JP2019500515A - リヨセル繊維及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、リヨセル繊維に関し、より詳細には、リヨセル繊維に含まれているモノフィラメントの断面形状を制御して繊維の比表面積を向上させることにより、少ない量を使用しても、従来のリヨセル繊維と少なくとも同等レベルの物性を示すことが可能なリヨセル繊維に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リヨセル繊維に係り、特に、異形断面を有するリヨセル繊維に関する。
繊維は、形状を見たとき、柔軟で細く、太さに対する長さの比が大きい天然または人造の糸状(filiform)物体を意味する。このような繊維は、その形態によって長繊維、準長繊維、短繊維に分けられ、原料によっては天然繊維と人造繊維に分けられる。
以前から、繊維は人間の生活と密接な関係を持ってきたが、綿、麻、羊毛、絹繊維などの天然繊維は被服の主原料として使用された。産業革命以来、科学技術の発展に伴い、繊維は、被服材料だけでなく、工業用にもその用途が拡大された。また、文化の発達及び人口の増加に伴って急激に増加した繊維の需要を満たすために、新しい繊維材料として人造繊維分野が開拓された。
このような人造繊維の中でも、再生繊維は、肌触り感及び着用感に優れるだけでなく、綿より遥かに速い水分吸収及び排出能力を持っており、被服の原料として多用されてきた。特に、このよう再生繊維の中でも、レーヨン繊維は、優れた光沢性及び発色性を有し、天然繊維と同等の肌触り感を実現することができるのみならず、人体に無害な素材として認識されて広く使用されてきた。但し、レーヨン繊維は収縮及びしわが生じやすい素材の特性を持っており、製造過程が複雑であり、木材パルプなどを溶かす過程で多くの化学薬品が使用されるため作業上の環境問題及び廃水処理過程などでの環境汚染を引き起こす限界が存在する。
これにより、環境及び人体に無害であり、物性も従来のその他の繊維よりも優れた繊維に関する研究が進められた。最近、その過程で天然パルプ、及びアミンオキシド水和物(NMMO)から製造されるリヨセル(Lyocell)繊維が紹介された。このようなリヨセル繊維は、従来の再生繊維に比べて優れた引張特性や肌触り感などの繊維特性を有しながらも、生産工程で一切の汚染物質を発生させず、アミンオキシド系溶媒が再利用可能であり、廃棄の際に生分解されることにより、環境にやさしい繊維としてさまざまな分野に使用されている。
しかし、通常、アミンオキシド水和物を溶媒として用いて製造されているリヨセル繊維は、その断面の形態が円形に限定されており、天然繊維の利点と合成繊維の利点を極大化するには制約が多い。このため、リヨセル繊維の断面形状に応じて様々な物性を示すことができるように、異形断面のリヨセル繊維に関する研究が行われている。ところが、アミンオキシド水和物を溶媒として用いてリヨセル繊維をNMMO乾湿式溶液紡糸法で製造する場合、放射液が紡糸ノズルから吐出された後、エアギャップ(air gap)で空気中にて未凝固延伸を行う過程で、断面形状が安定な円形に近くなる特性が現れ、ノズルの形状に比べて空間占有率が多く毀損してしまうという欠点が発生する。
本発明は、異形断面の形状変化が極大化されて比表面積が大きいリヨセル繊維及びその製造方法を提供しようとする。
本発明の異形断面リヨセル繊維は、セルロースパルプ及びイオン性溶媒を含むリヨセル紡糸ドープを紡糸して製造されたリヨセルマルチフィラメントを含み、前記マルチフィラメントは、その断面が異形断面であるモノフィラメントからなり、前記モノフィラメントの異形断面は多数の突起を含み、前記多数の突起は、仮想の第1円、及び前記仮想の第1円の内部に含まれている仮想の第2円と接するが、前記仮想の第2円を中心部にして一体型に形成され、その末端が前記仮想の第1円と接する形状を有することを特徴とする。
ここで、前記モノフィラメントの異形断面は、下記数式1で定義される異形度が1.5〜10であることが好ましい。
(数1)
異形度=r1/r2
式中、r1は前記仮想の第1円の半径であり、r2は前記仮想の第2円の半径である。
このとき、前記リヨセル繊維は繊度が1〜30デニールであり、前記仮想の第1円の半径は4〜40μmであり、仮想の第2円の半径は2〜14μmであることがより好ましい。
また、前記リヨセル繊維は、下記数式2で定義される空間占有率が200〜600%であり得る。
(数2)
空間占有率=(S1/S2)×100(%)
式中、S1は仮想の第1円の面積であり、S2はリヨセル繊維に含まれているモノフィラメントの断面積である。
本発明の異形断面リヨセル繊維の製造方法は、セルロースパルプ及びイオン性溶媒を含むリヨセル紡糸ドープを製造する紡糸ドープ製造段階(S1)と、前記紡糸ドープを、紡糸ノズルを介して、前記イオン性溶媒が含まれている凝固液の中にマルチフィラメントとして紡糸するとともに、前記凝固液中で前記紡糸されたマルチフィラメントを凝固させる紡糸及び凝固段階(S2)と、前記紡糸及び凝固されたマルチフィラメントを水洗する段階(S3)とを含んでなる。
こうして作られたリヨセルマルチフィラメントは、その断面が異形断面であるモノフィラメントからなり、前記モノフィラメントの異形断面は多数の突起を含み、前記多数の突起は、仮想の第1円と、前記仮想の第1円の内部に含まれている仮想の第2円と接するが、前記仮想の第2円を中心部にして一体型に形成され、その末端が前記仮想の第1円と接する形状を持っており、その形状の異形断面率を高めることができるものである。
ここで、前記紡糸ドープ製造段階(S1)における前記セルロースパルプはα−セルロースの含有量が85〜98重量%であることが好ましい。
また、前記イオン性溶媒は、ジブチルイミダゾリウムアセテート(Dibutyl imidazolium acetate)、ジペンチルイミダゾリウムアセテート(Dipentyl imidazolium acetate)、ジヘキシルイミダゾリウムアセテート(Dehexyl imidazolium acetate)、ジプロピルイミダゾリウムオクタノエート(Dipropyl imidazolium octanoate)、ジブチルイミダゾリウムオクタノエート(Dibutyl imidazolium octanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘプタノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium heptanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムオクタノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium octanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムノナノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium nonanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium decanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムウンデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium undecanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムドデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium dodecanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルリン酸塩(1−Ethyl−3−methy imidazolium diethyl phosphate)、ジエチルイミダゾリウムオクタノエート(Diethyl imidazolium octanoate)、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(1−Decyl−3−methyl imidazolium acetate)、及び1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium acetate)よりなる群から選ばれた少なくとも1種のイオン性化合物を含む水溶液であることが好ましく、この際、前記段階(S1)におけるイオン性溶媒は、前記イオン性化合物の濃度が95%以上である水溶液であることがさらに好ましい。
また、前記紡糸ドープ製造段階(S1)における前記リヨセル紡糸ドープは、前記セルロースパルプ6〜25重量%及び前記イオン性溶媒75〜94重量%を含むことが好ましく、前記紡糸及び凝固段階(S2)における、前記凝固液に含まれているイオン性溶媒は、前記イオン性化合物の濃度が20〜70%である水溶液であり、前記凝固液の温度は30〜80℃であることが好ましい。
本発明によれば、異形断面の形状変化が極大化されて大きい比表面積を有するリヨセル繊維及びその製造方法を提供することができ、本発明の異形断面リヨセル繊維は、衣類、建築及び自動車分野の補強材などに使用され、従来のリヨセル繊維に比べて少ない量を使用しても同等レベル以上の物性を示すことができる。
本発明の一実施形態に係る異形断面リヨセル繊維に含まれているモノフィラメントの異形断面を示す模式図である。 本発明の実施例1によって製造されたリヨセル繊維の断面を示す写真である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明は、セルロースパルプ及びイオン性溶媒を含むリヨセル紡糸ドープを紡糸して製造されたリヨセルマルチフィラメントを含み、前記マルチフィラメントは、その断面が異形断面であるモノフィラメントからなり、前記モノフィラメントの異形断面は多数の突起を含み、前記多数の突起は、仮想の第1円及び前記仮想の第1円の内部に含まれている仮想の第2円と接するが、その末端が前記仮想の第1円と接する形状を有することを特徴とする、異形断面リヨセル繊維を提供する。
[異形断面(multi−lobal)]
本発明において、異形断面とは、モノフィラメントの断面が多数の突起を含む形状を意味し、具体的には、図1に示すように、一つの中心部1を中心にして一体型に形成された多数の突起2形状を有する断面を意味する。
具体的には、前記異形断面は、多数の突起2それぞれの末端点を結ぶ仮想の第1円11、及び前記仮想の第1円11の内部に含まれている仮想の第2円12の範囲内でその大きさと形状を定義することができる。このとき、前記仮想の第1円11は、前記仮想の第2円12に比べてその半径が大きい円であり、好ましくは互いにその中心が同一であり得るが、中心が同一でなくてもよい。
すなわち、前記異形断面は多数の突起2を含むものであり、多数の突起2は前記仮想の第2円12と重畳する中心部1と一体型に形成されているが、突起それぞれの末端5は前記仮想の第1円11と接して突起2の長軸3を有し、突起同士の間に形成された凹部4は仮想の第2円12と接する形状を有する。
本発明において、前記リヨセル繊維の比表面積を最大化するという観点から、前記異形断面は3つの突起を含むものであり得る。
ここで、前記モノフィラメントの異形断面は、下記数式1で定義される異形度が1.5〜10であることが好ましい。
(数1)
異形度=r1/r2
式中、r1は前記仮想の第1円の半径であり、r2は前記仮想の第2円の半径である。
前記異形度が1.5未満である場合には、断面が円形に近くなるので、円形断面との比表面積の差が著しくない。よって、本発明で実現された異形断面糸の応用分野への適用に無意味であり、 前記異形度が10超過である場合には、モノフィラメント内部の仮想の円とそれぞれの突起末端との連結部位が細くなり、紡糸工程安定性の維持が困難であることもある。このとき、前記異形断面の異形度は10に近い値を示すことが、より大きな比表面積を持つ上で有利であり得るが、5〜9.7程度の異形度を有することでも、従来の円形断面を有するフィラメントに比べて表面積増大効果が大きく現れる可能性があり、本発明の一例によれば、前記異形度が5.87以上9.6以下に実現できる。
本発明において、前記リヨセル繊維の繊度は1〜30デニールであり、前記仮想の第1円の半径は4〜40μm、仮想の第2円の半径は2〜14μmであることが好ましい。仮想の第1円の半径または仮想の第2円の半径が上記の範囲に及ばない場合には、モノフィラメントの繊度があまりに減少するため、吐出速度及び圧力がフィラメントを紡糸することができないほどに低くなってフィラメント自体が形成されず、上記の範囲を超える場合には、溶媒抽出が円滑でなくて接糸が発生し、それによりフィラメントの均一な断面形状を形成することができないという制約がある。
また、本発明に係るリヨセル繊維に含まれているモノフィラメントは、上述のような異形断面を有し、前記リヨセル繊維は、下記数式2で定義される空間占有率が200〜600%であり得る。
(数2)
空間占有率=(仮想の第1円の面積/リヨセル繊維に含まれているモノフィラメントの断面積)×100(%)
ここで、空間占有率は異形断面の突起によりモノフィラメントが実質的に繊維中で占める空間の割合を意味する。つまり、リヨセル繊維に含まれているモノフィラメントの断面が円形断面である場合は、実際のモノフィラメントの断面積と仮想の第1円の面積とが同一であるので、上述のように定義される空間占有率が100%であるが、突起を含む異形断面を有する繊維の場合は、その突起によって繊維が占める実際の面積は大きくなる。よって、空間占有率が大きくなるほど繊維の比表面積が大きくなることが分かる。
本発明のリヨセル繊維は、比表面積が大きくなった効果により膨れ特性や界面接着特性、速乾性特性などの様々な特性が優秀になる観点から、前記数式2で定義される空間占有率は220%以上、好ましくは250%以上を示すことができ、本発明の一例によれば、426.3%から574.1%まで実現できる。
本発明の異形断面リヨセル繊維の製造方法は、セルロースパルプ及びイオン性溶媒を含むリヨセル紡糸ドープを製造する紡糸ドープ製造段階(S1)と、前記紡糸ドープを、異形断面溝が複数形成された紡糸ノズルを介して、前記イオン性溶媒が含まれている凝固液の中にマルチフィラメントとして紡糸するとともに、前記凝固液中で前記紡糸されたマルチフィラメントを凝固させる紡糸及び凝固段階(S2)と、前記紡糸及び凝固されたマルチフィラメントを水洗する段階(S3)とを含んでなる。
こうして作られたリヨセルマルチフィラメントは、その断面が異形断面であるモノフィラメントからなり、前記モノフィラメントの異形断面は多数の突起を含み、前記多数の突起は、仮想の第1円、及び前記仮想の第1円の内部に含まれている仮想の第2円と接するが、前記仮想の第2円を中心部にして一体型に形成され、その末端が前記仮想の第1円と接する形状を有し、その形状の異形断面率を高めることができる。
[(S1)段階]
(S1)段階は、セルロースパルプ及びイオン性溶媒を含むリヨセル紡糸ドープを製造する紡糸ドープ製造段階である。
前記リヨセル紡糸ドープは、セルロースパルプ6〜25重量%、及び前記イオン性溶媒75〜94重量%を含むものであり、前記セルロースパルプは、α−セルロースの含有量が85〜98重量%であることが好ましく、重合度(DPw)が600〜1700であることがさらに好ましい。
前記リヨセル紡糸ドープにおけるセルロースパルプの含有量が6重量%未満である場合には、製造された紡糸ドープの粘度が低いため、紡糸の際に、繊維的形態の実現が難しく、25重量%を超える場合には、高い極性を持つイオン性溶媒の溶解力が低くなって溶解するのは難しいおそれがある。
また、リヨセル紡糸ドープにおいて、前記イオン性溶媒の含有量が75重量%未満である場合には、溶解粘度が大きく高まり、ノズルからの吐出性の低下及び溶媒抽出に困難さが発生して好ましくなく、前記イオン性溶媒の含有量が94重量%を超える場合には、紡糸粘度が大きく低下して紡糸段階で均一な繊維を製造するには難しいおそれがある。
この際、前記イオン性溶媒は、ジブチルイミダゾリウムアセテート(Dibutyl imidazolium acetate)、ジペンチルイミダゾリウムアセテート(Dipentyl imidazolium acetate)、ジヘキシルイミダゾリウムアセテート(Dehexyl imidazolium acetate)、ジプロピルイミダゾリウムオクタノエート(Dipropyl imidazolium octanoate)、ジブチルイミダゾリウムオクタノエート(Dibutyl imidazolium octanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘプタノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium heptanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムオクタノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium octanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムノナノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium nonanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium decanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムウンデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium undecanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムドデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium dodecanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルリン酸塩(1−Ethyl−3−methy imidazolium diethyl phosphate)、ジエチルイミダゾリウムオクタノエート(Diethyl imidazolium octanoate)、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(1−Decyl−3−methyl imidazolium acetate)、及び1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium acetate)よりなる群から選ばれた少なくとも1種のイオン性化合物を含む水溶液であることが好ましく、この際、前記段階(S1)におけるイオン性溶媒は、前記イオン性化合物の濃度が95%以上である水溶液であることがさらに好ましい。
[(S2)段階]
(S2)段階は、前記(S1)段階で紡糸されたリヨセル紡糸ドープを紡糸口金の紡糸ノズルから凝固槽の凝固液中に吐出させ、吐出されたマルチフィラメントを凝固液中で凝固させる段階である。
このとき、前記紡糸ドープの温度は30〜90℃であり得る。
前記紡糸口金には多数の口金ホールが形成されるが、前記口金ホールは、用途及びその形態に応じてホール面積、スリット(Slit)の大きさを、製造しようとする異形断面の形状を考慮して様々な形状に設定することができ、口金ホールの数は、製造しようとする繊維であるマルチフィラメントを形成するモノフィラメントの数を考慮して300〜50,000個にすることができる。
本発明は、紡糸ドープを紡糸ノズルを介して吐出させるとき、その吐出区域を凝固液の中を向いて位置させることにより、紡糸ノズルを介して吐出されたマルチフィラメントが、吐出されるや否や凝固液中で凝固するようにして、ノズルから吐出されたときの形状がなるべく維持される状態で凝固を行うことが好ましい。
このとき、適切な凝固の進行のために、前記凝固液に含まれているイオン性溶媒は、(S1)段階のイオン性溶媒と同じ種類を使用することが、溶媒の回収及び再利用の観点から有利であるが、凝固液は、イオン性化合物の濃度が20〜70%である水溶液であることがよい。凝固液に含まれているイオン性溶媒のイオン性化合物の濃度を20%以上に維持すれば、紡糸ノズルから吐出された繊維の凝固速度があまりに速くなることを防止して、結晶が制御された非結晶性繊維部分を確保することにより、伸度上昇の要因となるようにすることができ、70%以下に維持すれば、凝固速度があまりにも低くなることを防止して、結晶成長を誘導することにより、結晶化度が上昇して強度を上昇させることができる。
また、前記凝固液の温度は30〜80℃以上に維持することにより、紡糸ノズルから吐出された繊維の溶媒拡散速度を適正なレベルの速度に維持し、これにより、紡糸ノズルから吐出された繊維の適正な延伸比を維持することにより、物理的特性を容易に制御するのがよい。
[(S3)段階]
(S3)段階は、前記(S2)段階で得られたリヨセルマルチフィラメントを水洗する段階である。具体的には、前記(S2)段階で得られたリヨセルマルチフィラメントを牽引ローラーに導入した後、水洗浴へ導入して水洗することができる。
前記フィラメントの水洗段階では、水洗後、溶剤の回収及び再利用の容易性を考慮して、0〜100℃の水洗液を使用することができる。前記水洗液としては、水を用いることができ、必要に応じてその他の添加成分をさらに含ませることもできる。
水洗されたリヨセルフィラメントは、凝固浴からの溶媒抽出と工程張力による延伸及び収縮が起こる可能性があるので、均一な物性発現のためには水洗液の濃度、温度は一定に維持されなければならない。
前記(S3)段階で水洗されたリヨセルマルチフィラメントを必要に応じてエマルジョン処理し、乾燥させて巻き取ることができ、もしエマルジョン処理が必要ない場合には、水洗後、乾燥処理してから巻き取ることもできる。
エマルジョン処理は、マルチフィラメントが乳剤中に完全に浸漬される方式をとり、エマルジョン処理装置の進入ロールと放出ロールに取り付けられた搾りローラーの圧力差によってフィラメントにくっ付く乳剤の量を一定に維持する。前記乳剤は、後加工工程でフィラメントが乾燥ローラー及びガイドなどにおける接触の際に発生する摩擦を減らす役割をする。
前述したように、本発明のリヨセル繊維は、生分解性なので環境に優しい。
また、本発明のリヨセル繊維は、モノフィラメントが多数の突起を含む異形断面の形状を示すので、比表面積が大きくなって従来の円形断面のリヨセル繊維及び異形断面率の低いリヨセル繊維に比べて少量を使用しても同等以上レベルの物性を示すことができる。
特に、本発明に係るリヨセル繊維は、比表面積が大きいため、衣類、建築及び自動車分野の補強材などに使用される場合には、従来のリヨセル繊維に比べて少ない量を使用しても同等レベル以上の物性を示すことができる。
より具体的には、本発明に係るリヨセル繊維が衣料用に使用される場合には、比表面積が大きい特性により、優れた吸湿速乾性を示すので、汗が排出されても体への絡み付き現象がなく、肌が常に快適な状態を維持して不快感を減らすことができる。また、冷却速度に優れて汗が継続的に排出されると、急速冷却がさらに保持できる。このとき、衣類用の適用範囲は、アウトドア、スポーツ、Tシャツ、ゴルフ、男性用及び女性用の衣類だけでなく、機能性インナーウェア、帽子、スポーツソックス、下着類、ウェットティッシュ、マスクパックなどを含むことができるが、これに限定されるものではない。
また、本発明に係るリヨセル繊維が補強材用に使用される場合、補強しようとする材料との接触面積が大きいほど補強機能が大きくなり、タイヤコード(cord)、ホース補強材などのMRG(Mechanical Rubber Good)、セメント補強材、自動車内装材、タバコフィルター素材などに適用することもできる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。これらの実施例は、ひたすら本発明をより具体的に説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではないのは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明であろう。
実施例1
重合度(DPw)820、α−セルロース含有量93.9重量%のセルロースパルプ13.2gを1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(濃度97%)溶媒206.8gに溶解させ、6重量%のリヨセル繊維製造用紡糸ドープを製造した。
まず、前記紡糸ドープは、3つのホールを含む単位ホールが多数個形成されている紡糸口金(紡糸ノズルスリットは0.06mm、長さは0.254mm)を適用して紡糸温度50℃に維持し、フィラメントの繊度が3.0デニールとなるように紡糸ドープの吐出量と紡糸速度を調節して紡糸した。前記紡糸ノズルから吐出されたフィラメントは凝固槽内へ供給した。
前記凝固槽内の凝固液は、温度が70℃であり、濃度は水50重量%及び1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート50重量%であるものを使用した。
牽引ローラーを介して形成されたフィラメントから、6段水洗浴を経て、残存する1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテートを除去し、フィラメントに乳剤が均一にくっ付くようにした後、さらに搾ってフィラメントに対する乳剤の含有量が0.2%を維持するようにし、乾燥ローラーにて150℃で乾燥させ、3つの突起を含む異形断面を有するモノフィラメントからなるマルチフィラメントとして単繊度3.0デニールのリヨセル繊維を製造した。実施例1のリヨセル繊維の断面は、図2に示された通りである。
実施例2
フィラメントの繊度が6.9デニールとなるように紡糸ドープの吐出量及び紡糸速度を調節した以外は実施例1と同様にして、3つの突起を含む異形断面を有するモノフィラメントからなるマルチフィラメントを含むリヨセル繊維を製造した。
実施例3
フィラメントの繊度が10デニールとなるように紡糸ドープの吐出量及び紡糸速度を調節した以外は実施例1と同様にして、3つの突起を含む異形断面を有するモノフィラメントからなるマルチフィラメントを含むリヨセル繊維を製造した。
比較例1
1つの円形ホールを単位ホールにして、前記単位ホールが多数形成された紡糸口金を使用し、フィラメントの繊度が3.0デニールとなるように紡糸ドープの吐出量及び紡糸速度を調節した以外は実施例1と同様にして、円形断面を有するモノフィラメントからなるマルチフィラメントを含むリヨセル繊維を製造した。
比較例2
フィラメントの単繊度が6.0デニールとなるように紡糸ドープの吐出量及び紡糸速度を調節した以外は比較例1と同様にして、円形断面を有するモノフィラメントからなるマルチフィラメントを含むリヨセル繊維を製造した。
比較例3
重合度(DPw)820、α−セルロース含有量93.9重量%のセルロースパルプを焦性没食子酸塩(pyrogallate)含有量0.01重量%のNMMO/HO混合溶剤(重量比90/10)に混合して、混合物の総重量に対してセルロースパルプの含有量が12重量%(紡糸ドープ濃度が12%)であるリヨセル乾湿式紡糸用ドープを製造した。
その後、実施例で使用されたノズルと同じ形態の紡糸ノズルからの紡糸温度を110℃に維持し、フィラメントの繊度が3.2デニールとなるように紡糸ドープの吐出量及び紡糸速度を調節して紡糸した。紡糸ノズルから吐出されたフィラメント状の紡糸ドープは連続的にエアギャップ区間を経て凝固槽内の凝固液に供給された。
このとき、前記エアギャップ区間では、8℃の冷却空気及び10m/sの風速を加えて紡糸ドープを1次凝固させた。また、前記凝固液は、温度が25℃であり、濃度は水85重量%及びNMMO15重量%であるものを使用し、前記凝固液の濃度は、センサーと屈折計を用いて持続的にモニタリングした。
次いで、牽引ローラーを通過しながら空気層で延伸されたフィラメントは、水洗装置からスプレーされた水洗液によって残存NMMOを除去する。フィラメントに乳剤が均一にくっ付くようにした後、さらに圧着してフィラメントに対する乳剤の含有量が0.2%を維持するようにし、乾燥ローラーにて150℃で乾燥させ、3つの突起を含む異形断面を有するモノフィラメントを含み且つ単繊度が3.2デニールであるリヨセルマルチフィラメントを製造した。
比較例4
フィラメントの単繊度が6.9デニールとなるように紡糸ドープの吐出量及び紡糸速度を調節した以外は比較例3と同様にして、3つの突起を含む異形断面を有するリヨセルマルチフィラメントを製造した。
実施例及び比較例で製造されたリヨセル繊維に対して、前記リヨセル繊維に含まれているモノフィラメントの断面形状、繊度及び空間占有率を次の方法で測定及び算出し、その結果を下記表1に示した。
(1)リヨセル繊維に含まれているモノフィラメントの断面形状:少量の繊維束をサンプリングして、黒綿と一緒に巻いて細くし、断面をカットすることができる板の穴に挿入した後、カミソリ刃で断面が押されないようにカットした。これを光学顕微鏡(BX51、Olympus社製)を用いて断面を拡大観察し、デジタルカメラでイメージを保存した。前記繊維の断面イメージは、Olympus soft imaging solutionプログラムを用いて、求めようとする断面を指定し、半径及び面積を分析した。
(2)繊度:断面分析によって得た実際リヨセル繊維のモノフィラメントの断面積とリヨセル繊維の密度を用いて、下記数式3で計算してリヨセル繊維の繊度を求めた。
(数3)
−繊度(De)=[リヨセル繊維のモノフィラメント断面積(μm)×リヨセル繊維の密度(g/cm)×9000(m)]/1000000
−リヨセル繊維の密度=1.49g/cm
Figure 2019500515
表1に示すように、異形断面を有するモノフィラメントからなる実施例1乃至実施例3のリヨセル繊維は、円形断面を有するモノフィラメントからなる比較例1及び比較例2、同じノズル形状を適用した乾湿式紡糸法で製造した異形断面リヨセル繊維の比較例3及び比較例4に比べて空間占有率が大きいことが分かった。
このような結果から、実施例1乃至実施例3のリヨセル繊維は、比表面積が大きいことが分かり、比表面積の大きい繊維が要求される分野に広く適用することができることが分かる。
以上、本発明の内容の特定の部分を詳細に記述したので、当業分野における通常の知識を有する者にとって、このような具体的な記述は好適な実施様態に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことは明らかである。よって、本発明の実質的な範囲は、添付された請求の範囲とそれらの等価物によって定義されるといえる。
1 中心部
2 突起
3 突起の長軸
4 突起の凹部
5 突起の末端
11 仮想の第1円
12 仮想の第2円

Claims (13)

  1. セルロースパルプ及びイオン性溶媒を含むリヨセル紡糸ドープを紡糸して製造されたリヨセルマルチフィラメントを含み、前記マルチフィラメントは、その断面が異形断面であるモノフィラメントからなり、
    前記モノフィラメントの異形断面は多数の突起を含み、前記多数の突起は、仮想の第1円、及び前記仮想の第1円の内部に含まれている仮想の第2円と接し、前記仮想の第2円を中心部にして一体型に形成され、その末端が前記仮想の第1円と接する形状を有することを特徴とする、異形断面リヨセル繊維。
  2. 前記異形断面は、数式1で定義される異形度が1.5〜10であることを特徴とする、請求項1に記載の異形断面リヨセル繊維。
    (数1)
    異形度=r1/r2
    (式中、r1は前記仮想の第1円の半径であり、r2は前記仮想の第2円の半径である。)
  3. 前記リヨセル繊維は、繊度が1〜30デニールであり、前記仮想の第1円の半径は4〜40μmであり、仮想の第2円の半径は2〜14μmであることを特徴とする、請求項2に記載の異形断面リヨセル繊維。
  4. 前記リヨセル繊維は、数式2で定義される空間占有率が200〜600%であることを特徴とする、請求項1に記載の異形断面リヨセル繊維。
    (数2)
    空間占有率=(S1/S2)×100(%)
    (式中、S1は仮想の第1円の面積であり、S2はリヨセル繊維に含まれているモノフィラメントの断面積である。)
  5. 前記セルロールパルプはα−セルロースの含有量が85〜98重量%であることを特徴とする、請求項1に記載の異形断面リヨセル繊維。
  6. 前記イオン性溶媒は、ジブチルイミダゾリウムアセテート(Dibutyl imidazolium acetate)、ジペンチルイミダゾリウムアセテート(Dipentyl imidazolium acetate)、ジヘキシルイミダゾリウムアセテート(Dehexyl imidazolium acetate)、ジプロピルイミダゾリウムオクタノエート(Dipropyl imidazolium octanoate)、ジブチルイミダゾリウムオクタノエート(Dibutyl imidazolium octanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘプタノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium heptanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムオクタノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium octanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムノナノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium nonanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium decanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムウンデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium undecanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムドデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium dodecanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルリン酸塩(1−Ethyl−3−methy imidazolium diethyl phosphate)、ジエチルイミダゾリウムオクタノエート(Diethyl imidazolium octanoate)、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(1−Decyl−3−methyl imidazolium acetate)、及び1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium acetate)よりなる群から選ばれた少なくとも1種のイオン性化合物を含む水溶液であることを特徴とする、請求項1に記載の異形断面リヨセル繊維。
  7. セルロースパルプ及びイオン性溶媒を含むリヨセル紡糸ドープを製造する紡糸ドープ製造段階(S1)と、
    前記紡糸ドープを、紡糸ノズルを介して、前記イオン性溶媒が含まれている凝固液の中にマルチフィラメントとして紡糸するとともに、前記凝固液中で前記紡糸されたマルチフィラメントを凝固させる紡糸及び凝固段階(S2)と、
    前記紡糸及び凝固されたマルチフィラメントを水洗する段階(S3)とを含んでなり、
    前記段階(S1)乃至(S3)によって製造されたリヨセルマルチフィラメントは、その断面が異形断面であるモノフィラメントからなり、前記モノフィラメントの異形断面は多数の突起を含み、前記多数の突起は、仮想の第1円、及び前記仮想の第1円の内部に含まれている仮想の第2円と接し、その末端が前記仮想の第1円と接する形状を有する、異形断面リヨセル繊維の製造方法。
  8. 前記段階(S1)における前記セルロースパルプはα−セルロースの含有量が85〜98重量%であることを特徴とする、請求項7に記載の異形断面リヨセル繊維の製造方法。
  9. 前記段階(S1)における前記リヨセル紡糸ドープは、前記セルロースパルプ6〜25重量%及び前記イオン性溶媒75〜94重量%を含むことを特徴とする、請求項7に記載の異形断面リヨセル繊維の製造方法。
  10. 前記段階(S1)におけるイオン性溶媒は、前記イオン性化合物の濃度が95%以上である水溶液であることを特徴とする、請求項7に記載の異形断面リヨセル繊維の製造方法。
  11. 前記段階(S2)における、前記凝固液に含まれているイオン性溶媒は、前記イオン性化合物の濃度が20〜70%である水溶液であり、前記凝固液の温度は30〜80℃であることを特徴とする、請求項7に記載の異形断面リヨセル繊維の製造方法。
  12. 前記イオン性化合物は、ジブチルイミダゾリウムアセテート(Dibutyl imidazolium acetate)、ジペンチルイミダゾリウムアセテート(Dipentyl imidazolium acetate)、ジヘキシルイミダゾリウムアセテート(Dehexyl imidazolium acetate)、ジプロピルイミダゾリウムオクタノエート(Dipropyl imidazolium octanoate)、ジブチルイミダゾリウムオクタノエート(Dibutyl imidazolium octanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘプタノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium heptanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムオクタノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium octanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムノナノエート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium nonanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium decanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムウンデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium undecanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムドデカノエート(1−Ethyl−3−methy imidazolium dodecanoate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルリン酸塩(1−Ethyl−3−methy imidazolium diethyl phosphate)、ジエチルイミダゾリウムオクタノエート(Diethyl imidazolium octanoate)、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(1−Decyl−3−methyl imidazolium acetate)、及び1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(1−Ethyl−3−methyl imidazolium acetate)よりなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする、請求項10または11に記載の異形断面リヨセル繊維の製造方法。
  13. 前記モノフィラメントの異形断面は、下記数式1で定義される異形度が1.5〜10であることを特徴とする、請求項7に記載の異形断面リヨセル繊維の製造方法。
    (数1)
    異形度=r1/r2
    (式中、r1は前記仮想の第1円の半径であり、r2は前記仮想の第2円の半径である。)
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