JP2019219043A5 - - Google Patents

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上記目的を達成するためになされた本発明に係る制動材は、炭素繊維を含有する炭化珪素複合材からなる基体と、前記基体表面における、少なくともブレーキパッドが摺動する領域に形成された、炭素繊維を含まない摺動層とを備えた制動材であって、前記摺動層が、第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、前記第1の粒径の第1の炭化珪素粒子を連結する、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子で形成された炭化珪素焼結部と、前記第1の粒径の炭化珪素粒子と前記炭化珪素焼結部の間に残存する隙間にシリコン及びバインダー由来のカーボンとを含む、ことを特徴としている。
上記目的を達成するためになされた本発明に係る制動材の製造方法は、炭素繊維を含有する炭化珪素複合材からなる基体と、前記基体表面における、少なくともブレーキパッドが摺動する領域に形成された、炭素繊維を含まない摺動層とを備えた制動材の製造方法であって、少なくとも炭素繊維と炭化珪素粒子バインダーを含む第1の原料から基体を成形する工程と、少なくとも第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子バインダーを含む第2の原料によって、前記摺動層を形成するスラリーを調整し、前記スラリーを前記基体の表面の少なくとも一部に塗布し、摺動層を形成する工程と、前記摺動層が形成された基体を焼成する工程と、前記焼成された、前記摺動層が形成された基体に、減圧下でシリコンを含浸する工程と、を含むことを特徴としている。
このように、粒径の異なる炭化珪素粒子を混合して摺動層の原料とすることにより、第1の粒径の第1の炭化珪素粒子を、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子で形成された炭化珪素焼結部によって連結することができる。
また、第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と炭化珪素焼結部の間の残存する間隙にシリコンを含浸させることができる。
その結果、機械的強度が向上し、Si起点のクラックを抑制した、長寿命の制動材を製造することができる。
次に、本発明にかかる実施形態の製造方法について説明する。
本発明に係る動材の製造方法は、少なくとも炭素繊維と炭化珪素粒子バインダーを含む第1の原料から基体を成形する工程と、少なくとも第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子バインダーを含む第2の原料を、前記成形された基体の表面に塗布して摺動層を形成する工程と、前記基体および前記摺動層を焼成する工程と、前記焼成された前記基体および前記摺動層に、減圧下でシリコンを含浸する工程と、を含むことを特徴としている。特に、この製造方法は、基体の表面に摺動層を形成する点に特徴がある。
前記基体を形成する方法は、炭素繊維と炭化珪素粒子バインダーを含む第1の原料によって基体を成形することができれば、特に限定されるものではない。
例えば、特許文献1(特開2013−209281号公報)に記載された炭素繊維強化炭化珪素系複合材の製造方法を用いることができる。また、特許文献2(特開2012−153575号公報)に記載された炭素繊維強化炭化珪素系セラミックスの製造方法を用いることができる。
一例を挙げれば、炭素繊維と炭化珪素粒子とを含む原料を混合し、スラリーを調製し、加圧もしくは減圧でのゲルキャストによる成形によって、基体を成形する。
このスラリーの調製においては、主原料である炭化珪素粒子に、炭素繊維と炭素粉を添加し、更にゲル化能を有する有機物を添加し、得られたスラリーを型に鋳込み、加圧もしくは減圧下でゲル化または硬化させて成形する、いわゆるゲルキャスト成形と加圧もしくは減圧成形を併用して成形を行うことができる。
前記成形された基体の表面に塗布して摺動層を形成する工程は、少なくとも第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子とを含む第2の原料を混合し、スラリーを調製し、前記成形された基体の表面に塗布することによってなされる。
更に、前記スラリーの調製は、第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子に、バインダーを添加し、混合することによって行われる。
また、第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子との配合割合は、60:40〜80:20であることが好ましい。
また、第1の炭化珪素粒子および第2の炭化珪素粒子と、バインダーとの割合は100:25〜100:35であることが好ましい。
[実施例1]
(基体の作成)
粉末原料は、平均長さ8mmの炭素繊維20重量部、平均粒径0.8μmの炭化珪素粒子30重量部、平均粒径50nmのカーボンブラック10重量部を混合して作製した。この粉末原料に、エタノール15重量部と、フェノール樹脂10重量部と、イミン系樹脂等の架橋重合性樹脂であるソルビトールポリグリシジルエーテル10重量部と、架橋剤であるポリエチレンイミン5重量部添加し、混合した。
(摺動層の形成)
粒径が160μmの炭化珪素粒子と、粒径が2μm炭化珪素粒子と、バインダーとを、75:25:30の重量比で混合し、スラリーを調製した。
そして、鋳込み法によって、塗布膜の厚さが2mmとなるよう、前記基体成形体に塗布した。
[比較例1]
実施例1と同様にして、基体を作成した。また、摺動層のスラリーは、実施例1と異なり、粒径が2μm炭化珪素粒子を用いることなく、粒径が160μmの炭化珪素粒子と、バインダーとを、100:30の重量比で混合し、調製した。そして、実施例1と同様に、スラリーを調製し、鋳込み法によって、塗布膜の厚さが2mmとなるように塗布した。
そして、実施例1と同一の条件で、乾燥、焼成し、溶融シリコンを含浸させ、制動板を作製した。
表2から分かるように、炭化珪素粒子の第1の粒径が90μm(比較例2)の場合は、磨耗量が大きく、また炭化珪素粒子の第1の粒径が190μm(比較例3)の場合には、カケ生じ、また磨耗量が大きいことが判明した。
尚、炭化珪素粒子の第1の粒径が90μm(比較例2)の場合は、製作時に亀裂や剥離が発生するものがあり、製作が困難であった。この検証に際しては、亀裂や剥離が発生しなかったものを用いた。
このように、摺動層を形成する炭化珪素粒子の第1の粒径は、100μm以上180μm以下が望ましいことが判明した。
(第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、第2の粒径の第2の炭化珪素粒子と、バインダーとの配合割合の検証)
実施例1における、炭化珪素粒子の第1の粒径を160μm、炭化珪素粒子の第2の粒径を2μmとし、第1の炭化珪素粒子と第2の炭化珪素粒子とバインダーの割合を、60:40:30とし、その他は実施例1と同一条件で、基体に厚さ2mmの摺動層を形成した(実施例6)。また製造条件は、実施例1と同一とした。
そして、実施例1と同一の条件で、耐熱衝撃性、耐摩耗性の検証を行った。その結果を表3に示す。
また、表3に示すように、第1の炭化珪素粒子と第2の炭化珪素粒子とバインダーの割合を変えて、実施例1と同一の製造条件で、基体に厚さ2mmの摺動層を形成した(実施例7,8,9、比較例6,7,8,9)。その他の条件は、実施例6と同一とした。
そして、実施例1と同一の条件で、耐熱衝撃性、耐摩耗性の検証を行った。その結果を表3に示す。
表3から分かるように、比較例6,7は磨耗量が多く、比較例7はカケが生じ、好ましいものではなかった。また比較例8,9は成形時に剥離が生じ、製造することができなかった。
したがって、第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子との配合割合は、60:40〜80:20が好ましく、第1の炭化珪素粒子および第2の炭化珪素粒子と、バインダーとの割合は100:25〜100:35が好ましいことが判明した。

Claims (6)

  1. 炭素繊維を含有する炭化珪素複合材からなる基体と、前記基体表面における、少なくともブレーキパッドが摺動する領域に形成された、炭素繊維を含まない摺動層とを備えた制動材であって、
    前記摺動層が、
    第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、
    前記第1の粒径の第1の炭化珪素粒子を連結する、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子で形成された炭化珪素焼結部と、
    前記第1の粒径の炭化珪素粒子と前記炭化珪素焼結部の間に残存する隙間に、シリコン及びバインダー由来のカーボンとを含む、
    ことを特徴とする制動材。
  2. 前記第1の粒径が、100μm以上180μm以下であり、かつ前記第2粒径が、0.4μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の制動材。
  3. 前記摺動層の膜厚が、1mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制動材。
  4. 炭素繊維を含有する炭化珪素複合材からなる基体と、前記基体表面における、少なくともブレーキパッドが摺動する領域に形成された、炭素繊維を含まない摺動層とを備えた制動材の製造方法であって、
    少なくとも炭素繊維と炭化珪素粒子バインダーを含む第1の原料から基体を成形する工程と、
    少なくとも第1の粒径の第1の炭化珪素粒子と、前記第1の粒径よりも小さい第2の粒径の第2の炭化珪素粒子バインダーを含む第2の原料によって、前記摺動層を形成するスラリーを調整し、前記スラリーを前記基体の表面の少なくとも一部に塗布し、摺動層を形成する工程と、
    前記摺動層が形成された基体を焼成する工程と、
    前記焼成された、前記摺動層が形成された基体に、減圧下でシリコンを含浸する工程と、
    を含むことを特徴とする制動材の製造方法。
  5. 前記第1の粒径が、100μm以上180μm以下であり、かつ前記第2の粒径が、0.4μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項4に記載された制動材の製造方法。
  6. 前記摺動層の膜厚が、1mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の制動材の製造方法
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