メチル−2−フェニルシクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(o−トリル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(2−フルオロフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
N−((trans)−2−(4−メトキシフェニル)シクロプロピル)ピペリジン−4−アミン;
またはそれらの薬学的に許容される塩。
式(K)の化合物は、WO2013/057320において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(L)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式中、
は、C〜Cアルキル、−NSOMe、−NSOPh、アリールアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、−NC(O)R、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、ヒドロキシル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、アミド、アミノ、置換アミノ、および−C(O)ORからなる群から選択され;
は、水素またはCOOHであり;
各Rは、アリール、ヘテロアリール、水素、C〜Cアルキル、−SO、−NC(O)R、−CHC(O)OR、−C(O)OR、−C(O)R、−C(O)NR、置換アミノ、アミノ、尿素、アミド、スルホンアミド、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択され;
各Rは、独立して、水素、フェニル、フェニルメチル、3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル、1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルアミノ、もしくは−NHPhであり;
は、水素もしくはC〜Cアルキルであり、または、同じ原子に結合した場合;または
およびRは、一緒に5もしくは6員ヘテロシクロアルキル環を形成し;
は、C〜Cアルキル、アシル、−C(O)CFまたは水素であり;
Wは、−(CH1〜4、または−CH(R)(CH0〜3であり、式中、Rは、CNまたはC〜Cアルキルであり;
Yは、NまたはCであり;
Xは、NまたはCであり;
Zは、Oまたは(CHであり、式中、qは、0〜2であり、qが0である場合、Zは結合を表し;
mは、0〜3であり、nは、0〜3であり;
但し、ZがOである場合、YはNおよびXはCであり;
また、XがCである場合、Xに結合しているR基の少なくとも1個は水素ではない。
式(L)の化合物は、WO2012/135113において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
好ましくは、式(L)の化合物は、WO2012/135113における実施例1から150からの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩である。さらにより好ましくは、式(L)の化合物は、4−((4−((((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)メチル)安息香酸またはその薬学的に許容される塩である。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(M)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式(M):
(式中、Aは、任意選択で置換基を有する炭化水素基、または任意選択で置換基を有するヘテロ環式基であり;
Bは、任意選択でさらなる置換基を有するベンゼン環であり;
、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、任意選択で置換基を有する炭化水素基、または任意選択で置換基を有するヘテロ環式基であり、
AおよびRは、任意選択で互いに結合して、隣接窒素原子と一緒になって任意選択で置換基を有する環式基を形成し;
およびRは、任意選択で互いに結合して、隣接窒素原子と一緒になって任意選択で置換基を有する環式基を形成する)により表される化合物。
式(M)の化合物は、WO2014/058071において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
好ましくは、式(M)の化合物は、WO2014/058071における実施例1から273からの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩である。より好ましくは、式(M)の化合物は、3−(trans−2−((シクロプロピルメチル)アミノ)シクロプロピル)−N−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)ベンズアミド、3−(trans−2−((1−シクロプロピルピペリジン−4−イル)アミノ)シクロプロピル)−N−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)ベンズアミド、3−(trans−2−((シクロブチルアミノ)シクロプロピル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ベンズアミド、またはそれらの塩である。
本発明による方法および使用において、KDM1A阻害剤は、式(N)の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは立体異性体の混合物(例えばラセミ混合物もしくはジアステレオマー混合物)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
式中、Aは、任意選択で置換基を有する炭化水素基、もしくは任意選択で置換基を有するヘテロ環式基であり;
Rは、水素原子、任意選択で置換基を有する炭化水素基、もしくは任意選択で置換基を有するヘテロ環式基であり;または
AおよびRは、任意選択で互いに結合して、任意選択で置換基を有する環を形成し;
、Q、QおよびQは、それぞれ独立して、水素原子または置換基であり;QおよびQ、ならびにQおよびQは、それぞれ任意選択で互いに結合して、任意選択で置換基を有する環を形成し;
Xは、水素原子、任意選択で置換基を有する非環式炭化水素基、または任意選択で置換基を有する飽和環式基であり;
、YおよびYは、それぞれ独立して、水素原子、任意選択で置換基を有する炭化水素基、または任意選択で置換基を有するヘテロ環式基であり;
XおよびY、ならびにYおよびYは、それぞれ任意選択で互いに結合して、任意選択で置換基を有する環を形成し;
、ZおよびZは、それぞれ独立して水素原子または置換基である。
式(N)の化合物は、WO2013/022047において開示される方法により調製することができ、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
好ましくは、式(N)の化合物は、WO2013/022047における実施例1から166からの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩である。より好ましくは、式(N)の化合物は、N−(4−(trans−2−[(シクロプロピルメチル)アミノ]シクロプロピル)フェニル)ビフェニル−4−カルボキサミド、N−(4−(trans−2−[(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]シクロプロピル)フェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、N−(4−(trans−2−[(シクロプロピルメチル)アミノ]シクロプロピル)フェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、またはそれらの塩である。特に好ましい式(N)の化合物は、N−[4−[2−[(シクロプロピルメチルアミノ)メチル]シクロプロピル]フェニル]−1−メチル−ピラゾール−4−カルボキサミド(実施例163)、またはその塩である。
KDM1A阻害剤はまた、化合物1−((4−(メトキシメチル)−4−(((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピルアミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)メチル)シクロブタンカルボン酸またはその塩、例えばp−トルエンスルホン酸塩であってもよい。この化合物は、WO2017/27678において開示されている。
本発明の方法における使用に特に好ましいKDM1A阻害剤は、(trans)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン、またはその塩である。
本発明の方法における使用に好ましい他のLSD1阻害剤は、
(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン;
4−((4−((((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)メチル)安息香酸;
およびそれらの塩である。
好ましくは、上で開示されるようなKDM1A阻害剤の塩は、薬学的に許容される塩である。本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、親化合物の生物学的有効性および/または特性を保持する塩(すなわち、該当する場合には遊離酸または遊離塩基)、ならびに生物学的にまたは別様に有害ではない塩を意味することを意図する。薬学的に許容される塩は、無機または有機塩基と形成された塩、ならびに無機および有機酸と形成された塩を含む。薬学的に許容される塩は、当該技術分野において周知である。例示的な薬学的に許容される塩は、本発明の化合物と鉱酸もしくは有機酸との反応により調製されたそれらの塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、一リン酸水素塩、二リン酸水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソブチル酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、ガンマ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マンデル酸塩、ピルビン酸塩、ステアリン酸塩、アスコルビン酸塩、またはサリチル酸塩を含む。本発明の化合物が酸性部分を有する場合、その好適な薬学的に許容される塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩;および好適な有機リガンド、例えばアンモニア、アルキルアミン、ヒドロキシアルキルアミン、リシン、アルギニン、N−メチルグルカミン、プロカイン等と形成された塩を含み得る。本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から調製され得る。例えば、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、化学量論的量の適切な塩基または酸と好適な溶媒中で反応させることにより調製され得る。
本発明は、一般的および/または好ましい特徴/実施形態の任意の組合せを含む、本明細書に記載の特徴または実施形態のありとあらゆる組合せに具体的に関連することを理解されたい。特に、本発明は、本明細書に記載の方法および使用の好ましい特徴/実施形態(好ましさの全ての度合いを含む)の全ての組合せに具体的に関連する。
別段に指定されない限り、上に記載されたKDM1A阻害剤の定義、特に式(A)から(N)の化合物の定義において、該当する場合には以下の定義が適用される。
本明細書における定義はいずれも、複合構造の基を説明するために、任意の他の定義と組み合わせて使用され得る。慣例により、任意のそのような定義の後端の要素は、親部分に結合する要素である。例えば、複合基シクリルC1〜8アルキルは、C1〜8アルキル基を介して親分子に結合したシクリル基を表す。
本明細書において使用される場合、「アシル」という用語は、アルケニル、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、または任意の他の部分に結合したカルボニルを指し、カルボニルに結合する原子は炭素である。好ましくは、「アシル」という用語は、式−C(=O)R”の基を指し、式中、R”は、アルケニル、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表す。「アセチル」基は、−C(=O)CH基を指す。「アルキルカルボニル」または「アルカノイル」基は、カルボニル基を介して親分子部分に結合したアルキル基を指す。そのような基の例は、これらに限定されないが、メチルカルボニルまたはエチルカルボニルを含む。アシル基の例は、これらに限定されないが、ホルミル、アルカノイルまたはアロイルを含む。
本明細書において使用される場合、「アルケニル」という用語は、1つまたは複数の二重結合を有し、また2から20個の炭素原子を含有する、直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。C2〜8アルケニルは、2から8個の炭素原子を有するアルケニル基である。
本明細書において使用される場合、「アルコキシ」という用語は、アルキルエーテル基(すなわち式アルキル−O−の基)を指し、アルキルという用語は、以下で定義される通りである。好適なアルキルエーテル基の例は、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、またはn−ペントキシを含む。C1〜zアルコキシという用語は、アルキル部分が1からz個の炭素原子を有するアルコキシ基を指し;例えば、C1〜8アルコキシは、アルキル部分がC1〜8アルキルであるアルコキシ基、すなわち式C1〜8アルキル−O−の基である。
本明細書において使用される場合、「アルキル」という用語は、1から20個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖アルキル基を指す。C1〜zアルキルは、1からz個の炭素原子のアルキルであり;したがって、C1〜8アルキルは、1から8個の炭素原子を有し、C1〜4アルキルは、1から4個の炭素原子を有し、C1〜2アルキルは、1から2個の炭素原子を有する。アルキル基の例は、これらに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、iso−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、またはノニルを含む。
本明細書において使用される場合、「C1〜4アルキレン」という用語は、2つの位置で結合したC1〜4アルキル基、すなわちアルカンジイル基を指す。その例は、これらに限定されないが、メチレン(すなわち式−CH−の基)、エチレン(エタン−1,2−ジイルおよびエタン−1,1−ジイルを含む)、プロピレン(例えば、プロパン−1,3−ジイル、プロパン−1,2−ジイルおよびプロパン−1,1−ジイル)ならびにブチレン(例えば、ブタン−1,4−ジイル、ブタン−1,3−ジイルまたはブタン−1,1−ジイル)を含む。したがって、「C1〜4アルキレン」という用語は、1から4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキレン基を指し得る。「直線C1〜4アルキレン」は、1から4個の炭素原子を有する直鎖アルキレン基、すなわち−(CH−基(式中、yは、1、2、3または4である)を指す。
本明細書において使用される場合、「アルキルアミノ」という用語は、アミノ基を介して親分子部分に結合したアルキル基を指す。好適なアルキルアミノ基は、モノ−またはジアルキル化されて、これらに限定されないが、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−エチルメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−プロピルアミノ、およびN,N−メチルプロピルアミノを含む基を形成してもよい。
本明細書において使用される場合、「アルキニル」という用語は、1つまたは複数の三重結合を有し、また2から20個の炭素原子を含有する、直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。C2〜8アルキニルは、2から8個の炭素原子を有する。アルキニル基の例は、これらに限定されないが、エチニル、プロピニル、ヒドロキシプロピニル、ブチン−1−イル、ブチン−2−イル、ペンチン−1−イル、3−メチルブチン−1−イル、またはヘキシン−2−イルを含む。
本明細書において使用される場合、「アミド」および「カルバモイル」という用語は、カルボニル基を介して親分子部分に結合した(例えば−C(=O)NRR’)、またはその逆(−N(R)C(=O)R’)の後述のようなアミノ基を指す。「アミド」および「カルバモイル」は、本明細書において定義されるような「C−アミド」および「N−アミド」を包含する。RおよびR’は、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「C−アミド」という用語は、−C(=O)NRR’基を指し、RおよびR’は、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「N−アミド」という用語は、−N(R)C(=O)R’基を指し、RおよびR’は、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「アミノ」という用語は、−NRR’を指し、式中、RおよびR’は、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、カルボシクリル、およびヘテロシクリルからなる群から独立して選択される。さらに、RおよびR’は、組み合わさってヘテロシクリルを形成してもよい。例示的な「アミノ」基は、これらに限定されないが、−NH、−NH(C1〜4アルキル)および−N(C1〜4アルキル)(C1〜4アルキル)を含む。
本明細書において使用される場合、「アリール」という用語は、1つの環、または互いに融合した2つもしくは3つの環を含有する炭素環芳香族系を指し、環原子は全て炭素である。「アリール」という用語は、これらに限定されないが、フェニル、ナフチル、またはアントラセニル等の基を含む。「単環式アリール」という用語は、フェニルを指す。
本明細書において使用される場合、「アリールアルコキシ」または「アラルコキシ」という用語は、アルコキシ基を介して親分子部分に結合したアリール基を指す。アリールアルコキシ基の例は、これらに限定されないが、ベンジルオキシまたはフェネトキシを含む。
本明細書において使用される場合、「アリールアルキル」または「アラルキル」という用語は、アルキル基を介して親分子部分に結合したアリール基を指す。
本明細書において使用される場合、「アリールオキシ」という用語は、オキシ(−O−)を介して親分子部分に結合したアリール基を指す。
本明細書において使用される場合、「カルバメート」という用語は、本明細書において定義されるようなO−カルバミルまたはN−カルバミル基を指す。N−カルバミル基は、−NR−COOR’を指し、式中、RおよびR’は、本明細書において定義される通りである。O−カルバミル基は、−OCO−NRR’を指し、式中、RおよびR’は、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「カルボニル」という用語は、単独の場合ホルミル−C(=O)Hを含み、組合せでは−C(=O)−基である。
本明細書において使用される場合、「カルボキシル」または「カルボキシ」という用語は、−C(=O)OH、またはカルボン酸塩中等の対応する「カルボキシレート」アニオンを指す。
「O−カルボキシ」基は、RC(=O)O−基を指し、式中、Rは、本明細書において定義される通りである。
「C−カルボキシ」基は、−C(=O)OR基を指し、式中、Rは、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「シアノ」という用語は、−CNを指す。
本明細書において使用される場合、「カルボシクリル」という用語は、飽和または部分飽和単環式または融合二環式もしくは三環式基を指し、環系の環原子は全て炭素であり、各環式部分は、3から12個の炭素原子環員を含有する。「カルボシクリル」は、カルボシクリル環系に融合したベンゾを包含する。カルボシクリルの1個の基は、5から7個の炭素原子を有する。カルボシクリル基の例は、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、オクタヒドロナフチル、2,3−ジヒドロ−1H−インデニル、またはアダマンチルを含む。
本明細書において使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、別段に指定されない限り、飽和単環式、二環式または三環式基を指し、環系の環原子は全て炭素であり、各環式部分は、3から12個の炭素原子環員を含有する。C3〜6シクロアルキルは、3から6個の炭素原子を有するシクロアルキル、すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。4から7個のC原子を含有するシクロアルキルは、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルを含む。シクロアルキル基の例は、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはアダマンチルを含む。
本明細書において使用される場合、「シクロアルケニル」という用語は、部分飽和単環式、二環式または三環式基を指し、環系の環原子は全て炭素であり、各環式部分は、3から12個の炭素原子環員を含有する。カルボアルケニルの1個の基は、5から7個の炭素原子を有する。シクロアルケニル基の例は、これらに限定されないが、シクロブテニル、シクロペンテニル、またはシクロヘキセニルを含む。
本明細書において使用される場合、「シクリル」という用語は、本明細書において定義されるようなアリール、ヘテロシクリル、またはカルボシクリル基を指す。
本明細書において使用される場合、「シクリルC1〜8アルキル」は、C1〜8アルキル基中の1個の水素原子が上で定義されたような1個のシクリル基で置換された、上で定義されたようなC1〜8アルキルを指す。
本明細書において使用される場合、「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。
本明細書において使用される場合、「ハロアルコキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子部分に結合した(下で定義されるような)ハロアルキル基を指す。ハロC1〜8アルコキシ基は、ハロアルキル部分が1から8個のC原子を有するハロアルコキシ基を指す。ハロアルコキシ基の例は、これらに限定されないが、トリフルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、または3−クロロプロポキシを含む。
本明細書において使用される場合、「ハロアルキル」という用語は、1個または複数の水素がハロゲンで置換された、上で定義されたような意味を有するアルキル基を指す。ハロC1〜8アルキル基は、アルキル部分が1から8個のC原子を有するハロアルキル基を指す。具体的には、モノハロアルキル、ジハロアルキルまたはポリハロアルキル基が包含される。例えば、モノハロアルキル基は、基の中にヨード、ブロモ、クロロまたはフルオロ原子を有し得る。ジハロまたはポリハロアルキル基は、同じハロ原子の2個以上、または異なるハロ原子の組合せを有してもよい。ハロアルキル基の例は、これらに限定されないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチルまたはジクロロプロピルを含む。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアルキル」という用語は、直鎖または分岐アルキル鎖を指し、アルキル鎖を形成する1個、2個または3個の炭素が、それぞれ、O、NおよびSからなる群から独立して選択されるヘテロ原子により置き換えられ、窒素および/または硫黄へテロ原子(存在する場合)は、任意選択で酸化されていてもよく、また窒素ヘテロ原子(存在する場合)は、任意選択で四級化されていてもよい。ヘテロ原子O、NおよびSは、例えば、ヘテロアルキル基の端部または内部位置に位置してもよく、すなわち、ヘテロアルキルは、ヘテロ原子または炭素原子を介して分子の残りに結合していてもよい。例えば−CH−NH−OCHのように、2個までのヘテロ原子が連続していてもよい。したがって、「ヘテロアルキル」基のさらなる例は、2個の連続した炭素原子がそれぞれヘテロ原子SおよびNにより置き換えられた直鎖または分岐アルキル基であり、硫黄ヘテロ原子はさらに酸化され、例えば−S(=O)−NH、−S(=O)−NH(アルキル)または−S(=O)−N(アルキル)(アルキル)等の部分をもたらす。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアルキレン」という用語は、2つの位置で結合したヘテロアルキル基を指す。その例は、これらに限定されないが、−CHOCH−、−CHSCH−、および−CHNHCH−、−CHS−、または−CHNHCH(CH)CH−を含む。したがって、「ヘテロアルキレン」という用語は、例えば、1から6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキレン基(すなわち直鎖または分岐アルカンジイル基)を指し得、前記炭素原子の1、2(存在する場合)または3個(存在する場合)が、O、NまたはSから独立して選択されるヘテロ原子によりそれぞれ置き換えられている。水素原子の存在は、それぞれの炭素原子を置き換えるヘテロ原子の価数に依存することを理解されたい。例えば、−CH−基中の炭素原子がOまたはSにより置き換えられる場合、得られる基はそれぞれ−O−または−S−であり、一方炭素原子がNにより置き換えられる場合、得られる基は−N(H)−である。同様に、基−CH−CH(−CH)−CH−中の中心炭素原子がNにより置き換えられる場合、得られる基は−CH−N(−CH)−CH−である。「ヘテロアルキレン」基の例は、連続した2個の炭素原子がヘテロ原子SおよびNによりそれぞれ置き換えられた直鎖または分岐アルキレン基であり、硫黄ヘテロ原子は、さらに酸化されて、例えば−S(=O)−N(H)−または−S(=O)−N(アルキル)−等の部分をもたらす。したがって、基−S(=O)−N(H)−および−S(=O)−N(アルキル)−(例えば−S(=O)−N(C〜Cアルキル)−)は、例示的な「ヘテロアルキレン」基である。
本明細書において使用される場合、「ヘテロC1〜4アルキレン」という用語は、O、NおよびSから選択される1個のヘテロ原子に連結した直鎖または分岐C1〜4アルキレン基(すなわち直鎖または分岐C1〜4アルカンジイル基)を指し、また、直鎖または分岐C1〜4アルキレン基を指し、前記アルキレン基の炭素原子の1個または複数(例えば、1、2(存在する場合)または3個(存在する場合))は、O、NまたはSから独立して選択されるヘテロ原子によりそれぞれ置換されている。窒素および/または硫黄へテロ原子(存在する場合)は、任意選択で酸化されていてもよく、窒素へテロ原子(存在する場合)は、任意選択で四級化されていてもよい。ヘテロ原子O、NおよびSは、ヘテロC1〜4アルキレン基の端部および/または内部位置に位置してもよい。水素原子の存在は、それぞれの炭素原子を置き換えるヘテロ原子の価数に依存することを理解されたい。例えば、−CH−基中の炭素原子がOまたはSにより置き換えられる場合、得られる基はそれぞれ−O−または−S−であり、一方炭素原子がNにより置き換えられる場合、得られる基は−N(H)−である。同様に、基−CH−CH(−CH)−CH−中の中心炭素原子がNにより置き換えられる場合、得られる基は−CH−N(−CH)−CH−である。「ヘテロC1〜4アルキレン」基の例は、連続した2個の炭素原子がヘテロ原子SおよびNによりそれぞれ置き換えられた直鎖または分岐C1〜4アルキレン基であり、硫黄ヘテロ原子は、さらに酸化されて、例えば−S(=O)−N(H)−または−S(=O)−N(CH)−等の部分をもたらす。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、5から6員不飽和単環式環、または融合二環式もしくは三環式環系を指し、環は芳香環であり、少なくとも1つの環は、O、S、およびNからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する。好ましいヘテロアリール基は、5から6員単環式または9から10員二環式ヘテロアリール基である。ヘテロアリール基の例は、これらに限定されないが、ピリジニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、またはフロピリジニルを含む。
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクリル」または「ヘテロ環」という用語は、それぞれ、環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含有する飽和、部分不飽和、または完全不飽和単環式、二環式、または三環式ヘテロ環式基を指し、それぞれの前記へテロ原子は、窒素、酸素、および硫黄からなる群から独立して選択されてもよく、窒素または硫黄原子は、酸化されていてもよい(例えば、−N=O、−S(=O)−、または−S(=O)−)。さらに、ヘテロシクリルの炭素原子の1個、2個、または3個が、任意選択で酸化されていてもよい(例えば、オキソ基または=Oを形成してもよい)。ヘテロシクリルの1つの基は、環員として1から4個のヘテロ原子を有する。ヘテロシクリルの別の基は、環員として1から2個のヘテロ原子を有する。ヘテロシクリルの1つの基は、各環内に3から8個の環員を有する。ヘテロシクリルのさらに別の基は、各環内に3から7個の環員を有する。またヘテロシクリルの別の基は、各環内に5から6個の環員を有する。「ヘテロシクリル」は、カルボシクリルまたはベンゾ環系に融合したヘテロシクリル基を包含することを意図する。ヘテロシクリル基の例は、これらに限定されないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、またはイミダゾリジニルを含む。ヘテロシクリルであるヘテロアリールの例は、これらに限定されないが、ピリジニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、またはフロピリジニルを含む。
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、完全には不飽和ではない、例えばヘテロシクロアルキルの環系の1つまたは複数が芳香族ではないヘテロシクリル基を指す。ヘテロシクロアルキルの例は、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、またはピロリジニルを含む。
本明細書において使用される場合、「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」という用語は、−OHを指す。
本明細書において使用される場合、「ヒドロキシアルキル」という用語は、アルキル基を介して親分子部分に結合したヒドロキシル基を指す。
本明細書において使用される場合、「ヒドロキシC1〜8アルキル」という用語は、1個または複数の水素原子(好ましくは1個または2個)がヒドロキシ基により置き換えられたC1〜8アルキル基を指す。
本明細書において使用される場合、「R1213N−C1〜8アルキル」という用語は、1個または複数の水素原子(好ましくは1個または2個、より好ましくは1個)が−NR1213により置き換えられたC1〜8アルキル基を指す。
本明細書において使用される場合、「主鎖において」という語句は、本明細書において開示される式のいずれか1つの化合物に対する基の結合点から開始する、炭素原子の最長連続または隣接鎖を指す。
本明細書において使用される場合、「原子の直線鎖」は、炭素、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される原子の最長直鎖を指す。
本明細書において使用される場合、「低級」という用語は、別段に具体的に定義されない限り、1個から6個以下の炭素原子を含有することを意味する。
本明細書において使用される場合、「低級アリール」という用語は、フェニルまたはナフチルを意味する。
本明細書において使用される場合、「ニトロ」という用語は、−NOを指す。
本明細書において使用される場合、環に関連した「飽和」という用語は、環がいかなる不飽和も含有しないことを意味する。
本明細書において使用される場合、「スルホネート」、「スルホン酸」および「スルホン」という用語は、スルホン酸が塩形態で使用される場合、−SOH基およびそのアニオンを指す。
本明細書において使用される場合、「スルファニル」という用語は、−S−を指す。
本明細書において使用される場合、「スルフィニル」という用語は、−S(=O)(R)を指し、Rは、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「スルホニル」という用語は、−S(=O)Rを指し、Rは、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「スルホンアミド」という用語は、本明細書において定義されるようなN−スルホンアミドまたはS−スルホンアミドを指す。
本明細書において使用される場合、「N−スルホンアミド」という用語は、RS(=O)N(R’)−基を指し、RおよびR’は、本明細書において定義される通りである。好ましいN−スルホンアミド基は、−NHSORであり、式中、Rは、本明細書において定義される通りであり、好ましくは、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、より好ましくは、Rは、アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、前記シクロアルキル、前記ヘテロアルキル、前記アリール、前記ヘテロアリールおよび前記ヘテロシクロアルキルは、それぞれ任意選択で置換されている。前記アルキル、前記シクロアルキル、前記ヘテロアルキル、前記アリール、前記ヘテロアリールおよび前記ヘテロシクロアルキル上の任意選択の置換基は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルカノイル、低級ヘテロアルキル、低級ヘテロシクロアルキル、低級ハロアルキル、低級シクロアルキル、フェニル、アリール、ヘテロアリール、ピリジル、アリールオキシ、低級アルコキシ、低級ハロアルコキシ、オキソ、低級アシルオキシ、カルボニル、カルボキシル、低級アルキルカルボニル、低級カルボキシエステル、低級カルボキサミド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、アミド、ニトロ、チオール、低級アルキルチオ、低級ハロアルキルチオ、低級パーハロアルキルチオ、アリールチオ、スルホネート、スルホン酸、三置換シリル、N、SH、SCH、C(O)CH、COCH、COH、カルバメート、および尿素から独立して選択され得る。好ましくは、任意選択の置換基は、ヒドロキシル、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、−N(C1〜3アルキル)、−NH(C1〜3アルキル)、−NHC(=O)(C1〜3アルキル)、−C(=O)OH、−C(=O)O(C1〜3アルキル)、−C(=O)(C1〜3アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)NH(C1〜3アルキル)、−C(=O)NH(シクロアルキル)、−C(=O)N(C1〜3アルキル)、−S(=O)(C1〜3アルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)N(C1〜3アルキル)、−S(=O)NH(C1〜3アルキル)、−CHF、−OCF、−OCHF、−SCF、−CF、−CN、−NH、−NO、またはテトラゾリルから独立して選択される。特に好ましくは、N−スルホンアミド基は、−NHSORであり、式中、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、好ましくは、Rは、アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル、および−NHSO(任意選択で置換されたアリール)である。さらにより好ましいN−スルホンアミド基は、−NHSOアルキルおよび−NHSO(任意選択で置換されたアリール)である。例示的な限定されないN−スルホンアミド基は、−NHSOアルキル、例えば−NHSOCH、−NHSOCHCHまたは−NHSO(イソプロピル)、および−NHSO(任意選択で置換されたアリール)、例えば−NHSO−フェニル、−NHSO−(2−シアノフェニル)、−NHSO−(3−シアノフェニル)、−NHSO−(4−シアノフェニル)、−NHSO−(2−アミノフェニル)、−NHSO−(3−アミノフェニル)または−NHSO−(4−アミノフェニル)である。他の例示的なN−スルホンアミド基は、−NHSO(任意選択で置換されたヘテロシクロアルキル)、例えば−NHSO−(ピペラジン−1−イル)、および−NHSO(任意選択で置換されたヘテロアリール)、例えば−NHSO−(任意選択で置換されたピリジル)、例えば−NHSO−(3−ピリジル)または−NHSO−(6−アミノ−3−ピリジル)である。
本明細書において使用される場合、「S−スルホンアミド」という用語は、−S(=O)NRR’基を指し、RおよびR’は、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「尿素」という用語は、−N(R)C(=O)N(R)(R’)基を指し、式中、RおよびR’は、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「水素結合基」は、水素と別の原子(通常は窒素または酸素)との間の非共有結合的な結合に関与することができる置換基を指す。その例は、これらに限定されないが、−NH、−OH、アミド、−S(O)NH2、−C(=O)NH、−CH−C(=O)NH、−および−CH−NHを含む。他の限定されない例は、NHC(=O)CHまたは−NHCHを含む。
本明細書において使用される場合、「アミド等配電子体(amide isostere)」という用語は、アミド部分と等配電子的(isosteric)または生物学的等価性(bioisosteric)である単環式または二環式環系を指す。アミド等配電子体の例は、これらに限定されないが、例えば、Meanwell (2011) J. Med. Chem. PMID: 21413808において開示されているものを含む。
単独で、および数の指定なしで出現するRという用語またはR’という用語は、別段に定義されない限り、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルからなる群から選択される部分を指す。上記基の非置換および置換形態の両方が包含される。
R基が数の指定を有するか否かに関わらず、R、R’およびR(式中、z=(1、2、3、・・・z)である)を含むいずれのR基、いずれの置換基、およびいずれの用語も、群からの選択に関して、他のいずれとも独立していることが理解されるべきである。いずれかの変数、置換基、または用語(例えば、アリール、ヘテロ環、R等)が式または一般構造中に2回以上出現する場合、各出現におけるその定義は、他のいずれの出現における定義からも独立している。当業者には、ある特定の基が、親分子に結合していてもよい、または記述されるようないずれかの端部からの元素鎖内の位置を占有してもよいことがさらに認識される。したがって、単なる例示として、−C(=O)N(R)−等の非対称基は、炭素または窒素のいずれかで親分子に結合し得る。
本明細書において使用される場合、「任意選択で置換される」という用語は、前置される、または先行する基が置換されていてもよい、または置換されていなくてもよいことを意味する。置換される場合、また別段に指定されない限り、「任意選択で置換された」基の置換基は、限定されることなく、以下の群または特定の指定された群の組から独立して選択される1個または複数の置換基を、単独または組合せとして含み得る:低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルカノイル、低級ヘテロアルキル、低級ヘテロシクロアルキル、低級ハロアルキル、低級シクロアルキル、フェニル、アリール、ヘテロアリール、ピリジル、アリールオキシ、低級アルコキシ、低級ハロアルコキシ、オキソ、低級アシルオキシ、カルボニル、カルボキシル、低級アルキルカルボニル、低級カルボキシエステル、低級カルボキサミド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、アミド、ニトロ、チオール、低級アルキルチオ、低級ハロアルキルチオ、低級パーハロアルキルチオ、アリールチオ、スルホネート、スルホン酸、三置換シリル、N、SH、SCH、C(O)CH、COCH、COH、カルバメート、および尿素。2個の置換基が互いに繋がって、融合した5員、6員または7員の炭素環式または0から3個のヘテロ原子からなるヘテロ環式環を形成してもよく、例えばメチレンジオキシまたはエチレンジオキシを形成してもよい。任意選択で置換された基は、非置換(例えば−CHCH)、完全置換(例えば−CFCF)、一置換(例えば−CHCHF)、または完全置換と一置換との間のいずれかのレベルでの置換(例えば−CHCF)であってもよい。置換に関する条件付けなしで置換基が列挙されている場合、置換および非置換形態の両方が包含される。置換基が「置換された」として条件付けられている場合、置換形態が具体的に意図される。さらに、必要に応じて、特定の部分に対する任意選択の置換基の異なる組が定義されてもよく、この場合、任意選択の置換は、しばしば「〜で任意選択で置換される」という語句の直後で定義される通りである。1つの特定の定義において、任意選択の置換基は、ヒドロキシル、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、−N(C1〜3アルキル)、−NH(C1〜3アルキル)、−NHC(=O)(C1〜3アルキル)、−C(=O)OH、−C(=O)O(C1〜3アルキル)、−C(=O)(C1〜3アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)NH(C1〜3アルキル)、−C(=O)NH(シクロアルキル)、−C(=O)N(C1〜3アルキル)、−S(=O)(C1〜3アルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)N(C1〜3アルキル)、−S(=O)NH(C1〜3アルキル)、−CHF、−OCF、−OCHF、−SCF、−CF、−CN、−NH、−NO、またはテトラゾリルから選択される。
本明細書において使用される場合、「任意選択の置換基」という用語は、対応する置換基が存在してもよい、または存在しなくてもよいことを示す。したがって、1、2または3個の任意選択の置換基を有する化合物は、非置換であってもよく、または同じもしくは異なっていてもよい1、2もしくは3個の置換基で置換されていてもよい。
上記に従い、本発明は、特に以下に関する。
1.式(I)
P−L−Z (I)
の化合物またはその塩。
(式中、
Pはタグまたは標識であり;
Lは、二価C6〜100炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとZとの間に少なくとも6原子の距離を与え;
は、水素またはC1〜4アルキルであり;
Zは、KDM1A阻害剤の基である。)
2.Zが、不可逆的KDM1A阻害剤の基である、項目1に記載の化合物。
3.Zが、2−シクリル−シクロプロピルアミノ部分を含む不可逆的KDM1A阻害剤の基である、項目1または2に記載の化合物。
4.Zが、WO2010/043721、WO2010/084160、WO2011/035941、WO2011/042217、WO2011/131697、WO2012/013727、WO2012/013728、WO2012/045883、WO2013/057320、WO2013/057322、WO2012/135113、WO2013/022047、WO2014/058071、WO2010/143582、US2010/0324147、WO2011/131576、WO2014/084298、WO2014/086790、WO2014/164867、WO2015/021128、WO2015/123408、WO2015/123424、WO2015/123437、WO2015/123465、WO2015/156417またはWO2015/181380において開示されている不可逆的KDM1A阻害剤の基である、項目1から3のいずれか1項に記載の化合物。
5.Zが、式Z1
(式中、
Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたは前記ヘテロアリールは、任意選択で置換され;
Bは、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、Bは、任意選択で置換され;
mは、0または1であり;
Yは、結合、−(C1〜4アルキレン)−O−、−(C1〜4アルキレン)−NR−、−(C0〜4アルキレン)−C(=O)−NR−、または−(C0〜4アルキレン)−NR−C(=O)−であり;
は、水素またはC1〜4アルキルであり;
Dは、水素、−(C1〜4アルキレン)−CO−NR、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換され;
およびRは、それぞれ、水素、C1〜4アルキルおよび−(C0〜4アルキレン)−シクリルから独立して選択され、−(C0〜4アルキレン)−シクリルのシクリル部分は、任意選択で置換され、または、RおよびRは、互いに連結して、それらが結合しているN原子と共にヘテロ環式環を形成し、ヘテロ環式環は、N、OおよびSから選択される1個または複数の追加のヘテロ原子を含有してもよく、また任意選択で置換され;
シクロプロピル環上の基−(B−Y)−A−および−NH−Dは、トランス配置にある)の基である、項目1から3のいずれか一項に記載の化合物。
6.Dが、−(C1〜4アルキレン)−CO−NR、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている、項目5に記載の化合物。
7.Dが、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている、項目5に記載の化合物。
8.Dが、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている、項目5に記載の化合物。
9.Dが、任意選択で置換されたシクロアルキルまたは任意選択で置換されたベンゾシクロアルキルである、項目5に記載の化合物。
10.Dが、式
の基である、項目9に記載の化合物。
11.Dが、任意選択で置換されたヘテロシクロアルキルである、項目5に記載の化合物。
12.Dが、任意選択で置換されたピペリジニルである、項目11に記載の化合物。
13.Dが、任意選択で置換された4−ピペリジニルである、項目11に記載の化合物。
14.Dが、−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、任意選択で置換されている、項目5に記載の化合物。
15.Dが、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルであり、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルにおけるシクロアルキルは、任意選択で置換されている、項目14に記載の化合物。
16.Dが、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロシクロアルキルであり、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルは、任意選択で置換されている、項目14に記載の化合物。
17.Dが、−CH−ヘテロシクロアルキル、好ましくは−CH−(4−ピペリジニル)であり、−CH−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルおよび−CH−(4−ピペリジニル)における4−ピペリジニルは、それぞれ任意選択で置換されている、項目16に記載の化合物。
18.Dが、式
の基である、項目17に記載の化合物。
19.Dが、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロアリール、好ましくは−CH−ヘテロアリールであり、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールおよび−CH−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、任意選択で置換されている、項目14に記載の化合物。
20.Dが、式
の基である、項目19に記載の化合物。
21.Yが、結合、−CH−O−、−C(=O)−NR−、または−NR−C(=O)−である、項目5から20のいずれか一項に記載の化合物。
22.Rが、水素である、項目5から21のいずれか一項に記載の化合物。
23.Aが、任意選択で置換されたフェニルである、項目5から22のいずれか一項に記載の化合物。
24.Aが、フェニルである、項目5から22のいずれか一項に記載の化合物。
25.mが、0である、項目5から24のいずれか一項に記載の化合物。
26.mが、1である、項目5から24のいずれか一項に記載の化合物。
27.Yが、結合である、項目26に記載の化合物。
28.Bが、アリールまたはヘテロアリールであり、Bが、任意選択で置換されている、項目5から24または26から27のいずれか一項に記載の化合物。
29.Bが、任意選択で置換されたアリール、好ましくは任意選択で置換されたフェニルである、項目5から24または26から28のいずれか一項に記載の化合物。
30.Bが、フェニルである、項目29に記載の化合物。
31.Zが、式Z2
の基であり、式中、フェニル環は、任意選択で置換され、シクロプロピル環上の置換基は、トランス配置にある、項目1から3または5のいずれか一項に記載の化合物。
32.Zが、式Z3aまたはZ3b
の基であり、Z3aおよびZ3b中、フェニル環は、任意選択で置換され、シクロプロピル環上の置換基は、トランス配置にある、項目31に記載の化合物。
33.Zが、式Z4:
の基である、項目31に記載の化合物。
34.Zが、式Z5aまたはZ5b
の基である、項目33に記載の化合物。
35.Lが、PとZとの間に6から90原子の距離を与える、項目1から25のいずれか一項に記載の化合物。
36.Lが、二価C30〜C80炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとZとの間に25から70原子の距離を与える、項目1から35のいずれか一項に記載の化合物。
37.Lが、二価C40〜C70炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとZとの間に35から65原子の距離を与える、項目1から36のいずれか一項に記載の化合物。
38.Lが、6から70原子、好ましくは6から50原子のヘテロアルキレン基を含む、項目1から35のいずれか一項に記載の化合物。
39.Lが、式(i)または(ii):
(i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6から20、好ましくは8から18の整数であり、pは、1から5の整数である);または
(ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、もしくは−O−C(=O)−であり、好ましくは、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、xおよびyの一方は、1から18の整数であり、xおよびyの他方は、0から17の整数であるが、但し、x+yは、4から18であり、好ましくは、x+yは、6から16であり、qおよびrのそれぞれは、1から5から独立して選択される整数である)
の基を含む、項目1から35のいずれか一項に記載の化合物。
40.Lが、式(i)または(ii):
(i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6から20、好ましくは8から18の整数であり、pは、1から5の整数である);または
(ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、xおよびyの一方は、1から18の整数であり、xおよびyの他方は、0から17の整数であるが、但し、x+yは、4から18であり、好ましくは、x+yは、6から16であり、qおよびrのそれぞれは、1から5から独立して選択される整数である)
の基を含む、項目39に記載の化合物。
41.Lが、式−(CHCHO)−(CH−の基を含み、式中、nは、6から20、好ましくは8から18の整数であり、pは、1から5の整数である、項目1から35のいずれか一項に記載の化合物。
42.Lが、式X−X−Xの基を含み、Xは、Lの残りに連結し、Xは、Zに連結し、
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−、−NR−SO−または−O−であり;
は、C0〜5アルキレンであり;
は、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、前記アリーレンおよび前記ヘテロアリーレンは、それぞれ任意選択で置換されている、項目1から41のいずれか一項に記載の化合物。
43.Xが、−NHC(=O)−、−C(=O)NH−、−SO−NH−または−NH−SO−である、項目42に記載の化合物。
44.Xが、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−、好ましくは−NHC(=O)−である、項目42または43に記載の化合物。
45.Xが、1,3位でX−XおよびZに接続する、項目42から44のいずれか一項に記載の化合物。
46.Xが、式:
の基であり、各環は、任意選択で置換されている、項目45に記載の化合物。
47.Xが、式:
の基であり、これは任意選択で置換されている、項目46に記載の化合物。
48.Xが、C1〜5アルキレン、好ましくは−(CH1〜5−である、項目42から47のいずれか一項に記載の化合物。
49.Xが、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−であり、Xが、C1〜5アルキレンであり、Xが、式:
の基である、項目42に記載の化合物。
50.X−X−Xが、式:
の基であり、基は、フェニル環を介してZに、およびN原子を介してLの残りに連結する、項目42に記載の化合物。
51.式(II)
の化合物またはその塩。
(式中、
Pは、タグまたは標識であり;
Dは、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換され;
は、二価C6〜90炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、Lは、PとXとの間に少なくとも3原子の距離を与え;
は、水素またはC1〜4アルキルであり;
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−、−NR−SO−または−O−であり;
は、C0〜5アルキレンであり;
およびZの一方は、CHまたはNであり、ZおよびZの他方は、CHであり;
sおよびtは、それぞれ0、1および2から独立して選択され;
およびRは、出現する毎に、C1〜4アルキル、ハロ、−NH、−NR、−CN、−OH、−OR、ハロC1〜4アルキル、シクリル、シクリルC1〜4アルキル−、C1〜4アルキル−O−C1〜4アルキルから独立して選択され;
は、水素、C1〜4アルキルおよびハロC1〜4アルキルから選択され;
は、C1〜4アルキル、ハロC1〜4アルキル、シクリル、シクリルC1〜4アルキル−、およびC1〜4アルキル−O−C1〜4アルキルから独立して選択され;
シクロプロピル環上のフェニルおよび−NH−D基は、トランス配置にある。)
52.式(IIa)を有する項目51に記載の化合物、またはその塩。
53.Dが、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、それぞれ任意選択で置換されている、項目51または52に記載の化合物。
54.Dが、任意選択で置換されたシクロアルキルまたは任意選択で置換されたベンゾシクロアルキルである、項目51または52に記載の化合物。
55.Dが、任意選択で置換されたヘテロシクロアルキルである、項目51または52に記載の化合物。
56.Dが、任意選択で置換されたピペリジニルである、項目51または52に記載の化合物。
57.Dが、任意選択で置換された4−ピペリジニルである、項目51または52に記載の化合物。
58.Dが、−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は、任意選択で置換されている、項目51または52に記載の化合物。
59.Dが、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルであり、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルにおけるシクロアルキルは、任意選択で置換されている、項目51または52に記載の化合物。
60.Dが、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロシクロアルキルであり、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルは、任意選択で置換されている、項目51または52に記載の化合物。
61.Dが、−CH−ヘテロシクロアルキル、好ましくは−CH−(4−ピペリジニル)であり、−CH−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルおよび−CH−(4−ピペリジニル)における4−ピペリジニルは、それぞれ任意選択で置換されている、項目51または52に記載の化合物。
62.Dが、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロアリール、好ましくは−CH−ヘテロアリールであり、−(C1〜4アルキレン)−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールおよび−CH−ヘテロアリールにおけるヘテロアリールは、任意選択で置換されている、項目51または52に記載の化合物。
63.Dが、式
の基である、項目51または52に記載の化合物。
64.式(III)を有する項目51に記載の化合物、またはその塩。
(式中、シクロプロピル環上の置換基は、トランス配置にある。)
65.式(IIIa)を有する項目64に記載の化合物、またはその塩。
66.Xが、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−SO−NR−または−NR−SO−である、項目51から65のいずれか一項に記載の化合物。
67.Xが、−NHC(=O)−、−C(=O)NH−、−SO−NH−または−NH−SO−である、項目66に記載の化合物。
68.Xが、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−である、項目66に記載の化合物。
69.Xが、−NHC(=O)−である、項目66に記載の化合物。
70.Xが、C1〜5アルキレン、好ましくは−(CH1〜5−である、項目51から69のいずれか一項に記載の化合物。
71.X−Xが、式
の基であり、基は、炭素原子を介して環に、およびN原子を介してLに連結している、項目51から65のいずれか一項に記載の化合物。
72.ZおよびZのそれぞれが、CHである、項目51から71のいずれか一項に記載の化合物。
73.sおよびtのそれぞれが、0である、項目51から72のいずれか一項に記載の化合物。
74.Lが、式X−Xの基であり、Xは、Pに連結し、Xは、Xに連結し、
は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−または−NR−SO−であり;
は、式(i)または(ii):
(i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6から20、好ましくは8から18の整数であり、pは、1から5の整数である);または
(ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、もしくは−O−C(=O)−であり、好ましくは、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、xおよびyの一方は、1から18の整数であり、xおよびyの他方は、0から17の整数であるが、但し、x+yは、4から18であり、好ましくは、x+yは、6から16であり、qおよびrのそれぞれは、1から5から独立して選択される整数である)
の基である、項目51から73のいずれか一項に記載の化合物。
75.Xが、式(i)または(ii):
(i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6から20、好ましくは8から18の整数であり、pは、1から5の整数である);または
(ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、xおよびyの一方は、1から18の整数であり、xおよびyの他方は、0から17の整数であるが、但し、x+yは、4から18であり、好ましくは、x+yは、6から16であり、qおよびrのそれぞれは、1から5から独立して選択される整数である)
の基である、項目74に記載の化合物。
76.Xが、式−(CHCHO)−(CH−(式中、nは、6から20、好ましくは8から18の整数であり、pは、1から5の整数である)の基である、項目74に記載の化合物。
77.Pが、タグである、項目1から76のいずれか一項に記載の化合物。
78.Pが、ビオチンまたはビオチン誘導体である、項目77に記載の化合物。
79.Pが、標識である、項目1から76のいずれか一項に記載の化合物。
80.Pが、蛍光標識である、項目79に記載の化合物。
81.Pが、フルオレセインまたはフルオレセイン誘導体である、項目80に記載の化学プローブ。
82.1mcM未満、より好ましくは500nM未満のKDM1Aに対するIC50を有する、項目1から81のいずれか一項に記載の化合物。
83.他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼよりも、KDM1Aに対して少なくとも10倍の選択性を有する、項目1から82のいずれか一項に記載の化合物。
84.他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼよりも、KDM1Aに対して少なくとも30倍の選択性を有する、項目1から82のいずれか一項に記載の化合物。
85.他のFAD依存性モノアミンオキシダーゼよりも、KDM1Aに対して少なくとも50倍の選択性を有する、項目1から82のいずれか一項に記載の化合物。
86.
およびそれらの塩から選択される、項目1または51に記載の化合物。
87.
およびそれらの塩から選択される、項目1または51に記載の化合物。
88.
またはその塩である、項目1または51に記載の化合物。
89.試料または対象中の遊離KDM1Aのレベルを決定するための方法であって、
(i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、項目1から88のいずれか一項に記載の化合物であるステップと;
(ii)前記試料または対象において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aの前記レベルを決定するステップと
を含む方法。
90.試料中の遊離KDM1Aのレベルをin vitroで決定するための方法であって、
(i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、項目1から88のいずれか一項に記載の化合物であるステップと;
(ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aの前記レベルを決定するステップと
を含む方法。
91.前記試料中の全KDM1Aのレベルを決定することをさらに含む、項目89または90に記載の方法。
92.前記試料中のKDM1A阻害剤の標的会合を決定するステップをさらに含む、項目89から91のいずれか一項に記載の方法。
93.前記標的会合の決定が、試料中の遊離KDM1Aレベルと参照試料中の遊離KDM1Aレベルとの間の比率を計算することを含む、項目92に記載の方法。
94.前記標的会合の決定が、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルとの間の比率を計算することを含む、項目92に記載の方法。
95.前記標的会合の決定が、比率R/RREFを計算することを含み、Rは、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であり、RREFは、参照試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率である、項目92に記載の方法。
96.標的会合が、項目93から95のいずれか一項に従って計算された比率を1から差し引いたものとして決定され、1は、完全標的会合に対応し、0は、標的会合の非存在に対応する、項目92に記載の方法。
97.試料中のKDM1Aの阻害剤の標的会合をin vitroで決定するための方法であって、
(i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、項目1から88のいずれか一項に記載の化合物であるステップと;
(ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iii)参照試料中の遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iv)試料中の遊離KDM1Aレベルと参照試料中の遊離KDM1Aレベルとの間の比率を計算するステップと;
(v)ステップ(iv)において計算された比率を1から差し引いたものとして標的会合を決定するステップと
を含む方法。
98.試料中のKDM1Aの阻害剤の標的会合をin vitroで決定するための方法であって、
(i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、項目1から88のいずれか一項に記載の化合物であるステップと;
(ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iii)前記試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iv)試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルとの間の比率を計算するステップと;
(v)ステップ(iv)において計算された比率を1から差し引いたものとして標的会合を決定するステップと
を含む方法。
99.試料中のKDM1Aの阻害剤の標的会合をin vitroで決定するための方法であって、
(i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、項目1から88のいずれか一項に記載の化合物であるステップと;
(ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iii)前記試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(iv)参照試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(v)前記参照試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップと;
(vi)比率A/Bを計算するステップであって、Aは、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であり、Bは、参照試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であるステップと;
(vii)ステップ(vi)において計算された比率を1から差し引いたものとして標的会合を決定するステップ
含む方法。
100.KDM1A標的会合の薬力学を評価するために使用される、項目97から99のいずれか一項に記載の方法。
101.試料中の遊離KDM1Aの空間分布をin vitroで決定するための方法であって、
(i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、項目1から88のいずれか一項に記載の化合物であるステップと;
(ii)化学プローブの検出により、前記試料中の前記遊離KDM1Aの空間分布を可視化するステップと
を含む方法。
102.前記試料中の全KDM1Aの空間分布を決定するステップをさらに含む、項目101に記載の方法。
103.KDM1Aの相互作用因子をin vitroで決定するための方法であって、
(i)試料を化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、前記化学プローブは、項目1から88のいずれか一項に記載の化合物であるステップと;
(ii)化学プローブ結合KDM1A含有複合体を単離するステップと;
(iii)KDM1Aの前記相互作用因子を特定するステップであって、前記相互作用因子は、核酸および/またはポリペプチドであるステップと
を含む方法。
104.前記試料が、対象から得られる、項目89から103のいずれか一項に記載の方法。
105.前記対象が、KDM1A阻害剤を投与されている、項目104に記載の方法。
106.前記試料が、KDM1A阻害剤に曝露または接触されている、項目89から103のいずれか一項に記載の方法。
107.KDM1Aの前記阻害剤が、KDM1Aの不可逆的阻害剤である、項目92から100のいずれか一項に記載の方法。
108.前記不可逆的KDM1A阻害剤が、WO2010/043721、WO2010/084160、WO2011/035941、WO2011/042217、WO2011/131697、WO2012/013727、WO2012/013728、WO2012/045883、WO2013/057320、WO2013/057322、WO2010/143582、US2010−0324147、WO2011/131576、WO2012/135113、WO2013/022047、WO2014/058071、WO2014/084298、WO2014/086790、WO2014/164867、WO2015/021128;WO2015/123408、WO2015/123424、WO2015/123437、WO2015/123465、WO2015/156417またはWO2015/181380において開示されている化合物である、項目107に記載の方法。
109.前記不可逆的KDM1A阻害剤が、(trans)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン、(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン、もしくは4−((4−((((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)メチル)安息香酸、またはそれらの塩である、項目108に記載の方法。
110.KDM1Aの前記阻害剤が、KDM1Aの可逆的阻害剤である、項目92から100のいずれか一項に記載の方法。
111.KDM1Aの前記可逆的阻害剤が、WO2007/021839、WO2008/127734、WO2011/022489、WO2012/034116、WO2012/071469、WO2013/025805、US2015/0065434、WO2013/033688、CN103054869、CN103319466、WO2014/085613、CN103893163A、CN103961340、WO2014/205213、WO2015/031564、WO2015/089192、WO2015/120281、WO2015/134973、WO2015/168466、WO2015/200843、WO2016/003917、WO2016/004105、WO2016/007722、WO2016/007727、WO2016/007731、WO2016/007736、WO2016/034946およびWO2016/037005において開示されている化合物である、項目110に記載の方法。
112.化学プローブが、遊離KDM1Aを捕捉または検出するために使用される、項目89から111のいずれか一項に記載の方法。
113.化学プローブ中のPが、タグであり、化学プローブは、好適な捕捉または検出剤により捕捉または検出される、112に記載の方法。
114.遊離KDM1Aのレベルの決定が、KDM1Aのエピトープに特異的な抗体の使用を含む、項目112または113に記載の方法。
115.全KDM1Aのレベルの決定が、全KDM1Aを捕捉または検出するための、KDM1Aのエピトープに特異的な第1の抗体の使用を含む、項目112から114のいずれか一項に記載の方法。
116.全KDM1Aのレベルの決定が、全KDM1Aを捕捉または検出するための、KDM1Aのエピトープに特異的な第2の抗体の使用を含み、前記第2の抗体の前記エピトープは、第1の抗体の前記エピトープとは異なる、項目115に記載の方法。
117.化学プローブ中のタグを捕捉または検出するため、および遊離KDM1Aの前記レベルを決定するためのタンパク質の使用を含む、項目89から116のいずれか一項に記載の方法。
118.前記抗体の一方が、KDM1AのN末端領域に位置するエピトープに対するものであり、他方の抗体が、KDM1AのC末端領域に位置するエピトープに対するものである、項目116に記載の方法。
119.前記抗体の一方が、エピトープEP1を標的化し、EP1は、ヒトKDM1A配列(UNIPROT ID O60341−1)のプロリン60(P60)に近接するN末端領域に位置し、ペプチド#LSD1 Blocking Peptide−2184特異性(Cell Signaling)によりブロックされる、項目116に記載の方法。
120.前記抗体の他方が、エピトープEP2を標的化し、EP2は、C末端領域に位置し、ヒトKDM1AのAA832〜847に対応するAMYTLPRQATPGVPAQを含む、項目119に記載の方法。
121.抗体が、mAb−844およびmAb−825であり、KDM1A化学プローブ中のタグPが、ビオチンであり、化学プローブを捕捉するために使用されるタンパク質が、ストレプトアビジンである、項目120に記載の方法。
122.全KDM1Aのレベルが、サンドイッチELISAにより決定され、遊離KDM1Aのレベルが、KDM1A化学プローブ捕捉ELISAにより決定される、項目121に記載の方法。
123.ELISAが、化学発光検出を使用する、項目122に記載の方法。
124.前記試料中の下流KDM1A標的の空間分布を決定するステップをさらに含む、項目101または102に記載の方法。
125.KDM1Aの前記相互作用因子が、質量分析、抗体マイクロアレイまたはウェスタンブロット分析により特定される、項目103に記載の方法。
126.KDM1Aの前記相互作用因子が、qPCR、DNAマイクロアレイ分析または次世代シーケンシングにより特定される、項目103に記載の方法。
以下の実施例は、本発明の様々な態様を例示する。当然ながら、実施例は、単に本発明のある特定の実施形態のみを例示するものであり、本発明の範囲に対する限定を構成するものではないことが理解されるべきである。
別段に指定されない限り、本明細書の全ての実施例の化合物において、立体化学配置は、描かれている構造がより具体的な配置を表し得るとしても、それぞれの化合物に対して示された化学名により定義される。それにもかかわらず、本発明は、本明細書において説明および定義される化合物の全ての立体異性体に関する。したがって、本発明は、その化学名により定義されるような実施例において説明される化合物、および、それに加えて、それぞれ描かれた構造において示される絶対配置を有する対応する化合物を包含する。
以下の略語が使用されている。
ACN:アセトニトリル、AcOH:酢酸、aq:水、Boc:tert−ブチルオキシカルボニル、(Boc)O:ジ−tert−ブチルジカーボネート、DCE:1,2−ジクロロエタン、DCM:ジクロロメタン、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、DMSO:ジメチルスルホキシド、DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン、EtO:ジエチルエーテル、EtOAc:酢酸エチル、HATU:1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート、HPLC:高速液体クロマトグラフィー、LC−MS:液体クロマトグラフィー−質量分析、m:多重項、MeOH:メタノール、NMR:核磁気共鳴、Pd(PPh:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、PEG:ポリエチレングリコール、Petエーテル:石油エーテル、q:四重項、Rt:保持時間、RT:室温、sat.:飽和、TE:標的会合、TEA:トリエチルアミン、THF:テトラヒドロフラン、TLC:薄層クロマトグラフィー、um:マイクロメートル、UPLC:超高速液体クロマトグラフィー。
本明細書において使用される場合、μ、u、mcは、μM、uM、mcM:マイクロモル、μg、ug、mcg:マイクログラム、μl、ul:マイクロリットル、μm、um:マイクロメートル等のように、マイクロを示すように同義的に使用されている。
実施例1:化学プローブの合成
以下の方法の1つを、LC−MSによる決定に使用した。
方法1:カラム:Xbridge C18(100mm×4.6mm、3.5um);移動相:A:アセトニトリル、B:水中0.01M重炭酸アンモニウム;勾配:時間/%A:0/5、3/5、10/80、12/90、15/90、15.1/5;流速:1.0mL/分;希釈剤:アセトニトリル:水(70:30)
方法2:カラム:Aquity UPLC BEH C18(50mm×2.1mm、1.7um);移動相:A:水中0.05%ギ酸、B:アセトニトリル中0.05%ギ酸;勾配:時間/%A:0/97、0.3/97、3.2/2、3.8/2、4.3/97、4.5/97;カラム温度:35℃;流速:0.6mL/分
方法3:カラム:Aquity UPLC BEH C18(50mm×2.1mm、1.7um);移動相:A:水中0.1%ギ酸、B:アセトニトリル中0.1%ギ酸;勾配:時間/%B:0/3、0.4/3、3.2/98、3.8/98、4.2/3、4.5/3;カラム温度:35℃;流速:0.6mL/分
方法4:カラム:Xbridge C18(100mm×4.6mm、3.5um);移動相:A:アセトニトリル、B:水中0.01M重炭酸アンモニウム;勾配:時間/%B:0/90、3/15、5/2、7/2、8/90、10/90;流速:1.0mL/分;希釈剤:水
方法5:カラム:Xbridge C18(100mm×4.6mm、3.5um);移動相:A:100%アセトニトリル、B:水;勾配:時間/%B:0/100、5/100、8/10、10/10、15/98;流速:1.0mL/分;希釈剤:水
方法6:カラム:Gemini C18(150mm×4.6mm、5um);移動相:A:0.01M酢酸アンモニウム(aq)、B:アセトニトリル;勾配:時間/%B:0/10、1/10、6/90、8/98、12/98、12.01/10;流速:1.0mL/分;希釈剤:水
方法7:カラム:Xbridge C18(100mm×4.6mm、3.5um);移動相:A:アセトニトリル、B:Aq中10mM重炭酸アンモニウム;勾配:時間/%B:0/95、2/95、4/5、7/5、8/95、10/95;流速:1.0mL/分;希釈剤:アセトニトリル:水(1:1)
方法8:カラム:Aquity UPLC BEH C18(50mm×2.1mm、1.7um);移動相:A:アセトニトリル中0.1%ギ酸、B:水中0.1%ギ酸;勾配:時間/%B:0/97、0.3/97、3.2/2、4/2、4.01/97;カラム温度:35℃;流速:0.6mL/分
方法9:カラム:Aquity UPLC BEH C18(50mm×2.1mm、1.7um);移動相:A:アセトニトリル中0.1%ギ酸、B:水中0.1%ギ酸;勾配:時間/%B:0/97、0.3/97、5.5/2、6/2、6.01/97;カラム温度:35℃;流速:0.6mL/分
方法10:カラム:Aquity UPLC BEH C18(50mm×2.1mm、1.7um);移動相:A:水中0.05%ギ酸、B:アセトニトリル中0.05%ギ酸;勾配:時間/%A:0/97、0.3/97、3.2/2、4.8/2、5/97、5.10/97;カラム温度:35℃;流速:0.6mL/分
方法11:カラム:Aquity UPLC BEH C18(50mm×2.1mm、1.7um);移動相:A:水中0.05%ギ酸、B:アセトニトリル中0.05%ギ酸;勾配:時間/%A:0/97、0.3/97、3.5/2、4.8/2、5/97、5.01/97;カラム温度:35℃;流速:0.6mL/分
方法12:カラム:Aquity UPLC BEH C18(50mm×2.1mm、1.7um);移動相:A:水中0.05%ギ酸、B:アセトニトリル中0.05%ギ酸;勾配:時間/%A:0/95、1.5/95、3/85、7/45、10/5、14/5、17/95、20/95;カラム温度:35℃;流速:0.6mL/分
参照例1
3−(4’−((trans)−2−((tert−ブトキシカルボニル)((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)プロパン酸
ステップ1:tert−ブチル((trans)−4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの調製
Tert−ブチル4−オキソシクロヘキシルカルバメート(22.1g、0.104mol)を、trans−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロパンアミン(22g、0.104mol)のDCE(400mL)中の溶液に0℃で添加し、続いてAcOH(1.6mL)を添加し、混合物を同じ温度で5分間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(40g、0.187mol)を0℃で少量ずつ徐々に添加し、混合物をRTで16時間撹拌した。反応の進行をTLCにより監視した。完了後、反応混合物を飽和aq.NaHCO溶液(100mL)に注ぎ込み、DCM(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、濾液を蒸発させると、tert−ブチル(4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートのcisおよびtrans混合物が得られた(粗生成物で28g)。
(SiO)EtOAc:petエーテル(70:30)を使用して粗化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、まずより極性の低いtert−ブチル((cis)−4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(3g)が単離され、続いてより極性の高いtert−ブチル((trans)−4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(6g、収率14.09%)が白色固体として得られ、また15gのcis−trans混合物も回収された。
LC−MS(方法1):Rt=4.87分;m/z=409.3/411.4(M+H/M+2+H)。
ステップ2:tert−ブチル((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの調製
TEA(5.1mL、0.0367mol)および(Boc)O(6.41g、0.0294mol)を、tert−ブチル((trans)−4−(((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(参照例1のステップ1)(10g、0.0245mol)の無水THF(100mL)中の溶液に10℃で添加した。次いで、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の完了を、TLCにより確認した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ込み、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。EtOAc:petエーテル(2:8)を使用して粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、tert−ブチル((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(10.4g、収率:83.3%)がオフホワイトの固体として得られた。
LC−MS(方法2):Rt=3.23分;m/z=531.15/533.19(M+Na/M+2+Na)。
ステップ3:3−(4’−((trans)−2−((tert−ブトキシカルボニル)((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)プロパン酸の調製
Pd(PPh(39.82mg、0.034mmol)を、tert−ブチル((trans)−2−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(参照例1のステップ2)(350mg、0.688mmol)、KCO(285.2mg、2.066mmol)および3−(2−カルボキシエチル)フェニルボロン酸(0.826mmol)のMeCN−HO(40mL、8:2)中の脱気溶液にRTで添加した。混合物を再び5分間脱気し、90℃まで16時間加熱した。反応の完了を、TLCにより確認した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトのパッドを通して濾過し、濾液を濃縮し、粗化合物を分取HPLCにより精製すると、3−(4’−((trans)−2−((tert−ブトキシカルボニル)((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)プロパン酸(250mg、収率:62.8%)がオフホワイトの固体として得られた。
LC−MS(方法4):Rt=4.63分;m/z=577.0(M−H)。
参照例2〜4
以下の化合物は、参照例1に記載の手順に従い、好適な出発材料を使用して得られた。
参照例1、2、および3は、シクロプロピル環に対する2つの異なる(trans)配置の組合せに対応する2つの異性体(それぞれ(1R,2S)および(1S,2R))の混合物であり、参照例4は、シクロプロピル環に対する単一の(1S,2R)異性体である。参照例1および4は、TRANS配置のシクロヘキサン環を含有する。
参照例5
(+)−ビオチン−PEG−CH2CH2NH2.HCl(N−(23−アミノ−3,6,9,12,15,18,21−ヘプタオキサトリコシル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド塩酸塩)
ステップ1:(tert−ブチル(25−オキソ−29−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)−3,6,9,12,15,18,21−ヘプタオキサ−24−アザノナコシル)カルバメート)の調製
HATU(0.97g、2.56mmol)およびDIPEA(0.67mL、3.84mmol)を、Boc−NH−PEG−CHCHNH(tert−ブチル23−アミノ−3,6,9,12,15,18,21−ヘプタオキサトリコシルカルバメート)(1.2g、2.56mmol)および5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタン酸(0.7g、2.56mmol)のDMF(12mL)中の溶液に添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。完了後、反応混合物を氷水(50mL)に注ぎ込み、10%MeOH/DCM(2×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、水(2×40mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、濾液を蒸発させると、粗生成物が得られ、これをカラムクロマトグラフィー(SiO)により3%MeOH:DCMで溶出することで精製すると、tert−ブチル(25−オキソ−29−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)−3,6,9,12,15,18,21−ヘプタオキサ−24−アザノナコシル)カルバメート(600mg、収率:33.7%)がオフワイトの半固体として得られた。
LC−MS(方法11):Rt=2.10分;m/z=695.6(M+H
ステップ2:(+)−ビオチン−PEG−CHCHNH.HCl(N−(23−アミノ−3,6,9,12,15,18,21−ヘプタオキサトリコシル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド塩酸塩)の調製
1,4−ジオキサン(4M)(2.0mL)中のHClを、tert−ブチル(25−オキソ−29−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)−3,6,9,12,15,18,21−ヘプタオキサ−24−アザノナコシル)カルバメート(参照例5のステップ1)(400mg、0.57mmol)の1,4−ジオキサン(1.0mL)中の溶液に10℃で添加した。反応混合物をRTで2時間撹拌した。完了後、反応混合物を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルと研和すると、(+)−ビオチン−PEG−CHCHNH.HCl(N−(23−アミノ−3,6,9,12,15,18,21−ヘプタオキサトリコシル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド塩酸塩)(300mg、83.4%)が淡褐色の粘性液体として得られた。
LC−MS(方法12):Rt=3.64分;m/z=596.1(M+H
参照例6
(+)−ビオチン−PEG15−CHCHNH.HCl(N−(47−アミノ−3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33,36,39,42,45−ペンタデカオキサヘプタテトラコンチル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド塩酸塩)
この化合物は、参照例5に記載の手順に従い、Boc−NH−PEG−CHCHNHの代わりにBoc−NH−PEG15−CHCHNHを使用して得られた。
LC−MS(方法3):Rt=3.59分;m/z=947.6(M+H
参照例7
tert−ブチル((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)((trans)−2−(3’−(3,41−ジオキソ−45−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)−7,10,13,16,19,22,25,28,31,34,37−ウンデカオキサ−4,40−ジアザペンタテトラコンチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)カルバメート
(+)−ビオチン−PEG11−CHCHNH(212.8mg、0.276mmol)のDMF(0.5mL)中の溶液を、3−(4’−((trans)−2−((tert−ブトキシカルボニル)((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)プロパン酸(参照例1)(160mg、0.276mmol)、HATU(104mg、0.276mmol)およびDIPEA(56mg、0.414mmol)のDMF(2.5mL)中の溶液にRTで添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応の完了を、TLCにより確認した。反応混合物を氷水(50mL)に注ぎ込み、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和aq.NaHCO溶液(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより精製すると、tert−ブチル((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)((trans)−2−(3’−(3,41−ジオキソ−45−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)−7,10,13,16,19,22,25,28,31,34,37−ウンデカオキサ−4,40−ジアザペンタテトラコンチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)カルバメート(50mg、収率:13.6%)がオフホワイトの粘性固体として得られた。
LC−MS(方法11):Rt=3.17分;m/z=1331.9(M+H)。
参照例8〜12
以下の化合物は、参照例8に記載の手順に従い、好適な出発材料を使用して得られた。
参照例8、9、10、および11は、シクロプロピル環に対する2つの異なる(trans)配置の組合せに対応する2つの異性体(それぞれ(1R,2S)および(1S,2R))の混合物であり、参照例12は、シクロプロピル環に対する単一の(1S,2R)異性体である。参照例8、9および12は、TRANS配置のシクロヘキサン環を含有する。
実施例1.1
N−(39−(4’−((trans)−2−(((trans)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−37−オキソ−3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33−ウンデカオキサ−36−アザノナトリアコンチル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド二塩酸塩
1,4−ジオキサン(4M)(0.5mL)中のHClを、tert−ブチル((trans)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)((trans)−2−(3’−(3,41−ジオキソ−45−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)−7,10,13,16,19,22,25,28,31,34,37−ウンデカオキサ−4,40−ジアザペンタテトラコンチル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)シクロプロピル)カルバメート(参照例7)(50mg、0.037mmol)の1,4−ジオキサン(0.3mL)中の溶液に10℃で添加し、反応混合物を10℃で2時間撹拌した。反応の完了を、LCMSにより確認した。反応混合物を減圧下で30℃未満で濃縮し、残渣をEtOAc/ジエチルエーテルと研和し、得られた化合物を脱イオン水中に溶解して凍結乾燥すると、N−(39−(4’−((trans)−2−(((trans)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)シクロプロピル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−37−オキソ−3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33−ウンデカオキサ−36−アザノナトリアコンチル)−5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド二塩酸塩(40mg、収率:89.8%)がオフホワイトの固体として得られた。
LC−MS(方法5):Rt=3.82分;m/z=1132.8(M+H)。
実施例1.2〜1.6
以下の化合物は、実施例1.1に記載の手順に従い、好適な出発材料を使用して得られた。
実施例1.1から1.6の化合物の化学構造を、以下の表に示す。
実施例1.1、1.2、1.3、1.4および1.5は、シクロプロピル環に対する2つの異なる(trans)配置の組合せに対応する2つの異性体(それぞれ(1R,2S)および(1S,2R))の混合物であり、実施例1.6は、シクロプロピル環に対する単一の(1S,2R)異性体である。参照例1.1、1.2、1.3および1.6は、TRANS配置のシクロヘキサン環を含有する。
実施例1.2、1.3、1.4および1.5の対応する単一の(1S,2R)異性体もまた調製され得る。
調製され得る他の化学プローブ:
これらの化学プローブは、シクロプロピル環に対する2つの異なる(trans)配置の組合せに対応する2つの異性体(それぞれ(1R,2S)および(1S,2R))の混合物として、またはシクロプロピル環に対する単一の(1S,2R)異性体として調製され得る。
生物学的アッセイ
実施例2:KDM1A活性の化学プローブ阻害
KDM1Aを阻害する化学プローブの能力を、以下で説明されるアッセイを使用してin vitroで試験した。
KDM1A阻害アッセイ:酵素がまず21 AA H3K4me2 N末端ペプチドにおけるリシン4の脱メチル化の間にHを生成する、複数ステップの酵素反応。KDM1A化学プローブを、アッセイ緩衝液(50mMリン酸ナトリウム、pH7.4)中で、ヒト組換えKDM1A酵素(BPS Bioscience、Ref.50100)と共に氷上で15分間、事前にインキュベートした。KジメチルH3K4ペプチド基質(Anaspec、Ref.63677)の添加により、酵素反応を開始させた。37℃で30分のインキュベーション後、Amplex Red試薬およびホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)溶液を、供給業者(Invitrogen)の推奨に従って添加し、室温で5分間、暗所でインキュベートした。マイクロプレートリーダー(Infinite F200 Tecan)を使用して、Amplex Red試薬からレゾルフィンへの変換を蛍光(λex=540nm、λem=590nm)により監視した。GraphPad Prism Softwareを用いて、信号をバックグラウンドに対して補正し、IC50値を計算した。
実施例1に記載の全ての化合物のKDM1A IC50値を、表1に要約する。
実施例3:KDM1Aの化学プローブ媒介沈殿
試料調製およびアッセイ条件:
組み込まれたビオチンタグを有する選択されたKDM1A化学プローブ(実施例1.1および1.6)を、ヒト組換えKDM1A(Active Motif;#31334)またはKDM1A発現THP−1もしくはMV(4;11)(ATCCからのヒトAML細胞株)から得られた細胞抽出物と共に、化学プローブの濃度を増加させてインキュベートした。使用された捕捉剤は、ストレプトアビジン被覆常磁性ビーズ(ThermoFisher Scientific;#11205D)であった。
1X Complete Mini, Protease Inhibitor Cocktail Tablets(ROCHE;#11836153001)を含有する1X Cell Lysis Buffer(Cell Signaling;#9803)に細胞を溶解させ、1×10個の細胞を含有する凍結細胞ペレットに化学プローブ(プルダウンアッセイ用の指示された濃度、例えば5μM)を添加した。管を氷上で5分間インキュベートし、短時間超音波照射して溶解を達成した。得られた抽出物を、4℃、14.000×で10分間遠心分離した。上澄みを回収し、Bradfordアッセイ(BIO−RAD;#500−0006)により、製造業者の指示に従って定量した。
250μLのDynabeads M−280 Streptavidin(ThermoFisher Scientific;#11205D)を3回洗浄し、250μLのPBS中に再懸濁させた。次いで、350μgのタンパク質抽出物(化学プローブを含有する)を添加し、穏やかな回転を使用して室温(RT)で30分間インキュベートした。ストレプトアビジンビーズに結合した化学プローブ−KDM1A複合体を、磁石を使用して分離し、PBS中で4回洗浄した。最後の洗浄後、試料を25μLの3×SDS試料緩衝液中に再懸濁させ、ウェスタンブロットにより分析した。10% Bis−Tris NuPAGE(登録商標)Novex(登録商標)Precastゲル(Invitrogen;#P0301BOX)上で、製造業者の指示に従って試料を分離した。セミドライ転写による免疫検出のために、ゲルをニトロセルロース膜(GE Healthcare;#RPN303D)上に転写した。ブロッキング緩衝液(PBS−Tween 0.1%中の5%脱脂粉乳)中でRTで1時間インキュベートすることにより、N特異的結合部位をブロックした。次いで、一次検出試薬として、1:1000に希釈された抗KDM1A抗体(Cell Signaling;#2184)と共に、ニトロセルロース膜をブロッキング緩衝液中で4℃で一晩(O/N)インキュベートした。PBS−Tween 0.5%中で5回洗浄した後、1:5000に希釈されたペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体(Jackson Inmunoresearch;#711−035−152)と共に、膜をRTで1時間インキュベートした。信号は、GeneGnome HR System(Syngene)を使用して、増強化学発光(ECL、Amersham、GE Healthcare;#W9643350)により検出された。
結果:
化学プローブ(0.2〜500nMの濃度)を使用して滴定分析を行い、タンパク質複合体をプルダウンするのに必要なプローブ濃度を決定した。図1Aに示される結果は、化学プローブ実施例1.6が、THP−1細胞からのKDM1Aに用量依存的に効率的に結合すること、およびそのビオチン基が常磁性ビーズの表面上のストレプトアビジンに容易に到達可能であることを実証している。
増加濃度のORY−1001(0.2、1、5および25nM)による細胞の4日間の前処理は、化学プローブ1.1または1.6を使用してプルダウンされ得るKDM1Aの量の用量依存的低減を誘発した。細胞抽出物は、過剰(5uM)の化学プローブ、およびKDM1A抗体を使用してウェスタンブロットにより分析された磁性ストレプトアビジンDynabeadsを使用してプルダウンされたタンパク質の存在下で得られた。25nMのORY−1001での前処理は、実施例1.1に対応する化学プローブでのKDM1Aのプルダウンを完全に防止したが、これは、KDM1A阻害がこの用量において完了したことを示している。図1Bは、異なる用量のORY−1001(nM)での細胞の前処理の、THP−1細胞からの化学プローブ媒介プルダウンに対する効果を示す。
本発明者らはまた、5uMの実施例1.4および1.5等の他の化学プローブが、500ugのMV(4;11)タンパク質抽出物からKDM1Aを効率的にプルダウンすることを検証した。25nMのORY−1001での細胞の前処理は、これらの化学プローブでのKDM1Aのプルダウンを完全に防止した。
実施例4:化学プローブ結合および特異性
実施例4.1
化学プローブ特異性
優先的には、本発明に使用された化学プローブは、KDM1A標的に選択的に結合し、他のタンパク質には結合せず、より具体的には、化学プローブは、他の構造的に関連したモノアミンオキシダーゼにおけるFAD補因子に結合しない。他のFAD含有酵素に比べてKDM1A中のFADに結合する化学プローブの標的選択性は、異なる生化学的アッセイにおいて化学プローブを試験し、in vitroでそのMAO−A、MAO−B、IL4I1およびSMOX阻害活性を決定することにより評価される。全てのIC50値は、Graph Prism Softwareを使用して計算された。
実施例4.1.1
MAO阻害
ヒト組換えMAO−AおよびMAO−Bを、Sigma Aldrich(それぞれ#M7316および#M7441)から購入した。酵素活性および阻害速度を、基質としてキヌラミン(Sigma Aldrich #K3250)を使用した蛍光ベースアッセイにおいて分析した。MAO−AおよびMAO−Bの特異的阻害の対照として、それぞれクロルギリンおよびデプレニル(Sigma Aldrich #M3778および#M003)を使用した。化合物を、タンパク質と共に100mMのHepes pH7.5中で氷上で15分間、事前にインキュベートした。特定のKキヌラミンの添加により酵素反応を開始させ、37℃で1時間インキュベートした。NaOH 2N(v/v)を添加することにより、反応を停止させた。マイクロプレートリーダーを使用して、キヌラミンから4−ヒドロキシキノリンへの変換を蛍光(λex=320nm、λem=360nm)により監視した。化学プローブ(実施例1.6)は、試験された用量範囲内ではMAO−AまたはMAO−B活性を阻害せず、そのMAO−AおよびMAO−B IC50は>100uMである。
実施例4.1.2
IL−4I1阻害
ヒト組換えIL−4I1を、RD Systems(#5684−AO−020)から購入した。Amplex redを基質として使用したホースラディッシュペルオキシダーゼ結合アッセイにおいて、フェニルアラニンを酸化してH2O2を生成するその能力により、生化学的活性を測定した。アッセイ緩衝液は、50mMのリン酸ナトリウム、pH7であり;試験した化合物によるIL−4I1の阻害を、Kフェニルアラニンの存在下で30分間監視した。化学プローブ実施例1.6は、100uMで31%のhIL−4I1阻害を示し、そのIC50は>100uMであった。
実施例4.1.3
SMOX阻害
マウス組換えSMOX酵素は、Paolo Mariottini教授(Rome University)により提供された。Amplex redを基質として使用したホースラディッシュペルオキシダーゼ結合アッセイにおいて、スペルミンを酸化するその能力により、生化学的活性を測定した。mSMOX反応用のアッセイ緩衝液は、100mMのリン酸ナトリウム、pH8.0であった。試験した化合物による阻害は、Kスペルミンの存在下で10分間監視された。化学プローブ実施例1.6のmSMOX IC50値は、13uMであった。
実施例4.1.4
細胞結合
化学プローブが細胞抽出物中でKDM1Aに選択的に結合するかどうかを評価するために、KDM1A化学プローブを使用して細胞からタンパク質を化学的に沈殿させることができる。化学プローブ実施例1.6は、13uMのIC50で組換えSMOXを阻害した。化学プローブ実施例1.6を使用して、磁性ストレプトアビジンビーズを捕捉剤として用いてMV(4;11)細胞から標的タンパク質をプルダウンし、1:200に希釈された抗SMOX抗体(Proteintec Europe;#15052−1−AP)または抗KDM1A抗体を説明された一次検出試薬として使用して、ウェスタンブロットによる分析を実施例3に記載のように行った。図2に示されるように、KDM1Aは化学的沈殿により量的に回復したが、SMOXは検出されず、これは細胞抽出物中のKDM1A酵素に対するプローブの選択性を示している。
実施例5:全および遊離KDM1Aを検出するための化学プローブ免疫吸着アッセイの開発
本発明者らは、固相アッセイにおける生物学的試料(例えば細胞または組織)からの組換えKDM1A全長タンパク質中、またはタンパク質抽出物中の全および遊離KDM1Aの両方を決定するための、2つの独立したKDM1A ELISAアッセイを開発した。特に、遊離KDM1Aレベルを決定するために、KDM1A化学プローブベース免疫吸着アッセイを使用した。全KDM1Aおよび特に遊離KDM1Aのレベルの評価は、実施例7においてより詳細に説明されるように、KDM1A阻害剤によるKDM1Aの占有(標的会合)の程度を評価するのに有用である。
実施例5.1:ELISA用途に有用な特定のKDM1A抗体の選択
本発明者らのアッセイにおける使用のためのKDM1Aタンパク質に結合する能力を有する抗体の対を選択するために、以下のパラメータを評価した:抗KDM1A抗体は、ストレプトアビジンまたは化学プローブに結合した他のタグにも、またKDM1AとCo−RESTとの間の相互作用にも干渉しない非重複エピトープを認識することができた。優先的にモノクローナルであり、IHC、IPおよびWBにおいて機能的であることが公表されている抗体に関して、市販の抗体のリストを走査した。多様性および望ましくない相互作用の可能性を評価するために、KDM1Aタンパク質上の抗体のエピトープ認識部位の予備モデリングを行い、さらなる機能的評価のために候補抗体を選択した。次いで、前記候補抗体を、ヒト細胞由来の新鮮な抽出物からのKDM1Aタンパク質を免疫沈降させる能力に関して検証した。異なる種からの2種の抗体、本明細書においてmAb−844で指定されるマウスC末端mAb−KDM1A(Abcam #ab53269)、および本明細書においてmAb−825で指定されるウサギN末端mAb−KDM1A(Cell Signaling、#2184)を選択したが、これらは互いの結合に干渉することなく、またKDM1A化学プローブ実施例1.6の結合に影響することなくKDM1Aに結合することができる。逆もまた同様に、KDM1AのKDM1A阻害剤(および化学プローブ)による阻害は、抗体によるKDM1A認識に干渉せず、抗体−抗体または抗体−プローブの間に立体障害は検出されず、細胞抽出物を使用して全KDM1Aタンパク質を測定する能力に干渉しなかった。
mAb−825:
ヒトKDM1A配列(UNIPROT ID O60341−1)のプロリン60(P60)に近接するN末端領域に位置し、ペプチド#LSD1 Blocking Peptide−2184特異性(Cell Signaling)によりブロックされる、本明細書においてEP1と指定されるエピトープを標的化するウサギN末端mAb−KDM1A(Cell Signaling、#2184)。
mAb−844:
マウスC末端mAb−KDM1A(Abcam #ab53269)。この抗体は、C末端領域に位置し、ヒトKDM1AのAA832〜847に対応するAMYTLPRQATPGVPAQを含む、本明細書においてEP2と指定されるエピトープを標的化する。
抗体は両方とも、少なくともヒト、ラットおよびマウスKDM1Aタンパク質を認識する。
実施例5.2:発光KDM1A ELISA
組織および細胞試料中の全および遊離KDM1Aタンパク質量の定量のために、発光KDM1AサンドイッチELISAおよびKDM1A化学プローブELISAアッセイを確立した。全KDM1Aレベルを測定するために、表面に結合した第1の抗KDM1A抗体を捕捉抗体(例えばmAb−844)として使用し、続いて検出のための第2の抗KDM1A抗体(例えばmAb−825)を使用する、サンドイッチELISAを用いた。抗KDM1A抗体(mAb−825)に対するホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲート二次抗体を用いて、プレート表面に結合した全KDM1Aを測定した。全KDM1Aを検出するためのサンドイッチELISAアッセイの概略図を、図3Aに示す。遊離KDM1Aレベルを測定するために、前述のようなHRPコンジュゲート二次抗体を使用して、KDM1Aに結合したビオチンタグ付けKDM1A化学プローブを捕捉するためにストレプトアビジン被覆プレートを用い、また検出抗体として抗KDM1A抗体(例えばmAb−825)を用いる化学プローブ連結免疫吸着アッセイを使用した。遊離KDM1Aを検出するためのこのKDM1A化学プローブベースELISAアッセイの概略図を、図3Bに示す。
密度勾配遠心分離による末梢血からのPBMCの単離:
ラットからの末梢血単核細胞(PBMC)を、血液用の抗凝固剤入り管(好ましい抗凝固剤入り管としてK2−またはK3−EDTA)内に回収された末梢新鮮血から単離し、Ficoll−Paque PLUS試薬(GE Healthcare;#17−1440−02)またはLeucosep Tubes(Greiner bio−one;#227288)を製造業者の指示に従って使用して、等体積のPBSで希釈した。細胞をトリパンブルーで染色し、光学顕微鏡内のNeubauer Chamberを使用して、細胞数および生存能力を決定した。1×10個のPBMCのペレットを、−80℃で保存した。ヒトまたはマウス血等の他の源からのPBMCの単離のために、同じ手順を使用することができる。ヒト試料の場合、好ましくはLeucosep手順が使用され、一方マウスPBMCの場合、Ficoll手順が好ましい。
試料調製:
実施例3に記載の条件に従って、1×10個の細胞を含有する凍結細胞ペレットに添加された25nMのKDM1A化学プローブ実施例1.6の存在下で細胞を溶解させた。全KDM1Aの決定のために開発されたサンドイッチELISA、および遊離KDM1Aの決定のために開発されたKDM1A化学プローブ捕捉ELISAにおいて、同じタンパク質抽出物が使用される。
ELISA:
全KDM1Aを定量するために、Luminunc Plates Maxisorp(NUNC;#436110)を、捕捉剤としてのPBS中2μg/mLのモノクローナル抗KDM1A抗体(Abcam;#ab53269、mAb−844と呼ばれる)で被覆した。遊離KDM1Aの定量のために、プレートの表面を、捕捉剤としてのPBS中10μg/mLのストレプトアビジン(Promega Biotech Iberica;#Z7041)で被覆した。被覆は、4℃でO/Nで行った。ウェルをPBS、0.1%Tween−20で3回洗浄し、PBS−BSA 1%(Sigma;#A3059)で2時間ブロックした。
PBS中で希釈された全長rKDM1A(Active Motif;#31334)のKDM1A較正曲線を各プレートに含めた。次いで、プレートをRTで1時間インキュベートし、5回洗浄した。その後、一次検出剤として使用されるモノクローナル抗KDM1A抗体(Cell Signaling;#2184、mAb−825と呼ばれる)を、PBS中で0.125μg/mLに希釈し、プレートをRTで1時間インキュベートした。6回の洗浄後、二次検出剤、すなわち1:5000に希釈されたペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体(Jackson Inmunoresearch;#711−035−152)をプレートに添加し、RTで1時間インキュベートし、再びプレートを洗浄した。ELISA手順におけるホースラディッシュペルオキシダーゼ[HRP]に特異的な100μL/ウェルの化学発光基質(superSignal ELISA Femto Substrate、Invitrogen;#37074)を添加した。プレートを1,500×gで30秒間遠心分離し、100rpmで1分間振盪し、マイクロプレートリーダー(Infinite 200、Tecan)内で25℃で3分間インキュベートした。1000msの積分時間および150msの安定化時間を用いて取得された相対発光単位(RLU)読取値を使用して、全KDM1Aのレベルを決定した。図3は、開発されたKDM1A ELISAアッセイ、全KDM1Aの決定のためのサンドイッチELISA(図3A)、および遊離KDM1Aの決定のためのKDM1A化学プローブ捕捉ELISA(図3B)を示す。2つの別個のアッセイにおいて2つの決定が行われ、抗KDM1A抗体に対するHRP結合二次抗体は適切な基質と反応して、発光信号を生成する。
結果:
全長活性組換えrKDM1Aの一連の希釈物を使用して、標準曲線を確立し、全および遊離KDM1Aの発光アッセイのダイナミックレンジおよび感度を評価した。図4は、全および遊離ヒトrKDM1A(Active Motif Ref 31334、バッチ#3303004)の標準曲線を示すが、サンドイッチELISAおよびKDM1A化学プローブ捕捉ELISAの両方が、化学プローブ実施例1.6(25nM)の存在下で行われる。図4に示されるように、全および遊離KDM1A標準曲線は、直線挙動を示した(r>0.99)。ELISAのLLOD(検出下限)は、約10pgのKDM1Aであり、検出範囲は15〜2500pgである。
この曲線は、全および遊離組換えKDM1Aと細胞の全および遊離KDM1Aの検出効率、ならびに組換えおよび細胞KDM1Aの比活性度が同じである場合、または、適切な補正関数の適用後、組換えおよび細胞遊離KDM1Aの検出効率および比活性度が異なる場合、生物学的試料中の全KDM1Aおよび遊離KDM1Aの濃度(量)を決定するために直接使用され得る。標準曲線は、各ELISAアッセイにおいて陽性対照として含めることができる。
説明された条件および試薬を使用した上述のKDM1AサンドイッチELISAおよびKDM1A化学プローブELISAアッセイ(共に全および遊離KDM1Aに対する)は、少なくとも、ヒト、ラットおよびマウスを含む異なる種からの生物学的試料の分析に使用され得る。それらはまた、他の動物種に対する好適な抗体を選択することによって、前記種からの試料を分析するように適合され得る。重要なことに、方法は、PBMC単離プロトコルを使用して、例えば上で開示されたPBMC単離プロトコルの1つを使用して、臨床的に有用な試料、例えばヒト血液から得られたPBMCにおける全および遊離KDM1Aを評価するために使用され得る。図5は、3人の健常ドナーのPBMCからの7.5ugのタンパク質抽出物中の全(図5A)および遊離(図5B)KDM1Aのレベルの決定を示す(陽性対照としての全および遊離KDM1AのrKDM1Aの標準曲線と並行して行われた)。図5Aおよび5Bにおけるデータは、遊離および全KMD1AレベルがヒトPBMCにおいて決定され得ることを示している。
実施例5.3:比色KDM1A ELISA
行われるアッセイは、発光ELISAに関して上で開示されたアッセイと同様であるが、表面としてMaxisorpプレート(NUNC;#735−0013)を、また二次検出剤の基質としてテトラメチルベンジジン(TMB)液体基質系(SIGMA−ALDRICH;#T0440)を使用する。ウェル当たり100μLのTMBを添加し、プレートを10分間インキュベートしてから、100uL/ウェルの2Nリン酸溶液の添加により反応を停止させた。マイクロプレートリーダー(Infinite 200、Tecan)を使用して、450nmで吸光度を読み出した。
この方法の検出範囲は、発光ELISAほど感度は高くないものの、生物学的試料の分析における使用にまだ良好であり、好適である。全および遊離KDM1A標準曲線は、直線的な挙動を示した(r2>0.99)。比色ELISAのLLODは、約200pgのKDM1Aであり、検出範囲は0.25〜2.5ngである。予測されたように、化学発光を使用してELISAを行った場合、優れた感度が見られた。
実施例6:全および遊離KDM1Aを検出するためのAmplified Luminescent Proximity Homogeneousアッセイ
Amplified Luminescent Proximity Homogeneousアッセイ(Alpha)技術は、実施例5.2に記載のもの等の古典的なELISAアッセイの代替となる均一免疫アッセイプラットフォームである。
AlphaLISAアッセイは、680nMでの照射後に一重項酸素を放出するフタロシアニンを含有する250nMのラテックスドナービーズを含有する第1の検出剤の、一重項酸素の吸収後に615nMで狭いピークの光を発光するユーロピウムを含有する同様のサイズのアクセプタービーズを含有する第2の検出剤に対する近接性を検出する。AlphaPlexアッセイは、同じアッセイ体積中の複数の検体の検出を可能にし、同様に機能するが、それぞれテルビウムまたはサマリウムを含有し、吸収後に545nMまたは645nMで発光する2つのアクセプタービーズが使用される(第2および第3の検出剤)。効果的な一重項酸素移動は、ドナーおよびアクセプタービーズが200nm未満の距離だけ離れている場合に生じる。
抗KDM1A抗体mAb−825およびmAb−844が、KDM1Aの表面上において、互いに、および突出するKDM1A化学プローブ(実施例1.6)と極めて近接する形で結合させるために選択された(実施例5.1を参照されたい)。化学プローブの結合は、抗体の結合に影響せず、またmAb−844の表面への結合は、使用された実験設定におけるmAb−825の結合に干渉しなかった。KDM1A標的会合を評価するために、化学プローブベース免疫アッセイのAlphaLisa/AlphaPlex形式が開発された。
例えば、抗KDM1A抗体(mAb−844)は、AlphaLISAアクセプタービーズ(Perkin Elmer #6772001)にコンジュゲートして第1の検出剤を生成し、抗KDM1A抗体(mAb−825)は、AlphaLISAドナービーズ(Perkin Elmer #6762013)にコンジュゲートして第2の検出剤を生成したが、これらが一緒になって全KDM1Aレベルを決定するために使用され得る検出系を形成する。第1の検出試薬はまた、ビオチンタグを有するKDM1A化学プローブ実施例1.6を標的化する第3の検出試薬、ストレプトアビジン被覆AlphaLISAドナービーズ(Perkin Elmer #6760002)と組み合わせて使用され、遊離KDM1Aレベルを検出するために使用され得る第2の検出系を形成し得る。AlphaLISAアッセイ、ならびにドナーおよびアクセプタービーズへの抗体のコンジュゲーションは、供給業者の指示に従って行った。
全および遊離KDM1Aを検出するためのAlphaLISAの使用を例示するために、ヒトrKDM1Aの一連の希釈物を調製し、100nMの化学プローブ実施例1.6と共にインキュベートし、抗KDM1A mAb−844コンジュゲートAlphaLISAアクセプタービーズ、および遊離(図6A)または全(図6B)KDM1Aそれぞれを検出するための抗KDM1A mAb−825コンジュゲートAlphaLISAドナービーズまたはストレプトアビジン被覆AlphaLISAドナービーズのいずれかと混合した。得られた曲線は釣鐘型であり、初期濃度依存的信号増加後に得られるプラトー、およびこれに続く滴定可能な信号減少(フック効果)を特徴とし、これはAlphaLISAアッセイに典型的なパターンである。バックグラウンドに対する信号の最大比率は、100nMのrKDM1Aで、すなわち等モル濃度の化学プローブおよび酵素で得られた。予測されたように、KDM1A阻害剤はKDM1A化学プローブへの結合に利用可能な遊離KDM1Aが存在しないようにKDM1Aに結合するため、遊離KDM1A信号は、ORY−1001(5uM)での酵素の前処理によりブロックされた。図6Cを参照されたいが、図中、菱形はrKDM1A+KDM1A化学プローブ(実施例1.6、100nM)に対応し、丸はrKDM1A+KDM1A化学プローブ(実施例1.6、100nM)+ORY−1001(5uM)に対応し、三角形は陰性対照(rKDM1Aタンパク質のみ)に対応する。
多重アッセイにおいて、フタロシアニン含有Alphaplexドナービーズは、抗KDM1A抗体(例えばmAb−825)の1つに結合することができ、テルビウム含有アクセプタービーズは、第2の抗KDM1A抗体(例えばmAb−844)に結合することができ、サマリウム含有AlphaPLEX 645ストレプトアビジンアクセプタービーズは、化学プローブ実施例1.6に結合するように(またはその逆)、ならびに全および遊離KDM1Aを同時に検出するために使用され得る。
実施例7:細胞におけるKDM1A標的会合の評価のための化学プローブの使用
上述の化学プローブベース免疫アッセイを使用して、以下に示されるように細胞におけるKDM1A標的会合を評価することができる。
7.1 方法:
用量曲線を確立するために、MV(4;11)細胞をビヒクルまたは増加用量のORY−1001で96時間処理した。実施例5.2に記載のように、25nMの化学プローブ(実施例1.6)の存在下で細胞を溶解させ、タンパク質抽出物を得た。全タンパク質抽出物を定量し、1ugの全タンパク質を使用して、発光基質を用いて上述のように標的会合分析を行った。
7.2 標的会合計算
細胞をORY−1001等のKDM1A阻害剤で処理した後に、遊離KDM1A酵素の一部が化合物により占有され得る。これらの細胞からのKDM1Aが実施例1.6等の過剰のKDM1A化学プローブに曝露されると、化学プローブはFAD補因子に急速に結合して、遊離KDM1Aをタグ付けする。本明細書に記載の化学プローブおよび方法は、KDM1Aを発現する細胞、組織および/または他の生物学的試料中のORY−1001または任意の他のKDM1A阻害剤の直接的KDM1A占有(標的会合)を評価するために使用され得る。
標的会合(TE)を決定するために、所与の試料Xにおける標的会合が同じ性質の参照試料REF(前処理またはビヒクル)と比べて計算される、相対的定量法が使用された。未処理データの処理(Grubbs基準によるレプリカ解析点における外れ値の安定した排除およびブランク信号の除去)後、標的会合は以下のように計算された。
TE=1−(R/RREF)(式中、R=(RLUFree/RLUTotal)であり、RREF=(RLUFreeREF/RLUTotalREF)である);
または、%で表現すると、
TE(%)=100−((R(%)/RREF(%))×100)(式中、R(%)=(RLUFree,X/RLUTotal)×100であり、RREF(%)=(RLUFreeREF/RLUTotalREF)×100である)。
7.3 結果:
RLUで測定される全および遊離KDM1Aレベルは、実施例5.2に記載の条件に従って決定され、標的会合は、上記7.2に記載の方法に従って計算された。図7は、ORY−1001濃度に対してプロットされた標的会合の%を示し、ORY−1001のMV(4;11)におけるKDM1Aに対する標的会合のIC50値は、Graph Prism Softwareを使用して0.35nMと計算された。
本発明者らはまた、同じ方法を使用して、MV(4;11)細胞における24時間の処理後の化合物Aおよび化合物B等の他のKDM1A阻害剤によるKDM1A標的会合を評価した。化合物A(または化A)は、化学名(trans)−2−フェニル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)シクロプロパン1−アミンを有する化合物であり、これはWO2013/057320の実施例5において開示されている。化合物B(または化B)は、化学名trans−2−フェニルシクロプロピルアミンを有するトラニルシプロミンとしても知られるパルネート(parnate)である。結果を図8Aに示すが、ORY−1001(0.1、1および10nM)、化A(0.1、1および10nM)ならびに化B(10nM、1mcMおよび10mcM)のKDM1A標的会合の%がプロットされている。図8Aは、生化学的KDM1A活性による用量応答性の細胞標的会合を示している(ORY−1001、化Aおよび化Bに対してそれぞれIC50LSD1=0.018uM、0.022uMおよび15uM)。
また、本明細書において開示される方法および化学プローブを使用して、THP−1等の他の白血病細胞株、ならびに前立腺がんおよび小細胞肺がん(SCLC)細胞株等の固形腫瘍細胞株を含むさらなる細胞株におけるKDM1A阻害剤の標的会合を決定した。例えば、白血病THP−1細胞または前立腺がんLNCap細胞を、ORY−1001(THP−1細胞においては0.25〜25nMの範囲内の濃度、LNCap細胞においては0.1、1および10nM)で24時間処理し、次いで上述のような化学プローブ実施例1.6(25nM)の存在下でCell Lysis Buffer 1X(Cell Signaling Technology)中に溶解させ、遊離および全KDM1Aレベルを実施例5.2に記載のように決定し、上述のように標的会合を計算するために使用した。ORY−1001で処理されたTHP−1細胞において得られた標的会合の%を、図8Bに示す。結果は、用量応答性の細胞標的会合を示し、THP−1細胞中のKDM1Aに対するORY−1001の標的会合に関してGraph Prism Softwareを使用して計算されたIC50値は、0.6nMである。ORY−1001で処理されたLNCap細胞において得られた標的会合データを図8Cに示すが、試験したKDM1A阻害剤の明確なKDM1A標的会合が見られる。
この実施例7に記載された結果は、本発明の化学プローブベースの方法を使用して、白血病および固形腫瘍細胞を含む異なる種類の細胞におけるKDM1A阻害剤の標的会合を、信頼性をもって決定することができることを示している。
実施例8:ex vivo試料を使用したin vivo KDM1A標的会合の評価のための化学プローブの使用
本発明の化学プローブおよび化学プローブベースの方法を使用して、KDM1A阻害剤で処理された動物(例えばラットまたはマウス)およびヒト等の生きた対象におけるKDM1A標的会合を、前記対象から採取された試料(ex vivo試料)を使用して決定することに成功した。
例えば、セクション8.1から8.3に示されるように、ラットまたはマウスに異なる用量のKDM1A阻害剤またはビヒクルを投与し、次いで前記動物から試料を得(例えば血液試料または組織もしくは器官試料)、前記試料中の遊離および全KDM1Aレベルを決定するために分析し、これらのレベルを使用して、上述のようにKDM1A阻害剤によるKDM1A標的会合を決定した。同様に、同じ手法を使用して、以下の実施例9においてより詳細に説明されるように、KDM1A阻害剤で処理されたヒトにおけるKDM1A標的会合もまた示された。
8.1.試料調製および細胞からのタンパク質抽出物の獲得は、実施例5に記載のように行った。ドライアイス上で冷却しながら、凍結組織を乳鉢および乳棒でホモジナイズした。粉末化した試料を溶解緩衝液中に再懸濁させ、18ゲージブラントシリンジ針に押し通して細胞を溶解させ、次いで細胞ペレットに関して上述したように(実施例5.2)タンパク質を抽出した。末梢血からのPBMCの単離もまた、実施例5.2に記載の通りであった。
8.2.アッセイプロトコルおよびTEの計算:実施例7.1および7.2における説明と同じである。
8.3.結果:
発光ELISA法を使用して、連続4日間の経口強制飼養によりORY−1001で処理されたラットのex−vivo試料を用い、KDM1A標的会合を評価した。4つの異なる用量を使用した(1、3、10および30ug/kg/日)。KDM1A標的会合は前に説明されたように(実施例7を参照されたい)計算されたが、Rは、分析された各条件に対応し、RREFは、ビヒクル(非処理)ラットPBMCに対応する試料である。図9Aは、試験した各用量でORY−1001で処理され、最後の投与から2時間後に単離されたプールラットPBMC(n=3)におけるKDM1A標的会合(%)を要約しており、図9Bは、ORY−1001で処理された同じ動物からのプールラット肺(n=3)におけるKDM1A標的会合(%)を示す。PBMCおよび肺の両方において、ORY−1001処理に対するKDM1A標的会合の明確な用量応答性が観察された。
また、本発明の方法を使用して、化合物Cで指定されたKDM1A阻害剤で処理されたSAMP8マウス(アルツハイマー病を想起させる神経変性の非遺伝子組換えモデル)におけるKDM1A標的会合を決定した。化合物Cは、WO2012/013728において説明されている化学名(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミンを有する化合物である。この化合物は、101nMのIC50(生化学的アッセイ)でKDM1Aを阻害し、経口的に利用可能であり、血液脳関門を通過することが示されている。雌SAMP8マウスを、5カ月齢から開始して2カ月間、化合物Cで処理した。ビヒクルまたは0.11mg/kg/日もしくは0.32mg/kg/日の化合物Cをそれぞれ投与される3つの群に、マウスを無作為に分配した。化合物Cを、ビヒクル(1.8%のヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、Sigma−Aldrich)中に希釈し、飲用水中で投与した。ケージ当たりの動物の平均水摂取量により用量を計算し、毎週調整した。化合物C(またはビヒクル)は、1週間の期間において、5日間に続く2日間のクリアランスで利用可能であった。2カ月の処理後、動物を致死させ、さらなるTE分析のために脳を切除してドライアイス上で急速冷凍し、前に説明した手順に従ってTE分析を行った。結果を、試験した化Cの各用量に対する平均%KDM1A標的会合を示す図9Cに示すが、脳における化合物Cによる処理に対するKDM1A標的会合の明確な用量応答性が観察された。
この実施例8において報告されたデータは、生体におけるKDM1A標的会合を監視する上での、本発明の化学プローブおよび化学プローブベースの方法の有用性を裏付けている。
実施例9:薬力学の分析およびKDM1A標的ターンオーバーの評価のための化学プローブの使用
本発明による化学プローブおよび方法を使用して、KDM1A標的会合を定量し、動物およびヒトにおけるKDM1Aに対するKDM1A阻害剤の結合の薬力学を評価した。この種の試験において、典型的には、動物(例えばラットもしくはマウス)またはヒト(例えば、健常ボランティアもしくは患者を用いた臨床試験中)に、KDM1A阻害剤が単回用量または反復用量(数日もしくは数カ月にわたる)として投与され、異なる時点で、例えばKDM1A阻害剤による処理の開始前および処理の開始後の異なる時点で前記対象から試料が採取され、前記試料における標的会合が上述の方法を使用して決定される。
ラット
タンパク質抽出物の獲得、アッセイプロトコルおよびTEの計算は、それぞれ実施例8.1、7.1および7.2に記載の通りである。
in vivoでの標的会合の動力学を評価するために、1日または連続5日間、2.5および15ug/kg/日の用量でビヒクルまたはORY−1001をラットに経口投与した。投薬前(薬物投与の開始前)および単回用量投与から2、6、24時間後に、または投薬前(すなわち0時間)ならびに複数用量投与における最後の薬物投与から2、6、24、48および72時間後にPBMCを得た。0.5ugの全タンパク質抽出物を使用して、PBMCにおける全および遊離KDM1Aタンパク質レベルを評価した。図10は、単回用量(1)として、および複数回用量(5日間、11111)として経口投与されたORY−1001(2.5および15ug/Kg/日)で処理されたプールラットPBMC(n=3)のKDM1A標的会合のパーセンテージを示す。KDM1A標的会合は前述のように(セクション7.2を参照されたい)計算されたが、Rは、分析された各時点に対応し、RREFは、ラットPBMCの投薬前に対応する試料である。図10は、KDM1A標的会合における明確な時間および用量応答性を示している。同じ用量レベルにおいて、複数投与後の標的会合は、単回投与よりも高い。また、図10に示されるように、さらなる処理がない最後の投薬後は、KDM1A標的会合のパーセンテージは徐々に減少する。
ヒト
健常ボランティアにおける化合物Cの安全性、耐容性、薬物動態および薬力学を特性決定するために、第I相臨床試験を行った。この臨床試験の第1段階は、無作為化二重盲検用量漸増試験であり、KDM1A阻害剤はカプセル内の単回経口用量として投与された。化合物C(n=6)またはプラセボ(n=2)を投与されるように無作為化した8名のボランティアのコホートにおいて、最大5つの異なる用量レベルを試験した。この臨床試験における薬力学的評価の一環として、処理前ならびに薬物投与から12および72時間後にKDM1A標的会合(TE)を評価した。簡潔に説明すると、全ての処理後ボランティア(活性薬物およびプラセボ、用量レベル当たりn=8)からEDTA−K2管内に血液試料(10mL)を採取し、Leucosep(商標)管内に密度勾配遠心分離によりPBMCペレットを得、分析まで−90℃で保存した。事前に確立された試料品質管理基準に適合するPBMC試料のみが、TE分析に使用される。特に、溶血の兆候および/または赤血球の痕跡を有する試料は廃棄される。
1.5mgの単回用量の化合物Cに対応するボランティアのコホートにおける各ボランティアに対して得られたKDM1A TE値を、図11に示す。6名のボランティアにおいて、投与後12および72時間で明確なKDM1A標的会合が観察され、一方、残りの2名の対象において、0%のKDM1A TEレベルが観察された。これらの結果は、本発明の化学プローブおよび方法が、ヒト臨床試料におけるKDM1A阻害剤によるKDM1A標的会合を決定するために有用であることを示している。
実施例10:KDM1Aの化学プローブ媒介ケモプロテオミクス
KDM1A化学プローブを使用して、KDM1A含有複合体を化学的に沈降させること、およびウェスタンブロット分析、抗体マイクロアレイ分析または質量分析によりKDM1A相互作用タンパク質パートナーを同定することができる。
選択された化学プローブ(実施例1.1および1.6)を、ビヒクルまたはKDM1A阻害剤(ここでは陰性対照として使用される)処理THP−1またはMV(4;11)から得られた細胞抽出物と共にインキュベートする。1X Complete Mini, Protease Inhibitor Cocktail Tablets(ROCHE;#11836153001)を含有する1X Cell Lysis Buffer(Cell Signaling;#9803)中に細胞を溶解させ、KDM1A化学プローブ実施例1.6(プルダウン用に5μM)を、10mgの細胞ペレット(10個の細胞が使用される)に対して200μlのCell Lysis Bufferの比率で凍結細胞ペレットに添加する。管を氷上で5分間インキュベートし、短時間超音波照射して溶解を達成する。得られた抽出物を、4℃、14,000×gで10分間遠心分離する。上澄みを回収し、Bradfordアッセイ(BIO−RAD;#500−0006)により、製造業者の指示に従って定量する。250μLのDynabeads M−280 Streptavidin(ThermoFisher Scientific;#11205D)を捕捉剤として使用し、3回洗浄して、250μLのPBS中に再懸濁させる。次いで、タンパク質抽出物(化学プローブを含有する)を添加し、穏やかな回転を使用して氷中で60分間インキュベートする。
ストレプトアビジンビーズに結合した化学プローブ−KDM1A複合体を、磁石を使用して分離し、PBSまたはCell Lysis Buffer中で4回洗浄してから溶離する。次いで、溶離されたタンパク質を、例えば以下で説明されるようにウェスタンブロット、抗体アレイ分析または質量分析等の異なる技術を使用して分析することができる。
ウェスタンブロット:
最後の洗浄後、試料を25μLの3×変性試料緩衝液中に再懸濁させる。
10% Bis−Tris NuPAGE(登録商標) Novex(登録商標) Precastゲル(Invitrogen;#P0301BOX)上で、製造業者の指示に従って試料を分離する。セミドライ転写による免疫検出のために、ゲルをニトロセルロース膜(GE Healthcare;#RPN303D)上に転写する。ブロッキング緩衝液(PBS−Tween 0.1%中の5%脱脂粉乳)中でRTで1時間インキュベートすることにより、N特異的結合部位をブロックする。供給業者の指示に従い、1:1000に希釈された抗KDM1A抗体(Cell Signaling;#2184)と共に、または一次検出試薬としての目的の抗体と共に、ニトロセルロース膜をブロッキング緩衝液中で4℃で一晩(O/N)インキュベートする。PBS−Tween 0.5%中で5回の洗浄した後、二次検出試薬としての1:5000に希釈されたペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体(Jackson Inmunoresearch;#711−035−152)と共に、膜をRTで1時間インキュベートする。信号は、GeneGnome HR System(Syngene)を使用して、増強化学発光(ECL、Amersham、GE Healthcare;#W9643350)により検出される。
抗体アレイ分析
ビヒクルおよびKDM1A阻害剤処理細胞から得られた化学プローブ沈殿物を、それぞれAmersham Cy5またはCy3 Monoreactive Dye Pack(GE Healthcare PA25001/PA23001)を使用して供給業者の指示に従い標的化する。化学プローブ結合KDM1A複合体におけるKDM1A相互作用タンパク質への潜在的捕捉剤を含有する抗体マイクロアレイを、1×PBS/0.2% NP−40中で一晩インキュベートし、次いで、Agilentスライドガスケット(1ウェル)およびハイブリダイゼーションチャンバ内で、ブロッキング緩衝液四ホウ酸ナトリウム10水和物(2.85g/100ml)エタノールアミン(453ul/100ml)中で室温で1時間インキュベートし、Agilentガスケットロテータ内で速度5で光から保護する。この後、ガスケットを取り外し、500ulのCy3/Cy5標識化タンパク質をスライド上に滴下し、ブロッキングに使用したのと同じ条件で、ガスケット内に1時間装着する。このインキュベーション後、洗浄緩衝液3中でスライドを開き、洗浄緩衝液1(2×PBS 0,5% NP−40)中、2×洗浄緩衝液2(1×PBS/0,5% NP−40)中;2×洗浄緩衝液3(1×PBS/0,2% NP−40)中および水milliQ(3×)中で5分間洗浄し、その後それらを乾燥させ、Agilentスキャナで走査する。データ取得は、PC_Scan(Agilent Scan Software v.7.0 o sup.)を使用して行う。
質量分析:
質量分析タンパク質同定のための溶離は、2%SDS中のDynabeadsを45分間(95℃の加熱ブロック内で)インキュベートして、または8Mの尿素(pH8.5)中で30分間(室温で)インキュベートすることにより行うことができる。次いで、タンパク質を、ジチオスレイトール(DTT)およびヨードアセトアミド(IAA)で処理してジサルファイト結合を破壊してから、トリクロロ酢酸(TCA)/アセトン沈殿および1μgのブタトリプシンによる一晩(約16時間)の消化を行う。1μLのギ酸1%との反応を停止させた後、HPLC AS2nanoULTRA(EKSIGENT)装置における分離のために1〜5μLを注入する。タンパク質同定は、LQT−Velos−Orbitrap(Thermo Scientific)質量分析計を使用して行った。
例えば、タンパク質同定にMSを使用したKDM1Aケモプロテオミクス分析を、以下のように行った。
KDM1Aをゲノム中のその標的部位に動員する相互作用タンパク質および転写因子を同定するために、対照としてKDM1A阻害細胞または模擬プルダウン産物を使用して、活性KDM1A特異的化学プローブを用い、MV(4;11)細胞においてプルダウン実験を行った。具体的には、MV(4;11)細胞をDMSO(0.1%)または不可逆的KDM1A阻害剤(200nM)で処理した。処理から4日後に10個の細胞のペレットを調製し、−80℃で凍結した。プルダウンのために、細胞を、100nMの実施例1.6のKDM1A化学プローブを加えた400μLのCell Lysis Buffer(Cell Signaling)中に再懸濁させた。試料を氷中に5分間維持してから、超音波処理および高速遠心分離を行って細胞残屑を分離した。次いで、清澄化された溶解物を氷上で1時間インキュベートし、化学プローブを結合させた。プルダウンのために、150μLのストレプトアビジンビーズ(Life Technologies)を300μLの細胞溶解緩衝液中の450μgのタンパク質に添加し、回転ホイール上で室温で30分間インキュベートした。磁器分離後、ビーズを氷冷PBSで5回洗浄し、非特異的結合を除去した。25μLの1%SDSを使用して溶離を行い、ビーズを95℃で15分間インキュベートした。溶離されたタンパク質をトリクロロ酢酸で沈殿させ、8Mの尿素(pH8.0)中に再懸濁させ、ブタトリプシン(1μg)で一晩消化させた。分離用のAS2nanoULTRA HPLCシステム(Eksingent)およびLTQ−Velos−Orbitrap検出器(Thermo Scientific)を使用して、LC−MSによりペプチドを同定した。KDM1Aに会合したタンパク質ネットワークの最終的なグラフ表現を生成するために、タンパク質のリストをString(http://string−db.org/)(76)により処理した。処理されたMV(4;11)細胞に対して未処理MV(4;11)細胞において化学プローブプルダウンにより濃縮されたタンパク質は、中でも、CoRESTに関連付けられるKDM1Aを説明している科学文献中の公開された報告に一致して、CoREST複合体の成分を含んでいた。
これは、本発明のKDM1A化学プローブがKDM1A相互作用タンパク質パートナーを同定する上で有用であることを裏付けている。
実施例11:クロマチン免疫沈降(ChIP)アッセイ
ChIPアッセイは、例えば、SimpleChIP Enzymatic Chromatin IP Kit(Cell Signaling、9003)を、供給業者の指示に従って使用して行うことができる。簡潔に説明すると、THP−1細胞を、ビヒクルまたは20nMのORY−1001で96時間処理し、1%のホルムアルデヒド(v/v)で室温で10分間固定する。固定は、グリシンの添加により停止させる。ビオチンタグ(実施例1.6)を含むKDM1A化学プローブの存在下で細胞を溶解させ、クロマチンを、黄色ブドウ球菌からのミクロコッカスヌクレアーゼ(Roche)により37℃で20分間消化し、超音波洗浄機(CD−4820 COBOS)で高出力で5×30秒のオン/オフにより超音波処理して、150〜300bpのクロマチン断片を生成する。溶解物を、捕捉剤として磁性ストレプトアビジンビーズを使用したプルダウンに供する。クロマチン複合物のプルダウン後、タンパク質−DNA架橋を反転し、DNAを精製する。次世代シーケンシング分析(ChIP−Seq)により、または目的の遺伝子の特定のプライマーを使用したqPCRにより、プルダウンされた配列を分析する。
実施例12:化学組織化学(chemohistochemistry)
標識またはタグを組み込んだKDM1A化学プローブ、例えばフルオレセイン標識化またはビオチン標識化プローブを、新鮮または固定組織中のKDM1Aの組織学的局在化に使用することができる。活性KDM1Aが試料中に存在する場合、フルオレセイン標識化プローブが使用される場合には蛍光による、および/またはフルオロフォアにコンジュゲートしたフルオレセインもしくはストレプトアビジン(ビオチン標識化プローブが使用される場合)に対する抗体を使用した二次検出による直接的局在化に適した酵素に共有結合することができる。蛍光の代わりに、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼまたは発色性生成物との任意の他の酵素反応を用いて、酵素二次検出を使用することができる。アッセイは、任意の細胞または組織区画における活性KDM1Aの特定を可能にする。KDM1Aの免疫検出と組み合わせて、アッセイは、標的組織における遊離/全KDM1A比率を計算するために使用される。
別段に定義されていない限り、本明細書で使用されている技術的および科学的用語は全て、本発明が関連する技術分野の当業者により一般的に理解されているのと同じ意味を有する。
本明細書において引用される全ての刊行物、特許および特許出願は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、その特定の実施形態に関連して説明されたが、本発明はさらなる変更が可能であり、本出願は、概して本発明の原理に従う本発明の任意の変形、使用または適応を、本発明が関連する技術分野内の周知のまたは慣例的な実践に包含されるような本開示からの逸脱、ならびに本明細書において上に記載される、および添付の特許請求の範囲に記載のような本質的特徴に適用され得るような本開示からの逸脱を含めて、包含することを意図することが理解される。

Claims (54)

  1. 式(I)
    P−L−Z (I)
    の化合物またはその塩;
    (式中、
    Pはタグまたは標識であり;
    Lは、二価のC6〜100炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、LはPとZとの間に少なくとも6原子の距離を与えるものであり;
    は、水素またはC1〜4アルキルであり;および、
    Zは、KDM1A阻害剤の基である)。
  2. Zが、2−シクリル−シクロプロピルアミノ部分を含む不可逆的KDM1A阻害剤の基である、請求項1に記載の化合物。
  3. Zが、式Z1:
    (式中、
    Aは、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたは前記ヘテロアリールは任意選択で置換され;
    Bは、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、前記Bは任意選択で置換され;
    mは、0または1であり;
    Yは、結合、−(C1〜4アルキレン)−O−、−(C1〜4アルキレン)−NR−、−(C0〜4アルキレン)−C(=O)−NR−、または−(C0〜4アルキレン)−NR−C(=O)−であり;
    は、水素またはC1〜4アルキルであり;
    Dは、水素、−(C1〜4アルキレン)−CO−NR、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、ここで、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分はそれぞれ任意選択で置換され;
    およびRは、それぞれ、水素、C1〜4アルキルおよび−(C0〜4アルキレン)−シクリルから独立して選択され、ここで、−(C0〜4アルキレン)−シクリルのシクリル部分は任意選択で置換され、または、RおよびRは互いに連結して、それらが結合しているN原子と共にヘテロ環式環を形成し、前記ヘテロ環式環はN、OおよびSから選択される1個または複数の追加のヘテロ原子を含有してもよく、また任意選択で置換され;
    シクロプロピル環上の基−(B−Y)−A−および−NH−Dは、トランス配置にある)の基である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. Dが、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、ここで、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分はそれぞれ任意選択で置換されている、請求項3に記載の化合物。
  5. Dが、下式:
    の基である、請求項3に記載の化合物。
  6. Dが、任意選択で置換されたヘテロシクロアルキルである、請求項3に記載の化合物。
  7. Dが、−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、ここで、−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は任意選択で置換されている、請求項3に記載の化合物。
  8. Dが、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルであり、ここで、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルにおけるシクロアルキルは任意選択で置換されている、請求項7に記載の化合物。
  9. Dが、−CH−ヘテロシクロアルキル、好ましくは−CH−(4−ピペリジニル)であり、−CH−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルおよび−CH−(4−ピペリジニル)における4−ピペリジニルはそれぞれ任意選択で置換されている、請求項7に記載の化合物。
  10. Dが、下式:
    の基である、請求項9に記載の化合物。
  11. Aが任意選択で置換されたフェニルである、請求項3〜10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. mが0である、請求項3〜11のいずれか1項に記載の化合物。
  13. Zが、式Z3aまたはZ3b:
    の基であり、
    Z3aおよびZ3b中、フェニル環は任意選択で置換され、シクロプロピル環上の置換基はトランス配置にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  14. Zが、式Z5aまたはZ5b:
    の基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  15. Lが、式(i)または(ii):
    (i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは1〜5の整数である);または
    (ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、もしくは−O−C(=O)−であり、好ましくは、Gは、−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、ここで、xおよびyの一方は1〜18の整数であり、xおよびyの他方は0〜17の整数であるが、但し、x+yは4〜18であり、好ましくは、x+yは6〜16であり、qおよびrのそれぞれは1〜5から独立して選択される整数である)
    の基を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
  16. Lが式X−X−Xの基を含み、XはLの残りに連結し、XはZに連結し、
    ここで、Xは、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−、−NR−SO−または−O−であり;
    は、C0〜5アルキレンであり;
    は、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、前記アリーレンおよび前記ヘテロアリーレンはそれぞれ任意選択で置換されている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
  17. が、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−、好ましくは−NHC(=O)−である、請求項16に記載の化合物。
  18. が、下式:
    の基であり、ここで、各環は任意選択で置換されている、請求項16または17に記載の化合物。
  19. −X−Xが、下式:
    の基であり、ここで、前記基はフェニル環を介してZに、およびN原子を介してLの残りに連結する、請求項16に記載の化合物。
  20. 式(II):
    の化合物またはその塩;
    (式中、
    Pは、タグまたは標識であり;
    Dは、シクリルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、ここで、シクリル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分はそれぞれ任意選択で置換され;
    は、二価のC6〜90炭化水素基であり、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれO、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により任意選択で置き換えられ、前記炭化水素基内に含まれる1個または複数の炭素原子は、それぞれ−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−および−NR−SO−からなる群から独立して選択される基により任意選択で置き換えられており、LはPとXとの間に少なくとも3原子の距離を与えるものであり;
    は、水素またはC1〜4アルキルであり;
    は、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−、−NR−SO−または−O−であり;
    は、C0〜5アルキレンであり;
    およびZの一方はCHまたはNであり、ZおよびZの他方はCHであり;
    sおよびtは、それぞれ0、1および2から独立して選択され;
    およびRは、出現する毎に、C1〜4アルキル、ハロ、−NH、−NR、−CN、−OH、−OR、ハロC1〜4アルキル、シクリル、シクリルC1〜4アルキル−、C1〜4アルキル−O−C1〜4アルキルから独立して選択され;
    は、水素、C1〜4アルキルおよびハロC1〜4アルキルから選択され;
    は、C1〜4アルキル、ハロC1〜4アルキル、シクリル、シクリルC1〜4アルキル−、およびC1〜4アルキル−O−C1〜4アルキルから独立して選択され;
    シクロプロピル環上のフェニルおよび−NH−D基は、トランス配置にある)。
  21. 式(IIa)を有する請求項20に記載の化合物、またはその塩;
  22. Dが、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルまたは−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、ここで、シクロアルキル、ベンゾシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、および−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分はそれぞれ任意選択で置換されている、請求項20または21に記載の化合物。
  23. Dが、任意選択で置換されたシクロアルキルまたは任意選択で置換されたベンゾシクロアルキルである、請求項20または21に記載の化合物。
  24. Dが、任意選択で置換されたヘテロシクロアルキルである、請求項20または21に記載の化合物。
  25. Dが、−(C1〜4アルキレン)−シクリルであり、ここで、−(C1〜4アルキレン)−シクリルにおけるシクリル部分は任意選択で置換されている、請求項20または21に記載の化合物。
  26. Dが、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルであり、ここで、−(C1〜4アルキレン)−シクロアルキルにおけるシクロアルキルは任意選択で置換されている、請求項20または21に記載の化合物。
  27. Dが、−CH−ヘテロシクロアルキル、好ましくは−CH−(4−ピペリジニル)であり、ここで、−CH−ヘテロシクロアルキルにおけるヘテロシクロアルキルおよび−CH−(4−ピペリジニル)における4−ピペリジニルはそれぞれ任意選択で置換されている、請求項20または21に記載の化合物。
  28. 式(III)を有する請求項20に記載の化合物、またはその塩:
    (式中、シクロプロピル環上の置換基は、トランス配置にある)。
  29. 式(IIIa)を有する請求項28に記載の化合物、またはその塩:
  30. が、−NHC(=O)−または−C(=O)NH−、好ましくは−NHC(=O)−である、請求項20〜29のいずれか1項に記載の化合物。
  31. −Xが、下式:
    の基であり、ここで前記基は、炭素原子を介して環に、およびN原子を介してLに連結している、請求項20〜29のいずれか1項に記載の化合物。
  32. およびZのそれぞれがCHである、請求項20〜31のいずれか1項に記載の化合物。
  33. sおよびtのそれぞれが0である、請求項20〜32のいずれか1項に記載の化合物。
  34. が式X−Xの基であり、XはPに連結し、XはXに連結し、
    ここで、Xは、−C(=O)−、−NR−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−SO−NR−または−NR−SO−であり;
    は、式(i)または(ii):
    (i)−(CHCHO)−(CH−(式中、nは6〜20、好ましくは8〜18の整数であり、pは1〜5の整数である);または、
    (ii)−(CHCHO)−(CH−G−(CHCHO)(CH−(式中、Gは−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−NR−、−NR−C(=S)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−C(=O)−O−、もしくは−O−C(=O)−であり、好ましくは、Gは−NR−C(=O)−もしくは−C(=O)−NR−であり、ここで、xおよびyの一方は1〜18の整数であり、xおよびyの他方は0〜17の整数であるが、但し、x+yは4〜18であり、好ましくは、x+yは6〜16であり、qおよびrのそれぞれは1〜5から独立して選択される整数である)
    の基である、請求項20〜33のいずれか1項に記載の化合物。
  35. Pがタグである、請求項1〜34のいずれか1項に記載の化合物。
  36. Pがビオチンまたはビオチン誘導体である、請求項35に記載の化合物。
  37. Pが標識である、請求項1〜34のいずれか1項に記載の化合物。
  38. Pが蛍光標識である、請求項37に記載の化合物。
  39. 化合物が、
    およびそれらの塩から選択される、請求項1または20に記載の化合物。
  40. 化合物が、
    またはその塩である、請求項1または20に記載の化合物。
  41. 試料中の遊離KDM1Aのレベルをin vitroで決定するための方法であって、
    (i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、ここで、前記化学プローブは請求項1〜40のいずれか1項に記載の化合物である;および、
    (ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aの前記レベルを決定するステップ;
    を含む、前記方法。
  42. 前記試料中の全KDM1Aのレベルを決定することをさらに含む、請求項41に記載の方法。
  43. 前記試料中のKDM1A阻害剤の標的会合を決定するステップをさらに含む、請求項41または42に記載の方法。
  44. 前記標的会合の決定が、試料中の遊離KDM1Aレベルと参照試料中の遊離KDM1Aレベルとの間の比率を計算することを含む、請求項43に記載の方法。
  45. 前記標的会合の決定が、試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルとの間の比率を計算することを含む、請求項43に記載の方法。
  46. 前記標的会合の決定が比率R/RREFを計算することを含み、ここで、Rは試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であり、RREFは参照試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率である、請求項43に記載の方法。
  47. 標的会合が、請求項44〜46のいずれか1項に従って計算された比率を1から差し引いたものとして決定され、ここで、1は完全標的会合に対応し、0は標的会合の非存在に対応する、請求項43に記載の方法。
  48. 試料中のKDM1Aの阻害剤の標的会合をin vitroで決定するための方法であって、
    (i)KDM1Aを化学プローブに接触させる、または曝露するステップであって、ここで、前記化学プローブは、請求項1〜40のいずれか1項に記載の化合物である;
    (ii)前記試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップ;
    (iii)前記試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップ;
    (iv)参照試料において前記化学プローブを使用して遊離KDM1Aのレベルを決定するステップ;
    (v)前記参照試料中の全KDM1Aのレベルを決定するステップ;
    (vi)比率A/Bを計算するステップであって、ここで、Aは試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率であり、Bは参照試料中の遊離KDM1Aレベルと全KDM1Aレベルの比率である;および、
    (vii)ステップ(vi)において計算された比率を1から差し引いたものとして標的会合を決定するステップ;
    含む、前記方法。
  49. KDM1A標的会合の薬力学を評価するために使用される、請求項48に記載の方法。
  50. 前記試料が、KDM1A阻害剤を投与された対象から得られる、請求項41〜49のいずれか1項に記載の方法。
  51. KDM1Aの前記阻害剤が、KDM1Aの不可逆的阻害剤である、請求項43〜49のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前記不可逆的KDM1A阻害剤が、(trans)−N1−((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン、(−)5−((((trans)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)シクロプロピル)アミノ)メチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン、もしくは4−((4−((((1R,2S)−2−フェニルシクロプロピル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)メチル)安息香酸、またはそれらの塩である、請求項51に記載の方法。
  53. 化学プローブが、遊離KDM1Aを捕捉または検出するために使用される、請求項41〜52のいずれか1項に記載の方法。
  54. 化学プローブ中のPがタグであり、化学プローブは好適な捕捉または検出剤により捕捉または検出される、請求項53に記載の方法。
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