JP2019217894A - タイヤ性能のシミュレーション方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
Description
入力部12は、解析対象となる空気入りタイヤ及び路面をそれぞれモデル化するために必要なモデル作成条件と、これらのモデルを用いて解析を行うための解析条件を取得する。
タイヤモデル設定部14は、数値解析が可能な有限個の要素でモデル化したタイヤモデルを設定する。例えば、入力部12で入力されたモデル作成条件に基づいて、タイヤの有限要素(FEM)モデルを作成してもよい。図5はその一例として、タイヤ周方向に延びる主溝とともにスリットも備えたトレッドパターンを持つタイヤモデル50を示したものである。タイヤモデルとしては、トレッドパターンに主溝のみを持つものを用いてもよい。
路面モデル設定部16は、路面を再現した路面モデルを設定する。例えば、入力部12で入力されたモデル作成条件に基づいて、道路の表面を数値解析が可能な要素に置き換えた路面モデルを作成してもよい。なお、予め作成された路面モデルを入力部12から入力してもよく、その場合、路面モデル設定部16は、入力された路面モデルを解析対象として設定する。また、ハードディスクなどの記憶手段に1又は複数の路面モデルを予め記憶させておき、マウスやキーボードなどを介して選択された路面モデルを、解析対象として設定してもよい。
インフレート解析部18は、タイヤモデル設定部14で得られたタイヤモデルをリムモデルに装着(即ち、リム組み)した上で、有限要素解析法により、タイヤモデルに所定の内圧を充填しながらタイヤモデルの変形計算を行う内圧充填処理(インフレート解析)を行う。インフレート解析は、タイヤモデルとリムモデルについてその断面形状のみをモデル化した二次元モデルを用いて行ってもよい。
接地解析部20は、タイヤモデルを路面モデルに接地させる接地解析を行う。詳細には、三次元の有限要素解析法を用いて、インフレート解析後の内圧充填されたタイヤモデルを回転させることなく静止した状態で、路面モデルに対して鉛直方向(Z軸)に所定の荷重をかけて接地させながら、タイヤモデルの変形計算を行う。図6は、路面モデル52にタイヤモデル50を接地させた状態を示す側面図である。
転動解析部22は、接地させたタイヤモデルの転動解析を行う。転動解析は、路面に接触したタイヤを回転させたときの変化、すなわち転動状態でのタイヤ形状の変形を解析するものである。
摩擦係数設定部24は、タイヤと路面との摩擦係数として各種依存性を考慮した摩擦係数を設定する。詳細には、タイヤの路面に対する接地圧力と滑り速度に依存する摩擦係数μを設定する。これにより、スリップ率やスリップ角が増大したときに上記軸力が漸減する挙動を示すようになる。
ここで、接地圧力依存:f(p)=ap・log(p)+bp
滑り速度依存:g(v)=av・log(v)+bv
自由転動解析部26は、接地させたタイヤモデルの自由転動解析を行う。自由転動解析は、タイヤモデルに前後方向及び左右方向の力をかけない状態での転動解析である。転動解析の手法としては、時刻歴の動的解析手法を用いてもよく、定常輸送解析手法を用いてもよい。
スリップ率/スリップ角設定部28は、転動条件としてのスリップ率又はスリップ角を徐々に増加させるものであり、制動解析ではスリップ率を徐々に増加させ、旋回解析ではスリップ角を徐々に増加させる。
スリップ角(SA)は、タイヤがコーナリング時に車両の進行方向に対して持つ横すべりの角度である。
転動解析計算部30は、スリップ率/スリップ角設定部28で設定された各スリップ率又は各スリップ角で転動解析の計算ステップを実施する。すなわち、スリップ率/スリップ角設定部28でスリップ率又はスリップ角を増加させた後、そのスリップ率又はスリップ角で、転動解析によりタイヤモデルの変形状態を計算する。転動解析の計算ステップは、上記の自由転動解析部26と同様、時刻歴の動的解析手法により行ってもよく、定常輸送解析手法により行ってもよい。
物理量算出部32は、転動解析計算部30による計算ステップ毎にタイヤモデルの回転軸に作用する軸力に関する物理量を求める。
判定部34は、物理量算出部32で求めた物理量に基づいて転動解析を継続するか又は終了するかの判定を行う。すなわち、計算ステップ毎に算出された物理量に基づいて転動解析を終了する所定の条件を満たしているか否か判定を行い、満たしている場合には動的解析の終了し、満たしていない場合には転動解析を継続するように判定する。これにより、必要な計算が完了した時点で即時計算を終了することができ、計算時間を短縮することができる。
出力部36は、上記により得られた転動特性に関する解析結果を出力する。例えば、極値におけるタイヤ変形情報や物理量を出力したり、極値を通過した後の物理量の漸減時におけるタイヤ変形情報や物理量を出力したりすることができる。出力は、ディスプレイによって表示したり、プリンタによって印刷したりすることにより行うことができる。ハードディスクなどの記憶装置やDVDなどの記録媒体に保存してもよい。
Claims (9)
- タイヤを有限個の要素に分割したタイヤモデルを設定するタイヤモデル設定ステップと、
路面を再現した路面モデルを設定する路面モデル設定ステップと、
前記タイヤモデルを前記路面モデルに接地させる接地解析を行う接地解析ステップと、
接地させた前記タイヤモデルの転動解析を行う転動解析ステップと、を含み、
前記転動解析ステップは、転動条件としてのスリップ率又はスリップ角を徐々に増加させつつ各スリップ率又は各スリップ角で転動解析の計算ステップを行い、前記計算ステップ毎に前記タイヤモデルの回転軸に作用する軸力に関する物理量を求め、求めた物理量に基づいて前記転動解析を継続するか又は終了するかの判定を行う、
タイヤ性能のシミュレーション方法。 - 前記転動解析ステップは、前記物理量が極値を通過したと判断したときに前記転動解析を終了する、請求項1に記載のタイヤ性能のシミュレーション方法。
- 前記転動解析ステップは、時刻歴の動的解析手法で転動解析を行うものであり、前記物理量の振動周波数の数周期分にわたり前記物理量を平均化し、平均化した物理量が複数の計算ステップにわたり単調減少したときに極値を通過したと判断する、請求項2に記載のタイヤ性能のシミュレーション方法。
- 前記転動解析ステップは、定常輸送解析手法で転動解析を行うものであり、前記物理量が複数の計算ステップにわたり単調減少したときに極値を通過したと判断する、請求項2に記載のタイヤ性能のシミュレーション方法。
- 前記転動解析ステップは、前記物理量が極値を通過した後、当該極値に対して所定の割合まで減少したと判断したときに前記転動解析を終了する、請求項1に記載のタイヤ性能のシミュレーション方法。
- 前記転動解析ステップは、時刻歴の動的解析手法で転動解析を行うものであり、前記物理量の振動周波数の数周期分にわたり前記物理量を平均化し、平均化した物理量が極値に対して所定の割合まで減少したときに前記転動解析を終了する、請求項5に記載のタイヤ性能のシミュレーション方法。
- 前記転動解析ステップは、定常輸送解析手法で転動解析を行うものであり、前記物理量が極値に対して所定の割合まで減少したときに前記転動解析を終了する、請求項5に記載のタイヤ性能のシミュレーション方法。
- 前記物理量が、前後力、コーナリングフォース、セルフアライニングトルク、又はこれらのいずれかを縦荷重で割ったものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ性能のシミュレーション方法。
- タイヤを有限個の要素に分割したタイヤモデルを設定するタイヤモデル設定部と、
路面を再現した路面モデルを設定する路面モデル設定部と、
前記タイヤモデルを前記路面モデルに接地させる接地解析を行う接地解析部と、
接地させた前記タイヤモデルの転動解析を行う転動解析部と、を含み、
前記転動解析部は、転動条件としてのスリップ率又はスリップ角を徐々に増加させつつ各スリップ率又は各スリップ角で転動解析の計算ステップを行い、前記計算ステップ毎に前記タイヤモデルの回転軸に作用する軸力に関する物理量を求め、求めた物理量に基づいて前記転動解析を継続するか又は終了するかの判定を行う、
ことを特徴とするタイヤ性能のシミュレーション装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7576445B2 (ja) | 2020-12-07 | 2024-10-31 | Toyo Tire株式会社 | タイヤ設計に利用可能なパラメータを取得するためのタイヤ評価方法 |
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JP7074579B2 (ja) | 2022-05-24 |
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