JP2019218429A - 吸水性樹脂粒子および吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙オムツ等の吸収性物品の使用時及び使用後の廃棄時の両方において、優れた防臭性能及び防カビ性能を発揮する、吸水性樹脂粒子を提供する。【解決手段】水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)と3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール、1−[[(3−ヨード−2−プロピニル)オキシ]メトキシ]−4−メトキシベンゼン、3−ブロモ−2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカーボネート、ジヨードメチル−p−トリルスルホン、1−(4−クロロフェニル)−3−ヨードプロパルギルホルマール等の有機ヨード系防カビ剤(B)を有する吸水性樹脂粒子、それを含有してなる吸収体、及び吸収性物品。【選択図】なし

Description

本発明は、吸水性樹脂粒子および吸収性物品に関する。更に詳しくは、子供用紙おむつ、大人用紙おむつ、ナプキン、医療用保血剤、ペットシート、パンティーライナー、失禁パッド、汗取りシート、医療用血液吸収性物品、創傷保護材、創傷治癒剤及び手術用廃液処理剤等に用いる吸収性物品および該物品を製造するのに適した吸水性樹脂粒子に関する。
吸水性樹脂は、主用途である紙オムツの高性能化に伴い、様々な機能が求められ、高物性化が要求されている。このような機能(物性)として具体的には、基本物性である無加圧下吸水倍率や加圧下吸水倍率の他に、ゲル強度、水可溶分、含水率、吸水速度、通液性、粒度分布、耐尿性、抗菌性、耐ダメージ性、粉体流動性、消臭性、耐着色性、低粉塵、低残存モノマー等が挙げられる。
上記機能(物性)の中でも、近年では「消臭性」や「抗菌性」等の機能を吸水性樹脂に対して付加することが求められており、これまで、消臭剤、抗菌剤等の化合物を吸水性樹脂に添加することが検討されてきた。
具体的には、わさび抽出物やからし抽出物等と、抗菌消臭作用の持続剤(吸水ゲル化剤)とからなる持続性抗菌消臭剤(特許文献1)、吸水性樹脂、アンモニア産生菌に対して抗菌機能を有する化合物及びアンモニアに対して中和能又は中和能及び吸着能を有する薬剤とからなる粉末状の消臭性/抗菌性吸水剤(特許文献2)等が提案されている。
また、消臭や抗菌の機能が付与された吸水性樹脂組成物(吸水剤)及びその製造方法として、吸水性樹脂表面に抗菌性被膜を形成する製造方法(特許文献3)、抗菌性リン酸塩を含む吸水性樹脂組成物(特許文献4、5)、グレープフルーツ種子及び/又はハーブから抽出された天然抗菌成分を含む吸水剤(特許文献6)、表面処理時又は処理後に、抗菌剤とポリオールとを共に添加する製造方法(特許文献7)等が提案されている。
更に、抗菌(制菌)機能及び消臭機能を有した安全性の高い吸水剤として、竹と緑茶の還流エキスを吸水性樹脂に配合した吸水性樹脂組成物(特許文献8)等が提案されている。
一方、吸収性物品に対して消臭機能や抗菌機能を付与する試みとして、塩化ベンザルコニウム及び/又はグルコン酸クロルヘキサシジンを含む吸水性樹脂を用いた使い捨てオムツ(特許文献9)等が提案されている。
しかしながら、これらの手法は、何れも紙オムツ使用時に発生する臭気に着目してなされたものであって、紙オムツ使用後の廃棄時に発生する臭気には着目されていなかった。
また、使用する消臭剤や抗菌剤、防カビ剤は、それ自体では効果があるものでも、吸水性樹脂に添加すると効果の発現が弱かったり、全く効果がなくなるものもあるなど、選定が容易ではなく、吸水性樹脂に添加した際にも効果が高い剤が望まれていた。
特開2000−51339号公報 特開2000−79159号公報 特開平3−59075号公報 特開平5−179053号公報 特開平7−165981号公報 特開平9−208787号公報 特表2010−540004号公報 国際公開第2009/048145号パンフレット 特開昭63−135501号公報
本発明の目的は、紙オムツ等の吸収性物品の使用時及び使用後の廃棄時の両方において、優れた防臭性能及び防カビ性能を発揮する、吸水性樹脂粒子を提供することにある。
本発明は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)を含有する吸水性樹脂粒子(以下、吸水性樹脂粒子(P)とも表記する)、それを用いた吸収体、吸収性物品である。
本発明の吸収性物品において、吸収体は、有機ヨード系防カビ剤(B)を有した吸収性樹脂粒子(P)を含有するため、被吸収液(汗、尿及び血液等の体液並びに海水、地下水及び泥水等の水等)の吸収後でも抗菌性、防カビ性が優れる。抗菌性、防カビ性が優れることにより、使用後の吸収性物品の悪臭が抑えられ、廃棄後もカビが生えることを抑えることが可能となる。本発明の吸水性樹脂粒子を、紙オムツ等の吸収性物品に用いることで、該吸収性物品の実使用時において、膨潤後に発生する臭気がなく快適に使用できると共に、該吸収性物品の廃棄時(最終処理、具体的にはゴミ回収の際)においても、臭気やカビの発生を抑えることができる。
本発明の吸水性樹脂粒子(P)は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)(以下、加水分解性ビニルモノマー(a2)ともいう。)並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)に有機ヨード系防カビ剤(B)を含有してなる。
吸水性樹脂粒子(P)が有する架橋重合体(A)は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする。
本発明における水溶性ビニルモノマー(a1)としては特に限定はなく、公知のモノマー、例えば、特許第3648553号公報の0007〜0023段落に開示されている少なくとも1個の水溶性置換基とエチレン性不飽和基とを有するビニルモノマー(例えばアニオン性ビニルモノマー、非イオン性ビニルモノマー及びカチオン性ビニルモノマー)、特開2003−165883号公報の0009〜0024段落に開示されているアニオン性ビニルモノマー、非イオン性ビニルモノマー及びカチオン性ビニルモノマー並びに特開2005−75982号公報の0041〜0051段落に開示されているカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、水酸基、カルバモイル基、アミノ基及びアンモニオ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有するビニルモノマーが使用できる。
加水分解性ビニルモノマー(a2)は特に限定はなく、公知{例えば、特許第3648553号公報の0024〜0025段落に開示されている加水分解により水溶性置換基となる加水分解性置換基を少なくとも1個有するビニルモノマー、特開2005−75982号公報の0052〜0055段落に開示されている少なくとも1個の加水分解性置換基[1,3−オキソ−2−オキサプロピレン(−CO−O−CO−)基、アシル基及びシアノ基等]を有するビニルモノマー}のビニルモノマー等が使用できる。なお、水溶性ビニルモノマーとは、当業者に周知の概念であるが、数量を用いて表すなら、例えば、25℃の水100gに少なくとも100g溶解するビニルモノマーを意味する。また、加水分解性ビニルモノマー(a2)における加水分解性とは、当業者に周知の概念であるが、より具体的に表すなら、例えば、水及び必要により触媒(酸又は塩基等)の作用により加水分解され、水溶性になる性質を意味する。加水分解性ビニルモノマー(a2)の加水分解は、重合中、重合後及びこれらの両方のいずれで行っても良いが、得られる吸水性樹脂粒子の吸収性能の観点から、重合後が好ましい。
これらのうち、吸収性能等の観点から好ましいのは水溶性ビニルモノマー(a1)、より好ましいのは上述のアニオン性ビニルモノマー、カルボキシ(塩)基、スルホ(塩)基、アミノ基、カルバモイル基、アンモニオ基又はモノ−、ジ−若しくはトリ−アルキルアンモニオ基を有するビニルモノマー、更に好ましいのはカルボキシ(塩)基又はカルバモイル基を有するビニルモノマー、特に好ましいのは(メタ)アクリル酸(塩)及び(メタ)アクリルアミド、とりわけ好ましいのは(メタ)アクリル酸(塩)、最も好ましいのはアクリル酸(塩)である。
なお、「カルボキシ(塩)基」は「カルボキシ基」又は「カルボキシレート基」を意味し、「スルホ(塩)基」は「スルホ基」又は「スルホネート基」を意味する。また、(メタ)アクリル酸(塩)はアクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸又はメタクリル酸塩を意味し、(メタ)アクリルアミドはアクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。また、塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム及びカルシウム等)塩及びアンモニウム(NH)塩等が挙げられる。これらの塩のうち、吸収性能等の観点から、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、更に好ましいのはアルカリ金属塩、特に好ましいのはナトリウム塩である。
水溶性ビニルモノマー(a1)又は加水分解性ビニルモノマー(a2)のいずれかを構成単位とする場合、それぞれ1種を単独で構成単位としてもよく、また、必要により2種以上を構成単位としても良い。また、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)を構成単位とする場合も同様である。また、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)を構成単位とする場合、これらの含有モル比[(a1)/(a2)]は、75/25〜99/1が好ましく、更に好ましくは85/15〜95/5、特に好ましくは90/10〜93/7、最も好ましくは91/9〜92/8である。この範囲内であると、吸収性能が更に良好となる。
架橋重合体(A)の構成単位として、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)の他に、これらと共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)を構成単位とすることができる。その他のビニルモノマー(a3)は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)としては特に限定はなく、公知(例えば、特許第3648553号公報の0028〜0029段落に開示されている疎水性ビニルモノマー、特開2003−165883号公報の0025段落及び特開2005−75982号公報の0058段落に開示されているビニルモノマー等)の疎水性ビニルモノマー等が使用でき、具体的には例えば下記の(i)〜(iii)のビニルモノマー等が使用できる。
(i)炭素数8〜30の芳香族エチレン性モノマー
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びヒドロキシスチレン等のスチレン、並びにビニルナフタレン及びジクロルスチレン等のスチレンのハロゲン置換体等。
(ii)炭素数2〜20の脂肪族エチレン性モノマー
アルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等);並びにアルカジエン(ブタジエン及びイソプレン等)等。
(iii)炭素数5〜15の脂環式エチレン性モノマー
モノエチレン性不飽和モノマー(ピネン、リモネン及びインデン等);並びにポリエチレン性ビニルモノマー[シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネン等]等。
その他のビニルモノマー(a3)単位の含有量(モル%)は、吸収性能等の観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位の合計モル数に基づいて、0〜5が好ましく、更に好ましくは0〜3、特に好ましくは0〜2、とりわけ好ましくは0〜1.5であり、吸収性能等の観点から、その他のビニルモノマー(a3)単位の含有量が0モル%であることが最も好ましい。
架橋剤(b)としては特に限定はなく公知(例えば、特許第3648553号公報の0031〜0034段落に開示されているエチレン性不飽和基を2個以上有する架橋剤、水溶性置換基と反応し得る官能基を少なくとも1個有してかつ少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する架橋剤及び水溶性置換基と反応し得る官能基を少なくとも2個有する架橋剤、特開2003−165883号公報の0028〜0031段落に開示されているエチレン性不飽和基を2個以上有する架橋剤、エチレン性不飽和基と反応性官能基とを有する架橋剤及び反応性置換基を2個以上有する架橋剤、特開2005−75982号公報の0059段落に開示されている架橋性ビニルモノマー並びに特開2005−95759号公報の0015〜0016段落に開示されている架橋性ビニルモノマー)の架橋剤等が使用できる。これらのうち、吸収性能等の観点から、エチレン性不飽和基を2個以上有する架橋剤が好ましく、更に好ましいのはトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及び炭素数2〜40のポリオールのポリ(メタ)アリルエーテル、特に好ましいのはトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリロキシエタン、ポリエチレングリコールジアリルエーテル及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル、最も好ましいのはペンタエリスリトールトリアリルエーテルである。架橋剤(b)は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
架橋剤(b)単位の含有量(モル%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位の、その他のビニルモノマー(a3)も使用する場合は(a1)〜(a3)の、合計モル数に基づいて、0.001〜5が好ましく、更に好ましくは0.005〜3、特に好ましくは0.01〜1である。この範囲であると、吸収性能が更に良好となる。
架橋重合体(A)の重合方法としては、公知の溶液重合(断熱重合、薄膜重合及び噴霧重合法等;特開昭55−133413号公報等)や、公知の逆相懸濁重合(特公昭54−30710号公報、特開昭56−26909号公報及び特開平1−5808号公報等)が挙げられる。
架橋重合体(A)は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(b)を必須構成成分とする単量体組成物を重合することにより得ることができる。重合方法のうち、有機溶媒等を使用する必要がなく生産コスト面で有利なことから、好ましくは溶液重合法であり、更に好ましくは水溶液重合法及び逆相懸濁重合法である。
水溶液重合を行う場合、水と有機溶媒とを含む混合溶媒を使用することができ、有機溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びこれらの2種以上の混合物を挙げられる。
水溶液重合を行う場合、有機溶媒の使用量(重量%)は、水の重量を基準として40以下が好ましく、更に好ましくは30以下である。
重合に開始剤を用いる場合、従来公知のラジカル重合用開始剤が使用可能であり、例えば、アゾ化合物[アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸及び2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド等]、無機過酸化物(過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等)、有機過酸化物[過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド及びジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート等]及びレドックス触媒(アルカリ金属の亜硫酸塩又は重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム及びアスコルビン酸等の還元剤とアルカリ金属の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化水素及び有機過酸化物等の酸化剤との組み合わせよりなるもの)等が挙げられる。これらの触媒は、単独で使用してもよく、これらの2種以上を併用しても良い。
ラジカル重合開始剤の使用量(重量%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)の、その他のビニルモノマー(a3)も使用する場合は(a1)〜(a3)の、合計重量に基づいて、0.0005〜5が好ましく、更に好ましくは0.001〜2である。
重合時には、必要に応じて連鎖移動剤に代表される重合コントロール剤を併用しても良く、これらの具体例としては、次亜リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、アルキルメルカプタン類、ハロゲン化アルキル類、チオカルボニル化合物類等が挙げられる。これらの重合コントロール剤は、単独で使用してもよく、これらの2種以上を併用しても良い。
重合コントロール剤の使用量(重量%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)の、その他のビニルモノマー(a3)も使用する場合は(a1)〜(a3)の、合計重量に基づいて、0.0005〜5が好ましく、更に好ましくは0.001〜2である。
重合方法として懸濁重合法又は逆相懸濁重合法をとる場合は、必要に応じて、分散剤又は界面活性剤の存在下に重合を行っても良い。また、逆相懸濁重合法の場合、キシレン、ノルマルヘキサン及びノルマルヘプタン等の炭化水素系溶媒を使用して重合を行うことができる。
重合開始温度は、使用する触媒の種類によって適宜調整することができるが、0〜100℃が好ましく、更に好ましくは2〜80℃である。
重合に溶媒(有機溶媒及び水等)を使用する場合、重合後に溶媒を留去することが好ましい。溶媒に有機溶媒を含む場合、留去後の有機溶媒の含有量(重量%)は、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0〜10が好ましく、更に好ましくは0〜5、特に好ましくは0〜3、最も好ましくは0〜1である。この範囲であると、吸水性樹脂粒子の吸収性能が更に良好となる。
溶媒に水を含む場合、留去後の水分(重量%)は、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0〜20が好ましく、更に好ましくは1〜10、特に好ましくは2〜9、最も好ましくは3〜8である。この範囲であると、吸収性能が更に良好となる。
前記の重合方法により架橋重合体(A)が水を含んだ含水ゲル状物(すなわち、含水ゲル状物である架橋重合体(A)。以下、含水ゲルと略記する)を得ることができ、更に含水ゲルを乾燥することで乾燥した架橋重合体(A)を得ることができる。
水溶性ビニルモノマー(a1)としてアクリル酸やメタクリル酸等の酸基含有モノマーを用いる場合、含水ゲルを塩基で中和しても良い。酸基の中和度は、50〜80モル%であることが好ましい。中和度が50モル%未満の場合、得られる含水ゲル重合体の粘着性が高くなり、製造時及び使用時の作業性が悪化する場合がある。更に得られる吸水性樹脂粒子の保水量が低下する場合がある。一方、中和度が80%を超える場合、得られた樹脂のpHが高くなり人体の皮膚に対する安全性が懸念される場合がある。
なお、中和は、吸水性樹脂粒子の製造において、架橋重合体(A)の重合以降のいずれの段階で行ってもよく、例えば、含水ゲルの状態で中和する等の方法が好ましい例として例示される。
中和する塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物や、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩を通常使用できる。
重合によって得られる含水ゲルは、必要に応じて細断することができる。細断後のゲルの大きさ(最長径)は50μm〜10cmが好ましく、更に好ましくは100μm〜2cm、特に好ましくは1mm〜1cmである。この範囲であると、乾燥工程での乾燥性が更に良好となる。
細断は、公知の方法で行うことができ、通常の細断装置{例えば、ベックスミル、ラバーチョッパ、ファーマミル、ミンチ機、衝撃式粉砕機及びロール式粉砕機}等を使用して細断できる。
溶媒(水を含む。)を留去する方法としては、80〜230℃の温度の熱風で留去(乾燥)する方法、100〜230℃に加熱されたドラムドライヤー等による薄膜乾燥法、(加熱)減圧乾燥法、凍結乾燥法、赤外線による乾燥法、デカンテーション及び濾過等が適用できる。
含水ゲルを乾燥して架橋重合体(A)を得た後、乾燥後に粉砕することができる。粉砕方法については、特に限定はなく、通常の粉砕装置{例えば、ハンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ロール式粉砕機及びシェット気流式粉砕機}等が使用できる。粉砕された架橋重合体は、必要によりふるい分け等により粒度調整できる。
必要によりふるい分けした場合の架橋重合体(A)の重量平均粒子径(μm)は、100〜800が好ましく、更に好ましくは200〜700、次に好ましくは250〜600、特に好ましくは300〜500、最も好ましくは350〜450である。この範囲であると、吸収性能が更に良好となり親水性繊維(C)との絡み性も良くなり形状保持性が良い。
尚、重量平均粒子径は、ロータップ試験篩振とう機及び標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いて、ペリーズ・ケミカル・エンジニアーズ・ハンドブック第6版(マックグローヒル・ブック・カンバニー、1984、21頁)に記載の方法で測定される。すなわち、JIS標準ふるいを、上から1000μm、850μm、710μm、500μm、425μm、355μm、250μm、150μm、125μm、75μm及び45μm、並びに受け皿の順等に組み合わせる。最上段のふるいに測定粒子の約50gを入れ、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせる。各ふるい及び受け皿上の測定粒子の重量を秤量し、その合計を100重量%として各ふるい上の粒子の重量分率を求め、この値を対数確率紙{横軸がふるいの目開き(粒子径)、縦軸が重量分率}にプロットした後、各点を結ぶ線を引き、重量分率が50重量%に対応する粒子径を求め、これを重量平均粒子径とする。
また、粉砕した場合、粉砕後の架橋重合体(A)に含まれる微粒子の含有量は少ないほど吸収性能が良好となるため、架橋重合体(A)の合計重量に占める106μm以下(好ましくは150μm以下)の微粒子の含有率(重量%)は3以下が好ましく、更に好ましくは1以下である。微粒子の含有量は、上記の重量平均粒子径を求める際に作成するグラフを用いて求めることができる。
粉砕した場合、粉砕後の架橋重合体(A)の形状については特に限定はなく、不定形破砕状、リン片状、パール状及び米粒状等が挙げられる。これらのうち、繊維状物とのからみが良く、繊維状物からの脱落の心配がないという観点から、不定形破砕状が好ましい。
なお、架橋重合体(A)は、その性能を損なわない範囲で残留溶媒や残存架橋成分等の他の成分を多少含んでも良い。
架橋重合体(A)は、表面改質や通液性の観点から疎水性物質(g)を含有することが好ましい。
疎水性物質(g)としては、炭化水素基を含有する疎水性物質(g1)、フッ素原子をもつ炭化水素基を含有する疎水性物質(g2)及びポリシロキサン構造をもつ疎水性物質(g3)等が含まれる。
炭化水素基を含有する疎水性物質(g1)としては、ポリオレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂誘導体、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン樹脂誘導体、ワックス、長鎖脂肪酸エステル、長鎖脂肪酸及びその塩、長鎖脂肪族アルコール、長鎖脂肪族アミド及びこれらの2種以上の混合物等が含まれる。
ポリオレフィン樹脂としては、炭素数2〜4のオレフィン{エチレン、プロピレン、イソブチレン及びイソプレン等}を必須構成単量体(オレフィンの含有量はポリオレフィン樹脂の重量に基づいて、少なくとも50重量%)としてなる重量平均分子量1000〜100万の重合体{たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリ(エチレン−イソブチレン)及びイソプレン等}が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂誘導体としては、ポリオレフィン樹脂にカルボキシ基(−COOH)や1,3−オキソ−2−オキサプロピレン(−COOCO−)等を導入した重量平均分子量1000〜100万の重合体{たとえば、ポリエチレン熱減成体、ポリプロピレン熱減成体、マレイン酸変性ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、マレイン化ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−酢酸ビニル共重合体のマレイン化物等}が挙げられる。
ポリスチレン樹脂としては、重量平均分子量1000〜100万の重合体等が使用できる。
ポリスチレン樹脂誘導体としては、スチレンを必須構成単量体(スチレンの含有量は、ポリスチレン誘導体の重量に基づいて、少なくとも50重量%)としてなる重量平均分子量1000〜100万の重合体{たとえば、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体及びスチレン−イソブチレン共重合体等}が挙げられる。
ワックスとしては、融点50〜200℃のワックス{たとえば、パラフィンワックス、ミツロウ、カルナウバワックス及び牛脂等}が挙げられる。
長鎖脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜30の脂肪酸と炭素数1〜12のアルコールとのエステル{たとえば、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸エチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、グリセリンラウリン酸モノエステル、グリセリンステアリン酸モノエステル、グリセリンオレイン酸モノエステル、ペンタエリスリットラウリン酸モノエステル、ペンタエリスリットステアリン酸モノエステル、ペンタエリスリットオレイン酸モノエステル、ソルビットラウリン酸モノエステル、ソルビットステアリン酸モノエステル、ソルビットオレイン酸モノエステル、ショ糖パルミチン酸モノエステル、ショ糖パルミチン酸ジエステル、ショ糖パルミチン酸トリエステル、ショ糖ステアリン酸モノエステル、ショ糖ステアリン酸ジエステル、ショ糖ステアリン酸トリエステル及び牛脂等}が挙げられる。
長鎖脂肪酸及びその塩としては、炭素数8〜30の脂肪酸{たとえば、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ダイマー酸及びベヘニン酸等}が挙げられ、その塩としては亜鉛、カルシウム、マグネシウム又はアルミニウム(以下、それぞれZn、Ca、Mg、Alと略す)との塩{たとえば、パルミチン酸Ca、パルミチン酸Al、ステアリン酸Ca、ステアリン酸Mg、ステアリン酸Al等}が挙げられる。
長鎖脂肪族アルコールとしては、炭素数8〜30の脂肪族アルコール{たとえば、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等}が挙げられる。吸収性物品の耐モレ性の観点等から、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールが好ましく、さらに好ましくはステアリルアルコールである。
長鎖脂肪族アミドとしては、炭素数8〜30の長鎖脂肪族一級アミンと炭素数1〜30の炭化水素基を有するカルボン酸とのアミド化物、アンモニア又は炭素数1〜7の1級アミンと炭素数8〜30の長鎖脂肪酸とのアミド化物、炭素数8〜30の脂肪族鎖を少なくとも1つ有する長鎖脂肪族二級アミンと炭素数1〜30のカルボン酸とのアミド化物及び炭素数1〜7の脂肪族炭化水素基を2個有する二級アミンと炭素数8〜30の長鎖脂肪酸とのアミド化物が挙げられる。
炭素数8〜30の長鎖脂肪族一級アミンと炭素数1〜30の炭化水素基を有するカルボン酸とのアミド化物としては、1級アミンとカルボン酸とが1:1で反応した物と1:2で反応した物に分けられる。1:1で反応した物としては、酢酸N−オクチルアミド、酢酸N−ヘキサコシルアミド、ヘプタコサン酸N−オクチルアミド及びヘプタコサン酸N−ヘキサコシルアミド等が挙げられる。1:2で反応したものとしては、二酢酸N−オクチルアミド、二酢酸N−ヘキサコシルアミド、ジヘプタコサン酸N−オクチルアミド及びジヘプタコサン酸N−ヘキサコシルアミド等が挙げられる。なお、1級アミンとカルボン酸とが1:2で反応した物の場合、使用するカルボン酸は、同一でも異なっていてもよい。
アンモニア又は炭素数1〜7の1級アミンと炭素数8〜30の長鎖脂肪酸とのアミド化物としては、アンモニア又は1級アミンとカルボン酸とが1:1で反応した物と1:2で反応した物に分けられる。1:1で反応した物としては、ノナン酸アミド、ノナン酸メチルアミド、ノナン酸N−ヘプチルアミド、ヘプタコサン酸アミド、ヘプタコサン酸N−メチルアミド、ヘプタコサン酸N−ヘプチルアミド及びヘプタコサン酸N−ヘキサコシルアミド等が挙げられる。1:2で反応したものとしては、ジノナン酸アミド、ジノナン酸N−メチルアミド、ジノナン酸N−ヘプチルアミド、ジオクタデカン酸アミド、ジオクタデカン酸N−エチルアミド、ジオクタデカン酸N−ヘプチルアミド、ジヘプタコサン酸アミド、ジヘプタコサン酸N−メチルアミド、ジヘプタコサン酸N−ヘプチルアミド及びジヘプタコサン酸N−ヘキサコシルアミド等が挙げられる。なお、アンモニア又は1級アミンとカルボン酸とが1:2で反応した物としては、使用するカルボン酸は、同一でも異なっていてもよい。
炭素数8〜30の脂肪族鎖を少なくとも1つ有する長鎖脂肪族二級アミンと炭素数1〜30のカルボン酸とのアミド化物としては、酢酸N−メチルオクチルアミド、酢酸N−メチルヘキサコシルアミド、酢酸N−オクチルヘキサコシルアミド、酢酸N−ジヘキサコシルアミド、ヘプタコサン酸N−メチルオクチルアミド、ヘプタコサン酸N−メチルヘキサコシルアミド、ヘプタコサン酸N−オクチルヘキサコシルアミド及びヘプタコサン酸N−ジヘキサコシルアミド等が挙げられる。
炭素数1〜7の脂肪族炭化水素基を2個有する二級アミンと炭素数8〜30の長鎖脂肪酸とのアミド化物としては、ノナン酸N−ジメチルアミド、ノナン酸N−メチルヘプチルアミド、ノナン酸N−ジヘプチルアミド、ヘプタコサン酸N−ジメチルアミド、ヘプタコサン酸N−メチルヘプチルアミド及びヘプタコサン酸N−ジヘプチルアミド等が挙げられる。
フッ素原子をもつ炭化水素基を含有する疎水性物質(g2)としては、パーフルオロアルカン、パーフルオロアルケン、パーフルオロアリール、パーフルオロアルキルエーテル、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルアルコール及びこれらの2種以上の混合物等が含まれる。
ポリシロキサン構造をもつ疎水性物質(g3)としては、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン{ポリオキシエチレン変性ポリシロキサン及びポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)変性ポリシロキサン等}、カルボキシ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン等及びこれらの混合物等が含まれる。
疎水性物質(g)のHLB値は、1〜10が好ましく、さらに好ましくは2〜8、特に好ましくは3〜7である。この範囲であると、吸収性物品の耐モレ性がさらに良好となる。なお、HLB値は、親水性−疎水性バランス(HLB)値を意味し、小田法(新・界面活性剤入門、197頁、藤本武彦、三洋化成工業株式会社発行、1981年発行)により求められる。
疎水性物質(g)のうち、吸収性物品の耐モレ性の観点から、炭化水素基を含有する疎水性物質(g1)が好ましく、より好ましくは長鎖脂肪酸エステル、長鎖脂肪酸及びその塩、長鎖脂肪族アルコール並びに長鎖脂肪族アミドであり、さらに好ましくはソルビットステアリン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ステアリン酸、ステアリン酸Mg、ステアリン酸Ca、ステアリン酸Zn及びステアリン酸Al、特に好ましくはショ糖ステアリン酸エステル及びステアリン酸Mgであり、最も好ましくはショ糖ステアリン酸モノエステルである。
本発明の吸水性樹脂粒子は、架橋重合体(A)の表面が表面架橋剤(d)により架橋された構造を有することが好ましい。架橋重合体(A)の表面を架橋することにより吸水性樹脂粒子のゲル強度を向上させることができ、吸水性樹脂粒子の望ましい保水量と荷重下における吸収量とを満足させることができる。表面架橋剤(d)としては、公知(特開昭59−189103号公報に記載の多価グリシジル化合物、多価アミン、多価アジリジン化合物及び多価イソシアネート化合物等、特開昭58−180233号公報及び特開昭61−16903号公報の多価アルコール、特開昭61−211305号公報及び特開昭61−252212号公報に記載のシランカップリング剤、特表平5−508425号公報に記載のアルキレンカーボネート、特開平11−240959号公報に記載の多価オキサゾリン化合物並びに特開昭51−136588号公報及び特開昭61−257235号公報に記載の多価金属等)の表面架橋剤等が使用できる。これらの表面架橋剤のうち、経済性及び吸収特性の観点から、多価グリシジル化合物、多価アルコール及び多価アミンが好ましく、更に好ましいのは多価グリシジル化合物及び多価アルコール、特に好ましいのは多価グリシジル化合物、最も好ましいのはエチレングリコールジグリシジルエーテルである。表面架橋剤は1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
表面架橋をする場合、表面架橋剤の使用量(重量部)は、表面架橋剤の種類、架橋させる条件、目標とする性能等により種々変化させることができるため特に限定はないが、吸収特性の観点等から、架橋重合体(A)100重量部に対して、0.001〜3が好ましく、更に好ましくは0.005〜2、特に好ましくは0.01〜1.5である。
架橋重合体(A)の表面架橋は、架橋重合体(A)と表面架橋剤(d)とを混合し、必要に応じて加熱することで行うことができる。架橋重合体(A)と表面架橋剤(d)との混合方法としては、円筒型混合機、スクリュー型混合機、スクリュー型押出機、タービュライザー、ナウター型混合機、双腕型ニーダー、流動式混合機、V型混合機、ミンチ混合機、リボン型混合機、気流型混合機、回転円盤型混合機、コニカルブレンダー及びロールミキサー等の混合装置を用いて架橋重合体(A)と表面架橋剤(d)とを均一混合する方法が挙げられる。この際、表面架橋剤(d)は、水及び/又は任意の溶剤で希釈して使用しても良い。
架橋重合体(A)と表面架橋剤(d)とを混合する際の温度は特に限定されないが、10〜150℃が好ましく、更に好ましくは20〜100℃、特に好ましくは25〜80℃である。
架橋重合体(A)と表面架橋剤(d)とを混合した後、加熱処理を行う。加熱温度は、樹脂粒子の耐壊れ性の観点から好ましくは100〜180℃、更に好ましくは110〜175℃、特に好ましくは120〜170℃である。180℃以下の加熱であれば蒸気を利用した間接加熱が可能であり設備上有利であり、100℃未満の加熱温度では吸収性能が悪くなる場合がある。また、加熱時間は加熱温度により適宜設定することができるが、吸収性能の観点から、好ましくは5〜60分、更に好ましくは10〜40分である。表面架橋して得られる吸水性樹脂を、最初に用いた表面架橋剤と同種又は異種の表面架橋剤を用いて、更に表面架橋することも可能である。
架橋重合体(A)の表面を表面架橋剤(d)により架橋した後、必要により篩別して粒度調整される。得られた粒子の平均粒経は、好ましくは100〜600μm、更に好ましくは200〜500μmである。微粒子の含有量は少ない方が好ましく、100μm以下の粒子の含有量は3重量%以下であることが好ましく、150μm以下の粒子の含有量が3重量%以下であることが更に好ましい。
吸水性樹脂粒子(P)は、架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)とを含有する。有機ヨード系防カビ剤(B)としては3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール、1−[[(3−ヨード−2−プロピニル)オキシ]メトキシ]−4−メトキシベンゼン、3−ブロモ−2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカーボネート、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び1−(4−クロロフェニル)−3−ヨードプロパルギルホルマールなどが挙げられ、防臭性および防カビ性の観点から、ジヨードメチル−p−トリルスルホンが好ましい。
吸水性樹脂粒子(P)中の有機ヨード系防カビ剤(B)の含有量は、吸水性樹脂粒子の用途に応じて調整することができるが、架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)との合計重量に基づいて、0.001〜10重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜5重量%であり、最も好ましくは0.3〜1重量%である。この範囲にあると吸水性樹脂粒子の吸収性及び防カビ性能が良好となり更に好ましい。
吸水性樹脂粒子(P)は、架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)とを混合することで得ることができる。有機ヨード系防カビ剤(B)の混合方法としては、円筒型混合機、スクリュー型混合機、スクリュー型押出機、タービュライザー、ナウター型混合機、双腕型ニーダー、流動式混合機、V型混合機、ミンチ混合機、リボン型混合機、気流型混合機、回転円盤型混合機、コニカルブレンダー及びロールミキサー等の公知の混合装置を用いて均一混合する方法が挙げられる。
架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)との混合は、撹拌下の架橋重合体(A)に有機ヨード系防カビ剤(B)を加えることが好ましい。加えられる有機ヨード系防カビ剤(B)は、水及び/又は溶剤と同時に添加しても良い。
有機ヨード系防カビ剤(B)を水及び/又は溶剤と同時に添加する場合、有機ヨード系防カビ剤(B)を水及び/若しくは溶剤に溶解した溶液、又は有機ヨード系防カビ剤(B)を水及び/若しくは溶剤に分散した分散体を添加することが好ましく、作業性等の観点から分散体を添加することが更に好ましい。溶液又は分散体を添加する場合、噴霧又は滴下して添加することが好ましい。
有機ヨード系防カビ剤(B)を水に溶解した水溶液を用いる場合、水溶液に含まれる有機ヨード系防カビ剤(B)の含有量は、水溶液の合計重量に対して5〜70%重量%が好ましく、更に好ましくは10〜60重量%である。
有機ヨード系防カビ剤(B)を水に溶解した水溶液は、前記の単量体組成物を水中で重合した後に得られる水溶液を用いても良く、有機ヨード系防カビ剤(B)を、例えば、インペラー式撹拌装置の付属した混合容器を用いて水に溶解する方法等の方法で水に溶解して得られる水溶液を用いても良い。
なお水溶液には、必要に応じて任意の安定化剤等の添加剤が含まれていても良い。安定化剤としては、例えば、市販のキレート剤[ジエチレントリアミン(塩)、トリエチレンテトラミン(塩)、エチレンジアミン四酢酸(塩)、クエン酸(塩)、酒石酸(塩)及びリンゴ酸(塩)等]、市販の無機還元剤[亜硫酸(塩)、亜硫酸水素(塩)、亜リン酸(塩)及び次亜リン酸(塩)等]、市販のpH調整剤[リン酸(塩)、ホウ酸(塩)、アルカリ金属(塩)及びアルカリ土類金属(塩)等]、市販の酸化防止剤[ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHTともいう)、ブチルヒドロキシアニソール(BHAともいう)、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル及び亜硫酸ナトリウム等]が挙げられる。
架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)を混合する際の温度は特に限定されないが、10〜150℃が好ましく、更に好ましくは20〜100℃、特に好ましくは25〜80℃である。
架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)を混合した後、更に加熱処理を行ってもよい。加熱温度は、樹脂粒子の耐壊れ性の観点から好ましくは25〜180℃、更に好ましくは30〜175℃、特に好ましくは35〜170℃である。180℃以下の加熱であれば蒸気を利用した間接加熱が可能であり設備上有利である。また、加熱を行わない場合、併用する水及び溶剤が吸水性樹脂中に過剰に残存することとなり、吸収性能が悪くなる場合がある。
架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)との混合後に加熱する場合、加熱時間は加熱温度により適宜設定することができるが、吸収性能の観点から、好ましくは5〜60分、更に好ましくは10〜40分である。架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)とを混合して得られる吸水性樹脂を、最初に用いた有機ヨード系防カビ剤(B)と同種又は異種の有機ヨード系防カビ剤(B)を用いて、更に表面処理することも可能である。
吸水性樹脂粒子(P)は更に表面に無機質粉末をコーティングすることもできる。このましい無機質粉末としては、ガラス、シリカゲル、シリカゾル、シリカ、クレー、炭素繊維、カオリン、タルク、マイカ、ベントナイト、セリサイト、アスベスト及びシラス等)が挙げられる。無機質粉末のうち、好ましいのはシリカゾル、シリカ及びタルクである。
無機質粉末の形状としては、不定形(破砕状)、真球状、フィルム状、棒状及び繊維状等のいずれでもよいが、不定形(破砕状)又は真球状が好ましく、更に好ましくは真球状である。
無機質粉末の含有量(重量%)は、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0.01〜3.0が好ましく、更に好ましくは0.05〜1.0、次に好ましくは0.07〜0.8、特に好ましくは0.10〜0.6、最も好ましくは0.15〜0.5である。この範囲であると、吸収性物品の耐カブレ性が更に良好となる。
吸水性樹脂粒子(P)には、他の添加剤{例えば、公知(特開2003−225565号、特開2006−131767号等)の防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、芳香剤、消臭剤及び有機質繊維状物等}を含むこともできる。これらの添加剤を含有させる場合、添加剤の含有量(重量%)は、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0.001〜10が好ましく、更に好ましくは0.01〜5、特に好ましくは0.05〜1、最も好ましくは0.1〜0.5である。
吸水性樹脂粒子(P)は、自重の40倍の生理食塩水を40〜170秒、更に好ましくは55〜120秒、特に好ましくは70〜100秒、で吸収する架橋重合体粒子であることが好ましい。
この範囲であると吸収性物品の耐カブレ性が更に良好になる。疎水性物質(g)の含有量、架橋重合体の平均粒子径及び見掛け密度を前記好ましい範囲に調整することで、生理食塩水の吸収時間を好ましい範囲に調整でき、架橋重合体(A)の見掛け密度及び重量平均粒径等を前記の好ましい範囲に調整することで、より好ましい範囲に調整することができる。
尚、生理食塩水の吸収時間は、25±2℃、湿度50±10%の室内において以下の方法で測定される時間である。尚、使用する生理食塩水の温度は予め25℃±2℃に調整して使用する。
吸水性樹脂粒子(P)の保水量(g/g)は、吸収性物品の耐カブレ性の観点から、25〜60が好ましく、更に好ましくは26〜55、特に好ましくは27〜50である。尚、架橋重合体粒子の保水量は後述の方法により測定される。
吸水性樹脂粒子(P)1重量部が人工尿30重量部を吸収して得られる30倍膨潤ゲルのゲル弾性率(N/m)は、2,000〜3,000が好ましく、更に好ましくは2,025〜2950、特に好ましくは2,050〜2,900、最も好ましくは2,075〜2,850である。この範囲であると、本発明の吸収性樹脂粒子(P)を吸収性物品に適用したとき更に優れた耐モレ性を発揮する。尚、ゲル弾性率(N/m)は、後述の測定方法で求められた値である。
本発明において、吸収体は、吸水性樹脂粒子(P)および繊維状物を含有してなる構成物をいう。吸収体は水性液体の吸収を行う部分であり、水性液体としては、尿、汗及び血液等の体液並びに種々の用途(工業用、医療用及び農林水産業用等)に用いられる水性液体等が挙げられる。
本発明の吸収体において、繊維状物は、吸収した液を拡散させるための部材であり、親水性繊維(C)や合成繊維などが挙げられる。親水性繊維(C)としては、各種フラッフパルプや綿状パルプ等、従来から吸収性物品に使用されている親水性繊維{原料(針葉樹及び広葉樹等)、製造方法[ケミカルパルプ、セミケミカルパルプ及びケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等]}やティッシュのようにシート状のものなど、形態については特に限定されない。また、合成繊維は、合成繊維の単独あるいは上記のフラッフパルプや綿状パルプ等と併用して使用でき、不織布にしたシート状としてもよい。合成繊維としては、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン系繊維及びポリプロピレン系繊維等)、ポリエステル系繊維(ポリエチレンテレフタレート繊維等)、ポリオレフィン・ポリエステル複合繊維、ポリアミド系繊維及びポリアクリロニトリル系繊維等が挙げられる。
親水性繊維(C)の長さ、太さについては特に限定されず通常、長さは1〜200mm、太さは0.1〜100デニール(0.11〜110dtex)の範囲が好適である。形状についても繊維状であれば特に限定されず、ウェブ状、細い円筒状、裁断されたスプリットヤーン状、ステープル状及びフィラメント状等が例示される。
本発明の吸収体において、吸水性樹脂粒子(P)と繊維状物とは均一に混合されていてもよく、いずれか一方が偏在する形態であってもよい。
吸水性樹脂粒子(P)は、各種の吸収体に適用することにより、吸収性能に優れた吸収性物品を製造し得る。吸収体としては、吸水性樹脂粒子(P)と繊維状物から構成されたものであり、(1)層状に配置されたパルプ等からなる繊維状物の層の間に吸水性樹脂粒子(P)を散粒する形態;(2)パルプ、熱融着性繊維等からなる繊維状物と吸水性樹脂粒子(P)が混合された形態;(3)二枚以上の吸水紙や不織布で、必要により繊維状物と共に吸水性樹脂粒子(P)をサンドイッチする形態等が挙げられる。
吸収体に対する本発明の吸水性樹脂粒子(P)の添加量は、吸収体の種類やサイズ、目標とする吸収性能に応じて種々変化させることができるが、吸水性樹脂粒子(P)と繊維状物の合計質量に基づいて、10〜95重量%が好ましく、さらに好ましくは30〜95重量%、特に好ましくは50〜95質量%である。この範囲であると、得られる吸収体の吸収能がさらに良好となりやすい。
吸収体の使用前や使用中における形状保持性を高めるために、接着性バインダーを添加することによって繊維どうしを接着させてもよい。そのような接着性バインダーとしては、例えば、熱融着性合成繊維、ホットメルト接着剤、および接着性エマルジョン等が挙げられる。
熱融着性合成繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の全融型バインダー、およびポリプロピレンとポリエチレンとのサイドバイサイドや芯鞘構造からなる非全融型バインダーが挙げられる。上述の非全融型バインダーにおいては、ポリエチレン部分のみ熱融着する。
ホットメルト接着剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、およびアモルファスポリプロピレン等のベースポリマーと粘着付与剤、可塑剤、および酸化防止剤等との配合物が挙げられる。
接着性エマルジョンとしては、例えば、メチルメタクリレート、スチレン、アクリロニトリル、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、ブタジエン、エチレン、および酢酸ビニルからなる群より選択される少なくとも1つ以上の単量体の重合物が挙げられる。これら接着性バインダーは、単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明の吸水性樹脂粒子を用いて吸収性物品を得ることができる。吸収性物品としては、吸収体、液体透過性シート及び通気性バックシートを備える吸収性物品が好ましく、さらに好ましくは衛生用品としての吸収性物品である。衛生用品としては、紙おむつ(子供用紙おむつ及び大人用紙おむつ等)、ナプキン(生理用ナプキン等)、紙タオル、パッド(失禁者用パッド及び手術用アンダーパッド等)及びペットシート(ペット尿吸収シート)等が挙げられる。これらの衛生物品のうち、紙おむつにより適している。これらの吸収性物品の構成及び製造方法は公知のものを適用できる。
例えば、上述の吸収体を透液性シートと不透液性シートとで挟むことによって、生理用ナプキンや使い捨て紙オムツ等の吸収性物品を構成することができる。
透液性シートの材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエステル、およびポリアミド、ポリウレタン等からなる不織布や多孔質の合成樹脂フィルム等が挙げられる。
不透液性シートの材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート、およびポリ塩化ビニル等からなる合成樹脂フィルム、これら合成樹脂と不織布との複合材からなるフィルム、並びに、上述の合成樹脂と織布との複合材からなるフィルム等が挙げられる。この不透液性シートは、蒸気を透過する性質を備えていてもよい。
なお、本発明の吸収性物品は上述の衛生用品用途のみならず、ペット尿吸収剤、携帯トイレの尿ゲル化剤、青果物等の鮮度保持剤、肉類及び魚介類のドリップ吸収剤、保冷剤、使い捨てカイロ、電池用ゲル化剤、植物や土壌等の保水剤、結露防止剤、止水材やパッキング材並びに人工雪等、種々の用途にも有用である。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<架橋重合体粒子の製造例>
<実施例1>
水溶性ビニルモノマー(a1){アクリル酸}155部(2.15モル部)、架橋剤(b){ペンタエリスリトールトリアリルエーテル}0.6225部(0.0024モル部)及び脱イオン水340.27部を攪拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.62部、2%アスコルビン酸水溶液1.1625部及び2%の2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]水溶液2.325部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が90℃に達した後、90±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(1)を得た。
次にこの含水ゲル(1)502.27部をミンチ機で細断しながら48.5%水酸化ナトリウム水溶液128.42部を添加して混合し、引き続き疎水性物質(g){ステアリン酸Mg}1.9部を添加して混合し、細断ゲル(2)を得た。更に細断ゲル(2)を通気型バンド乾燥機{150℃、風速2m/秒}で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサーにて粉砕した後、目開き150、300,500,600、710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒度に調整することにより、乾燥体粒子を得た。この乾燥体粒子100部を高速攪拌しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの2%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)の5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、150℃で30分間静置して表面架橋をして架橋重合体(A)を得た。この架橋重合体100部を高速攪拌しながら有機ヨード系防カビ剤(B){パシフィックビーム・モールドPBM−OK:株式会社エム・アイ・シー社製、ジヨードメチル−p−トリルスルホン}の50%水分散液の2部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、80℃で30分間静置して吸水性樹脂粒子(P−1)を得た。吸水性樹脂粒子(P−1)の重量平均粒子径は400μmであり、見掛け密度は0.58g/mlであった。なお、重量平均粒子径は及び見掛け密度はそれぞれ以下の方法で測定した。
<重量平均粒子径の測定>
1000μm、850μm、710μm、500μm、425μm、355μm、250μm、150μm、125μm、75μm及び45μmの目開きを有する標準ふるいを順に重ね、受け皿の上に組み合わせた。最上段のふるい上に吸水性樹脂粒子約50gを入れ、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせた。各ふるい及び受け皿の上に残存した粒子の重量を秤量し、その合計を100重量%として各ふるい上の粒子の重量分率を求め、この値を対数確率紙{横軸がふるいの目開き(粒子径)、縦軸が重量分率}にプロットした後、各点を結ぶ線を引き、重量分率が50重量%に対応する粒子径を求め、これを重量平均粒子径とした。
<見掛け密度の測定>
25℃の環境下で、JIS K7365:1999に準拠して測定した。
<実施例2>
「目開き目開き150、300,500,600、710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒度に調整」を「目開き目開き150、300,500μmのふるいを用いて150〜500μmの粒度に調整」に変更したこと以外、製造例1と同様にして吸水性樹脂粒子(P−2)を得た。製造例1と同様に測定した吸水性樹脂粒子(P−2)の重量平均粒子径は300μmであり、見掛け密度は0.66g/mlであった。
<実施例3>
疎水性物質(g)を使用しなかったこと以外、製造例1と同様にして吸水性樹脂粒子(P−3)を得た。製造例1と同様に測定した吸水性樹脂粒子(P−3)の重量平均粒子径は400μmであり、見掛け密度は0.64g/mlであった。
<実施例4>
アクリル酸145.4部を9.4部の水で希釈し、30〜20℃に冷却しつつ25%の水酸化ナトリウム水溶液242.3部を加えて中和した。この溶液に、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.09部、次亜リン酸ソーダ1水和物0.0146部及び過硫酸カリウム0.0727部を添加・溶解し、25℃でバイオミキサー(日本精機株式会社製 ABM−2型)にて2分間撹拌・分散してモノマー水溶液を得た。
次いで、撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、シクロヘキサン624部を入れ、これに、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルリン酸エステル(第一工業製薬株式会社、商品名:プライサーフA210G)1.56部を添加・溶解した後、撹拌しつつ窒素置換し、70℃まで昇温した。そして、70℃に保ったまま、モノマー水溶液を6.6部/分で6分間滴下して75℃で15分間保持した後、残りのモノマー水溶液を6.6部/分で54分間に亘って滴下した。その後、75℃で30分間熟成した後、水をシクロヘキサンとの共沸によって樹脂の含水率が約20%(赤外水分計:FD−100型、Kett社製、180℃、20分で測定)となるまで除去した。30℃に冷却し撹拌を停止すると、含水した吸収性樹脂粒子が沈降したので、デカンテーションにより、吸収性樹脂粒子とシクロヘキサン層とを分離した後、濾別して、80℃で減圧乾燥し、乾燥体粒子を得た。この乾燥体粒子100部を高速攪拌(細川ミクロン製高速攪拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながら、これに表面架橋剤(d)としてのエチレングリコールジグリシジルエーテル0.06部、メタノール0.42部及びイオン交換水0.18部を混合した混合液を添加し、均一混合した後、135℃で30分加熱して、表面架橋された架橋重合体(A)を得た。この架橋重合体100部を高速攪拌しながら有機ヨード系防カビ剤(B){パシフィックビーム・モールドPBM−OK:株式会社エム・アイ・シー社製、ジヨードメチル−p−トリルスルホン}の50%水分散液の0.6部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、80℃で30分間静置して吸水性樹脂粒子(P−4)を得た。製造例1と同様に測定した吸水性樹脂粒子(P−4)の重量平均粒子径は320μmであり、見掛け密度は0.50g/mlであった。
<比較例1>
実施例1において、有機ヨード系防カビ剤(B){パシフィックビーム・モールドPBM−OK:株式会社エム・アイ・シー社製、ジヨードメチル−p−トリルスルホン}の50%水分散液を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較用の吸水性樹脂粒子(R−1)を得た。
<比較例2>
実施例1において、「有機ヨード系防カビ剤(B){パシフィックビーム・モールドPBM−OK:株式会社エム・アイ・シー社製、ジヨードメチル−p−トリルスルホン}の50%水分散液」を「抗菌剤{塩化ベンザルコニウム}の50%水溶液」に変更する以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較用の吸水性樹脂粒子(R−2)を得た。
実施例1〜4の吸水性樹脂粒子(P−1)〜(P−4)及び比較例1〜2の吸水性樹脂(R−1)〜(R−2)についての性能評価結果として、自重の40倍の生理食塩水を吸収する時間[生理食塩水(40倍)吸収時間]、保水量及びゲル弾性率を下記の方法で測定し、重量平均粒子径及び見掛け密度と共に表1に記載した。
Figure 2019218429
<生理食塩水(40倍)吸収時間の測定>
吸水性樹脂粒子(P)1.00gを入れた100mlビーカーのそれぞれに生理食塩水(食塩濃度0.9重量%)40gを添加した。その後、無撹拌下で静置して、生理食塩水が完全に吸水されるまでの時間(吸水終盤でビーカーを少し傾けて液残りを確認する)を測定し、生理食塩水(40倍)吸収時間とした。尚、使用した生理食塩水及び測定雰囲気の温度は25℃±2℃のものを用いた。
<保水量の測定>
目開き63μm(JIS Z8801−1:2006)のナイロン網で作成したティーバッグ(縦20cm、横10cm)に吸水性樹脂粒子(P)1.00gを入れ、生理食塩水(食塩濃度0.9重量%)1,000ml中に無撹拌下、1時間浸漬した。その後、生理食塩水から上げ、15分間吊るして水切りし、ティーバッグごと遠心分離器にいれて150Gで90秒間遠心脱水して余剰の生理食塩水を取り除いた。脱水後のティーバックを含めた重量(h1)を測定した。更に架橋重合体粒子を入れないこと以外は同様に操作したティーバックの重量を測定し(h2)し、次式から保水量を求めた。
保水量(g/g)=(h1)−(h2)
尚、使用した生理食塩水及び測定雰囲気の温度は25℃±2℃とした。
<ゲル弾性率の測定>
人工尿[尿素200重量部、塩化ナトリウム80重量部、硫酸マグネシウム(7水塩)8重量部、塩化カルシウム(2水塩)3重量部、硫酸第2鉄(7水塩)2重量部、イオン交換水9704重量部]60.0gを100mlビーカー(内径5cm)に量り取り、JIS K7224−1996に記載された操作と同様にして、吸水性樹脂粒子(P)2.0gを精秤して上記ビーカーに投入し、30倍膨潤ゲルを作成した。次いで30倍膨潤ゲルの入ったビーカーにラップをし、40±2℃の雰囲気下で3時間、更に25±2℃の雰囲気下で0.5時間静置した後、30倍膨潤ゲルのゲル弾性率を下記の条件で株式会社アイテックテクノエンジニアリング製カードメーター・マックスME−500を用いて測定した。
(カードメーターの条件)
・感圧軸:8mm
・スプリング:100g用
・荷重:100g
・上昇速度:1インチ/7秒
・試験性質:破断
・測定時間:6秒
・測定雰囲気温度:25±2℃
<実施例5>
親水性繊維(C){フラッフパルプ}50部と吸水性樹脂粒子(P−1)50部とを気流型混合装置{パッドフォーマー}で混合して、混合物を得た後、この混合物を目付け250g/mとなるように均一にアクリル板(厚み4mm)上に積層し、5kg/cmの圧力で30秒間プレスし、吸収体(1)を得た。この吸収体(1)を10cm×40cmの長方形に裁断し、各々の上下に吸収体と同じ大きさの透水性シート{目付け15.5g/m、アドバンテック社製、フィルターペーパー2番}を配置し吸収体(2)を得た。更にバックシートとしてポリエチレンシート(タマポリ社製ポリエチレンフィルムUB−1)を裏面に、更に不織布{不織布目付:25g/m、東洋紡社製2.2T 44−SMK}を表面に配置することにより吸収性物品(1)を調製した。吸水性粒子と親水性繊維の重量比率(吸水性樹脂粒子の重量/親水性繊維の重量)は50/50であった。
<実施例6>
吸水性樹脂粒子(P−1)を吸水性樹脂粒子(P−2)に変更したこと以外、実施例5と同様にして吸収性物品(2)を調製した。
<実施例7>
吸水性樹脂粒子(P−1)を吸水性樹脂粒子(P−3)に変更したこと以外、実施例5と同様にして吸収性物品(3)を調製した。
<実施例8>
吸水性樹脂粒子(P−1)を吸水性樹脂粒子(P−4)に変更したこと以外、実施例5と同様にして吸収性物品(4)を調製した。
<比較例3>
吸水性樹脂粒子(P−1)を吸水性樹脂粒子(R−1)に変更したこと以外、実施例5と同様にして吸収性物品(H1)を調製した。
<比較例4>
吸水性樹脂粒子(P−1)を吸水性樹脂粒子(R−2)変更したこと以外、実施例5と同様にして吸収性物品(H2)を調製した。
実施例5〜8得られた吸収性物品(1〜4)及び比較例3、4で得られた比較用吸収性物品(H1、H2)について、以下の方法で臭気試験および防カビ性を評価し、結果を表2に記載した。
臭気試験及び防カビ発生試験用の人尿を用意した。該人尿は、成人8人から排泄後2時間以内のものを集め、人尿混合物とした。
<臭気試験>
実施例5〜8並びに比較例3及び4で得られた吸収性物品それぞれの中央に金属リング(内径70mm、長さ50mm)をセットし、人尿混合物160mlを注入し、尿を吸収し終えたら{尿による光沢が確認できなくなるまで}、直ちに金属リングを取り去り、5分放置した。なお、測定雰囲気及び放置雰囲気は、25±5℃、55±10%RHで行った。続いて、上記吸収性物品を密閉し、室温(25℃)下で冷暗所にて保管し、1日経過後に、その臭気を確認した。
上記臭気の確認は、任意に選出したモニター(成人10名)によって行った。なお、臭気は、1日経過後の人尿混合物のみの臭気を「レベル5」として、以下の基準で上記吸収性物品の臭気を評価した。
レベル5 強烈に臭い(1日経過後の人尿混合物の臭い)
レベル4 強い臭い
レベル3 楽に認識できる臭い
レベル2 何の臭いか分かる弱い臭い
レベル1 やっと感知できる臭い
レベル0 無臭
上記モニター全員の評価点を平均(四捨五入)して、評価した。
<防カビ試験>
室温(25℃)、相対湿度90%以上の冷暗所での保管を継続し、4日間経過後、上記吸収性物品の様子を見て、カビの有無を確認した。
Figure 2019218429
表2から判るように、本発明の吸収性物品は、比較用の吸収性物品に比べ、悪臭抑制と防カビ性が優れていた。したがって、本発明の吸収性物品を使用した場合、使用後の不快臭や廃棄時のカビ発生がないことが容易に予測される。
本発明の吸収性物品は子供用紙おむつ、大人用紙おむつ、ナプキン、ペットシート、パンティーライナー、失禁パッド、汗取りシート、医療用血液吸収性物品、創傷保護材、創傷治癒剤及び手術用廃液処理剤等に有用である。

Claims (5)

  1. 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)と有機ヨード系防カビ剤(B)を含有する吸水性樹脂粒子。
  2. 有機ヨード系防カビ剤が、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール、1−[[(3−ヨード−2−プロピニル)オキシ]メトキシ]−4−メトキシベンゼン、3−ブロモ−2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカーボネート、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び1−(4−クロロフェニル)−3−ヨードプロパルギルホルマールからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機ヨード系防カビ剤である請求項1に記載の吸水性樹脂粒子。
  3. 有機ヨード系防カビ剤(B)の含有量が、吸水性樹脂粒子の重量に基づいて0.001〜10重量%である請求項1又は2に記載の吸水性樹脂粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸水性樹脂粒子と繊維状物とを含有してなる吸収体。
  5. 請求項4に記載の吸収体を用いた吸収性物品。
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