JP2019510880A5 - - Google Patents

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近年、低排出量及び良好な燃費効率を可能とする自動車の軽量化を実現するとともに、自動車の衝撃安全性を向上するために、高強度自動車部品の需要が著しく増加している。このため、高延性及び高強度の鋼シートが開発されている。しかしながら、上記高延性及び高強度の鋼シートを用いた自動車の軽量化には限界がある。そのため、さらに自動車の軽量化を図るために、低比重を有する鋼シート等の軽量材料を用いる必要がある。このような低比重を有する鋼シートは、強度及び延性の値が非常に高いが、ライバル材料に比べて比較的安価であり、市場の要求を満たすことができる代替品と考えられる。軽量化を達成するための鋼材と比較して、低密度を有するアルミニウム合金が考えられる。しかしながら、アルミニウム合金の延性、加工性及び溶接性は、一般的に、鋼のそれより劣る。現在、自動車に用いられる高延性及び高強度の鋼は、二相(DP)鋼及び変態誘起塑性(TRIP)鋼等の先進高強度鋼(AHSS)が典型的である。ベイナイトと10%以下の残留オーステナイトとを含む組織を形成するために、Si、Mn、P、Al及びBが添加され、それにより、引張強度が500〜700MPaまで増加する。しかしながら、ベイナイト組織と残留オーステナイト組織との変形能の差により、成形性が低下するため、高い成形性が要求されない自動車部品で限定的に用いられている。このような鋼では、フェライトにマルテンサイト又は残留オーステナイトを含有させることにより、強度及び延性が得られる。このような鋼は、転位すべり(dislocation glide)機構によって変形しやすく、異種のミクロ組織間の界面により高強度で良好な延性を有するものに限られる。自動車部品用の高延性及び高強度の鋼として、15%以上のMnを含むTWIP(Twinning induced plasticity)鋼も提案されている。TWIP鋼は、単相オーステナイトミクロ組織及び改善された強度−延性特性を有するが、降伏強度は40%〜60%であり、自動車構造部品に十分な剛性を付与することが困難である。TWIP鋼はまた、処理後の水素吸収によって引き起こされる遅れた破断に問題がある。さらに、高Mn含有鋼の密度は、AHSSに比べて有意に低下しない。近年、アルミニウム等の軽元素の添加により低比重を有する高強度及び高延性の鋼シートが開発されている。低炭素鋼に8%以下のAl及び10%〜30%のMnを添加することによってオーステナイト系鋼シートを形成する典型的な例が、EP0889144に開示されている。開示された鋼シートは、炭素含有量が非常に低い(トランプ要素のみとして存在する)ため、多量のMnが添加されてオーステナイトが安定化される。しかしながら、開示されたシートが変形すると、オーステナイトがマルテンサイトに変態しやすくなり、それにより、延性が低下する場合がある。JP2006−176843には、90%以上のオーステナイト、5%以下のフェライト、及び1%以下の(Fe,Mn) AlC相を含む組織を有する、延性に優れる高強度及び低密度の鋼シートであって、比重が6.8未満であり、引張強度が700MPa以上であり、伸びが50%以上である鋼シートが開示されている。
Figure 2019510880
Figure 2019510880

Claims (12)

  1. 高延性を有する低密度及び高強度のオーステナイト系鋼ストリップ又はシートであって、
    重量%で、
    0.65〜0.9%のC;
    0〜0.5%のSi;
    5.0〜20.0%のMn;
    5.5〜11.0%のAl;
    0.001〜0.05%のN;
    0.02%以下のP;
    0.02%以下のS;
    を含み、
    必要に応じて、
    0.001〜0.01%のCa;
    0.01〜0.2%のTi;
    0〜5.0%のCr
    〜2.0%のCu;
    0〜1.0%のMo;
    0〜0.5%のV;
    0〜0.2%のNb;
    0〜0.2%のZr;
    0〜0.0050%のB;
    0〜0.2%のSb;
    の1種以上を含み、
    残部がFe及び不可避的不純物であり
    0%〜100面積%のオーステナイト、30〜0面積%のフェライト及び0〜5面積%のκ−(Fe,Mn)AlC−炭化物相を含むミクロ組織を有し、
    降伏比YS/UTSが0.60以上であり、
    Mn/Siが>40であ
    密度が7.3g/cm 未満であり、
    引張強度が750MPa以上であり、
    ゲージ長さ50mmでの伸びが25%以上である、前記鋼ストリップ又はシート。
  2. モリブデン含有量が0.04%以下である、請求項1に記載の低密度及び高強度の鋼。
  3. 等の他の炭化物の量が、面積で1%未満である、請求項1又は2に記載の低密度及び高強度の鋼。
  4. 炭化物のサイズが、直径で1μm未満である、請求項1〜のいずれか一項に記載の低密度及び高強度の鋼。
  5. Mn/Siが>50である、請求項1〜のいずれか一項に記載の低密度及び高強度の鋼。
  6. 重量%で、
    0.65〜0.9%のC;
    0〜0.5%のSi;
    5.0〜20.0%のMn;
    5.5〜11.0%のAl;
    0.001〜0.05%のN;
    0.02%以下のP;
    0.02%以下のS;
    を含み、
    必要に応じて、
    0.001〜0.01%のCa;
    0.01〜0.2%のTi;
    0〜5.0%のCr
    〜2.0%のCu;
    0〜1.0%のMo;
    0〜0.5%のV;
    0〜0.2%のNb;
    0〜0.2%のZr;
    0〜0.0050%のB;
    0〜0.2%のSb;
    の1種以上を含み、
    Mn/Siが>40であり、
    残部がFe及び不可避的不純物である、請求項1に記載の、高延性を有する低密度及び高強度のオーステナイト系鋼ストリップ又はシートを製造する方法であって、
    連続鋳造法、インゴット鋳造法又はストリップ鋳造法により厚い又は薄いスラブを製造する工程と、
    スラブ、インゴット又はストリップの温度を1050〜1250℃に加熱(又は再加熱)又は均質化する工程と、
    1050℃を超える熱間圧延開始温度で、50%を超える総圧下率まで第1の熱間圧延を行う工程と、
    最終熱間圧延厚さまで第2の熱間圧延を行う工程であって、仕上圧延温度が850℃より高い温度である工程と、
    次いで行われる
    (1)1℃/sより高い冷却速度で200℃未満の温度に冷却し、次いで、ストリップを巻く工程、又は
    (2)15℃/sより高い冷却速度で450℃〜700℃の範囲の温度に冷却し、次いで、ストリップを巻き、ストリップを800〜1100℃の温度でアニーリングし、次いで、1℃/sより高い冷却速度で200℃未満の温度に冷却する工程と
    を含む、方法。
  7. Mn/Siが>50である、請求項に記載の方法。
  8. Mo含有量が0.04%以下である、請求項又はに記載の方法。
  9. 熱間圧延された鋼シートを巻き取った後、
    巻き取られた鋼シートを、30〜80%の総圧下率で冷間圧延する工程、
    冷間圧延された鋼シートを、1℃/s〜50℃/sの速度で、650〜1100℃の範囲のアニーリング温度に5秒〜5時間加熱する工程、
    アニーリングされた鋼シートを、1℃/s〜100℃/sの速度で冷却する工程
    をさらに含む、請求項のいずれか一項に記載の方法。
  10. Zn、Zn−Fe、Zn−Al、Zn−Mg、Zn−Al−Mg、Al−Si及びAl−Mg−Siから選択される金属コーティングを、鋼シートの一方又は両方の面にめっきする工程をさらに含み、一方又は両方のコーティング層の厚さが10〜200μmである、請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜のいずれか一項に記載の鋼ストリップ又はシートの、高強度自動車部品等の自動車部品を製造するための使用。
  12. 請求項11に記載の部品の使用。
JP2018546002A 2016-03-01 2017-02-28 高延性を有する低密度及び高強度のオーステナイト系鋼ストリップ又はシート、該鋼の製造方法及びその用途 Pending JP2019510880A (ja)

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