JP2019504046A - チエノピリミジン化合物の結晶形 - Google Patents

チエノピリミジン化合物の結晶形 Download PDF

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Abstract

本発明は、N−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドの結晶形、及びそれを含む薬学的組成物に係り、該結晶形は、それを活性成分として含む薬学的組成物の製造に容易に使用される。

Description

本発明は、チエノピリミジン化合物の結晶形、及びそれを含む薬学的組成物に係り、さらに具体的には、本発明は、N−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドの結晶形、及びそれを含む薬学的組成物に係わる。
化合物名がN−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド{INN:2−プロペンアミド、N−[3−[[2−[[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)フェニル]アミノ]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル]オキシ]フェニル]}である下記化学式1の化合物は、PCT WO2011/162515号に公開されている。前記化合物は、変異性上皮細胞成長因子受容体チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する。
また、前記参照文献には、化学式1の化合物を製造する方法を開示している。
しかし、前記参照文献で製造した化学式1の化合物は、一般的に、医薬品の大規模生産にそれほど適さない形態である非晶質固状(amorphous solid)に製造される。例えば、かように製造された化学式1の化合物形態は、薬剤学的製剤の安定性及び非吸湿性の側面で不十分である。
従って、薬学的固状形態、並びに製剤に係わる厳格な要件及び細部事項を十分に満足させることができる結晶形としても化学式1の化合物の開発が必要である。また、化学式1の化合物は、濾過及び乾燥の容易性のように、合成時における生成物の取り扱いを容易にし、また経済的目的のために、望ましくは、特別な保存条件を必要とせず、長期間安全な維持を可能にする形態を有することが望ましい。
かような状況において、本発明者らは、化学式1の化合物の新規結晶質を開発するための多くの努力を傾けた。本発明者らは、特定結晶形態が、安定性、非吸湿性のような全般的に優秀な物理化学的特性を提供することができ、前記結晶形態は、それを活性成分として含む薬学的組成物の製造に容易に使用されることを発見し、それにより、本発明の完成に至った。
PCT WO2011/162515号
本発明の目的は、化学式1の化合物の結晶形、及びそれを含む薬学的組成物を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明の一様態によれば、以下に記載された化学式1の化合物の結晶形が提供される。
前記結晶形の具体的な例は、下記に表示されている通りである:
Cu−Kα光源で照射したとき、8.6゜±0.2゜、16.0゜±0.2゜及び17.2゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する化学式1の化合物の結晶形。前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、9.4゜±0.2゜、10.3゜±0.2゜、13.7゜±0.2゜、17.9゜±0.2゜、19.7゜±0.2゜、22.1゜±0.2゜、23.6゜±0.2゜及び26.4゜±0.2゜の2θでの回折ピークをさらに含んでもよい;
Cu−Kα光源で照射したとき、5.3゜±0.2゜及び16.2゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する化学式1の化合物の結晶形。前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、20.7゜±0.2゜の2θでの回折ピークをさらに含んでもよい;
Cu−Kα光源で照射したとき、3.8゜±0.2゜及び11.6゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する化学式1の化合物の結晶形。前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、9.8゜±0.2゜、16.9゜±0.2゜及び19.8゜±0.2゜の2θでの回折ピークをさらに含んでもよい;
Cu−Kα光源で照射したとき、11.1゜±0.2゜、20.3゜±0.2゜及び20.8゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する化学式1の化合物の結晶形。前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、14.6゜±0.2゜、15.5゜±0.2゜、21.0゜±0.2゜及び22.2゜±0.2゜の2θでの回折ピークをさらに含んでもよい;
他の一様態において、本明細書に記載された化学式1の化合物の結晶形は、それぞれ実質的に純粋な形態である。
本明細書で使われた用語「実質的に純粋な」は、少なくとも95%純粋、望ましくは、99%純粋なものを意味し、95%純粋なものは、5%以下、99%純粋なものは、1%以下の化学式1の化合物が、他形態(その他結晶形、非晶質形など)で存在することを意味する。
本発明の他の一様態によれば、前記結晶形から選択された任意の一つ、並びに少なくとも1つの薬剤学的に許容可能な担体及び/または希釈剤を含む薬学的組成物を提供する。
前記薬学的組成物は、上皮細胞成長因子受容体チロシンキナーゼまたはその変異体によって誘導された癌の治療に使用される。
本発明による前記化学式1の化合物の結晶形は、全般的にすぐれたレベルの物理化学的特性を有し、それにより、前記結晶形は、それを有効成分として含む薬学的組成物の製造に容易に使用される。
本発明の実施例1で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図面である。 本発明の実施例2製造された化学式1の化合物に係わる結晶形のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図面である。 本発明の実施例3で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図面である。 本発明の実施例4で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図面である。 本発明の比較例1で製造された化学式1の化合物に係わる非晶質形のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図面である。 本発明の実施例1で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形の示差走査熱量測定法(DSC)グラフを示す図面である。 本発明の実施例2で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形の示差走査熱量測定法(DSC)グラフを示す図面である。 本発明の実施例3製造された化学式1の化合物に係わる結晶形の示差走査熱量測定法(DSC)グラフを示す図面である。 本発明の実施例4で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形の示差走査熱量測定法(DSC)グラフを示す図面である。 本発明の比較例1で製造された化学式1の化合物に係わる非晶質形の示差走査熱量測定法(DSC)グラフを示す図面である。 本発明の実施例1で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形の動的蒸気吸着(DVS)グラフを示す図面である。 本発明の実施例2で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形の動的蒸気吸着(DVS)グラフを示す図面である。 本発明の実施例3で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形の動的蒸気吸着(DVS)グラフを示す図面である。 本発明の実施例4で製造された化学式1の化合物に係わる結晶形の動的蒸気吸着(DVS)グラフを示す図面である。 本発明の比較例1で製造された化学式1の化合物に係わる非晶質形の動的蒸気吸着(DVS)グラフを示す図面である。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明する。しかし、それら実施例は、ただ例示的なものであり、本発明は、それら実施例によって制限されるものであると意図されるものではない。
取り立てて言及されない限り、本明細書で使用される技術的及び科学的な用語を含む全ての用語は、本発明が属する技術分野の当業者により、一般的に理解される意味と同一の意味を有する。しかし、取り立てて明示されない限り、以下に記載された用語は、本明細書全体にわたり、以下に記載されたような意味を有する:
本明細書に使用されている用語「約」は、特定値または特定範囲の5%以内で、望ましくは、1%〜2%以内である。例えば、「約10%」は、9.5%〜10.5%、そして望ましくは、9.8%〜10.2%を意味する。他の例において、「約100℃」は、95℃〜105℃、そして望ましくは、98℃〜102゜Cを意味する。
取り立てて明示されない限り、熟練された当業者は、本発明で報告されたX線粉末回折研究からのピーク値が、典型的に、当該分野で観察可能な実験誤差と係わりがあるということを理解するであろう。具体的には、該ピークは、本明細書に報告された値の±0.5゜内に位置すると解釈される。さらに具体的には、該ピークは、本明細書に報告された値の±0.2゜内に位置すると解釈される。
化学式1の化合物の塩結晶形
本発明は、下記化学式1の化合物の結晶形、すなわちN−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドを提供する。
前記化学式1の化合物(遊離塩基)は、その開示が参照として本明細書に含まれたWO2011/162515号に記載された従来の方法によっても製造される。
前記化学式1の化合物は、結晶形、非晶質形、またはそれらの混合物形態に製造され、望ましくは、結晶形に製造される。なぜならば、該結晶形は、安定性及び非吸湿性にすぐれ、従って、製造が容易であるという物理化学的性質を有するからである。
本発明によれば、前記化学式1の化合物は、多様な結晶形に製造され、可能なそれぞれの結晶形は、下記のように、詳細に説明することができる。
本発明の一実施例において、化学式1の化合物の結晶形が提供される。本発明の一具体例において、前記結晶形は、無水物である。他の一具体例において、前記結晶形は、水和物である。さらに他の一具体例において、前記水和物は、二水和物である。さらに他の具体的な一実施例において、前記結晶形は、三水和物である。
一実施例によれば、本発明は、化学式1の化合物に係わる結晶質の二水和物形態(二水和物結晶形)(タイプA)を提供する。該タイプAは、Cu−Kα光源で照射したとき、8.6゜±0.2゜、16.0゜±0.2゜及び17.2゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。さらに具体的には、前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、8.6゜±0.2゜、9.4゜±0.2゜、10.3゜±0.2゜、13.7゜±0.2゜、16.0゜±0.2゜、17.2゜±0.2゜、17.9゜±0.2゜、19.7゜±0.2゜、22.1゜±0.2゜、23.6゜±0.2゜及び26.4゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。さらに具体的には、前記結晶形(タイプA)は、Cu−Kα光源で照射したとき、8.6゜±0.2゜、9.4゜±0.2゜、10.3゜±0.2゜、13.7゜±0.2゜、16.0゜±0.2゜、17.2゜±0.2゜、17.9゜±0.2゜、19.7゜±0.2゜、22.1゜±0.2゜、22.3゜±0.2゜、23.2゜±0.2゜、23.6゜±0.2゜、26.4゜±0.2゜、29.7゜±0.2゜及び35.3゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。前記ピークは、約20%以上の相対強度(I/I)を有するものでもある。
前記結晶形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/分)による測定時、約75℃で開始点、及び約93℃で最低点を有する吸熱ピーク、約141℃で開始点、及び約149℃で最高点を有する発熱ピーク、並びに約199℃で開始点、及び約205℃で最低点を有する吸熱ピークを有することができる。
前記結晶形の溶融点は、約203℃〜204℃でもある。
前記結晶形の動的蒸気吸着(DVS)時、10%〜90%の相対湿度の領域で測定された吸収量は、約1.5%〜2.5%でもある。
他の実施例によれば、本発明は、化学式1の化合物の三水和物結晶形(タイプC)を提供する。該タイプBは、Cu−Kα光源で照射したとき、5.3゜±0.2゜及び16.2゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。さらに具体的には、前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、5.3゜±0.2゜、16.2゜±0.2゜及び20.7゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。さらに具体的には、前記化学式1の化合物の結晶形(タイプB)は、Cu−Kα光源で照射したとき、5.3゜±0.2゜、16.2゜±0.2゜、20.7゜±0.2゜、25.4゜±0.2゜及び28.5゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。前記ピークは、約7%以上の相対強度(I/I)を有するものでもある。
前記結晶形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/分)による測定時、約74℃で開始点、及び約95℃で最低点を有する吸熱ピーク、約136℃で開始点、及び約145℃で最高点を有する発熱ピーク、並びに約195℃で開始点、及び約203℃で最低点を有する吸熱ピークを有することができる。
前記結晶形の溶融点は、約204℃〜205℃でもある。
前記結晶形の動的蒸気吸着(DVS)時、10%〜90%の相対湿度の領域で測定された吸収量は、約5%〜6%でもある。
さらに他の実施例によれば、本発明は、化学式1の化合物の無水結晶形(タイプC)を提供する。該タイプCは、Cu−Kα光源で照射したとき、3.8゜±0.2゜及び11.6゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。さらに具体的には、前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、3.8゜±0.2゜、9.8゜±0.2゜、11.6゜±0.2゜、16.9゜±0.2゜及び19.8゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。さらに具体的には、前記化学式1の化合物の結晶形(タイプC)は、Cu−Kα光源で照射したとき、3.8゜±0.2゜、9.8゜±0.2゜、11.6゜±0.2゜、16.9゜±0.2゜、19.8゜±0.2゜、20.2゜±0.2゜、21.9゜±0.2゜、24.3゜±0.2゜及び24.7゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。前記ピークは、約7%以上の相対強度(I/I)を有するものでもある。
前記結晶形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/min)で約194℃の開始点と、約207℃の最高点とを有する吸熱ピークを有することができる。
前記結晶形の溶融点は、約204℃〜205℃でもある。
前記結晶形の動的蒸気吸着(DVS)時、10%〜90%の相対湿度の領域で測定された吸収量は、約0.9%〜1.1%でもある。
さらに他の実施例によれば、本発明は、化学式1の化合物の無水結晶形(タイプD)を提供する。該タイプDは、Cu−Kα光源で照射したとき、11.1゜±0.2゜、20.3゜±0.2゜及び20.8゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。さらに具体的には、前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、11.1゜±0.2゜、14.6゜±0.2゜、15.5゜±0.2゜、20.3゜±0.2゜、20.8゜±0.2゜、21.0゜±0.2゜及び22.2゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。さらに具体的には、前記結晶形(タイプD)は、Cu−Kα光源で照射したとき、8.8゜±0.2゜、10.5゜±0.2゜、11.1゜±0.2゜、14.6゜±0.2゜、15.5゜±0.2゜、17.5゜±0.2゜、19.2゜±0.2゜、19.4゜±0.2゜、20.3゜±0.2゜、20.8゜±0.2゜、21.0゜±0.2゜、22.2゜±0.2゜、23.1゜±0.2゜、23.4゜±0.2゜、25.0゜±0.2゜及び25.2゜±0.2゜の回折角2θで現われるピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。前記ピークは、約10%以上の相対強度(I/I)を有するものでもある。
前記結晶形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/min)において、約204℃の開始点と、約208℃の最高点とを有する吸熱ピークを有することができる。
前記結晶形の溶融点は、約204℃〜205℃でもある。
前記結晶形の動的蒸気吸着(DVS)時、10%〜90%の相対湿度の領域で測定された吸収量は、約0.2%〜0.5%でもある。
医学的用法及び薬学的組成物
WO2011/162515号に開示されているように、前記化学式1の化合物は、上皮細胞成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼまたはその突然変異体の変異によって誘導された癌細胞成長に対する選択的であって効率的な阻害活性及びその薬物耐性において有用であるということが明らかにされた。
一様態において本発明は、1以上のEGFR(epidermal growth factor receptor)変異を伴う癌の治療用途として、本明細書に記載された化学式1の化合物の結晶形をさらに提供する。
他の一様態において本発明は、癌の治療を必要とする患者に、本明細書に記載された化学式1の化合物に係わる結晶形の治療的有効量を投与する段階を含む癌治療方法を提供し、前記治療対象癌は、1以上のEGFR変異を伴う癌である。
他の一様態において、前記治療対象癌は、1以上のEGFR変異を伴う癌であり、少なくとも1つのEGFR変異は、Del19(エクソン19欠失)、L858R及びT790Mのうちから選択される。
他の一様態において、前記治療対象癌は、Del19EGFR変異を伴う癌である。
他の一様態において、前記治療対象癌は、EGFR変異L858Rを伴う癌である。
他の一様態において、前記治療対象癌は、EGFR変異T790Mを伴う癌である。
他の一様態において、前記治療対象癌は、Del19/T790M及びL858R/T790Mによって構成された群から選択される少なくとも2つのEGFR変異を伴う癌である。
本様態において、前記化学式1の化合物の結晶形は、上皮細胞成長因子受容体チロシンキナーゼまたはその変異体による癌または腫瘍の予防または治療のための薬学的組成物の製造使用される。前記薬学的組成物は、前述の化学式1の化合物の結晶形について記載されたようなEGFR変異を伴う同一癌の治療にも使用される。
それにより、本発明は、化学式1の化合物の結晶形、及び少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体または希釈剤を含む薬学的組成物を提供する。前記薬学的組成物は、上皮細胞成長因子受容体チロシンキナーゼまたはその変異体によって誘導された癌または腫瘍の治療にも使用される。
化学式1の化合物の結晶形、またはそれを含む薬学的組成物の投与量は、治療対象、治療対象の疾病深刻性または健康状態、投与経路、医師の診断などによって異なる。しかし、一般的に、70kgの体重の人を対象に、化学式1の化合物について、有効成分として、10mg〜2,000mg、望ましくは、50mg〜1,000mgの投与量で、1日1〜4回、またはオン/オフ(on/off)スケジュールで、経口または非経口の経路を通じても投与される。場合によっては、前述のところより少ない投与量を投与することがさらに適切でもあり、有害な副作用を誘発しなければ、前記投与量よりさらに多くの投与量が投与されもする。顕著に多くの投与量が投与される場合、該投与は、投与当たり、さらに少ない投与量で何回かに分割投与し、毎日遂行されてもよい。
本発明による前記薬学的組成物は、従来の方法により、例えば、錠剤、丸剤、散剤、カプセル剤、シロップ、エマルジョン、マイクロエマルジョンなどの多様な経口投与形態で、または筋肉内、静脈内または皮下投与のような非経口投与形態の多様な剤形に製造されもする。
前記薬学的組成物は、一般的に使用される非毒性であり、薬学的に許容可能な任意の担体、希釈剤、アジュバント、賦形剤またはビークルを含んでもよい。
本発明による前記薬学的組成物は、経口投与用剤形に製造される場合、前記利用される担体は、例えば、セルロース、ケイ酸カルシウム、とうもろこし片栗粉、ラクトース、スクロース、デキストロース、リン酸カルシウム、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ゼラチン、タルク、界面活性剤、懸濁液剤、乳化剤、希釈剤などを含んでもよい。さらには、前記薬学的組成物が経口投与用剤形に製造される場合、前記利用される希釈剤は、ラクトース、マンニトール、サッカライド、微細結晶質セルロース、セルロース誘導体、とうもろこし粉末などを含んでもよい。前記本発明による前記薬学的組成物が注射用剤形に製造される場合、前記利用される担体は、例えば水、食塩水、水溶性類似糖(sugar-like)溶液、アルコール、エーテル(例えば、ポリエチレングリコール400)、オイル、脂肪酸、脂肪酸エステル、グリセリド、界面活性剤、懸濁液剤、乳化剤などを含んでもよい。
以下、本発明について、実施例によって詳細に説明する。しかし、それら実施例は、ただ例示的なものであり、本発明は、それら実施例によって制限されるものであると意図されるものではない。
分析機器及び測定方法
1.X線粉末回折(XRPD)
X線粉末回折分光(XRPD:X−ray powder diffraction)分析は、サンプルを3゜2θから40゜2θまで、D8 Advance(Bruker ASX、ドイツ)分析機で行った。該サンプルの量が100mg未満である場合、約5mg〜10mgのサンプルを、サンプルホルダに固定されたガラススライド上に柔らかく圧着させた。該サンプルの量が100mg超過である場合、サンプル表面が平滑であり、サンプルホルダレベルの真上なるように、約100mgのサンプルを、プラスチックサンプルホルダに柔らかく圧着させた。
測定は、下記のように行った:
負極物質(Kα):Cu−Kα(1.54056Å)
スキャニング範囲:3゜〜40゜
発電機設定:100mA、40.0kV
スキャニング速度:1秒/ステップ
ダイバースリット(diver slit):0.3゜
アンチスキャッタスリット(anti-scatter slit):0.3゜
温度:20℃
ステップサイズ:0.02゜ 2θ
回転:使用
測角器(goniometer)半径:435mm
2.示差走査熱量測定法(DSC)
示差走査熱量測定法(DSC:differential scanning calorimeter)分析を、STA−1000(Scinco、韓国)を使用し、30゜C〜350゜Cで行った。5mg〜10mgの量にサンプルを秤量し、アルミニウム示差走査熱量測定法(DSC)パンに付加し、アルミニウム示差走査熱量測定法(DSC)パンは、密閉しない方式で、穿孔アルミニウムふたで封がなされた。その後、前記サンプルを、10℃/分のスキャニング速度で、30℃から350゜Cに加熱し、発生した熱流動反応を、示差走査熱量測定法(DSC)で観察した。
3.動的蒸気吸着(DVS)
動的蒸気吸着(DVS:dynamic vapor sorption:DVS)分析は、25゜C、相対湿度0%〜90%で、DVS−advantage(Surface measurement system、英国)分析機を使用した。10mgのサンプルを、ワイヤメッシュ蒸気吸着秤パン(wire-mesh vapor sorption balance pan)に入れ、表面測定システム(surface measurement system)を介するDVS−advantage動的蒸気吸着秤(dynamic vapor sorption balance)に付着させた。安定した重量に逹するまで(99.5%段階の完了)サンプルを各段階で維持しながら、サンプルを10%増分で、10%〜90%の相対湿度のランピングプロファイル(ramping profile)に適用した。吸着サイクルの完了後、前記サンプルを、相対湿度を0%以下に維持しながら、特定工程を介して乾燥させた。吸着(adsorption)/脱着(desorption)サイクル(3回反復)の間のサンプル重量の変化を記録し、前記サンプルの吸湿性を測定した。
4.高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC:high performance liquid chromatography)分析を、純度及び含量、例えば、安定性テストなどを分析するための目的で、Agilent 1100/1200シリーズHPLCシステム(Agilent、米国)分析機を使用して行った。該HPLCに使用された条件は、下記の通りであった。
純度及び含量分析条件:チエノピリミジン化学式1の化合物
カラム:ハイドロスフィアC18(YMC)、5μm(150mm×4.6mm)
カラム温度:30℃
検出器:UV分光光度計
検出波長:254nm
流速:1.0mL/分
分析時間:35分
溶離剤:NaClO−NaHPO−リン酸塩バッファ溶液(pH2.5±0.1)/CHCN=40/60(v/v%)
5.カール刀フィッシャ滴定器(Karl-Fischer titrator):Metrohm、795KFT Titrino
6.溶融点分析機(melting point analyzer):Bastead electro thermal、9300
7.核磁気共鳴(NMR:nuclear magnetic resonance):BRUKER、Advance DPX300(300MHz)
化学式1の化合物の結晶形製造
比較例1:非晶質形の化学式1の化合物製造
非晶質形の化学式1の化合物は、本明細書に、参照として記載されたWO2011/162515に開示された方法、またはそれと類似した方法によって製造されもする。
含水量:0.3%
溶融点:203℃〜205℃
MSスペクトル:m/z=487.19(M+1)
H−NMRスペクトル(300MHz,DMSO−d6) δ 10.37(s,1H)、9.24(s,1H)、8.27(d,1H)、7.71(d,1H)、7.64(d,1H)、7.49−7.41(m,3H)、7.32(d,1H)、7.07(dd,1H)、6.71(d,2H)、6.42(dd,1H)、6.28(dd,1H)、5.78(dd,1H)、2.99(t,4H)、2.43(t,4H)、2.21(s,3H)
特性分析
比較例1で製造した非晶質形のX線粉末回折(XRPD),示差走査熱量測定法(DSC)及び動的蒸気吸着(DVS)分析結果は、それぞれ図1E、図2E及び図3Eに都市される。
X線粉末回折(XRPD)パターンにおいて、前記非晶質形は、特定の回折値を示していない。
また、前記非晶質形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/分)による測定時、約53.7℃で開始点、及び約73.64℃で最高点を有する吸熱ピーク、並びに約140.64℃で開始点、及び約150.13℃で最高点を有する発熱ピークを有するということが分かり、それは、相転移(phase transition)がなされたと予想された。吸熱ピークは、205.89℃と示された。
示差走査熱量測定法(DSC)分析で、約73.64℃での吸熱ピークは、脱水点を示し、約205.89℃での吸熱ピークは、溶融点を示す。該溶融点は、約204℃〜約205℃の範囲で測定された。
また、動的蒸気吸着(DVS)分析で、非晶質形態は、約5%〜約6%の水分含量まで、10%〜90%の相対湿度を有する領域での連続した吸湿性傾向を示し、それは、吸湿性側面で不安定であると予想される。
実施例1:化学式1の化合物の結晶形(タイプA)の製造
比較例1で得た標題化合物(100g、0.21mol)を、アセトン(400mL)と水(100mL)との混合溶媒に加え、前記混合物を2時間加熱還流した。次に、反応結果物を、15℃〜20℃、またはそれ以下に冷却し、12時間撹拌し、生成された固体を濾過し、混合溶媒(アセトン/水=4/1)で洗浄し、50℃で乾燥させ、化学式1の化合物を、結晶形で得た(78g、収率78%)
含水量:7.0%(二水和物の理論的数値:6.90%)
特性分析
実施例1で製造した結晶形のX線粉末回折(XRPD)、示差走査熱量測定法(DSC)及び動的蒸気吸着(DVS)分析結果は、それぞれ図1A、図2A及び図3Aに示されている。
前記結晶形のX線粉末回折(XRPD)パターンにおいて、3%以上の相対強度(I/I)を有するピークは、下記表1に記載されている。該ピークのI/I比率が20%以上である場合、該ピークは、8.6゜、9.4゜、10.3゜、13.7゜、16.0゜、17.2゜、17.9゜、19.7゜、22.1゜、22.3゜、23.2゜、23.6゜、26.4゜、29.7゜及び35.3゜(2θ±0.2゜)の回折角で示された。
また、前記結晶形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/分)による測定時、約75.05℃で開始点、及び約93.01℃で最高点を有する吸熱ピーク、並びに約140.61℃で開始点、及び約148.80℃で最高点を有する発熱ピークを示し、それは、相転移と予想された。また、吸熱ピークは、198.56℃で開始点を有し、204.67℃で最高点を示した。
示差走査熱量測定法(DSC)分析で、約93.01℃での吸熱ピークは、脱水点を示し、約204.67℃での吸熱ピークは、溶融点を示す。該溶融点は、約203℃〜約204℃の範囲で測定された。
また、動的蒸気吸着(DVS)分析で、前記結晶形態は、約1.5%の水分含量まで、10%〜90%の相対湿度を有する領域において、連続的な吸湿性傾向を示し、それは、吸湿性側面で安定していると予想される。
実施例2:化学式1の化合物の結晶形(タイプB)の製造
比較例1で製造した非晶質型(200g、0.42mol)を、アセトン(2.2mL)と水(200mL)との混合溶媒に加え、そこから得た混合物を、60℃で1時間加熱して溶解させた。次に、活性炭素で処理し、セライトで濾過し、アセトン(400mL)で洗浄した。
濾過液を、30℃〜40℃で水(600ml)で処理し、徐々に室温まで冷却させた後、3時間撹拌し、5℃〜10℃にさらに冷却させた後、2時間撹拌した。
生成された固体を濾過し、アセトンと水との混合溶媒(300mL)(v/v=2.5/1)で洗浄した後、50℃で乾燥させ、化学式1の化合物(152.0g、収率76.0%)を結晶形で得た。
含水量:9.8%(三水和物の理論的数値:10.0%)
特性分析
実施例2で製造した結晶形のX線粉末回折(XRPD),示差走査熱量測定法(DSC)及び動的蒸気吸着(DVS)分析結果は、それぞれ図1B、図2B図及び3Bに示されている。
前記結晶形のX線粉末回折(XRPD)パターンにおいて、3%以上の相対強度(I/I)を有するピークは、下記表2に記載されている。該ピークのI/I比率が7%以上である場合、該ピークは、5.3゜、16.2゜、20.7゜、25.4゜及び28.5゜(2θ±0.2゜)の回折角で示された。
また、前記結晶形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/分)による測定時、約74.17℃で開始点、及び約95.38℃で最低点を有する吸熱ピーク、並びに約135.81℃で開始点、及び約145.45℃で最高点を有する発熱ピークを有し、それは、相転移されていると予想された。また、194.71℃で開始点を有し、202.96℃で最高点を有する吸熱ピークが示された。
示差走査熱量測定法(DSC)分析で、約95.38℃での吸熱ピークは、化学式1の化合物の脱水物に対する結晶形の脱水点を示し、約194.71℃での吸熱ピークは、溶融点を示す。
溶融点は、約204℃〜約205℃の範囲で測定された。
また、動的蒸気吸着(DVS)分析で、前記結晶形は、約5%〜約5.5%の水分含量まで、10%〜90%の相対湿度を有する領域で吸湿性傾向を示す。
実施例3:化学式1の化合物の結晶形(タイプC)の製造
比較例1で得た見出しの化合物(5.0g)に対して、減量乾燥装置(LOD)を利用し、170℃で30分間乾燥させ、水を除去し、化学式1の化合物を結晶形で得た。
特性分析
実施例3で製造した結晶形のX線粉末回折(XRPD),示差走査熱量測定法(DSC)及び動的蒸気吸着(DVS)分析結果は、それぞれ図1C、図2C及び図3Cに示されている。
前記結晶形のX線粉末回折(XRPD)パターンにおいて、3%以上の相対強度(I/I)を有するピークは、下記表3に記載されている。該ピークのI/I比率が7%以上である場合、該ピークは、3.8、9.8゜、11.6゜、16.9゜、19.8゜、20.2゜、21.9゜、24.3゜及び24.7゜(2θ±0.2゜)の回折角で示された。

さらには、前記結晶形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/min)で、約193.69℃の開始点と、約207.25℃の最高点とを有する吸熱ピークを有することができる。示差走査熱量測定法(DSC)で、該吸熱ピークは、脱水点を示す。溶融点は、約204℃〜約205℃の範囲で測定された。
また、動的蒸気吸着(DVS)で、前記結晶形は、10%〜90%の相対湿度を有する領域において、約0.8%〜約0.9%の吸湿レベルを示した。かような結果から、前記結晶形は、吸湿性側面で非常に安定していると予想された。また、かような結果から、前記結晶形は、長期間保管条件(25゜Cの温度、及び60%の相対湿度)下、並びに加速条件(40゜Cの温度、及び75%の相対湿度)下で、安定していると確認された。
実施例4:化学式1の化合物の結晶形(タイプD)の製造
実施例1及び2で得た標題化合物(5.0g)を、イソプロパノール(50mL)に加え、2時間加熱還流させた。次に、反応混合物を常温(room temperature)に冷やし、3時間の撹拌後、得られた固体を濾過し、イソプロパノール(10mL)で洗浄した後、50℃で乾燥させ、化学式1の化合物を結晶形で得た(3.7g、収率:74%)。
含水量:0.2%
特性分析
実施例4で製造した結晶形のX線粉末回折(XRPD),示差走査熱量測定法(DSC)及び動的蒸気吸着(DVS)分析結果は、それぞれ図1D、図2D及び図3Dに示されている。
前記結晶形のX線粉末回折(XRPD)パターンにおいて、5%以上の相対強度(I/I)を有するピークは、下記表4に記載されている。該ピークのI/I比率が10%以上である場合、該ピークは、8.8゜、10.5゜、11.1゜、14.6゜、15.5゜、17.5゜、19.2゜、19.4゜、20.3゜、20.8゜、21.0゜、22.2゜、23.1゜、23.4゜、25.0゜、25.2゜(2θ±0.2゜)の回折角で示された。
さらには、前記結晶形は、示差走査熱量測定法(DSC)(10℃/min)で、約204.32℃の開始点と、約208.34℃の最高点とを有する吸熱ピークを有することができる。示差走査熱量測定法(DSC)において該吸熱ピークは、溶融点を示す。該溶融点は、約205℃〜約207℃の範囲で測定された。
また、動的蒸気吸着(DVS)で、前記結晶形は、10%〜90%の相対湿度を有する領域において、約0.2%〜約0.5%の吸湿レベルを示した。かような結果から、前記結晶形は、吸湿性観点で非常に安定していると予想される。また、かような結果から、前記結晶形は、長期間保管条件(25゜Cの温度、及び60%の相対湿度)した、並びに加速条件(40゜Cの温度、及び75%の相対湿度)下で、安定していると確認された。
当業者は、本発明が、その思想、または本質的な特性を外れずに、他の特定形態によって具体化されるということを認識するであろう。記述された実施例は、全ての面において、ただ例示的なものであり、制限的なものではない。従って、本発明の範囲は、前述の説明よりは、特許請求の範囲によって提示される。特許請求の範囲と均等な意味、及びその範囲内にある全ての変更は、本発明の範囲内に含まれたものである。

Claims (15)

  1. 化学式1の化合物の結晶形:
  2. 前記結晶形は、無水物であることを特徴とする請求項1に記載の結晶形。
  3. 前記結晶形は、水和物であることを特徴とする請求項1に記載の結晶形。
  4. 前記水和物は、二水和物または三水和物であることを特徴とする請求項3に記載の結晶形。
  5. 前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、8.6゜±0.2゜、16.0゜±0.2゜及び17.2゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する二水和物であることを特徴とする請求項1に記載の結晶形。
  6. 前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、9.4゜±0.2゜、10.3゜±0.2゜、13.7゜±0.2゜、17.9゜±0.2゜、19.7゜±0.2゜、22.1゜±0.2゜、23.6゜±0.2゜及び26.4゜±0.2゜の回折角2θでのピークをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の結晶形。
  7. 前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、5.3゜±0.2゜及び16.2゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する三水和物であることを特徴とする請求項1に記載の結晶形。
  8. 前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、20.7゜±0.2゜、25.4゜±0.2゜及び28.5゜±0.2゜の回折角2θでのピークをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の結晶形。
  9. 前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、3.8゜±0.2゜及び11.6゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する非晶質形であることを特徴とする請求項1に記載の結晶形。
  10. 前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、9.8゜±0.2゜、16.9゜±0.2゜及び19.8゜±0.2゜の回折角2θでのピークをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の結晶形。
  11. 前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、11.1゜±0.2゜、20.3゜±0.2゜及び20.8゜±0.2゜の回折角2θでのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する無水物形態であることを特徴とする請求項1に記載の結晶形。
  12. 前記結晶形は、Cu−Kα光源で照射したとき、14.6゜±0.2゜、15.5゜±0.2゜、21.0゜±0.2゜及び22.2゜±0.2゜の回折角2θでのピークをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の結晶形。
  13. 前記結晶形は、実質的に純粋なものであることを特徴とする請求項1〜12のうちいずれか1項に記載の結晶形。
  14. 請求項1〜13のうちいずれか1項に記載の結晶形、及び少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体または希釈剤を含む薬学的組成物。
  15. 前記薬学的組成物は、上皮細胞成長因子受容体チロシンキナーゼまたはその変異体によって誘導された癌の治療に使用することを特徴とする請求項14に記載の薬学的組成物。
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