JP2019220304A - 燃料電池用触媒インク、燃料電池用触媒インクの製造方法、燃料電池用触媒層、電解質膜−電極接合体、および、燃料電池 - Google Patents

燃料電池用触媒インク、燃料電池用触媒インクの製造方法、燃料電池用触媒層、電解質膜−電極接合体、および、燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池用触媒層において、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子への被覆を無くし、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制することができる燃料電池用触媒インクを提供する。【解決手段】アイオノマー17は、触媒担持粒子16に吸着してアイオノマー被覆触媒担持粒子12を形成して溶媒13中に存在し、触媒担持粒子16に吸着しないアイオノマー17は溶媒13中に存在しない燃料電池用触媒インク11を用いて燃料電池用触媒層を形成することにより、触媒担持粒子16に吸着しないアイオノマー17の触媒担持粒子16への被覆が無くなる。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池用触媒インクおよび燃料電池用触媒インクの製造方法と、この燃料電池用触媒インクを用いて、プロトン伝導性を有する電解質膜の両面に電極として形成される燃料電池用触媒層と、この燃料電池用触媒層を電極として電解質膜両面に接合した電解質膜−電極接合体と、この電解質膜?電極接合体を用いた燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料と酸化剤、例えば、水素と酸素の電気化学反応によって発電する。この燃料電池では、プロトン伝導性を有する電解質膜(例えば、固体高分子膜)の両面に形成したアノードとカソードの両電極に、燃料ガスと酸化剤ガス、例えば水素ガスと空気を供給する。
これら電極は、カーボン粒子等の導電性担体に金属触媒粒子を担持した触媒担持粒子とプロトン導電性を有するアイオノマーとが混在して燃料電池用触媒層を形成している。
このような燃料電池用触媒層は、触媒担持粒子と、アイオノマーと、溶媒と、を混合して触媒インクを調製し、この触媒インクを用いて形成される。
ここで、触媒インクに触媒担持粒子の凝集物や、アイオノマーの粗大粒子がある場合、燃料電池用触媒層に微細な凹凸が生じ、燃料電池用触媒層の性能が低下してしまうことが知られている。
そこで、例えば、特許文献1では、触媒インクを濾過し、触媒インク中の、触媒担持粒子の凝集物や、アイオノマーの粗大粒子を除去した触媒インクが提案されている。
特開2016−85907号公報
しかしながら、従来の構成では、触媒インクを濾過することで粗大な触媒担持粒子、粗大なアイオノマーを除去することができるが、触媒インク中に含まれる触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーを除去することができない。
その結果、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーが存在する触媒インクを用いて燃料電池用触媒層を形成すると、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーは、触媒担持粒子を被覆する。この触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子への被覆は、触媒への反応ガス拡散を阻害するという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、燃料電池用触媒層において、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子への被覆を無くし、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制することができる燃料電池用触媒インクを提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池用触媒インクは、触媒担持粒子とアイ
オノマーと溶媒とで構成された燃料電池用触媒インクであって、アイオノマーは触媒担持粒子に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子を形成して溶媒中に存在し、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーは溶媒中に存在しないことを特徴とする。
これにより、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーが溶媒中に存在しない燃料電池用触媒インクを用いて形成した燃料電池用触媒層において、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制することができる。
本発明の燃料電池用触媒インク中には、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーは存在しない。その結果、この燃料電池用触媒インクを用いて形成した燃料電池用触媒層において、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制することができる。
よって、本発明の燃料電池用触媒インクを用いて燃料電池を構成することで、触媒への反応ガス拡散の阻害が抑制され、発電効率を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る燃料電池用触媒インクの構成を示す模式図 本発明の実施の形態1に係る燃料電池の概略構成断面図 本発明の実施の形態2に係る燃料電池用触媒インクの製造工程を説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態2に係る秤量したプレインクの構成部材を示す模式図 本発明の実施の形態2に係るプレインクの構成を示す模式図 本発明の実施の形態2に係る分離したプレインクの構成部材を示す模式図 本発明の実施の形態2に係る秤量した燃料電池用触媒インクの構成部材を示す模式図 本発明の実施の形態2に係る燃料電池用触媒インクの構成を示す模式図 本発明の実施の形態2に係る燃料電池の概略構成断面図
第1の発明は、触媒担持粒子と、アイオノマーと、溶媒と、で構成された燃料電池用触媒インクであって、アイオノマーは触媒担持粒子に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子を形成して溶媒中に存在し、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーは溶媒中に存在しないことを特徴とする、燃料電池用触媒インクである。
第2の発明は、第1の発明の燃料電池用触媒インクを用いて形成された燃料電池用触媒層である。
これにより、燃料電池用触媒インク中には、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーは存在せず、この燃料電池用触媒インクを用いて形成した燃料電池用触媒層において、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制することができる燃料電池用触媒インクおよび燃料電池用触媒層を提供することができる。
第3の発明は、プロトン伝導性を有する電解質膜と、電解質膜の両主面に配置される燃料電池用触媒層と、を有する電解質膜−電極接合体であって、電解質膜の少なくとも一方の主面に配置される燃料電池用触媒層が、第2の発明の燃料電池用触媒層である、電解質膜−電極接合体である。
これにより、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒層を有する電解質膜−電極接合体を形成することができる。
第4の発明は、第3の発明の触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒層を有する電解質膜−電極接合体を備える、燃料電池である。
これにより、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒層を有する電解質膜−電極接合体を備える燃料電池を構成することができ、構成された燃料電池の発電効率を向上することができる。
第5の発明は、触媒担持粒子と、アイオノマーと、溶媒と、を混合し、アイオノマーの一部が触媒担持粒子に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子を形成し、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーが溶媒中に存在するプレインクを調製する第1工程と、プレインク中の触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーを除去する第2工程と、を有する第1の発明の燃料電池用触媒インクの製造方法である。
これにより、まず第1工程で、溶媒中に、アイオノマーが触媒担持粒子に吸着するアイオノマー被覆触媒担持粒子と、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーと、が存在するプレインクとなる。
次に、第2工程で、プレインク中の触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーを除去し、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーが溶媒中に存在しない燃料電池用触媒インクとなる。
この燃料電池用触媒インクを用いて形成した燃料電池用触媒層において、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒インクの製造方法を提供することができる。
第6の発明は、第5の発明の燃料電池用触媒インクの製造方法の第2工程が、比重差を利用して触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーを除去することを特徴とする燃料電池用触媒インクの製造方法である。
これにより、簡単な構成で、プレインク中の触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーを除去し、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーが溶媒中に存在しない燃料電池用触媒インクとなり、この燃料電池用触媒インクを用いて形成した燃料電池用触媒層において、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒インクの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る燃料電池用触媒インクの構成を示す模式図である。図2は本発明の実施の形態1に係る燃料電池の概略構成断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、実施の形態1に係る燃料電池用触媒インクについて説明する。
図1に示すように、燃料電池用触媒インク11は、アイオノマー被覆触媒担持粒子12
と、溶媒13と、から構成されている。溶媒13は水とする。アイオノマー被覆触媒担持粒子12は、触媒担持粒子16と、アイオノマー17と、から構成されている。
この燃料電池用触媒インク11において、アイオノマー17は触媒担持粒子16に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子12を形成して溶媒13中に存在し、触媒担持粒子16に吸着しないアイオノマーは溶媒13中に存在しない。
以下、本実施の形態に係る燃料電池用触媒インク11についてより詳細に説明する。
触媒担持粒子16は、カーボン担体にPt触媒が50wt%担持されたものとする。アイオノマー17はパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーとし、触媒担持粒子16の重量の半分の重量が触媒担持粒子16の表面に吸着することで被覆し、アイオノマー被覆触媒担持粒子12を形成している。
燃料電池用触媒インク11は、アイオノマー被覆触媒担持粒子12が溶媒13に分散され、溶媒13の重量がアイオノマー被覆触媒担持粒子12の重量の10倍である。
次に、実施の形態1に係る燃料電池について説明する。
図2に示すように、燃料電池101は、電解質膜−電極接合体111とアノードセパレータ115aと、カソードセパレータ115bと、が積層されている。
アノードセパレータ115aの電解質膜−電極接合体111に臨む面には、燃料ガス流路117aが設けられている。同様に、カソードセパレータ115bの電解質膜−電極接合体111に臨む面には、酸化剤ガス流路117bが設けられている。アノードセパレータ115aおよびカソードセパレータ115bは、カーボンセパレータを用いる。
電解質膜−電極接合体111は、電解質膜121と、電解質膜121の両主面に配置されるアノード125aと、カソード125bを備える。電解質膜121には、プロトン伝導性を有するパーフルオロスルホン酸膜を用いる。
アノード125aは、燃料電池用触媒層127と、ガス拡散層129と、から構成されている。カソード125bは、燃料電池用触媒層127と、ガス拡散層129と、から構成されている。
燃料電池用触媒層127は、燃料電池用触媒インク11を電解質膜121の両側に白金量で0.1mg/cmになるよう塗布し、60℃で乾燥させることで、燃料電池用触媒インク11に含まれる溶媒13を除去して作製されたものを用いる。
燃料電池用触媒インク11中に触媒担持粒子16に吸着しないアイオノマーは存在しないので、この燃料電池用触媒インク11を用いて形成した燃料電池用触媒層127において、触媒担持粒子16に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子16への被覆が無い。
電解質膜−電極接合体111には、両側に燃料電池用触媒層127が形成された電解質膜121の両側にガス拡散層129を積層した状態で、120℃、10kgf/cmで熱圧着することで、アノード125aおよびカソード125bを電解質膜121に接合させたものを用いる。
燃料電池101は、アノード125aに供給される反応ガスである燃料ガスと、カソード125bに供給される反応ガスである酸化剤ガスとの反応により発電を行う。燃料ガス
には、水素ガスを、酸化剤ガスには、空気を用いる。
以上のように、実施の形態1の燃料電池用触媒インク11は、触媒担持粒子16とアイオノマー17と溶媒13とで構成された燃料電池用触媒インク11であって、アイオノマー17は触媒担持粒子16に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子12を形成して溶媒13中に存在し、触媒担持粒子16に吸着しないアイオノマーは溶媒13中に存在しない。
これにより、燃料電池用触媒インク11中には、触媒担持粒子16に吸着しないアイオノマーは存在しない。よって、この燃料電池用触媒インク11を用いて形成した燃料電池用触媒層127において、触媒担持粒子16に吸着しないアイオノマーの触媒担持粒子16への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒インク11および燃料電池用触媒層127を提供できる。
また、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒層127を有する電解質膜−電極接合体111を備える燃料電池101を構成することができ、構成された燃料電池101の発電効率を向上することができる。
なお、本実施の形態においては、触媒担持粒子16を、カーボン担体にPt触媒が50wt%担持されたものとしたが、Pt触媒以外にも、Pt、Ru、Pd、Fe、Cu、Cr、Co、Ni、Mn、等の金属およびこれらの合金などを担持したものを用いることができる。
また、アイオノマー17を、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーとしたが、これ以外にも、フッ素化合物にスルホン酸基以外のイオン交換基を導入したものを含むポリマーや、炭化水素にスルホン酸基もしくはスルホン酸基以外のイオン交換基を導入したポリマーを用いることもできる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2に係る燃料電池用触媒インクの製造工程を説明するためのフローチャートである。図4は本発明の実施の形態2に係る秤量したプレインクの構成部材を示す模式図である。図5は本発明の実施の形態2に係るプレインクの構成を示す模式図である。
また、図6は本発明の実施の形態2に係る分離したプレインクの構成部材を示す模式図である。図7は本発明の実施の形態2に係る秤量した燃料電池用触媒インクの構成部材を示す模式図である。図8は本発明の実施の形態2に係る燃料電池用触媒インクの構成を示す模式図である。図9は本発明の実施の形態2に係る燃料電池の概略構成断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、実施の形態2に係る燃料電池用触媒インクの製造方法について説明する。
図3に示すように、燃料電池用触媒インク21の製造工程は、S11工程、S21工程から構成される第1工程と、S31工程、S41工程、S51工程から構成される第2工程と、から構成される。ここで、S11工程、S21工程、S31工程、S41工程、S51工程について、より詳細に説明する。
S11工程は、触媒担持粒子26と、アイオノマー34と、溶媒23と、を秤量する工程である。溶媒23は、水とエタノールが重量比で1:1に混合されたものとする。図4に示すように、秤量した部材は、触媒担持粒子26と、アイオノマー34と、溶媒23である。
ここで、触媒担持粒子26は、カーボン担体にPt触媒が50wt%担持されたものとする。アイオノマー34はパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーとし、秤量する重量は、触媒担持粒子26の重量の半分とする。溶媒23を秤量する重量は、触媒担持粒子26の重量の10倍とする。
次にS21工程は、S11工程で秤量した触媒担持粒子26と、アイオノマー34と、溶媒23と、を混合してプレインク31を調製する工程である。ビーカーに秤量した触媒担持粒子26と、アイオノマー34と、溶媒23と、を投入した後に、攪拌棒で混合し、プレインク31を調製する。
これにより、図5に示すように、アイオノマー34の一部であるアイオノマー27は、触媒担持粒子26の表面に吸着し、アイオノマー27が触媒担持粒子26に吸着するアイオノマー被覆触媒担持粒子22となる。また、触媒担持粒子26の表面に吸着しない残りのアイオノマー38は、溶媒23に分散され、触媒担持粒子26に吸着していない。
次にS31工程は、S21工程で調製されたプレインク31中の構成材料を遠心分離する工程である。
遠心分離機を用いてプレインク31中の構成材料が比重に応じて分離され、図6に示すように、アイオノマー27が触媒担持粒子26の表面に吸着するアイオノマー被覆触媒担持粒子22と、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38と、溶媒23と、にそれぞれ分離される。
次にS41工程は、S31工程で分離した構成材料のうち、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38を除いた、アイオノマー被覆触媒担持粒子22と、溶媒23と、を秤量する工程である。
図7に示すように、秤量した部材は、アイオノマー被覆触媒担持粒子22と、溶媒23と、から構成され、溶媒23を秤量する重量は、アイオノマー被覆触媒担持粒子22の重量の10倍とする。
次にS51工程は、S41工程で秤量したアイオノマー被覆触媒担持粒子22と、溶媒23と、を混合して燃料電池用触媒インク21を調製する工程である。
ビーカーに秤量したアイオノマー被覆触媒担持粒子22と、溶媒23と、を投入した後に、攪拌棒で混合し、燃料電池用触媒インク21を調製することで、図8に示すように、S21工程で調製されたプレインク31中の触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38を除去した燃料電池用触媒インク21となる。
この燃料電池用触媒インク21において、アイオノマー27は触媒担持粒子26に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子22を形成して溶媒23中に存在し、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38は溶媒23中に存在しない。
次に、実施の形態2に係る燃料電池について説明する。
図9に示すように、燃料電池201は、電解質膜−電極接合体211とアノードセパレータ215aと、カソードセパレータ215bと、が積層されている。
アノードセパレータ215aの電解質膜−電極接合体211に臨む面には、燃料ガス流
路217aが設けられている。同様に、カソードセパレータ215bの電解質膜−電極接合体211に臨む面には、酸化剤ガス流路217bが設けられている。アノードセパレータ215aおよびカソードセパレータ215bは、カーボンセパレータを用いる。
電解質膜−電極接合体211は、電解質膜221と、電解質膜221の両主面に配置されるアノード225aと、カソード225bを備える。電解質膜221には、プロトン伝導性を有するパーフルオロスルホン酸膜を用いる。
アノード225aは、燃料電池用触媒層227と、ガス拡散層229と、から構成されている。カソード225bは、燃料電池用触媒層227と、ガス拡散層229と、から構成されている。
燃料電池用触媒層227は、燃料電池用触媒インク21を電解質膜221の両側に白金量で0.1mg/cmになるよう塗布し、60℃で乾燥させることで、燃料電池用触媒インク21に含まれる溶媒23を除去して作製されたものを用い、この燃料電池用触媒インク21中に触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38は存在しない。
その結果、この燃料電池用触媒インク21を用いて形成した燃料電池用触媒層227において、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38の触媒担持粒子26への被覆が無い。
電解質膜−電極接合体211には、両側に燃料電池用触媒層227が形成された電解質膜221の両側にガス拡散層229を積層した状態で、120℃、10kgf/cmで熱圧着することで、アノード225aおよびカソード225bを電解質膜221に接合させたものを用いる。
燃料電池201は、アノード225aに供給される反応ガスである燃料ガスと、カソード225bに供給される反応ガスである酸化剤ガスとの反応により発電を行う。燃料ガスには、水素ガスを、酸化剤ガスには、空気を用いる。
以上のように、実施の形態2の燃料電池用触媒インク21は、触媒担持粒子26と、アイオノマー27と、溶媒23と、で構成された燃料電池用触媒インク21であって、アイオノマー27は触媒担持粒子26に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子22を形成して溶媒23中に存在し、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38は溶媒23中に存在しない。
これにより、燃料電池用触媒インク21中には、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマーは存在せず、この燃料電池用触媒インク21を用いて形成した燃料電池用触媒層227において、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38の触媒担持粒子26への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒インク21および燃料電池用触媒層227を提供することができる。
また、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒層227を有する電解質膜−電極接合体211を備える燃料電池201を構成することができ、構成された燃料電池201の発電効率を向上することができる。
また、実施の形態2の燃料電池用触媒インク21の製造方法は、触媒担持粒子26とアイオノマー34と溶媒23とを混合し、アイオノマー34の一部が触媒担持粒子26に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子22を形成し、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38が溶媒23中に存在するプレインク31を調製する第1工程と、プレインク3
1中の触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38を除去する第2工程とを有する。
これにより、まず第1工程で、溶媒23中に、アイオノマー27が触媒担持粒子26に吸着するアイオノマー被覆触媒担持粒子22と、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38と、が存在するプレインク31となる。
次に、第2工程で、プレインク31中の触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38を除去し、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38が溶媒23中に存在しない燃料電池用触媒インク21となる。
この燃料電池用触媒インク21を用いて形成した燃料電池用触媒層227において、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38の触媒担持粒子26への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒インク21の製造方法を提供することができる。
また、実施の形態2の燃料電池用触媒インク21の製造方法の第2工程は、比重差を利用して触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38を除去するものである。
これにより、簡単な構成で、プレインク31中の触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38を除去し、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38が溶媒23中に存在しない燃料電池用触媒インク21となる。
この燃料電池用触媒インク21を用いて形成した燃料電池用触媒層227において、触媒担持粒子26に吸着しないアイオノマー38の触媒担持粒子26への被覆が無くなり、触媒への反応ガス拡散の阻害を抑制する燃料電池用触媒インク21の製造方法を提供することができる。
なお、本実施の形態においては、触媒担持粒子26を、カーボン担体にPt触媒が50wt%担持されたものとしたが、Pt触媒以外にも、Pt、Ru、Pd、Fe、Cu、Cr、Co、Ni、Mn、等の金属およびこれらの合金などを担持したものを用いることができる。
また、アイオノマー34を、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーとしたが、これ以外にも、フッ素化合物にスルホン酸基以外のイオン交換基を導入したものを含むポリマーや、炭化水素にスルホン酸基もしくはスルホン酸基以外のイオン交換基を導入したポリマーを用いることもできる。
以上のように、本発明に係る燃料電池用触媒インクは、触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーは存在しないので、触媒インクを用いて形成する燃料電池用触媒層、その燃料電池用触媒層を用いた電解質膜−電極接合体、その電解質膜−電極接合体を用いた燃料電池に適用できる。
11 燃料電池用触媒インク
12 アイオノマー被覆触媒担持粒子
13 溶媒
16 触媒担持粒子
17 アイオノマー
21 燃料電池用触媒インク
22 アイオノマー被覆触媒担持粒子
23 溶媒
26 触媒担持粒子
27 アイオノマー
31 プレインク
34 アイオノマー
38 アイオノマー
101 燃料電池
111 電解質膜−電極接合体
115a アノードセパレータ
115b カソードセパレータ
117a 燃料ガス流路
117b 酸化剤ガス流路
121 電解質膜
125a アノード
125b カソード
127 燃料電池用触媒層
129 ガス拡散層
201 燃料電池
211 電解質膜−電極接合体
215a アノードセパレータ
215b カソードセパレータ
217a 燃料ガス流路
217b 酸化剤ガス流路
221 電解質膜
225a アノード
225b カソード
227 燃料電池用触媒層
229 ガス拡散層

Claims (6)

  1. 触媒担持粒子とアイオノマーと溶媒とで構成された燃料電池用触媒インクであって、前記アイオノマーは前記触媒担持粒子に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子を形成して前記溶媒中に存在し、前記触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーは前記溶媒中に存在しないことを特徴とする、燃料電池用触媒インク。
  2. 請求項1に記載の燃料電池用触媒インクを用いて形成された燃料電池用触媒層。
  3. プロトン伝導性を有する電解質膜と、前記電解質膜の両主面に配置される燃料電池用触媒層と、を有する電解質膜−電極接合体であって、前記電解質膜の少なくとも一方の主面に配置される前記燃料電池用触媒層が、請求項2に記載の燃料電池用触媒層である、電解質膜−電極接合体。
  4. 請求項3に記載の電解質膜−電極接合体を備える、燃料電池。
  5. 触媒担持粒子と、アイオノマーと、溶媒と、を混合し、
    前記アイオノマーの一部が前記触媒担持粒子に吸着しアイオノマー被覆触媒担持粒子を形成し、前記触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーが前記溶媒中に存在するプレインクを調製する第1工程と、
    前記プレインク中の前記触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーを除去する第2工程と、を有する請求項1に記載の燃料電池用触媒インクの製造方法。
  6. 前記第2工程は、比重差を利用して前記触媒担持粒子に吸着しないアイオノマーを除去することを特徴とする、請求項5に記載の燃料電池用触媒インクの製造方法。
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