JP2019218464A - タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェットグリップ性と低ロス性に優れるタイヤが得られるタイヤ用ゴム組成物、並びに、ウェットグリップ性と低ロス性に優れるタイヤを提供する。【解決手段】スチレンブタジエンゴム及びポリブタジエンゴムから選択される群より選択される少なくとも1種を50質量%以上含むゴム成分と、カーボンブラック及びシリカから選択される群より選択される少なくとも1種の充填剤と、ゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部のポリブテンと、ゴム成分100質量部に対し、1〜30質量部の、無変性フェノール樹脂及び変性フェノール樹脂から選択される群より選択される少なくとも1種のフェノール樹脂とを含み、変性フェノール樹脂が、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有するタイヤ用ゴム組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びタイヤに関する。
従来の技術では、ゴム組成物に、シリカに代表される無機充填剤を配合し、タイヤのウェットグリップ性能を向上させてきた。しかし、無機充填剤の配合ではエネルギーロスも上昇してしまうという課題があった。また、ウェットグリップ性能の向上には、ポリブテンを用いることも検討されている。
例えば、グリップ性に優れた空気入りタイヤを提供するために、ルイス酸触媒を開始剤としたカチオン共重合により得られた重合体をゴム成分100重量部中10〜90重量部含有するゴム組成物をトレッドに用いることが開示されている(特許文献1参照)。
例えば、グリップ性に優れた空気入りタイヤを提供するために、ルイス酸触媒を開始剤としたカチオン共重合により得られた重合体をゴム成分100重量部中10〜90重量部含有するゴム組成物をトレッドに用いることが開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、ポリブテンは、ゴム組成物に通常含まれるジエン系ゴムに対し相溶性が低いため、ポリブテンの分子構造の末端、主鎖等に変性基を加えて使いこなす試みがされてきたが、ポリブテンの効果を最大に引き出すものではなかった。
本発明は、ウェットグリップ性と低ロス性に優れるタイヤが得られるタイヤ用ゴム組成物、並びに、ウェットグリップ性と低ロス性に優れるタイヤを提供することを課題とする。
<1> スチレンブタジエンゴム及びポリブタジエンゴムから選択される群より選択される少なくとも1種を50質量%以上含むゴム成分と、
カーボンブラック及びシリカから選択される群より選択される少なくとも1種の充填剤と、
前記ゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部のポリブテンと、
前記ゴム成分100質量部に対し、1〜30質量部の、無変性フェノール樹脂及び変性フェノール樹脂から選択される群より選択される少なくとも1種のフェノール樹脂と
を含み、
前記変性フェノール樹脂が、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有するタイヤ用ゴム組成物である。
カーボンブラック及びシリカから選択される群より選択される少なくとも1種の充填剤と、
前記ゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部のポリブテンと、
前記ゴム成分100質量部に対し、1〜30質量部の、無変性フェノール樹脂及び変性フェノール樹脂から選択される群より選択される少なくとも1種のフェノール樹脂と
を含み、
前記変性フェノール樹脂が、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有するタイヤ用ゴム組成物である。
<2> 前記ポリブテンは、数平均分子量が1500〜50000である<1>に記載のタイヤ用ゴム組成物である。
<3> 前記ポリブテンは、数平均分子量が2500〜5000である<1>又は<2>に記載のタイヤ用ゴム組成物である。
<4> 前記フェノール樹脂が、無変性フェノール樹脂である<1>〜<3>のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物である。
<5> 前記ポリブテンが、無変性である<1>〜<4>のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物である。
<6> 前記充填剤が、シリカを含む<1>〜<5>のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物である。
<7> <1>〜<6>のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤである。
本発明によれば、ウェットグリップ性と低ロス性に優れるタイヤが得られるタイヤ用ゴム組成物、並びに、ウェットグリップ性と低ロス性に優れるタイヤを提供することができる。
<タイヤ用ゴム組成物。>
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、スチレンブタジエンゴム及びポリブタジエンゴムから選択される群より選択される少なくとも1種を50質量%以上含むゴム成分と、カーボンブラック及びシリカから選択される群より選択される少なくとも1種の充填剤と、ゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部のポリブテンと、ゴム成分100質量部に対し、1〜30質量部の、無変性フェノール樹脂及び変性フェノール樹脂から選択される群より選択される少なくとも1種のフェノール樹脂とを含む。また、変性フェノール樹脂は、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有する。
以下、「タイヤ用ゴム組成物」を単に「ゴム組成物」と称することがある。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、スチレンブタジエンゴム及びポリブタジエンゴムから選択される群より選択される少なくとも1種を50質量%以上含むゴム成分と、カーボンブラック及びシリカから選択される群より選択される少なくとも1種の充填剤と、ゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部のポリブテンと、ゴム成分100質量部に対し、1〜30質量部の、無変性フェノール樹脂及び変性フェノール樹脂から選択される群より選択される少なくとも1種のフェノール樹脂とを含む。また、変性フェノール樹脂は、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有する。
以下、「タイヤ用ゴム組成物」を単に「ゴム組成物」と称することがある。
ゴム組成物にポリブテンを含有すると、タイヤのウェットグリップ性能は向上するものの、タイヤ全体としてエネルギーロスが生じ、燃費が上がる等の問題が生じた。
これに対し、本発明のゴム組成物を用いたタイヤは、低ロス性を維持しながら、ウェットグリップ性を向上することができる。かかる理由は定かではないが、次の理由によるものと考えられる。
ポリブテンと所定のフェノール樹脂とを含むゴム組成物を加硫してなるタイヤは、フェノール樹脂が親水性を有し、ポリブテンと非相溶であるため、ポリブテンがタイヤ表面近傍に偏在し、ポリブテン濃度が高い状況にあると考えられる。かかる状態により、タイヤ表面においてはエネルギーロスが発生し易く、ウェットグリップ性が高まりつつ、一方で、タイヤ全体としてのエネルギーロスは維持されると考えられる。その結果、タイヤは、低ロス性とウェットグリップ性に優れると考えられる。
以下、本発明のタイヤ用ゴム組成物及びタイヤの詳細について説明する。
これに対し、本発明のゴム組成物を用いたタイヤは、低ロス性を維持しながら、ウェットグリップ性を向上することができる。かかる理由は定かではないが、次の理由によるものと考えられる。
ポリブテンと所定のフェノール樹脂とを含むゴム組成物を加硫してなるタイヤは、フェノール樹脂が親水性を有し、ポリブテンと非相溶であるため、ポリブテンがタイヤ表面近傍に偏在し、ポリブテン濃度が高い状況にあると考えられる。かかる状態により、タイヤ表面においてはエネルギーロスが発生し易く、ウェットグリップ性が高まりつつ、一方で、タイヤ全体としてのエネルギーロスは維持されると考えられる。その結果、タイヤは、低ロス性とウェットグリップ性に優れると考えられる。
以下、本発明のタイヤ用ゴム組成物及びタイヤの詳細について説明する。
〔ゴム成分〕
本発明のゴム組成物は、スチレンブタジエンゴム(スチレン−ブタジエン共重合体ゴム;SBR))及びポリブタジエンゴム(BR)から選択される群より選択される少なくとも1種を50質量%以上含むゴム成分を含有する。
本発明のゴム組成物は、スチレンブタジエンゴム(スチレン−ブタジエン共重合体ゴム;SBR))及びポリブタジエンゴム(BR)から選択される群より選択される少なくとも1種を50質量%以上含むゴム成分を含有する。
ゴム成分が、スチレンブタジエンゴム及びポリブタジエンゴムから選択される群より選択される少なくとも1種を50質量%以上含むことで、高いウェットグリップ性能を得ることができる。
ゴム成分は、スチレンブタジエンゴムのみを含んでいてもよいし、ポリブタジエンゴムのみを含んでいてもよいし、両者を含んでいてもよい。更に、他のゴム成分を含んでいてもよい。
他のゴム成分としては、特に制限はなく、所望に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム(EPDM)、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等の合成ゴム、及び天然ゴム(NR)が挙げられる。これらの他のゴム成分は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
ゴム成分は、スチレンブタジエンゴムのみを含んでいてもよいし、ポリブタジエンゴムのみを含んでいてもよいし、両者を含んでいてもよい。更に、他のゴム成分を含んでいてもよい。
他のゴム成分としては、特に制限はなく、所望に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム(EPDM)、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等の合成ゴム、及び天然ゴム(NR)が挙げられる。これらの他のゴム成分は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
ゴム成分中の、スチレンブタジエンゴム及びポリブタジエンゴムから選択される群より選択される少なくとも1種の含有量は、50質量%を超えることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、85質量%以上であることが更に好ましい。
また、ウェットグリップ性能の観点から、ゴム成分中のスチレンブタジエンゴムの含有量が、60質量%以上であることが好ましく、75質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましい。
また、ウェットグリップ性能の観点から、ゴム成分中のスチレンブタジエンゴムの含有量が、60質量%以上であることが好ましく、75質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましい。
〔充填剤〕
本発明のゴム組成物は、カーボンブラック及びシリカから選択される群より選択される少なくとも1種を含有する。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラック及びシリカから選択される群より選択される少なくとも1種を含有する。
(シリカ)
シリカの種類は、特に制限はなく、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、コロイダルシリカ等が挙げられる。
補強性の観点から、シリカのセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)比表面積は、40m2/g以上であることが好ましく、80m2/g以上であることがより好ましく、150m2/g以上であることが更に好ましく、200m2/g以上であることがより更に好ましい。また、350m2/g以下であることが好ましく、320m2/g以下であることがより好ましく、300m2/g以下であることが更に好ましく、250m2/g以下であることがより更に好ましい。
シリカのCTAB比表面積は、ASTM−D3765−80の方法に準拠した方法で測定することができる。
ゴム組成物中のシリカの含有量は、補強性の観点から、ゴム成分100質量部に対して、40〜120質量部であることが好ましく、60〜120質量部であることがより好ましい。
シリカの種類は、特に制限はなく、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、コロイダルシリカ等が挙げられる。
補強性の観点から、シリカのセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)比表面積は、40m2/g以上であることが好ましく、80m2/g以上であることがより好ましく、150m2/g以上であることが更に好ましく、200m2/g以上であることがより更に好ましい。また、350m2/g以下であることが好ましく、320m2/g以下であることがより好ましく、300m2/g以下であることが更に好ましく、250m2/g以下であることがより更に好ましい。
シリカのCTAB比表面積は、ASTM−D3765−80の方法に準拠した方法で測定することができる。
ゴム組成物中のシリカの含有量は、補強性の観点から、ゴム成分100質量部に対して、40〜120質量部であることが好ましく、60〜120質量部であることがより好ましい。
(カーボンブラック)
カーボンブラックの種類は、特に制限されず、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等が挙げられる。
タイヤの耐久性を向上する観点から、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、25m2/g以上であることが好ましく、100m2/g以上であることがより好ましい。また、カーボンブラックのN2SAは150m2/g以下が好ましく、140m2/g以下が好ましく、130m2/g以下であることが更に好ましい。150m2/g以下であることでゴム組成物中のカーボンブラックの分散性に優れる。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001(比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法)のA法によって求められる。
カーボンブラックの種類は、特に制限されず、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等が挙げられる。
タイヤの耐久性を向上する観点から、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、25m2/g以上であることが好ましく、100m2/g以上であることがより好ましい。また、カーボンブラックのN2SAは150m2/g以下が好ましく、140m2/g以下が好ましく、130m2/g以下であることが更に好ましい。150m2/g以下であることでゴム組成物中のカーボンブラックの分散性に優れる。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001(比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法)のA法によって求められる。
カーボンブラックのゴム組成物中の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、10〜130質量部であることが好ましく、20〜100質量部であることがより好ましく、30〜80質量部であることが更に好ましい。
なお、本発明のゴム組成物は、充填剤として、カーボンブラック及びシリカ以外の充填剤を含んでいてもよく、かかる充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、アルミナ、チタニア等の金属酸化物が挙げられる。
充填剤は、以上の中でも、シリカを含むことが好ましい。
充填剤中のシリカの含有量は、50質量%を超えることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、85質量%以上であることが更に好ましい。
充填剤は、以上の中でも、シリカを含むことが好ましい。
充填剤中のシリカの含有量は、50質量%を超えることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、85質量%以上であることが更に好ましい。
[シランカップリング剤]
本発明のゴム組成物は、シリカの分散性を向上させるために、更に、シランカップリング剤を用いてもよい。
本発明のゴム組成物中のシランカップリング剤の含有量は、シリカの含有量に対して5〜15質量%以下であることが好ましい。シランカップリング剤の含有量がシリカの含有量に対して15質量%以下であることで、ゴム成分の補強性及びシリカの分散性を改良する効果が得られ、経済性も損ないにくい。また、シランカップリング剤の含有量が、シリカの含有量に対して5質量%以上であることで、ゴム組成物中のシリカの分散性を高めることができる。
本発明のゴム組成物は、シリカの分散性を向上させるために、更に、シランカップリング剤を用いてもよい。
本発明のゴム組成物中のシランカップリング剤の含有量は、シリカの含有量に対して5〜15質量%以下であることが好ましい。シランカップリング剤の含有量がシリカの含有量に対して15質量%以下であることで、ゴム成分の補強性及びシリカの分散性を改良する効果が得られ、経済性も損ないにくい。また、シランカップリング剤の含有量が、シリカの含有量に対して5質量%以上であることで、ゴム組成物中のシリカの分散性を高めることができる。
なお、シランカップリング剤としては、特に制限されず、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールトリスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド等が好適に挙げられる。
〔ポリブテン〕
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部のポリブテンを含有する。
ゴム組成物のポリブテンの含有量が、ゴム成分100質量部に対し5質量部未満であると、ウェットグリップ性を向上することができない。ゴム組成物のポリブテンの含有量が、ゴム成分100質量部に対し50質量部を超えると、タイヤ全体のエネルギーロスが大きくなり、低ロス性を発現することができない。
ゴム組成物のポリブテンの含有量は、ゴム成分100質量部に対し、10質量部以上であることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましい。また、ゴム組成物のポリブテンの含有量は、ゴム成分100質量部に対し、40質量部以下であることが好ましく、30質量部以下であることがより好ましい。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部のポリブテンを含有する。
ゴム組成物のポリブテンの含有量が、ゴム成分100質量部に対し5質量部未満であると、ウェットグリップ性を向上することができない。ゴム組成物のポリブテンの含有量が、ゴム成分100質量部に対し50質量部を超えると、タイヤ全体のエネルギーロスが大きくなり、低ロス性を発現することができない。
ゴム組成物のポリブテンの含有量は、ゴム成分100質量部に対し、10質量部以上であることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましい。また、ゴム組成物のポリブテンの含有量は、ゴム成分100質量部に対し、40質量部以下であることが好ましく、30質量部以下であることがより好ましい。
ポリブテンは、ウェットグリップ性の観点から、数平均分子量(Mn)が1500〜50000であることが好ましい。
ポリブテンの数平均分子量(Mn)が1500以上であることで、ポリブテンの相溶性が最適化され、ウェットグリップ性を維持し易い。また、ポリブテンの数平均分子量(Mn)が50000以下であることで、ゴム成分に対する非相溶性が過度にならず、ウェットグリップ性を維持し易い。
ポリブテンの数平均分子量(Mn)は、2000以上であることがより好ましく、2500以上であることが更に好ましい。また、ポリブテンの数平均分子量(Mn)は、30000以下であることがより好ましく、18000以下であることが更に好ましく、15000以下であることがより更に好ましく、10000以下であることがより更に好ましく、8000以下であることがより更に好ましく、5000以下であることがより更に好ましい。
平均分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレンを標準物質として求めることができる。
ポリブテンの数平均分子量(Mn)が1500以上であることで、ポリブテンの相溶性が最適化され、ウェットグリップ性を維持し易い。また、ポリブテンの数平均分子量(Mn)が50000以下であることで、ゴム成分に対する非相溶性が過度にならず、ウェットグリップ性を維持し易い。
ポリブテンの数平均分子量(Mn)は、2000以上であることがより好ましく、2500以上であることが更に好ましい。また、ポリブテンの数平均分子量(Mn)は、30000以下であることがより好ましく、18000以下であることが更に好ましく、15000以下であることがより更に好ましく、10000以下であることがより更に好ましく、8000以下であることがより更に好ましく、5000以下であることがより更に好ましい。
平均分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレンを標準物質として求めることができる。
ポリブテンは、無変性ポリブテン又は変性ポリブテンを、1種のみ用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
ポリブテンは、ウェットグリップ性の観点から、無変性であることが好ましい。
ポリブテンは、ウェットグリップ性の観点から、無変性であることが好ましい。
〔フェノール樹脂〕
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対し、1〜30質量部の、無変性フェノール樹脂及び変性フェノール樹脂から選択される群より選択される少なくとも1種のフェノール樹脂を含有する。また、変性フェノール樹脂は、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有する。
ゴム組成物のフェノール樹脂の含有量が、ゴム成分100質量部に対し1質量部未満であると、ウェットグリップ性を向上することができない。ゴム組成物のフェノール樹脂の含有量が、ゴム成分100質量部に対し30質量部を超えると、タイヤ全体の弾性率が大きくなり、製造時にロールに対する密着性が下がり、工場作業性が悪化する。
ゴム組成物のフェノール樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、5質量部以上であることが好ましく、8質量部以上であることがより好ましく、10質量部以上であることが更に好ましい。また、ゴム組成物のフェノール樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、25質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であることがより好ましく、15質量部以下であることが更に好ましい。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対し、1〜30質量部の、無変性フェノール樹脂及び変性フェノール樹脂から選択される群より選択される少なくとも1種のフェノール樹脂を含有する。また、変性フェノール樹脂は、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有する。
ゴム組成物のフェノール樹脂の含有量が、ゴム成分100質量部に対し1質量部未満であると、ウェットグリップ性を向上することができない。ゴム組成物のフェノール樹脂の含有量が、ゴム成分100質量部に対し30質量部を超えると、タイヤ全体の弾性率が大きくなり、製造時にロールに対する密着性が下がり、工場作業性が悪化する。
ゴム組成物のフェノール樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、5質量部以上であることが好ましく、8質量部以上であることがより好ましく、10質量部以上であることが更に好ましい。また、ゴム組成物のフェノール樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、25質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であることがより好ましく、15質量部以下であることが更に好ましい。
無変性フェノール樹脂は、例えば、フェノール樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
変性フェノール樹脂は、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有する。
非環状変性基の炭素数が7を超えると、フェノール樹脂の親水性が弱まり、換言すると、ポリブテンとフェノール樹脂との相溶性が高まると考えられる。その結果、ポリブテンの効果が弱まり、ウェットグリップ性を向上することができない。
非環状変性基の炭素数は、1〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1〜2であることが更に好ましい。
変性フェノール樹脂は、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有する。
非環状変性基の炭素数が7を超えると、フェノール樹脂の親水性が弱まり、換言すると、ポリブテンとフェノール樹脂との相溶性が高まると考えられる。その結果、ポリブテンの効果が弱まり、ウェットグリップ性を向上することができない。
非環状変性基の炭素数は、1〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1〜2であることが更に好ましい。
非環状変性基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。また、非環状変性基は、飽和脂肪族基であってもよし、不飽和脂肪族基であってもよいし、ヘテロ原子を含んでいてもよい。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基等が挙げられる。
非環状変性基を有する変性フェノール樹脂としては、例えば、tert−ブチルフェノール樹脂、tert−ブチルフェノールアセチレン樹脂等が挙げられる。
非環状変性基を有する変性フェノール樹脂としては、例えば、tert−ブチルフェノール樹脂、tert−ブチルフェノールアセチレン樹脂等が挙げられる。
環状変性基は、少なくとも炭素原子を含み、更にヘテロ原子を含んでいてもよい環状基であることが好ましい。脂肪族炭化水素基であってもよいし、芳香族炭化水素基であってもよいし、複素環基であってもよい。
環状変性基の炭素数は、特に制限されないが、フェノール樹脂の親水性の観点から、5〜15であることが好ましく、5〜12であることがより好ましく、6〜10であることが更に好ましい。
環状変性基を有する変性フェノール樹脂としては、テルペンフェノール樹脂が挙げられる。
環状変性基の炭素数は、特に制限されないが、フェノール樹脂の親水性の観点から、5〜15であることが好ましく、5〜12であることがより好ましく、6〜10であることが更に好ましい。
環状変性基を有する変性フェノール樹脂としては、テルペンフェノール樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂は、無変性フェノール樹脂または変性フェノール樹脂を1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
フェノール樹脂は、ウェットグリップ性向上の観点から、より親水性の高い無変性フェノール樹脂を少なくとも含むことが好ましい。一方、低ロス性能の観点からは環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有するフェノール樹脂を含むことが好ましい。
フェノール樹脂は、ウェットグリップ性向上の観点から、より親水性の高い無変性フェノール樹脂を少なくとも含むことが好ましい。一方、低ロス性能の観点からは環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有するフェノール樹脂を含むことが好ましい。
本願のゴム組成物は、軟化剤を含むことが好ましく、ゴム成分100質量部に対して、5〜50質量部の範囲で含むことが好ましい。また、軟化剤とポリブテンの総量が、ゴム成分100質量部に対して、10〜80質量部であることが好ましく、20〜70質量部であることが好ましく、30〜50質量部であることが更に好ましい。
軟化剤としては、例えば、処理留出物芳香族系抽出物(TDAE)を用いることができる。
軟化剤としては、例えば、処理留出物芳香族系抽出物(TDAE)を用いることができる。
(各種成分)
本発明のゴム組成物には、既述のゴム成分、充填剤、ポリブテン、及びフェノール樹脂以外に、例えば、加硫剤、加硫促進剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤等のゴム業界で通常使用される各種成分を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら各種成分としては、市販品を好適に使用することができる。また、上記ゴム組成物は、ゴム成分、充填剤、ポリブテン、フェノール樹脂、及び適宜選択した各種成分を配合して、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、インテンシブミキサーなどの密閉型混練り装置、ロールなどの非密閉型混練り装置等を用いて混練り後、熱入れ、押出等することにより調製することができる。
本発明のゴム組成物には、既述のゴム成分、充填剤、ポリブテン、及びフェノール樹脂以外に、例えば、加硫剤、加硫促進剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤等のゴム業界で通常使用される各種成分を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら各種成分としては、市販品を好適に使用することができる。また、上記ゴム組成物は、ゴム成分、充填剤、ポリブテン、フェノール樹脂、及び適宜選択した各種成分を配合して、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、インテンシブミキサーなどの密閉型混練り装置、ロールなどの非密閉型混練り装置等を用いて混練り後、熱入れ、押出等することにより調製することができる。
<タイヤトレッド、タイヤ>
本発明のタイヤは、本発明のタイヤ用ゴム組成物を加硫した加硫ゴムであり、ウェットグリップ性と低ロス性に優れる。本発明のタイヤは、特に、タイヤ用ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤであることが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物を成形加工した後、加硫を行うことで、タイヤトレッドを製造することができる。タイヤトレッドは、特にトレッド接地部として好適に用いられる。
また、本発明のタイヤ用ゴム組成物をトレッドに用いて通常のタイヤの製造方法によってタイヤが製造される。すなわち、前記のように各種成分を含有させた本発明のタイヤ用ゴム組成物が未加硫の段階でタイヤトレッドに加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
本発明のタイヤは、本発明のタイヤ用ゴム組成物を加硫した加硫ゴムであり、ウェットグリップ性と低ロス性に優れる。本発明のタイヤは、特に、タイヤ用ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤであることが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物を成形加工した後、加硫を行うことで、タイヤトレッドを製造することができる。タイヤトレッドは、特にトレッド接地部として好適に用いられる。
また、本発明のタイヤ用ゴム組成物をトレッドに用いて通常のタイヤの製造方法によってタイヤが製造される。すなわち、前記のように各種成分を含有させた本発明のタイヤ用ゴム組成物が未加硫の段階でタイヤトレッドに加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<ゴム組成物の調製>
表1及び2に示す成分及び配合処方にて、ゴム組成物を常法に従って調製した。
表1及び2に示す成分及び配合処方にて、ゴム組成物を常法に従って調製した。
〔表1〜2中の各成分の詳細〕
表1〜2中の各成分の詳細は次のとおりである。
1.ゴム成分
SBR:旭化成ケミカルズ社製、商品名「タフデン2000R」
表1〜2中の各成分の詳細は次のとおりである。
1.ゴム成分
SBR:旭化成ケミカルズ社製、商品名「タフデン2000R」
2.ポリブテン
無変性ポリブテン1:JXTGエネルギー社製、商品名「日石ポリブテンHV−300」(数平均分子量(Mn)=1400)
無変性ポリブテン2:JXTGエネルギー社製、商品名「日石ポリブテンHV−1900」(数平均分子量(Mn)=2900)
無変性ポリブテン3:JXTGエネルギー社製、商品名「テトラックス3T」(数平均分子量(Mn)=30000)
無変性ポリブテン4JXTGエネルギー社製、商品名「テトラックス4T」(数平均分子量(Mn)=40000)
無変性ポリブテン5:JXTGエネルギー社製、商品名「テトラックス5T」(数平均分子量(Mn)=50000)
無変性ポリブテン1:JXTGエネルギー社製、商品名「日石ポリブテンHV−300」(数平均分子量(Mn)=1400)
無変性ポリブテン2:JXTGエネルギー社製、商品名「日石ポリブテンHV−1900」(数平均分子量(Mn)=2900)
無変性ポリブテン3:JXTGエネルギー社製、商品名「テトラックス3T」(数平均分子量(Mn)=30000)
無変性ポリブテン4JXTGエネルギー社製、商品名「テトラックス4T」(数平均分子量(Mn)=40000)
無変性ポリブテン5:JXTGエネルギー社製、商品名「テトラックス5T」(数平均分子量(Mn)=50000)
3.フェノール樹脂
フェノール樹脂1:無変性フェノール樹脂(フェノール・ホルムアルデヒド樹脂)、住友ベークライト社製、商品名「スミライトレジンPR−50235」
フェノール樹脂2:テルペンフェノール樹脂、ヤスハラケミカル社製、商品名「YSポリスターT160」(テルペンフェノール樹脂)
フェノール樹脂3:tert−ブチルフェノールアセチレン樹脂、BASF社製、商品名「KORESIN」
フェノール樹脂4:オクチルフェノール樹脂、N.V.Sumitomo Bakelite Europe社製、商品名「Durez#19900」
フェノール樹脂1:無変性フェノール樹脂(フェノール・ホルムアルデヒド樹脂)、住友ベークライト社製、商品名「スミライトレジンPR−50235」
フェノール樹脂2:テルペンフェノール樹脂、ヤスハラケミカル社製、商品名「YSポリスターT160」(テルペンフェノール樹脂)
フェノール樹脂3:tert−ブチルフェノールアセチレン樹脂、BASF社製、商品名「KORESIN」
フェノール樹脂4:オクチルフェノール樹脂、N.V.Sumitomo Bakelite Europe社製、商品名「Durez#19900」
4.各種成分
シリカ:東ソー・シリカ社製、商品名「ニップシール AQ」、BET比表面積205m2/g
シランカップリング剤:ビス(3−トリエトシキシリルプロピル)ジスルフィド(平均硫黄鎖長=2.35)、Evonik社製シランカップリング剤、商品名「Si75」(登録商標)
TDAE:処理留出物芳香族系抽出物、JX日鉱日石エネルギー社製、商品名「TDAE」
ステアリン酸:新日本理化社製、商品名「ステアリン酸50S」
老化防止剤:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」
亜鉛華:ハクスイテック社製、商品名「3号亜鉛華」
DPG:1,3−ジフェニルグアニジン、三新化学工業社製、商品名「サンセラーD」
NS:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、三新化学工業社製、商品名「サンセラーNS」
DM:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、三新化学工業社製、商品名「サンセラーDM」
硫黄:鶴見化学社製、商品名「粉末硫黄」
シリカ:東ソー・シリカ社製、商品名「ニップシール AQ」、BET比表面積205m2/g
シランカップリング剤:ビス(3−トリエトシキシリルプロピル)ジスルフィド(平均硫黄鎖長=2.35)、Evonik社製シランカップリング剤、商品名「Si75」(登録商標)
TDAE:処理留出物芳香族系抽出物、JX日鉱日石エネルギー社製、商品名「TDAE」
ステアリン酸:新日本理化社製、商品名「ステアリン酸50S」
老化防止剤:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」
亜鉛華:ハクスイテック社製、商品名「3号亜鉛華」
DPG:1,3−ジフェニルグアニジン、三新化学工業社製、商品名「サンセラーD」
NS:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、三新化学工業社製、商品名「サンセラーNS」
DM:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、三新化学工業社製、商品名「サンセラーDM」
硫黄:鶴見化学社製、商品名「粉末硫黄」
<タイヤの製造と評価>
得られたゴム組成物をトレッドゴムに適用し、タイヤを常法に従って試作し、タイヤのウェットグリップ性及び低ロス性を評価した。結果を表1及び2に示す。
得られたゴム組成物をトレッドゴムに適用し、タイヤを常法に従って試作し、タイヤのウェットグリップ性及び低ロス性を評価した。結果を表1及び2に示す。
1.低ロス性の評価
各試験片について、損失正接(tanδ)を、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を用いて、温度60℃、歪み10%、周波数15Hzの条件で測定した。得られたtanδの値は、逆数とし、表1の実施例1は表1の比較例1の値を100として;実施例2は比較例2の値を100として;実施例3は比較例3の値を100として;比較例5は比較例4の値を100として;表2の実施例1及び5〜8は表2の比較例1の値を100として、それぞれ、指数表示した。指数値が大きいほど低ロス性に優れる。
各試験片について、損失正接(tanδ)を、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を用いて、温度60℃、歪み10%、周波数15Hzの条件で測定した。得られたtanδの値は、逆数とし、表1の実施例1は表1の比較例1の値を100として;実施例2は比較例2の値を100として;実施例3は比較例3の値を100として;比較例5は比較例4の値を100として;表2の実施例1及び5〜8は表2の比較例1の値を100として、それぞれ、指数表示した。指数値が大きいほど低ロス性に優れる。
2.10%G’
ARES(TA Instruments社製)を用いた動的粘弾性試験において、試験周波数:15Hz、試験温度:50℃で試験を実施し、動ひずみ10%の動的せん断貯蔵弾性率(10%G’)を測定し、表1の実施例1は表1の比較例1の10%G’を100として;実施例2は比較例2の10%G’を100として;実施例3は比較例3の10%G’を100として;比較例5は比較例4の10%G’を100として;表2の実施例1及び5〜8は表2の比較例1の10%G’を100として、それぞれ、指数表示した。数値が大きい程、高弾性であることを示す。
ARES(TA Instruments社製)を用いた動的粘弾性試験において、試験周波数:15Hz、試験温度:50℃で試験を実施し、動ひずみ10%の動的せん断貯蔵弾性率(10%G’)を測定し、表1の実施例1は表1の比較例1の10%G’を100として;実施例2は比較例2の10%G’を100として;実施例3は比較例3の10%G’を100として;比較例5は比較例4の10%G’を100として;表2の実施例1及び5〜8は表2の比較例1の10%G’を100として、それぞれ、指数表示した。数値が大きい程、高弾性であることを示す。
3.ウェットグリップ性の評価
試作タイヤから加硫ゴム試験片を切り出した。室温でブリティッシュ・ポータブル・スキッド・テスター(BPST)にて、湿潤コンクリート路面上を各試験片でこすって測定した際の抵抗値を測定した。表1の実施例1は表1の比較例1を100として;実施例2は比較例2の値を100として;実施例3は比較例3の値を100として;比較例5は比較例4の値を100として;表2の実施例1及び5〜8は表2の比較例1の値を100として、それぞれ、指数表示した。指数値は大きい程、抵抗値が大きく、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
試作タイヤから加硫ゴム試験片を切り出した。室温でブリティッシュ・ポータブル・スキッド・テスター(BPST)にて、湿潤コンクリート路面上を各試験片でこすって測定した際の抵抗値を測定した。表1の実施例1は表1の比較例1を100として;実施例2は比較例2の値を100として;実施例3は比較例3の値を100として;比較例5は比較例4の値を100として;表2の実施例1及び5〜8は表2の比較例1の値を100として、それぞれ、指数表示した。指数値は大きい程、抵抗値が大きく、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
表1及び2から明らかなように、実施例のタイヤは、ウェットグリップ性と低ロス性に優れた。
本発明のゴム組成物を用いたタイヤは、ウェットグリップ性と低ロス性に優れることができるため、乗用車用、軽乗用車用、及び軽トラック用等の各種タイヤのトレッド部材等に用いることができる。
Claims (7)
- スチレンブタジエンゴム及びポリブタジエンゴムから選択される群より選択される少なくとも1種を50質量%以上含むゴム成分と、
カーボンブラック及びシリカから選択される群より選択される少なくとも1種の充填剤と、
前記ゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部のポリブテンと、
前記ゴム成分100質量部に対し、1〜30質量部の、無変性フェノール樹脂及び変性フェノール樹脂から選択される群より選択される少なくとも1種のフェノール樹脂と
を含み、
前記変性フェノール樹脂が、環状変性基及び炭素数が1〜7の非環状変性基からなる群より選択される少なくとも1種の変性基を有するタイヤ用ゴム組成物。 - 前記ポリブテンは、数平均分子量が1500〜50000である請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記ポリブテンは、数平均分子量が2500〜5000である請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記フェノール樹脂が、無変性フェノール樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記ポリブテンが、無変性である請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記充填剤が、シリカを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤ。
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JP2018116510A JP2019218464A (ja) | 2018-06-19 | 2018-06-19 | タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ |
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KR20220085458A (ko) * | 2020-12-15 | 2022-06-22 | 한화토탈에너지스 주식회사 | 고무 조성물의 제조방법, 이의 방법으로 제조된 고무 조성물 및 이를 이용하여 제조된 타이어 |
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KR20220085458A (ko) * | 2020-12-15 | 2022-06-22 | 한화토탈에너지스 주식회사 | 고무 조성물의 제조방법, 이의 방법으로 제조된 고무 조성물 및 이를 이용하여 제조된 타이어 |
KR102446296B1 (ko) * | 2020-12-15 | 2022-09-22 | 한화토탈에너지스 주식회사 | 고무 조성물의 제조방법, 이의 방법으로 제조된 고무 조성물 및 이를 이용하여 제조된 타이어 |
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