JP2019214682A - 組成物、フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】日焼け止め剤に対する耐薬品性および耐擦傷性に優れた塗膜を形成できる組成物およびフィルムを提供する。【解決手段】フルオロオレフィンに基づく単位、ならびに、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステルおよび(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1種以上の単量体に基づく単位を含む第1重合体と、フルオロオレフィンに基づく単位およびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体、ならびに、異なる2種以上のフルオロオレフィンに基づく単位からなる含フッ素重合体からなる群から選択される少なくとも1種である第2重合体と、フッ素系界面活性剤と、を含むことを特徴とする組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、組成物およびフィルムに関する。
各種物品に対して、意匠性の付与や表面の保護をするために、物品の表面に塗膜等の層を形成する場合がある。特許文献1には、ポリビニリデンフルオリドを含む含フッ素層を表面に有する加飾シートが開示されている。
日焼け止め剤が物品の表面に付着すると、表面の汚染および劣化等の原因になる場合があり、物品の表面に優れた耐薬品性を付与できる方法が求められている。また、物品の表面の美観維持のため、物品の表面には耐擦傷性の良好さも求められている。
本発明者らは、特許文献1に記載のポリビニリデンフルオリドを含む含フッ素層を表面に有する加飾シートは、日焼け止め剤に対する耐薬品性および耐擦傷性について、改善の余地があるのを知見した。
本発明は、日焼け止め剤に対する耐薬品性および耐擦傷性に優れた塗膜を形成できる組成物の提供を課題とする。
また、本発明は、フィルムの提供も課題とする。
本発明者らは、特許文献1に記載のポリビニリデンフルオリドを含む含フッ素層を表面に有する加飾シートは、日焼け止め剤に対する耐薬品性および耐擦傷性について、改善の余地があるのを知見した。
本発明は、日焼け止め剤に対する耐薬品性および耐擦傷性に優れた塗膜を形成できる組成物の提供を課題とする。
また、本発明は、フィルムの提供も課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の構成により課題を解決できるのを見出した。
〔1〕 フルオロオレフィンに基づく単位、ならびに、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステルおよび(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1種以上の単量体に基づく単位を含む第1重合体と、
フルオロオレフィンに基づく単位およびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体、ならびに、異なる2種以上のフルオロオレフィンに基づく単位からなる含フッ素重合体からなる群から選択される少なくとも1種である第2重合体と、
フッ素系界面活性剤と、を含むことを特徴とする組成物。
〔2〕 上記フルオロオレフィンに基づく単位からなる含フッ素重合体が、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位を含む、〔1〕に記載の組成物。
〔3〕 上記フルオロオレフィンに基づく単位およびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体が、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびプロピレンに基づく単位を含む、〔1〕または〔2〕に記載の組成物。
〔4〕 上記フッ素系界面活性剤が、ノニオン性のフッ素系界面活性剤である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の組成物。
〔5〕 上記フッ素系界面活性剤が、ペルフルオロアルケニル基を有する、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の組成物。
〔6〕 さらに有機溶剤を含む、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の組成物。
〔7〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の組成物から形成されてなる塗膜を有するフィルムであって、自動車外装部品または自動車内装部品に用いられる物品を加飾するために用いられるフィルム。
フルオロオレフィンに基づく単位およびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体、ならびに、異なる2種以上のフルオロオレフィンに基づく単位からなる含フッ素重合体からなる群から選択される少なくとも1種である第2重合体と、
フッ素系界面活性剤と、を含むことを特徴とする組成物。
〔2〕 上記フルオロオレフィンに基づく単位からなる含フッ素重合体が、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位を含む、〔1〕に記載の組成物。
〔3〕 上記フルオロオレフィンに基づく単位およびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体が、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびプロピレンに基づく単位を含む、〔1〕または〔2〕に記載の組成物。
〔4〕 上記フッ素系界面活性剤が、ノニオン性のフッ素系界面活性剤である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の組成物。
〔5〕 上記フッ素系界面活性剤が、ペルフルオロアルケニル基を有する、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の組成物。
〔6〕 さらに有機溶剤を含む、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の組成物。
〔7〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の組成物から形成されてなる塗膜を有するフィルムであって、自動車外装部品または自動車内装部品に用いられる物品を加飾するために用いられるフィルム。
本発明によれば、日焼け止め剤に対する耐薬品性および耐擦傷性に優れた塗膜を形成できる組成物を提供できる。
また、本発明によれば、フィルムの提供もできる。
また、本発明によれば、フィルムの提供もできる。
本明細書における用語の意味は以下の通りである。
「単位」とは、単量体の重合により直接形成された、上記単量体1分子に基づく原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、重合体を核磁気共鳴スペクトル(NMR)法により分析して求められる。
「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」および「メタクリル」の総称である。
「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」および「メタクリレート」の総称である。
「数平均分子量」は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。「数平均分子量」は「Mn」ともいう。
「酸価」および「水酸基価」は、それぞれ、JIS K 0070−3(1992)の方法に準じて測定される値である。
「ガラス転移温度」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定される、重合体の中間点ガラス転移温度である。「ガラス転移温度」は「Tg」ともいう。
塗膜の膜厚は、渦電流式膜厚計(商品名「EDY−5000」、サンコウ電子社製)を用いて測定される値である。
組成物の「固形分」の質量とは、組成物が溶媒を含む場合に、組成物から溶媒を除去した質量である。なお、溶媒以外の組成物の固形分を構成する成分に関して、その性状が液体状であっても、固形分とみなす。なお、組成物の固形分の質量は、組成物を130℃で20分加熱した後に残存する質量として求められる。
「単位」とは、単量体の重合により直接形成された、上記単量体1分子に基づく原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、重合体を核磁気共鳴スペクトル(NMR)法により分析して求められる。
「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」および「メタクリル」の総称である。
「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」および「メタクリレート」の総称である。
「数平均分子量」は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。「数平均分子量」は「Mn」ともいう。
「酸価」および「水酸基価」は、それぞれ、JIS K 0070−3(1992)の方法に準じて測定される値である。
「ガラス転移温度」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定される、重合体の中間点ガラス転移温度である。「ガラス転移温度」は「Tg」ともいう。
塗膜の膜厚は、渦電流式膜厚計(商品名「EDY−5000」、サンコウ電子社製)を用いて測定される値である。
組成物の「固形分」の質量とは、組成物が溶媒を含む場合に、組成物から溶媒を除去した質量である。なお、溶媒以外の組成物の固形分を構成する成分に関して、その性状が液体状であっても、固形分とみなす。なお、組成物の固形分の質量は、組成物を130℃で20分加熱した後に残存する質量として求められる。
本発明の組成物は、第1重合体と、第2重合体と、フッ素系界面活性剤とを含む。
第1重合体は、フルオロオレフィンに基づく単位(以下、「単位F」ともいう。)、ならびに、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、および、(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1種以上の単量体(以下、「単量体1」ともいう。)に基づく単位(以下、「単位1」ともいう。)を含む。
第2重合体は、単位Fおよびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体(以下、「重合体21」ともいう。)、および、異なる2種以上の単位Fからなる含フッ素重合体(以下、「重合体22」ともいう。)からなる群から選択される少なくとも1種である。
なお、本発明の組成物から形成されてなる塗膜を、以下「本塗膜」ともいう。
第1重合体は、フルオロオレフィンに基づく単位(以下、「単位F」ともいう。)、ならびに、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、および、(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1種以上の単量体(以下、「単量体1」ともいう。)に基づく単位(以下、「単位1」ともいう。)を含む。
第2重合体は、単位Fおよびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体(以下、「重合体21」ともいう。)、および、異なる2種以上の単位Fからなる含フッ素重合体(以下、「重合体22」ともいう。)からなる群から選択される少なくとも1種である。
なお、本発明の組成物から形成されてなる塗膜を、以下「本塗膜」ともいう。
本発明の組成物を用いれば、日焼け止め剤に対する耐薬品性(以下、単に「耐薬品性」ともいう。)および耐擦傷性に優れた本塗膜を形成できる。この理由は、必ずしも明確ではないが、次のように考えられる。
第1重合体は、基材への密着性や耐候性に優れる強固な塗膜を形成できる一方で、得られる塗膜の耐薬品性は必ずしも十分ではなかった。これに対し、第1重合体と第2重合体とが共存すると、第1重合体と日焼け止め剤との接触が第2重合体により抑制されるため、耐薬品性に優れたと考えられる。また、第2重合体は適度な柔軟性を有しているため、形成される塗膜に良好な復元力を導入でき、耐擦傷性も向上したと考えられる。さらに、フッ素系界面活性剤を用いると、組成物中における第1重合体と第2重合体の親和性が向上し、本塗膜が均一に形成されるため、結果として、本塗膜の耐薬品性の向上、および、本塗膜の耐擦傷性の向上にも繋がったと考えられる。
第1重合体は、基材への密着性や耐候性に優れる強固な塗膜を形成できる一方で、得られる塗膜の耐薬品性は必ずしも十分ではなかった。これに対し、第1重合体と第2重合体とが共存すると、第1重合体と日焼け止め剤との接触が第2重合体により抑制されるため、耐薬品性に優れたと考えられる。また、第2重合体は適度な柔軟性を有しているため、形成される塗膜に良好な復元力を導入でき、耐擦傷性も向上したと考えられる。さらに、フッ素系界面活性剤を用いると、組成物中における第1重合体と第2重合体の親和性が向上し、本塗膜が均一に形成されるため、結果として、本塗膜の耐薬品性の向上、および、本塗膜の耐擦傷性の向上にも繋がったと考えられる。
第1重合体は、単位Fを含む。単位Fは、第1重合体の耐候性に主に寄与すると考えられる。
フルオロオレフィンは、水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたオレフィンである。フルオロオレフィンは、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンの具体例としては、CF2=CF2、CF2=CFCl、CF2=CHF、CH2=CF2、CF2=CFCF3、CF2=CHCF3、CF3CH=CHF、CF3CF=CH2が挙げられる。フルオロオレフィンとしては、共重合性の点から、CF2=CF2、CF2=CFCl、CF3CH=CHF、CF3CF=CH2が好ましく、CF2=CF2、CF2=CFClがより好ましく、CF2=CFClが特に好ましい
フルオロオレフィンは、2種以上を併用してもよい。
第1重合体中の単位Fの含有量は、本塗膜の耐候性の点から、第1重合体が含む全単位に対して、20〜70モル%が好ましく、40〜60モル%がより好ましく、45〜55モル%が特に好ましい。
フルオロオレフィンは、水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたオレフィンである。フルオロオレフィンは、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンの具体例としては、CF2=CF2、CF2=CFCl、CF2=CHF、CH2=CF2、CF2=CFCF3、CF2=CHCF3、CF3CH=CHF、CF3CF=CH2が挙げられる。フルオロオレフィンとしては、共重合性の点から、CF2=CF2、CF2=CFCl、CF3CH=CHF、CF3CF=CH2が好ましく、CF2=CF2、CF2=CFClがより好ましく、CF2=CFClが特に好ましい
フルオロオレフィンは、2種以上を併用してもよい。
第1重合体中の単位Fの含有量は、本塗膜の耐候性の点から、第1重合体が含む全単位に対して、20〜70モル%が好ましく、40〜60モル%がより好ましく、45〜55モル%が特に好ましい。
第1重合体は、単位1を含む。単位1は、第一重合体の基材密着性に主に寄与すると考えられる。
単量体1は、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アルコキシシリル基、エポキシ基、オキセタニル基等の架橋性基およびフッ素原子を有さないのが好ましい。
単量体1は、式X1−Z1で表される単量体が好ましい。
X1は、CH2=CHC(O)O−、CH2=C(CH3)C(O)O−、CH2=CHO−、CH2=CHCH2O−、CH2=CHOC(O)−、または、CH2=CHCH2OC(O)−である。X1としては、フルオロオレフィンとの共重合性および本塗膜の耐候性の点から、CH2=CHO−、CH2=CHOC(O)−が好ましい。
単量体1は、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アルコキシシリル基、エポキシ基、オキセタニル基等の架橋性基およびフッ素原子を有さないのが好ましい。
単量体1は、式X1−Z1で表される単量体が好ましい。
X1は、CH2=CHC(O)O−、CH2=C(CH3)C(O)O−、CH2=CHO−、CH2=CHCH2O−、CH2=CHOC(O)−、または、CH2=CHCH2OC(O)−である。X1としては、フルオロオレフィンとの共重合性および本塗膜の耐候性の点から、CH2=CHO−、CH2=CHOC(O)−が好ましい。
Z1は炭素数1〜24の炭化水素基である。Z1としては、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましい。
炭素数1〜12のアルキル基は、直鎖状のアルキル基であってもよく、分岐鎖状のアルキル基であってもよい。また、炭素数1〜12のアルキル基は、環構造を含んでいてもよい。
炭素数1〜12のアルキル基は、直鎖状のアルキル基であってもよく、分岐鎖状のアルキル基であってもよい。また、炭素数1〜12のアルキル基は、環構造を含んでいてもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ネオノニル基、ネオデカニル基が好ましい。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が好ましい。
シクロアルキルアルキル基の具体例としては、シクロヘキシルメチル基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
アラルキル基としては、ベンジル基が好ましい。
なお、シクロアルキル基またはシクロアルキルアルキル基のシクロアルキル部分、アリール基またはアラルキル基のアリール部分の水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、置換基としてのアルキル基の炭素数は、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基の炭素数には含めない。
単量体1の具体例としては、エチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、酢酸ビニル、ピバル酸ビニルエステル、ネオノナン酸ビニルエステル(HEXION社製、商品名「ベオバ9」)、ネオデカン酸ビニルエステル(HEXION社製、商品名「ベオバ10」)、安息香酸ビニルエステル、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
単量体1は、2種以上を併用してもよい。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が好ましい。
シクロアルキルアルキル基の具体例としては、シクロヘキシルメチル基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
アラルキル基としては、ベンジル基が好ましい。
なお、シクロアルキル基またはシクロアルキルアルキル基のシクロアルキル部分、アリール基またはアラルキル基のアリール部分の水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、置換基としてのアルキル基の炭素数は、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基の炭素数には含めない。
単量体1の具体例としては、エチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、酢酸ビニル、ピバル酸ビニルエステル、ネオノナン酸ビニルエステル(HEXION社製、商品名「ベオバ9」)、ネオデカン酸ビニルエステル(HEXION社製、商品名「ベオバ10」)、安息香酸ビニルエステル、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
単量体1は、2種以上を併用してもよい。
第1重合体中の単位1の含有量は、第1重合体が含む全単位に対して、1〜60モル%が好ましく、25〜40モル%が特に好ましい。
第1重合体は、さらに、架橋性基を有する単位(以下、「単位2」ともいう。)を含んでいてもよい。単位2は、第一重合体と硬化剤とが架橋するための架橋点としても作用し、本塗膜の硬度および耐薬品性に主に寄与すると考えられる。
単位2は、架橋性基を有する単量体(以下、「単量体2」ともいう。)に基づく単位であってもよく、単位2を含む含フッ素重合体の架橋性基を、異なる架橋性基に変換させて得られる単位であってもよい。このような単位としては、水酸基を有する単位を含む含フッ素重合体に、ポリカルボン酸やその酸無水物等を反応させて、水酸基の一部または全部をカルボキシ基に変換させて得られる単位が挙げられる。単位2は、フッ素原子を有さないのが好ましい。
単位2は、架橋性基を有する単量体(以下、「単量体2」ともいう。)に基づく単位であってもよく、単位2を含む含フッ素重合体の架橋性基を、異なる架橋性基に変換させて得られる単位であってもよい。このような単位としては、水酸基を有する単位を含む含フッ素重合体に、ポリカルボン酸やその酸無水物等を反応させて、水酸基の一部または全部をカルボキシ基に変換させて得られる単位が挙げられる。単位2は、フッ素原子を有さないのが好ましい。
第1重合体が単位2を含む場合、本発明の組成物は、後述する硬化剤を含むのが好ましい。
単位2における架橋性基の具体例としては、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アルコキシシリル基、エポキシ基、オキセタニル基が挙げられ、本塗膜の塗膜強度が向上する点から、水酸基、カルボキシ基が好ましい。
単位2における架橋性基の具体例としては、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アルコキシシリル基、エポキシ基、オキセタニル基が挙げられ、本塗膜の塗膜強度が向上する点から、水酸基、カルボキシ基が好ましい。
架橋性基が水酸基である単量体2としては、アリルアルコール、および、水酸基を有する、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、アリルアルコールまたは式X21−Z21で表される単量体(以下、「単量体21」ともいう。)が好ましい。
X21は、CH2=CHC(O)O−、CH2=C(CH3)C(O)O−、CH2=CHOC(O)−、CH2=CHCH2OC(O)−、CH2=CHO−またはCH2=CHCH2O−であり、CH2=CHO−またはCH2=CHCH2O−であるのが好ましい。
Z21は、水酸基を有する炭素数2〜42の1価の有機基である。上記有機基は、直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。また、上記有機基は、環構造からなっていてもよく、環構造を含んでいてもよい。
上記有機基としては、水酸基を有する炭素数2〜6のアルキル基、水酸基を有する炭素数6〜8のシクロアルキレン基を含むアルキル基、水酸基を有するポリオキシアルキレン基が好ましい。
X21は、CH2=CHC(O)O−、CH2=C(CH3)C(O)O−、CH2=CHOC(O)−、CH2=CHCH2OC(O)−、CH2=CHO−またはCH2=CHCH2O−であり、CH2=CHO−またはCH2=CHCH2O−であるのが好ましい。
Z21は、水酸基を有する炭素数2〜42の1価の有機基である。上記有機基は、直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。また、上記有機基は、環構造からなっていてもよく、環構造を含んでいてもよい。
上記有機基としては、水酸基を有する炭素数2〜6のアルキル基、水酸基を有する炭素数6〜8のシクロアルキレン基を含むアルキル基、水酸基を有するポリオキシアルキレン基が好ましい。
単量体21の具体例としては、CH2=CHO−CH2−cycloC6H10−CH2OH、CH2=CHCH2O−CH2−cycloC6H10−CH2OH、CH2=CHOCH2CH2OH、CH2=CHCH2OCH2CH2OH、CH2=CHOCH2CH2CH2CH2OH、CH2=CHCH2OCH2CH2CH2CH2OH、CH2=CHOCH2−cycloC6H10−CH2O(CH2CH2O)15Hが挙げられる。なお、「−cycloC6H10−」はシクロへキシレン基を表し、(−cycloC6H10−)の結合部位は、通常1,4−である。
単量体21は、2種以上を併用してもよい。
単量体21は、2種以上を併用してもよい。
架橋性基がカルボキシ基である単量体2としては、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸等が挙げられ、式X22−Z22で表される単量体(以下、「単量体22」ともいう。)が好ましい。
X22は、CH2=CH−、CH(CH3)=CH−またはCH2=C(CH3)−であり、CH2=CH−またはCH(CH3)=CH−が好ましい。
Z22は、カルボキシ基またはカルボキシ基を有する炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基であり、カルボキシ基または炭素数1〜10のカルボキシアルキル基が好ましい。
X22は、CH2=CH−、CH(CH3)=CH−またはCH2=C(CH3)−であり、CH2=CH−またはCH(CH3)=CH−が好ましい。
Z22は、カルボキシ基またはカルボキシ基を有する炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基であり、カルボキシ基または炭素数1〜10のカルボキシアルキル基が好ましい。
単量体22の具体例としては、CH2=CHCOOH、CH(CH3)=CHCOOH、CH2=C(CH3)COOH、式CH2=CH(CH2)n2COOHで表される化合物(ただし、n2は1〜10の整数である。)が挙げられる。
単量体22は、2種以上を併用してもよい。
単量体22は、2種以上を併用してもよい。
単量体2としては、単量体21および単量体22の一方のみを用いてもよく、両方を用いてもよい。
第1重合体が単位2を含む場合の単位2の含有量は、含フッ素重合体が密架橋する点から、第1重合体が含む全単位に対して、1〜40モル%が好ましく、3〜35モル%がより好ましく、5〜20モル%が特に好ましい。
第1重合体が単位2を含む場合の単位2の含有量は、含フッ素重合体が密架橋する点から、第1重合体が含む全単位に対して、1〜40モル%が好ましく、3〜35モル%がより好ましく、5〜20モル%が特に好ましい。
第1重合体は上述した以外の単位を含んでいてもよい。
第1重合体は、本塗膜の基材密着性と耐候性との点から、第1重合体が含む全単位に対して、単位Fと単位1と単位2とを、この順に20〜70モル%、1〜60モル%、1〜40モル%含むのが好ましい。また、第1重合体は、単位Fと単位1と単位2とからなる重合体であるのが好ましい。
第1重合体のTgは、本塗膜の耐薬品性が向上する点から、25〜120℃が好ましく、30〜100℃がより好ましく、40〜80℃が特に好ましい。
第1重合体のMnは、本塗膜の柔軟性の点から、2,000〜30,000が好ましく、5,000〜20,000がより好ましく、7,000〜18,000が特に好ましい。
第1重合体が単位21を含む重合体である場合、第1重合体の水酸基価は、本塗膜の耐擦傷性の点から、1〜150mgKOH/gが好ましく、5〜120mgKOH/gがより好ましく、30〜100mgKOH/gが特に好ましい。
第1重合体が単位22を含む重合体である場合、第1重合体の酸価は、本塗膜の耐擦傷性の点から、1〜150mgKOH/gが好ましく、5〜120mgKOH/gがより好ましく、30〜100mgKOH/gが特に好ましい。
含フッ素重合体は、酸価および水酸基価の両方を有していてもよく、この場合、酸価および水酸基価の合計は、1〜150mgKOH/gが好ましい。
第1重合体は、本塗膜の基材密着性と耐候性との点から、第1重合体が含む全単位に対して、単位Fと単位1と単位2とを、この順に20〜70モル%、1〜60モル%、1〜40モル%含むのが好ましい。また、第1重合体は、単位Fと単位1と単位2とからなる重合体であるのが好ましい。
第1重合体のTgは、本塗膜の耐薬品性が向上する点から、25〜120℃が好ましく、30〜100℃がより好ましく、40〜80℃が特に好ましい。
第1重合体のMnは、本塗膜の柔軟性の点から、2,000〜30,000が好ましく、5,000〜20,000がより好ましく、7,000〜18,000が特に好ましい。
第1重合体が単位21を含む重合体である場合、第1重合体の水酸基価は、本塗膜の耐擦傷性の点から、1〜150mgKOH/gが好ましく、5〜120mgKOH/gがより好ましく、30〜100mgKOH/gが特に好ましい。
第1重合体が単位22を含む重合体である場合、第1重合体の酸価は、本塗膜の耐擦傷性の点から、1〜150mgKOH/gが好ましく、5〜120mgKOH/gがより好ましく、30〜100mgKOH/gが特に好ましい。
含フッ素重合体は、酸価および水酸基価の両方を有していてもよく、この場合、酸価および水酸基価の合計は、1〜150mgKOH/gが好ましい。
第2重合体である重合体21および重合体22は、第1重合体とは異なる重合体である。
重合体21のフルオロオレフィンとしては、第1重合体の説明で挙げたフルオロオレフィンに加え、式CH2=CXf1(CF2)nf1Yf1(式中、Xf1およびYf1は、独立に水素原子またはフッ素原子であり、nf1は2〜10の整数である。)で表される化合物も好ましく使用できる。フルオロオレフィンは、2種以上を併用してもよい。
中でも、本塗膜の耐薬品性およびアルケンとの反応性がより優れる点から、フルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチレン、ビニリデンフルオリドが好ましい。つまり、重合体21は、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびビニリデンフルオリドに基づく単位からなる群から選択される一種以上を含むのが好ましい。
単位F(好ましくは、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびビニリデンフルオリドに基づく単位からなる群から選択される一種以上)の含有量は、重合体21が含む全単位に対して、40〜90モル%が好ましく、50〜80モル%が特に好ましい。単位Fが、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびビニリデンフルオリドに基づく単位の両方を含む場合、テトラフルオロエチレンに基づく単位に対するビニリデンフルオリドに基づく単位の比は、0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.2が特に好ましい。
中でも、本塗膜の耐薬品性およびアルケンとの反応性がより優れる点から、フルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチレン、ビニリデンフルオリドが好ましい。つまり、重合体21は、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびビニリデンフルオリドに基づく単位からなる群から選択される一種以上を含むのが好ましい。
単位F(好ましくは、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびビニリデンフルオリドに基づく単位からなる群から選択される一種以上)の含有量は、重合体21が含む全単位に対して、40〜90モル%が好ましく、50〜80モル%が特に好ましい。単位Fが、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびビニリデンフルオリドに基づく単位の両方を含む場合、テトラフルオロエチレンに基づく単位に対するビニリデンフルオリドに基づく単位の比は、0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.2が特に好ましい。
重合体21のアルケンとしては、炭素数2〜15のアルケンが好ましい。アルケンは、2種以上を併用してもよい。また、重合体21のアルケンは、二重結合を有しハロゲン原子等を有さない不飽和炭化水素である。
アルケンの具体例としては、エチレン、プロピレン、イソブテンが挙げられ、プロピレンが好ましい。つまり、重合体21はプロピレンに基づく単位を含むのが好ましい。
アルケンに基づく単位(好ましくはプロピレンに基づく単位)の含有量は、重合体21が含む全単位に対して、10〜60モル%が好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。
アルケンの具体例としては、エチレン、プロピレン、イソブテンが挙げられ、プロピレンが好ましい。つまり、重合体21はプロピレンに基づく単位を含むのが好ましい。
アルケンに基づく単位(好ましくはプロピレンに基づく単位)の含有量は、重合体21が含む全単位に対して、10〜60モル%が好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。
重合体21は上述した以外の単位を含んでいてもよい。
上記単位としては、以下の化合物に基づく単位が挙げられる。
・式CF2=CFORf21(Rf21は、エーテル性酸素原子を含んでもよい炭素数1〜10のフルオロアルキル基である。)で表される化合物等のフルオロ(アルキルビニルエーテル)(ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)、ペルフルオロ(エチルビニルエーテル)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)、ペルフルオロ(ブチルビニルエーテル)等)。
・式CF2=CFORf22SO2Xf22(Rf22はエーテル性酸素原子を含んでもよい炭素数1〜10のフルオロアルキレン基を表し、Xf22はハロゲン原子または水酸基である。)で表される化合物。
・式CF2=CFORf23CO2Xf23(Rf23はエーテル性酸素原子を含んでもよい炭素数1〜10のフルオロアルキレン基を表し、Xf23は水素原子または炭素数3以下のアルキル基である。)で表される化合物。
・式CF2=CF(CF2)nf3OCF=CF2(nf3は1または2である。)で表される化合物(CF2=CFOCF2CF=CF2、CF2=CFO(CF2)2CF=CF2等)。
・フッ素原子および脂肪族環構造を有する化合物(ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)(PDD)、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール、ペルフルオロ(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)等)。
上記単位としては、以下の化合物に基づく単位が挙げられる。
・式CF2=CFORf21(Rf21は、エーテル性酸素原子を含んでもよい炭素数1〜10のフルオロアルキル基である。)で表される化合物等のフルオロ(アルキルビニルエーテル)(ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)、ペルフルオロ(エチルビニルエーテル)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)、ペルフルオロ(ブチルビニルエーテル)等)。
・式CF2=CFORf22SO2Xf22(Rf22はエーテル性酸素原子を含んでもよい炭素数1〜10のフルオロアルキレン基を表し、Xf22はハロゲン原子または水酸基である。)で表される化合物。
・式CF2=CFORf23CO2Xf23(Rf23はエーテル性酸素原子を含んでもよい炭素数1〜10のフルオロアルキレン基を表し、Xf23は水素原子または炭素数3以下のアルキル基である。)で表される化合物。
・式CF2=CF(CF2)nf3OCF=CF2(nf3は1または2である。)で表される化合物(CF2=CFOCF2CF=CF2、CF2=CFO(CF2)2CF=CF2等)。
・フッ素原子および脂肪族環構造を有する化合物(ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)(PDD)、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール、ペルフルオロ(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)等)。
重合体21が、フルオロオレフィンに基づく単位およびアルケンに基づく単位からなり、その他の単位を実質的に含まない重合体である場合、本塗膜の耐薬品性がより優れる。なお、本明細書において、実質的に含まないとは、積極的には含有させないが、不可避不純物による混入を許容することを意味する。
重合体21として好ましい態様としては、本塗膜の柔軟性が向上し、本塗膜の耐擦傷性がより良好である点から、以下の態様が挙げられる。
・重合体21が含む全単位に対して、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびプロピレンに基づく単位を、この順にそれぞれ、40〜70モル%および30〜60モル%含む重合体。
・重合体21が含む全単位に対して、テトラフルオロエチレンに基づく単位、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびプロピレンに基づく単位を、この順にそれぞれ、20〜50モル%、10〜40モル%、20〜50モル%含む重合体。
重合体21として好ましい態様としては、本塗膜の柔軟性が向上し、本塗膜の耐擦傷性がより良好である点から、以下の態様が挙げられる。
・重合体21が含む全単位に対して、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびプロピレンに基づく単位を、この順にそれぞれ、40〜70モル%および30〜60モル%含む重合体。
・重合体21が含む全単位に対して、テトラフルオロエチレンに基づく単位、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびプロピレンに基づく単位を、この順にそれぞれ、20〜50モル%、10〜40モル%、20〜50モル%含む重合体。
重合体21のMnは、本塗膜の柔軟性に優れる点から、10,000〜1,000,000が好ましく、30,000〜500,000が好ましく、50,000〜300,000が特に好ましい。
重合体22は、単位Fからなる。言い換えれば、重合体22は、単位Fのみからなり、他の単位を実質的に含まない。つまり、重合体22は、異なる2種以上の単位Fから構成される。
重合体22のフルオロオレフィンの具体例は、第1重合体および重合体21の説明で挙げた通りである。フルオロオレフィンとしては、3種以上を併用してもよい。
中でも、本塗膜の耐薬品性および耐擦傷性がより優れる点から、重合体22は、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位を含むのが好ましく、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位のみからなるのが特に好ましい。この場合、ビニリデンフルオリドに基づく単位の含有量は、重合体22が含む全単位に対して、40〜90モル%が好ましく、50〜80モル%が特に好ましい。ヘキサフルオロプロピレンに基づく単位の含有量は、重合体22が含む全単位に対して、10〜60モル%が好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。
重合体22としては、本塗膜の柔軟性が向上し、耐擦傷性がより優れる点から、重合体22が含む全単位に対して、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位の含有量が、この順にそれぞれ、40〜90モル%および10〜60モル%である重合体が好ましく、50〜80モル%および20〜50モル%である重合体が特に好ましい。
重合体22のフルオロオレフィンの具体例は、第1重合体および重合体21の説明で挙げた通りである。フルオロオレフィンとしては、3種以上を併用してもよい。
中でも、本塗膜の耐薬品性および耐擦傷性がより優れる点から、重合体22は、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位を含むのが好ましく、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位のみからなるのが特に好ましい。この場合、ビニリデンフルオリドに基づく単位の含有量は、重合体22が含む全単位に対して、40〜90モル%が好ましく、50〜80モル%が特に好ましい。ヘキサフルオロプロピレンに基づく単位の含有量は、重合体22が含む全単位に対して、10〜60モル%が好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。
重合体22としては、本塗膜の柔軟性が向上し、耐擦傷性がより優れる点から、重合体22が含む全単位に対して、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位の含有量が、この順にそれぞれ、40〜90モル%および10〜60モル%である重合体が好ましく、50〜80モル%および20〜50モル%である重合体が特に好ましい。
重合体22のMnは、本塗膜の柔軟性に優れる点から、10,000〜1,000,000が好ましく、30,000〜500,000がより好ましく、50,000〜300,000が特に好ましい。
第2重合体は、重合体21および重合体22の一方のみを用いてもよく、両方を用いてもよい。第2重合体は、第1重合体との相乗効果を発現しやすい点からは重合体21が好ましい。
第1重合体は、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物における第1重合体の含有量は、本塗膜の基材密着性の点から、本発明の組成物の全固形分に対して、5〜95質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%が特に好ましい。
第2重合体は2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物における第2重合体の含有量は、第1重合体との親和性および本塗膜の柔軟性の点から、本発明の組成物の全固形分に対して、0質量%超20質量%以下が好ましく、2〜10質量%が特に好ましい。
本発明の組成物における第1重合体の含有量は、本塗膜の基材密着性の点から、本発明の組成物の全固形分に対して、5〜95質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%が特に好ましい。
第2重合体は2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物における第2重合体の含有量は、第1重合体との親和性および本塗膜の柔軟性の点から、本発明の組成物の全固形分に対して、0質量%超20質量%以下が好ましく、2〜10質量%が特に好ましい。
本発明の組成物中における第1重合体の含有量に対する第2重合体の含有量の含有質量比(第2重合体の質量/第1重合体の質量)は、本塗膜の柔軟性の点から、0.050以上が好ましく、本塗膜の基材密着性および柔軟性の点から、0.25以下が好ましく、0.17以下が特に好ましい。
第1重合体および第2重合体の製造方法の具体例としては、溶媒およびラジカル重合開始剤の存在下、各単量体を重合させる方法が挙げられる。第1重合体および第2重合体の製造方法における重合法の具体例としては、乳化重合法、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法が挙げられる。第1重合体の製造方法としては、溶液重合法が好ましい。第2重合体の製造方法としては、乳化重合法が好ましい。
本発明の組成物は、フッ素系界面活性剤を含む。
フッ素系界面活性剤は、フッ素原子を有する。
フッ素系界面活性剤の具体例としては、アニオン性のフッ素系界面活性剤、カチオン性のフッ素系界面活性剤、ノニオン性のフッ素系界面活性剤が挙げられる。また、フッ素系界面活性剤は、単分子であってもよく、オリゴマー型であってもよい。
中でも、フッ素系界面活性剤は、第1重合体および第2重合体の親和性を向上させる点から、ノニオン性のフッ素系界面活性剤が好ましい。
フッ素系界面活性剤は、フッ素原子を有する。
フッ素系界面活性剤の具体例としては、アニオン性のフッ素系界面活性剤、カチオン性のフッ素系界面活性剤、ノニオン性のフッ素系界面活性剤が挙げられる。また、フッ素系界面活性剤は、単分子であってもよく、オリゴマー型であってもよい。
中でも、フッ素系界面活性剤は、第1重合体および第2重合体の親和性を向上させる点から、ノニオン性のフッ素系界面活性剤が好ましい。
また、フッ素系界面活性剤は、第1重合体と第2重合体との親和性を向上させる点から、ペルフルオロアルケニル基を有する化合物であるのが好ましく、ペルフルオロアルケニル基とポリオキシアルキレン基とを有する化合物であるのが特に好ましい。
ペルフルオロアルケニル基は、炭素数2〜20が好ましく、炭素数6〜12が特に好ましい。
中でも、フッ素系界面活性剤のペルフルオロアルケニル基は、下記式(1)〜(3)で表される基のいずれかであるのが好ましい。
ペルフルオロアルケニル基は、炭素数2〜20が好ましく、炭素数6〜12が特に好ましい。
中でも、フッ素系界面活性剤のペルフルオロアルケニル基は、下記式(1)〜(3)で表される基のいずれかであるのが好ましい。
ペルフルオロアルケニル基を有するフッ素系界面活性剤としては、下記式(4)で表される化合物が好ましい。なお、式(4)で表される化合物は、ノニオン性のフッ素系界面活性剤である。
Rf−O−X−Y−(AO)n−C(O)−C(R)=CH2 (4)
Rf−O−X−Y−(AO)n−C(O)−C(R)=CH2 (4)
式(4)中、Xは、単結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜10の2価のアルキレン基、または、置換基を有していてもよい2価のアリーレン基である。
Yは、単結合、エステル基、アミド基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、または、−O−である。ただし、Xが単結合の場合は、Yも単結合である。
Rは、水素原子またはメチル基である。
AOは、炭素数2〜4の2価のオキシアルキレン基である。
nは、2〜100の整数であり、2〜40の整数が好ましい。
−(AO)n−中の複数存在するAOは、それぞれ同一でもよく異なっていてもよい。
Rfは上記式(1)〜(3)で表される基のいずれかである。
Yは、単結合、エステル基、アミド基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、または、−O−である。ただし、Xが単結合の場合は、Yも単結合である。
Rは、水素原子またはメチル基である。
AOは、炭素数2〜4の2価のオキシアルキレン基である。
nは、2〜100の整数であり、2〜40の整数が好ましい。
−(AO)n−中の複数存在するAOは、それぞれ同一でもよく異なっていてもよい。
Rfは上記式(1)〜(3)で表される基のいずれかである。
本発明の組成物におけるフッ素系界面活性剤の含有量は、第1重合体および第2重合体の分散安定性の点から、本発明の組成物の全固形分に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜3質量%が特に好ましい。
本発明の組成物におけるフッ素系界面活性剤の含有量は、第1重合体および第2重合体の分散安定性の点から、第1重合体と第2重合体との合計質量に対して、0.1〜15質量%が好ましく、1〜4質量%が特に好ましい。
本発明の組成物におけるフッ素系界面活性剤の含有量は、第1重合体および第2重合体の分散安定性の点から、第1重合体と第2重合体との合計質量に対して、0.1〜15質量%が好ましく、1〜4質量%が特に好ましい。
本発明の組成物は、必要に応じて、第1重合体、第2重合体およびフッ素系界面活性剤以外の成分(以下、「他の成分」ともいう。)を含んでもよい。他の成分の具体例としては、溶媒(水、有機溶剤等)、硬化剤、硬化触媒、表面調整剤、第1重合体および第2重合体以外の重合体、フッ素系界面活性剤以外の界面活性剤、顔料、分散剤、消泡剤、造膜助剤、増粘剤、光安定剤、紫外線吸収剤が挙げられる。
本発明の組成物は、溶媒を含み、第1重合体および第2重合体が溶媒中に溶解または分散しているのが好ましい。溶媒としては、水または有機溶剤が挙げられ、本塗膜の成膜性の点から、有機溶剤が好ましい。本発明の組成物が溶媒を含む場合、フッ素系界面活性剤によって、第1重合体と第2重合体とが均一に分散されるため、第1重合体と第2重合体との親和性がより向上する。
有機溶剤は、第1重合体および第2重合体の両方を溶解できるのが好ましい。
有機溶剤の具体例としては、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素が挙げられる。
アルコールとしては、炭素数1〜10のアルコールが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールが挙げられる。
ケトンとしては、炭素数3〜10のアルキルケトンが好ましく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンが挙げられる。
エステルとしては、炭素数2〜10のエステルが好ましく、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸ターシャリーブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸エチルが挙げられる。
炭化水素の具体例としては、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素混合物が挙げられる。
中でも、有機溶剤としては、エステルが好ましく、酢酸ブチルが特に好ましい。
有機溶剤は、2種以上を併用してもよい。
有機溶剤は、第1重合体および第2重合体の両方を溶解できるのが好ましい。
有機溶剤の具体例としては、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素が挙げられる。
アルコールとしては、炭素数1〜10のアルコールが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールが挙げられる。
ケトンとしては、炭素数3〜10のアルキルケトンが好ましく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンが挙げられる。
エステルとしては、炭素数2〜10のエステルが好ましく、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸ターシャリーブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸エチルが挙げられる。
炭化水素の具体例としては、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素混合物が挙げられる。
中でも、有機溶剤としては、エステルが好ましく、酢酸ブチルが特に好ましい。
有機溶剤は、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物における有機溶剤の含有量は、本発明の組成物の貯蔵安定性および塗布効率の点から、本発明の組成物の全質量に対して、10〜90質量%が好ましく、25〜50質量%が特に好ましい。
本発明の組成物は、本塗膜の硬化性および耐擦傷性の点から、硬化剤を含むのが好ましい。
硬化剤としては、例えば、第1重合体が単位2を含む場合に、単位2が有する架橋性基と反応し、架橋構造を形成する化合物が挙げられる。
硬化剤は、有機溶剤に可溶または分散可能な化合物であるのが好ましい。
例えば、架橋性基が水酸基の場合には、硬化剤としては、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物が好ましい。
架橋性基がカルボキシ基の場合は、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、または、β−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する化合物が好ましい。
硬化剤としては、例えば、第1重合体が単位2を含む場合に、単位2が有する架橋性基と反応し、架橋構造を形成する化合物が挙げられる。
硬化剤は、有機溶剤に可溶または分散可能な化合物であるのが好ましい。
例えば、架橋性基が水酸基の場合には、硬化剤としては、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物が好ましい。
架橋性基がカルボキシ基の場合は、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、または、β−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する化合物が好ましい。
イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物は、ポリイソシアネート単量体、ポリイソシアネート誘導体が好ましい。
ポリイソシアネート単量体は、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネート誘導体は、ポリイソシアネート単量体の多量体または変性体が好ましく、例えば、アダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体が挙げられる。
ポリイソシアネート単量体は、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネート誘導体は、ポリイソシアネート単量体の多量体または変性体が好ましく、例えば、アダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、リジントリイソシアネート、4−イソシアナトメチル−1,8−オクタメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)2−イソシアナトグルタレートが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
ブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物は、上述したポリイソシアネート単量体またはポリイソシアネート誘導体が有する2以上のイソシアネート基が、ブロック化剤によってブロックされた化合物が好ましい。
ブロック化剤は、活性水素を有する化合物であり、具体例としては、アルコール、フェノール、活性メチレン、アミン、イミン、酸アミド、ラクタム、オキシム、ピラゾール、イミダゾール、イミダゾリン、ピリミジン、グアニジンが挙げられる。
ブロック化剤は、活性水素を有する化合物であり、具体例としては、アルコール、フェノール、活性メチレン、アミン、イミン、酸アミド、ラクタム、オキシム、ピラゾール、イミダゾール、イミダゾリン、ピリミジン、グアニジンが挙げられる。
エポキシ基を1分子中に2以上有する化合物の具体例としては、ビスフェノール型エポキシ化合物(A型、F型、S型等)、ジフェニルエーテル型エポキシ化合物、ハイドロキノン型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、フルオレン型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ化合物、ポリプロピレングリコール型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、グリオキザール型エポキシ化合物、脂環型エポキシ化合物、脂環式多官能エポキシ化合物、複素環型エポキシ化合物(トリグリシジルイソシアヌレート等)が挙げられる。
エポキシ基を1分子中に2以上有する化合物の他の具体例としては、トリグリシジルイソシアヌレートのグリシジル基部分にメチレン基を導入した「TM239」(日産化学工業社製)、トリアジン骨格を有するエポキシ化合物である「TEPIC−SP」(日産化学工業社製)、トリメリット酸グリシジルエステルとテレフタル酸グリシジルエステルの混合物である「PT−910」(HUNTSMAN社製)が挙げられる。
エポキシ基を1分子中に2以上有する化合物の他の具体例としては、トリグリシジルイソシアヌレートのグリシジル基部分にメチレン基を導入した「TM239」(日産化学工業社製)、トリアジン骨格を有するエポキシ化合物である「TEPIC−SP」(日産化学工業社製)、トリメリット酸グリシジルエステルとテレフタル酸グリシジルエステルの混合物である「PT−910」(HUNTSMAN社製)が挙げられる。
カルボジイミド基を1分子中に2以上有する化合物の具体例としては、脂環族カルボジイミド、脂肪族カルボジイミド、芳香族カルボジイミド、これらの多量体および変性体が挙げられる。
オキサゾリン基を1分子中に2以上有する化合物の具体例としては、2−オキサゾリン基を有する付加重合性オキサゾリン、この付加重合性オキサゾリンの重合体が挙げられる。
オキサゾリン基を1分子中に2以上有する化合物の他の具体例としては、日本触媒社製のエポクロス WS−500、WS−700、K−2010、K−2020、K−2030(以上、全て商品名)が挙げられる。
オキサゾリン基を1分子中に2以上有する化合物の他の具体例としては、日本触媒社製のエポクロス WS−500、WS−700、K−2010、K−2020、K−2030(以上、全て商品名)が挙げられる。
β−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する化合物の具体例としては、N,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシエチル)−アジパミド(PrimidXL−552、EMS社製)、N,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシプロピル)−アジパミド(Primid QM 1260、EMS社製)が挙げられる。
硬化剤は、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物が硬化剤を含む場合、硬化剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して、2〜50質量%が好ましく、5〜40質量%が特に好ましい。
本発明の組成物が硬化剤を含む場合、硬化剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して、2〜50質量%が好ましく、5〜40質量%が特に好ましい。
また、本発明の組成物は、例えば、第2重合体の分子間に架橋を生じさせる化合物を含んでいてもよい。このような化合物としては、有機過酸化物、ポリオールおよび塩基性化合物(アミン等)が挙げられ、有機過酸化物またはポリオールが特に好ましく用いられる。
硬化触媒は、本発明の組成物が硬化剤を含む場合に用いられるのが好ましい。硬化触媒は、硬化剤の架橋構造を形成する反応を促進し、本塗膜に良好な化学性能および物理性能を付与する化合物である。
例えば、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物等の硬化剤を本発明の組成物が含む場合、硬化触媒としては、スズ触媒(オクチル酸スズ、トリブチルスズラウレート、ジブチルスズジラウレート等)が好ましい。
硬化触媒は、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物が硬化触媒を含む場合、硬化触媒の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜1質量%が特に好ましい。
例えば、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物等の硬化剤を本発明の組成物が含む場合、硬化触媒としては、スズ触媒(オクチル酸スズ、トリブチルスズラウレート、ジブチルスズジラウレート等)が好ましい。
硬化触媒は、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物が硬化触媒を含む場合、硬化触媒の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜1質量%が特に好ましい。
表面調整剤は、本塗膜の表面平滑性の向上等する点から用いられるのが好ましい。
表面調整剤の具体例としては、ポリシロキサンおよびその変性体等のシリコーン系の表面調整剤、ならびに、アクリル系重合体およびその変性体等のアクリル系の表面調整剤が挙げられる。
表面調整剤としては、シリコーン変性されたアクリル系重合体が好ましい。
また、表面調整剤は水酸基を有するのも好ましい。本発明の組成物が硬化剤として、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物を含む場合、硬化剤が表面調整剤中の水酸基とも架橋して、本塗膜の耐久性が向上する。
表面調整剤は、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物が表面調整剤を含む場合、表面調整剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%が特に好ましい。
表面調整剤の具体例としては、ポリシロキサンおよびその変性体等のシリコーン系の表面調整剤、ならびに、アクリル系重合体およびその変性体等のアクリル系の表面調整剤が挙げられる。
表面調整剤としては、シリコーン変性されたアクリル系重合体が好ましい。
また、表面調整剤は水酸基を有するのも好ましい。本発明の組成物が硬化剤として、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物を含む場合、硬化剤が表面調整剤中の水酸基とも架橋して、本塗膜の耐久性が向上する。
表面調整剤は、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物が表面調整剤を含む場合、表面調整剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%が特に好ましい。
本塗膜は、本発明の組成物を基材等に塗布して塗布層を形成して得るのが好ましい。
本発明の組成物が有機溶剤を含む場合、本発明の組成物を塗布して塗布層を形成した後に、上記塗布層を乾燥させて本塗膜とするのが好ましい。
本発明の組成物がさらに硬化剤を含む場合、本塗膜には加熱処理が施されるのが好ましい。加熱温度は50〜120℃が好ましく、加熱時間は1〜60分間が好ましい。
本発明の組成物が有機溶剤を含む場合、本発明の組成物を塗布して塗布層を形成した後に、上記塗布層を乾燥させて本塗膜とするのが好ましい。
本発明の組成物がさらに硬化剤を含む場合、本塗膜には加熱処理が施されるのが好ましい。加熱温度は50〜120℃が好ましく、加熱時間は1〜60分間が好ましい。
本塗膜の膜厚は、本塗膜の耐久性の点から、3〜1,000μmが好ましく、4〜100μmがより好ましく、5〜20μmが特に好ましい。
本発明の組成物の塗布方法の具体例としては、刷毛、ローラー、ディッピング、スプレー、ロールコーター、ダイコーター、アプリケーター、スピンコーター等の塗布装置を使用する方法が挙げられる。
本発明の組成物の塗布方法の具体例としては、刷毛、ローラー、ディッピング、スプレー、ロールコーター、ダイコーター、アプリケーター、スピンコーター等の塗布装置を使用する方法が挙げられる。
本塗膜は基材上に配置されていてもよい。例えば、本発明の組成物を用いて、基材と、基材の表面上に配置された本塗膜とを有する、本塗膜付き基材を作製してもよい。
本発明の組成物は、基材の表面に直接塗布してもよく、表面処理(下地処理等)された基材の表面に塗布してもよく、表面に樹脂層(ポリエステル樹脂層、アクリル樹脂層、エポキシ樹脂層、ウレタン樹脂層等)が形成された基材の表面に塗布してもよい。
基材の材料の具体例としては、非金属材料(樹脂、ゴム、接着剤、木材等の有機質材料、コンクリート、ガラス、セラミックス、石材等の無機質材料)、金属材料(鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、真鍮、チタン等)が挙げられる。
基材の材料の具体例としては、非金属材料(樹脂、ゴム、接着剤、木材等の有機質材料、コンクリート、ガラス、セラミックス、石材等の無機質材料)、金属材料(鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、真鍮、チタン等)が挙げられる。
本塗膜は、柔軟性にも優れるため、伸長性が求められるようなフィルムとしても好適に用いられる。本塗膜をフィルムとして用いる場合、例えば、本組成物を用いて基材上に形成した本塗膜を剥がし取り、単層のフィルムとして使用できる。また、公知の単層または複層のフィルムを基材とし、本組成物を用いて本塗膜を形成して、本塗膜を有する複層のフィルムを構成できる。また、本塗膜からなる単層のフィルムと公知のフィルム等とをラミネートして、複層のフィルムを構成できる。
本塗膜は、耐擦傷性に優れるため、本塗膜からなる単層フィルムとして用いるか、本塗膜を最表面に有する複層フィルムとして用いるのが好ましい。
本塗膜は、耐擦傷性に優れるため、本塗膜からなる単層フィルムとして用いるか、本塗膜を最表面に有する複層フィルムとして用いるのが好ましい。
本塗膜を有するフィルムは、柔軟性にも優れるため、伸長させて用いる場合に特に好適である。本塗膜を有するフィルムであれば、伸長方向および伸長方法によらず、1.2倍以上伸長させて用いられる場合でも、優れた耐薬品性および耐擦傷性を維持できる。
本塗膜を有するフィルムは、柔軟性にも優れるため、3次元構造を有する成形品に貼付して、フィルム付き3次元成形品を得る場合に特に好適である。
フィルム付き3次元成形品は、好ましくは本塗膜を有するフィルムと成形品の被貼付面とを圧着して得られる。圧着方法は、特に限定されず、真空成形法(オーバーレイ成形法)、インモールド成形、インモールド転写成形、インモールド貼合成形、オーバーレイ転写成形、オーバーレイ貼合成形、水圧転写が挙げられる。
本塗膜を有するフィルムを成形品に圧着する場合、減圧下で行ってもよく、加熱してもよい。減圧下とは、標準大気圧より圧力が低い状態を意味する。減圧下の圧力は、通常70kPa以下である。加熱時の温度は、通常50〜150℃である。
また、成形前の基材に本塗膜を有するフィルムを圧着したのち、3次元成形して、フィルム付き3次元成形品を得てもよい。
フィルム付き3次元成形品は、好ましくは本塗膜を有するフィルムと成形品の被貼付面とを圧着して得られる。圧着方法は、特に限定されず、真空成形法(オーバーレイ成形法)、インモールド成形、インモールド転写成形、インモールド貼合成形、オーバーレイ転写成形、オーバーレイ貼合成形、水圧転写が挙げられる。
本塗膜を有するフィルムを成形品に圧着する場合、減圧下で行ってもよく、加熱してもよい。減圧下とは、標準大気圧より圧力が低い状態を意味する。減圧下の圧力は、通常70kPa以下である。加熱時の温度は、通常50〜150℃である。
また、成形前の基材に本塗膜を有するフィルムを圧着したのち、3次元成形して、フィルム付き3次元成形品を得てもよい。
成形品としては、特に、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリカーボネート等からなる成形品が好適である。
3次元構造を有する成形品の具体例としては、ドアミラー、フロントアンダースポイラー、リヤーアンダースポイラー、サイドアンダースカート、バンパー、サイドガーニッシュ等の自動車外装部品、センターコンソール、インパネ、ドアスイッチパネル等の自動車内装部品等が挙げられる。
本塗膜を有するフィルムは、柔軟性にも優れるため、基材が3次元構造を有する成形品である場合でも、基材に良好に追従する。本塗膜を有するフィルムは、上記以外に、ディスプレイの液晶面、壁材、標識看板等にも好適に使用できる。
3次元構造を有する成形品の具体例としては、ドアミラー、フロントアンダースポイラー、リヤーアンダースポイラー、サイドアンダースカート、バンパー、サイドガーニッシュ等の自動車外装部品、センターコンソール、インパネ、ドアスイッチパネル等の自動車内装部品等が挙げられる。
本塗膜を有するフィルムは、柔軟性にも優れるため、基材が3次元構造を有する成形品である場合でも、基材に良好に追従する。本塗膜を有するフィルムは、上記以外に、ディスプレイの液晶面、壁材、標識看板等にも好適に使用できる。
本塗膜は柔軟性に優れるため、曲げ加工時にも割れにくく、塗膜の伸長性を求められる用途に好適に使用できる。さらに、本塗膜は、耐薬品性および耐擦傷性に優れるため、自動車外装部品または自動車内装部品に用いられる3次元成形品等の物品を加飾するための加飾フィルムとして好適に用いられる。なお、本明細書において加飾とは、物品の表面への意匠性の付与や表面の保護等を意味する。
以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし本発明はこれらの例に限定されない。なお、後述する表中における各成分の配合量は、質量基準を示す。また、例1〜3は実施例であり、例4〜6は比較例である。
<使用した成分の略称と詳細>
〔組成物〕
第1重合体:第1重合体が含む全単位に対して、CTFE(クロロトリフルオロエチレン)に基づく単位、EVE(エチルビニルエーテル)に基づく単位、CHVE(シクロヘキシルビニルエーテル)に基づく単位、HBVE(4−ヒドロキシブチルビニルエーテル)に基づく単位をこの順に50モル%、25モル%、15モル%、10モル%含む重合体(Mn:20,000)
第2重合体1:第2重合体1が含む全単位に対して、TFE(テトラフルオロエチレン)に基づく単位、P(プロピレン)に基づく単位、VDF(ビニリデンフルオリド)に基づく単位をこの順に39モル%、25モル%、36モル%含む重合体
第2重合体2:第2重合体2が含む全単位に対して、TFEに基づく単位、Pに基づく単位をこの順に56モル%、44モル%含む重合体
フッ素系界面活性剤1:フタージェント710FM(ネオス社製)
フッ素系界面活性剤2:フタージェント710FS(ネオス社製)
非フッ素系界面活性剤:KF−6013(信越化学工業社製)
有機溶剤:酢酸ブチル
硬化剤:E405−70B(イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物(アダクト体)、旭化成社製)
硬化触媒:ジブチルスズジラウレート
表面調整剤:BYK−Silclean3700(水酸基含有シリコーン変性アクリル系重合体の溶液、固形分25質量%、BYK社製)
〔組成物〕
第1重合体:第1重合体が含む全単位に対して、CTFE(クロロトリフルオロエチレン)に基づく単位、EVE(エチルビニルエーテル)に基づく単位、CHVE(シクロヘキシルビニルエーテル)に基づく単位、HBVE(4−ヒドロキシブチルビニルエーテル)に基づく単位をこの順に50モル%、25モル%、15モル%、10モル%含む重合体(Mn:20,000)
第2重合体1:第2重合体1が含む全単位に対して、TFE(テトラフルオロエチレン)に基づく単位、P(プロピレン)に基づく単位、VDF(ビニリデンフルオリド)に基づく単位をこの順に39モル%、25モル%、36モル%含む重合体
第2重合体2:第2重合体2が含む全単位に対して、TFEに基づく単位、Pに基づく単位をこの順に56モル%、44モル%含む重合体
フッ素系界面活性剤1:フタージェント710FM(ネオス社製)
フッ素系界面活性剤2:フタージェント710FS(ネオス社製)
非フッ素系界面活性剤:KF−6013(信越化学工業社製)
有機溶剤:酢酸ブチル
硬化剤:E405−70B(イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物(アダクト体)、旭化成社製)
硬化触媒:ジブチルスズジラウレート
表面調整剤:BYK−Silclean3700(水酸基含有シリコーン変性アクリル系重合体の溶液、固形分25質量%、BYK社製)
〔例1〜6〕
<組成物、塗膜およびフィルムの製造>
表1に記載の各成分を混合して、組成物1〜6を得た。
次いで、ポリプロピレン樹脂板の一方の面上に、組成物1〜6を、それぞれアプリケーターを用いて塗布し、25℃で乾燥後、80℃にて30分間加熱して硬化させ、塗膜を得た。得られた塗膜をポリプロピレン樹脂板から剥がし取り、厚さ10μmのフィルム1〜6として用いた。
得られた組成物1〜6およびフィルム1〜6を、後述の評価に供した。結果を後述の表1に示す。
<組成物、塗膜およびフィルムの製造>
表1に記載の各成分を混合して、組成物1〜6を得た。
次いで、ポリプロピレン樹脂板の一方の面上に、組成物1〜6を、それぞれアプリケーターを用いて塗布し、25℃で乾燥後、80℃にて30分間加熱して硬化させ、塗膜を得た。得られた塗膜をポリプロピレン樹脂板から剥がし取り、厚さ10μmのフィルム1〜6として用いた。
得られた組成物1〜6およびフィルム1〜6を、後述の評価に供した。結果を後述の表1に示す。
<組成物の分散安定性>
組成物1〜6をそれぞれガラス瓶に封入して30℃にて静置し、24時間後の組成物の状態を、以下の基準で目視にて評価した。なお、組成物6に関しては、第1重合体のみを含む均一な溶液であったため、分散安定性の評価を行わなかった。
A:組成物は、第1重合体と第2重合体との分離のない均一な溶液である。
B:組成物に第1重合体と第2重合体との分離または沈殿の発生が見られる。
組成物1〜6をそれぞれガラス瓶に封入して30℃にて静置し、24時間後の組成物の状態を、以下の基準で目視にて評価した。なお、組成物6に関しては、第1重合体のみを含む均一な溶液であったため、分散安定性の評価を行わなかった。
A:組成物は、第1重合体と第2重合体との分離のない均一な溶液である。
B:組成物に第1重合体と第2重合体との分離または沈殿の発生が見られる。
<フィルムの耐擦傷性>
スチールウール(#0000)を用いて、フィルム1〜6の表面を15往復擦った後、表面を目視観察し、下記の基準で評価した。なお、フィルムの表面を擦る際のスチールウールへの荷重は200gであった。
A:フィルムの表面に傷が付かない。
B:フィルムの表面に傷が認められる。
スチールウール(#0000)を用いて、フィルム1〜6の表面を15往復擦った後、表面を目視観察し、下記の基準で評価した。なお、フィルムの表面を擦る際のスチールウールへの荷重は200gであった。
A:フィルムの表面に傷が付かない。
B:フィルムの表面に傷が認められる。
<フィルムの耐薬品性>
フィルム1〜6上に、ニュートロジーナ ウルトラシアーサンスクリーン SPF100(ジョンソン アンド ジョンソン社製)を1mL滴下した後、80℃にて8時間放置した。その後、ニュートロジーナをガーゼでふき取り、フィルムを水洗し、目視によりフィルムの変化を観測した。評価基準は以下の通りである。評価結果を表1に示す。
A:ニュートロジーナの滴下箇所に変化が認められない。
B:ニュートロジーナの滴下箇所に膨潤が認められる。
C:ニュートロジーナの滴下箇所が溶解している。
フィルム1〜6上に、ニュートロジーナ ウルトラシアーサンスクリーン SPF100(ジョンソン アンド ジョンソン社製)を1mL滴下した後、80℃にて8時間放置した。その後、ニュートロジーナをガーゼでふき取り、フィルムを水洗し、目視によりフィルムの変化を観測した。評価基準は以下の通りである。評価結果を表1に示す。
A:ニュートロジーナの滴下箇所に変化が認められない。
B:ニュートロジーナの滴下箇所に膨潤が認められる。
C:ニュートロジーナの滴下箇所が溶解している。
<フィルムの伸び>
オートグラフAGS10KNG(島津製作所製)、TERMOSTATIC CHAMBER Model:TCRI−200SP(島津製作所製)を用いて、フィルムサイズ短辺10mm×長辺100mm、チャック間50mm、引っ張り速度50mm/min、引張恒温槽の温度23℃の条件にて長辺方向に引張試験した場合に、クラックが発生するまでのフィルム1〜6の伸び率(引張試験によってクラックが発生する直前のフィルムのチャック間長さ/引張試験前のチャック間長さ×100)を測定した。
A:フィルムの伸び率が200%以上である。
B:フィルムの伸び率が200%未満である。
オートグラフAGS10KNG(島津製作所製)、TERMOSTATIC CHAMBER Model:TCRI−200SP(島津製作所製)を用いて、フィルムサイズ短辺10mm×長辺100mm、チャック間50mm、引っ張り速度50mm/min、引張恒温槽の温度23℃の条件にて長辺方向に引張試験した場合に、クラックが発生するまでのフィルム1〜6の伸び率(引張試験によってクラックが発生する直前のフィルムのチャック間長さ/引張試験前のチャック間長さ×100)を測定した。
A:フィルムの伸び率が200%以上である。
B:フィルムの伸び率が200%未満である。
結果を表1に示す。
表1に示す結果より、本発明の組成物を用いれば、日焼け止め剤に対する耐薬品性および耐擦傷性に優れる塗膜を形成できるのが確認された。
また、本発明の組成物は分散安定性にも優れているのが確認された。さらに本発明の組成物を用いて形成された塗膜は、よく伸び、柔軟性にも優れているのが確認された。
また、本発明の組成物は分散安定性にも優れているのが確認された。さらに本発明の組成物を用いて形成された塗膜は、よく伸び、柔軟性にも優れているのが確認された。
Claims (7)
- フルオロオレフィンに基づく単位、ならびに、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステルおよび(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1種以上の単量体に基づく単位を含む第1重合体と、
フルオロオレフィンに基づく単位およびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体、ならびに、異なる2種以上のフルオロオレフィンに基づく単位からなる含フッ素重合体からなる群から選択される少なくとも1種である第2重合体と、
フッ素系界面活性剤と、を含むことを特徴とする組成物。 - 前記フルオロオレフィンに基づく単位からなる含フッ素重合体が、ビニリデンフルオリドに基づく単位およびヘキサフルオロプロピレンに基づく単位を含む、請求項1に記載の組成物。
- 前記フルオロオレフィンに基づく単位およびアルケンに基づく単位を含む含フッ素重合体が、テトラフルオロエチレンに基づく単位およびプロピレンに基づく単位を含む、請求項1または2に記載の組成物。
- 前記フッ素系界面活性剤が、ノニオン性のフッ素系界面活性剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記フッ素系界面活性剤が、ペルフルオロアルケニル基を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
- さらに有機溶剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物から形成されてなる塗膜を有するフィルムであって、自動車外装部品または自動車内装部品に用いられる物品を加飾するために用いられるフィルム。
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