本発明は、添付の図面において例として例示されている。当該図面は、制限的であるよりもむしろ、例示的であるものとして理解されるべきである。
ハプティック・デバイス用の分散制御アーキテクチャのためのシステム、方法、および装置が提供される。この文書に記載される特定の実施形態は、本発明の例証的な実例を表しており、本質的には、限定的であるよりもむしろ例示的である。
以下の説明では、解説することを目的に、この発明の完全な理解をもたらすために、多数の特定の詳細が明記されている。しかしながら、これらの特定の詳細を用いなくてもこの発明を実施し得ることが、当業者には明らかであろう。他の実例においては、この発明を不明瞭にすることを回避するために、構造およびデバイスがブロック図の形式で示されている。
この明細書における、「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、当該実施形態に関連して記載された特定的な特徴、構造、または特性が、この発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。この明細書の様々な場所における、「1つの実施形態において」という語句の出現は、その全てが必ずしも同じ実施形態について言及している訳ではなく、別個のまたは代替的な実施形態が、他の実施形態に対して相互排他的であるという訳でもない。
基本的機能のマイクロコントローラの価格は、下落し続けている。これらの基本マイクロコントローラが低コストであるものと仮定すると、ハプティック・デバイスに対しては、広域分散制御アーキテクチャを使用することができる。1つの実施形態において、デバイスまたは周辺装置のアーキテクチャは、メインの通信および制御プロセッサ(たとえば、ホスト・プロセッサまたはデバイス・プロセッサ)を有し、各アクチュエータもまた、専用プロセッサを有する。デバイスは、単一のアクチュエータか、または、全てが同じタイプであるか、もしくは異なるタイプである複数個のアクチュエータを有し得る。別の実施形態では、アクチュエータ用の個々のプロセッサが、別個の調整プロセッサのない状態で設けられる。
図1は、ハプティック効果の出力を有する装置の一実施形態を例示する。ハプティック効果のための従来の装置において、コントローラは、任意の数のハプティック効果出力デバイスに連結され、当該任意の数のハプティック効果出力デバイスを制御し得る。伝統的に、このことは、経済的コストと、デバイスもしくは回路基板の面積または熱放散などのリソース・コストとの観点の両方において、バジェットの制約事項の理由から理に適っている。したがって、例示されるように、装置100は、単一のコントローラに連結された3つのハプティック効果出力デバイスを設ける。ハプティック効果出力デバイス110、ハプティック効果出力デバイス130、およびハプティック効果出力デバイス150の各々は、コントローラ120によって制御される。
コントローラ120は、動作パラメータをセット・アップし、デバイス110、130、および150を監視し、デバイス110、130、および150を作動および作動停止させる。コントローラ120には、行うべきことが多くある。このことは、複数個のデバイスをスケジューリングすること、複数個のデバイスのきめ細かな制御、および、複数個のデバイスの差別化の点で、問題を引き起こす恐れがある。たとえば、コントローラ120は、複数個のデバイスがハプティック効果を本質的に同じ時刻に提供しているときに当該コントローラがデバイス110、130、および150の各々をいかに迅速にオンおよびオフに切り替えることができるかに制限され得る。
それとは対照的に、複数個のハプティック効果出力デバイスに対して複数個のコントローラが設けられたアーキテクチャを提供することができる。特に、各ハプティック効果出力デバイスに対して個々のコントローラを設けることができる。換言すると、各ハプティック効果出力デバイスは、そのデバイスに対して独立したコントローラを有し得る。
図2は、独立したコントローラを有するハプティック効果出力デバイスを有する装置の一実施形態を例示する。装置200は、3つの内部ハプティック効果出力デバイス210、230、および250を設ける。コントローラ220、240、および260はそれぞれ、各々が、単一のハプティック効果出力デバイス210、230、または250を制御する。したがって、各コントローラは、他のコントローラから独立して動作して、対応するハプティック効果出力デバイスの専用制御を提供することができる。
この文書では、コントローラまたはプロセッサが、たとえば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または、ハプティック効果出力デバイスを制御することが可能な別のコンポーネントを指し得ることに留意されたい。図2に例示されるように、コントローラ220、240、および260の各々は、各々が、他のコントローラのうちの少なくとも1つに連結されて、コントローラからコントローラへの通信を提供する。このピア・ツー・ピアの接続性は、独立したコントローラによって制御される複数個のハプティック効果出力デバイスの調整を可能にし得る。
ハプティック効果出力デバイスは、様々な異なる形式を取り得る。これは、偏心回転マス、リニア共振アクチュエータ、圧電材料、電気活性ポリマー、形状記憶合金、静電摩擦デバイス、超音波表面摩擦デバイス、超音波ハプティック・トランスデューサ、ハプティック基板および変形可能な表面の組み合わせ、または、空気ジェットを含む。他のハプティック効果出力デバイスを使用してもよい。
いくつかの機能に対し、アクチュエータに固有のコントローラを使用することができる。このことは、セット・アップ情報をメイン・コントローラまたは調整コントローラに通信することを含み得る。このことは、ホスト・コントローラまたはデバイス・コントローラからアクチュエータへの通信を取り扱うことも含み得る。加えて、このことは、特定のタイプの駆動信号、または、たとえば共振周波数もしくはブレーキングなどの特定の特徴といった、アクチュエータに固有の基本コントローラ・コマンドを提供することを含み得る。
或る実例においては、ピア・ツー・ピアの接続性が望ましいことが考えられるが、また或る実例においては、調整コントローラを追加することが望ましいことも考えられる。図3は、独立したコントローラを有するハプティック効果出力デバイスを有する装置の別の実施形態を例示する。デバイス300は、少なくとも3つのハプティック効果出力デバイス310、330、および350を有して例示される。各ハプティック効果出力デバイスに関し、対応するコントローラ320、340、および360は、対応するハプティック効果出力デバイスに限定して連結する。さらに、コントローラ320、340、および360に、調整コントローラ370が連結する。加えて、通信インターフェイス380に対し、調整コントローラ370へのリンケージまたは結合がもたらされる。
調整コントローラ370は、デバイス300のハプティック効果出力デバイスの全体的な調整をもたらす。デバイス300は、3つよりも多くの、例示されたハプティック効果出力デバイスを有し得、各ハプティック効果出力デバイスに対して対応するコントローラを有することが期待されている。したがって、調整コントローラ370は、特定のハプティック効果出力デバイスに対する各コントローラが、対応するハプティック効果出力デバイスを制御するために実行され得る適切な命令を有していることを確かめるために使用され得る。通信インターフェイス380は、外部のデバイスまたはシステムとの通信および調整を可能にする。いくつかの実施形態において、コントローラ320、340、および360の各々は、示されるように、単一の対応するハプティック効果出力デバイス310、330、および350に結合され、当該単一の対応するハプティック効果出力デバイス310、330、および350を専ら制御する。
このような分散制御は、潜在的に、アクチュエータのタイプおよびプロパティの抽出を結果的に生じるアーキテクチャを可能にする。アクチュエータ用の専用コントローラは、それ自体が制御している特定のアクチュエータの特定のアスペクトを取り扱い得る。これは、アクチュエータのハプティック効果のタイプ(たとえば振動、変形、ESFなど)か、または、たとえば、アクチュエータの性能特性に関連し得る。このタイプのアーキテクチャの潜在的利点は、当該タイプのアーキテクチャが、複数個のアクチュエータのタイプを制御しようと試みるアプリケーションまたは上流システムにとって、ハプティック効果出力デバイスの制御を簡素化することである。さらに、メイン・コントローラは、潜在的に、より少ない処理負荷を有する。このことは、いくつかの実例において、より低いコストのメイン・コントローラの仕様をも可能にする。加えて、このことは、複数個のアクチュエータおよび複数個のアクチュエータのタイプを有するハプティック・デバイスの設計をより容易にし得る。
1つの実施形態において、各アクチュエータ用のアクチュエータ専用コントローラは、1)アクチュエータについて特定のアドレスを規定して設定し、2)ホスト・コントローラまたはデバイス・コントローラからアクチュエータへの通信を取り扱い、3)特定のタイプの駆動信号、または、たとえば共振周波数もしくは制動などの特定の特徴、といった、アクチュエータに固有の基本コントローラ・コマンドを提供する。
たとえば、モバイル・デバイスは、当該デバイスの上部、底部、および側部上の4つの振動触覚アクチュエータと、当該デバイスの側部上の2つの変形アクチュエータとを特徴とし得る。このようなアーキテクチャにおいて、デバイスは、メイン・アプリケーションを稼働させるメイン・ホスト・プロセッサと、それぞれのアクチュエータを制御する6つの低コスト専用コントローラとを特徴とし得る。各専用コントローラは、ROM内において事前に規定されたアドレスを有し得、メイン・プロセッサもまた、たとえば、そのプログラム内に専用コントローラ・アドレスを有し得る。
代替的に、メイン・プロセッサは、可変アクチュエータ構成を可能にし得る。たとえば、メイン・プロセッサは、全ての専用コントローラにアドレス報告メッセージ(または同様のコマンド)を一斉同報し、各専用コントローラは、ランダムな量の時間の待機を行った後に、そのアドレスを報告する。このプロセスを完了するために、ハードウェアは、同じ時刻に通信しようと試みる、2つまたはそれよりも多くの専用コントローラに起因する衝突を検出または回避し、各専用コントローラは、ランダムな量の時間の待機と、そのアドレスの報告とを、成功するまで再試行する。他の変形例が使用されてよい。比較的少ないコントローラを有する実施形態では、このような手法がより良好に作用することが考えられるものの、より多くの数のコントローラを有する実施形態は、たとえば、より構造化されたプロセス、または、より予測可能なプロセスを必要とすることが考えられる。
アプリケーションが特定のハプティック効果を要する場合、メイン・コントローラは、特定のアクチュエータを選び、当該特定のアクチュエータ用の専用コントローラについてのアドレスを介して効果を生じ得る。たとえば、ユーザが10個よりも多くの未読のメッセージを有していることを当該ユーザにアラートするために、アプリケーションによって振動効果が呼び出され得る。アプリケーションは、特定のアクチュエータに対し、(たとえば)「高度なアラート(HIGH ALERT)」通知メッセージを方向付ける。たとえば、このようなアラートに対しては、デバイスの上部に位置付けられているアクチュエータが選択され得る。代替的に、このようなアラートに対しては、現在の配向に基づいて、デバイスの上部に位置付けられているアクチュエータが選択され得る。さらに別の状況では、アクチュエータ出力特性か、または、アクチュエータが、他の使用不能にされたアクチュエータもしくは故障しているアクチュエータとは異なり、現在作動していることを報告しているかどうかなどの、現在の機能性、といった特性に基づき、アクチュエータおよび対応するコントローラが選択され得る。アプリケーションまたはメイン・コントローラは、アクチュエータの位置、アクチュエータのタイプ、または、アクチュエータの他の性能特性に関して当該アプリケーションまたは当該メイン・コントローラが専用コントローラから受信する何らかの情報を格納し得るが、このことは、必要とされないことが考えられる。
専用アクチュエータ・コントローラは、「高度なアラート」通知を受信して、アクチュエータのタイプおよび既知の性能を与えられて、このアクチュエータが生じることの可能な最大ハプティック効果を、当該アクチュエータに出力させる。この実施形態では、アクチュエータ専用コントローラが、アクチュエータのタイプおよび性能レベルに依存して大いに変動し得る、アクチュエータの特定の駆動信号を決定することに留意されたい。代替的に、アプリケーションは、アクチュエータの全てに対して特定のハプティック効果を一斉同報することができ、当該ハプティック効果を呈することの可能なアクチュエータのみが応答する。
このアーキテクチャの1つの潜在的な長所は、アクチュエータのタイプおよびアクチュエータの性能が、アプリケーションから抽出され得ることである。たとえば、アプリケーションは、標準定義振動アクチュエータのみを有する第1のデバイスと、変形アクチュエータを有する第2のデバイスとの上で稼働し得る。この場合、アプリケーションは、同様のハプティック効果の呼び出しを行うことができ、アクチュエータ専用コントローラは、振動アクチュエータのための時変信号、または変形デバイスのためのDC力などの、特定の関連付けられたアクチュエータのタイプについての特定の制御信号を取り扱う。
いくつかの実例では、調整コントローラが必要ではないことが考えられる。たとえば、単一の通信インターフェイスを経由してアクセス可能な複数個のコントローラを有することが有用であることが考えられる。図4は、共有された通信インターフェイスを有するハプティック効果出力デバイスを有する装置のさらに別の実施形態を例示する。デバイス400は、デバイス410、430、および450として例示される、少なくとも3つのハプティック効果出力デバイスを含む。デバイス300と同じく、デバイス400の各ハプティック効果出力デバイスは、対応するコントローラ420、440、および460を有する。また、デバイス300と同じく、デバイス400内には、3つよりも多くのハプティック効果出力デバイスが設けられ得、これらの各々は、対応する独立したコントローラを有する。コントローラ420、440、および460の各々に直接連結された通信インターフェイス480が設けられ、当該通信インターフェイス480は、図示されていない、任意の他の付加的なコントローラに直接連結され得る。
いくつかの実施形態において、コントローラ420、440、および460は、通信インターフェイス480を経由して、外部のデバイスまたはシステムにより直接アクセス可能またはアドレス指定可能である。このことは、外部のデバイスまたはシステムが、コントローラ420、440、および460の各々に個々にアクセスすることによって、デバイス400内のハプティック効果を制御して調整させることを可能にする。加えて、いくつかの実施形態では、コントローラ420、440、および460の各々が、通信インターフェイス480を経由してデバイス400の他のコントローラと通信することができる。この通信機能性は、通信インターフェイス480を経由した外部通信機能性と共に使用可能にされる。
他のアーキテクチャもまた、各ハプティック出力効果デバイス用の専用コントローラを有するデバイスにおいて有用であり得る。図5は、独立したコントローラおよびピア・ツー・ピアのコントローラ接続性を有するハプティック効果出力デバイスを有する装置の別の実施形態を例示する。デバイス500は、デバイス510、530、および550として例示される少なくとも3つのハプティック効果出力デバイスを使用する。コントローラ520、540、および560の各々は、単一のハプティック効果出力デバイスに連結する。コントローラ520、540、および560は、円形リンケージを有していること、または、円形リンケージを有していないことが考えられる、ピア・ツー・ピアの接続においても連結を行っている。さらに、コントローラ560に連結されているものとして、通信インターフェイス580が例示されている。したがって、コントローラ520、コントローラ540、およびコントローラ560と、それらに連結された任意の他のコントローラとは、ピア・ツー・ピアの接続を経由して、および、通信インターフェイス580を経由して、外部のデバイスまたはシステムと通信することができる。コントローラ520、540、および560間のリンケージ(ピア・ツー・ピア)は、トークン・リングのスタイルの通信プロトコルを通じてなどの、種々の方式で制御され得る。さらに、図5から明らかであるように、デバイス500には、付加的なハプティック効果出力デバイスおよび対応するコントローラが含まれ得る。
別の実施形態では、専用アクチュエータ・コントローラが、アクチュエータの機能または配置に関連するローカル・センサ情報を受信し得る。たとえば、変形アクチュエータに関しては、特定のアクチュエータに対する加圧力が、当該アクチュエータのハプティック・レンダリングにおいて処理されて使用され得る。代替的に、処理されたセンサ信号が、メイン・コントローラに送り返されることも考えられる。
図2〜図5のデバイスの全てにセンサが含まれ得る一方で、このことを特定の例においてさらに例示することが有用であり得る。図6は、独立したコントローラを有する、ハプティック効果出力デバイスおよびセンサを有する、装置の一実施形態を例示する。デバイス600は、ハプティック効果出力デバイス610〜630を含む。コントローラ620〜640は、ハプティック効果出力デバイス610〜630に対応する。また、センサ665〜685および対応するコントローラ675〜695も例示される。調整コントローラ670は、他のコントローラ(620〜640および675〜695)の全てに連結する。加えて、通信インターフェイス680が調整コントローラ670に連結して、外部のデバイスおよびシステムとの通信を提供する。
したがって、デバイス600は、様々なセンサを用いて入力を検知することができる。当該センサは、個々のコントローラによって制御するようにしても良いし、個々のコントローラによって同じく制御される様々なハプティック効果出力デバイスを使用して、これらの入力に応答するようにしても良い。この応答のいくつかは、たとえば、通信インターフェイス680を使用して調整コントローラ670と通信する上流コントローラまたは制御プロセスによって、さらに調整されるか、または決まることが考えられる。さらに、代替の実施形態において、調整コントローラ670は省かれてよく、ハプティック効果出力デバイスおよびセンサ用の個々のコントローラは、ピア・ツー・ピアの様式で、または直接に、のいずれかで、通信インターフェイス680に連結され得る。センサ用のコントローラは、たとえば、センサからの入力データを収集して変換し、センサ性能を監視し、センサの内部利得を調節するなどしてセンサ動作を調節し、または、センサを使用可能もしくは使用不能にすることが考えられる。
さらに、いくつかの実施形態において、センサは、専用コントローラを有していないことが考えられる。このような実施形態において、センサは、ハプティック効果出力デバイスのコントローラと共に働き得る。他のこのような実施形態において、センサは、たとえば、1つまたは複数のセンサに専用の別個のコントローラと共に、または、メイン・コントローラもしくは調整コントローラと共に、動作し得る。
様々な実施形態において、メイン・コントローラから専用コントローラに向かうハプティック効果情報は、たとえば、ライブラリ内における、格納された効果についてのインデックスであるか、大きさ、波形、もしくは周波数といった、パラメータ表示されたハプティック効果であるか、または、「高度なアラート(High Alert)」、「ソフト・アラート(Soft Alert)」などといった抽象コマンド言語であり得る。同様に、センサから入来するデータは、たとえば、生の形式であるか、コントローラによる解釈を経てパラメータ表示されるか、スケーリングされるか、または、ダウン、アップ、もしくは他のメッセージなどのメッセージに変換されることが考えられる。したがって、たとえば、特定的なアプリケーションにとって適切な抽象レベルを使用して、様々なアーキテクチャおよび仕組みが提供され得る。
さらに他のアーキテクチャが有用であることも考えられる。図7は、独立したコントローラを有するハプティック効果出力デバイスを有する装置の別の実施形態を例示している。デバイス700は、5つのハプティック効果出力デバイス710、720、730、740、および750を含む。対応するコントローラ715、725、735、745、および755の各々は、それぞれ、ハプティック効果出力デバイスのうちの1つに接続している。調整コントローラ770は、コントローラ715、725、735、745、および755の各々と通信するために、バス790を使用する。調整コントローラ770は、外部のデバイスおよびシステムと通信するために、通信インターフェイス780も使用する。バス790の使用は、ポイント・ツー・ポイントまたはピア・ツー・ピアをベースにした接続を使用し得る他のアーキテクチャとは対照をなす。付加的なハプティック効果出力デバイスは、ハプティック効果のよりリッチな生成、または、潜在的によりきめ細かな生成を可能にする。オーディオ・デバイスの多重音声がオーディオ出力を向上させ得るのとちょうど同じように、複数個のハプティック効果出力デバイスは、ハプティック効果の生成を向上させ得る。このようなフォーマットは、たとえば、中心的または補強的なハプティック効果出力と共に、方向性のハプティック効果出力を提供するためにも用いられ得る。
様々なデバイスは、図2〜図7に例示されたハプティック効果アーキテクチャを組み込むことができる。図8は、ゲーミング・コントローラの一実施形態を例示する。例示されたデバイス800としてのゲーム・コントローラは、ハプティック効果出力デバイス815および825の上方に積み重ねられたセンサ810および820を含む。したがって、センサ810および820は、ユーザからの入力を検出することができ、一方で、ハプティック効果出力デバイス815および825は、具体的にはユーザからの入力の現場において、フィードバックを提供することができる。また、ハプティック効果出力デバイス830、840、850、および860も設けられている。これらの付加的なハプティック効果出力デバイスは、振動または振動触覚の出力を提供するといった、異なるハプティック効果の出力を提供する。これらの出力デバイスの位置は、デバイス800などのデバイス内の構造に依存して変動し得るが、典型的には、入力センサ810および820から離れている。具体的には例示されていないが、ハプティック効果出力デバイス815、825、830、840、850、および860の各々が、図2〜図7を用いて例示されたように、対応するコントローラを有していることに留意されたい。
複数個のコントローラを組み込み得るデバイスの別の例として、図9は、銃形状のコントローラの一実施形態を例示する。デバイス900は、銃身、把持部、引金、ならびに、筐体および安全装置を有するピストルとして様式化されたコントローラを提供する。把持部910および銃身920は、ピストルの基本要素を提供し、コントローラ(図示せず)と共にハプティック効果出力デバイスを含み得る。筐体930は、用心鉄として引金940を取り囲み、引金940は、タッチ感応表面950を含む。表面950は、ハプティック効果出力デバイスと、関連付けられたコントローラとの具現化も行い得る。加えて、安全装置960は、タッチ感応表面を使用し、および、潜在的には、ハプティック効果出力デバイスだけでなく、関連付けられたコントローラも使用する、安全装置ボタンを提供する。したがって、たとえば、引金表面950および安全装置ボタン表面960において入力を感じることができる。これらの表面が、伸長出力デバイスなどのハプティック効果出力デバイスである場合に、これらの表面を潜在的に操作することもできる。したがって、引金表面950を硬化または軟化させて、引金の、関連付けられた変動を伴った、異なるタイプの銃をシミュレートすることができる。同様に、安全装置ボタン960を変化させて、たとえば、伸長ハプティック効果出力デバイスの使用を通じて、押し下げたボタンまたは持ち上がったボタンをシミュレートすることができる。
ウェアラブルまたは衣服もまた、複数個のコントローラを用いて実装され得る。図10は、ハプティック効果を有するウェアラブルなデバイスの一実施形態を例示する。デバイス1000は、制御表面およびハプティック効果出力デバイスを有する衣服を提供する。制御表面1010は伸長センサであり、たとえば、衣服に一体化しているか、または衣服と通信する、コントローラによって測定され得る。表面1020は、関連付けられたコントローラを有する、伸長センサおよびハプティック効果出力デバイスを提供し、入力と、ユーザにとっての制御表面の感覚を変更するハプティック効果の出力とを提供する。デバイス1030は、関連付けられたコントローラを有するハプティック効果出力デバイスを提供し、たとえば、ユーザが検知し得るハプティック効果出力を提供する。デバイス1040は、関連付けられたコントローラを有するハプティック効果出力デバイスを提供し、伸長または非伸長ハプティック出力を提供する。衣服1000は、他のデバイスとの通信を可能にするために、通信ポート1050を含むことも期待され得る。通信ポート1050は、たとえば、表面またはデバイス1010、1020、1030、および1040用のコントローラに接続または結合することが期待され得る。さらに、たとえば、複数個の制御表面、出力表面、および他の出力デバイスが、たとえばセンサなどの他のタイプの入力デバイスと共に含まれ得る。
一実施形態の別の例として、図11は、タブレットの一実施形態を例示する。タブレット1100は、制御装置1110および1120と表示画面1130とを含む。また、ハプティック効果出力デバイス1140、1150、1160、および1170も例示される。ハプティック効果出力デバイスの各々は、1対1の関係で、対応するコントローラを有する。したがって、ハプティック効果出力デバイスは、個々のコントローラによって制御されて、タブレット1100に対し、種々のハプティック効果を提供し得る。
本明細書において、様々な実装例および実施形態を例示してきたことに留意されたい。代替的実施形態に、(各ハプティック効果出力デバイス用の専用コントローラなどの)同様の特性がもたらされてよい。さらに、設計内において、より多くのハプティック効果出力デバイスが、関連付けられたコントローラと共に組み込まれてよい。これらのアーキテクチャと、これらのアーキテクチャを実装するデバイスとを用いて、様々なプロセスが使用されて、ハプティック効果出力デバイスを用いて効果を実行することができる。
図12は、専用プロセッサを有するハプティック効果出力デバイスを動作させるプロセスの一実施形態を例示する。プロセス1200は、専用プロセッサを有するハプティック効果出力デバイスを使用してハプティック効果を実装するプロセスを提供する。この文書において言及される、プロセス1200および他のプロセスは、1組のモジュールとして記載され、これらのモジュールは、事前にプログラミングされたマシン、特化されたマシン、または1組のマシンのいずれによるかに関わらず、種々の方式で実行または実装され得、この説明の文脈内において、シリアルまたはパラレルの様式で、順序よく再配列され得る。
プロセス1200は、モジュール1205を起動し、モジュール1210において、第1のハプティック効果出力デバイスを用いてハプティック効果を実行するコマンドを、第1のプロセッサにおいて受信する。このプロセスは、モジュール1220において第1のプロセッサからの制御信号に応答して、第1のハプティック効果出力デバイスを使用して、ハプティック効果を起動して実行する。これは、ハプティック効果出力デバイスのタイプに依存して、種々の起動信号および現在進行中の信号を必要とし得る。また、これは、第1のプロセッサによりコマンドの受領通知を行うこと、および、潜在的に、ハプティック効果の実行を確認することも必要とし得る。
第2のプロセッサは、モジュール1230において、第2のハプティック効果出力デバイスにおいてハプティック効果を実行するコマンドを受信する。第2のプロセッサは、モジュール1240において、第2のハプティック効果出力デバイスに、第2のプロセッサからの制御信号に応答してハプティック効果を起動および実行させる。同様に、第3のプロセッサは、モジュール1250において、第3のハプティック効果出力デバイスにおいてハプティック効果を実行するコマンドを受信する。第3のハプティック効果出力デバイスは、モジュール1260において、第3のプロセッサからの制御信号に応答してハプティック効果を起動および実行する。第2および第3のプロセッサは、同様に応答信号を提供して、コマンドの受信、タスクの成就などを確認し得る。
システムおよび方法の特定の例および実施形態を例示の目的のために記載してきたが、本発明から逸脱することなく様々な変更が行われ得ることを当業者は認識するであろう。たとえば、本発明の実施形態は、個々にまたは他のデバイスと併せて動作する、多くの異なるタイプのオブジェクトまたはデバイスに適用することができる。さらに、1つの実施形態の特徴は、それらの特徴が本文書内において単一の実施形態内で共に記載されていなくても、他の実施形態に組み込むことができる。