JP6237601B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体にトナー像を定着させる定着装置と、この定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、複写機やプリンターなどの電子写真方式の画像形成装置は、用紙などの記録媒体にトナー像を定着させる定着装置を備えている。
例えば、特許文献1には、回転可能に設けられる定着ローラー(特許文献1の「加熱ローラ2」参照)と、定着ローラーに圧接して定着ニップを形成し、回転可能に設けられる加圧部材(特許文献1の「加圧ローラ3」参照)と、定着ローラーの回転軸方向外側の端部の内周に装着されるリング体(特許文献1の「リング11」参照)と、を備えた定着装置が開示されている。
特開平6−308847号公報
特許文献1の定着装置では、定着ローラーの回転軸方向外側の端部にリング体が完全に挿入されている。そのため、定着ローラーの回転軸方向外側に設けられる部材(以下、「外側部材」と称する)に定着ローラーの回転軸方向外側の端面が接触し、定着ローラーの摩耗や破損につながる恐れがある。
そこで、本発明は上記事情を考慮し、定着ローラーの回転軸方向外側の端面と外側部材の接触を抑制し、定着ローラーの摩耗及び破損を防止することを目的とする。
本発明の定着装置は、回転軸の周りを回転可能に設けられる定着ローラーと、前記定着ローラーに圧接して定着ニップを形成し、回転可能に設けられる加圧部材と、前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部の内周に装着されるリング体と、前記定着ローラー及び前記リング体の前記回転軸方向外側に少なくとも一部が設けられる外側部材と、を備え、前記リング体の前記回転軸方向外側の端面は、前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端面よりも前記回転軸方向外側に突出していることを特徴とする。
このような構成を採用することで、定着ローラーの回転軸方向外側の端面と外側部材の接触を抑制し、定着ローラーの摩耗及び破損を防止することが可能となる。
前記外側部材は、前記定着ローラー及び前記リング体の前記回転軸方向外側に設けられる本体部と、前記本体部から前記回転軸方向内側に向かって延出し、前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部の外周を覆うフランジ部と、を備えていても良い。
このような構成を採用することで、外側部材のフランジ部によって定着ローラーの回転軸方向外側の端部の変位を直接規制することが可能となる。これに伴って、定着ローラーの回転軸が所定の方向に対して傾いてしまうのを抑制することが可能となる。
前記リング体は、前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部の内周に装着される小径部と、前記定着ローラー及び前記小径部の前記回転軸方向外側に設けられ、前記小径部よりも外径が大きい大径部と、を備え、前記外側部材は、前記大径部の前記回転軸方向外側に設けられる本体部と、前記本体部から前記回転軸方向内側に向かって延出し、前記大径部の外周を覆うフランジ部と、を備えていても良い。
このような構成を採用することで、定着ローラーの回転軸方向外側の端面と外側部材の接触だけでなく、定着ローラーの回転軸方向外側の端部の外周面と外側部材の接触も抑制することが可能となる。これに伴って、定着ローラーの摩耗及び破損を一層効果的に防止することができる。
前記外側部材は、駆動源に接続される駆動ギアであり、前記駆動ギアの内周面には、キーが突設され、前記定着ローラー及び前記リング体には、前記キーを貫挿可能なキー溝が設けられ、前記リング体の前記キー溝の縁部は、前記定着ローラーの前記キー溝の縁部よりも内方に突出していても良い。
このような構成を採用することで、駆動ギアから伝わる回転駆動力を定着ローラーではなくリング体によって受けることが可能となる。これに伴って、定着ローラーにキー溝から割れが発生するのを抑制することが可能となる。
前記リング体の厚みは、前記定着ローラーの厚みよりも厚くても良い。
このような構成を採用することで、リング体の剛性を高めることが可能となり、リング体の回転軸方向外側の端面が外側部材に接触した際にリング体が変形するのを抑制することが可能となる。
前記リング体は、耐熱性を有する材料で形成されていても良い。
このような構成を採用することで、リング体の熱変形等を抑制することが可能となる。
前記リング体は、圧入、溶接又はポンチングによって前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部に固定されていても良い。
このような構成を採用することで、定着ローラーの回転軸方向外側の端部にリング体を確実に固定することが可能となる。
本発明の画像形成装置は、上記したいずれかの定着装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、定着ローラーの回転軸方向外側の端面と外側部材の接触を抑制し、定着ローラーの摩耗及び破損を防止することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るプリンターの概略を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る定着装置を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る定着装置において、ヒートローラー及び後側リング体を示す側面図である。 図2のIV−IV断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る定着装置の前部を示す断面図である。
<第1の実施形態>
まず、図1を用いて、電子写真方式のプリンター1(画像形成装置)の全体の構成について説明する。以下、図1における紙面手前側を、プリンター1の前側とする。各図に適宜付される矢印Fr、Rr、L、R、U、Loは、それぞれプリンター1の前側、後側、左側、右側、上側、下側を示している。
プリンター1は、箱型形状のプリンター本体2を備えており、プリンター本体2の下部には用紙(記録媒体)を収納する給紙カセット3が収容され、プリンター本体2の上面には排紙トレイ4が設けられている。プリンター本体2の上面には、排紙トレイ4の側方に上カバー5が開閉可能に取り付けられ、上カバー5の下方には、トナーコンテナ6が収納されている。
プリンター本体2の上部には、排紙トレイ4の下方にレーザー・スキャニング・ユニット(LSU)で構成される露光器7が配置され、露光器7の下方には、画像形成部8が設けられている。画像形成部8には、像担持体である感光体ドラム10が回転可能に設けられており、感光体ドラム10の周囲には、帯電器11と、現像器12と、転写ローラー13と、クリーニング装置14とが、感光体ドラム10の回転方向(図1の矢印X参照)に沿って配置されている。
プリンター本体2の内部には、用紙の搬送経路15が設けられている。搬送経路15の上流端には給紙部16が設けられ、搬送経路15の中流部には、感光体ドラム10と転写ローラー13によって構成される転写部17が設けられ、搬送経路15の下流部には定着装置18が設けられ、搬送経路15の下流端には排紙部20が設けられている。搬送経路15の下方には、両面印刷用の反転経路21が形成されている。
次に、このような構成を備えたプリンター1の画像形成動作について説明する。
プリンター1に電源が投入されると、各種パラメーターが初期化され、定着装置18の温度設定等の初期設定が実行される。そして、プリンター1に接続されたコンピューター等から画像データが入力され、印刷開始の指示がなされると、以下のようにして画像形成動作が実行される。
まず、帯電器11によって感光体ドラム10の表面が帯電された後、露光器7からのレーザー光(図1の二点鎖線P参照)により感光体ドラム10に対して画像データに対応した露光が行われ、感光体ドラム10の表面に静電潜像が形成される。次に、この静電潜像を、現像器12がトナーによりトナー像に現像する。
一方、給紙部16によって給紙カセット3から取り出された用紙は、上記した画像形成動作とタイミングを合わせて転写部17へと搬送され、転写部17において感光体ドラム10上のトナー像が用紙に転写される。トナー像を転写された用紙は、搬送経路15を下流側へと搬送されて定着装置18に進入し、この定着装置18において用紙にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙部20から排紙トレイ4に排出される。なお、感光体ドラム10上に残留したトナーは、クリーニング装置14によって回収される。
次に、図2〜図4を用いて、定着装置18について説明する。図2、図3に付される矢印Iは前後方向内側を示し、図2、図3に付される矢印Oは前後方向外側を示している。
図2に示されるように、定着装置18は、ヒートローラー22(定着ローラー)と、ヒートローラー22の下側(外径側)に設けられるプレスローラー23(加圧部材)と、ヒートローラー22の内径側に設けられるヒーター24(熱源)と、ヒートローラー22の前端部22a(前後方向外側の端部)の内周に装着される前側リング体25と、ヒートローラー22の後端部22b(前後方向外側の端部)の内周に装着される後側リング体26と、ヒートローラー22の前端部22aを軸支する前側軸受け27(外側部材)と、ヒートローラー22の後端部22bの外周に装着される駆動ギア28(外側部材)と、駆動ギア28の前側(前後方向内側)に設けられてヒートローラー22の後部を軸支する後側軸受け29と、を備えている。なお、図2においては、プレスローラー23及びヒーター24のみが側面視で表示され、それ以外の部材は断面表示されている。
ヒートローラー22は、前後方向に長い円筒状を成している。ヒートローラー22は、前後方向に延びる回転軸Aの周りを回転可能に設けられている。即ち、本実施形態では、前後方向がヒートローラー22の回転軸方向である。
ヒートローラー22は、例えば、アルミニウムや鉄等の金属から成る円筒状の芯材と、この芯材に周設され、シリコンゴム等から成る弾性層と、この弾性層を被覆し、PFA等のフッ素系樹脂から成る離型層と、を備えている。
図3、図4に示されるように、ヒートローラー22の後端部22bには、第2キー溝31が設けられている。第2キー溝31は、ヒートローラー22の後端面22Rrから前側(前後方向内側)に向かって設けられている。第2キー溝31の縁部は、U字状を成している。
プレスローラー23(図2参照)は、前後方向に長い円筒状又は円柱状を成している。プレスローラー23は、ヒートローラー22に圧接しており、ヒートローラー22とプレスローラー23の間には、定着ニップNが形成されている。プレスローラー23は、回転可能に設けられている。
プレスローラー23は、例えば、アルミニウムや鉄等の金属から成る円筒状又は円柱状の芯材と、この芯材に周設され、シリコンゴム等から成る弾性層と、この弾性層を被覆し、PFA等のフッ素系樹脂から成る離型層と、を備えている。
ヒーター24は、前後方向に長い形状を成している。ヒーター24は、例えばハロゲンヒーターやセラミックヒーター等によって構成されている。ヒーター24は、ヒートローラー22の内部空間の中央部に配置されている。
各リング体25、26は、前後方向を軸心方向とする円筒状を成している。各リング体25、26は、耐熱性を有する材料(例えば、アルミニウム、鉄、SUS等の金属又はポリイミド、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の耐熱性樹脂)によって形成されている。各リング体25、26の厚みは、ヒートローラー22の厚みよりも厚い。
各リング体25、26の外周面は、圧入、溶接又はポンチングによってヒートローラー22の前後両端部22a、22bの内周面に固定されている。ここで、「ポンチング」とは、複数の部材を重ね合わせた状態で複数の部材の同一の箇所に表面側又は裏面側から凹みを形成することで、複数の部材を固定する方法である。
前側リング体25の前端面25Fr(前後方向外側の端面)は、ヒートローラー22の前端面22Fr(前後方向外側の端面)よりも前側(前後方向外側)に突出している。後側リング体26の後端面26Rr(前後方向外側の端面)は、ヒートローラー22の後端面22Rr(前後方向外側の端面)よりも後側(前後方向外側)に突出している。即ち、各リング体25、26は、ヒートローラー22に全体的に挿入されてはおらず、ヒートローラー22に部分的に挿入されている。
図3、図4に示されるように、後側リング体26には、ヒートローラー22の第2キー溝31と重なるように、第1キー溝32が設けられている。第1キー溝32は、後側リング体26の後端面26Rrから前側(前後方向内側)に向かって設けられている。第1キー溝32の縁部は、U字状を成している。第1キー溝32の縁部(U字状部分)は、ヒートローラー22の第2キー溝31の縁部(U字状部分)よりも内方(第1キー溝32の幅方向及び長さ方向の中心点Pに接近する側)に突出している。
図2に示されるように、前側軸受け27は、円環状の第1本体部41と、第1本体部41の外径側の端部から後側(前後方向内側)に向かって延出する円筒状の第1フランジ部42と、を備えている。
前側軸受け27の第1本体部41は、ヒートローラー22及び前側リング体25の前側(前後方向外側)に設けられている。これにより、ヒートローラー22及び前側リング体25の脱落(抜け)が防止されている。第1本体部41の中央部には、前後方向に沿って第1貫通穴43が設けられており、この第1貫通穴43をヒーター24が貫通している。
前側軸受け27の第1フランジ部42は、ヒートローラー22の前端部22aの外周を覆っている。第1フランジ部42の外周には、円環状の前側固定部44が突設されており、この前側固定部44が定着フレーム(図示せず)に固定されている。
駆動ギア28は、円環状の第2本体部51と、第2本体部51の外径側の端部から前側(前後方向内側)に向かって延出する円筒状の第2フランジ部52と、を備えている。
駆動ギア28の第2本体部51及び第2フランジ部52の外周面には、ギア部54が設けられている。ギア部54は、モーターなどによって構成される駆動源55とギア列(図示せず)を介して接続されている。
駆動ギア28の第2本体部51は、ヒートローラー22及び後側リング体26の後側(前後方向外側)に設けられている。これにより、ヒートローラー22及び後側リング体26の脱落(抜け)が防止されている。第2本体部51の中央部には、前後方向に沿って第2貫通穴53が設けられており、この第2貫通穴53をヒーター24が貫通している。
駆動ギア28の第2フランジ部52は、ヒートローラー22の後端部22bの外周を覆っている。図4に示されるように、第2フランジ部52の内周面には、キー56が突設されている。キー56は、ヒートローラー22の第2キー溝31及び後側リング体26の第1キー溝32に貫挿されている。これにより、駆動ギア28に対するヒートローラー22及び後側リング体26の相対回転が規制されている。キー56は、ヒートローラー22の第2キー溝31に対して非接触であり、後側リング体26の第1キー溝32に接触している。
図2に示されるように、後側軸受け29は、前後方向を軸心方向とする円筒状を成している。後側軸受け29の中央部には、前後方向に沿って軸受け穴61が設けられており、この軸受け穴61をヒートローラー22が貫通している。後側軸受け29の外周には、円環状の後側固定部62が設けられており、この後側固定部62が定着フレーム(図示せず)に固定されている。
上記のように構成された定着装置18において、用紙にトナー像を定着させる際には、駆動源55によって駆動ギア28を回転させる。このように駆動ギア28が回転すると、ヒートローラー22及び各リング体25、26が回転軸Aの周りを駆動ギア28と同軸で回転する。上記のようにヒートローラー22が回転すると、ヒートローラー22に圧接するプレスローラー23がヒートローラー22に従動して回転する。なお、上記のようにヒートローラー22が回転しても、前側軸受け27及び後側軸受け29は回転せずに停止状態を保持する。
また、用紙にトナー像を定着させる際には、ヒーター24を稼働させる。このようにヒーター24が稼働すると、ヒーター24から放射される輻射熱によってヒートローラー22が加熱される。この状態で、未定着のトナー像を保持する用紙が定着ニップNを通過すると、用紙とトナー像が加熱及び加圧されて、用紙にトナー像が定着される。
以上のように、本実施形態の定着装置18は、一対のローラー22、23によって用紙にトナー像を定着させる方式(所謂「ローラー定着方式」)を採用している。このような方式を採用する場合に、省エネルギー性を向上させる最も有効な手段は、被加熱部材であるヒートローラー22の厚みを薄くして、その熱容量を小さくすることである。しかしながら、このようにヒートローラー22の厚みを薄くすると、ヒートローラー22の剛性が低下する(要因1)。
また、本実施形態の定着装置18において、定着ニップNを形成するためにヒートローラー22とプレスローラー23を圧接させると、プレスローラー23からの圧力によってヒートローラー22の断面が楕円状に変形する。これに伴って、ヒートローラー22と前側軸受け27の接触が不均一になる(要因2)。
また、本実施形態では、前側軸受け27の第1本体部41がヒートローラー22の前側に設けられている。もし、前側軸受け27の第1本体部41にヒートローラー22の前端面22Frが接触すると、ヒートローラー22の回転に伴って前側軸受け27の第1本体部41とヒートローラー22の前端面22Frが摺擦する(要因3)。
上記した要因1〜3が複合的に発生すると、ヒートローラー22の摩耗、特にヒートローラー22の前端面22Frの摩耗が激しくなり、ヒートローラー22の破損につながる恐れがある。しかしながら、本実施形態では上記のように、前側リング体25の前端面25Frがヒートローラー22の前端面22Frよりも前側に突出している。そのため、ヒートローラー22の前端面22Frと前側軸受け27の第1本体部41の接触を抑制し、上記の要因3の発生を抑制することができる。これに伴って、ヒートローラー22の摩耗及び破損を防止することが可能となる。
また、このようにヒートローラー22の摩耗及び破損を防止することができるため、従来のヒートローラー(例えば、厚みが0.5mm以上のヒートローラー)よりも厚みの薄いヒートローラー22(例えば、厚みが0.1mm〜0.3mmのヒートローラー22)を使用することも場合によっては可能となる。これに伴って、ヒートローラー22の熱容量を一層小さくして、更なる省エネルギー化を図ることが可能となる。
また、前側軸受け27はヒートローラー22の前端部22aの外周を覆う第1フランジ部42を備え、駆動ギア28はヒートローラー22の後端部22bの外周を覆う第2フランジ部52を備えている。このような構成を採用することで、第1、第2フランジ部42、52によってヒートローラー22の前後両端部22a、22bの変位を直接規制することが可能となる。これに伴って、ヒートローラー22の回転軸Aが所定の方向(本実施形態では前後方向)に対して傾いてしまうのを抑制することが可能となる。
また、ヒートローラー22の前後両端部22a、22bの内周に各リング体25、26が装着されているため、ヒートローラー22の前後両端部22a、22bを補強し、ヒートローラー22の変形を抑制することが可能となる。
また、後側リング体26の第1キー溝32の縁部は、ヒートローラー22の第2キー溝31の縁部よりも内方に突出している。このような構成を採用することで、駆動ギア28から伝わる回転駆動力をヒートローラー22ではなく後側リング体26によって受けることが可能となる。これに伴って、ヒートローラー22に第2キー溝31から割れが発生するのを抑制することが可能となる。
また、各リング体25、26の厚みは、ヒートローラー22の厚みよりも厚い。このような構成を採用することで、各リング体25、26の剛性を高めることが可能となり、各リング体25、26が変形するのを抑制することが可能となる。
また、上記のように各リング体25、26の厚みをヒートローラー22の厚みよりも厚くすることで、前側リング体25の前端面25Frと前側軸受け27の第1本体部41の接触面積及び後側リング体26の後端面26Rrと駆動ギア28の第2本体部51の接触面積を増加させることが可能となる。これに伴って、前側リング体25から前側軸受け27に加わる力や後側リング体26から駆動ギア28に加わる力を分散させることができる。そのため、前側軸受け27及び駆動ギア28の摩耗及び破損も抑制することが可能となる。
また、各リング体25、26は、耐熱性を有する材料で形成されているため、各リング体25、26の熱変形等を抑制することが可能となる。
また、各リング体25、26の外周面は、圧入、溶接又はポンチングによってヒートローラー22の前後両端部22a、22bの内周面に固定されている。このような構成を採用することで、ヒートローラー22の前後両端部22a、22bに各リング体25、26を確実に固定することが可能となる。
本実施形態では、各リング体25、26の外周面が圧入、溶接又はポンチングによってヒートローラー22の前後両端部22a、22bの内周面に固定される場合について説明した。一方で、他の異なる実施形態では、各リング体25、26の外周面が接着等の他の異なる手段によってヒートローラー22の前後両端部22a、22bの内周面に固定されても良い。
本実施形態では、外側部材(前側軸受け27及び駆動ギア28)の一部のみがヒートローラー22の前後両端部22a、22bの前後方向外側に設けられている場合について説明した。一方で、他の異なる実施形態では、外側部材の全体がヒートローラー22の前後両端部22a、22bの前後方向外側に設けられていても良い。
本実施形態では、ヒーター24を熱源として用いる場合について説明したが、他の異なる実施形態では、IHコイルなどを熱源として用いても良い。
本実施形態では、プリンター1に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、複写機、ファクシミリ、複合機等の他の画像形成装置に本発明の構成を適用することも可能である。
<第2の実施形態>
次に、図5を用いて、本発明の第2の実施形態に係る定着装置71について説明する。図5に付される矢印Iは前後方向内側を示し、図5に付される矢印Oは前後方向外側を示している。なお、前側リング体72と前側軸受け73以外の構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
前側リング体72は、小径部76と、小径部76よりも外径が大きい大径部77と、を備えている。前側リング体72には、小径部76と大径部77の間に段差78が形成されており、この段差78によってヒートローラー22の前端面22Fr(前後方向外側の端面)が係止されている。
前側リング体72の小径部76は、ヒートローラー22の前端部22a(前後方向外側の端部)の内周に装着されている。小径部76の外周面は、ヒートローラー22の前端部22aの内周面に固定されている。
前側リング体72の大径部77は、ヒートローラー22及び小径部76の前側(前後方向外側)に設けられている。大径部77の前端面77Fr(前後方向外側の端面)は、ヒートローラー22の前端面22Fr(前後方向外側の端面)よりも前側(前後方向外側)に突出している。
前側リング体72のその他の構成については、第1の実施形態の前側リング体25と同様であるため、説明を省略する。
前側軸受け73は、円環状の第1本体部81と、第1本体部81の外径側の端部から後側(前後方向内側)に向かって延出する円筒状の第1フランジ部82と、を備えている。第1本体部81は、前側リング体72の大径部77の前側(前後方向外側)に設けられている。第1フランジ部82は、前側リング体72の大径部77の外周を覆っている。
前側軸受け73のその他の構成については、第1の実施形態の前側軸受け27と同様であるため、前側軸受け73の各部に第1の実施形態の前側軸受け27の各部と同一の参照符号を付し、説明を省略する。
上記のように、前側軸受け73は、前側リング体72の大径部77の前側(前後方向外側)に設けられる第1本体部81と、第1本体部81から後側に向かって延出し、前側リング体72の大径部77の外周を覆う第1フランジ部82と、を備えている。このような構成を採用することで、ヒートローラー22の前端面22Frと前側軸受け73の接触だけでなく、ヒートローラー22の前端部22aの外周面と前側軸受け73の接触も抑制することが可能となる。これに伴って、ヒートローラー22の摩耗及び破損を一層効果的に防止することができる。
本実施形態では特に、前側軸受け73の内周部がヒートローラー22とは全く接触しておらず、前側リング体72のみと接触している。そのため、ヒートローラー22の摩耗及び破損をより確実に防止することができる。
1 プリンター(画像形成装置)
18 定着装置
22 ヒートローラー(定着ローラー)
22a (ヒートローラーの)前端部
22b (ヒートローラーの)後端部
22Fr (ヒートローラーの)前端面
22Rr (ヒートローラーの)後端面
23 プレスローラー(加圧部材)
25 前側リング体
25Fr (前側リング体の)前端面
26 後側リング体
26Rr (後側リング体の)後端面
27 前側軸受け(外側部材)
28 駆動ギア(外側部材)
31 第1キー溝
32 第2キー溝
41 第1本体部
42 第1フランジ部
51 第2本体部
52 第2フランジ部
55 駆動源
56 キー
71 定着装置
72 前側リング体
73 前側軸受け(外側部材)
76 小径部
77 大径部
81 第1本体部
82 第1フランジ部
A (ヒートローラーの)回転軸
N 定着ニップ

Claims (7)

  1. 回転軸の周りを回転可能に設けられる定着ローラーと、
    前記定着ローラーに圧接して定着ニップを形成し、回転可能に設けられる加圧部材と、
    前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部の内周に装着されるリング体と、
    前記定着ローラー及び前記リング体の前記回転軸方向外側に少なくとも一部が設けられる外側部材と、を備え、
    前記リング体の前記回転軸方向外側の端面は、前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端面よりも前記回転軸方向外側に突出しており、
    前記外側部材は、
    前記定着ローラー及び前記リング体の前記回転軸方向外側に設けられる本体部と、
    前記本体部から前記回転軸方向内側に向かって延出し、前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部の外周を覆うフランジ部と、を備えていることを特徴とする定着装置。
  2. 回転軸の周りを回転可能に設けられる定着ローラーと、
    前記定着ローラーに圧接して定着ニップを形成し、回転可能に設けられる加圧部材と、
    前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部の内周に装着されるリング体と、
    前記定着ローラー及び前記リング体の前記回転軸方向外側に少なくとも一部が設けられる外側部材と、を備え、
    前記リング体の前記回転軸方向外側の端面は、前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端面よりも前記回転軸方向外側に突出しており、
    前記リング体は、
    前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部の内周に装着される小径部と、
    前記定着ローラー及び前記小径部の前記回転軸方向外側に設けられ、前記小径部よりも外径が大きい大径部と、を備え、
    前記外側部材は、
    前記大径部の前記回転軸方向外側に設けられる本体部と、
    前記本体部から前記回転軸方向内側に向かって延出し、前記大径部の外周を覆うフランジ部と、を備えていることを特徴とする定着装置。
  3. 回転軸の周りを回転可能に設けられる定着ローラーと、
    前記定着ローラーに圧接して定着ニップを形成し、回転可能に設けられる加圧部材と、
    前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部の内周に装着されるリング体と、
    前記定着ローラー及び前記リング体の前記回転軸方向外側に少なくとも一部が設けられる外側部材と、を備え、
    前記リング体の前記回転軸方向外側の端面は、前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端面よりも前記回転軸方向外側に突出しており、
    前記外側部材は、駆動源に接続される駆動ギアであり、前記駆動ギアの内周面には、キーが突設され、
    前記定着ローラー及び前記リング体には、前記キーを貫挿可能なキー溝が設けられ、
    前記リング体の前記キー溝の縁部は、前記定着ローラーの前記キー溝の縁部よりも内方に突出していることを特徴とする定着装置。
  4. 前記リング体の厚みは、前記定着ローラーの厚みよりも厚いことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記リング体は、耐熱性を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記リング体は、圧入、溶接又はポンチングによって前記定着ローラーの前記回転軸方向外側の端部に固定されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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