JP2019501160A - γ−アミノ酪酸半水和物結晶及びその製造方法 - Google Patents

γ−アミノ酪酸半水和物結晶及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、分子式がC4H9NO2・0.5H2Oであるγ−アミノ酪酸半水和物結晶及びその製造方法を提供する。γ−アミノ酪酸半水和物結晶製造方法では、γ−アミノ酪酸粗製品を水に加え、初期濃度1.2〜2.0g/mLのγ−アミノ酪酸懸濁液を調製した後、懸濁液を5〜10℃の恒温で6〜12時間撹拌し、ろ過、乾燥処理を行ってγ−アミノ酪酸半水和物結晶を得る。本発明のγ−アミノ酪酸半水和物結晶は、優れた安定性、耐吸湿性及び耐固結性を有し、さらなる加工及び使用に便利であり、大きな主粒径及び均一な粒径分布、高い嵩密度、良い流動性を有し、純度≧99%である。本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、簡便で、時間を節約し、効率が高く、エネルギー消費が少ないため、大規模な工業生産に有利である。【選択図】図3

Description

本発明は、半水和物結晶及びその製造方法に関し、特に、γ−アミノ酪酸半水和物結晶及びその製造方法に関する。
γ−アミノ酪酸は、化学名4−アミノ酪酸、別名GABA、ピペコリン酸とも呼ばれ、分子式CNO、分子量103.1で、白色又は略白色の結晶性粉末であり、親水性アミノ酸のひとつで、水に非常に溶けやすい物質である。γ−アミノ酪酸は、下記の構造式で表されるものである。
γ−アミノ酪酸は、原核生物及び真核生物内に広く分布し、天然に存在する非タンパク質構成アミノ酸である。γ−アミノ酪酸は、哺乳動物体内で抑制性の神経伝達物質として機能している物質であり、40%以上の抑制性神経信号を伝達するという重要な生理機能を有し、医薬及び食品の分野で幅広い応用が期待されている。
医薬の研究及び応用において、γ−アミノ酪酸は、血圧低下、抗痙攣、てんかんの予防、睡眠改善、抗うつ、脳細胞改善などの機能を有する。最新の研究によれば、γ−アミノ酪酸は、皮膚老化の予防、体臭除去、脂質代謝改善、抗動脈硬化、及び効率的な体重減少などの機能も有することが示されている。食品工業において、γ−アミノ酪酸は、食品添加剤の製造、機能性乳製品及び焼成食品の開発に適用でき、さらに、スポーツ食品及び飲料産業にも適用可能である。2009年9月27日に、γ−アミノ酪酸は、中国保健省によって新資源食品として承認された。
中国特許公開第CN101928736A号、第CN103509831A号、第CN104531795A号には、蒸発濃縮及び95%エタノールによる晶析によってγ−アミノ酪酸を製造することが提案されている。また、中国特許公開第CN102242161A号には、蒸発濃縮及び冷却結晶化によってγ−アミノ酪酸を製造することが提案されている。これらの方法によって得られた製品は、すべてγ−アミノ酪酸無水物であり、製品の結晶形状が針状又は薄片状を呈し、比較的小さい主粒径及び不均一な粒径分布、低い嵩密度、悪い流動性を有する。また、無水γ−アミノ酪酸は、高い吸湿性を有し、空気に曝されると水分を吸収して固結しやすくなるため、さらなる加工及び使用に不便である。
したがって、安定性、耐吸湿性及び耐固結性に優れ、大きな主粒径及び均一な粒径分布、高い嵩密度、良い流動性を有するγ-アミノ酪酸半水和物結晶及びその製造方法の開発が必要である。
本発明は、従来技術の問題点の問題点に鑑みて、γ−アミノ酪酸半水和物結晶及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、下記のような技術的構成によって実現される。
本発明は、分子式がCNO・0.5HOであり、下記構造式:

で表されるγ−アミノ酪酸半水和物結晶を提供する。
さらに、前記結晶は、X線粉末回折チャートにおいて、回折角2θ=12.3°±0.2°、24.5°±0.2°、26.5°±0.2°、29.6°±0.2°、31.6°±0.2°、36.0°±0.2°、37.5°±0.2°、39.5°±0.2°に特徴的な吸収ピークを有する。
さらに、前記結晶は、X線粉末回折チャートにおいて、回折角2θ=12.3°±0.2°、17.8°±0.2°、20.6°±0.2°、24.5°±0.2°、25.4°±0.2°、26.5°±0.2°、28.5°±0.2°、29.6°±0.2°、31.6°±0.2°、34.6°±0.2°、36.0°±0.2°、37.5°±0.2°、38.4°±0.2°、39.5°±0.2°に特徴的な吸収ピークを有する。
さらに、前記結晶は、TGA熱重量分析において120〜180℃での重量減少率が7.9〜8.1%であり、DSC示差熱分析において(225±2)℃に特徴的な吸熱ピークを有する。
本発明は、γ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法であって、
γ−アミノ酪酸粗製品を水に加え、初期濃度1.2〜2.0g/mLのγ−アミノ酪酸懸濁液を調製するステップS1と、
ステップS1で得られた懸濁液を5〜10℃の恒温で6〜12時間撹拌した後、ろ過、乾燥処理を行ってγ−アミノ酪酸半水和物結晶を得るステップS2とを含む、γ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法をさらに提供する。
好ましくは、前記ステップS2では、ステップS1で得られた懸濁液を5℃の恒温で12時間撹拌する。
好ましくは、前記ステップS2では、ステップS1で得られた懸濁液を5℃の恒温で9時間撹拌する。
好ましくは、前記ステップS2における乾燥処理は、温度20〜35℃、真空度0〜0.08MPaの条件で8〜12時間乾燥することにより行われる。
好ましくは、前記ステップS2における乾燥処理は、温度35℃、真空度0.08MPaの条件で12時間乾燥することにより行われる。
好ましくは、前記ステップS2における乾燥処理は、温度35℃、常圧の条件で8時間乾燥することにより行われる。
本発明により製造されたγ−アミノ酪酸半水和物は、カルボキシル基における酸素と水分子との間に水素結合を形成することにより、2つのγ−アミノ酪酸分子と1つの水分子とを結合させてなるものである。本発明では、懸濁結晶化法により溶媒和物を調製する。当該方法は、溶媒媒介転移プロセスであり、準安定形結晶の溶解、安定形結晶の核形成、及び安定形結晶の成長の3段階に分けられる。γ−アミノ酪酸の熱力学的基本特性に対する研究によれば、一定の濃度及び温度条件での水溶液において、原料であるγ−アミノ酪酸無水物は、溶解度が高い準安定形結晶であるが、製品であるγ−アミノ酪酸半水和物は、溶解度が低い安定形結晶であることが分かった。熱力学的観点から、懸濁液中の結晶転移プロセスは、準安定状態のγ−アミノ酪酸無水物が徐々に溶解された後、結晶化して安定状態のγ−アミノ酪酸半水和物を生成することである。
本発明は、下記の(1)〜(4)の有益な効果を有する。
(1)本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶は、優れた安定性、耐吸湿性及び耐固結性を有し、さらなる加工及び使用に便利である。
(2)本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶は、大きな主粒径及び均一な粒径分布、高い嵩密度、良い流動性を有する。
(3)本発明により製造されたγ−アミノ酪酸半水和物結晶は、純度≧99%である。
(4)本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、簡便で、時間を節約し、効率が高く、エネルギー消費が少ないため、大規模な工業生産に有利である。
以下、本発明の技術的構成をより明確に説明するために、実施例又は従来技術の説明に必要な図面について簡単に述べる。下記の説明に係る図面は、本発明のいくつかの実施例を示すに過ぎず、当業者にとって、創造的な努力なしにこれらの図面により他の図面を取得できることは明らかである。
本発明の実施例1におけるγ−アミノ酪酸半水和物結晶のX線粉末回折チャートである。 本発明の実施例1におけるγ−アミノ酪酸半水和物結晶のTGA熱重量分析図及びDSC示差熱分析図である。 本発明の実施例1におけるγ−アミノ酪酸半水和物結晶のSEM図である。 本発明の実施例1におけるγ−アミノ酪酸半水和物結晶の粒度分布曲線である。 本発明の実施例1におけるγ−アミノ酪酸半水和物結晶が30℃で60日間放置された場合のX線粉末回折比較図である。
以下、本発明に係る図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的構成に対して明確かつ完全に説明する。明らかに、以下の説明にある実施例は、本発明の実施例のすべてではなく一部であるに過ぎない。当業者が創造的な努力なしに本発明の実施例に基づいて得られた全てのその他の実施例は、本発明の保護範囲に属するものである。
本発明の実施例における製品については、日本理学社製の粉末X線回折装置によりX線回折データを得る。ただし、1050/70型のゴニオメーターを使用して、CuKα線を用い、
走査速度2度/分という条件で行う。サンプルについては、シリコンゼロバックグラウンドホルダー(Silicon Zero Background Holder)上で軽く研磨して塗布することにより、薄層を得る。
本発明の実施例における製品の粒度分布曲線は、イギリスのMalvern Panalytical社製 MASTESIZERレーザー粒度分布測定装置によって測定される。
(実施例1)
本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、下記のステップS1及びステップS2を含む。
<ステップS1>
γ−アミノ酪酸粗製品120gを水100mLに加え、γ−アミノ酪酸懸濁液を得た。
<ステップS2>
ステップS1で得られた懸濁液を5℃の恒温で9時間撹拌した後、ろ過し、得られた濾過ケーキを35℃、常圧の条件で、恒量になるまで8時間乾燥することによりγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製品を得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により検出した製品の純度が99.2%であった。
図1に示すように、製品のX線粉末回折チャートにおいて、回折角2θ=12.3°、17.7°、20.6°、24.5°、25.5°、26.4°、28.6°、29.7°、31.7°、34.6°、36.0°、37.3°、38.4°、39.5°に特徴的な吸収ピークが現れた。
図2に示すように、TGA熱重量分析によると、製品は120〜180℃で7.94%の水分損失が示された。また、DSC示差熱分析によると、製品は225℃で特徴的な吸熱ピークが示された。
図3〜4に示すように、製品は、外観が塊状、主粒径が110μm、粒度分布が均一であり、かつ耐吸湿性及び耐固結性に優れた。
<嵩密度試験>
原料であるγ−アミノ酪酸粗製品の嵩密度が0.65g/mLであることに対し、製品であるγ−アミノ酪酸半水和物結晶の嵩密度は0.85g/mLとなり、製品の嵩密度がより高いことがわかった。
<流動性試験>
安息角は、粉体の堆積物の自発的に形成された斜面と水平面とのなす最大角度であり、粒子が粉体の堆積物の自発的に形成された斜面に摺動するときに受ける重力と粒子同士間における摩擦力とのバランスを達成して静止状態になったときに測定される。安息角の測定は、粉体の流動性の良否を判定する最も簡単な方法である。安息角が小さいほど、摩擦力が小さくなり、流動性が良くなる。原料であるγ−アミノ酪酸粗製品の安息角が50°であることに対し、製品であるγ−アミノ酪酸半水和物結晶の安息角が38°となり、製品の流動性が良好であることがわかった。
図5に示すように、γ−アミノ酪酸半水和物結晶製品をシャーレに入れ、30℃の恒温恒湿装置に60日間放置し、30日目及び60日目にそれぞれサンプルを採取して測定し、X線粉末回折チャートを得た。各X線粉末回折チャートを比較すると、顕著な変化が見られず、結晶が白色粉末状のままであるため、γ−アミノ酪酸半水和物結晶は優れた安定性を有することが証明された。
(実施例2)
本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、下記のステップS1及びステップS2を含む。
<ステップS1>
γ−アミノ酪酸粗製品200gを水100mLに加え、γ−アミノ酪酸懸濁液を得た。
<ステップS2>
ステップS1で得られた懸濁液を5℃の恒温で12時間撹拌した後、ろ過し、得られた濾過ケーキを35℃、真空度0.08MPaの条件で、恒量になるまで12時間乾燥することによりγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製品を得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により検出した製品の純度が99.6%であった。
製品のX線粉末回折チャートにおいては、回折角2θ=12.3°、17.8°、20.6°、24.5°、25.4°、26.5°、28.5°、29.6°、31.6°、34.6°、36.0°、37.5°、38.4°、39.5°に特徴的な吸収ピークが現れた。
TGA熱重量分析によると、製品は120〜180℃で8.06%の水分損失が示された。また、DSC示差熱分析によると、製品は223℃で特徴的な吸熱ピークが示された。
製品は、外観が塊状、主粒径が100μm、粒度分布が均一であり、かつ優れた耐吸湿性及び耐固結性、高い嵩密度、良好な流動性を有する。
γ−アミノ酪酸半水和物結晶製品をシャーレに入れ、30℃の恒温恒湿装置に60日間放置し、30日目及び60日目にそれぞれサンプルを採取して測定し、X線粉末回折チャートを得た。各X線粉末回折チャートを比較すると、顕著な変化が見られず、結晶が白色粉末状のままであるため、γ−アミノ酪酸半水和物結晶は優れた安定性を有することが証明された。
(実施例3)
本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、下記のステップS1及びステップS2を含む。
<ステップS1>
γ−アミノ酪酸粗製品135gを水100mLに加え、γ−アミノ酪酸懸濁液を得た。
<ステップS2>
ステップS1で得られた懸濁液を6℃の恒温で8時間撹拌した後、ろ過し、得られた濾過ケーキを25℃、真空度0.05MPaの条件で、恒量になるまで11時間乾燥することによりγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製品を得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により検出した製品の純度が99.1%であった。
製品のX線粉末回折チャートにおいては、回折角2θ=12.1°、17.6°、20.4°、24.4°、25.3°、26.4°、28.3°、29.5°、31.5°、34.6°、35.9°、37.3°、38.3°、39.4°に特徴的な吸収ピークが現れた。
TGA熱重量分析によると、製品は120〜180℃で8.02%の水分損失が示された。また、DSC示差熱分析によると、製品は225℃で特徴的な吸熱ピークが示された。
製品は、外観が塊状、主粒径が120μm、粒度分布が均一であり、かつ優れた耐吸湿性及び耐固結性、高い嵩密度、良好な流動性を有する。
γ−アミノ酪酸半水和物結晶製品をシャーレに入れ、30℃の恒温恒湿装置に60日間放置し、30日目及び60日目にそれぞれサンプルを採取して測定し、X線粉末回折チャートを得た。各X線粉末回折チャートを比較すると、顕著な変化が見られず、結晶が白色粉末状のままであるため、γ−アミノ酪酸半水和物結晶は優れた安定性を有することが証明された。
(実施例4)
本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、下記のステップS1及びステップS2を含む。
<ステップS1>
γ−アミノ酪酸粗製品200gを水100mLに加え、γ−アミノ酪酸懸濁液を得た。
<ステップS2>
ステップS1で得られた懸濁液を10℃の恒温で10時間撹拌した後、ろ過し、得られた濾過ケーキを30℃、真空度0.07MPaの条件で、恒量になるまで12時間乾燥することによりγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製品を得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により検出した製品の純度が99.5%であった。
製品のX線粉末回折チャートにおいては、回折角2θ=12.1°、17.6°、20.4°、24.4°、25.3°、26.4°、28.4°、29.4°、31.4°、34.5°、35.8°、37.3°、38.3°、39.3°に特徴的な吸収ピークが現れた。
TGA熱重量分析によると、製品は120〜180℃で8.10%の水分損失が示された。また、DSC示差熱分析によると、製品は224℃で特徴的な吸熱ピークが示された。
製品は、外観が塊状、主粒径が96μm、粒度分布が均一であり、かつ優れた耐吸湿性及び耐固結性、高い嵩密度、良好な流動性を有する。
γ−アミノ酪酸半水和物結晶製品をシャーレに入れ、30℃の恒温恒湿装置に60日間放置し、30日目及び60日目にそれぞれサンプルを採取して測定し、X線粉末回折チャートを得た。X線粉末回折チャートを比較すると、顕著な変化が見られず、結晶が白色粉末状のままであるため、γ−アミノ酪酸半水和物結晶は優れた安定性を有することが証明された。
(実施例5)
本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、下記のステップS1及びステップS2を含む。
<ステップS1>
γ−アミノ酪酸粗製品150gを水100mLに加え、γ−アミノ酪酸懸濁液を得た。
<ステップS2>
ステップS1で得られた懸濁液を8℃の恒温で8時間撹拌した後、ろ過し、得られた濾過ケーキを35℃、常圧の条件で、恒量になるまで8時間乾燥することによりγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製品を得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により検出した製品の純度が99.4%であった。
製品のX線粉末回折チャートにおいては、回折角2θ=12.2°、17.7°、20.5°、24.4°、25.3°、26.5°、28.4°、29.5°、31.6°、34.7°、35.9°、37.4°、38.4°、39.3°に特徴的な吸収ピークが現れた。
TGA熱重量分析によると、製品は120〜180℃で8.00%の水分損失が示された。また、DSC示差熱分析によると、製品は227℃で特徴的な吸熱ピークが示された。
製品は、外観が塊状、主粒径が106μm、粒度分布が均一であり、かつ優れた耐吸湿性及び耐固結性、高い嵩密度、良好な流動性を有する。
γ−アミノ酪酸半水和物結晶製品をシャーレに入れ、30℃の恒温恒湿装置に60日間放置し、30日目及び60日目にそれぞれサンプルを採取して測定し、X線粉末回折チャートを得た。各X線粉末回折チャートを比較すると、顕著な変化が見られず、結晶が白色粉末状のままであるため、γ−アミノ酪酸半水和物結晶は優れた安定性を有することが証明された。
(実施例6)
本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、下記のステップS1及びステップS2を含む。
<ステップS1>
γ−アミノ酪酸粗製品120gを水100mLに加え、γ−アミノ酪酸懸濁液を得た。
<ステップS2>
ステップS1で得られた懸濁液を10℃の恒温で6時間撹拌した後、ろ過し、得られた濾過ケーキを20℃、真空度0.05MPaの条件で、恒量になるまで9時間乾燥することによりγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製品を得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により検出した製品の純度が99.2%であった。
製品のX線粉末回折チャートにおいては、回折角2θ=12.2°、17.7°、20.5°、24.5°、25.3°、26.5°、28.4°、29.6°、31.5°、34.6°、35.9°、37.4°、38.4°、39.4°に特徴的な吸収ピークが現れた。
TGA熱重量分析によると、製品は120〜180℃で7.90%の水分損失が示された。また、DSC示差熱分析によると、製品は226℃で特徴的な吸熱ピークが示された。
製品は、外観が塊状、主粒径が90μm、粒度分布が均一であり、かつ優れた耐吸湿性及び耐固結性、高い嵩密度、良好な流動性を有する。
γ−アミノ酪酸半水和物結晶製品をシャーレに入れ、30℃の恒温恒湿装置に60日間放置し、30日目及び60日目にそれぞれサンプルを採取して測定し、X線粉末回折チャートを得た。各X線粉末回折チャートを比較すると、顕著な変化が見られず、結晶が白色粉末状のままであるため、γ−アミノ酪酸半水和物結晶は優れた安定性を有することが証明された。
本発明により製造されたγ−アミノ酪酸半水和物は、カルボキシル基における酸素と水分子との間に水素結合を形成することにより、2つのγ−アミノ酪酸分子と1つの水分子とを結合させてなるものである。本発明では、懸濁結晶化法により溶媒和物を調製する。当該方法は、溶媒媒介転移プロセスであり、準安定形結晶の溶解、安定形結晶の核形成、及び安定形結晶の成長の3段階に分けられる。γ−アミノ酪酸の熱力学的基本特性に対する研究によれば、一定の濃度及び温度条件での水溶液において、原料であるγ−アミノ酪酸無水物は、溶解度が高い準安定形結晶であるが、製品であるγ−アミノ酪酸半水和物は、溶解度が低い安定形結晶であることが分かった。熱力学的観点から、懸濁液中の結晶転移プロセスは、準安定状態のγ−アミノ酪酸無水物が徐々に溶解された後、結晶化して安定状態のγ−アミノ酪酸半水和物を生成することである。
本発明は、下記の(1)〜(4)の有益な効果を有する。
(1)本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶は、優れた安定性、耐吸湿性及び耐固結性を有し、さらなる加工及び使用に便利である。
(2)本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶は、大きな主粒径及び均一な粒径分布、高い嵩密度、良い流動性を有する。
(3)本発明により製造されたγ−アミノ酪酸半水和物結晶は、純度≧99%である。
(4)本発明に係るγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法は、簡便で、時間を節約し、効率が高く、エネルギー消費が少ないため、大規模な工業生産に有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明した。当業者には、本発明の原理から逸脱しない範囲において、若干の改良及び修飾が可能であり、本発明の保護範囲に属するものであると理解されるべきである。

Claims (10)

  1. γ−アミノ酪酸半水和物結晶であって、
    分子式がCNO・0.5HOであり、下記構造式:

    で表される、
    ことを特徴とするγ−アミノ酪酸半水和物結晶。
  2. 前記結晶は、X線粉末回折チャートにおいて、回折角2θ=12.3°±0.2°、24.5°±0.2°、26.5°±0.2°、29.6°±0.2°、31.6°±0.2°、36.0°±0.2°、37.5°±0.2°、39.5°±0.2°に特徴的な吸収ピークを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のγ−アミノ酪酸半水和物結晶。
  3. 前記結晶は、X線粉末回折チャートにおいて、回折角2θ=12.3°±0.2°、17.8°±0.2°、20.6°±0.2°、24.5°±0.2°、25.4°±0.2°、26.5°±0.2°、28.5°±0.2°、29.6°±0.2°、31.6°±0.2°、34.6°±0.2°、36.0°±0.2°、37.5°±0.2°、38.4°±0.2°、39.5°±0.2°に特徴的な吸収ピークを有する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のγ−アミノ酪酸半水和物結晶。
  4. 前記結晶は、TGA熱重量分析において120〜180℃での重量減少率が7.9〜8.1%であり、DSC示差熱分析において(225±2)℃に特徴的な吸熱ピークを有する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のγ−アミノ酪酸半水和物結晶。
  5. γ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法であって、
    γ−アミノ酪酸粗製品を水に加え、初期濃度1.2〜2.0g/mLのγ−アミノ酪酸懸濁液を調製するステップS1と、
    前記ステップS1で得られた懸濁液を5〜10℃の恒温で6〜12時間撹拌した後、ろ過、乾燥処理を行ってγ−アミノ酪酸半水和物結晶を得るステップS2と、を含む、
    ことを特徴とするγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法。
  6. 前記ステップS2では、前記ステップS1で得られた懸濁液を5℃の恒温で12時間撹拌する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法。
  7. 前記ステップS2では、前記ステップS1で得られた懸濁液を5℃の恒温で9時間撹拌する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法。
  8. 前記ステップS2における乾燥処理は、温度20〜35℃、真空度0〜0.08MPaの条件で8〜12時間乾燥することにより行われる、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載のγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法。
  9. 前記ステップS2における乾燥処理は、温度35℃、真空度0.08MPaの条件で12時間乾燥することにより行われる、
    ことを特徴とする請求項8に記載のγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法。
  10. 前記ステップS2における乾燥処理は、温度35℃、常圧の条件で8時間乾燥することにより行われる、
    ことを特徴とする請求項8に記載のγ−アミノ酪酸半水和物結晶の製造方法。
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