JP2019219488A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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【課題】加熱部材の端部の放熱を抑制すると共に強度や耐久性を向上する。【解決手段】定着装置13は、用紙に形成されたトナー像を加熱する円筒状の加熱ローラー20と、加熱ローラー20に対して加圧され、加熱ローラー20との間を通過する用紙を加圧する加圧ローラーと、加熱ローラー20を加熱する熱源22とを備える。加熱ローラー20は、軸方向において中央部35と、中央部35よりも熱伝導率の小さい端部36とを接合して構成される。端部36は、中央部35に接合される接合部37と、接合部37から軸方向外側に突出したボス部38とから構成される。ボス部38は、外径が接合部37よりも小さく、厚みが接合部37よりも厚く形成される。【選択図】図3

Description

本発明は、用紙にトナー像を定着させる定着装置と、この定着装置を備えた画像形成装置に関する。
画像形成装置は、用紙上に形成されたトナー像を定着させる定着装置を備える。定着装置は、トナー像を加熱する加熱部材と、用紙に対してトナー像を加圧する加圧部材とを備える。定着装置は、加熱部材の内部にヒーター等の熱源を加熱部材の軸方向に亘って備えて、加熱部材を軸方向に亘って加熱する。
例えば、特許文献1の画像記録装置(画像形成装置)は、加熱定着部を設け、加熱定着部は、発熱素子を内蔵し、且つ加熱圧接面を形成する円筒部を有する加熱ローラー(加熱部材)を回動可能に支持する。加熱ローラーは、端部の熱伝導が加熱圧接面部(中央部)の熱伝導より小さくなるように構成され、例えば、加熱ローラーの端部のフランジ部と加熱圧接面部とを異なる熱伝導の材料で構成する。
特開昭61−105576号公報
定着装置では、加熱部材を熱伝導率の高い材料で形成することで、所定の定着温度まで昇温させる昇温時間を短くして、消費電力を抑制することができる。ところが、加熱部材の端部の熱伝導率が高いと、放熱が生じるので、加熱部材の中央部の温度を維持するのに、多くの消費電力が必要になる。これに対して、加熱部材には、上記したように、端部の熱伝導を中央部の熱伝導より小さくすることで端部での放熱を抑えるものがある。
しかしながら、加熱部材の中央部にアルミニウムを適用することが好ましいが、従来の定着装置では、アルミニウムの中央部に対して、強度を確保しつつ端部に他の金属材料を適用する構成については考慮されていない。更に、異なる材料で構成した加熱部材は、強度が低くなり、回転駆動に対する耐久性が低下するおそれがある。また、加熱部材の端部に、加熱部材を回転させる駆動ギアを接続する場合、駆動ギアの回転止めのために溝や穴を形成すると、強度が低下してしまう。このような溝や穴に対する強度確保のためにバーリング加工等が施されるが、加工のコストや手間が掛かる。
そこで、本発明は上記事情を考慮し、加熱部材の端部の放熱を抑制すると共に強度や耐久性を向上することを目的とする。
本発明の定着装置は、用紙に形成されたトナー像を加熱する円筒状の加熱部材と、前記加熱部材に対して加圧され、前記加熱部材との間を通過する前記用紙を加圧する加圧部材と、前記加熱部材を加熱する熱源と、を備え、前記加熱部材は、軸方向において中央部と、該中央部よりも熱伝導率の小さい端部とを接合して構成され、前記端部は、前記中央部に接合される接合部と、該接合部から軸方向外側に突出したボス部とから構成され、前記ボス部は、外径が前記接合部よりも小さく、厚みが前記接合部よりも厚く形成されることを特徴とする。
上記した定着装置において、前記接合部は、前記中央部と同じ厚みを有するとよい。
上記した定着装置において、前記加熱部材は、アルミニウムからなる前記中央部とステンレスからなる前記端部とを圧接により接合して構成されるとよい。
本発明の画像形成装置は、上記した定着装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、加熱部材の端部の放熱を抑制すると共に強度や耐久性を向上することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るプリンターを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の加熱ローラーを右側から示す断面図である。
先ず、本発明の実施形態に係るプリンター1(画像形成装置)の全体の構成について図1を参照しながら説明する。以下、説明の便宜上、図1における紙面手前側をプリンター1の前側とする。各図に適宜付される矢印L、R、U、Lo、Fr、Rrは、それぞれプリンター1の左側、右側、上側、下側、前側、後側を示している。
プリンター1は、略箱型形状のプリンター本体2を備え、プリンター本体2の下部には用紙を収納する給紙カセット3が設けられ、プリンター本体2の上部には排紙トレイ4が設けられる。
プリンター本体2内の上部には、レーザー・スキャニング・ユニット(LSU)で構成される露光装置5が排紙トレイ4の下方に配置される。プリンター本体2内の露光装置5の下方には、画像形成部6が設けられる。画像形成部6には、像担持体である感光体ドラム7が回転可能に設けられ、感光体ドラム7の周囲には、帯電装置と、トナーコンテナに接続された現像装置と、転写ローラーと、クリーニング装置とが、感光体ドラム7の回転方向に沿って配置される。
また、プリンター本体2の内部には、用紙の搬送経路10が設けられる。搬送経路10の上流端には給紙部11が給紙カセット3の近傍に設けられ、搬送経路10の中流部には、感光体ドラム7と転写ローラーによって構成される転写部12が設けられる。搬送経路10の下流部には定着装置13が設けられ、搬送経路10の下流端には排紙部14が排紙トレイ4の近傍に設けられる。また、プリンター本体2の内部には、定着装置13を制御する制御装置15が備えられる。
次に、プリンター1の画像形成動作について説明する。プリンター1は、外部のコンピューター等から画像データが入力され、印刷開始の指示がなされると、画像形成動作を開始する。先ず、画像形成部6において、帯電装置によって感光体ドラム7の表面が帯電された後、露光装置5によって感光体ドラム7に対して画像データに対応した露光が行われ、感光体ドラム7の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置によってトナーを用いてトナー像に現像される。
一方、給紙カセット3に収納された用紙が、給紙部11によって取り出されて搬送経路10上を搬送される。搬送経路10上の用紙は、所定のタイミングで転写部12へと搬送され、転写部12によって感光体ドラム7上のトナー像が用紙に転写される。トナー像を転写された用紙は、定着装置13へと搬送され、定着装置13によって用紙にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙部14から排紙トレイ4に排出される。
次に、定着装置13の構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。図2に示すように、定着装置13は、加熱ローラー20(加熱部材)と、加圧ローラー21(加圧部材)と、熱源22と、駆動部23とを備える。
加熱ローラー20及び加圧ローラー21は、略箱型状の定着フレーム(図示せず)の内部で、搬送経路10を挟んで上側及び下側にそれぞれ配置され、互いに対向すると共に接触して配置される。定着フレームは、搬送経路10が用紙の搬送方向(左右方向)において定着フレームを貫通するように、プリンター本体2に取り付けられる。搬送経路10には、加熱ローラー20及び加圧ローラー21の間に加圧領域Nが形成される。
なお、加圧領域Nとは、加熱ローラー20と加圧ローラー21とが接触している領域であって、加熱ローラー20及び加圧ローラー21による用紙への圧力が0Paである搬送方向上流側の位置から、その圧力が最大となる搬送方向の位置を経由して再びその圧力が0Paとなる搬送方向下流側の位置までの領域を示す。
加熱ローラー20は、搬送方向と直交する用紙の幅方向(前後方向)に長い円筒状のローラーで構成される。加熱ローラー20は、例えば、円筒状の金属製の芯材30と、芯材30に周設されたシリコンゴム等の樹脂製の弾性層31から構成され、弾性層31はフッ素系樹脂の離型層32によって被覆される。加熱ローラー20は、前後方向を軸方向として、定着フレームに対して回転可能に取り付けられる。加熱ローラー20は、図3に示すように、駆動ギア24を介してモーター等の駆動部23に接続され、駆動部23から伝達される回転駆動力によって回転する。加熱ローラー20は、熱源22によって加熱され、トナー像が形成された用紙に接触してトナー像を加熱する。
加熱ローラー20の芯材30は、図3に示すように、軸方向において中央側の円筒状の中央部35と両端側の段付円筒状の端部36とを接合して構成される。例えば、中央部35は、通紙領域に亘って設けられ、端部36は、非通紙領域に亘って設けられる。端部36は、定着フレームに軸支され、特に、駆動側(後側)の端部36には、駆動ギア24が固定される。中央部35及び端部36は、摩擦圧接等の圧接によって接合され、あるいは、溶接や接着によって接合されてもよい。
端部36は、中央部35よりも熱伝導率が小さい材料で形成される。例えば、中央部35は、アルミニウム(236W/mK)で形成され、端部36は、ステンレス(16.7から20.9W/mK)で形成される。例えば、中央部35の熱伝導率は端部36の熱伝導率の1〜20倍であり、あるいは、中央部35及び端部36の熱伝導率の差は、1〜250W/mKである。
端部36は、中央部35に接合される接合部37と、接合部37から軸方向外側(端側)に突出したボス部38とから構成される。なお、弾性層31及び離型層32は、中央部35及び端部36の接合部37に亘って設けられる。接合部37及びボス部38は、一体に成型され、ボス部38は、接合部37から連続していて、例えば、ボス部38の軸方向内側端に形成されたフランジを介して接合部37に連続している。
接合部37及びボス部38は、中央部35と同軸であり、接合部37は、中央部35と同じ外径及び同じ厚み(例えば、7mm)を有して中央部35から連続している。ボス部38の外径は、接合部37よりも小さく、ボス部38の厚み(例えば、9mm)は、接合部37よりも厚い。例えば、接合部37の厚みはボス部38の厚みの1.2〜1.5倍であり、あるいは、接合部37及びボス部38の厚みの差は、約2〜3mmである。
ボス部38の厚みは、例えば、接合部37の厚みの部材の溝や穴を補強する場合に必要なバーリングと同じ程度の大きさでよい。なお、ボス部38の厚みによって、加熱ローラー20全体の熱容量を調整することができ、例えば、ボス部38の厚みは、加熱ローラー20の昇温速度を低下させず、且つ、定着温度まで加熱された加熱ローラー20の蓄熱を良好にするように設定されるとよい。
加圧ローラー21は、幅方向に長い略円柱状に形成される。加圧ローラー21は、例えば、円柱状の金属製の芯材と、芯材に周設されたシリコンゴム等の樹脂製の弾性層から構成され、弾性層はフッ素系樹脂の離型層によって被覆される。加圧ローラー21は、前後方向を回転軸方向として、定着フレームに対して回転可能に取り付けられる。例えば、加圧ローラー21は、加熱ローラー20の回転に従動して回転する。加圧ローラー21は、加熱ローラー20側に加圧されていて、加熱ローラー20と共に、加圧領域Nを通過する用紙を加圧する。
熱源22は、幅方向に亘って長い形状を有し、加熱ローラー20の芯材30の内部に取り付けられ、内側から加熱ローラー20を加熱する。例えば、熱源22は、芯材30の前側の端部36から後側の端部36までに亘って配置される。熱源22は、例えば、ハロゲンヒーターやセラミックヒーター等によって構成される。熱源22は、温度センサー(図示せず)で検知される加熱ローラー20の表面温度に応じて、制御装置15によってオン及びオフが切り換えられる。具体的には、熱源22は、オンのときに電源(図示せず)から電力を供給されることで発熱して加熱ローラー20を加熱し、オフのときに電源からの電力供給が遮断されて加熱ローラー20の加熱を停止する。
本実施形態によれば、上述のように、プリンター1(画像形成装置)の定着装置13は、用紙に形成されたトナー像を加熱する円筒状の加熱ローラー20(加熱部材)と、加熱ローラー20に対して加圧され、加熱ローラー20との間を通過する用紙を加圧する加圧ローラー21(加圧部材)と、加熱ローラー20を加熱する熱源22とを備える。加熱ローラー20は、軸方向において中央部35と、中央部35よりも熱伝導率の小さい端部36とを接合して構成される。端部36は、中央部35に接合される接合部37と、接合部37から軸方向外側に突出したボス部38とから構成される。ボス部38は、外径が接合部37よりも小さく、厚みが接合部37よりも厚く形成される。
これにより、加熱ローラー20の端部36では放熱が生じ難いので、中央部35の熱が端部36を介して逃げ難くなるので、中央部35を効率良く加熱することができ、加熱に要する昇温時間及び消費電力を削減することができる。また、端部36のボス部38は、中央部35に接合される接合部37よりも厚いので、強度を向上することができ、また回転駆動に対する耐久性を向上することもでき、加熱ローラー20の損傷を抑制することができる。従って、駆動ギア24を加熱ローラー20に固定するために、ボス部38に溝や穴を形成しても、バーリング加工を施すことなく、強度を確保することができる。このように、本実施形態の定着装置13では、加熱ローラー20の端部36の放熱を抑制すると共に強度や耐久性を向上することが可能である。
更に、定着装置13では、端部36の接合部37は、中央部35と同じ厚みを有する。これにより、加熱ローラー20の回転や加圧によって、加熱ローラー20に撓み等の変形の負荷が掛かる場合に、応力が中央部35及び端部36の継ぎ目に集中することを抑制することができる。従って、加熱ローラー20の損傷を抑制することができる。
また、定着装置13では、加熱ローラー20は、アルミニウムからなる中央部35とステンレスからなる端部36とを圧接により接合して構成される。これにより、加熱ローラー20の芯材30を構成する場合の異なる材料の中央部35及び端部36の接合において、圧接を行うので、係合や嵌合のための凹凸の加工を施すことなく、従来では成し得なかったアルミニウムとステンレスとの接合を実現することができる。
本実施形態では、モノクロのプリンター1に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、カラープリンター、複写機、ファクシミリ、複合機等の他の画像形成装置に本発明の構成を適用することも可能である。
1 プリンター(画像形成装置)
2 プリンター本体
6 画像形成部
13 定着装置
20 加熱ローラー(加熱部材)
21 加圧ローラー(加圧部材)
22 熱源
23 駆動部
24 駆動ギア
30 芯材
35 中央部
36 端部
37 接合部
38 ボス部

Claims (4)

  1. 用紙に形成されたトナー像を加熱する円筒状の加熱部材と、
    前記加熱部材に対して加圧され、前記加熱部材との間を通過する前記用紙を加圧する加圧部材と、
    前記加熱部材を加熱する熱源と、を備え、
    前記加熱部材は、軸方向において中央部と、該中央部よりも熱伝導率の小さい端部とを接合して構成され、
    前記端部は、前記中央部に接合される接合部と、該接合部から軸方向外側に突出したボス部とから構成され、
    前記ボス部は、外径が前記接合部よりも小さく、厚みが前記接合部よりも厚く形成されることを特徴とする定着装置。
  2. 前記接合部は、前記中央部と同じ厚みを有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加熱部材は、アルミニウムからなる前記中央部とステンレスからなる前記端部とを圧接により接合して構成されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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JP2021033138A (ja) * 2019-08-27 2021-03-01 コニカミノルタ株式会社 ローラー、加熱装置、定着装置、画像形成装置およびローラーの製造方法
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