JP2019507740A - パクリタキセル医薬組成物、その医薬調製物、その調製方法及びその使用 - Google Patents

パクリタキセル医薬組成物、その医薬調製物、その調製方法及びその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】新たなるパクリタキセル医薬組成物及びその経口の固形調製物を提供すること。【解決手段】本発明はパクリタキセル医薬組成物及び医薬調製物、その調製方法及びその使用に関する。パクリタキセル組成物は、有効成分としてパクリタキセルを含み、かつ、担体材料としてヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体を含む。パクリタキセル調製物は、経口の固形調製物の形状である。パクリタキセル組成物及びその医薬調製物は、哺乳類における悪性腫瘍及び適切な病気を予防及び処置するための薬剤の調製に使用することができる。【選択図】無し

Description

本出願は、2016年2月4日に出願された中国出願番号201610080378.6、発明の名称「パクリタキセル医薬組成物、その医薬調製物、その調製方法及びその使用」の優先権を主張する。その内容はその全体が引用によって本願に組み込まれる。
パクリタキセル医薬組成物、その医薬調製物(ないし製剤)、その調製方法及びその使用、特に有効成分としてパクリタキセルを含む医薬組成物、並びに該医薬組成物を含む医薬調製物、その調製方法及びその使用(ないし用途)が提供される。
パクリタキセル(PTX)は、イチイ属の植物(Taxus plants)から抽出される天然のアルカロイドである。その化学名は、5β,20−エポキシ−1,2α,4,7β,10β,13α−ヘキサヒドロキシタキサン−11−エン−9−オン−4,10−ジアセタート−2−ベンゾアート−13[(2′R,3′S)−N−ベンゾイル−3−フェニルイソセリンエステル]である。構造式は以下のようである。
Figure 2019507740
新たなタイプの抗マイクロチューブル薬剤として、パクリタキセルは、微小管(マイクロチューブル)の安定性を維持し、かつ、微小管の脱集合化(分離)を阻害しつつ微小管の集合(聚合)を促進することによって細胞分裂を阻害する。インビトロでの実験では、パクリタキセルが驚くべき放射線増感作用を有し、細胞が放射線療法に対して感受性の期間であるG2期及びM期に細胞(分裂)を停止(中止)できることが示されている。パクリタキセルは、細胞微小管を安定させるというその独特のメカニズム、良好な治療効果、広範なスペクトル及び副作用がほとんど無いことに起因して、抗癌剤の第1の選択肢として国際的に認識されている。現在では、パクリタキセルは、卵巣癌、子宮頸癌、乳癌、肺癌、喉頭癌及び食道癌などの種々の悪性腫瘍の処置において広範囲に亘って使用される。
現在では、臨床において最も一般的に使用されるパクリタキセル注射は、主に、例えば、ブリストル・マイヤーズスクイブ社のTaxol(登録商標)、フォールディング社のAnzatax(登録商標)、及び(中国)国産のPaclitaxel(登録商標)及びTaxol(登録商標)などを含む。それらの全てが、6mg/mLのパクリタキセル注射液を調製するようにポリオキシエチレンヒマシ油(Cremophor EL)及び無水アルコールの50:50(v/v)混合溶媒の中にパクリタキセルを溶解することによって、調製されている。しかしながら、上述の市販の製造物の全てが多量のCremophor ELを含み、Cremophor ELはインビボにおいてヒスタミン放出を生じさせるだろうから、結果として投与後に一部の患者において薬剤性発疹、多呼吸、気管支けいれん、低血圧症などの深刻なアレルギー反応を引き起こすだろう。この視点において、現在では、アレルギー反応を阻止するためにデキサメタゾン及びアミノフィリンなどのコルチコステロイド又は抗ヒスタミン剤が投与前に使用される。それでも、2%を上回って重篤なアレルギー反応が未だに生じており、そして死亡すら生じている。更に、これらのパクリタキセル注射液の中のCremophor ELは、ポリビニルクロリド製のプラスチックパイプ及び輸液バッグと接触した際に、多量の可塑剤ジエチルエチルフタラートを浸出させ得るため、毒性をもたらす。更に、製品は希釈後に非常に不安定であり、24時間を超えると顆粒状の沈殿物が形成されるだろうから、臨床上の使用において大きなリスクをもたらす。これらの問題点は、パクリタキセル注射液製品の適用を厳しく制限する。
そのため、臨床上の使用に関して、Abraxane(登録商標)(注射用のパクリタキセル・アルブミンナノ粒子懸濁液)、Lipusu(登録商標)(注射用のパクリタキセル・リポソーム)及びGenexolo-paclitaxel(登録商標)(注射用のパクリタキセル−ポリ乳酸ポリエチレングリコールミセル)など、非常に少数のパクリタキセル調製物が認可されているに過ぎない。それにもかかわらず、これらの静脈内投与用注射液の適用は病院での医療監督下で実行する必要があり、患者に対して不便さをもたらす。そのため、柔軟な投与、低価格、患者の高いコンプライアンスをもたらす経口の固形調製物がより有利であることは明白である。
しかしながら、経口の固形調製物のためのパクリタキセル医薬組成物の開発は、パクリタキセルの低い水溶性に起因して、未だに遅遅としたものである。パクリタキセルは11.99のpKaを有し、その水への溶解度は約10μg/mLより低く(0.1〜<10μg/mLと報告されている)、そして、パクリタキセルの構造中に官能性塩形成基が欠落していることは、塩として調製することによる溶解度の改善を不可能にしている。さらに、流出タンパク質であるP−糖タンパク質(P−gp)の胃腸粘膜細胞内での流出機能に起因して、血液内に吸収されるパクリタキセルの量が減少し、結果としてパクリタキセルの経口生物学的利用度が更に低下する(約2%)。
従って、新たなるパクリタキセル医薬組成物及びその経口の固形調製物の開発が望まれている。
1つの視点において、有効成分としてパクリタキセルを含み、かつ、担体材料としてヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体を含むパクリタキセル医薬組成物が提供される。
他の視点において、本発明のパクリタキセル医薬組成物及び医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬調製物(ないし製剤)も提供される。医薬調製物は、粉末、顆粒、丸薬、カプセル又は錠剤など、経口固形調製物の形状のものである。
他の視点において、パクリタキセル医薬組成物及びその医薬調製物を調製する方法も提供され、ホットメルト押し出し及びスプレー乾燥を含むがそれらに限定されない。
他の視点において、悪性腫瘍及び関連病の予防及び処置のための薬剤の製造におけるパクリタキセル医薬組成物又はその医薬調製物の使用が提供される。
他の視点において、悪性腫瘍及び関連病の予防及び処置を必要とする被験者に対して本発明のパクリタキセル医薬組成物又はその医薬調製物を投与することを含む、悪性腫瘍及び関連病を予防及び処置する方法も提供される。
他の視点において、悪性腫瘍及び関連病の予防及び処置における使用のための本発明のパクリタキセル医薬組成物又はその医薬調製物も提供される。
図1は各製造物のX−RDパターンを示す。ここで「1」はバルク状薬剤物質としてのパクリタキセルを表わし、「2」はパクリタキセル−PVP K30−TPGSの物理的混合物を表わし、そして「3」は比較組成物1−1を表わす。 図2は、各製造物のX−RDパターンを示す。ここで、「1」は、バルク状薬剤物質としてのパクリタキセルを表わし、「2」は、パクリタキセル−HPMCAS−TPGSの物理的混合物を表わし、「3」は、本発明の医薬組成物2−4を表わす。 図3は、ビーグル犬への本発明の医薬組成物2−4及びORAXOL(商標)の投与後のパクリタキセルの平均血漿薬剤濃度−時間曲線である。
本発明は、更に以下に詳細に示される。記載は本発明を表記することを意図したものであり、発明を限定することを意図したものではないと理解されるべきである。
定義
他に定義されない限り、本願において使用した技術的及び科学的用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。矛盾が存在する場合には、本願によってもたらされる定義が優先されるだろう。量、濃度、あるいは他の値又はパラメータが範囲、好ましい範囲、あるいは好ましい上限値又は好ましい下限値の形式で表現される場合には、それは、範囲が具体的に開示されているか否かにかかわらず、範囲のいずれかの上限又は好ましい値と範囲いずれかの下限又は好ましい値との組み合わせによって構成されるので、具体的に開示されるいずれかの範囲と同等であると理解されるべきである。特記されない限り、本願にリストされる数値範囲は、範囲の端点及び範囲内の全ての整数及び分数(少数)を含む。
用語「約」、「およそ」とは、変更可能な数値と組み合せて使用される場合に、一般的には変更可能な値及び変更可能な全ての値が、実験上の誤差の範囲内(例えば、平均値に関して95%の確度の範囲内)、具体的に示される値の±10%又はより幅広い範囲の範囲内であることを意味する。
用語「化学量論比」とは、ある重量比に従った種々の物質の調製について言及するものである。例えば、本発明において、有効成分としてのパクリタキセル及び担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体、任意的に追加されるポリエチレングリコール1000ビタミンEスクシナート(TPGS)が具体的な重量比によって調製される。
用語「医薬的に許容可能な」とは、合理的な利益/リスク割合を有し、かつ、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などが無く、使用目的に関して有効な、通常の範囲の医学的判断の範囲内での患者の組織との接触を意味する。
用語「アモルファス(不定形)状態で分散している」とは、アモルファス状態の担体材料の中に薬剤が実質的に分散しており、単一相を形成する材料がもたらされていることを意味する。例えば、薬剤は完全にアモルファス状態で存在することができ、すなわち、粉末X線回折での検出において結晶回折に特徴的なピークが明らかに存在しない。本発明においてこの用語は、有効成分としてのパクリタキセルが、アモルファス状態の担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体の中に完全に分散しており、単一相を形成する医薬組成物(固体分散体又は固溶体)がもたらされていることを意味する。
用語「溶解された」、「アモルファス状態で分散している」、「固体分散体」及び「固溶体」は、本発明においてこれらの形状のいずれか及び全てのものをカバーする。これらの用語は、本願において、種々の調製段階及び種々の温度の本発明の医薬組成物を記載するために便宜的に使用される。
用語「医薬調製物(ないし製剤)」、「医薬調製物製品」、「医薬投与形態」、「投与形態」などは、処置の必要がある患者に対して投与される薬剤を意味し、それは粉末、顆粒、丸薬、カプセル、錠剤、溶液又は懸濁液、パッチなど、固形状又は液体状であり得る。
用語「医薬組成物」とは、有効成分としてのパクリタキセル、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体、及び任意的に追加されるTPGSを含む固体分散体の形状の薬剤−担体組成物を意味する。
用語「ブランク組成物」とは、有効成分(すなわち、パクリタキセル)を含まないが、対応する医薬組成物と比較して他の構成要素を含む固体分散体の形状の組成物を意味する。
用語「物理的混合物」とは、有効成分としてのパクリタキセル及び担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体及び任意的に追加されるTPGSを物理的な混合のみによって調製した混合物を意味する。
用語「血漿薬剤濃度(Tmax)のピーク時間」とは、投与後の薬剤の最大の血漿薬剤濃度(Cmax)に到達するまでの平均時間を意味する。
用語「ピーク血漿薬剤濃度(Cmax)」とは、薬剤投与後の血漿内のピーク薬剤濃度を意味する。
用語「AUC0−∞」とは、薬剤投与後の0〜∞にわたる期間における血漿薬剤濃度の平均曲線下積分面積を意味する。
用語「AUC0−t」とは、薬剤投与後の0〜tにわたる期間における血漿薬剤濃度の平均曲線下積分面積を意味する。
用語「平均血漿薬剤濃度(Cave)」とは、薬剤投与後の0〜tにわたる期間における血漿薬剤濃度の平均曲線下積分面積(AUC0−t)を放出時間tで除算することによって得られる平均血漿薬剤濃度を意味する。
用語「血漿薬剤濃度の変動」とは、平均血漿薬剤濃度(Cave)に対するピーク血漿薬剤濃度(Cmax)の割合を意味する。好ましいCmax/Caveは3以下である。そのような割合は、より高い割合によって生じる有害な薬剤副作用を回避しつつ、処置窓における平均濃度をもたらす。
用語「生物学的利用度(ないし活用度)(Bioavailability:BA)」とは、投与後にターゲット組織によって利用され得る薬剤又は治療上の活性物質の程度を意味する。一般的には医薬調製物の生物学的利用度は、吸光度パーセンテージとして表現される、例えば、静脈内注射(i.v.)又は相等(相同)の経路(p.o.)を介した薬剤の参照製剤(R)に対する非血管の経路(例えば、経口、p.o.)を介して投与されたテスト製剤(T)の濃度−時間曲線下面積(AUC)の割合を意味する。テスト試薬及び参照試薬の投与経路の間の類似性及び差に従って、絶対的BAと相対的BAとに区分することができる。更に、ドーズ(D)が異なり得ることを考慮すると、計算式は以下のものとなる。

絶対的な生物学的利用度(絶対的BA)=AUCpo×Div/AUCiv×Dpo ×100%

相対的な生物学的利用度(相対的BA)=AUCT×DR/AUCR×DT ×100%
上記式においてAUCはAUC0−t、すなわち薬剤投与後の0〜tの期間にわたる血漿薬剤濃度の曲線の下の平均積分面積を意味する。
医薬組成物、その医薬調製物及びその調製物
有効成分としてパクリタキセルを含み、かつ、担体材料としてヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体を含むパクリタキセル医薬組成物が提供される。
本発明の一実施形態において、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート(HPMCP)、ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシナート(HPMCS)、ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリタート(HPMCT)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートフタラート(HPMCAP)、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートマレアート(HPMCAM)からなる群から選択される1以上のものである。
本発明の好ましい実施形態において、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体は、HPMCAS、HPMCT及びHPMCAMからなる群から選択される1以上のものである。本発明のより好ましい実施形態において、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体は、HPMCASからなる群から選択される。
本発明の好ましい実施形態において、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体は、以下のアセチル系の内容物及びスクシニル系の内容物を有する少なくとも1つのHPMCASから選択される。
(i)HPMCASの総重量を基準として5〜9wtの平均アセチル基含量及び14〜18wt%の平均スクシニル基含量を有するHPMCAS
(ii)HPMCASの総重量を基準として7〜11wt%の平均アセチル基含量及び10〜14wt%の平均スクシニル基含量を有するHPMCAS
(iii)HPMCASの総重量を基準として10〜14wt%の平均アセチル基含量及び4〜8wt%の平均スクシニル基含量を有するHPMCAS
本発明の特に好ましい実施形態において、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体は、HPMCASの総重量を基準として7−11wt%の平均アセチル基含量及び10−14wt%の平均スクシニル基含量を有するHPMCASから選択される。
より具体的には、本発明の非常に特別な好ましい実施形態において、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体(単数又は複数)は、例えば、信越社のAQOAT(登録商標)AS-L、AQOAT(登録商標)AS-M及びAQOAT(登録商標)AS-H、並びに、アシュランド社のAquaSolve(商標)L、AquaSolve(商標)LM、AquaSolve(商標)LH及びAquaSolve AS(商標)L、AquaSolve AS(商標)M、AquaSolve AS(商標)Hの1以上の市販の製造物から選択することができるが、それらに限定されない。
本発明の非常に特別な好ましい実施形態において、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体は、AQOAT(登録商標)AS-Mからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、有効成分としてのパクリタキセル及び担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体の重量比は、約1:1〜約1:10、好ましくは約1:1〜約1:5、より好ましくは約1:1〜1:3であり、例えば、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10などを含むがそれらに限定されない。
更に、本発明の他の一実施形態において、パクリタキセル医薬組成物は、ポリエチレングリコール1000ビタミンEスクシナート(D−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシナートとして知られ、TPGS、ビタミンE TPGS、又はトコフェルソランとしても知られている)を更に含むことができる。TPGSは、ビタミンEスクシナート(VES)及びポリエチレングリコール(PEG)1000のエステル化によって形成されるビタミンEの水溶性の誘導体であり、そして、約1513の相対的分子量を有し、米国薬局方において登録されている。TPGSは、本発明の医薬組成物において溶解剤(ないし可溶化剤:solubilizer)として作用し、薬剤の浸出(流出)に対して影響を与えることによって経口の生物学的利用度を更に改善することができる。
本発明の他の実施形態において、TPGSは、例えば、BASF社から購入される市販の製品Kolliphor(登録商標)TPGSであり得るが、それに限定されない。
本発明の他の一実施形態において、TPGSは、Kolliphor(登録商標)TPGSである。
本発明のパクリタキセル医薬組成物において使用されるTPGSの量は特に限定されず、実用的なシチュエーションに従って調節することができる。一般的には、TPGSの量は、有効成分としてのパクリタキセル及び担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体の総重量を基準として、約1〜20wt%、好ましくは5〜15wt%、より好ましくは5〜10wt%であり、より好ましくは10〜15wt%ですらあり、例えば、5wt%、8wt%、10wt%、12wt%、15wt%、20wt%などを含むがそれらに限定されない。
更に、本発明のパクリタキセル医薬組成物を含む医薬調製物も提供される。
本発明の他の実施形態において、上述の医薬組成物に加えて、本発明のパクリタキセル医薬調製物は追加の医薬的に許容可能な賦形剤(単数又は複数)も含むことができる。
本発明の他の実施形態において、医薬的に許容可能な賦形剤は、界面活性剤、pH調節剤、希釈剤、崩壊剤、結合剤、及び潤滑剤の1以上を含むが、それらに限定されない。
本発明の他の実施形態において、界面活性剤は、アニオン性の、カチオン性の、両性イオン性の、又は非イオン性の界面活性剤又はその混合物であり得る。本発明の他の好ましい実施形態において、界面活性剤は両性イオン性の又は非イオン性の界面活性剤又はその混合物である。本発明の更なる他のより好ましい実施形態において、界面活性剤は2以上の界面活性剤の混合物である。
界面活性剤は、本発明の医薬調製物の具体的な成分及び組成に従って選択することができる。
本発明の他の好ましい実施形態において、本発明に適する界面活性剤は、以下の物質から選択される1以上のものであり得る。
−−ポリオキシエチレングリセロールトリリシンオレアート、ポリオキシエチレンエーテル35ひまし油(Cremophor EL、BASF)などのポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(単数又は複数)
−−ポリオキシエチレングリセリルステアラート
−−ポリエチレングリコール40水素付加ひまし油(Cremophor RH40)又はポリエチレングリコール60水素付加ひまし油(Cremophor RH60)などのポリエチレングリコールひまし油誘導体(単数又は複数)
−−ポロキサマー124、ポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー388又はポロキサマー407(BASF)などの、ポリオキシエチレン ポリオキシプロピレンブロック共重合体又はポリオキシエチレン ポリプロピレングリコールとしても知られている、エポキシエタン及びエポキシプロパンのブロック共重合体
−−ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート(Tween 80)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアラート(Tween 60)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート(Tween 40)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート(Tween 20)などの、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノ脂肪酸エステル
−−PEG−200モノラウラート、PEG−200ジラウラート、PEG−300ジラウラート、PEG−400 ジラウラート、PEG−300ジステアラート又はPET−300ジオレアートなどのポリエチレングリコールの脂肪酸エステル
−−プロピレングリコールモノラウラートなどのアルキレングリコールの脂肪酸モノエステル
−−ソルビタンモノラウラート(Span 20)、ソルビタンモノオレアート、ソルビタンモノパルミテート(Span 40)又はソルビタンステアラートなどのソルビタン脂肪酸モノエステル
本発明の他の好ましい実施形態において、本発明に適する界面活性剤は、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(単数又は複数)、エポキシエタン及びエポキシプロパンのブロック共重合体の1以上であり、特に好ましくはCremophor RH40及び/又はポロキサマー188である。
本発明の他の実施形態において、本発明に適するpH調節剤は、クエン酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、リンゴ酸、こはく酸、 シュウ酸、マロン酸、安息香酸、マンデル酸及びアスコルビン酸からなる群から選択される1以上のものであり得、好ましくはクエン酸である。
本発明の他の実施形態において、本発明に適する希釈剤は、微結晶性セルロース、デンプン、アルファ化でんぷん、ラクトース、マンニトール、亜リン酸カルシウムからなる群から選択される1以上のものであり得る。
本発明の他の実施形態において、本発明に適する崩壊剤は、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、デンプンカルボキシメチルナトリウム、クロスリンクしたポリビニルピロリドン(すなわち、クロスポビドン)、低置換度のヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)、及びデンプンヒドロキシメチルからなる群から選択される1以上のものであり得る。
本発明の他の実施形態において、本発明に適する結合剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、又はヒプロメロースからなる群から選択される1以上のものであり得る。
本発明の他の実施形態において、本発明に適する潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、シリカ、タルク、ステアリン酸、及び水素付加植物油からなる群から選択される1以上のものであり得る。
上記のリストした医薬的に許容可能な賦形剤は例示的な及び代表的なものに過ぎないことに注意すべきである。従って、本発明の医薬調製物は、上記のリストした医薬的に許容可能な賦形剤に限定されない。当業者であれば、本発明の保護範囲を超えること無く、通常の技術に従って上記の賦形剤を種々に変更、修飾又は均等物で置き換えることができる。
本発明の一実施形態において、医薬調製物は経口の固形調製物である。例えば、粉末、顆粒、丸薬、カプセル又は錠剤の形状のものである。
パクリタキセル医薬組成物を調製する方法も提供される。該方法は、ホットメルト(触解)押し出し及びスプレー乾燥を含むがそれらに限定されない。
本発明の一実施形態において、ホットメルト押し出しは、パクリタキセル医薬組成物を調製することに適用される。該方法は以下のステップを含む。
化学量論比において有効成分としてのパクリタキセル、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体及び任意的に追加されるTPGSを、約120℃〜約180℃に予熱されたホットメルト押し出し機に供給し、そして押し出された混合物を冷却、粉砕して、ふるいにかけて、本発明のパクリタキセル医薬組成物を取得する。
本発明の他の実施形態において、ホットメルト押し出しはパクリタキセル医薬組成物を調製することに適用されるが、本発明のターゲット製造物を取得できるならば、供給の順序に特定の制限は無い。
本発明の好ましい実施形態において、ホットメルト押し出しは、パクリタキセル医薬組成物を調製することに適用され、ここでパクリタキセル、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体及び任意的に追加されるTPGSは、供給の前に化学量論比で混合されるか、又は上述の成分は、事前の混合無しに直接的に供給される。
本発明の他の実施形態において、冷却方法に関しては特別な制限が無い。それは、空冷、水冷、機械的な冷却などを含み得る。
本発明の方法に適するタイプの押し出し機の型も特に制限されず、単一スクリュ式又はツインスクリュ式のホットメルト押し出し機を含むが、それらに限定されない。
本発明の一実施形態において、パクリタキセル医薬組成物を調製するためのツインスクリュ式押し出し機が適用される。この場合には、スクリュの回転タイプについての特別な制限は無く、それは共回転、カウンタ回転、及び二重円錐スクリュ回転モードを含むが、それらに限定されない。
本発明の好ましい実施形態において、本発明のパクリタキセル医薬組成物を調製するために、共回転ツインスクリュ式押し出し機が適用される。
本発明の好ましい実施形態において、ホットメルト押し出し機の融解温度は、約120〜約190℃、好ましくは120〜180℃、好ましくは120〜170℃、より好ましくは120〜160℃、更により好ましくは120〜150℃、最も好ましくは140℃に設定され、例えば120℃、130℃、140℃、150℃、160℃、170℃及び180℃などを含むがそれらに限定されない。
本発明の他の好ましい実施形態において、スクリュの回転速度は約50〜約500rpm、好ましくは100〜500rpm、より好ましくは150〜500rpm、更に好ましくは150〜200rpm、最も好ましくは150rpmであり、例えば50rpm、100rpm、150rpm、200rpm、250rpm、300rpm、350rpm、400rpm、450rpm、500rpmなどを含むがそれらに限定されない。
本発明の他の好ましい実施形態において、スクリュの直径に対する長さの割合(L/D)は、約15〜約40、好ましくは約15〜約35、より好ましくは約15〜約30、更に好ましくは約15〜約25、最も好ましくは約20〜約30、最も好ましくは約25であり、例えば15、18、20、25、30、35、40などを含むがそれらに限定されない。
融解温度が低すぎる場合には、L/Dが短か過ぎ、スクリュの回転速度が遅過ぎであり、ホットメルトプロセスに供される熱エネルギー及び機械的エネルギーが不十分であるだろう。それにより、パクリタキセル、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体(単数又は複数)及び任意的に追加されるTPGSが融解状態を形成できず、結果的に融解した担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体(単数又は複数)の中にパクリタキセルが均一に分散できなくなる。パクリタキセルが担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体(単数又は複数)と完全に混合したとしても、低い融解温度に起因して、完全にアモルファス状態で分散している固体分散体(固溶体)を形成する単一の相が取得できない。
一方で、融解温度が高すぎる場合には、L/Dが長過ぎであるか、又はスクリュ回転速度が速過ぎであり、ホットメルトプロセスに供される熱エネルギー及び機械的エネルギーが過剰であるだろう。完全にアモルファス状態で分散している固体分散体(固溶体)を形成する単一の相が取得されたとしても、パクリタキセル、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体(単数又は複数)及び任意的に追加されるTPGSの不必要な溶解度がもたらされるだろう。
従って、本発明の方法に適するホットメルト押し出し機の融解温度、スクリュ回転速度及びスクリュの直径に対する長さの割合を選択することが極めて必要である。
実験によって示されるように、本発明の方法に従って調製されるパクリタキセル医薬組成物において、パクリタキセルは、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体の中に完全に分散しているか、又はアモルファス状態で溶解している。
所望であれば、本発明のパクリタキセル医薬組成物を、医薬的に許容可能な賦形剤(単数又は複数)と混合し、そして特別な設備を使用して種々のタイプの経口の固形調製物に調製することができる。例えば、錠剤は、単一のパンチ錠剤マシーン(Shanghai Tianfan Pharmaceutical Machinery Factory, type DP-5)使用して錠剤化することによって調製することができる。あるいは、それは、臨床上の適用を促進するために、他の設備によって粉末、顆粒、丸薬又はカプセルに調製することができる。
悪性腫瘍及び関連病の予防及び処置のための薬剤の製造におけるパクリタキセル医薬組成物及びその医薬調製物の使用も提供される。
有利な効果
先行技術と比較して、本発明の医薬組成物及びその医薬調製物の調製方法は、単純であり、かつ、特にホットメルト押し出しプロセスの操作が容易である。製造物は容易に研磨することができ、良好な加圧性、良好な再現性を有し、大規模に生産することができ、そして実験は、本発明の方法によって取得される医薬組成物において担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体の中でパクリタキセルが完全にアモルファス状態で分散していることを示す。
本願発明者は、バルク状薬剤物質としてのパクリタキセル及び対応する比較例1の組成物と比較して、本発明の有効成分としてのパクリタキセル及び担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体(単数又は複数)を含む医薬組成物の溶解度及びインビトロでの溶出度が顕著に改善されることも、予想されなかったことに、発見した。TPGSを更に添加した場合には、取得される医薬組成物の溶解度及びインビトロでの溶出度は更に増強される。担体材料HPMCAS及びTPGSが医薬組成物に対する相乗作用性の可溶化効果を有することが示される。
他の視点において、本願発明者は、バルク状薬剤物質としてのパクリタキセル及び対応する比較調製物ORAXOL(商標)と比較して、本発明の医薬組成物のインビボにおける生物学的利用度が顕著に改善されることも見出した。比較調製物ORAXOL(商標)と比較して、同一の臨床上の治療効果がより低い有効成分の量のみで達成され、従って副作用を低減すること及び薬剤治療コストを削減することが可能である。
本発明の技術的解決策は、具体的な実施例によって以下に更に示される。実施例は単に例示に過ぎず、本発明の保護範囲を制限するとは解釈され得ないことに注意すべきである。本発明は、他の実施形態も有し得るし、又は種々の仕方で実施又は実行され得る。
他に特定されない限り、全てのパーセンテージ、割合、比率及び同様のものは、重量に基づいて計算される。
パクリタキセル医薬組成物の物理化学的特徴を評価及び測定する方法
粉末X線回折(X−RD):適切な量のバルク状薬剤物質のパクリタキセル、物理的混合物、比較組成物又は本発明の医薬組成物は、それぞれ重量が測定される。粉末X線回折のパターンは、Cuターゲット、45kv電圧及び45mA電流の条件の下で記録される(BRUKER社によって製造されたD8 ADVANCE型 X線回折装置)。
見かけ上の溶解度の測定:過剰量の医薬組成物(複数)の重量を測定し、容器の中に入れた。pH6.8のリン酸バッファ溶液をそれぞれに添加した。リン酸バッファ溶液の量(体積)は、容器の容量の約2/3であった。次に、容器を、振盪台において37℃で3時間振盪した。結果として生じた溶液を45μmのフィルターメンブレンを用いてろ過し、次に、ろ液を収集して、適切な量のメタノールで更に希釈し、ボルテックスに供して混合し、そして、HPLCによって解析した。
ここで、HPLCの解析パラメータは以下のようである:
Figure 2019507740
溶出度測定:
Figure 2019507740


ここで、pH6.8は、ヒト腸管(小腸)をシミュレートする環境を表わす。
溶出したサンプルの解析:溶出度測定テストにおいて取得した溶液を0.45μmのフィルターメンブレンで濾過し、次に、ろ液を収集して、適切な量のメタノールで更に希釈し、ボルテックスに供して混合し、そして、HPLCによって解析した。溶出したサンプルのHPLC解析方法は、溶解度測定において述べた上述のHPLC解析方法と同一である。
比較例1 パクリタキセル−PVP K30医薬組成物(本発明ではない)
1.調製
1)組成物:パクリタキセル−PVP K30医薬組成物/物理的混合物の具体的な組成物が表1−1に示される。
2)調製:パクリタキセル−PVP K30医薬組成物:表1−1の具体的な組成及び量に従ってパクリタキセル及び担体材料PVP K30(BASFから購入した、商品名Kollidon 30(登録商標))及び任意的に追加されるKolliphor(登録商標)TPGSを、それぞれミキサに入れて均一に混合し、そして共回転ツインスクリュ押し出し機(Steer Corporation社(インド)のOmicron 12)のホッパに入れるか、又は表1−1の組成及び量に従って上記の成分を直接的に共回転ツインスクリュ押し出し機のホッパに入れた。共回転ツインスクリュ押し出し機の融解温度は約190℃に、そしてスクリュ回転速度は約150rpmにコントロールした。押し出された押出成形物を、冷却、粉砕してふるいにかけ、固体の粉末、すなわちパクリタキセル−PVP K30医薬組成物(比較組成物1−1、1−2と略称される)を取得した。
パクリタキセル−PVP K30物理的混合物:表1−1の具体的な組成及び量に従って、有効成分パクリタキセル及び担体材料PVP K30(BASFから購入した、商品名Kollidon 30(登録商標))及び任意的に追加されるKolliphor(登録商標)TPGSを、物理的に均一に混合して、対応するパクリタキセル−PVP K30物理的混合物を取得した。
要望があれば、上記のように取得される医薬組成物/物理的混合物は、表1−2の医薬賦形剤と均一に混合して製剤化し、対応する医薬調製物を取得する。
表1−1 パクリタキセル−PVP K30医薬組成物/物理的混合物の具体的な組成(重量による割合)
Figure 2019507740

表1−2 パクリタキセル−PVP K30医薬組成物/物理的混合物の賦形剤(重量による割合)
Figure 2019507740

2.物理的及び化学的な特徴の評価
1)粉末X線回折(X−RD)検出:粉末X線回折(X−RD)を使用して、バルク状の薬剤物質/医薬組成物/物理的混合物における有効成分パクリタキセルの分散状態/結晶構造を更に確認した。
図1から分かるように、バルク状薬剤物質のパクリタキセルは、明確な結晶回折の特徴的ピーク(1)を有する。パクリタキセル、担体材料PVP K30及びTPGSを含む物理的混合物もパクリタキセルの結晶回折に特徴的ないくつかのピーク(2)を有し、それは、物理的混合物におけるいくらかの(部分の)パクリタキセルが結晶状態で存在することを示す。それにもかかわらず、パクリタキセル、担体材料PVP K30及びTPGSを含む医薬組成物(すなわち、比較組成物1−1)においてパクリタキセルの結晶に特徴的なピークは消失し、パクリタキセルが医薬組成物中にアモルファス状態(非晶質、ないし不定形状態)で完全に分散していることを示す。
実験は、パクリタキセル及び担体材料PVP K30のみを含む物理的混合物がいくつかの結晶回折に特徴的なピークを同様に有することも示し、それは、物理的混合物の中でいくらかのパクリタキセルが結晶状態で存在することを示す。その一方で、パクリタキセル及び担体材料PVP K30(すなわち、比較組成物1−2)を含む医薬組成物は、パクリタキセル結晶の特徴的なピークが欠落しており、それは医薬組成物の中でパクリタキセルがアモルファス状態で完全に分散していることを示す。
2)見かけ上の溶解度の測定
バルク状薬剤物質のパクリタキセル、比較組成物1−1及び1−2の見かけ上の溶解度を上記の方法に従って測定した。結果は下記表1−3に示される。
表1−3 pH6.8のリン酸バッファ内での見かけ上の溶解度
Figure 2019507740

表1−3から分かるように、バルク状薬剤物質のパクリタキセルと比較して、パクリタキセル及び担体材料PVP K30を含む医薬組成物(すなわち、比較組成物1−2)の溶解度はある程度増加している。更にKolliphor(登録商標)TPGSを添加した時には、医薬組成物(すなわち、比較組成物1−1)の溶解度は顕著に増加しており、これは担体材料PVP K30及びKolliphor(登録商標)TPGSが、医薬組成物に対する相乗作用性の可溶化効果を有することを示す。
3)溶出度の測定
バルク状薬剤物質のパクリタキセル及び比較組成物1−1及び1−2の溶出度を上記の方法に従って測定した。結果は下記表1−4に示される。
表1−4 pH6.8の媒体内での溶出度の変遷
Figure 2019507740

表1−4から分かるように、pH6.8でのバルク状薬剤物質の溶出度は非常に低く、60分間でたった14.8%であるが、パクリタキセル及びPVP K30の医薬組成物(すなわち、比較組成物1−2)の溶出度は60分間で33.6%まで増加する。Kolliphor(登録商標)TPGSの更なる添加の後に、医薬組成物(すなわち、比較組成物1−1)の溶出度は、60分間で52.9%まで増加する。これは、担体材料PVP K30及びKolliphor(登録商標)TPGSが医薬組成物に対する相乗作用性の可溶化効果を有することを示す。
実施例1 パクリタキセル−HPMCAS医薬組成物/物理的混合物(本発明)
1.調製
1)組成物:パクリタキセル−HPMCAS医薬組成物/物理的混合物の具体的な組成は表2−1に示される。
2)調製:
パクリタキセル−HPMCAS医薬組成物:表2−1の具体的な組成及び量に従ってパクリタキセル及び担体材料HPMCAS(具体的にはAQOAT(登録商標)AS-M)及び任意的に追加されるKolliphor(登録商標)TPGSをそれぞれミキサに入れて均一に混合し、そして共回転ツインスクリュ押し出し機(Steer Corporation社(インド)のOmicron 12)のホッパに入れるか、又は表2−1の組成及び量に従って上記の成分を直接的に共回転ツインスクリュ押し出し機のホッパに入れた。共回転ツインスクリュ押し出し機の融解温度は約140℃に、そしてスクリュ回転速度は約150rpmにセットした。押し出された押出成形物を、冷却、粉砕してふるいにかけ、固体の粉末、すなわち本発明のパクリタキセル−HPMCAS医薬組成物(組成物2−1、組成物2−4などと、組成物と略称される)を取得した。
物理的混合物:有効成分パクリタキセル及び担体材料PVP K30及び任意的に追加されるKolliphor(登録商標)TPGSを、表2−1の具体的な組成及び量に従って物理的に均一に混合して、対応する物理的混合物を取得した。
要望があれば、上記のように取得される医薬組成物は、表2−2の医薬賦形剤と均一に混合して、対応する医薬調製物を取得する。例えば、錠剤は、単一のパンチ錠剤マシーン(Shanghai Tianfan Pharmaceutical Machinery Factory, type DP-5)を使用して錠剤化することによって調製することができる。又は、それは、他の設備によって粉末、顆粒、丸薬又はカプセル状に調製することができる。
表2−1 本発明のパクリタキセル−HPMCAS医薬組成物の組成(重量による割合)
Figure 2019507740

表2−2 本発明のパクリタキセル−HPMCAS医薬組成物の医薬賦形剤(重量による割合)
Figure 2019507740

2.物理的及び化学的な特徴の評価
1)粉末X線回折(X−RD)テスト:
粉末X線回折(XRD)を適用して、バルク状薬剤物質/医薬組成物/物理的混合物における有効成分パクリタキセルの分散状態/結晶構造を更に確認した。
図2から分かるように、バルク状薬剤物質のパクリタキセルは明確な結晶回折に特徴的なピークを有し(パターン1)、そして、パクリタキセル及び担体材料HPMCASを含む物理的混合物も同様にいくつかの結晶回折に特徴的なピークを有し(パターン2)、それは、物理的混合物の中でいくらかのパクリタキセルが結晶状態で存在することを示す。それにもかかわらず、本発明の医薬組成物(例えば、組成物2−4)(パターン3)においてパクリタキセルの結晶の特徴的なピークは消失しており、それは医薬組成物の中でパクリタキセルがアモルファス状態で完全に分散していることを示す。
実験は、パクリタキセル及び担体材料HPMCASのみを含む物理的混合物がいくつかの結晶回折ピークを同様に有することも示し、それは、物理的混合物の中でいくらかのパクリタキセルが結晶状態で存在することを示す。その一方で、パクリタキセル及び担体材料HPMCAS(例えば、組成物2−2及び2−3)を含む医薬組成物は、パクリタキセル結晶の特徴的なピーク(パターン3)が欠落しており、それは医薬組成物の中でパクリタキセルがアモルファス状態で完全に分散していることを示す。
2)見かけ上の溶解度の測定
各組成物の見かけ上の溶解度を上記の方法に従って測定した。結果は下記表2−3に示される。
表2−3 pH6.8のリン酸バッファ内での見かけ上の溶解度
Figure 2019507740

表2−3から分かるように、バルク状薬剤物質のパクリタキセル及び比較例1と比較して、パクリタキセル及び担体材料HPMCASを含む本発明の医薬組成物(例えば、組成物2−2)の溶解度は明確に改善されており、それは、担体材料HPMCASが、パクリタキセルに対する可溶化効果を有し、そしてバルク状薬剤物質のパクリタキセルの溶解度及び溶出度を明確に改善することができることを示す。Kolliphor(登録商標)TPGSの更なる添加の後には、医薬組成物(例えば、組成物2−4)の溶解度が大幅に改善され、可溶化効果がより明確になり、それは担体材料HPMCAS及びTPGSが医薬組成物に対する相乗作用性の可溶化効果を有することを示す。更に、比較例1と比較した時には、本発明の医薬組成物の可溶化効果は、対応する比較例1の医薬組成物よりも明確に上回っている。
3)溶出度の測定
各組成物の溶出度を上記の方法に従って測定した。結果は下記表2−4に示される。
表2−4 pH6.8の媒体内での溶出度の変遷
Figure 2019507740

表2−4から分かるように、pH6.8でのバルク状薬剤物質のパクリタキセルの溶出度は非常に低く、60分間でたった14.8%であるが、本発明の医薬組成物2−1(パクリタキセル:HPMCAS=1:1、重量比)の60分間での溶出度は約38.7%であり、より良いものである。そして、担体材料HPMCASの増加によって、本発明の組成物2−2(パクリタキセル: HPMCAS=1:3、重量比)及び組成物2−3(パクリタキセル: HPMCAS=1:5、重量比)の60分間での溶出度は、それぞれ55.8%及び72.7%に増加する。組成物2−2(すなわち、パクリタキセル: HPMCAS=1:3、重量比)を基に、それぞれ対応する量のKolliphor(登録商標)TPGSを更に添加した後には(ここでTPGSの量は、例えばバルク状薬剤物質及び担体材料の10%、5%及び15%に等しい)、驚くべきことに、取得される組成物(例えば、組成物2−6)がバルク状薬剤物質のパクリタキセルの溶出度を顕著に増加させること、例えば、溶出度が60分間で91.3%まで増加することが分かった。特に、Kolliphor(登録商標)TPGSがバルク状薬剤物質及び担体材料の総重量の10%に等しい量で添加される場合には、組成物(例えば、組成物2−4)の60分間での溶出度は55.8%から90.6%へ増加し、そして、120分間での溶出度は59.7%から93.3%へ増加する。
更に、本発明の組成物の溶出度は15分間から120分間まで徐々に増加するが、バルク状薬剤物質のパクリタキセルの溶出度はこの期間の間では顕著に変化しないこともわかる。
上記の実験は、本発明の医薬組成物がパクリタキセルのバルク状薬剤物質及び比較例1と比較してパクリタキセルの溶解度及び溶出度を顕著に改善できることを示す。特に、Kolliphor(登録商標)TPGSが本発明の医薬組成物に対して更に添加される場合には、医薬組成物の溶解度が大幅に改善され、それは、担体材料HPMCAS及びKolliphor(登録商標)TPGSが医薬組成物に対する相乗作用性の可溶化効果を有することを示す。
実施例2 本発明のパクリタキセル−HPMCAS医薬組成物の薬物動態
1.実験上の調製
テスト調製物:
実施例1に従って調製されたパクリタキセル−HPMCAS組成物2−4の錠剤
比較調製物:
ORAXOL(商標):
フェーズIの臨床治験において使用されるパクリタキセル経口液(臨床治験番号NCT01967043、ClinicalTrials.gov)、ここではPEG及びTween80の混合溶液の1mLあたりに30mgのパクリタキセルが含まれる
2.実験方法
ビーグル犬を2つのグループへランダムにグループ分けした。ビーグル犬を1期間の平行試験に供し、試験前の12時間にわたって絶食させた。200mLの温かい水を与えつつ、ORAXOL(商標)及びパクリタキセル−HPMCAS組成物2−4を、それぞれに対して15mg/kgのドーズで経口的に投与した。ORAXOL(商標)及びパクリタキセル−HPMCAS組成物2−4のそれぞれの経口投与5分間、及び投与0.5、1.0、2.0、3.0、4.0、6.0、8.0、12.0時間後に、それぞれ前肢の静脈から3mLの血液を採取して、ヘパリン−コーティングされたテストチューブの中に置いた。次に、テストチューブから2mLを取り出し、10mLの遠心分離チューブの中に置き、その後の使用のために冷蔵庫の中で−20℃で貯留した。
各血漿サンプル内のパクリタキセルの濃度はLC−MS/MS法によって測定した。生物統計は、薬物動態統計ソフトウェアDAS2.0によって計算及び解析した。テスト結果は、図3及び表3−1に示される。
表3−1 パクリタキセルの主要な薬物動態パラメータ
Figure 2019507740

表3−1から分かるように、経口の液体ORAXOL(商標)と比較して、本発明の医薬組成物の相対的な生物学的利用度は265.68%であり、これは本発明の医薬組成物が顕著に改善されたパクリタキセルの生物学的利用度を有することを示す。
更に、図3からわかるように、インビボにおける本発明の医薬組成物の血漿薬剤濃度の変動はより小さく(Cmax/Cave=2.57)、吸収はより穏やかであり、そして血漿薬剤濃度の持続時間はより長い。同様に、図3からは、本発明の医薬組成物が、インビボにおいて約10時間にわたって、ORAXOL(商標)の平均血漿薬剤濃度Caveよりも高い血漿薬剤濃度を維持できることもわかる。従って、本発明の医薬組成物は、インビボにおいてパクリタキセルの吸収を大幅に増加させ、病気の処置により適する。
本発明は典型的な実施形態について詳述されているが、本発明はその詳細なものには限定されない。種々の可能な変更及び置き換えは本発明の趣旨から逸脱することはないので、当業者は従来の試験によって本発明のバリエーション及び均等物を想到することができ、そのためこれらのバリエーション及び均等物の全てが特許請求の範囲に記載された発明の趣旨及び範囲の範疇内である。
中国特許出願公開CN101836958A 中国特許出願公開CN103083240A
物理的混合物:有効成分パクリタキセル及び担体材料HPMCAS及び任意的に追加されるKolliphor(登録商標)TPGSを、表2−1の具体的な組成及び量に従って物理的に均一に混合して、対応する物理的混合物を取得した。

Claims (11)

  1. 有効成分としてのパクリタキセルを含み、かつ、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体を含むパクリタキセル医薬組成物であって、
    担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシナート、ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリタート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートフタラート、又はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートマレアートからなる群から選択される1以上のものである、
    ことを特徴とするパクリタキセル医薬組成物。
  2. 担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナートからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載のパクリタキセル医薬組成物。
  3. 担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体に対するパクリタキセル重量比が、1:1−1:5、好ましくは1:1−1:3、より好ましくは1:3である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパクリタキセル医薬組成物。
  4. 医薬組成物がポリエチレングリコール1000ビタミンEスクシナートを更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパクリタキセル医薬組成物。
  5. ポリエチレングリコール1000ビタミンEスクシナートの量が、パクリタキセル及び担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体の総重量に基づき、1〜20wt%、好ましくは5〜15wt%であることを特徴とする請求項4に記載のパクリタキセル医薬組成物。
  6. パクリタキセルが、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体の中で、アモルファス状態で完全に分散していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のパクリタキセル医薬組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のパクリタキセル医薬組成物を含み、好ましくは医薬組成物が粉末、顆粒、丸薬、カプセル又は錠剤の形状である経口固形医薬調製物。
  8. 医薬調製物が医薬的に許容可能な賦形剤を更に含み、該賦形剤が界面活性剤、pH調節剤、希釈剤、崩壊剤、結合剤、潤滑剤からなる群から選択される1以上のものであることを特徴とする請求項7に記載の経口固形医薬調製物。
  9. 哺乳類における悪性腫瘍及び関連病の予防及び処置のための薬剤の製造における、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパクリタキセル医薬組成物、又は、請求項7又は8に記載の医薬調製物の使用。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のパクリタキセル医薬組成物を調製するための方法であって、
    パクリタキセル、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体及び任意的に追加されるポリエチレングリコール1000ビタミンEスクシナートを、化学量論比において120℃〜180℃に予め加熱されたホットメルト押し出し機の中に直接的に供給すること、又は
    均一混合の後に、パクリタキセル、担体材料としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体及び任意的に追加されるポリエチレングリコール1000ビタミンEスクシナートを、化学量論比において120℃〜180℃に予め加熱されたホットメルト押し出し機の中に供給すること、及び、
    押し出された混合物を冷却、粉砕し、ふるいにかけて、パクリタキセル医薬組成物を取得すること、
    を含む方法。
  11. ホットメルト押し出し機の融解温度が120〜180℃であり、スクリュの回転速度が50〜500rpmであり、スクリュの直径に対する長さの比率が15−40であること、を特徴とする請求項10に記載の方法。
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